JP4878012B2 - 圧延材の張力制御方法及び圧延装置 - Google Patents

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Description

本発明は、圧延材の張力制御方法、及びこの圧延材の張力制御方法を適用可能な圧延装置に関する。
従来より、薄鋼板や薄アルミ板等の圧延材は、複数の圧延スタンドを有する圧延機により製造されている。圧延機では、圧延材の板厚を所定のものにするために、圧延スタンドにおける圧下荷重やロールギャップなどを制御している。加えて、圧延スタンド間にはルーパが配備されており、圧延スタンド間における圧延材の張力(単に、スタンド間の張力と呼ぶこともある)が所定の範囲に収まるように、当該ルーパの立ち上がり角度などが適切に制御されていた。
このようなスタンド間の張力を制御する「張力制御方法」は、従来より数々開発されている。
例えば、特許文献1に開示された技術は、圧延スタンド間に設置されたルーパの高さを計測し、その実績高さと目標高さとの差に基づいてロール速度を制御すると共に、スタンド間張力の実績値と目標値との差に基づいてルーパ電流を制御して張力を適正な値としている。さらに、ルーパ制御系の共振周波数、減衰係数を推定しつつ、この推定値に応じてロール速度の設定値に変更を加えることで、共振周波数、減衰係数を適正値に修正し、圧延機を安定操業を図っている。
また、スタンド間における張力を抑制するものとして、特許文献2に開示されているものがある。特許文献2のスタンド間張力制御方法は、不特定の原因により発生する圧延スタンドの入側での入側板厚変動を板厚計や圧延スタンドにおけるゲージメータ板厚計算値により検出し、前記入側板厚変動に起因する後方張力変動(圧延スタンドの後進率の変動)を演算し、後方張力変動を抑制するための出側板厚変動を演算して、前記出側板厚変動に基づいて入側板厚変動に起因する張力発生を抑制している。
特許第3041155号公報 特許第3451919号公報
近年、ユーザからの製品に対する要求は厳しくなっており、例えば、コストダウン等もその一つとなっている。そのため、薄板等の圧延においては、従来であれば明確な制御を行わず、製品として出荷しなかった圧延材の先端部分に対しても、厳格なスタンド間張力等の制御を行い、製品として採用するような要望が現場より挙がってきている。また、非定常部である圧延材先端部を安定して圧延し連続圧延機全体を安定操業する観点からも、圧延材の先端部における張力制御の重要性は増してきている。
しかしながら、特許文献1の技術は、圧延材の先端部の通過後の定常部のみを想定した制御方法であって、圧延材中途部での張力制御を行うことは可能であるが、先端部での張力抑制は困難である。
また、特許文献2のものにおいても、特許文献1のものと同様に、張力があまり変化しない定常部に主眼が置かれているため、圧延材の先端部における板厚を制御することはできないという問題がある。
そこで、本発明は、上記問題点を鑑み、圧延材の先端部の圧延時におけるスタンド間の張力の変動を防ぎ、安定した操業を可能とする圧延機における圧延材の張力制御方法及び圧延装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
前記目的を達成するために、本発明は、次の手段を講じた。
即ち、本発明における課題解決のための技術的手段は、複数の圧延スタンドを有する圧延機で圧延材を圧延する際に、前記圧延スタンドのロール速度を調整することによりスタンド間張力を制御する圧延材の張力制御方法において、予め、スタンド間張力の張力偏差を制約条件として前記ロール速度に対する制御ゲインを複数求めると共に、各制御ゲインをスタンド間張力ごとに分類した制御ゲインテーブルを作成しておき、前記圧延材の先端部を圧延する際に、前記制御ゲインテーブルと張力偏差の実績値とから制御ゲインを求め、当該制御ゲインに基づいてロール速度を求め、前記圧延スタンドに適用することが好ましい。
タンド間張力が高い場合、スタンド間張力が目標値近傍である中間の場合、スタンド間張力が低い場合のそれぞれで異なった制約条件を採用するようにしていることが好ましい。
前記スタンド間張力が高く、張力変動から板厚変動への影響が少ない場合においては、板厚の制御を優先させるべく、制約条件をスタンド間張力の張力偏差の時間変化量を考慮した式(1)とし、前記スタンド間張力が低く圧延トラブルが生ずる場合においては、張力制御を優先させるべく、制約条件をスタンド間張力の張力偏差の二乗値を考慮した式(3)とし、前記スタンド間張力が目標値近傍である中間の場合の制約条件をスタンド間張力の張力偏差の値自体を考慮した式(2)としていることが好ましい。
Figure 0004878012
前記張力偏差が圧延材の板厚へ及ぼす影響を考慮するために、張力偏差と板厚との積をパラメータとする評価関数を定め、この評価関数が最小となるように前記制御ゲインを求めることが好ましい。
前記制御ゲインの変更に伴うロール速度の変更量の急激な変動を抑制すべく、前記ロール速度に対する速度補正量を求め、この速度補正量と制御ゲインとに基づいてロール速度を求めることが好ましい。
本発明における課題解決のための他の技術的手段は、複数の圧延スタンドを有する圧延機と、前記圧延スタンドのロール速度を調整することによりスタンド間張力を制御する制御装置とを備えた圧延装置において、制御装置は、前記スタンド間の張力偏差を制約条件として求められた前記ロール速度に対する制御ゲインを、張力偏差ごとに分類して有する制御ゲインテーブルと、前記圧延材の先端部を圧延する際に、前記制御ゲインテーブルと張力偏差の実績値とから制御ゲインを決定する制御ゲイン決定部と、制御ゲインに基づいてロール速度を求めるロール速度算出部とを備えている点にある。
本発明における圧延材の張力制御方法及び圧延装置によれば、圧延材の先端部の圧延時におけるスタンド間の張力の変動を防ぐことができる。また、圧延材の先端部の張力を適切に制御することで、当該先端部における板厚等も適切なものとすることができ、圧延機を安定して操業することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1は本発明の圧延装置を示している。この圧延装置1は、鉄やアルミニウム等の圧延材6(例えば、スラブ)を薄板に圧延するもので、図示しない粗圧延機及び中間圧延機、仕上げ圧延機2、巻き取り機3、これらを制御する制御装置4とを備えている。
以降、説明の便宜上、仕上げ圧延機を単に圧延機2と呼ぶ。図1には仕上げ圧延機2が示されている。
圧延機2は、多段圧延機(タンデム圧延機)であって、複数の圧延スタンド5と、圧延スタンド5,5間の圧延材6の張力(以降、スタンド間張力、又は、単に張力ということがある)を測定可能なルーパ装置7とを備えている。
各圧延スタンド5は、一対のワークロール10,10と、このワークロール10をバックアップする複数のバックアップロール11,11とを備えている。ルーパ装置7は、各スタンド5,5間に配置されて、測定したスタンド間張力を制御装置4に出力するようになっている。本実施形態では、最終圧延スタンドから1つ前の圧延スタンド間5との間の張力をルーパ装置7により測定し、そのスタンド間張力の実績値を基に1つ前の圧延スタンド5のロール速度を変更することで、スタンド間張力を制御している。
図2に示すように、制御装置4はプロセスコンピュータにより構成されている。このプロセスコンピュータ4は、制御ゲインテーブル12と、制御ゲイン決定部13と、ロール速度算出部14を備えている。
制御ゲインテーブル12は、ワークロール10のロール速度を制御するための制御ゲインGを複数記憶するもので、この制御ゲインGは、スタンド間張力の張力偏差を制約条件として求められるものである。
まず、制御ゲインテーブル12に記憶された制御ゲインについて説明する。
制御ゲインGは、式(4)〜式(8)に示される圧延制御モデルに最適制御理論を適用して求められたものである。
Figure 0004878012
具体的には、上記で示した圧延制御モデルに対して、式(1)〜式(3)に示される制約条件下で、式(9)に示される評価関数が最小となるように、複数の制御ゲインGを求める。なお、式(1)〜式(3)では、Δtf(i)t≧1を想定している。
Figure 0004878012
制約条件は、圧延材6に加わるスタンド間張力が高い(高張力ということがある)場合、スタンド間張力が目標値近傍である中間の場合、スタンド間張力が低い(低張力ということがある)場合との3パターンとしている。スタンド張力が高い場合の制約条件を式(1)、スタンド張力が目標値近傍である中間(中張力ということがある)の場合の制約条件を式(2)、スタンド間張力が低い場合の制約条件を式(3)としている。
例えば、高張力とはスタンド間張力が目標値の10%よりも大きいときであり、中張力とはスタンド間張力が目標値の±10%の範囲のときであり、低張力とはスタンド間張力が目標値の10%未満のときである。これら高張力、中張力、低張力の基準は圧延装置1及び圧延材6の寸法、強度などによって決定するもので、適宜変更されるものである。
言い換えれば、高張力は、張力変動から板厚変動への影響が微少と見なすことが可能な張力不感体の張力値で圧延する状態であって、式(1)の制約条件によって、張力偏差の変動が多少あっても板厚の制御を優先させることができる。
また、低張力は、長時間に亘って圧延を継続した場合に圧延材6がルーパ装置7から離れてしまう等の圧延トラブルが生ずる虞がある状態であって、式(3)の制約条件によって張力制御を優先させることができるようにしている。
Figure 0004878012
表1に示すように、このようにして求められた制御ゲインGは、高張力の場合、中張力の場合、低張力の場合に3グループに分類されて、制御ゲインテーブル12に記憶される。また、各グループ毎に分けられたの制御ゲインGは、張力偏差を基準とする切り換え判断基準によって分類されて、制御ゲインテーブルに記憶されている。
以上、制約条件をスタンド間張力により分けた上で、スタンド間張力の張力偏差の制約条件を決めているので、高張力の場合には、急峻な張力変動発生を抑制して張力制御により張力変動を緩やかにすることができる。目標張力近辺の中張力では、バンド幅内の張力変化であれば板厚偏差への影響は極小であるとの考えに基づき、バンド幅を設定する。低張力の場合は通板状態が不安定となり圧延トラブルとなるため板厚偏差への影響よりも張力制御を優先することを優先し、張力をできる限りはやく目標張力へ追従するように制御することが可能となる。
なお、式(9)に示すように、評価関数は、張力偏差と板厚との積をパラメータとするものとしており、これにより、張力偏差が圧延材6の板厚へ及ぼす影響を考慮したものとなっている。
制御ゲイン決定部13は、制御ゲインテーブル12と張力偏差の実績値及び張力の実績値とから制御ゲインGを決定するものである。この制御ゲイン決定部13は、具体的には、式(10)を具備していて、ルーパ装置7から送られてきた張力の実績値と予め定められた張力の目標値との差により張力偏差を求める。そして、制御ゲイン決定部13は、張力の実績値から張力が高張力、中張力、低張力であるか判断して、制御ゲインテーブル12からグループを選択し、予め求めておいた張力偏差の切り換え判断基準に属する制御ゲインGを選択するようになっている。
Figure 0004878012
ロール速度算出部14は、制御ゲインGに基づいてロール速度を求めるものである。このロール速度算出部14は、式(11)を具備していて、制御ゲイン決定部13で決定された制御ゲインGと、張力偏差とからロール速度の変更量を求める。また、ロール速度算出部14は、式(12)を具備していて、対象圧延スタンドにロール速度の変化量を加算し、今回制御するロール速度(ロール速度指令値)を求める。
Figure 0004878012
また、ロール速度算出部14は、制御ゲインGの変更に伴うロール速度の変更量の急激な変動を抑制するため、ロール速度に対する速度補正量αを求めるフィルタ部15を有している。
フィルタ部15は、制御ゲイン決定部13が制御ゲインGを決定した際に、式(13)及び式(14)に示される制御ゲインGが切り替わったフラグを見て、切り換えフラグが立ち上がっている、即ち、式(13)のときに、式(15)に基づき、速度補正量αを算出するようになっている。求められた速度補正量αは変更量を求める際に適用される。式(15)におけるg(Δtf(i)t)は式(11)において速度補正量αを0とした場合のロール速度指令値ΔVr(i)tを示す。
式(15)におけるγ、βは、速度補正量αを求めるための係数及び閾値であり、これらによってロール速度への指令値が急峻に変化することを抑制するためのものである。即ち、ロール速度指令値に対する速度実績の追従性に左右される係数であり、圧延装置1及び圧延条件によって適宜定めることができる。
Figure 0004878012
なお、上述した切り換えフラグとは、今回の張力偏差によって決定された制御ゲインGが、1サンプリング前の張力偏差よって決定された制御ゲインGに比べて変わっているか否かを示したものである。
図3のフローチャートに基づき、圧延装置の動作について説明する。
まず、圧延材6が圧延機1に搬入されて、圧延材6の先端部が当該圧延スタンドiに噛み込んだ後、次の圧延スタンドi+1に噛み込むと、当該圧延スタンドiと次の圧延スタンドi+1との間のスタンド間張力を当該スタンドiに噛み込んでから数秒後にルーパ装置7を用いて計測する。そして、制御ゲイン決定部13により圧延スタンドiと次の圧延スタンドi+1との間のスタンド間張力に対する張力偏差を式(10)に基づき算出する(S1)。
また、制御ゲイン決定部13により、算出された張力偏差と張力の実績値と制御ゲインテーブル12を用いて、制御ゲインGを抽出する(S2)。
次に、決定した制御ゲインGが、前回の制御ゲインGに比べて変化しているか否か、即ち、切り換えフラグが立っているか否かを判断する(S3)。切り換えフラグが立っていなければ、速度補正量αを0とする(S4)。切り換えフラグが立っていれば、速度補正量αを式(15)に基づいて算出する(S5)。
ロール速度算出部14により、当該圧延スタンドiにおいて、今回求められた張力偏差と、1サンプリング前の張力偏差と、制御ゲインG及び速度補正量αを用いて、式(11)によりロール速度の変化量を求める(S6)。
ロール速度算出部14により、当該圧延スタンドiにおいて、ロール速度の変化量を1サンプリング前のロール速度に加算して、今回制御するロール速度を求める(S7)。当該圧延スタンドiに対して求めたロール速度を適用して制御する(S8)。なお、ワークロール10を回転させるモータMによってロール速度が変化するようになっている。
制御対象となっている当該圧延スタンドiに対して圧延材6の先端部を圧延が終了しているか否かを判断する(S9)。
図4,図5には、本発明に係る圧延材の張力制御方法及び圧延装置を適用した場合の制御結果が示してある。なお、図4、図5に示した制御結果は、最終圧延スタンド(仕上げ圧延機の最終段に配置された圧延スタンド)とこの最終圧延スタンドの1つ前の圧延スタンドとにおけるスタンド間張力を適用し、最終圧延スタンドでの結果を示したものである。
各図における破線は、本発明の圧延材の張力制御方法を適用しない場合の例を示す(比較例)。図4及び図5に示す比較例では、圧延材6の先端部が最終圧延スタンドに噛み込むと、当該スタンド間張力が略1.10近くまで急激に上昇し、それに応じて従来からあるロール速度算出部によりロール速度を変更するような制御がなされる。
このように、比較例では、ロール速度を変更する制御を行うと、急激なロール速度変化により大きくスタンド間マスフローが乱れるため、板厚偏差も大きく変化する。そして、板厚偏差の変化が大きな場合には目標張力を下回り、それに応じて板厚制御系によりロールギャップが修正される。このロールギャップの修正により、更にマスフロー乱れを誘発してしまい、その結果、板厚偏差がしばらく目標板厚を挟んで振動的に変動した後、目標板厚へ追従することになる。
一方、図4の実線に示す実施例では、張力値は板噛みこみ時の高張力状態から緩やかに目標張力近辺へ変化し目標張力近辺においても緩やかに変動していることがわかる。これにより、ロール速度指令値も比較例と比較して急峻な変更がなく緩やかに変更されていることが確認できる。これにより板厚偏差およびロールギャップ修正量も緩やかに変化し、比較例に見られた板厚が振動的に変化する状況は確認されない。逆に言えば、実施例では、目標張力への収束を多少犠牲にしても板厚変動を抑えるようにしている。
図5の実線に示す実施例では、低張力の場合にも同様の結果を得られることが確認できる。
以上の結果、板厚偏差低減、オフゲージ長さ短縮が実現していることが確認でき、板厚精度向上を実現している。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
連続圧延機の概略を示した図である。 制御装置のブロック図である。 本発明に係る圧延材の張力制御方法を示すフローチャートである。 本発明に係る圧延材の張力制御方法を用いて連続圧延機を制御した結果(1)を示す図である。 本発明に係る圧延材の張力制御方法を用いて連続圧延機を制御した結果(2)を示す図である。
符号の説明
1 圧延装置
2 圧延機
4 制御装置
6 圧延材
7 ルーパ装置
12 制御ゲインテーブル
13 制御ゲイン決定部
14 ロール速度決定部

Claims (6)

  1. 複数の圧延スタンドを有する圧延機で圧延材を圧延する際に、前記圧延スタンドのロール速度を調整することによりスタンド間張力を制御する圧延材の張力制御方法において、
    予め、スタンド間張力の張力偏差を制約条件として前記ロール速度に対する制御ゲインを複数求めると共に、各制御ゲインをスタンド間張力ごとに分類した制御ゲインテーブルを作成しておき、
    前記圧延材の先端部を圧延する際に、前記制御ゲインテーブルと張力偏差の実績値とから制御ゲインを求め、
    当該制御ゲインに基づいてロール速度を求め、前記圧延スタンドに適用することを特徴とする圧延材の張力制御方法。
  2. タンド間張力が高い場合、スタンド間張力が目標値近傍である中間の場合、スタンド間張力が低い場合のそれぞれで異なった制約条件を採用するようにしていることを特徴とする請求項1に記載の圧延材の張力制御方法。
  3. 前記スタンド間張力が高く、張力変動から板厚変動への影響が少ない場合においては、板厚の制御を優先させるべく、制約条件をスタンド間張力の張力偏差の時間変化量を考慮した式(1)とし、
    前記スタンド間張力が低く圧延トラブルが生ずる場合においては、張力制御を優先させるべく、制約条件をスタンド間張力の張力偏差の二乗値を考慮した式(3)とし、
    前記スタンド間張力が目標値近傍である中間の場合の制約条件をスタンド間張力の張力偏差の値自体を考慮した式(2)としていることを特徴とする請求項2に記載の圧延材の張力制御方法。
    Figure 0004878012
  4. 前記張力偏差が圧延材の板厚へ及ぼす影響を考慮するために、張力偏差と板厚との積をパラメータとする評価関数を定め、この評価関数が最小となるように前記制御ゲインを求めることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の圧延材の張力制御方法。
  5. 前記制御ゲインの変更に伴うロール速度の変更量の急激な変動を抑制すべく、前記ロー
    ル速度に対する速度補正量を求め、この速度補正量と制御ゲインとに基づいてロール速度を求めることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の圧延材の張力制御方法。
  6. 複数の圧延スタンドを有する圧延機と、前記圧延スタンドのロール速度を調整することによりスタンド間張力を制御する制御装置とを備えた圧延装置において、
    前記制御装置は、
    前記スタンド間張力の張力偏差を制約条件として求められた前記ロール速度に対する複数の制御ゲインを、スタンド間張力ごとに分類して有する制御ゲインテーブルと、
    前記圧延材の先端部を圧延する際に、前記制御ゲインテーブルと張力偏差の実績値とから制御ゲインを決定する制御ゲイン決定部と、
    制御ゲインに基づいてロール速度を求めるロール速度算出部とを備えていることを特徴とする圧延装置。
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