JP2015112614A - 圧延制御装置、圧延制御方法および圧延制御プログラム - Google Patents

圧延制御装置、圧延制御方法および圧延制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】圧延機の入側や出側において被圧延材に張力を発生させる構成の制御及び圧延機のロールギャップの制御を好適に行い、圧延機出側板圧の振動を抑制すること。【解決手段】被圧延材を2つのロール対で連続して圧延する圧延機を制御する圧延制御装置であって、ロール対による圧延のためにロール対に挿入される被圧延材または圧延されてロール対からから送り出される被圧延材の張力に基づいてロール対におけるロール間の間隔を制御するロールギャップ制御部と、ロール対による圧延のためにロール対に挿入される被圧延材または圧延されてロール対からから送り出される被圧延材の搬送速度を、圧延された被圧延材の板厚に基づいて制御する速度制御部と、2つのロール対間の被圧延材の張力を、被圧延材の搬送方向において後段側に配置されたロール対のロール速度を調整することにより制御する中間張力制御部とを含むことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、圧延制御装置、圧延制御方法および圧延制御プログラムに係わり、より詳細には複数の操作端及びフィードバックを有する圧延機の操作端及びフィードバックの選択に関する。
被圧延材の巻出しおよび巻取りにテンションリールを用いる圧延機においては、テンションリールをトルク一定制御(電流一定制御)により動作させている。テンションリールをトルク一定制御する場合の問題点として、圧延機入側、出側の張力が変動すると、それを抑制するためにテンションリール速度変動が発生し、圧延機入側板速度が変化するため、出側板厚変動が発生する事があげられる。この対策として、テンションリール速度を操作端とする張力制御において、テンションリールを速度一定制御で動作させ、出側板厚変動を抑制するため、一定範囲の張力変動を許容することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
また、タンデム圧延機において、操業状態により圧延機の影響係数が大きく変化した場合に、制御状態量に対する制御操作端を適時変更することが行われている(例えば、特許文献2参照)。タンデム圧延機においては、通常は、後段スタンド圧下を制御操作端とするスタンド間張力制御、前段スタンド速度を制御操作端とする出側板厚制御を行っている。これに対して、特許文献2に開示された発明においては、圧延状態に応じて、後段スタンド圧下を制御操作端とする出側板厚制御、前段スタンド速度を制御操作端とする張力制御を行うことで板厚制御および張力制御の効果を最大限に得ることが可能となる。
特開2010−240662 特開2012−176428
巻出し側テンションリールおよび巻取り側テンションリールをトルク一定制御(電流一定制御)で動作させることは、圧延機の出側板厚変動を発生させる圧延機入側速度および圧延機出側速度の変動要因となる。これは、トルク一定制御を行った場合は、テンションリールのトルクを一定とするためにテンションリール速度が圧延機入側張力または圧延機出川張力により変化してしまうためである。その結果、マスフロー一定則より出側板厚変動が発生する。
圧延機で生産される被圧延材にとって最も重要なのは圧延機の出側板厚精度であり、圧延機入側および出側の張力は操業の安定性のためには重要であるが、製品板厚を維持するためであれば多少は変動しても圧延操業上問題無い。この考え方にもとづき、特許文献1に開示されている発明においては、予め設定した範囲の設定張力値からの偏差に対しては、テンションリール速度を一定とすることを優先し、前記張力偏差を修正しないことでテンションリール速度変動を抑制しており、テンションリールを速度一定制御で動作させている。
この場合、張力偏差が予め設定した範囲内に収まっていれば良いが、圧延状態や母材条件によっては予め設定した範囲を超える場合が発生する。その場合、テンションリール速度が変更されてしまうため、圧延機入側速度が変化し、出側板厚変動が発生することになる。
また、圧延状態により圧延機の影響係数が変化し、テンションリール速度を操作端とする張力制御、圧延機のロールギャップを操作端とする出側板厚制御が不安定となる場合も存在する。このような場合は、現状のロールギャップを制御操作端とする出側板厚制御と、テンションリールを速度一定制御で動作させた場合の張力速度制御やテンションリールをトルク一定制御で動作させた場合の張力トルク一定制御では安定に制御することが困難であり、圧延機出側板厚の振動が発生することになる。
特に、圧延速度が速く、板厚が薄い場合、ロールギャップによる板厚制御の効果が低くなる。そのため高速圧延時には、入側テンションリールの速度を調整することによる板厚制御が用いられることがある。この場合、入側張力制御はロールギャップを操作することで実施され、出側張力制御は出側TRの速度またはトルクを操作することで行われる。これに対して、2つのスタンドで連続して圧延を行うDCR(Double Cold Rolling)圧延の場合、前段側の圧延機スタンドの入側の張力、後段側の圧延機スタンドの出側の張力、前後段のスタンド間のスタンド間張力の3種類の張力を制御する必要がある。
後段側の圧延機スタンドの出側の張力は、出側のテンションリールやブライドルロール等の出側の張力制御装置によって制御することが可能である。スタンド間張力は前段のスタンドと後段のスタンドとの間の張力であり、スタンドに被圧延材を供給する巻出し側のテンションリールや、圧延された被圧延材を巻き取る巻取り側のテンションリールとは遮断された状態である。そのため、スタンド間張力を調整するためには、前段のスタンド及び後段のスタンドの少なくとも一方を調整することとなる。
この際、連続圧延における最終スタンドである後段のスタンドの速度を基準として、前段のスタンドの速度を変更することが一般的な考え方である。この際、前段のスタンドの速度調整に応じて、前段のスタンドの入側におけるテンションリールやブライドルロール等の張力制御装置にも制御値を入力し、前段のスタンドの入側張力が変動しないようにするサクセッシブと呼ばれる制御が行われる。このような制御により、入側張力制御、スタンド間張力制御及び出側板厚制御が干渉し、出側板厚外乱の原因となる。場合がある。
尚、上述したような課題は、テンションリールに限らず、圧延機の入側や出側において被圧延材に張力を発生させる構成であれば同様に課題となり得る。圧延機の入側や出側において被圧延材に張力を発生させる構成の他の例としては、ブライドルロールやピンチロール等がある。
本発明において解決すべき課題は、少なくとも2つの圧延を好適に制御し、スタンドで連続して圧延を行う場合に、圧延機の入側張力、中間張力や出側張力を好適に制御し、圧延機出側板厚の振動を抑制することにある。
本発明の一態様は、被圧延材を2つのロール対で連続して圧延する圧延機を制御する圧延制御装置であって、前記ロール対による圧延のために前記ロール対に挿入される前記被圧延材または圧延されて前記ロール対からから送り出される前記被圧延材の張力に基づいて前記ロール対におけるロール間の間隔を制御するロールギャップ制御部と、前記ロール対による圧延のために前記ロール対に挿入される前記被圧延材または圧延されて前記ロール対からから送り出される前記被圧延材の搬送速度を、圧延された前記被圧延材の板厚に基づいて制御する速度制御部と、前記2つのロール対間の前記被圧延材の張力を、前記被圧延材の搬送方向において後段側に配置された前記ロール対のロール速度を調整することにより制御するスタンド間張力制御部とを含むことを特徴とする。
また、本発明の他の態様は、被圧延材を2つのロール対で連続して圧延する圧延機を制御する圧延制御方法であって、前記ロール対による圧延のために前記ロール対に挿入される前記被圧延材または圧延されて前記ロール対からから送り出される前記被圧延材の張力に基づいて前記ロール対におけるロール間の間隔を制御し、前記ロール対による圧延のために前記ロール対に挿入される前記被圧延材または圧延されて前記ロール対からから送り出される前記被圧延材の搬送速度を、圧延された前記被圧延材の板厚に基づいて制御し、前記2つのロール対間の前記被圧延材の張力を、前記被圧延材の搬送方向において後段側に配置された前記ロール対のロール速度を調整することにより制御することを特徴とする。
また、本発明の他の態様は、被圧延材を2つのロール対で連続して圧延する圧延機を制御する圧延制御プログラムであって、前記ロール対による圧延のために前記ロール対に挿入される前記被圧延材または圧延されて前記ロール対からから送り出される前記被圧延材の張力に基づいて前記ロール対におけるロール間の間隔を制御するステップと、前記ロール対による圧延のために前記ロール対に挿入される前記被圧延材または圧延されて前記ロール対からから送り出される前記被圧延材の搬送速度を、圧延された前記被圧延材の板厚に基づいて制御するステップと、前記2つのロール対間の前記被圧延材の張力を、前記被圧延材の搬送方向において後段側に配置された前記ロール対のロール速度を調整することにより制御するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とする。
本発明によれば、少なくとも2つの圧延を好適に制御し、スタンドで連続して圧延を行う場合に、圧延機の入側張力、中間張力や出側張力を好適に制御し、圧延機出側板厚の振動を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る圧延機及び圧延制御装置の全体構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る#1スタンド圧延機の圧延現象を示す図である。 本発明の実施形態に係る入側張力抑制系とテンションリール制御及びロールギャップ制御の関係性を示す図である。 ロールギャップ変更量をはじめとした各パラメータの時系列の例を示す図である。 シングルスタンド圧延機の制御操作端と制御状態量の関係の一態様を示す図である。 シングルスタンド圧延機のクロス応答の一態様を模式的に示す図であ シングルスタンド圧延機の制御操作端と制御状態量の関係例を示す図である。 クロス項を考慮した操作端と制御状態量との関係性を示す図である。 圧延現象に係る基本的なパラメータを示す図である。 DCR圧延に係るパラメータを示す図である。 DCR圧延に係るパラメータを示す図である。 圧延に係る中立点、先進率、後進率の関係を示す図である。 制御態様に応じた張力制御の特性を示す図である。 制御方法選択装置の機能を示す図である。 最適制御方法決定装置の動作の一態様を示す図である。 最適制御方法決定手順の例を示す図である。 制御出力選択装置の動作概要を示す図である。 入側TR速度指令装置の動作概要を示す図である。 スタンド間張力制御装置の動作概要を示す図である。 速度基準選択装置の動作概要を示す図である。 本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る圧下板厚制御、速度板厚制御、速度張力制御及び圧下張力制御の内部機能を示す図である。
以下、被圧延材の巻出しおよび巻取りにテンションリールを用いる圧延機であって、連続して圧延を行う2つの圧延機スタンドの入側に被圧延材巻出用の入側TR(テンションリール)、出側に被圧延材巻取用の出側TRが設置された最も基本的なDCR(Double Cold Rolling)圧延機を例に本発明の詳細につき説明する。
図1は、本実施形態に係る圧延システムの制御構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る圧延システムは、#1スタンド圧延機1、#2スタンド圧延機2の2つの圧延機より構成される2スタンド連続圧延機で、圧延機入側に入側TR3、圧延機出側に出側TR4が設置されている。各圧延機は、被圧延材を上下から挟み込むことによって圧延するロール対であり、ロール速度を制御するためのミル速度制御装置12、22によって夫々ロール速度が制御され、上下ロール間隔を制御するためのRG(Roal Gap)制御装置11、21によってロール間隔が制御される。
圧延操業に際しては、圧延速度設定装置73より出力される速度指令値が速度基準選択装置80を介してミル速度制御装置12、22に夫々入力される。これにより、ミル速度制御装置12、22は、夫々入力された速度指令値に基づき、#1スタンド圧延機1、#2スタンド圧延機2の速度、即ち上下作業ロールの周速度を制御する。
ここで、圧延速度設定装置73により出力される速度指令値は、速度基準選択装置80によって必要な補正が加えられるものの、原則として#2スタンド圧延機2のミル速度の設定値として用いられる。これに対して、被圧延材の製品仕様から#2スタンド圧延機2の速度に対する#1スタンド圧延機1の速度比率が決まるため、速度基準選択装置80においては、速度比設定装置76に設定されている速度比の情報と、圧延速度設定装置73から入力される速度設定値とに基づき、#1スタンド圧延機1の速度設定値が生成される。#1スタンド圧延機1の速度設定値は、ミル速度制御装置12の他、入側速度設定装置77を経由して入側TR速度指令装置65に入力される。
また、入側TR3および出側TR4は、夫々入側TR制御装置32および出側TR制御装置42によって回転制御される。入側TR制御装置32及び出側TR制御装置42は、夫々、入力された電流指令値となるようにテンションリールを回転させるための電動機の電流を制御することにより、入側TR2及び出側TR3に与えられる夫々の電動機トルクによって被圧延材に所定の張力を与える。入側・出側張力電流変換装置15、16は、TR(テンションリール)機械系およびTR(テンションリール)制御装置のモデルに基き張力設定値となるような電流設定値(電動機トルク設定値)を演算する。
ただし、この制御モデルは誤差を含むため、#1スタンド圧延機1の入側に設けられた入側張力計51、#2スタンド圧延機2の出側に設けられた出側張力計53で測定された実績張力を用いて、入側張力制御13および出側張力制御14により張力設定値に補正を加えて、入側張力電流変換装置15、出側張力電流変換装置16に付与する。これにより、入側張力電流変換装置15、出側張力電流変換装置16が入側TR制御装置32および出側TR制御装置42へ設定する電流指令値を変更する。
入側張力設定装置71および出側張力設定装置72は、被圧延材の製品仕様から決定される被圧延材張力を得るために必要な入側TR3および出側TR4のトルク(電流)を、入側張力電流変換装置15、出側張力電流変換装置15に夫々設定する。また、#1スタンド圧延機1および#2スタンド圧延機2のロールギャップは、被圧延材の製品仕様に基づいて#1スタンド圧下位置設定装置74および#2スタンド圧下位置設定装置75に夫々設定され、RG制御装置11、21に与えられる。
DCR圧延機に適用される基本的な制御としては、入側張力制御装置13、出側張力制御装置14、スタンド間張力制御装置67及び圧下板厚制御装置61による制御が主となる。入側張力制御装置13は、入側張力計51によって計測された#1スタンド圧延機1の入側張力(以下、入側張力と略記)に基づいて入側張力電流変換装置15に与えられる張力設定値を調整する。出側張力制御装置14は、出側張力計53によって計測された#2スタンド圧延機の出側張力(以下、出側張力と略記)に基づいて出側張力電流変換装置16に与えられる張力設定値を調整する。
スタンド間張力制御装置67は、スタンド間張力計52によって計測された#1スタンド圧延機1と#2スタンド圧延機2間の張力(以下、スタンド間張力と略記)に基づいてミル速度制御装置12、22及び入側TR速度指令装置65に与えられる速度指令値を調整する。上記3つの張力制御のうち、スタンド間張力制御装置67による制御は、制御方法選択装置70によって管理されている。この点が、本実施形態に係る要旨の1つである。詳細は後述する。
また、被圧延材の板厚は製品品質上重要であるため、板厚制御が実施される。圧下板厚制御装置61は、出側板厚計54によって計測された#2スタンド圧延機2の出側板厚(以下、出側板厚と略記)に基づいてRG制御装置11に与えられる#1スタンド圧延機のロール間隔の指令値を調整する。尚、圧下板厚制御装置61の処理も、制御方法選択装置70によって管理されている。この点が、本実施形態に係る要旨の1つである。詳細は後述する。
DCR圧延機においては、母材の板厚が0.2mmから0.4mm程度の被圧延材を#1スタンド圧延機1にて20〜35%程度の圧下率で板厚を薄くし、#2スタンド圧延機2においては、調質圧延のため板厚が変化しない程度に圧下する。そのため、#1スタンド圧延機1における圧延条件としては、出側板厚が薄く、圧延速度が高速となる場合が発生する。
図2は、DCR圧延機の#1スタンド圧延機1の圧延現象を示す図である。DCR圧延機の#1スタンド圧延機の圧延現象は、シングルスタンド圧延機における圧延現象と同様である。ここで、図2に示すような、入側張力Tを入側TR3のトルク一定制御、出側板厚hを#1スタンド圧延機1のロールギャップを操作端とする板厚制御という制御構成では、出側板厚と入側張力を安定に制御する事ができないという問題が有る。そのような問題について以下に説明する。
圧延機における基本法則として、マスフロー一定則がある。これは、圧延機スタンドの入側と圧延機スタンドの出側のとの被圧延材が連続する前提において、入側板厚H、出側板厚h、入側板速V、出側板速Vを用いて、以下の式(1)によって表される。
マスフロー一定則の式(1)から、入側板厚Hが一定の場合、入側板速Vが変動すると出側板厚hが変動することを意味する。上述したように、DCR圧延機において主な圧延は#1スタンド圧延機によって行われるため、上記式(1)における入側板速Vは、入側TR3の速度となる。入側TR3の速度は、電動機トルクに張力トルクが合致するように変化するが、この変化は入側TR3の慣性と上述した制御によって行われるため、入側板速Vの変化を抑制する制御手段がない。
この入側板速Vの変化による出側板厚hの変化を抑制するために、RG制御装置11によるロールギャップの調整を行うと、圧下率の変化によって先進率および後進率が変化し、その結果入側板速V及び出側板速Vが変化することとなって更に入側張力Tの変化が発生する。これを抑制するために上述したように入側TR3の速度が変動するが、この変動によって更に出側板厚変動が発生する。この様に入側TR3によって行われる入側張力抑制系は圧延条件によっては時定数が大きい場合が有り、大きなうねりを持つ出側板厚変動の原因となる場合がある。このようなうねりを生み出す原因を制御による影響が交互に影響し合うことから、クロス項とする。
圧延機スタンドの入側張力Tは、圧延現象によっても抑制される。入側張力Tが変動すると、圧延機の圧延荷重が変化し、それに伴う先進率および後進率の変化によって入側板速V及び出側板速Vが変動する。この入側張力圧延現象系によっても入側張力Tは変動する。入側張力圧延現象系の応答は、上述した入側張力抑制系に比べて非常に速く、入側張力圧延現象系及び入側張力抑制系は図3のように示すことが出来る。
図3より、圧延機スタンドのロールギャップ変更量ΔSは、同位相で入側張力の偏差ΔTとなって表れ、それが入側TR3で積分された状態で入側TR速度が変化することがわかる。従って、ロールギャップ変更量ΔSと入側張力の偏差ΔT、入側TR速度の変化、および出側板厚の変化は図4のような関係となる。図4は、ロールギャップ変更量ΔS、入側張力T、入側TR速度、および出側板厚hの関係を表す図である。
図4に示すように、ロールギャップ変更量ΔSが変化すると、圧延機スタンドの入側速度が変化し、入側張力Tが変化する。入側張力Tの変化に伴い、入側TR3はトルク一定制御を行っているため、入側TR3の慣性による動作で入側TR速度が変化する。入側TR速度が変動すると、上記式(1)において示したマスフロー一定則により出側板厚変動が発生する。出側板厚変動が発生すると、圧下板厚制御装置61が出側板厚を一定とするためロールギャップ変更量ΔSを操作する。これら一連の動作が継続すると、図4に示すように、出側板厚が振動するようになる。
なお、実際には出側板厚計17は圧延機1から離れた場所に設置されるため出側板厚制御装置18が用いる出側板厚の検知までに遅れ時間が存在するが、出側板厚の振動周期に対して充分に遅れ時間が短い場合は無視できる。
圧延機においては、ロールギャップとロール速度という2個の制御操作端と、圧延機の出側板厚と圧延機の入側(または出側)張力という2個の制御状態量が存在する。2個の制御操作端を操作した場合、2個の制御状態量それぞれに影響を及ぼして制御状態量が変化する。図5は、このような制御操作端及び制御状態量の関係を、1つの圧延機スタンドの場合について示した図である。1つの圧延機スタンドの圧延現象は、図2に示したようになるが、これを概念的に記述したのが図5である。
1つの圧延機スタンドの場合、制御操作端は、ロールギャップ変更量ΔS、前段スタンド出側または入側TRの速度(以降、「入側TR速度」とする)である。この入側TR速度によって入側板速Vが決定される。また、制御状態量は、圧延機の出側板厚h、入側張力Tである。ロールギャップ変更量ΔSを変更した場合、(ロールギャップ→出側板厚)影響係数503による出側板厚hの変化、(ロールギャップ→入側張力)影響係数501による入側張力Tの変化が発生する。また、前段スタンド出側または入側TR速度を変更したことによりVが変化した場合、(入側TR速度→入側張力)影響係数502による入側張力Tの変化、(入側TR速度→出側板厚)影響係数504による出側板厚hの変化が発生する。
上述したように、圧延機出側板厚hについては、出側板厚計54の計測結果に基づいてロールギャップが変更されることで制御される。また、入側張力Tについては、電動機トルクと入側張力トルクの差により入側TR速度が変化することで制御される。これに対して、図5に示すような関係を考慮すると、ロールギャップを変更すると出側板厚hのみならず入側張力Tにも変化が生じ、入側TR速度を変更すると入側張力Tのみならず出側板厚hにも変化が生じることとなる。この変化は、意図しない余計な変化である。
図5に示す関係において、(ロールギャップ→出側板厚)影響係数503および(入側TR速度→入側張力)影響係数502が、(ロールギャップ→入側張力)影響係数501および(入側TR速度→出側板厚)影響係数504に比較して十分大きい場合は、上述した意図しない余計な変化の影響が小さいためこの制御構成で問題無い。
これに対して、(ロールギャップ→出側板厚)影響係数503および(入側TR速度→入側張力)影響係数502が、(ロールギャップ→入側張力)影響係数501および(入側TR速度→出側板厚)影響係数504に比べて小さくなってくると、上述した意図しない余計な変化の影響が大きくなるため、安定に制御が行われなくなる問題が発生する。
このような状態となると、出側板厚計54の計測結果に基づいて出側板厚hを制御するために、#1圧延機スタンド1のロールギャップを操作しても、入側張力Tが大きく変動し、それを制御するために電動機トルクと入側張力トルクの差により入側TR速度の変化が生じる。その結果、出側板厚hが大きく変動する。出側板厚hが変化すると、出側板厚計54の計測結果に基づき、圧下板厚制御61によりロールギャップ操作が行われ、結果として、出側板厚h、入側張力T、入側板速V、ロールギャップSが同じ周期で振動する状態が発生する事になる。
図3において説明したような圧延現象について、入側TR3による入側張力抑制系を取り去って、入側TR速度の操作による入側板速V及びロールギャップ変更量ΔSを制御操作端とし、出側板厚h及び入側張力Tを制御状態量とした圧延現象系を図6に示す。図6においては、入側張力圧延現象系をまとめて、入側張力影響係数101としている。図6から、図5における影響係数501、502、503、504に対応するものとして、図7の111、112、113、114が得られる。
図7によれば、出側板厚hが薄く、入側板速Vが速ければ、(入側TR速度→出側板厚)影響係数114および(入側TR速度→入側張力)影響係数112が小さくなることがわかる。また、入側張力影響係数101に含まれる1次遅れ時定数Tは小さくなる。そのため、(ロールギャップ→出側板厚)影響係数113は、小さくなる。また、(ロールギャップ→入側張力)影響係数111は応答が速くなる。
つまり、出側板厚hが薄く、入側板速Vが速いと、ロールギャップΔSの操作時、圧延機の出側板厚hが変化しにくくなり、入側張力Tが変化しやすくなる。つまり、(ロールギャップ→入側張力)影響係数111が(ロールギャップ→出側板厚)影響係数113より大きくなる。また、入側板速V操作時は、入側張力Tおよび出側板厚hが同じように変化しずらくなる。
入側張力Tに関しては、圧延現象項kを含む。圧延速度および出側板厚に応じてkも変化するが、kが大きくなると、(入側TR速度→入側張力)影響係数112は、(入側TR速度→出側板厚)影響係数114に比較して小さくなる。
以上より、出側板厚hが薄く、入側板速Vが速くなる事により、(ロールギャップ→出側板厚)影響係数113が(ロールギャップ→入側張力)影響係数111に比較して小さくなり、(入側TR速度→入側張力)影響係数112が(入側TR速度→出側板厚)影響係数114に比較して小さくなる場合が存在する事がわかる。このような場合、図3に示すような制御、即ち、ロールギャップ変更量ΔSにより出側板厚hを、入側板速Vによりで入側張力Tを制御しようとすると、上述したようにクロス項の影響が大きいため安定に制御する事が不可能になる。
このような場合には、図8に示すように、出側板厚hを入側TR速度を制御することによる入側板速Vの変化によって制御する速度板厚制御装置62、および入側張力Tをロールギャップ変更量ΔSにて制御する圧下張力制御装置64を動作させることで、出側板厚hおよび入側張力Tを安定に制御できるようになる。これを実現するためには、従来トルク一定制御(電流一定制御)にて運転している入側TR3を速度一定制御での運転に変更する必要がある。そのため、入側TR速度指令装置65が設けられる。
入側張力抑制系の応答が悪化した場合においても、入側TR3を速度一定制御で運転する必要がある。図3における入側張力抑制系は、等価変換により、時定数Tの1次遅れ系となる。ここで、Tは入側板速Vに比例、圧延機の出側板厚hに反比例し、圧延現象項kに比例する。従って、圧延現象項kが大きくなると入側張力抑制系の時定数Tが大きくなり、入側張力抑制系の応答が悪化することとなる。また、この場合は、図5における(ロールギャップ→入側張力)影響係数111は、大きくならないため、従来のロールギャップ変更量ΔSによる板厚制御と、入側TR3速度を操作する速度張力制御63で安定に制御可能であると考えられる。
そして、圧延設備においては、多様な材質の被圧延材を、多様な板厚に圧延しており、また圧延速度も多様である。従って、上述したような制御応答の変化も考慮し、圧延状態に応じて制御方法を切り替えることが好ましい。本実施形態に係る圧延制御方法においては、以下の(A)〜(C)の3種類の制御方法を切り替えることにより、出側板厚および入側張力制御を安定化する。
(A)ロールギャップを操作する板厚制御と、トルク一定制御で運転する入側TRの入側張力抑制系による張力制御。
(B)ロールギャップを操作する板厚制御と、速度一定制御で運転する入側TRの速度を操作する速度張力制御。
(C)ロールギャップを操作する圧下張力制御と、速度一定制御で運転する入側TRの速度を操作する速度板厚制御。
DCR圧延機においては、#1スタンド圧延機1と#2スタンド圧延機2間のスタンド間張力の維持も重要であるため、スタンド間張力制御装置67が設けられている。スタンド間張力制御は、通常は#1スタンド圧延機1の速度を操作端としている。
図9は、上述したマスフロー一定則を含む、圧延の基本的な法則を示す図である。図9に示すように、圧延機スタンドの入側と出側における板厚および速度の間には、上記式(1)に示すマスフロー一定則が成り立つ。また、被圧延材は、圧下されることによって長さ方向に延びることとなる。この長さ方向に延びる割合は先進率f及び後進率bによって示される。
そして、この先進率f及び後進率bと、圧延機スタンドのロール速度Vと、入側板速V、出側板速Vとの間には、以下の式(2)、(3)の関係が成り立つ。
他方、#1スタンド圧延機1と#2スタンド圧延機2の間または入側TR3と#1スタンド圧延機1の間、#2スタンド圧延機2と出側TR4の間には、図10に示すように、スタンド間張力T、板断面積A、スタンド間距離L、#iスタンド入側速度Vei、#iスタンド出側速度Vdi、を用いて、以下の式(4)が成り立つ。
図11(a)は、定常圧延(板厚、張力が一定値の状態)中の各圧延機スタンドおよび入出側設備のロール速度の関係を示す図である。#1スタンド圧延機1の入側張力に着目すると、張力が一定となるためには、#1スタンド圧延機1の入側速度と入側TR3の速度は同じ速度であること、即ち、VETR=Ve1である必要がある。
ここで、スタンド間張力制御装置67が動作して、#1スタンド圧延機1の速度を変更したとする。制御出力(1+ΔV/V)は、#1スタンド圧延機1の速度を変更するため、そのままでは入側張力が変化してしまう。そのため、図11(b)に示すように、同様の制御出力(1+ΔV/V)を入側TRへも出力して、入側TR3の速度と、#1スタンド圧延機1の入側速度を一致させて張力変動が発生しなくなるような機能が必要となる。それを行うのが、サクセッシブ機能である。サクセッシブ機能としては公知の様々な機能を用いることが可能である。
ここでは、図9において説明した圧延機出側速度および入側速度を決定する先進率fおよび後進率bが一定であると仮定している。先進率fおよび後進率bは、圧延中一定では無いにしても変動はわずかであり、無視できるものとしてサクセッシブ機能を利用して圧延機速度操作時の張力変動、ひいては圧延機スタンド入出側のマスフロー変動に起因する板厚変動を防止していた。
しかしながら、先進率および後進率変動が無視できるレベルを超えて大きい場合、サクセッシブ機能を利用することがかえって張力や板厚に対して外乱となる場合が有る。特に圧延時の中立点、即ち、ロール速度と被圧延材の速度とが一致している点が変動することにより発生する先進率f、後進率bの変動については影響が大きく、サクセッシブ機能が出側板厚計54の計測結果に基づくロールギャップの制御やスタンド間張力制御67並びに入側張力計51の計測結果に基づく入側張力制御と干渉し、図4において説明したものと同様の板厚や張力の振動現象となる場合が有る。
図12に圧延における中立点と先進率、後進率の関係を示す。圧延は、上作業ロール101と下作業ロール102の間を、被圧延材5を通すことにより行われる。その時、被圧延材5と上下作業ロール101、102との間では、スリップが発生し、ロール速度と被圧延材5の速度が一致する中立点がロールと被圧延材の接触する領域に1つ発生する。作業ロールと被圧延材の接触開始点における速度が入側速度Vとなる。また、作業ロールと被圧延材の接触終了点における速度が出側速度Vとなる。
先進率fは、出側速度Vと中立点速度Vの比(V/V)から1を減算したものであり、後進率bは1より入側速度Vと中立点速度Vの比(Ve/VR)を減算したものである。例えば、入側板厚Hが厚くなり、入側速度Vが小さく、出側速度Vが大きくなるといった入側速度Vと出側速度Vの比率(V/V)が変化する場合はサクセッシブ機能を動作させるべきである。
入側速度Vと出側速度Vの比率(V/V)が一定のまま中立点の位置だけが変化する場合は、中立点位置の変化に従って、ロール速度Vは変化させる必要が有るが、それにより入側速度Vは一定に保たれるため、サクセッシブ機能を用いて入側TR3の速度は変更すべきではない。
例えば、図12において、中立点位置が中立点Aから中立点Bに変化したとすると、先進率fは小さくなり、後進率bは大きくなる。それに従って、出側速度Vは図9において説明したように小さくなり、スタンド間張力Tは図10において説明したように大きくなる。また、入側速度Vも小さくなり入側張力は小さくなる。中立点位置が逆に中立点Bから中立点Aに変化した場合は、逆にスタンド間張力Tが小さくなり、入側張力は大きくなる。つまり、入側張力、スタンド間張力が逆位相で変化する。
板厚変動を伴う場合は、一般的に、入側速度V、出側速度Vが逆方法に変化し、入側張力、スタンド間張力が同位相で変化する。従って、#1スタンド圧延機1の入側張力、スタンド間張力の変化が同位相か逆位相かで、中立点位置の変化が原因なのか板厚変動が原因なのか判定可能である。
#1スタンド圧延機1のロール速度が変化した場合も、入側張力、スタンド間張力が逆位相で変化するが、この場合もサクセッシブ機能を動作させない方が良い。ロール速度Vの修正により、入側張力、スタンド間張力が両方同時に制御可能であり、逆にサクセッシブ機能を動作させることにより入側張力が修正されない状態となるからである。
図13(a)、(b)に、上述した3つの制御態様における張力制御の特徴を示す。制御方法(A)及び制御方法(B)においては、図13(a)に示すように、入側TR3の回転を制御することによって入側張力制御が行われる。そのため、入側張力制御の影響は、#1スタンド圧延機入側に限定される。また、出側張力制御は、出側TR4を操作することで行われるため、出側張力制御の影響は#2スタンド圧延機の出側に限定される。
スタンド間張力制御を行う場合、#1スタンド圧延機速度または#2スタンド圧延機速度を操作する必要があるが、#1スタンド圧延機速度を操作する場合は入側TR3に、#2スタンド圧延機速度を操作する場合は出側TR4にサクセッシブを行う事で、入側張力または出側張力に与える影響を抑制することができる。この場合、#1スタンド圧延機速度を操作するほうが、入側TR3へのサクセッシブ量が小さいため制御応答の観点から有利である。
また、DCR圧延機においては、#2スタンド圧延機は圧下率≒0であるため、#1スタンド圧延機速度を操作することで、中立点が移動した場合において入側張力、スタンド間張力を有効に制御できる。その場合、サクセッシブで入側TR速度を操作するのが外乱となるが、入側張力制御で抑制することが可能である。
図12において説明したように、中立点が出側に変動した場合について考えてみると、入側速度は低下、出側速度は低下する。結果として、入側張力は減少、スタンド間張力は増加する。これに対して、入側張力制御は、入側TR速度を遅くし、スタンド間張力制御は#1スタンド速度を速くする。
サクセッシブにより同時に入側TR速度を速くし、入側張力制御と干渉するが、#1スタンド速度を速くするため入側張力は増大する。中立点が変動しない場合においては、例えば#1スタンドロールギャップを閉じた場合、入側張力、スタンド間張力は共に低下し、スタンド間張力は#1スタンド速度を減速し、サクセッシブで入側TR速度を減速する。入側張力制御は、入側TR速度を減速することで入側張力を制御する。
制御方法(C)の場合は、入側張力制御の制御操作端が#1スタンド圧延機ロールギャップであるため、図13(b)に示すように、入側張力のみならずスタンド間張力にも影響する。ここで、図12に示すように中立点が出側に変動した場合について考えてみると、入側速度は低下、出側速度は低下する。そのため、入側張力は減少、スタンド間張力は増加する。
これに対して、入側張力制御は、#1スタンド圧延機ロールギャップを開く方向に制御(入側張力減少したため)することで、入側張力を元に戻そうとする。出側板厚も厚くなるため、出側板厚制御は入側TR速度を減速し入側張力を上昇させる。#1スタンド圧延機ロールギャップ開放により、スタンド間張力も増加する事になる。
スタンド間張力制御が#1スタンド速度を操作端とする場合、#1スタンド速度を速くする事でスタンド間張力を減少させようとする。これにより、入側張力は増大するが、サクセッシブが行われると入側張力は増大せず、入側張力制御がスタンド間張力を増大させる。そのため、#1スタンド速度を過大に操作する結果となり、出側板厚制御と干渉する結果となる。この場合、入側TR3に対するサクセッシブを止めることで、干渉を抑制することが可能である。
ところが、中立点変動が無い場合、例えばロールギャップを閉じるように制御すると、入側張力、スタンド間張力は共に減少するから、入側張力制御により#1スタンド圧延機のロールギャップを操作することで、スタンド間張力についても抑制することが可能である。スタンド間張力制御としては、#1スタンド圧延機速度を減速させ、サクセッシブにより入側TR速度も減速させることで入側張力変動を防止する。従って、一概に入側TR3に対するサクセッシブを止めることはできない。
この問題は、スタンド間張力制御の制御出力端を#2スタンド速度にする事で解決可能である。前記の状態の場合、#2スタンド速度を減速することで、スタンド間張力を下げることが可能であり、この場合出側板厚制御と入側張力制御、スタンド間張力制御間の干渉は発生しない。#2スタンド圧延機速度を操作する場合、出側TR速度にサクセッシブを行う必要があるが、DCR圧延機の場合、#2スタンドは圧下率≒0であるため中立点の変動は無視できる。
#1スタンド圧延機で中立点変動が有る場合、最終的には#1スタンド速度を変更するか、入側TRと#2スタンド圧延機と出側TRの速度を変更する必要がある。制御方法(A)および制御方法(B)の場合は、#1スタンド速度を変更する事で対応し、制御方法(C)の場合は、入側TRと#2スタンド、出側TRの速度を変更する事で対応することになる。
以上のように、DCR圧延機において上述した3種類の制御方法を圧延状態に応じて切替えて使用する場合、入側張力制御、出側板厚制御のみでなく、スタンド間張力制御の制御出力端も変更する必要がある。スタンド間張力制御の制御出力端の変更は、タンデム圧延機における速度基準となる圧延機スタンド(マスタースタンド)を変更する事になる。
このような原理に基づき、本実施形態に係る圧延システムの制御について図1に戻って説明する。上述したように、圧延機の板厚制御および張力制御を安定に実施するためには、圧延状態に応じて、上記3種の制御を切替えて使用する必要がある。そのため、出側板厚計54によって計測された出側板厚偏差Δhを用いて、圧下板厚制御装置61によりロールギャップへの操作指令ΔΔSAGCを生成し、速度板厚制御62により入側TR速度への操作指令ΔΔVAGCを生成する。
また、入側張力計51によって計測された入側張力実績と、入側張力設定装置71によって設定された入側張力設定との偏差(入側張力偏差)ΔTを用いて、速度張力制御装置63が入側TR速度への操作指令ΔΔVATRを生成し、圧下張力制御64が、ロールギャップへの操作指令ΔΔSATRを生成する。
また、入側TR3が、トルク一定制御で運転している場合については、入側張力設定装置71による入側張力設定値に、入側張力実績と入側張力設定値との偏差により入側張力設定値を操作する入側張力制御13からの制御出力を加えたものを、入側TR3への電流指令に入側張力電流変換装置15により変換して、入側TR制御装置32への電流指令値を作成する。
制御方法選択装置70は、圧延状態に応じて、上述した(A)、(B)、(C)のいずれの制御方法を適用すれば最も出側板厚変動、入側張力変動を低減可能かを選択し、選択結果に基づきロールギャップ制御装置11に対してロールギャップ操作指令を出力する。入側TR速度を操作する場合は、入側TR速度指令装置65に速度操作指令を出力する。入側TR速度指令装置65においては、圧延速度設定装置73から速度基準選択装置80を介して出力される入側TR基準速度と、制御方法選択装置70よりの入側TR速度変更量より入側TR速度指令を作成し、入側TR制御装置32に出力する。
入側TR制御装置32においては、電流指令に応じてトルク一定制御(電流一定制御)を行う運転モードと、速度指令に応じて速度一定制御を行う運転モードを持ち、制御方法選択装置70からの指令に応じて切替えて運転する。
図22に、圧下板厚制御61、速度板厚制御62、速度張力制御63、圧下張力制御64のブロック図の一例を示す。これらは、各制御構成の一例であり、これ以外の方法を用いて制御系を構成することも可能である。例えば、図2の例では、各制御系は積分制御(I制御)となっているが、比例積分(PI制御)または、微分比例積分制御(PID制御)とすることもできる。
本実施形態に係る圧下板厚制御装置61は、出側板厚計54から出力される出側板厚実績hfbと、圧延操業に際して設定される出側板厚設定値hrefとの差である出側板厚偏差Δh=hfb−hrefを入力とし、入力された出側板厚偏差に調整ゲインおよび出側板厚偏差からロールギャップへの変換ゲインをかけたものを積分する積分制御(I制御)で構成される。積分後の出力と、前回値との偏差をとって、制御出力ΔΔSAGCとする。
また、速度板厚制御62は、出側板厚偏差Δhを入力とし、入力された出側板厚偏差に調整ゲインおよび出側板厚偏差から入側速度への変換ゲインをかけたものを積分する積分制御(I制御)で構成される。積分後の出力と、前回値との偏差をとって、以下の式(5)を制御出力とする。この指令値は、設定速度に対する速度変更比率として出力される。
圧下張力制御装置64は、入側張力計51によって計測された入側張力実績Tbfbbと、圧延操業に際して予め設定される入側張力設定値Tbrefとの差である入側張力偏差ΔT=Tbfbb−Tbrefを入力とし、入力された入側張力偏差ΔTに調整ゲインおよび入側張力偏差ΔTからロールギャップへの変換ゲインをかけたものを積分する積分制御(I制御)で構成される。積分後の出力と、前回値との偏差をとって、制御出力ΔΔSATRとする。
また、速度張力制御装置63は、入側張力偏差ΔTを入力とし、入力された入側張力偏差ΔTに調整ゲインおよび入側張力偏差ΔTから入側速度への変換ゲインをかけたものを積分する積分制御(I制御)で構成される。積分後の出力と、前回値との偏差をとって、以下の式(6)を制御出力とする。
図14に、制御方法選択装置70の概要を示す。制御方法選択装置70は、最適制御方法決定装置70aおよび制御出力選択装置70bより構成される。最適制御方法決定装置70aにて、上述した(A)、(B)、(C)のいずれの制御方法を用いて制御するかを決定し、制御出力選択装置70bにおいて、前記圧下板厚制御61、速度板厚制御62、速度張力制御63、圧下張力制御64のいずれの出力を使用するか選択して、ロールギャップ制御装置11、入側TR速度指令装置65、入側TR制御装置32及び速度基準選択装置80に制御指令を出力する。
図15に、最適制御方法決定装置70aの動作概要を示す。ここでは、上述した(ロールギャップ→入側張力)影響係数111が大きい場合は、制御方法(C)を用いて圧下による張力制御、リール速度による板厚制御を行い、入側張力抑制系の張力修正時定数が大きい場合は、制御方法(B)により、圧下による板厚制御と、TR速度を操作する入側張力制御を行うものとする。それ以外の場合は、従来より実施されている制御方法(A)を選択するものとする。
3つの制御方法のいずれを選択するかは、以下によって決定する。被圧延材の鋼種、出側板厚および圧延速度により、最適制御方法は変化すると考えられることから、鋼種または出側板厚が変ったら、圧延速度を低速、中速、高速の3段階程度に分け、圧延中に該当する圧延速度になったら、ロールギャップをステップ状に変化させて入側張力および出側板厚の変化を調べる。この場合、ロールギャップ変更量は、被圧延材の製品品質に影響を与えない大きさで変化させれば、製品材の圧延中にも実施可能である。またロールギャップをステップ状に変化させる場合には、上述した制御方法(A)を選択しておく。
尚、本実施形態においては、図15に示すように、低速、中速、高速の順で段階的に圧延速度を変化させている。これは、上述した3つの制御方法のいずれかを選択するために実行されるものである。しかしながら、実際に圧延操業を開始する場合においても、図15に示すように段階的に圧延速度を上昇させる。従って図15に示すような操作は、通常の圧延操業に併せて実施することが可能であり、生産性を低下させることなく実施可能である。
ロールギャップをステップ状に変化させた直後の入側張力変動量、出側板厚変動量を測定し、(ロールギャップ→入側張力)影響係数114と(ロールギャップ→出側板厚)影響係数112のいずれが大きいかを判断する。また、入側張力抑制系の応答時間は、ロールギャップをステップ状に動作させた場合の入側張力変化から判断する。
例えば、図15に示すように、圧延速度に応じて低速、中速、高速の領域を定める。この定め方は、最高速度までを3等分しても良いし、その他適当な基準により分割する。圧延速度がそれらの領域に入ったら、ロールギャップにステップ状の外乱を加える。ステップ状外乱を加えることで、入側張力および出側板厚が変動する。
次に、図16に示すように、入側張力および出側板厚偏差の実績より、パラメータdT、dh、Tbrを求める。これらのパラメータは、実績値の時間方向の変動状況より信号処理にて求めることができる。求めたパラメータdT、d、Tbrの大小関係から制御方法(A)、制御方法(B)、制御方法(C)を選択する。
制御方法(A)、制御方法(B)、制御方法(C)夫々の選択に際しては、図16に示すように、上述したパラメータdT、dh、Tbrに基づいて算出される値と、所定の閾値との比較に判断する。例えば、(dh/href)/(dT/Tbref)によって算出される値が、所定の閾値である制御方法(C)選択値以下である場合、制御方法(C)が選択される。また、Tbrが所定の閾値である制御方法(B)選択値以上である場合、制御方法(B)が選択される。制御方法(C)選択値、制御方法(B)選択値については、過去の実績値や圧延機のシミュレーション等によりあらかじめ求めて設定しておくことが可能である。
この最適制御方法選択処理を、図15に示す低速、中速、高速におけるステップ状変更点1、ステップ状変更点2、ステップ状変更点3について行うと、図15に示す場合は、低速については制御方法(A)、中速については制御方法(B)、高速については制御方法(C)を最適制御方法として選択するという結果になる。
制御方法選択装置70は、このような最適制御方法決定手順を実行し、求めた最適制御方法に制御方法を切り替える。この場合、制御方法(A)と制御方法(B)および制御方法(C)では、入側TR3の制御方法が異なるため、圧延操業中には切替できない場合もある。その場合は、制御方法(A)で圧延操業を継続し、次回同一鋼種、同一板幅の被圧延材が来た場合に制御方法を切り替えればよい。求めた最適制御方法は、被圧延材の鋼種、出側板厚および圧延速度を検索条件とするデータベースに記録し、次回同種の被圧延材を圧延する場合は、データベースに記録してある最適制御方法に従って制御する。
図17に、制御出力選択装置70bの動作概要を示す。制御出力選択装置70bは、圧下板厚制御61、速度板厚制御62、速度張力制御63、圧下張力制御64からの出力、最適制御方法決定装置70aからの制御方法選択結果を入力として、ロールギャップ制御装置11、入側TR速度指令装置65、入側TR制御装置32へ制御指令を出力する。
図17に示すように、制御出力選択装置70bにおいては、圧下板厚制御61、速度板厚制御62、速度張力制御63、圧下張力制御64からの出力が、夫々ゲインコントローラ81〜84に入力されている。ゲインコントローラ81〜84は、圧下板厚制御61、速度板厚制御62、速度張力制御63、圧下張力制御64夫々の出力にゲインをかけて出力する信号調整部である。ゲインコントローラ81〜84のゲインは、最適制御方法決定装置70aからの制御方法選択結果に基づいて調整される。
制御方法(A)選択の場合は、圧下板厚制御61からの出力を積分処理してロールギャップ制御装置11に出力する。また、入側TR制御装置32に対して、トルク一定制御モード選択を出力する。そのため、最適制御方法決定装置70aによる制御方法選択結果により、ゲインコントローラ82〜84のゲインがゼロに設定されると共に、ゲインコントローラ81のゲインが調整され、圧下板厚制御61からの出力が積分処理部85によって積分処理されるように設定される。また、最適制御方法決定装置70aによる制御方法選択結果により、入側TR制御装置32に対して、トルク一定制御モード選択が出力される。
制御方法(B)選択の場合は、圧下板厚制御61からの出力を積分処理してロールギャップ制御装置11に出力するとともに、速度張力制御63からの出力を積分処理して入側TR速度指令装置65に出力する。そのため、最適制御方法決定装置70aによる制御方法選択結果により、ゲインコントローラ82、83のゲインがゼロに設定されると共に、ゲインコントローラ81、84のゲインが調整され、圧下板厚制御61からの出力が積分処理部85によって積分処理されると共に速度張力制御63からの出力が積分処理部86によって積分処理されるように設定される。
制御方法(C)選択の場合は、速度板厚制御62からの出力を積分処理して入側TR速度指令装置65に出力するとともに、圧下張力制御64からの出力を積分処理してロールギャップ制御装置11に出力する。そのため、最適制御方法決定装置70aによる制御方法選択結果により、ゲインコントローラ81、84のゲインがゼロに設定されると共に、ゲインコントローラ82、83のゲインが調整され、圧下張力制御64からの出力が積分処理部85によって積分処理されると共に速度板厚制御62からの出力が積分処理部86によって積分処理されるように設定される。
即ち、積分処理部85及びロールギャップ制御装置11につながる制御パスが、ロールギャップ制御部として機能する。そして、ゲインコントローラ81、82のゲイン設定により、被圧延材の張力及び被圧延材の板厚のいずれに基づいてロールギャップを制御するかが切り替えられる。また、積分処理部86及び入側TR速度指令装置65につながる制御パスが、速度制御部として機能する。そして、ゲインコントローラ83、84のゲイン設定により、被圧延材の張力及び被圧延材の板厚のいずれに基づいて圧延速度を制御するかが切り替えられる。
図17に示すような方法を用いることで、圧延操業中にでも例えば圧延速度に応じて、制御方法(A)、(B)、(C)を相互に切り替えることが可能である。入側TR速度指令装置65においては、図18に示すように、オペレータの手動操作により圧延速度設定装置73にて決定された圧延機速度V#2MILLより、速度基準選択装置80にて圧延機入側の後進率bを考慮して作成された入側TR速度VETRに基づき、制御方法選択装置70からの制御指令を用いて、入側TR速度指令VETRrefを作成し、入側TR制御装置32に出力する。
以上で述べたような制御構成を用いることで、圧延状態に応じて、制御方法(A)、制御方法(B)、制御方法(C)を切り替えて、出側板厚制御および入側板厚制御に最適な制御構成を選択することができるため、出側板厚精度および操業効率を大幅に向上することが可能となる。
さらに、本実施形態が前提とするDCR圧延においては、制御方法選択装置70にて、スタンド間張力制御67の制御操作端を#1スタンド圧延機の速度とするか#2スタンド圧延機の速度とするかの選択が必要となる。従って、図14において説明した制御出力選択装置70bは、スタンド間張力制御67の制御出力を、#1スタンド圧延機の速度とするか#2スタンド圧延機の速度とするかを選択し、速度基準選択装置75に含まれる#1スタンド速度補正装置78及び#2スタンド速度補正装置79のいずれかに出力する。
図19に、スタンド間張力制御装置67の概要を示す。スタンド間張力制御においては、スタンド間張力計52によって計測されたスタンド間張力実績Tfbと、圧延操業に際して予め設定されるスタンド間張力設定値Trefとの偏差ΔT#1−#2に、調整ゲイン、変換ゲインを掛けて積分し、前回値との差分をとることで、以下の式(7)の値を求める
この場合、制御出力を#1スタンド圧延機側に出力するか、#2スタンド圧延機側に出力するかで、変換ゲインの符号が逆になるが、ここでは#1スタンド圧延機に対して制御出力を出力するとして制御ゲインを設定する。
図20に、速度基準選択装置80の概要を示す。圧延速度設定装置73によって設定された#2スタンド圧延設定速度V#2MILLに基づき、速度比設定装置76が#1スタンド先進率fを考慮して#1スタンド圧延機設定速度V#1MILLを決定する。また、入側速度設定装置77が、DCR圧延機の入側板厚Hおよび出側板厚hを用いて入側設定速度VETRを決定する。DCR圧延機においては、#2スタンド圧延機の圧下率≒0であるため、#1スタンド出側板厚h≒DCR圧延機出側板厚hとしている。
スタンド間張力制御67は、#1スタンド圧延機への制御出力を前提として出力値を計算している。例えば、スタンド間張力を緩める場合、#1スタンド圧延機の制御としてはロール速度を速くすることとなるが、#2スタンド圧延機を制御する場合には、ロール速度を遅くすることとなる。そのため、#2スタンド速度補正装置79においては、上述したように入力された値を反転して、調整ゲインG2STDを掛けた後積算処理する。スタンド間張力制御67の制御出力は速度の変更率であるため1を加算して、圧延速度設定装置73から出力される#2スタンド圧延機設定速度に乗算することで#2スタンド圧延機2への速度指令を決定し、ミル速度制御装置22へ出力する。
同様に、#1スタンド圧延機への制御出力として、#1スタンド速度補正装置78にて、スタンド間張力制御出力に制御ゲインG1STDを掛けた後積算処理を行い、さらに1を加算後、#1スタンド圧延機設定速度に乗算することで#1スタンド圧延機1への速度指令を決定し、ミル速度制御装置12へ出力する。
さらに、入側TR3への制御出力として、入側速度設定装置77にて、スタンド間張力制御67の出力値に制御ゲインGETRを掛けた後、積算処理し、1を加算後、入側TR速度設定値に対して乗算することにより入側TR速度指令を作成し、入側TR速度指令装置65へ出力する。
上述した制御ゲインG1STD、G2STD、GETRは、スタンド間張力制御67の制御出力を#1スタンド圧延機側に出力するか、#2スタンド圧延機側に出力するかに基づき、制御出力選択装置70b内にて設定する。例えば、制御方法(A)または制御方法(B)の場合、GETR=1.0(または0≦GETR≦1.0)、G1STD=1.0、G2STD=0.0とする。また、制御出力(C)の場合、GETR=0.0、G1STD=0.0、G2STD=1.0とする。
ここで、制御方法(A)または制御方法(B)の場合、入側TRへの制御ゲインGETRを0.0〜1.0で設定し、入側TRへのサクセッシブを行わないという選択も可能である。上述したように、中立点が変動する場合はサクセッシブを実施しない方が良いので、中立点の変動が予想される加減速時等、圧延状態に応じて設定を変更すれば良い。
以上で述べたようにする事で、圧延状態に応じて制御方法(A)〜(C)を切替える事で、入側張力制御、出側板厚制御、スタンド間張力制御の最適な制御操作端を選択することができ、各制御間の干渉により発生する入側張力変動、スタンド間張力変動、出側板厚変動を抑制することが可能となる。
特に、DCR圧延において、出側板厚が薄く、圧延速度が速い場合において、張力制御をロールギャップにより行い、板厚制御を入側TR速度によって行う場合、即ち、制御方法(C)の場合には、#1スタンドにおける入側張力制御のために#1スタンドのロールギャップが調整される。その場合、ロールギャップの調整によって#1スタンドの出側張力も変動し、スタンド間張力が変動することとなる。このスタンド間張力の変動を#1スタンドの速度調整及び入側TR3に対するサクセッシブによって抑制すると、入側張力の外乱となってしまう。
これに対して、本実施形態に係る圧延制御においては、スタンド間張力を制御するための速度制御端を#2スタンド側とする。高速時には速度による先進率変動が少ないため、#2スタンド側の速度を制御した場合の弊害が少ない。これにより、スタンド間張力の制御のための速度制御が入側張力制御に干渉してしまうことを防ぐことが可能となる。
即ち、#2スタンド速度補正装置79からミル速度制御装置22につながるパスが、2つの圧延機スタンド間の張力を、後段側の圧延機スタンドのロール速度を調整することにより制御するスタンド間張力制御部として機能する。また、#1スタンド速度補正装置78からミル速度制御装置12につながるパスが、2つの圧延機スタンド間の張力を、前段側の圧延機スタンドのロール速度を調整することにより制御する機能に相当する。
尚、上記実施形態においては、DCR圧延機として圧延機入出側にテンションリール(TR)が設置されているが、テンションリールと圧延機間にブライドルロールが設置されている場合についても、同様にして本発明が適用可能である。また、連続焼鈍装置(CAL)に連続してDCR圧延機が設置されており、DCR圧延機の入出側にブライドルロールが設置されている場合についても、同様にして本発明が適用可能である。
更に、本発明は、#2スタンド圧延機の圧下率がほとんどゼロであるDCR圧延機への適用が最良であるが、通常の2スタンド以上の連続圧延機についても適用可能である。
また、図1において説明した制御方法選択装置70及び速度基準選択装置80を中心とした圧延制御装置は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって実現される。ここで、本実施形態に係る圧延制御装置の各機能を実現するためのハードウェアについて、図21を参照して説明する。図21は、本実施形態に係る圧延制御装置を構成する情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図21に示すように、本実施形態に係る圧延制御装置は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成を有する。
即ち、本実施形態に係る圧延制御装置は、CPU(Central Processing Unit)201、RAM(Random Access Memory)202、ROM(Read Only Memory)203、HDD(Hard Disk Drive)204およびI/F205がバス208を介して接続されている。また、I/F205にはLCD(Liquid Crystal Display)206および操作部207が接続されている。
CPU201は演算手段であり、圧延制御装置全体の動作を制御する。RAM202は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU201が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM203は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。
HDD204は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。I/F205は、バス208と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。また、I/F205は、夫々の装置が情報をやり取りし、若しくは圧延機に対して情報を入力するためのインタフェースとしても用いられる。
LCD206は、オペレータが圧延制御装置の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部207は、キーボードやマウス等、オペレータが圧延制御装置に情報を入力するためのユーザインタフェースである。このようなハードウェア構成において、ROM203やHDD204若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体に格納されたプログラムがRAM202に読み出され、CPU201がそのプログラムに従って演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る圧延制御装置の機能が実現される。
尚、上記実施形態においては、各機能が圧延制御装置に全て含まれている場合を例として説明した。このように全ての機能を1つの情報処理装置において実現しても良いし、より多くの情報処理装置に各機能を分散して実現しても良い。
1 #1圧延機スタンド
2 #2圧延機スタンド
3 入側TR
4 出側TR
11、21 RG制御装置
12,22 ミル速度制御装置
13 入側張力制御装置
14 出側張力制御装置
15 入側張力電流変換装置
16 出側張力電流変換装置
32 入側TR制御装置
42 出側TR制御装置
51 入側張力計
52 スタンド間張力系
53 出側張力計
54 出側板厚計
61 圧下板厚制御装置
62 速度板厚制御装置
63 速度張力制御装置
64 圧下張力制御装置
65 入側TR速度指令装置
70 制御方法選択装置
70a 最適制御方法決定装置
70b 制御出力選択装置
71 入側張力設定装置
72 出側張力設定装置
73 圧延速度設定装置
74 #1スタンド圧下位置設定装置
75 #2スタンド圧下位置設定装置
76 速度比設定装置
77 入側速度設定装置
78 #1スタンド速度補正装置
79 #2スタンド速度補正装置
80 速度基準選択装置
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 HDD
205 I/F
206 LCD
207 操作部

Claims (5)

  1. 被圧延材を2つのロール対で連続して圧延する圧延機を制御する圧延制御装置であって、
    前記ロール対による圧延のために前記ロール対に挿入される前記被圧延材または圧延されて前記ロール対からから送り出される前記被圧延材の張力に基づいて前記ロール対におけるロール間の間隔を制御するロールギャップ制御部と、
    前記ロール対による圧延のために前記ロール対に挿入される前記被圧延材または圧延されて前記ロール対からから送り出される前記被圧延材の搬送速度を、圧延された前記被圧延材の板厚に基づいて制御する速度制御部と、
    前記2つのロール対間の前記被圧延材の張力を、前記被圧延材の搬送方向において後段側に配置された前記ロール対のロール速度を調整することにより制御する中間張力制御部とを含むことを特徴とする圧延制御装置。
  2. 前記ロールギャップ制御部は、圧延された前記被圧延材の板厚に基づいて前記ロール対におけるロール間の間隔を制御する機能を有し、
    前記速度制御部は、前記ロール対による圧延のために前記圧延機に挿入される前記被圧延材または圧延されて前記ロール対からから送り出される前記被圧延材の張力に基づいて、前記ロール対による圧延のために前記ロール対に挿入される前記被圧延材または圧延されて前記ロール対からから送り出される前記被圧延材の搬送速度を制御する機能を有し、
    前記中間張力制御部は、前記2つのロール対間の前記被圧延材の張力を、前記被圧延材の搬送方向において前段側に配置された前記ロール対のロール速度を調整することにより制御する機能を有し、
    前記ロールギャップ制御部、前記速度制御部及び前記中間張力制御部夫々による、圧延された前記被圧延材の板厚に基づく制御及び前記被圧延材の張力に基づく制御の実行態様を決定する制御態様決定部を含むことを特徴とする請求項1に記載の圧延制御装置。
  3. 前記制御態様決定部は、
    前記ロールギャップ制御部による制御の実行態様として、前記被圧延材の搬送方向において前段側に配置された前記ロール対に挿入される前記被圧延材または圧延されて前記前段側に配置されたロール対からから送り出される前記被圧延材の張力に基づいて前記ロール対におけるロール間の間隔を制御する態様を選択し、且つ、前記速度制御部による制御の実行態様として、前記ロール対による圧延のために前記前段側に配置されたロール対に挿入される前記被圧延材または圧延されて前記前段側に配置されたロール対からから送り出される前記被圧延材の搬送速度を、前記後段側のロール対によって圧延された前記被圧延材の板厚に基づいて制御する態様を選択する場合に、前記中間張力制御部による制御の実行態様として、前記2つのロール対間の前記被圧延材の張力を、前記被圧延材の搬送方向において後段側に配置された前記ロール対のロール速度を調整することにより制御する態様を選択することを特徴とする請求項2に記載の圧延制御装置。
  4. 被圧延材を2つのロール対で連続して圧延する圧延機を制御する圧延制御方法であって、
    前記ロール対による圧延のために前記ロール対に挿入される前記被圧延材または圧延されて前記ロール対からから送り出される前記被圧延材の張力に基づいて前記ロール対におけるロール間の間隔を制御し、
    前記ロール対による圧延のために前記ロール対に挿入される前記被圧延材または圧延されて前記ロール対からから送り出される前記被圧延材の搬送速度を、圧延された前記被圧延材の板厚に基づいて制御し、
    前記2つのロール対間の前記被圧延材の張力を、前記被圧延材の搬送方向において後段側に配置された前記ロール対のロール速度を調整することにより制御することを特徴とする圧延制御方法。
  5. 被圧延材を2つのロール対で連続して圧延する圧延機を制御する圧延制御プログラムであって、
    前記ロール対による圧延のために前記ロール対に挿入される前記被圧延材または圧延されて前記ロール対からから送り出される前記被圧延材の張力に基づいて前記ロール対におけるロール間の間隔を制御するステップと、
    前記ロール対による圧延のために前記ロール対に挿入される前記被圧延材または圧延されて前記ロール対からから送り出される前記被圧延材の搬送速度を、圧延された前記被圧延材の板厚に基づいて制御するステップと、
    前記2つのロール対間の前記被圧延材の張力を、前記被圧延材の搬送方向において後段側に配置された前記ロール対のロール速度を調整することにより制御するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とする圧延制御プログラム。
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