JP4885024B2 - コンクリート製品成形用の型枠装置。 - Google Patents

コンクリート製品成形用の型枠装置。 Download PDF

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Description

本発明は、側溝用ブロック等のコンクリート製品成形用の型枠装置に関する。
内部に水路を有する側溝ブロック(暗渠、ボックスカルバート)は、既存の水路上に道路を整備したり、農地等において地中の水分を速やかに排水する目的で施工される。側溝用ブロック等のコンクリート製品成形用の型枠装置は、側溝用ブロックの外側を形成する外型と側溝用ブロックの内側を形成する中型と、中型を狭小動作する狭小機構を備え、生コンクリートを打ち込んで、成型した後、狭小機構を狭小動作させて、型枠装置から取り出される。狭小機構としては、特許文献1、2、5等に開示されるものの他、中型を分割して狭小動作させる狭小機構を設けて中型を絞る方法もある(特許文献3、4、6等)。
コンクリート製品成形用の型枠装置からの取り出し方としては、クレーン等の搬送手段により側溝用ブロックを基台に沿って移動させて中型から引き出す方法がある(特許文献4、6等)。しかし、クレーン等の搬送手段を使用すると、大型の施設が必要になる。そこで、上記中型を側溝用ブロックから引き出すための方法として、中型を基台に沿って移動させて側溝用ブロックから引き出す構造や(特許文献2、3等)、特許文献1、5に示すように、基台に取り付けられ、中型を型枠の外から支持する支持棒(支持腕)を用いた昇降機構(外部引き出し機構)を設ける方法がある(図14)。
特開昭61−49804号公報 実開昭62−11608号公報 特開平5−318441号公報 特開平6−134745号公報 特開平7−16819号公報 特開2004−358876号公報
ところで、一般的な製造ラインの(搬送)台車の大きさは、型枠装置が余分な隙間無く並ぶようになっているものが多く、又、型枠装置を運搬するためにトラックの荷台に並べるときにも、その大きさは小型でコンパクトなものが望まれている。しかしながら、基台に取り付けられて、中型を型枠の外から支持する支持棒(支持腕)を有する昇降機構(外部引き出し機構)は、支持棒(支持腕)の動作を許容する長さを確保しなければならず、基台も長くなってしまうことに加えて、側溝用ブロックが長いために中型が長手方向に長い場合などには、支持棒(支持腕)がその長手方向において撓んでしまうおそれを有する。また、特許文献2等では、基台の長さが長く形成されていることに加え、側溝用ブロックと中型の一部の隙間(下方側の隙間)等を形成するものにすぎないために(後は中型を引き出すときに引き剥がす)、これでは側溝用ブロックの全周に亘る綺麗なコンクリート製品を製造することができないという問題を有する。
そこで本発明の目的は、型枠装置の基台に昇降機構等を設けずとも、中型と側溝用ブロック等のコンクリート製品との間の全周に亘って隙間を確実に形成することができるとともに、基台の長さを長くすることなく側溝ブロックを安定して引き出すことができるコンパクトな構造で操作のし易いコンクリート製品成形用の型枠装置を提供することにある。
本発明の請求項1記載のコンクリート製品成形用の型枠装置は、側溝用ブロック等のコンクリート製品の外側を形成する左右の側枠と前方枠と後方枠と、コンクリート製品の内側を形成する中型と、中型を支持する基台と、中型を狭小動作させる狭小機構とを備え、前記基台に、前方枠と連結して移動する第1のスライド部材が配され、前記狭小機構は、レンチ等の工具が連結される回転軸と、回転軸と連動して中型を狭小動作させるリンク機構を備え、これらを介して中型が前方枠と連結されるとともに、リンク機構と連動して中型とコンクリート製品との隙間を調整する第1の隙間調整部材と、第1の隙間調整部材の所定量の移動を阻止する第1の係止部材を有し、レンチ等の工具により回転軸を回転させて、狭小機構により中型とコンクリート製品との上方側の隙間を形成した後、上記リンク機構と連動する第1の隙間調整部材が第1の係止部材にその移動を阻止された状態で、更に回転軸を回転させることにより第1の隙間調整部材を移動させて、残りの下方側の隙間を形成することを特徴とする。
この発明によれば、回転軸を回転させると、中型が狭小機構のリンク機構を介して狭小動作され、先ず中型と側溝用ブロック等のコンクリート製品との上方側の隙間が形成される。上方側の隙間が形成された後、第1の隙間調整部材が第1の係止部材に係止された状態で更に回転軸を回転させて第1の隙間調整部材の第1の係止部材に対する突出量を多くすると、中型の下部が持ち上げられることにより、中型とコンクリート製品との下方側の隙間が形成される。このため、中型と側溝用ブロック等のコンクリート製品との間の全周に亘って隙間を形成することができる。後は、中型が前方枠又は後方枠と連結されているので、第1のスライド部材により中型を引き出すとことができる。
本発明の請求項2記載のコンクリート製品成形用の型枠装置は、側溝用ブロック等のコンクリート製品の外側を形成する左右の側枠と前方枠と後方枠と、コンクリート製品の内側を形成する中型と、中型を支持する基台と、中型を狭小動作させる狭小機構とを備え、前記基台に、前方枠と連結して移動する第1のスライド部材が配され、前記狭小機構は、レンチ等の工具が連結される回転軸と、回転軸と連動して中型を狭小動作させるリンク機構を備え、これらを介して中型が前方枠と連結されるとともに、中型とコンクリート製品との上方側の隙間を調整する第2の隙間調整部材を有し、レンチ等の工具が回転軸に連結されて回転軸を回転させて、中型の下方側を狭小動作させることにより、中型を自重で下方に移動させるが、上記第2の隙間調整部材により吊り下げることにより、中型とコンクリート製品との上方側の隙間を調整することを特徴とする。
この発明によれば、回転軸を回転させると、中型の下方側を狭小機構のリンク機構を介して狭小動作させて、中型と側溝用ブロック等のコンクリート製品との下方側の隙間が形成される。下方側の隙間が形成されると、自重で下方に移動されるが、上記第2の隙間調整部材により吊り下げることにより、中型とコンクリート製品との上方側の隙間を調整することとなり、中型と側溝用ブロック等のコンクリート製品との間の全周に亘って隙間を形成することができる。後は、中型が前方枠又は後方枠と連結されているので、第1のスライド部材により中型を引き出すとことができる。
本発明の請求項3記載の発明は、前記基台は、前記外側を形成する左右の側枠と前方枠と後方枠の全長に合わせた長さであり、前記中型を引き出す第1のスライド部材を支持するガイド部材が折畳み可能な状態で備えられていることを特徴とする。また、請求項4記載の発明は、前記基台は、前記外側を形成する左右の側枠と前方枠と後方枠の全長に合わせた長さであり、この基台に、中型を引き出す方向とは反対方向に側溝用ブロック等のコンクリート製品を移動させる第2のスライド部材が設けられていることを特徴とする。
これらの発明によれば、前記基台は、前記外側を形成する左右の側枠と前方枠と後方枠の全長に合わせた長さであるが、前記第1のスライド部材を支持するガイド部材が折畳み可能な状態で備えられているか、又は、基台に中型を引き出す方向とは反対方向に側溝用ブロック等のコンクリート製品を移動させる第2のスライド部材が設けられていることにより、中型を傾斜させたり倒したりすることなく引き出すことができる。
本発明の請求項5記載の発明は、前記前方枠又は中型に、中型の長手方向の前後の傾きを防止する傾き防止ボルトが取り付けられていることを特徴とする。
この発明によれば、中型が傾くような場合は、中型の長手方向の前後の傾きを防止する傾き防止ボルトにより上記中型の傾きを規制することができる。
本発明のコンクリート製品成形用の型枠装置によれば、中型が前方枠と連結され支持されていることから、従来の基台に昇降機構が取り付けられる型枠装置のように、基台が長くなってしまう問題や、支持棒(支持腕)がその長手方向において撓んでしまうような問題等も生じることはなくなる。そして、中型に取り付けられた第1の隙間調整部材や第2の係止部材、又は、前方枠に取り付けられた第2の隙間調整部材や第1の係止部材により、中型と側溝用ブロック等のコンクリート製品との間の全周に亘って隙間を確実に形成することができる。また、基台は外側を形成する左右の側枠と前方枠と後方枠の全長に合わせた長さであるが、ガイド部材を引き出した後、狭小機構により中型を絞って引き出したり、又、基台に中型を引き出す方向とは反対方向に側枠を移動させる第2のスライド部材が設けられていることにより、中型を傾斜させたり倒したりすることなく引き出すことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を引用しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明を適用した第1の実施の形態のコンクリート製品成形用の型枠装置Z1から中型Uを引き出した状態の斜視図であり、図2は、上記実施の形態のコンクリート製品成形用の型枠装置を閉じた状態の斜視図である。図3は、型枠装置の引き出し状態の動作を示す側面図である。本実施の形態のコンクリート製品成形用の型枠装置Z1は、側溝用ブロックB1の外側を形成する外型Tと、側溝用ブロックB1の内側を形成する中型Uと、中型Uが連結された前方枠T5と、前方枠を介して中型を支持する基台Fと、中型Uを狭小動作させる狭小機構Kを備える。なお、本実施の形態では図12(a)の側溝用ブロックB1を製造する場合で説明するが、コンクリート製品としては、図12(b)(c)の側溝用ブロックB2,B3等の種類があり、これらにも応用可能である。
外型Tは、台枠T1、左右の側枠T3,T4、前方枠T5、後方枠T6から構成される。左右の側枠T3,T4の下部は、ヒンジ52を介して台枠T1に回動可能に接続されており、側枠T3,T4の上部がヒンジ52の調整範囲内で外側に開く。後方枠T6の下部は、ヒンジ(図示せず)を介して台枠T1に回動可能に接続されており、後方枠T6の上部がヒンジ(図示せず)の調整範囲内で外側に開く。前方枠T5は、その下部が第1のスライド部材T7を介して基台Fと連結されているとともに、中型Uを水平に支持する強度を確保するための補強板H5や、後述する第1の隙間調整部材P2を係止する係止部材W2や、傾き防止ボルトP1を取り付ける固定部材T5a等が、前方枠T5の補強を兼用して設けられている。
基台Fは、中型Uを支持するとともに中型Uを引き出すもので、複数の固定足F2の上に配置されるガイドレールF1と、ガイドレールF1に沿って引き出される第1のスライド部材T7と、前方枠T5側の固定足F2に取り付けられるガイド部材R4が配されている。第1のスライド部材T7の引き出し側Yには、前方枠T5が立設され、これとは反対方向Xに、ガイドレールF1に沿って移動するスライドローラR1,R2(図3等参照)が取り付けられている。ガイドレールF1の引き出し側Yには、スライドローラR1,R2の行き過ぎを規制するレールストッパーT9が設けられている。また、前方枠T5側の固定足F2には、第1のスライド部材T7を引き出し方向Yに引き出すための固定式ガイドローラR3が取り付けられている(図3等参照)。ガイドレールF1は、2本平行に配置され、固定足F2の上に配置されているが(図3、4)、固定足F2とF2との間隔は、クレーンやフォークリフト等のツメが入る間隔となっており、クレーンやフォークリフト等の搬送手段による型枠装置Z1の移動が可能である。
図4は上記実施の形態の型枠装置Z1の基台Fを示す上面図である。図5は型枠装置Z1のスライドローラR1とR2の動作を模式的に示す断面模式図である。ガイド部材R4は、第1のスライド部材T7を傾斜させたり倒したりせずに水平に引き出すためのものであり、ガイドレールF1の下方において、引き出される第1のスライド部材T7側に向けて配されている。すなわち、ガイド部材R4は、基台F(固定足F2)とヒンジ51により連結されて、前方枠T5側に回動可能に連結されるものである。ガイド部材R4は、前方枠T5に配された補強板H5とH5との間に収納されるようになっている。したがって、収納状態からほぼ90度回動させて、設置面側に傾斜させると、前方枠T5側の固定足F2よりも更に引き出し方向Yに突出した位置において、いわば第2の固定足が現れ、ガイド部材R4が引き出された第1のスライド部材T7の水平姿勢を保ち、中型Uを側溝用ブロックB1から完全に引き出した状態でも中型Uが倒れる(傾斜する)心配がない(図1)。ガイド部材R4としては、折り畳み式、引き出し式や旋回式等があるが、単純な構造でありながら、前記中型を引き出す際の引張応力に充分対応できるヒンジを用いた上下折り畳み式構造のガイド部材が好ましい。ガイド部材R4は、角度調整ボルトP5を備え、この角度調整ボルトP5は、そのヒンジ51への押し込み量により、ヒンジ51を広げた状態の角度を規制する(図4)。
前方枠T5は、中型Uの前方側が連結されるとともに、その下方が基台Fの第1のスライド部材T7と連結され、この第1のスライド部材T7により引き出し方向Yに引き出すことができる構造である。
中型Uは、分割により狭小動作されるもので、上下の中型U3,U4と、左右の中型U1,U2とからなる(図7)。中型Uの狭小機構Kは、図11(a)(b)(c)に示すように、下方の中型U4に連結された回転軸K1と、回転軸K1に連係された周回軸K2と、リンク機構K3と、リンク機構K3と連結された左右の中型U1,U2と、周回軸K2に連係された可動部材11と、リンク機構K3と連動する第1の隙間調整部材P2を備える。第1の隙間調整部材P2は、中型Uの前方側の左右に各々設けられ、これら左右の第1の隙間調整部材P2は、回転軸K1と連動する可動部材11と左右のピン12,12により連結されている。左右の中型U1,U2には、ガイド溝13が各々形成され、上記可動部材11の左右のピン12,12が上記左右のガイド溝13に沿って移動する。左右のガイド溝13は、上方に向かって左右の間隔が狭くなるハの字形に形成されている。第1の隙間調整部材P2は、本実施の形態では段付きボルトが使用され、前方枠T5の左右に各々設けられる第1の係止部材W2との間で所定量の突出動作を行う。なお、前方枠T5は、その中央に窓が形成され、中型Uの前方枠T5側は、前方枠T5の窓に収まり、外側には前方枠T5により開かないようになっているが、内側には狭小機構Kにより狭小動作可能になっている。また、第1の係止部材W2は、前方枠T5の下方の左右の角に丁度収まるように各々ボルトにより取り付けられている。
図7では中型U4を貫く回転軸K1は向かって右回転し、中心軸Cから右にずれて配置されている(図7(a)、図8(b))。これは、回転軸K1とリンク機構K3により連係された周回軸K2の周回動作により、中型Uを絞るための絞り量を確保しつつ螺旋状の曲線(クロソイド曲線)を描くことで、回転軸K1の右回転の角度によって一度絞った中型Uが元の位置に戻ることを防止している。中型Uは、正面(前方枠T5側)から見た中心軸C(図中の一点鎖線の交点)の上方向に向かって左に分割された中型U1と、中心軸Cの上方向に向かって右に分割された中型U2と、中心軸Cの真下方向に分割された中型U4と、中心軸Cの真上方向に分割された中型U3とで構成される。中型Uが中心軸Cの上方向に向かって左右に分割される方式では、例えば排水スリットbcを有する側溝ブロックB1のように、コンクリート屑が付着し易い中型U1,U2,U3の継ぎ目が上側となることから、側溝ブロックB1を反転させなくとも、これら中型U1,U2,U3の継ぎ目に付着したコンクリート屑の除去作業が容易にできる。中型Uは、前方枠T5と回転軸K1とリンク機構K3を介して連結されている。
基台Fの第1のスライド部材T7は、引き出し方向Yの方向に向かって正回転(図5では左回転)する第1のスライドローラR1(軸受R1a)と第1のスライドローラR1(軸受R1a)の上方部に配されて逆回転(図5では右回転)することで第1のスライド部材T7の浮きを防止する第2のスライドローラR2(軸受R1a)を備える。それぞれのローラR1aとR2aは、ゴムや金属製の車輪を使用してもよいが、がたつきを少なくするためには軸受が好ましく、ここでは深溝玉軸受を使用している。深溝玉軸受は、ラジアル荷重に加えてスラスト荷重を負荷することができ、中型Uを引き出す際の揺れが少なくなり低振動が実現できる。前方枠T5が引き出される側に配された固定足F2に固定式ガイドローラR3とガイド部材R4が向かい合わせに配される。それぞれのローラR3aとR4aは、ガイドレールF1とF1の内側に平行して並んでおり、第1のスライド部材T7が乗る位置に配される。1対の第1のスライド部材T7は、一対のガイドレールF1のガイドライン(F1の点線部分)に沿ってローラR3aとR4aに乗りながら移動することとなる。それぞれのローラR3aとR4aは、上述のR1aとR2aと同様に理由により、深溝玉軸受を使用している。
前方枠T5には、中型Uの長手方向の前後の傾きを防止するための押さえ金具として、上方に傾き防止ローラP3が設けられており、下方に傾き防止ボルトP4が設けられている(図7)。傾き防止ローラP3,P3は、分割された中型U1,U2と接触しながら回転することで中型U1,U2の狭小動作を妨げることなく中型U1,U2の前後の傾きを防止する。傾き防止ローラP3は、前方枠T5の側に取り付けられていてもよいし、中型U1,U2の側に取り付けられていても問題ない。傾き防止ボルトP4は分割された中型U4の前後の傾きを防止するためのもので、前方枠T5の下方側に取り付けられていてもよいし、中型U11,U12の上方側に取り付けられていてもよいし、また、その両方に取り付けられても良い。傾き防止ボルトP4は通常のボルトでもよいが、ボルトの先端にボールベアリング等の回転体を有することが好ましい。中型U4の狭小動作を妨げることなく中型U4の前後の傾きを防止するためである。上記傾き防止ボルトP4としては、ボルト、段付きボルト、ローラ、ピン等が好ましく、上記回転体としては、ボールベアリング、ローラ等が好ましい(図10の符号14a参照)。また、前方枠T5には、中心軸Cの真下方向に分割された中型U4の周縁部分を通すように隙間調整用ボルトP1が取り付けられ、この隙間調整用ボルトP1は、中型U4が持ち上がる際の隙間S(S2)が大きくなりすぎることを規制するものであり、上下方向には隙間を確保するための余裕を持たせて配置され、隙間が広がりすぎると、その隙間を所定範囲に抑制する。なお、隙間調整用ボルトP1は、左右に設けられているので、上下方向の移動ができる状態で、バランスよく左右の傾きを規制する。
次に、本実施の形態のコンクリート製品成形用の型枠装置Z1を使用して、側溝用ブロックB1を実際に製造する場合について説明する。まず、生コンクリートを打ち込むために、図2に示すように、組み立てる。すなわち、側枠T3,T4や後方枠T6等を閉じるとともに、前方枠T5が連結される第1のスライド部材T7をガイドレールF1に沿って側枠T3,T4の方向に引き入れる。ガイド部材R4は、ヒンジ51により上方向に約90度折り畳んで、前方枠T5に配された補強板H5とH5との間に収納し、留め金55にて固定する(図3(a))。すなわち、補強板H5とH5との間に収納して保管することで、ガイド部材R4を補強板H5にて保護するとともに、基台Fに収納するためのスペースが確保される。そして、外枠Tと中型Uとの間に生コンクリートを打ち込む。バイブレータ等で生コンクリートを細部に行きわたらせ成型する。ここで、上記組み立てた状態では、図6と図3(a)に示すように、型枠装置Z1の全長L1は、前方枠T5の長さ(幅)cと中型Uの長さaと後方枠T6の長さ(幅)bとを加えた長さである(L1=c+a+b)。なお、中型Uの長さaは、側枠T3(T4)の長さと同じである。
側溝用ブロックB1が成形されコンクリートが硬化した状態で、中型Uを側溝用ブロックB1から引き出すには、棒状の工具(レンチ等)にて、左右の側枠T3とT4とを一定間隔で固定している留め金54を外し、取っ手t3を引くと左右の側枠T3とT4の上部がヒンジ52の調整範囲で外側に開くこととなる。そして次に、回転軸K1にレンチ等の工具KGを連結させて、回転軸K1を右回転させる。回転軸K1を回転させると、回転軸K1に連係された周回軸K2が周回動作して、周回軸K2に連係された可動部材11が下方に移動する。可動部材11に付設された左右のピン12,12が左右の中型U1,U2に設けられたガイド溝13を擦動しながら下方に移動することで、左右の中型U1,U2が下方に狭小動作し、可動部材11に接続された真上の中型U3が下方に移動する(図7(b))。すなわち、可動部材11のピン12がハの字形のガイド溝13に沿って下降する。これにより、上方側の隙間(上方と左右の隙間)S1が形成される。
そして更に回転軸K1を回転させると、第1の隙間調整部材P2が下方に移動するが、第1の係止部材W2に当たる位置で第1の隙間調整部材P2は停止する(図7(b)、図8(a))。狭小動作により中型U1,U2,U3を離脱させた状態で、引き続き回転軸K1を右回転させると、第1の隙間調整部材P2が下方に移動できず、このため真下の中型U4が上方に持ち上げられ、下方側の隙間S2が形成される。すなわち、狭小機構Kにより、中型Uの下部を持ち上げて中型Uの上方側の隙間S1が保持できる。したがって、中型U1,U2,U3,U4の全ての外周と側溝ブロックB1の内側との間に隙間Sが形成される。なお、左右同時に第1の隙間調整部材P2,P2が左右の第1の係止部材W2,W2に対して係止力が働き、左右バランスよく中型Uの下部が持ち上げる。また、上方向への行き過ぎ(隙間S2の広がり過ぎ)については、傾き防止ボルトP1によりその行き過ぎが規制される。
ここで、分割された中型U1,U2,U3と側溝ブロックB1との上方側の隙間量S(S1)は、第1の隙間調整部材P2の位置で調整でき、分割された中型U4と側溝ブロックB1との下方側の隙間量S(S2)は傾き防止ボルトP4の長さ等で調整できる。そして、前方枠T5の取っ手t5を引き出し方向Yの方向に引くことにより、中型Uを引き出すことができる。上述の方法では、外型Tを開いてから中型Uを絞っているが、中型Uを絞ってから外型Tを開くことも可能である。外型Tを開いてから中型Uを絞ることにより、外型Tを開く際の衝撃で側溝ブロックB1の位置が変動したとしても中型Uを後から絞っているので中型Uの全周と側溝用ブロックB1の内側との間に確実に隙間Sを形成することができる。
中型Uの引き出しに際しては、留め金55を解除し、移動式ガイド部材R4をヒンジ51により水平方向に広げてから中型Uを引き出し方向Yに引き出す(図3(b))。引き出した中型Uの重量がかかった状態で、前方枠T5の第1のスライド部材T7を水平に引き出すためには、固定式ガイドローラR3とガイド部材R4との高さを一致させることが必要であり、角度調整ボルトP5により調整する。移動式ガイド部材R4と固定式ガイドローラR3とが同じ高さで引き出された第1のスライド部材T7の姿勢を保つことから、中型Uを側溝用ブロックB1から完全に引き出した状態でも中型Uが傾斜したり倒れる心配がない(図3(c))。図5は型枠装置Z1のスライドローラR1とR2の動作を模式的に示す断面模式図である。第1のスライド部材T7は、引き出し方向Yの方向に向かって正回転(図5では左回転)する第1のスライドローラR1(軸受R1a)と第1のスライドローラR1(軸受R1a)の上方部に配されて逆回転(図5では右回転)することで第1のスライド部材T7の浮きを防止する第2のスライドローラR2(軸受R1a)とを備える。それぞれのローラR1aとR2aとは、ゴムや金属製の車輪を使用してもよいが、がたつきを少なくするためには軸受が好ましく、ここでは深溝玉軸受を使用している。深溝玉軸受は、ラジアル荷重に加えてスラスト荷重を負荷することができ、中型Uを引き出す際の揺れが少なくなり低振動が実現できる。
図6は、型枠装置Z1の部材の長さの関係を模式的に示す模式図である。型枠装置Z1の全長L1は基台Fの長さと同じであり、型枠装置Z1の全長L1は前方枠T5の長さcと中型Uの長さaと後方枠T6の長さbとを加えた長さである(L1=c+a+b)。中型Uを側溝ブロックB1から完全に抜き出すためには、型枠装置Z1の全長L1に加えて、中枠Uの長さaと中枠Uと側溝ブロックB1との隙間dが必要となる。一方、中枠Uを側溝ブロックB1から完全に抜き出すと、中枠Uの荷重の大部分が前方枠T5に加わっていることから、前方枠T5の反対方向X(ローラR2aの側)が上に持ち上がってしまい、中型Uが傾いて第1のスライド部材T7が倒れる事態を引き起こす。このため、所定長さe1の移動式ローラR4をガイドレールF1の延長線上に配置することで(図6(b))、前方枠T5を介して中枠Uが接続された第1のスライド部材T7を支えることができ、第1のスライド部材T7を水平に保つ。このため、中型Uが傾いたり倒れたりすることがない。移動式ローラR4の長さe1は、型枠装置Z1の部材の長さや重量にもよるが、基台Fの長さL1の1割以上の長さがあればよい。
図5(a)に示すように、ガイドレールF1の接地面に水平の引き出し方向Yに中型Uを引き出す場合は、ガイドレールF1とローラR1aが点接触して正回転するが、一方で、ローラR2aはガイドレールF1には接触しないため、第1のスライド部材T7は引き出し方向Yに進む。ここで、前方枠T5と中型Uと第1のスライド部材T7の総重量は、前方枠T5の取っ手t5とローラR2aとに負荷されることから、第1のスライド部材T7は、図5(b)に示すように下向きの力が加わりやすく(傾きやすく)、第1のスライド部材T7を引き出す力Y1は、水平方向成分Yhと下向きの垂直方向成分Yvが生じ易い。下向きの垂直方向成分Yvが生じると、前方枠T5は前のめりに傾き(図5(b)では左側が下方向に傾き)、ローラR2aが浮き上がってガイドレールF1に接触する。ローラR2aは逆回転(図5では右回転)することで、R2aを下方向に動かす力が生じ、ガイドレールF1と第1のスライド部材T7との前方の接触点で上記R2aを下方向に動かす力が反転して上向きの垂直方向成分Yzとなり、上述の下向きの垂直方向成分Yvを打ち消すこととなる。従って、図5(c)に示すように、水平方向成分Yhのみが存在することとなり、第1のスライド部材T7を水平に保ちながら引き出すことができる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態のコンクリート製品成形用の型枠装置Z2は、図9に示すように、中型Uは、正面(前方枠T5側)から見た中心軸C(図中の一点鎖線の交点)の左側に分割された中型U11と、中心軸Cの右側に分割された中型U12と、中心軸Cの下方向に分割された中型U14と、中心軸Cの上方向に分割された中型U13とで構成される。型枠装置Z2は、排水スリットbcを有する側溝ブロックB11(図12(a))の排水スリットbcを下側にして成形するものであり、この中型Uが中心軸Cを中心に左右に分割される方式では、上部の中型U13が接している面(上側)を水路の下面とすることにより(成形後の側溝ブロックB11を反転して使用することにより)、段差がなくてなめらかで粗度係数の小さい側溝ブロックを形成することができる。また、前方枠T5には、中型押さえボルトである第2の隙間調整部材P14を取り付ける固定部材T5a等が前方枠T5の補強を兼用して設けられている。
狭小機構Kは、上記分割された中型Uとリンク機構K3の他に、前方枠T5の上方に配された第2の隙間調整部材P11と、周回軸K2に連係された可動部材21とを備える。可動部材21は、左右のピン22,22が付設され、左右の中型U11,U12に各々形成されたガイド溝23に沿って移動する。リンク機構K3は、第1の実施の形態のものとは逆向きで構成される以外は同じ構成であり、左右のガイド溝23は、上方に向かって左右の間隔が開く逆ハの字形に形成されている。
第2の隙間調整部材P11は、前方枠T5の上方側の固定部材T5aに取り付けられて、側溝用ブロックB1を吊り下げる働きをするもので、つまり側溝用ブロックB1が所定範囲以上には下方に移動させないように規制するものであり、段付きボルトを用いている(図10)。第2の隙間調整部材P11は、通常のボルトでも問題ないが、段付きボルトを用いることにより、コの字型の受け金具を使用することも可能である。P14は、傾き防止ボルトであり、中型U11(U12)の狭小動作を妨げることなく中型U11(U12)の長手方向の前後の傾きを防止する役割を有し(図9)、中型Uとの接触を和らげるために、ボルトP14の先端にボールベアリング等の回転体P14aを有している。
したがって、狭小機構Kは、回転軸K1を右回転させると回転軸K1に連係された周回軸K2が周回動作して、周回軸K2に連係された可動部材21と、可動部材21に付設された左右のピン22,22が左右の中型U11,U12に設けられたガイド溝23を擦動しながら上方に移動することで(逆ハの字の上方側を左右に狭めるように移動することで)、左右の中型U11,U12が上方に狭小動作し、可動部材21に接続された下側の中型U14が上方に移動することで(図9(b))、下方側の隙間S2が形成される。左右のピン22,22は左右のガイド溝23を上りきったところで、左右の中型U11,U12の狭小動作が停止する(図9(c))。下方側の隙間S2が形成されると、中型Uが自重により落下(下方に移動)することにより、上側の隙間S1が形成される。上側の中型U13が自重とともに落下するが、左右の第2の隙間調整部材P11にて係止されているので、前方枠T5の上方側の固定部材T5bに取り付けられた第2の隙間調整部材P11により吊り下げられる。このため、今仮に、最初の下方側の隙間S2を10mmとすると、吊り下げられたときには、下方側と上方側の隙間S1,S2が各々5mmに形成される。したがって、中型U11,U12,U13,U14の全ての外周と側溝ブロックB11の内側との間に隙間Sが形成される。なお、分割された中型U13と側溝ブロックB11との上方側の隙間量S(S1)は第2の隙間調整部材P11の長さで調整できる。また、中型U11(U12)の長手方向の前後の傾きは、上記傾き防止ボルトP14により傾かないように調整できる。
ここで、第2の実施の形態の応用例としては、上記傾き防止ボルトP14を第3の隙間調整部材P14として使用することが可能である。すなわち、上記傾き防止の役割の他に、狭小機構K3により狭小動作する中型Uの移動を所定量で規制することもでき、前方枠T5の下方側に取り付けられ、中型の突出形成される第2の係止部材Ukと係止されて、下方側の隙間S2が所定以上には開かない状態にする。すなわち、この第3の隙間調整部材P14は、前方枠T5の下方に配され、端部がコの字状の左右の中型U11,U12の左右方向の移動(狭小動作)は許容するが、上方向への移動範囲(移動量)を規制するようにする。
したがって、上記第2の実施の形態の応用例の狭小機構Kは、回転軸K1を右回転させると回転軸K1に連係された周回軸K2が周回動作して、周回軸K2に連係された可動部材21と、可動部材21に付設された左右のピン22,22が左右の中型U11,U12に設けられたガイド溝23を擦動しながら上方に移動することで(逆ハの字の上方側を左右に狭めるように移動することで)、左右の中型U11,U12が上方に狭小動作し、可動部材21に接続された下側の中型U14が上方に移動することで(図9(b))、下方側の隙間S2が形成される。左右のピン22,22は左右のガイド溝23を上りきったところで、左右の中型U11,U12の狭小動作が停止する(図9(c))。すなわち、前方枠T5に取り付けられた第3の隙間調整部材P14が中型Uに形成される第2の係止部材Ukと接触して上方への移動が阻止される。上方への移動が阻止された状態で、更に引き続き回転軸K1を右回転させると、側溝用ブロックB1を押し下げる力が働き(周回軸K2と第2の係止部材Ukは、上記第3の隙間調整部材P14が第2の係止部材Ukと係止した状態で第3の隙間調整部材P14を移動させようとすると(その反作用により)、周回軸K2と第2の係止部材Ukは離れる方向に移動して)、上側の隙間S1が形成される。なお、上側の中型U13が自重とともに落下するが、上記第2の隙間調整部材P11により吊り下げられる。
(第3の実施の形態)
図13(a)(b)(c)(d)は、本発明を適用した第3の実施の形態のコンクリート製品成形用の型枠装置Z3から中型Uを引き出す状態を説明する側面図である。本実施の形態では、前記基台Fに、中型Uを引き出す方向Yとは反対方向Xに側溝用ブロックB1を台枠T1とともに移動させる第2のスライド部材T17が設けられている。第2のスライド部材T17は、上記ガイドレールF1の上に配され、ガイドレールF1に沿って移動するためのローラR14を有している。上記側溝用ブロックB1の他に更に左右の側枠T3,T4と後方枠T6を移動させることも可能である。後方枠T6は、第2のスライド部材T17の後方端にヒンジ(図示せず)を介して取り付けられ、左右の側枠T3,T4もヒンジを介して第2のスライド部材T17と取り付けられている。ここで、上記組み立てた状態では、図13(a)に示すように、型枠装置Z1の全長L1は、前方枠T5の長さ(幅)cと側枠T3(T4)長さaと後方枠T6の長さ(幅)bとを加えた長さであり(L1=c+a+b)、上記第2のスライド部材T17の長さと同じ長さになっている。なお、側枠T3(T4)の長さaは、中型Uの長さと同じである。
したがって、本実施の形態によれば、前記前方枠T5に連結された中型Uを引き出した後(上記第1のスライド部材T7を引き出し中型Uを引き出した後)、前記第2のスライド部材T17を中型Uを引き出す方向Fとは反対方向XにローラR14を介して移動させることにより、基台Fの長さ(型枠装置Z3の全長L1)を長くしなくとも、中型Uを引き出すことができる。
(比較例)
普及型の側溝ブロックB1(ボックスカルバート)の全長は2mである。例えば、従来の中型を引き出すことができる型枠装置A90は、図14に示すように中型引き出し機構T96が前方枠T95の前方に設置されている。中型を側溝ブロックから引き出すためには、少なくとも2.6mの長さが必要であり、加えて中型引き出し機構T96が配設されているため、全長L1が3mである。工場で使用する搬送台車やフォークリフトに型枠装置Z1を載せる場合の標準的な許容長さは2.3mであるため、従来の型枠装置を搬送させるには、大型のクレーン等の設備が必要となる。
(実施例)
今回製作したコンクリート製品成形用の型枠装置Z1の全長L1は、基台Fの長さと同じ2.3mであり、移動式のガイド部材R4の長さe1は、0.3mである。したがって、中型Uを引き出す際には、全長は2.6m(L1+e1)となり、中型Uを引き出すことができる(図6(b))。他方、保管時には、ガイド部材R4を収納させることにより全長は2.3m(L1)となり、製造ラインの搬送台車に収まり、フォークリフトやトラックの荷台にも納まり搬送が容易である。
以上、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、前方枠T5を引き出すものとして説明したが、基台Fは外型T1の全長に合わせた長さであるので、後方枠T6に中型Uを連結させるなどして、後方枠T6を引き出す構造にすることも可能である。また、前方枠T5や後方枠T6の厚さを厚くしたり、上記補強板H5等を設けて補強することは、実施に応じ任意である。また、中型Uを側溝ブロック等のコンクリート製品から引き出すとしたが、中型Uの位置を変えずに、側溝ブロックを中型Uから引き出すこともできる。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることは言うまでもない。
本発明の第1の実施の形態のコンクリート製品成形用の型枠装置から中型を引き出した状態の斜視図である。 上記第1の実施の形態のコンクリート製品成形用の型枠装置の斜視図である。 上記第1の実施の形態の型枠装置の引き出し状態の動作を示す側面図であり、図3(a)は中型を引き出す前の状態を示し、図3(b)は中型を引き出す状態を示し、図3(c)は中型を引き出した状態を示す。 上記第1の実施の形態の型枠装置の基台を示す上面図である。 上記第1の実施の形態の型枠装置のスライドローラの動作を模式的に示す模式図である。 上記第1の実施の形態の型枠装置の部材の長さの関係を模式的に示す模式図である。 上記第1の実施の形態の型枠装置の中型の狭小機構の動作を示す正面図である。 図7の断面を模式的に示す模式図である。 本発明の第2の実施の形態の型枠装置の中型の狭小機構の動作を示す正面図である。 図9の断面を模式的に示す模式図である。 上記第1の実施の形態の中型の内部構造を模式的に示す斜視図である。 内部に水路を有する側溝ブロックの種類を説明する斜視図である。 本発明の第3の実施の形態のコンクリート製品成形用の型枠装置を示す側面図であり、図13(a)は中型を引き出す前の状態を示し、図3(b)は中型を引き出す状態を示し、図3(c)は中型を引き出した状態を示し、図3(d)は側枠を中型の引き出し方向とは反対方向に移動させた状態を示す図である。 従来の型枠装置の側面図である。
符号の説明
Z1,Z2,Z3 コンクリート製品成形用の型枠装置
F 基台、F1 ガイドレール、F2 固定足、
K1 回転軸、K2 周回軸、 K3 リンク機構、
T 外型(外枠)、T1 台枠、
T3,T4 側枠、T5 前方枠(妻板)、T6 後方枠、T5a,T5b 固定部材、
U 中型(内枠)、Uu コの字型の受け金具、Uk 第2の係止部材、
U1,U11 左に分割された中型、U2,U12 右に分割された中型、
U3,U13 上方向に分割された中型、U4,U14 下方向に分割された中型、
T7 第1のスライド部材、T8 スライドストッパー、T9 レールストッパー、
T17 第2のスライド部材、
R1 第1のスライドローラ(下側スライドローラ)、
R2 第2のスライドローラ(上側スライドローラ)、
R3 固定式ガイドローラ、
R4 ガイド部材(跳ね上げ式ガイドローラ)、
R1a,R2a,R3a,R4a 軸受(ローラ)
P1 隙間調整ボルト、
P11 第2の隙間調整部材、
P2,P12 第1の隙間調整部材(隙間調整部材)、
P3 中型押さえ金具(傾き防止ローラ)、
P4,P14 傾き防止ボルト(第3の隙間調整部材)、
P5 角度調整ボルト、
W2 第1の係止部材、Uk 第2の係止部材、
K 狭小機構、K1 回転軸、K2 周回軸、K3 カム(継ぎ手)、
L1 型枠装置の全長、
a 側枠の長さ(中型の長さ)、b 後方枠の長さ(幅)、c 前方枠の長さ(幅)、
H5 補強板、
51,52,53 ヒンジ、
54,55 留め金、
t3,t5 取っ手、
B1,B2, B3,B11 側溝ブロック(コンクリート製品)、
ba 水路、bb 上面、bc 排水スリット、
C 中心軸、
S 中型とコンクリート製品との隙間、S1 上方側の隙間、S2 下方側の隙間
Y 引き出し方向、X 引き出し方向とは逆の反対方向

Claims (5)

  1. 側溝用ブロック等のコンクリート製品の外側を形成する左右の側枠と前方枠と後方枠と、コンクリート製品の内側を形成する中型と、中型を支持する基台と、中型を狭小動作させる狭小機構とを備え、
    前記基台に、前方枠と連結して移動する第1のスライド部材が配され、前記狭小機構は、レンチ等の工具が連結される回転軸と、回転軸と連動して中型を狭小動作させるリンク機構を備え、これらを介して中型が前方枠と連結されるとともに、リンク機構と連動して中型とコンクリート製品との隙間を調整する第1の隙間調整部材と、第1の隙間調整部材の所定量の移動を阻止する第1の係止部材を有し、レンチ等の工具により回転軸を回転させて、狭小機構により中型とコンクリート製品との上方側の隙間を形成した後、上記リンク機構と連動する第1の隙間調整部材が第1の係止部材にその移動を阻止された状態で、更に回転軸を回転させることにより第1の隙間調整部材を移動させて、残りの下方側の隙間を形成することを特徴とするコンクリート製品成形用の型枠装置。
  2. 側溝用ブロック等のコンクリート製品の外側を形成する左右の側枠と前方枠と後方枠と、コンクリート製品の内側を形成する中型と、中型を支持する基台と、中型を狭小動作させる狭小機構とを備え、
    前記基台に、前方枠と連結して移動する第1のスライド部材が配され、前記狭小機構は、レンチ等の工具が連結される回転軸と、回転軸と連動して中型を狭小動作させるリンク機構を備え、これらを介して中型が前方枠と連結されるとともに、中型とコンクリート製品との上方側の隙間を調整する第2の隙間調整部材を有し、レンチ等の工具が回転軸に連結されて回転軸を回転させて、中型の下方側を狭小動作させることにより、中型を自重で下方に移動させるが、上記第2の隙間調整部材により吊り下げることにより、中型とコンクリート製品との上方側の隙間を調整することを特徴とするコンクリート製品成形用の型枠装置。
  3. 前記基台は、前記外側を形成する左右の側枠と前方枠と後方枠の全長に合わせた長さであり、前記中型を引き出す第1のスライド部材を支持するガイド部材が折畳み可能な状態で備えられていることを特徴とする請求項1又は2記載のコンクリート製品成形用の型枠装置。
  4. 前記基台は、前記外側を形成する左右の側枠と前方枠と後方枠の全長に合わせた長さであり、この基台に、中型を引き出す方向とは反対方向に側溝用ブロック等のコンクリート製品を移動させる第2のスライド部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の側溝用ブロックの成形用型枠装置。
  5. 前記前方枠又は中型に、中型の長手方向の前後の傾きを防止する傾き防止ボルトが取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の側溝用ブロックの成形用型枠装置。
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