JP4878271B2 - クリーニング装置、及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機・プリンタ等の転写方式の画像形成装置において、電子写真感光体・静電記録誘電体等の像担持体の表面に形成した現像剤画像を記録媒体に転写した後の像担持体上の残留現像剤を除去するクリーニング装置に関する。また、このクリーニング装置を有する画像形成装置に関する。
上記において、記録媒体は転写用紙等の記録材或いはベルト型又はドラム型の中間転写体である。
本出願人は、長期にわたりクリーニング性能を維持することが可能なクリーニング装置を先に提案している(特許文献1)。
このクリーニング装置は、像担持体に当接させて配置され、該像担持体上の残留現像剤(以下、残留トナーと記す)を除去するクリーニングブレードを有する。また、該クリーニングブレードよりも像担持体の回転方向に対して上流側に当接し、回転して前記像担持体上の残留トナーを除去するクリーニング補助部材を有する。このクリーニング補助部材は、転写残トナーを掻き乱すと共に、像担持体上のトナーのコートを安定して行うことができる。そして、前記クリーニングブレード及び前記クリーニング補助部材の前記像担持体に当接される当接部を、前記像担持体の表面上の重力方向最下点から像担持体の回転方向±90度以内に配置する。かつ、前記クリーニング部材の当接部と前記クリーニング補助部材の回転領域が重力方向において重ならないよう設置するものである。
このクリーニング装置によれば、クリーニング補助部材で像担持体上から除去されたトナーは再び像担持体上に降りかかることなく自重で重力方向に落下堆積する。また、クリーニングブレードで像担持体上から除去されたトナーは再び像担持体上やクリーニング補助部材上に降りかかることなく自重で重力方向に落下堆積する。これにより、クリーニング補助部材によるトナーの像担持体に対する再コート量が安定化され、その安定量の再コートトナーが潤滑剤となってクリーニングブレードの捲れ・びびり等の発生が低減されて、良好なクリーニング性能が長期にわたり維持される。
特開2004−271968号公報
画像形成装置の設置直後或いはクリーニング装置を含むカートリッジの新旧交換直後のクリーニングブレードの捲れ・びびり等を低減するために、装置又はカートリッジの工場出荷前にクリーニングブレード先端に潤滑剤として適量のトナーの蓄積を行っている。
しかし、装置或いはカートリッジの物流過程での振動等により、上記の予め施した蓄積トナーが落下消失してしまい、画像形成装置の設置直後、或いはカートリッジの新旧交換直後にクリーニングブレードの捲れ・びびり等が発生するおそれがある。
これを防止するために、感光体ドラム表面及びクリーニングブレード及びブラシローラで閉鎖空間を作り、トナーの蓄積を行うことができる。しかし、この場合、クリーニング補助部材のトナー蓄積が少ない場合は、クリーニング補助部材の回転に伴い閉鎖空間内に蓄積されたトナーが吸着したり、かき取られたりする。
クリーニング部材の像担持体との当接部に潤滑剤としてのトナーを蓄積できない。その結果、クリーニングブレードの捲れ、びびり等が発生し、画像不良の原因となるおそれがある。
一方、クリーニング補助部材によりコートされたトナーはクリーニングブレードの当接部に供給される。しかし、画像比率が低い画像が連続して通紙されるとクリーニング補助部材のトナー蓄積が少なくなり、上記の問題が再発する虞がある。
上記の課題を解決するための本発明に係るクリーニング装置の代表的な構成は、回転可能な像担持体に当接させて配置され、前記像担持体の表面上の残留現像剤を除去するクリーニングブレードと、前記クリーニングブレードよりも像担持体の回転方向上流側に前記像担持体に当接させて配置され、前記像担持体の回転方向に対してカウンター方向に回転するクリーニング補助部材と、を有し、重力方向において、前記クリーニングブレードと前記像担持体との当接部は前記クリーニング補助部材と前記像担持体との当接部よりも下方に位置するクリーニング装置において、前記クリーニング補助部材に接触し、前記クリーニングブレードの前記像担持体の側とは反対側からクリーニングブレードに向かって当接するシート材が配置されており、前記像担持体と前記シート材との間に蓄積したトナーの圧により前記シート材は前記クリーニングブレードから離間可能であり、離間により生ずる前記クリーニングブレードと前記シート材の間の隙間からトナーは落下することを特徴とする。
本発明により、形成される画像によらず、クリーニングブレードの当接部に蓄積されるトナー量を安定させることができる。
以下、図面を用いて、本発明を実施した画像形成装置について説明を行う。
(1)画像形成装置の全体的構成
図5は本実施例の画像形成装置の概略構成図である。図1はこの画像形成装置のドラムカートリッジ部分の拡大図である。本実施例の画像形成装置は、1つの感光体を用いて4回の画像形成を繰り返して感光体上に合成フルカラー画像を形成する、いわゆる1ドラム型の電子写真複写機である。
この複写機は、画像形成部と、給紙機構部を具備させた複写機本体部Aと、この本体部の上部に搭載した画像読取部(デジタルカラー画像リーダ部)Bと、を有する。
画像読取部Bの透明ガラス板からなる原稿台21上に、カラー画像原稿を画像面を下向きにして所定の載置基準に合わせて載置し、その上に原稿圧着板22をかぶせる。
複写ボタンが押されると、原稿台21の下側に配設した、原稿照明ランプ23と第1反射ミラー24を有する第1走査ユニット25が原稿台21の下面に沿って所定の速度Vで移動駆動される。また、第2と第3の反射ミラー26・27を有する第2走査ユニット28がV/2の速度で原稿台21の下面に沿って移動駆動される。これにより、原稿台21上のカラー画像原稿の画像が走査露光されてフルカラーセンサユニット29により、色分解画像信号(電気信号)として光電読取りされる。色分解画像信号は画像処理部にて所定の画像処理が施された後、複写機本体部Aの制御ユニットRに入力される。
複写機本体部Aの画像形成部は、像担持体として、外径φ60の1つのドラム型の電子写真感光体(以下、ドラムと記す)1を備えている。このドラム1は矢印の時計方向に所定の速度で回転駆動される。そして、ドラム表面が帯電手段としての、外径φ10の一次帯電ローラ2により所定の極性・電位に一様に帯電される。次いで、その帯電面に対して画像露光手段としてのレーザーユニット(レーザースキャナ)3によって画像情報の露光がなされて、ドラム表面に露光パターンに対応した静電潜像が形成される。レーザーユニット3は制御ユニットRから送出される画像信号に対応して変調したレーザー光を出力する。そのレーザー光によりドラム1の一様帯電面が走査露光されることで、ドラム表面に走査露光パターンに対応した静電潜像が形成される。その静電潜像が、現像手段としてのロータリ現像ユニット4のブラック現像器K又はイエロー現像器Y又はマゼンタ現像器M又はシアン現像器Cの現像剤(以下、トナーと記す)によって現像される。
上記4つの現像器K・Y・M・Cは、軸4aを中心に回転可能に支持されたロータリ(回転体)4bに搭載してあり、ロータリ4bが回転制御されることにより、いずれかの現像器がドラム1に対して現像可能位置に選択的に移動される。ドラム表面の静電潜像は現像可能位置に移動された現像器のトナーにより現像される。上記の帯電手段2・画像露光手段3・現像手段4が像担持体としてのドラム1にトナー画像を形成する画像形成手段である。
ドラム1上に形成されたトナー画像は一次転写部T1において、中間転写ユニット5の中間転写体である中間転写ベルト(以下、ベルトと記す)6上に一次転写される。ベルト6は誘電体製のフレキシブルでエンドレスのベルトであり、一次転写ローラ7と二次転写対向ローラ8とテンションローラ9と間に懸回張設してある。一次転写ローラ7はベルト6を介してドラム1に押圧させてある。ドラム1とベルト6との当接部が一次転写部T1である。ベルト6は二次転写対向ローラ8が回転駆動されることにより矢印の反時計方向にドラム1の回転速度に対応した速度で回転駆動される。一次転写ローラ7に所定の一次転写バイアスが印加されことにより、ドラム1側のトナー画像がベルト6側に順次に静電転写される。
ベルト6の表面に対するトナー画像の一次転写後のドラム表面はクリーニング装置10により転写残トナー(残留現像剤)が除去されて清掃され、繰り返して画像形成に供される。このクリーニング装置10については次の(2)項で詳述する。
本実施例の複写機においては、上記のドラム1と一次転写ローラ2とクリーニング装置10とを一括して装置本体Aに対して着脱可能なドラムカートリッジ(プロセスカートリッジ)Qとしてある。
二次転写対向ローラ8のベルト巻掛け部には二次転写ローラ11が配設されており、ベルト6に対して接離移動制御される。二次転写ローラ11が二次転写対向ローラ8のベルト巻掛け部においてベルト6に対して当接されることで、ベルト6と二次転写ローラ11との間に二次転写部T2が形成される。
また、テンションローラ11のベルト巻掛け部にはベルトクリーナ12が配設されており、ベルト6に対して接離移動制御される。
フルカラー画像形成モードの場合は、ドラム1に対するトナー画像形成工程と、ベルト6に対するトナー画像の一次転写工程が、フルカラー画像の成分色である、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色について順次に実行される。これにより、ベルト6の表面には、上記4色のトナー画像が多重転写されて、フルカラーの未定着トナー画像が合成形成される。なお、色トナー画像の形成順序は上記に限られるものではない。
ドラム1からベルト6へのトナー画像の繰り返しの一次転写実行過程時においては、二次転写ローラ11とベルトクリーナ12は、ベルト6に一次転写されたトナー画像を乱さないようにベルト6から離間している状態に保持されている。
フルカラー画像形成モードにおいて、最後の色トナー画像の一次転写が実行されて、ベルト6上に4色フルカラーの未定着トナー画像が合成形成されるのと同期して、二次転写ローラ11がベルト6に対して接触した状態に制御される。これにより、二次転写部T2が形成される。
そして、このニップ部T2に対して、給紙機構部の第1から第4の給紙カセット41〜44の内の指定された給紙カセットから1枚分離給送されたシート状の記録材Sがレジストローラ13を含む給送パスから所定の制御タイミングで導入される。又は、手差し給紙部45から1枚分離給送されたシート状の記録材Sがレジストローラ13を含む給送パスから所定の制御タイミングで導入される。
記録材Sは二次転写部T2で挟持されて搬送され、ベルト6上の4色フルカラーの未定着トナー像が一括して記録材S上に二次転写される。この転写過程時において、二次転写ローラ11には所定の二次転写バイアスが印加される。二次転写部T2を出た記録材Sはベルト6の表面から分離されて、ヒートローラ定着器14へ導入される。そして、この定着器14においてトナー画像が記録材と共に加熱・加圧される。これにより、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の多重トナー像が溶融混色してフルカラープリント画像として記録材Sの表面に定着される。定着器14を出た記録材Sは排出ローラ対15より排紙トレイ16上に排出される。
モノクロ画像形成モードは、ドラム1にブラックのトナー像だけが形成され、それがベルト6に一次転写され、さらに記録材Sに二次転写され、その記録材が定着器14へ導入されることで実行される。
(2)ドラムカートリッジQとクリーニング装置10
図1〜図4により画像形成ユニットであるドラムカートリッジQとクリーニング装置10の構成を説明する。図2は図1のクリーニング装置部分の拡大図、図3は余剰のトナーがバックアップシートを支持させたベース板の穴から排出されている状態を示した図、図4ドラムとクリーニングブレードとバックアップシートとの斜視図である。
ドラムカートリッジQは、本実施例においては、ドラム1、一次帯電ローラ2、クリーニング装置10を包含させて装置本体Aに対して一括して着脱可能にしたアセンブリである。このカートリッジGは、装置本体Aに装着されることで、複写機本体A側と機械的・電気的に結合した状態になって画像形成動作が可能になる。すなわち、ドラム1が装置本体A側の駆動手段により回転駆動可能となる。一次帯電ローラ2はドラム1の回転に従動して回転する。また、クリーニング装置10の後述するクリーニング補助部材としての導電ブラシローラ35が装置本体A側の駆動手段により回転駆動可能となる。また、導電ブラシローラ35が装置本体Aの筐体部に電気的に接地した状態になる。
ドラム1、帯電ローラ2、クリーニング装置10は、第1のカートリッジ枠体であるドラムケース容器31に組み込んである。また、ドラムケース容器31には第2のカートリッジ枠体であるドラムカバー容器32を被せて結合させて、該両容器31・32により廃トナー収容部33を構成させている。
ドラム1はドラムケース容器31に対して軸受を介して回転可能に配設してある。帯電ローラ2もドラムケース容器31に対して軸受を介して回転可能に配設してある。帯電ローラ2はドラムケース容器31と一体の帯電ローラカバー31aで防護されている。
クリーニング装置10は、クリーニングブレードとしてのゴム製のクリーニングブレード34と、クリーニング補助部材としての外径φ18の導電ブラシローラ(導電性ブラシローラ)35を有する。
クリーニングブレード34は支持部材としてのベース板(支持板金)34aの先端部に固定して支持させてある。そして、ブレード34の先端部をドラム1に対してドラムの回転方向にカウンターの方向にして当接させてベース板34aをドラムケース容器31に対して位置決め固定してある。
導電ブラシローラ35は、クリーニングブレード34のドラム当接部よりもドラム回転方向上流側においてドラム1に当接させてドラムケース容器31に対して軸受を介して回転可能に配設してある。この導電ブラシローラ35はドラム1の回転方向に対してカウンター方向に回転駆動される。また、導電ブラシローラ35は複写機本体部Aの筐体部に電気的に接地される。
クリーニングブレード34のドラム1の側とは反対側の面(ブレード背面)に当接させて、ウレタン製で厚み約100μmの弾性のシート材(以下、バックアップシートと記す)36を配置してある。バックアップシート36は、支持部材としての、SUS製の厚み約0.2mmのベース板36aに固定して支持させてある。ベース板36aは、前記クリーニングブレード35のベース板35aに対して位置決め固定されており、クリーニングブレード35のベース板35aと一緒にドラムケース容器31に対して固定される。
バックアップシート36ベース板36aには一部に余剰のトナーを排出するための穴(孔)36bが設けられている。バックアップシート36の先端はクリーニングブレード34の先端よりも導電ブラシローラ35側に突出させて導電ブラシローラ35に接触させてある。本実施例では、バックアップシート36の先端を導電ブラシローラ35に約1mmの侵入量Hをもって侵入させている。
導電ブラシローラ35には、このブラシローラに付着したトナーを除去するトナー除去部材(現像剤除去手段:ブラシリフレッシュ部材)としてスクレーパ37を接触させて配設してある。スクレーパ37は弾性体シートであり、その基部側をスクレーパ取り付けベース部材37aに取り付けてあり、先端部を導電ブラシローラ8の半径方向に設定された距離約2mmの侵入量Gをもって侵入させてある。スクレーパ取り付けベース部材37aはドラムケース容器31に対して位置決め固定されている。導電ブラシローラ35の回転過程でこのスクレーパ37によりブラシ繊維がしごかれるでブラシ繊維の中に入り込んだ回収トナーをブラシの外に積極的に移動させることができる。ブラシの外にはじき出された回収トナーが再び導電ブラシローラ35のブラシ繊維に入り込まないように、カバーシート取り付けベース部材38aに取り付けたカバーシー38で導電ブラシローラ8をカバーさせている。カバーシート取り付けベース部材38aはドラムケース容器31に対して位置決め固定されている。
導電ブラシローラ35よりもドラム回転方向上流側には、ドラム1とドラムケース容器31との隙間からのトナーの漏洩を防ぐ弾性体シート(スクイシート)39を配設してある。この弾性体シート39は基部側をドラムケース容器31に固定し、先端部をドラムに接触させて配設してある。
図1において、X−XとY−Yは、ドラムカートリッジQが複写機本体Aに装着された状態において、ドラム1の回転中心を通る水平線(仮想線)とドラム1の回転中心を通る鉛直線(仮想線)である。図面における鉛直線の下方向が重力方向である。本実施例においては、一次帯電ローラ2は、カートリッジQの本体装着状態において、ドラム1の下部(鉛直線X−X付近)に位置するようにカートリッジQに配置してある。クリーニングブレード34は、カートリッジQの本体装着状態において、ドラム1との当接部(ブレード先端部)が、ドラム1の最下部位置よりもドラム回転方向上流側約40°に位置するようにカートリッジQに配置してある。図2において、導電ブラシローラ35とドラム1との接触部分aはクリーニングブレード34のドラム1との当接部bよりもドラム回転方向上流側約5°(図1)に位置するようにカートリッジQに配置してある。
図3を用いて、閉鎖空間Eについて説明する。この閉鎖空間Eは、クリーニングブレード34とドラム1との接点bと導電ブラシローラ35とドラム1との接触開始aの間に、ドラム1に沿って形成される。一方、クリーニングブレード34のドラム1と接触する側と反対側にシート材36が導電ブラシローラ35と接触している。その結果、クリーニングブレード34とシート材36との接触点c及びシート材36と導電ブラシローラ35との接触を開始する点dと前述したa点、b点により閉鎖空間Eが形成されている。本実施例では、シート材36の先端がクリーニングブレード34の先端よりも突出しており、その先端が導電ブラシローラ35と接触している構成となっている。
そして、この閉鎖空間Eをトナー溜り領域として、ドラムカートリッジGの工場出荷前の工程において閉鎖空間Eに潤滑剤としてのトナーt(図2)を蓄積させている。このトナーtが蓄積している領域が閉鎖空間Eとなる。
上記の閉鎖空間E内には所定量のトナーを安定に蓄積することができるため、物流過程での振動等によりクリーニングブレード先端の蓄積トナーが落下消失してしまうことを防ぐことができる。これにより、画像形成装置の設置直後、或いはカートリッジGの新旧交換直後の、クリーニング部材であるクリーニングブレード34の捲れ・びびり等の発生を防止することができる。
また、クリーニングブレード34の先端のトナーに導電ブラシローラ35が接触することをシート材36により遮ることができる。そのため、画像形成中に閉鎖空間E内に蓄積されたトナーを導電ブラシローラ35が吸収することなく、クリーニングブレード34の先端に潤滑剤としてのトナーを安定して蓄積することができる。
画像形成時に、一次転写部T1においてベルト6に転写されずにドラム1の表面上に残留したトナーは、まず、クリーニング補助部材である、回転する導電ブラシローラ35により回収される。そして、回収トナーはスクレーパ37によりしごき出されて自重で重力方向に落下して廃トナー収容部33に堆積する。taは堆積したトナーである。
次に、スクレーパ37によりリフレッシュされた導電ブラシローラ35は回転しながら再びドラム表面上に当接することで適当な量のトナーをドラム面下流に再コートする。このトナーを下流側にあるクリーニングブレード34でかきとり、閉鎖空間Eに蓄積する。これによって、画像形成中に消費された閉鎖空間Eの蓄積トナーを補充することができるため、クリーニングブレード先端に潤滑剤としてのトナーを安定して蓄積することができる。
また、クリーニングブレード34が重力方向において導電ブラシローラ35と重ならないよう設置してあることにより、一度クリーニングブレード34でかきとったトナーが導電ブラシローラ35に降りかかることを防止することができる。これにより、導電ブラシローラ35内のトナー量を常に安定に保て、導電ブラシローラ35による再コート量を制御することができる。
上記の効果は、クリーニングブレード34のドラム1に対する当接位置と導電ブラシローラ35のドラム1に対する当接位置とが、ドラム1上の重力方向最下点からドラム1の回転方向に±90度以内に配置する。そして、クリーニングブレード34のドラム1に対する当接位置と、導電ブラシローラ35の回転領域が重力方向において重ならないよう設置すれば同様の効果が得られる。
導電ブラシローラ35のリフレッシュ手段は弾性体シートのスクレーパ37を用いることでより一層リフレッシュ効果を高めることが出来る。弾性体シートのスクレーパ37を導電ブラシローラ35の半径方向に設定された距離約2mmを侵入させて、ブラシ繊維をしごく事で繊維の中に入り込んだ回収トナーをブラシの外に積極的に移動させることができる。ブラシの外にはじき出された回収トナーが再び導電ブラシローラ35のブラシ繊維に入り込まないようにカバーシート38で導電ブラシローラ35をカバーする。導電ブラシローラ35からはじき出されたトナーは自重落下して廃トナー収容部33に堆積する。
複写機本体Aの筐体部に接地された導電ブラシローラ35は、ドラム表面の電位を有した転写残留トナーの除電と、ブラシかき乱し効果とで、クリーニングブレード34のクリーニング性能を助けることができる。
ここで、スクレーパ37の導電ブラシローラ35への侵入量Gは約2mmであり、バックアップシート35の先端の導電ブラシローラ35への侵入量H約1mmよりも大きい。これによって、導電ブラシローラ35内に蓄積したトナーが直接バックアップシート35の先端に接することがない。そのため、バックアップシート先端へのダメージを軽減することができ、クリーニングブレード先端に潤滑剤としてのトナーを安定して蓄積することができる。
画像形成中に、上記閉鎖空間Eに過剰にトナーが入り込んだ場合は、余剰トナーはシート材36に圧を加えることで、シート材36はクリーニングブレード34から退避する方向に離間する。そして、クリーニングブレード34とシート材36との間の隙間から余剰トナーが移動する。そして、ベース板36aに設けられた余剰トナー排出用の穴36bから、図3に示す矢印F方向に排出される。これにより、クリーニングブレード先端に潤滑剤としてのトナーを安定して蓄積することができる。即ち、ドラム1とシート材36との間に蓄積したトナーの圧によりシート材36はクリーニングブレード34から離間可能であり、離間により生ずるクリーニングブレード34とシート材36の間の隙間からトナーは落下する。
本実施例においては、バックアップシート35のベース板36aのシート材支持面は、クリーニングブレード背面のシート材当接面に対して傾斜させてクサビ型隙間部を形成させてある。かつその傾斜させたシート材支持面にトナー排出用の穴36bを設けている。これにより、前記の閉鎖空間Eに過剰にトナーが侵入した場合、溢れた余剰トナーをベース板傾斜面に沿って排出穴36bから排出することができるため、クリーニングブレード先端に潤滑剤としてのトナーを安定して蓄積することができる。
本実施例において、バックアップシート35はクリーニングブレード34と別体となっているが、バックアップシート35をクリーニングブレード34に直接接着して一体形成する方法もある。ただしその場合は、上記のように余剰トナーの排出が不可能となるため、本実施例の形態がのぞましい。
クリーニング補助部材35は、導電ブラシローラでなく、導電性弾性ゴムローラなどにしてもよい。また、ドラム1の回転方向に順方向に回転させてもよい。
像担持体1は回動ベルト型にすることもできる。また電子写真感光体ではなく、静電記録誘電体や中間転写体等の他の像担持体であってもよい。
画像形成装置は像担持体1に形成したトナー画像を記録材Sに直接転写する方式のものであってもよい。
実施例の画像形成装置のドラムカートリッジ部分の断面図 クリーニング装置部分の拡大断面図 余剰のトナーがバックアップシートを支持させたベース板の穴から排出されている状態を示した図 ドラムとクリーニングブレードとバックアップシートとの斜視図 実施例の画像形成装置の概略構成を示す断面図
符号の説明
Q・・ドラムカートリッジ、1・・感光体ドラム、2・・一次帯電ローラ、6・・中間転写ベルト(ITB)、7・・一次転写ローラ、10・・クリーニング装置、31・・ドラムケース容器、32・・ドラムカバー容器、34・・クリーニングブレード(クリーニング手段)、35・・導電ブラシローラ(クリーニング補助部材)、37・・スクレーパ、38・・カバーシート

Claims (5)

  1. 回転可能な像担持体に当接させて配置され、前記像担持体の表面上の残留現像剤を除去するクリーニングブレードと、前記クリーニングブレードよりも像担持体の回転方向上流側に前記像担持体に当接させて配置され、前記像担持体の回転方向に対してカウンター方向に回転するクリーニング補助部材と、を有し、重力方向において、前記クリーニングブレードと前記像担持体との当接部は前記クリーニング補助部材と前記像担持体との当接部よりも下方に位置するクリーニング装置において、
    前記クリーニング補助部材に接触し、前記クリーニングブレードの前記像担持体の側とは反対側からクリーニングブレードに向かって当接するシート材が配置されており
    前記像担持体と前記シート材との間に蓄積したトナーの圧により前記シート材は前記クリーニングブレードから離間可能であり、離間により生ずる前記クリーニングブレードと前記シート材の間の隙間からトナーは落下することを特徴とするクリーニング装置。
  2. 前記クリーニング補助部材に付着した現像剤を除去する現像剤除去手段を有することを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
  3. 前記現像剤除去手段の先端の前記クリーニング補助部材に対する侵入量は、前記シート材の先端の前記クリーニング補助部材に対する侵入量よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載のクリーニング装置。
  4. 前記クリーニング補助部材は、導電性ブラシローラから構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクリーニング装置。
  5. 像担持体と、前記像担持体の表面上にトナー画像を形成する画像形成手段と、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のクリーニング装置と、を有することを特徴とする画像形成装置。
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