JP4877446B2 - 塑性流動締結方法及び塑性流動締結構造 - Google Patents
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請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記応力調整用歯により、前記第2部材の残留応力が他の部位と比較して小さくなる部位に残留応力を作用させることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記第1部材と前記第2部材とを締結させた後、前記第2部材の残留応力が他の部位と比較して大きい部位の外周面に、前記締結用歯の歯溝延出方向へ延びる応力調整用溝が加工されることを特徴とする。
上記第1の目的を達成するために、本発明のうち請求項4に記載の発明は、第1部材の鍔部を第2部材の中空部に嵌合させた状態で前記第2部材を縮径成形させ、前記第2部材を、前記第1部材の前記鍔部の周縁に所定ピッチで設けられ受圧面と斜面とを有する非対称の歯形の各締結用歯間の歯溝に流動させて前記第1部材と前記第2部材とを締結させる塑性流動締結方法であって、前記受圧面を、前記鍔部の周方向の向きが、前記第1部材の軸線回りの角度位相が90度の範囲毎に異なるように配置しておいて、前記第1部材と前記第2部材とを締結させた後、前記第2部材の残留応力が他の部位と比較して大きい部位の外周面に、前記締結用歯の歯溝延出方向へ延びる応力調整用溝が加工されることを特徴とする。
上記第1の目的を達成するために、本発明のうち請求項5に記載の発明は、第1部材の鍔部を第2部材の中空部に嵌合させた状態で前記第2部材を縮径成形させ、前記第2部材を、前記第1部材の前記鍔部の周縁に所定ピッチで設けられ受圧面と斜面とを有する非対称の歯形の各締結用歯間の歯溝に流動させて前記第1部材と前記第2部材とを締結させる塑性流動締結方法であって、前記受圧面を、前記鍔部の周方向の向きが、前記第1部材の軸線回りの角度位相が90度の範囲毎に異なるように配置しておいて、前記第1部材の前記鍔部に作用される応力に応じて前記鍔部を第1部材の半径方向へ塑性変形させることを特徴とする。
上記第2の目的を達成するために、本発明のうち請求項6に記載の発明は、第1部材の鍔部を第2部材の中空部に嵌合させた状態で前記第2部材を縮径成形させ、前記第2部材を、前記第1部材の前記鍔部の周縁に所定ピッチで設けられた受圧面と斜面とを有する非対称の歯形の各締結用歯間の歯溝に流動させて前記第1部材と前記第2部材とを締結させるに際して用いられる塑性流動締結構造であって、前記受圧面は、前記鍔部の周方向の向きが、前記第1部材の軸線回りの角度位相が90度の範囲毎に異なるように配置され、前記第1部材の前記鍔部の周縁に、前記各締結用歯の断面積よりも大きい断面積を有し、前記第2部材に作用させる残留応力を調節させる応力調整用歯が設けられることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記応力調整用歯は、前記第2部材の残留応力が他の部位と比較して小さくなる部位に相対させて配置されると共に軸直角平面による歯断面の面積が前記締結用歯よりも大きく形成されることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項6又は7に記載の発明において、前記第2部材の残留応力が他の部位と比較して大きい部位の外周面に、前記締結用歯の歯溝延出方向へ延びる応力調整用溝が設けられることを特徴とする。
上記第2の目的を達成するために、本発明のうち請求項9に記載の発明は、第1部材の鍔部を第2部材の中空部に嵌合させた状態で前記第2部材を縮径成形させ、前記第2部材を、前記第1部材の前記鍔部の周縁に所定ピッチで設けられた受圧面と斜面とを有する非対称の歯形の各締結用歯間の歯溝に流動させて前記第1部材と前記第2部材とを締結させるに際して用いられる塑性流動締結構造であって、前記受圧面は、前記鍔部の周方向の向きが、前記第1部材の軸線回りの角度位相が90度の範囲毎に異なるように配置され、前記第2部材の残留応力が他の部位と比較して大きい部位の外周面に、前記締結用歯の歯溝延出方向へ延びる応力調整用溝が設けられることを特徴とする。
上記第2の目的を達成するために、本発明のうち請求項10に記載の発明は、第1部材の鍔部を第2部材の中空部に嵌合させた状態で前記第2部材を縮径成形させ、前記第2部材を、前記第1部材の前記鍔部の周縁に所定ピッチで設けられた受圧面と斜面とを有する非対称の歯形の各締結用歯間の歯溝に流動させて前記第1部材と前記第2部材とを締結させるに際して用いられる塑性流動締結構造であって、前記受圧面は、前記鍔部の周方向の向きが、前記第1部材の軸線回りの角度位相が90度の範囲毎に異なるように配置され、前記第1部材の前記鍔部に、該鍔部に作用される応力に応じて前記鍔部を前記第1部材の半径方向へ塑性変形させる応力吸収部が形成されることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、応力調整用歯は、第2部材の残留応力が他の部位と比較して小さくなる部位に相対させて配置されると共に軸直角平面による歯断面の面積が締結用歯よりも大きく形成されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、第2部材の残留応力が他の部位と比較して小さくなる部位に残留応力を作用させることにより、第2部材の残留応力が均一化されて第1部材の鍔部に作用される応力が均一化される。
請求項3及び4に記載の発明では、第2部材の残留応力が他の部位と比較して大きい部位の外周面に締結用歯の歯溝延出方向へ延びる応力調整用溝が加工されることにより、該第2部材の残留応力が他の部位と比較して大きい部位に作用される残留応力が調節されて第2部材の残留応力が均一化される。
請求項5に記載の発明では、鍔部を第1部材の半径方向へ塑性変形させることにより、第1部材に作用される応力の偏倚が吸収されて当該第1部材の応力が均一化される。
請求項6に記載の発明では、応力調整用歯が設けられたことにより、第2部材の残留応力が均一化されて第1部材の鍔部に作用される応力が均一化される。
請求項7に記載の発明では、第2部材の残留応力が他の部位と比較して小さくなる部位に残留応力が作用されて第2部材の残留応力が均一化される。
請求項8及び9に記載の発明では、第2部材の残留応力が他の部位と比較して大きい部位の外周面に締結用歯の歯溝延出方向へ延びる応力調整用溝が加工されることにより、第2部材の残留応力が他の部位と比較して大きい部位に作用される残留応力が調節されて第2部材の残留応力が均一化される。
請求項10に記載の発明では、応力吸収部を第1部材の半径方向へ塑性変形させることにより、第1部材に作用される応力の偏倚が吸収されて当該第1部材の応力が均一化される。
請求項11に記載の発明では、鍔部の環状溝が形成された部位を第1部材の半径方向へ塑性変形させることにより、第1部材に作用される応力の偏倚が吸収されて当該第1部材の応力が均一化される。
本発明の第1の実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。なお、第1の実施の形態では、シャフト部材2(第1部材)とフランジ部材4(第2部材)とを塑性流動締結により一体化させて、図1に示されるハイブリッドシステムのジェネレータに用いられるロータ1が形成される際の塑性流動締結方法及び塑性流動締結構造を説明する。上記フランジ部材4は、材料(材質SPH440)がプレス成形されて略円筒状に形成され、図3及び図6に示されるように、一端に外フランジ4aが形成されると共に該外フランジ4aのフランジ面からロータ1の軸線方向(図4及び図6における紙面視上下方向、以下、単に軸線方向と称す)へ所定位置の部位には上記シャフト部材2を位置決めさせるための段差4bが形成されている。また、図4及び図5に示されるように、上記シャフト部材2は、中空軸部6と該中空軸部6の外周面6aの所定位置に形成された鍔部3とを含んで構成され、該中空軸部6の鍔部3の両側には、高精度(特に真円度)に仕上げられたベアリング嵌着部7が形成されている。
本塑性流動締結構造は、シャフト部材2(第1部材)の鍔部3の周縁に歯形が略鋸刃状に形成された締結用歯5が所定ピッチで設けられ、該シャフト部材2の鍔部3の周縁に設けられる締結用歯5のうち、当該シャフト部材2(ロータ1)の軸線回りの角度位相が0度〜90度の範囲に形成された歯列T1の各締結用歯5と角度位相が180度〜270度の範囲に形成された歯列T3の各締結用歯5とが、受圧面5aを軸線回りの反時計回り方向へ向けられて、また、軸線回りの角度位相が90度〜180度の範囲に形成された歯列T2の各締結用歯5と角度位相が270度〜0度の範囲に形成された歯列T4の各締結用歯5とが、各受圧面5aを軸線回りの時計回り方向へ向けられた。
従って、本塑性流動締結構造は、シャフト部材2の鍔部3の同一直径上の両端に配置された2つの締結用歯5の相互の受圧面5aが、ロータ1の軸線回りに同一方向に向けられているので、このようにしてシャフト部材2とフランジ部材4とが締結されて形成されたロータ1では、軸線回りに作用される両方向の軸トルクが効率的に伝達される。これにより、シャフト部材2とフランジ部材4(第2部材)との間のすべりが阻止されて軸トルク伝達性能が高い製品(ロータ1)を提供することができる。
本塑性流動締結構造は、シャフト部材2の鍔部3の周縁に、材料の塑性流動によりフランジ部材4の残留応力が他の部位と比較して小さくなる部位に作用させる残留応力を増大させるための応力調整用歯9,10が設けられ、フランジ部材4の残留応力が小さくなる部位に作用させる残留応力を増大させた。
従って、各応力調整用歯9,10によりフランジ部材4に作用させる残留応力が調節されてフランジ部材4に作用される残留応力が均一化される。これにより、フランジ部材4の残留応力の偏倚に起因してシャフト部材2の軸直角平面による断面が略楕円形に変形されるのが防止され、フランジ部材4と締結させる前のシャフト部材2の単体での高い精度(特に真円度)が維持されて、高い品質の製品(ロータ1)を提供することができる。また、各応力調整用歯9,10の形状(大きさを含む)を必要に応じて設定することで、フランジ部材4に作用させる残留応力を調節することが可能になる。
応力調整用歯9,10は、その形状及び寸法が必要に応じて設定される。また、応力調整用歯9,10は、必要に応じて配設され、必ずしもシャフト部材2の鍔部3の周縁の2箇所に配置させなくともよい。
本発明の第2の実施の形態を図6〜図10に基づいて説明する。なお、前述の第1の実施の形態と同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付与すると共にその詳細な説明を省く。図7及び図8に示されるように、シャフト部材2の鍔部3の周縁には、相互に隣り合う歯列間、即ち、角度位相が0度、90度、180度、270度の各位置に、軸直角平面による断面の面積が各締結用歯5と比較して小さく略長方形に形成された調整用歯11が配設されている。そして、本塑性流動締結構造は、シャフト部材2をフランジ部材4に対して位置決めさせた状態で当該フランジ部材4を縮径成形させることにより、フランジ部材4の材料がシャフト部材2の鍔部3の周縁に設けられた各締結用歯5間の歯溝に塑性流動されて、シャフト部材2とフランジ部材4とが締結される構造になっている。また、本塑性流動締結構造は、フランジ部材4の材料の塑性流動による残留応力の偏倚によりフランジ部材4の外径が他の部位と比較して小さく形成された部位、即ち、図10に示されるように、残留応力によりフランジ部材4(シャフト部材2)の軸直角平面による断面が楕円形に変形された際の当該楕円の短径方向(図10における紙面視上下方向)両側の部位(本実施の形態では、図8における角度位相が90度の部位と270度の部位)の外周面4cに、シャフト部材2とフランジ部材3とが締結された後、軸線方向(図8における紙面視方向)に延びる断面が略V字状に形成された応力調整用溝12が形成される構造になっている。
本塑性流動締結方法は、シャフト部材2とフランジ部材4とを締結させた後、フランジ部材4の残留応力が他の部位と比較して大きい角度位相が90度の部位と270度の部位、即ち、フランジ部材4に作用される残留応力の偏倚によりフランジ部材4及びシャフト部材2の軸直角平面による断面が略楕円形に変形された際の当該略楕円形の短径を含む軸平面上の部位の外周面4cに、締結用歯5の歯溝方向へ延びる応力調整用溝12が加工される。従って、フランジ部材4に作用される残留応力の偏倚が緩和されて当該フランジ部材4に作用される残留応力が均一化される。これにより、フランジ部材4の残留応力の偏倚に起因してシャフト部材2の軸直角平面による断面が略楕円形に変形されるのが防止され、フランジ部材4と締結させる前のシャフト部材2の単体での高い精度(特に真円度)が維持されて、高い品質の製品(ロータ1)を提供することができる。
応力調整用溝12は、その断面形状及び寸法が必要に応じて設定される。また、応力調整用溝12は、必要に応じてフランジ部材4の外周面4cに配置され、必ずしも2本の溝12を配置させなくてもよい。
本第2の実施の形態の塑性流動締結方法及び塑性流動締結構造と前述した第1の実施の形態の塑性流動締結方法及び塑性流動締結構造とを併用して、フランジ部材4に作用させる残留応力を、応力調整用歯9,10により略均一化させた後に応力調整用溝12により微調整させてもよい。この場合、フランジ部材4に作用させる残留応力が緻密に調整されてより高い精度(品質)の製品を得ることが可能になる。
本発明の第3の実施の形態を図6、図11及び図12に基づいて説明する。なお、前述の第1の実施の形態と同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付与すると共にその詳細な説明を省く。図11に示されるように、シャフト部材2の鍔部3の周縁には、相互に隣り合う歯列間、即ち、角度位相が0度、90度、180度、270度の各位置に、軸直角平面による断面の面積が各締結用歯5と比較して小さく略長方形に形成された調整用歯11が配設されている。そして、本塑性流動締結構造は、シャフト部材2をフランジ部材4に対して位置決めさせた状態で当該フランジ部材4を縮径成形させることにより、フランジ部材4の材料がシャフト部材2の鍔部3の周縁に設けられた各締結用歯5間の歯溝に塑性流動されて、シャフト部材2とフランジ部材4とが締結される構造になっている。また、図11及び図12に示されるように、シャフト部材2の鍔部3には、軸線方向(図12における紙面視上下方向)の両側面に当該シャフト部材2と同軸に設けられた環状溝13が形成されている。これにより、シャフト部材2の鍔部3には、環状溝13間に他の部位と比較して半径方向へ作用される応力に対する機械的強度が小さい軸平面による断面が略長方形に形成された環状の応力吸収部14が形成される構造になっている。
本塑性流動締結構造は、シャフト部材2の鍔部3に、他の部位と比較して半径方向へ作用される応力に対する機械的強度が小さい応力吸収部14が形成されるので、シャフト部材2の鍔部3に作用される応力に応じて当該鍔部3に形成された応力吸収部14を塑性変形させることにより、鍔部3に作用される半径方向に作用される応力の偏倚が吸収され、シャフト部材2の軸直角平面による断面が略楕円形に変形されるのを防ぐことができる。これにより、フランジ部材4と締結させる前のシャフト部材2の単体での高い精度(特に真円度)が維持されて、高い品質の製品(ロータ1)を提供することができる。
応力吸収部14の軸平面による断面の形状は必要に応じて設定すればよく、例えば、各環状溝13を略V字状の溝で構成してもよい。また、シャフト部材2の鍔部3に、半径が異なる複数の応力吸収部14を同心円上に設けて構成してもよい。
Claims (11)
- 第1部材の鍔部を第2部材の中空部に嵌合させた状態で前記第2部材を縮径成形させ、前記第2部材を、前記第1部材の前記鍔部の周縁に所定ピッチで設けられ受圧面と斜面とを有する非対称の歯形の各締結用歯間の歯溝に流動させて前記第1部材と前記第2部材とを締結させる塑性流動締結方法であって、
前記受圧面を、前記鍔部の周方向の向きが、前記第1部材の軸線回りの角度位相が90度の範囲毎に異なるように配置しておいて、
前記第1部材の前記鍔部の周縁に設けられると共に前記各締結用歯の断面積よりも大きい断面積を有する応力調整用歯を、前記受圧面の向きが前記角度位相が90度の範囲毎に異なるように配置されていることにより生じる残留応力の偏倚を打ち消すように配置することにより、前記第2部材に作用させる残留応力を調節することを特徴とする塑性流動締結方法。 - 前記応力調整用歯により、前記第2部材の残留応力が他の部位と比較して小さくなる部位に残留応力を作用させることを特徴とする請求項1に記載の塑性流動締結方法。
- 前記第1部材と前記第2部材とを締結させた後、前記第2部材の残留応力が他の部位と比較して大きい部位の外周面に、前記締結用歯の歯溝延出方向へ延びる応力調整用溝が加工されることを特徴とする請求項1又は2に記載の塑性流動締結方法。
- 第1部材の鍔部を第2部材の中空部に嵌合させた状態で前記第2部材を縮径成形させ、前記第2部材を、前記第1部材の前記鍔部の周縁に所定ピッチで設けられ受圧面と斜面とを有する非対称の歯形の各締結用歯間の歯溝に流動させて前記第1部材と前記第2部材とを締結させる塑性流動締結方法であって、
前記受圧面を、前記鍔部の周方向の向きが、前記第1部材の軸線回りの角度位相が90度の範囲毎に異なるように配置しておいて、
前記第1部材と前記第2部材とを締結させた後、前記第2部材の残留応力が他の部位と比較して大きい部位の外周面に、前記締結用歯の歯溝延出方向へ延びる応力調整用溝が加工されることを特徴とする塑性流動締結方法。 - 第1部材の鍔部を第2部材の中空部に嵌合させた状態で前記第2部材を縮径成形させ、前記第2部材を、前記第1部材の前記鍔部の周縁に所定ピッチで設けられ受圧面と斜面とを有する非対称の歯形の各締結用歯間の歯溝に流動させて前記第1部材と前記第2部材とを締結させる塑性流動締結方法であって、
前記受圧面を、前記鍔部の周方向の向きが、前記第1部材の軸線回りの角度位相が90度の範囲毎に異なるように配置しておいて、
前記第1部材の前記鍔部に作用される応力に応じて前記鍔部を第1部材の半径方向へ塑性変形させることを特徴とする塑性流動締結方法。 - 第1部材の鍔部を第2部材の中空部に嵌合させた状態で前記第2部材を縮径成形させ、前記第2部材を、前記第1部材の前記鍔部の周縁に所定ピッチで設けられた受圧面と斜面とを有する非対称の歯形の各締結用歯間の歯溝に流動させて前記第1部材と前記第2部材とを締結させるに際して用いられる塑性流動締結構造であって、
前記受圧面は、前記鍔部の周方向の向きが、前記第1部材の軸線回りの角度位相が90度の範囲毎に異なるように配置され、
前記第1部材の前記鍔部の周縁に、前記各締結用歯の断面積よりも大きい断面積を有し、前記第2部材に作用させる残留応力を調節させる応力調整用歯が設けられることを特徴とする塑性流動締結構造。 - 前記応力調整用歯は、前記第2部材の残留応力が他の部位と比較して小さくなる部位に相対させて配置されると共に軸直角平面による歯断面の面積が前記締結用歯よりも大きく形成されることを特徴とする請求項6に記載の塑性流動締結構造。
- 前記第2部材の残留応力が他の部位と比較して大きい部位の外周面に、前記締結用歯の歯溝延出方向へ延びる応力調整用溝が設けられることを特徴とする請求項6又は7に記載の塑性流動締結構造。
- 第1部材の鍔部を第2部材の中空部に嵌合させた状態で前記第2部材を縮径成形させ、前記第2部材を、前記第1部材の前記鍔部の周縁に所定ピッチで設けられた受圧面と斜面とを有する非対称の歯形の各締結用歯間の歯溝に流動させて前記第1部材と前記第2部材とを締結させるに際して用いられる塑性流動締結構造であって、
前記受圧面は、前記鍔部の周方向の向きが、前記第1部材の軸線回りの角度位相が90度の範囲毎に異なるように配置され、
前記第2部材の残留応力が他の部位と比較して大きい部位の外周面に、前記締結用歯の歯溝延出方向へ延びる応力調整用溝が設けられることを特徴とする塑性流動締結構造。 - 第1部材の鍔部を第2部材の中空部に嵌合させた状態で前記第2部材を縮径成形させ、前記第2部材を、前記第1部材の前記鍔部の周縁に所定ピッチで設けられた受圧面と斜面とを有する非対称の歯形の各締結用歯間の歯溝に流動させて前記第1部材と前記第2部材とを締結させるに際して用いられる塑性流動締結構造であって、
前記受圧面は、前記鍔部の周方向の向きが、前記第1部材の軸線回りの角度位相が90度の範囲毎に異なるように配置され、
前記第1部材の前記鍔部に、該鍔部に作用される応力に応じて前記鍔部を前記第1部材の半径方向へ塑性変形させる応力吸収部が形成されることを特徴とする塑性流動締結構造。 - 前記応力吸収部は、前記鍔部の両側面に設けられて前記第1部材の軸線と同軸上に配置された半径が略等しい環状溝間に形成されることを特徴とする請求項10に記載の塑性流動締結構造。
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