JP6562010B2 - 圧延機の制御装置および制御方法 - Google Patents

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本発明は、圧延機の制御装置および制御方法に関するものである。
従来から、圧延中の被圧延材が圧延ロールの幅方向中央に安定的に存在せず、圧延の進行とともに圧延ロールの幅方向端部側へ移動してしまう現象(蛇行と呼ばれている)がよく知られている。特に、被圧延材の尾端部が尻抜けする際には、被圧延材がサイドガイドに衝突してエッジ部が折れ込んで圧延される、いわゆる「絞り込み」と呼ばれる圧延トラブルが発生するという問題がある。
これまでに実用化された熱間仕上げ圧延の蛇行制御技術としては、例えば特許文献1や特許文献2に開示された、圧延機の駆動側と作業側の荷重差を用いて駆動側と作業側のロール圧下装置を制御するという技術(一般に「差荷重方式蛇行制御」と呼ばれている)が知られている。
例えば、特許文献2には、下式(2)に示される圧延機の平行剛性値Kを用いて、圧延機のレベリング量ΔSを制御することが記載されている。平行剛性値Kは、圧延ロールの駆動側と作業側の荷重差がある場合において上下ロールの平行度の保ちやすさを示す指標であり、下式(3)により定義される。
上式(2)において、βは制御ゲイン(チューニング率)、ΔPは圧延ロールにおける駆動側の圧延荷重と作業側の圧延荷重との差(圧延荷重差)である。上式(3)において、Sdfは圧延ロールの駆動側と作業側のロール開度差(圧下スクリュー位置)である。すなわち、ΔP/Kは、圧延ロールにおけるロール開度の幅方向偏差を表す。
そして、圧延中に被圧延材が蛇行した場合、圧延機の駆動側と作業側との間に圧延荷重差ΔPが生じる。この場合、駆動側と作業側とのうち圧延荷重が高い側、すなわち被圧延材が蛇行した側では、ロール開度が大きくなり圧下量が減少する。その結果、圧延ロールの駆動側と作業側で被圧延材の圧下量に差が生じ、被圧延材の左右速度に差が生じるため被圧延材が回転してしまう。そして、傾斜した被圧延材が圧延ラインを進行すると、被圧延材の進行につれて蛇行量が増大し、これが原因でさらに大きな蛇行を発生させてしまう。そのため、蛇行量は加速度的に増大することになる。
これに対して、特許文献2に記載の差荷重方式蛇行制御では、上式(2)を用いてロール開度の幅方向の偏差を補正することにより、圧延ロールにおける上下のロール間隔を平行に保ち、被圧延材の蛇行を制御することが可能となる。
また、図6に示すように、一般的な熱間仕上げ圧延機100では、任意のスタンド(図6では第1の圧延スタンド101および第2の圧延スタンド102を含む複数スタンド)において、作業ロール100aと補強ロール100bからなる4段圧延機により被圧延材103を圧延している。そして、被圧延材103の定常部を圧延している間は、たとえ圧延ロールの作業側と駆動側で圧下量が異なり蛇行発生の要因が生じていても、上流の圧延スタンドのロールに被圧延材103が拘束されており、蛇行が抑制されている。しかしながら、尾端部が上流の圧延スタンドを抜けると被圧延材103の拘束が無くなるため、それまで潜在化していた両端のアンバランスが一挙に顕在化し、大きな蛇行を生じる恐れがある。
このような背景から、特許文献3には、定常部を圧延している際に蛇行発生の要因を検出して、尾端部での蛇行発生を抑制するための技術が提案されている。
特許文献3に記載の方法では、圧延スタンド間のルーパーに作用する荷重を測定することで被圧延材の張力の幅方向分布を検出し、レベリングによって張力を補正する。蛇行は、圧延ロールの作業側と駆動側の圧下率の違いが要因となって生じ、圧下率が大きい側は圧延スタンド間での張力が小さくなる。そのため、圧延スタンド間のルーパーにて張力差を検出して、左右の張力差がなくなるようにレベリング量を制御することで、蛇行発生を防止することが可能となる。
特開昭49−133256号公報 特開昭52−124453号公報 特開2004−243376号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載の差荷重方式蛇行制御では、蛇行の結果として生じた荷重差に基づいてロール開度差の制御を行うので、蛇行を未然に防止することはできない。圧延ロールの駆動側と作業側の圧延荷重差ΔPを検出した時には既に被圧延材の蛇行が発生しているため、差荷重方式蛇行制御は既に発生した蛇行を修正しているに過ぎない。さらに、上式(2)中の制御ゲイン(チューニング率)であるβを大きく設定することによりロール開度差の制御応答を速くすることができるが、この場合には過修正となってしまう場合が多く、制御が不安定になる。このように、差荷重方式蛇行制御では既に発生した蛇行に追従することにも限界が存在する。
また、一般的に圧延機の作業ロールのギャップは、圧延荷重が作用することによる圧延機の弾性変形により、圧延中は圧延前の設定位置よりも広くなる。圧延機の弾性変形のしにくさを表す圧延機の剛性は、通常、作業側と駆動側で異なる。そのため、被圧延材の左右非対称要因(幅方向板厚分布や温度分布、水平方向の曲りなど)が無くても、圧延機の剛性の作業側と駆動側の差により、被圧延材の左右の圧下率が異なり蛇行が発生する。特許文献3に記載の方法は、被圧延材だけでなく圧延機の左右非対称要因をも含めて、被圧延材の左右の圧下率の違いを修正するものである。このように、特許文献3に記載の方法では、蛇行発生を防ぐために、定常部を圧延している間に測定した張力の左右差すなわち圧下量の左右差が無くなるように左右の圧下バランスを修正することにより、圧延中の被圧延材に作用する張力の左右差を解消するようにレベリングを制御する。
しかし、上述したように、蛇行が発生して「絞り込み」の圧延トラブルが問題となるのは、上流の圧延スタンドでの拘束がなくなり非定常となる尾端部である。そのため、特許文献3に記載の方法により、定常部で調整したレベリングのまま尾端部を圧延したとしても、尾端部は定常部とは圧延荷重が異なるため、尾端部で蛇行が発生して「絞り込み」の圧延トラブルとなる恐れがある。
また、図6に示すように、張力測定装置104によって被圧延材103の張力を測定する場合、第1の圧延スタンド101による拘束がない尾端部は張力測定装置104によって張力を測定できない。そのため、特許文献3に記載の方法によって上流の圧延スタンドで被圧延材が拘束されている定常部にてレベリング量を適切な値に制御しても、張力を測定できない尾端部での圧延荷重は定常部とは異なるので、結局、尾端部に対して適切なレベリング量に制御することはできず尾端部での蛇行が発生する恐れがある。
さらに、被圧延材は圧延機入側での待機によって鋼板温度が低下するので、尾端部では定常部よりも圧延荷重が高くなる。そのため、特許文献3に記載の方法によって、定常部の張力の左右差を無くすようにレベリングを制御したとしても、尾端部では圧延荷重が異なるため左右の圧下バランスが定常部とは異なり蛇行が発生する。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、圧延時に尾端部の蛇行発生を確実に抑制することができる圧延機の制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る圧延機の制御装置は、複数の圧延スタンドを有する圧延機のレベリング量を制御することによって被圧延材の蛇行量を制御する圧延機の制御装置において、前記被圧延材の定常部における張力の幅方向分布を測定する張力測定手段と、前記定常部の圧延荷重を測定する荷重測定手段と、前記圧延機の入側での前記被圧延材の尾端部の温度を測定する温度測定手段と、測定された前記尾端部の温度に基づいて前記尾端部の圧延荷重を予測計算する計算手段と、前記張力の幅方向分布に基づいて算出された前記定常部の張力の幅方向偏差と、測定された前記定常部の圧延荷重と、予測計算された前記尾端部の予測圧延荷重とに応じて前記圧延機のレベリング量を変更するレベリング制御手段とを備えていることを特徴とする。
本発明に係る圧延機の制御方法は、複数の圧延スタンドを有する圧延機のレベリング量を制御することによって被圧延材の蛇行量を制御する圧延機の制御方法において、前記被圧延材の定常部における張力の幅方向分布と、前記被圧延材の定常部における圧延荷重と、前記圧延機の入側での前記被圧延材の尾端部の温度を測定する測定ステップと、測定された前記尾端部の温度に基づいて前記尾端部の圧延荷重を予測計算する予測計算ステップと、前記張力の幅方向分布に基づいて算出された前記定常部の張力の幅方向偏差と、測定された前記定常部の圧延荷重と、予測計算された前記尾端部の予測圧延荷重とに応じて前記圧延機のレベリング量を変更するレベリング制御ステップとを含むことを特徴とする。
本発明に係る圧延機の制御方法は、上記発明において、前記レベリング制御ステップは、前記圧延機のレベリング量を、下式(1)に基づいて求めるステップを含むことが好ましい。
ただし、式(1)において、ΔSは前記圧延機のレベリング量であり、αはチューニング率であり、ΔTは前記定常部における張力の幅方向偏差であり、βはチューニング率であり、ΔPは前記尾端部の予測圧延荷重と前記定常部の圧延荷重との差であり、MDsは駆動側のミル定数であり、MFsは作業側のミル定数である。
本発明に係る圧延機の制御方法は、上記発明において、前記レベリング制御ステップは、前記チューニング率であるαおよびβを、前記被圧延材の板幅および板厚と、前記定常部の圧延荷重とに応じて決定するステップをさらに含むことが好ましい。
本発明によれば、被圧延材の定常部における張力の幅方向偏差と、定常部から尾端部への圧延荷重変化の予測量とに応じて圧延機のレベリング量を制御することにより、尾端部の蛇行発生を抑制することが可能になる。
図1は、実施形態で適用される熱間圧延ラインの一例を示す模式図である。 図2は、実施形態における圧延機の制御装置を模式的に示す図である。 図3は、圧延機のレベリング量を説明するための図である。 図4は、実施例1における絞り込みトラブルの発生本数率を示す図である。 図5は、実施例2における絞り込みトラブルの発生本数率を示す図である。 図6は、従来構成の熱間仕上げ圧延機を説明するための模式図である。
以下に、図面を参照して、本発明の実施形態における圧延機の制御装置および制御方法について具体的に説明する。なお、本実施形態は、熱間圧延ラインに適用される場合を例にしている。
[1.熱間圧延ライン]
図1は、実施形態で適用される熱間圧延ラインの一例を示す模式図である。熱間圧延ライン1において、加熱炉2で加熱された被圧延材(スラブ)3は、幅圧下装置4で幅圧下された後、通常2〜5基程度の粗圧延機5によって所定の厚みまで圧延される。その後、仕上げ圧延機6によってさらに薄く圧延された被圧延材3は、ランアウトテーブル7を通板しているときに水冷装置8によって水冷されコイラ9によってコイル状に巻き取られる。その後、コイルはコイルヤードで常温になるまで冷却される。
本発明の発明者らは、上述した従来構成の課題に対し、定常部での張力左右差、レベリング量、および尾端部の蛇行量の関係について鋭意検討した。その結果、定常部での張力左右差と、定常部から尾端部への圧延荷重の変化量とに応じてレベリング量を設定することによって、尾端部の蛇行発生を抑制できることが分かった。
さらに、定常部で測定した張力左右差のみに応じてレベリング量を制御することは、定常部での左右圧下バランスを調整するのみであり、定常部から尾端部への圧延荷重の変化によって生じる左右圧下バランスすなわち圧延機の剛性の左右差に起因する左右圧下バランスに対しては、尾端部での蛇行発生を抑制することはできない。そこで、本実施形態では、尾端部の鋼板温度を測定し、かつ尾端部での圧延荷重を予測計算することにより、尾端部での左右圧下バランスが事前に調整されるので、尾端部の蛇行発生を未然に抑制することが可能となる。なお、この説明で記載する「左右」と「幅方向」は同義である。
[2.圧延機の制御装置]
図2は、実施形態における圧延機の制御装置を模式的に示す図である。圧延機の制御装置10は、仕上げ圧延機6による圧延時に被圧延材3の蛇行量を制御し、尾端部の蛇行発生を未然に抑制するための制御装置である。その制御装置10は、レベリング量ΔSを制御する際、被圧延材3の定常部における張力の幅方向分布と、定常部から尾端部への荷重変化の予測量とに応じて、レベリング量ΔSを変更するように構成されている。
詳細には、仕上げ圧延機6は、少なくとも第1の圧延スタンド61および第2の圧延スタンド62を含む複数スタンドにより構成され、各スタンドに設けられた圧下装置63によってレベリング量ΔSを調整できる。図2に示す仕上げ圧延機6は、作業ロール60aと補強ロール60bとからなる4段圧延機により構成されている。なお、図2には、第1の圧延スタンド61および第2の圧延スタンド62のみが図示されているが、仕上げ圧延機6は複数スタンドを有する構成であればよく、全スタンド数は三つ以上であってもよい。また、第1の圧延スタンド61に設けられた圧下装置63のみが図示されているが、仕上げ圧延機6を構成する各スタンドにはそれぞれに圧下装置63が設けられている。その圧下装置63は制御装置10によって制御される。
制御装置10は、仕上げ圧延機6で被圧延材3を圧延中に、張力測定装置11によって定常部の張力の幅方向分布を測定し、かつ鋼板温度測定装置12によって仕上げ圧延機6の入側での尾端部の鋼板温度を測定する。そして、それらの測定値に基づいて演算装置13で尾端部の圧延荷重を予測計算し、その予測圧延荷重(予測計算された尾端部の圧延荷重)に応じて仕上げ圧延機6のレベリング量ΔSを制御する。
ここで、定常部とは、仕上げ圧延機6の全スタンドにて被圧延材3が圧延されている状態(タンデム状態)であり、張力の幅方向偏差と圧延荷重を測定する同一タイミングを指す。その測定タイミングは、尾端部に近い方が好ましく、尾端部における鋼板温度の測定、圧延荷重の予測計算、レベリング操作(レベリング量の変更動作)にかかる時間を考慮して決めればよい。例えば、図2に示すように、被圧延材3が仕上げ圧延機6の全スタンドにより圧延されている状態では、第1の圧延スタンド61と第2の圧延スタンド62との間で被圧延材3の張力が発生するので、幅方向張力差と圧延荷重を同一タイミングで測定できる。一方、被圧延材3の尾端部が第1の圧延スタンド61を通過している場合では、張力測定装置11によって測定可能な張力は発生していないので、幅方向張力差と圧延荷重を同一タイミングで測定できない。
張力測定装置11は、第1の圧延スタンド61と第2の圧延スタンド62との間に設置され、被圧延材3の定常部における張力の幅方向分布を測定する。張力測定装置11による測定タイミングは、尾端部に近い方が好ましく、尾端部における温度の測定、圧延荷重の予測計算、レベリング操作にかかる時間などを考慮して決められる。張力測定装置11で測定された張力の幅方向分布は、演算装置13に入力される。
鋼板温度測定装置12は、仕上げ圧延機6の入側に設置され、被圧延材3の尾端部における鋼板温度を測定する。鋼板温度測定装置12による測定タイミングは、張力測定装置11による定常部の張力測定が可能なタイミングであれば、任意のタイミングでよい。鋼板温度測定装置12により測定された尾端部の温度は、演算装置13に入力される。
演算装置13は、CPUや記憶装置を備えた演算用コンピュータなどにより構成され、張力測定装置11および鋼板温度測定装置12から入力される情報や、記憶装置に記憶されている情報などに基づいて各種演算処理を行い、その演算結果に応じて圧下装置63を制御する。具体的には、演算装置13は、尾端部の鋼板温度に応じて尾端部の圧延荷重を予測計算する予測計算手段と、尾端部での予測圧延荷重に応じてレベリング量ΔSを算出および設定するレベリング量設定手段と、設定されたレベリング量ΔSに応じて圧下装置63を制御するレベリング制御手段と、を備えている。なお、制御装置10全体としては、演算装置13と圧下装置63とをまとめてレベリング制御手段ということができる。
また、仕上げ圧延機6には、被圧延材3の定常部における圧延荷重を測定する圧延荷重測定装置14が設けられている。圧延荷重測定装置14は、例えばロードセルなどにより構成され、作業ロール60aを介して補強ロール60bに印加される荷重を測定することにより、仕上げ圧延機6による圧延時に被圧延材3に加える圧延荷重を測定する。圧延荷重測定装置14で測定された定常部の圧延荷重は、演算装置13に入力される。
[3.圧延機の制御方法]
本実施形態における圧延機の制御方法では、尾端部の鋼板温度(実測値)を用い、尾端部での圧延荷重を予測計算する。そのため、定常部を圧延時の鋼板温度に対する尾端部を圧延時の温度低下が考慮された圧延荷重を予測することができ、尾端部での左右圧下バランスが事前(尾端部の圧延前)に調整され、尾端部の蛇行発生を抑制することが可能になる。これにより、定常部の張力の幅方向偏差に応じたレベリング操作量に、定常部と尾端部との圧延荷重変化量を考慮したレベリング操作量を上乗せすることができるので、尾端部を圧延する際のレベリング量をより適切な値に変更することができる。この制御方法は、制御装置10によって実施される。
具体的には、被圧延材3の定常部における張力の幅方向偏差(張力左右差)、および定常部から尾端部への圧延荷重の変化量に基づいて、仕上げ圧延機6のレベリング量ΔSを算出する。レベリング量ΔSは、下式(1)により決定される。
上式(1)において、αはチューニング率であり、ΔTは被圧延材3の定常部における張力の幅方向偏差[kgf/mm2]であり、βはチューニング率であり、ΔPは尾端部の予測圧延荷重と定常部の圧延荷重差[tonf]であり、MDsは駆動側のミル定数[tonf/mm]であり、MFsは作業側のミル定数[tonf/mm]である。
レベリング量ΔSは、図3に示すように、仕上げ圧延機6の圧延ロールの作業側および駆動側のロール圧下位置差(作業側および駆動側のうち一方の圧下位置から他方の圧下位置を引いた差)として定義される。駆動側とは、圧延ロールのロール端にロール駆動用モータが取り付けられている側のことであり、作業側とは、その反対側のことである。張力の幅方向偏差ΔTは、圧延中の被圧延材3に作用する張力の作業側と駆動側の差である。チューニング率αは、張力の幅方向偏差ΔTをレベリング操作量に換算する換算係数であり、被圧延材3の板幅および板厚に応じて決定される値である。チューニング率βは、圧延荷重による圧延機の弾性変形量の左右差をレベリング操作量に換算する換算係数であり、被圧延材3の板幅および板厚と、定常部の圧延荷重とに応じて決定される値である。
従来技術では、定常部で測定した張力の左右差に応じてレベリング量を調整しても、定常部と尾端部の圧延荷重に差がある場合、圧延機剛性の左右差に起因して左右片方の圧下率が大きくなり、尾端部での蛇行が発生する。また、圧延機入側での待機に起因して鋼板温度が低下することにより、定常部と尾端部の圧延荷重が変化する。一方、本実施形態では、圧延機入側での尾端部の鋼板温度を測定し、尾端部圧延時での温度低下分を考慮することにより、尾端部の圧延荷重を予測計算することができる。
例えば、仕上げ圧延機6の作業側の剛性は250tonf/mm、仕上げ圧延機6の駆動側の剛性は240tonf/mm、定常部と尾端部の圧延荷重差は200tonfの場合、定常部での幅方向張力差に応じたレベリング操作量に加えて、200/2×(1/240−1/250)=約0.017[mm]のレベリング量を変更すれば、定常部から尾端部への荷重変化による左右圧下バランスを補償できる。仕上げ圧延機6の剛性は、上下の作業ロール60a同士を接触させるように圧下させてゆき、その際の左右それぞれの荷重と圧下位置の変化から求められる。
定常部での被圧延材3に作用する張力の左右差は、仕上げ圧延機6における圧延スタンド間のルーパーの左右端にロードセルなどの張力測定装置11を設置することで測定可能である。鋼板の温度は、仕上げ圧延機6の入側にて放射温度計などの鋼板温度測定装置12を用いることで測定可能であり、圧延荷重を予測計算するために被圧延材3の幅方向中央部を測定することが好ましい。その温度測定は、仕上げ圧延機6の入側直近での測定が望ましいが、デスケーリング装置などで測定が困難な場合には、より上流側での温度測定値から水冷による温度低下分を計算に考慮して仕上げ圧延機6直下での鋼板温度を予測して、その温度予測値を圧延荷重の予測計算に用いてもよい。さらに、尾端部の圧延荷重は、例えば非特許文献『板圧延の理論と実際』(日本鉄鋼協会、2010年、P36〜P37,P196〜P197)などに記載された公知の方法により予測計算することが可能である。
[4.実施例1]
実施例1では、作業ロールと補強ロールからなる4段圧延機をF1〜F7の全7スタンド有する仕上げ圧延機6が設けられた熱間圧延ライン1に、上述した実施形態を適用して検証を行った。実施例1における仕上げ圧延機6の設備仕様を表1に示す。
また、実施例1では、被圧延材3として、板厚1.2〜1.6mm、板幅1000〜1200mmの低炭素鋼の熱延板を対象とした。そして、その熱延板(被圧延材3)を熱間圧延し、尾端部の絞り込みトラブルの発生率を調査した。調査したコイルは320コイルである。さらに、チューニング率はαを0.1、βを0.8に設定した。一方、比較例(従来例)は、定常部での張力の左右差のみを考慮する従来技術であり、ほぼ同一寸法の熱延鋼板に対してチューニング率βを0に設定して圧延を行った例である。なお、圧延中の張力の左右差は、圧延スタンド間のルーパーに設置したロードセル(張力測定装置11)により検出した。
図4は、実施例1における絞り込みトラブルの発生本数率を示す図である。図4に示すように、比較例の発生本数率1.0%に対し、実施例1の発生本数率は0.2%であった。この検証結果から、上述した実施形態を熱間圧延ライン1に適用することによって、絞り込みトラブルの発生本数率を従来例よりも約80%低減できることが分かった。
[5.実施例2]
実施例2では、作業ロールと補強ロールからなる4段圧延機をF1〜F4、作業ロールと中間ロールと補強ロールからなる6段圧延機をF5〜F7とする全7スタンドを有する仕上げ圧延機6が設けられた熱間圧延ライン1に、上述した実施形態を適用して検証を行った。実施例2における仕上げ圧延機6の設備仕様を表2に示す。
また、実施例2では、被圧延材3として、板厚1.6〜2.0mm、板幅1200〜1600mmの低炭素鋼の熱延板を対象とした。そして、その熱延板を熱間圧延し、尾端部の絞り込みトラブルの発生率を調査した。調査したコイルは120コイルである。さらに、チューニング率はαを0.1、βを0.7に設定した。なお、比較例は、上述した実施例1での比較例と同様である。
図5は、実施例2における絞り込みトラブルの発生本数率を示す図である。図5に示すように、比較例の発生本数率0.65%に対して、実施例2での発生本数率は0.05%であった。この検証結果から、絞り込みトラブルの発生本数率を従来例よりも劇的に低減できることが確認できた。
以上説明した通り、実施形態によれば、尾端部の鋼板温度を測定し、尾端部での圧延荷重を予測計算することによって、尾端部での左右圧下バランスが事前に調整され、尾端部の蛇行発生を確実に抑制することができる。
また、尾端部圧延時のレベリング量を変更する際、定常部の張力の幅方向偏差に応じたレベリング操作量に加えて、尾端部の鋼板温度に基づいて予測計算された尾端部圧延時での圧延荷重(定常部圧延時の圧延荷重に対する変化量)を考慮したレベリング操作量が上乗せされた値に変更される。これにより、尾端部圧延時には、尾端部の蛇行量をより適切に低減することが可能なレベリング量を設定することが可能になる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
1 熱間圧延ライン
3 被圧延材
6 仕上げ圧延機
10 制御装置
11 張力測定装置
12 鋼板温度測定装置
13 演算装置
14 圧延荷重測定装置
60a 作業ロール
60b 補強ロール
61 第1の圧延スタンド
62 第2の圧延スタンド
63 圧下装置

Claims (4)

  1. 複数の圧延スタンドを有する圧延機のレベリング量を制御することによって被圧延材の蛇行量を制御する圧延機の制御装置において、
    前記被圧延材の定常部における張力の幅方向分布を測定する張力測定手段と、
    前記定常部の圧延荷重を測定する荷重測定手段と、
    前記圧延機の入側での前記被圧延材の尾端部の温度を測定する温度測定手段と、
    測定された前記尾端部の温度に基づいて前記尾端部の圧延荷重を予測計算する計算手段と、
    前記張力の幅方向分布に基づいて算出された前記定常部の張力の幅方向偏差と、測定された前記定常部の圧延荷重と、予測計算された前記尾端部の予測圧延荷重とに応じて前記圧延機のレベリング量を変更するレベリング制御手段と
    を備えていることを特徴とする圧延機の制御装置。
  2. 複数の圧延スタンドを有する圧延機のレベリング量を制御することによって被圧延材の蛇行量を制御する圧延機の制御方法において、
    前記被圧延材の定常部における張力の幅方向分布と、前記被圧延材の定常部における圧延荷重と、前記圧延機の入側での前記被圧延材の尾端部の温度を測定する測定ステップと、
    測定された前記尾端部の温度に基づいて前記尾端部の圧延荷重を予測計算する予測計算ステップと、
    前記張力の幅方向分布に基づいて算出された前記定常部の張力の幅方向偏差と、測定された前記定常部の圧延荷重と、予測計算された前記尾端部の予測圧延荷重とに応じて前記圧延機のレベリング量を変更するレベリング制御ステップと
    を含むことを特徴とする圧延機の制御方法。
  3. 前記レベリング制御ステップは、前記圧延機のレベリング量を、下式(1)に基づいて求めるステップを含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の圧延機の制御方法。
    ただし、式(1)において、ΔSは前記圧延機のレベリング量であり、αはチューニング率であり、ΔTは前記定常部における張力の幅方向偏差であり、βはチューニング率であり、ΔPは前記尾端部の予測圧延荷重と前記定常部の圧延荷重との差であり、MDsは駆動側のミル定数であり、MFsは作業側のミル定数である。
  4. 前記レベリング制御ステップは、前記チューニング率であるαおよびβを、前記被圧延材の板幅および板厚と、前記定常部の圧延荷重とに応じて決定するステップをさらに含む
    ことを特徴とする請求項3に記載の圧延機の制御方法。
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