JP4885839B2 - 拡散フィルムの設計方法及び製造方法並びにそれにより得られる拡散フィルム - Google Patents

拡散フィルムの設計方法及び製造方法並びにそれにより得られる拡散フィルム Download PDF

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Description

本発明は、液晶ディスプレイなどに用いられる拡散フィルムの設計方法及び製造方法並びにそれにより得られる拡散フィルムに関する。
液晶表示装置には、液晶パネル(LCD)の裏面側から光を照射し、液晶パネルを照明するバックライトユニットが用いられている。バックライトユニットは、照明用の光源、この光源から出射した光を拡散して液晶パネルを照射する導光板、その導光板から放射される光を均一化する拡散フィルムなどの部品を用いて構成される。
これらバックライトユニットの構成部品のうち、拡散フィルムは、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)などの透明支持体上に、光透過性を有する高分子粒子を有する光拡散層を形成することによって製造される。拡散フィルムは、導光板の光射出側に配置され、上述したように、導光板から出射する光を均一に拡散させるために用いられ、光の拡散性が良いこと、光透過性が良いことが必要とされている。
特開平7−218705号公報では、光透過性と光拡散性が高いレベルでバランスのとれた光拡散フィルムを得るために、光透過性樹脂の単体あるいは混合体100重量部に対して該光透過性樹脂の単体あるいは混合体との屈折率が0.01〜0.15の範囲で異なり、且つ平均粒子径が1〜50μmであるアクリル系粒子を50〜500重量部配合分散した組成物を基材上に片面ないしは両面にコーティング層を構成した光拡散フィルムを開示している。特開平7−218705号公報によれば、全光線透過率が90%以上、ヘーズが85%以上のバランスのとれた良好な光透過性、光拡散性のある光拡散フィルムが得られるとしている。
また、特開平11−194204号公報では、視野拡大能力と正面輝度とのバランスを向上させた光拡散シートを得るために、透明なマトリックス樹脂中に透明な光拡散粒子を分散してなる光拡散シートであって、マトリックス樹脂の屈折率と光拡散粒子の屈折率との差の絶対値が0.05〜0.24の範囲にあり、該シート内において粒子濃度が厚み方向に順次変化するよう勾配をつけた光拡散シートを開示している。
特開平7−218705号公報 特開平11−194204号公報
ところで、拡散フィルムの製造においては、通常、種々の材料を混合して試験的に拡散フィルムを作製する。そして、得られた拡散フィルムが最適な光透過性及び拡散性を有しているかを調べ、所望の性能を有している場合に、その条件にて本格的に製造を開始していた。したがって、実際に材料を混合して拡散フィルムを作製してみなければ光透過性及び拡散性などの性能が最適化されているかどうかがわからない。その結果、所望の光透過性及び拡散性を得るためには、混合する樹脂材料の種類を種々変更したり、混合する材料の配合比を種々の値に変更したりして試行錯誤を繰り返す必要があり、設計に時間とコストがかかり極めて不経済であった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、所望の光透過性、拡散性及びヘーズを有する拡散フィルムをシステマチックに且つ簡単に得ることができる拡散フィルムの設計方法及び製造方法並びにそれにより得られる拡散フィルムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、透明支持体上に光拡散層を有し、入射した光を拡散させて出射させるための拡散フィルムの設計方法であって、前記光拡散層に含有させる、互いに異なる粒径分布を有する複数種類の粒子群を特定することと、前記光拡散層中の前記複数種類の粒子群の空間充填率を設定することと、前記空間充填率が得られるような前記複数種類の粒子群のそれぞれの配合比率を算出することとを含む拡散フィルムの設計方法を提供する。
本発明の第1の態様の拡散フィルムの設計方法においては、前記配合比率を、パーティクル・スウォーム・オプティマイゼイションを利用して算出することが好ましい。また、前記空間充填率を70%以上90%以下の範囲内に設定することが好ましい。
本発明の第1の態様の拡散フィルムの設計方法において、前記配合比率の算出は、前記配合比率の初期値を設定する配合比率設定工程と、前記複数種類の粒子群の各粒子を配置するための仮想的な空間を設定する空間設定工程と、前記空間に前記複数種類の粒子群の各粒子をそれぞれ不規則に配置する粒子配置工程と、前記空間内に前記複数種類の粒子群の全粒子が配置される場合に前記空間を縮小し、縮小された空間で前記粒子配置工程を実行させ、前記空間内に前記複数種類の粒子群の全粒子が配置されない場合に、最後に粒子を詰め込めたときの空間の体積から前記複数種類の粒子群の充填率を算出する充填率算出工程と、前記充填率算出工程により算出された充填率が前記空間充填率と一致するかを判断して、一致しない場合には、前記配合比率の初期値を更新し、更新された配合比率で前記空間設定工程を実行させる判断工程とを含む計算法により行うことが好ましい。
更に、前記複数種類の粒子群のそれぞれの粒径分布の平均及び分散、並びに、前記複数種類の粒子群の粒径分布をそれぞれ二項分布で近似した場合における各定数からなるパラメータのいずれか一つを算出して設定することを含むことが好ましい。また、前記複数種類の粒子群は、光透過性を有する高分子であることが好ましい。
本発明の第2の態様は、透明支持体上に光拡散層を有し、入射した光を拡散させて出射させるための拡散フィルムの設計方法であって、前記光拡散層中に含有させる粒子群の空間充填率を設定することと、前記空間充填率が得られるように、前記粒子群の粒径分布の平均及び分散、並びに、前記粒子群の粒径分布を二項分布で近似した場合における前記二項分布の各定数からなる群から選択されるパラメータのいずれか一つを算出することと、当該パラメータにより特定される粒径分布を有する粒子群を用いて前記光拡散層を設計することとを含む拡散フィルムの設計方法を提供する。
本発明の第2の態様の拡散フィルムの設計方法においては、前記パラメータを、パーティクル・スウォーム・オプティマイゼイションを利用して算出することが好ましい。また、前記空間充填率を70%以上90%以下の範囲内に設定することが好ましい。
本発明の第3の態様は、透明支持体上に光拡散層を有し、入射した光を拡散させて出射させるための拡散フィルムの製造方法であって、前記光拡散層中に含有させる、互いに異なる粒径分布を有する複数種類の粒子群と前記透明支持体を準備し、前記光拡散層中の前記複数粒子の空間充填率が所定の空間充填率になるように、前記複数種類の粒子群の配合比率を算出し、算出された配合比率で配合させた前記複数種類の粒子群を前記透明支持体上に分散させて付着させて、前記透明支持体上に前記光拡散層を形成する拡散フィルムの製造方法を提供する。
本発明の第3の態様の拡散フィルムの製造方法においては、前記配合比率の算出が、パーティクル・スウォーム・オプティマイゼイションを利用して行われることが好ましい。また、前記所定の空間充填率が70%以上90%以下の範囲内であることが好ましい。
また、本発明の第3の態様の拡散フィルムの製造方法においては、前記配合比率の算出は、前記配合比率の初期値を設定する配合比率設定工程と、前記複数種類の粒子群の各粒子を配置するための仮想的な空間を設定する空間設定工程と、前記空間に前記複数種類の粒子群の各粒子をそれぞれ不規則に配置する粒子配置工程と、前記空間内に前記複数種類の粒子群の全粒子が配置される場合に前記空間を縮小し、縮小された空間で前記粒子配置工程を実行させ、前記空間内に前記複数種類の粒子群の全粒子が配置されない場合に、最後に粒子を詰め込めたときの空間の体積から前記複数種類の粒子群の充填率を算出する充填率算出工程と、前記充填率算出工程により算出された充填率が前記空間充填率と一致するかを判断して、一致しない場合には、前記配合比率の初期値を更新し、更新された配合比率で前記空間設定工程を実行させる判断工程とを含む計算法によって行われることが好ましい。
また、前記複数種類の粒子群は、光透過性を有する高分子により形成されていることが好ましい。
本発明の第4の態様は、透明支持体上に光拡散層を有し、入射した光を拡散させて出射させるための拡散フィルムの製造方法であって、前記光拡散層中に含有させる粒子群の空間充填率が所定の空間充填率になるように、前記粒子群の粒径分布の平均及び分散、並びに、前記粒子群の粒径分布を二項分布で近似した場合における前記二項分布の各定数からなる群から選択されるパラメータのいずれか一つを予め算出しておき、算出されたパラメータにより特定される粒径分布を有する粒子群を前記透明支持体上に分散させて付着させて、前記透明支持体上に前記光拡散層を形成する拡散フィルムの製造方法を提供する。
本発明の第4の態様の製造方法においては、前記パラメータを、パーティクル・スウォーム・オプティマイゼイションを利用して算出することが好ましい。また、前記所定の空間充填率が70%以上90%以下であることが好ましい。
本発明の第5の態様は、本発明の第3又は第4の態様に従う製造方法により製造される拡散フィルムを提供する。
本発明の第5の態様の拡散フィルムは、前記光拡散層中の前記粒子群の前記空間充填率が70%以上90%以下の範囲内にあることが好ましい。
本発明の第1の態様に従う設計方法によれば、光拡散層に含有させる、互いに異なる粒径分布を有する複数種類の粒子群の空間充填率を設定し、その空間充填率が得られるような配合比率を算出するので、使用目的又は使用用途に応じた所望の特性を有する拡散フィルムを簡易に設計することができる。それゆえ、本発明の第1の態様の設計方法を、設計の指針として利用することにより拡散フィルムの開発及び製造コストを低減することができる。
また、本発明の第2の態様の設計方法では、光拡散層中に含有させる粒子群の空間充填率が所望する空間充填率になるように、粒子群の粒径分布の平均及び分散、並びに、粒子群の粒径分布を二項分布で近似した場合における二項分布の各定数からなる群から選択されるパラメータのいずれか一つを算出し、そのパラメータにより特定される粒径分布を有する粒子群を用いて光拡散層を設計するので、第1の態様の設計方法と同様に、使用目的又は使用用途に応じた所望の特性を有する拡散フィルムを簡易に設計することができ、この設計方法を設計指針として利用すれば拡散フィルムの開発及び製造コストを低減することができる。
また、本発明の第3の態様の製造方法では、光拡散層中の複数粒子の空間充填率が所望の空間充填率になるように複数種類の粒子群の配合比率を算出し、算出された配合比率で配合させた複数種類の粒子群を透明支持体上に分散させて付着させることによって、透明支持体上に光拡散層を形成して拡散フィルムを製造するので、所望の性能になるまで、試行錯誤を何度も繰り返す必要がなく、所望の性能を有する拡散フィルムを簡単に低コストで製造することできる。
また、本発明の第4の態様の製造方法では、光拡散層中に含有させる粒子群の空間充填率が所定の空間充填率になるように、その粒子群の粒径分布の平均及び分散、並びに、その粒子群の粒径分布を二項分布で近似した場合における二項分布の各定数からなる群から選択されるパラメータのいずれか一つを予め算出しておき、算出されたパラメータにより特定される粒径分布を有する粒子群を透明支持体上に分散させて付着させて透明支持体上に光拡散層を形成して拡散フィルムを製造するので、第3の態様の製造方法と同様に、試行錯誤を何度も繰り返す必要がなく、所望の性能を有する拡散フィルムを簡単に低コストで製造することできる。
本発明の第5の態様の拡散フィルムは、本発明の第3又は第4の態様の製造方法により製造されるので、従来よりも少ない製造工程で製造され、従来よりも安価となる。
図1は、拡散フィルムの断面構造を模式的に示した図である。 図2は、粒径パラメータを最適化する方法のフローチャートである。 図3は、充填率計算アルゴリズムのフローチャートである。 図4は、粒子充填アルゴリズムにおける周期境界条件を説明するための模式図である。 図5A〜図5Eは、光拡散層に用いられる粒子の粒径分布であり、図5Aは、平均粒径が5μmの粒子の粒径分布であり、図5Bは、平均粒径が8μmの粒子の粒径分布であり、図5Cは、平均粒径が12μmの粒子の粒径分布であり、図5Dは、平均粒径が15μmの粒子の粒径分布であり、図5Eは、平均粒径が18μmの粒子の粒径分布である。 図6A〜図6Fは、それぞれ、目標充填率が55%、60%、65%、70%、75%、及び、80%になるように配合された粒子群の粒度分布である。 図7は、本実施形態において、種々の目標充填率で製造された種々の拡散フィルムの全光線透過率、ヘーズと拡散光透過率のグラフである。
符号の説明
10 拡散フィルム
12 透明支持体
13 接着層
14 光拡散層
15 バックコート層
BS 境界面
P 粒子
V1 3次元空間
以下、本発明に従う拡散フィルムの設計方法及び製造方法並びにそれにより得られた拡散フィルムについての実施形態を添付の図面に示される好適な態様に基づいて詳細に説明する。
まず、製造する拡散フィルムの断面構造を図1に模式的に示した。拡散フィルム10は、透明支持体12の一方の面(図中、上面)に、接着層13及び光拡散層14を有し、透明支持体12の他方の面(図中、下面)にバックコート層15を有する。拡散フィルム10は、例えば、液晶表示装置の導光板の光射出面側に配置され、導光板の光射出面から出射する光を均一に拡散することができる。
図1において、透明支持体12は、使用する光に対して透明なシート状の支持体であり、十分な機械強度を有する任意のシートを用いて構成することができる。透明支持体12の材料としては、プラスチックなどの透明樹脂材料やガラスを用いることができる。透明樹脂材料としては、例えば、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリアミド、ポリエーテル、ポリスチレン、ポリエステルアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル等を挙げることができる。
透明支持体12の厚さは、特に限定されないが、0.02mm以上4.0mm以下にすることが好ましく、塗布時のハンドリングの容易さから、0.03mm以上0.3mm以下であることがより好ましい。
また、透明支持体12の表面は、光拡散層との接着性を高めるために、放電処理等により表面処理してもよく、接着層又は下塗層などを設けてもよい。
透明支持体12上に形成される光拡散層14は、粒度分布の異なる複数種類の高分子材料をバインダーで分散固定することによって形成される。これら複数種類の高分子粒子は所定の充填率で配合されている。光拡散層14中の高分子粒子の充填率は、高い透過率の拡散フィルムを得るためには70%以上90%以下の範囲内にあることが好ましい。
高分子粒子の材料としては、特に制限はなく、例えば、架橋タイプのアクリル樹脂及びメタクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、シリコーン樹脂、メラミン樹脂等の有機ポリマーから作られた粒子が好ましく、屈折率とコストの観点から架橋タイプの(メタ)アクリル樹脂が好ましい。光拡散層14は、平均粒径及び材料がともに異なる複数種類の高分子粒子を混合して用いて構成しても良いし、同一材料で平均粒径の異なる高分子粒子を所定の割合で混合して構成してもよい。
高分子粒子の形状は、充填率を上げるためには球形であることが好ましく、平均粒径は、1μm以上25μm以下が好ましい。
また、使用するバインダーは、有機ポリマーバインダーが好ましく、有機ポリマーバインダーとしては、例えば、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの少なくともいずれかをモノマーの1成分として含む、単独重合体又は共重合体が挙げられる。具体的には、(メタ)アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、ニトロセルロース樹脂、スチレン樹脂、スチレン・アクリロニトリル共重合樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、ロジン誘導体、及びこれらの混合物を挙げることができる。特に好ましい有機ポリマーバインダーは、高分子粒子との屈折率差を小さくするという理由から、(メタ)アクリルエステル樹脂である。
また、図1において、接着層13は、光拡散層14の透明支持体12への接着性を高めるために設けられる。また、バックコート層15は、製造された拡散フィルム10をロール状に巻き取ったときに、拡散フィルム10の上側の面と下側の面が接着することを防止するために設けられる。接着層13とバックコート層15は、側鎖にカチオン性第四級アンモニウム塩基を有するイオン導電性樹脂の架橋体からなる。側鎖にカチオン性第四級アンモニウム塩基を有するイオン導電性樹脂として好ましいものは、カチオン性第四級アンモニウム塩基を有し、かつ末端に重合性二重結合を有するビニル化合物と、水酸基を有するビニル化合物とを含むビニル化合物の混合物の水溶性共重合体である。
上記のカチオン性第四級アンモニウム塩基を有し、かつ末端に重合性二重結合を有するビニル化合物として好ましいものは、カチオン性第四級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリレート化合物であり、その好ましい具体例として、ジメチルアミノエチルアクリレート四級化物、ジメチルアミノエチルメタクリレート四級化物、ジエチルアミノエチルアクリレート四級化物、ジエチルアミノエチルメタクリレート四級化物、メチルエチルアミノエチルアクリレート四級化物、メチルエチルアミノエチルメタクリレート四級化物、これらの二種以上の混合物等を挙げることができる。
上記水酸基を有するビニル化合物の好ましいものとしては、水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物であり、その好ましい具体例として、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリグリセロールジアクリレート、ポリグリセロールジメタクリレート等を挙げることができる。
上記の水溶性共重合体は、上記のビニル化合物の混合物を水性媒体中で乳化重合反応させることにより水溶液の状態で得られる。
上記の水溶性共重合体を製造するためのビニル化合物の混合物には、更に、カチオン性第四級アンモニウム塩基を有し、かつ末端に重合性二重結合を有するビニル化合物、及び水酸基を有するビニル化合物と共重合可能なビニル化合物が含まれてもよい。このようなビニル化合物の好ましい具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のようなアクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のようなメタクリル酸アルキルエステル、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、これらの二種以上の混合物等を挙げることができる。特に好ましいものは、アクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸アルキルエステルである。
上記の側鎖にカチオン性第四級アンモニウム塩基を有するイオン導電性樹脂の架橋体は、好ましくは、側鎖にカチオン性第四級アンモニウム塩基を有するイオン導電性樹脂と熱架橋性化合物との混合物を架橋反応させることによって得ることができる。この架橋反応は、上記イオン導電性樹脂と熱架橋性化合物との混合物の水溶液を透明支持体の上に塗布した後に加熱することにより行われ、上記イオン導電性樹脂が有する水酸基により架橋反応が起きる。
上記の熱架橋性化合物は、2〜4個のグリシジル基を有するエポキシ化合物であることが好ましく、具体例として、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル等を挙げることができる。側鎖にカチオン性第四級アンモニウム塩基を有するイオン導電性樹脂と熱架橋性化合物との混合物中の熱架橋性化合物の含有量は3質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
上記の側鎖にカチオン性第四級アンモニウム塩基を有するイオン導電性樹脂及び熱架橋性化合物からなる組成物に、架橋反応を促進するために、有機又は無機のアルカリ性化合物、例えば、アミン、ポリアミン、アミドアミン、ポリアミドアミン、イミダゾール、アルカリ金属酸塩等を添加することが好ましい。
接着層13及びバックコート層15を形成するための上記の側鎖にカチオン性第四級アンモニウム塩基を有するイオン導電性樹脂の架橋体の好ましいものの詳細については、特開平4−220469号公報に記載されている。
接着層13及びバックコート層15は、上記のようなイオン導電性樹脂と熱架橋性化合物とを含む混合物を、必要に応じて水、アルコール等で希釈して調製した塗布液を、透明支持体上に塗布し、60度以上130度以下の温度に加熱して溶媒を蒸発除去させるとともに、イオン導電性樹脂及び熱架橋性化合物を架橋反応させることにより形成することができる。
また、接着層13及びバックコート層15の膜厚は、光透過性及びブロッキング故障防止の観点から、0.05μm以上5μm以下が好ましく、0.5μm以上4.5μm以下がより好ましい。
更に好ましくは、バックコート層15に用いる有機ポリマー粒子を添加することで、光透過性が著しく向上し、更に視野角改良を達成することができる。有機ポリマー微粒子の添加量は、樹脂に対して250質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以上200質量%以下であることが更に好ましい。
ここでは、透明支持体12上に接着層13、光拡散層14及びバックコート層15を形成することによって拡散フィルムを形成したが、これに限定されず、必要に応じて種々の層を設けることもできる。例えば、透明支持体12と光拡散層14との密着性を高めるための下塗層を設けることができる。
つぎに、図1に示した構造を有する拡散フィルム10の製造方法について説明する。
まず、拡散フィルム10を実際に製造するのに先立って、本実施形態においては、粒度分布の異なる複数種類の高分子粒子が所望の充填率で含まれるように光拡散層14を設計する。すなわち、光拡散層14中の高分子粒子が所望の充填率で充填されるように、前もって、平均粒径の異なる複数種類の高分子粒子の配合比又は複数種類の高分子粒子の分布を決定する。そして、その配合比に基づいて複数種類の高分子粒子を配合したり、決定された分布を有する高分子粒子を用いたりすることによって光拡散層14を構成する。
光拡散層14中の高分子粒子の充填率は、拡散フィルム10として所望される光学特性、又は、使用する高分子粒子の材料に応じて適宜決定することができる。例えば、光拡散層14を構成する高分子粒子としてPMMAやPSt(ポリスチレン)を使用した場合は、充填率を上げると全光線透過率が向上し、光拡散層14として高分子粒子としてメラミンやシリコーン樹脂を使用した場合は充填率が上がると全光線透過率は低下することから、使用する高分子粒子の材料に応じて充填率が適宜設定される。
また、全光線透過率を高くしたい場合には、使用する高分子粒子とバインダーの屈折率差をできる限り小さくすることが有用であり、ヘーズ値を高くしたい場合には屈折率差を大きくすることが有用である。
ここで、充填率を決定する要因は、充填する全粒子の粒径であるが、光拡散層14を構成するすべての高分子粒子の粒径を特定し、それらの粒径に基づいて充填率を算出することは極めて困難である。そこで、本実施形態においては、平均粒径の異なる高分子粒子を配合する際の配合比、高分子粒子の粒径分布の平均若しくは分散、又は、高分子粒子の粒径分布を二項分布で近似した場合の各定数等をパラメータ(以下、粒径パラメータという)として用い、その粒径決定パラメータを最適化することによって、光拡散層14中に所望の充填率で充填されるような高分子粒子の粒径分布を決定する。以下、このような粒径パラメータを最適化する方法について説明する。
図2に、粒径パラメータを最適化する方法のフローチャートを示した。粒径パラメータの最適化においては、まず、粒径決定パラメータの初期値を設定する(ステップS1)。この粒径決定パラメータの初期値は、例えば、粒径パラメータの種類に適した範囲で生成する乱数によって決定することができ、特に、粒径パラメータが高分子粒子の配合比率である場合には、粒径パラメータの和が1になるように設定することが好ましい。
ついで、設定した粒径パラメータから全粒子の粒径を計算して算出する(ステップS2)。そして、算出された全粒子の粒径を用いて充填率を計算する(ステップS3)。充填率の計算方法については後に詳述する。次いで、ステップS3により得られた充填率が所望の充填率かどうかを判断する(ステップS4)。得られた充填率が所望の充填率である場合には、上記ステップS3の充填率の計算の際に用いた粒径パラメータを最適な粒径パラメータとして決定する(ステップS5)。一方、所望の充填率ではない場合は、パーティクル・スウォーム・オプティマイゼイション(PSO:Particle Swarm Optimization)などの最適化手法により所望の充填率に近づくように粒径パラメータを更新した後(ステップS6)、上記ステップS2に戻る。そして、所望の充填率が得られるまでステップS2、S3及びS4を繰り返し実行する。所望の充填率が得られたときに用いた粒径パラメータを、最適な粒径パラメータとして決定する(ステップS5)。
以上のようにして粒径パラメータが最適化される。
ここで、前述したように、粒径パラメータとしては、平均粒径の異なる高分子粒子を配合する際の配合比、高分子粒子の粒径分布の平均若しくは分散、又は、高分子粒子の粒径分布を二項分布で近似した場合の各定数等を用いることができる。例えば、平均粒径の異なる高分子粒子を配合する際の配合比を粒径パラメータとして用いる場合は、ステップS1において配合比の初期値を設定し、ステップS2において、その配合比に基づいて全粒子の粒径を計算し、ステップS3において最適化された充填率を算出して、ステップS4において所望の充填率と等しいか否かを判断する。そして、所望の充填率ではない場合は、ステップS6において、配合比を更新し、上記各ステップS2〜S4を繰り返し実行する。そして、ステップS4において所望の充填率と等しい充填率が得られたときの配合比を、最適な配合比として決定する(ステップS5)。そして、その最適な配合比に基づいて、それぞれの粒径の高分子粒子を混合することによって光拡散層14を構成する。
また、高分子粒子の粒径分布の平均値又は分散値を粒径パラメータとして用いる場合は、ステップS1において粒径分布の平均値又は分散値の初期値を設定し、ステップS2において、その平均値又は分散値に基づいて全粒子の粒径を計算し、ステップS3において最適化された充填率を算出して、ステップS4において所望の充填率と等しいか否かを判断する。そして、所望の充填率ではない場合は、ステップS6において、粒径分布の平均値又は分散値を更新し、上記各ステップS2〜S4を繰り返し実行する。そして、ステップS4において所望の充填率と等しい充填率が得られたときの粒径分布の平均値又は分散値によって特定される粒径分布を、最適な粒径分布として決定する(ステップS5)。そして、その最適な粒径分布に基づく高分子粒子を用いて光拡散層14を構成する。
また、高分子粒子の粒径分布を二項分布で近似したときの各定数を粒径パラメータとして用いる場合は、ステップS1において二項分布の各定数の初期値を設定し、ステップS2において、その各定数に基づいて全粒子の粒径を計算し、ステップS3において最適化された充填率を算出して、ステップS4において所望の充填率と等しいか否かを判断する。そして、所望の充填率ではない場合は、ステップS6において、二項分布の各定数を更新し、上記各ステップS2〜S4を繰り返し実行する。そして、ステップS4において所望の充填率と等しい充填率が得られたときの二項分布の各定数によって特定される粒径分布、最適な粒径分布として決定する(ステップS5)。そして、その最適な粒径分布に基づく高分子粒子を用いて光拡散層14を構成する。
また、平均粒径の異なる高分子粒子を配合する際の配合比、高分子粒子の粒径分布の平均または分散、高分子粒子の粒径分布を二項分布で近似した場合の各定数のすべてを粒径パラメータとして用いることもできる。
このように、実際に拡散フィルム10を製造する前に、上記方法に基づいて光拡散層14を構成する高分子粒子の配合比、又は、粒径分布の平均値若しくは分散値等を大まかに設計する。そして、その配合比や粒径分布に基づいて光拡散層14を構成して拡散フィルム10を作製する。
作製された拡散フィルムは、所望の光学特性を有しているかが判断されるが、本発明では、上述のように、予め、所望の充填率が得られるように光拡散層を構成する高分子粒子の配合比や粒径分布を決定しているので、従来の設計に比べて短期に且つ簡易に所望の光学特性の拡散フィルムを作製することができ、その結果試作工程を減らすことができ、製造コストを低減することができる。
上記実施形態においては、最適化手法としてPSOを用いて粒径パラメータを更新したが、これに限定されず、遺伝アルゴリズム(GA)、免疫アルゴリズム、同時摂動法(Simultaneous Perturbation Method)などの最適化手法を用いることができる。
(充填率計算アルゴリズム)
ここで、上記ステップS3における充填率の計算に用いる充填率計算アルゴリズムについて説明する。本実施形態における充填率計算アルゴリズムは、以下に説明するように、一種の直線探索を行って、与えられた粒子数及び粒径のもとで、粒子群を詰め込める最小の空間を探索して充填率を計算するアルゴリズムである。図3に充填率計算アルゴリズムのフローチャートを示した。
充填率計算アルゴリズムにおいては、まず、粒子を配置する3次元空間V1の初期体積を設定する(ステップS31)。このとき、3次元空間V1の初期体積は大きめに設定することが好ましい。初期体積は、例えば、全高分子粒子の体積の和の10倍となるように設定することができる。ここでは、初期体積を、全高分子粒子の体積の和の10倍となるように設定したが、これに限定されず、全高分子粒子が配置されるのに十分な体積であれば任意の値に設定することができる。
次いで、設定した3次元空間V1に、粒子充填アルゴリズムに基づいて粒子を配置する(ステップS32)。この粒子充填アルゴリズムは、所定の3次元空間に粒子を詰め込むためのアルゴリズムであり、一種のランダムサーチを行って、与えられた粒子数、粒径、空間体積のもとで粒子群の適切な配置方法を探索するアルゴリズムである。ここで、粒子充填アルゴリズムについて詳しく説明する。
(粒子充填アルゴリズム)
粒子充填アルゴリズムにおいては、まず、3次元空間V1に充填する粒子の中心座標を乱数により決定する。次いで、その3次元空間V1にその粒子を配置し、既に配置されている他の粒子と重なりを判別する。ここで、図4に示すように、粒子Pが3次元空間V1の境界面BSに近接して配置されると、その粒子の粒径が大きい場合には、その粒子Pが3次元空間Vの境界面BSを挟んで、部分的に3次元空間V1の外側の領域に配置されてしまうことがある。このような場合は、その境界面BSに対面する反対側の境界面BSから内側の位置に、3次元空間Vから外側にはみ出た粒子の分身P’を作成する。そして、3次元空間V1の内部において、粒子Pと他の粒子との重なりだけでなく、その分身P’と他の粒子Qとの重なりをも判別する(周期境界条件)。
このような手法に基づいて3次元空間V1に配置した粒子がいずれの粒子とも重なっていなかった場合は、その位置に粒子を固定し、3次元空間V1に次の粒子を配置する。もし、配置した粒子が他の粒子と重なっていた場合には、その粒子を3次元空間V1の異なる位置に再配置する。同一粒子でこのような再配置が連続する場合は、3次元空間Vに既に配置した粒子の中で最後に配置した粒子を、その配置位置と異なる位置に再配置した後、次の粒子についても同様の手法により3次元空間V1に配置する。全体的に手詰まりとなったらエラーを出力して終了する。例えば、それまでに3次元空間V1内に一度でも配置したことのある粒子を再配置するという工程が100万回続いた場合にエラーを出力する。
以上が、3次元空間に粒子を充填するための粒子充填アルゴリズムについての説明である。
続いて、図3に戻って充填率計算アルゴリズムについて説明する。
ステップS32において、粒子充填アルゴリズムに基づいて3次元空間V1に順次粒子を配置した後、すべての粒子をその3次元空間V1に配置することができたかどうかを判別する(ステップS33)。そして、すべての粒子をその3次元空間V1に配置することができた場合には、その3次元空間V1を縮小して、粒子を配置するための3次元空間を、より体積の小さな3次元空間V2に再設定する(ステップS34)。ここで、3次元空間V1を、より小さな3次元空間に縮小する方法として、例えば、単純に一定体積分だけ縮小させる方法や、全粒子を配置するのに要したステップ数から、その3次元空間に全粒子が配置されたときの空間的余裕を概算し、その値に比例した体積だけ縮小させる方法を利用することができる。
このように縮小された3次元空間V2に、粒子充填アルゴリズムに基づいて、すべての粒子を配置する。そして、設定した3次元空間にすべての粒子を詰め込むことができる間は、3次元空間の縮小と、粒子充填アルゴリズムによる、その3次元空間への粒子の詰め込みの処理を繰り返し実行する。
一方、ステップS33において3次元空間に粒子を配置することができないと判別された場合は、その3次元空間に設定される直前の3次元空間の体積と全粒子数から粒子の充填率を算出して処理を終了する(ステップS35)。
以上、充填率計算アルゴリズムについて図3を用いて説明した。
こうして得られた充填率は、上述した図2に示すステップS4において所望の充填率(目標充填率)と比較される。そして、所望の充填率と等しいと判断された場合は、ステップS5に示すように最適な粒径パラメータが決定される。一方、所望の充填率と異なると判断された場合は、ステップS6において、PSOにより粒径パラメータの更新処理が実行される。
なお、上述した粒径パラメータを最適化する方法において、図2に示すフローチャートのステップS4では、得られた充填率が目標充填率と一致するか否かを判別したが、これに限らず、目標充填率に幅を持たせて、得られた充填率がその範囲内に含まれるか否かを判別し、範囲内に含まれる場合にはステップS5で最適な粒径パラメータを決定し、含まれない場合にはステップS6を実行してPSOによる粒径パラメータを更新してもよい。目標充填率の幅としては、例えば、±1%程度にすることができる。
以上、拡散フィルムの光拡散層の設計方法について説明した。
上述した手法により所望の光学特性を有するように設計された光拡散層は、透明支持体12の接着層13上に形成される。より具体的には、まず、有機溶剤中に、所定の配合比で配合された高分子粒子とバインダーを混合又は分散することによって塗布液を作製する。そして、その塗布液を、スピンコーター、ロールコーター、バーコーター、または、カーテンコーターなどの公知の塗布手段を用いて、透明支持体12に形成された接着層13上に塗布する。こうして透明支持体12の接着層13上に光拡散層を形成することができる。光拡散層14の塗布手段は、特に限定されないが、連続製造することができるという理由からバーコーターが好ましい。
光拡散層14用の塗布液に用いられる有機溶剤は、例えば、2種以上の有機溶媒から構成されることができ、有機溶剤は最適な混合比重を有する。これにより、塗布時の粒子沈降性を制御しつつ、バインダー樹脂溶解性を満足させ、光透過性を著しく向上し、更に視野角の改良を達成することができる。2種以上の有機溶媒から構成される塗布液の有機溶剤の混合比重とは、ある有機溶媒が塗布液の有機溶剤に占める割合(質量割合)に、その有機溶媒の比重を乗じた値を総合計した値として定義することができる。塗布液の混合比重の値は、粒子沈降性の制御の観点から、0.85よりも大きく、1よりも小さい値が好ましく、0.85以上0.95以下であることがより好ましい。溶媒には、光拡散層の塗布液に使用される種々の公知の溶媒を用いることができる。
図1に示す構造の拡散フィルム10を作製するには、まず、透明支持体12を用意する。そして、その透明支持体12の一方の面に、接着層13用の塗布液を、例えば、ワイヤーバー#10で塗布し、所定温度で乾燥させる。こうして、透明支持体12の一方の面に所定厚みの接着層13を形成する。次いで、接着層13を形成した側と反対側の透明支持体12の面に、バックコート層15用の塗布液を、上記と同様にワイヤーバー#10で塗布し、所定温度で乾燥させる。こうして所定厚みのバックコート層15を透明支持体12の他方の面に形成する。次いで、透明支持体12の接着層13が形成されている側に、光拡散層14用の塗布液を、例えば、ワイヤーバー#22で塗布し、所定温度で乾燥させる。これにより接着層13上に光拡散層14が形成される。こうして、図1に示す構造の拡散フィルム10が製造される。
つぎに、異なる粒径分布を有する5種類の粒子を配合して、所望の充填率(目標充填率)を実現する際のそれらの組成比を、上述した光拡散層の設計方法に従って計算した。図5A〜図5Eに、それぞれ、それら5種類の粒子の粒径分布を示した。目標充填率を55%、60%、65%、70%、75%及び80%に設定し、それぞれの組成比を計算した。下記表1に目標充填率と組成比を示した。
Figure 0004885839
使用した5種類の粒子は、それぞれ、平均粒径5μmの粒子がMB20X−5(積水化成品工業株式会社製)、平均粒径8μmの粒子がMBX−8(積水化成品工業株式会社製)、平均粒径12μmの粒子がMBX−12(積水化成品工業株式会社製)、平均粒径15μmの粒子がMBX−15(積水化成品工業株式会社製)、平均粒径18μmがMBX−20(日本純薬株式会社製)である。何れの粒子もポリメタクリル酸メチルである。また、上記表1に示した各目標充填率を実現する組成比に基づいて配合された粒子群の粒度分布を図6A〜図6Fに示した。
また、表1に示す組成比に基づいて光拡散層を作製して、図1に示す構造の拡散フィルムを作製した。そして、得られた各拡散フィルムについて、全光線透過率とヘーズと拡散光透過率を測定した。図7に測定値を示した。全光線透過率、ヘーズ及び拡散光透過率は、スガ試験機社製HZ−1型のC光源を用いて測定した。
なお、参考のために、得られた各拡散フィルムをバックライトユニットに組み込んで、それぞれのバックライトユニットの正面輝度と半値角を測定した。測定結果を下記表2に示す。
Figure 0004885839
図7に示した測定結果から、粒子の充填率を変化させることにより、ヘーズ値は殆ど変化させることなく、全光線透過率を変化させることができることがわかる。特に、充填率を70%以上90%以下の範囲内にすることで、高透過率の拡散フィルムを作製することができることがわかる。
本発明においては、上記方法に従って求められた最適な粒径パラメータと、その粒径パラメータに基づいて形成された光拡散層を有する拡散フィルムの光学特性の結果から、粒径パラメータと、拡散フィルムの光学特性との関係をデータとして蓄積することが望ましい。或いは、光拡散層を構成する高分子粒子の充填率と、その充填率が得られる最適粒径パラメータに基づいて形成された光拡散層を有する拡散フィルムの光学特性との関係をデータとして蓄積することが望ましい。これにより、材料や粒径の異なる高分子粒子を用いて光拡散層を形成して拡散フィルムを作製する際に、最適粒径パラメータや、その最適粒径パラメータを求めるために用いる充填率を、蓄積したデータに基づいて決定すれば、目的とする光学特性を有する拡散フィルムを比較的簡単に製造することができる。したがって、試作工程をより一層減少させることができ、材料費や製造までの時間をより一層低減することができる。
また、拡散フィルムの全光線透過率とヘーズと拡散光透過率の理想的な値は、使用用途等に応じて異なる。それゆえ、従来のように試行錯誤的に拡散フィルムを作製する場合は、理想的な光学特性を得るために時間と材料費が増大してしまう。しかしながら、本発明によれば、光拡散層を構成する高分子粒子の充填率から配合比や粒径分布の平均又は分散を求め、求められた配合比に基づいて高分子材料を混合したり、求められた粒径分布の平均又は分散に基づく高分子粒子を用いたりすることによって、拡散フィルムを製造するので、使用用途に応じた理想的な拡散フィルムを簡易に且つ低コストで製造することができる。
以上、本発明の拡散フィルムの設計方法及び製造方法並びにそれにより得られる拡散フィルムについて詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんのことである。
本発明の拡散フィルムの設計方法は、使用目的又は使用用途に応じて所望の特性を有する拡散フィルムを簡易に設計することができる。それゆえ、液晶ディスプレイ、オーバーヘッドプロジェクター、広告用電飾看板などに利用される面状照明装置などに用いられる拡散フィルムの設計方法として用いることができる。
また、本発明の拡散フィルムの製造方法は、所望の性能を有する拡散フィルムを簡単に低コストで製造することができる。それゆえ、液晶ディスプレイ、オーバーヘッドプロジェクター、広告用電飾看板などに利用される面状照明装置などに用いられる拡散フィルムの製造方法として用いることができる。
また、本発明の拡散フィルムは、従来よりも少ない製造工程で製造でき、従来よりも安価にすることができる。それゆえ、液晶ディスプレイ、オーバーヘッドプロジェクター、広告用電飾看板などに利用される面状照明装置などに用いられる拡散フィルムとして用いることができる。

Claims (17)

  1. 透明支持体上に光拡散層を有し、入射した光を拡散させて出射させるための拡散フィルムの設計方法であって、
    前記光拡散層に含有させる、互いに異なる粒径分布を有する複数種類の粒子群を特定することと、
    前記光拡散層中の前記複数種類の粒子群の空間充填率を設定することと、
    前記空間充填率が得られるような前記複数種類の粒子群のそれぞれの配合比率を算出することとを含み、
    前記配合比率の算出は、
    前記配合比率の初期値を設定する配合比率設定工程と、
    前記複数種類の粒子群のそれぞれにおいて、前記粒径分布に基づいて前記粒子群を構成する各粒子の粒径を算出する粒径算出工程と、
    前記複数種類の粒子群の各粒子を配置するための仮想的な空間を設定する空間設定工程と、
    前記空間に前記複数種類の粒子群の各粒子をそれぞれ不規則に配置する粒子配置工程と、
    前記空間内に、前記配合比率で配合された前記複数種類の粒子群の全粒子が配置される場合に前記空間を縮小し、縮小された空間で前記粒子配置工程を実行させ、前記空間内に前記複数種類の粒子群の全粒子が配置されない場合に、最後に全粒子が配置できた場合の空間の体積と前記配置された全粒子の体積とから前記複数種類の粒子群の充填率を算出する充填率算出工程と、
    前記充填率算出工程により算出された充填率が前記空間充填率と一致するかを判断して、一致しない場合には、前記配合比率の初期値を更新し、更新された配合比率で前記空間設定工程を実行させる判断工程とを含む計算法により行われ、
    前記算出された複数種類の粒子群のそれぞれの配合比率に基づいて前記拡散フィルムが設計されることを特徴とする拡散フィルムの設計方法。
  2. 前記空間充填率に対する複数種類の粒子群それぞれの前記配合比率の初期値の設定及び更新は、パーティクル・スウォーム・オプティマイゼイションを利用して行われることを特徴とする請求項1に記載の拡散フィルムの設計方法。
  3. 前記空間充填率を70%以上90%以下の範囲内に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の拡散フィルムの設計方法。
  4. さらに、前記互いに異なる粒径分布を有する複数種類の粒子群を特定するにあたって、
    前記複数種類の粒子群のそれぞれの粒径分布の平均及び分散、並びに、前記複数種類の粒子群の粒径分布をそれぞれ二項分布で近似した場合における各定数からなるパラメータのいずれか一つを算出し、
    当該算出されたパラメータにより特定される粒径分布を有する粒子群を用いて前記光拡散層を設計することを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の拡散フィルムの設計方法。
  5. 前記複数種類の粒子群は、光透過性を有する高分子である請求項1〜4のいずれか一項に記載の拡散フィルムの設計方法。
  6. 透明支持体上に光拡散層を有し、入射した光を拡散させて出射させるための拡散フィルムの設計方法であって、
    前記光拡散層中に含有させる、粒子群の空間充填率を設定する設定することと、
    前記空間充填率が得られるような前記粒子群の粒径分布の平均及び分散、並びに、前記粒子群の粒径分布を二項分布で近似した場合における前記二項分布の各定数からなる群から選択されるパラメータのいずれか一つを算出することと、を含み、
    前記パラメータの算出は、
    前記パラメータの初期値を設定するパラメータ設定工程と、
    前記パラメータにより特定される粒径分布を有する粒子群を構成する各粒子の粒径を算出する粒径算出工程と、
    前記粒子群の各粒子を配置するための仮想的な空間を設定する空間設定工程と、
    前記空間に前記粒子群の各粒子をそれぞれ不規則に配置する粒子配置工程と、
    前記空間内に、前記粒子群の全粒子が配置される場合に前記空間を縮小し、縮小された空間で前記粒子配置工程を実行させ、前記空間内に前記粒子群の全粒子が配置されない場合に、最後に全粒子が配置できた場合の空間の体積と前記配置された全粒子の体積とから前記粒子群の充填率を算出する充填率算出工程と、
    前記算出された充填率が前記空間充填率と一致するかを判断して、一致しない場合には、前記パラメータの初期値を更新し、更新されたパラメータで再度前記粒径算出工程以降の各工程を実行させる判断工程とを含む計算法により行われ、
    前記算出パラメータにより特定される粒径分布を有する粒子群を用いて前記光拡散層を設計することを特徴とする拡散フィルムの設計方法。
  7. 前記パラメータの初期値の設定及び更新は、パーティクル・スウォーム・オプティマイゼイションを利用して行われることを特徴とする請求項6に記載の拡散フィルムの設計方法。
  8. 前記空間充填率を70%以上90%以下の範囲内に設定する請求項6又は7に記載の拡散フィルムの設計方法。
  9. 前記粒子群の前記各粒子は、架橋タイプのアクリル樹脂及びメタクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、シリコーン樹脂、メラミン樹脂等の有機ポリマーのいずれかによって構成されており、
    前記透明支持体上に前記粒子群を分散させて付着させるバインダーは、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの少なくともいずれかをモノマーの1成分として含む、単独重合体又は共重合体によって構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の拡散フィルムの設計方法。
  10. 透明支持体上に光拡散層を有し、入射した光を拡散させて出射させるための拡散フィルムの製造方法であって、
    前記光拡散層中に含有させる、互いに異なる粒径分布を有する複数種類の粒子群と前記透明支持体を準備することと、
    前記光拡散層中の前記複数粒子の空間充填率が所定の空間充填率になるように、前記複数種類の粒子群の配合比率を算出することとを含み
    前記配合比率の算出は、
    前記配合比率の初期値を設定する配合比率設定工程と、
    前記複数種類の粒子群のそれぞれにおいて、前記粒径分布に基づいて前記粒子群を構成する各粒子の粒径を算出する粒径算出工程と、
    前記複数種類の粒子群の各粒子を配置するための仮想的な空間を設定する空間設定工程と、
    前記空間に前記複数種類の粒子群の各粒子をそれぞれ不規則に配置する粒子配置工程と、
    前記空間内に、前記配合比率で配合された前記複数種類の粒子群の全粒子が配置される場合に前記空間を縮小し、縮小された空間で前記粒子配置工程を実行させ、前記空間内に前記複数種類の粒子群の全粒子が配置されない場合に、最後に全粒子が配置できた場合の空間の体積と前記配置された全粒子の体積とから前記複数種類の粒子群の充填率を算出する充填率算出工程と、
    前記充填率算出工程により算出された充填率が前記空間充填率と一致するかを判断して、一致しない場合には、前記配合比率の初期値を更新し、更新された配合比率で前記空間設定工程を実行させる判断工程とを含む計算法によって行われ、
    前記算出された配合比率で配合させた前記複数種類の粒子群を前記透明支持体上に分散させて付着させて、前記透明支持体上に前記光拡散層を形成する拡散フィルムの製造方法。
  11. 前記空間充填率に対する複数種類の粒子群のそれぞれの前記配合比率の初期値の設定及び更新は、パーティクル・スウォーム・オプティマイゼイションを利用して行われる請求項10に記載の拡散フィルム製造方法。
  12. 前記所定の空間充填率が70%以上90%以下の範囲内に設定することを特徴とする請求項10又は11に記載の拡散フィルムの製造方法。
  13. 前記複数種類の粒子群は、光透過性を有する高分子により形成されている請求項10〜12のいずれか一項に記載の拡散フィルムの製造方法。
  14. 透明支持体上に光拡散層を有し、入射した光を拡散させて出射させるための拡散フィルムの製造方法であって、
    前記光拡散層中に含有させる粒子群の空間充填率が所定の空間充填率になるように、前記粒子群の粒径分布の平均及び分散、並びに、前記粒子群の粒径分布を二項分布で近似した場合における前記二項分布の各定数からなる群から選択されるパラメータのいずれか一つを予め算出することを含み、
    前記パラメータの算出は、
    前記パラメータの初期値を設定するパラメータ設定工程と、
    前記パラメータにより特定される粒径分布を有する粒子群を構成する各粒子の粒径を算出する粒径算出工程と、
    前記粒子群の各粒子を配置するための仮想的な空間を設定する空間設定工程と、
    前記空間に前記粒子群の各粒子をそれぞれ不規則に配置する粒子配置工程と、
    前記空間内に、前記粒子群の全粒子が配置される場合に前記空間を縮小し、縮小された空間で前記粒子配置工程を実行させ、前記空間内に前記粒子群の全粒子が配置されない場合に、最後に全粒子が配置できた場合の空間の体積と前記配置された全粒子の体積とから前記粒子群の充填率を算出する充填率算出工程と、
    前記算出された充填率が前記空間充填率と一致するかを判断して、一致しない場合には、前記パラメータの初期値を更新し、更新されたパラメータで再度前記粒径算出工程以降の各工程を実行させる判断工程とを含む計算法により行われ、
    前記算出されたパラメータにより特定される粒径分布を有する粒子群を前記透明支持体上に分散させて付着させて、前記透明支持体上に前記光拡散層を形成する拡散フィルムの製造方法。
  15. 前記パラメータの初期値の設定及び更新は、パーティクル・スウォーム・オプティマイゼイションを利用して算出する請求項14に記載の拡散フィルムの製造方法。
  16. 前記所定の空間充填率が70%以上90%以下である請求項14又は15に記載の拡散フィルムの製造方法。
  17. 前記粒子群の前記各粒子は、架橋タイプのアクリル樹脂及びメタクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、シリコーン樹脂、メラミン樹脂等の有機ポリマーのいずれかによって構成されており、
    前記透明支持体上に前記粒子群を分散させて付着させるバインダーは、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの少なくともいずれかをモノマーの1成分として含む、単独重合体又は共重合体によって構成されていることを特徴とする請求項10〜16のいずれかに記載の拡散フィルムの製造方法。
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