JP4886821B2 - 燃料電池車両 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池車両に関する。詳しくは、ディスチャージ抵抗を備えた燃料電池車両に関する。
近年、動力源として燃料電池を搭載した燃料電池車両が注目されている。燃料電池車両は、例えば、反応ガスを化学反応させて発電する燃料電池と、反応ガス流路を介して燃料電池に反応ガスを供給する反応ガス供給装置と、を備える。
燃料電池は、例えば、数十個から数百個のセルが積層されたスタック構造である。ここで、各セルは、膜電極構造体(MEA)を一対のセパレータで挟持して構成され、膜電極構造体は、アノード電極(陰極)及びカソード電極(陽極)の2つの電極と、これら電極に挟持された固体高分子電解質膜とで構成される。
この燃料電池のアノード電極に反応ガスとしての水素ガスを供給し、カソード電極に反応ガスとしての酸素を含むエアを供給すると、電気化学反応により発電する。この発電時に生成されるのは、基本的に無害な水だけであるため、環境への影響や利用効率の観点から、燃料電池車両が注目されている。
ところで、無負荷の状態で、すなわち燃料電池から電流を引き出さない状態で燃料電池に反応ガスを供給し続けると、燃料電池が高電圧状態となってしまう。しかしながら、燃料電池は高電圧状態において劣化するため、できるだけ高電圧状態にならないようにし、劣化を抑制する必要がある。そこで、従来では、モータなどの自動車の動力を発生するための車両負荷とは別に、余分な負荷としてディスチャージ抵抗を設け、このディスチャージ抵抗と燃料電池とを適宜接続し、燃料電池の発電電力を消費させることにより、燃料電池が高電圧状態になるのを防止している(特許文献1参照)。
より具体的には、特許文献1に示された燃料電池システムでは、ディスチャージ抵抗は、車両負荷と並列にして燃料電池に接続される。またさらに、ディスチャージ抵抗と燃料電池とを接続又は遮断する手段として、ディスチャージコンタクタがディスチャージ抵抗に対し直列に接続される。
特開2007−335126号公報
しかしながら、このような燃料電池システムでは、ディスチャージ抵抗と燃料電池とを遮断する手段は基本的にはディスチャージコンタクタのみであるため、このディスチャージコンタクタがオン故障した場合、ディスチャージ抵抗が常時発熱してしまい、燃料電池の発電電力が必要以上に消費されるだけでなくディスチャージ抵抗が劣化するおそれがある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、ディスチャージ抵抗とディスチャージコンタクタを備えた燃料電池車両であって、ディスチャージコンタクタがオン故障した場合であっても燃料電池とディスチャージ抵抗とを遮断できる燃料電池車両を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、反応ガスにより発電する燃料電池(例えば、後述の燃料電池スタック10)と、前記燃料電池に接続されたモータ・ジェネレータ(例えば、後述のモータ・ジェネレータ20)と、を備え、前記燃料電池の発電電力で前記モータ・ジェネレータを駆動することにより走行する燃料電池車両(例えば、後述の燃料電池車両1)を提供する。前記燃料電池車両は、前記燃料電池の正極と前記モータ・ジェネレータの正極とを接続する正極電力供給線(例えば、後述の正極電力供給線61)に設けられた正極燃料電池コンタクタ(例えば、後述の正極燃料電池コンタクタ611)と、前記燃料電池の負極と前記モータ・ジェネレータの負極とを接続する負極電力供給線(例えば、後述の負極電力供給線62)に設けられた負極燃料電池コンタクタ(例えば、後述の負極燃料電池コンタクタ621)と、正極及び負極の何れか一方の極の電力供給線のうち、前記燃料電池コンタクタより前記モータ・ジェネレータ側に設けられ、前記モータ・ジェネレータから前記燃料電池へ電流が逆流するのを防止する逆流防止ダイオード(例えば、後述の逆流防止ダイオード612)と、前記一方の極の電力供給線のうち前記燃料電池コンタクタ及び前記逆流防止ダイオードの間と、他方の極の電力供給線のうち前記燃料電池コンタクタより前記燃料電池側とを接続するディスチャージ回路(例えば、後述のディスチャージ回路65)と、前記ディスチャージ回路に設けられたディスチャージ抵抗(例えば、後述のディスチャージ抵抗654)及びディスチャージコンタクタ(例えば、後述のディスチャージコンタクタ652)と、前記燃料電池への反応ガスの供給開始時には、前記ディスチャージコンタクタを接続するとともに、前記一方の極の燃料電池コンタクタを接続し、前記燃料電池の発電電力を消費する発電電力消費手段(例えば、後述のECU80、及び後述の図2に示すスタックの起動処理の実行に係る手段)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、正極燃料電池コンタクタ及び負極燃料電池コンタクタがそれぞれ設けられた正極電力供給線及び負極電力供給線に対し、一方の極の電力供給線のうち燃料電池コンタクタよりモータ・ジェネレータ側と、他方の極の電力供給線のうち燃料電池側との間を接続するディスチャージ回路を設けた。このようにしてディスチャージ回路を正極、負極電力供給線に接続することにより、燃料電池とディスチャージ抵抗とを接続する閉回路には、ディスチャージコンタクタと、上記一方の極の燃料電池コンタクタとの2つのコンタクタが設けられることとなる。つまり、上記一方の極の燃料電池コンタクタを利用して、余分なディスチャージコンタクタを新たに設けることなくディスチャージコンタクタの冗長化を図ることができる。これにより、例えば、ディスチャージコンタクタがオン故障した場合であっても、上記一方の極の燃料電池コンタクタをオフにすることにより、燃料電池とディスチャージ抵抗とを遮断することができる。また、ディスチャージコンタクタの冗長化を図る際に、上記一方の極の燃料電池コンタクタを利用することにより、燃料電池車両の安全性を向上しながら、コストの上昇を抑えることができる。
記燃料電池車両は、前記ディスチャージコンタクタがオン故障した場合には、前記一方の極の燃料電池コンタクタをオフにする故障時遮断手段(例えば、後述のECU80、及び後述の図3に示す故障判定処理のステップS24の実行に係る手段)をさらに備えることを特徴とする。
本発明によれば、ディスチャージコンタクタがオン故障した場合、上記一方の極の燃料電池コンタクタをオフにし、燃料電池とディスチャージ抵抗とを遮断する。これにより、ディスチャージ抵抗が破損したり、燃料電池の発電電力がディスチャージ抵抗で必要以上に消費されたりするのを防止することができる。
記燃料電池車両は、前記一方の極の電力供給線のうち前記逆流防止ダイオードより前記モータ・ジェネレータ側と、前記他方の極の電力供給線のうち前記燃料電池コンタクタより前記モータ・ジェネレータ側とに接続された蓄電装置(例えば、後述のバッテリ40)と、前記故障時遮断手段により前記一方の極の燃料電池コンタクタをオフにした後、前記蓄電装置の電力で前記モータ・ジェネレータを駆動する故障時駆動手段(例えば、後述のECU80、及び後述の図3に示す故障判定処理のステップS25の実行に係る手段)と、をさらに備えることを特徴とする。
本発明によれば、ディスチャージコンタクタがオン故障し、上記一方の極の燃料電池コンタクタをオフにした場合、燃料電池コンタクタよりモータ・ジェネレータ側に接続された蓄電装置の電力でモータ・ジェネレータを駆動する。これにより、ディスチャージコンタクタがオン故障した場合であっても、ディスチャージ抵抗を保護しながら走行し続けることができる。
上記目的を達成するため請求項に記載の発明は、反応ガスにより発電する燃料電池(例えば、後述の燃料電池スタック10)と、前記燃料電池に接続されたモータ・ジェネレータ(例えば、後述のモータ・ジェネレータ20)と、を備え、前記燃料電池の発電電力で前記モータ・ジェネレータを駆動することにより走行する燃料電池車両(例えば、後述の燃料電池車両1A)を提供する。前記燃料電池車両は、前記燃料電池の正極と前記モータ・ジェネレータの正極とを接続する正極電力供給線(例えば、後述の正極電力供給線61)に設けられた正極燃料電池コンタクタ(例えば、後述の正極燃料電池コンタクタ611)と、前記燃料電池の負極と前記モータ・ジェネレータの負極とを接続する負極電力供給線(例えば、後述の負極電力供給線62)に設けられた負極燃料電池コンタクタ(例えば、後述の負極燃料電池コンタクタ621)と、正極及び負極の何れか一方の極の電力供給線のうち、前記燃料電池コンタクタより前記モータ・ジェネレータ側に設けられ、前記モータ・ジェネレータから前記燃料電池へ電流が逆流するのを防止する逆流防止ダイオード(例えば、後述の逆流防止ダイオード612)と、前記一方の極の電力供給線のうち前記燃料電池コンタクタより前記燃料電池側と、他方の極の電力供給線のうち前記燃料電池コンタクタより前記モータ・ジェネレータ側とを接続するディスチャージ回路(例えば、後述のディスチャージ回路65A)と、前記ディスチャージ回路に設けられたディスチャージ抵抗(例えば、後述のディスチャージ抵抗654A)及びディスチャージコンタクタ(例えば、後述のディスチャージコンタクタ652A)と、前記燃料電池への反応ガスの供給開始時には、前記ディスチャージコンタクタを接続するとともに、前記他方の極の燃料電池コンタクタを接続し、前記燃料電池の発電電力を消費する発電電力消費手段(例えば、後述のECU80A、及び図6に示すスタックの起動処理の実行に係る手段)と、を備えることを特徴とする。
記燃料電池車両は、前記ディスチャージコンタクタがオン故障した場合には、前記他方の極の燃料電池コンタクタをオフにする故障時遮断手段(例えば、後述のECU80A、及び後述の図7に示す故障判定処理のステップS54の実行に係る手段)をさらに備えることを特徴とする。
記燃料電池車両は、前記一方の極の電力供給線のうち前記逆流防止ダイオードより前記モータ・ジェネレータ側と、前記他方の極の電力供給線のうち前記燃料電池コンタクタより前記モータ・ジェネレータ側とに接続された蓄電装置(例えば、後述のバッテリ40)と、前記故障時遮断手段により前記他方の極の燃料電池コンタクタをオフにした後、前記蓄電装置の電力で前記モータ・ジェネレータを駆動する故障時駆動手段(例えば、後述のECU80A、及び後述の図7に示す故障判定処理のステップS55の実行に係る手段)と、をさらに備えることを特徴とする。
本発明は、上記請求項1発明において、ディスチャージ回路の正極電力供給線及び負極電力供給線に対する接続態様を変えたものである。したがって本発明によれば、上記請求項1発明と同様の効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池車両の構成を示すブロック図である。 上記実施形態に係るスタックの起動処理の手順を示すフローチャートである。 上記実施形態に係るディスチャージ回路及びディスチャージコンタクタの故障を判定する手順を示すフローチャートである。 上記実施形態に係るスタックの起動処理の具体例を示すタイムチャートである。 本発明の第2実施形態に係る燃料電池車両の構成を示すブロック図である。 上記実施形態に係るスタックの起動処理の手順を示すフローチャートである。 上記実施形態に係るディスチャージ回路及びディスチャージコンタクタの故障を判定する手順を示すフローチャートである。 上記実施形態に係るスタックの起動処理の具体例を示すタイムチャートである。
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る燃料電池車両1の構成を示すブロック図である。
燃料電池車両1は、燃料電池スタック10と、モータ・ジェネレータ20と、反応ガス供給装置30と、バッテリ40と、電子制御ユニット(以下、「ECU(Electric Control Unit)」という)80と、を含んで構成される。
燃料電池スタック(以下、「スタック」という)10は、例えば、数十個から数百個の燃料電池セルが積層されたスタック構造であり、スタック接続回路60を介してモータ・ジェネレータ20に接続されている。各燃料電池セルは、膜電極構造体(MEA)を一対のセパレータで挟持して構成される。膜電極構造体は、アノード電極(陰極)及びカソード電極(陽極)の2つの電極と、これら電極に挟持された固体高分子電解質膜とで構成される。通常、両電極は、固体高分子電解質膜に接して酸化・還元反応を行う触媒層と、この触媒層に接するガス拡散層とから形成される。このスタック10は、アノード電極側に水素ガスが供給され、カソード電極側に酸素を含むエアが供給されると、電気化学反応により発電する。
反応ガス供給装置30は、水素タンク31やエアコンプレッサ32を備え、水素タンク31に貯蔵された水素ガスやエアコンプレッサ32により圧縮されたエアをスタック10に供給する。反応ガス供給装置30からスタック10に供給される水素ガスやエアの供給量は、ECU80から入力される制御信号に基づいて制御される。
モータ・ジェネレータ20は、パワードライブユニット(以下、「PDU(Power Drive Unit)」という)25を介してスタック10及びバッテリ40に接続されている。PDU25は、スタック10の発電電力やバッテリ40の直流電力を三相交流電力に変換するとともにモータ・ジェネレータ20に供給し、これを駆動する。電力を供給することによりモータ・ジェネレータ20で発生した駆動力は、トランスミッションを介して図示しない駆動輪に伝達し、燃料電池車両1を走行させる。
また、燃料電池車両1の減速時において、駆動輪からモータ・ジェネレータ20に駆動力が伝達すると、モータ・ジェネレータ20は発電機として機能し、回生制動力を発生する。PDU25は、このモータ・ジェネレータ20の回生動作時に発生した三相交流電力を直流電力に変換するとともにバッテリ40に供給し、これを充電する。
スタック接続回路60は、スタック10の正極端子とPDU25及びモータ・ジェネレータ20の正極端子とを接続する正極電力供給線61と、スタック10の負極端子とPDU25及びモータ・ジェネレータ20の負極端子とを負極電力供給線62と、を含んで構成される。正極電力供給線61には、正極燃料電池コンタクタ611と逆流防止ダイオード612とが設けられており、負極電力供給線62には、負極燃料電池コンタクタ621が設けられている。
正極燃料電池コンタクタ611及び負極燃料電池コンタクタ621は、それぞれ、機械接点と、この接点を開閉する駆動コイルとを備えた電磁スイッチである。これら燃料電池コンタクタ611,621は、ECU80からの制御信号に基づいて動作し、スタック10とモータ・ジェネレータ20とを接続又は遮断する。スタック10の発電電力でモータ・ジェネレータ20を駆動する場合、これら燃料電池コンタクタ611,621を共にオンにし、スタック10とモータ・ジェネレータ20とを接続する。
逆流防止ダイオード612は、正極電力供給線61のうち正極燃料電池コンタクタ611よりモータ・ジェネレータ20側に設けられ、バッテリ40及びモータ・ジェネレータ20側からスタック10へ電流が逆流するのを防止する。
また、これら電力供給線61,62には、スタック10の電力を放電させるディスチャージ抵抗654を備えたディスチャージ回路65が接続されている。ディスチャージ回路65は、正極電力供給線61のうち正極燃料電池コンタクタ611及び逆流防止ダイオード612の間と、負極電力供給線62のうち負極燃料電池コンタクタ621よりスタック10側とを接続する。
ディスチャージ回路65は、電流ヒューズ651、温度ヒューズ653、ディスチャージ抵抗654、及びディスチャージコンタクタ652を直列に接続して構成される。より具体的には、ディスチャージ回路65のうち、ディスチャージ抵抗654より正極電力供給線61側には温度ヒューズ653と電流ヒューズ651とが設けられ、ディスチャージ抵抗654より負極電力供給線62側にはディスチャージコンタクタ652が設けられている。
ディスチャージ抵抗654は、スタック10に接続されることにより、スタック10で発電した電力をジュール熱として消費する。ディスチャージコンタクタ652は、機械接点と、この接点を開閉する駆動コイルとを備えた電磁スイッチである。このディスチャージコンタクタ652は、ECU80からの制御信号に基づいて動作し、ディスチャージ回路65を接続又は遮断する。
スタック10とディスチャージ抵抗654とを接続し、スタック10のディスチャージを行う場合、ディスチャージコンタクタ652をオンにするとともに、正極燃料電池コンタクタ611をオンにする。
一方、スタック10とディスチャージ抵抗654とを遮断する場合には、ディスチャージコンタクタ652及び正極燃料電池コンタクタ611を共にオフにするか、又は、ディスチャージコンタクタ652及び正極燃料電池コンタクタ611の何れかをオフにする。
電流ヒューズ651及び温度ヒューズ653は、ディスチャージ回路65の回路素子を保護するヒューズである。電流ヒューズ651は、所定の定格電流を超える電流が流れ続けるとディスチャージ回路65を切断し、ディスチャージ抵抗654及びディスチャージコンタクタ652に過電流が流れ続けるのを防止する。温度ヒューズ653は、ディスチャージ抵抗654に接して設けられ、ディスチャージ抵抗654とほぼ等しい温度に保たれる。この温度ヒューズ653は、所定の定格温度を超えた状態が続くとディスチャージ回路65を切断し、ディスチャージ抵抗654が過昇温するのを防止する。
バッテリ40は、車両の制動時における回生電力や、スタック10で発電した電力を蓄電しておき、直流電力を出力する。このバッテリ40は、リレー回路70を介して、モータ・ジェネレータ20に接続されている。より具体的には、バッテリ40の正極端子は、正極電力供給線61のうち逆流防止ダイオード612よりモータ・ジェネレータ20側に接続され、バッテリ40の負極端子は、負極電力供給線62のうち負極燃料電池コンタクタ621よりモータ・ジェネレータ20側に接続される。
リレー回路70は、バッテリ40の正極端子とPDU25の正極入力端子とを接続又は遮断する正極バッテリコンタクタ71及びプリチャージコンタクタ73と、バッテリ40の負極端子とPDU25の負極入力端子とを接続又は遮断する負極バッテリコンタクタ72と、プリチャージコンタクタ73に直列に接続された抵抗74と、を備える。また、プリチャージコンタクタ73及び抵抗74は、正極バッテリコンタクタ71をバイパスするように、この正極バッテリコンタクタ71に対し並列に設けられる。
これらバッテリコンタクタ71,72及びプリチャージコンタクタ73は、それぞれ、機械接点と、この接点を開閉する駆動コイルとを備えた電磁スイッチである。これらコンタクタ71,72,73は、ECU80からの制御信号に基づいて動作し、バッテリ40とPDU25とを接続又は遮断する。
モータ・ジェネレータ20及びそのPDU25、並びに各種補機類に含まれる平滑コンデンサを充電するプリチャージを行う場合には、抵抗74が直列に接続されたプリチャージコンタクタ73をオンにする。そして、このプリチャージが完了した後は、正極バッテリコンタクタ71をオンにする。また、バッテリ40を遮断する場合には、全てのコンタクタ71,72,73をオフにする。
ECU80には、第1電流センサ622、第2電流センサ655、及びサーミスタ656などの各種センサや、イグニッションスイッチ(図示せず)が接続されている。
第1電流センサ622は、負極電力供給線62のうち、負極ディスチャージコンタクタ652が接続された部分よりスタック10側に設けられ、負極電力供給線62を流通するスタック10の出力電流IFCを検出し、検出値に略比例した検出信号をECU80に出力する。第2電流センサ655は、ディスチャージ回路65のうち、温度ヒューズ653と電流ヒューズ651との間に設けられ、スタック10のディスチャージを実行している間においてディスチャージ抵抗654を流通する電流(以下、「ディスチャージ電流」という)IDSを検出し、検出値に略比例した検出信号をECU80に出力する。
サーミスタ656は、ディスチャージ抵抗654に接して設けられ、ディスチャージ抵抗654とほぼ等しい温度に保たれるとともに、このディスチャージ抵抗654の温度TDSに略比例した信号をECU80に出力する。イグニッションスイッチは、燃料電池車両1の運転席に設けられており、運転者の操作に応じて、車両の起動、又は、車両の停止を指令する信号をECU80に出力する。
ECU80は、各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定のレベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換するなどの機能を有する入力回路と、中央演算処理ユニット(以下「CPU」という)とを備える。この他、ECU80は、CPUで実行される各種演算プログラム及び演算結果などを記憶する記憶回路と、反応ガス供給装置30、燃料電池コンタクタ611,621、ディスチャージコンタクタ652、バッテリコンタクタ71,72、及びプリチャージコンタクタ73などに制御信号を出力し、これらを制御する出力回路と、を備える。また、以上のようなハードウェア構成により、ECU80には、以下に示すようなスタックの起動処理(後述の図2参照)や、故障判定処理(後述の図3参照)などを実行する各種モジュールが構成される。
次に、図2及び図3を参照して本実施形態に係るスタックの起動処理及び故障判定処理の手順について詳細に説明する。
図2は、スタックの起動処理の手順を示すフローチャートである。この起動処理は、イグニッションスイッチがオンにされたことに応じて、ECU80により実行される。なお、この起動処理を開始する時点では、正極燃料電池コンタクタ、負極燃料電池コンタクタ、ディスチャージコンタクタ、正極バッテリコンタクタ、負極バッテリコンタクタ、及びプリチャージコンタクタは全てオフにされ、また後述のディスチャージコンタクタ故障フラグ及びディスチャージ回路故障フラグは「0」にセットされている。
ステップS1では、スタックのディスチャージが必要であるか否かを判別する。この判別がYESの場合にはステップS2に移り、NOの場合にはステップS4に移る。より具体的には、前回イグニッションスイッチをオフにしスタックによる発電を停止してから、今回イグニッションスイッチをオンにしスタックの起動を開始するまでのソーク時間を計測しておき、このソーク時間が所定の判定時間より短い場合にはスタックのディスチャージを行う必要は無いと判断する。また、ソーク時間が上述の判定時間以上である場合には、スタックのアノード電極側に酸素が侵入しており、スタックのディスチャージを行う必要があると判断する。
この他、イグニッションスイッチをオンにしたときにスタックの電圧が所定値を下回っていた場合や、スタックに設けられた酸素センサにより検出された酸素濃度が所定値を上回っており、起動中にスタックが高電位に晒される可能性がある場合にも、スタックのディスチャージを行う必要があると判断する。
ステップS2では、スタックのディスチャージを開始するべくディスチャージコンタクタをオンにし、ステップS3に移る。そしてステップS3では、正極燃料電池コンタクタをオンにし、ステップS4に移る。これにより、スタックとディスチャージ抵抗が接続される。したがって、スタックに反応ガスを供給し発電を開始すると、スタックの発電電力はディスチャージ抵抗で消費される。
ステップS4では、正極バッテリコンタクタをオフにしたまま負極バッテリコンタクタ及びプリチャージコンタクタをオンにすることにより、プリチャージを実行する。
ステップS5では、プリチャージが完了したことに伴い、プリチャージコンタクタをオフにするとともに、正極バッテリコンタクタ及び負極バッテリコンタクタをオンにする。またここで、正極、負極バッテリコンタクタをオンにすることにより、エアコンプレッサやモータ・ジェネレータなどの負荷をバッテリの電力により駆動することが可能となる。
ステップS6では、スタックの起動を開始する。つまり、エアコンプレッサの駆動を開始するとともに、スタックへの反応ガスの供給を開始し、ステップS8に移る。
ステップS8では、スタックの起動が完了したか否かを判別する。この判別がNOの場合には、ステップS9に移る。
ここで、スタックの起動が完了したか否かは、例えば、スタックの出力電圧VFCが所定の起動判定値VOCVより大きくなったか否かによって判別することができる。この他、例えば、上述のステップS6において反応ガスの供給を開始してから、所定の時間が経過したか否かによって判別することもできる。
ステップS9では、ディスチャージ抵抗の通電時間が所定の許容時間内であるか否か、または、ディスチャージ抵抗の温度が許容温度以下であるか否かを判別する。この判別がYESの場合にはステップS8に移り、NOの場合にはステップS10に移る。これら許容時間及び許容温度は、ディスチャージ抵抗を保護できるように、その定格に応じて適宜設定される。
ステップS10では、ディスチャージ抵抗の通電時間又は温度がその許容範囲を超えたと判別されたことに応じて、ディスチャージ回路を遮断するべく、ディスチャージコンタクタをオフにし、ステップS8に移る。
一方、ステップS8の判別がYESの場合には、スタックとモータ・ジェネレータとを接続するべくステップS11に移る。そして、ステップS11では、正極燃料電池コンタクタがオンであるか否か、すなわちスタックのディスチャージを実行したか否かを判別する。ステップS11の判別がYESであり正極燃料電池コンタクタが既にオンにされている場合には、ステップS12に移り、負極燃料電池コンタクタのみをオンにした後、ステップS14に移る。一方、ステップS11の判別がNOであり正極燃料電池コンタクタがオフである場合には、ステップS13に移り、正極燃料電池コンタクタ及び負極燃料電池コンタクタを共にオンにした後、ステップS14に移る。
ステップS14では、ディスチャージコンタクタがオンであるか否かを判別する。ステップS14の判別がNOであり、ディスチャージコンタクタが既にオフにされている場合には、直ちに起動処理を終了する。一方、ステップS14の判別がYESであり、ディスチャージコンタクタがオンにされている場合には、ステップS15に移り、ディスチャージコンタクタをオフにした後、この起動処理を終了する。
図3は、ディスチャージ回路及びディスチャージコンタクタの故障を判定する手順を示すフローチャートである。この故障判定処理は、イグニッションをオンにした後、ECU80により所定の周期で実行される割り込み処理である。
ステップS21では、ディスチャージコンタクタをオンに指令している最中であるか否かを判別する。例えば図2に示すスタックの起動処理を行っている場合、ステップS2を実行してからステップS10又はステップS15を実行するまでの間、すなわちスタックのディスチャージを行っている間、ディスチャージコンタクタはオンに指令される。
ステップS21の判別がNOであり、ディスチャージコンタクタをオンに指令している最中でない場合には、ディスチャージコンタクタのオン故障を判定するべく、ステップS22に移る。ステップS22では、ディスチャージ電流IDSが値0より大きいか、又は、ディスチャージ抵抗の温度TDSが上昇した状態であるか否かを判別する。このステップS22の判別がYESである場合、ディスチャージコンタクタがオフになっているべきであるにもかかわらず、ディスチャージ抵抗に電流が流れていることを意味するので、ディスチャージコンタクタはオン故障した状態であると判断し、ステップS23に移る。一方、ステップS22の判別がNOである場合、ディスチャージ抵抗に電流が流れておらず、ディスチャージコンタクタは正常な状態であると判断し、この処理を直ちに終了する。
ステップS23では、ディスチャージコンタクタがオン故障した状態であることを示すディスチャージコンタクタ故障フラグに「1」をセットし、ステップS24に移る。そして、ステップS24では、ディスチャージコンタクタがオン故障した状態であると判断されたことに応じて、ディスチャージ抵抗とスタックとの接続を確実に切断するために正極燃料電池コンタクタをオフにし、ステップS25に移る。ステップS25では、正極燃料電池コンタクタをオフにすることでスタックの発電電力による走行ができなくなったことに応じて、バッテリの電力でモータ・ジェネレータを駆動するバッテリ走行を開始し、この処理を終了する。
一方、ステップS21の判別がYESであり、ディスチャージコンタクタをオンに指令している最中である場合には、ステップS26に移る。そして、ステップS26では、スタックに反応ガスを供給し、発電を行っているか否かを判別する。このステップS26の判別がYESの場合には、ディスチャージ回路の故障を判定するべく、ステップS27に移る。一方、ステップS26の判別がNOの場合には、この処理を直ちに終了する。
ステップS27では、スタックの出力電流IFCが略値0であるか否かを判別する。このステップS27の判別がYESである場合、反応ガスを供給しスタックで発電を行いながらディスチャージコンタクタをオンにしているにもかかわらず、ディスチャージ抵抗に電流が流れていないことを意味するのであるから、ディスチャージ回路は故障していると判断し、ステップS28に移る。そして、ステップS28では、ディスチャージ回路が故障したことを示すディスチャージ回路故障フラグに「1」をセットし、この処理を終了する。ここで、ディスチャージ回路が故障した原因としては、例えば、ディスチャージコンタクタやディスチャージ抵抗の故障の他、電流ヒューズや温度ヒューズが切断した場合などが考えられる。一方、ステップS27の判別がNOである場合、ディスチャージ回路は正常な状態であると判断し、この処理を直ちに終了する。
図4は、スタックの起動処理の具体例を示すタイムチャートである。
先ず、時刻tにおいて、イグニッションスイッチがオンにされたことに応じて、スタックの起動処理を開始する。
時刻tでは、スタックのディスチャージが必要であると判別されたことに応じて、ディスチャージコンタクタと正極燃料電池コンタクタをオンにする(図2のステップS2,S3参照)。
時刻tでは、負極バッテリコンタクタとプリチャージコンタクタをオンにし、モータ・ジェネレータ及びそのPDU、並びに各種補機類に含まれる平滑コンデンサのプリチャージを開始する(図2のステップS4参照)。なお、このプリチャージは、時刻tから時刻tまで実行される。ここで、図4に示すように、プリチャージを開始することにより、時刻tから時刻tにかけて、バッテリの出力電圧V2は上昇し、所定値に漸近的に収束する。
時刻tでは、プリチャージが完了したことに応じてプリチャージコンタクタをオフにするとともに、正極バッテリコンタクタをオンにする(図2のステップS5参照)。これにより、バッテリの電力でエアコンプレッサやモータ・ジェネレータなどを駆動することが可能となる。
時刻tでは、バッテリの電力によりエアコンプレッサを駆動し、水素ガスと空気からなる反応ガスのスタックへの供給を開始する(図2のステップS6参照)。ここで、図4に示すように、反応ガスの供給を開始することにより、スタックで発電が開始し、スタックの出力電圧VFCが上昇し始める。またこの時、上述のようにディスチャージコンタクタをオンにしているので、ディスチャージ抵抗に電流が流通するとともに、スタックの出力電流IFCも上昇し始める。
時刻tでは、スタックの出力電圧VFCが所定の起動判定値VOCVより大きく、かつバッテリの出力電圧V2より大きくなったと判別されたことに応じて、負極燃料電池コンタクタをオンにする(図2のステップS12参照)。上述のように、閾値V2THは、起動判定値VOCVよりやや小さな値に設定する。これにより、時刻tにおいて燃料電池コンタクタをオンにした際に、過電流が流れるのを防止することができる。
時刻tにおいて燃料電池コンタクタをオンにしてから、所定のラップ期間を経た後、時刻tでは、ディスチャージコンタクタをオフにする(図2のステップS15参照)。
ここで、図5において、時刻t〜t及び時刻t以降のディスチャージコンタクタがオフとなった期間では、ディスチャージ電流とディスチャージ抵抗の温度を監視することにより、ディスチャージコンタクタのオン故障が判定される(図3のステップS21〜S25参照)。また、時刻t〜tのディスチャージコンタクタがオンでありかつ反応ガスをスタックに供給している期間では、スタックの出力電流を監視することにより、ディスチャージ回路の故障が判定される(図3のステップS21,S26〜S28参照)。
本実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)正極燃料電池コンタクタ611及び負極燃料電池コンタクタ621がそれぞれ設けられた正極電力供給線61及び負極電力供給線62に対し、正極電力供給線61のうち正極燃料電池コンタクタ611よりモータ・ジェネレータ20側と、負極電力供給線62のうちスタック10側との間を接続するディスチャージ回路65を設けた。このようにしてディスチャージ回路65を正極、負極電力供給線61,62に接続することにより、スタック10とディスチャージ抵抗654とを接続する閉回路には、ディスチャージコンタクタ652と、正極燃料電池コンタクタ611との2つのコンタクタが設けられることとなる。つまり、正極燃料電池コンタクタ611を利用して、余分なディスチャージコンタクタを新たに設けることなくディスチャージコンタクタの冗長化を図ることができる。これにより、例えば、ディスチャージコンタクタ652がオン故障した場合であっても、正極燃料電池コンタクタ611をオフにすることにより、スタック10とディスチャージ抵抗654とを遮断することができる。また、ディスチャージコンタクタの冗長化を図る際に、正極燃料電池コンタクタ611を利用することにより、燃料電池車両1の安全性を向上しながら、コストの上昇を抑えることができる。
(2)ディスチャージコンタクタ652がオン故障した場合、正極燃料電池コンタクタ611をオフにし、スタック10とディスチャージ抵抗654とを遮断する。これにより、ディスチャージ抵抗654が破損したり、スタック10の発電電力がディスチャージ抵抗654で必要以上に消費されたりするのを防止することができる。
(3)ディスチャージコンタクタ652がオン故障し、正極燃料電池コンタクタ611をオフにした場合、燃料電池コンタクタ611,621よりモータ・ジェネレータ20側に接続されたバッテリ40の電力でモータ・ジェネレータ20を駆動する。これにより、ディスチャージコンタクタ652がオン故障した場合であっても、ディスチャージ抵抗654を保護しながら走行し続けることができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について、図5〜図8を参照して説明する。
以下の第2実施形態の説明にあたって、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
図5は、本実施形態に係る燃料電池車両1Aの構成を示すブロック図である。本実施形態の燃料電池車両1Aは、ディスチャージ回路65A及びECU80Aの構成が、第1実施形態の燃料電池車両1と異なる。
ディスチャージ回路65Aは、正極電力供給線61のうち正極燃料電池コンタクタ611よりスタック10側と、負極電力供給線62のうち負極燃料電池コンタクタ621よりモータ・ジェネレータ20側とを接続する。
ディスチャージ回路65Aは、温度ヒューズ653A、ディスチャージ抵抗654A、ディスチャージコンタクタ652A、及び電流ヒューズ651Aを直列に接続して構成される。より具体的には、ディスチャージ回路65Aのうち、ディスチャージ抵抗654Aより正極電力供給線61側にはディスチャージコンタクタ652Aと電流ヒューズ651Aとが設けられ、ディスチャージ抵抗654Aより負極電力供給線62側には温度ヒューズ653Aが設けられている。
スタック10とディスチャージ抵抗654Aとを接続し、スタック10のディスチャージを行う場合、ディスチャージコンタクタ652Aをオンにするとともに、負極燃料電池コンタクタ621をオンにする。
一方、スタック10とディスチャージ抵抗654Aとを遮断する場合には、ディスチャージコンタクタ652A及び負極燃料電池コンタクタ621を共にオフにするか、又は、ディスチャージコンタクタ652A及び負極燃料電池コンタクタ621の何れかをオフにする。
次に、図6及び図7を参照して本実施形態に係るスタックの起動処理及び故障判定処理の手順について詳細に説明する。
図6は、スタックの起動処理の手順を示すフローチャートである。ステップS31〜S45で構成される本実施形態の起動処理のうち、ステップS31、S34〜S40、S44、S45は、それぞれ、図2に示す第1実施形態の起動処理のステップS1、S4〜S10、S14、S15とほぼ同じであるので、詳細な説明を省略する。
ステップS32では、スタックのディスチャージを開始するべくディスチャージコンタクタをオンにし、ステップS33に移る。ステップS33では、負極燃料電池コンタクタをオンにし、ステップS34に移る。これにより、スタックとディスチャージ抵抗とは接続される。したがって、スタックに反応ガスを供給し発電を開始すると、スタックの発電電力はディスチャージ抵抗で消費される。
ステップS41では、負極燃料電池コンタクタがオンであるか否か、すなわちスタックのディスチャージを実行したか否かを判別する。ステップS41の判別がYESであり負極燃料電池コンタクタが既にオンにされている場合には、ステップS42に移り、正極燃料電池コンタクタをのみをオンにした後、ステップS44に移る。一方、ステップS41の判別がNOであり負極燃料電池コンタクタがオフである場合には、ステップS43に移り、正極燃料電池コンタクタ及び負極燃料電池コンタクタを共にオンにした後、ステップS44に移る。
図7は、ディスチャージ回路及びディスチャージコンタクタの故障を判定する手順を示すフローチャートである。ステップS51〜S58で構成されている本実施形態の故障判定処理のうち、ステップS51、S52、及びS56〜S58は、それぞれ、図3に示す第1実施形態の故障判定処理のステップS21、S22、及びS26〜S28とほぼ同じであるので、詳細な説明を省略する。
ステップS53においてディスチャージコンタクタ故障フラグに「1」をセットした後、ステップS54では、ディスチャージコンタクタがオン故障した状態であると判断されたことに応じて、ディスチャージ抵抗とスタックとの接続を確実に切断するために負極燃料電池コンタクタをオフにし、ステップS55に移る。ステップS55では、負極燃料電池コンタクタをオフにすることでスタックの発電電力による走行ができなくなったことに応じて、バッテリの電力でモータ・ジェネレータを駆動するバッテリ走行を開始し、この処理を終了する。
図8は、スタックの起動処理の具体例を示すタイムチャートである。
先ず、時刻t10において、イグニッションスイッチがオンにされたことに応じて、スタックの起動処理を開始する。
時刻t11では、スタックのディスチャージが必要であると判別されたことに応じて、ディスチャージコンタクタと負極燃料電池コンタクタがオンにされる(図6のステップS32,S33参照)。
時刻t12では、負極バッテリコンタクタとプリチャージコンタクタをオンにし、モータ・ジェネレータ及びそのPDU、並びに各種補機類に含まれる平滑コンデンサのプリチャージを開始する(図6のステップS34参照)。なお、このプリチャージは、時刻t12から時刻t13まで実行される。
時刻t13では、プリチャージが完了したことに応じてプリチャージコンタクタをオフにするとともに、正極バッテリコンタクタをオンにする(図6のステップS35参照)。
時刻t14では、エアコンプレッサを駆動し、水素ガスと空気からなる反応ガスのスタックへの供給を開始する(図6のステップS36参照)。
時刻t15では、スタックの出力電圧VFCが所定の起動判定値VOCVより大きく、かつバッテリの出力電圧V2より大きくなったと判別されたことに応じて、正極燃料電池コンタクタをオンにする(図6のステップS42参照)。
時刻t15において燃料電池コンタクタをオンにしてから、所定のラップ期間を経た後、時刻t16では、ディスチャージコンタクタをオフにする(図6のステップS45参照)。
本実施形態によれば、上述の(1)〜(3)と同様の効果を奏する。
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。
例えば上記第1実施形態では、正極電力供給線に逆流防止ダイオードを設けたが、これに限らず負極電力供給線に逆流防止ダイオードを設けてもよい。この場合、ディスチャージ回路は、負極電力供給線のうち負極燃料電池コンタクタ及び逆流防止ダイオードの間と、正極電力供給線のうち正極燃料電池コンタクタよりスタック側とを接続するようにすることが好ましい。またこの場合には、スタックとディスチャージ抵抗とを接続する閉回路には、ディスチャージコンタクタと負極燃料電池コンタクタとが設けられることとなる。
また、例えば上記第2実施形態においても、正極電力供給線に逆流防止ダイオードを設けたが、これに限らず負極電力供給線に逆流防止ダイオードを設けてもよい。この場合、ディスチャージ回路は、負極電力供給線のうち負極燃料電池コンタクタよりスタック側と、正極電力供給線のうち正極燃料電池コンタクタよりモータ・ジェネレータ側とを接続するようにすることが好ましい。またこの場合には、スタックとディスチャージ抵抗とを接続する閉回路には、ディスチャージコンタクタと正極燃料電池コンタクタとが設けられることとなる。
1,1A…燃料電池車両
10…燃料電池スタック(燃料電池)
20…モータ・ジェネレータ
25…PDU
30…反応ガス供給装置
40…バッテリ(蓄電装置)
60…スタック接続回路
61…正極電力供給線
611…正極燃料電池コンタクタ
612…逆流防止ダイオード
62…負極電力供給線
621…負極燃料電池コンタクタ
65,65A…ディスチャージ回路
652,652A…ディスチャージコンタクタ
654,654A…ディスチャージ抵抗
80,80A…ECU(発電電力消費手段、故障時遮断手段、故障時駆動手段)

Claims (2)

  1. 反応ガスにより発電する燃料電池と、
    前記燃料電池に接続されたモータ・ジェネレータと、を備え、前記燃料電池の発電電力で前記モータ・ジェネレータを駆動することにより走行する燃料電池車両であって、
    前記燃料電池の正極と前記モータ・ジェネレータの正極とを接続する正極電力供給線に設けられた正極燃料電池コンタクタと、
    前記燃料電池の負極と前記モータ・ジェネレータの負極とを接続する負極電力供給線に設けられた負極燃料電池コンタクタと、
    正極及び負極の何れか一方の極の電力供給線のうち、前記燃料電池コンタクタより前記モータ・ジェネレータ側に設けられ、前記モータ・ジェネレータから前記燃料電池へ電流が逆流するのを防止する逆流防止ダイオードと、
    前記一方の極の電力供給線のうち前記燃料電池コンタクタ及び前記逆流防止ダイオードの間と、他方の極の電力供給線のうち前記燃料電池コンタクタより前記燃料電池側とを接続するディスチャージ回路と、
    前記ディスチャージ回路に設けられたディスチャージ抵抗及びディスチャージコンタクタと、
    前記燃料電池への反応ガスの供給開始時には、前記ディスチャージコンタクタを接続するとともに、前記一方の極の燃料電池コンタクタを接続し、前記燃料電池の発電電力を消費する発電電力消費手段と、
    前記ディスチャージコンタクタがオン故障した場合には、前記一方の極の燃料電池コンタクタをオフにする故障時遮断手段と、
    前記一方の極の電力供給線のうち前記逆流防止ダイオードより前記モータ・ジェネレータ側と、前記他方の極の電力供給線のうち前記燃料電池コンタクタより前記モータ・ジェネレータ側とに接続された蓄電装置と、
    前記故障時遮断手段により前記一方の極の燃料電池コンタクタをオフにした後、前記蓄電装置の電力で前記モータ・ジェネレータを駆動する故障時駆動手段と、を備えることを特徴とする燃料電池車両。
  2. 反応ガスにより発電する燃料電池と、
    前記燃料電池に接続されたモータ・ジェネレータと、を備え、
    前記燃料電池の発電電力で前記モータ・ジェネレータを駆動することにより走行する燃料電池車両であって、
    前記燃料電池の正極と前記モータ・ジェネレータの正極とを接続する正極電力供給線に設けられた正極燃料電池コンタクタと、
    前記燃料電池の負極と前記モータ・ジェネレータの負極とを接続する負極電力供給線に設けられた負極燃料電池コンタクタと、
    正極及び負極の何れか一方の極の電力供給線のうち、前記燃料電池コンタクタより前記モータ・ジェネレータ側に設けられ、前記モータ・ジェネレータから前記燃料電池へ電流が逆流するのを防止する逆流防止ダイオードと、
    前記一方の極の電力供給線のうち前記燃料電池コンタクタより前記燃料電池側と、他方の極の電力供給線のうち前記燃料電池コンタクタより前記モータ・ジェネレータ側とを接続するディスチャージ回路と、
    前記ディスチャージ回路に設けられたディスチャージ抵抗及びディスチャージコンタクタと、
    前記燃料電池への反応ガスの供給開始時には、前記ディスチャージコンタクタを接続するとともに、前記他方の極の燃料電池コンタクタを接続し、前記燃料電池の発電電力を消費する発電電力消費手段と、
    前記ディスチャージコンタクタがオン故障した場合には、前記他方の極の燃料電池コンタクタをオフにする故障時遮断手段と、
    前記一方の極の電力供給線のうち前記逆流防止ダイオードより前記モータ・ジェネレータ側と、前記他方の極の電力供給線のうち前記燃料電池コンタクタより前記モータ・ジェネレータ側とに接続された蓄電装置と、
    前記故障時遮断手段により前記他方の極の燃料電池コンタクタをオフにした後、前記蓄電装置の電力で前記モータ・ジェネレータを駆動する故障時駆動手段と、を備えることを特徴とする燃料電池車両。
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