JP4883289B2 - 電流センサの断線検知装置 - Google Patents

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Description

本発明は、工作機械に使用される電気モータの駆動電流や、一般車の電動パワーステアリング装置のブラシレスモータの電流や、ハイブリットカー、EV車等のバッテリー充放電電流等を計測する電流センサの電線が断線した時の断線検知装置に係り、特に簡単な回路で正常時と故障時を明確に区別できることを可能とする電流センサの断線検知装置に関する。
従来から電流センサとして、(1)磁気比例式、(2)磁気平衡式(フィードバック方式)のものが一般的である。これらの電流センサは、高透磁率、低残留磁化の磁心(例:珪素鋼板、パーマロイ等)を用い、磁心に設けられたエアギャップに磁気検出素子(ホール素子等)を配し、(1)磁気比例式では被測定電流(1次側)に正比例する磁気検出素子信号を増幅してセンサ出力とし、(2)磁気平衡式では負帰還用の2次側巻線に、前記エアギャップ内の磁束密度がゼロとなるように負帰還電流を流し、磁気検出素子の検知信号がゼロになる時の負帰還電流値から被測定電流を計測するものであった。
電流センサが例えば車載用の電動パワーステアリング装置システムに使用されている場合、電流センサが故障した場合に運転者にシステムの異常を伝え、かつ電動パワーステアリングの作動を継続させることを要求される。その公知例として下記特許文献1に記載の技術が知られている。
特開2005−39899号公報
特許文献1は、ブラシレスモータを用いた電動パワーステアリングにおいて、電流センサの故障が検出された場合に、運転者にシステム異常を伝え、かつシステム作動を継続可能な電動パワーステアリング装置を提供していた。
特許文献1によると、公報第14頁の図7に示されるように、2個の電流センサが故障検知部101の入力部に入力され、記憶部123内の記憶領域124には電流センサが異常かどうかを判定するための所定値が記憶されており、また記憶領域125には故障検知処理プログラムが記憶されている。電流センサからの検出電流の絶対値を求め、その値が所定値よりも小さければ“正常”と判断し、例えば“ゼロ”をモータ制御部100と故障表示部102に出力し、その絶対値が所定値より大きければ“故障”と判断し、“1”をモータ制御部100と故障表示部102に出力する。また、図8に故障検知処理プログラムのフローチャートが示されている。
別の故障判別手段を備えた電流センサとして下記特許文献2がある。
特開2006−145426号公報
この特許文献2では、公報第12頁の図1に示されるように、被測定電流が流れる導線への通電停止時にコイルに検査電流を流し、この時にホール素子により検出された電流値に基づいて故障を判定するものである。
従来技術の問題点について述べると、特許文献1においては、公報第15頁の図11に示される、電流センサ103,104とモータ制御部100間に接続される電線が断線時の故障検知手段が明記されていない。
特許文献2においては、被測定電流の流れる導線の通電を停止し、さらにコイルに検査電流を流すという手間がかかる。また、そのような複雑な処理が必要となる。
本発明は、上記の点に鑑み、被測定電流の通電時においても断線検出でき、さらに検査電流を流すという新たな手段が必要なく、簡単な回路構成で電流センサユニットへの配線の断線検出が可能な電流センサの断線検知装置を提供することを目的とする。とくに、本発明は、電源内蔵ユニットから電流センサユニットに電源を供給する電源ラインのグランド線(両ユニットのグランド端子間の配線)が断線時の異常検知を、簡単な回路により実現することを目的とする。
本発明のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする。
上記目的を達成するために、本発明は、
電流センサユニットが、電源端子と、第1のグランド端子と、出力端子と、前記第1のグランド端子を基準とした電流検出値を前記出力端子に出力する差動増幅回路とを有し、
電源内蔵ユニットが、電源供給端子と、第2のグランド端子と、入力端子とを有し、
前記電源端子と電源供給端子、前記第1及び第2のグランド端子同士、前記出力端子と入力端子とがそれぞれ配線で接続されている電流センサの断線検知装置であって、
NチャンネルFETのソース又はドレインが前記電源端子に、ドレイン又はソースが前記出力端子に、ゲートが前記第1のグランド端子に接続され、前記ゲートと前記電源端子間に第1の抵抗が接続され、
前記第1のグランド端子と前記第2のグランド端子間の接続が断線時に前記NチャンネルFETがオン状態となり、前記電源端子と前記出力端子とを短絡状態とし、前記出力端子の電圧値が前記電源端子と実質的に同電位となって前記差動増幅回路の出力電圧範囲を上回ることにより、前記電源内蔵ユニットにおいて異常を検知することを特徴としている。
前記電流センサの断線検知装置において、前記入力端子と前記第2のグランド端子間に第2の抵抗が接続され、前記出力端子と前記入力端子間の接続が断線時に前記入力端子の電圧値が前記第2のグランド端子と実質的に同電位となって前記差動増幅回路の出力電圧範囲を下回ることにより、前記電源内蔵ユニットにおいて異常を検知する構成としてもよい。
本発明に係る電流センサの断線検知装置によれば、以下の効果を奏することができる。
(1) 正常時と異常時との明確な区別:
電流センサユニットの電源電圧が例えば5Vで、電流センサユニットの出力端子のセンサ出力電圧(正常時)が0.5〜4.5Vとする。その場合の電源内蔵ユニット及び電流センサユニット間の共通のグランド線(両ユニットのグランド端子間の配線)が断線時、4.5Vより高いセンサ出力電圧が出されるため、正常時と異常時(グランド線断線時)が明確に区別される。
(2) 回路構成の簡素化:
センサ出力1回路につき1個の能動素子により上記(1)が実現されるため、回路構成が非常に簡単となり、ローコストで異常検知が可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、電流センサの断線検知装置の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は本発明に係る電流センサの断線検知装置の実施の形態1であり、磁気比例式電流センサを構成した場合であって、図1(A)は回路図、図1(B)は被測定電流が流れる電線、エアギャップ付き環状磁心、磁気検出素子としてのホール素子の配置を示す斜視図である。
まず、図1(B)について説明すると、1はエアギャップ付き環状磁心であり、環状磁心1の内側中央部を被測定電流Isが通る電流路としての電線L1が貫通している。また、環状磁心1に設けられたエアギャップGにはホール素子3が挟み込むように配置されている。この場合、前記被測定電流Isに比例した磁束密度Bの磁束が前記環状磁心1を通り、そのギャップG中に挿入されたホール素子3を通過する。なお、磁心1には高透磁率で残留磁気が少ないパーマロイコア等を使用する。
図1(A)の磁気比例式電流センサの回路図において、電流センサユニット10は、電流センサユニット用の電源25を内蔵したECUユニット20に絶縁被覆線の束又は多芯ケーブル等の配線を介して接続されて使用されるようになっている。
電流センサユニット10は環状磁心1のエアギャップGに配置されたホール素子3と、定電流回路11と、差動増幅回路12と、基準電圧源13と、電源端子14と、グランド(GND)端子15と、センサ出力端子16とを有している。
ホール素子3は等価的に4つの抵抗のブリッジ接続で表され、端子a,b,c,dを有し、端子a,b間に定電流回路11を通して一定のホール素子駆動電流を流しておくことにより、出力端子c,d間にホール素子3に印加された磁束密度に比例した(換言すれば被測定電流Isに比例した)検知出力電圧が得られるようになっている。定電流回路11とホール素子3の端子a,b間の直列接続が電流センサユニット10の電源端子14とグランド端子15間に接続されている。
端子c,d間の電圧を増幅する差動増幅回路12は、演算増幅器OP1と抵抗R1〜R4とかならなり、抵抗R4を通して基準電圧源13からの基準電圧Vrefが演算増幅器OP1の非反転入力に加えられるようになっている。基準電圧Vrefは電源端子14とグランド端子15間の電源電圧Vccの中間値(例えばVcc=5Vのとき2.5V)に設定されている。また、差動増幅回路12の増幅率Avは、R1=R2、R3=R4とした場合、Av=R3/R1=R4/R2となる。差動増幅回路12の出力端(演算増幅器OP1の出力端)はセンサ出力端子16に接続され、センサ出力端子16とグランド端子15間に差動増幅回路12で増幅されたセンサ出力電圧が出力される。
一方、ECUユニット20は、電流センサユニット用の電源25と、電源供給端子14Aと、グランド(GND)端子15Aと、入力端子16Aとを有している。ECUユニット20はその他に入力端子16Aから入力されたセンサ出力をA/D変換して演算処理するコンピュータ等を具備しているが図示は省略する。
電源25の電源電圧Vcc(例えばDC5V)は電源供給端子14Aと、グランド端子15A間に出力され、センサ側電源端子14と電源供給端子14Aとを結線する配線21、及びグランド端子同士を結線する配線23を介して電流センサユニット10に供給される。また、センサ出力端子16は入力端子16Aに配線22を介して接続されている。各配線21,22,23に挿入されたスイッチSW1,SW2,SW3は断線状態を等価的に示すためのものであり、開状態(オフ状態)のときに配線が断線しているものとする。
さらに、それらの配線21,22,23の断線検知のために、電流センサユニット10側にNチャンネル接合FET30と抵抗R5を有する回路が設けられ、ECUユニット20側に故障検知部35と、入力端子16Aとグランド端子15A間に接続されたプルダウン抵抗R6が設けられている。故障検知部35は後述のように、電圧判別機能を有し、ECUユニット20のグランド端子15Aを基準とした入力端子16Aの電圧値が正常動作時の電圧範囲を逸脱したことを検知し、異常検知信号を出力し、かつ発光ダイオード等の表示手段を作動させるものである。
電流センサユニット10において、Nチャンネル接合FET30のソースは電源端子14に、ドレインはセンサ出力端子16に、ゲートはグランド端子15に接続され、ゲートと電源端子14間に抵抗R5が接続されている。
次に、磁気比例式電流センサの正常時の動作並びに断線検知動作について説明する。
(1) 正常動作時:
ホール素子3の端子a,bに定電流回路11を介して駆動電流を流すと、被測定電流Isに正比例して、端子c,d間に出力電圧が発生し、差動増幅回路12により増幅される。その増幅率Avを適切値に設定することで、センサ出力端子16には電源電圧Vccを5Vとした場合、例えば図2(ワイドレンジ設定)に示すような出力特性のセンサ出力電圧Voutが得られる。Voutは、
−200A時→0.5V、0A時→2.5V、+200A時→4.5V
となる。即ち、センサ出力の正常範囲は、0.5〜4.5Vの範囲となる(演算増幅器本来の特性上、その出力端はこの電圧範囲でしか変化できない)。
ECUユニット20内の故障検知部35は、センサ入力端子16Aのグランド端子15Aを基準とした電圧値が正常範囲である0.5〜4.5Vの範囲内であることを認識し、異常検知信号は出力しない(正常動作を示す信号を出してもよい)。
(2) Vccを供給する電源供給端子14Aと電源端子14間の配線21が断線時(SW1:オフ、他:オン)の場合:
故障検知部35を内蔵するECUユニット20のグランド端子15Aとセンサ出力電圧を受ける入力端子16A間にプルダウン抵抗R6が接続されているため、Vout=0Vとなり(演算増幅器OP1の出力電流は実質零でありプルダウン抵抗R6に電流が殆ど流れないため)、正常範囲0.5〜4.5Vから外れるので、故障検知部35により異常検知(断線検知)可能である。故障検知部35は異常検知信号を出力する。
(3) Voutを出力するセンサ出力端子16と入力端子16A間の配線22が断線時(SW2:オフ、他:オン)の場合:
入力端子16Aで受けるVout=0Vで同上の理由により異常検知(断線検知)可能である。
(4) グランド端子15,15A間の配線23が断線時(SW3:オフ、他:オン)の場合:
この場合が問題となる。仮に、Nチャンネル接合FET30と抵抗R5を有する回路が無い場合、SW3がオフ時に、電流センサユニット10に電源電圧Vccが供給されていると、電源から電流センサ内部回路(ホール素子3や演算増幅器OP1)を介してセンサ出力端子16から入力端子16Aを経てプルダウン抵抗R6を介してグランド端子15Aに接続しているため、入力端子16Aには3〜4V程度の不安定な電圧がグランド端子15Aを基準として発生してしまい、この不安定な電圧はセンサ出力正常範囲の0.5〜4.5V内のため、正常時と異常時(配線23断線時)が区別できないという問題が発生する。
この問題を、前記Nチャンネル接合FET30と抵抗R5を有する回路で解決している。図3にNチャンネル接合FETの一般的な「伝達特性」を示す。ゲート−ソース間電圧VGS=0V時、ドレイン電流の飽和電流IDSSが流れる。またVGSをマイナス側に印加するとVp(ピンチオフ電圧)でドレイン電流I=0となり、FET30はオフとなり電流はほぼ流れない。また相互コンダクタンス(電流の流れ易さ:抵抗の逆数)は、
gm=ΔI/ΔVGS
で表される。この特性を利用して、グランド端子間の断線時の動作を説明する。
図1(A)において、Nチャンネル接合FET30の動作は正常時と異常時において、それぞれ下記の通りとなる。
a.正常時(断線なし)では、ソースに対するゲート電圧:VGS=−5Vだから、図3のVp点(若しくはVp点より左側)となり、FET30はオフ状態となり、正常出力可能となる。
b.グランド端子間の断線時(SW3:オフ)
抵抗R5をゲート−ソース間に接続してあるため、FET30は図3のIDSS点で動作し、ソース−ドレイン間はFET30がオン状態のため、低い抵抗値(例:200Ω程度)となる。従って、電源端子14とセンサ出力端子16とは短絡に近い状態となる。ECUユニット20のグランド端子15を基準とした入力端子16Aの電圧を考察したとき、例えばプルダウン抵抗6を33kΩとすると、200Ωと33kΩが直列接続となって分圧電圧がセンサ出力電圧Voutとして現れるから、Voutは、
5(V)×{33(kΩ)/0.2(kΩ)+33(kΩ)}=4.97V
となり、正常範囲0.5〜4.5Vから完全に外れるため、故障検知部35は明確に異常状態だと区別可能となる。故障検知部35は異常検知信号を出力する。
この実施の形態1によれば、次の通りの効果を得ることができる。
(1) 電流センサユニット10の電源電圧Vccが例えば5Vであるとき、電流センサユニット10の出力端子16のセンサ出力電圧(正常時)は0.5〜4.5Vの範囲の電圧値となる(演算増幅器OP1の動作特性上、その範囲内の電圧値となる)。その場合の電流センサユニット10と電源内蔵ユニットであるECUユニット20間の共通のグランド線(両ユニットのグランド端子15,15A間の配線23)が断線時、Nチャンネル接合FET30のオン状態により4.5Vより高いセンサ出力電圧が出されるため、正常時と異常時(グランド線断線時)が明確に区別される。
(2) センサ出力1回路につき1個の能動素子(つまり、Nチャンネル接合FET30)により上記(1)が実現されるため、回路構成が非常に簡単となり、ローコストで異常検知が可能となる。
(3) 故障検知部35を内蔵するECUユニット20のグランド端子15Aとセンサ出力電圧を受ける入力端子16A間にプルダウン抵抗R6が接続されているため、Vccを供給する電源供給端子14Aと電源端子14間の配線21の断線時や、Voutを出力するセンサ出力端子16と入力端子16A間の配線22の断線時には、入力端子16Aで受けるVout=0Vとなって故障検知部35で異常検知が可能である。
図4は本発明に係る電流センサの断線検知装置の実施の形態2であり、磁気平衡式電流センサを構成した場合を示す。この磁気平衡式電流センサにおいて、電流センサユニット40は、電流センサユニット用の電源25を内蔵したECUユニット60に絶縁被覆線の束又は多芯ケーブル等の配線を介して接続されて使用されるようになっている。
電流センサユニット40は、被測定電流Isが通る1次巻線N1が貫通又は巻回され、かつ2次巻線N2が巻回された環状磁心のエアギャップに配置されたホール素子3と、定電流回路11と、基準電圧源13と、磁気平衡用差動増幅回路50と、差動増幅回路51と、非反転増幅回路52と、電源端子14と、グランド(GND)端子15と、センサ出力端子161,162とを有している。基準電圧源13の基準電圧Vrefは電源端子14とグランド端子15間の電源電圧Vccの中間値(例えばVcc=5Vのとき2.5V)に設定されている。
一方、ECUユニット60は、電流センサユニット用の電源25と、電源供給端子14Aと、グランド(GND)端子15Aと、第1及び第2入力端子161A,162Aとを有している。ECUユニット60はその他に入力端子161A,162Aから入力されたセンサ出力をA/D変換して演算処理するコンピュータ等を具備しているが図示は省略する。
電源25の電源電圧Vcc(例えばDC5V)は電源供給端子14Aと、グランド端子15A間に出力され、センサ側電源端子14と電源供給端子14Aとを結線する配線21、及びグランド端子同士を結線する配線23を介して電流センサユニット10に供給される。また、第1及び第2センサ出力端子161,162は第1及び第2入力端子161A,162Aに配線221,222を介して接続されている。各配線21,221,222,23に挿入されたスイッチSW1,SW21,SW22,SW3は断線状態を等価的に示すためのものであり、開状態(オフ状態)のときに配線が断線しているものとする。
電流センサユニット40において、磁気平衡用差動増幅回路50は、演算増幅器OP2を用いており、1次、2次巻線N1,N2が設けられた環状磁心を通る磁束に比例したホール素子3の出力電圧(端子c,d間電圧)を増幅し、1次側被測定電流Isが1次巻線N1に流れた時に、ホール素子3の出力電圧がゼロとなるように、出力電流を2次巻線N2に流して、磁心のエアギャップ内磁束をゼロに平衡させるように制御する。すなわち、1次側被測定電流が流れると、磁気平衡用差動増幅回路50の非反転入力端と反転入力端間にホール素子出力端子c,d間電圧が入力され、その差がゼロになるように、2次巻線N2に負帰還電流(出力電流)を流し、平衡させる(磁気平衡方式の原理)。そのとき、「等アンペアターンの原理」が成り立っている。ここでN1=1ターン、N2=4,000ターンとすれば、1次側被測定電流Is=200Aのとき、負帰還電流Iout=200/4,000=0.05(A)となる。
この負帰還電流Ioutを電圧出力に変換するために、2次巻線N2に対し直列に検出抵抗RLが接続されている。
差動増幅回路51は、演算増幅器OP3と、抵抗R11〜R14とからなり、負帰還電流により生じる検出抵抗RL両端の電圧を、所定の増幅度(=R13/R11=R14/R12)で増幅して第1センサ出力を第1センサ出力端子161に出力する。基準電圧Vref=Vcc/2=5/2=2.5Vに接続しておくと、被測定電流=0A時、第1センサ出力電圧Vout1=2.5V となり、増幅度を適当に設定すれば、第1センサ出力の出力特性は、図2と全く同じとなる。図2は±200Aをフルスケールとしたワイドレンジとも言える。
非反転増幅回路52は、演算増幅器OP4と、抵抗R15,R16とからなり、第1センサ出力を入力として所定の増幅度で増幅するものである。増幅度を適切に設定することにより、フルスケールの電流値を小さくして比較的小電流の検出に適した第2センサ出力を第2センサ出力端子162に出力することができる。例えば、非反転増幅回路52の増幅度=5として第1センサ出力を5倍に増幅すれば、図5に示すように被測定電流の±40Aをフルスケールとした出力特性を得られる(ナローレンジの特性が得られる)。このナローレンジを設ける目的としては、被測定電流が±40A以下の比較的小さい電流の時、±200Aをフルスケールとしたときよりも高精度に分解能を上げれるためである。例えば、この第2センサ出力がA/Dコンバータに接続される場合、5Vをフルスケールとした時の分解能を向上させることができ、高精度に測定可能となる。
なお、実施の形態1と同様に、前記配線21,221,222,23の断線検知のために、電流センサユニット40側にNチャンネル接合FET301と抵抗R17を有する回路と、Nチャンネル接合FET302と抵抗R18を有する回路とが設けられ、ECUユニット60側に故障検知部35と、第1及び第2入力端子161A,162Aとグランド端子15A間にそれぞれ接続されたプルダウン抵抗R19,R20とが設けられている。故障検知部35の機能は前述の実施の形態1と同様である。
次に、磁気平衡式電流センサの正常時の動作並びに断線検知動作について説明する。
(1) 正常動作時:
ホール素子3の端子a,bに定電流回路11を介して駆動電流を流すと、被測定電流Isに正比例して、端子c,d間に出力電圧が発生し、磁気平衡用差動増幅回路50の出力側の検出抵抗RLに被測定電流に正比例した負帰還電流が流れ、検出抵抗RLの両端に被測定電流に正比例した電圧が生じる。これを差動増幅回路51で増幅することで、第1センサ出力端子161には図2(ワイドレンジ設定)に示すような出力特性の第1センサ出力電圧Vout1が得られる。また、第1センサ出力をさらに非反転増幅回路52で増幅することで、第2センサ出力端子162には図5(ナローレンジ設定)に示すような出力特性の第2センサ出力電圧Vout2が得られる。
ECUユニット60内の故障検知部35は、第1及び第2センサ入力端子161A,162Aのグランド端子15Aを基準とした電圧値が正常範囲である0.5〜4.5Vの範囲内であることを認識し、異常検知信号は出力しない(正常動作を示す信号を出してもよい)。
(2) Vccを供給する電源供給端子14Aと電源端子14間の配線21が断線時(SW1:オフ、他:オン)の場合:
故障検知部35を内蔵するECUユニット60のグランド端子15Aと第1及び第2センサ出力電圧を受ける第1及び第2入力端子161A,162A間にプルダウン抵抗R19,R20がそれぞれ接続されているため、Vout1=0V、Vout2=0Vとなり、正常範囲0.5〜4.5Vから外れるので、故障検知部35により異常検知(断線検知)可能である。故障検知部35は異常検知信号を出力する。
(3) Vout1,Vout2を出力する第1及び第2センサ出力端子161,162と第1及び第2入力端子161A,162A間の配線221,222の一方又は両方が断線時(SW21,SW22の一方又は両方オフ)の場合:
故障検知部35を内蔵するECUユニット60のグランド端子15Aと第1及び第2センサ出力電圧を受ける第1及び第2入力端子161A,162A間にプルダウン抵抗R19,R20が接続されているため、断線が発生した入力端子のVout=0Vとなり、正常範囲0.5〜4.5Vから外れるので、故障検知部35により異常検知(断線検知)可能である。故障検知部35は異常検知信号を出力する。
(4) グランド端子15,15A間の配線23が断線時(SW3:オフ、他:オン)の場合:
実施の形態1と同様の動作となり、Nチャンネル接合FET301,302共にオンで、第1及び第2入力端子161A,162Aの電圧Vout1=Vout2=4.97Vとなり、正常範囲0.5〜4.5Vと明確に区別できる。従って、故障検知部35により異常検知(断線検知)可能である。故障検知部35は異常検知信号を出力する。
なお、前述の実施の形態1,2において、Nチャンネル接合FETのソース(S)が電源端子14(電圧Vcc)に接続され、ドレイン(D)がセンサ出力端子に接続されたが、通常、ソースとドレインは全く対称の構造であるため、ソース(S)とドレイン(D)の接続を入れ替えてもよい。つまり、Nチャンネル接合FETのドレイン(D)が電源端子14(電圧Vcc)に接続され、ソース(S)がセンサ出力端子に接続されても同様に動作可能である。
また、Nチャンネル接合FETの代わりに、NチャンネルMOSFETでディプレッション特性のものを使用することも可能である。
以上本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。
本発明に係る電流センサの断線検知装置の実施の形態1であって、(A)は磁気比例式電流センサに適用したときの回路図、(B)は被測定電流が流れる電線、エアギャップ付き環状磁心、磁気検出素子としてのホール素子の配置を示す斜視図である。 実施の形態1のセンサ出力特性図(ワイドレンジ設定)である。 Nチャンネル接合FETの一般的な伝達特性図である。 本発明の実施の形態2であって、磁気平衡式電流センサに適用したときの回路図である。 実施の形態2における第2センサ出力特性図(ナローレンジ設定)である。
符号の説明
1 環状磁心
3 ホール素子
10,40 電流センサユニット
11 定電流回路
12,50,51 差動増幅回路
13 基準電圧源
14 電源端子
14A 電源供給端子
15,15A グランド端子
16,161,162 センサ出力端子
16A,161A,162A センサ入力端子
20,60 ECUユニット
21,22,23,221,222 配線
25 電源
30,301,302 Nチャンネル接合FET
35 故障検知部
52 非反転増幅回路
OP1,OP2,OP3,OP4 演算増幅器
R1〜R6,R11〜R20 抵抗
RL 検出抵抗

Claims (2)

  1. 電流センサユニットが、電源端子と、第1のグランド端子と、出力端子と、前記第1のグランド端子を基準とした電流検出値を前記出力端子に出力する差動増幅回路とを有し、
    電源内蔵ユニットが、電源供給端子と、第2のグランド端子と、入力端子とを有し、
    前記電源端子と電源供給端子、前記第1及び第2のグランド端子同士、前記出力端子と入力端子とがそれぞれ配線で接続されている電流センサの断線検知装置であって、
    NチャンネルFETのソース又はドレインが前記電源端子に、ドレイン又はソースが前記出力端子に、ゲートが前記第1のグランド端子に接続され、前記ゲートと前記電源端子間に第1の抵抗が接続され、
    前記第1のグランド端子と前記第2のグランド端子間の接続が断線時に前記NチャンネルFETがオン状態となり、前記電源端子と前記出力端子とを短絡状態とし、前記出力端子の電圧値が前記電源端子と実質的に同電位となって前記差動増幅回路の出力電圧範囲を上回ることにより、前記電源内蔵ユニットにおいて異常を検知することを特徴とする電流センサの断線検知装置。
  2. 前記入力端子と前記第2のグランド端子間に第2の抵抗が接続され、前記出力端子と前記入力端子間の接続が断線時に前記入力端子の電圧値が前記第2のグランド端子と実質的に同電位となって前記差動増幅回路の出力電圧範囲を下回ることにより、前記電源内蔵ユニットにおいて異常を検知することを特徴とする請求項1記載の電流センサの断線検知装置。
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