JP4847940B2 - 冷間圧延における板厚制御方法 - Google Patents

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Description

この発明は、冷間圧延における走間板厚変更時または圧延を一旦停止させての板厚変更時の、圧延状態が不安定な加減速段階で、コイル先後端部の板厚精度を向上させるための板厚制御方法に関する。
圧延を停止せずに、板厚を自在に変更する走間板厚変更制御時、または圧延を一旦停止させての板厚変更時では、先行コイルの後端部と板厚変更を行う後行コイルの先端部における圧延速度の加減速時に圧延状態が変化するため、板厚精度が低下する。このような、非定常圧延時の板厚精度を向上させるための板厚制御方法としては、例えば、特許文献1に、圧延荷重予測式中の摩擦係数を予測する式に速度依存性を持たせることにより、目標板厚値へのプリセット時の圧延速度に対応した圧延荷重予測値と定常圧延時の圧延速度に対応した圧延荷重予測値の2種類の予測値を算出し、これに基づいて圧延プリセットおよび定常圧延時の板厚制御を行うようにした板厚制御方法が開示されている。
特開平2−224810号公報
しかし、特許文献1に開示された板厚制御方法は、プリセット域と定常圧延域での2段階の圧延速度における圧延荷重予測値に基づいた板厚制御法であり、プリセット域での圧延速度として固定値を用いるため、圧延プリセット起動時より定常圧延時の所定板厚値に到達するまでに時間(T)を要し、この時間Tの間にロールを通過した圧延材料長は所定板厚値を達成していなく、オフゲージ部となる。
一般に、圧延工程で精度よく板厚制御を行うためには、ロールギャップを精度よく設定する必要がある。このロールギャップの設定を精度よく行うためには、圧延荷重の予測を適正に行う必要がある。しかし、圧延荷重を決定する圧延因子であるロールと圧延材間の摩擦係数や圧延材の変形抵抗は、実測が不可能である上に、変形抵抗は化学成分や熱延仕上げ温度、摩擦係数は圧延長さに影響されるロール摩耗、圧延速度に影響される圧延油による潤滑性、ロールと圧延材との接触角に影響される圧延油膜厚み量等の圧延条件によって変化し、とくに、摩擦係数は、圧延速度の影響を受け、圧延速度が上昇するほどロールバイト内への油膜導入量が増加して油膜厚が厚くなるため、正確に予測することが非常に困難である。
そこで、この発明の課題は、非定常圧延状態となる走間板厚変更時に、板厚変更直後の減速段階、およびその後の加速段階の2段階で、ロールギャップおよびロール周速のセッティングを精度よく行い、減速段階の先行コイルの後端部および加速段階の後行コイルの先端部の板厚精度を向上させる板厚制御方法を提供することである。
前記の課題を解決するために、この発明では以下の構成を採用したのである。
即ち、請求項1に係る冷間圧延における板厚制御方法は、複数の圧延スタンドを配列した冷間タンデム式圧延機で、被圧延材の走間板厚変更を行うときの板厚制御方法であって、前記タンデム式圧延機に配置された被圧延材の速度検出手段により、前記走間板厚変更時の先行コイルの減速過程および後行コイルの加速過程での圧延速度を検出し、これらの圧延速度から、予め圧延速度と対応付けておいた、圧延ロールと被圧延材間の摩擦係数および被圧延材の変形抵抗を求め、この摩擦係数および変形抵抗から算出した各圧延スタンドの圧延荷重および先進率を用いて、圧延スタンド間の張力変動を抑制して所定の板厚が得られるように、前記減速過程および加速過程で個別にロールギャップおよびロール周速を設定するようにしたことを特徴とする。
一般に、圧延ロールと被圧延材間の摩擦係数および変形抵抗は直接計測できないため、走間板厚変更時の摩擦係数を、以下の式(1)、(2)を連立させて算出した。
Pcal(k,μ)+(∂Pcal(k,μ)/∂k)×δk+(∂Pcal(k,μ)/∂μ)×δμ
=Pact(k,μ)-------------(1)
Fcal(k,μ)+(∂Fcal(k,μ)/∂k)×δk+(∂Fcal(k,μ)/∂μ)×δμ
=Fact(k,μ)-------------(2)
ここで、Pcal(k,μ)、Fcal(k,μ)は、それぞれ、プリセットの圧延荷重および先進率であり、Pact(k,μ)、Fact(k,μ)は、それぞれ、走間板厚変更時の減速域および加速域における圧延荷重および先進率の実績値である。前記プリセットの圧延荷重Pcal(k,μ)は、例えば、Hillの圧延荷重式(非特許文献1参照)により、また、前記プリセットの先進率Fcal(k,μ)は、例えば、Bland&Fordの先進率式(非特許文献1参照)により、それぞれ算出することができる。
日本鉄鋼協会編:板圧延の理論と実際(1984)、P.33,P.35
前記の式(1)および式(2)を用いて、次のようにして摩擦係数μおよび変形抵抗kを求めることができる。式(1)および式(2)を連立させると、式(3)および式(4)が得られる。
δk=((∂Pcal(k,μ)/∂μ)×(Fact(k,μ)−Fcal(k,μ))−(∂Fcal(k,μ)/∂μ)×(Pact(k,μ) −Pcal(k,μ)))×(1/(∂Fcal(k,μ)/∂k)×(∂Pcal(k,μ)/∂μ)−(∂Fcal(k,μ)/∂μ)×(∂Pcal(k,μ)/∂k))-----------------------(3)
δμ=(−(∂Pcal(k,μ)/∂k)×(Fact(k,μ)−Fcal(k,μ))+(∂Fcal(k,μ)/∂k)×(Pact(k,μ) −Pcal(k,μ)))×(1/(∂Fcal(k,μ)/∂k)×(∂Pcal(k,μ)/∂μ)−(∂Fcal(k,μ)/∂μ)×(∂Pcal(k,μ)/∂k))-----------------------(4)
図1に示す計算の流れにより、まず、摩擦係数μおよび変形抵抗kを、μ=μ1(=0.01)、k=k1(=70)と適当に設定する(S100)。次に、前記圧延荷重式と先進率式により、圧延荷重(Pcal(k,μ))と先進率(Fcal(k,μ))を計算する(S110)。この計算圧延荷重Pcal(k,μ)と実績圧延荷重Pact(k,μ)との差、および計算先進率Fcal(k,μ)と実績先進率Fact(k,μ)との差(絶対値)がそれぞれ所定の値ΔP(例えば、10kg)、Δμ(例えば、0.001)に収まっているかどうかを判定する(S120)。所定の値ΔP、ΔFに収まっている場合、収束計算を終了し、設定した摩擦係数μ1および変形抵抗k1を正しい値として出力する(S130)。所定の値ΔP、ΔFに収まっていない場合、上記の式(3)および式(4)により、δkおよびδμを計算する(S140)。そして、設定した変形抵抗kおよび先進率Fを補正して(S150)、圧延荷重(Pcal(k,μ))と先進率(Fcal(k,μ))を再計算する(S110)。以下、所定の値ΔP、ΔFに収まるまで、ステップS110〜S150を繰り返す。なお、前記実績先進率Fact(k,μ)は、各圧延スタンドにおいて検出したロール周速と、各圧延スタンド出側の被圧延材(板材)の実測速度から逆算した値である。
このようにして算出した摩擦係数μおよび変形抵抗kと圧延速度の実績値との関係、すなわち、走間板厚変更時の減速域および加速域での圧延速度―摩擦係数、および圧延速度―変形抵抗との関係の一例を、後述の5台(No.1〜No.5)の圧延スタンドからなる冷間タンデム式圧延機のNo.3圧延スタンドについて、図2(a)、(b)および図3(a)、(b)に示す。これらの図から、圧延速度―摩擦係数、および圧延速度―変形抵抗の曲線は、減速域および加速域で異なっていることがわかる。上述のように、先行コイルの減速過程および後行コイルの加速過程で、検出した圧延速度から摩擦係数および変形抵抗を求めることにより、圧延荷重および先進率を精度よく算出することができ、圧延スタンド間の張力変動を抑制して所定の板厚が得られるように、減速過程および加速過程で個別にロールギャップおよびロール周速を設定することができ、先行コイルの尾端部および後行コイルの先端部の板厚精度を向上させることができる。
請求項2に係る冷間圧延における板厚制御方法は、前記摩擦係数および変形抵抗を、少なくとも被圧延材コイルの材質毎に、予め圧延速度と対応付けてテーブル値化しておくことを特徴とする。
このように、少なくとも被圧延材コイルの材質、例えば鋼種毎に、摩擦係数および変形抵抗と圧延速度との関係を、それぞれ、予めテーブル値化しておけば、減速過程および加速過程での任意の圧延速度に対応した摩擦係数および変形抵抗をオンラインで迅速に、実用的精度で求めることができる。
この発明では、走間板厚変更時の先行コイルの減速過程および後行コイルの加速過程での(圧延)速度を検出し、これらの圧延速度から、予め圧延速度と対応付けておいた圧延ロールと被圧延材間の摩擦係数および被圧延材の変形抵抗を求めるようにしたため、上記減速過程および加速過程の任意の圧延速度に対して、低速域で変化の大きい摩擦係数、および変形抵抗を精度よく求めることができる。そして、これらの摩擦係数および変形抵抗から算出した圧延荷重および先進率を用いて、圧延スタンド間の張力変動を抑制して、所定の板厚が得られるように、各圧延スタンドのロールギャップおよびロール周速を、減速過程および加速過程で個別に設定することができる。それによって、走間板厚変更時の先行コイルの尾端部、および後行コイルの先端部の板厚精度が向上し、オフゲージ部を改善することができる。
以下に、この発明の実施形態を、添付の図2から図5に基づいて説明する。
図4は、No.1〜No.5の5台の圧延スタンド1〜5を配列した冷間タンデム式圧延機の一例を模式的に示したものである。各圧延スタンド1〜5には圧延荷重検出器(図示省略)が組み込まれ、また、No.1〜No.5の各スタンドの出側には圧延速度検出器6が設置されている。No.1スタンドと最終(No.5)スタンドの出側、および中間のNo.3スタンドの出側に板厚計測器7がそれぞれ設置されている。原板コイルから巻き戻された板材8は、No.1〜No.5圧延スタンドで順次圧延されて所要の板厚に仕上げられ、走間剪断機(図示省略)により切断された後、テンションリール9に巻き取られる。前記冷間タンデム式圧延機における圧延を制御する計算機(図示省略)の記憶装置には、図2(a)、(b)および図3(a)、(b)に示した、圧延速度―摩擦係数、および圧延速度―変形抵抗の関係を、鋼種グループ、減速過程および加速過程における圧延速度、板厚および板幅ごとに分別した、摩擦係数μおよび変形抵抗kのテーブルが格納されている。
図5は、実施形態の、走間板厚変更時の板厚制御の流れを示したものである。前記タンデム式圧延機のNo.1スタンドの入側に設置された溶接点検出器(図示省略)により、先行コイルと後行コイルの溶接点を検出し、溶接点内に走間板厚変更点が位置するため、この溶接点をトラッキングして、各圧延スタンドNo.1〜No.5を溶接点が通過するときに、各圧延スタンドNo.1〜No.5に対して、このタンデム式圧延機を制御する計算機(図示省略)から走間板厚変更の指令が出される。いま、No.1圧延スタンドに対して走間板厚変更指令が出されると、このNo.1圧延スタンドのロール周速が所定の周速に減速される。そして、減速したロール周速に対応するNo.1圧延スタンド出側の圧延速度Vm1が、圧延速度検出器6により検出される(S10)。この実測圧延速度に対応する摩擦係数μおよび変形抵抗kが、前記テーブルから引き出される(S20)。圧延速度など、該当する条件のテーブル値がない場合には、最も近い条件のテーブル間を補間して該当する条件のテーブル値が引き(読み) 出される。
次に、前記テーブルから引き出した減速過程の圧延速度に対応した摩擦係数μおよび変形抵抗kの値を用いて前記圧延荷重式および先進率式により、No.1スタンドの圧延荷重P(P1cal(k,μ))および先進率F(F1cal(k,μ))を計算する(S30)。そして、この計算圧延荷重P1cal(k,μ)および計算先進率F1cal(k,μ)を用いて、No.1圧延スタンドの適正なロール周速Vr(Vr1)およびロールギャップG(G1)を設定する(S40)。この適正ロール周速Vr1は、No.1圧延スタンド出側の実測圧延速度Vm1と計算先進率F1cal(k,μ)を用いて、次式で求めることができる。
Vr1=Vm1/(1+F1cal(k,μ))---------------------------(5)
また、適正ロールギャップG1は、計算圧延荷重P1cal(k,μ)、パススケジュールにより設定される走間板厚変更後の目標出側板厚Ha1およびミル定数Mを用いて次式で求めることができる。
G1=Ha1−P1cal(k,μ)/M---------------------------------(6)
走間板厚変更時には、圧延スタンド間の張力変動を抑制、すなわち最小に保つ必要があるため、板厚変更に伴うNo.1圧延スタンドの先進率変化ΔF1(前記No.1圧延スタンドの計算先進率F1cal(k,μ)と板厚変更前の先進率との差)に相当する分だけ、No.2圧延スタンドのロール周速Vr2が制御される。No.2圧延スタンド以降の圧延スタンド間で、この板厚変更中に張力変動を発生させないために、No.3〜No.5圧延スタンドで、各圧延スタンドに流入する材料速度とこの圧延スタンドから流出する材料速度が等しくなるように、これらの圧延スタンドのロール周速が制御される。
前記溶接点(板厚変更点)が、No.2圧延スタンドに到達したとき、同様にして、適正ロール周速Vr2を、No.2圧延スタンド出側の実測圧延速度Vm2と計算先進率F2cal(k,μ)(S30)を用いて、(5)式と同様にして求めることができる(S40)。また、No.2圧延スタンド2の適正ロールギャップG2を、計算圧延荷重P2cal(k,μ)、パススケジュールにより設定される走間板厚変更後の目標出側板厚Ha2およびミル定数Mを用いて、(6)式と同様にして求めることができる(S40)。この板厚変更に伴うNo.2圧延スタンドの先進率変化ΔF2(前記No.2圧延スタンドの計算先進率F2cal(k,μ)と板厚変更前の先進率との差)に相当する分だけ、No.3圧延スタンドのロール周速Vr3が制御される。No.3圧延スタンド以降の圧延スタンド間で、この板厚変更中に張力変動を発生させないために、No.4およびNo.5圧延スタンドで、各圧延スタンドに流入する材料速度とこの圧延スタンドから流出する材料速度が等しくなるように、これらの圧延スタンドのロール周速が制御される。そして、前記板厚(ロールギャップ設定)変更に伴うNo.2圧延スタンドの後進率変化ΔB2に相当する分だけ、No.1圧延スタンドのロール周速Vr1が制御される。
以下、前記溶接点(板厚変更点)が、No.3圧延スタンドに到達したとき、さらにNo.4圧延スタンドに到達したとき、それぞれ、ステップS10からS40が繰り返され、上記圧延スタンド出側での実測圧延速度Vm3、Vm4と計算先進率F3cal(k,μ)、計算先進率F4cal(k,μ)(S30)を用いて、(5)式と同様にして、適正ロール周速Vr3、Vr4を求めることができる。また、No.3圧延スタンド、No.4圧延スタンドの適正ロールギャップG3、G4を、計算圧延荷重P3cal(k,μ)、P4cal(k,μ)、パススケジュールにより設定される走間板厚変更後の目標出側板厚Ha3、Ha4およびミル定数Mを用いて、(6)式と同様にしてそれぞれ求めることができる(S40)。この板厚(ロールギャップ)変更に伴うNo.3圧延スタンド、No.4圧延スタンドの先進率変化ΔF3、ΔF4に相当する分だけ、No.4圧延スタンドのロール周速Vr4、No.5圧延スタンドのロール周速Vr5が、前述のようにしてそれぞれ制御される。そして、前記板厚(ロールギャップ設定)変更に伴うNo.3圧延スタンド、No.4圧延スタンドの後進率変化ΔB3、ΔB4に相当する分だけ、上流側圧延スタンドのロール周速がそれぞれ制御される。前記溶接点(板厚変更点)が、最終のNo.5圧延スタンドに到達したときも、同様にして、No.5圧延スタンド出側の実測圧延速度Vm5と計算先進率F4cal(k,μ)(S30)を用いて、(5)式と同様にして、適正ロール周速Vr5を求めることができる。また、ロールギャップG5を、計算圧延荷重P5cal(k,μ)、パススケジュールにより設定される走間板厚変更後の目標出側板厚Ha5およびミル定数Mを用いて、(6)式と同様にして求めることができる(S40)。そして、この板厚(ロールギャップ設定)変更に伴うNo.5圧延スタンドの後進率変化ΔB5に相当する分だけ、上流側圧延スタンドのロール周速がそれぞれ制御される。このようにして、走間板厚変更時の先行コイルの尾端部が各圧延スタンドを通過する減速過程において、実測圧延速度および計算した圧延荷重および先進率の値から、圧延スタンドの適正ロール周速および適正ロールギャップを設定することにより、圧延スタンド間の張力変動を抑制して所定の板厚を得ることが可能となる。
前記溶接点(板厚変更点)が最終のNo.5圧延スタンドに到達して、適正ロール周速および適正ロールギャップを設定した後の、すなわち走間板厚変更後の後行コイルの先端部がNo.1〜No.5の各圧延スタンドを通過する加速過程においても、上記のステップS10からS40を繰り返して、各圧延スタンドの適正ロール周速および適正ロールギャップが順次設定され、走変後のロール周速が予め設定した定常速度に到達すると、走間板厚変更に伴う圧延制御を終了する(S50)。
このように、走間板厚変更時の先行コイルの減速過程および後行コイルの加速過程で、低速域で変化の大きい摩擦係数および変形抵抗を、圧延速度の実測値から求め、これらの値を用いて圧延荷重および先進率を算出することにより、減速過程および加速過程における各圧延スタンドのロールギャップおよびロール周速を、精度よく設定することができるため、走間板厚変更時の先行コイルの尾端部、および後行コイルの先端部の板厚精度が向上し、オフゲージ部が改善される。
摩擦係数と変形抵抗とを算出する流れを示す説明図である。 (a)減速過程での圧延速度と摩擦係数との関係を示す説明図である。 (b)減速過程での圧延速度と変形抵抗との関係を示す説明図である。 (a)加速過程での圧延速度と摩擦係数との関係を示す説明図である。 (b)加速過程での圧延速度と変形抵抗との関係を示す説明図である。 冷間タンデム式圧延機の一例を模式的に示す説明図である。 この発明の実施形態の走間板厚変更時における板厚制御の流れを示したものである。
符号の説明
1〜5:圧延スタンドNo. 6:圧延速度検出器 7:板厚計測器
8:板材(被圧延材) 9:巻取り機

Claims (2)

  1. 複数の圧延スタンドを配列した冷間タンデム式圧延機で、被圧延材の走間板厚変更を行なうときの板厚制御方法であって、前記タンデム式圧延機に配置された被圧延材の速度検出手段により、前記走間板厚変更時の先行コイルの減速過程および後行コイルの加速過程での圧延速度を検出し、これらの圧延速度から、予め圧延速度と対応付けておいた、圧延ロールと被圧延材間の摩擦係数および被圧延材の変形抵抗を求め、この摩擦係数および変形抵抗から算出した各圧延スタンドの圧延荷重および先進率を用いて、圧延スタンド間の張力変動を抑制して所定の板厚が得られるように、前記減速過程および加速過程で個別にロールギャップおよびロール周速を設定するようにしたことを特徴とする冷間圧延における板厚制御方法。
  2. 前記摩擦係数および変形抵抗を、少なくとも被圧延材コイルの材質毎に、予め圧延速度と対応付けてテーブル値化しておくことを特徴とする請求項1に記載の冷間圧延における板厚制御方法。
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