JP4896849B2 - 食品及びその製造方法 - Google Patents

食品及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4896849B2
JP4896849B2 JP2007265949A JP2007265949A JP4896849B2 JP 4896849 B2 JP4896849 B2 JP 4896849B2 JP 2007265949 A JP2007265949 A JP 2007265949A JP 2007265949 A JP2007265949 A JP 2007265949A JP 4896849 B2 JP4896849 B2 JP 4896849B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radish
frozen
grated
freezing
electric field
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007265949A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009089694A (ja
Inventor
恒一 上田
美佳 三室
和哉 山田
智裕 芝原
勇 吉野
文雄 野田
實 野田
Original Assignee
株式会社スギヨ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社スギヨ filed Critical 株式会社スギヨ
Priority to JP2007265949A priority Critical patent/JP4896849B2/ja
Publication of JP2009089694A publication Critical patent/JP2009089694A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4896849B2 publication Critical patent/JP4896849B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、冷凍耐性を付加させた冷凍野菜おろしを主原料とし、動物性タンパク質及び植物性タンパク質からなる群から選択される少なくとも一種、デンプン、糖類、香料・風味補助材を混合することで得られる食品及びその製造方法に関する。
従来の冷凍野菜の利用方法は、おでん、ふろふき大根、ぶり大根、イカ大根、肉じゃが、筑前煮等の煮物が中心となっており、利用用途が限られていた。
冷凍野菜を利用した技術として、特開2002−34445号公報には、冷凍した大根おろしについて開示されている。(特許文献1)
しかし、この特許文献1では、冷凍野菜が薬味として利用されているに過ぎない。
野菜おろしを利用した食品として、特開2003−334002号公報には、大根おろしデザートについて開示されている。(特許文献2)
しかし、この特許文献2では、生の大根を利用したものとなっている。
特開平11−32732号公報には、大根おろしと、魚肉すり身とを混合して得られる成形物を油で揚げたさつま揚げが開示されている。(特許文献3)
しかし、この特許文献3に開示された食品は、食感および風味が不十分であり、改良の余地があった。
特開2002−34445号公報 特開2003−334002号公報 特開平11−32732号公報
本発明は上記の点に着目してなされたものであり、冷凍野菜おろしを利用した新食感の食品およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、冷凍耐性を付加させた野菜おろしは、通常の野菜おろし、また冷凍耐性を付加させない冷凍野菜おろしと比較した場合、口当たりがソフトになり、新規食品およびその製造に適することを発見した。
すなわち、本発明の食品は、冷凍大根おろしを主原料とし、動物性タンパク質及び植物性タンパク質からなる群から選択される少なくとも一種と、デンプン、糖類、ゲル化剤、香料・風味補助材を混合することで得られる食品であって、該冷凍大根おろし30〜50重量%、動物性タンパク質及び植物性タンパク質からなる群から選択される少なくとも一種20〜40重量%、デンプン1〜5重量%、糖類5〜20重量%、ゲル化剤1〜2重量%、香料・風味補助材0.1〜1重量%を含有し、冷凍大根おろしが、大根を、糖類、乳酸カルシウム、食塩およびデキストリンを混合した溶液に浸漬し、高電圧電場ブライン冷凍処理して得た冷凍大根をすりおろしたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
一つの実施形態では、前記冷凍野菜おろしが、野菜を1〜2cm角に裁断し、糖類、乳酸カルシウム、食塩、およびデキストリンを混合した溶液に、12時間浸漬し、高電圧電場ブライン冷凍処理した冷凍野菜をすりおろしたものである。
一つの実施形態では、冷凍野菜おろしが、カッターにより切断して粒径が0.5〜2mmとなるように調製されている。
一つの実施形態では、前記高電圧電場プライン冷凍処理が、0℃から−5℃の温度域を15分以内に通過し、−20℃から−50℃の温度範囲に至るまで冷凍する工程、を包含する。
一つの実施形態では、前記ゲル化剤が、寒天、カラギーナン、ペクチン、ゼラチン、マンナン、キサンタンガム、グアーガム、ジェランガムおよびローストビーンガムからなる群から選択される少なくとも一種である。
また、本発明の食品の製造方法は、大根を、糖類、乳酸カルシウム、食塩およびデキストリンを混合した溶液に浸漬する工程、該大根を高電圧電場ブライン冷凍処理して冷凍大根を得る工程、該冷凍大根をすりおろして冷凍大根おろしを調製する工程、該冷凍大根おろしを主原料として、動物性タンパク質及び植物性タンパク質からなる群から選択される少なくとも一種、デンプン、糖類、ゲル化剤、香料・風味補助材と混合する工程、を包含し、該冷凍大根おろし30〜50重量%、動物性タンパク質及び植物性タンパク質からなる群から選択される少なくとも一種20〜40重量%、デンプン1〜5重量%、糖類5〜20重量%、ゲル化剤1〜2重量%、香料・風味補助材0.1〜1重量%を含有し、そのことにより上記目的が達成される。
一つの実施形態では、前記高電圧電場プライン冷凍処理が、0℃から−5℃の温度域を15分以内に通過し、−20℃から−50℃の温度範囲に至るまで冷凍する工程、を包含する。
冷凍野菜おろしを主原料とし、動物性タンパク質及び/又は植物性タンパク質、デンプン、糖類、ゲル化剤、香料・風味補助材を混合することで得られる食品であって、該冷凍野菜おろしが、野菜を、糖類、乳酸カルシウム、食塩およびデキストリンを混合した溶液に浸漬し、高電圧電場ブライン冷凍処理して得た冷凍野菜をすりおろしたものであるので、食感および風味に優れた食品が得られ、この食品はソフトな食感を有するため高齢者用食品として好適である。
特に、高電圧電場を与えて野菜をブライン冷凍することにより、冷凍の際に低下する野菜の温度が最大氷結晶生成帯である0〜−5℃をより速く通過させることができる。このため、野菜に含まれる水分によって形成された氷結晶の成長を抑制し、これにより組織破壊を防止し、解凍したとき、野菜の冷凍前の状態を保つことができる。この冷凍変性を起こさない野菜本来の食感を有する冷凍野菜のおろしを多量に使用するので、食感および風味に優れた食品が得られる。
このように冷凍野菜おろしを使用することにより、冷凍野菜の利用用途の拡大と新食感の食品を提供することが可能となった。また、冷凍耐性野菜を使用することにより、食料自給率の向上に貢献すると共に新食感の新規食品開発が期待される。
以下に本発明の実施の形態を具体的に説明する。
本発明の食品は、冷凍耐性を付加させた冷凍野菜おろしを主原料とし、これに動物性タンパク質及び植物性タンパク質からなる群から選択される少なくとも一種と、デンプン、糖類、ゲル化剤、香料・風味補助材を混合することで得られる食品である。
冷凍耐性を付加させた冷凍野菜おろしとは、野菜を、糖類、乳酸カルシウム、食塩およびデキストリンを混合した溶液に浸漬し、高電圧電場ブライン冷凍処理して得た冷凍野菜をすりおろしたものである。
野菜としては、以下に示す少なくとも一種があげられる。
ダイコン、ニンジン、ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、カブおよびレンコンからなる群から選択される根菜類;キャベツ、ハクサイ、レタス、ホウレンソウ、ネギ、タカナ、コマツナ、タマネギ、ニンニク、ラッキョウ、アスパラガス、タケノコ、ブロッコリー、マツタケ、シイタケ、エノキタケおよびマッシュルームからなる群から選択される葉菜類;キュウリ、ナス、ピーマン、サヤエンドウ、カボチャ、トマト、ソラマメ、エダマメ、オクラ、トウガラシ、スイカおよびメロンからなる群から選択される果菜類。
これらの野菜を1〜2cm角に裁断したものが好ましく使用される。
混合溶液としては、糖類5〜10重量%、乳酸カルシウム0.5〜1重量%、食塩1〜3重量%、デキストリン3〜5重量%を混合し調製することができる。
この混合溶液に、野菜を10〜18時間浸漬するのが好ましい。特に好ましい浸漬時間は、12〜16時間である。浸漬時間が短すぎると、浸透が不十分であり、浸漬時間が長すぎても効果が上がらない。浸漬時の温度は、通常5〜15℃である。
上記混合溶液に含まれる糖類としては、砂糖、トレハオース、オリゴ糖、糖アルコール、水飴及び還元水飴の少なくとも一種があげられる。
なお、本発明において、高電圧電場ブライン処理とは、電極の1本をブライン内に挿入したブライン冷凍装置及び高電圧電場発生手段を用いて、ブラインに高電圧電場を与えながら野菜を冷凍する方法をいう。
ブラインの温度は、−20℃〜−50℃の範囲で、高電圧電場発生手段の電位は5〜50kVを発生させるものが好ましい。このとき用いる冷凍装置の概略は以下のようなものである。
すなわち、ブライン冷凍装置のブライン内に高電圧電場発生手段の2本ある電極の一方を挿入する。電極の他方は、ブライン冷凍装置のブラインに挿入せず、絶縁処理を行い、2本の電極間に電流が流れないようにする。これらの電極は、特公昭38−6106号公報に示されているような高周波電位発生装置の2次側に接続されている。
ブラインは冷凍装置に接続した冷凍機を用いて冷却し、駆動モータを使用した循環装置を用いてブラインを循環させることにより、ブラインの入っている槽内の温度を一定に保持する。
冷却装置、高電圧電場発生手段、及び循環装置の駆動モータはそれらの設置に際し、床面と各装置との間は絶縁硝子を支持体として用いる。
ブラインに用いる不凍剤は、目的の温度で凍結しないものであれば、特に限定はなく、例えば、塩化カルシウム、エチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール等、及びこれらの混合物又はこれらと水との混合物があげられる。例えば、水とエタノールの混合液があげられる。
野菜を高電圧電場プライン冷凍処理する条件は、0℃から−5℃の温度域を15分以内に通過し、−20℃から−50℃の温度範囲に至るまで冷凍するのが好ましい。
高電圧電場を与えて野菜を冷凍することにより、冷凍の際に低下する野菜の温度が、最大氷結晶生成帯である0〜−5℃をより速く通過させることができる。このため、野菜に含まれる水分によって形成された氷結晶の成長を抑制し、これにより組織破壊を防止し、解凍したとき、野菜の冷凍前の状態を保つことができる。
このように高電圧電場ブライン冷凍処理して冷凍野菜が得られる。
得られた冷凍野菜を、次にカッターによりすりおろして冷凍野菜おろしが得られる。
カッターとしては、フードカッター、ステファンカッター、ボールカッター、ミクロカッター等を用いることができる。
冷凍野菜おろしの粒径は、0.5〜2mmが好ましい。さらに好ましくは、0.7〜1.5mmである。冷凍野菜おろしの粒径が2mmより大きすぎるとソフト感がなくなり、0.5mm未満であると野菜の存在感が弱くなる。
本発明で使用される動物性タンパク質としては、牛乳、羊乳等の乳類、スケソウ、タラ、ホッケ、グチ、エソ、イワシ、ホタテ等の魚介類のすり身又は落し身、豚、牛、鳥、ウサギ等の畜肉、ゼラチン、コラーゲン等の分離タンパク質が好適に使用でき、植物性タンパク質としては、豆乳等、大豆、小麦、大豆分離タンパク質、小麦グルテンが好適に使用できる。
デンプンとしては、馬鈴薯、小麦、タピオカ、とうもろこし、米、緑豆が好適に使用できる。
糖類としては、砂糖、トレハオース、オリゴ糖、糖アルコール、水飴、還元水飴が好適に使用できる。
ゲル化剤としては、寒天、カラギーナン、ペクチン、ゼラチン、マンナン、キサンタンガム、グアーガム、ジェランガムおよびローストビーンガムが好適に使用できる。
香料・風味補助材としては、レモン汁、カボス、ゆず、ライム、グレープフルーツ、ダイダイ等の柑橘類、ブランディー、ワイン、リキュール等の香味酒、その他の香味料が好適に使用できる。また、これらの原料は混合して使用することも可能である。
以下に、本発明の食品の製造方法を説明する。
上記野菜を必要に応じて皮剥ぎ、殺菌、洗浄した後、切断する。
次に、野菜を、糖類、乳酸カルシウム、食塩およびデキストリンを混合した溶液に浸漬する。浸漬時間は12〜16時間、浸漬時の温度は5〜15℃が好ましい。
次に、野菜をブライン冷凍するために真空袋に脱気包装する。
野菜を真空袋に包装した状態で高電圧電場ブライン冷凍処理して冷凍野菜を得る。
得られた冷凍野菜を解凍し、上記したように、すりおろして冷凍野菜おろしを調製する。
この冷凍野菜おろしを主原料として、動物性タンパク質及び/又は植物性タンパク質、デンプン、糖類、ゲル化剤、香料・風味補助材と混合する。
この混合物を加熱、撹拌して本発明の食品が得られ、この食品をトレー充填し、トップシールし、加熱殺菌し、冷却又は凍結する。あるいは、混合物を適宜形状に成形した後、加熱、冷凍などによって本発明の食品が得られる。
本発明の食品には、野菜おろし入りの豆腐、豆乳飲料、うどん、ラーメン、そば、パスタ、パン、ヨーグルト、ババロア、板蒲鉾、揚げ蒲鉾、ちくわ、つみれ、カニ蒲鉾、ゼリー、ジャム、ところてん、こんにゃく、可食性フィルム等があげられる。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明する。なお、「%」は全て「重量%」である。
(実施例1)
大根を皮剥ぎ、殺菌、洗浄した後、約2cm角に切断した。
この角切りにした大根を、糖類8重量%、乳酸カルシウム1重量%、食塩2重量%およびデキストリン3重量%を混合した溶液(温度10℃)に16時間浸漬した。
大根を溶液とともに包装して密閉し、90℃で10分間加熱した。放冷後、大根を高電圧電場ブライン冷凍処理した。
高電圧電場ブライン冷凍処理の条件は次のとおりであった。
−40℃に設定された高電圧電場アルコール冷凍機(商品名:クイックフリーザー RQF−50型、アルファーシステム社製)で20分間冷凍し(0℃〜−5℃の経過時間5分)、−35℃に冷凍した。
この冷凍大根を解凍し、フードカッターを用いすりおろして粒径約1.0mmの冷凍大根おろしを得た。
次に、得られた冷凍大根おろし40%、魚肉40%、大豆タンパク5%、デンプン5%、トレハロース7%、マンナン1%、食塩1%、魚エキス0.3%、調味料0.7%を混合し、ボール状に成形した後、90℃、20分間蒸気加熱し、その後冷却した。
大根つみれを解凍し試食したところ、ソフトな食感があり、また風味にも優れていた。
なお、食感、風味の判定は、生の大根おろしを使用した大根つみれを対照として、10名のパネルで、優:食感が対照に比べ優れている、良:食感が対照に比べ若干優れている、劣る:食感が対照に比べ劣る、で実施、最も多い評価で示した。その結果を表1に示した。
Figure 0004896849
(比較例1)
大根を皮剥ぎ、殺菌、洗浄した後、約2cm角に切断した。
この角切りにした大根を、フードカッターを用いすりおろして粒径約1.0mmの大根おろしを得た。
この生の大根おろしを用いたこと以外は、実施例1と同様にして大根つみれを得、実施例1と同様に官能試験を実施した。その結果を表1に示した。
(比較例2)
大根を皮剥ぎ、殺菌、洗浄した後、約2cm角に切断した。
この角切りにした大根を、糖類8重量%、乳酸カルシウム1重量%、食塩2重量%およびデキストリン3重量%を混合した溶液(温度10℃)に16時間浸漬した。
大根を溶液とともに包装して密閉し、90℃で10分間加熱した。放冷後、大根を−20℃の冷凍庫に24時間冷凍処理した。
この冷凍大根を解凍し、フードカッターを用いすりおろして粒径約1.0mmの大根おろしを得た。
この冷凍大根おろしを用いたこと以外は、実施例1と同様にして大根つみれを得、実施例1と同様に官能試験を実施した。その結果を表1に示した。
表1に示すように、本発明の大根おろしを用いた大根つみれは、食感、風味に優れていた。
生の大根おろしを用いた大根つみれは、風味は良かったが、食感が劣っていた。
冷凍大根おろしを用いた大根つみれは、食感の存在感が無く劣っていた。
(実施例2)
大根を皮剥ぎ、殺菌、洗浄した後、約2cm角に切断した。
この角切りにした大根を、糖類8重量%、乳酸カルシウム1重量%、食塩2重量%およびデキストリン3重量%を混合した溶液(温度10℃)に16時間浸漬した。
大根を溶液とともに包装して密閉し、90℃で10分間加熱した。放冷後、大根を高電圧電場ブライン冷凍処理した。
高電圧電場ブライン冷凍処理の条件は次のとおりであった。
−40℃に設定された高電圧電場アルコール冷凍機(商品名:クイックフリーザー RQF−50型、アルファーシステム社製)で20分間冷凍し(0℃〜ー5℃の経過時間5分)、−35℃に冷凍した。
この冷凍大根を解凍し、フードカッターを用いすりおろして粒径約1.0mmの大根おろしを得た。
次に、得られた大根おろし40%、牛乳19%、砂糖18%、生クリーム7%、タピオカデンプン1%、ゼラチン1.5%、水13.4%、レモン果汁0.1%を混合し、85℃に達温後、この大根ババロアをトレー充填し、トップシールし、その後冷却した。
大根ババロアを解凍し試食したところ、ソフトな食感があり、また風味にも優れていた。
なお、食感、風味の判定は、生の大根おろしを使用した大根ババロアを対照として、10名のパネルで、優:食感が対照に比べ優れている、良:食感が対照に比べ若干優れている、劣る:食感が対照に比べ劣る、で実施、最も多い評価で示した。その結果を表2に示した。
Figure 0004896849
(比較例3)
大根を皮剥ぎ、殺菌、洗浄した後、約2cm角に切断した。
この角切りにした大根を、フードカッターを用いすりおろして粒径約1.0mmの大根おろしを得た。
この生の大根おろしを用いたこと以外は、実施例2と同様にして大根ババロアを得、実施例2と同様に官能試験を実施した。その結果を表2に示した。
(比較例4)
大根を皮剥ぎ、殺菌、洗浄した後、約2cm角に切断した。
この角切りにした大根を、糖類8重量%、乳酸カルシウム1重量%、食塩2重量%およびデキストリン3重量%を混合した溶液(温度10℃)に16時間浸漬した。
大根を溶液とともに包装して密閉し、90℃で10分間加熱した。放冷後、大根を−20℃の冷凍庫に24時間冷凍処理した。
この冷凍大根を解凍し、フードカッターを用いすりおろして粒径約1.0mmの大根おろしを得た。
この冷凍大根おろしを用いたこと以外は、実施例2と同様にして大根ババロアを得、実施例2と同様に官能試験を実施した。その結果を表2に示した。
表2に示すように、本発明の大根おろしを用いた大根ババロアは、食感、風味に優れていた。
生の大根おろしを用いた大根ババロアは、風味は良かったが、食感が劣っていた。
冷凍大根おろしを用いた大根ババロアは、食感の存在感が無く劣っていた。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許出願は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。

Claims (7)

  1. 冷凍大根おろしを主原料とし、動物性タンパク質及び植物性タンパク質からなる群から選択される少なくとも一種と、デンプン、糖類、ゲル化剤、香料・風味補助材を混合することで得られる食品であって、
    該冷凍大根おろし30〜50重量%、動物性タンパク質及び植物性タンパク質からなる群から選択される少なくとも一種20〜40重量%、デンプン1〜5重量%、糖類5〜20重量%、ゲル化剤1〜2重量%、香料・風味補助材0.1〜1重量%を含有し、
    冷凍大根おろしが、大根を、糖類、乳酸カルシウム、食塩およびデキストリンを混合した溶液に浸漬し、高電圧電場ブライン冷凍処理して得た冷凍大根をすりおろしたものである食品。
  2. 前記冷凍大根おろしが、大根を1〜2cm角に裁断し、糖類、乳酸カルシウム、食塩、およびデキストリンを混合した溶液に、10〜18時間浸漬し、高電圧電場ブライン冷凍処理した冷凍大根をすりおろしたものである請求項に記載の食品。
  3. 前記冷凍大根おろしが、カッターにより切断して粒径が0.5〜2mmとなるように調製されている請求項1又は2に記載の食品。
  4. 前記高電圧電場プライン冷凍処理が、0℃から−5℃の温度域を15分以内に通過し、−20℃から−50℃の温度範囲に至るまで冷凍する工程、を包含する請求項1〜3のいずれかに記載の食品。
  5. 前記ゲル化剤が、寒天、カラギーナン、ペクチン、ゼラチン、マンナン、キサンタンガム、グアーガム、ジェランガムおよびローストビーンガムからなる群から選択される少なくとも一種である請求項1〜4のいずれかに記載の食品。
  6. 大根を、糖類、乳酸カルシウム、食塩およびデキストリンを混合した溶液に浸漬する工程、
    大根を高電圧電場ブライン冷凍処理して冷凍大根を得る工程、
    該冷凍大根をすりおろして冷凍大根おろしを調製する工程、
    該冷凍大根おろしを主原料として、動物性タンパク質及び植物性タンパク質からなる群から選択される少なくとも一種、デンプン、糖類、ゲル化剤、香料・風味補助材と混合する工程、を包含し、
    該冷凍大根おろし30〜50重量%、動物性タンパク質及び植物性タンパク質からなる群から選択される少なくとも一種20〜40重量%、デンプン1〜5重量%、糖類5〜20重量%、ゲル化剤1〜2重量%、香料・風味補助材0.1〜1重量%を含有する食品の製造方法。
  7. 前記高電圧電場プライン冷凍処理が、0℃から−5℃の温度域を15分以内に通過し、−20℃から−50℃の温度範囲に至るまで冷凍する工程、を包含する請求項に記載の食品の製造方法。
JP2007265949A 2007-10-11 2007-10-11 食品及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4896849B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007265949A JP4896849B2 (ja) 2007-10-11 2007-10-11 食品及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007265949A JP4896849B2 (ja) 2007-10-11 2007-10-11 食品及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009089694A JP2009089694A (ja) 2009-04-30
JP4896849B2 true JP4896849B2 (ja) 2012-03-14

Family

ID=40662316

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007265949A Expired - Fee Related JP4896849B2 (ja) 2007-10-11 2007-10-11 食品及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4896849B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009148197A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Kokawa:Kk 冷凍大根おろし添加剤及びそれを添加して製造した大根おろし
KR101587589B1 (ko) * 2012-12-26 2016-01-22 시흥시 연근 잼 제조방법
CN103519243A (zh) * 2013-10-26 2014-01-22 贺州学院 一种杜父鱼丸食品
JP2015128373A (ja) * 2014-01-06 2015-07-16 ヤマサ醤油株式会社 おろしぽん酢
JP2017195847A (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 三菱ケミカルフーズ株式会社 冷凍野菜漬物の製造方法
KR20190030320A (ko) * 2017-09-14 2019-03-22 라이트하우스 협동조합 무를 주성분으로 함유하는 잼 및 그 제조방법
JP6783408B1 (ja) * 2020-06-09 2020-11-11 キッコーマン株式会社 加熱殺菌大根おろし及び大根おろし含有液状調味料

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2879208B2 (ja) * 1996-07-04 1999-04-05 サツマ化工株式会社 さつま芋ジャムの製法
JP2002218905A (ja) * 2001-01-23 2002-08-06 Takara Holdings Inc 冷凍食品及びその製造方法
JP2003102404A (ja) * 2001-09-27 2003-04-08 Asahi Denka Kogyo Kk 食品の品質改良剤
JP4370288B2 (ja) * 2005-08-24 2009-11-25 株式会社スギヨ 冷凍食品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009089694A (ja) 2009-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4896849B2 (ja) 食品及びその製造方法
JP4403210B2 (ja) 軟質植物質食品の製造方法
US11154080B2 (en) High pressure frozen sterilization process
JP6052654B2 (ja) やわらか食材の製造方法及びその食品
JPWO2008029783A1 (ja) 軟質植物質素材の製造方法
CN103549493A (zh) 一种速冻调味鲐鱼片食品的制作方法
JP6440925B2 (ja) 果実または野菜を含むソースの製造方法
JP4680212B2 (ja) 卵黄含有食品用原料及びその製造方法
JP4619843B2 (ja) 冷凍食品及びその製造方法
KR101868846B1 (ko) 온 물회 제조 방법 및 이로 제조된 물회
JP2007097511A (ja) 冷凍おでんの製造方法
JP2015047138A (ja) 酸性調味料用玉葱加工品の製造方法及び該製造方法により得られた酸性調味料用玉葱加工品を含有する酸性調味料
JP6776408B1 (ja) 酢酸含有飲食品の酸味抑制方法
CN103549495B (zh) 一种生吃秋刀鱼片的加工方法
EP3491937B1 (en) Liquid seasoning agent containing solid ingredients
JP4235982B2 (ja) 豆腐加工品及びその製造方法
KR101761267B1 (ko) 우리쌀로 만든 찰떡 크로켓의 제조방법
JP4619332B2 (ja) パスタ入り加工食品の製造方法
AU2018202788A1 (en) A texture modified food product
TW201136531A (en) Method of making frozen microwave instant food
JPH029357A (ja) 惣菜パツク製品の製造法
JPS58165757A (ja) 密封包装サラダ・マリネ類の製造法
JP2001112410A (ja) 冷凍馬鈴薯、冷凍馬鈴薯の製造方法及び冷凍馬鈴薯を含む食品
JP2017042160A (ja) 冷凍野菜の製造方法
JP2002218905A (ja) 冷凍食品及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100908

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111028

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4896849

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150106

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees