JP4898686B2 - 多成分ペーストのためのミキサおよびキット - Google Patents

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Description

本発明は、多成分ペーストのためのミキサ、少なくとも1つのミキサを含むキット、およびペースト成分を混合する方法に関する。
歯科用印象塊(dental impression masses)などのペースト状多成分塊が、混合デバイスによって調製され、塊の個別の成分は、同時に、別個のカートリッジシリンダからミキサに供給され、ミキサは、混合ペーストを前端から分配する。ミキサは、静的ミキサまたは動的ミキサ(回転ミキサ要素を有する)であることができる。ミキサの前端から出るペーストを印象スプーンまたはトレイ上に直接供給することができる。
動的ミキサの例が、たとえば、(特許文献1)、(特許文献2)、(特許文献3)、または(特許文献4)に見出される。これらの既知の動的ミキサは、それらの後端(入口側)として、ミキサの内部本体を回転させるためのドライブシャフトに結合するための中心六角形開口部と、混合されるべき成分を供給するためのさらなる2つの付加的な入口コネクタとを有する。
粘度および混合比によって、デバイスの開始において圧力が個別のカートリッジシリンダ内で異なって蓄積することが、成分が異なった時間にミキサに達することを引起すことがある。そのような場合、ミキサから出るペーストの初期体積は、所望の値と異なる混合比を有し、したがって、より完全でなく、またはよりゆっくり硬化するか、他の望ましくない特性を有することがある。
(特許文献5)は、多成分ペーストを製造するためのミキサを提案する。この動的ミキサは、より大きい体積部分の成分のための入口開口部と混合チャンバとの間に設けられた偏向チャネル(deviating channel)を含み、この成分の供給を他方の成分に対して遅らせる。したがって、典型的には、ベースペーストの流れは、触媒の流れと比較して遅れる。
(特許文献6)は、より大きい体積部分の成分のための入口開口部と混合チャンバとの間に設けられ、この成分の供給を他方の成分に対して遅らせる遅延チャンバを有する動的ミキサを記載している。遅延チャンバは、とりわけ、上にペースト成分がたまる、ペースト成分の流れ方向に配置された境界壁を有する。遅延チャンバは、また、混合チャンバ内に開き、かつ境界壁に対して後退されるように配置された少なくとも1つの開口部を有する。本発明の意味における後退されるという用語は、開口部が、境界壁に直接隣接しないが、境界壁からずれて配置された配置を意味することが理解される(段落[0040]および[0041]を参照のこと)。成分は、遅延チャンバが充填された後のみ、混合チャンバ内に流れる。
ミキサの入口開口部と混合チャンバとの間の異なった長さのチャネルを有するミキサが、たとえば、(特許文献7)、(特許文献8)、および(特許文献9)に記載されている。
国際公開第00/21652号パンフレット EP−A−1 149 627号明細書 米国特許第5 249 862A号明細書 DE−U−297 05 741号明細書 米国特許第6,244,740B1号明細書(米国特許第6,244,740A号明細書) 米国特許出願公開第2004/085854A号明細書 DE−U−203 02 987号明細書 米国特許第6 523 992B号明細書 米国特許出願公開第2003/123323号明細書
第1および第2の成分の所望の比を有する混合ペーストの混合および分配におけるさらなる向上が望ましいであろう。
一般に、本発明は、成分を混合することによってペーストを製造するためのミキサを提供する。ミキサは、長手方向の軸、後端、および排出開口部が設けられた前端を有するハウジングと、前記ハウジング内に形成され、かつ前記ハウジングの後端に面する入口側を有する混合チャンバとを含み、混合チャンバの初期の中身は排出開口部から逸らされ、混合チャンバのその後の中身は排出開口部から押出可能である。初期の中身は、好ましくは、永久的に逸らされる。
好ましくは、ミキサは、混合チャンバの初期の中身を永久的に保管するための溜めを含む。より好ましくは、ミキサは、混合チャンバの初期の中身が溜めを充填すると、混合チャンバのその後の中身が排出開口部を通って押出可能であるように構成される。好ましくは、溜めは、混合チャンバの初期の中身を好ましくは永久的に保管する。
好ましくは、混合要素が前記混合チャンバ内に設けられる。あるいは、混合チャンバは、前記ハウジングの壁から延在する突出を含む。
本発明によるミキサの溜めは、混合チャンバの初期の中身を保管するように配置される。混合チャンバの初期の中身は、たとえばベースペーストおよび/または触媒などの、分配カートリッジから混合チャンバに入る材料の最初の量である。混合チャンバに入る初期材料を保管する際に、混合物が、望ましくない混合比を有する、すなわち、混合されるべき成分の1つをあまりに多く含有することが回避される。ミキサに入る初期量が前記溜め内に保管される場合、それは、実質的に、混合チャンバを汚染しない。混合は、溜めが充填された後、開始するだけである。その時点で、混合されるべきすべての成分がミキサに入っており、それにより、望ましいバランスのとれた混合物の調製が保証される。
あるいは、混合チャンバの初期の中身は、混合チャンバ内で調製されている混合物の初期量である。混合されるべき成分が、初期に、望ましくない比で混合チャンバに入る場合、初期混合物は望ましい混合比を含まないであろう。したがって、混合物の初期量は、溜め内に保管され、ミキサから分配されない。混合物のこの量は、使用後のミキサとともに捨てられる。したがって、使用者は、潜在的に望ましくない混合比を有する混合物の最初の量を使用することを防止される。
したがって、本発明によれば、分配カートリッジから混合チャンバに入る材料の初期量、または混合チャンバ内で調製されている混合物の初期量は、排出開口部から逸らされる。これは、たとえば、上で説明された(特許文献9)および(特許文献5)と明らかに対照的である。(特許文献9)によれば、混合チャンバの上流に設けられている2つのダクトは、第1のダクトが、第2のダクトを通って流れる第2の成分のために必要な時間より長い、化合物が混合チャンバ内に入る時間を必要とするように形成される。(特許文献5)は、一方の成分の供給を他方の成分に対して遅らせるために、混合チャンバの上流にチャネルを有することを記載している。
いくつかの利点が本発明に関連する。
分配可能である混合物の最初の量が、すでに、望ましい混合比を含むので、混合物の特徴は、始めからより確実に存在するはずである。さらに、混合プロセス全体の間、印象材料の色変化がない。さらに、初期に、混合チャンバに入るより多い触媒があるかまたはより多いベースペーストがあるかどうかは重要でない。現在、混合物の量が、あまりに少ない触媒を含む可能性を低減するために、触媒を収容する分配カートリッジのためのフォイルバッグは、ベースペーストの総量に対して必要な体積の105%まで充填される。本発明では、この付加的な量を低減するかなくすことさえできる。最後に、ミキサの著しいより小さい圧力損失があり、というのは、成分が、混合チャンバに入る前、いかなる種類の遅延チャネルも通って流れる必要はないからである。
ミキサのハウジングの後端は、成分を収容する分配カートリッジとの連結のために構成された別個の入口パイプを含む終端プレートによって形成される。好ましくは、溜めは、終端プレートの下流に配置される。
本発明の第1の態様によれば、ミキサは、ミキサの長手方向に充填するために構成された溜めを含む。換言すれば、本発明のこの態様の溜めは、軸方向に充填可能であるか充填される。すなわち、本発明に関連して、「軸方向の」は、常に、長手方向の軸を指し、「半径方向の」は、長手方向の軸に垂直な方向を指す。
本発明の第1の態様の第1の実施形態によれば、溜めは、ハウジングの前端に配置される。
ハウジングが、ミキサの長手方向の軸に沿った、すなわち、長手方向の軸と同軸の、管状要素を含むことが好ましい。管状要素は、さらに、排出開口部から内方に前記混合チャンバ内に突出する。そのような構造では、管状要素は、ハウジングの前端に、管状要素の外面とハウジングの内面との間の環状溜めを形成する。
混合物がミキサから分配される前、溜め内への混合物の流れを促進するために、および、初期混合物が、分配されないが、溜め内に保管されることを確実にするために、混合(mixture)は、さらに、好ましくは、混合要素の前端の下流のバッフルを含む。それは、バッフルが、混合要素と管状要素などの分配開口部との間に設けられることを意味する。本発明の第1の態様の第1の実施形態によれば、バッフルは、ミキサの長手方向の軸に垂直な平面内の円形プレートと、バッフルプレートをハウジングの壁に連結する少なくとも1つの連結部とを含む。好ましくは、連結部は、バッフルプレートの平面内にある。好ましくは、バッフルプレートをハウジングと連結するために、3つの連結部が、120°で互いに隔置されて設けられる。
あるいは、本発明の第1の態様の別の実施形態によれば、バッフルは、ミキサの長手方向の軸に垂直な平面内の円形プレートと、プレートを管状要素に連結する少なくとも1つの連結部とを含む。たとえば、少なくとも1つの連結部は、バッフルプレートを管状要素に連結するために、たとえばバッフルプレートの平面に垂直に、バッフルプレートと管状要素との間の間隙を橋渡しするように配置される。好ましくは、連結部は、管状要素の後端とバッフルプレートとの間の間隙を橋渡しする管状要素の延長部を形成する。プレートは、好ましくは、前記混合要素の前端を受けるための凹部を含み、したがって、混合要素のための前端ソケットとして役立つ。
第1の態様のさらなる実施形態によれば、バッフルは、混合要素の前端または混合要素の一体的部分に連結される。この場合、バッフルは、たとえば、混合要素の先端に配置されている円形プレートまたは円錐または円錐台である。円錐/円錐台の場合、円錐または円錐台は、その頂点で前記混合要素の前端に連結される。したがって、円錐の直径は、分配開口部の方に増加し、これは、自動的に混合物の流れを溜めの方に逸らす。
いずれにせよ、バッフルプレートは、好ましくは、初期混合物が分配開口部に直接達することを防止するのに十分大きい表面積を有する。より好ましくは、断面積は、管状要素および/または分配開口部の断面積に対応する。
本発明の第1の態様のさらなる代替実施形態によれば、ミキサは、混合要素とハウジングの前端との間に配置されたバッフルを含み、バッフルは、ミキサの長手方向の軸に垂直な平面内の円形プレートと、プレートをハウジングの壁に連結する少なくとも1つの連結部とを含み、この実施形態において、バッフルは、プレートから、長手方向の軸に沿って、前記ハウジングの後端の方に延在する管状壁をさらに含む。したがって、管状壁によってバッフルプレート上に空洞が形成される。この空洞は、混合要素の方に開いており、それにより、それは、混合物の初期量を受け保管する溜めを形成する。
この実施形態において、ハウジングが、第1の直径を有する第1のセクションと、第2の直径を有する第2のセクションとを含み、第2の直径が第1の直径より大きく、第2のセクションが第1のセクションの下流に配置されることが好ましい。第1および第2のセクションはフランジによって連結される。バッフルは、ハウジングの第2のセクション内に配置される。さらに、管状壁は、好ましくは、ハウジングの第1のセクションと同じかまたはより大きい直径を有する。これは、溜め内の初期混合物の保管を助ける。溜めが充填された後、「オーバフロー」が、管状壁およびバッフルプレートの周りに流れ、分配開口部に達する。
本発明の第1の態様のさらなる実施形態のミキサは、ハウジングの円周壁の壁開口部を含む。この壁開口部は、ハウジングの前端領域内に配置され、また、前記ハウジングの前端壁から、ハウジングの後端の方にずれている。換言すれば、壁開口部は、ミキサの先端に配置されないが、いくらかの距離後退される。さらに、排出開口部が前記長手方向の軸からずれているように、偏向チャネルが、壁開口部から延在し、排出開口部で終端する。この実施形態において、分配開口部は、ミキサ先端にミキサの長手方向の軸上に配置されないが、偏向チャネルの端部に偏心に配置される。この場合、ミキサの先端が閉じているので、溜めが先端に形成される。この溜めは、溜め内の混合物のレベルが壁開口部に達するまで、初期混合物を保管する。次に、材料流は、偏向チャネルを通って分配開口部に流れる。
本発明の第2の態様は、溜め内に材料を保管するために重力を用いる。
本発明の第2の態様の実施形態によるミキサの基本的な構造は、第1の態様のものと同一である。しかし、それは、ハウジングの円周壁の壁開口部と、壁開口部から、外側に、ハウジングの壁から離れて延在する閉じたチャネルとをさらに含む。この閉じたチャネルは、初期混合物を受け保管する空洞を形成する。好ましくは、壁開口部は、ハウジングの前端領域内に配置される。閉じたチャネルが軸を含み、閉じたチャネルの軸が、ミキサの長手方向の軸に対して傾けられることが、さらに好ましい。換言すれば、チャネルは、混合チャンバから分岐する。傾きの角度は、好ましくは、ミキサが使用中であるとき、閉じたチャネルが、その開口部が上にある状態で垂直に配向され、初期混合物が単に重力によって容易に溜めに入ることができるようなものである。
本発明の第3の態様によれば、ミキサは、ミキサの長手方向の軸に沿って充填するために構成された溜めを含む。換言すれば、本発明のこの態様の溜めは、軸方向に充填可能であるか充填される。これは、第1の態様と同一である。しかし、第3の態様によれば、溜めはミキサの後端に配置される。
本発明の第3の態様の実施形態によるミキサが、長さに沿った第1の直径、および第1の後端および第1の前端を有する主セクションと、第2の後端および第2の前端を有する第2のセクションとを含むハウジングを含む。少なくとも第2の後端における第2のセクションの直径は、第1の直径より大きい。第2のセクションの第2の後端は、ハウジングの後端を形成し、第1の後端は、ハウジングの後端から長手方向の軸に沿って内方にずれており、第2のセクションの第2の前端は、第1の後端から主セクションの第1の前端の方にずれている円周領域内で、主セクションに連結される。好ましくは、第2のセクションは段構成を含む。あるいは、第2のセクションは円錐台の構成を含む。
環状通路が、主セクションの第1の後端と第2のセクションとの間に形成され、第2のセクションから主セクション内への材料流を可能にすることが、この実施形態においてさらに好ましい。主セクションの内部は混合チャンバを形成する。
本発明の第3の態様において、溜めがミキサの後端に形成される。したがって、溜めは、混合チャンバに入る成分の初期量を受け保管する。いったん溜めが成分の初期量で充填されると、成分の流れは混合チャンバに向けられる。異なった直径、および互いに長手方向にずれている後端を有するハウジングの異なったセクションによって形成された環状溜めは、好ましくは、終端プレートの入口パイプの下に配置され、それにより、初期成分量は、互いに混合される前、最初に溜めを充填するように押しやられる。
本発明の第4の態様によれば、溜めは、特にハウジングの後端における、半径方向の充填のために構成される。
本発明の第4の態様の第1の実施形態のミキサは、円周壁を通る少なくとも1つの通路を含むハウジングを有する。より好ましくは、ハウジングは、ウェブによって互いに分離されている、その円周壁を通る複数の通路を含む。この実施形態によれば、ミキサは、前記ハウジングの外面上の少なくとも1つの通路を覆う空洞を形成する少なくとも1つの壁構造をさらに含む。好ましくは、壁構造は、前記ハウジングを環状に囲む。
1つの代替実施形態によれば、少なくとも1つの通路は、前記ハウジングの後端領域内に配置される。あるいは、これは、本発明の第5の態様により、少なくとも1つの通路は、前記前端と前記後端との間の、前記ハウジングの中間領域内に配置される。
壁構造は、好ましくは、ハウジングの直径より大きい直径を有する管状セクションと、管状セクションをハウジングの壁に連結する少なくとも1つのフランジセクションとを含む。
第4の態様のさらなる実施形態によれば、ミキサのハウジングは、第1の直径を有する主セクションと、主セクションとハウジングの後端との間の増加する直径の領域とを含む。混合要素は、混合要素の後端に、かつ主ハウジングセクションの後方に配置された漏斗形要素を含む。漏斗形要素の直径は、その最後端から、それが混合要素のシャフトに連結された他方の端部まで減少する。漏斗形要素は、好ましくは、円錐台の形態である。漏斗形要素は、ミキサの長手方向の軸に沿って延在する、その最前端における少なくとも1つの通路を含む。
漏斗形要素は、成分が漏斗形要素の開口部内でミキサに入るような直径を有する、その最後端における開口部を画定する。換言すれば、直径は、ミキサの終端プレートの入口パイプにわたるのに十分大きい。
好ましくは、漏斗形要素と混合要素のシャフトとの間の連結部は、ハウジングの主セクションの後端から後方に配置され、したがって、漏斗形要素と増加する直径を有するハウジングの領域との間に環状空洞を形成する。この環状空洞は、ミキサに入る成分の初期量を受け保管する溜めを形成する。
いったん成分がミキサに入ると、成分の材料流が最初漏斗形要素によって案内されることによる、混合要素に作用する軸方向の力を補償するために、ミキサは、好ましくは、混合要素の前端のためのベアリング状またはソケット状構造を含む。
溜め内への半径方向の材料流を向上させるために、混合要素は、(軸方向の)材料流を溜め内に逸らすための少なくとも1つのパドルをさらに含む。少なくとも1つのパドルは、混合要素に、溜めの長手方向の位置に対応する長手方向の位置に、すなわち、同じレベルに配置される。
本発明の第6の態様の第1の実施形態によれば、混合要素のシャフトは、空洞と、空洞を混合チャンバと連結する少なくとも1つの通路とを含む。好ましくは、シャフトは、その実質的な長さに沿って中空である。さらに好ましくは、通路は、前記混合要素の後端に配置される。これは、成分の初期量が、混合チャンバを汚染しないが、混合要素の中空シャフト内に保管されることを確実にする。
本発明の第7の態様のミキサは、混合要素のシャフトにおいて、後方に向けられたL字形円周フランジを含む。フランジは、混合要素の後端に隣接して配置される。L字形フランジが後端の方に開いているので、溜めが形成される。このフランジがシャフトの後端に配置されるので、成分の初期量は、溜め内に保管され、混合チャンバを実質的に汚染しない。あるいは、混合物の初期量を保管するために、L字形フランジをさらに下流に配置することができる。
混合要素が混合羽根または混合ブレードを含むことが、本発明のすべての態様において好ましい。さらに、混合要素は、好ましくは、ミキサの長手方向の軸の周りを回転可能であり、かつ、分配装置のドライブシャフトに連結可能な、その後端における六角形開口部を含む。あるいは、必要に応じて、壁から延在する構造が混合羽根または混合ブレードを形成することができるか、固定羽根および可動羽根の組合せを設けることができる。
したがって、本発明は、混合された材料の一部を逸らすことができるか、混合されていない材料の各々の部分を個別に(別個の溜めに、または1つの溜めに)逸らすことができるミキサを包含する。
本発明は、また、本発明の態様の組合せを包含する。たとえば、本発明は、半径方向に充填される、ハウジングの前端における溜め、および付加的な溜めを設ける混合要素の中空シャフトの組合せを包含する。
本発明は、また、分配カートリッジと、本発明の態様のいずれかによる少なくとも1つのミキサとを含むキットを包含する。
本発明は、また、混合されるべきペースト成分を収容する第1の容器の少なくとも1つおよび第2の容器の少なくとも1つと、本発明の態様のいずれかによる少なくとも1つのミキサとを含むキットを包含する。
さらに、本発明は、また、少なくとも2つのペースト成分を混合する方法であって、a)送出ピストンを使用することによって、分配装置から前記ペースト成分を排出する工程と、b)前記成分を、前記分配装置に連結されているミキサに導入する工程であって、前記ミキサが混合チャンバを有する工程と、c)前記成分を混合する工程と、d)前記分配装置からの前記成分の混合物を排出する工程とを含み、前記混合チャンバの前記初期の中身が、前記混合チャンバのその後の中身が排出される前、その中に保管される、方法を包含する。
ここで、本発明を、添付の図面を参照して説明する。
本発明の本態様の第1の実施形態によるミキサ100が、図1に示されている。それは、主部分全体にわたって円筒形である混合チャンバ120を有するハウジング110を含む。ハウジング110は、長手方向の軸と、後端111と、前端112とを有する。混合チャンバ120は、前記ハウジング110の前記後端111に面する入口側121を有する。後端111において、ハウジング110は、ハウジング110の後壁を形成する終端プレート150によって形成される。さらに、図1に示されたミキサ100は、ハウジング110によって、特に終端プレート150によって支持されたミキサ要素130を含む。六角形開口部(図1に示されていない)が、ドライブシャフト(図示せず)に結合するためにミキサ要素130の後端に設けられる。ミキサ要素130は、ミキサ要素130の長手方向の軸の周りの回転のためにハウジング110内に支持される。
終端プレート150は、2つの後方に延在する入口パイプ151、152を有し、これらによって、ミキサ100を、分配装置(図示せず)内に配置されたカートリッジの前端に結合することができる。示された実施形態において、ミキサ100は、たとえば特定の比におけるペースト状ベース物質および触媒物質から混合される歯科用印象塊を製造するために構成されると想定される。この目的のために、ベース物質のためのおよび触媒のための入口パイプ151および入口パイプ152は、それぞれ、所望の混合比をもたらす断面積を有する。
2つの後方に突出する入口パイプ151、152は、中心穴からずれた位置で終端プレート150と一体的に形成される。好ましくは、入口パイプは、中心軸に対して互いに反対側に位置決めされる。入口パイプは、混合されるべき成分を収容するカートリッジの出口開口部に直接挿入されるために構成される。好ましくは、パイプソケットの外面は、入口パイプとカートリッジの出口開口部との間の十分なシールをもたらすために、円錐形に形成される(後方のテーパで)。
図1において、入口パイプは、2つの成分が、1:1と異なった比で混合されるべきである場合を示すために、異なった内部断面で示されている。
ミキサ100の前端112において、排出開口部113が、混合されたペーストを分配するために設けられる。
好ましい実施形態において、符号100によって特定されたミキサは、3つの成形合成樹脂部分、すなわち、ハウジング110、終端プレート150、および混合要素130からなる。
混合要素130は、混合要素130の長手方向の軸に沿って延在するシャフトを含む。複数の混合羽根または混合ブレード131が、当該技術において知られているように、シャフトに沿って配置される。好ましくは、混合羽根は、混合要素130のシャフトの外面上に一体的に形成される。図1に示されているように、混合羽根131は、混合チャンバ120の円筒形部分内に設けられ、かつ内部チャンバ壁に達しないで終端する。
この基本的な好ましい構造は、本発明のさまざまな態様に共通である。
図1は、本発明の第1の態様によるミキサの第1の実施形態の縦図(longitudinal view)である。この実施形態において、ミキサは、ミキサ100の前端112において溜め140を含む。この実施形態のミキサ100のハウジング110は、管状要素114を含む。この管状要素114は、排出開口部113から内方に混合チャンバ120内に突出する。この管状突出によって、環状溜め140が管状要素114の周りに形成される。排出開口部113を囲むそのような環状溜めがあれば、初期混合物は、混合チャンバ120内に保管され、排出開口部113を通って排出されない。しかし、初期混合物が環状溜め140内に実際に保管されることを確実にするために、バッフルプレート160が、好ましくは、管状要素114と混合要素130の先端との間に設けられる。このバッフルプレート160は、混合物の流れを逸らす。より詳細には、混合物は、バッフルプレート160の周りに流れなければならず、したがって、ハウジング110の内壁に沿って溜め140内に案内される。溜め140が充填された場合のみ、混合物は、混合チャンバ120から排出開口部130を通過する。混合物の初期量は、ミキサ100が捨てられるまで、溜め140内に保管されるが、溜め内のいくらかの小量の混合物をチャンバ120内で混合することができる。
バッフルプレート160の取付けが、図2により詳細に示されている。円形プレート160は、少なくとも1つの連結部161を含む。図2に示された実施形態において、3つの連結部161が設けられる。3つの連結部は120°の角度で互いに隔置される。これらの3つの連結部161で、バッフルプレート160はハウジング110の壁に連結される。他の受入れられる数またはバッフルプレートをハウジングの壁に連結する方法を設計することができる。
図3は、本発明の第1の態様のミキサ100の第2の実施形態の縦図を示す。第1の態様のこの第2の実施形態は、図1に示された第1の実施形態と実質的に同一である。しかし、この実施形態において、バッフルプレートは、混合要素130の先端と管状要素114との間の空間内に配置されない。むしろ、バッフルプレート160は、混合要素130の先端に連結されるか、その一体的部分を形成する。この実施形態は、図1の実施形態と比較して有利であり、というのは、混合物の流れに抵抗する、バッフルプレート160とハウジング110の壁との間の空間内の突出がないからである。
別の代替例が図4に示されている。図4は、本発明の第1の態様によるミキサ100の第3の実施形態の縦図である。図3のように、図4において、バッフル162が混合要素130の先端に連結される。しかし、この実施形態において、バッフルは円錐または円錐台162の形態である。図4に見ることができるように、円錐台162は、その「先端」で混合要素に連結され、バッフル円錐162の直径は、混合物流の下流方向に増加している。この傾斜は、一方では、必要な混合物の流れの偏向をもたらし、それにより、混合物の初期量は溜め140に達する。他方では、傾斜によって、バッフル162に作用する軸方向の力が低減される。
図5は、本発明の第1の態様によるミキサ100の第4の実施形態の縦図を示す。この実施形態において、再び、バッフルプレート160が設けられる。しかし、図1および図2に示されているものと対照的に、図5のバッフルプレート160は、管状要素114に連結され、管状要素114によって支持される。図5は、バッフルプレート160を支持するために管状要素114の後端から延在する複数の連結部またはポスト163を示す。これらのポスト163の間に、いったん環状溜め140が充填されると混合物が排出開口部113に流れることを可能にする通路が形成される。混合要素130の前端は、バッフルプレート160の上面と接触し、それにより、混合物の流れは溜め140内に案内される。いったん溜め140が充填されると、混合物の流れは、ミキサの中心に、次に、排出開口部113の外に、向け直される。図6は、また、図5の実施形態を示すが、混合要素がない。
本発明の第1の態様のミキサ100の第5の実施形態を示す図7の縦図において、修正されたバッフルプレート160を見ることができる。再び、バッフルプレート160は、管状要素114によって、間に通路を形成するポスト163によって支持される。しかし、図5の実施形態と対照的に、バッフルプレート160は凹部またはソケット164を含む。この凹部164は、混合要素130の前端を受けるように構成される。したがって、凹部164を有するバッフルプレート160は、混合要素のための前端ベアリング状構造または前端ソケット状構造を形成する。これは、ミキサ100のより良好な安定性をもたらす。図8は、同じ実施形態を示すが、混合要素がない。
図9は、本発明の第1の態様によるミキサ100の第6の実施形態の縦図である。図1から図8のように、溜めはミキサの前端に形成される。さらに、溜めは、軸方向に、すなわち、長手方向の軸に沿って、充填可能であるように形成される。この実施形態において、バッフルは、バッフルプレートをハウジング110の壁に支持するために1つ以上の連結部161を含むバッフルプレート160によって形成される。さらに、バッフルプレート160は、プレートから、ミキサの長手方向の軸に沿って、ハウジング110の後端の方に延在する管状壁165を含む。したがって、空洞またはトラフが溜め140を形成する。図9に容易に見ることができるように、混合要素から来る混合物の初期量は、溜め140内で受けられる。溜め140が満ちていると、混合物の流れは逸らされ、それにより、混合物は、バッフルプレート160の周りに、排出開口部113の方に流れる。
バッフルプレートをハウジングの壁に連結する連結部161の代替として、たとえば図7に示されたものと同様の支持ウェブが設けられる。
好ましくは、この実施形態において、ハウジングは、全長に沿って一定の断面を有さない。むしろ、ハウジングは、第1の直径を有する第1のセクション115と、第2の直径を有する第2のセクション116とを含む。第2の直径は第1の直径より大きい。バッフル部材160は第2のセクション116内に設けられる。2つのセクション115および116はフランジ117によって連結される。ハウジングがそのような2つのセクション115および116を有する場合、バッフルの管状要素165が、ハウジングの第1のセクション115の直径に対応する直径を有することが好ましい。この幾何学的構成は、混合物の最初の量が溜め140内で受けられることを確実にし、というのは、管状要素150がハウジング110の第1のセクション115と整列されるからである。
図10は、本発明の第1の態様によるミキサの第7の実施形態の縦図である。また、この実施形態において、溜めは、混合物の流れの長手方向に充填される。図10に示された実施形態において、排出開口部113は、ミキサの長手方向の軸と一直線に設けられない。むしろ、ミキサは、この端部において閉じている。しかし、ハウジング110は、ハウジングの円周壁の壁開口部119を含む。壁開口部119は、ハウジング110の前端領域112内に配置され、また、ハウジング110の前端壁からずれている。詳細には、壁開口部119は、空洞またはトラフが壁開口部119とハウジング110の前端壁との間に形成されるように、ハウジング110の前端112の方にずれている。さらに、偏向チャネル118が、壁開口部119から延在し、排出開口部113で終端する。したがって、排出開口部113は、ミキサ100の長手方向の軸からずれている。偏向チャネル118は異なった形態を有することができる。図10に示された好ましい実施形態において、偏向チャネル118は直角を含み、それにより、混合物は、最初、壁開口部119を通ってミキサの長手方向の軸に垂直に向けられ、次に、ミキサ100の長手方向の軸に平行な方向に向け直される。あるいは、チャネル軸はミキサの軸に対して傾けられる。図10に見ることができるように、溜め140が充填された後、混合物は偏向チャネル118に入る。
図11は、本発明の第2の態様によるミキサ200の第1の実施形態を示す。本発明の第2の態様によれば、ミキサは、重力を用いて溜めを充填する。図11に示された好ましい実施形態において、溜め240はミキサ200の前端212に形成される。
ミキサ200は、前端212と、後端211とを有するハウジング210を含む。ハウジングは、さらに、終端プレート250に隣接した入口側221を有する混合チャンバ220を形成する。図1〜10に示された実施形態のように、終端プレート250は入口パイプを含む。図11において、入口パイプ252のみが示されている。混合チャンバ220内に、混合羽根231を有する混合要素230が設けられる。
ハウジング210の前端212において、排出開口部213が設けられる。さらに、ハウジング210の前端212は、閉じたチャネル260を含む。閉じたチャネル260は空洞またはトラフを形成し、溜め240を形成する。図11に示されているように、閉じたチャネル260は軸を含み、閉じたチャネル260の軸は、ミキサ200の長手方向の軸に対して傾けられる。
図11は、使用の間のミキサの典型的な位置を示す。したがって、ミキサは、典型的には、使用の間傾けられる。この典型的な傾きは、ミキサの長手方向の軸に対する閉じたチャネルの軸の傾きのために考慮される。したがって、ミキサがその典型的な分配位置にあるとき閉じたチャネルの軸が垂直であるように、閉じたチャネルの軸はミキサの長手方向の軸に対して傾けられる。したがって、混合物の最初の量は、重力によって溜め240内に流れる。溜め240が充填されると、混合物は排出開口部213から流れる。
図12は、本発明の第3の態様によるミキサの第1の実施形態の縦図である。本発明の第3の態様によれば、溜めは、ミキサの後端に設けられ、軸方向に充填可能である。
図12に示されたミキサ300は、後端311と、前端312とを有するハウジング310を含む。排出開口部313が前端312に設けられる。ハウジング310は、さらに、混合チャンバ320を設ける。混合チャンバ320内に、混合ブレードまたは混合羽根331を有する混合要素330が設けられる。ハウジング310は、その後端において終端プレート350で閉じられる。図12は、入口パイプ351および352を示す。
この実施形態によるハウジング310は主セクション314を含む。主セクション314は、その長さに沿った第1の直径と、第1の前端315と、第1の後端318とを有する。さらに、この実施形態のミキサ300のハウジング310は、第2の後端371と、第2の前端372とを有する第2のセクション370を含む。第2のセクション370の直径は、少なくとも第2の後端371において、主セクション314の第1の直径より大きい。第2のセクション370の第2の後端371は、ハウジング310の後端311を形成する。さらに、第1の後端318は、ハウジング310の後端311から、ミキサ300の長手方向の軸に沿って内方にずれている。したがって、通路317が、終端プレート350と主セクション314の第1の後端318との間に形成される。第2のセクション370の第2の前端372は、第1の後端318から主セクション314の第1の前端315の方にずれている円周領域内で、主セクション314に連結される。第2のセクションと主セクションとの間のこのずれた連結によって、溜め340が形成される。特に、図12に示された実施形態において、溜め340は、環状であり、特定の長手方向の長さに沿って、主セクション314の後端318を囲む。
図12に示された好ましい実施形態において、第2のセクションは、段構成を含み、すなわち、第2のセクションは、一定の直径を有する特定の長さを含み、次に、フランジ372によって主セクションに連結される。しかし、代替設計も可能である。たとえば、第2のセクション370は、直径が主セクションから終端プレートの方に増加している円錐台の形態を有することができる。
ハウジングの後端に溜めを有するミキサが、混合チャンバに入る成分の初期量を保管する。たとえば、図12に示された実施形態において、ハウジングの主セクションおよび第2のセクションの直径は、溜め340が、入口パイプ351、352の下に設けられるようなものである。したがって、入口パイプ351および352を通ってミキサに入る成分の初期量は、溜め340内に軸方向に流れる。これは、成分のバランスのとれた量のみが、最終的に混合チャンバ320に入り、それにより、所望の混合比を有する混合物が調製されることをもたらす。したがって、本発明は、混合された材料の一部を逸らすことができるか、混合されていない材料の各々の部分を個別に(別個の溜めに、または1つの溜めに)逸らすことができるミキサを包含する。
図13に示された実施形態において、溜めは、また、ハウジングの後端に形成される。しかし、図13は、本発明の第4の態様の好ましい実施形態である。本発明の第4の態様によれば、溜めは、軸方向に充填されないが、むしろ、半径方向に充填される。
図13に示されたミキサ400は、後端411と、前端412とを有するハウジング410を含む。排出開口部413が前端412に設けられる。混合チャンバ420内に、混合羽根431を有する混合要素430が設けられる。ハウジング410は、入口パイプ451および452を有する終端プレート450によって閉じられる。
図13に示された実施形態において、ハウジングは、再び、第1の直径を有する主セクションと、第2のより大きい直径を有する第2のセクション470とを含む。第2のセクション470は、後端471と、前端472とを有する。図13に示された実施形態において、ハウジングは、その円周壁を通る少なくとも1つの通路417を含む。好ましくは、複数の通路417が設けられる。第2のセクション470は、ハウジングの外面上の少なくとも1つの通路を覆う空洞を形成する壁構造を形成する。したがって、溜め440が形成される。図13の好ましい実施形態において、壁構造はハウジング410を環状に囲む。
さらに、混合要素430のシャフトは、混合要素が回転するとき、成分の初期量を半径方向に溜め440内に押す少なくとも1つのパドル432を含む。
図14は、混合要素430のない図13の実施形態を示し、ポストまたはウェブ416間に形成された複数の通路417をよりはっきり見ることができる。
図15は、図15のミキサ400の溜めの断面図を示す。図15は、特に、混合羽根431と、パドル432とを有する混合要素430を示す。環状溜め440は、壁構造470内に形成され、成分の最初の量は、ポスト416間に形成された通路427を通って溜め440に入る。
本発明の第4の態様の第2の実施形態が図16に示されている。ここで、ハウジング410は、第1の直径を有する主セクションと、前記主セクションとハウジング410の後端411との間の増加する直径の領域とを含む。さらに、混合要素430は漏斗形要素434を含む。この漏斗形要素434は、混合要素430の後端に、また、主ハウジングセクションの後方に配置される。したがって、漏斗形要素は、増加する直径を有するハウジングの領域内に設けられる。漏斗形要素434の直径は、その最後端から、それが混合要素430のシャフトに連結された他方の端部まで減少する。したがって、漏斗形要素434は混合要素430とともに回転する。混合チャンバ420の方への成分の流れを可能にするために、漏斗形要素434は、その前端において少なくとも1つの通路を含む。少なくとも1つの通路は、ミキサ400の長手方向の軸に沿った成分の流れを可能にする。他方では、その後端において、漏斗形要素434は、成分が漏斗形要素434の開口部内でミキサに入るような直径を有する開口部を画定する。
図16に見ることができるように、漏斗形要素434と混合要素430のシャフトとの間の連結部は、ハウジング410の主セクションの後端から後方に配置される。したがって、空洞が、漏斗形要素434と増加される直径を有するハウジング410の領域との間に形成される。この空洞は溜め440を形成する。ハウジングの主セクションの後端が漏斗形要素434からずれているので、混合されるべき成分の初期量が溜め440に入る少なくとも1つの通路417が形成される。
図16は、また、混合要素を駆動するための混合要素430のシャフト435の六角形凹部433および後端を示す。
さらに、混合要素の後端に漏斗形要素434を設けることによる、混合要素430に作用する軸方向の力に対処するために、混合要素430の前端において、ベアリング状構造またはソケット480が設けられる。
図17は、図16のミキサ400のパドル432を通る断面図を示す。図17は、6のパドル432と、4の混合羽根431(図16に見ることができるように、一連の混合羽根431が設けられる)とを含む混合要素430を示す。さらに、図17は、溜め440内への通路417を示す。
図18は、混合要素430の前端のためのソケット480を通る断面図を示す。ソケット480は、環状形態を有し、それにより、貫通孔481が形成される。この貫通孔481は、混合要素430の前端を受ける。環状ソケット480は、少なくとも1つの、好ましくは3つの連結部482によって、ハウジングの前端412の壁に連結される。
図19は、ミキサ400の入口漏斗を通る断面図を示す。図19は、ドライブシャフトのための六角形凹部433を示す。さらに、パドル432および混合羽根431が示されている。図19は、また、空洞、すなわち溜め440、および漏斗形要素434を設けるハウジングの後端411を示す。図19は、また、溜め内への通路417を示す。
図20は、本発明の第5の態様によるミキサ400の第1の実施形態を示す。本発明の第5の態様によれば、溜め440を充填するために半径方向の力が用いられる。しかし、本発明のこの態様において、溜めは、ミキサ400の中間の領域内に形成される。この実施形態において、ハウジング410は、外側への複数の通路417を含む。しかし、これらの通路417は、空洞、すなわち溜め440を形成する壁構造470によって覆われる。図20の実施形態において、壁構造470は、ミキサ400のハウジング410を環状に囲み、それにより、環状溜め440が設けられる。図20によれば、壁構造は、管状セクション471と、U字形の脚部を形成するフランジセクション472とを有するU字形形態を含む。通路417の同じレベルにおいて、混合要素430のシャフトは、混合物の初期量を溜め440内に押すパドル432を含む。したがって、本発明の第5の態様によれば、それは、再び、溜め内に保管された混合物の最初の量である。
図20の実施形態の通路のレベルにおける断面図が、図21に示されている。
本発明の第6の態様が図22〜25に示されている。本発明のこの態様によれば、溜めは混合要素内に設けられる。
本発明の第6の態様によるミキサ500が、後端511と、排出開口部513を有する前端512とを有するハウジング510を含む。入口パイプ551および552を有する終端プレート550が、ハウジング510をその後端において閉じる。混合要素530が、混合チャンバ520内に設けられる。混合要素は、混合羽根533および溜め540を含む。したがって、混合要素530のシャフトは中空である。1つ以上の通路517が、混合要素530のシャフト535の後端に設けられる。したがって、混合チャンバ520が汚染される前、成分の初期量は、混合要素の中空空洞内に流れる。
図23は、図22の実施形態の異なった図を示す。図23において、通路517および間に配置された壁要素516は、はっきり示されている。
図22のミキサの断面図が図24に示されている。図24は、混合羽根531、および、溜め540内への、成分の流れの偏向を引起すパドル532を示す。
本発明の第6の態様の第2の実施形態が図25に示されている。この実施形態において、混合要素530のシャフト535は、シャフト535の後端において円形または楕円形開口部517bを含み、それにより、成分の初期量は、シャフト535内の溜め540b内に向けられる。しかし、本発明のこの態様によれば、図13に示された溜め440と同一である第2の溜め540aが形成される。通路517aが設けられ、それにより、溜め540aは、混合されるべき成分の初期量で充填される。
図26は、本発明の第7の態様を示し、混合要素630がハウジング610内に設けられる。混合要素630は混合羽根631を含む。さらに、混合要素は、後方に向けられたL字形円周フランジ633を含む。このL字形フランジは環状溜め640を形成する。混合されるべき成分の初期量を保管するために、L字形フランジは混合要素の後端に配置される。
ミキサの前端に溜めを有する、本発明の第1の態様によるミキサの第1の実施形態の縦図である。 図1のミキサのバッフルプレートの上面図である。 本発明の第1の態様によるミキサの第2の実施形態の縦図である。 本発明の第1の態様によるミキサの第3の実施形態の縦図である。 本発明の第1の態様によるミキサの第4の実施形態の縦図である。 混合要素のない、図5に示されたミキサの第4の実施形態の縦図である。 本発明の第1の態様によるミキサの第5の実施形態の縦図である。 混合要素のない、図7に示されたミキサの第5の実施形態の縦図である。 本発明の第1の態様によるミキサの第6の実施形態の縦図である。 本発明の第1の態様によるミキサの第7の実施形態の縦図である。 ミキサの前端に溜めを有し、かつ重力を用いる、本発明の第2の態様によるミキサの実施形態の縦図である。 ミキサの後端に溜めを有する、本発明の第3の態様によるミキサの実施形態の縦図である。 ミキサの後端に溜めを有する、本発明の第4の態様によるミキサの第1の実施形態の縦図である。 混合要素のない、図13に示された本発明の第4の態様によるミキサの第1の実施形態の縦図である。 図13のミキサの溜めの断面図を示す。 ミキサの後端に溜めを有する、本発明の第4の態様によるミキサの第2の実施形態の縦図である。 図16のミキサのパドルを通る断面図である。 図16のミキサのベアリングピンを通る断面図である。 図16のミキサの入口漏斗を通る断面図である。 ミキサの中間に溜めを有する、本発明の第5の態様によるミキサの第1の実施形態の縦図である。 図20のミキサの溜めの断面図である。 ミキサの混合要素のマンドレル内に溜めを有する、本発明の第6の態様によるミキサの第1の実施形態の縦図である。 混合要素を有する図22のミキサの縦図である。 図22のミキサの断面図である。 本発明の第6の態様の第2の実施形態の縦図である。 本発明の第7の態様の第1の実施形態の縦図である。

Claims (6)

  1. 長手方向の軸、後端、および排出開口部が設けられた前端を有するハウジングと、
    前記ハウジング内に形成され、かつ前記ハウジングの前記後端に面する入口側を有する混合チャンバとを含む、成分を混合することによってペーストを製造するためのミキサであって、
    記混合チャンバ内で調製されている混合物の初期量が、前記排出開口部から逸らされ、前記混合チャンバのその後の中身が前記排出開口部から押出可能であるように、前記ミキサが構成され
    前記初期量を保管するための溜めを含む、
    ミキサ。
  2. 前記混合チャンバ内に設けられた混合要素をさらに含む、請求項に記載のミキサ。
  3. 前記溜めが環状溜めである、請求項1または2に記載のミキサ。
  4. 前記混合要素の前端の下流のバッフルをさらに含む、請求項2または3に記載のミキサ。
  5. 前記混合要素が、分配装置のドライブシャフトに連結可能であり、その後端における六角形開口部をさらに含む、請求項2〜4のいずれか一項に記載のミキサ。
  6. 混合されるべきペースト成分を収容する少なくとも1つの第1の容器および少なくとも1つの第2の容器と、請求項1〜のいずれか一項に記載の少なくとも1つのミキサとを含むキット。
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