実施の形態1.
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の飾り図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置(画像表示装置)9が設けられている。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。可変表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
可変表示装置9の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示器8は、遊技者に特定の停止図柄を把握しづらくさせるために、0〜99など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。また、可変表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。
可変表示装置9の下部には、始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、1つの表示器の表示色を変化させる。そして、特別図柄表示器8の可変表示が開始される毎に、1つの表示器の表示色をもとに戻す。なお、可変表示装置9の表示領域内に、保留記憶数を表示する4つの表示領域からなる特別図柄保留記憶表示領域を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
可変表示装置9の下方には、始動入賞口13を形成する可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開放状態とされ、開放状態になると、始動入賞口13への遊技球の入賞が容易になる。始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ13aによって検出される。
可変入賞球装置15の下部には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した入賞球はカウントスイッチ23で検出される。
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に右側のランプが点灯すれば当りになる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開放状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32に入った入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口(普通入賞口)29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口13や大入賞口も、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。また、それぞれの入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球を1つのスイッチで検出するようにしてもよい。
遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(可変表示装置9等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口13に入り始動口スイッチ13aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、特別図柄表示器8において特別図柄が可変表示(変動)を始めるとともに、可変表示装置9において飾り図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示、および可変表示装置9における飾り図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄(特定表示結果:例えば「0」〜「9」のうちの「7」の図柄)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、特別可変入賞球装置20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するまで開放する。
遊技球がゲート32に入賞すると、普通図柄表示器10において普通図柄(例えば、「○」および「×」)が可変表示される状態になる。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄:例えば「○」)である場合に、可変入賞球装置15が所定時間だけ開放状態になる。さらに、確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)において、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められるようにしてもよい。
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。上記のように、この実施の形態のパチンコ遊技機1には、発光体としてのランプやLEDが各所に設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
この実施の形態では、打球供給皿3の左下方に、遊技者が操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120は、大当り図柄の再抽選演出を実行するときに遊技者によって操作される。操作ボタン120に設けられている各スイッチ(図2参照)が遊技者によって押されると、電極が接触することによりオン状態になって、オン信号(検出信号)が基板上に搭載されているマイクロコンピュータ(この実施の形態では演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100:図4参照)に出力される。なお、図1に示す例では、操作ボタン120は打球供給皿3の左下方に設けられているが、他の箇所(例えば打球操作ハンドル5の真上)に設けられていてもよい。
図2は、操作ボタン120の構成例を示す斜視図である。図2に示す例では、操作ボタン120には、上向スイッチ120a、下向スイッチ120bおよび決定スイッチ120cが設けられている。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18および普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する可変表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾ランプ25の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れランプ52の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図4は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図4に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAM(図示せず)を含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に可変表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して可変表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して可変表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、可変表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
また、演出制御用CPU101には、入力ポート106を介して、上向スイッチ120a、下向スイッチ120bおよび決定スイッチ120cが押下されたときに出力される押下信号が入力される。なお、この実施の形態では、決定スイッチ120cは、第1再抽選演出においても使用される。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図4には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図3に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、ランプを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cなどの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS15に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS12)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS13)。
ステップS12およびS13の処理によって、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS14)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、可変表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、大当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り判定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる大当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2:特別図柄のはずれ図柄を決定する(特別図柄判定用)
(3)ランダム3:大当りの種別、すなわち、大当り遊技終了後に再抽選演出を実行する通常大当り、時短大当り、確変大当りおよび確変時短大当り、大当り遊技終了後に再抽選演出を実行しない通常大当り、時短大当り、確変大当りおよび確変時短大当り、さらに、突然確変大当りのいずれにするかを決定する(大当り種別決定用)
(4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)
(5)ランダム5:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(7)ランダム7:ランダム6の初期値を決定する(ランダム6初期値決定用)
(8)ランダム8:確変状態を終了(パンク)させるか否かを決定する(抽選判定用)。ランダム8は0〜49の範囲の値をとる。遊技制御用マイクロコンピュータ60は、確変状態において、例えば、ランダム8があらかじめ決められている1つの値と一致した場合には、確変状態を終了させる。従って、確変状態は、1/50の確率で終了(確変パンク)する。なお、ランダム8と比較される値が1つ設定されている判定値テーブルと2つ以上設定されている判定値テーブルを用意し、確変状態を終了させるか否かを決定する際に何れの判定値テーブルを用いるか決定し、決定した判定値テーブルに設定されている値とランダム8が一致した場合に確変状態を終了させるようにしてもよい。具体的には、例えばランダム8と比較される値が1つ設定されている判定値テーブルと2つ設定されている判定値テーブルを用意して選択して用いるようにすればよい。この場合、使用される判定値テーブルによって、確変状態は、1/50または1/25の確率で終了(確変パンク)することになる。また、確変図柄によって使用する判定値テーブルを決定し、確変図柄によって確変パンクの確率を異ならせるようにしてもよい。そして、確変パンクの確率の違いによって、可変表示装置9に表示される背景図柄や背景色、あるいは可変表示装置9に表示されるキャラクタを異ならせるようにして、確変パンクの確率の状態を遊技者に報知するようにしてもよい。
図6に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ60は、(1)の大当り判定用乱数、(3)の大当り種別決定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(8)の乱数以外の乱数も用いられている。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、特別図柄表示器8および大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図8は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8および大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S308のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S308の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数(始動入賞記憶数)を確認する。保留記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。保留記憶数が0でない場合には、大当りとするか否か決定する。大当りとしないことに決定したときには、特別図柄表示器8の停止図柄としてはずれ図柄を決定する。大当りとすることに決定したときには、大当りの種別、つまり通常大当りにするか時短大当りにするか確変大当りにするかを決定する。また、昇格条件に相当する第2再抽選演出(詳細内容については後述する。)の実行の有無、実行回数などを決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に対応した値(この例では1)に更新する。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。特別図柄の可変表示後の停止図柄を決定する。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果が導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンド(図柄/演出指定コマンド)を送信する制御を行う。通常大当りとすることに決定し、第2再抽選演出を実行しないことに決定したときは、可変表示装置9の表示結果が通常図柄であることを指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。通常大当りとすることに決定され、第2再抽選演出を実行することに決定されているときには、可変表示装置9の表示結果が通常図柄であることを指定するとともに第2再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き通常大当り指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。時短大当りとすることに決定され、第2再抽選演出を実行しないことに決定されているときには、可変表示装置9の表示結果が時短図柄であることを指定する演出制御コマンド(時短大当り指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。時短大当りとすることに決定され、第2再抽選演出を実行することに決定されているときには、可変表示装置9の表示結果が時短図柄であることを指定するとともに第2再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き時短大当り指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。確変大当りとすることに決定され、第2再抽選演出を実行しないことに決定されているときには、可変表示装置9の表示結果が確変図柄であることを指定する演出制御コマンド(確変大当り指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。確変大当りとすることに決定され、第2再抽選演出を実行することに決定されているときには、可変表示装置9の表示結果が確変図柄であることを指定するとともに第2再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き確変大当り指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を表示させる。また、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄を停止表示してから大当り遊技を開始するまでの時間(大当り表示時間)を大入賞口制御タイマにセットした後、大入賞口制御タイマをスタートさせる。また、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを示す合図の演出(ファンファーレ演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に実行させるための演出制御コマンド(ファンファーレコマンド)を演出制御基板80に送信する。そして、大当りフラグがセットされている場合は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値に更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に応じた値に更新する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):大入賞口を開放するタイミングになると、ラウンド中に第2再抽選演出を実行するか否かを確認し、第2再抽選演出を実行するときは、第2再抽選演出の演出態様(内容)を決定する。そして、第2再抽選演出の実行の有無などに応じたラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)を演出制御基板80に送信する。また、大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置(大入賞口)を開状態にして大入賞口を開放する。また、カウンタによってラウンド数をカウントする。また、大入賞口制御タイマに大入賞口開放中処理の実行時間(ラウンド時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値に更新する。
大入賞口開放中処理(ステップS306):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立したら、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉状態にして大入賞口を閉鎖する。また、まだ残りラウンドがあるかどうかを確認する。残りラウンドがある場合には、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を大入賞口制御タイマに設定し、内部状態をステップS305に応じた値に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する演出(エンディング演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための演出制御コマンド(エンディングコマンド)を演出制御基板80に送信した後、内部状態をステップS307に応じた値に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):大当り遊技状態を終了させるための所定のフラグのセット・リセットの処理等を行う。そして、内部状態をステップS300に応じた値に更新する。
図9および図10は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成である。1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図9に示す例において、コマンド8000(H)〜800F(H)は、特別図柄の可変表示に対応して可変表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。なお、(H)は、16進数であることを示す。
コマンド8100(H)は、可変表示装置9の表示結果がはずれ図柄であることを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド)である。コマンド8101(H)は、可変表示装置9の表示結果が大当り図柄のうちの通常図柄であることを指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド)である。コマンド8102(H)は、可変表示装置9の表示結果が大当り図柄のうちの時短図柄であることを指定する演出制御コマンド(時短大当り指定コマンド)である。コマンド8103(H)は、可変表示装置9の表示結果が大当り図柄のうちの確変図柄であることを指定する演出制御コマンド(確変大当り指定コマンド)である。
コマンド8104(H)は、可変表示装置9の表示結果が通常図柄であることを指定するとともに、大当り遊技中に第2再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き通常大当り指定コマンド)である。コマンド8105(H)は、可変表示装置9の表示結果が時短図柄であることを指定するとともに、大当り遊技中に第2再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き時短大当り指定コマンド)である。コマンド8106(H)は、可変表示装置9の表示結果が確変図柄であることを指定するとともに、大当り遊技中に第2再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。
なお、コマンド8100(H)〜8106(H)は、飾り図柄の内容を指定するとともに、第2再抽選演出の実行/不実行を指定する演出制御コマンドであるので、コマンド8100(H)〜8106(H)を図柄/演出指定コマンドまたは表示結果指定コマンドという。
コマンドA000(H)は、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示(変動)の停止を指定する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)である。
図10に示す例において、コマンドB000(H)〜CXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そして、コマンドD000(H)〜EXXX(H)は、飾り図柄の変動および大当り遊技に関わらない可変表示装置9の表示状態に関する演出制御コマンドである。
コマンドB000(H)は、大当り遊技が開始されることを指定する演出制御コマンド(ファンファーレコマンド)である。
コマンドB1XX(H)〜BFXX(H)は、第1ラウンド〜第15ラウンドにおけるラウンド中演出(ラウンド中(つまり大入賞口の開放中)に実行される演出)の演出態様を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」には演出態様に応じた値が設定される。例えば、後述するように、第2ラウンドでは、第2再抽選演出を実行しない通常のラウンド表示を行う場合と、ラウンド中に第2再抽選演出を実行する場合とがある。また、ラウンド中に実行される第2再抽選演出にも複数種類の演出態様が用意されている。このように、第2再抽選演出の有無や第2再抽選演出の演出態様に応じて、各ラウンドにおけるラウンド中演出の演出態様として予め複数種類の演出態様が設けられており、「XX」にはその演出態様に応じた値が設定される。
コマンドC1XX(H)は、各ラウンド中の大入賞口への入賞球数(カウントスイッチ23の入賞検出数)を指定する演出制御コマンド(カウント数指定コマンド)である。なお、「XX」に入賞球数(カウント数)が設定される。コマンドC2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドC300(H)は、大当り遊技の終了後のエンディング演出(大当り終了演出)において第2再抽選演出を実行せずに通常大当り終了を表示することを指定する演出制御コマンド(エンディング1コマンド)である。コマンドC301(H)は、大当り遊技の終了後のエンディング演出において第2再抽選演出を実行せずに時短大当り終了を表示することを指定する演出制御コマンド(エンディング2コマンド)である。コマンドC302(H)は、大当り遊技の終了後のエンディング演出において第2再抽選演出を実行せずに確変大当り終了を表示することを指定する演出制御コマンド(エンディング3コマンド)である。コマンドC303(H)は、大当り遊技の終了後のエンディング演出において第2再抽選演出の実行後に通常大当り終了を表示することを指定する演出制御コマンド(エンディング4コマンド)である。コマンドC304(H)は、大当り遊技の終了後のエンディング演出において第2再抽選演出の実行後に時短大当り終了を表示することを指定する演出制御コマンド(エンディング5コマンド)である。コマンドC305(H)は、大当り遊技の終了後のエンディング演出において第2再抽選演出の実行後に確変大当り終了を表示することを指定する演出制御コマンド(エンディング6コマンド)である。
コマンドC400(H)は、大当りの終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。また、コマンドE401(H)は、遊技状態が通常遊技状態(低確率状態)になったときの可変表示装置9の表示状態(例えば背景や色)を指定する演出制御コマンド(通常表示指定コマンド)であり、コマンドE402(H)は、遊技状態が確変状態(高確率状態)になったときの可変表示装置9の表示状態(例えば背景や色)を指定する演出制御コマンド(高確率表示指定コマンド)であり、コマンドE403(H)は、遊技状態が時短状態(時間短縮状態)になったときの可変表示装置9の表示状態(例えば背景や色)を指定する演出制御コマンド(時短表示指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると図9および図10に示された内容に応じて可変表示装置9の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図9および図10に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板31から演出制御基板80に送信される。例えば、可変表示装置9に始動入賞記憶数を表示する場合は始動入賞記憶数を指定する演出制御コマンドなども主基板31から演出制御基板80に送信される。
図11は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図11において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
この例では、特別図柄の各変動パターンは、はずれとするか大当りとするか、リーチとするか否か、およびリーチとする場合のリーチ態様、予告演出をするか否か、大当りとする場合に大当り遊技の開始前に大当たり図柄の第1再抽選演出(詳細内容は後述する。)を実行するか否かなど、各種の演出態様の違いに応じて複数種類用意されている。なお、この実施の形態では、リーチ演出、予告演出および第1再抽選演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示制御する可変表示装置9において実行される。
ここで、「通常変動」は、リーチ態様を伴わない変動パターンである。「短縮変動」は、リーチ態様を伴わない変動パターンであって、通常変動よりも変動時間が短い変動パターンである。後述するように、通常変動は、特別図柄の変動時間の長い通常遊技状態のときに選択され、短縮変動は、図柄の変動時間の短い時短状態または確変状態のときに選択される。「ノーマルリーチ」は、単純なリーチ態様を伴う変動パターンである。「リーチA」は、「ノーマルリーチ」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。また、リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間において異なった態様(速度や回転方向等)の変動が行われたりキャラクタ等が現れたりすることをいう。例えば、「ノーマル」では単に1種類の変動態様によってリーチ態様が実現されるのに対して、「リーチA」では、変動速度や変動方向が異なる複数の変動態様を含むリーチ態様が実現される。
また、「リーチB」は、「ノーマルリーチ」および「リーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。そして、「リーチC」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」および「リーチB」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。なお、「ノーマルリーチ」、「リーチA」、「リーチB」および「リーチC」では、大当りとなる場合と大当りとならない場合とがある。
また、「予告演出」とは、大当りとなるまたはその可能性があることを事前(可変表示装置9において飾り図柄の停止図柄が導出表示される前に)に遊技者に報知するための演出をいう。例えば、変動中に異なった態様(速度や回転方向等)の変動を行ったりキャラクタ等を登場させたりすることにより大当りになる可能性があることを遊技者に報知する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される演出制御コマンドにもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100が所定のタイミングで予告演出を実行するようにしてもよいが、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100が予告判定用乱数にもとづいて予告演出を実行するか否かを判定し、予告演出を実行すると判定したときに所定のタイミングで予告演出を実行するように構成されていてもよい。
また、「再抽選演出」とは、大当り図柄を停止表示することにより大当りになったことを報知した後に、大当りの種別が通常大当りか時短大当りか確変大当りかを遊技者に報知する報知演出のことをいう。後述するように、実際には図柄の変動開始時に大当りの種別は決定されているが、この大当り種別の報知演出では、あたかも一旦確定した大当り図柄を再度抽選しているかのように遊技者に見せるので、大当り種別の報知演出のことを「再抽選演出」という。確変大当りが遊技者にとって最も有利な大当りであり、再抽選演出において遊技者に確変大当りの発生を期待させるようにするために、この実施の形態では、再抽選演出を実行するときは、その再抽選演出を実行する前に大当り図柄として通常図柄または時短図柄を停止表示する(すなわち確変図柄を停止表示しない)ように制御する。
この実施の形態では、再抽選演出は、大当り遊技状態の移行前(図柄の変動中)と移行後(大当り遊技の実行中や終了後)に実行される場合がある。大当り遊技状態の移行前の再抽選演出を「第1再抽選演出」といい、大当り遊技状態の移行後の再抽選演出を「第2再抽選演出」という。
図11に示した変動パターンに含まれる「第1再抽選演出」は、大当り遊技状態の移行前に飾り図柄の変動の一部として実行される。具体的には、可変表示装置9に大当り図柄(通常図柄、時短図柄または確変図柄)が導出表示されることが事前に決定されている場合において、可変表示装置9において左中右の飾り図柄を同一の非確変図柄(確変図柄以外の通常図柄または時短図柄:なお、はずれ図柄であってもよい)が揃った状態で仮停止表示し、その揃った状態の非確変図柄を再変動させてから大当り図柄(通常図柄、時短図柄または確変図柄)を導出表示する。
「第2再抽選演出」は、大当り遊技状態の移行後に大当り遊技中(具体的には大入賞口の開放中であることを示すラウンド中演出中)や大当り遊技の終了後(具体的には大当り遊技の終了を示すエンディング演出中)に実行される。なお、第2再抽選演出では、味方と敵のキャラクタが闘って味方のキャラクタが勝った場合に確変大当り等に昇格する(成り上がる)演出が実行される。
図12は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、保留記憶数が上限値である4になっているか否か確認する(ステップS211)。保留記憶数が4になっている場合には、処理を終了する。
保留記憶数が4になっていない場合には、保留記憶数を示す保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212)。また、CPU56は、ソフトウェア乱数(大当り図柄決定用乱数等を生成するためのカウンタの値等)およびランダムR(大当り判定用乱数)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS213)。ステップS213では、CPU56は、ソフトウェア乱数としてランダム1〜4,8(図7参照)の値を抽出する。また、保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。また、大当り図柄決定用乱数等を生成するためのカウンタや保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
図13および図14は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄通常処理において、CPU56は、保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。保留記憶数が0であれば処理を終了する。
保留記憶数が0でなければ、CPU56は、RAM55の保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS52)。そして、保留記憶数の値を1減らし(保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS53)。すなわち、RAM55の保留記憶数バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、乱数バッファ領域から大当り判定用乱数を読み出し(ステップS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS62)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当り(通常大当り、確変大当りまたは時短大当り)とすることに決定する処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている高確率大当り判定テーブルと、大当り判定値の数が高確率大当り判定テーブルよりも少なく設定されている低確率大当り判定テーブルとを設けておく。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、高確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、低確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行う。このような構成によって、確変状態のときの方が通常遊技状態のときよりも大当りとなる確率が高くなる。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変図柄で大当りとなって、その大当り遊技を終了する処理においてセットされ、非確変図柄で大当りとなって、その大当り遊技を終了する処理においてリセットされる。
大当り判定処理で大当りとすることに決定した場合には(ステップS63)、CPU56は、大当りフラグをセットする(ステップS71)。次いで、CPU56は、大当りの種別として、確変大当りにすると決定されたか否か確認し(ステップS73)、確変大当りにすると決定されていないとき、すなわち非確変大当り(通常大当りまたは時短大当り)にすると決定されたときは、第2再抽選演出の実行の有無や実行タイミングなどを決定するために使用する第2再抽選選択用テーブルとして、非確変用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定する(ステップS74)。
図16は、非確変用の第2再抽選選択テーブルの内容を示す説明図である。この実施の形態において、第2再抽選演出は、1度の大当り遊技(エンディング演出も含む)において複数回実行される。従って、通常大当りまたは時短大当りが確変大当りに成り上がる(昇格する)チャンス(機会)が複数回与えられることになり、確変大当りへの成り上がりに対する期待感を遊技者に複数回持たせることができるようになる。非確変大当りになると決定されている場合は、複数回の第2再抽選演出における最後に実行される第2再抽選演出において、確変大当りへの成り上がり(昇格)の失敗が報知される。この確変成り上がりの失敗を報知する演出を失敗演出という。失敗演出によって遊技者は確変大当りへの成り上がりの失敗を認識する。図16において、「実行回数」は、第2再抽選演出の実行回数を示し、「失敗演出」は、失敗演出の実行ラウンド数、すなわち、確変大当りへの成り上がりの失敗を報知する実行タイミングを示している。
具体的には、実行回数が0回というのは、第2再抽選演出が実行されないことを意味する。実行回数が3回というのは、大当り中の第2ラウンド、第4ラウンドおよび第5ラウンドで第2再抽選演出が実行されることを意味し、失敗演出がR5というのは、第5ラウンドで失敗演出が実行されることを意味する。実行回数が5回というのは、大当り中の第2ラウンド、第4ラウンド、第5ラウンド、第7ラウンドおよび第8ラウンドで第2再抽選演出が実行されることを意味し、失敗演出がR8というのは、第8ラウンドで失敗演出が実行されることを意味する。実行回数が8回というのは、大当り中の第2ラウンド、第4ラウンド、第5ラウンド、第7ラウンド、第8ラウンド、第10ラウンド、第11ラウンドおよび第12ラウンドで第2再抽選演出が実行されることを意味し、失敗演出がR12というのは、第12ラウンドで失敗演出が実行されることを意味する。実行回数が9回というのは、大当り中の第2ラウンド、第4ラウンド、第5ラウンド、第7ラウンド、第8ラウンド、第10ラウンド、第11ラウンド、第12ラウンドおよびエンディング演出で第2再抽選演出が実行されることを意味し、失敗演出がR12とENDというのは、第12ラウンドとエンディング演出で失敗演出が実行されることを意味する。なお、この場合、第12ラウンドで確変大当りへの成り上がり失敗が報知され、さらにエンディング演出でも確変大当りへの成り上がりの失敗が報知されることになる。
図16に示すように、第2再抽選演出の実行回数と失敗演出の実行ラウンド数(実行タイミング)とが対応付けて設定されるとともに、それらに対応付けて0〜19の範囲内の乱数値(第2再抽選選択用乱数の値)のうちの所定の乱数値が設定されている。
CPU56は、確変大当りにすると決定したときは、連続して発生した確変大当りの回数(確変連続回数:連チャン回数ともいう)を確認する(ステップS76,S78,S80)。確変連続回数は、RAM55に形成されている確変連続回数カウンタによってカウントされる。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変連続回数カウンタの値を確認することにより、確変連続回数を認識する。例えば、確変連続回数カウンタの値が3のときは、この時点で確変大当りが連続して3回発生していることを示している。
確変連続回数が2未満であれば、確変用の第2再抽選選択テーブル(1)を用いることに決定する(ステップS77)。確変連続回数が2以上でかつ5未満であれば、確変用の第2再抽選選択テーブル(2)を用いることに決定する(ステップS79)。確変連続回数が5以上でかつ10未満であれば、確変用の第2再抽選選択テーブル(3)を用いることに決定する(ステップS81)。確変連続回数が10以上であれば、確変用の第2再抽選選択テーブル(4)を用いることに決定する(ステップS82)。そして、乱数格納バッファから第2再抽選選択用乱数を読み出し、読み出した第2再抽選選択用乱数の値に従って、ステップS74,S77,S79,S81,S82で決定した第2再抽選選択テーブルにおける乱数値に対応する第2再抽選選出の実行回数および成功/失敗演出の実行タイミングを選択する(ステップS83)。なお、このとき、実行回数が0回の場合は、第2再抽選演出は実行されないことになる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2再抽選演出の実行の有無、実行回数、成功/失敗演出の実行ラウンド数(実行タイミング)の情報をRAM55における所定の記憶領域(演出情報格納領域)に記憶する(ステップS84)。その後、ステップS70に移行する。
大当りとしないことに決定した場合には、CPU56は、乱数バッファ領域からはずれ図柄決定用乱数を読み出し(ステップS64)、はずれ図柄決定用乱数にもとづいて停止図柄を決定する(ステップS65)。この場合には、はずれ図柄(例えば、「7」以外の図柄のいずれか)を決定する。
さらに、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には(ステップS66)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS67)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、可変表示が終了したときに遊技状態を非時短状態に移行させるために時短終了フラグをセットする(ステップS68,S69)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS70)。
図17は、確変用の第2再抽選選択テーブルの内容を示す説明図である。図17に示すように、確変用の第2再抽選選択テーブルとして、確変連続回数に応じて確変用の第2再抽選選択テーブル(1)〜(4)が用意されている。
確変大当りになると決定されている場合は、複数回の第2再抽選演出における最後に実行される第2再抽選演出において、確変大当りへの成り上がり(昇格)の成功が報知される。この確変成り上がりの成功を報知する演出を成功演出という。成功演出によって遊技者は確変大当りへの成り上がりの成功を認識する。図14において、「実行回数」は、第2再抽選演出の実行回数を示し、「成功演出」は、成功演出の実行ラウンド数、すなわち、報知演出である確変大当りへの成り上がりの成功を報知する実行タイミングを示している。
確変用の第2再抽選選択テーブル(1)〜(4)には、第2再抽選演出の実行回数と成功演出の実行ラウンド数とが対応付けて設定されるとともに、それらに対応付けて0〜19の範囲内の乱数値(第2再抽選選択用乱数の値)のうちの所定の乱数値が設定されている。
図17に示すように、確変連続回数が少ないときの第2再抽選選択テーブルと比較して、確変連続回数が多いときの第2再抽選選択テーブルの方が高確率で第2再抽選演出が実行されるように、相対的に数少ない乱数値が実行回数0回に割り当てられている。具体的には、第2再抽選選択テーブル(1)には、実行回数0回に0〜5の乱数値が割り当てられているが、第2再抽選選択テーブル(2)には、実行回数0回に0〜4の乱数値しか割り当てられていない。さらに、第2再抽選選択テーブル(3)には、実行回数0回に0〜3の乱数値しか割り当てられておらず、第2再抽選選択テーブル(4)には、実行回数0回に0〜3の乱数値しか割り当てられていない。このように、確変連続回数が少ないときの第2再抽選選択テーブル(例えば第2再抽選選択テーブル(1))よりも確変連続回数が多いときの第2再抽選選択テーブル(例えば第2再抽選選択テーブル(4))の方が、第2再抽選演出が実行される割合が高くなるように、異なる数の乱数値が設定されていることになる。
また、図17に示すように、確変連続回数が少ないときの第2再抽選選択テーブルと比較して、確変連続回数が多いときの第2再抽選選択テーブルの方が第2再抽選演出の実行回数として多い回数(例えば実行回数8回や9回)が高確率で選択されるように、相対的に数多くの乱数値が多い回数に割り当てられている。具体的には、第2再抽選選択テーブル(1)には、実行回数8回に16〜17の乱数値(相対的に数少ない乱数値)しか割り当てられていない。また、実行回数9回に18〜19の乱数値(相対的に数少ない乱数値)しか割り当てられていないが、第2再抽選選択テーブル(2)には、実行回数8回に14〜16の乱数値が割り当てられ、また、実行回数9回に17〜19の乱数値が割り当てられている。さらに、第2再抽選選択テーブル(3)には、実行回数8回に12〜15の乱数値が割り当てられ、また、実行回数9回に16〜19の乱数値が割り当てられている。さらに、第2再抽選選択テーブル(4)には、実行回数8回に10〜14の乱数値(相対的に数多い乱数値)が割り当てられ、また、実行回数9回に15〜19の乱数値(相対的に数多い乱数値)が割り当てられている。このように、確変連続回数が少ないときの第2再抽選選択テーブル(例えば第2再抽選選択テーブル(1))よりも確変連続回数が多いときの第2再抽選選択テーブル(例えば第2再抽選選択テーブル(4))の方が、第2再抽選演出の実行回数として多い回数(例えば実行回数8回や9回)が選択される割合が高くなるように、異なる数の乱数値が設定されている。
さらに、図17に示すように、確変連続回数が少ないときの第2再抽選選択テーブルと比較して、確変連続回数が多いときの第2再抽選選択テーブルの方が成功演出の実行タイミングとして大当り遊技中における遅いタイミング(例えばR12やEND)が高確率で選択されるように、相対的に数多くの乱数値が大当り遊技中における遅いタイミングに割り当てられている。具体的には、第2再抽選選択テーブル(1)には、R12に16〜17の乱数値(相対的に数少ない乱数値)しか割り当てられておらず、また、ENDに18〜19の乱数値(相対的に数少ない乱数値)しか割り当てられていないが、第2再抽選選択テーブル(2)には、R12に14〜16の乱数値が割り当てられ、また、ENDに17〜19の乱数値が割り当てられている。さらに、第2再抽選選択テーブル(3)には、R12に12〜15の乱数値が割り当てられ、また、ENDに16〜19の乱数値が割り当てられている。さらに、第2再抽選選択テーブル(4)には、R12に10〜14の乱数値(相対的に数多い乱数値)が割り当てられ、また、ENDに15〜19の乱数値(相対的に数多い乱数値)が割り当てられている。このように、確変連続回数が少ないときの第2再抽選選択テーブル(例えば第2再抽選選択テーブル(1))よりも確変連続回数が多いときの第2再抽選選択テーブル(例えば第2再抽選選択テーブル(4))の方が、成功演出の実行タイミングとして遅いタイミング(例えばR12やEND)が選択される割合が高くなるように、異なる数の乱数値が設定されている。
上記の第2再抽選選択テーブルは、RAM55における所定の格納領域(例えばテーブル格納領域)に格納される。
図18は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、乱数バッファ領域から変動パターン決定用乱数を読み出す(ステップS100)。そして、変動パターン決定用乱数にもとづいて変動パターンを決定する(ステップS101)。
具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、確変フラグおよび時短フラグもセットされていないときは、非短縮変動時(通常遊技状態時)のはずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する。非短縮変動時のはずれ用変動パターン決定テーブルには、図11に示されたはずれのときに選択される変動パターン(「00H」「01H」「03H」「04H」「07H」「08H」「0BH」「0CH」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
また、大当りフラグがセットされていない場合には、確変フラグまたは時短フラグがセットされているときは、短縮変動時(時短状態時および確変状態時)のはずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する。短縮変動時のはずれ用変動パターン決定テーブルには、図11に示されたはずれのときに選択される変動パターン(「01H」「03H」「04H」「07H」「08H」「0BH」「0CH」「0FH」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。なお、リーチを伴う変動パターンは、非短縮変動時も短縮変動時も同じ変動時間の変動パターンとされている。
また、大当りフラグがセットされているときには、確変フラグまたは時短フラグがセットされているか否かを問わず、大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する。大当り用変動パターン決定テーブルには、図11に示された大当りのときに選択される変動パターン(「02H」「05H」「06H」「09H」「0AH」「0DH」「0EH」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
そして、CPU56は、ステップS101で選択した変動パターンに応じた変動パターンコマンド(図9参照)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS104)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間(図11参照)に応じた値を設定する(ステップS105)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS106)。
図19は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類等に応じて、8100(H)〜8106(H)のいずれかの演出制御コマンド(図9参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111)。
大当りフラグがセットされている場合、確変大当りフラグがセットされているときには、確変連続回数カウンタの値を+1する(ステップS113)。そして、演出情報格納領域に記憶されている情報が第2再抽選演出の実行ありを示しているかどうかを確認する(ステップS114)。第2再抽選演出の実行なしを示しているときは、可変表示装置9の表示結果が確変大当りであることを指定する確変大当り指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS121)。第2再抽選演出の実行ありを示しているときは、可変表示装置9の表示結果が確変大当りであることを指定するとともに第2再抽選演出が実行されることを指定する第2再抽選付き確変大当り指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS115)そして、ステップS125に移行する。
また、CPU56は、時短大当りにすることに決定されている場合には(ステップS116)、時短大当りが発生することを示す時短大当りフラグをセットするとともに(ステップS117)、演出情報格納領域に記憶されている情報が第2再抽選演出の実行ありを示しているかどうかを確認する(ステップS118)。第2再抽選演出の実行なしを示しているときは、可変表示装置9の表示結果が時短大当りであることを指定する時短大当り指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS120)。第2再抽選演出の実行ありを示しているときは、可変表示装置9の表示結果が時短大当りであることを指定するとともに第2再抽選演出が実行されることを指定する第2再抽選付き時短大当り指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS119)。そして、ステップS125に移行する。
通常大当りにすると決定していた場合には(ステップS116でNの場合)、演出情報格納領域に記憶されている情報が第2再抽選演出の実行ありを示しているかどうかを確認する(ステップS122)。第2再抽選演出の実行なしを示しているときは、可変表示装置9の表示結果が通常大当りであることを指定する通常大当り指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS124)。第2再抽選演出の実行ありを示しているときは、可変表示装置9の表示結果が通常大当りであることを指定するとともに第2再抽選演出が実行されることを指定する第2再抽選付き通常大当り指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS123)。そして、ステップS125に移行する。
ステップS125では、CPU56は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を特別図柄変動中処理(ステップS303)に応じた値に更新する(ステップS125)。
図20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS121)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS122)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS123)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄変動停止処理において、CPU56は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動を止めて、停止図柄を導出表示する(ステップS361)。また、CPU56は、可変表示装置9における飾り図柄の変動の停止を指定する飾り図柄停止指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS362)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS363)。大当りフラグがセットされていなければ、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を特別図柄通常処理(ステップS300)に応じた値に更新する(ステップS364)。
大当りフラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)の実行時間(大当り表示時間)をセットする(ステップS365)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りを開始すること(大当りのファンファーレ演出を実行すること)を指定するファンファーレコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS366)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を大入賞口開放前処理(ステップS305)に応じた値に更新する(ステップS367)。
図22は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS402)、その値が0になっていなければ、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、RAM55における演出情報格納領域に記憶されている情報にもとづいて、第2再抽選演出の実行の有無を確認する(ステップS403)。そして、大当り遊技において第2再抽選演出を実行するかどうかを判定する(ステップS404)。第2再抽選演出を実行しないときは、ステップS405〜S410の処理を実行せずに、ステップS411の処理に移行する。
第2再抽選演出を実行するときは、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、RAM55における演出情報格納領域に記憶されている情報にもとづいて、第2再抽選演出の実行回数、および成功/失敗演出の実行ラウンド数を確認する(ステップS405)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド数をカウントするラウンド数カウンタの値にもとづいて次のラウンド(すなわち、これから開始される今回のラウンド)の回数を確認する(ステップS406)。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、RAM55における演出態様格納領域に記憶されている情報にもとづいて、前回の第2再抽選演出の演出態様(演出の内容)を確認する(ステップS407)。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りフラグがセットされているかどうかを確認することにより、大当りの種別として確変大当りになるかどうかを確認する(ステップS408)。
ここで、上述したように、第2再抽選演出の実行回数に応じて、第2再抽選演出が実行されるラウンドが予め定められている。例えば、図23に示すように、第2再抽選演出の実行回数が8回の場合は、第2ラウンド、第4ラウンド、第5ラウンド、第7ラウンド、第8ラウンド、第10ラウンド、第11ラウンドおよび第12ラウンドにおいて、第2再抽選演出が実行される。そして、第12ラウンドにおいて確変成り上がりの成功または失敗が報知される。また、第2再抽選演出の実行回数が9回の場合は、第2ラウンド、第4ラウンド、第5ラウンド、第7ラウンド、第8ラウンド、第10ラウンド、第11ラウンド、第12ラウンドおよびエンディング演出において、第2再抽選演出が実行される。そして、第12ラウンドとエンディング演出において確変成り上がりの成功または失敗が報知される。なお、第1ラウンドでは、後述するメニュー(第2再抽選演出において使用されるキャラクタの選択肢の集まり)が表示される。
また、図23に示すように、各ラウンド等における第2再抽選演出の演出態様も複数種類の演出態様が予め用意されている。例えば、先に味方が攻撃するパターンや、敵が先に攻撃するパターンがある。敵が攻撃するパターンにも、パンチをするパターンや、キックをするパターンなどがある。また、味方が敵の攻撃を受けて吹っ飛ぶパターンや、敵の攻撃をよけるパターンなどもある。
なお、第2再抽選演出が実行されないラウンドでは、既に実行された第2再抽選演出と次に実行される第2再抽選演出とをつなぐラウンド中演出が実行される。例えば、第2ラウンドにおいて、味方が攻撃して敵が吹っ飛び、敵がダウンする第2再抽選演出が実行されたときは、第3ラウンドにおいて、敵がダウンを継続するラウンド中演出が実行される。また、第2ラウンドにおいて、敵がパンチをして、味方がよける第2再抽選演出が実行されたときは、第3ラウンドにおいて、敵と味方が対峙するラウンド中演出が実行される。
また、図23に示すように、第2再抽選演出の演出態様に応じて確変大当りに成り上がる期待度を変化させている。すなわち、第2再抽選演出の演出態様のうち、ある演出態様が出現すると確変大当りに成り上がる期待度が大きく、別の演出態様が出現すると確変大当りに成り上がる期待度が中程度で、また別の演出態様が出現すると確変大当りに成り上がる期待度が小さく、さらに別の演出態様が出現すると確変大当りに成り上がる期待度が最小になるように制御する。
なお、ここでいう演出態様の違いとは、複数のキャラクタの関わり方の違いを意味し、基本的な演出構成(キャラクタが格闘するような演出態様)は同じである。
以上のように、第2再抽選演出の演出態様には複数種類の演出態様が用意されているので、今回のラウンド中演出の演出態様(第2再抽選演出を実行するラウンド中演出の演出態様または第2再抽選演出間におけるラウンド中演出の演出態様)として、前回のラウンド中演出の演出態様(第2再抽選演出を実行するラウンド中演出の演出態様または第2再抽選演出間におけるラウンド中演出の演出態様)と整合した演出態様を決定する必要がある。つまり、一つ前のラウンドにおいて第2再抽選演出が実行された場合に、その第2再抽選演出で例えば味方がダウンしたのに、次のラウンドの第2再抽選演出で味方が立ち上がりもしないでいきなり敵に攻撃を仕掛けるのは演出の整合がとれていないことになり、複数回のラウンドにわたって一連の第2再抽選演出を実行することができないことになる。
また、第2再抽選演出の演出態様に応じて確変大当りに成り上がる期待度を変化させているので、既に決定されている大当りの種別が確変大当りかどうかによって、第2再抽選演出における特定の演出態様を選択する割合を変化させる必要がある。
そこで、ステップS405において、第2再抽選演出の実行回数を確認して、第2再抽選演出を実行するラウンドを認識し、ステップS406において、次のラウンドの回数を確認することによって、次のラウンドで第2再抽選演出を実行すべきか、または第2再抽選演出間のラウンド中演出を実行すべきかを認識する。また、ステップS407において、前回の第2再抽選演出の演出態様を確認することによって、前回の演出態様に整合した複数種類の演出態様を選出する。例えば、前回の演出で味方がダウンしたときは、今回の演出態様として味方が立ち上がる演出態様を選出する。さらに、ステップS408において、大当りの種別として確変大当りになることが決定されているか否かを確認することによって、特定の演出態様を選択する割合を高くする必要があることを認識する。そして、前回の演出態様に整合した複数種類の演出態様が設定され、かつ、特定の演出態様が選択されやすい演出態様テーブルを用いることに決定する(ステップS409)。
演出態様テーブルは、前回のラウンド中演出の演出態様と整合した今回のラウンド中演出の演出態様を決定するためのテーブルであって、前回の演出態様に整合した複数種類の演出態様が設定され、それらの演出態様に対応付けて複数の判定値が割り当てられている。また、特定の演出態様には別の演出態様よりも数多くの判定値が割り当てられている。
CPU56は、演出態様決定用乱数を抽出し(ステップS410)、抽出した演出態様決定用乱数の値と一致する判定値に対応する演出態様を、今回のラウンド中演出の演出態様に決定する(ステップS411)。そして、決定した今回の演出態様を示す情報をRAM55における演出態様格納領域に記憶する(ステップS412)。
次に、CPU56は、ラウンド中演出の演出態様を指定する大入賞口開放中表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を実行する(ステップS413)。ステップS411で今回のラウンド中演出の演出態様が決定され、ステップS412で今回の演出態様が記憶されているときは、その記憶されている演出態様を指定する大入賞口開放中表示コマンドが送信される。ステップS411で今回のラウンド中演出の演出態様が決定されず、ステップS412で今回の演出態様が記憶されていないときは、第2再抽選演出を実行しない通常のラウンド表示を指定する大入賞口開放中表示コマンドが送信される。
CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を開放する制御を行うとともに(ステップS414)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS415)。
また、CPU56は、大入賞口制御タイマに、各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間(ラウンド時間)をセットする(ステップS416)。なお、ラウンド時間は、例えば29.5秒である。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値に更新する(ステップS417)。
図24は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS421)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認する(ステップS422)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、カウントスイッチ23がオンしたか否かを確認することにより、大入賞口への遊技球の入賞があったかどうかを確認する(ステップS423)。カウントスイッチ23がオンしていなければ、そのまま処理を終了する。カウントスイッチ23がオンしていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントする入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS424)。そして、ラウンド中の大入賞口への入賞球数を指定するカウント数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS425)。次いで、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10個)になっているか否かを確認する(ステップS426)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ(ステップS426のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているときは、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS427)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS428)。
次いで、CPU56は、ラウンド数カウンタの値が15であるか否かを確認する(ステップS429)。ラウンド数カウンタの値が15でないときは、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS430)。そして、大入賞口制御タイマに、大当り中においてラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)をセットし(ステップS431)、特別図柄プロセスフラグの値をステップS305(大入賞口開放前処理)に応じた値に更新する(ステップS432)。なお、インターバル時間は、例えば5秒とされる。
ラウンド数カウンタの値が15であるときは、CPU56は、確変大当りフラグまたは時短大当りフラグがセットされているか否かを確認するとともに、RAM55における演出情報格納領域に記憶されている情報にもとづいて第2再抽選演出の実行の有無を確認する(ステップS433)。そして、このようなフラグのセット状況等に応じたエンディングコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を実行する(ステップS434)。
具体的には、確変大当りフラグも時短大当りフラグもセットされていない場合に、第2再抽選演出を実行しないときには、エンディング演出において第2再抽選演出を実行せずに通常大当り終了を表示することを指定するエンディング1コマンドを送信する。時短大当りフラグがセットされ、第2再抽選演出を実行しないときは、エンディング演出において第2再抽選演出を実行せずに時短大当り終了を表示することを指定するエンディング2コマンドを送信する。確変大当りフラグがセットされ、第2再抽選演出を実行しないときは、エンディング演出において第2再抽選演出を実行せずに確変大当り終了を表示することを指定するエンディング3コマンドを送信する。確変大当りフラグも時短大当りフラグもセットされていない場合には、第2再抽選演出を実行するときは、エンディング演出において第2再抽選演出の実行後に通常大当り終了を表示することを指定するエンディング4コマンドを送信する。時短大当りフラグがセットされ、第2再抽選演出を実行するときは、エンディング演出において第2再抽選演出の実行後に時短大当り終了を表示することを指定するエンディング5コマンドを送信する。確変大当りフラグがセットされ、第2再抽選演出を実行するときは、エンディング演出において第2再抽選演出の実行後に確変大当り終了を表示することを指定するエンディング6コマンドを送信する。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り終了を遊技者に報知するエンディング演出の実行時間)をセットする(ステップS435)。ここで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、エンディング演出において第2再抽選演出を実行しないと判断したときよりも、エンディング演出において第2再抽選演出を実行すると判断したときの方が、大当り終了時間として長い時間を大入賞口制御タイマにセットする。このように制御すれば、エンディング演出において第2再抽選演出の実行時間を確保することができるとともに、第2再抽選演出を実行しないときのエンディング演出の実行時間が無駄に長くなってしまうのを回避することができる。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値をステップS307(大当り終了処理)に応じた値に更新する(ステップS436)。
図25および図26は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS451)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS452)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっていれば、CPU56は、確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS453)。確変大当りフラグがセットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグをセットする(ステップS454)。そして、CPU56は、確変状態(高確率遊技状態)のときの表示状態(画面の背景や飾り図柄の色など)を指定する高確率表示指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS455)。
確変大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS456)。時短大当りフラグがセットされていれば、遊技状態が時短状態であることを示す時短フラグをセットする(ステップS457)。また、時短状態が継続可能な変動開始回数である時短回数として100回を時短回数カウンタにセットする(ステップS458)。また、このとき、確変フラグがセットされている場合は、確変フラグをリセットする(ステップS459)。そして、確変連続回数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS460)。そして、CPU56は、時短状態のときの表示状態を指定する時短表示指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS461)。
時短大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS462)。確変フラグがセットされていれば、遊技状態が確変状態のときに通常大当りとなったことを意味しているので、CPU56は、確変フラグをリセットし(ステップS463)、確変連続回数カウンタの値をクリアする(ステップS464)。また、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS465)。また、CPU56は、時短回数として100回を時短回数カウンタにセットする(ステップS466)。そして、CPU56は、時短状態のときの表示状態を指定する時短表示指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS467)。
確変フラグがセットされていなければ、CPU56は、時短フラグがセットされている場合には、その時短フラグをリセットする(ステップS468)。そして、CPU56は、通常遊技状態のときの表示状態を指定する通常表示指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS469)。
次いで、CPU56は、大当りフラグをリセットする(ステップS470)。そして、確変大当りフラグまたは時短フラグがセットされている場合は、その確変大当りフラグまたは時短フラグをリセットする(ステップS471)。また、RAM55における演出情報格納領域に記憶されている第2再抽選演出の実行の有無や、第2再抽選演出の実行回数などの情報を消去するとともに、演出態様格納領域に記憶されている演出態様を示す情報を消去する(ステップS472)。さらに、CPU56は、大当りの終了を指定する大当り終了指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を実行する(ステップS473)。
その後、CPU56は、内部状態(特別図柄プロセスフラグの値)を特別図柄通常処理(ステップS300)に応じた値に更新する(ステップS474)。
次に、CPU56から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される各演出制御コマンドの送信タイミングについて説明する。
図27は、大当り遊技が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミングを示すタイミング図である。図27に示すように、始動入賞があり特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示が開始される度に、特別図柄通常処理(ステップS300)において、大当りの判定が実行され(ステップS56)、特別図柄停止図柄通常処理(ステップS300)において、大当り判定の判定結果、大当り種別の決定結果(ステップS72)、および第2再抽選演出の実行の有無の決定結果(ステップS83)に応じた図柄/演出指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS111,S115,S119,S120,S123,S125)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄/演出指定コマンドにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄を選択する。
また、変動パターン設定処理(ステップS302)において、所定の変動パターン決定テーブルを用いて飾り図柄の変動パターン(変動時間)が決定され(ステップS101)、決定された変動パターンを示す変動パターンコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS103)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドの受信に応じて、可変表示装置9において飾り図柄の変動(可変表示)を開始する。上述したように、可変表示装置9における飾り図柄の変動は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動と同期している。また、図11に示したように変動パターンに「第1再抽選演出」が含まれているときは、飾り図柄の変動の一部として大当り遊技の開始前に可変表示装置9において第1再抽選演出が実行される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄変動中処理(ステップS303)において、特別図柄の変動時間を計測する(ステップS351,S352)。飾り図柄の変動時間が経過すると(ステップS352のY)、特別図柄変動停止処理(ステップS304)において、特別図柄表示器8における特別図柄の変動が停止されるとともに(ステップS361)、飾り図柄停止指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS362)。また、大当り判定における判定結果が大当りであるときは、大当り開始を指定するファンファーレコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS366)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのファンファーレコマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、左中右枠ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて大当りが開始することを遊技者に報知するファンファーレ演出を所定期間実行する。例えば、可変表示装置9に飾り図柄の大当り図柄(「222」や「777」など)を表示するとともに、大当りになったことを示す文字(「大当り!」)などを表示する。また、スピーカ27から大当りになったときの効果音を鳴らしたり、ランプ28a〜28c等を大当りになったときの点灯パターンで点灯させたりする。
その後、CPU56は、大入賞口開放前処理(ステップS305)において、大当り表示時間(大当り図柄を停止表示してから大当りの第1ラウンドが開始するまでの時間)の計測を開始する(ステップS401,S402)。大当り表示時間が経過すると、第2再抽選演出を実行すると決定されているときは(ステップS404のY)、各ラウンド等における第2再抽選演出を含むラウンド中演出の演出態様が決定され(ステップS405〜S411)、ラウンド中演出の演出態様に応じた大入賞口開放中表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS413)。このように、大入賞口開放中表示コマンドによって各ラウンド中における可変表示装置9の表示状態が指定される。また、ソレノイド21が駆動されて大入賞口が開放される(ステップS414)。これにより、大当り遊技中の第1ラウンドが開始される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中表示コマンドの受信に応じて、当該コマンドで指定された演出態様のラウンド中演出(大当り遊技のラウンド中であることを遊技者に報知する演出)を可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて実行する。
その後、CPU56は、大入賞口開放中処理(ステップS306)において、ラウンド時間の計測を開始する(ステップS421,S422)。また、カウントスイッチ23のオンを検出する毎に入賞個数カウンタの値を+1することにより大入賞口への入賞球数をカウントする(ステップS423,S424)。また、カウント数を指定するカウント数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS425)。
ラウンド時間が経過したとき、または入賞個数が所定数になったときは、ソレノイド21が駆動されて大入賞口が閉鎖される(ステップS427)。これにより、大当り遊技中の第1ラウンドが終了する。このとき、ラウンド数が15ではないので(ステップS429のN)、大入賞口開放後表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS430)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放後表示コマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、左中右枠ランプ28a〜28c等の演出装置を用いてラウンド間のインターバルであることを遊技者に報知するインターバル演出(インターバル表示)を所定期間実行する。
その後、CPU56では、大入賞口開放前処理(ステップS305)において、インターバル時間(ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間)の計測を開始する(ステップS401,S402)。インターバル時間が経過すると、第2再抽選演出を実行すると決定されているときは(ステップS404のY)、各ラウンド等における第2再抽選演出を含むラウンド中演出の演出態様が決定され(ステップS405〜S411)、ラウンド中演出の演出態様に応じた大入賞口開放中表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS413)。また、ソレノイド21が駆動されて大入賞口が開放される(ステップS414)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、CPU56からの大入賞口開放中表示コマンドの受信に応じて、当該コマンドで指定された演出態様のラウンド中演出を可変表示装置9やスピーカ27、左中右枠ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて実行する。このとき、ラウンド中演出として所定の演出態様の第2再抽選演出が含まれているときは、所定の演出態様の第2再抽選演出がラウンド中に実行されることになる。例えば、可変表示装置9において第2再抽選演出を実行するとともに、スピーカ27から第2再抽選演出中の効果音を鳴らしたり、ランプ28a〜28c等を第2再抽選演出中の点灯パターンで点灯させたりする。
以上のような大入賞口開放前処理と大入賞口開放中処理は、15ラウンドが終了するまで繰り返し実行される。
大入賞口開放中処理において、ラウンド数カウンタの値が15になったときは(ステップS429のY)、確変大当りフラグまたは時短大当りフラグがセットされているか否かおよび第2再抽選演出の実行の有無に応じたエンディングコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS433,S434)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのエンディングコマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて大当りが終了することを遊技者に報知するエンディング演出(大当り終了表示)を所定期間実行する。例えば、可変表示装置9に大当りの終了を示す文字(「またね!!」)などを表示したり、スピーカ27からエンディング演出用の効果音を鳴らしたり、左中右枠ランプ28a〜28c等をエンディング演出用の点灯パターンで点灯させたりする。このとき、エンディングコマンドにおいて第2再抽選演出が指定されているときは、可変表示装置9において再抽選演出が実行される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大当り終了処理(ステップS307)において、大当り終了時間(大当り終了を遊技者に報知するエンディング演出の実行時間)の計測を開始する(ステップS451,S452)。大当り終了時間が経過すると、所定のフラグ(大当りフラグ、確変大当りフラグ、再抽選実行フラグ)のセット/リセットの処理が行われるとともに(ステップS454,S457等)、大当り遊技終了後の遊技状態に応じた表示指定の演出制御コマンドが送信される(ステップS455,S461,S467,S469)。また、RAM55における演出情報格納領域および演出態様格納領域に格納されている情報の消去が行われる(ステップS472)。さらに、大当り終了指定コマンドが送信される(ステップS473)。そして、再び、特別図柄通常処理(ステップS300)に戻って特別図柄の変動が開始される。
以上のような構成によれば、大当り図柄が停止表示された後において、遊技者にとって大当り図柄の再抽選演出が大当り遊技の開始前と開始後のどちらのタイミングで実行されるかわからず、また大当り遊技の開始前と開始後のいずれのタイミングでも実行されることもあり、さらに大当り遊技の開始後の再抽選演出(第2再抽選演出)が複数回実行される可能性もあるため、長期間にわたって遊技者の確変状態への移行に対する期待感を持続させることができる。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図28は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ100における演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御処理の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して可変表示装置9の表示制御を実行する。さらに、飾り図柄決定用乱数や仮停止図柄決定用乱数、大当り表示図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702に移行する。
図29〜図31は、メイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ60から送信された演出制御コマンドは、コマンド受信バッファに格納される。コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。
受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果がはずれであることを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド:8100(H))であれば(ステップS613)、演出制御用CPU101は、飾り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS614)、抽出した飾り図柄決定用乱数の値にもとづいて、はずれに対応した左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS615)。なお、飾り図柄決定用乱数は、左中右の飾り図柄に対応して設けられている。そして、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納する(ステップS616)。
また、受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果が通常大当りであることを指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド:8101(H))であれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、通常大当りが指定されたことを示す通常大当り演出フラグをセットする(ステップS618)。
また、受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果が時短大当りであることを指定する演出制御コマンド(時短大当り指定コマンド:8102(H))であれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、時短大当りが指定されたことを示す時短大当り演出フラグをセットする(ステップS620)。
また、受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果が確変大当りであることを指定する演出制御コマンド(確変大当り指定コマンド:8103(H))であれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確変大当りが指定されたことを示す確変大当り演出フラグをセットする(ステップS622)。
また、受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果が通常大当りであることを指定するとともに第2再抽選演出が実行されることを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き通常大当り指定コマンド:8104(H))であれば(ステップ623)、演出制御用CPU101は、通常大当りが指定されたことを示す通常大当り演出フラグをセットし(ステップS624)、また、第2再抽選演出を実行することを示す第2再抽選実行フラグをセットする(ステップ625)。
また、受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果が時短大当りであることを指定するとともに第2再抽選演出が実行されることを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き時短大当り指定コマンド:8105(H))であれば(ステップ626)、演出制御用CPU101は、時短大当りが指定されたことを示す時短大当り演出フラグをセットし(ステップS627)、また、第2再抽選演出を実行することを示す第2再抽選実行フラグをセットする(ステップ628)。
また、受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果が確変大当りであることを指定するとともに第2再抽選演出が実行されることを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き確変大当り指定コマンド:8106(H))であれば(ステップ629)、演出制御用CPU101は、確変大当りが指定されたことを示す確変大当り演出フラグをセットし(ステップS630)、また、第2再抽選演出を実行することを示す第2再抽選実行フラグをセットする(ステップ631)。
また、受信した演出制御コマンドが、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド:8000(H)〜800F(H))であれば(ステップS632)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS633)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS634)。そして、演出制御用CPU101は、変動パターンに第1再抽選演出(ここでは大当り遊技の開始前の再抽選演出)が含まれているか否かを確認し(ステップS635)、第1再抽選演出が含まれている場合は(ステップS635のY)、仮停止図柄決定用乱数を抽出し(ステップS636)、抽出した仮停止図柄決定用乱数の値にもとづいて、飾り図柄の仮停止図柄を決定する(ステップS637)。そして、演出制御用CPU101は、決定した仮停止図柄をRAMにおける仮停止図柄格納領域に格納する(ステップS638)。
ここで、仮停止図柄とは、大当り遊技の開始前の第1再抽選演出が実行される前に仮停止表示される図柄(例えば、通常図柄や時短図柄)である。第1再抽選演出では、仮停止されている図柄を再変動させた後に、その図柄と同格の図柄(仮停止図柄と同一図柄でも異なる図柄でもよい)または停止表示された図柄よりも格の上の図柄(通常図柄よりも格の上の図柄としては時短図柄および確変図柄があり、時短図柄よりも格の上の図柄としては確変図柄がある)を停止表示させて、大当り遊技に移行する。
変動パターンに第1再抽選演出が含まれていない場合は、ステップS636〜S638の処理を実行せずに、ステップS639の処理に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンが大当り時の変動パターンであるかどうかを判断する(ステップS639)。大当り時の変動パターンであれば、演出制御用CPU101は、大当り表示図柄決定用乱数を抽出し(ステップS640)、抽出した大当り表示図柄決定用乱数の値にもとづいて、通常大当りか時短大当りか確変大当りかに対応した、また第2再抽選演出の実行の有無に対応した大当り表示図柄を決定する(ステップS641)。なお、大当り表示図柄とは、飾り図柄の変動停止時に停止表示される飾り図柄の大当り図柄のことをいう。
具体的には、演出制御用CPU101は、通常大当り演出フラグ、時短大当り演出フラグまたは確変大当り演出フラグがセットされているか否かを確認することにより、大当りが通常大当りか時短大当りか確変大当りかを認識する。また、演出制御用CPU101は、第2再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認することにより、第2再抽選演出が実行されるかどうかを認識する。
通常大当り演出フラグがセットされている場合は、第2再抽選実行フラグがセットされているか否かを問わず、大当り表示図柄として通常図柄を決定する必要がある。また、時短大当り演出フラグがセットされており、かつ第2再抽選実行フラグがセットされている場合は、第2再抽選演出が実行される前に時短大当りまたは時短大当りよりも格の上の確変大当りとなってしまうのを回避するために、大当り表示図柄として時短図柄より格の下の通常図柄を決定する必要がある。また、確変大当り演出フラグがセットされており、かつ第2再抽選実行フラグがセットされている場合は、第2再抽選演出が実行される前に確変大当りとなってしまうのを回避するために、大当り表示図柄として確変図柄より格の下の通常図柄または時短図柄を決定する必要がある。なお、このように、大当り表示図柄として決定可能な図柄の格が複数種類あるときは、予め定められた方法によって選択したり、あるいは乱数を用いて所定の格を選択することが考えられる。
第2再抽選実行フラグがセットされていない場合は、セットされている大当り演出フラグに応じた格の図柄を決定する必要がある。例えば、時短大当り演出フラグがセットされている場合は、大当り表示図柄として時短図柄を決定する必要があり、確変大当り演出フラグがセットされている場合は、大当り表示図柄として確変図柄を決定する必要がある。
このような状況に応じて、通常図柄を決定するときに用いる通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルと、確変図柄を決定するときに用いる確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルとが予め用意されている。通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルには各通常図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られ、また、確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルには各確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られている。演出制御用CPU101は、大当り表示図柄として、どの格の図柄を決定すべきかを認識した上で、大当り表示図柄決定用テーブルを選択する。そして、大当り表示図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り表示図柄決定用乱数の値と一致する判定値に対応付けられた図柄を大当り表示図柄に決定する。なお、この実施の形態では、時短図柄は1種類「9」のみであるので、演出制御用CPU101が時短図柄を決定すべきであると認識した場合には、自動的に大当り表示図柄として「9」が決定されることになる。
その後、演出制御用CPU101は、決定した大当り表示図柄をRAMにおける大当り表示図柄格納領域に格納する(ステップS642)。
また、受信した演出制御コマンドが、大入賞口開放中表示指定の演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド:B1XX(H)〜BFXX(H))であれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける大入賞口開放中データ格納領域に格納し(ステップS644)、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中表示フラグをセットする(ステップS645)。
また、受信した演出制御コマンドが、エンディング指定の演出制御コマンド(エンディングコマンド:C300(H)〜C305(H))であれば(ステップS646)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるエンディングデータ格納領域に格納し(ステップS647)、エンディングコマンドを受信したことを示すエンディングフラグをセットする(ステップS648)。
ステップS612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、演出制御用CPU101は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS649)。
図32は、図28に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、演出制御用CPU101が実行するコマンド解析処理で可変表示装置9における飾り図柄の変動パターン指定の演出制御コマンド(8000(H)〜800F(H)のいずれか)が受信されたことが確認された場合にセットされる(ステップS634参照)。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。また、変動時間タイマに変動時間に相当する値を設定し、使用するプロセステーブルを選択するとともに、プロセステーブルの最初に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。なお、第1再抽選演出を実行するときには、飾り図柄変動中処理において、大当りのときの飾り図柄の変動パターンの一部の演出として第1再抽選演出が実行される。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):変動時間タイマがタイムアウトしたことに応じて、飾り図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を導出表示する制御を行う。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、大当り表示の制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。なお、ラウンド中に第2再抽選演出を実行するときには、ラウンド中処理において、ラウンド中演出の中で第2再抽選演出が実行される。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):大当り遊技の終了後の大当り終了表示の制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディングコマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。なお、エンディングコマンドで第2再抽選演出の実行が指定されていれば、エンディング演出の中で第2再抽選演出が実行される。
図33は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、変動パターンを構成する各変動態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用CPU101は、表示制御実行データにもとづく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。
図33に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。
図34は、演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS811)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御用CPU101は、コマンド解析処理において決定した図柄(飾り図柄(はずれ図柄)、大当り表示図柄または仮停止図柄)および変動パターンコマンドで指定された内容(変動時間)にもとづいて、飾り図柄の変動パターンを決定する(ステップS813)。その後、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS814)。
図35は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、使用する飾り図柄の変動パターンに応じたプロセスデータを選択する(ステップS821)。そして、選択したプロセスデータ1におけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS822)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS823)。例えば、可変表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
その後、演出制御用CPU101は、変動時間タイマ(飾り図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートし(ステップS824)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示す値に更新する(ステップS825)。
図36〜図38は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(ステップS831)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、第1演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示す値に更新する(ステップS840)。
変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを1減算するとともに(ステップS832)、変動時間タイマを1減算する(ステップS833)。そして、演出制御用CPU101は、変動パターンデータ格納領域に格納されているEXTデータから変動パターンに再抽選演出が含まれているか否かを確認し、変動パターンに再抽選演出が含まれているときはEXTデータから認識可能な変動パターンにおける再抽選演出の開始時間を確認し、さらに変動時間タイマの値を確認することにより、変動開始後の時間が再抽選演出の開始時間を経過しているか否かを判定する(ステップS834)。変動パターンに再抽選演出が含まれていない場合、または変動パターンに再抽選演出が含まれているが未だ再抽選演出の開始時間を経過していない場合には、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS835)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS836)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS837)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS838)。
変動パターンに再抽選演出が含まれていて、かつ、変動開始後の時間が再抽選演出の開始時間を経過していれば(ステップS834のY)、演出制御用CPU101は、変動パターンデータ格納領域に格納されているEXTデータから認識可能な変動パターンにおける大当り図柄確定演出の開始時間を確認するとともに、変動時間タイマの値を確認することにより、変動開始後の時間が大当り図柄確定演出の開始時間を経過しているか否かを判定する(ステップS839)。
この実施の形態では、大当り遊技の開始前の再抽選演出(第1再抽選演出)は、所定の図柄をその図柄よりも格が上の図柄に昇格させる機会(チャンス)を遊技者に与える演出である。後述するように、再抽選演出が実行されているときに、遊技者が昇格有効期間内に操作ボタン120(具体的には決定スイッチ120aを用いる。)を操作して所定の条件をクリア(成立)した場合、通常図柄や時短図柄などがそれよりも格が上の確変図柄や確変時短図柄などに昇格する。例えば、通常図柄が確変図柄に昇格して全飾り図柄に対する確変図柄の割合が多くなると、遊技者からは確変図柄で大当りになる確率が高くなったように見える。確変状態は遊技者にとって極めて有利な状態であるので、遊技者は、通常図柄を確変図柄に昇格させるために、再抽選演出中に操作ボタン120を操作するようになる。また、大当り図柄確定演出は、再抽選演出において変更された図柄を反映した特定の図柄配列により飾り図柄の再変動を行い、再抽選演出の実行後に決定された大当り図柄を停止図柄として停止表示する演出である。
大当り図柄確定演出の開始時間を経過していなければ、演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値を確認することにより、再抽選演出を実行している最中であるかどうかを判定する(ステップS841)。このとき、再抽選演出を実行している最中でないと判定されたということは、再抽選演出が開始された直後であることを意味する。再抽選演出を実行している最中でなければ、演出制御用CPU101は、再抽選演出のプロセスデータを選択し(ステップSS842)、選択したプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS843A)。そして、再抽選演出のプロセスデータの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS843B)。また、演出制御用CPU101は、昇格有効期間の計測を開始する(ステップS844)。
再抽選演出を実行している最中であれば、演出制御用CPU100は、変動時間タイマの値を確認することにより、昇格有効期間が経過しているか否かを判定する(ステップS845)。昇格有効期間が経過していなければ、演出制御用CPU100は、再抽選演出のプロセスデータの内容に従って演出装置の制御を実行する(ステップS846)。例えば、予め定められた昇格対象の図柄(例えば通常図柄や時短図柄など)を可変表示装置9に表示する制御などを行う。次いで、操作ボタン120のオン(操作ボタン120が押された状態)を確認する(ステップS847)。操作ボタン120のオンを確認したときに(ステップS848)、操作ボタン120のオンに応じて演出装置を制御する(ステップS849A)。また、オン回数をオン回数カウンタでカウントする(ステップS849B)。
次いで、演出制御用CPU100は、再抽選演出における図柄格上げ条件(操作ボタン120の操作回数)が成立(クリア)したか否かを判定する(ステップS850)。図柄格上げ条件が成立したときは、昇格した飾り図柄をRAMにおける所定の記憶領域(昇格図柄記憶領域)に記憶する(ステップS851)。
昇格有効期間が経過していれば(ステップS845のY)、演出制御用CPU101は、昇格した図柄が昇格図柄記憶領域に記憶されているか否かを確認し(ステップS852)、昇格した図柄が記憶されていれば、再抽選演出において表示された図柄がそれよりも格が上の図柄に昇格したことを可変表示装置9に表示する表示制御を実行する(ステップS853)。
ステップS839で大当り図柄確定演出の開始時間を経過していると判定した場合は、演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値を確認することにより、大当り図柄確定演出を実行している最中であるかどうかを判定する(ステップS861)。このとき、大当り図柄確定演出を実行している最中でないと判定されたということは、大当り図柄確定演出が開始された直後であることを意味する。大当り図柄確定演出を実行している最中でなければ、演出制御用CPU101は、大当り演出フラグおよび再抽選実行フラグの内容を確認し(ステップS862)、可変表示装置9に表示する飾り図柄の大当り表示図柄を決定し格納する処理を行う(ステップS863)。
具体的には、演出制御用CPU101は、大当り演出フラグ(通常大当り演出フラグ、時短大当り演出フラグ、確変大当り演出フラグ)のセット状態を確認することにより、大当りが通常大当りか時短大当りか確変大当りか確変時短大当りかを認識する(ステップS862)。また、演出制御用CPU101は、大当り終了後再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認することにより、大当り遊技の終了後のエンディング演出において再抽選演出が実行されるかどうかを認識する(ステップS862)。さらに、演出制御用CPU101は、昇格図柄記憶領域および降格図柄記憶領域に記載されている内容を確認することにより、格が変更された飾り図柄、すなわち、昇格した図柄を認識する。
このような状況に応じて、通常図柄を決定するときに用いる通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルと、時短大当りのときに用いる時短大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルと、確変大当りのときに用いる確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルと、確変時短大当りのときに用いる確変時短大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルとが予め用意されている。また、昇格あるいは降格した図柄が反映されるように、上記の大当り表示図柄決定用テーブルの各々には、昇格・降格した図柄の種類や数を変化させたテーブルが予め複数用意されている。そして、これらの大当り表示図柄決定用テーブルには各図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られる。
演出制御用CPU101は、大当り表示図柄としてどのような格の図柄を決定すべきかを認識した上で、大当り表示図柄決定用テーブルを選択する。例えば、確変大当り演出フラグのみがセットされ、かつ大当り終了後再抽選実行フラグがセットされているときは、大当り表示図柄として非確変図柄(通常図柄または時短図柄)を決定する必要があるので、通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルまたは時短大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルを選択する。なお、このように選択可能なテーブルが複数ある場合は、あらかじめ定められたルールに従って選択してよいし、また乱数を用いて選択してもよい。そして、大当り表示図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り表示図柄決定用乱数の値と一致する判定値に対応付けられた図柄を大当り表示図柄に決定する。そして、演出制御用CPU101は、決定した大当り表示図柄をRAMにおける大当り表示図柄格納領域に格納する(ステップS863)。
その後、演出制御用CPU101は、変更された図柄が反映された図柄配列に対応した大当り図柄確定演出のプロセスデータを選択し(ステップS864)、選択したプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS865)。なお、大当り図柄確定演出のプロセスデータは、変更された図柄の全ての組み合わせに対応可能な図柄配列のプロセスデータがあらかじめ複数用意されている。そして、大当り図柄確定演出のプロセスデータの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS866)。
ステップS861において大当り図柄確定演出を実行している最中であれば、演出制御用CPU101は、大当り図柄確定演出のプロセスデータの内容に従って演出装置の制御を実行する(ステップS867)。
図39〜図41は、可変表示装置9において実行される大当り図柄の再抽選演出(第1再抽選演出)の表示例を示す説明図である。図39および図40において、(1)(2)(3)・・・というように番号順に表示状態が遷移する。また、図39および図40に例示するような表示演出は、演出制御用CPU101によって遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られる演出制御コマンドにもとづいて実行される。
前提条件として、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、大当りの判定(ステップS62)において大当りとする旨の判定を行い、また確変大当りとする旨の決定をしたとする。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、第1再抽選演出を含む変動パターンを決定したとする(ステップS101)。よって、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1再抽選演出を含む変動パターンの演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS102)。
演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101は、第1再抽選演出を含む変動パターンを示す変動パターンコマンドを受信したので、飾り図柄の仮停止図柄を決定する(ステップS635〜S637)。
図39(1)に示すように、可変表示装置9において飾り図柄の変動(可変表示)が開始されてから所定時間が経過すると、変動を一旦停止してステップS653で決定された非確変図柄(通常図柄)の大当り図柄(仮停止図柄)が仮停止表示される。(1)に示す例では、非確変図柄「222」が仮停止表示されている。その後、大当り図柄の再抽選演出(第1再抽選演出)が開始される(ステップS834のY、ステップS839のN)。
大当り図柄の再抽選演出が開始されると(ステップS841のN)、(2)に示すように、可変表示装置9の画面上にメータが表示される。また、可変表示装置9の画面上に「「2」「4」を確変図柄に昇格させたい場合はボタンを連打!!」という文が表示される(ステップS842,S843A,S843B)。この時点から昇格有効期間(例えば5秒)の計測が開始される(ステップS844)。(2)に示す内容の文に従って、遊技者は操作ボタン120(具体的には、決定スイッチ120cを使用する。)を連打する。
(3)に示すように、遊技者が操作ボタン120を押す(操作する)ことに応じて、メータのレベルが徐々に上昇していくような表示が行われる(ステップS847〜S849A)。(4)に示すように、メータのレベルが昇格有効期間(例えば5秒)内に最大まで上昇すると(つまり図柄格上げ条件を成立させるための操作ボタン120が10回押されると;ステップS850,S851)、昇格有効期間経過後に可変表示装置9の画面上に「「2」「4」を確変図柄に昇格させます」という文が表示される(ステップS852,S853)。このような表示が、図柄の昇格の表示に該当する。
なお、第2再抽選付き確変大当り指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU101は、メータのレベルが最大まで上昇しても、図柄格上げ条件は成立しないとする。すなわち、以降の大当り図柄確定演出を実行しない。
また、第2再抽選付きでない確変大当り指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU101は、メータのレベルが最大まで上昇しなくても、図柄格上げ条件は成立したとする。すなわち、第1再抽選演出で、確変大当りであることが報知される。
その後、大当り図柄確定演出の実行時間になると(ステップS839のY、ステップS861のN)、停止図柄として停止表示される飾り図柄の大当り表示図柄が決定される(ステップS862,S863)。そして、大当り図柄確定演出が開始される。大当り図柄確定演出が開始されると、図40(5)に示すように、左中右の飾り図柄が同一図柄で揃った状態で全図柄の変動が開始される(ステップS866,S867)。また、再抽選演出において昇格した確変図柄が表示される。
その後、(6)に示すように、可変表示装置9においてステップS863にて決定された大当り表示図柄が停止表示される(ステップS872)。この実施の形態では、確変図柄に昇格した左中右の図柄「777」が揃った状態で表示されている。これにより、(7)に示すように、確変大当りが確定する。そして、大当り遊技の終了後に、遊技状態が確変状態に制御されることになる。
図41には、図柄格上げ条件が成立しなかった場合の表示例が示されている。図41(5)に示すように、左中右の飾り図柄が同一図柄で揃った状態で全図柄の変動が開始される(ステップS866,S867)。その後、(6)に示すように、可変表示装置9において大当り表示図柄が停止表示される(ステップS872)。この実施の形態では、非確変図柄としての左中右の図柄「444」が揃った状態で表示されている。そして、(7)に示すように、非確変大当り(通常大当り)であることを報知する画面が表示される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から確変大当り指定コマンドを受信している場合には、この後、第2再抽選演出によって、確変大当りであったことが遊技者に報知される。
なお、図39〜図41に示す第1再抽選演出は一例であって、他の態様の第1再抽選演出を実行してもよい。また、この実施の形態では、操作ボタン120の押下によって図柄格上げ条件が成立するようにしたが、そのような図柄格上げ条件は一例であって、他の図柄格上げ条件にもとづいて大当り図柄確定演出を実行するようにしてもよい。
図42は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、飾り図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を受信しているか否か確認する(ステップS871)。飾り図柄停止指定コマンドを受信していれば、記憶されている停止図柄(飾り図柄(はずれ図柄)、大当り表示図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの飾り図柄停止指定コマンドの受信に応じて飾り図柄を停止表示する制御を行うが、このような構成に限られず、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて飾り図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
そして、ステップS872で大当り表示図柄を表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS873のN)は、演出制御用CPU101は、所定のフラグ(例えば飾り図柄停止指定コマンドに応じたフラグがセットされるときは、そのフラグ)をリセットし(ステップS874)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS875)。
ステップS872で大当り図柄を表示する場合には(ステップS873のY)、演出制御用CPU101は、ファンファーレフラグがセットされたか否か確認する(ステップS876)。なお、ファンファーレフラグは、コマンド解析処理においてファンファーレコマンドの受信に応じてセットされる(ステップS649参照)。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS876のY)、演出制御用CPU101は、ファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS877)、そして、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS878)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS879)。
図43は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27等)の制御を実行する(ステップS903)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901のY)、演出制御用CPU101は、後述する第2再抽選演出のために大当り遊技中の演出を決定するためのメニューを選択し、選択したメニューを可変表示装置9に表示する(ステップS907,S908)。なお、ステップS907において、演出制御用CPU101は、可変表示装置9における最終停止図柄(例えば、最終停止図柄を示すデータはRAMに格納されている)と受信している図柄/演出指定コマンド(表示結果指定コマンド)とにもとづいて、例えば乱数を用いた抽選によって(図46参照)いずれのメニューを可変表示装置9に表示させるのかを決定する。さらに、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出を選択する(ステップS909)。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS910)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS911)。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS912)。なお、第1ラウンドでは、演出制御用CPU101は、プロセスデータの内容よりも、上記のメニュー表示を優先する。また、ラウンド中演出とは、大当り遊技中に実行される演出である。この実施の形態では、大当り遊技中に遊技者が同じ演出を何度も見て遊技の興趣が低下するのを避けるために、複数の種類の演出から遊技者が選択できるようになっている。また、本発明の特徴として、ラウンド中演出を選択する際、選択肢の種類や数を変化させることにより、遊技者に昇格するか否かを示唆するような効果が得られる。
次に、飾り図柄の変動が終了してから実行される第2再抽選演出を説明する。この実施の形態では、可変表示装置9において実行される第2再抽選演出として、複数種類の演出がある。それぞれの演出において、画面に表示されるキャラクタの種類が異なっている。そして、いずれの種類の第2再抽選演出を実行するのかを遊技者に選択させる。
図44(1)に示すように飾り図柄が確定(最終停止)した後、演出制御用CPU101は、可変表示装置9に、図44(2)に示すような複数種類の選択肢(キャラクタ1〜3)を表示する。各選択肢は、複数種類の演出のそれぞれに対応する。そして、上向スイッチ120aが押下されると、演出制御用CPU101は、カーソル(黒三角)の位置を1つ上に移動させるような表示を行わせる。下向スイッチ120bが押下されると、演出制御用CPU101は、カーソル(黒三角)の位置を1つ下に移動させるような表示を行わせる(図44(2),(3)参照)。決定スイッチ122cが押下されると、そのときにカーソルが位置していた選択肢が選択されたとする(図44(3),(4)参照)。そして、選択された選択肢に対応する第2再抽選演出を実行する。
なお、図44に例示されたような表示は、大当り遊技における第1ラウンドにおいて可変表示装置に表示される。また、以下、複数の選択肢を含む画像(選択画面)をメニューと呼ぶ。また、メニューは、所定の複数のランプで実現されるようにしてもよい。
図45は、メニューの種類を示す説明図である。図45に示す例では、メニューA,B,Cの3種類がある。メニューAにおける複数の選択肢は全て異なっている(少なくとも2つ異なるものの一例)。メニューBにおける複数の選択肢には一部重複したものがある。メニューCにおける複数の選択肢は全て同じもの(少なくとも2つ同じものの一例)である。なお、この実施の形態では、メニューCは、同じものを3つ含むメニューであるが、少なくとも2つの同じものがあればよい(例えば、キャラクタ1、キャラクタ1,キャラクタ2の3つでもよい。)。また、同じものは、同じカテゴリー(分類)における異なるものでもよい。例えば、海のカテゴリーにおける魚や海草のキャラクタを同じものとしたり、空のカテゴリーにおける雲や太陽を同じものとするようにしてもよい。また、メニューCにおけるカテゴリの数を極端に少なくするようにしてもよい。例えば、1つであってもよい。また、図45に示す例は一例であって、より多種類のメニューを用いてもよい。
図46は、演出制御用CPU101が可変表示装置9に表示するメニューの選択の割合を示す説明図である。図46(A)には、飾り図柄の最終停止図柄(確定図柄)が非確変図柄であって、遊技制御用マイクロコンピュータ560から確変大当り指定コマンド(具体的には第2再抽選演出付き確変大当り指定コマンド)を受信しているとき(昇格条件が成立するとき)の選択割合を示す。図46(A)に示すように、複数の選択肢は全て同じであるメニューCが高い割合で選択される。なお、飾り図柄の最終停止図柄が非確変図柄である場合として、第1再抽選演出での最終停止図柄が非確変図柄である場合と、第1再抽選演出が行われずに非確変図柄で最終停止した場合とがある。飾り図柄の最終停止図柄(確定図柄)が非確変図柄であって、遊技制御用マイクロコンピュータ560から確変大当り指定コマンド(具体的には第2再抽選演出付き確変大当り指定コマンド)を受信しているときには、演出制御用マイクロコンピュータ100は第2再抽選演出において確定時柄を確変図柄に昇格させる昇格演出を行うので、メニューCが表示されたときに、遊技者の昇格演出が実行される期待が高まる。なお、演出制御用CPU101は、可変表示装置9における最終停止図柄と受信している図柄/演出指定コマンド(表示結果指定コマンド)とにもとづいて、例えば乱数を用いた抽選によっていずれのメニューを可変表示装置9に表示させるのかを決定する。図46に示されている数値は、抽選によって選択される割合を示す。
図46(B)には、飾り図柄の最終停止図柄(確定図柄)が確変図柄であって、遊技制御用マイクロコンピュータ560から確変大当り指定コマンド(具体的には第2再抽選演出付き確変大当り指定コマンド)を受信しているとき(演出表示装置に特別表示結果が導出表示されているときに相当する。)の選択割合を示す。図46(B)に示すように、複数の選択肢が全て異なるメニューAが高い割合で選択される。なお、飾り図柄の最終停止図柄が確変図柄である場合として、第1再抽選演出での最終停止図柄が確変図柄である場合と、第1再抽選演出が行われずに確変図柄で最終停止した場合とがある。飾り図柄の最終停止図柄(確定図柄)が確変図柄であって、遊技制御用マイクロコンピュータ560から確変大当り指定コマンド(具体的には第2再抽選演出付き確変大当り指定コマンド)を受信しているときには、既に確変図柄で確定しているので、選択肢が全て異なるメニューAを表示することによって、遊技者に選択の楽しみを与えて、遊技者に与えられる興趣をなるべく低下させないようにすることができる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から確変大当り指定コマンド(具体的には第2再抽選演出付き確変大当り指定コマンド)を受信しているときには、必ずメニューAを表示するように制御してもよい。
図46(C)には、遊技制御用マイクロコンピュータ560から通常大当り指定コマンドまたは時短大当り指定コマンド(具体的には第2再抽選演出付き通常大当り指定コマンドまたは第2再抽選演出付き時短大当り指定コマンド)を受信しているときの選択割合を示す。なお、この場合には、飾り図柄の最終停止図柄(確定図柄)は非確変図柄である。また、第2再抽選演出において、昇格報知はなされない。図46(C)に示すように、複数の選択肢には重複したものがあるメニューBが高い割合で選択される。
図47は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、まず、エンディングフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS921)。エンディングフラグがセットされていないときは(ステップS921のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS922)。なお、大入賞口開放後フラグは、コマンド解析処理において大入賞口開放後表示コマンドの受信に応じてセットされる(ステップS649)。
大入賞口開放後フラグもセットされていないときは、演出制御用CPU101は、第1ラウンドであれば、ステップS941に移行する(ステップS922A)。第1ラウンドでなければ、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS923)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、各種ランプ等)の制御を実行する(ステップS924)。このとき、ラウンド中演出に第2再抽選演出が含まれている場合には、演出装置を用いて第2再抽選演出が実行される。例えば、可変表示装置9において、敵と味方のキャラクタを登場させ、敵と味方のキャラクタを闘わせて、味方のキャラクタが勝利した場合には、確変大当りへの成り上げ(昇格)を報知する。なお、キャラクタは、遊技者によって選択されたキャラクタである(図44参照)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS925)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS926)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS927)。
ステップS922において大入賞口開放後フラグがセットされているときは、大入賞口開放後表示コマンドの内容にもとづいてインターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行う演出)を選択する(ステップS928)。そして、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップS929)、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS930)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS931)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS932)。
ステップS921においてエンディングフラグがセットされたときは、演出制御用CPU101は、エンディングコマンドにおいて第2再抽選演出の実行が指定されているかどうか(すなわち第2再抽選演出ありのエンディングコマンドであるかどうか)を確認し(ステップS933)、第2再抽選演出の実行が指定されていれば(ステップS933のY)、可変表示装置9に表示する飾り図柄の大当り確定図柄を決定し格納する処理を行う(ステップS934)。なお、大当り確定図柄とは、第2再抽選演出が実行された後に最終的に停止表示(導出表示)される飾り図柄の大当り図柄のことをいう。
具体的には、演出制御用CPU101は、エンディングコマンドの内容にもとづいて、大当り確定図柄として通常図柄とすべきか時短図柄とすべきか確変図柄とすべきかを認識する。そして、各図柄に対応つけて複数の判定値が設定された、通常図柄用の大当り確定図柄決定用テーブルと確変図柄用の大当り確定図柄決定テーブルとを予め用意しておく。演出制御用CPU101は、大当り確定図柄の種類を認識した上で、大当り確定図柄決定用テーブルを選択する。そして、大当り確定図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り確定図柄決定用乱数の値と一致する判定値に対応付けられた通常図柄または確変図柄を大当り確定図柄に決定する。なお、この実施の形態では、時短図柄は1種類「9」のみであるので、演出制御用CPU101が時短図柄を決定すべきであると認識した場合には、自動的に大当り確定図柄として「9」が決定されることになる。そして、演出制御用CPU101は、決定した大当り確定図柄をRAMにおける大当り確定図柄格納領域に格納する。
次に、演出制御用CPU101は、決定した大当り確定図柄およびエンディングコマンドの内容にもとづいて、エンディング演出を選択する(ステップS935)。
ここで、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、エンディングコマンドにおいて第2再抽選演出の実行が指定されているときは、エンディングコマンドにおいて第2再抽選演出の実行が指定されていないときに実行するエンディング演出よりも長いエンディング演出を実行する。このようにすれば、エンディング演出中に第2再抽選演出の実行時間を確保することができるとともに、エンディング演出において第2再抽選演出が実行されず確変状態への移行の可能性がないときに、無駄に演出が長く実行されるのを回避することができる。
次いで、演出制御用CPU101は、エンディングフラグをリセットし(ステップS936)、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS937)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS938)、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS939)。
ステップS941において、演出制御用CPU101は、上向スイッチ120aまたは下向スイッチ120bが押下されたことを検出したら、カーソルを上または下に移動させる(ステップS942)。また、決定スイッチ120cが押下されたことを検出したら、第2再抽選演出の種類として、そのときのカーソル位置に対応した第2再抽選演出(メニューにおける選択された選択肢に対応する演出)に決定する(ステップS943,S944)。なお、第1ラウンドの終了時までに決定スイッチ120cが押下されなかった場合には、演出制御用CPU101は、第1ラウンドの終了時に、例えば、あらかじめ決められた選択肢を選択する。
図48は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS951)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS951のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS952)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、各種ランプ等)の制御を実行する(ステップS953)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS954)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS955)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS956)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS951のY)、演出制御用CPU101は、RAMにおける大入賞口開放中データ格納領域に格納されている大入賞口開放中表示コマンドのEXTデータにもとづいて、大入賞口開放中表示コマンドにおいて第2再抽選演出の実行が指定されているか否かを確認する(ステップS957)。第2再抽選演出の実行が指定されているときは(ステップS957のY)、大入賞口開放中表示コマンドにおいて確変大当りへの成り上がりの成功または失敗を報知する成功/失敗演出の実行が指定されているか否かを確認する(ステップS958)。成功/失敗演出の実行が指定されていれば(ステップS958のY)、可変表示装置9に表示する飾り図柄の大当り確定図柄または大当り表示図柄を決定し格納する処理を行う(ステップS959)。
上述したように、大当り確定図柄は、第2再抽選演出が実行された後に最終的に停止表示(導出表示)される飾り図柄の大当り図柄であり、大当り表示図柄は、まだ最終的に確定していない飾り図柄の大当り図柄である。ここで、図16および図17に示したように、成功/失敗演出の実行タイミングとして、第5ラウンド、第8ラウンド、第12ラウンド、およびエンディング演出が定められているが、これらのタイミングにおいて確変大当りに成り上がるか否かが確定する場合と確定しない場合とがある。すなわち、実行回数が9回のときは、第12ラウンドとエンディング演出のいずれのタイミングにおいても成功/失敗演出が実行されるので、第12ラウンドにおいては確変大当りに成り上がるか否かが確定していないことになる。この場合には、大当り確定図柄を表示することができず、大当り表示図柄を表示することになる。よって、この場合にのみ、ステップS959において大当り表示図柄が決定される。
なお、大当り確定図柄の決定の方法は、ステップS934で説明した場合と同様である。また、大当り表示図柄の決定の方法は、ステップS640,S641で説明した場合と同様である。
次いで、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出を選択する(ステップS960)。そして、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS961)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS962)。なお、第2再抽選演出が実行されているときには、プロセスデータは、第2再抽選演出の種類に応じたプロセスデータである。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS963)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS964)。
図49は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当りが終了することを示す大当り終了フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS971)。なお、大当り終了フラグは、コマンド解析処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大当り終了指定コマンドを受信したときにセットされる(ステップS649参照)。
大当り終了フラグがセットされていないときは(ステップS971のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS972)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS973)。例えば、通常大当り、時短大当りまたは確変大当りが終了することを表示したり、エンディングコマンドにおいて第2再抽選演出の実行が指定されているときは、第2再抽選演出を実行する。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS974)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS975)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS976)。
大当り終了フラグがセットされたときは(ステップS971のY)、演出制御用CPU101は、通常大当り演出フラグや時短大当り演出フラグ等の所定のフラグをリセットし(ステップS977)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS978)。
次に、可変表示装置9において実行される大当り図柄の第2再抽選演出の演出態様について説明する。図50および図51は、可変表示装置において実行される大当り図柄の第2再抽選演出の表示例(1)を示す説明図である。図38および図39に例示するような表示演出は、演出制御用CPU101によって遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られる演出制御コマンドにもとづいて実行される。
図50および図51に例示する第2再抽選演出は、実行回数8回で、成功/失敗演出の実行タイミングが第12ラウンドの演出である。なお、「1R、2R・・・」はラウンド数を示し、「count」はラウンド中に大入賞口に入賞した遊技球の入賞個数を示している。
図50に示すように、第1ラウンドでは、敵と味方のキャラクタが向き合って対峙している。第2ラウンドでは、味方のキャラクタが攻撃し、敵のキャラクタが吹っ飛び、敵のキャラクタがダウンする。これが1回目の第2再抽選演出である。第3ラウンドでは、敵のキャラクタのダウンが継続している。第4ラウンドでは、敵のキャラクタが立ち上がり、再び味方のキャラクタが攻撃し、敵のキャラクタが吹っ飛び、敵のキャラクタがダウンする。これが2回目の第2再抽選演出である。第5ラウンドでは、再び敵のキャラクタが立ち上がる。なお、第6ラウンドから第10ラウンドまでの演出については図示省略されている。
また、キャラクタは、遊技者が選択したキャラクタである(図44参照)。よって、図50および図51に例示されたキャラクタと異なるキャラクタが選択されている場合には、演出構成は同じであるが、キャラクタは異なる。
その後、図51に示すように、第11ラウンドにおいて、再び味方のキャラクタが攻撃し、敵のキャラクタが吹っ飛び、敵のキャラクタがダウンする。これが7回目の第2再抽選演出である。第12ラウンドでは、敵のキャラクタがノックアウトとなり、その後に確変大当りへの成り上がり成功が報知される。これが8回目の第2再抽選演出であり、かつ確変成り上がりの成功を報知する成功演出でもある。
そして、第13ラウンドから第15ラウンドまで、味方のキャラクタが勝利のダンスを踊り、チャンピオンベルトが授与され、味方のキャラクタが勝利に喜ぶ演出が実行される。そして、ラウンド終了後に、エンディング演出において確変大当りの終了が表示される。
以上のような演出態様は、確変大当りへの成り上がりの期待度が高い演出である。
図52および図53は、可変表示装置において実行される大当り図柄の第2再抽選演出の表示例(2)を示す説明図である。図52および図53に例示する第2再抽選演出は、実行回数8回で、成功/失敗演出の実行タイミングが第12ラウンドの演出である。
図52に示すように、第1ラウンドでは、敵と味方のキャラクタが向き合って対峙している。第2ラウンドでは、敵のキャラクタが攻撃(キック)し、味方のキャラクタが吹っ飛び、味方のキャラクタがダウンする。これが1回目の第2再抽選演出である。第3ラウンドでは、味方のキャラクタのダウンが継続している。なお、第4ラウンドの演出については図示を省略している。第5ラウンドでは、味方のキャラクタが立ち上がる。なお、第6ラウンドの演出についても図示を省略している。
第7ラウンドでは、再び敵のキャラクタが攻撃(パンチ)し、味方のキャラクタが吹っ飛び、味方のキャラクタがダウンする。これが4回目の第2再抽選演出である。第8ラウンドでは、再び味方のキャラクタが立ち上がる。なお、第9ラウンドの演出についても図示を省略している。
図53に示すように、第10ラウンドでは、再度、敵のキャラクタが攻撃(キック)するが、味方のキャラクタがその攻撃をよける。これが6回目の第2再抽選演出である。第11ラウンドでは、味方のキャラクタが攻撃(パンチ)し、敵のキャラクタが吹っ飛び、敵のキャラクタがダウンする。これが7回目の第2再抽選演出である。第12ラウンドでは、敵のキャラクタがノックアウトとなり、その後に確変大当りへの成り上がり成功が報知される。これが8回目の第2再抽選演出であり、かつ確変成り上がりの成功を報知する成功演出でもある。
図53では図示されていないが、図51に示された場合と同様に、第13ラウンドから第15ラウンドまで、味方のキャラクタが勝利のダンスを踊り、チャンピオンベルトが授与され、味方のキャラクタが勝利に喜ぶ演出が実行される。そして、ラウンド終了後に、エンディング演出において確変大当りの終了が表示される。
以上のような演出態様は、確変大当りへの成り上がりの期待度が中程度の演出である。
なお、図50〜図53では、実行回数が8回の第2再抽選演出の例を示していたので、成功/失敗演出(図の例では成功演出)が12ラウンドで実行されていたが、実行回数が3回の第2再抽選演出では、成功/失敗演出が第5ラウンドで実行され、実行回数が5回の第2再抽選演出では、成功/失敗演出が第8ラウンドで実行され、実行回数が9回の第2再抽選演出では、成功/失敗演出が第12ラウンドとエンディング演出で実行される。
図54は、可変表示装置において実行される大当り図柄の第2再抽選演出の表示例(3)を示す説明図である。図54に例示する第2再抽選演出は、実行回数9回で、成功/失敗演出が第12ラウンドとエンディング演出で実行される演出である。なお、第1ラウンドから第11ラウンドまでの演出については図示省略されている。
図54に示すように、第12ラウンドでは、味方のキャラクタがノックアウトとなり、その後に確変大当りへの成り上がり失敗が報知される。これが8回目の第2再抽選演出であり、かつ確変成り上がりの失敗を報知する失敗演出でもある。そして、第13ラウンドから第15ラウンドまで、敵のキャラクタが勝利のダンスを踊り、敵のキャラクタが勝利に喜ぶ演出が実行される。
しかし、ラウンド終了後のエンディング演出において、味方のキャラクタが復活して敵のキャラクタを攻撃し、敵のキャラクタがダウンし、敵のキャラクタがノックアウトとなることにより、確変大当りへの成り上がり成功が報知される。これが9回目の第2再抽選演出であり、かつ確変成り上がりの成功を報知する成功演出でもある。
図55は、可変表示装置において実行される大当り図柄の第2再抽選演出の表示例(4)を示す説明図である。図55に例示する第2再抽選演出は、実行回数9回で、成功/失敗演出が第12ラウンドとエンディング演出で実行される演出である。なお、第1ラウンドから第11ラウンドまでの演出については図示省略されている。
図55に示すように、第12ラウンドでは、味方のキャラクタがノックアウトとなり、その後に確変大当りへの成り上がり失敗が報知される。これが8回目の第2再抽選演出であり、かつ確変成り上がりの失敗を報知する失敗演出でもある。そして、第13ラウンドから第15ラウンドまで、敵のキャラクタが勝利のダンスを踊り、敵のキャラクタが勝利に喜ぶ演出が実行される。
そして、ラウンド終了後のエンディング演出において、味方のキャラクタが復活して敵のキャラクタを攻撃するが、敵のキャラクタがその攻撃をよけて、さらに敵のキャラクタが攻撃(キック)し、味方のキャラクタがダウンする。そして、確変大当りへの成り上がり失敗が報知される。これが9回目の第2再抽選演出であり、かつ確変成り上がりの失敗を報知する失敗演出でもある。
以上のように、この実施の形態によれば、成功演出の実行タイミングとして複数のタイミング(R5,R8,R12,END)が設定され、複数のタイミングの各々に複数の乱数値(第2再抽選選択用乱数の値)が割り当てられるとともに、確変連続回数カウンタの値(確変連続回数)に応じて同一のタイミングに対して割り当てる乱数値の数が異なるように設定された複数の第2再抽選選択テーブル(1)〜(4)を記憶しておき(図17参照)、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、確変連続回数カウンタの値にもとづいて第2再抽選選択テーブルを選択し、選択した第2再抽選選択テーブルを用いて、始動入賞時に抽出した乱数値に対応する成功演出の実行タイミングを決定する(ステップS114)ように構成されているので、確変状態が継続するかどうかを報知する第2再抽選演出の実行タイミングがランダムになり、遊技者に確変状態が継続することに対する期待感を長期間にわたって維持させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変連続回数が少ないときと比較して、確変連続回数が多いときの方が成功演出の実行タイミングとして大当り遊技中の遅いタイミング(例えば第12ラウンドやエンディング演出)が高確率で選択されるように、数多くの乱数値を遅いタイミングに割り当てられている第2再抽選選択テーブル(例えば第2再抽選選択テーブル(4))を選択するように構成されているので、確変連続回数が増えるほど確変状態が継続することに対する期待感を長期間にわたって持続させることができるようになる。
また、複数の第2再抽選選択テーブル(1)〜(4)は、成功演出における複数の実行タイミング(R5,R8,R12,END)に対応付けて異なる実行回数(3回、5回、8回、9回)も設定され、実行回数の各々に複数の乱数値が割り当てられるとともに、確変連続回数カウンタの値(確変連続回数)に応じて同一の実行回数に対して割り当てる乱数値の数が異なるように設定され、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変連続回数が少ないときと比較して、確変連続回数が多いときの方が第2再抽選演出の実行回数として多い回数(例えば8回や9回)が高確率で選択されるように、数多くの乱数値を多い回数に割り当てられている第2再抽選選択テーブル(例えば第2再抽選選択テーブル(4))を選択するように構成されているので、確変連続回数が増えるほど確変状態が継続することに対する期待感を数多く抱かせることができるようになる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、成功演出が実行されるか否かに応じて第2再抽選演出の演出態様として特定の演出態様を高確率で選択する(ステップS408,S409)ように構成されているので、第2再抽選演出の演出態様(内容)によって確変成り上がりに対する期待度を変化させることができ、第2再抽選演出の演出態様に興味を持たせることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、ラウンドが開始される前に第2再抽選演出の演出態様を選択し、第2再抽選演出の演出態様を選択するときに前回実行した第2再抽選演出の演出態様に応じて今回実行する第2再抽選演出の演出態様を選択する(ステップS407,S409)ように構成されているので、複数回にわたって実行される第2再抽選演出の整合をとることができる。なお、ここでいう演出態様の違いは、複数のキャラクタの関わり方の違いを意味し、基本的な演出構成(キャラクタが格闘するような演出態様)は同じである。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、第1再抽選演出を実行することを決定し(ステップS101)、かつ、第2再抽選演出を実行することを決定したときは(ステップS89)、演出制御用CPU101は、第1再抽選演出において確変成り上げを報知しない(ステップS641)ように構成されているので、第1再抽選演出と第2再抽選演出の整合をとることができるとともに、遊技者の確変状態が継続することに対する期待感をさらに長期間にわたって持続させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、変動開始時に、第1再抽選演出を実行するか否かを示す変動パターンコマンドと、第2再抽選演出を実行するか否かを示すとともに大当りの種別を示す図柄/演出指定コマンドとを送信する(ステップS102,S115,S121等)とともに、大当り中のラウンド開始時に、第2再抽選演出を実行すると決定しているときに、第2再抽選演出の実行の開始を示す大入賞口開放中表示コマンドを送信し(ステップS413)、演出制御用CPU101が、変動パターンコマンドが第1再抽選演出を実行することを示し(ステップS635のY)、図柄/演出指定コマンドが第2再抽選演出を実行することを示し(ステップS629のY)、かつ、図柄/演出指定コマンドが確変大当りになることを示しているとき(ステップS629のY)、第1再抽選演出において確変成り上げを報知せずに(ステップS641)、大入賞口開放中表示コマンドの受信に応じて実行する第2再抽選演出において確変成り上げを報知する(ステップS960,S924,S935,S973)ように構成されているので、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用CPU101との制御状態の整合を確実にとることができる。
また、エンディングコマンドにおいて第2再抽選演出の実行が指定されているときは、エンディングコマンドにおいて第2再抽選演出の実行が指定されていないときに実行するエンディング演出よりも長いエンディング演出を実行するように構成されているので、エンディング演出中に第2再抽選演出の実行時間を確保することができるとともに、エンディング演出において第2再抽選演出が実行されず確変状態への移行の可能性がないときに、無駄に演出が長く実行されるのを回避することができる。
さらに、演出制御用CPU101は、遊技者がメニュー(選択肢の数が異なるものがある)から選択したキャラクタを用いてラウンド中演出を実行するので、メニューにおける情報数、またはメニューにおける情報で特定される第2再抽選演出の種類の数の変化に応じて、確変状態への移行条件が成立しているか否かを遊技者が予測可能になり、遊技の興趣を向上させることができる。ここでいう演出態様の違いとは、複数のキャラクタの関わり方の違いを意味し、基本的な演出構成(キャラクタが格闘するような演出態様)は同じである。また、ラウンド中の演出を選択する際に、選択肢(標識)の種類や数を変化させて時短状態に移行するの否かを示唆したり、時短継続回数(時短回数)の多少を示唆するようにしてもよい。例えば、時短回数の種類が複数あり、通常大当り図柄で最終停止させた後、大当り遊技中または大当り遊技後に時短回数をを報知するような演出に利用することができる。
なお、この実施の形態では、選択肢としてキャラクタを例示し(図44参照)、ラウンド中演出の演出構成は種類によらず同じ(キャラクタのみが異なる。)であるとしたが、選択肢はそのようなものに限られない。
例えば、複数種類のラウンド中演出として、可変表示装置9における演出態様が異なるもの(例えば、異なる動画)を用意し、それらのうちから遊技者に選択させるようにしたり、各種ランプによる演出であって演出態様が異なるものを用意し、それらのうちから遊技者に選択させるようにしたり、スピーカ27から出力される複数種類の曲を用意し、それらのうちから遊技者に選択させるようにしてもよい。また、メニューにおいて、例えば、動画、静止画、曲を選択肢として提示するなど、カテゴリー(分類)が異なる選択肢を含めるようにしてもよい。すなわち、カテゴリーを選択させるようにしてもよい。また、カテゴリーの選択として、海、山、空など広い概念を選択させ、選択されたものを想起させるようなキャラクタ等(魚、森、雲など)を使用するようにしてもよい。さらに、同じカテゴリーのもの(例えば、海についての魚および海草)が同時に選択肢と表示される場合には昇格の期待度が高いように制御するようにしてもよい。また、選択されたラウンド中演出を、最終的に確変か否かの報知を行う第2再抽選演出として実行してもよい。例えば、海、山、空の選択肢から海が選択された場合に、上記の実施の形態のキャラクタが格闘するような演出においてキャラクタが海に落ちるような演出を行うことによって、最終的に確変か否かの報知を行うようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態では、第1再抽選演出および第2再抽選演出のいずれも、非確変大当り(通常大当りまたは時短大当り)が確変大当りに成り上がるか否かを報知する演出であったが、通常大当りが時短大当りに成り上がるか否かを報知する演出としてもよい。具体的には、図14におけるステップS73で確変大当りか否かを判定し、確変大当りでないときに非確変用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定し(ステップS74)、確変大当りのときは確変連続回数に応じた確変用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定する(ステップS75〜S82)構成に代えて、時短大当りか否かを判定し、時短大当りでないときに非時短用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定し、時短大当りのときは時短連続回数に応じた時短用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定する。そして、決定したテーブルを用いて第2再抽選演出の実行の有無、実行回数、成功/失敗演出の実行タイミングを決定する。また、第1再抽選演出についても、時短大当りに成り上がるか否かを報知する第1再抽選演出を含む変動パターンを設定しておき(図11参照)、変動パターンを決定することによって(ステップS101)、第1再抽選演出の実行の有無を決定する。なお、第2再抽選演出の演出態様の決定などの構成については、上記の実施の形態で示した処理と同様の処理で実現することができる。以上の構成は、遊技状態が通常遊技状態と時短状態しかない遊技機についても適用することができる。
また、確変用の第1再抽選演出および第2再抽選演出と時短用の第1再抽選演出および第2再抽選演出とを設けてもよい。すなわち、確変用の第1再抽選演出および第2再抽選演出は、いずれも、非確変大当り(通常大当りまたは時短大当り)が確変大当りに成り上がるか否かを報知する演出とし、時短用の第1再抽選演出および第2再抽選演出は、いずれも、通常大当りが時短大当りに成り上がるか否かを報知する演出とする。このような構成を実現するためには、図14におけるステップS73で確変大当りか否かを判定し、確変大当りでないときに非確変用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定し(ステップS74)、確変大当りのときは確変連続回数に応じた確変用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定する(ステップS75〜S82)構成に加えて、時短大当りか否かを判定し、時短大当りでないときに非時短用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定し、時短大当りのときは時短連続回数に応じた時短用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定する。そして、決定したテーブルを用いて、確変用の第2再抽選演出の実行の有無、実行回数、成功/失敗演出の実行タイミングを決定し、また、時短用の第2再抽選演出の実行の有無、実行回数、成功/失敗演出の実行タイミングを決定するように構成する。
また、上記の実施の形態では、確変連続回数は、確変大当りが連続して発生した回数、すなわち、確変状態が途切れることなく連続して発生したときの確変大当りの発生回数を意味していた。しかし、このような意味に限定すべきでなく、例えば、確変状態のときに通常大当りまたは時短大当りが発生して、大当り遊技の終了後に時短状態に移行されたが、時短状態が継続しているとき(変動開始回数が100回に達していないとき)に確変大当りを再び引き戻したときは、確変状態の終了の起因となった通常大当りまたは時短大当りと、確変状態に引き戻した確変大当りのいずれも確変連続回数に含めてもよい。このような構成を実現するためには、確変状態のときに通常大当りまたは時短大当りになったときも、確変連続回数カウンタの値を+1し、また、ステップS460およびステップS464において確変連続回数カウンタの値をクリアせず、さらに、時短状態に移行した後に100回の変動が開始されるまでに確変大当りになったときも、確変連続回数カウンタの値を+1するように構成する。なお、この場合、時短状態に移行した後に100回の変動が開始され、時短状態が終了するときに、確変連続回数カウンタの値をクリアする。
また、上記の実施の形態1では、確変成り上げ成功を報知するタイミングも、確変成り上げ失敗を報知するタイミングも、同じタイミング(R5、R8、R12、END)とされていたが、確変成り上げ失敗を早いタイミングで報知すると、遊技者ががっかりするのが早くなるので、確変成り上げ失敗を報知するタイミングだけ遅いタイミング(R12とEND)としてもよい。
実施の形態2.
図56は、第2の実施の形態における演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図9に示された演出制御コマンドにおいて、変動パターンコマンド(8000(H)〜800F(H))は、変動時間のみ指定する演出制御コマンドであったが、図56に示す演出制御コマンドにおいて、変動パターンコマンド(8000(H)〜8016(H))は、変動時間を指定するだけでなく、大当り終了後の再抽選演出の実行の有無も指定する。すなわち、図11に示された変動パターンのうち大当り時の変動パターン(02H,05H,06H,09H,0AH,0DH,0EH)については、大当り終了後の再抽選演出の実行ありの変動パターンコマンドと再抽選演出の実行なしの変動パターンコマンドとに分けられている。
変動パターンテーブルについても、大当り時の変動パターンテーブルは、再抽選演出の不実行を指定する変動パターンが設定された変動パターンテーブルと再抽選演出の実行を指定する変動パターンが設定された変動パターンテーブルに分けられる。
また、図9に示された演出制御コマンドでは、図柄/演出指定コマンドとして、はずれ指定コマンド(8100(H))、通常大当り指定コマンド(8101(H))、時短大当り指定コマンド(8102(H))、確変大当り指定コマンド(8103(H))、第2再抽選付き通常大当り指定コマンド(8104(H))、第2再抽選付き時短大当り指定コマンド(8105(H))、および第2再抽選付き確変大当り指定コマンド(8106(H))の7つが設けられていたが、図56に示す演出制御コマンドでは、図柄/演出指定コマンドとして、はずれ指定コマンド(8100(H))、通常大当り指定コマンド(8101(H))、時短大当り指定コマンド(8102(H))、および確変大当り指定コマンド(8103(H))の4つしか設けられていない。
第1の実施の形態では、図柄/演出指定コマンドで再抽選演出の実行の有無を指定していたが、この実施の形態では、変動パターンコマンドで再抽選演出の実行の有無を指定していることになる。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、表示結果コマンド送信処理(図19参照)において、第2再抽選を実行することに決定されている場合でも、第2再抽選付きでない確変大当り指定コマンド、時短大当り指定コマンドまたは通常大当り指定コマンドを送信する。すなわち、ステップS113,S114,S115,S121の処理に代えて、ステップS121の処理のみを実行する。また、ステップS116〜S120の処理に代えて、ステップS120の処理のみを実行する。さらに、ステップS122〜S124の処理に代えて、ステップS124の処理のみを実行する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターン設定処理(図18参照)におけるステップS101の処理において、第2再抽選演出を実行することに決定されている場合には、第2再抽選演出実行の指定の情報を含む変動パターンコマンドを選択する。
また、第1の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2再抽選付き確変指定コマンド、第2再抽選付き時短指定コマンドまたは第2再抽選付き通常指定コマンドを受信したときに第2再抽選実行フラグをセットしたが、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2再抽選演出実行の指定の情報を含む変動パターンコマンドを受信したときに、第2再抽選実行フラグをセットする。
第2再抽選演出に関わるその他の制御は、第1の実施の形態の場合と同様である。
このような構成においても、第1の実施の形態の場合と同様に、大当り図柄が表示された以後において遊技者にとって再抽選演出がいつ実行されるかわからず、また再抽選演出が複数回(2回)実行される可能性もあるため、長期間にわたって遊技者の確変状態への移行に対する期待感を持続させることができる。また、大当り遊技の開始前の再抽選演出において確変大当りが発生したにもかかわらず大当り遊技の終了後の再抽選演出が実行されるといった不自然な状況が発生してしまうことを防止することができる。また、大当り遊技中において誤った大当り図柄の表示を行うおそれがなくなる。さらに、変動パターンコマンドを変動時間のみならず大当り遊技終了後の再抽選演出を実行するか否かを特定可能なコマンドとしたので、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータ100におけるコマンド送受信に関わる制御負担を軽減することができる。
なお、上記の各実施の形態では、第1再抽選演出は飾り図柄の変動中の後半において実行されたが、飾り図柄の変動中であれば、他のタイミングで第1再抽選演出を実行するようにしてもよい。また、選択肢のメニューは大当り遊技における第1ラウンドで表示されたが、他のタイミングで表示するようにしてもよい。また、この実施の形態では、第2再抽選演出におけるキャラクタによる演出が大当り遊技におけるラウンド中に実行され、昇格するか否かの報知が大当り遊技後のエンディング演出において実行されたが、昇格するか否かの報知も、大当り遊戯中になされるようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの信号(上記の実施の形態では演出制御コマンドと呼んでいたが、制御信号、指令信号といってもよい)にもとづいて表示制御、音声出力制御、およびランプの点灯/消灯制御を実行していた。しかし、このような構成に限られるわけではなく、以下のような構成であってもよい。可変表示装置9やスピーカ27、ランプ等の電気部品(演出装置ともいう)の種類別に電気部品制御マイクロコンピュータを設けてもよい。例えば、可変表示装置9の表示制御を実行する表示制御用マイクロコンピュータと、スピーカ27の音声出力制御を実行する音制御用マイクロコンピュータと、ランプ等の点灯/消灯制御を実行するランプ制御用マイクロコンピュータとを設けてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、電気部品の種類別に、所定の制御の実行を指示する信号(例えば、表示制御コマンド、音制御コマンド、ランプ制御コマンド)を表示制御用マイクロコンピュータ、音制御用マイクロコンピュータおよびランプ制御用マイクロコンピュータのそれぞれに送信して、各マイクロコンピュータに種類別の電気部品の制御を実行させる。
また、可変表示装置9の表示制御とスピーカ27の音声出力制御を実行する表示/音制御用マイクロコンピュータや、スピーカ27の音声出力制御とランプの点灯/消灯制御を実行する音/ランプ制御用マイクロコンピュータなどのように複数種類の電気部品(演出装置ともいう)の制御をまとめて実行するマイクロコンピュータを設けてもよい。この場合も、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、所定の制御の実行を指示する信号(例えば、表示/音制御コマンドや音/ランプ制御コマンド)を表示/音制御用マイクロコンピュータや音/ランプ制御用マイクロコンピュータなどに送信して、各マイクロコンピュータに複数種類の電気部品の制御をまとめて実行させる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560(メインマイクロコンピュータともいう)からの信号(制御コマンド、制御信号、指令信号)を受信するサブマイクロコンピュータ(1次サブマイクロコンピュータ)と、さらに1次サブマイクロコンピュータからの信号(制御コマンド、制御信号、指令信号)を受信するサブマイクロコンピュータ(2次サブマイクロコンピュータ)とを設けてもよい。この場合、1次サブマイクロコンピュータは、メインマイクロコンピュータからの信号により特定される指令(指示)にもとづいて新たに信号を生成し、生成した信号(データ変換された信号)を2次サブマイクロコンピュータに送信して、2次サブマイクロコンピュータにメインマイクロコンピュータからの指令(指示)を実行させる。1次サブマイクロコンピュータは、自ら所定の電気部品の制御を実行するものでも、単に信号を送信(中継)する機能だけを備えたものであってもよい。
また、信号(制御コマンド、制御信号、指令信号)を送受信するマイクロコンピュータ間には中継基板を設けてもよい。この場合、中継基板では、信号(制御コマンド、制御信号、指令信号)を途中で所定の演算等により変換して送信する構成であっても、信号をそのまま変換せずにスルーして送信する構成であってもよい。
なお、上記の実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。さらに、遊技メダルを投入して賭け数を設定し遊技を行うスロット機や、遊技メダルではなく遊技球を投入して賭け数を設定し遊技を行う遊技機などにも本発明を適用できる。