JP5125075B2 - 動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンと変速機との間に少なくとも流体継手を有し、上記変速機が自動変速の他に手動のシーケンシャルシフト操作が可能とされている動力伝達装置に係り、特に上記流体継手の油温が過高温になることに起因する流体継手内部部品の劣化や損傷を防止する技術に関するものである。
流体継手(フルードカップリング)は、船舶用、産業機械用、自動車用の動力伝達継手として従来から用いられている。流体継手を装備した車両用動力伝達装置においては、例えば特許文献1又は特許文献2に開示されるように、車両に搭載されたエンジンと変速機との間に少なくとも流体継手を介設して構成されている。なお、特許文献1においては、エンジンと変速機との間に流体継手と湿式多板クラッチを介設して構成されている。
このような車両用動力伝達装置に装備される流体継手は、例えばディーゼルエンジンのクランクシャフト(流体継手としての入力軸)に連結されたケーシングと、そのケーシングと対向して配設されケーシングに取り付けられたポンプと、そのポンプと対向配設された、入力軸と同一線上に配置された出力軸に取り付けられたタービンとを具備しており、駆動側のポンプの回転を流体(作動油)を仲介として被動側のタービンを回転させて、エンジンの動力を変速機側に伝達している。
上記流体継手においては、流体継手の滑りによるエネルギーロスをなくすため、ロックアップ装置を設け、このロックアップ装置を車速に対応させて断から接に作動させることにより、タービンをケーシングに接触させてポンプとタービンとを機械的に直結するようになっている。
ところで、上記変速機としては、乗用車等に採用されている全自動式のもの(AT)の他に、大型車に多く採用されている、手動変速機を基本構造とした自動式のもの(AMT:自動化された手動変速機)がある。後者の変速機(AMT)を備えた動力伝達装置においては、ドライバの意思で道路状況等に応じた変速を行うことが可能となる。
特開2002−295673号公報 特開平2−180364号公報
しかしながら、上記動力伝達装置においては、ドライバの意思が働く手動のシーケンシャルシフト操作時に、ドライバによっては流体継手の内部部品(例えばゴム製ないし合成樹脂製のシール部品)の保護を考えずに燃費重視で出来るだけ高速段を使用する場合があり、このような場合、流体継手の内部の油温が許容温度を超えてしまい、内部部品の劣化や損傷(例えばシール部品の焼き付き)等、耐久性の低下を招くおそれがあった。
なお、トルクコンバータを具備するAT車の自動変速機においては、トルクコンバータのスリップ量を検出する手段と、変速機に内蔵される油温センサからの検出温度と予め設定される設定温度とを比較する手段とを設け、上記スリップ量が所定値以上であり、且つ上記検出温度が設定温度を超える場合に、通常のロックアップ点データに対して低速側にシフトさせた高油温用のロックアップ点データ、及び又は通常の変速点データに対して高速側にシフトさせた高油温側にシフトさせた高油温用の変速点データを選択して変速制御するようにしたもの(特許文献2)もあるが、油温の昇温速度が非常に速く且つ降温しにくいため、油温に基づく制御では流体継手の内部部品の劣化や損傷を防止することが難しい。
本発明は、上記課題を解消し、シーケンシャルシフト操作時において流体継手の油温上昇に起因する内部部品の劣化や損傷を未然に防止することができ、耐久性の向上が図れる動力伝達装置を提供することを目的とする。
本発明は、エンジンと変速機との間に少なくとも流体継手を有し、上記変速機は自動変速の他に手動のシーケンシャルシフト操作が可能とされている動力伝達装置において、上記エンジンの回転数と上記流体継手のタービン回転数との差が設定値以上で且つ該設定値以上の状態が設時間継続したか否かを判定する滑り判定手段を有し、該滑り判定手段による判定が肯定されたときに、シフトチェンジ指令の有無を判定せず、現在の変速比より低い新変速比を設定し、該新変速比に基いた変速機入力回転数がロックアップ許諾回転数を超えたときに該新変速比を目標変速比に設定し、該目標変速比に基いてシフトダウン制御をすることを特徴とする。
本発明においては、上記流体継手を断接するロックアップ装置のロックアップが可能か否かを判定するロックアップ判定手段を有し、該ロックアップ判定手段の判定に応じてロックアップ制御をすることが好ましい。
また、上記ロックアップ判定手段は、現車速、現変速比、シフトダウン後の変速比から演算したシフトダウン後の変速機入力軸回転数が予め設定されたロックアップ許諾回転数を超えるときにロックアップが可能と判定することが好ましい。
更に、上記ロックアップ許諾回転数は、シーケンシャルシフト操作時の各変速比で異なっていることが好ましい。
また、上記ロックアップ判定手段における現車速、現変速比、シフトダウン後の変速比から演算したシフトダウン後の変速機入力軸回転数は、エンジンオーバーラン回転数を超えない値に設定されていることが好ましい。
本発明に係る動力伝達装置によれば、シーケンシャルシフト操作時における流体継手の油温上昇に起因する内部部品の劣化や損傷を未然に防止することができ、耐久性の向上が図れる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基いて詳述する。
図1は、本発明の一実施形態に係る動力伝達装置の概略図である。
図1に示すように、エンジン(本実施形態では、ディーゼルエンジン)Eには、クラッチ機構1を介して変速機T/Mが接続されており、本実施形態の動力伝達装置はいわゆる自動化された手動変速機(AMT)として構成されている。本実施形態の場合、クラッチ機構1は流体継手(フルードカップリング)2と湿式多板クラッチ(変速クラッチ)3とからなる。流体継手2は、エンジンEから変速機T/Mに至る動力伝達経路の途中であってその上流側に設けられ、湿式多板クラッチ3は同下流側に直列に設けられる。なお、ここでいう流体継手とは、トルクコンバータを含む広い概念であり、現に本実施形態においてもトルクコンバータを用いている。
流体継手2は、エンジンEの出力軸(クランク軸)1aに接続されたケーシング18と一体に回転するポンプ部4と、ケーシング18内でポンプ部4に対向され湿式多板クラッチ3の入力側に接続されたタービン部5と、タービン部5とポンプ部4との間に介設されたステータ部6とからなっている。また、この流体継手2には、ポンプ部4とタービン部5との締結・切離を行うロックアップクラッチ7と、そのロックアップクラッチ7を作動する油圧回路19からなるロックアップ装置20を有する。
湿式多板クラッチ3は、その入力側が入力軸3aを介してタービン部5に接続され、出力側が変速機T/Mの入力軸8に接続され、流体継手2と変速機T/Mとの間を断接するもので、常時はスプリング(図示せず)で断方向に付勢され、油圧回路19からの圧油にて接にされる。
詳しくは、湿式多板クラッチ3は、油が満たされたクラッチケーシング(図示せず)内で、入力側と出力側とにそれぞれ複数枚ずつ互い違いにクラッチプレート(或いはクラッチディスク)がスプライン噛合され、これらクラッチプレート同士を押し付け合い、或いは解放して、湿式多板クラッチ3の接続・分断を行うものである。
変速機T/Mは、入力軸8と、これと同軸に配置された出力軸9と、これら入力軸8及び出力軸9に平行に配置された副軸10とを有する。入力軸8には、入力主ギヤ11が設けられている。出力軸9には、1速主ギヤM1と、2速主ギヤM2と、3速主ギヤM3と、4速主ギヤM4と、リバース主ギヤMRとがそれぞれ軸支されていると共に、6速主ギヤM6が固設されている。副軸10には、入力主ギヤ11に噛合する入力副ギヤ12と、1速主ギヤM1に噛合する1速副ギヤC1と、2速主ギヤM2に噛合する2速副ギヤC2と、3速主ギヤM3に噛合する3速副ギヤC3と、4速主ギヤM4に噛合する4速副ギヤC4と、リバース主ギヤMRにアイドルギヤIRを介して噛合するリバース副ギヤCRとが固設されていると共に、6速主ギヤM6に噛合する6速副ギヤC6が軸支されている。
この変速機T/Mによれば、出力軸9に固定されたハブH/R1にスプライン噛合されたスリーブS/R1を、リバース主ギヤMRのドグDRにスプライン噛合すると、出力軸9がリバース回転し、上記スリーブS/R1を1速主ギヤM1のドグD1にスプライン噛合すると、出力軸9が1速相当で回転する。出力軸9に固定されたハブH/23にスプライン噛合されたスリーブS/23を、2速主ギヤM2のドグD2にスプライン噛合すると、出力軸9が2速相当で回転し、上記スリーブS/23を3速主ギヤM3のドグD3にスプライン噛合すると、出力軸9が3速相当で回転する。
出力軸9に固定されたハブH/45にスプライン噛合されたスリーブS/45を、4速主ギヤM4のドグD4にスプライン噛合すると、出力軸9が4速相当で回転し、上記スリーブS/45を入力主ギヤ11のドグD5にスプライン噛合すると、出力軸9が5速相当(直結)で回転する。副軸10に固定されたハブH6にスプライン噛合されたスリーブS6を、6速副ギヤC6のドグD6にスプライン噛合すると、出力軸9が6速相当で回転する。
上記各スリーブSは、運転室内のシフトレバー21を手動で切替え操作することで、ECU22及びアクチュエータ30を介して駆動操作されるようになっている。シフトレバー21は、例えば、ニュートラル位置、自動変速モード位置、リバース位置、シーケンシャルシフトモード位置に切替え可能になっている。また、シーケンシャルシフトモード位置では、例えば、シフトレバー21を前方に押す度に変速機T/Mが一段ずつシフトアップされ、シフトレバー21を後方に押す度に変速機T/Mが一段ずつシフトダウンされるようになっている。このようなシーケンシャルシフトモードでのシフトレバー21の操作をシーケンシャルシフト操作という。
またシフトレバー21によるギヤの切り替え操作の際には、先ず、ニュートラル位置で、湿式多板クラッチ3が断とされ、そのニュートラル位置から他の位置に切り替えた後は、湿式多板クラッチ3が接とされる。このシフトレバー21の操作による操作位置がECU(制御装置)22に入力される。
また、アクセルペダル23の踏み込み量は、センサ24により検出され、その踏み込み量がECU22に入力される。ブレーキペダル25の踏み込み量は、センサ26で検出され、その踏み込み量がECU22に入力される。変速機T/MにおけるスリーブSのギヤポジションは、センサ31により検出され、そのギヤポジションがECU22に入力される。
また、本実施形態においては、変速機T/Mの入力主ギヤ11又は入力主ギヤ11に噛合する入力副ギヤ12に、変速機T/Mの入力軸8の回転数(変速機入力軸回転数)を検出する回転センサ27が設けられ、その回転センサ27の検出値がECU22に入力される。6速主ギヤM6に、出力軸9の回転数(車速)を検出するセンサ32が設けられ、その車速がECU22に入力される。
ECU22は、回転センサ27の検出値(変速機入力軸回転数)が設定値(例えば800rpm)以下のときには、流体継手2のロックアップ装置20(油圧回路19)を断側に、設定値(例えば1000rpm)以上となったとき、ロックアップ装置20(油圧回路19)を接側に作動させてロックアップクラッチ7を接とするようになっている。
ここで、本実施形態においては、シーケンシャルシフト操作時における流体継手2の油温上昇に起因する内部部品の劣化や損傷を未然に防止するために、上記ECU22が、上記シーケンシャルシフト操作時において、上記エンジンEの回転数と上記流体継手2のタービン回転数との差が設定値以上で且つ該設定値以上の状態が設定時間(例えば4秒)継続したか否かを判定する滑り判定手段を有し、該滑り判定手段による判定が肯定されたときに、自動変速のシフトダウン制御をするようになっている。
上記滑り判定の設定値は、例えば図2に示すようにエンジン回転数によって変わる定数であり、エンジン回転数に基づいて常時計算により算出されている。例えば、エンジン回転数が1000rpmのとき、滑り判定の設値は300rpmであり、この場合、タービン回転数が700rpm未満になると滑り判定フラグがON(肯定)になる。
また、ECU22は、上記流体継手2を断接するロックアップ装置20のロックアップが可能か否かを判定するロックアップ判定手段を有し、該ロックアップ判定手段の判定に応じてロックアップ制御をするように設定されている。この場合、上記ロックアップ判定手段は、現車速、現変速比(すなわち現在の変速段:現ギヤ段)、シフトダウン後の変速比(すなわち新ギヤ段)から演算したシフトダウン後の変速機入力軸回転数が予め設定されたロックアップ許諾回転数を超えるときにロックアップが可能と判定するように設定されている。
また、上記ロックアップ許諾回転数は、シーケンシャルシフト操作時の各変速比(各ギヤ段)で異なっており、各変速比(各ギヤ段)に1つの定数が設定されている。また、上記ロックアップ判定手段における現車速、現変速比、シフトダウン後の変速比から演算したシフトダウン後の変速機入力軸回転数は、エンジンオーバーラン回転数を超えない値に設定されており、エンジンがオーバーラン回転数を超えることによる故障を防止している。
図3はシフトダウン制御の一例を示すフローチャートであり、図4はこのシフトダウン制御の前提条件となる滑り判定の一例を示すフローチャートである。この滑り判定においては、少なくとも次の6つの条件すなわち(1)シーケンシャルシフトモード(マニュアルモード)でギヤインしていること、(2)湿式多板クラッチ3が完接状態(クラッチ接)であること、(3)アクセル踏み込み量が5%を超えていること、(4)ロックアップ装置20が断側(すなわちロックアップクラッチ7が断)(ロックアップOFF)であること、(5)車速が時速3kmを超えていること、(6)エンジン回転数が800rpm以上であることを全て満足しているか否かを判定し(ステップS11)、該判定が肯定である場合、エンジン回転数とタービン回転数との差が設定値を超えているか否かを判定し(ステップS12)、該判定が肯定である場合、タイマーのインクリメントを行い(ステップS13)、タイマーが設定時間(4秒)以上であるか否かを判定し(ステップS14)、該判定が肯定である場合、滑り判定フラッグがON(肯定)となる(ステップS15)。なお、上記ステップS11が否定である場合、或いは、ステップS12が否定である場合には、タイマーのカウントをクリアにしてステップS11に戻る。また、上記ステップS14が否定である場合にもステップS11に戻る。
上記滑り判定フラグがONとなると、シフトダウン制御を行う。図3に示すように、先ずギヤ段nをn=1と設定し(ステップS1)、新ギヤ段としてギヤ段からn(この場合、1)を差し引いた段数を設定し(ステップS2)、該新ギヤ段が2以上である否かを判定し(ステップS3)、該判定が肯定である場合、新ギヤ段変速後の変速機入力軸回転数(現車速、現ギヤ段及びシフトダウン後の新ギヤ段から演算したシフトダウン後の変速機入力軸回転数)が予め設定されたロックアップ許諾回転数を超えているか否かを判定し(ステップS4)、該判定が肯定である場合、新ギヤ段変更後のエンジン回転数(現車速、現ギヤ段及びシフトダウン後の新ギヤ段から演算したシフトダウン後の変速機入力軸回転数)がエンジンオーバーラン回転数を超えない値か否かを判定し(ステップS5)、該判定が肯定である場合に目標ギヤ段を上記新ギヤ段に設定する(ステップS6)。
なお、上記ステップS3の判定が否定である場合、或いは、上記ステップS5の判定が否定である場合には、目標ギヤ段を現ギヤ段に設定する(ステップS7)。また、上記ステップS4の判定が否定である場合には、n=n+1と設定し(ステップS8)、上記ステップS2に戻る。
以上のようにして目標ギヤ段が設定されると共に、ECU22により該目標ギヤ段に変速機T/Mがシフトダウン制御される。この場合、ステップS6で終了する場合には、新ギヤ段に変速機T/Mが自動的にシフトダウンされると共にロックアップされる。これにより、流体継手の滑りが解消され、滑りに起因する油温の上昇が抑制される。この場合、ドライバの意思に反して自動的に変速機のシフトダウンが行われるため、シフトダウン時に警告音を発するように設定されていることが好ましい。一方、ステップS7で終了する場合には、目標ギヤ段が現ギヤ段であるため、変速機のシフトダウンは行われない。この場合、現状のままであり、流体継手の滑りによる油温の上昇が懸念されるため、警告音(車両の停車を促す目的で前記ステップS6の場合の警告音とは異なる警告音)を発するように設定されていることが好ましい。
次に、本実施形態に係る動力伝達装置の作動を説明する。
この動力伝達装置では、エンジンEの動力が流体継手2、湿式多板クラッチ3、変速機T/Mという順で伝達される。
発進時、ロックアップクラッチ7と湿式多板クラッチ3は、断とされ、ドライバがシフトレバー21の操作により、自動変速モード又はシーケンシャルシフトモードに切替えると、湿式多板クラッチ3が接となり、その状態では、流体継手2のタービン部5は、駆動輪側から止められているので,ポンプ部4のみが回転し、クリープ力が発生することになる。その後、ブレーキペダル25を離したり、アクセルペダル25を踏み込んだりすれば、タービン部5が回転して変速機T/M側に動力が伝達される。
発進後、ドライバがシーケンシャルシフトモードのままで車両を運転走行する場合があり、この場合、ECU22は、変速機T/Mの入力主ギヤ11又は入力主ギヤ11に噛合する入力副ギヤ12の回転(入力軸回転数)を回転センサ27で検出し、その検出値が、設定値(例えば、1000rpm)以上に達したときにロックアップクラッチ7が接となり、減速時や登坂路走行時など回転センサ27の検出値が、設定値(例えば、800rpm)以下になったときにはロックアップクラッチ7が断となるように制御する。
本実施形態においては、上記シーケンシャルシフト操作時において、上記エンジンの回転数と上記流体継手のタービン回転数との差が設定値(例えば、300rpm)以上で且つ該設定値以上の状態が設定時間(例えば、4秒)継続したか否かを判定する滑り判定手段を有し、該滑り判定手段による判定が肯定されたときに、自動変速のシフトダウン制御を行うように構成されているため、シーケンシャルシフト操作時において流体継手2の油温上昇に起因する内部部品の劣化や損傷を未然に防止することができ、耐久性の向上が図れる。
すなわち、シーケンシャルシフト操作時において、上記エンジンEの回転数と上記流体継手2のタービン回転数との差が設定値(例えば、300rpm)以上で且つ該設定値以上の状態が設定時間(例えば、4秒)継続しているということは、流体継手2に滑りが発生しており、この状態を放置すると、流体継手2内の油温が上昇して許容温度を超え、流体継手内部のシール部品の劣化や焼き付きを招くおそれがある。そこで、ECU22が上記滑り判定の条件を満足したとき、自動変速のシフトダウン制御を行うようにしたので、変速機T/Mにおける出力軸9側から入力軸8側に作用する回転数が増大し、流体継手2内部のタービン部5の回転数がポンプ部4の回転数に近づき、流体継手2の滑りが抑制され、油温の上昇を防止することができる。
また、本実施形態においては、ECU22が、上記流体継手2を断接するロックアップ装置20のロックアップが可能か否かを判定するロックアップ判定手段を有し、該ロックアップ判定手段の判定に応じてロックアップ制御を行い、現車速、現ギヤ段、シフトダウン後の新ギヤ段から演算したシフトダウン後の変速機入力軸回転数が予め設定されたロックアップ許諾回転数を超えるときにロックアップが可能と判定するようになっており、そのロックアップ許諾回転数は、シーケンシャルシフト操作時の各ギヤ段で異なっている(各ギヤ段に対応したロックアップ許諾回転数に設定されている)。これにより、上記自動変速のシフトダウン制御後にロックアップが行われるため、流体継手2の滑りが解消され、油温の上昇を防止することができ、油温上昇に起因する流体継手2の内部部品の劣化や損傷を未然に防止することができ、耐久性の向上が図れる。
更に、本実施形態においては、上記ロックアップ判定手段における現車速、現ギヤ段、シフトダウン後の新ギヤ段から演算したシフトダウン後の変速機入力軸回転数が、エンジンオーバーラン回転数を超えない値に設定されているため、シフトダウン後のロックアップにより出力側からエンジンEに作用する動力によりエンジンEがオーバーラン回転数になることを防止することができ、エンジンの故障を防止することができる。
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更が可能である。例えば、変速機は無断変速機であってもよく、この場合、変速段に対応する変速比が制御される。なお、無段変速機のシーケンシャルモードは、無段階ではなく、AMTと同じように区切られた変速ステップ比で変速される。また、本発明における動力伝達装置は、必ずしも湿式多板クラッチを必要とするものではない。
本発明の一実施形態に係る動力伝達装置の概略図である。 滑り判定の設定値の一例を示すグラフである。 シフトダウン制御の一例を示すフローチャートである。 滑り判定の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
E エンジン
T/M 変速機
1 クラッチ機構
2 流体継手

Claims (5)

  1. エンジンと変速機との間に少なくとも流体継手を有し、上記変速機は自動変速の他に手動のシーケンシャルシフト操作が可能とされている動力伝達装置において、上記エンジンの回転数と上記流体継手のタービン回転数との差が設定値以上で且つ該設定値以上の状態が設時間継続したか否かを判定する滑り判定手段を有し、該滑り判定手段による判定が肯定されたときに、シフトチェンジ指令の有無を判定せず、現在の変速比より低い新変速比を設定し、該新変速比に基いた変速機入力回転数がロックアップ許諾回転数を超えたときに該新変速比を目標変速比に設定し、該目標変速比に基いてシフトダウン制御をすることを特徴とする動力伝達装置。
  2. 上記流体継手を断接するロックアップ装置のロックアップが可能か否かを判定するロックアップ判定手段を有し、該ロックアップ判定手段の判定に応じてロックアップ制御をすることを特徴とする請求項1記載の動力伝達装置。
  3. 上記ロックアップ判定手段は、現車速、現変速比、シフトダウン後の変速比から演算したシフトダウン後の変速機入力軸回転数が予め設定されたロックアップ許諾回転数を超えるときにロックアップが可能と判定することを特徴とする請求項に記載のターボチャージャの制御装置。
  4. 上記ロックアップ許諾回転数は、シーケンシャルシフト操作時の各変速比で異なっていることを特徴とする請求項3記載の動力伝達装置。
  5. 上記ロックアップ判定手段における現車速、現変速比、シフトダウン後の変速比から演算したシフトダウン後の変速機入力軸回転数は、エンジンオーバーラン回転数を超えない値に設定されていることを特徴とする請求項2記載の動力伝達装置。
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