以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
実施の形態1.
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、スロット機などの他の遊技機に適用することもできる。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、所定の始動条件の成立(例えば、打球が始動入賞口14に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する可変表示装置9が配置されている。この実施の形態では、可変表示装置9は液晶表示装置(LCD)により構成され、左・中・右の3つの表示領域(飾り図柄表示エリア)に飾り図柄が表示制御されるように構成されている。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。
この実施の形態では、可変表示装置9の3つの表示領域に表示される飾り図柄として、「0」〜「9」の数字の図柄を用いている。飾り図柄の可変表示(変動)中、「0」〜「9」の飾り図柄が番号順に表示される。
可変表示装置9の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば「0」〜「9」の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示器8は、遊技者に特定の停止図柄を把握しづらくさせるために、「0」〜「99」など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。
可変表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示器8は、遊技制御基板に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。
可変表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、1つの表示器の表示色を変化させる。そして、特別図柄表示器8の可変表示が開始される毎に、1つの表示器の表示色をもとに戻す。この例では、特別図柄表示器8と特別図柄保留記憶表示器18とが別個に設けられているので、可変表示中も保留記憶数が表示された状態にすることができる。なお、可変表示装置9の表示領域内に、保留記憶数を表示する4つの表示領域からなる特別図柄保留記憶表示領域を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
可変表示装置9の下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16(図1では図示せず)によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。
始動入賞口14の下方には、特別図柄表示器8に特定表示結果(大当り図柄:例えば「0」〜「9」のうちの「7」の図柄)が導出表示された場合に生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開状態とされる特別可変入賞装置が設けられている。特別可変入賞装置は、開閉板20を備え、大入賞口を形成する。大入賞口に入った遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
可変表示装置9の真上には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
また、左側のスピーカ27の下方には、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、右側のスピーカ27の下方には、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている(図示せず)。
この実施の形態では、打球操作ハンドル5の真上に、遊技者が操作可能な操作手段としてのボタン120が設けられている。このボタン120は、後述する大当り図柄の再抽選演出(図37〜図38参照)の実行中に遊技者によって操作される。なお、この実施の形態において、ボタン120のことを図柄昇格ボタンと呼んでいる。図柄昇格ボタン120が遊技者によって押されると、電極が接触することによりオン状態になって、オン信号(検出信号)が基板上に搭載されているマイクロコンピュータ(この実施の形態では演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100:図3参照)に出力される。なお、図1に示す例では、図柄昇格ボタン120は打球操作ハンドル5の真上に設けられているが、他の箇所(例えば打球供給皿3)に設けられていてもよい。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示の終了)、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、可変表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、特別図柄保留記憶表示器18についての保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄および可変表示装置9の飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の停止図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、一定時間(例えば29秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置が開放される。なお、特別可変入賞装置が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。
この実施の形態では、後述するように、大当り遊技状態を15ラウンド継続させる通常の大当り遊技状態と、大当り遊技状態を2ラウンドしか継続させない特別な大当り遊技状態とがある。
特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の期間が同じであることをいう。また、特別図柄表示器8において大当り図柄(「7」)が停止表示されるときには、可変表示装置9において左中右の飾り図柄が揃った状態(例えば「222」や「777」など)で停止表示される。以下、可変表示装置9において左中右の飾り図柄が揃った状態で停止表示されることを、飾り図柄の大当り図柄(特定表示結果)が表示されるというように表現する。
可変表示装置9において左中右の奇数の飾り図柄(「1」「3」「5」「7」「9」)が揃った状態(例えば「777」)で停止表示されたときは、大当り遊技状態に移行するとともに、大当り遊技状態の終了後に、大当りの判定を行う際に通常遊技状態よりも高い確率(割合)で大当りと判定する確変状態(確率変動状態のことをいい、高確率状態ともいう)に制御される。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態になる。
このように、「0」〜「9」の飾り図柄のうち、確変状態を生起させる奇数の飾り図柄のことを確変図柄といい、確変状態を生起させない偶数の飾り図柄のことを非確変図柄という。また、可変表示装置9において左中右の奇数の飾り図柄が揃った状態で停止表示されることを、飾り図柄の確変図柄(特別表示結果)が表示されるというように表現する。
なお、可変表示装置9において大当り図柄として確変図柄が表示されるときも非確変図柄が表示されるときも、特別図柄表示器8には同じ大当り図柄(「7」)が表示される。
この実施の形態では、確変状態のとき、普通図柄表示器10において、停止図柄が当り図柄になる確率が通常遊技状態より高められるとともに、可変入賞球装置15における開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が遊技者にとって有利な状態になる。また、確変状態では、普通図柄表示器10における普通図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態よりも短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。この実施の形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した飾り図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない飾り図柄については可変表示(変動表示)が行われていること、および全てまたは一部の飾り図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
例えば、可変表示装置9における左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には大当り図柄の一部になる飾り図柄(例えば、「7」)が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行われている状態、および表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば、可変表示装置9における左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行われ、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行われている状態)がリーチ表示態様またはリーチになる。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と可変表示装置9におけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、可変表示装置9の背景の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)53が搭載されている。基本回路53は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、およびプログラムに従って制御動作を行うCPU56を有する遊技制御用マイクロコンピュータ560と、I/Oポート部57とを含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されていてもよい。その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560に、I/Oポート部も含まれる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む基本回路53で実現されている。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を基本回路53に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載され、特別可変入賞装置(開閉板20)を開閉するソレノイド21および可変入賞装置15を開閉するソレノイド16を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59も主基板31に搭載され、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ560をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、基本回路53から与えられるデータに従って、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8の表示制御を行うとともに、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御も行う。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄保留記憶表示器18の表示状態の制御を行うとともに、普通図柄保留記憶表示器41の表示状態の制御も行う。
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は、発射モータ94が回転することによって遊技球を遊技領域7に向けて発射する。発射モータ94を駆動するための電源信号は、電源基板(図示せず)に搭載されている電源からタッチセンサ基板90を介して発射モータ94に供給される。なお、カードユニット50から接続信号(VL信号)がインタフェース基板66を介してタッチセンサ基板90に入力される。また、遊技者が操作ノブ(打球ハンドル)5に触れていることはタッチセンサ基板90に搭載されているタッチセンサで検出される。そして、タッチセンサからの検出信号と電源からの信号とがタッチセンサ基板90上の一のAND回路に入力され、当該一のAND回路の出力信号とカードユニット50からのVL信号とがタッチセンサ基板90上の他のAND回路に入力され、他のAND回路から発射モータ94に信号が出力される。従って、カードユニット50からのVL信号がタッチセンサ基板90に出力されていなかったり、遊技者が操作ノブ5に触れていないことによりタッチセンサから検出信号が出力されていないときは、発射モータ94の駆動が停止される。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する可変表示装置9の表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、ランプを駆動する信号は、入出力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cなどの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入出力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用マイクロコンピュータ100とランプドライバ基板35および音声出力基板70との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、可変表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力されたデータにもとづいて可変表示装置9の表示制御を実行する。
この実施の形態では、可変表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを可変表示装置9に出力する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力ポート108を介して図柄昇格ボタン120からのオン信号を入力する。後述するように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄昇格ボタン120からのオン信号に応じて複数種類の演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する。
次に遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560:CPU56およびROM54,RAM55等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。なお、割込みモード2は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(図示せず)の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS14)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにRAM55のバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
バックアップありを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ステップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理にて同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否かを確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。さらに、サブ基板(この実施の形態では払出制御基板37および演出制御基板80)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS13)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される飾り図柄の初期図柄を示すコマンド等がある。
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS14)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
初期化処理の実行(ステップS11〜S14)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数とは、特別図柄表示器8に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17やステップS18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値や初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17およびステップS18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図5に示すステップS21〜S31の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS22)。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS23,S24)。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて特別図柄表示器8や特別可変入賞装置を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。また、特別図柄プロセス処理では、演出制御基板80に対するコマンドの設定処理も実行する。特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態等を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。普通図柄プロセス処理を実行することにより普通図柄表示器10の表示制御および可変入賞球装置15の開閉制御が実行される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示装置9の表示制御に関する演出制御コマンドを送出する処理を行う(飾り図柄コマンド制御処理:ステップS27)。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS28)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS29)。具体的には、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を作成し出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS30)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステップS31)。可変入賞球装置15または開閉板20を開状態または閉状態とするために、ソレノイド回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21を駆動する。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS32)、割込許可状態に設定し(ステップS33)、処理を終了する。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図6は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS25)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8を制御するための処理が実行される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、保留記憶数が上限値に達していないことを条件に(ステップS312)、保留記憶数を示す保留記憶カウンタの値を1増やす(ステップS313)。その後、内部状態(具体的には、特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
なお、保留記憶カウンタの値を1増やす際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタの値等を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する。保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。なお、大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタや保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
特別図柄通常処理(ステップS300):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶カウンタのカウント値により確認できる。そして、保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、特別図柄の可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否か(大当りとするか否か)を決定する。特定表示結果とする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値に更新する。
飾り図柄停止図柄設定処理(ステップS301):大当りフラグがセットされていなければ、可変表示装置9の表示結果がはずれ図柄であることを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。大当りフラグがセットされていれば、可変表示装置9の表示結果を特別表示結果(確変図柄)にするか否か(通常大当り(非確変大当り)とするか確変大当りとするか)を決定する。通常大当りとすることに決定したときは、大当り遊技の終了後に可変表示装置9において大当り図柄の再抽選演出(詳細内容については後述する。)を実行するか否かを決定する。再抽選演出を実行しないことに決定したときは、可変表示装置9の表示結果が非確変図柄であることを指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。再抽選演出を実行することに決定したときは、可変表示装置9の表示結果が非確変図柄であることを指定するとともに再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(再抽選付き通常大当り指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。確変大当りとすることに決定したときは、大当り遊技において継続可能なラウンド数として2ラウンドまたは15ラウンドを決定する。ラウンド数を2ラウンドに決定したときは、可変表示装置9の表示結果が確変図柄であることを指定するとともにラウンド数が2ラウンドであることを指定する演出制御コマンド(突然確変大当り指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。ラウンド数を15ラウンドに決定したときは、大当り遊技の終了後に可変表示装置9において大当り図柄の再抽選演出を実行するか否かを決定する。再抽選演出を実行しないことに決定したときは、可変表示装置9の表示結果が確変図柄であることを指定する演出制御コマンド(確変大当り指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。再抽選演出を実行することに決定したときは、可変表示装置9の表示結果が確変図柄であることを指定するとともに再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(再抽選付き確変大当り指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値に更新する。
変動パターン設定処理(ステップS302):特別図柄の可変表示の変動パターン(ここでは変動時間に相当)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン決定用乱数(表示用乱数の一つ)の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、決定された変動パターンにもとづいて、特別図柄が可変表示され導出表示されるまでの可変表示時間(変動時間)を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。このとき、演出制御基板80に対して、変動パターンを指令する情報(変動パターンコマンド)を送信する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS302でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値に更新する。なお、この処理では、特別図柄表示器8の表示状態を制御する処理(特別図柄表示制御処理)も実行される。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を表示させる。また、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄を停止表示してから大当り遊技を開始するまでの時間(大当り表示時間)を大入賞口制御タイマにセットした後、大入賞口制御タイマをスタートさせる。また、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを示す合図の演出(ファンファーレ演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に実行させるための演出制御コマンド(ファンファーレコマンド)を演出制御基板80に送信する。そして、大当りフラグがセットされている場合は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値に更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に応じた値に更新する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、カウンタによってラウンド数をカウントする。また、大入賞口制御タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間(ラウンド時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値に更新する。
大入賞口開放中処理(ステップS306):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立したら、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を閉状態にして大入賞口を閉鎖する。また、まだ残りラウンドがあるかどうかを確認する。残りラウンドがある場合には、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を大入賞口制御タイマに設定し、内部状態をステップS305に応じた値に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する演出(エンディング演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための演出制御コマンド(エンディングコマンド)を演出制御基板80に送信した後、内部状態をステップS307に応じた値に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):大当り遊技状態を終了させるための所定のフラグのセット・リセットの処理等を行う。そして、内部状態をステップS300に応じた値に更新する。
図7は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成である。1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図7に示す例において、コマンド8000(H)〜800F(H)は、特別図柄の可変表示に対応して可変表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。
コマンド8100(H)は、可変表示装置9の表示結果がはずれ図柄であることを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド)である。コマンド8101(H)は、可変表示装置9の表示結果が通常大当り図柄(すなわち大当り図柄のうちの非確変図柄)であることを指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド)である。コマンド8102(H)は、可変表示装置9の表示結果が確変大当り図柄(すなわち大当り図柄のうちの確変図柄)であることを指定する演出制御コマンド(確変大当り指定コマンド)である。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100では、確変大当り指定コマンドにもとづいて大当り遊技の開始前に大当り図柄として確変図柄を導出表示して、確変大当りになることを報知する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100では、確変大当り指定コマンドにもとづいて大当り遊技の開始前に大当り図柄として確変図柄を導出表示して、確変大当りになることを報知する。
コマンド8103(H)は、2ラウンドの確変大当りであることを指定する演出制御コマンド(突然確変大当り指定コマンド)である。なお、後述するように、2ラウンドの確変大当りでは、15ラウンドの大当りの場合と異なり、各ラウンドの演出が順に進行していくのではなく、突然、遊技状態が確変状態に移行したように遊技者に見せる特別な演出が実行されるので、2ラウンドの確変大当りのことを「突然確変大当り」または単に「突然確変」という。コマンド8104(H)は、可変表示装置9の表示結果が通常大当り図柄であることを指定するとともに、15ラウンドの大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(再抽選付き通常大当り指定コマンド)である。コマンド8105(H)は、可変表示装置9の表示結果が確変大当り図柄であることを指定するとともに、15ラウンドの大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100では、再抽選付き確変大当り指定コマンドにもとづいて大当り遊技の終了後の再抽選演出にて大当り図柄として確変図柄を導出表示することにより、確変大当りに昇格することを報知する。
なお、コマンド8100(H)〜8105(H)は、飾り図柄の内容を指定するとともに、再抽選演出の実行/不実行を指定する演出制御コマンドであるので、コマンド8100(H)〜8105(H)を図柄/演出指定コマンドという。
コマンドA000(H)は、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示(変動)の停止を指定する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)である。
コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そして、コマンドD000(H)〜EXXX(H)は、飾り図柄の変動および大当り遊技に関わらない可変表示装置9の表示状態に関する演出制御コマンドである。
コマンドB000(H)は、15ラウンドの大当り遊技が開始されることを指定する演出制御コマンド(ファンファーレ1コマンド)である。コマンドB001(H)は、2ラウンドの大当り遊技が開始されることを指定する演出制御コマンド(ファンファーレ2コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、各ラウンド中の大入賞口への入賞球数(カウントスイッチ23の入賞検出数)を指定する演出制御コマンド(カウント数指定コマンド)である。なお、「XX」に入賞球数(カウント数)が設定される。コマンドB3XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大当り終了を表示すること(大当り終了後のエンディング演出を実行すること)を指定する演出制御コマンド(エンディングコマンド)である。
コマンドB500(H)は、大当りの終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。また、コマンドE401(H)は、遊技状態が通常遊技状態(低確率状態)になったときの可変表示装置9の表示状態(例えば背景や色)を指定する演出制御コマンド(通常表示指定コマンド)であり、コマンドE402(H)は、遊技状態が確変状態(高確率状態)になったときの可変表示装置9の表示状態(例えば背景や色)を指定する演出制御コマンド(高確率表示指定コマンド)であり、コマンドE403(H)は、遊技状態が時短状態(時間短縮状態)になったときの可変表示装置9の表示状態(例えば背景や色)を指定する演出制御コマンド(時短表示指定コマンド)である。
なお、時短状態とは、特別図柄表示器8(および可変表示装置9)における特別図柄(および飾り図柄)の可変表示時間(変動時間)を通常遊技状態(あるいは通常遊技状態および確変状態)よりも短縮するように制御された遊技状態をいう。この実施の形態では、確変状態中に通常大当りとなり、その後に通常大当りが終了すると、所定の変動回数(例えば100回)だけ時短状態に制御される。なお、時短状態のとき、普通図柄表示器10における普通図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態よりも短縮される。さらに、可変入賞装置15において、開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が遊技者にとって有利な状態になる。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると図7に示された内容に応じて可変表示装置9の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図7に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板31から演出制御基板80に送信される。例えば、可変表示装置9に始動入賞記憶数を表示する場合は始動入賞記憶数を指定する演出制御コマンドなども主基板31から演出制御基板80に送信される。
図8は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図8において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
この例では、特別図柄の各変動パターンは、はずれとするか大当りとするか、リーチとするか否か、およびリーチとする場合のリーチ態様、予告演出をするか否か、大当りとする場合に大当り遊技の開始前に大当たり図柄の再抽選演出を実行するか否かなど、各種の演出態様の違いに応じて複数種類用意されている。なお、本例では、リーチ演出、予告演出および再抽選演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示制御する可変表示装置9において実行される。
ここで、「通常変動」は、リーチ態様を伴わない変動パターンである。「ノーマルリーチ」は、単純なリーチ態様を伴う変動パターンである。「リーチA」は、「ノーマルリーチ」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。また、リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間において異なった態様(速度や回転方向等)の変動が行われたりキャラクタ等が現れたりすることをいう。例えば、「ノーマル」では単に1種類の変動態様によってリーチ態様が実現されるのに対して、「リーチA」では、変動速度や変動方向が異なる複数の変動態様を含むリーチ態様が実現される。
また、「リーチB」は、「ノーマルリーチ」および「リーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。そして、「リーチC」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」および「リーチB」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。なお、「ノーマルリーチ」、「リーチA」、「リーチB」および「リーチC」では、大当りとなる場合と大当りとならない場合とがある。
また、「予告演出」は、大当りとなるまたはその可能性があることを事前(可変表示装置9において飾り図柄の停止図柄が導出表示される前に)に遊技者に報知するための演出をいう。例えば、変動中に異なった態様(速度や回転方向等)の変動を行ったりキャラクタ等を登場させたりすることにより大当りになる可能性があることを遊技者に報知する。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される演出制御コマンドにもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100が所定のタイミングで予告演出を実行するように構成されているが、このような構成に限られず、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100が予告判定用乱数にもとづいて予告演出を実行するか否か判定し、予告演出を実行すると判定したときに所定のタイミングで予告演出を実行するように構成されていてもよい。
また、「再抽選演出」とは、可変表示装置9に大当り図柄(非確変図柄または確変図柄)が導出表示されることが事前に決定されている場合において、可変表示装置9において左中右の飾り図柄を同一の非確変図柄(非確変図柄が一般的であるが、はずれ図柄であってもよい)が揃った状態で仮停止表示し、その揃った状態の非確変図柄を再変動させてから大当り図柄(非確変図柄または確変図柄)を導出表示する演出をいう。この実施の形態では、再抽選演出は、大当り遊技の開始前と終了後の2回実行される場合がある。図7に示した変動パターンに含まれる「再抽選演出」は、大当り遊技の開始前に飾り図柄の変動の一部として実行される再抽選演出のことをいっている。なお、再抽選演出の詳細な内容については後述する(図37〜図38参照)。
図9は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動を開始することができる状態(特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合、つまり、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示がなされておらず、かつ、大当り遊技中でもない場合)には(ステップS51)、始動入賞記憶数(保留記憶数)を確認する(ステップS52)。具体的には、始動入賞カウンタのカウント値を確認する。
始動入賞記憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS53)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
次いで、CPU56は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS55)、大当り判定処理モジュールを実行する(ステップS56)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値と大当り判定用乱数値とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。ここで、大当り判定では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている高確率大当り判定テーブルと、大当り判定値の数が高確率大当り判定テーブルよりも少なく設定されている低確率大当り判定テーブルとを設けておく。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、高確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、低確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行う。このような構成により、確変状態のときの方が通常遊技状態のときよりも大当りとなる確率が高くなる。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変図柄で大当りとなって、その大当り遊技を終了する処理(大当り終了処理:ステップS454)においてセットされ、非確変図柄で大当りとなって、その大当り遊技を開始する処理(大入賞口開放前処理:ステップS400)においてリセットされる。なお、確変状態が、確変大当り遊技の終了後に特別図柄の変動が所定回数(例えば100回)行われる間だけ継続するような場合には、当該所定回数の変動が行われたときにもリセットされる。
大当り判定処理で大当りとすることに決定した場合には(ステップS57)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグをセットする(ステップS58)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止図柄設定処理に対応した値に更新する(ステップS59)。
図10および図11は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。特別図柄停止図柄設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS101)。大当りフラグがセットされていない場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファからはずれ図柄決定用乱数を読み出し、読み出したはずれ図柄決定用乱数の値に応じて特別図柄表示器8に表示する特別図柄のはずれ図柄を決定する(ステップS102)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示装置9の表示結果がはずれであることを指定するはずれ指定コマンド(8100(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。具体的には、はずれ指定コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする。はずれ指定コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスがポインタにセットされると、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS27)においてはずれ指定コマンドが送信される。以下、「演出制御コマンドを送信する」とは、このような処理が行われることを示す。なお、コマンド送信テーブルとは、図7に例示された各演出制御コマンドが設定されているROM54の領域である。また、ポインタは、その領域において、該当コマンドが格納されているアドレスを指定するために使用されるデータであり、RAM55に形成されている。
なお、はずれ指定コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスがポインタにセットされたことにもとづいて、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS27)において、はずれ指定コマンドを送信する構成に限られるわけではなく、ステップS103の処理において、はずれ指定コマンドを送信する構成であってもよい。以下のコマンド送信処理においても同様である。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS121)。
大当りフラグがセットされている場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄表示器8に表示する特別図柄を大当り図柄(「7」)と決定するとともに、乱数格納バッファから確変決定用乱数を読み出し、読み出した確変決定用乱数の値に従って、大当りを通常大当り(非確変大当り)にするか確変大当りにするかを決定する(ステップS104)。
通常大当りにすると決定した場合には(ステップS105のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから再抽選決定用乱数を読み出し、読み出した再抽選決定用乱数の値に従って、大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行するか否かを決定する(ステップS106)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選演出を実行しないと決定した場合は(ステップS107のN)、可変表示装置9の表示結果が通常大当りであることを指定する通常大当り指定コマンド(8101(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS108)。一方、再抽選演出を実行すると決定した場合には(ステップS107のY)、可変表示装置9の表示結果が通常大当りであることを指定するとともに大当り遊技の終了後に再抽選演出が実行されることを指定する再抽選付き通常大当り指定コマンド(8104(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS109)。また、再抽選演出を実行することを示す再抽選実行フラグをセットする(ステップS110)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS121)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS105において、確変大当りにすると決定した場合は(ステップS105のY)、確変大当りが発生することを示す確変大当りフラグをセットする(ステップS111)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファからラウンド数決定用乱数を読み出し、読み出したラウンド数決定用乱数の値に従って、大当り遊技において実行するラウンド数(ラウンドの実行回数)を決定する(ステップS112)。なお、この実施の形態では、ラウンド数として、15ラウンド(15R)と2ラウンド(2R)とが設けられている。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定したラウンド数が15ラウンドでなく2ラウンドであれば(ステップS113のN)、2ラウンドの大当り遊技であることを示す2Rフラグをセットし(ステップS114)、2ラウンドの確変大当り(突然確変大当り)が発生することを指定する突然確変大当り指定コマンド(8103(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS115)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定したラウンド数が15ラウンドであれば(ステップS113のY)、乱数格納バッファから再抽選決定用乱数を読み出し、読み出した再抽選決定用乱数の値に従って、大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行するか否かを決定する(ステップS116)。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選演出を実行しないと決定した場合は(ステップS117のN)、可変表示装置9の表示結果が確変大当りであることを指定する確変大当り指定コマンド(8102(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS118)。一方、再抽選演出を実行すると決定した場合には(ステップS117のY)、可変表示装置9の表示結果が確変大当りであることを指定するとともに大当り遊技の終了後に再抽選演出が実行されることを指定する再抽選付き確変大当り指定コマンド(8105(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS119)。また、再抽選演出を実行することを示す再抽選実行フラグをセットする(ステップS120)。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS121)。
図12は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS302)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS201)。大当りフラグがセットされているときは、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS202)。大当りフラグがセットされていなければ、はずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS203)。
大当り用変動パターン決定テーブルには、予め図8に示した大当りのときに選択される変動パターン(「02H」「05H」「06H」「09H」「0AH」「0DH」「0EH」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。また、はずれ用変動パターン決定テーブルには、予め図8に示したはずれのときに選択される変動パターン(「00H」「01H」「03H」「04H」「07H」「08H」「0BH」「0CH」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。なお、上記のはずれ用変動パターン決定テーブルは、遊技状態が通常遊技状態のときの変動パターン決定テーブルであって、遊技状態が確変状態のときは、別の変動パターン決定テーブルが用いられる。例えば、確変状態のときのはずれ用変動パターン決定テーブルには、予め図8に示したはずれのときに選択される変動パターン(「04H」「08H」「0CH」「0FH」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
なお、時短状態のときのはずれ用変動パターン決定テーブルは、確変状態のときのはずれ用変動パターン決定テーブルと同じテーブルが用いられる。ただし、時短状態のときのはずれ用変動パターン決定テーブルと確変状態のときのはずれ用変動パターン決定テーブルとを異なるテーブルを用いるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから変動パターン決定用乱数を読み出し、読み出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、大当り用変動パターン決定テーブルまたははずれ用変動パターン決定テーブルを用いて飾り図柄の変動パターンを決定する(ステップS204)。具体的には、変動パターン決定用乱数値と一致する判定値に対応した変動パターンが可変表示装置9にて実行される飾り図柄の変動パターンと決定される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定された変動パターン(変動時間)に応じた変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を送信する制御を行う(ステップS205)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスタイマに変動時間をセットする(ステップS206)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する(ステップS207)。
図13は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、まず、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS351)。そして、特別図柄プロセスタイマがタイムアップしているかどうかを確認し(すなわち特別図柄プロセスタイマの値が0であるか否かを確認し)、タイムアップしていなければ(ステップS352のN)、特別図柄表示器8における特別図柄の変動中の表示状態を制御する特別図柄表示制御処理を実行する(ステップS353)。特別図柄プロセスタイマがタイムアップしていれば(ステップS352のY)、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値に更新する(ステップS354)。
図14は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄変動停止処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動を止めて、停止図柄を導出表示する(ステップS361)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示装置9における飾り図柄の変動の停止を指定する飾り図柄変動停止指定コマンド(A000(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS362)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS363)。大当りフラグがセットされていなければ(ステップS363のN)、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する(ステップS368)。
大当りフラグがセットされていれば(ステップS363のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)の実行時間(大当り表示時間)をセットする(ステップS364)。
なお、15ラウンドの大当りのときと2ラウンドの大当りのときとで異なる大当り表示時間をセットするように構成されていてもよい。この場合、例えば、15ラウンドの大当りのときは大当り表示時間が3秒で、2ラウンドの大当りのときは大当り表示時間が5秒とされる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2Rフラグがセットされているかどうかを確認することにより、大当りのラウンド数が15ラウンドであるか2ラウンドであるかを判断する(ステップS365)。15ラウンドの大当りであれば(ステップS365のY)、15ラウンドの大当りを開始すること(15ラウンドの大当りのファンファーレ演出を実行すること)を指定するファンファーレ1コマンド(B000(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS366)。2ラウンドの大当りであれば(ステップS365のN)、2ラウンドの大当りを開始すること(2ラウンドの大当りのファンファーレ演出を実行すること)を指定するファンファーレ2コマンド(B001(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS367)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値に更新する(ステップS369)。
図15は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常大当りフラグがセットされ、かつ、確変フラグがセットされている場合(確変状態において非確変図柄で大当りとなった場合)には、確変フラグをリセットする(ステップS400)。なお、確変フラグがセットされていれば、確変フラグを常にリセットするようにしてもよい。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS402)、その値が0になっていなければ(ステップS402のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS402のY)、2Rフラグがセットされているか否かを確認することにより、大当りのラウンド数が15ラウンドであるかどうかを確認する(ステップS403)。
15ラウンドの大当りであれば(ステップS403のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中表示コマンド(B1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS404)。なお、ラウンド数は、大当り遊技中のラウンド数をカウントするラウンド数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を開放する制御を行うとともに(ステップS405)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS406)。なお、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられており、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS405において出力ポートのRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を、駆動するソレノイドの開閉状態に応じて設定する。そして、ステップS31のソレノイド出力処理において出力ポートのRAM領域に設定された内容を出力ポートに出力する。これにより、駆動指令の信号が出力ポートからソレノイド回路59に出力される。ソレノイド回路59は、駆動指令の信号に応じてソレノイドを駆動するための駆動信号をソレノイドに出力して、ソレノイドを駆動させる。以下、ソレノイドを開閉駆動させる処理では、このような動作が行われる。
また、大入賞口制御タイマに、15ラウンドの大当りにおける各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間(15ラウンド用のラウンド時間)セットする(ステップS407)。なお、15ラウンド用のラウンド時間は、例えば29.5秒とされる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値に更新する(ステップS411)。
ステップS403において2ラウンドの大当りであったときは(ステップS403のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放するとともに(ステップS408)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS409)。また、大入賞口制御タイマに、2ラウンドの大当りにおける各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間(2ラウンド用のラウンド時間)をセットする(ステップS410)。なお、2ラウンド用のラウンド時間は、極めて短い時間であり、例えば0.1秒とされている。従って、2ラウンドの大当りでは、ラウンド中に大入賞口へ遊技球が入賞することはない。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値に更新する(ステップS411)。
図16および図17は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS421)。そして、2Rフラグがセットされているか否かを確認することにより、大当りのラウンド数が15ラウンドであるかどうか(15ラウンドの大当りであるか2ラウンドの大当りであるか)を確認する(ステップS422)。
2ラウンドの大当りであれば(ステップS422のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認し(ステップS423)、大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS423のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっているときは(ステップS423のY)、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS424)。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド数カウンタの値が2になっているかどうかを確認する(ステップS425)。
ラウンド数カウンタの値が2になっていなければ(ステップS425のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、2ラウンドの大当り中においてラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(2ラウンド用のインターバル時間)をセットし(ステップS429)、特別図柄プロセスフラグの値をステップS305(大入賞口開放前処理)に応じた値に更新する(ステップS430)。なお、2ラウンド用のインターバル時間は、極めて短い時間であり、例えば0.1秒とされている。
ラウンド数カウンタの値が2になっていれば(ステップS425のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りの終了を表示することを指定するエンディングコマンド(B400(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS426)。そして、大入賞口制御タイマに大当り終了を遊技者に報知する演出(エンディング演出)の実行時間(大当り終了時間)をセットし(ステップS427)、特別図柄プロセスフラグの値をステップS307(大当り終了処理)に応じた値に更新する(ステップS428)。
ステップS422において15ラウンドの大当りであれば(ステップS422のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認する(ステップS431)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS431のN)、カウントスイッチ23がオンしたか否かを確認することにより、大入賞口への遊技球の入賞があったかどうかを確認する(ステップS432)。カウントスイッチ23がオンしていなければ(ステップS432のN)、そのまま処理を終了する。カウントスイッチ23がオンしていれば(ステップS432のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントする入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS433)。そして、ラウンド中の大入賞口への入賞球数を指定するカウント数指定コマンド(B2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS434)。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10個)になっているか否かを確認する(ステップS435)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ(ステップS435のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき(ステップS431のY)、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているとき(ステップS435のY)は、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS436)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS437)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド数カウンタの値が15であるか否かを確認する(ステップS438)。ラウンド数カウンタの値が15でないときは(ステップS438のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後表示指定コマンド(B3XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS439)。そして、大入賞口制御タイマに、15ラウンドの大当り中においてラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(15ラウンド用のインターバル時間)をセットし(ステップS440)、特別図柄プロセスフラグの値をステップS305(大入賞口開放前処理)に応じた値に更新する(ステップS441)。なお、15ラウンド用のインターバル時間は、例えば5秒とされる。
ラウンド数カウンタの値が15であるときは(ステップS438のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りの終了を表示することを指定するエンディングコマンド(B400(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS442)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間をセットし(ステップS443)、特別図柄プロセスフラグの値をステップS307(大当り終了処理)に応じた値に更新する(ステップS444)。なお、大当り終了時間は、大当り後の再抽選演出の実行の有無によって異なる時間が設定される。例えば、再抽選演出を実行する場合は15秒で、再抽選演出を実行しない場合は6秒とされる。
図18は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS451)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS452)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ(ステップS452のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS452のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS453)。確変大当りフラグがセットされていれば(ステップS453のY)、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグをセットする(ステップS454)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変状態(高確率遊技状態)のときの表示状態(画面の背景や飾り図柄の色など)を指定する高確率表示指定コマンド(E402(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS455)。
確変大当りフラグがセットされていなければ(ステップS453のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常遊技状態のときの表示状態を指定する通常表示指定コマンド(E401(H))または時短状態のときの表示状態を指定する時短表示指定コマンド(E403(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS456)。なお、この実施の形態では、遊技状態が確変状態に制御されているときに通常大当りとなると、その大当り遊技の終了後に遊技状態が所定の変動回数分だけ時短状態に制御される。このように遊技状態が確変状態から時短状態に移行するときに、遊技状態が時短状態であることを示す時短フラグ(図示せず)がセットされる。ステップS456においては、時短フラグがセットされているときは時短表示指定コマンドを送信する制御を実行し、時短フラグがセットされていないときは通常表示指定コマンドを送信する制御を実行する。なお、時短状態が大当り終了後の所定の変動回数だけ継続するように構成されている場合は、時短フラグがセットされるときに変動回数カウンタに所定の変動回数(例えば100回)がセットされる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグをリセットする(ステップS457)。そして、確変大当りフラグがセットされている場合は、その確変大当りフラグをリセットする(ステップS458)。また、再抽選実行フラグがセットされている場合は、その再抽選実行フラグをリセットする(ステップS459)。さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りの終了を指定する大当り終了指定コマンド(B500(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を実行する(ステップS460)。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、内部状態(特別図柄プロセスフラグの値)をステップS300(特別図柄通常処理)に応じた値に更新する(ステップS461)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される各演出制御コマンドの送信タイミングについて説明する。
図19は、15ラウンドの大当り遊技が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミングを示すタイミング図である。図19に示すように、始動入賞があり特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示が開始される度に、特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301)において、大当り判定の判定結果(ステップS56)、通常大当りか確変大当りか(確変大当りになるかどうか)の決定結果(ステップS104)、大当り終了後の再抽選演出の実行の有無の決定結果(ステップS106,S116)、および確変大当りのラウンド数の決定結果(ステップS112)に応じた図柄/演出指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
具体的には、大当り判定の判定結果が「はずれ」のときは、はずれ指定コマンドが送信される(ステップS103)。大当り判定の判定結果が「大当り」である場合には、通常大当りか確変大当りかの決定結果が「通常大当り」であり、かつ、再抽選演出の実行の有無の決定結果が「再抽選演出の不実行」であるときは、通常大当り指定コマンドが送信される(ステップS108)。また、通常大当りか確変大当りかの決定結果が「通常大当り」であり、かつ、再抽選演出の実行の有無の決定結果が「再抽選演出の実行」であるときは、再抽選付き通常大当り指定コマンドが送信される(ステップS109)。
通常大当りか確変大当りかの決定結果が「確変大当り」である場合には、ラウンド数の決定結果が「2ラウンド」であるときは、突然確変大当り指定コマンドが送信される。ラウンド数の決定結果が「15ラウンド」であり、かつ、再抽選演出の実行の有無の決定結果が「再抽選演出の不実行」であるときは、確変大当り指定コマンドが送信される(ステップS118)。また、ラウンド数の決定結果が「15ラウンド」であり、かつ、再抽選演出の実行の有無の決定結果が「再抽選演出の実行」であるときは、再抽選演出付き確変大当り指定コマンドが送信される(ステップS119)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄/演出指定コマンドにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄を選択する。
そして、変動パターン設定処理(ステップS302)において、所定の変動パターン決定テーブルを用いて飾り図柄の変動パターン(変動時間)が決定され(ステップS204)、決定された変動パターンを示す変動パターンコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS205)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドの受信に応じて、可変表示装置9において飾り図柄の変動(可変表示)を開始する。上述したように、可変表示装置9における飾り図柄の変動は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動と同期している。また、図8に示したように変動パターンに「再抽選演出」が含まれているときは、飾り図柄の変動の一部として大当り遊技の開始前に可変表示装置9において再抽選演出が実行される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄変動中処理(ステップS303)において、特別図柄の変動時間を計測するとともに、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示の制御を行う(ステップS301〜S303)。飾り図柄の変動時間が経過すると、特別図柄変動停止処理(ステップS304)において、特別図柄表示器8における特別図柄の変動が停止されるとともに(ステップS311)、飾り図柄停止指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS312)。また、大当り判定における判定結果が大当りであるときは、あらかじめ決定されている大当りのラウンド数に応じたファンファーレコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS316,S317)。図19に示す例では、15ラウンドの大当りの開始を指定するファンファーレ1コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのファンファーレ1コマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて15ラウンドの大当りが開始することを遊技者に報知するファンファーレ演出を所定期間実行する。例えば、可変表示装置9に飾り図柄の大当り図柄(「222」や「777」など)を表示するとともに、大当りになったことを示す文字(「大当り!」)などを表示する。また、スピーカ27から大当りになったときの効果音を鳴らしたり、ランプ28a〜28c等を大当りになったときの点灯パターンで点灯させたりする。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大入賞口開放前処理(ステップS305)において、大当り表示時間(大当り図柄を停止表示してから大当りの第1ラウンドが開始するまでの時間)の計測を開始する(ステップS401,S402)。大当り表示時間が経過すると、15ラウンドの大当りを開始するときは、大入賞口開放中表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS404)。大入賞口開放中表示コマンドによって各ラウンド中における可変表示装置9の表示状態が指定される。また、ソレノイド21が駆動されて大入賞口が開放される(ステップS405)。これにより、大当り遊技中の第1ラウンドが開始する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中表示コマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて大当り遊技のラウンド中であることを遊技者に報知するラウンド中演出(ラウンド表示)を実行する。例えば、可変表示装置9に飾り図柄の大当り図柄(「222」や「777」など)を表示するとともに、現在のラウンドを示す文字(「第1ラウンド」)やその他のキャラクタなどを表示する。また、スピーカ27からラウンド中の効果音を鳴らしたり、ランプ28a〜28c等をラウンド中の点灯パターンで点灯させたりする。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大入賞口開放中処理(ステップS306)において、15ラウンド用のラウンド時間の計測を開始する(ステップS421,S431)。また、カウントスイッチ23のオンを検出する毎に入賞個数カウンタの値を+1することにより大入賞口への入賞球数をカウントする(ステップS432,S433)。また、カウント数を指定するカウント数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS435)。
ラウンド時間が経過したとき、または入賞個数が所定数になったときは、ソレノイド21が駆動されて大入賞口が閉鎖される(ステップS436)。これにより、大当り遊技中の第1ラウンドが終了する。このとき、ラウンド数が15ではないので(ステップS438のN)、大入賞口開放後表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS439)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放後表示コマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いてラウンド間のインターバルであることを遊技者に報知するインターバル演出(インターバル表示)を所定期間実行する。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大入賞口開放前処理(ステップS305)において、インターバル時間(ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間)の計測を開始する(ステップS401,S402)。インターバル時間が経過すると、大入賞口開放中表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS404)。また、ソレノイド21が駆動されて大入賞口が開放される(ステップS405)。
以上のような大入賞口開放前処理と大入賞口開放中処理は、15ラウンドが終了するまで繰り返し実行される。
大入賞口開放中処理において、ラウンド数カウンタの値が15になったときは(ステップS438のY)、大当り終了を表示することを指定するエンディングコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS442)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのエンディングコマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて大当りが終了することを遊技者に報知するエンディング演出(大当り終了表示)を所定期間実行する。例えば、可変表示装置9に大当りの終了を示す文字(「またね!!」)などを表示したり、スピーカ27からエンディング演出用の効果音を鳴らしたり、ランプ28a〜28c等をエンディング演出用の点灯パターンで点灯させたりする。このとき、図柄/演出指定コマンドにおいて再抽選演出が指定されているときは、可変表示装置9において再抽選演出が実行される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大当り終了処理(ステップS307)において、大当り終了時間(大当り終了を遊技者に報知するエンディング演出の実行時間)の計測を開始する(ステップS451,S452)。大当り終了時間が経過すると、所定のフラグ(大当りフラグ、確変大当りフラグ、再抽選実行フラグ)のセット/リセットの処理が行われるとともに(ステップS457等)、大当り遊技終了後の遊技状態に応じた表示指定の演出制御コマンドが送信される(ステップS455,S456)。また、大当り終了指定コマンドが送信される(ステップS460)。そして、再び、特別図柄通常処理(ステップS300)に戻って特別図柄の変動が開始される。
以上のような構成によれば、大当り図柄が停止表示された後において、遊技者にとって大当り図柄の再抽選演出が大当り遊技の開始前と終了後のどちらのタイミングで実行されるかわからず、また再抽選演出が2回実行される可能性もあるため、長期間にわたって遊技者の確変状態への移行に対する期待感を持続させることができる。
図20は、2ラウンドの大当り遊技が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミングを示すタイミング図である。図19に示した場合と同様に、始動入賞があり特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示が開始される度に、特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301)において、大当り判定の判定結果(ステップS56)、通常大当りか確変大当りか(確変大当りになるかどうか)の決定結果(ステップS104)、大当り終了後の再抽選演出の実行の有無の決定結果(ステップS106,S116)、および確変大当りのラウンド数の決定結果(ステップS112)に応じた図柄/演出指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
なお、図20に示す例では、大当り判定において大当りとする旨の決定がされ(ステップS57のY)、通常大当りか確変大当りかの決定結果が確変大当りとする旨の決定であり(ステップS105のY)、ラウンド数が2ラウンドと決定されたことにより(ステップS113のN)、2ラウンドの確変大当りであることを指定する突然確変大当り指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されている(ステップS115)。
そして、変動パターン設定処理(ステップS302)において、所定の変動パターン決定テーブルを用いて飾り図柄の変動パターン(変動時間)が決定され(ステップS204)、決定された変動パターンを示す変動パターンコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS205)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄/演出指定コマンドにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄を選択する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドの受信に応じて、可変表示装置9において飾り図柄の変動(可変表示)を開始する。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄変動中処理(ステップS303)において、特別図柄の変動時間を計測するとともに、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示の制御を行う(ステップS301〜S303)。飾り図柄の変動時間が経過すると、特別図柄変動停止処理(ステップS304)において、特別図柄表示器8における特別図柄の変動が停止されるとともに(ステップS311)、飾り図柄停止指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS312)。また、大当り判定における判定結果が大当りであるときは、あらかじめ決定されている大当りのラウンド数に応じたファンファーレコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS316,S317)。図20に示す例では、2ラウンドの大当りの開始を指定するファンファーレ2コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのファンファーレ2コマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて2ラウンドの大当りが開始することを遊技者に報知するファンファーレ演出を所定期間実行する。この2ラウンド用のファンファーレ演出は、15ラウンド用のファンファーレ演出とは異なる態様の特別な演出であるのが好ましい。例えば、15ラウンド用のファンファーレ演出では、上述したように、可変表示装置9に飾り図柄の大当り図柄(「222」や「777」など)を表示するとともに、大当りになったことを示す文字(「大当り!」)などを表示していたが、2ラウンド用のファンファーレ演出では、可変表示装置9における飾り図柄の停止表示後に、突然、可変表示装置9において特別なキャラクタを登場させたり、特別なムービー画像を表示したりする。この実施の形態では、このように突然に現れる特別な演出のことを「突然確変用演出」という。なお、突然確変用演出が実行されているときは、スピーカ27から突然確変用演出時の効果音を鳴らしたり、突然確変用演出時の点灯パターンでランプ28a〜28c等を点灯させたりすることも行われる。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大入賞口開放前処理(ステップS305)において、大当り表示時間(図20に示す例では、突然確変用演出の一部の演出を実行するための時間)の計測を開始する(ステップS401,S402)。大当り表示時間が経過すると(ステップS402のY)、2ラウンドの大当りを開始するときも(ステップS403のN)、ソレノイド21が駆動されて大入賞口が開放される(ステップS408)。しかし、2ラウンドの大当りを開始するときに、大入賞口開放中表示コマンドは送信されない(ステップS408〜S410参照)。すなわち、可変表示装置9の表示状態をラウンド表示に切り替えずに、ラウンド中においても継続して突然確変用演出が実行される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大入賞口開放中処理(ステップS306)において、2ラウンド用のラウンド時間の計測を開始する(ステップS421,S423)。2ラウンド用のラウンド時間は、上述したように極めて短い時間(例えば0.1秒)であるので、直ぐに終わって(経過して)しまい(ステップS423のY)、ソレノイド21が駆動され直ちに大入賞口が閉鎖される(ステップS424)。従って、そのような短い時間内で遊技球は大入賞口に入賞することはない(その可能性は低い)。
このとき、ラウンド数がまだ2ではないので(ステップS425のN)、大入賞口開放前処理(ステップS305)に移行される(ステップS430)。大入賞口開放前処理に移行するとき、大入賞口開放後表示コマンドは送信されない(ステップS429,S430参照)。すなわち、可変表示装置9の表示状態をインターバル表示に切り替えずに、ラウンド間のインターバルにおいても継続して突然確変用演出が実行される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大入賞口開放前処理(ステップS305)において、2ラウンド用のインターバル時間(ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間)の計測を開始する(ステップS401,S402)。2ラウンド用のインターバル時間は、上述したように極めて短い時間(例えば0.1秒)であるので、直ぐに終わって(経過して)しまい(ステップS402のY)、ソレノイド21が駆動され直ちに大入賞口が開放される(ステップS408)。このときも、大入賞口開放中表示コマンドは送信されず(ステップS408〜S410参照)、継続して突然確変用演出が実行される。
再び、大入賞口開放中処理(ステップS306)において、2ラウンド用のラウンド時間が計測され(ステップS421,S423)、そして、直ちに大入賞口が閉鎖される(ステップS423のY、S424)。このとき、ラウンド数が2であるので(ステップS425のY)、大当りの終了表示を指定するエンディングコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信され(ステップS426)、大当り終了処理(ステップS307)に移行される(ステップS428)。
このように、2ラウンドの大当りでは、大入賞口(開閉板20)を素早く2回開閉することにより、2ラウンドが終了したことを遊技者に認識させないようにしている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのエンディングコマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて2ラウンドの確変大当りが終了することを遊技者に報知するエンディング演出(大当り終了表示)を所定期間実行する。この2ラウンド用のエンディング演出においても、15ラウンド用のエンディング演出とは異なる態様の特別な演出であるのが好ましい。例えば、15ラウンド用のエンディング演出では、可変表示装置9に大当りの終了を示す文字(「またね!」)などを表示していたが、2ラウンド用のエンディング演出では、可変表示装置9において特別なキャラクタを登場させたり、特別なムービー画像を表示したりする。この2ラウンド用のエンディング演出は、ファンファーレ2コマンドの受信にもとづいて実行される突然確変用演出と連続的な演出であってもよい。なお、エンディング演出が実行されているときは、スピーカ27からエンディング演出用の効果音を鳴らしたり、エンディング演出用の点灯パターンでランプ28a〜28c等を点灯させたりすることも行われる。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大当り終了処理(ステップS307)において、大当り終了時間(大当り終了を遊技者に報知するエンディング演出の実行時間)の計測を開始する(ステップS451,S452)。大当り終了時間が経過すると、確変フラグをセットする処理(ステップS454)や高確率表示指定コマンドの送信処理(ステップS455)、大当り終了指定コマンドの送信処理(ステップS460)などが行われた後、特別図柄通常処理(ステップS300)に戻って特別図柄の変動が開始される。このとき、確変フラグがセットされたことにより、遊技状態が確変状態に移行している。このように、15ラウンドの大当り遊技を経ることなく遊技状態が確変状態に移行するので、遊技者は突然、確変状態に移行したように認識することになる。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図21は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御処理の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して可変表示装置9の表示制御を実行する。さらに、飾り図柄決定用乱数や仮停止図柄決定用乱数、大当り表示図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702に移行する。
図22〜図24は、メイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、コマンド受信バッファに格納される。コマンド解析処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。
受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果がはずれであることを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド:8100(H))であれば(ステップS613)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS614)、抽出した飾り図柄決定用乱数の値にもとづいて、はずれに対応した左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS615)。なお、飾り図柄決定用乱数は、左中右の飾り図柄に対応して設けられている。そして、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納する(ステップS616)。
また、受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果が通常大当り(非確変大当り)であることを指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド:8101(H))であれば(ステップS617)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当りが指定されたことを示す通常大当り演出フラグをセットし(ステップS618)、また、大当りの終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行しないことを示す大当り終了後再抽選不実行フラグをセットする(ステップ619)。
また、受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果が確変大当りであることを指定する演出制御コマンド(確変大当り指定コマンド:8102(H))であれば(ステップS620)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りが指定されたことを示す確変大当り演出フラグをセットし(ステップS621)、また、大当りの終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行しないことを示す大当り終了後再抽選不実行フラグをセットする(ステップ622)。
また、受信した演出制御コマンドが、2ラウンドの確変大当りであることを指定する演出制御コマンド(突然確変大当り指定コマンド:8103(H))であれば(ステップS623)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りが指定されたことを示す突然確変フラグをセットする(ステップS624)。また、大当り表示図柄決定用乱数を抽出し(ステップS625)、抽出した大当り表示図柄決定用乱数の値にもとづいて、突然確変大当りに対応した大当り表示図柄を決定する(ステップS626)。ここで、大当り表示図柄とは、飾り図柄の変動停止時に停止表示される飾り図柄の大当り図柄のことをいう。なお、突然確変大当りの発生によっても確変状態に移行させるので、突然確変大当りに対応した大当り表示図柄は、左中右の同一の奇数図柄(「777」などの確変図柄)とされていてもよいが、突然確変大当りに対応した大当り表示図柄ついては、大当りの発生を容易に認識させないようにするために、特別に、左中右の飾り図柄が同一図柄で揃ってない状態が望ましい。例えば「357」のように奇数の特定の図柄が揃った状態であり、この場合は、大当り表示図柄決定用乱数の値にもとづいて、突然確変大当りに対応した左中右の大当り表示図柄が決定される。このようにして特定の奇数の図柄を揃った状態で表示することにより、遊技者に不信感を与えなくすることができる。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した大当り表示図柄をRAMにおける大当り表示図柄格納領域に格納する(ステップS627)。
また、受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果が通常大当りであることを指定するとともに、大当り遊技の終了後のエンディング演出において再抽選演出が実行されることを指定する演出制御コマンド(再抽選付き通常大当り指定コマンド:8104(H))であれば(ステップ628)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当りが指定されたことを示す通常大当り演出フラグをセットし(ステップS629)、また、大当りの終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行することを示す大当り終了後再抽選実行フラグをセットする(ステップ630)。
また、受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果が確変大当りであることを指定するとともに、大当り遊技の終了後のエンディング演出において再抽選演出が実行されることを指定する演出制御コマンド(再抽選付き確変大当り指定コマンド:8105(H))であれば(ステップ631)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りが指定されたことを示す確変大当り演出フラグをセットし(ステップS632)、また、大当りの終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行することを示す大当り終了後再抽選実行フラグをセットする(ステップ633)。
また、受信した演出制御コマンドが、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド:8000(H)〜800F(H))であれば(ステップS634)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS635)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS636)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンに再抽選演出(ここでは大当り遊技の開始前の再抽選演出)が含まれているか否かを確認し(ステップS637)、再抽選演出が含まれている場合は、仮停止図柄決定用乱数を抽出し(ステップS638)、抽出した仮停止図柄決定用乱数の値にもとづいて、飾り図柄の仮停止図柄を決定する(ステップS639)。ここで、仮停止図柄とは、大当り遊技の開始前の再抽選演出が実行される前に仮停止表示される非確変図柄(はずれ図柄であってもよい)である。後述するように、再抽選演出では、仮停止されている非確変図柄を再変動させた後に、非確変図柄(仮停止図柄と同一図柄でも異なる図柄でもよい)または確変図柄を停止表示させて、大当り遊技に移行する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した仮停止図柄をRAMにおける仮停止図柄格納領域に格納する(ステップS640)。
変動パターンに再抽選演出が含まれていない場合は(ステップS637のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンが大当り時の変動パターンであるかどうかを判断する(ステップS641)。大当り時の変動パターンであれば(ステップS641のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り表示図柄決定用乱数を抽出し(ステップS642)、抽出した大当り表示図柄決定用乱数の値にもとづいて、通常大当りか確変大当りかに対応した、また大当り遊技終了後の再抽選演出の実行の有無に対応した大当り表示図柄を決定する(ステップS643)。
具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り演出フラグまたは確変大当り演出フラグがセットされているか否かを確認することにより、大当りが通常大当りか確変大当りかを認識する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り終了後再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認することにより、大当り遊技の終了後のエンディング演出において再抽選演出が実行されるかどうかを認識する。通常大当り演出フラグがセットされている場合は、大当り終了後再抽選実行フラグがセットされているか否かを問わず、大当り表示図柄として非確変図柄を決定する必要がある。また、確変大当り演出フラグがセットされており、かつ大当り終了後再抽選実行フラグがセットされている場合は、再抽選演出が実行される前に確変大当りとなってしまうのを回避するために、大当り表示図柄として非確変図柄を決定する必要がある。一方、確変大当り演出フラグがセットされており、かつ大当り終了後再抽選実行フラグがセットされていない場合は、大当り表示図柄として確変図柄を決定する必要がある。
このような状況に応じて、確変図柄を決定するときに用いる確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルと、通常大当りのときに用いる通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルとが予め用意されている。確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルには各確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られ、また、通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルには各非確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り表示図柄として確変図柄と非確変図柄のどちらを決定すべきかを認識した上で、大当り表示図柄決定用テーブルを選択する。そして、大当り表示図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り表示図柄決定用乱数の値と一致する判定値に対応付けられた確変図柄または非確変図柄を大当り表示図柄に決定する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した大当り表示図柄をRAMにおける大当り表示図柄格納領域に格納する(ステップS644)。
また、受信した演出制御コマンドが、ファンファーレ指定の演出制御コマンド(ファンファーレコマンド:B000(H)〜B001(H))であれば(ステップS645)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるファンファーレデータ格納領域に格納し(ステップS646)、ファンファーレコマンドを受信したことを示すファンファーレフラグをセットする(ステップS647)。
また、受信した演出制御コマンドが、エンディング指定の演出制御コマンド(エンディングコマンド:B400(H))であれば(ステップS648)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングコマンドを受信したことを示すエンディングフラグをセットする(ステップS649)。
ステップS612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS650)。
図25は、図21に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理で可変表示装置9における飾り図柄の変動パターン指定の演出制御コマンド(8000(H)〜800F(H)のいずれか)が受信されたことが確認された場合にセットされる(ステップS636参照)。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。また、変動時間タイマに変動時間に相当する値を設定し、使用するプロセステーブルを選択するとともに、プロセステーブルの最初に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。なお、大当り遊技の開始前の再抽選演出を実行するときには、飾り図柄変動中処理において、大当りのときの飾り図柄の変動パターンの一部の演出として再抽選演出が実行される。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):変動時間タイマがタイムアウトしたことに応じて、飾り図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を導出表示する制御を行う。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、大当り表示の制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):大当り遊技の終了後の大当り終了表示の制御を行う。例えば、大当り終了を表示することを指定するエンディングコマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。なお、図柄/演出指定コマンドで再抽選演出の実行が指定されていれば、エンディング演出の中で再抽選演出を実行する。
図26は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、変動パターンを構成する各変動態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示制御実行データにもとづく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。
図26に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。
図27は、演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS811)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド解析処理において決定した図柄(飾り図柄(はずれ図柄)、大当り表示図柄または仮停止図柄)および変動パターンコマンドで指定された内容(変動時間)にもとづいて、飾り図柄の変動パターンを決定する(ステップS813)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS814)。
図28は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、使用する飾り図柄の変動パターンに応じたプロセスデータを選択する(ステップS821)。そして、選択したプロセスデータ1におけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS822)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS823)。例えば、可変表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマ(飾り図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートし(ステップS824)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示す値に更新する(ステップS825)。
図29〜図31は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(ステップS831)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示す値に更新する(ステップS840)。
変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマを1減算するとともに(ステップS832)、変動時間タイマを1減算する(ステップS833)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンデータ格納領域に格納されているEXTデータから変動パターンに再抽選演出が含まれているか否かを確認し、変動パターンに再抽選演出が含まれているときはEXTデータから認識可能な変動パターンにおける再抽選演出の開始時間を確認し、さらに変動時間タイマの値を確認することにより、変動開始後の時間が再抽選演出の開始時間を経過しているか否かを判定する(ステップS834)。変動パターンに再抽選演出が含まれておらず、または変動パターンに再抽選演出が含まれているが未だ再抽選演出の開始時間を経過していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS835)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS836)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS837)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS838)。
変動パターンに再抽選演出が含まれており、かつ、変動開始後の時間が再抽選演出の開始時間を経過していれば(ステップS834のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンデータ格納領域に格納されているEXTデータから認識可能な変動パターンにおける大当り図柄確定演出の開始時間を確認するとともに、変動時間タイマの値を確認することにより、変動開始後の時間が大当り図柄確定演出の開始時間を経過しているか否かを判定する(ステップS839)。
この実施の形態では、大当り遊技の開始前の再抽選演出には、昇格演出と大当り図柄確定演出とが含まれている。昇格演出は、所定の非確変図柄を確変図柄に昇格させる機会(チャンス)を遊技者に与える演出である。後述するように、昇格演出が実行されているときに、遊技者が昇格有効期間内に図柄昇格ボタン120を操作して所定の条件をクリア(成立)した場合、非確変図柄が確変図柄に昇格する。非確変図柄が確変図柄に昇格して全飾り図柄に対する確変図柄の割合が多くなると、遊技者からは確変図柄で大当りになる確率が高くなったように見える。確変状態は遊技者にとって極めて有利な状態であるので、遊技者は、非確変図柄を確変図柄に昇格させるために、昇格演出中に図柄昇格ボタン120を操作するようになる。また、大当り図柄確定演出は、昇格演出において変更された図柄を反映した特定の図柄配列により飾り図柄の再変動を行い、昇格演出の実行後に決定された大当り図柄を停止図柄として停止表示する演出である。
大当り図柄確定演出の開始時間を経過していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマの値を確認することにより、再抽選演出を実行している最中であるかどうかを判定する(ステップS841)。このとき、再抽選演出を実行している最中でないと判定されたということは、再抽選演出が開始された直後であることを意味する。再抽選演出を実行している最中でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、昇格演出のプロセスデータを選択し(ステップSS842)、選択したプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS843A)。そして、昇格演出のプロセスデータの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS843B)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、昇格有効期間の計測を開始する(ステップS844)。
再抽選演出を実行している最中であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマの値を確認することにより、昇格有効期間が経過しているか否かを判定する(ステップS845)。昇格有効期間が経過していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、昇格演出のプロセスデータの内容に従って演出装置の制御を実行する(ステップS846)。例えば、予め定められた昇格対象の非確変図柄を可変表示装置9に表示する制御などを行う。次いで、図柄昇格ボタン120のオン(図柄昇格ボタン120が押された状態)を確認する(ステップS847)。図柄昇格ボタン120のオンを確認したときに(ステップS848)、図柄昇格ボタン120のオンに応じ演出装置を制御する(ステップS849A)。また、オン回数をオン回数カウンタでカウントする(ステップS849B)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、昇格演出における昇格条件(図柄昇格ボタン120の操作回数)が成立(クリア)したか否かを判定する(ステップS850)。昇格条件が成立したときは、昇格した飾り図柄をRAMにおける所定の記憶領域(昇格図柄記憶領域)に記憶する(ステップS851)。
昇格有効期間が経過していれば(ステップS845のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、昇格した図柄が昇格図柄記憶領域に記憶されているか否かを確認し(ステップS852)、昇格した図柄が記憶されていれば、昇格演出において表示された非確変図柄が確変図柄に昇格したことを可変表示装置9にて表示する表示制御を実行する(ステップS853)。昇格した図柄が記憶されていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、降格条件が成立したか否かを判定する(ステップS854)。
ここで、降格条件は、確変図柄を非確変図柄に降格させるための条件である。この実施の形態では、昇格有効期間において1回も遊技者によって図柄昇格ボタン120が押されたことを確認できなかったとき、降格条件が成立したものと判定する。このように、遊技に参加する意欲のない遊技者に対しては、確変図柄を非確変図柄に降格させるようにすることにより、積極的に遊技に参加させるようにすることができる。なお、確変大当りになることが決定されているときは、全ての確変図柄が非確変図柄に降格されてしまうと、非確変大当り(通常大当り)が確定したことになってしまうため、5つの確変図柄のうちの少なくとも1つの図柄は非確変図柄に降格させてはならない。これを実現するために、例えば確変図柄の少なくとも一つ(例えば「7」)は非確変図柄に降格しないものと予め決めておいてもよい。
降格条件が成立したときは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、降格した飾り図柄をRAMにおける所定の記憶領域(降格図柄記憶領域)に記憶する(ステップS855)。そして、所定の確変図柄が非確変図柄に降格したことを可変表示装置9にて表示する表示制御を実行する(ステップS856)。降格条件が成立しなかったときは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、昇格演出において表示された非確変図柄が確変図柄に昇格しなかったことを可変表示装置9にて表示する表示制御を実行する(ステップS857)。
ステップS839において大当り図柄確定演出の開始時間を経過していると判定した場合は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマの値を確認することにより、大当り図柄確定演出を実行している最中であるかどうかを判定する(ステップS861)。このとき、大当り図柄確定演出を実行している最中でないと判定されたということは、大当り図柄確定演出が開始された直後であることを意味する。大当り図柄確定演出を実行している最中でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変表示装置9に表示する飾り図柄の大当り表示図柄を決定し格納する処理を行う(ステップS862)。
具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り演出フラグまたは確変大当り演出フラグがセットされているか否かを確認することにより、大当りが通常大当りか確変大当りかを認識する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り終了後再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認することにより、大当り遊技の終了後のエンディング演出において再抽選演出が実行されるかどうかを認識する。さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、昇格図柄記憶領域および降格図柄記憶領域に記載されている内容を確認することにより、変更された飾り図柄、すなわち、非確変図柄から確変図柄に昇格した図柄および確変図柄から非確変図柄に降格した図柄を認識する。
通常大当り演出フラグがセットされている場合、また、確変大当り演出フラグがセットされており、かつ大当り終了後再抽選実行フラグがセットされている場合は、大当り表示図柄として非確変図柄を決定する必要がある。一方、確変大当り演出フラグがセットされており、かつ大当り終了後再抽選実行フラグがセットされていない場合は、大当り表示図柄として確変図柄を決定する必要がある。さらに、昇格あるいは降格した図柄を反映させて、大当り表示図柄として所定の確変図柄または非確変図柄を決定する必要がある。
このような状況に応じて、確変図柄を決定するときに用いる確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルと、通常大当りのときに用いる通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルとを予め用意しておく。また、確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルおよび通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルとして、それぞれ、昇格あるいは降格した図柄が反映されるように、確変図柄または非確変図柄の種類や数を変化させたテーブルを予め複数用意しておく。そして、これらの大当り表示図柄決定用テーブルには各図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られる。演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り表示図柄として確変図柄と非確変図柄のどちらを決定すべきかを認識した上で、大当り表示図柄決定用テーブルを選択する。例えば、確変大当り演出フラグがセットされており、かつ大当り終了後再抽選実行フラグがセットされているときは、大当り表示図柄として非確変図柄を決定する必要があるので、通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルを選択する。そして、大当り表示図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り表示図柄決定用乱数の値と一致する判定値に対応付けられた確変図柄または非確変図柄を大当り表示図柄に決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した大当り表示図柄をRAMにおける大当り表示図柄格納領域に格納する。
なお、変更された図柄(昇格した図柄または降格した図柄)に判定値を予め数多く設定することにより、変更された図柄が高い割合で大当り表示図柄に決定されるようにすることができる。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変更された図柄が反映された図柄配列に対応した大当り図柄確定演出のプロセスデータを選択し(ステップSS863)、選択したプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS864)。なお、大当り図柄確定演出のプロセスデータは、変更された図柄の全ての組み合わせに対応可能な図柄配列のプロセスデータが予め複数用意されている。そして、大当り図柄確定演出のプロセスデータの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS865)。
ステップS861において大当り図柄確定演出を実行している最中であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄確定演出のプロセスデータの内容に従って演出装置の制御を実行する(ステップS866)。
図32は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を受信しているか否か確認する(ステップS871)。飾り図柄停止指定コマンドを受信していれば、記憶されている停止図柄(飾り図柄(はずれ図柄)、大当り表示図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの飾り図柄停止指定コマンドの受信に応じて飾り図柄を停止表示する制御を行うが、このような構成に限られず、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて飾り図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
そして、ステップS872で大当り表示図柄を表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS873のN)は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグ(例えば飾り図柄停止指定コマンドに応じたフラグがセットされるときは、そのフラグ)をリセットし(ステップS874)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS875)。
ステップS872で大当り図柄を表示する場合には(ステップS873のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレフラグがセットされたか否か確認する(ステップS876)。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS876のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、格納されたファンファーレコマンドの内容にもとづいて、15ラウンドの大当り用のファンファーレ演出または突然確変用演出(2ラウンドの大当り用のファンファーレ演出)を選択する(ステップS877)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りのラウンド数(15ラウンドまたは2ラウンド)に関して、図柄/演出指定コマンドの内容とファンファーレコマンドの内容とが一致しているかどうかを判定する(ステップS878)。具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変フラグがセットされているかどうかを確認することにより、図柄/演出指定コマンドにおいて15ラウンドの大当りが指定されたか2ラウンドの大当りが指定されたかを認識する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、格納されたファンファーレコマンドの内容にもとづいて、15ラウンドの大当りの開始が指定されたか2ラウンドの大当りの開始が指定されたかを認識する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄/演出指定コマンドおよびファンファーレコマンドによって指定された大当りのラウンド数が一致しているか否かを判定する。
通常は、図柄/演出指定コマンドの内容とファンファーレコマンドの内容とは一致しているはずである。しかし、図柄/演出指定コマンドの内容とファンファーレコマンドの内容とが一致しないことも起こり得る。この場合、図柄/演出指定コマンドまたはファンファーレコマンドのいずれかについて、遊技制御用マイクロコンピュータ560より送信されてから演出制御用マイクロコンピュータ100にて受信されるまでの過程においてデータ化けなどが生じたことによって、本来のコマンドの内容と異なる内容のコマンドに変化してしまったことが考えられる。このとき、図柄/演出指定コマンドとファンファーレコマンドのいずれのコマンドが誤っているかはわからない。その結果、飾り図柄の変動停止後の演出(ファンファーレ演出や大当り中のラウンド表示など)として、15ラウンド大当り用の演出を行うべきか2ラウンド大当り用の演出を行うべきかについてわからないだけでなく、可変表示装置9に表示した図柄が正しい図柄であるか否かについてもわからないことになる。
そこで、図柄/演出指定コマンドの内容とファンファーレコマンドの内容とが一致していないと判定したときは(ステップS878のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予め決定していた大当り表示図柄(例えば「777」や「222」など)を特定の図柄(例えば「???」)に変更する(ステップS879)。これにより、大当り遊技中において大当り表示図柄として誤った図柄を表示してしまうおそれがなくなる。
なお、飾り図柄の変動停止後の演出については、演出制御用マイクロコンピュータ100が受信した最新のコマンドであるファンファーレコマンドの内容にもとづいた演出を実行する。すなわち、ファンファーレ1コマンドであれば15ラウンド大当り用のファンファーレ演出を実行し、ファンファーレ2コマンドであれば2ラウンド大当り用のファンファーレ演出(突然確変用演出)を実行する。このような演出が正しい演出とは限らないが、この時点では正しい演出がわからないので、最新の演出制御コマンドにもとづいて演出を実行することとし、その後に受信する演出制御コマンドの内容に応じて正しい演出に切り替えて実行することにする。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS877にて選択した15ラウンド用のファンファーレ演出または突然確変用演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS880)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS881)、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS882)。
図33および図34は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、エンディングコマンドを受信したことを示すエンディングフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS900)。
エンディングフラグは、15ラウンド大当りの場合は、15ラウンドが終了するときにエンディングコマンドを受信したことにもとづいてコマンド解析処理でセットされ、2ラウンド大当りの場合は突然確変用演出が終了するときにエンディングコマンドを受信したことにもとづいてコマンド解析処理でセットされる。なお、ステップS900では、通常は、2ラウンド大当り用のエンディングコマンド(エンディング5コマンド)を受信したことにもとづいてエンディングフラグのセット状態を検出する。
エンディングフラグがセットされていなければ(ステップS900のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS903)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。このとき、図柄/演出指定コマンドの内容とファンファーレコマンドの内容とが不一致だった場合には、大当り表示図柄として特定の図柄(「???」)が表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS907)。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS908)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS909)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS910)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS911)。
ステップS900においてエンディングフラグがセットされているときは(ステップS900のY:エンディング5コマンドの受信にもとづいてエンディングフラグがセットされているとき)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングコマンドの内容にもとづいて、複数の演出態様のエンディング演出の中から所定の演出態様のエンディング演出を選択する(ステップS912)。具体的には、このときエンディング5コマンドを受信しているはずであるので、2ラウンド大当り用のエンディング演出を選択する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングフラグをリセットし(ステップS913)、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS914)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS915)、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS916)。
図35は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、エンディングフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS921)。エンディングフラグがセットされていないときは(ステップS921のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS922)。大入賞口開放後フラグもセットされていないときは(ステップS922のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS923)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS924)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出が実行される。このとき、図柄/演出指定コマンドの内容とファンファーレコマンドの内容とが不一致だった場合には、大当り表示図柄として特定の図柄(「???」)が表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS925)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS926)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS927)。
ステップS922において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS922のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドの内容にもとづいてインターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行う演出)を選択する(ステップS928)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップS929)、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS930)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS931)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS932)。
ステップS921においてエンディングフラグがセットされたときは(ステップS921のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り後再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS933)。大当り後再抽選実行フラグがセットされていれば(ステップS933のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変表示装置9に表示する飾り図柄の大当り確定図柄を決定し格納する処理を行う(ステップS934)。なお、大当り確定図柄とは、エンディング演出中の再抽選演出が実行された後に最終的に停止表示(導出表示)される飾り図柄の大当り図柄のことをいう。
具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り演出フラグまたは確変大当り演出フラグがセットされているか否かを確認することにより、大当りが通常大当りか確変大当りかを認識する。そして、各図柄に対応つけて複数の判定値が設定された、確変図柄用の大当り確定図柄決定用テーブルと非確変図柄用の大当り確定図柄決定テーブルとを予め用意しておく。演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り確定図柄として確変図柄と非確変図柄のどちらを決定すべきかを認識した上で、大当り確定図柄決定用テーブルを選択する。そして、大当り確定図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り確定図柄決定用乱数の値と一致する判定値に対応付けられた確変図柄または非確変図柄を大当り確定図柄に決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した大当り確定図柄をRAMにおける大当り確定図柄格納領域に格納する。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、複数の演出態様のエンディング演出の中から所定の演出態様のエンディング演出を選択する(ステップS935)。具体的には、ステップS934において決定した大当り確定図柄を確認し、また、大当り終了後再抽選実行フラグがセットされているか大当り終了後再抽選不実行フラグがセットされているかを確認する。さらに、突然確変フラグがセットされているか否かを確認する。そして、確認した内容に応じたエンディング演出を選択する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングフラグをリセットし(ステップS936)、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS937)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS938)、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS939)。
図36は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS951)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS951のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS952)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS953)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。このとき、図柄/演出指定コマンドの内容とファンファーレコマンドの内容とが不一致だった場合には、大当り表示図柄として特定の図柄(「???」)が表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS954)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS955)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS956)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS951のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS957)。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS958)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS959)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS960)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS961)。
図37は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、大当りが終了することを示す大当り終了フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS971)。なお、大当り終了フラグは、コマンド解析処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大当り終了指定コマンドを受信したときにセットされる(ステップS650参照)。
大当り終了フラグがセットされていないときは(ステップS971のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS972)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS973)。例えば、確変大当りまたは通常大当りが終了することを表示したり、図柄/演出指定コマンドにおいて再抽選演出の実行が指定されているときは、再抽選演出を実行する。なお、図37には示していないが、再抽選演出において、大当り遊技の開始前の再抽選演出と同様に、遊技者による図柄昇格ボタン120の連打に応じて非確変図柄を確変図柄に昇格させる昇格演出を実行してもよい。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS974)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS975)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS976)。
大当り終了フラグがセットされたときは(ステップS971のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグ(通常大当り演出フラグまたは確変大当り演出フラグ、突然確変フラグ、大当り終了後再抽選実行フラグまたは大当り終了後再抽選不実行フラグ、ファンファーレフラグ)をリセットし(ステップS977)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS978)。
なお、この実施の形態では、再抽選演出を実行するエンディング演出よりも再抽選演出を実行しないエンディング演出の方が、演出の実行時間が短くなるように構成されている。
次に、可変表示装置9において実行される大当り図柄の再抽選演出の演出態様について説明する。図38および図39は、可変表示装置において実行される大当り図柄の再抽選演出の表示例を示す説明図である。図38および図39において、(1)(2)(3)・・・というように番号順に表示状態が遷移する。また、図38および図39に例示するような表示演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られる演出制御コマンドにもとづいて実行される。
前提条件として、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、大当りの判定(ステップS56)において大当りとする旨の判定を行い、また確変大当りとする旨の決定をしたものとする(ステップ104,S105のY)。また、大当りのラウンド数として15ラウンドを決定したものとする(ステップS112,S113のY)。さらに、大当り遊技の終了後における再抽選演出を実行しないと決定したものとする(ステップ116,S117のN)。これに応じて確変大当り指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS118)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、大当り遊技の開始前の再抽選演出を含む変動パターンを決定したものとする(ステップS204)。これに応じて再抽選演出を含む変動パターンの演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS205)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定コマンドを受信することにより、確変大当り演出フラグをセットする(ステップS621)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信することにより、変動パターンをセーブし、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS634〜S636)。さらに、変動パターンが再抽選演出を含む変動パターンであるので、飾り図柄の仮停止図柄を決定する(ステップS637〜S640)。
図38(1)に示すように、可変表示装置9において飾り図柄の変動(可変表示)が開始されてから所定時間が経過すると、変動を一旦停止してステップS639で決定された非確変図柄の大当り図柄(仮停止図柄)が仮停止表示される。(1)に示す例では、非確変図柄「222」が仮停止表示されている。その後、大当り図柄の再抽選演出が開始される(ステップS834のY、ステップS839のN)。
大当り図柄の再抽選演出が開始され昇格演出が開始されると(ステップS841のN)、(2)に示すように、可変表示装置9の画面上にメータが表示される。また、可変表示装置9の画面上に「「2」「4」を確変図柄に昇格させたい場合はボタンを連打!!」という文が表示される(ステップS842,S843A,S843B)。この時点から昇格有効期間(例えば5秒)の計測が開始される(ステップS844)。(2)に示す内容の文に従って、遊技者は図柄昇格ボタン120を連打する。
(3)に示すように、遊技者が図柄昇格ボタン120を押す(操作する)ことに応じて、メータのレベルが徐々に上昇していくような表示が行われる(ステップS847〜S849A)。(4)に示すように、メータのレベルが昇格有効期間(例えば5秒)内に最大まで上昇すると(つまり昇格条件である図柄昇格ボタン120が10回押されると;ステップS850,S851)、昇格有効期間経過後に可変表示装置9の画面上に「「2」「4」を確変図柄に昇格させます」という文が表示される(ステップS852,S853)。このような表示が、図柄の昇格の表示に該当する。なお、メータのレベルに合わせて非確変図柄の色を確変図柄の色に近づくように変更していってもよい。このような構成によれば、さらに図柄が昇格されそうかどうかを遊技者が認識しやすくなる。
その後、大当り図柄確定演出の実行時間になると(ステップS839のY、ステップS861のN)、停止図柄として停止表示される飾り図柄の大当り表示図柄が決定される(ステップS862)。そして、大当り図柄確定演出が開始される。大当り図柄確定演出が開始されると、図39(5)に示すように、左中右の飾り図柄が同一図柄で揃った状態で全図柄の変動が開始される(ステップS865,S866)。このとき、確変図柄と非確変図柄とが遊技者から明確に分かるように、確変図柄と非確変図柄とが区別されて表示される。例えば、確変図柄と非確変図柄とが異なる形で表示されたり、確変図柄と非確変図柄とが異なる色(例えば、確変図柄は赤で、非確変図柄は青)で表示される。また、昇格演出において昇格した図柄は、確変図柄として表示される。具体的には、昇格演出において確変図柄に昇格した図柄「2」「4」は確変図柄として表示される。
その後、(6)に示すように、可変表示装置9においてステップS862にて決定された大当り表示図柄が停止表示される(ステップS872)。この実施の形態では、確変図柄に昇格した左中右の図柄「222」が揃った状態で表示されている。これにより、(7)に示すように、確変大当りが確定する。そして、大当り遊技の終了後に、遊技状態が確変状態に制御されることになる。
次に、可変表示装置9における確変図柄を非確変図柄に降格させる場合の大当り図柄の再抽選演出の演出態様について説明する。図40および図41は、確変図柄を非確変図柄に降格させる場合の大当り図柄の再抽選演出の表示例を示す説明図である。図40および図41において、(1)(2)(3)・・・というように番号順に表示状態が遷移する。また、図40および図41に例示するような表示演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られる演出制御コマンドにもとづいて実行される。
前提条件として、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、大当りの判定(ステップS56)において大当りとする旨の判定を行い、大当り図柄として非確変図柄を決定したものとする(ステップS104,S105のN)。さらに、大当り遊技の終了後における再抽選演出を実行しないと決定したものとする(ステップ106,S107のN)。これに応じて通常大当り指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS108)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、再抽選演出を含む変動パターンを決定したものとする(ステップS204)。これに応じて再抽選演出を含む変動パターンの演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS205)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定コマンドを受信することにより、通常大当り演出フラグをセットする(ステップS618)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信することにより、変動パターンをセーブし、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS634〜S636)。さらに、変動パターンが再抽選演出を含む変動パターンであるので、飾り図柄の仮停止図柄を決定する(ステップS639)。
図40(1)に示すように、可変表示装置9において飾り図柄の変動(可変表示)が開始されてから所定時間が経過すると、変動を一旦停止してステップS639で決定された非確変図柄の大当り図柄(仮停止図柄)が仮停止表示される。(1)に示す例では、非確変図柄「222」が仮停止表示されている。その後、大当り図柄の再抽選演出が開始される(ステップS834のY、ステップS839のN)。
大当り図柄の再抽選演出が開始され昇格演出が開始されると(ステップS841のN)、(2)に示すように、可変表示装置9の画面上にメータが表示される。また、可変表示装置9の画面上に「「2」「4」を確変図柄に昇格させたい場合はボタンを連打!!」という文が表示される(ステップS842,S843A,S843B)。この時点から昇格有効期間(例えば5秒)の計測が開始される(ステップS844)。なお、降格対象の確変図柄も決定するように構成されている場合には、降格対象の確変図柄「7」も表示図柄として可変表示装置9の画面上に表示される。例えば、可変表示装置9の画面上に「「7」を非確変図柄に降格させたくない場合にはボタンを押しなさい!」という文を表示する。
ここで、(3)に示すように、遊技者が図柄昇格ボタン120を全く押さなかった場合、昇格有効期間が経過することにより昇格条件が成立しなかっただけでなく降格条件が成立する(ステップS845のY、ステップS852のN、ステップS854のY)。それにより、(4)に示すように、昇格有効期間経過後に可変表示装置9の画面上に「タイムオーバー、残念!!「7」を非確変図柄に降格させます」という文が表示される(ステップS855,S856)。このような表示が、図柄の降格の表示に該当する。
その後、大当り図柄確定演出が開始される(ステップS839のY)。大当り図柄確定演出が開始されると(ステップS861のN)、図41(5)に示すように、左中右の飾り図柄が同一図柄で揃った状態で全図柄の変動が開始される(ステップS865,S866)。このとき、確変図柄と非確変図柄とが遊技者から明確に分かるように、確変図柄と非確変図柄とが区別されて表示される。また、昇格演出において昇格条件が成立せず、かつ降格条件が成立して非確変図柄に降格した図柄は、非確変図柄として表示される。具体的には、昇格演出において非確変図柄に降格した図柄「7」は非確変図柄として表示される。
その後、(6)に示すように、可変表示装置9において大当り表示図柄が停止表示される(ステップS872)。この実施の形態では、非確変図柄に降格した左中右の図柄「777」が揃った状態で表示されている。これにより、(7)に示すように、非確変大当り(通常大当り)が確定する。そして、遊技状態が確変状態に制御されていたときは、大当り遊技の終了後に、通常遊技状態に移行することになる。
以上のように、この実施の形態1によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドにもとづいて、飾り図柄の変動パターンと大当り遊技の開始前に再抽選演出を実行するか否かとを決定し、決定した変動パターンにもとづいて可変表示装置9において飾り図柄の変動を実行し、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄/演出指定コマンドにもとづいて大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行するように構成されているので、大当り図柄が表示された以後において遊技者にとって再抽選演出がいつ実行されるかわからず、また再抽選演出が複数回(2回)実行される可能性もあるため、長期間にわたって遊技者の確変状態への移行に対する期待感を持続させることができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100において、大当り遊技の開始前に再抽選演出を実行することが決定され、かつ、図柄/演出指定コマンドが大当り遊技の終了後における再抽選演出の実行を指定するものであるときは、大当り遊技の開始前の再抽選演出において確変大当りにならないように(大当り図柄を確変図柄としないように)構成されているので、大当り遊技の開始前の再抽選演出において確変大当りが発生したにもかかわらず大当り遊技の終了後の再抽選演出が実行されるといった不自然な状況が発生してしまうことを防止することができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100において、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄/演出指定コマンドの指定する内容とファンファーレコマンドの指定する内容とが一致しているか否かを判定し、一致していないと判定したときは、大当り遊技中に表示される大当り表示図柄を特定の情報(「???」)に変更するように構成されているので、大当り遊技中において誤った大当り図柄の表示を行うおそれがなくなる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560がエンディングコマンドを大当り遊技(全てのラウンド)が終了した後に送信するので、大当りの終了後においても次の飾り図柄の変動が開始されるまで再抽選演出が実行される可能性があるため、確変状態への移行に対する期待感を一層長期間にわたって持続させることができる。
また、再抽選演出が実行されるエンディング演出よりも再抽選演出が実行されないエンディング演出の方が実行時間を短くすることにより、エンディング演出において再抽選演出が実行されず確変状態への移行の可能性がないときに、無駄に演出が長く実行されるのを回避することができる。なお、例えば、再抽選演出を実行するときのエンディング演出の実行時間は15秒とされ、再抽選演出を実行しないときのエンディング演出の実行時間は6秒とされ、突然確変用のエンディング演出の実行時間は3秒とされる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ560が、15ラウンド大当りを開始するときと2ラウンド大当りを開始するときとで異なるファンファーレ演出を実行するので、大当りの開始を報知する演出のバリエーションを広げることができ、遊技興趣を向上させることができる。
なお、上記の実施の形態1では、図柄/演出指定コマンドだけで大当り終了後の再抽選演出の実行の有無を指定していたが、エンディングコマンドにおいても大当り終了後の再抽選演出の実行の有無を指定するように構成してもよい。このような構成によれば、図柄/演出指定コマンドにデータ化け等が生じ、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータ100との制御の整合が取れない事態が発生したとしても、エンディングコマンドによって大当り終了後の再抽選演出の実行の有無についての正しい指定を再度行うことができる。その結果、演出制御用マイクロコンピュータ100がエンディングコマンドにもとづいてエンディング演出を実行することにより、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータ100の制御の不整合な状態から整合した状態に回復させることができる。ただし、上記の実施の形態1にように、図柄/演出指定コマンドだけで大当り終了後の再抽選演出の実行の有無を指定すれば、コマンド数を少なくすることができ、マイクロコンピュータ560,100の制御負担を軽減させることができる。
実施の形態2.
図42は、実施の形態2における演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図7に示した演出制御コマンドでは、変動パターンコマンド(8000(H)〜800F(H))は、変動時間のみ指定する演出制御コマンドであったが、図42に示す演出制御コマンドでは、変動パターンコマンド(8000(H)〜8007(H))は、変動時間を指定するだけでなく、大当り終了後の再抽選演出の実行の有無も指定する。すなわち、図8に示した変動パターンのうち大当り時の変動パターン(02H,05H,06H,09H,0AH,0DH,0EH)については、大当り終了後の再抽選演出の実行ありの変動パターンコマンドと再抽選演出の実行なしの変動パターンコマンドとに分けている。
また、図7に示した演出制御コマンドでは、図柄/演出指定コマンドとして、はずれ指定コマンド(8100(H))、通常大当り指定コマンド(8101(H))、確変大当り指定コマンド(8102(H))、突然確変大当り指定コマンド(8103(H))、再抽選付き通常大当り指定コマンド(8104(H))および再抽選付き確変大当り指定コマンド(8105(H))の6つが設けられていたが、図42に示す演出制御コマンドでは、図柄/演出指定コマンドとして、はずれ指定コマンド(8100(H))、通常大当り指定コマンド(8101(H))、確変大当り指定コマンド(8102(H))および突然確変大当り指定コマンド(8103(H))の4つしか設けられていない。
実施の形態1では、図柄/演出指定コマンドで大当り遊技終了後の再抽選演出の実行の有無を指定していたが、この実施の形態2では、変動パターンコマンドで大当り遊技終了後の再抽選演出の実行の有無を指定していることになる。
上記のようなコマンドを送信する処理について説明する。図43および図44は、実施の形態2における飾り図柄停止図柄設定処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止図柄設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS101)。大当りフラグがセットされていない場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファからはずれ図柄決定用乱数を読み出し、読み出したはずれ図柄決定用乱数の値に応じて特別図柄表示器8に表示する特別図柄のはずれ図柄を決定する(ステップS102)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示装置9の表示結果がはずれであることを指定するはずれ指定コマンド(8100(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS121)。
大当りフラグがセットされている場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄表示器8に表示する特別図柄を大当り図柄(「7」)と決定するとともに、乱数格納バッファから確変決定用乱数を読み出し、読み出した確変決定用乱数の値に従って、大当りを通常大当り(非確変大当り)にするか確変大当りにするかを決定する(ステップS104)。
通常大当りにすると決定した場合には(ステップS105のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常大当り指定コマンド(8101(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS131)。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから再抽選決定用乱数を読み出し、読み出した再抽選決定用乱数の値に従って、大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行するか否かを決定する(ステップS106)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選演出を実行すると決定したときは(ステップS107のY)、再抽選実行フラグをセットする(ステップS110)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS121)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS105において、確変大当りにすると決定した場合は(ステップS105のY)、確変大当りが発生することを示す確変大当りフラグをセットする(ステップS111)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファからラウンド数決定用乱数を読み出し、読み出したラウンド数決定用乱数の値に従って、大当り遊技において実行するラウンド数(ラウンドの実行回数)を決定する(ステップS112)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定したラウンド数が2ラウンドであれば(ステップS113のN)、2ラウンドの大当り遊技であることを示す2Rフラグをセットし(ステップS114)、2ラウンドの確変大当り(突然確変大当り)が発生することを指定する突然確変大当り指定コマンド(8103(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS115)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定したラウンド数が15ラウンドであれば(ステップS113のY)、確変大当り指定コマンド(8102(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS132)。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから再抽選決定用乱数を読み出し、読み出した再抽選決定用乱数の値に従って、大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行するか否かを決定する(ステップS116)。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選演出を実行すると決定したときは(ステップS117のY)、再抽選実行フラグをセットする(ステップS120)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS121)。
図45は、実施の形態2における特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS302)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS201)。大当りフラグがセットされているときは、再抽選フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS211)。再抽選フラグがセットされているときは、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選実行時の大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS212)。再抽選フラグがセットされていなければ、再抽選不実行時の大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS213)。
ステップS201において大当りフラグがセットされていないときは、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS214)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから変動パターン決定用乱数を読み出し、読み出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、選択した所定の変動パターン決定テーブルを用いて飾り図柄の変動パターンを決定する(ステップS204)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定された変動パターン(変動時間)に応じた変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を送信する制御を行う(ステップS205)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスタイマに変動時間をセットする(ステップS206)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する(ステップS207)。
次に、図42に示したコマンドの解析処理について説明する。図46は、実施の形態2におけるコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。なお、図46は、実施の形態1における図23に対応する図である。図22(ステップS611〜S627)および図24(ステップS645〜S651)については、実施の形態2でも同様であるので図面を省略している。
コマンド解析処理において、受信した演出制御コマンドが、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド:8000(H)〜8007(H))であれば(ステップS634)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS635)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS636)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドで再抽選演出の実行が指定されているか否かを判定する(ステップS660)。再抽選演出の実行が指定されているときは、大当り終了後再抽選実行フラグをセットする(ステップS661)。再抽選演出の実行が指定されていないときは、大当り終了後再抽選不実行フラグをセットする(ステップS662)。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンに再抽選演出(ここでは大当り遊技の開始前の再抽選演出)が含まれているか否かを確認し(ステップS637)、再抽選演出が含まれている場合は、仮停止図柄決定用乱数を抽出し(ステップS638)、抽出した仮停止図柄決定用乱数の値にもとづいて、飾り図柄の仮停止図柄を決定する(ステップS639)。演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した仮停止図柄をRAMにおける仮停止図柄格納領域に格納する(ステップS640)。
変動パターンに再抽選演出が含まれていない場合は(ステップS637のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンが大当り時の変動パターンであるかどうかを判断する(ステップS641)。大当り時の変動パターンであれば(ステップS641のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り表示図柄決定用乱数を抽出し(ステップS642)、抽出した大当り表示図柄決定用乱数の値にもとづいて、通常大当りか確変大当りかに対応した、また再抽選演出の実行の有無に対応した大当り表示図柄を決定する(ステップS643)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した大当り表示図柄をRAMにおける大当り表示図柄格納領域に格納する(ステップS644)。
以上に示した図以外の構成については、実施の形態1に示したもの同様の構成である。
このような構成においても、実施の形態1の場合と同様に、大当り図柄が表示された以後において遊技者にとって再抽選演出がいつ実行されるかわからず、また再抽選演出が複数回(2回)実行される可能性もあるため、長期間にわたって遊技者の確変状態への移行に対する期待感を持続させることができる。また、大当り遊技の開始前の再抽選演出において確変大当りが発生したにもかかわらず大当り遊技の終了後の再抽選演出が実行されるといった不自然な状況が発生してしまうことを防止することができる。また、大当り遊技中において誤った大当り図柄の表示を行うおそれがなくなる。さらに、変動パターンコマンドを変動時間のみならず大当り遊技終了後の再抽選演出を実行するか否かを特定可能なコマンドとしたので、遊技制御用マイクロコンピュータと演出制御用マイクロコンピュータ100におけるコマンド送受信に関わる制御負担を軽減することができる。
実施の形態3.
図47は、実施の形態3における演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図7に示した演出制御コマンドでは、変動パターンコマンド(8000(H)〜800F(H))は、変動時間のみ指定する演出制御コマンドであったが、図47に示す演出制御コマンドでは、変動パターンコマンド(8000(H)〜8007(H))は、変動時間を指定するだけでなく、通常大当りか確変大当りかについても指定する。すなわち、図8に示した変動パターンのうち大当り時の変動パターン(02H,05H,06H,09H,0AH,0DH,0EH)については、通常大当りの変動パターンコマンドと確変大当りの変動パターンコマンドとに分けている。
また、図7に示した演出制御コマンドでは、図柄/演出指定コマンドとして、はずれ指定コマンド(8100(H))、通常大当り指定コマンド(8101(H))、確変大当り指定コマンド(8102(H))、突然確変大当り指定コマンド(8103(H))、再抽選付き通常大当り指定コマンド(8104(H))および再抽選付き確変大当り指定コマンド(8105(H))の6つが設けられていたが、図47に示す演出制御コマンドでは、図柄/演出指定コマンドとして、はずれ指定コマンド(8100(H))、再抽選なし指定コマンド(8101(H);大当り終了後の再抽選演出の不実行の指定)、再抽選あり指定コマンド(8102(H);大当り終了後の再抽選演出の実行の指定)および突然確変大当り指定コマンド(8103(H))の4つしか設けられていない。
実施の形態1では、図柄/演出指定コマンドで再抽選演出の実行の有無と通常大当りか確変大当りかを指定していたが、この実施の形態3では、変動パターンコマンドで通常大当りか確変大当りかを指定していることになる。
次に、上記のようなコマンドを送信する処理について説明する。図48は、実施の形態3における飾り図柄停止図柄設定処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止図柄設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS101)。大当りフラグがセットされていない場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファからはずれ図柄決定用乱数を読み出し、読み出したはずれ図柄決定用乱数の値に応じて特別図柄表示器8に表示する特別図柄のはずれ図柄を決定する(ステップS102)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示装置9の表示結果がはずれであることを指定するはずれ指定コマンド(8100(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS121)。
大当りフラグがセットされている場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄表示器8に表示する特別図柄を大当り図柄(「7」)と決定するとともに、乱数格納バッファから確変決定用乱数を読み出し、読み出した確変決定用乱数の値に従って、大当りを通常大当り(非確変大当り)にするか確変大当りにするかを決定する(ステップS104)。
通常大当りにすると決定した場合には(ステップS105のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから再抽選決定用乱数を読み出し、読み出した再抽選決定用乱数の値に従って、大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行するか否かを決定する(ステップS116)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選演出を実行しないと決定したときは(ステップS117のN)、再抽選なし指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS141)。一方、再抽選演出を実行すると決定したときは(ステップS117のY)、再抽選あり指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS142)。そして、再抽選実行フラグをセットする(ステップS142)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS121)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS105において、確変大当りにすると決定した場合は(ステップS105のY)、確変大当りが発生することを示す確変大当りフラグをセットする(ステップS111)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファからラウンド数決定用乱数を読み出し、読み出したラウンド数決定用乱数の値に従って、大当り遊技において実行するラウンド数(ラウンドの実行回数)を決定する(ステップS112)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定したラウンド数が2ラウンドであれば(ステップS113のN)、2ラウンドの大当り遊技であることを示す2Rフラグをセットし(ステップS114)、突然確変大当り指定コマンド(8103(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS115)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定したラウンド数が15ラウンドであれば(ステップS113のY)、上述したステップS116,S117,S141,S142,S120の処理を実行する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS121)。
図49は、実施の形態3における特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS302)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS201)。大当りフラグがセットされているときは、確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。確変大当りフラグがセットされているときは、確変大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS222)。確変大当りフラグがセットされていなければ、通常大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS223)。ステップS202において大当りフラグがセットされていないときは、はずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS224)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから変動パターン決定用乱数を読み出し、読み出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、選択した所定の変動パターン決定テーブルを用いて飾り図柄の変動パターンを決定する(ステップS204)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定された変動パターン(変動時間)に応じた変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を送信する制御を行う(ステップS205)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスタイマに変動時間をセットする(ステップS206)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する(ステップS207)。
次に、図47に示したコマンドの解析処理について説明する。図50および図51は、実施の形態3におけるコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。なお、図50および図51は、実施の形態1における図22および図23に対応する図である。図24(ステップS645〜S651)については、実施の形態3でも同様であるので図面を省略している。
コマンド解析処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。
受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果がはずれであることを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド:8100(H))であれば(ステップS613)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS614)、抽出した飾り図柄決定用乱数の値にもとづいて、はずれに対応した左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS615)。そして、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納する(ステップS616)。
また、受信した演出制御コマンドが、大当り終了後の再抽選あり指定の演出制御コマンド(再抽選あり指定コマンド)であれば(ステップS670)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り終了後再抽選実行フラグをセットする(ステップS671)。
また、受信した演出制御コマンドが、大当り終了後の再抽選なし指定の演出制御コマンド(再抽選なし指定コマンド)であれば(ステップS672)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り終了後再抽選不実行フラグをセットする(ステップS673)。
また、受信した演出制御コマンドが、2ラウンドの確変大当りであることを指定する演出制御コマンド(突然確変大当り指定コマンド)であれば(ステップS623)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りが指定されたことを示す突然確変フラグをセットする(ステップS624)。また、大当り表示図柄決定用乱数を抽出し(ステップS625)、抽出した大当り表示図柄決定用乱数の値にもとづいて、突然確変大当りに対応した大当り表示図柄を決定する(ステップS626)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した大当り表示図柄をRAMにおける大当り表示図柄格納領域に格納する(ステップS627)。
また、受信した演出制御コマンドが、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)であれば(ステップS634)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS635)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS636)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドで確変大当りが指定されているか否かを判定する(ステップS674)。確変大当りが指定されていれば、確変大当り演出フラグをセットする(ステップS675)。一方、確変大当りが指定されておらず通常大当りが指定されていれば、通常大当り演出フラグをセットする(ステップS676)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンに再抽選演出(ここでは大当り遊技の開始前の再抽選演出)が含まれているか否かを確認し(ステップS637)、再抽選演出が含まれている場合は、仮停止図柄決定用乱数を抽出し(ステップS638)、抽出した仮停止図柄決定用乱数の値にもとづいて、飾り図柄の仮停止図柄を決定する(ステップS639)。演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した仮停止図柄をRAMにおける仮停止図柄格納領域に格納する(ステップS640)。
変動パターンに再抽選演出が含まれていない場合は(ステップS637のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンが大当り時の変動パターンであるかどうかを判断する(ステップS641)。大当り時の変動パターンであれば(ステップS641のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り表示図柄決定用乱数を抽出し(ステップS642)、抽出した大当り表示図柄決定用乱数の値にもとづいて、通常大当りか確変大当りかに対応した、また再抽選演出の実行の有無に対応した大当り表示図柄を決定する(ステップS643)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した大当り表示図柄をRAMにおける大当り表示図柄格納領域に格納する(ステップS644)。
以上に示した図以外の構成については、実施の形態1に示したもの同様の構成である。
このような構成においても、実施の形態1の場合と同様に、大当り図柄が表示された以後において遊技者にとって再抽選演出がいつ実行されるかわからず、また再抽選演出が複数回(2回)実行される可能性もあるため、長期間にわたって遊技者の確変状態への移行に対する期待感を持続させることができる。また、大当り遊技の開始前の再抽選演出において確変大当りが発生したにもかかわらず大当り遊技の終了後の再抽選演出が実行されるといった不自然な状況が発生してしまうことを防止することができる。また、大当り遊技中において誤った大当り図柄の表示を行うおそれがなくなる。さらに、変動パターンコマンドを変動時間のみならず確変大当りか通常大当りかを特定可能なコマンドとしたので、遊技制御用マイクロコンピュータと演出制御用マイクロコンピュータ100におけるコマンド送受信に関わる制御負担を軽減することができる。
実施の形態4.
上記の実施の形態1〜3では、確変大当りの場合のみならず、通常大当りの場合にも大当り終了後に再抽選演出が実行されることがあった。つまり、大当り終了後に再抽選演出が実行されても確変大当りに昇格しない場合もあった。この実施の形態4では、確変大当りの場合のみ大当り終了後に再抽選演出が実行されるようにすることにより、大当り終了後に再抽選演出が実行されたときは常に確変大当りに昇格するようにする。
図52は、実施の形態4における演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図47に示す演出制御コマンドでは、図柄/演出指定コマンドとして、はずれ指定コマンド(8100(H))、再抽選なし指定コマンド(8101(H);大当り終了後の再抽選演出の不実行の指定)、再抽選あり指定コマンド(8102(H);大当り終了後の再抽選演出の実行の指定)および突然確変大当り指定コマンド(8103(H))の4つが設けられていたが、図52に示す演出制御コマンドでは、図柄/演出指定コマンドとして、はずれ指定コマンド(8100(H))、大当り後報知指定コマンド(8101(H);大当り終了後に確変大当りであることを報知することの指定)および突然確変大当り指定コマンド(8102(H))の3つしか設けられていない。
実施の形態3では、図柄/演出指定コマンドで再抽選演出の実行の有無を指定していたが、この実施の形態4では、図柄/演出指定コマンドで再抽選演出の実行だけを指定していることになる。
次に、上記のようなコマンドを送信する処理について説明する。図53は、実施の形態4における飾り図柄停止図柄設定処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止図柄設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS101)。大当りフラグがセットされていない場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファからはずれ図柄決定用乱数を読み出し、読み出したはずれ図柄決定用乱数の値に応じて特別図柄表示器8に表示する特別図柄のはずれ図柄を決定する(ステップS102)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示装置9の表示結果がはずれであることを指定するはずれ指定コマンド(8100(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS121)。
大当りフラグがセットされている場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄表示器8に表示する特別図柄を大当り図柄(「7」)と決定するとともに、乱数格納バッファから確変決定用乱数を読み出し、読み出した確変決定用乱数の値に従って、大当りを通常大当り(非確変大当り)にするか確変大当りにするかを決定する(ステップS104)。
通常大当りにすると決定した場合には(ステップS105のN)、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS121)。
確変大当りにすると決定した場合には(ステップS105のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りが発生することを示す確変大当りフラグをセットする(ステップS111)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファからラウンド数決定用乱数を読み出し、読み出したラウンド数決定用乱数の値に従って、大当り遊技において実行するラウンド数(ラウンドの実行回数)を決定する(ステップS112)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定したラウンド数が2ラウンドであれば(ステップS113のN)、2ラウンドの大当り遊技であることを示す2Rフラグをセットし(ステップS114)、突然確変大当り指定コマンド(8103(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS115)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定したラウンド数が15ラウンドであれば(ステップS113のY)、乱数格納バッファから再抽選決定用乱数を読み出し、読み出した再抽選決定用乱数の値に従って、大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行するか否かを決定する(ステップS116)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選演出を実行すると決定したときは(ステップS117のY)、大当り終了後に再抽選演出を実行して確変大当りに昇格させて確変大当りであることを報知させるために、大当り後報知指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS151)。そして、再抽選実行フラグをセットする(ステップS120)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS121)。
実施の形態4における変動パターン設定処理については、図49に示した実施の形態3における変動パターン設定処理と同様の処理であるため、重複する説明を省略する。
次に、図52に示したコマンドの解析処理について説明する。図54は、実施の形態4におけるコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。なお、図54は、実施の形態3における図50に対応する図である。実施の形態3の図51については、実施の形態4でも同様であるので図面を省略している。
コマンド解析処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。
受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果がはずれであることを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド:8100(H))であれば(ステップS613)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS614)、抽出した飾り図柄決定用乱数の値にもとづいて、はずれに対応した左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS615)。そして、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納する(ステップS616)。
また、受信した演出制御コマンドが、大当り後報知指定の演出制御コマンド(大当り後報知指定コマンド)であれば(ステップS680)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り終了後に確変大当りであることを報知する必要がある。つまり、大当り終了後に再抽選演出を実行して確変大当りに昇格したことを報知する必要がある。この場合、エンディング演出で再抽選演出を実行するために、大当り終了後再抽選実行フラグをセットする(ステップS681)。
また、受信した演出制御コマンドが、2ラウンドの確変大当りであることを指定する演出制御コマンド(突然確変大当り指定コマンド)であれば(ステップS623)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りが指定されたことを示す突然確変フラグをセットする(ステップS624)。また、大当り表示図柄決定用乱数を抽出し(ステップS625)、抽出した大当り表示図柄決定用乱数の値にもとづいて、突然確変大当りに対応した大当り表示図柄を決定する(ステップS626)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した大当り表示図柄をRAMにおける大当り表示図柄格納領域に格納する(ステップS627)。
以上に示した図以外の構成については、実施の形態1,3に示したもの同様の構成である。
このような構成においても、実施の形態3の場合と同様に、大当り図柄が表示された以後において遊技者にとって再抽選演出がいつ実行されるかわからず、また再抽選演出が複数回(2回)実行される可能性もあるため、長期間にわたって遊技者の確変状態への移行に対する期待感を持続させることができる。また、大当り遊技の開始前の再抽選演出において確変大当りが発生したにもかかわらず大当り遊技の終了後の再抽選演出が実行されるといった不自然な状況が発生してしまうことを防止することができる。また、大当り遊技中において誤った大当り図柄の表示を行うおそれがなくなる。さらに、変動パターンコマンドに大当り終了後の再抽選演出の実行の有無の指定を含ませたので、図柄/演出指定コマンドの数を減らすことができ、遊技制御用マイクロコンピュータと演出制御用マイクロコンピュータ100におけるコマンド送受信に関わる制御負担を軽減することができる。
なお、上記の実施の形態1〜4では、図柄/演出指定コマンドまたは変動パターンコマンドによって大当り終了後の再抽選演出の実行が指定されている場合に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングコマンドを受信したときにエンディング演出において再抽選演出を実行するように構成されていた。しかし、このような構成に限られるわけではなく、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出(ここでは飾り図柄の変動停止後すなわち大当りの表示後の再抽選演出)の実行が指定されている場合に、大入賞口開放中表示コマンドを受信したときにラウンド中演出において再抽選演出を実行するように構成されていてもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出の実行が指定されている場合に、大入賞口開放後表示コマンドを受信したときにインターバル演出において再抽選演出を実行するように構成されていてもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出の実行が指定されている場合に、ラウンド中演出、インターバル演出およびエンディング演出の全ての時期において再抽選演出を実行するように構成されていてもよいし、それらの演出の任意の2つの時期において再抽選演出を実行するように構成されていてもよい。さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出の実行が指定された場合に、例えばコマンド解析処理において、再抽選演出の実行時期を所定の乱数にもとづいて決定するように構成されていてもよい。
なお、上記の各実施の形態では、特別図柄表示器8に表示される大当り図柄は、通常大当りのときも確変大当りのときも同じ図柄「7」としているので、特別図柄表示器8に表示される図柄によって通常大当りか確変大当りかを遊技者に悟られることがない。従って、再抽選演出における確変状態への移行に対する期待感を損なうことがない。
なお、「所定の移行条件」とは、可変表示装置9に確変図柄が導出表示された場合に限らず、可変表示装置9に導出表示される図柄の種類とは関係なく、確変大当りにするかどうかの内部抽選の結果が確変大当りとする旨である場合や、所定のタイミングで確変再抽選演出を実行して、その演出内において特定の条件が成立した場合(例えば特定のキャラクタが現れたり、バトルに勝利した場合など)などであってもよい。また、これらの任意の組み合わせの条件であってもよい。
なお、上記の各実施の形態では、特別図柄停止図柄設定処理(図10,図11、図43,図44、図48、図53)において、確変決定用乱数の値によって確変大当りか通常大当りかを決定し、再抽選決定用乱数の値によって大当り遊技後の再抽選演出を実行するか否かを決定し、ラウンド数決定用乱数の値によって大当りのラウンド数を決定するように構成されていた。しかし、このような構成に限られるわけではなく、1つの乱数(図柄/演出決定用乱数)の値によって、確変大当りか通常大当りか、大当り遊技後の再抽選演出を実行するか否か、大当りのラウンド数を決定するように構成されていてもよい。例えば、抽出した乱数の値が1〜10のときは通常大当りとし、乱数の値が11〜20のときは大当り遊技後の再抽選を実行しない確変大当りとし、乱数の値が21〜30のときは大当り遊技後の再抽選を実行する確変大当りとし、乱数の値が31〜35のときは突然確変大当りとするように構成されていてもよい。
また、上記の実施の形態3や実施の形態4と異なる変形例(通常大当りになると決定されたときには、常に大当り遊技後の再抽選演出を実行しない(あるいは実行する)とする場合の実施例)も考えられる。
具体的には、変動パターンコマンドは、図47に示したものと同様に、変動時間を指定するだけでなく、はずれか通常大当りか確変大当りかについても指定する。また、図柄/演出指定コマンドは、はずれ指定コマンド、再抽選なし確変大当り指定コマンド(大当り終了後に再抽選演出を実行しない確変大当りを指定)、突然確変大当り指定コマンド、および共通コマンド(通常大当りまたは大当り終了後に再抽選演出を実行する確変大当りを指定)の4つを設けておく。
特別図柄停止図柄設定処理では、上記の図柄/演出指定コマンドを次のように演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。はずれのときは、はずれ指定コマンドを送信する。大当りのときは、その大当りが15ラウンドの確変大当りであって大当り遊技の終了後の再抽選演出を実行しないと決定されたときは、再抽選なし確変大当り指定コマンドを送信する。2ラウンドの確変大当りのときは、突然確変大当り指定コマンドを送信する。通常大当りのとき、および15ラウンドの確変大当りであって大当り遊技の終了後の再抽選演出を実行すると決定されたときは、共通コマンドを送信する。変動パターン設定処理では、上記の変動パターンコマンドを図49に示した処理と同様の処理で送信する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された図柄/演出指定コマンドおよび変動パターンコマンドを受信すると、コマンド解析処理においてRAMの所定領域に記憶する。そして、図柄/演出指定コマンドがはずれ指定であり、変動パターンコマンドがはずれのときの変動パターンであれば、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄としてはずれ図柄を導出表示すると決定する。図柄/演出指定コマンドが再抽選なし確変大当り指定であり、変動パターンコマンドが確変大当りのときの変動パターンであれば、大当り遊技の開始前に確変図柄を導出表示すると決定する。図柄/演出指定コマンドが突然確変大当り指定であり、変動パターンコマンドが確変大当りのときの変動パターンであれば、突然確変用の確変図柄を導出表示すると決定する。図柄/演出指定コマンドが共通コマンドであり、変動パターンコマンドが確変大当りのときの変動パターンであれば、変動停止時に非確変図柄を導出表示すると決定するとともに、大当り遊技の終了後の再抽選演出において確変図柄を導出表示すると決定する。図柄/演出指定コマンドが共通コマンドであり、変動パターンコマンドが通常大当りのときの変動パターンであって、通常大当りになると決定されたときに常に大当り遊技後の再抽選演出を実行すると決められている場合は、変動停止時に非確変図柄を導出表示すると決定するとともに、大当り遊技の終了後の再抽選演出において確変図柄に昇格させずに非確変図柄を導出表示すると決定する。または、通常大当りになると決定されたときに常に大当り遊技後の再抽選演出を実行しないと決められている場合は、変動停止時に非確変図柄を導出表示すると決定するとともに、大当り終了後に再抽選演出を実行せずに通常大当りの終了を表示すると決定する。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターンコマンドを送信する前に図柄/演出指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するように構成されていたが、図柄/演出指定コマンドを送信する前に変動パターンを決定して変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するように構成されていてもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り(2ラウンド大当り)になると決定したときは、大入賞口開放中表示コマンドおよび大入賞口開放後表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信せず、また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドにもとづいて2ラウンド用のファンファーレ演出を実行した後に、ラウンド中演出およびインターバル演出を実行せずに、エンディングコマンドにもとづいてエンディング演出を実行するように構成していた。しかし、このような構成に限られるわけではなく、突然確変大当りになると決定したときにも、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口開放中表示コマンドおよび大入賞口開放後表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100は、それらのコマンドにもとづいてラウンド中演出およびインターバル演出を実行するように構成されていてもよい。
なお、上記の実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。さらに、遊技メダルを投入して賭け数を設定し遊技を行うスロット機や、遊技メダルではなく遊技球を投入して賭け数を設定し遊技を行う遊技機などにも本発明を適用できる。