JP2004113299A - 遊技機および遊技態様制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技の興趣をより向上させる。
【解決手段】パチンコ機の前面側に、振動センサを取り付ける。遊技者には告知されていない特定のタイミングで遊技者がパチンコ機をどづいた場合には(ステップS13でYES)、それに伴うパチンコ機の振動を振動センサが検知して、通常は行われないような演出(中央の図柄表示領域12Cの図柄の高速再変動)が行われる場合がある(ステップS16)。
【効果】遊技者に意外感を与えることができる。より遊技者の興味をひくことができる。
【選択図】 図4
【解決手段】パチンコ機の前面側に、振動センサを取り付ける。遊技者には告知されていない特定のタイミングで遊技者がパチンコ機をどづいた場合には(ステップS13でYES)、それに伴うパチンコ機の振動を振動センサが検知して、通常は行われないような演出(中央の図柄表示領域12Cの図柄の高速再変動)が行われる場合がある(ステップS16)。
【効果】遊技者に意外感を与えることができる。より遊技者の興味をひくことができる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、パチンコ機などの遊技機、および遊技機における遊技態様の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、始動口に遊技球が入るのに応答して大当たり抽選を行い、この大当たり抽選の抽選結果が大当たりの場合に、遊技者が多数個の賞球(遊技球)を獲得可能な大当たり遊技を実行するパチンコ機が知られている。この種のパチンコ機には、たとえば、大当たり抽選の抽選結果を遊技者に報知するための可変表示器が備えられている。
【0003】
可変表示器には、たとえば3つの図柄表示領域が配置されていて、各図柄表示領域には複数種類の図柄(数字)を変動表示できるようになっている。3つの図柄表示領域の図柄は、始動口に遊技球が入るのに応答して変動を開始し、所定時間が経過した後、予め定める順序で停止していく。そして、3つの図柄表示領域に最終的に停止した図柄の組み合わせによって、大当たり抽選の抽選結果を報知することができるようになっている。
【0004】
この種のパチンコ機の中には、たとえば、遊技者による指示ボタンの押操作に応答して、遊技中の可変表示器(特別図柄表示器)における表示態様を変更できるようになっているものがある(特許文献1参照)。このパチンコ機によれば、遊技者の操作に基づいて、各図柄表示領域に停止する図柄のパターン(リーチパターン)が変更されるので、遊技の興趣が向上する。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−17658号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなパチンコ機では、遊技者が意識的に行う操作に基づいて表示態様が変更されるだけなので、遊技者が上記操作を行うことに飽きてしまい、興趣が減殺されてしまうおそれがある。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、遊技の興趣がより向上された遊技機および遊技態様制御方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、遊技者が行う所定の行為に反応して信号を出力する信号出力手段(17)と、上記信号出力手段から出力される信号に応答して、遊技機(1)の遊技態様を変更する遊技態様変更手段(30、S16、T15)とを含むことを特徴とする遊技機である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
【0008】
上記所定の行為は、遊技中に遊技者が自然にまたは無意識に行う行為(特に、遊技者が興奮している際に行いやすい行為)であることが好ましい。上記所定の行為には、遊技機をどづく(叩く)こと、大声を上げることなどが含まれるが、これら以外であっても、手に力が入ったり、掌から発汗するといった遊技者の(興奮状態時の)肉体的変化であってもよいし、その他、止め打ちなどの遊技者の遊技動作であってもよい。
【0009】
この構成によれば、遊技中に遊技者が行う所定の行為に基づいて遊技機の遊技態様が変更されるので、遊技者に意外感を与えることができる。しかも、従来の遊技機では考えられなかった、遊技者自身の行為(たとえば、どづくこと、大声を上げることなど)に起因して遊技態様が変更されたのか否かが定かでなく、より遊技者の興味をひくことができる。そして、遊技者は、遊技者自身の行った特定の行為によって遊技態様が変更されたのではないかと推測したときは、上記所定の行為を繰り返し行い、その行為を行うタイミングなどを試行錯誤することとなるので、その遊技機および遊技内容に対する興趣がより向上する。
【0010】
上記遊技態様変更手段は、上記信号出力手段から出力される信号に応答して、遊技機の遊技態様を直ちに変更するものであれば、遊技中に遊技者が行った所定の行為に基づいて遊技態様が変更されたことを、遊技者に明確に認識させることができる。
請求項2記載の発明のように、上記遊技態様変更手段(30、S16、T15)は、上記信号出力手段(17)の信号が予め定める期間内(たとえば、遊技者には告知されていない特定のタイミング)に出力された場合に遊技態様を変更するものであってもよい。
【0011】
請求項3記載の発明は、上記信号出力手段(17)は、遊技機(1)に与えられた振動を検知して信号を出力するものを含むことを特徴とする請求項1または2記載の遊技機である。
この構成によれば、遊技中(特に、遊技者が興奮している際)に遊技者が行いやすい、遊技機をどづく行為(どづき)が行われた場合に、それに伴う遊技機の振動を信号出力手段で検知して、遊技態様を変更することができる。したがって、より多くの遊技者に意外感を与えて、興趣を向上させることができる。しかも、どづけばいつでも遊技態様が変更されるわけでなく、遊技者には分からない特定のタイミングでどづいたときにだけ遊技態様が変更されるようにすれば、本当にどづきと遊技態様の変更が関係しているのかが明確でなく、遊技者の興味が尽きない遊技機とすることができる。
【0012】
上記信号出力手段は、遊技機の前面側(球皿の近傍や前扉などの遊技者がどづきやすい部分)に備えられていれば、どづきにより生じた遊技機の振動を良好に検知することができる。
請求項4記載の発明は、遊技継続中に遊技者が遊技機(1)をどづいて振動を与えた場合において、そのどづき行為が、遊技者には告知されていない特定のタイミングで行われた場合に、継続中の遊技の遊技態様を変化させる(S16、T15)ようにしたことを特徴とする遊技機における遊技態様制御方法である。
【0013】
この構成によれば、遊技継続中に、告知されていない特定のタイミングで遊技者が遊技機をどづいた場合に限り、継続中の遊技の遊技態様が変更されるので、遊技者に意外感を与えることができる。しかも、従来の遊技機では考えられなかった、遊技者自身の行為(どづき行為)に起因して遊技態様が変更されたのか否かが定かでなく、より遊技者の興味をひくことができる。そして、遊技者は、遊技者自身の行ったどづき行為によって遊技態様が変更されたのではないかと推測したときは、どづき行為を繰り返し行い、どづき行為を行うタイミングなどを試行錯誤することとなるので、その遊技機および遊技内容に対する興趣がより向上する。
【0014】
上記特定のタイミングが、遊技者が興奮しやすい期間内に設定されていれば、遊技者が興奮している際に行いやすいどづき行為が行われた場合に遊技態様が変更される。したがって、より多くの遊技者に意外感を与えて、興趣を向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係るパチンコ機1の外観構成を示す正面図である。このパチンコ機1は、略矩形の主枠2と、主枠2の手前側に配置され、遊技盤8(図2参照)を保持するための保持枠3と、保持枠3の手前側に配置された前扉4と、主枠2の上下左右を取り囲み、遊技店において当該パチンコ機1を遊技機島に取り付けるための外枠5とを備えている。上記主枠2、保持枠3および前扉4は、それぞれの左端縁を中心に開閉可能となっている。
【0016】
保持枠3の下部には、遊技に使用する遊技球(パチンコ球)を貯留しておくための球皿6が設けられている。球皿6の上方左側には、球払出口7が形成されていて、機内に設けられた球払出装置(図示せず)から払い出された遊技球は、球払出口7を介して球皿6上に落下するようになっている。
球皿6は、その手前側を球皿カバー61により覆われている。球皿カバー61の内側(後側)には、球皿6に貯留されている遊技球を排出させるための球排出機構(図示せず)が配置されていて、この球排出機構を作動させるための排出レバー62が球皿カバー61の前面下部から突出している。遊技を終了する際には、排出レバー62を左右方向にスライドさせることにより、球皿6内の遊技球を排出口63から下方に排出させることができる。
【0017】
球皿カバー61の右下隅には窪みが形成されており、この窪み内には、遊技の際に遊技者が握るためのハンドル9が配置されている。ハンドル9は、たとえば、ほぼ円柱状のグリップ91と、このグリップ91の中心軸線まわりに回動可能に設けられた略六角形形状の回転操作部材92とを有している。球皿6に遊技球が貯留された状態で回転操作部材92が回転操作されると、発射装置(図示せず)が作動し、球皿6内の遊技球が1球ずつ発射装置に取り込まれて、当該発射装置から遊技盤8の盤面に向けて発射される。
【0018】
前扉4には、たとえば、ほぼ円形の開口41が形成されている。開口41は、たとえば、その後側をガラス板などの透明板42により覆われていて、前扉4を閉じた状態では、透明板42を介して、その後側に設けられた遊技盤8を視認できるようになっている。
前扉4には、遊技中などに発光可能な複数のランプLが設けられており、主枠2の下端部の左右両側には、音声を出力するためのスピーカSが設けられている。このパチンコ機1における遊技中は、ランプLの発光やスピーカSから出力される音声により、遊技の雰囲気を盛り上げることができるようになっている。
【0019】
図2は、遊技盤8の構成を示す正面図である。
図2を参照して、発射装置から発射された遊技球は、遊技盤8に備えられた略円弧状のガイドレール81に沿って上方へと導かれた後、遊技盤8の上部から放たれ、遊技盤8の盤面に打設された多数本の障害釘(図示せず)の間を通って落下していく。
遊技盤8のほぼ中央には、たとえば液晶表示器により構成された可変表示器12が配置されている。この可変表示器12の表示画面は、その下側の約3分の2が、たとえば左右に並べて配置された3つの図柄表示領域(左の図柄表示領域12L、中央の図柄表示領域12C、右の図柄表示領域12R)を有する大当たり抽選結果表示領域121となっている。各図柄表示領域12L〜12Rには、たとえば「1」〜「6」の図柄(数字)を変動表示できるようになっていて、これら3つの図柄表示領域12L〜12Rに、それぞれ上記図柄のうちのいずれかの図柄を停止させることにより、大当たり抽選結果表示領域121に3つの図柄を組み合わせて表示できるようになっている。
【0020】
可変表示器12の下方には、遊技球が入球可能な始動口13が配置されている。この始動口13に遊技球が入ると、球払出装置から予め定める個数の賞球(遊技球)が球皿6に払い出されると共に、遊技者が多数個の賞球を獲得可能な大当たり遊技を実行するか否かを決定するための大当たり抽選が行われる。
大当たり抽選の抽選結果は、可変表示器12の大当たり抽選結果表示領域121に表示される。3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄は、始動口13に遊技球が入るのに応答して、遊技者が図柄を認識できない程度の速度で上方から下方(順方向)に変動を開始する(高速変動)。そして、所定時間が経過した後、たとえば、左の図柄表示領域12L、右の図柄表示領域12R、中央の図柄表示領域12Cの順序で停止されていく。大当たり抽選の抽選結果が大当たりの場合、3つの図柄表示領域12L〜12Rには、たとえば同じ図柄の組み合わせ(「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」;大当たり図柄)で図柄が停止された後、大当たり遊技が行われる。一方、大当たり抽選の抽選結果がはずれの場合は、3つの図柄表示領域12L〜12Rには、少なくとも1つの図柄表示領域の図柄が他の図柄表示領域の図柄とは異なる図柄となるような組み合わせ(はずれ図柄)で図柄が停止される。3つの図柄表示領域12L〜12Rに停止させる図柄は、図柄決定抽選により決定される。
【0021】
3つの図柄表示領域12L〜12Rに、確変図柄(「111」、「333」、「555」)が停止した場合には、大当たり遊技終了後の所定期間(たとえば、非確変図柄(「222」、「444」、「666」)で大当たりとなるまで)だけ、大当たり抽選の抽選結果が大当たりとなる確率(大当たり確率)を予め定める高確率に変更する、いわゆる確変モードに突入する。具体的には、確変モードに突入すると、通常の遊技モードでは1/311であった大当たり確率が、たとえば1/60の確率になる。確変モードに突入させるか否かは、大当たり抽選において決定される。
【0022】
3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄が停止されていく過程で、最初の2つの図柄表示領域(左の図柄表示領域12Lおよび右の図柄表示領域12R)に同じ図柄が停止され、残りの1つの図柄表示領域(中央の図柄表示領域12C)に停止される図柄によって大当たりか否かが決まるような状態(リーチ状態)になると、遊技者は、大当たりになるかもしれないという期待感を抱き、興奮することとなる。リーチ状態に突入させるか否かはリーチ抽選によって決定され、このリーチ抽選の結果、リーチ状態に突入させると決定される確率は、たとえば1/13である。
【0023】
リーチ状態となった場合には、たとえば、残りの図柄表示領域(中央の図柄表示領域12C)の図柄の変動速度が通常よりも遅い速度(遊技者が図柄を認識できる程度の速度)に切り替えられるようになっている(スローリーチ)。これにより、遊技者は、中央の図柄表示領域12Cの図柄に注目することとなり、より興奮が増す。
この実施形態では、リーチ状態となった後、左右の図柄表示領域12L,12Rとは異なる図柄が中央の図柄表示領域12Cに停止した場合(はずれとなった場合)に、中央の図柄表示領域12Cの図柄が所定時間(たとえば、4秒間)だけ認識可能な速度で上下に微小変動(揺動)された後、下方から上方(逆方向)に認識可能な速度でゆっくりと再変動する場合がある(低速逆変動)。中央の図柄表示領域12Cの図柄が低速逆変動した場合には、その後、中央の図柄表示領域12Cに左右の図柄表示領域12L,12Rと同じ図柄が停止して、必ず大当たりとなるようになっている。
【0024】
上記のように中央の図柄表示領域12Cの図柄が揺動し始めた場合、遊技者は、中央の図柄表示領域12Cの図柄が低速逆変動して大当たりとなり得るモード(再変動モード)に突入したことを認識できるので、遊技者の興奮をさらに高めることができる。この再変動モードに突入させるか否かは、再変動モード実行抽選により決定される。
可変表示器12の表示画面には、たとえば大当たり抽選結果表示領域121の上方(表示画面の上側の約3分の1)に、再変動モードに突入してからの経過時間を表示するための経過時間表示領域122が配置されている。
【0025】
経過時間表示領域122には、たとえば、7つの発光領域122Aが左右に1列に並べて配置されている(図5参照)。これらの7つの発光領域122Aには、それぞれ、再変動モードに突入してからの経過時間が秒単位で対応付けられている。すなわち、左右両端の発光領域122Aは、再変動モードに突入してから1秒経過後に点灯され、それらの1つ内側(中央寄り)の発光領域122Aは、再変動モードに突入してから2秒後に点灯され、それらのさらに1つ内側の発光領域122Aは、再変動モードに突入してから3秒後に点灯され、中央の発光領域122Aは、再変動モードに突入してから4秒後(すなわち、中央の図柄表示領域12Cの図柄が低速逆変動し得るタイミング(再変動タイミング))に点灯される。各発光領域122Aの上方には、再変動モードに突入してからの経過時間に対応する秒数(1〜4)が表示されており、経過時間がわかりやすくなっている。
【0026】
再び図2を参照して、始動口13の下方には、たとえば、左右に長い長方形状に形成され、複数個の遊技球が同時に入球可能な大入賞口14が配置されている。この大入賞口14に関連して、大入賞口14に遊技球を案内する開状態および大入賞口14に遊技球が入るのを阻止する閉状態に開閉可能な開閉板15が設けられている。すなわち、開閉板15は、遊技盤8の盤面に沿った状態で大入賞口14を閉塞して、大入賞口14に遊技球が入るのを阻止することができ、また、この状態から、大入賞口14の下端縁に沿って配置された回動軸(図示せず)を中心に手前側に倒伏することにより、大入賞口14を開放して、大入賞口14上に落下してくる遊技球を大入賞口14内に導き入れることができる。
【0027】
大当たり遊技では、所定時間または所定個数の遊技球が大入賞口14に入るまで開閉板15を開状態にするといった動作を1ラウンドとし、この1ラウンド中に大入賞口14に入った遊技球のうち少なくとも1球が大入賞口14内の特別領域(いわゆるVゾーン)を通過していれば、次のラウンドを実行するといったようにして、開閉板15による大入賞口14の開放動作が所定の最大ラウンド継続数(たとえば、16ラウンド)だけ行われる。大入賞口14への遊技球の入球に対しては、予め定める個数の賞球が球皿6に払い出されるようになっている。大当たり遊技では、容易に遊技球が大入賞口14に入るので、遊技者は多数個の賞球を獲得することができる。
【0028】
始動口13および大入賞口14に入らなかった遊技球(アウト球)は、遊技盤8の下部に形成されたアウト球回収口16から機内に回収される。
遊技盤8には、遊技球の流れに影響を与えるための風車や、遊技球の入球に対して賞球が付与されるだけの一般入賞口などが配置されていてもよい。
遊技中(特に、リーチ状態や再変動モード中のように遊技者が興奮している際)、遊技者の中には、パチンコ機1をどづく(叩く)者がいる。球皿カバー61の裏側には、たとえば振動センサ17が取り付けられていて(図1参照)、遊技者がパチンコ機1をどづいた場合には、それに伴うパチンコ機1の振動を振動センサ17で検知できるようになっている。一般的に、上記のような遊技者は、球皿6近傍をどづく場合が多いので、球皿カバー61に振動センサ17を配置することにより、どづく行為(どづき)により生じたパチンコ機1の振動を良好に検知することができる。
【0029】
この実施形態では、遊技者には告知されていない再変動モード中の特定のタイミング(たとえば、再変動タイミングの0.2秒前から再変動タイミングまでの間)で、振動センサ17からの検知信号に基づいてどづきが検知された場合、通常は行われないような演出、すなわち、中央の図柄表示領域12Cの図柄が順方向に再び高速変動(高速再変動)する演出が行われる場合がある。中央の図柄表示領域12Cの図柄を高速再変動させるか否かは、高速再変動実行抽選により決定される。
【0030】
図3は、パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。
図3を参照して、このパチンコ機の制御回路は、マイクロコンピュータで構成された制御部30を備えている。制御部30は、制御の中枢となるCPU、制御時に必要なデータが書き込まれるRAM、プログラムソフトが記憶されたROMなどを含む。
制御部30には、始動口13に入る遊技球を検知して検出信号を出力する始動口センサ131が接続されていて、始動口センサ131が出力する検出信号が制御部30に入力されるようになっている。また、制御部30には、振動センサ17からの検出信号も入力されるようになっている。
【0031】
一方、制御部30には、可変表示器12や開閉板15などが制御対象として接続されており、制御部30は、始動口センサ131や振動センサ17からの入力信号などに基づいてこれらの制御対象の動作を制御する。
制御部30は、マイクロコンピュータが所定のプログラム処理を実行することによってソフトウェア的に実現される複数の機能処理部を有している。すなわち、制御部30は、各種抽選(大当たり抽選、リーチ抽選、図柄決定抽選、再変動モード実行抽選、高速再変動実行抽選など)を実行する抽選実行部31と、振動センサ17からの検出信号に基づいて所定強さ以上の振動が検知された場合に、パチンコ機1に対するどづきが行われたと判定するどづき検知部32とを備えている。また、制御部30は、再変動モードに突入してからの経過時間を計時するためのタイマ33を備えている。
【0032】
図4は、始動口13に遊技球が入るのに応答して制御部30が行う制御内容を示すフローチャートである。また、図5は、再変動モードに突入する場合の可変表示器12の表示内容の流れを示す図である。
図4および図5を参照して、遊技者によってハンドル9が操作されて遊技が行われている間、制御部30は、始動口センサ131からの検出信号の入力の有無を常に監視している(ステップS1)。そして、始動口13に遊技球が入るのに応答して、始動口センサ131から検出信号が入力されると(ステップS1でYES)、制御部30は、大当たり抽選、リーチ抽選および図柄決定抽選を行う(ステップS2〜S4)。
【0033】
リーチ抽選の結果、リーチ状態に突入させないと決定された場合には(ステップS5でNO)、制御部30は、左右の図柄表示領域12L,12Rに異なる図柄を停止させた後(ステップS19)、中央の図柄表示領域12Cの図柄を停止させる(ステップS20)。この場合、大当たり抽選の抽選結果は大当たりではないので(ステップS17でNO)、始動口13への入球に対する処理は、その時点で終了する。
【0034】
リーチ抽選の結果、リーチ状態に突入させると決定された場合には(ステップS5でYES)、制御部30は、左右の図柄表示領域12L,12Rに同じ図柄(たとえば、「4」)を停止させた後(ステップS6、図5(a)参照)、再変動モード実行抽選を行う(ステップS7)。
再変動モード実行抽選により再変動モードに突入させないと決定された場合(ステップS8でNO)、制御部30は、中央の図柄表示領域12Cの図柄を停止させる(ステップS20)。このとき、大当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には(ステップS17でYES)、中央の図柄表示領域12Cに左右の図柄表示領域12L,12Rと同じ図柄が停止され、その後、制御部30は大当たり遊技を実行する(ステップS18)。一方、大当たり抽選の抽選結果がはずれである場合には(ステップS17でNO)、中央の図柄表示領域12Cに左右の図柄表示領域12L,12Rとは異なる図柄が停止される。
【0035】
再変動モード実行抽選により再変動モードに突入させると決定された場合(ステップS8でYES)、制御部30は、中央の図柄表示領域12Cの図柄を左右の図柄表示領域12L,12Rの図柄(「4」)に対して1図柄分ずれた図柄(たとえば、「5」)で所定時間(たとえば、1.5秒間)だけ停止させた後、その中央の図柄表示領域12Cの図柄を揺動させる(ステップS9、図5(b)および図5(c)参照)。この中央の図柄表示領域12Cの図柄の揺動が開始した時点で、再変動モードに突入する。
【0036】
その後、制御部30は、再変動モードへの突入と同時に計時を開始したタイマ33による再変動モード突入後の経過時間に基づいて、経過時間表示領域122の各発光領域122Aを順次点灯させる処理を行う(ステップS10)。すなわち、再変動モードに突入してから1秒経過後に、左右両端の発光領域122Aを点灯させ(図5(d)参照)、2秒経過後に、それらの1つ内側(中央寄り)の発光領域122Aを点灯させ(図5(e)参照)、3秒経過後に、それらのさらに1つ内側の発光領域122Aを点灯させ(図5(f)参照)、4秒経過後に、中央の発光領域122Aを点灯させる(図5(g)および図5(h)参照)。
【0037】
再変動タイミングの0.2秒前になると(ステップS11でYES)、制御部30は、再変動タイミングまで(ステップS12でYESとなるまで)、どづきが行われたか否かを検知する(ステップS13)。再変動タイミングまでの間にどづきが検知されなかった場合には(ステップS12でYES)、制御部30は、揺動している中央の図柄表示領域12Cの図柄を、低速逆変動またはそのまま停止させる(ステップS21)。このとき、大当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には(ステップS17でYES)、中央の図柄表示領域12Cの図柄が低速逆変動されて、最終的に左右の図柄表示領域12L,12Rと同じ図柄(「4」)が停止された後(図5(h)参照)、制御部30は大当たり遊技を実行する(ステップS18)。一方、大当たり抽選の抽選結果がはずれである場合には(ステップS17でNO)、中央の図柄表示領域12Cの図柄(「5」)は、そのまま停止される(図5(g)参照)。
【0038】
再変動タイミングの0.2秒前から再変動タイミングまでの間にどづきが検知された場合には(ステップS13でYES)、制御部30は、直ちに(中央の発光領域122Aが点灯される前に)、高速再変動実行抽選を行い(ステップS14)、この高速再変動実行抽選により高速再変動を行うと決定された場合には(ステップS15でYES)、中央の図柄表示領域12Cの図柄を所定時間だけ高速再変動させる(ステップS16、図5(i)参照)。
【0039】
高速再変動が所定時間だけ行われた後、大当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には(ステップS17でYES)、中央の図柄表示領域12Cに左右の図柄表示領域12L,12Rと同じ図柄(「4」)が停止され、制御部30は大当たり遊技を実行する(ステップS18)。一方、大当たり抽選の抽選結果がはずれである場合には(ステップS17でNO)、中央の図柄表示領域12Cに左右の図柄表示領域12L,12Rとは異なる図柄が停止される。
【0040】
高速再変動実行抽選により高速再変動を行わないと決定された場合には(ステップS15でNO)、ステップS12に戻り、再変動タイミングまで(ステップS12でYESとなるまで)、どづきが行われたか否かを検知する(ステップS13)。
高速再変動実行抽選では、大当たり抽選の抽選結果が大当たりの場合は、たとえば75%の確率で高速再変動を行うと決定され、高速再変動を行わないと決定されたとき(25%)は、揺動している中央の図柄表示領域12Cの図柄が低速逆変動される。一方、大当たり抽選の抽選結果がはずれの場合は、たとえば5%の確率で高速再変動を行うと決定され、高速再変動を行わないと決定したとき(95%)は、揺動している中央の図柄表示領域12Cの図柄がそのまま停止される。
【0041】
この実施形態では、パチンコ機1に対するどづきに基づいて遊技態様が変更される(図柄表示領域12Cの図柄が高速変動される)ので、遊技者に意外感を与えることができる。しかも、従来のパチンコ機では考えられなかった、遊技者自身の行為(どづき)に起因して遊技態様が変更されたのか否かが定かでなく、より遊技者の興味をひくことができる。そして、遊技者は、遊技者自身の行ったどづきによって遊技態様が変更されたのではないかと推測したときは、どづきを繰り返し行い、そのどづきを行うタイミングなどを試行錯誤することとなるので、そのパチンコ機1および遊技内容に対する興趣がより向上する。
【0042】
また、遊技者がパチンコ機1をどづいた場合、高速再変動実行抽選により高速再変動を行うと決定されれば、図柄表示領域12Cの図柄が直ちに高速再変動されるので、遊技中に遊技者が行ったどづきに基づいて遊技態様が変更された(図柄表示領域12Cの図柄が高速再変動された)ことを、遊技者に明確に認識させることができる。
さらに、遊技中(特に、遊技者が興奮している際)に遊技者が行いやすい、パチンコ機1に対するどづきが行われた場合に、遊技態様が変更される(図柄表示領域12Cの図柄が高速再変動される)ので、より多くの遊技者に意外感を与えて、興趣を向上させることができる。しかも、どづけばいつでも遊技態様が変更されるわけでなく、遊技者には分からない特定のタイミングでどづいたときにだけ遊技態様が変更されるので、本当にどづきと遊技態様の変更が関係しているのかが明確でなく、遊技者の興味が尽きないパチンコ機1とすることができる。
【0043】
なお、高速再変動が行われた場合、その後に中央の図柄表示領域12Cに左右の図柄表示領域12L,12Cと同じ図柄が停止して大当たりとなる確率が高くなるように設定すれば、パチンコ機1をどづけば大当たりとなる確率が高いという印象を遊技者に与えることができる。これにより、遊技者はパチンコ機1に対するどづきを繰り返し行い、そのどづきを行うタイミングなどを試行錯誤することとなるので、そのパチンコ機1および遊技内容に対する興趣がより向上する。
【0044】
図6は、他の実施形態にかかる制御部30の制御内容を示すフローチャートである。また、図7は、再変動モードに突入する場合の可変表示器12の表示内容の流れを示す図である。
この実施形態では、第1実施形態のように、リーチ状態となった後に左右の図柄表示領域12L,12Rとは異なる図柄が中央の図柄表示領域12Cに停止した場合(はずれとなった場合)に、再変動モードに突入し得るのではなく、3つの図柄表示領域12L〜12Rに非確変図柄(「222」、「444」、「666」)が停止した場合に、再変動モードに突入し得る。そして、再変動モードにおいて3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄(非確変図柄)が再変動(低速逆変動または高速再変動)した場合には、3つの図柄表示領域12L〜12Rに確変図柄(「111」、「333」、「555」)が停止して、大当たり遊技終了後に確変モードに突入する場合がある。
【0045】
図6および図7を参照して、遊技者によってハンドル9が操作されて遊技が行われている間、制御部30は、始動口センサ131からの検出信号の入力の有無を常に監視している(ステップT1)。そして、始動口13に遊技球が入るのに応答して、始動口センサ131から検出信号が入力されると(ステップT1でYES)、制御部30は、大当たり抽選、リーチ抽選および図柄決定抽選を行う(ステップT2〜T4)。
【0046】
大当たり抽選の抽選結果が大当たりでない場合には(ステップT5でNO)、制御部30は、3つの図柄表示領域12L〜12Rにはずれ図柄を停止させる(ステップT20)。
一方、大当たり抽選の抽選結果が大当たりの場合には(ステップT5でYES)、制御部30は、再変動モード実行抽選を行う(ステップT6)。再変動モード実行抽選により再変動モードに突入させないと決定された場合(ステップT7でNO)、制御部30は、3つの図柄表示領域12L〜12Rに大当たり図柄(確変図柄または非確変図柄)を停止させた後(ステップT19)、大当たり遊技を実行する(ステップT16)。このとき、確変モードに突入させると決定されている場合には(ステップT17でYES)、3つの図柄表示領域12L〜12Rに確変図柄が停止され、大当たり遊技終了後、制御部30は遊技モードを確変モードに切り替える(ステップT18)。一方、確変モードに突入させないと決定されている場合には(ステップT17でNO)、3つの図柄表示領域12L〜12Rに非確変図柄が停止される。
【0047】
再変動モード実行抽選により再変動モードに突入させると決定された場合(ステップT7でYES)、制御部30は、3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄を非確変図柄(たとえば、「444」)で所定時間(たとえば、1.5秒間)だけ停止させた後、それらの3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄を揺動させる(ステップT8、図7(a)〜(c)参照)。3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄の揺動が開始した時点で、再変動モードに突入する。
【0048】
その後、制御部30は、再変動モードへの突入と同時に計時を開始したタイマ33による再変動モード突入後の経過時間に基づいて、経過時間表示領域122の各発光領域122Aを順次点灯させる処理を行う(ステップT9)。すなわち、再変動モードに突入してから1秒経過後に、左右両端の発光領域122Aを点灯させ(図7(d)参照)、2秒経過後に、それらの1つ内側(中央寄り)の発光領域122Aを点灯させ(図7(e)参照)、3秒経過後に、それらのさらに1つ内側の発光領域122Aを点灯させ(図7(f)参照)、4秒経過後に、中央の発光領域122Aを点灯させる(図7(g)および図7(h)参照)。
【0049】
再変動タイミングの0.2秒前になると(ステップT10でYES)、制御部30は、再変動タイミングまで(ステップT11でYESとなるまで)、どづきが行われたか否かを検知する(ステップT12)。再変動タイミングまでの間にどづきが検知されなかった場合には(ステップT11でYES)、制御部30は、揺動している3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄を、低速逆変動またはそのまま停止させた後(ステップT21)、大当たり遊技を実行する(ステップT16)。このとき、確変モードに突入させると決定されている場合には(ステップT17でYES)、3つの図柄表示領域12L〜12Rの非確変図柄(「444」)が低速逆変動されて、最終的に確変図柄(たとえば、「333」)が停止され(図7(h)参照)、大当たり遊技終了後、制御部30は遊技モードを確変モードに切り替える(ステップT18)。一方、確変モードに突入させないと決定されている場合には(ステップT17でNO)、3つの図柄表示領域12L〜12Rの非確変図柄(「444」)は、そのまま停止される(図7(g)参照)。
【0050】
再変動タイミングの0.2秒前から再変動タイミングまでの間にどづきが検知された場合には(ステップT12でYES)、制御部30は、直ちに(中央の発光領域122Aが点灯される前に)、高速再変動実行抽選を行う(ステップT13)。そして、この高速再変動実行抽選の結果、高速再変動を行うと決定された場合には(ステップT14でYES)、制御部30は、3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄を所定時間だけ高速再変動させた後(ステップT15、図7(i)参照)、大当たり遊技を実行する(ステップT16)。このとき、確変モードに突入させると決定されている場合には(ステップT17でYES)、3つの図柄表示領域12L〜12Rに確変図柄が停止され、大当たり遊技終了後、制御部30は遊技モードを確変モードに切り替える(ステップT18)。一方、確変モードに突入させないと決定されている場合には(ステップT17でNO)、3つの図柄表示領域12L〜12Rに非確変図柄が停止される。
【0051】
高速再変動実行抽選により高速再変動を行わないと決定された場合には(ステップT14でNO)、ステップT11に戻り、再変動タイミングまで(ステップT11でYESとなるまで)、どづきが行われたか否かを検知する(ステップT12)。
高速再変動実行抽選では、確変モードに突入させると決定されている場合は、たとえば75%の確率で高速再変動を行うと決定され、高速再変動を行わないと決定されたとき(25%)は、揺動している3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄が低速逆変動される。一方、確変モードに突入させないと決定されている場合は、たとえば5%の確率で高速再変動を行うと決定され、高速再変動を行わないと決定したとき(95%)は、揺動している3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄がそのまま停止される。
【0052】
この実施形態では、パチンコ機1に対するどづきに基づいて遊技態様が変更される(図柄表示領域12L〜12Rの図柄が高速変動される)ので、遊技者に意外感を与えることができる。しかも、従来のパチンコ機では考えられなかった、遊技者自身の行為(どづき)に起因して遊技態様が変更されたのか否かが定かでなく、より遊技者の興味をひくことができる。そして、遊技者は、遊技者自身の行ったどづきによって遊技態様が変更されたのではないかと推測したときは、どづきを繰り返し行い、そのどづきを行うタイミングなどを試行錯誤することとなるので、そのパチンコ機1および遊技内容に対する興趣がより向上する。
【0053】
また、遊技者がパチンコ機1をどづいた場合、高速再変動実行抽選により高速再変動を行うと決定されれば、図柄表示領域12L〜12Rの図柄が直ちに高速再変動されるので、遊技中に遊技者が行ったどづきに基づいて遊技態様が変更された(図柄表示領域12L〜12Rの図柄が高速再変動された)ことを、遊技者に明確に認識させることができる。
さらに、遊技中(特に、遊技者が興奮している際)に遊技者が行いやすい、パチンコ機1に対するどづきが行われた場合に、遊技態様が変更される(図柄表示領域12L〜12Rの図柄が高速再変動される)ので、より多くの遊技者に意外感を与えて、興趣を向上させることができる。しかも、どづけばいつでも遊技態様が変更されるわけでなく、遊技者には分からない特定のタイミングでどづいたときにだけ遊技態様が変更されるので、本当にどづきと遊技態様の変更が関係しているのかが明確でなく、遊技者の興味が尽きないパチンコ機1とすることができる。
【0054】
なお、高速再変動が行われた場合、その後に3つの図柄表示領域12L〜12Rに確変図柄が停止する確率が高くなるように設定すれば、パチンコ機1をどづけば確変モードに突入する確率が高いという印象を遊技者に与えることができる。これにより、遊技者はパチンコ機1に対するどづきを繰り返し行い、そのどづきを行うタイミングなどを試行錯誤することとなるので、そのパチンコ機1および遊技内容に対する興趣がより向上する。
【0055】
球皿は、球払出口7から払い出される遊技球を所定量まで貯留するとともに、貯留されている遊技球を発射装置に供給する上皿と、上皿に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿とにより構成されていてもよい。この場合、振動センサ17は、上皿近傍に備えられていてもよいし、下皿近傍に備えられていてもよい。
また、振動センサ17は、球皿6近傍(球皿カバー61)に限らず、他の位置に取り付けられていてもよい。
【0056】
図8および図9は、振動センサ17の取り付け位置の変形例を示す図であって、図8は、第1の変形例にかかるパチンコ機1Aの正面図、図9は、第2の変形例にかかる遊技盤8Aの背面図をそれぞれ示している。図8および図9において、上記実施形態と同様の構成については、図に同一符号を付して、その説明を省略する。
図8に示すパチンコ機1Aでは、振動センサが前扉4(たとえば、前扉4の左側下部の裏側)に取り付けられている。遊技者の中には、右手でハンドル9を握った状態で、左手で前扉4をどづく者もいる。この場合、前扉4の左側下部をどづく者が多いので、振動センサ17を図8に示すような取り付け位置としても、どづきにより生じたパチンコ機1の振動を良好に検知することができる。
【0057】
また、図9に示すように、振動センサ17は、遊技盤8A(たとえば、遊技盤8Aの右側下部の裏側)に取り付けられていてもよい。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、どづき検知部32は、振動センサ17からの信号に基づいて、パチンコ機1がどづかれたか否かを検知するだけでなく、どづく強さも検知するような構成であってもよい。この場合、パチンコ機1が、特定のタイミングで、かつ特定の強さでどづかれた場合にのみ、図柄が高速再変動されるようになっていてもよい。
【0058】
パチンコ機1に対するどづきが行われたことに基づく遊技態様の変更は、図柄の高速再変動に限らず、たとえば、可変表示器12の表示画面に、通常は出現しないようなキャラクターが出現する(表示される)ような構成であってもよい。また、可変表示器12の表示内容が変更されるのではなく、たとえば、大当たり確率などの他の遊技態様が変更されるような構成であってもよい。
パチンコ機1に対するどづきが有効となる期間は、再変動タイミングの直前の0.2秒間に限らず、もっと長くてもよいし、短くてもよい。また、上記期間の中でも、特定の短い期間内にパチンコ機1がどづかれた場合には、たとえば、図柄が逆方向(下方から上方)に高速再変動するなどの滅多に行われない演出(プレミアム演出)が行われるようになっていてもよい。
【0059】
また、パチンコ機1に対するどづきが有効となる期間は、再変動タイミングの直前の所定期間に限らず、たとえば、リーチ状態となった後、中央の図柄表示領域12Cの図柄が停止する直前の所定期間などであってもよいし、これらのように遊技者の興奮が高まる期間ではない他の期間であってもよい。
遊技態様が変更される(図柄が高速再変動される)か否かは、特定のタイミングでパチンコ機1がどづかれたか否かに基づいて決定される構成に限らず、遊技中に興奮した遊技者が自然に行う他の行為に基づいて決定される構成であってもよい。たとえば、遊技者が大声を上げた場合にその声を検知するような構成であってもよいし、遊技者がハンドル9を握っているか否かを検知するためのセンサ(タッチセンサ)を設けて、遊技者がハンドル9から手を離して遊技球の発射を停止させる行為(いわゆる止め打ち)が行われたことを検知するような構成であってもよい。
【0060】
通常、ハンドル9には、遊技者による遊技球の発射操作が行われているか否かを検知するためにタッチセンサが設けられているので、上記のように止め打ちが行われたか否かを検知するような構成とした場合、振動センサ17を別個に設ける必要がなく、コストが高くなるのを防止できる。
また、遊技中に興奮した遊技者が無意識に行う行為(ハンドル9を握る遊技者の手に力が入ったり、掌から発汗したりするなどの遊技者の(興奮状態時の)肉体的変化)を検知するような構成であってもよい。
【0061】
可変表示器は、液晶表示器により構成されるものに限らず、円筒状のドラムを複数個(たとえば、3つ)並べて構成されるものであってもよいし、7セグメント表示器を用いて構成されるものであってもよい。
また、この発明の一実施形態としてパチンコ機1について説明したが、この発明はパチンコ機に限らず、パチスロ機などの他の遊技機にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るパチンコ機の外観構成を示す正面図である。
【図2】遊技盤の構成を示す正面図である。
【図3】パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】始動口に遊技球が入るのに応答して制御部が行う制御内容を示すフローチャートである。
【図5】再変動モードに突入する場合の可変表示器の表示内容の流れを示す図である。
【図6】他の実施形態にかかる制御部の制御内容を示すフローチャートである。
【図7】再変動モードに突入する場合の可変表示器の表示内容の流れを示す図である。
【図8】第1の変形例にかかるパチンコ機の正面図である。
【図9】第2の変形例にかかる遊技盤の背面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機
17 振動センサ
30 制御部
32 どづき検知部
【発明の属する技術分野】
この発明は、パチンコ機などの遊技機、および遊技機における遊技態様の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、始動口に遊技球が入るのに応答して大当たり抽選を行い、この大当たり抽選の抽選結果が大当たりの場合に、遊技者が多数個の賞球(遊技球)を獲得可能な大当たり遊技を実行するパチンコ機が知られている。この種のパチンコ機には、たとえば、大当たり抽選の抽選結果を遊技者に報知するための可変表示器が備えられている。
【0003】
可変表示器には、たとえば3つの図柄表示領域が配置されていて、各図柄表示領域には複数種類の図柄(数字)を変動表示できるようになっている。3つの図柄表示領域の図柄は、始動口に遊技球が入るのに応答して変動を開始し、所定時間が経過した後、予め定める順序で停止していく。そして、3つの図柄表示領域に最終的に停止した図柄の組み合わせによって、大当たり抽選の抽選結果を報知することができるようになっている。
【0004】
この種のパチンコ機の中には、たとえば、遊技者による指示ボタンの押操作に応答して、遊技中の可変表示器(特別図柄表示器)における表示態様を変更できるようになっているものがある(特許文献1参照)。このパチンコ機によれば、遊技者の操作に基づいて、各図柄表示領域に停止する図柄のパターン(リーチパターン)が変更されるので、遊技の興趣が向上する。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−17658号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなパチンコ機では、遊技者が意識的に行う操作に基づいて表示態様が変更されるだけなので、遊技者が上記操作を行うことに飽きてしまい、興趣が減殺されてしまうおそれがある。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、遊技の興趣がより向上された遊技機および遊技態様制御方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、遊技者が行う所定の行為に反応して信号を出力する信号出力手段(17)と、上記信号出力手段から出力される信号に応答して、遊技機(1)の遊技態様を変更する遊技態様変更手段(30、S16、T15)とを含むことを特徴とする遊技機である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
【0008】
上記所定の行為は、遊技中に遊技者が自然にまたは無意識に行う行為(特に、遊技者が興奮している際に行いやすい行為)であることが好ましい。上記所定の行為には、遊技機をどづく(叩く)こと、大声を上げることなどが含まれるが、これら以外であっても、手に力が入ったり、掌から発汗するといった遊技者の(興奮状態時の)肉体的変化であってもよいし、その他、止め打ちなどの遊技者の遊技動作であってもよい。
【0009】
この構成によれば、遊技中に遊技者が行う所定の行為に基づいて遊技機の遊技態様が変更されるので、遊技者に意外感を与えることができる。しかも、従来の遊技機では考えられなかった、遊技者自身の行為(たとえば、どづくこと、大声を上げることなど)に起因して遊技態様が変更されたのか否かが定かでなく、より遊技者の興味をひくことができる。そして、遊技者は、遊技者自身の行った特定の行為によって遊技態様が変更されたのではないかと推測したときは、上記所定の行為を繰り返し行い、その行為を行うタイミングなどを試行錯誤することとなるので、その遊技機および遊技内容に対する興趣がより向上する。
【0010】
上記遊技態様変更手段は、上記信号出力手段から出力される信号に応答して、遊技機の遊技態様を直ちに変更するものであれば、遊技中に遊技者が行った所定の行為に基づいて遊技態様が変更されたことを、遊技者に明確に認識させることができる。
請求項2記載の発明のように、上記遊技態様変更手段(30、S16、T15)は、上記信号出力手段(17)の信号が予め定める期間内(たとえば、遊技者には告知されていない特定のタイミング)に出力された場合に遊技態様を変更するものであってもよい。
【0011】
請求項3記載の発明は、上記信号出力手段(17)は、遊技機(1)に与えられた振動を検知して信号を出力するものを含むことを特徴とする請求項1または2記載の遊技機である。
この構成によれば、遊技中(特に、遊技者が興奮している際)に遊技者が行いやすい、遊技機をどづく行為(どづき)が行われた場合に、それに伴う遊技機の振動を信号出力手段で検知して、遊技態様を変更することができる。したがって、より多くの遊技者に意外感を与えて、興趣を向上させることができる。しかも、どづけばいつでも遊技態様が変更されるわけでなく、遊技者には分からない特定のタイミングでどづいたときにだけ遊技態様が変更されるようにすれば、本当にどづきと遊技態様の変更が関係しているのかが明確でなく、遊技者の興味が尽きない遊技機とすることができる。
【0012】
上記信号出力手段は、遊技機の前面側(球皿の近傍や前扉などの遊技者がどづきやすい部分)に備えられていれば、どづきにより生じた遊技機の振動を良好に検知することができる。
請求項4記載の発明は、遊技継続中に遊技者が遊技機(1)をどづいて振動を与えた場合において、そのどづき行為が、遊技者には告知されていない特定のタイミングで行われた場合に、継続中の遊技の遊技態様を変化させる(S16、T15)ようにしたことを特徴とする遊技機における遊技態様制御方法である。
【0013】
この構成によれば、遊技継続中に、告知されていない特定のタイミングで遊技者が遊技機をどづいた場合に限り、継続中の遊技の遊技態様が変更されるので、遊技者に意外感を与えることができる。しかも、従来の遊技機では考えられなかった、遊技者自身の行為(どづき行為)に起因して遊技態様が変更されたのか否かが定かでなく、より遊技者の興味をひくことができる。そして、遊技者は、遊技者自身の行ったどづき行為によって遊技態様が変更されたのではないかと推測したときは、どづき行為を繰り返し行い、どづき行為を行うタイミングなどを試行錯誤することとなるので、その遊技機および遊技内容に対する興趣がより向上する。
【0014】
上記特定のタイミングが、遊技者が興奮しやすい期間内に設定されていれば、遊技者が興奮している際に行いやすいどづき行為が行われた場合に遊技態様が変更される。したがって、より多くの遊技者に意外感を与えて、興趣を向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係るパチンコ機1の外観構成を示す正面図である。このパチンコ機1は、略矩形の主枠2と、主枠2の手前側に配置され、遊技盤8(図2参照)を保持するための保持枠3と、保持枠3の手前側に配置された前扉4と、主枠2の上下左右を取り囲み、遊技店において当該パチンコ機1を遊技機島に取り付けるための外枠5とを備えている。上記主枠2、保持枠3および前扉4は、それぞれの左端縁を中心に開閉可能となっている。
【0016】
保持枠3の下部には、遊技に使用する遊技球(パチンコ球)を貯留しておくための球皿6が設けられている。球皿6の上方左側には、球払出口7が形成されていて、機内に設けられた球払出装置(図示せず)から払い出された遊技球は、球払出口7を介して球皿6上に落下するようになっている。
球皿6は、その手前側を球皿カバー61により覆われている。球皿カバー61の内側(後側)には、球皿6に貯留されている遊技球を排出させるための球排出機構(図示せず)が配置されていて、この球排出機構を作動させるための排出レバー62が球皿カバー61の前面下部から突出している。遊技を終了する際には、排出レバー62を左右方向にスライドさせることにより、球皿6内の遊技球を排出口63から下方に排出させることができる。
【0017】
球皿カバー61の右下隅には窪みが形成されており、この窪み内には、遊技の際に遊技者が握るためのハンドル9が配置されている。ハンドル9は、たとえば、ほぼ円柱状のグリップ91と、このグリップ91の中心軸線まわりに回動可能に設けられた略六角形形状の回転操作部材92とを有している。球皿6に遊技球が貯留された状態で回転操作部材92が回転操作されると、発射装置(図示せず)が作動し、球皿6内の遊技球が1球ずつ発射装置に取り込まれて、当該発射装置から遊技盤8の盤面に向けて発射される。
【0018】
前扉4には、たとえば、ほぼ円形の開口41が形成されている。開口41は、たとえば、その後側をガラス板などの透明板42により覆われていて、前扉4を閉じた状態では、透明板42を介して、その後側に設けられた遊技盤8を視認できるようになっている。
前扉4には、遊技中などに発光可能な複数のランプLが設けられており、主枠2の下端部の左右両側には、音声を出力するためのスピーカSが設けられている。このパチンコ機1における遊技中は、ランプLの発光やスピーカSから出力される音声により、遊技の雰囲気を盛り上げることができるようになっている。
【0019】
図2は、遊技盤8の構成を示す正面図である。
図2を参照して、発射装置から発射された遊技球は、遊技盤8に備えられた略円弧状のガイドレール81に沿って上方へと導かれた後、遊技盤8の上部から放たれ、遊技盤8の盤面に打設された多数本の障害釘(図示せず)の間を通って落下していく。
遊技盤8のほぼ中央には、たとえば液晶表示器により構成された可変表示器12が配置されている。この可変表示器12の表示画面は、その下側の約3分の2が、たとえば左右に並べて配置された3つの図柄表示領域(左の図柄表示領域12L、中央の図柄表示領域12C、右の図柄表示領域12R)を有する大当たり抽選結果表示領域121となっている。各図柄表示領域12L〜12Rには、たとえば「1」〜「6」の図柄(数字)を変動表示できるようになっていて、これら3つの図柄表示領域12L〜12Rに、それぞれ上記図柄のうちのいずれかの図柄を停止させることにより、大当たり抽選結果表示領域121に3つの図柄を組み合わせて表示できるようになっている。
【0020】
可変表示器12の下方には、遊技球が入球可能な始動口13が配置されている。この始動口13に遊技球が入ると、球払出装置から予め定める個数の賞球(遊技球)が球皿6に払い出されると共に、遊技者が多数個の賞球を獲得可能な大当たり遊技を実行するか否かを決定するための大当たり抽選が行われる。
大当たり抽選の抽選結果は、可変表示器12の大当たり抽選結果表示領域121に表示される。3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄は、始動口13に遊技球が入るのに応答して、遊技者が図柄を認識できない程度の速度で上方から下方(順方向)に変動を開始する(高速変動)。そして、所定時間が経過した後、たとえば、左の図柄表示領域12L、右の図柄表示領域12R、中央の図柄表示領域12Cの順序で停止されていく。大当たり抽選の抽選結果が大当たりの場合、3つの図柄表示領域12L〜12Rには、たとえば同じ図柄の組み合わせ(「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」;大当たり図柄)で図柄が停止された後、大当たり遊技が行われる。一方、大当たり抽選の抽選結果がはずれの場合は、3つの図柄表示領域12L〜12Rには、少なくとも1つの図柄表示領域の図柄が他の図柄表示領域の図柄とは異なる図柄となるような組み合わせ(はずれ図柄)で図柄が停止される。3つの図柄表示領域12L〜12Rに停止させる図柄は、図柄決定抽選により決定される。
【0021】
3つの図柄表示領域12L〜12Rに、確変図柄(「111」、「333」、「555」)が停止した場合には、大当たり遊技終了後の所定期間(たとえば、非確変図柄(「222」、「444」、「666」)で大当たりとなるまで)だけ、大当たり抽選の抽選結果が大当たりとなる確率(大当たり確率)を予め定める高確率に変更する、いわゆる確変モードに突入する。具体的には、確変モードに突入すると、通常の遊技モードでは1/311であった大当たり確率が、たとえば1/60の確率になる。確変モードに突入させるか否かは、大当たり抽選において決定される。
【0022】
3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄が停止されていく過程で、最初の2つの図柄表示領域(左の図柄表示領域12Lおよび右の図柄表示領域12R)に同じ図柄が停止され、残りの1つの図柄表示領域(中央の図柄表示領域12C)に停止される図柄によって大当たりか否かが決まるような状態(リーチ状態)になると、遊技者は、大当たりになるかもしれないという期待感を抱き、興奮することとなる。リーチ状態に突入させるか否かはリーチ抽選によって決定され、このリーチ抽選の結果、リーチ状態に突入させると決定される確率は、たとえば1/13である。
【0023】
リーチ状態となった場合には、たとえば、残りの図柄表示領域(中央の図柄表示領域12C)の図柄の変動速度が通常よりも遅い速度(遊技者が図柄を認識できる程度の速度)に切り替えられるようになっている(スローリーチ)。これにより、遊技者は、中央の図柄表示領域12Cの図柄に注目することとなり、より興奮が増す。
この実施形態では、リーチ状態となった後、左右の図柄表示領域12L,12Rとは異なる図柄が中央の図柄表示領域12Cに停止した場合(はずれとなった場合)に、中央の図柄表示領域12Cの図柄が所定時間(たとえば、4秒間)だけ認識可能な速度で上下に微小変動(揺動)された後、下方から上方(逆方向)に認識可能な速度でゆっくりと再変動する場合がある(低速逆変動)。中央の図柄表示領域12Cの図柄が低速逆変動した場合には、その後、中央の図柄表示領域12Cに左右の図柄表示領域12L,12Rと同じ図柄が停止して、必ず大当たりとなるようになっている。
【0024】
上記のように中央の図柄表示領域12Cの図柄が揺動し始めた場合、遊技者は、中央の図柄表示領域12Cの図柄が低速逆変動して大当たりとなり得るモード(再変動モード)に突入したことを認識できるので、遊技者の興奮をさらに高めることができる。この再変動モードに突入させるか否かは、再変動モード実行抽選により決定される。
可変表示器12の表示画面には、たとえば大当たり抽選結果表示領域121の上方(表示画面の上側の約3分の1)に、再変動モードに突入してからの経過時間を表示するための経過時間表示領域122が配置されている。
【0025】
経過時間表示領域122には、たとえば、7つの発光領域122Aが左右に1列に並べて配置されている(図5参照)。これらの7つの発光領域122Aには、それぞれ、再変動モードに突入してからの経過時間が秒単位で対応付けられている。すなわち、左右両端の発光領域122Aは、再変動モードに突入してから1秒経過後に点灯され、それらの1つ内側(中央寄り)の発光領域122Aは、再変動モードに突入してから2秒後に点灯され、それらのさらに1つ内側の発光領域122Aは、再変動モードに突入してから3秒後に点灯され、中央の発光領域122Aは、再変動モードに突入してから4秒後(すなわち、中央の図柄表示領域12Cの図柄が低速逆変動し得るタイミング(再変動タイミング))に点灯される。各発光領域122Aの上方には、再変動モードに突入してからの経過時間に対応する秒数(1〜4)が表示されており、経過時間がわかりやすくなっている。
【0026】
再び図2を参照して、始動口13の下方には、たとえば、左右に長い長方形状に形成され、複数個の遊技球が同時に入球可能な大入賞口14が配置されている。この大入賞口14に関連して、大入賞口14に遊技球を案内する開状態および大入賞口14に遊技球が入るのを阻止する閉状態に開閉可能な開閉板15が設けられている。すなわち、開閉板15は、遊技盤8の盤面に沿った状態で大入賞口14を閉塞して、大入賞口14に遊技球が入るのを阻止することができ、また、この状態から、大入賞口14の下端縁に沿って配置された回動軸(図示せず)を中心に手前側に倒伏することにより、大入賞口14を開放して、大入賞口14上に落下してくる遊技球を大入賞口14内に導き入れることができる。
【0027】
大当たり遊技では、所定時間または所定個数の遊技球が大入賞口14に入るまで開閉板15を開状態にするといった動作を1ラウンドとし、この1ラウンド中に大入賞口14に入った遊技球のうち少なくとも1球が大入賞口14内の特別領域(いわゆるVゾーン)を通過していれば、次のラウンドを実行するといったようにして、開閉板15による大入賞口14の開放動作が所定の最大ラウンド継続数(たとえば、16ラウンド)だけ行われる。大入賞口14への遊技球の入球に対しては、予め定める個数の賞球が球皿6に払い出されるようになっている。大当たり遊技では、容易に遊技球が大入賞口14に入るので、遊技者は多数個の賞球を獲得することができる。
【0028】
始動口13および大入賞口14に入らなかった遊技球(アウト球)は、遊技盤8の下部に形成されたアウト球回収口16から機内に回収される。
遊技盤8には、遊技球の流れに影響を与えるための風車や、遊技球の入球に対して賞球が付与されるだけの一般入賞口などが配置されていてもよい。
遊技中(特に、リーチ状態や再変動モード中のように遊技者が興奮している際)、遊技者の中には、パチンコ機1をどづく(叩く)者がいる。球皿カバー61の裏側には、たとえば振動センサ17が取り付けられていて(図1参照)、遊技者がパチンコ機1をどづいた場合には、それに伴うパチンコ機1の振動を振動センサ17で検知できるようになっている。一般的に、上記のような遊技者は、球皿6近傍をどづく場合が多いので、球皿カバー61に振動センサ17を配置することにより、どづく行為(どづき)により生じたパチンコ機1の振動を良好に検知することができる。
【0029】
この実施形態では、遊技者には告知されていない再変動モード中の特定のタイミング(たとえば、再変動タイミングの0.2秒前から再変動タイミングまでの間)で、振動センサ17からの検知信号に基づいてどづきが検知された場合、通常は行われないような演出、すなわち、中央の図柄表示領域12Cの図柄が順方向に再び高速変動(高速再変動)する演出が行われる場合がある。中央の図柄表示領域12Cの図柄を高速再変動させるか否かは、高速再変動実行抽選により決定される。
【0030】
図3は、パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。
図3を参照して、このパチンコ機の制御回路は、マイクロコンピュータで構成された制御部30を備えている。制御部30は、制御の中枢となるCPU、制御時に必要なデータが書き込まれるRAM、プログラムソフトが記憶されたROMなどを含む。
制御部30には、始動口13に入る遊技球を検知して検出信号を出力する始動口センサ131が接続されていて、始動口センサ131が出力する検出信号が制御部30に入力されるようになっている。また、制御部30には、振動センサ17からの検出信号も入力されるようになっている。
【0031】
一方、制御部30には、可変表示器12や開閉板15などが制御対象として接続されており、制御部30は、始動口センサ131や振動センサ17からの入力信号などに基づいてこれらの制御対象の動作を制御する。
制御部30は、マイクロコンピュータが所定のプログラム処理を実行することによってソフトウェア的に実現される複数の機能処理部を有している。すなわち、制御部30は、各種抽選(大当たり抽選、リーチ抽選、図柄決定抽選、再変動モード実行抽選、高速再変動実行抽選など)を実行する抽選実行部31と、振動センサ17からの検出信号に基づいて所定強さ以上の振動が検知された場合に、パチンコ機1に対するどづきが行われたと判定するどづき検知部32とを備えている。また、制御部30は、再変動モードに突入してからの経過時間を計時するためのタイマ33を備えている。
【0032】
図4は、始動口13に遊技球が入るのに応答して制御部30が行う制御内容を示すフローチャートである。また、図5は、再変動モードに突入する場合の可変表示器12の表示内容の流れを示す図である。
図4および図5を参照して、遊技者によってハンドル9が操作されて遊技が行われている間、制御部30は、始動口センサ131からの検出信号の入力の有無を常に監視している(ステップS1)。そして、始動口13に遊技球が入るのに応答して、始動口センサ131から検出信号が入力されると(ステップS1でYES)、制御部30は、大当たり抽選、リーチ抽選および図柄決定抽選を行う(ステップS2〜S4)。
【0033】
リーチ抽選の結果、リーチ状態に突入させないと決定された場合には(ステップS5でNO)、制御部30は、左右の図柄表示領域12L,12Rに異なる図柄を停止させた後(ステップS19)、中央の図柄表示領域12Cの図柄を停止させる(ステップS20)。この場合、大当たり抽選の抽選結果は大当たりではないので(ステップS17でNO)、始動口13への入球に対する処理は、その時点で終了する。
【0034】
リーチ抽選の結果、リーチ状態に突入させると決定された場合には(ステップS5でYES)、制御部30は、左右の図柄表示領域12L,12Rに同じ図柄(たとえば、「4」)を停止させた後(ステップS6、図5(a)参照)、再変動モード実行抽選を行う(ステップS7)。
再変動モード実行抽選により再変動モードに突入させないと決定された場合(ステップS8でNO)、制御部30は、中央の図柄表示領域12Cの図柄を停止させる(ステップS20)。このとき、大当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には(ステップS17でYES)、中央の図柄表示領域12Cに左右の図柄表示領域12L,12Rと同じ図柄が停止され、その後、制御部30は大当たり遊技を実行する(ステップS18)。一方、大当たり抽選の抽選結果がはずれである場合には(ステップS17でNO)、中央の図柄表示領域12Cに左右の図柄表示領域12L,12Rとは異なる図柄が停止される。
【0035】
再変動モード実行抽選により再変動モードに突入させると決定された場合(ステップS8でYES)、制御部30は、中央の図柄表示領域12Cの図柄を左右の図柄表示領域12L,12Rの図柄(「4」)に対して1図柄分ずれた図柄(たとえば、「5」)で所定時間(たとえば、1.5秒間)だけ停止させた後、その中央の図柄表示領域12Cの図柄を揺動させる(ステップS9、図5(b)および図5(c)参照)。この中央の図柄表示領域12Cの図柄の揺動が開始した時点で、再変動モードに突入する。
【0036】
その後、制御部30は、再変動モードへの突入と同時に計時を開始したタイマ33による再変動モード突入後の経過時間に基づいて、経過時間表示領域122の各発光領域122Aを順次点灯させる処理を行う(ステップS10)。すなわち、再変動モードに突入してから1秒経過後に、左右両端の発光領域122Aを点灯させ(図5(d)参照)、2秒経過後に、それらの1つ内側(中央寄り)の発光領域122Aを点灯させ(図5(e)参照)、3秒経過後に、それらのさらに1つ内側の発光領域122Aを点灯させ(図5(f)参照)、4秒経過後に、中央の発光領域122Aを点灯させる(図5(g)および図5(h)参照)。
【0037】
再変動タイミングの0.2秒前になると(ステップS11でYES)、制御部30は、再変動タイミングまで(ステップS12でYESとなるまで)、どづきが行われたか否かを検知する(ステップS13)。再変動タイミングまでの間にどづきが検知されなかった場合には(ステップS12でYES)、制御部30は、揺動している中央の図柄表示領域12Cの図柄を、低速逆変動またはそのまま停止させる(ステップS21)。このとき、大当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には(ステップS17でYES)、中央の図柄表示領域12Cの図柄が低速逆変動されて、最終的に左右の図柄表示領域12L,12Rと同じ図柄(「4」)が停止された後(図5(h)参照)、制御部30は大当たり遊技を実行する(ステップS18)。一方、大当たり抽選の抽選結果がはずれである場合には(ステップS17でNO)、中央の図柄表示領域12Cの図柄(「5」)は、そのまま停止される(図5(g)参照)。
【0038】
再変動タイミングの0.2秒前から再変動タイミングまでの間にどづきが検知された場合には(ステップS13でYES)、制御部30は、直ちに(中央の発光領域122Aが点灯される前に)、高速再変動実行抽選を行い(ステップS14)、この高速再変動実行抽選により高速再変動を行うと決定された場合には(ステップS15でYES)、中央の図柄表示領域12Cの図柄を所定時間だけ高速再変動させる(ステップS16、図5(i)参照)。
【0039】
高速再変動が所定時間だけ行われた後、大当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には(ステップS17でYES)、中央の図柄表示領域12Cに左右の図柄表示領域12L,12Rと同じ図柄(「4」)が停止され、制御部30は大当たり遊技を実行する(ステップS18)。一方、大当たり抽選の抽選結果がはずれである場合には(ステップS17でNO)、中央の図柄表示領域12Cに左右の図柄表示領域12L,12Rとは異なる図柄が停止される。
【0040】
高速再変動実行抽選により高速再変動を行わないと決定された場合には(ステップS15でNO)、ステップS12に戻り、再変動タイミングまで(ステップS12でYESとなるまで)、どづきが行われたか否かを検知する(ステップS13)。
高速再変動実行抽選では、大当たり抽選の抽選結果が大当たりの場合は、たとえば75%の確率で高速再変動を行うと決定され、高速再変動を行わないと決定されたとき(25%)は、揺動している中央の図柄表示領域12Cの図柄が低速逆変動される。一方、大当たり抽選の抽選結果がはずれの場合は、たとえば5%の確率で高速再変動を行うと決定され、高速再変動を行わないと決定したとき(95%)は、揺動している中央の図柄表示領域12Cの図柄がそのまま停止される。
【0041】
この実施形態では、パチンコ機1に対するどづきに基づいて遊技態様が変更される(図柄表示領域12Cの図柄が高速変動される)ので、遊技者に意外感を与えることができる。しかも、従来のパチンコ機では考えられなかった、遊技者自身の行為(どづき)に起因して遊技態様が変更されたのか否かが定かでなく、より遊技者の興味をひくことができる。そして、遊技者は、遊技者自身の行ったどづきによって遊技態様が変更されたのではないかと推測したときは、どづきを繰り返し行い、そのどづきを行うタイミングなどを試行錯誤することとなるので、そのパチンコ機1および遊技内容に対する興趣がより向上する。
【0042】
また、遊技者がパチンコ機1をどづいた場合、高速再変動実行抽選により高速再変動を行うと決定されれば、図柄表示領域12Cの図柄が直ちに高速再変動されるので、遊技中に遊技者が行ったどづきに基づいて遊技態様が変更された(図柄表示領域12Cの図柄が高速再変動された)ことを、遊技者に明確に認識させることができる。
さらに、遊技中(特に、遊技者が興奮している際)に遊技者が行いやすい、パチンコ機1に対するどづきが行われた場合に、遊技態様が変更される(図柄表示領域12Cの図柄が高速再変動される)ので、より多くの遊技者に意外感を与えて、興趣を向上させることができる。しかも、どづけばいつでも遊技態様が変更されるわけでなく、遊技者には分からない特定のタイミングでどづいたときにだけ遊技態様が変更されるので、本当にどづきと遊技態様の変更が関係しているのかが明確でなく、遊技者の興味が尽きないパチンコ機1とすることができる。
【0043】
なお、高速再変動が行われた場合、その後に中央の図柄表示領域12Cに左右の図柄表示領域12L,12Cと同じ図柄が停止して大当たりとなる確率が高くなるように設定すれば、パチンコ機1をどづけば大当たりとなる確率が高いという印象を遊技者に与えることができる。これにより、遊技者はパチンコ機1に対するどづきを繰り返し行い、そのどづきを行うタイミングなどを試行錯誤することとなるので、そのパチンコ機1および遊技内容に対する興趣がより向上する。
【0044】
図6は、他の実施形態にかかる制御部30の制御内容を示すフローチャートである。また、図7は、再変動モードに突入する場合の可変表示器12の表示内容の流れを示す図である。
この実施形態では、第1実施形態のように、リーチ状態となった後に左右の図柄表示領域12L,12Rとは異なる図柄が中央の図柄表示領域12Cに停止した場合(はずれとなった場合)に、再変動モードに突入し得るのではなく、3つの図柄表示領域12L〜12Rに非確変図柄(「222」、「444」、「666」)が停止した場合に、再変動モードに突入し得る。そして、再変動モードにおいて3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄(非確変図柄)が再変動(低速逆変動または高速再変動)した場合には、3つの図柄表示領域12L〜12Rに確変図柄(「111」、「333」、「555」)が停止して、大当たり遊技終了後に確変モードに突入する場合がある。
【0045】
図6および図7を参照して、遊技者によってハンドル9が操作されて遊技が行われている間、制御部30は、始動口センサ131からの検出信号の入力の有無を常に監視している(ステップT1)。そして、始動口13に遊技球が入るのに応答して、始動口センサ131から検出信号が入力されると(ステップT1でYES)、制御部30は、大当たり抽選、リーチ抽選および図柄決定抽選を行う(ステップT2〜T4)。
【0046】
大当たり抽選の抽選結果が大当たりでない場合には(ステップT5でNO)、制御部30は、3つの図柄表示領域12L〜12Rにはずれ図柄を停止させる(ステップT20)。
一方、大当たり抽選の抽選結果が大当たりの場合には(ステップT5でYES)、制御部30は、再変動モード実行抽選を行う(ステップT6)。再変動モード実行抽選により再変動モードに突入させないと決定された場合(ステップT7でNO)、制御部30は、3つの図柄表示領域12L〜12Rに大当たり図柄(確変図柄または非確変図柄)を停止させた後(ステップT19)、大当たり遊技を実行する(ステップT16)。このとき、確変モードに突入させると決定されている場合には(ステップT17でYES)、3つの図柄表示領域12L〜12Rに確変図柄が停止され、大当たり遊技終了後、制御部30は遊技モードを確変モードに切り替える(ステップT18)。一方、確変モードに突入させないと決定されている場合には(ステップT17でNO)、3つの図柄表示領域12L〜12Rに非確変図柄が停止される。
【0047】
再変動モード実行抽選により再変動モードに突入させると決定された場合(ステップT7でYES)、制御部30は、3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄を非確変図柄(たとえば、「444」)で所定時間(たとえば、1.5秒間)だけ停止させた後、それらの3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄を揺動させる(ステップT8、図7(a)〜(c)参照)。3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄の揺動が開始した時点で、再変動モードに突入する。
【0048】
その後、制御部30は、再変動モードへの突入と同時に計時を開始したタイマ33による再変動モード突入後の経過時間に基づいて、経過時間表示領域122の各発光領域122Aを順次点灯させる処理を行う(ステップT9)。すなわち、再変動モードに突入してから1秒経過後に、左右両端の発光領域122Aを点灯させ(図7(d)参照)、2秒経過後に、それらの1つ内側(中央寄り)の発光領域122Aを点灯させ(図7(e)参照)、3秒経過後に、それらのさらに1つ内側の発光領域122Aを点灯させ(図7(f)参照)、4秒経過後に、中央の発光領域122Aを点灯させる(図7(g)および図7(h)参照)。
【0049】
再変動タイミングの0.2秒前になると(ステップT10でYES)、制御部30は、再変動タイミングまで(ステップT11でYESとなるまで)、どづきが行われたか否かを検知する(ステップT12)。再変動タイミングまでの間にどづきが検知されなかった場合には(ステップT11でYES)、制御部30は、揺動している3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄を、低速逆変動またはそのまま停止させた後(ステップT21)、大当たり遊技を実行する(ステップT16)。このとき、確変モードに突入させると決定されている場合には(ステップT17でYES)、3つの図柄表示領域12L〜12Rの非確変図柄(「444」)が低速逆変動されて、最終的に確変図柄(たとえば、「333」)が停止され(図7(h)参照)、大当たり遊技終了後、制御部30は遊技モードを確変モードに切り替える(ステップT18)。一方、確変モードに突入させないと決定されている場合には(ステップT17でNO)、3つの図柄表示領域12L〜12Rの非確変図柄(「444」)は、そのまま停止される(図7(g)参照)。
【0050】
再変動タイミングの0.2秒前から再変動タイミングまでの間にどづきが検知された場合には(ステップT12でYES)、制御部30は、直ちに(中央の発光領域122Aが点灯される前に)、高速再変動実行抽選を行う(ステップT13)。そして、この高速再変動実行抽選の結果、高速再変動を行うと決定された場合には(ステップT14でYES)、制御部30は、3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄を所定時間だけ高速再変動させた後(ステップT15、図7(i)参照)、大当たり遊技を実行する(ステップT16)。このとき、確変モードに突入させると決定されている場合には(ステップT17でYES)、3つの図柄表示領域12L〜12Rに確変図柄が停止され、大当たり遊技終了後、制御部30は遊技モードを確変モードに切り替える(ステップT18)。一方、確変モードに突入させないと決定されている場合には(ステップT17でNO)、3つの図柄表示領域12L〜12Rに非確変図柄が停止される。
【0051】
高速再変動実行抽選により高速再変動を行わないと決定された場合には(ステップT14でNO)、ステップT11に戻り、再変動タイミングまで(ステップT11でYESとなるまで)、どづきが行われたか否かを検知する(ステップT12)。
高速再変動実行抽選では、確変モードに突入させると決定されている場合は、たとえば75%の確率で高速再変動を行うと決定され、高速再変動を行わないと決定されたとき(25%)は、揺動している3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄が低速逆変動される。一方、確変モードに突入させないと決定されている場合は、たとえば5%の確率で高速再変動を行うと決定され、高速再変動を行わないと決定したとき(95%)は、揺動している3つの図柄表示領域12L〜12Rの図柄がそのまま停止される。
【0052】
この実施形態では、パチンコ機1に対するどづきに基づいて遊技態様が変更される(図柄表示領域12L〜12Rの図柄が高速変動される)ので、遊技者に意外感を与えることができる。しかも、従来のパチンコ機では考えられなかった、遊技者自身の行為(どづき)に起因して遊技態様が変更されたのか否かが定かでなく、より遊技者の興味をひくことができる。そして、遊技者は、遊技者自身の行ったどづきによって遊技態様が変更されたのではないかと推測したときは、どづきを繰り返し行い、そのどづきを行うタイミングなどを試行錯誤することとなるので、そのパチンコ機1および遊技内容に対する興趣がより向上する。
【0053】
また、遊技者がパチンコ機1をどづいた場合、高速再変動実行抽選により高速再変動を行うと決定されれば、図柄表示領域12L〜12Rの図柄が直ちに高速再変動されるので、遊技中に遊技者が行ったどづきに基づいて遊技態様が変更された(図柄表示領域12L〜12Rの図柄が高速再変動された)ことを、遊技者に明確に認識させることができる。
さらに、遊技中(特に、遊技者が興奮している際)に遊技者が行いやすい、パチンコ機1に対するどづきが行われた場合に、遊技態様が変更される(図柄表示領域12L〜12Rの図柄が高速再変動される)ので、より多くの遊技者に意外感を与えて、興趣を向上させることができる。しかも、どづけばいつでも遊技態様が変更されるわけでなく、遊技者には分からない特定のタイミングでどづいたときにだけ遊技態様が変更されるので、本当にどづきと遊技態様の変更が関係しているのかが明確でなく、遊技者の興味が尽きないパチンコ機1とすることができる。
【0054】
なお、高速再変動が行われた場合、その後に3つの図柄表示領域12L〜12Rに確変図柄が停止する確率が高くなるように設定すれば、パチンコ機1をどづけば確変モードに突入する確率が高いという印象を遊技者に与えることができる。これにより、遊技者はパチンコ機1に対するどづきを繰り返し行い、そのどづきを行うタイミングなどを試行錯誤することとなるので、そのパチンコ機1および遊技内容に対する興趣がより向上する。
【0055】
球皿は、球払出口7から払い出される遊技球を所定量まで貯留するとともに、貯留されている遊技球を発射装置に供給する上皿と、上皿に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿とにより構成されていてもよい。この場合、振動センサ17は、上皿近傍に備えられていてもよいし、下皿近傍に備えられていてもよい。
また、振動センサ17は、球皿6近傍(球皿カバー61)に限らず、他の位置に取り付けられていてもよい。
【0056】
図8および図9は、振動センサ17の取り付け位置の変形例を示す図であって、図8は、第1の変形例にかかるパチンコ機1Aの正面図、図9は、第2の変形例にかかる遊技盤8Aの背面図をそれぞれ示している。図8および図9において、上記実施形態と同様の構成については、図に同一符号を付して、その説明を省略する。
図8に示すパチンコ機1Aでは、振動センサが前扉4(たとえば、前扉4の左側下部の裏側)に取り付けられている。遊技者の中には、右手でハンドル9を握った状態で、左手で前扉4をどづく者もいる。この場合、前扉4の左側下部をどづく者が多いので、振動センサ17を図8に示すような取り付け位置としても、どづきにより生じたパチンコ機1の振動を良好に検知することができる。
【0057】
また、図9に示すように、振動センサ17は、遊技盤8A(たとえば、遊技盤8Aの右側下部の裏側)に取り付けられていてもよい。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、どづき検知部32は、振動センサ17からの信号に基づいて、パチンコ機1がどづかれたか否かを検知するだけでなく、どづく強さも検知するような構成であってもよい。この場合、パチンコ機1が、特定のタイミングで、かつ特定の強さでどづかれた場合にのみ、図柄が高速再変動されるようになっていてもよい。
【0058】
パチンコ機1に対するどづきが行われたことに基づく遊技態様の変更は、図柄の高速再変動に限らず、たとえば、可変表示器12の表示画面に、通常は出現しないようなキャラクターが出現する(表示される)ような構成であってもよい。また、可変表示器12の表示内容が変更されるのではなく、たとえば、大当たり確率などの他の遊技態様が変更されるような構成であってもよい。
パチンコ機1に対するどづきが有効となる期間は、再変動タイミングの直前の0.2秒間に限らず、もっと長くてもよいし、短くてもよい。また、上記期間の中でも、特定の短い期間内にパチンコ機1がどづかれた場合には、たとえば、図柄が逆方向(下方から上方)に高速再変動するなどの滅多に行われない演出(プレミアム演出)が行われるようになっていてもよい。
【0059】
また、パチンコ機1に対するどづきが有効となる期間は、再変動タイミングの直前の所定期間に限らず、たとえば、リーチ状態となった後、中央の図柄表示領域12Cの図柄が停止する直前の所定期間などであってもよいし、これらのように遊技者の興奮が高まる期間ではない他の期間であってもよい。
遊技態様が変更される(図柄が高速再変動される)か否かは、特定のタイミングでパチンコ機1がどづかれたか否かに基づいて決定される構成に限らず、遊技中に興奮した遊技者が自然に行う他の行為に基づいて決定される構成であってもよい。たとえば、遊技者が大声を上げた場合にその声を検知するような構成であってもよいし、遊技者がハンドル9を握っているか否かを検知するためのセンサ(タッチセンサ)を設けて、遊技者がハンドル9から手を離して遊技球の発射を停止させる行為(いわゆる止め打ち)が行われたことを検知するような構成であってもよい。
【0060】
通常、ハンドル9には、遊技者による遊技球の発射操作が行われているか否かを検知するためにタッチセンサが設けられているので、上記のように止め打ちが行われたか否かを検知するような構成とした場合、振動センサ17を別個に設ける必要がなく、コストが高くなるのを防止できる。
また、遊技中に興奮した遊技者が無意識に行う行為(ハンドル9を握る遊技者の手に力が入ったり、掌から発汗したりするなどの遊技者の(興奮状態時の)肉体的変化)を検知するような構成であってもよい。
【0061】
可変表示器は、液晶表示器により構成されるものに限らず、円筒状のドラムを複数個(たとえば、3つ)並べて構成されるものであってもよいし、7セグメント表示器を用いて構成されるものであってもよい。
また、この発明の一実施形態としてパチンコ機1について説明したが、この発明はパチンコ機に限らず、パチスロ機などの他の遊技機にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るパチンコ機の外観構成を示す正面図である。
【図2】遊技盤の構成を示す正面図である。
【図3】パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】始動口に遊技球が入るのに応答して制御部が行う制御内容を示すフローチャートである。
【図5】再変動モードに突入する場合の可変表示器の表示内容の流れを示す図である。
【図6】他の実施形態にかかる制御部の制御内容を示すフローチャートである。
【図7】再変動モードに突入する場合の可変表示器の表示内容の流れを示す図である。
【図8】第1の変形例にかかるパチンコ機の正面図である。
【図9】第2の変形例にかかる遊技盤の背面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機
17 振動センサ
30 制御部
32 どづき検知部
Claims (4)
- 遊技者が行う所定の行為に反応して信号を出力する信号出力手段と、
上記信号出力手段から出力される信号に応答して、遊技機の遊技態様を変更する遊技態様変更手段とを含むことを特徴とする遊技機。 - 上記遊技態様変更手段は、上記信号出力手段の信号が予め定める期間内に出力された場合に遊技態様を変更するものであることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 上記信号出力手段は、遊技機に与えられた振動を検知して信号を出力するものを含むことを特徴とする請求項1または2記載の遊技機。
- 遊技継続中に遊技者が遊技機をどづいて振動を与えた場合において、そのどづき行為が、遊技者には告知されていない特定のタイミングで行われた場合に、継続中の遊技の遊技態様を変化させるようにしたことを特徴とする遊技機における遊技態様制御方法。
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