JP4894100B2 - クラッチ自動制御式車両 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体継手と湿式摩擦クラッチとを組み合わせているクラッチ自動制御式車両に係り、特に、流体継手の性能維持に優れたクラッチ自動制御式車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
クラッチ自動制御式車両とは、エンジンと変速機との間に、ロックアップクラッチを具備した流体継手と湿式摩擦クラッチとを直列に設け、これら流体継手及び湿式摩擦クラッチを制御部によって自動制御するものである。変速機には運転室内のシフトレバーによるマニュアル操作を伝達する機構が設けられるが、クラッチを操作するペダルはなく、シフトレバーのシフトノブにスイッチが内蔵され、このスイッチの状態からドライバの操作意図を制御部が判断し、アクチュエータを用いてクラッチを制御する。即ち、ドライバがシフトレバーで変速操作をしようとすると、制御部が湿式摩擦クラッチを断にして変速操作を可能にする。そして、ドライバの変速操作が終了したところで、制御部が湿式摩擦クラッチを接にする。湿式摩擦クラッチは、専ら変速のために使用されるので、変速クラッチと呼ぶこともある。
【0003】
流体継手は、内蔵しているロックアップクラッチが断の状態では、クリープによる動力伝達を行うことができるもので、特に発進時の半クラッチに効果を発揮する。ロックアップクラッチが接の状態では、エンジンと変速クラッチとを直結したのと同等の状態になるので、発進後はロックアップクラッチを接に制御し、伝達効率を高めることができる。停車するときは、ロックアップクラッチを断に制御する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述のクラッチ自動制御式車両では、一般のドライバがしばしば行う運転操作に、流体継手のコンディション維持に好ましくない状態がある。
【0005】
1)ストール操作
ここでは、一般的な不可抗力によるエンジンストールではなく、故意にストール状態にすること、即ち、ギアイン停車の状態でフットブレーキを操作したままアクセルをふかす操作をストール操作と呼ぶ。
【0006】
2)バランス停車
坂道でブレーキを使用せず、ギアインの状態でアクセル操作により停止を保つ操作をバランス停車と呼ぶ。微速走行している場合もこれに含む。
【0007】
3)高負荷走行
高速ギアでの微速走行を行っているか、低速ギアを使用しアクセルを踏み込んで走行している状態のことである。
【0008】
これらの状態では、いずれも、エンジンとタービン(流体継手の出力側)との回転数差が大きく、流体継手内での滑りが激しい状態となっている。この状態が続くと流体温度が上昇する。流体温度が上昇すると、流体の劣化やゴム部品の劣化が促進されてしまう。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、流体継手の性能維持に優れたクラッチ自動制御式車両を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、エンジンに接続されたポンプと湿式摩擦クラッチに接続されたタービンとを有する流体継手を設けたクラッチ自動制御式車両において、エンジン回転数とタービン回転数との回転数差が許容回転数差より大きいとき警報を発する警報手段を設け、前記許容回転数差をエンジン回転数が大きくなるにつれて小さく設定したものである。
【0011】
前記警報手段は、ギアイン停車中にブレーキ操作とアクセル操作とが重複している状態が所定時間継続したとき、警報を発してもよい。
【0012】
前記警報手段は、ギアインでアクセル操作による坂道停止又は微速走行している状態が所定時間継続したとき、警報を発してもよい。
【0013】
前記警報手段は、前記回転数差が前記許容回転数差より大きい状態が所定時間積算されたとき、警報を発してもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0015】
図1は本実施形態における車両の動力伝達装置を示す。図示するように、エンジンEと変速機T/Mとの間にクラッチ機構1が設けられ、クラッチ機構1は動力伝達方向上流側に設けられた流体継手(フルードカップリング)2と、その下流側に直列に設けられた湿式摩擦クラッチとしての湿式多板クラッチ3とからなっている。この湿式摩擦クラッチ3を変速クラッチ3と呼ぶことは既に述べたとおりである。なお、ここでいう流体継手2とはトルクコンバータを含む広い概念であり、現に本実施形態においてもトルクコンバータを用いている。本装置が適用される車両はトラック等の比較的大型の車両である。エンジンEはディーゼルエンジンである。
【0016】
流体継手2は、エンジンの出力軸(クランク軸)に接続されたポンプ4と、ポンプ4に対向されクラッチ3の入力側に接続されたタービン5と、タービン5とポンプ4との間に介設されたステータ6とを有する。そして流体継手2と並列してロックアップクラッチ7が設けられ、これはポンプ4とタービン5との断接を行って流体継手2をロックアップ可能とする。湿式多板クラッチ3は、その入力側が入力軸3aを介してタービン5に接続され、出力側が変速機T/Mのインプットシャフト8に接続され、流体継手2と変速機T/Mとの間を断接する。
【0017】
変速機T/Mは、インプットシャフト8と、これと同軸に配置されたアウトプットシャフト9と、これらに平行に配置されたカウンタシャフト10とを有する。インプットシャフト8には、入力主ギヤ11が設けられている。アウトプットシャフト9には、1速主ギヤM1と、2速主ギヤM2と、3速主ギヤM3と、4速主ギヤM4と、リバース主ギヤMRとが夫々軸支されていると共に、6速主ギヤM6が固設されている。カウンタシャフト10には、入力主ギヤ11に噛合する入力副ギヤ12と、1速主ギヤM1に噛合する1速副ギヤC1と、2速主ギヤM2に噛合する2速副ギヤC2と、3速主ギヤM3に噛合する3速副ギヤC3と、4速主ギヤM4に噛合する4速副ギヤC4と、リバース主ギヤMRにアイドルギヤIRを介して噛合するリバース副ギヤCRとが固設されていると共に、6速主ギヤM6に噛合する6速副ギヤC6が軸支されている。
【0018】
この変速機T/Mによれば、アウトプットシャフト9に固定されたハブH/R1にスプライン噛合されたスリーブS/R1を、リバース主ギヤMRのドグDRにスプライン噛合すると、アウトプットシャフト9がリバース回転し、上記スリーブS/R1を1速主ギヤM1のドグD1にスプライン噛合すると、アウトプットシャフト9が1速相当で回転する。そして、アウトプットシャフト9に固定されたハブH/23にスプライン噛合されたスリーブS/23を、2速主ギヤM2のドグD2にスプライン噛合すると、アウトプットシャフト9が2速相当で回転し、上記スリーブS/23を3速主ギヤM3のドグD3にスプライン噛合すると、アウトプットシャフト9が3速相当で回転する。
【0019】
そして、アウトプットシャフト9に固定されたハブH/45にスプライン噛合されたスリーブS/45を、4速主ギヤM4のドグD4にスプライン噛合すると、アウトプットシャフト9が4速相当で回転し、上記スリーブS/45を入力主ギヤ11のドグD5にスプライン噛合すると、アウトプットシャフト9が5速相当(直結)で回転する。そして、カウンタシャフト10に固定されたハブH6にスプライン噛合されたスリーブS6を、6速副ギヤC6のドグD6にスプライン噛合すると、アウトプットシャフト9が6速相当で回転する。上記各スリーブは、図示しないシフトフォークおよびシフトロッドを介して、運転室内のシフトレバーによってマニュアル操作される。つまり変速機T/Mはマニュアル式である。
【0020】
湿式多板クラッチ3は通常の構成である。即ち、図示省略するが、オイルが満たされたクラッチケーシング内で、入力側と出力側とにそれぞれ複数枚ずつ互い違いにクラッチプレートがスプライン噛合され、これらクラッチプレート同士をクラッチピストンにより押し付け合い、或いは解放して、クラッチの接続・分断を行うものである。クラッチピストンはクラッチスプリングにより常に断側に付勢されると共に、これを上回る油圧がクラッチピストンに付加されたときクラッチ3が締結される。クラッチ締結力ないしクラッチのトルク容量は与えられる油圧に応じて増大される。
【0021】
次に、図1の動力伝達装置を電子制御するための電子制御装置を図2を用いて説明する。ECU16にはクラッチソレノイドバルブCSVの他、本装置を電子制御するために様々なスイッチやセンサが接続されている。これにはエンジン回転数を検出するためのエンジン回転センサ18、クラッチ3の入力側の回転数即ちタービン5の回転数を検出するためのタービン回転センサ19、変速機T/Mの回転数、代表的には入力副ギヤ12の回転数を検出するための変速機回転センサ20、及び車速を検出するための車速センサ21が含まれる。これらのセンサは図2にも示される。特にECU16は変速機回転センサ20の出力と、入力主ギヤ11及び入力副ギヤ12のギヤ比とから、インプットシャフト8の回転数を計算し、これをクラッチ3の出力側回転数とする。即ちクラッチ出力側回転数を検出するための手段が変速機回転センサ20となる。
【0022】
また、ECU16には、パーキングブレーキが作動中か否かを検出するためのパーキングブレーキスイッチ22、フットブレーキが作動中か否かを検出するためのフットブレーキスイッチ23、及び変速機のギヤポジションを検出するためのギヤポジションセンサ24も接続される。
【0023】
そしてECU16にはノブスイッチ25も接続されている。即ち、本実施形態ではドライバーによる変速操作の開始時期を検出するため、或いはクラッチ断を開始するタイミングを決定するため、運転室のシフトレバーにおいて、レバーに対しシフトノブが僅かにシフト方向に揺動可能に取り付けられており、これらレバーとシフトノブとの間にノブスイッチ25が設けられている。そしてドライバーによる変速操作時、レバーの動作に先立ってシフトノブが揺動すると、ノブスイッチ25がONとなり、これを合図にクラッチ断を開始するようになっている。
具体的構成は特開平11−236931号公報に示されたものと同様である。
【0024】
また、本実施形態の動力伝達装置には、同公報に示されたような坂道発進補助装置(HSA;Hill Start Aid)が設けられており、その装置の手動ON/OFFを行うため運転室にHSAスイッチ26が設けられ、HSAスイッチ26がECU16に接続されている。
【0025】
ECU16には、アクセルペダルの踏み込み量をアクセル開度の要求量として読み込むアクセル開度センサ27、アクセルペダルへの足載せの有無によりアイドル要求を検出するアイドルセンサ28が接続される。
【0026】
また、ECU16には警報装置としてのブザーBZが接続される。ブザーBZは、ECU16の筐体に内蔵してもよいし、運転室内の適宜箇所に設置してもよい。警報装置は、電磁的なブザーや圧電ブザーやスピーカーで実現できる。奏鳴音は、チャイムでもベルでもよいし、電子的に合成されたビープ音や音声メッセージでもよい。本実施形態では、128ms間の奏鳴と128ms間の休止とを交互に行う断続警報音を出力する。
【0027】
次に、本実施形態に係る動力伝達装置の作動及び制御方法を説明する。
【0028】
この動力伝達装置では、エンジンEの動力を流体継手2、湿式多板クラッチ3、変速機T/Mという順で伝達する。ロックアップクラッチ7は原則として発進後は常にON(接)され、停車時及び発進時にOFF (断)される。従って発進時はAT車のように流体継手2のクリープを利用でき、摩擦クラッチを電子的に発進制御するものに比べ制御が簡単になると共に、走行中は流体継手2がロックアップされるのでスリップによるロスを防止できる。湿式多板クラッチ3は変速の度毎に断接される。これは通常のMT車と同様である。
【0029】
ここでロックアップクラッチ7の断接制御について詳しく述べると、ロックアップクラッチ7は比較的低車速である所定速度(本実施形態では約10km/h)以上で接とされる。正確には、ロックアップクラッチ接は、各ギヤ段においてインプットシャフト回転数が所定回転数(本実施形態では一律900rpm)以上に達すると接とされる。発進段(例えば多用される発進段である2速)で発進し、インプットシャフト回転数がその所定回転数(900rpm)に達すると、ロックアップクラッチが接とされ、このときの車速が低車速(約10km/h)である。
【0030】
まず、車両発進時の作動を説明する。車両がギヤニュートラルで停止中、ドライバーが発進しようとしてシフトレバーを発進段に操作しようとしたとする。するとシフトレバーにおいて、レバーの動作に先立ってシフトノブが揺動することによりノブスイッチ25がONされ、これを合図にクラッチ3が分断される。そして引き続きシフトレバーが操作されることによって変速機T/Mが発進段にギヤインされ、これがギヤポジションセンサ24によって検出されるとクラッチ3が接続される。この接続によってタービン5が駆動輪側から止められるので、タービン5に対しポンプ4が滑動し、クリープ力が発生するようになる。従って後はブレーキを離したりアクセルを踏み込んだりすれば車両が動き出すのである。
【0031】
次に、車両走行中の変速時の作動を説明する。車両が所定ギヤ段で走行中、ドライバーが変速しようとしてシフトレバーを次の変速段に操作しようとしたとする。するとレバーの動作に先立ってシフトノブが揺動し、ノブスイッチ25がONされ、これを合図にクラッチ3が分断される。そして引き続きシフトレバーが操作されることによって変速機T/Mが次の変速段にギヤインされ、これがギヤポジションセンサ24によって検出されるとクラッチ3が接続される。これによって変速が完了する。この変速中ロックアップクラッチ7はONのままで、エンジン動力がそのままクラッチ3に伝達される。
【0032】
次に、本発明による警報手段について説明する。警報手段は、車両内各部のステータスを総合して警報を作動するか、或いは既に作動している警報を停止するかなどを判断する。警報の内容は、ストール警報、坂道停止警報、高負荷走行警報の3種類である。各警報についてどのような条件で作動し停止するかを以下に説明する。
1)ストール警報
a)タイマーカウント条件
▲1▼ギアイン状態。即ち、ギヤポジションセンサ24が検出している変速機T/Mの現在のギア段がニュートラル以外であること。これは、変速機T/Mにおいてインプットシャフト8とアウトプットシャフト9とが連結されていることを示している。
【0033】
▲2▼クラッチ完接状態。即ち、図示しないクラッチ完接センサにより、変速クラッチ3の完接が検出されていること。これは、前記▲1▼との論理積により、流体継手2に負荷が繋がっていることを示すことになる。
【0034】
▲3▼フットブレーキ踏み込み。即ち、フットブレーキスイッチ23が検出しているステータスがオンであること。これは、ドライバがブレーキペダルに足を載せており、ブレーキランプが点灯状態であることを示している。
【0035】
▲4▼パーキングブレーキ作動。即ち、パーキングブレーキスイッチ22が検出しているステータスがオンであること。これは、ドライバがパーキングブレーキを作動させていることを示している。
【0036】
▲5▼車速=0km/h。即ち、車速センサ21が検出しているアウトプットシャフト9の回転数が所定値以下であること。これは、車両が停車状態であることを示している。ただし、車速センサ21が故障のときには、バックアップ車速を使用する。
【0037】
▲6▼エンジン回転センサが正常。エンジン回転センサ18が検出する回転数がエンジン停止時に0rpmを示すかどうかを調べる、エンジン回転数を他の回転センサ19、20、21が検出している回転数に対してクラッチ状態、ギア比などを考慮して対比する、電圧レベルを監視するなどしてエンジン回転センサ18が正常か異常かを判定する。エンジン回転センサ18が異常のときには▲7▼の判定が無効になる。
【0038】
▲7▼エンジン回転数が所定値以上。即ち、エンジン回転センサ18が検出する回転数が例えば、850rpm以上である。
【0039】
▲8▼エンジン回転センサが異常。前記▲6▼の反転であり、エンジン回転センサ18が異常のときに限り、▲9▼10の判定を有効にする。
【0040】
▲9▼アクセルセンサが正常。
【0041】
10アクセル踏み込み。即ち、アクセル開度センサ27が検出しているアクセル開度の要求量が所定値(例えば、10%)以上かつアイドルセンサ28がオフ(足載せ有)であること。これは、ドライバがアクセルペダルを踏み込んでいる状態であることを示している。
【0042】
警報手段は、タイマーカウント条件として、論理式▲1▼&▲2▼&(▲3▼|▲4▼)&▲5▼&{(▲6▼&▲7▼)|(▲8▼&▲9▼&10)}を用いる。&は論理積を表し、|は論理和を表す。従って、流体継手2に負荷が繋がっている▲1▼&▲2▼の状態で、フットブレーキ又はパーキングブレーキによる制動が行われている停車中(▲3▼|▲4▼)&▲5▼に、エンジン回転数が850rpm以上▲6▼&▲7▼(エンジン回転センサ18が異常▲8▼のときはアクセル開度が10%以上▲9▼&10で代用)となったとき、上記論理式が成立するのでストール操作が開始されたと認識し、ECU16に内蔵されている警報タイマのカウントを開始する。その後、上記論理式が不成立になれば、警報タイマをクリアするが、論理式が成立したまま警報タイマが所定時間、例えば、2秒をカウントすると、ブザーBZを奏鳴して警報とする。この2秒の警報保留時間は、坂道発進などの運転の必要性からアクセル、ブレーキの重複操作を行っている場合を考慮したものである。2秒以上の継続は、故意に重複操作を行っていると判定する。
b)警報停止
▲1▼ギアニュートラル。即ち、ギヤポジションセンサ24が検出している変速機T/Mの現在のギア段がニュートラルであること。これは、ドライバがシフトレバーをニュートラルの位置に戻したことを示している。
【0043】
▲2▼フットブレーキ開放。即ち、フットブレーキスイッチ23が検出しているステータスがオフであること。これは、ドライバがブレーキペダルから足を離したことを示している。
【0044】
▲3▼パーキングブレーキ解除。即ち、パーキングブレーキスイッチ22が検出しているステータスがオフであること。これは、ドライバがパーキングブレーキを解除したことを示している。
【0045】
▲4▼エンジン回転センサが正常。これは、前述したとおりである。
【0046】
▲5▼エンジン回転数が所定値未満。即ち、エンジン回転センサ18が検出する回転数が例えば、650rpm未満である。これは、ドライバがエンジン回転を下げる操作をしたことを示している。
【0047】
▲6▼エンジン回転センサが異常。これは、前述したとおりである。
【0048】
▲7▼アクセルセンサが正常。
【0049】
▲8▼アクセル開放。即ち、アクセル開度センサ27が検出しているアクセル開度の要求量が所定値(例えば、0%)かつアイドルセンサ28がオン(足載せ無)であること。これは、ドライバがアクセルペダルから足を離したことを示している。
【0050】
警報手段は、前記タイマーカウント条件が不成立で、かつ論理式{▲1▼|(▲2▼&▲3▼)|(▲4▼&▲5▼)|(▲6▼&▲7▼&▲8▼)}が成立すると、直ちに警報を停止する。即ち、ギアがニュートラルの位置に戻されるか、フットブレーキもパーキングブレーキも非作動に戻されるか、エンジン回転数が650rpm未満に下がるか、エンジン回転センサ18が異常のときはアクセルペダルが解放されるかしたとき、流体継手2に悪影響のある運転状態が解消されたと認識し、警報を停止する。
2)坂道停止警報
a)タイマーカウント条件
▲1▼ギアイン状態。
【0051】
▲2▼クラッチ完接状態。
【0052】
▲3▼車速≦3km/h。これは、車両が停車又は微速走行していることを示している。
【0053】
▲4▼エンジン回転センサが正常。
【0054】
▲5▼エンジン回転数が850rpm以上である。
【0055】
▲6▼エンジン回転センサが異常。
【0056】
▲7▼アクセルセンサが正常。
【0057】
▲8▼アクセル踏み込み。
【0058】
警報手段は、タイマーカウント条件として、論理式▲1▼&▲2▼&▲3▼&{(▲4▼&▲5▼)|(▲6▼&▲7▼&▲8▼)}が成立すると、流体継手2に負荷が繋がっている▲1▼&▲2▼の状態で、停車又は微速走行▲3▼中であり、エンジン回転数が850rpm以上▲4▼&▲5▼(エンジン回転センサ18が異常▲6▼のときはアクセル開度が10%以上▲7▼&▲8▼で代用)となったとき、坂道でバランス停車をしていると認識し、警報タイマのカウントを開始する。その後、上記論理式が不成立になれば、警報タイマをクリアするが、論理式が成立したまま警報タイマが所定時間、例えば、5秒をカウントすると、ブザーBZを奏鳴して警報とする。この5秒の警報保留時間は、坂道発進で加速に時間を要している場合を考慮したものである。5秒以上の継続は、発進、加速の意思がなくバランス停車又は微速走行を続けていると判定する。
b)警報停止
▲1▼ギアニュートラル。これは、ドライバがシフトレバーをニュートラルの位置に戻したことを示している。
【0059】
▲2▼エンジン回転センサが正常。
【0060】
▲3▼エンジン回転数が650rpm未満である。これは、ドライバがエンジン回転を下げる操作をしたことを示している。
【0061】
▲4▼エンジン回転センサが異常。
【0062】
▲5▼アクセルセンサが正常。
【0063】
▲6▼アクセル開放。これは、ドライバがアクセルペダルから足を離したことを示している。▲4▼&▲5▼&▲6▼により、エンジン回転センサ18が異常のときのバックアップを行う。
【0064】
警報手段は、前記タイマーカウント条件が不成立で、かつ論理式{▲1▼|(▲2▼&▲3▼)|(▲4▼&▲5▼&▲6▼)}が成立すると、直ちに警報を停止する。即ち、ギアがニュートラルの位置に戻されるか、エンジン回転数が650rpm未満に下がるか、エンジン回転センサ18が異常のときはアクセルペダルが解放されるかしたとき、流体継手2に悪影響のある運転状態が解消されたと認識し、警報を停止する。
3)高負荷走行警報
a)タイマーカウント条件
▲1▼ギアイン状態。
【0065】
▲2▼クラッチ完接状態。
【0066】
▲3▼エンジン回転センサが正常。
【0067】
▲4▼エンジン回転数が850rpm以上である。
【0068】
▲5▼エンジン回転センサが異常。
【0069】
▲6▼アクセルセンサが正常。
【0070】
▲7▼アクセル踏み込み。
【0071】
▲8▼ロックアップ解除。車速が低車速でロックアップクラッチ7が断に制御されている状態を示している。
【0072】
▲9▼ギアが3速以上。即ち、ギヤポジションセンサ24が検出している変速機T/Mの現在のギア段が3、4、5、6のいずれかである。
【0073】
10ギアが2速以下。即ち、ギヤポジションセンサ24が検出している変速機T/Mの現在のギア段がR、1、2のいずれかである。
【0074】
11車速>3km/h。
【0075】
12エンジン回転数−タービン回転数≧マップ値。即ち、エンジン回転センサ18が検出する回転数とタービン回転センサ19が検出する回転数との差が、予めECU16内のメモリ上に設けられているマップの当該エンジン回転数における許容回転数差を超えている。これは、流体継手のエンジン側と負荷側とで回転数に格差がある状態を示している。図3にマップの一例を示したように、エンジン回転数が低い場合、回転数差は比較的大きくても許容されるが、エンジン回転数が高い場合、回転数差は小さくなければ許容されない。
【0076】
警報手段は、タイマーカウント条件として、論理式▲1▼&▲2▼&{(▲3▼&▲4▼)|(▲5▼&▲6▼&▲7▼)&▲8▼&(▲9▼|10&11)&12}が成立すると、流体継手2に負荷が繋がっている▲1▼&▲2▼の状態で、かつエンジン回転数が850rpm以上▲3▼&▲4▼(エンジン回転センサ18が異常▲5▼のときはアクセル開度が10%以上▲6▼&▲7▼で代用)であり、ロックアップクラッチ7が断に制御されている状態で、車速によらず3速以上が選択されているか、2速以下であっても微速走行している(=停車していない)かであって、流体継手のエンジン側と負荷側とで回転数に許容できない格差がある状態となっていれば、高負荷走行が行われていると認識し、警報タイマのカウントを開始する。その後、タイマーカウント条件が不成立になると警報タイマのカウントを一時停止するが、成立に戻ればカウントを継続して積算(累積)を行い、所定時間、例えば、5秒をカウントすると、ブザーBZを奏鳴して警報とする。一時停止の経過時間は一時停止タイマでカウントして連続15秒経過すると警報タイマをクリアする。このように、高負荷状態でアクセルペダルを踏み込んで走行している時間が比較的短時間内に所定時間累積すると、流体継手内での滑りが激しいため流体温度が上昇してしまうので、警報を発する。
b)警報停止
▲1▼ギアニュートラル。これは、ドライバがシフトレバーをニュートラルの位置に戻したことを示している。
【0077】
▲2▼ロックアップオン。即ち、ロックアップクラッチ7が接に制御されていること。ECU16は、車速が所定の低車速に達するとロックアップクラッチ7を接に制御している。つまり、発進が既に達成された状態である。
【0078】
▲3▼エンジン回転数−タービン回転数<マップ値。
【0079】
▲4▼エンジン回転センサが正常。
【0080】
▲5▼エンジン回転数が650rpm未満である。
【0081】
▲6▼エンジン回転センサが異常。
【0082】
▲7▼アクセルセンサが正常。
【0083】
▲8▼アクセル開放。
【0084】
警報手段は、前記タイマーカウント条件が不成立になってから連続して0.6秒経過したことを警報音確立タイマでカウントした後、論理式▲1▼|▲2▼|▲3▼|{(▲4▼&▲5▼)|(▲6▼&▲7▼&▲8▼)}が成立すると、警報を停止する。警報音確立タイマによる警報音の持続を図ることにより、耳に聞き取れないような短時間で警報音がとぎれることを防止する。ここでの条件成立は、ドライバがシフトレバーをニュートラルの位置に戻したか、車速が立ち上がって流体継手2がロックアップされたか、流体継手2における回転数の格差が解消されたか、ドライバがエンジン回転数を下げる操作をしたかのいずれかである。
【0085】
【発明の効果】
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
【0086】
(1)ドライバに注意を促し、流体継手の温度が上がる好ましくない状態を未然に防止させることができる。
【0087】
(2)故意にストール状態にしようとしたり、坂道でアクセル操作により停止を保とうとしたり、高負荷状態でアクセル操作により強引に走行しようとしたとき、警報が出るので、ドライバがクラッチ自動制御式車両の適正な取り扱いを学習するのに効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すクラッチ自動制御式車両における動力伝達装置の構造図である。
【図2】本発明の一実施形態を示すクラッチ自動制御式車両における電子制御装置の入出力構成図である。
【図3】本発明において運転状態を判定するための格差マップの図である。
【符号の説明】
2 流体継手
3 湿式摩擦クラッチ(変速クラッチ)
7 ロックアップクラッチ
16 ECU(制御部)
20 変速機回転センサ
21 車速センサ
24 ギヤポジションセンサ
27 アクセル開度センサ
28 アイドルセンサ
BZ ブザー(警報装置)
E エンジン
T/M 変速機

Claims (4)

  1. エンジンに接続されたポンプと湿式摩擦クラッチに接続されたタービンとを有する流体継手を設けたクラッチ自動制御式車両において、エンジン回転数とタービン回転数との回転数差が許容回転数差より大きいとき警報を発する警報手段を設け、前記許容回転数差をエンジン回転数が大きくなるにつれて小さく設定したことを特徴とするクラッチ自動制御式車両。
  2. 前記警報手段は、ギアイン停車中にブレーキ操作とアクセル操作とが重複している状態が所定時間継続したとき、警報を発することを特徴とする請求項1記載のクラッチ自動制御式車両。
  3. 前記警報手段は、ギアインでアクセル操作による坂道停止又は微速走行している状態が所定時間継続したとき、警報を発することを特徴とする請求項1又は2記載のクラッチ自動制御式車両。
  4. 前記警報手段は、前記回転数差が前記許容回転数差より大きい状態が所定時間積算されたとき、警報を発することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のクラッチ自動制御式車両。
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