JP4879710B2 - 建物の外壁パネル - Google Patents

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Description

本発明は、制振装置を備える建物の外壁パネルに関する。
従来、矩形枠体の内側に支持部材と共に振り子部材を設けた制振装置が知られている(例えば、特許文献1、2)。この制振装置は、地震により枠体が振動した際に、支持部材の変位を受けて揺れる振り子部材の変位を粘弾性材料などの制振部材で減衰することによって、建物全体の制振を図るものであり、建物内壁側の柱間などに配置されていた。
特開2006−016954号公報 特開2006−132182号公報
このような制振装置は、建物の外壁構造にも配置可能と考えられるが、外壁構造材には断熱材が欠かせない。通常、外壁構造材としての外壁パネル等の内部にはグラスウールなどの断熱材が充填されるが、制振装置の枠体内側に支持部材および振り子部材が設けられているため、その枠体内側に断熱材を充填することができない。このため、当該制振装置の外壁パネルへの適用は困難であった。
ここで、本発明の目的は、制振装置を備える外壁パネルを提供することにある。
本発明の建物の外壁パネル(10)は、枠体(21)に設けられる一対の支持部(22)、この一対の支持部(22)に支持され前記枠体(21)の震動によって前記支持部(22)が変位した際に当該一対の支持部(22)間の略中央部を中心として振れるように構成される振り子部材(23)、および前記振り子部材(23)の端部と前記枠体(21)との間に設けられ前記振り子部材(23)の振れを吸収する制振部材(242)を有する制振装置(20)と、互いに対向するフィルム(32,33)間に複数の断熱材(31)が個別に真空状態で封止された断熱シート(30,40)と、前記枠体(21)の両側に設けられる面材(12,13)とを備え、前記面材(12,13)の内側には、前記断熱シート(30,40)において前記断熱材(31)を封止する封止部(34)の少なくとも一部が取り付けられ、前記断熱シート(30,40)は、前記面材(12,13)のうち少なくとも屋外側に配置される方に配設され、屋外側に配置される前記面材(12,13)に配設される前記断熱シート(30,40)の前記封止部(34)には、前記フィルム(32,33)を貫通し通気可能な透孔(341)が形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、断熱材(31)がフィルム(32,33)間に真空状態で封止された断熱シート(30,40)は従来の断熱材(31)と比べ薄くても所定の断熱性を実現できるので、この断熱シート(30,40)の採用により、断熱性を確保した制振装置(20)内蔵の外壁パネル(10)を形成することが可能となる。
このように外壁構造に制振装置(20)が配置されることにより、建物の内壁側に制振装置(20)が配置された場合と比べて当該制振装置(20)による地震の吸収エネルギを格段に大きくできる。
しかも、断熱シート(30,40)の各断熱材(31)の周りには封止部(34)が形成されていることを利用しており、この封止部(34)が面材(12,13)に取り付けられることによって、たとえ釘等がシートを貫通しても、フィルム(32,33)間の真空状態が損なわれない。釘打ちに限らず、金具留めや接着などの任意の取付手段により、この封止部(34)を面材(12,13)に取付できる。
つまり、断熱シート(30,40)を取り付ける手段を問わず、釘打ちなどの作業性良好な取付手段などによって断熱シート(30,40)を容易に取付でき、取り付ける際に封止部(34)のフィルム(32,33)が傷ついたり孔が明いても断熱性能を確保できる。
その上、屋外側に配設された断熱シート(30)の透孔(341)を通じて、屋内の湿気を屋外に放出することが可能となる。これにより、断熱シート(30)における断熱性と通気性とを両立できる。
また、封止部(34)が格子状に形成された構成においては、封止部(34)に沿って断熱シート(30)の略全体に亘り複数の透孔(341)を形成することが可能となり、これによってムラ無く調湿できる。
ここで、断熱シート(30,40)は、面材(12,13)の両方にそれぞれ設けられていても、一方にのみ設けられていてもよい。断熱シート(30,40)が厚み方向に嵩張らないため、複数の断熱シート(30,40)を外壁パネル(10)に内蔵でき、外壁パネル(10)も厚くならないため、室内空間を広くできる。
なお、断熱シート(30,40)は、グラスウールなどの断熱コア材を二枚の金属製フィルム(32,33)の間に真空状態で封止密閉して形成される真空断熱シートと呼ばれるものである。このような断熱シート(30,40)では、それぞれ真空状態とされた複数の断熱材(31)が設けられていることから、万一、一部の断熱材(31)における真空状態が損なわれた場合でも、他の断熱材(31)において、断熱性能を変わらず発揮できる。
本発明の建物の外壁パネル(10)では、前記複数の断熱材(31)は、前記断熱シート(30,40)の平面方向において縦方向および横方向にそれぞれ配列され、前記封止部(34)は、互いに隣り合う前記断熱材(31)の間に沿って略格子状に形成されていることが好ましい。
この発明によれば、封止部(34)が格子状とされているため、例えば断熱シート(30,40)の縦方向における複数箇所、あるいは横方向における複数箇所など、断熱シート(30,40)を複数箇所で面材(12,13)に取り付けることが可能となり、断熱シート(30,40)を安定的に面材(12,13)に固定できる。
また、封止部(34)が略格子状に形成されていることから、この封止部(34)に沿って断熱シート(30,40)を各種の外壁パネル(10)の寸法に応じた適切な縦横寸法にカットできる。
本発明の建物の外壁パネル(10)では、前記断熱シート(30,40)は、前記封止部(34)に沿って設けられる取付部材(35,45)により、この取付部材(35,45)と前記面材(12,13)との間に挟まれた状態で前記面材(12,13)に取り付けられていることが好ましい。
この発明によれば、封止部(34)に沿って縦方向または横方向に設けられる取付部材(35,45)を用いることにより、断熱シート(30,40)の面材(12,13)への取付を容易に行うことができる。
なお、この取付部材(35,45)は、断熱シート(30,40)の縦方向に沿って設けられていても横方向に沿って設けられていても良い。
以上の本発明によれば、制振装置を備え、かつ断熱性も確保された外壁パネルを提供できる。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
〔1.外壁構造および外壁パネルの全体構成〕
図1は、建物の外壁構造の一部切欠斜視図であり、図2は、この建物の外壁構造の横断面図である。
この外壁構造は、下梁1に設けられた外壁パネル9,10を有して構成されている。外壁パネル9,10には胴縁2が設けられ、胴縁2にはサイディング材3が取り付けられている。なお、図1中、4は基礎、5は下梁1に設けられた床パネル、6は水切りである。
外壁パネル9は、従来公知の構成であり、矩形枠状の芯材91の両側に面材92,93を備え、内部に断熱材としてグラスウール(図示せず)が充填されている。
図3は、本発明に係る外壁パネル10の分解斜視図である。
外壁パネル10は、矩形状の外枠芯材11と、外枠芯材11の両側に設けられる面材12,13(図3では二点鎖線で図示)とを備えてパネル状に形成され、本実施形態では建物の構造材を構成する。
この外壁パネル10は、全体略パネル状の制振装置20と、二枚の真空断熱シート30,40とを内蔵する。
〔2.制振装置の構成〕
制振装置20は、外枠芯材11の内側に固定される矩形状の枠体21と、この枠体21に対向して設けられる一対の支持部22,22と、支持部22,22によって支持される振り子部材23と、枠体21に設けられる制振ボックス24とを備えている。
〔2−1.枠体の構成〕
枠体21は、左右一対の縦フレーム211,211と、上下一対の横フレーム212,212とを矩形枠状に組み立てることによって形成されている。
縦フレーム211,211はそれぞれ断面T字状に形成され、外枠芯材11の内周面に当接されビスで固定される取付板211Aと、この取付板211Aから立ち上がる立設板211Bとから構成されている。
また、横フレーム212,212はそれぞれ、外枠芯材11の内周面に当接され固定される帯板状の取付板212Aを有している。
取付板212Aの左右両端部にはそれぞれ、プレート212B,212Bが厚さ方向に対向して設けられており、これらのプレート212B,212Bの間には、縦フレーム211の立設板211Bの端部が挿入されている。
そして、プレート212B,212Bと立設板211Bの端部とを貫通する孔にボルト212Dが挿通され、このボルト212Dおよびナットにより、縦フレーム211と横フレーム212とが連結されている。
また、横フレーム212の両端側においてそれぞれ、平面視T字状をなす固定部材213,213がプレート212B,212Bの間に横フレーム212中央側から挿入され、プレート212B,212B間に溶接等によって固定されている。
これら固定部材213,213の間の横フレーム212略中央部に制振ボックス24が設置されている。固定部材213,213は、制振ボックス24の両端の端板にそれぞれ当接され、ボルトで固定されている。
〔2−2.支持部の構成〕
支持部22,22はそれぞれ、略二等辺三角形状に形成された一対の支持板221,221からなり、それぞれの頂部を振り子部材23の中央部において対向させて設けられている。
これらの支持板221,221の間には、縦フレーム211の立設板211Bが挿入され、支持板221,221は、立設板211Bにボルト221Dによって複数箇所で固定されている。
〔2−3.振り子部材の構成〕
振り子部材23は、板状でかつ略菱形状に形成され長手方向を上下に向けて配置されており、振り子部材23の中央部の左半分は一方の支持部22の支持板221,221間に挟まれ、右半分は他方の支持部22の支持板221,221間に挟まれている。
また、振り子部材23の中央部には、左右に離間して孔が二つ形成されており、一方の孔は左右に長い長孔となっている。
ここで、振り子部材23に形成された各孔と支持部22,22それぞれの支持板221,221とには、ボルト等の軸部材231,231が振り子部材23を回転可能とするように挿通され、軸部材231,231の端部にはナットが螺合されている。
すなわち、振り子部材23は、軸部材231,231を軸として支持部22,22に支持されており、この振り子部材23は、震動によって支持部22,22が変位した際に、支持部22,22間の略中央部(軸部材231,231間の中央部)を中心として振れるように構成されている。
〔2−4.制振ボックスの構成〕
制振ボックス24は、底無の箱状とされ、横フレーム212,212それぞれにおいて、振り子部材23の端部に対向して設けられている。
制振ボックス24の長辺側板241,241の対向する内面にはそれぞれ、一対の制振ゴム242,242が接着剤等によって固着されている。これら制振ゴム242,242間には、連結プレート243が挿入されており、この連結プレート243の表面は制振ゴム242,242に固着されている。
制振ゴム242は、エネルギー吸収性能が変形速度に比例する粘弾性材料により形成されている。
連結プレート243の端面には、振り子部材23の端部が当接されている。振り子部材23と連結プレート243とは、振り子部材23の端部と連結プレート243の端部とに跨るように設けられたプレート244,244にそれぞれ、ボルトで固定されている。
〔3.断熱シートの構成〕
図4は、断熱シート30の平面図であり、図5は断熱シート30の断面図である。断熱シート30は、グラスウールなどの複数の断熱材31を二枚の金属製フィルム32,33の間に真空引きしてそれぞれ個別に封止密閉して形成されている。
断熱材31は、図4に示すように平面視四角形状とされ、断熱シート30の縦方向および横方向にそれぞれ所定間隔をおいて配列されている。また、図5に示すように断熱材31の平面と側面とがなす角部は面取りされている。この断熱材31はフィルム32,33間に真空状態で封止されるため、従来の断熱部材と比べ薄くても高い断熱性を実現できる。
フィルム32,33が各断熱材31の周りに沿って熱溶着で封止されることにより、縦方向および横方向に沿った格子状の封止部34が形成されている。
封止部34には、フィルム32,33を貫通し通気可能な複数の透孔341が略等間隔に形成されている。建物の屋内側から屋外側に透過した湿気はこの透孔341を通過して外気に放出される。
この断熱シート30は、屋外側に配置される面材12の内側(外壁パネル10内部側)に取り付けられている。ここで、断熱シート30の縦方向(上下方向)に沿って二つの取付部材35(本実施形態では木製下地)が互いに略平行に設けられ、各取付部材35と面材12との間に断熱シート30を挟んだ状態で取付部材35を面材12に釘打ちすることにより、断熱シート30は面材12に取り付けられている。
ここで、取付部材35は、断熱シート30の封止部34に沿って設けられ、釘342(図2)は封止部34を貫通して面材12に固定される。つまり、断熱材31には釘打ちされていないので、フィルム32,33間の真空状態が維持される。
なお、本実施形態では釘342(図2)は透孔341を貫通しているが、封止部34の透孔341以外の部分を釘342が貫通していてもよい。
また、本実施形態では使用してないが、屋内側から屋外側へと通気可能な防水透湿シートを断熱シート30の屋内側に重ね、これら断熱シート30および防水透湿シートを取付部材35で面材12に固定してもよい。これにより、屋内の湿気を屋外側に向けてより確実に放出できる。
また、面材12には胴縁2(図1)が設けられるが、この胴縁2を面材12に固定する際には、フィルム32,33間の真空状態を維持するために、断熱シート30の封止部34に対向する位置で胴縁2を釘等で固定する。あるいは、外壁パネル10の内部に予め下地材などを設けておき、この下地材に対向する位置で胴縁2を面材12に釘等で固定する。
一方、屋内側の面材13のパネル内側には、断熱シート40が設けられている。
断熱シート40は、透孔341が形成されていない点を除き、断熱シート30と同様の構成とされている。すなわち、断熱シート40は、複数の断熱材31が二枚の金属製フィルム32,33の間に真空引きしてそれぞれ個別に封止密閉されたものであり、格子状の封止部34を有している。
この断熱シート40も、断熱シート30と略同様に、封止部34に添って縦方向に二本略平行に設けられる取付部材45により、面材13の内側に釘342で取り付けられている。
〔4.外壁パネルによる制振作用〕
以上説明した外壁パネル10による制振作用について説明する。
地震等の横揺れ震動により、この外壁パネル10を備える建物に変形が生じると、外壁パネル10の外枠芯材11が略平行四辺形状に変形する。これに伴い、制振装置20の枠体21も、横フレーム212,212が左右にずれるように変位して縦フレーム211,211が傾斜し、略平行四辺形状に変形する。
このように枠体21が略平行四辺形状に変形すると、支持部22,22が斜め上下に互いに離間するように変位する。
そして、この支持部22,22の変位により、振り子部材23が支持部22,22間の略中央部を中心として振れる。この振り子部材23の端部において、支持部22,22の変位が増幅される。
ここで、振り子部材23の端部と制振ボックス24内の連結プレート243とが連結されており、この連結プレート243は制振ゴム242,242に固着されているので、振り子部材23によって増幅された変位が制振ゴム242,242に作用し、制振ゴム242,242において、この増幅された変位を減衰させることができる。つまり、建物の小さな変形から制振機能を効率的に働かせることができる。
また、振り子部材23により、制振ゴム242,242の変形速度が建物の変形速度にから加速されるため、粘弾性材料による制振ゴム242によってより効率的にエネルギーを吸収でき、大きな減衰力を発揮できる。
〔5.本実施形態による効果〕
本実施形態の外壁パネル10によれば、次のような効果が得られる。
(1)断熱材31がフィルム32,33間に真空状態で封止された断熱シート30,40は従来の断熱材と比べ薄くできるので、この断熱シート30,40の採用により、断熱性を確保した制振装置20内蔵の外壁パネル10を形成することが可能となった。
ここで、屋外側に配置される断熱シート30が透湿性を有し、かつ屋内側に配置される断熱シート40が防湿性を有することで、外壁パネルとして防露性を実現することができる。
(2)外壁構造に制振装置20が配置されたことにより、建物の内壁側に制振装置が配置された従来の構成と比べて、制振装置20による地震の吸収エネルギを格段に大きくできる。
(3)断熱シート30,40の取付に関し、取付部材35,45により封止部34が面材12,13に取り付けられるので、フィルム32,33間の真空状態を損なうことなく、釘342によって断熱シート30を容易に取付できる。釘342が打たれるのはフィルム32,33が溶着された封止部34であるから、フィルム32,33に釘孔が明いても問題なく断熱性能を確保できる。
(4)封止部34が格子状とされているため、複数の取付部材35等を封止部34に沿わせ、断熱シート30,40を複数箇所で面材12,13に取り付けることが可能となる。これにより、断熱シート30,40を安定的に面材12,13に固定できる。
(5)封止部34に沿って設けられる直線状の取付部材35,45を用いて断熱シート30,40を面材12,13に取り付けているため、断熱シート30,40の面材12,13への取付を容易に行うことができる。
(6)外壁パネル10の面材12,13のうち屋外側に配置される面材12に透孔341が形成された断熱シート30が設けられているため、透孔341を通じて、屋内の湿気を屋外に放出することが可能となる。これにより、外壁パネル10内部の結露を防止でき、断熱シート30,40における断熱性と通気性とを両立できる。
また、格子状に形成された封止部34に沿って断熱シート30の略全体に亘り複数の透孔341が形成されているので、ムラ無く調湿できる。
〔6.本発明の変形例〕
なお、本発明は前記実施形態に限定されない。本発明の外壁パネルが内蔵する制振装置の枠体、支持部材、振り子部材、制振部材などの形状や位置などは適宜に構成できる。また、真空断熱シートの断熱材、フィルム等の材質、封止部の形状等の構成も適宜構成できる。
図6は、建物の外壁構造の横断面図であり、外壁パネルの面材12,13への断熱シート30,40の取付に関し、前記実施形態(図2)とは異なる態様を示す。すなわち、この図のように、制振装置20の支持板221に当接するように取付部材35,45を配置してもよく、この場合、面材12,13の外側から取付部材35,45に対して釘342を打つことで、断熱シート30,40が面材12,13に取り付けられる。
前記実施形態では、本発明に係る外壁パネル10に隣接して従来と同様の構成の外壁パネル9が設けられていたが、本発明に係る外壁パネル10は複数連続して設けられていてもよい。
また、従来構造の外壁パネルと交換して本発明の外壁パネルを設けることが可能であることから、本発明の外壁パネルの建物への導入は容易であり、建物設計を容易に行える。
さらに、外壁パネルは、制振装置および断熱シートを内部に配設した状態で工場生産可能であるため、外壁パネルの現場施工が容易となる。
また、前記実施形態の外壁パネル10では、面材12,13の内側にそれぞれ、合計二つの断熱シート30,40が設けられていたが、これに限らず、いずれか一方の面材の内側に断熱シートが1枚だけ設けられていてもよい。
さらに、断熱シートの面材への取付態様は、取付部材を用いる前記実施形態に限られるものではなく、例えば接着剤による留め付け、タッカー留め付け等を含む適宜な手段により断熱シートを外壁パネルに内蔵させることが可能である。
またさらに、前記実施形態の外壁パネル10は、制振装置20の枠体21が固定される外枠芯材11を備えていたが、このような外枠芯材を備えずに、制振装置の枠体に直接面材を設けて外壁パネルを構成することも可能である。
以上、本発明を実施するための最良の構成について具体的に説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形および改良を加えることができるものである。
上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明は、建物の外壁構造以外に、例えば建物の屋根、床などの構造体およびパネル等にも利用できる。
本発明の一実施形態における建物の外壁構造の斜視図。 図1の横断面図。 前記実施形態における外壁パネルの分解斜視図。 真空断熱シートの平面図。 真空断熱シートの断面図。 本発明の変形例に係る建物の外壁構造の断面図。
符号の説明
10 外壁パネル
11 外枠芯材
12,13 面材
20 制振装置
21 枠体
22 支持部
23 振り子部材
24 制振ボックス
30,40 断熱シート
31 断熱材
32,33 フィルム
34 封止部
35,45 取付部材
242 制振ゴム(制振部材)
341 透孔

Claims (3)

  1. 枠体に設けられる一対の支持部、この一対の支持部に支持され前記枠体の震動によって前記支持部が変位した際に当該一対の支持部間の略中央部を中心として振れるように構成される振り子部材、および前記振り子部材の端部と前記枠体との間に設けられ前記振り子部材の振れを吸収する制振部材を有する制振装置と、
    互いに対向するフィルム間に複数の断熱材が個別に真空状態で封止された断熱シートと、
    前記枠体の両側に設けられる面材とを備え、
    前記面材の内側には、前記断熱シートにおいて前記断熱材を封止する封止部の少なくとも一部が取り付けられ、
    前記断熱シートは、前記面材のうち少なくとも屋外側に配置される方に配設され、
    屋外側に配置される前記面材に配設される前記断熱シートの前記封止部には、前記フィルムを貫通し通気可能な透孔が形成されている
    ことを特徴とする建物の外壁パネル。
  2. 請求項1に記載の建物の外壁パネルにおいて、
    前記複数の断熱材は、前記断熱シートの平面方向において縦方向および横方向にそれぞれ配列され、
    前記封止部は、互いに隣り合う前記断熱材の間に沿って略格子状に形成されている
    ことを特徴とする建物の外壁パネル。
  3. 請求項1または2に記載の建物の外壁パネルにおいて、
    前記断熱シートは、前記封止部に沿って設けられる取付部材により、この取付部材と前記面材との間に挟まれた状態で前記面材に取り付けられている
    ことを特徴とする建物の外壁パネル。
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