JP2006078743A - 拡散フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、高輝度、高均斉度および高生産性を兼ね備えた拡散フィルムを提供せんとするものである。
【解決手段】
本発明の拡散フィルムは、ポリエステルを主構成成分とする基材フィルムの少なくとも一方の面に、微細凹凸形状を有する樹脂層を積層してなる積層フィルムであって、該積層フィルムの内部ヘイズが20%〜90%であって、かつ、拡散異方度が2〜500であることを特徴とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、拡散フィルムに関するものであり、特に液晶表示装置やプロジェクタースクリーン等の表示装置に好適な拡散フィルムに関するものである。
近年、パソコン、テレビあるいは携帯電話などの表示装置として、液晶を利用したディスプレイが数多く用いられている。これらの液晶ディスプレイは、それ自体は発光体でないために、裏側から面光源を使用して光を照射することにより表示が可能となっている。また、面光源は、単に光を照射するだけでなく、画面全体を均一に照射せねばならないという要求に応えるため、サイドライト型バックライトもしくは直下型バックライトと呼ばれる面光源の構造のものが採用されている。これらのなかで、テレビなどに適用される直下型バックライトでは、一般的に、並列に配置された複数のランプと、ランプの上面側に乳白色の拡散板が設置されており、さらに拡散シートやプリズムシートなどが適宜配置されている。乳白板の拡散板としては、アクリル樹脂等に拡散性の粒子を分散させた拡散板等が代表的であり、直下型バックライトにおいて、背面に設置されたランプのイメージを低減し、均斉度を向上させる作用を有する。
一方、面光源をより明るくする要求(高輝度化)は高まるばかりであり、その手段として、例えば、ランプの本数を増加させたり出力をアップする等の方法もあるが、これらの方法は大きなコストアップの要因となり、非効率でもある。
また、上記の高輝度化の要求に対して、異方拡散フィルムに関する提案がなされている。具体的に、シリンドリカルレンズ部をストライプ状に備えたもの(特許文献1)や、棒状の気泡を分散させたもの(特許文献2)および縦割紡錘形状を備えたもの(特許文献3)等が提案されている。
特開2002−62528号公報 特開2002−98810号公報 特開2002−107510号公報
しかしながら、従来の乳白板や上記の提案のいずれにおいても、特に直下型バックライトにおいて十分に高い輝度と均斉度を兼ね備えておらず、また生産性とコストを高度に両立させることができていないのが実状である。
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、高輝度、高均斉度および高生産性を兼ね備えた拡散フィルムを提供せんとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の拡散フィルムは、ポリエステルを主構成成分とする基材フィルムの少なくとも一方の面に、微細凹凸形状を有する樹脂層を積層してなる積層フィルムであって、該積層フィルムの内部ヘイズが20%〜90%であって、かつ、拡散異方度が2〜500であることを特徴とするものである。
本発明によれば、高輝度、高均斉度、高生産性を兼ね備えた新規な拡散フィルムが得られる。
本発明は、前記課題、つまり高輝度、高均斉度および高生産性を兼ね備えた拡散フィルムについて、鋭意検討し、ポリエステルを主構成成分とする基材フィルムの少なくとも一方の面に、微細凹凸形状を有する樹脂層を積層してなる積層フィルムの内部ヘイズと拡散異方度を特定な範囲のもの、すなわち、該積層フィルムの内部ヘイズを20%〜90%、拡散異方度を2〜500とすることによって、かかる課題を一挙に解決することができることを究明したものである。
本発明の拡散フィルムを構成する基材フィルムは、ポリエステルを主構成成分とするものである。ここでポリエステルとは主鎖中の主要な結合をエステル結合とする高分子化合物の総称であって、通常、ジカルボン酸成分とグリコール成分を重縮合反応させることによって得ることができる。ここでジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホンジカルボン酸、フタル酸などの芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸およびパラオキシ安息香酸などのオキシカルボン酸などを挙げることができる。また、グリコール成分としては、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族グリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族グリコールなどが挙げられる。
また、本発明で用いられるポリエステルは、上記のようなジカルボン酸成分および/またはグリコール成分を2種以上用いたポリエステル共重合体であってもよい。
本発明の拡散フィルムを構成する基材フィルムのポリエステルとしては、長期安定性等や耐熱性の点から、60℃以上のガラス転移温度を示すことが好ましく、かかるガラス転移温度はより好ましくは70℃以上であり、特に好ましくは80℃以上であるのがよい。ガラス転移温度が60℃未満であると、長期保管した後の透過率や異方性が変化し、十分な特性を発現しない不具合が発生する可能性がある。また、ポリエステルの延伸性、生産性、耐熱性と成形性のバランスの点から、かかるガラス転移温度は150℃以下であることが好ましい。
本発明の拡散フィルムの基材フィルムにおいては、かかるポリエステルに、ポリエステルとは異なる少なくとも1種類の熱可塑性樹脂を1〜30重量%含有させ、しかも海島構造の島の形状で含有させるのが好ましく、より好ましくは1〜20重量%、特に好ましくは2〜15重量%である。ここでポリエステルと異なる熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、有機シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂およびその共重合体、尿素樹脂、ホルムアルデヒド縮合物、フッ素樹脂、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン、ポリエチレン等に代表されるポリオレフィン系樹脂等を挙げることができる。ここで2種類の熱可塑性樹脂の屈折率差が異なることが好ましい。かかる屈折率の差を有することにより、界面での光屈折が起こり入射光線が散乱される。かかる屈折率差の絶対値は、0.01以上0.4以下が好ましく、0.05以上0.4以下がさらに好ましく、0.1以上0.4以下が最も好ましい。
また、かかる熱可塑性樹脂の島成分の形状は、球状でも異方性を持った球状や楕円状でもよく、光損失が無いことが肝要である。更にかかる島成分の平均粒径は、1〜50μmが好ましく、1〜30μmがさらに好ましく、1〜20μmが最も好ましい。ここで、島成分の形状が異方性を持った球状や楕円状の場合、その面積から円に近似した直径を粒径と見なす。拡散フィルムの性能として重要なファクターである高透過性を実現するためには、光の波長と光拡散粒子(島成分)の平均粒径を考慮することが好ましく、島成分の大きさを上記の範囲に制御することにより実現される。また、さらに、島成分である光拡散成分の平均粒径が1μmより小さい場合に、透過光の着色が見られることがあるため、上記の範囲に制御することにより、透過光着色の抑制も同時に達成することができる。
かかる熱可塑性樹脂の代わりに、有機粒子および/または無機粒子を含有させることにより、光拡散機能を発揮させることができる。すなわち、本発明の拡散フィルムの基材フィルムにおいては、1〜30重量%の有機粒子および/または無機粒子を含有することが好ましく、さらに好ましくは1〜20重量%、特に好ましくは2〜15重量%である。この含有量は、有機粒子および/または無機粒子全体としての含有量を示している。ここで無機粒子としてはガラス、シリカ、硫酸バリウム、酸化チタン、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、アルミナゾル、カオリン、タルク、マイカおよび炭酸カルシウム等の無機微粒子、また有機粒子としてはアクリル樹脂、有機シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、尿素樹脂、ホルムアルデヒド縮合物、フッ素樹脂等が挙げられる。用いられる無機粒子の平均粒径は、0.05〜30μmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜15μmである。
本発明の拡散フィルムは、高輝度と高均斉度を達成するために、積層フィルム全体としての内部ヘイズが20%〜90%、好ましくは30〜85%、より好ましくは40〜80%であることが重要である。ここでヘイズは、スガ試験機(株)製、全自動直読ヘイズコンピューターHGM−2DPを用い、次の様に、微細凹凸面を埋めたサンプルを作成し、それを測定して求める。両面形成されている場合は、両面に該処理を施す。
すなわち、かかる微細凹凸面を埋めたサンプルは、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、縮合反応型シリコーンSH9555及び専用硬化剤SH9555Kを重量比9:1で混ぜ、真空化で20分攪拌しながら脱泡した。続いてフィルムの微細凹凸面上に混ぜ合わせたシリコーンゴムを塗布し、その上に透明なPETフィルム(厚み100μ、全光線透過率90%以上、ヘイズ1%以下)をのせ、インキローラーでしっかり押さえておく。60℃で30分熱処理して、シリコーンゴムを硬化させて作成したものである。
また本発明の拡散フィルムは、積層フィルム全体としての全光線透過率が60%〜100%であることが高輝度の点から好ましく、より好ましくは65%〜100%、特に好ましくは70%〜100%である。ここで全光線透過率は、より平滑な面から入射させた場合の値である。また全光線透過率をこの範囲とするには、後方散乱を引き起こす気泡や粒子を低減し、制御することが肝要である。
本発明の拡散フィルムは、拡散異方度が2〜500であることが必要であり、好ましくは5〜500、より好ましくは10〜500であり、特に好ましくは20〜500である。本発明における拡散異方度は、フィルム面へ垂直に光線を入射した場合に、左右方向(入射光線に垂直な方向)への角度に対する出射分布強度が最大を示す方向での出射分布の半値巾aと、それに垂直な方向への角度での出射分布の半値巾bの比a/bより求める。
ここで光の出射分布は、自動変角光度計GP200(村上色彩技術研究所)にて、フィルム面に垂直な方向から光束を入射させ、1°毎の相対透過率を測定することにより得る。
また、本発明の拡散フィルムを構成する基材フィルムは、A/B、A/B/A等のように、異なる2つの層Aと層Bからなる積層構成としても良く、この場合ポリエステルとは異なる少なくとも1種類の熱可塑性樹脂を含有して海島構造を有する層あるいは1〜30重量%の有機粒子および/または無機粒子を含有する層は、A、Bどちらでも良いが、A/B/Aの3層構成の場合、生産安定性の点からBが好ましい。
本発明の拡散フィルムは、80℃、500時間処理後の積層フィルム全体としての全光線透過率の変化率が3%以下であることが好ましく、より好ましくは2%以下である。ここで全光線透過率の変化率は、処理前の全光線透過率をTb、処理後の全光線透過率をTaとして、(|Tb−Ta|)/Tb×100にて求められる。
本発明の拡散フィルムは、フィルムの腰や加工性などの点で、積層フィルム全体の厚さが75〜3000μmであることが好ましく、より好ましくは150〜75000μmであり、特に好ましくは200〜550μmである。
また、本発明の拡散フィルムに用いるポリエステル中には、本発明の効果が損なわれない範囲内で、各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機の易滑剤、顔料、染料、充填剤、帯電防止剤および核剤などが配合されていてもよい。
さらに、本発明の拡散フィルムに用いるポリエステルフィルムは、透過b値が5以下であることが好ましく、透過b値はより好ましくは3以下である。透過b値は、フィルムを透過した光線の色味を示し、値が大きいと黄色味を帯びるため、ディスプレイとした際に、特に画質や色合いにマイナスの影響を与えることがある。透過b値が5を超えると、フィルムが黄ばんで見え、かかるフィルムをディスプレイ装置の表面に貼付した場合、劣化している、または変色しているというような印象を与えることになり、また、かかるフィルムをディスプレイ装置の内部に組み込んだ場合は、色調のバランスを損なう可能性があるため好ましくない。また、この透過b値は−0.5以上であることが好ましい。これは、透過b値が−0.5未満ではフィルムが青黒く見え、かかるフィルムをディスプレイ装置の表面に貼付した場合、暗い印象を与えることになり、また、フィルムをディスプレイ装置の内部に組み込んだ場合は、色調や輝度のバランスを損なう可能性があるため好ましくない。
本発明の拡散フィルムは、微細凹凸形状を有する樹脂層が積層されてなる積層フィルムであるが、その樹脂層としては透明であることが好ましく、樹脂としてはポリエステル、ポリ(メタ)アクリル酸やポリ(メタ)アクリル酸エステル等のアクリル樹脂やその共重合体、エポキシやその共重合体やエポキシウレタン樹脂などのエポキシ樹脂、ウレタン系樹脂のいずれか、もしくはそれらの混合成分からなることが好ましく、紫外線硬化性タイプであっても良い。これら透明樹脂のモノマー、共重合成分として、特に限定されないが、例えば多価アルコール、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等があるがこれらに限定されるものではない。紫外線硬化性タイプとしては、分子中に重合性不飽和結合または、エポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及び/又はモノマーを適宜に混合したものである。紫外線硬化性樹脂組成物中のプレポリマー、オリゴマーの例としては、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレート、カチオン重合型エポキシ化合物が挙げられる。中でも本発明では、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂およびウレタン系樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種又は2種以上で構成されている樹脂層が好ましく例示される。かかる樹脂層の厚みは、0.1〜100μmが好ましく、より好ましくは0.5〜50μm、特に好ましくは1〜25μmである。
本発明における微細凹凸形状は、限定されるものではないが、拡散異方性発現の点から、等方的形状よりも異方形状が好ましく、例えば、図1、図2の概念図のように断面が曲面で一方向にストライプ様となる形状や、図3の概念図のようにラグビーボールを半面切り取った畳目状のもの等があり、断面形状は規則的であっても不規則的でも良く、またこれらの形状が光干渉法によりパターン形成された形状であるとモアレパターンの解消等の点等からより好ましい。
本発明において、フィルム表面に微細凹凸形状を形成する方法は、フィルムを必要に応じて加熱し、金型と平板で転写させる方法、あるいは金型ロールとロールの間で加圧することにより形状を付与する方法、金型を転写させ紫外光線で樹脂を硬化させる方法などが挙げられる。
次に、本発明の拡散フィルムの製造方法について述べるが、本発明はこれにより限定されない。
すなわち、炭酸カルシウムを10重量%含有する共重合ポリエステル(融点210℃)とポリエチレンテレフタレート(PET)を、任意の積層厚み比に設定して溶融3層共押出を行ない、静電印可法により鏡面のキャストドラムにて冷却し、未延伸の3層積層シートを得る。該3層積層シートを、長手方向と横方向に二軸延伸し、220℃で熱処理し、ポリエステルフィルムを得る。得られたポリエステルフィルムのPET層側に、アクリル樹脂を10μオフコートし、続いて金型を用いて、微細凹凸形状を転写させながら紫外線硬化し、拡散フィルムを得ることができる。
本発明の異方拡散フィルムは、ディスプレイ、特に液晶ディスプレイの拡散シートやプロジェクションテレビのスクリーン等に好適に用いられる。
以下、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。なお、特性は以下の方法により測定評価した。
(1)全光線透過率
全自動直読ヘイズコンピューターHGM−2DP(スガ試験機(株)製)を用いて、フィルム厚み方向の全光線透過率を測定した。測定はA4サイズのフィルムを4分割した各サンプルについて実施し、平均値を求めた。ここで入射面はより平滑な面からとする。
(2)内部へイズ
スガ試験機(株)製、全自動直読ヘイズコンピューターHGM−2DPを用い、次の様に、微細凹凸面を埋めたサンプルを作成し、それを測定して求める。両面形成されている場合は、両面に該処理を施す。
「微細凹凸面を埋めたサンプルの作成」
本処理は、表面の微細凹凸による拡散を影響を除き、内部へイズを確認するために実施するものである。具体的には、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、縮合反応型シリコーンSH9555及び専用硬化剤SH9555Kを重量比9:1で混ぜ、真空化で20分攪拌しながら脱泡した。続いてフィルムの微細凹凸面上に混ぜ合わせたシリコーンゴムを塗布し、その上に透明なPETフィルム(厚み100μ、全光線透過率90%以上、ヘイズ1%以下)をのせ、インキローラーでしっかり押さえておく。60℃で30分熱処理して、シリコーンゴムを硬化させ、サンプルを作成する。ここで塗布厚みは微細凹凸形状が十分埋まる程度とする。
(3)透過b値
分光式色差計SE−2000型(日本電色工業(株)製)を用い、JIS−K−7105に従って透過法で測定した。
(4)拡散異方度
フィルム面へ垂直に光線を入射した場合に、左右方向(入射光線に垂直な方向)への角度に対する出射分布強度が最大を示す方向での出射分布の半値巾aと、それに垂直な方向への角度での出射分布の半値巾bとの比a/bを拡散異方度とする。ここで、光の出射分布は、自動変角光度計GP200(村上色彩技術研究所)にて、フィルム面に垂直な方向から光束を入射させ、1°毎の相対透過率を測定することにより得る。
(5)輝度、輝度ムラ
21インチの8灯直下型ランプ(φ3mm)の光源から10mm離れた距離で厚さ1mmの透明アクリル板上を設け、その上に拡散フィルムを設置し、さらにその上に、拡散フィルム(きもと製GM3)を配置した。
冷陰極線管ランプを60分間点灯して光源を安定させた後に、色彩輝度計BM−7fast(株式会社トプコン製)を用いて輝度(cd/m)を測定した。
測定は中央の10cm×10cmの部分のバックライト表面を2×2の区域に4等分したそれぞれの領域の中心点の4点について行い、その平均値を輝度とした。
また、4点の測定結果のばらつきによって輝度ムラを評価した
輝度ムラ(%)=(最大値−最小値)/(平均値)×100 。
(実施例1〜4、比較例1〜2)
副押出機(A層)、主押出機(B層)から、表1の組成にて溶融樹脂を押し出し、該溶融樹脂を静電印可法により鏡面のキャストドラム上で冷却してシートを作製した。このようにして得られたシートを、90℃の温度にて長手方向に計3.2倍となるように多段延伸し、続いてテンターで予熱95℃、延伸温度105℃にて横方向に3.5倍延伸し、その後235℃の温度で15秒間熱処理し、基材フィルムを得た。
次に得られた基材フィルムの片面に、樹脂層として表1に示す組成の樹脂を所定の厚みとなるようにオフラインでコーティングする。続いて、アクリル樹脂とエポキシウレタン樹脂の場合は金型を用いて、微細凹凸形状を転写させながら紫外線硬化させ、塩ビ樹脂の場合は、金型を用いて微細凹凸形状を転写させることによって微細凹凸面を設けた。
得られた拡散フィルムについて評価を実施した結果を表1に示す。
Figure 2006078743
表1の通り、微細凹凸形状を有する樹脂層を積層してなる積層フィルムで、内部ヘイズが20%〜90%、および拡散異方度が2〜500の範囲を満足するものは、高輝度で輝度ムラが小さく、優れた特性を示すことが分かる。
なお表中、基材フィルムの組成のPETはポリエチレンテレフタレートを、ポリエステル1はシクロヘキサンジメタノールを24モル共重合したポリエチレンテレフタレートを、ポリエステル2はセバシン酸を20モル共重合したポリエチレンテレフタレートを、PMPはポリメチルペンテンを、PPはポリプロピレンを示す。また、樹脂層の形状の「ランダム断面形状曲面ストライプ形状」は、「断面形状が不規則的な曲面で、一方向にストライプ様の微細凹凸形状」を、「シリンドリカルレンズ形状」は、「断面形状が規則的な曲面で、一方向にストライプ様の微細凹凸形状」を示す。
本発明の拡散フィルムは、パソコン、テレビあるいは携帯電話などの表示装置、特に液晶表示装置等の平面表示装置に用いられる面光源用として好適な拡散フィルムであり、有用である。
断面形状が規則的な曲面で、一方向にストライプ様の微細凹凸形状の概念図 断面形状が不規則的な曲面で、一方向にストライプ様の微細凹凸形状の概念図 ラグビーボールを半面切り取った畳目状の微細凹凸形状の概念図

Claims (5)

  1. ポリエステルを主構成成分とする基材フィルムの少なくとも一方の面に、微細凹凸形状を有する樹脂層を積層してなる積層フィルムであって、該積層フィルムの内部ヘイズが20%〜90%であって、かつ、拡散異方度が2〜500であることを特徴とする拡散フィルム。
  2. 積層フィルムの全光線透過率が、60%〜100%であることを特徴とする請求項1に記載の拡散フィルム。
  3. 基材フィルムが、ポリエステルとは異なる少なくとも1種類の熱可塑性樹脂を1〜30重量%含有し、かつ、該熱可塑性樹脂が海島構造の島の形状で含有されていることを特徴とする請求項1または2に記載の拡散フィルム。
  4. 基材フィルムが、1〜30重量%の有機粒子および/または無機粒子を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の拡散フィルム。
  5. 微細凹凸形状を有する樹脂層が、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂およびウレタン系樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種又は2種以上で構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の拡散フィルム。
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