JP4868702B2 - 高分子電解質型燃料電池用加湿部材及び高分子電解質型燃料電池用セパレータ - Google Patents

高分子電解質型燃料電池用加湿部材及び高分子電解質型燃料電池用セパレータ Download PDF

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Description

本発明は、親水性多孔質炭素材を用いた高分子電解質型燃料電池用加湿部材、及び、親水性多孔質炭素材を用いた高分子電解質型燃料電池用セパレータに関する。
近年、電解質としてプロトン導電性の固体高分子膜を用いた高分子電解質型燃料電池(以下、PEFCともいう)の開発が進められている。
図1は、PEFCを構成する単セルの構造を模式的に示した断面図である。
図1に示した通り、PEFCの単セル10では、固体高分子電解質膜11の両面に空気極12(正極)と燃料極13(負極)とがそれぞれ配置されて膜電極接合体14を構成しており、空気極12と燃料極13の外側には、セパレータ15がそれぞれ当接されている。
なお、このようなPEFCの単セル10から得られる電位差(電圧)は小さいため、実際に使用する場合は、PEFCの単セル10を複数積層してスタックを形成し、大きな電位差(電圧)が得られるようにする。
PEFCでは、燃料極13に燃料ガスを供給し、空気極12に空気を供給すると、燃料極13においては、下記反応式(1)に示す反応が起こり、空気極12においては、下記反応式(2)に示す反応が起こる。
その結果、PEFC全体では、下記反応式(3)に示す反応が起こることとなる。
2H→4H+4e・・・(1)
+4H+4e→2HO・・・(2)
2H+O→2HO・・・(3)
このように、PEFCでは、燃料極13において反応式(1)で表される反応により電子(4e)が生成し、この電子が外部負荷回路を経由して空気極12に移動する際に、外部負荷回路において行う仕事が電力として取り出される。
また同時に、PEFCでは、燃料極13において反応式(1)で表される反応により水素イオン(4H)が生成し、この水素イオンが固体高分子電解質膜11を経由して空気極12に移動し、酸素と反応する。その結果、PEFCでは、上記反応式(2)及び(3)に示したように、発電に伴って水素と酸素とが反応して、空気極12において水が生成することとなる。
ここで、固体高分子電解質膜11内における水素イオンの移動を円滑に進めるためには、固体高分子電解質膜11が充分な水分を保持していることが重要であり、固体高分子電解質膜11を飽和状態まで含水させることで最大のプロトン導電性が得られることが分かっている。
固体高分子電解質膜11を充分に含水させるためには、通常、空気極12において生成する水分では不充分であるため、セル外部で燃料ガスを加湿し、固体高分子電解質膜11に水分を供給する方法が用いられる。
しかしながら、システムの簡素化やエネルギー効率の観点から、PEFCの運転を加湿装置なしで行いたいという要求が高まってきていた。また、PEFCの高出力化につれ、水素イオンの移動に伴う燃料極13側からの水の持ち去り(電気浸透現象)が起こり、特に燃料極13側の固体高分子電解質膜11内が乾燥し、電気抵抗が増大する結果、PEFCの出力密度が低下することになるという問題があった。
これに対して、特許文献1には、セパレータ15を親水性多孔質材により形成し、セパレータの内部にPEFCを冷却するための冷却水を流すことにより、冷却水を固体高分子電解質膜11の加湿に利用する内部加湿方式のPEFCが開示されている。また、内部加湿方式のPEFCとしては、セパレータの内部に冷却水を流す構成以外にも、図2に示したような、親水性多孔質材により形成した加湿部材とセパレータとを併用し、加湿部材とセパレータとの間に冷却水を流す構造のものも知られている。このような内部加湿方式のPEFCでは、親水性多孔質材が有する水の輸送特性(毛管現象)を利用して燃料極13に水を供給する。
内部加湿方式のPEFCの加湿部材や加湿機能を備えたセパレータに使用される親水性多孔質材は、保水性及び透過性に優れ、ある程度の強度を有するとともに、セル外部から燃料ガス、空気、冷却水等をセル内部に供給するための複数の溝を、加湿部材や加湿機能を備えたセパレータに形成できるように成形性及び加工性に優れたものである必要がある。また、スタックを組んで使用した際に電力の損失が発生しないように導電性に優れたものである必要がある。もちろん、安価に製造できることが望ましい。
従来、親水性多孔質材としては、例えば、アモルファスカーボン、コークス粉末及びバインダーピッチを原材料とする特殊炭素材等の炭素系素材が使用されている。
また、加湿部材や加湿機能を備えたセパレータに溝を形成する方法としては、あらかじめ溝のパターンが形成された型を使用し、射出成形の際に溝を形成する方法と、所望の加湿部材や加湿機能を備えたセパレータよりも大きなサイズで作製した後、切削加工により溝を形成する方法の2通りがある。
なお、後者の方法では、親水性多孔質材が軟らかくなければ切削加工が困難であり、親水性多孔質材のショア硬さが概ね80以下である必要がある。
アモルファスカーボンからなる加湿部材や加湿機能を備えたセパレータを作製する場合、あらかじめ溝のパターンが形成された型を使用した射出成形により、フェノール樹脂等からなる原材料粉末を所定の形状とする。射出成形後の成形体は、電気抵抗が高いので、通常、焼成、黒鉛化等の処理を施して電気抵抗を下げる。難黒鉛化性の原材料を使用すれば、焼成・黒鉛化しても黒鉛化が必要以上に進行しないので、親水性を得ることができ、加湿部材や加湿機能を備えたセパレータとして使用したときに充分に水分の輸送を行うことができ、燃料ガスを充分に加湿することができる。
しかしながら、この方法では、焼成、黒鉛化時における寸法収縮が大きいため、形状のコントロールが困難であり、得られるアモルファスカーボンからなる加湿部材や加湿機能を備えたセパレータの寸法精度が低いという問題があった。
一方、コークス粉末及びバインダーピッチを原材料とする特殊炭素材からなる加湿部材や加湿機能を備えたセパレータを作製する場合、コークス粉末をバインダーピッチとともに約200℃で混練し、得られた塊状物を、再度粉砕した後、冷間等方圧成形(CIP成形)等の方法で成形し、約1000℃で焼成した後、2500〜3000℃で黒鉛化する。
しかしながら、黒鉛化が進行すると、親水性が失われるので、このような特殊炭素材からなる加湿部材や加湿機能を備えたセパレータでは、ショア硬さが60以下となるものの、水分の輸送を充分に行うことができず、燃料ガスを充分に加湿することができない。
黒鉛化を進行させないようにして親水性を改善するためには、黒鉛化温度を2000℃未満に下げるか、黒鉛化処理を行わなければよいが、ショア硬さが80以上となり、このような特殊炭素材では、溝の形成等の形状加工が困難となる。
また、親水性と加工性とを両立させる方法として、2000℃以上で黒鉛化し、ショア硬さ80以下にした特殊炭素材を加湿部材やセパレータの形状に加工した後、特殊炭素材に界面活性剤等を含浸させる方法があるが、PEFCの使用中に界面活性剤が流失して、親水性が低下するうえに、PEFC内に不純物が流出することになり、出力低下の原因となることもある。
また、コークス粉末及びバインダーピッチを原材料とする特殊炭素材をあらかじめ溝のパターンが形成された型を使用し、型押し成形し、焼成、黒鉛化することも可能であるが、焼成、黒鉛化時にそれぞれ5〜10%寸法収縮するうえに、変形も発生するため、得られる特殊炭素材からなる加湿部材や加湿機能を備えたセパレータの寸法精度が低いという問題があった。
特開平6−231793号公報
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、保水性、透過性及び導電性に優れ、ある程度の強度を有するとともに、成形性及び加工性に優れており、内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータに好適に使用することができる親水性多孔質材、この親水性多孔質材を用いた高分子電解質型燃料電池用加湿部材、及び、この親水性多孔質材を用いた高分子電解質型燃料電池用セパレータを提供することを目的とするものである。
第一の本発明の親水性多孔質炭素材は、バインダー樹脂からなる被覆層が表面に形成された黒鉛粉末を成形加工し、600℃以上で焼成することにより得られることを特徴とする。
第二の本発明の親水性多孔質炭素材は、結晶性炭素からなる基材粒子と、上記基材粒子の表面に形成された非晶性炭素からなる被覆層とから構成される炭素粒子の焼結体であることを特徴とする。
なお、本明細書において、結晶性炭素とは、黒鉛化度が高く、結晶度の高い構造の炭素材を意味し、偏光顕微鏡で観察すると、観察方向に応じて異なる色に見える。
また、本明細書において、非晶性炭素とは、黒鉛化度が低く、微小な結晶子がランダムに配列された構造の炭素材を意味し、偏光顕微鏡で観察すると、観察方向に関わらず同じ色に見える。
第二の本発明の親水性多孔質炭素材は、基材粒子の平均粒子直径が10〜40μmであり、かつ、被覆層の平均厚さが2〜10μmであることが望ましい。
なお、基材粒子の平均粒子直径とは、基材粒子が結晶性炭素からなる微粒子の凝集体であり、上記凝集体の表面に被覆層が形成されている場合には、上記凝集体の平均粒子直径を意味する。
第一及び第二の本発明の親水性多孔質炭素材は、真比重が2.05以上であり、かつ、表面のX線回折による分析で、(002)面の面間隔が0.341nm以上であることが望ましい。
なお、本明細書において、真比重とは、多孔質体の見かけ上の容積から空孔の容積を除いた多孔質体の真の体積A(cm)を基準とする比重であり、多孔質体の真の体積A(cm)と多孔質体の重量B(g)との比(B/A)に等しい。
第一及び第二の本発明の親水性多孔質炭素材は、開気孔率が10%以上であることが望ましい。
なお、本明細書において、開気孔率とは、多孔質体の見かけ上の容積Pと、多孔質体の外部に通じた空孔の容積の総和Qとの比(Q/P)を意味する。
第三の本発明の高分子電解質型燃料電池用加湿部材は、第一又は第二の本発明の親水性多孔質炭素材を用いてなることを特徴とする。
第四の本発明の高分子電解質型燃料電池用セパレータは、第一又は第二の本発明の親水性多孔質炭素材を用いてなることを特徴とする。
第一の本発明の親水性多孔質材によれば、基材が導電性及び加工性に優れた黒鉛粉末から構成されているため、導電性に優れ、ある程度の強度を有するとともに、切削加工が容易で加工性に優れており、また、上記黒鉛粉末の表面にバインダー樹脂を炭素化して作製された被覆層が形成されているため、その表面(孔内における表面を含む)が親水性であり、保水性に優れている。
また、第一の本発明の親水性多孔質材によれば、黒鉛粉末を用い、600℃以上で焼成することにより製造するため、基材の黒鉛化を行う必要がなく、製造時における寸法収縮が少なく、形状精度が高い。なお、焼成温度が600℃未満であると、バインダー樹脂を充分に炭素化することができない。
さらに、第一の本発明の親水性多孔質材によれば、バインダー樹脂からなる被覆層が表面に形成された黒鉛粉末を成形加工して製造するものであるため、成形性に優れ、また、多孔質体であるため、透過性にも優れている。
従って、第一の本発明の親水性多孔質材を内部加湿方式のPEFCにおける加湿部材やセパレータに使用すれば、親水性(保水性)及び透過性に優れるとともに、加工性及び成形性に優れているので、表面に形状精度の高い溝を設けて、燃料ガスを供給する溝の表面まで冷却水を供給し、燃料ガスを充分に加湿することができる。また、充分な導電性を有しており、形状加工が容易であるため安価に製造することができる。
第二の本発明の親水性多孔質材によれば、基材が導電性及び加工性に優れた結晶性炭素から構成されているため、導電性に優れ、ある程度の強度を有するとともに、切削加工が容易で加工性に優れており、また、上記結晶性炭素からなる基材粒子の表面に非晶性炭素からなる被覆層が形成されているため、その表面(孔内における表面を含む)が親水性であり、保水性に優れている。
さらに、第二の本発明の親水性多孔質材によれば、多孔質体であるため、透過性に優れている。
従って、第二の本発明の親水性多孔質材を内部加湿方式のPEFCにおける加湿部材やセパレータに使用すれば、親水性(保水性)及び透過性に優れるとともに、加工性に優れているので、表面に形状精度の高い溝を設けて、燃料ガスを供給する溝の表面まで冷却水を供給し、燃料ガスを充分に加湿することができる。また、充分な導電性を有しており、形状加工が容易であるため安価に製造することができる。
第二の本発明の親水性多孔質材は、基材粒子の平均粒子直径が10〜40μmであり、かつ、被覆層の平均厚さが2〜10μmであると、基材粒子と被覆層とがそれぞれの機能を充分に発揮することができるので、導電性及び加工性と、親水性(保水性)とのバランスに優れ、内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータに好適に用いることができる。
基材粒子の平均粒子直径が10μm未満であったり、被覆層の平均厚さが10μmを超えたりすると、導電性、加工性及び透過性が充分でないことがある。基材粒子の平均粒子直径が40μmを超えると、加湿部材や水浸透型のセパレータとして用いられた際に、燃料ガスを適度に加湿できないことがある。被覆層の平均厚さが2μm未満であると、親水性(保水性)が充分でないことがある。
第一又は第二の本発明の親水性多孔質材は、真比重が2.05以上であり、かつ、表面のX線回折による分析で、(002)面の面間隔が0.341nm以上であると、基材粒子と被覆層とがそれぞれの機能を充分に発揮することができるので、導電性及び加工性と、親水性(保水性)とのバランスに優れ、内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータに好適に用いることができる。
真比重が2.05未満であると、基材粒子を構成する真比重が大きい結晶性炭素(真比重2.26近傍)に対して、被覆層を構成する真比重が小さい非晶性炭素の割合が多過ぎ、導電性及び加工性が充分でないことがある。表面のX線回折による分析で、(002)面の面間隔が0.341nm未満であると、第一又は第二の本発明の親水性多孔質材の表面は、黒鉛化度が高過ぎ、充分な親水性(保水性)を有していないことがある。
なお、表面のX線回折による分析で得られる(002)面の面間隔は、第二の本発明の親水性多孔質材であれば、非晶性炭素からなる被覆層を構成する結晶の面間隔を表すものであり、切削加工等が施された加工面では、基材粒子がむき出しになっている部分が含まれることがあるので、そのような場合には、加工面の基材粒子がむき出しになっていない部分又は未加工面で(002)面の面間隔を測定する必要がある。
第一又は第二の本発明の親水性多孔質材は、開気孔率が10%以上であると、透過性に特に優れ、内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータに用いた際に、燃料ガスを充分に加湿することができる。
第三の本発明の高分子電解質型燃料電池用加湿部材、及び、第四の本発明の高分子電解質型燃料電池用セパレータによれば、親水性(保水性)、透過性及び導電性に優れ、ある程度の強度を有するとともに、加工性に優れた第一又は第二の本発明の親水性多孔質材を用いているので、高分子電解質型燃料電池に供給される燃料ガスを冷却水により充分に加湿させることができる。これにより、高分子電解質型燃料電池を大出力で運転しても、固体高分子電解質膜が乾燥して電気抵抗が増大しないので、高分子電解質型燃料電池から高出力を得ることができる。
まず、第一の本発明の親水性多孔質炭素材について説明する。
第一の本発明の親水性多孔質炭素材は、バインダー樹脂からなる被覆層が表面に形成された黒鉛粉末を成形加工し、600℃以上で焼成することにより得られることを特徴とする。
上記バインダー樹脂としては、親水性であって、黒鉛粉末同士を接着できるものであれば特に限定されず、例えば、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、フラン樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリアセタール、ブタジエンゴム等が挙げられる。なかでも、フェノール樹脂は、黒鉛化が進行しにくく、固定炭素が多いので好適に用いられる。
上記黒鉛粉末としては特に限定されず、例えば、人造黒鉛、天然黒鉛、キッシュ黒鉛等の粉末が挙げられる。
上記黒鉛粉末の平均粒子直径の望ましい下限は10μmであり、望ましい上限は40μmである。10μm未満であると、第一の本発明の親水性多孔質炭素材の導電性及び加工性が充分でなかったり、開気孔率が小さくなり過ぎて透過性が充分でなかったりすることがある。40μmを超えると、第一の本発明の親水性多孔質炭素材の開気孔率が大きくなり過ぎ、内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータとして用いられた際に、燃料ガスを過度に加湿してしまうことがある。
なお、黒鉛粉末の平均粒子直径とは、黒鉛粉末が微粒子の凝集体であり、上記凝集体の表面に被覆層が形成される場合には、上記凝集体の平均粒子直径を意味する。
上記黒鉛粉末の表面に被覆層を形成する方法としては特に限定されず、例えば、転動造粒法、スプレードライ(噴霧乾燥)法、メカノケミカルを利用した乾式造粒法等が挙げられる。
上記バインダー樹脂の上記黒鉛粉末に対する配合量の望ましい下限は30重量%であり、望ましい上限は60重量%である。30重量%未満であると、上記被覆層の厚さが薄くなり過ぎ、第一の本発明の親水性多孔質炭素材の親水性(保水性)が充分でなかったり、第一の本発明の親水性多孔質炭素材を用いて内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータを作製した際に、充分な強度が得られなかったりすることがある。60重量%を超えると、上記被覆層の厚さが厚くなり過ぎ、第一の本発明の親水性多孔質炭素材を用いて内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータを作製し、これを使用した際に、燃料ガスを適度に加湿することができないことがある。
上記被覆層の厚さの望ましい下限は2μmであり、望ましい上限は10μmである。2μm未満であると、第一の本発明の親水性多孔質炭素材の親水性(保水性)が充分でないことがあり、10μmを超えると、第一の本発明の親水性多孔質炭素材の導電性及び加工性が充分でなかったり、開気孔率が小さくなり過ぎて透過性が充分でなかったりすることがある。
上記被覆層が表面に形成された黒鉛粉末を成形加工する方法としては特に限定されず、型押し成形等の公知の成形方法を用いることができる。
なお、上記成形加工で作製する成形体の形状としては、第一の本発明の親水性多孔質炭素材が切削加工可能なものであることから特に限定されないが、後に切削加工を行わない場合には、後の焼成工程における若干の寸法変化を考慮して、所望の形状とほぼ同じ形状とする。
上記成形体を焼成する際の焼成温度は、600℃以上である。600℃以上で焼成することにより、被覆層を構成するバインダー樹脂を硬化させ、さらに炭素化することができる。
上記焼成温度の望ましい下限は700℃である。700℃未満であると、被覆層を構成するバインダー樹脂を充分に炭素化できず、第一の本発明の親水性多孔質炭素材の導電性が不充分となることがある。また、導電性の向上等の必要に応じて、上記焼成工程の後に2000℃以上での黒鉛化処理を行ってもよく、2300℃以下で行うことが望ましい。なお、上記黒鉛化処理を行う場合には、フェノール樹脂等の難黒鉛化性のバインダー樹脂を使用することが望ましい。2300℃以上で黒鉛化処理を行ったり、ピッチ等の易黒鉛化性のバインダー樹脂を使用して黒鉛化処理を行ったりすると、被覆層の表面の親水性(保水性)が充分でなくなってしまう。
上述の方法により得られる第一の本発明の親水性多孔質炭素材は、基材が導電性及び加工性に優れた黒鉛粉末から構成されているため、導電性に優れ、ある程度の強度を有するとともに、切削加工が容易で加工性に優れており、基材の黒鉛化を行う必要がなく、製造時における寸法収縮が少なく、形状精度が高い。
また、第一の本発明の親水性多孔質炭素材は、上記黒鉛粉末の表面にバインダー樹脂を原料とする被覆層が形成されているため、親水性処理を行わなくてもその表面(孔内における表面を含む)が親水性であり、保水性に優れている。
さらに、第一の本発明の親水性多孔質材は、バインダー樹脂からなる被覆層が表面に形成された黒鉛粉末を成形加工して製造するものであるため、成形性に優れ、また、多孔質体であるため、透過性にも優れている。
第一の本発明の親水性多孔質材における真比重は、2.05以上であることが望ましい。
2.05以上であると、黒鉛粉末を原料とする基材粒子と、バインダー樹脂を原料とする被覆層とにそれぞれの機能を充分に発揮させ、導電性及び加工性と、親水性(保水性)とのバランスに優れた第一の本発明の親水性多孔質材を得ることができる。2.05未満であると、真比重が大きい上記基材粒子に対して、真比重が小さい被覆層の割合が多過ぎ、導電性及び加工性が充分でないことがある。より望ましくは2.10以上である。
なお、上記真比重は、JIS R 7222「黒鉛素材の物理特性測定方法」に準拠した測定方法により測定することができる。
第一の本発明の親水性多孔質材は、表面のX線回折による分析で、(002)面の面間隔が0.341nm以上であることが望ましい。0.341nm未満であると、上記被覆層が充分な親水性(保水性)を有していなかったり、上記被覆層が充分に形成されていなかったりするために表面が充分な親水性(保水性)を有していないことがある。
第一の本発明の親水性多孔質炭素材における開気孔率は、10%以上であることが望ましい。10%以上であると、透過性に特に優れるので、内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータとして用いられた際に、燃料ガスを充分に加湿することができる。より望ましくは15%以上である。
また、上記開気孔率は、50%以下であることが望ましい。50%を超えると、内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータとして用いられた際に、必要とされる強度を満たさなかったり、燃料ガスを過度に加湿してしまったりすることがある。
なお、上記開気孔率は、例えば、JIS R 1655「ファインセラミックスの水銀圧入法による成形体気孔径分布試験方法」に記載されているような水銀圧入法により測定することができる。測定に使用される圧力は、190MPaまでである。
第一の本発明の親水性多孔質炭素材における平均細孔半径の望ましい下限は1.0μmであり、望ましい上限は10μmである。1.0μm未満であると、開気孔率が小さくなり過ぎて透過性が充分でないことがある。10μmを超えると、開気孔率が大きくなり過ぎ、内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータとして用いられた際に、燃料ガスを過度に加湿してしまうことがある。
なお、上記平均細孔半径を測定する方法としては特に限定されないが、JIS R 1655「ファインセラミックスの水銀圧入法による成形体気孔径分布試験方法」に記載されているような水銀圧入法が望ましい。
第一の本発明の親水性多孔質炭素材における通気率の望ましい下限は0.2cm/sであり、望ましい上限は3cm/sである。0.2cm/s未満であると、内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータとして用いても、透過性が不足して、燃料ガスを充分に加湿することができないことがある。3cm/sを超えると、内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータとして用いられた際に、必要とされる強度を満たさなかったり、燃料ガスを過度に加湿してしまったりすることがある。
なお、通気率は、透過ガスの容積(cm・atm)×試料の厚さ(cm)/(試料の面積(cm)×透過ガスの圧力差(atm)×時間(秒))により求められる。
第一の本発明の親水性多孔質炭素材におけるショア硬さHSは、80以下であることが望ましい。80を超えると、硬過ぎるために切削加工等の2次加工が困難となり、高い寸法精度で形状加工を行うことができないことがある。
なお、ショア硬さHSは、JIS Z 2246に規定されたショア硬さ試験方法に基づき測定されるものであり、一定の高さhから試料の試験面上に落下させたハンマのはね上がり高さhを用いて、試料の硬さを測定するショア硬さ試験において、HS=k×h/hで算出される値である。kは、ショア硬さHSとするための係数である。
第一の本発明の親水性多孔質炭素材の用途としては、例えば、内部加湿方式のPEFCにおける加湿部材やセパレータ、水や水溶液を吐出するノズル等の構成材料が挙げられる。なかでも、内部加湿方式のPEFCにおける加湿部材やセパレータの構成材料として好適に用いることができる。
第一の本発明の親水性多孔質材を内部加湿方式のPEFCにおける加湿部材やセパレータに使用すれば、親水性(保水性)及び透過性に優れるとともに、加工性及び成形性に優れているので、表面に形状精度の高い溝を設けて、燃料ガスを供給する溝の表面まで冷却水を供給し、燃料ガスを充分に加湿することができる。また、充分な導電性を有しており、形状加工が容易であるため安価に製造することができる。
次に、第二の本発明の親水性多孔質炭素材について説明する。
第二の本発明の親水性多孔質炭素材は、結晶性炭素からなる基材粒子と、上記基材粒子の表面に形成された非晶性炭素からなる被覆層とから構成される炭素粒子の焼結体であることを特徴とする。
上記基材粒子を構成する結晶性炭素としては、例えば、人造黒鉛、天然黒鉛、キッシュ黒鉛等が挙げられる。
上記基材粒子の平均粒子直径の望ましい下限は10μmであり、望ましい上限は40μmである。10μm未満であると、第二の本発明の親水性多孔質炭素材の導電性及び加工性が充分でなかったり、開気孔率が小さくなり過ぎて透過性が充分でなかったりすることがある。40μmを超えると、第二の本発明の親水性多孔質炭素材の開気孔率が大きくなり過ぎ、内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータとして用いられた際に、燃料ガスを過度に加湿してしまうことがある。
上記被覆層を構成する非晶性炭素としては、例えば、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、フラン樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリアセタール、ブタジエンゴム等の樹脂を炭素化したもの等が挙げられる。
上記被覆層の厚さの望ましい下限は2μmであり、望ましい上限は10μmである。2μm未満であると、第二の本発明の親水性多孔質炭素材の親水性(保水性)が充分でないことがあり、10μmを超えると、第二の本発明の親水性多孔質炭素材の導電性及び加工性が充分でなかったり、開気孔率が小さくなり過ぎて透過性が充分でなかったりすることがある。
第二の本発明の親水性多孔質材は、基材粒子の平均粒子直径が10〜40μmであり、かつ、被覆層の平均厚さが2〜10μmであることが望ましい。これにより、基材粒子と被覆層とにそれぞれの機能を充分に発揮させることができるので、導電性及び加工性と、親水性(保水性)とのバランスに優れ、内部加湿方式のPEFCにおける加湿部材やセパレータに好適に用いることができる。
第二の本発明の親水性多孔質材における真比重は、2.05以上であることが望ましい。
2.05以上であると、上記基材粒子と上記被覆層とにそれぞれの機能を充分に発揮させ、導電性及び加工性と、親水性(保水性)とのバランスに優れたものとなる。2.05未満であると、真比重が大きい基材粒子に対して、真比重が小さい被覆層の割合が多過ぎ、導電性及び加工性が充分でないことがある。より望ましくは2.10以上である。
第二の本発明の親水性多孔質材は、表面のX線回折による分析で、(002)面の面間隔が0.341nm以上であることが望ましい。(002)面の面間隔が0.341nm以上であると、表面が充分な親水性(保水性)を有している。(002)面の面間隔が0.341nm未満であると、上記被覆層が充分な親水性(保水性)を有していなかったり、上記被覆層が充分に形成されていなかったりすることがある。
第二の本発明の親水性多孔質炭素材における開気孔率は、10%以上であることが望ましい。10%以上であると、透過性に特に優れるので、内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータとして用いられた際に、燃料ガスを充分に加湿することができる。より望ましくは15%以上である。
また、上記開気孔率は、50%以下であることが望ましい。50%を超えると、内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータとして用いられた際に、必要とされる強度を満たさなかったり、燃料ガスを過度に加湿してしまったりすることがある。
なお、上記開気孔率は、JIS R 7222「黒鉛素材の物理特性測定方法」に準拠した測定方法により測定することができる。
第二の本発明の親水性多孔質炭素材における平均細孔半径の望ましい下限は1.0μmであり、望ましい上限は10μmである。1.0μm未満であると、開気孔率が小さくなり過ぎて透過性が充分でないことがある。2μmを超えると、開気孔率が大きくなり過ぎ、内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータとして用いられた際に、燃料ガスを過度に加湿してしまうことがある。
なお、上記平均細孔半径を測定する方法としては特に限定されないが、水銀圧入法が望ましい。
第二の本発明の親水性多孔質炭素材における通気率の望ましい下限は0.2cm/sであり、望ましい上限は3cm/sである。0.2cm/s未満であると、内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータとして用いても、透過性が不足して、燃料ガスを充分に加湿することができないことがある。3cm/sを超えると、内部加湿方式のPEFCの加湿部材やセパレータとして用いられた際に、必要とされる強度を満たさなかったり、燃料ガスを過度に加湿してしまったりすることがある。
なお、通気率は、透過ガスの容積(cm・atm)×試料の厚さ(cm)/(試料の面積(cm)×透過ガスの圧力差(atm)×時間(秒))により求められる。
第二の本発明の親水性多孔質炭素材におけるショア硬さHSは、80以下であることが望ましい。80を超えると、硬過ぎるために切削加工等の2次加工が困難となり、高い寸法精度で形状加工を行うことができないことがある。
このような第二の本発明の親水性多孔質材を製造する方法としては特に限定されず、例えば、第一の本発明の親水性多孔質材を製造する方法と同様の方法等が挙げられる。
なお、成形加工で作製する成形体の形状としては、第一の本発明の親水性多孔質材と同様に、第二の本発明の親水性多孔質炭素材が切削加工可能なものであることから特に限定されないが、後に切削加工を行わない場合には、後の焼成工程における若干の寸法変化を考慮して、所望の形状とほぼ同じ形状とする。
また、第一の本発明の親水性多孔質材を製造する場合と同様に、導電性の向上等の必要に応じて、焼成工程の後に2000℃以上での黒鉛化処理を行ってもよく、2300℃以下で行うことが望ましい。なお、上記黒鉛化処理を行う場合には、フェノール樹脂等の難黒鉛化性のバインダー樹脂を使用することが望ましい。2300℃以上で黒鉛化処理を行ったり、ピッチ等の易黒鉛化性のバインダー樹脂を使用して黒鉛化処理を行ったりすると、被覆層の表面の親水性(保水性)が充分でなくなってしまう。
第二の本発明の親水性多孔質炭素材は、基材粒子が導電性及び加工性に優れた結晶性炭素から構成されているため、導電性に優れ、ある程度の強度を有するとともに、切削加工が容易で加工性に優れており、また、上記基材粒子の表面に被覆層が形成されているため、親水性処理を行わなくてもその表面(孔内における表面を含む)が親水性であり、保水性に優れている。
さらに、第二の本発明の親水性多孔質材によれば、多孔質体であるため、透過性に優れている。
第二の本発明の親水性多孔質炭素材の用途としては、例えば、内部加湿方式のPEFCにおける加湿部材やセパレータ、水や水溶液を吐出するノズル等の構成材料が挙げられる。なかでも、内部加湿方式のPEFCにおける加湿部材やセパレータの構成材料として好適に用いることができる。
第二の本発明の親水性多孔質材を内部加湿方式のPEFCにおける加湿部材やセパレータに使用すれば、親水性(保水性)及び透過性に優れるとともに、加工性及び成形性に優れているので、表面に形状精度の高い溝を設けて、燃料ガスを供給する溝の表面まで冷却水を供給し、燃料ガスを充分に加湿することができる。また、充分な導電性を有しており、形状加工が容易であるため安価に製造することができる。
次いで、第三の本発明のPEFC用加湿部材について説明する。
第三の本発明の高分子電解質型燃料電池用加湿部材は、第一又は第二の本発明の親水性多孔質炭素材を用いてなることを特徴とする。
第三の本発明のPEFC用加湿部材の構造について、図2及び図3を参照しながら説明する。
図2は、第三の本発明のPEFC用加湿部材を用いたPEFCの単セルの構造の一例を模式的に示した断面図である。図3は、第三の本発明のPEFC用加湿部材の燃料極側の面の一例を模式的に示した平面図である。
図2に示したPEFCの単セル20では、固体高分子電解質膜21の両面に空気極22(正極)と燃料極23(負極)とがそれぞれ配置されて膜電極接合体24を構成しており、燃料極23の外側にPEFC用加湿部材50が当接され、空気極22の外側にセパレータ60が当接されている。
なお、PEFC用加湿部材50は、第三の本発明のPEFC用加湿部材であり、水を浸透させることができるものである。また、図2では、PEFC用加湿部材50は、燃料極23とセパレータ60との間に設けられているが、固体高分子電解質膜21を加湿する目的であれば、空気極22とセパレータ60との間に設けられてもよい。
図2及び3に示したように、第三の本発明のPEFC用加湿部材50は、燃料極23と接する側の面に燃料ガスの流路となる燃料ガス溝51が設けられ、PEFC用セパレータ60の冷却水溝61が設けられた面と接する側の面が平面となった板状体である。
燃料ガス溝51は、図3の横方向に設けられた2本の横溝51aと、図3の縦方向に設けられ、両端が2本の横溝51aに繋がった多数の平行な縦溝51bとからなる。燃料ガス溝51の両端には、燃料ガスを各セルの燃料ガス溝51に供給するための燃料ガス孔52と、燃料ガスを各セルの燃料ガス溝51から排出させるための燃料ガス孔53とが設けられている。
PEFC用加湿部材50では、外部より燃料ガスが燃料ガス孔52を通じて燃料ガス溝51に連続的に供給され、使用後の燃料ガスが燃料ガス孔53を通じて連続的に排出される。なお、上記燃料ガスは、水素又は水素を生成しやすい常温で気体の物質である。
燃料ガス溝51の断面形状としては特に限定されず、例えば、凹形等が挙げられる。
燃料ガス溝51の深さとしては特に限定されないが、PEFC用加湿部材50の厚さの半分以下であることが望ましい。PEFC用加湿部材50の強度を、単セルを複数積層したスタック構造としても変形や破損を生じないものとするためである。
第三の本発明のPEFC用加湿部材に設けられる燃料ガス溝のパターンとしては特に限定されず、例えば、図4に示したような、1本の蛇行した燃料ガス溝56がPEFC用加湿部材70の中央部全体に設けられたもの等であってもよい。
なお、上記燃料ガス溝は、第三の本発明のPEFC用加湿部材の中央部に均一に設けられることが望ましい。燃料極と燃料ガスとの接触面積を充分に確保し、燃料極に均一に燃料ガスを供給するためである。
また、図示していないが、PEFC用加湿部材50の外周部には、空気及び冷却水を各セルの空気溝及び冷却水溝に供給するための空気孔及び冷却水孔と、空気及び冷却水を各セルの空気溝及び冷却水溝から排出させるための空気孔及び冷却水孔とが設けられる。
PEFC用加湿部材50は、第一又は第二の本発明の親水性多孔質炭素材を用いてなる水浸透型の部材であるが、燃料ガス孔、冷却水孔及び空気孔が設けられる外周部は、気密性の高い材料により構成されていることが望ましい。各セルに対して燃料ガス、冷却水及び空気を充分に供給し、排出させるためである。
上記気密性の高い材料としては特に限定されず、例えば、カーボン系材料、金属系材料等が挙げられる。なかでも、第一又は第二の本発明の親水性多孔質炭素材の細孔をフェノール樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂により目埋めしたものであることが望ましい。これにより、PEFC用加湿部材50の外周部と中央部とを一体的に作製することができるので、これらを別個に作製して貼り合わせるといった作業を行う必要がなくなり、工程を簡素化することができる。
PEFC用加湿部材50の大きさとしては、単セル20の大きさに合わせた大きさであることが好ましく、通常、燃料極23及び空気極22と同一の大きさにする。
PEFC用加湿部材50の厚さとしては特に限定されないが、単セル20を薄型化及び軽量化するために、PEFC用加湿部材50に必要とされる強度を確保することができる範囲で薄いことが望ましい。
なお、PEFC用加湿部材50は、通常、中央部に設けられた燃料ガス溝51を仕切る凸部、及び、外周部を均一の厚さにし、これらにより燃料極23及び空気極22と当接し接着することが望ましいが、燃料極23及び空気極22や固体高分子電解質膜21を小さくする場合には、外周部の厚さを中央部の厚さよりも厚くしてもよい。
PEFC用加湿部材50は、水浸透型の部材であるので、PEFC用セパレータ60と接する側の表面から冷却水を吸水して水分を内部に保持し、PEFCの発電に伴う熱(70〜100℃)により、燃料極23側の表面から内部に保持した水分を蒸発させることができる。これにより、図2に示したPEFCでは、燃料ガス溝51を流れる燃料ガスは連続的に加湿され、固体高分子電解質膜21が乾燥して電気抵抗を増大させることなく、高出力を得ることができる。
また、PEFC用セパレータ60は、PEFC用セパレータ50と接する側の面に冷却水の流路となる冷却水溝61が設けられ、空気極22と接する側の面に空気(酸素)の流路となる空気溝62が設けられた板状体である。
冷却水溝61と空気溝62とは、PEFC用セパレータ60の上下面で互いに直交する方向に設けられることが望ましい。PEFC用セパレータ60に必要とされる強度を確保するうえで効果的であるとともに、単セルを複数積層したスタック構造とする際に、後述する冷却水孔及び空気孔に接続されるパイプを配設しやすくなるからである。
図示していないが、冷却水溝61及び空気溝62の両端には、冷却水及び空気を各セルの冷却水溝61及び空気溝62に供給するための冷却水孔及び空気孔と、冷却水及び空気を各セルの冷却水溝61及び空気溝62から排出させるための冷却水孔及び空気孔とが設けられている。また、PEFC用セパレータ60の外周部には、燃料ガスを各セルの燃料ガス溝51に供給するための燃料ガス孔と、燃料ガスを各セルの燃料ガス溝51から排出させるための燃料ガス孔とが設けられている。
PEFC用セパレータ60では、外部より冷却水及び空気が、冷却水孔及び空気孔を通じて冷却水溝61及び空気溝62に連続的に供給され、使用後の冷却水及び空気が、冷却水孔及び空気孔を通じて連続的に排出される。
なお、図2では、冷却水溝61は、PEFC用セパレータ60に設けられているが、PEFC用セパレータ60に設ける代りに、PEFC用加湿部材50に設ける構成としてもよい。
次に、第三の本発明のPEFC用加湿部材の製造方法について説明する。
(1)上述した第一又は第二の本発明の親水性多孔質材を製造する方法により、所望のPEFC用加湿部材の形状、又は、所望のPEFC用加湿部材の中央部の形状にした第一又は第二の本発明の親水性多孔質材を作製する。第一又は第二の本発明の親水性多孔質材の形状は、成形する際の成形型の形状を調整し、必要に応じて、更に切削加工、穴あけ加工、レーザー加工等を行うことにより調整することができる。
(2)第一又は第二の本発明の親水性多孔質材の外周部のみに樹脂を含浸して硬化させる。または、PEFC用加湿部材の中央部のみを第一又は第二の本発明の親水性多孔質材により作製した場合には、樹脂板又は金属板等を接着剤等により貼り合わせて外周部を形成する。
以上、(1)〜(2)の工程により、第三の本発明のPEFC用加湿部材を製造することができる。
第三の本発明のPEFC用加湿部材によれば、親水性(保水性)、透過性及び導電性に優れ、ある程度の強度を有するとともに、加工性に優れた第一又は第二の本発明の親水性多孔質材を用いているので、PEFCに供給される燃料ガスを冷却水により充分に加湿することができる。これにより、PEFCを大出力で運転しても、固体高分子電解質膜が乾燥して電気抵抗が増大しないので、PEFCから高出力を得ることができる。
次に、第四の本発明のPEFC用セパレータについて説明する。
第四の本発明の高分子電解質型燃料電池用セパレータは、第一又は第二の本発明の親水性多孔質炭素材を用いてなることを特徴とする。
第四の本発明のPEFC用セパレータの構造は、一方の面に燃料ガス溝が形成され、他方の面に空気溝がそれぞれ形成されていること以外は、上述した第三の本発明のPEFC用加湿部材と同様であり、PEFCの単セルにおいて、燃料極23と空気極22との間に設けられるものである。なお、燃料ガス溝と空気溝とは、PEFC用セパレータの上下面で互いに直交する方向に設けられることが望ましい。PEFC用セパレータに必要とされる強度を確保するうえで効果的であるとともに、単セルを複数積層したスタック構造とする際に、燃料ガス孔及び空気孔に接続されるパイプを配設しやすくなるからである。
また、第四の本発明のPEFC用セパレータは、図2に示したPEFC用セパレータ60のように、第三の本発明のPEFC用加湿部材と併用されるものであってもよいが、内部に冷却水の流路が形成され、加湿機能を備えたものであることが望ましい。これにより、加湿部材を用いることなく、冷却水により固体高分子電解質膜を加湿することができる。
このような第四の本発明のPEFC用セパレータを作製する場合には、複数の構成部材を作製した後、それらを貼り合わせることにより作製してもよい。
第四の本発明のPEFC用セパレータによれば、親水性(保水性)、透過性及び導電性に優れ、ある程度の強度を有するとともに、加工性に優れた第一又は第二の本発明の親水性多孔質材を用いているので、PEFCに供給される燃料ガスを冷却水や空気極で生成する水により充分に加湿することができる。これにより、PEFCを大出力で運転しても、固体高分子電解質膜が乾燥して電気抵抗が増大しないので、PEFCから高出力を得ることができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
流動式混合機を使用し、平均粒子直径25μmの人造黒鉛粉(エス・イーシー社製、商品名:SGP)をメタノールに溶解させたフェノール樹脂を吹きつけながら造粒した。得られた平均粒子直径35μmの造粒粒子を真空乾燥し、図4に示した燃料ガス溝51のパターンが形成された成形型を用いて、2×10Paで成形し、75mm×75mm×3mmの成形体を得た。この成形体を不活性ガス雰囲気下50℃/時間で1000℃まで焼成し、多孔質炭素材を作製した。次いで、多孔質炭素材の6面を加工することにより、70mm×70mm×2mmの平板状で、片面に深さ0.5mm、幅2mm、長さ(総延長)200mmの図4に示したパターンの燃料ガス溝が設けられたPEFC用加湿部材を作製した。
(実施例2)
焼成後に2100℃で黒鉛化処理を施したこと以外は、実施例1と同様にして、PEFC用加湿部材を作製した。
(実施例3、4)
人造黒鉛粉として平均粒子直径40μm(実施例3)、10μm(実施例4)のものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、PEFC用加湿部材を作製した。
(実施例5、6)
造粒粒子の平均粒子直径が45μm(実施例5)、29μm(実施例6)となるように造粒を行ったこと以外は、実施例1と同様にして、PEFC用加湿部材を作製した。
(参考例1、2)
人造黒鉛粉として平均粒子直径45μm(参考例1)、8μm(参考例2)のものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、PEFC用加湿部材を作製した。
(比較例1)
平均粒子直径15μmの石炭コークス粉末100重量部と、バインダーピッチ40重量部とを約200℃で混練し、混練後の塊状物を再度粉砕し、平均粒子直径20μmの粉末を得た。得られた粉末を冷間等方圧成形(CIP成形)にて1×10Paで成形し、1000℃で焼成し、2500℃で黒鉛化処理を施し、多孔質炭素材を作製した。次いで、多孔質炭素材の6面を加工して、70mm×70mm×2mmの平板状にした後、片面に深さ0.5mm、幅2mm、長さ(総延長)200mmの図4に示したパターンの燃料ガス溝51をエンドミルにて加工し、PEFC用加湿部材を作製した。
(比較例2)
黒鉛化処理を行なかったこと以外は、比較例1と同様にして、PEFC用加湿部材を作製した。
(比較例3)
フェノール樹脂粉末85重量部と、平均粒子直径10μmの小麦粉15重量部とを混合し、図4に示した燃料ガス溝51のパターンが形成された成形型を用いて射出成形し、75mm×75mm×3mmの成形体を得た。この成形体を不活性ガス雰囲気下50℃/時間で1000℃まで焼成し、多孔質炭素材を作製した。次いで、多孔質炭素材の6面を加工することにより、70mm×70mm×2mmの平板状で、片面に深さ0.5mm、幅2mm、長さ(総延長)200mmの図4に示したパターンの燃料ガス溝が設けられたPEFC用加湿部材を作製した。
(比較例4)
焼成後に2100℃で黒鉛化処理を施したこと以外は、比較例2と同様にして、PEFC用加湿部材を作製した。
(特性評価)
各実施例、比較例及び参考例で作製した多孔質炭素材について、表面のX線回折分析を行い、(002)面の面間隔を測定した。
各実施例、比較例及び参考例で作製した多孔質炭素材の真比重をJIS R 7222「黒鉛素材の物理特性測定方法」に準拠した測定方法により測定した。
各実施例、比較例及び参考例で作製した多孔質炭素材の開気孔率をJIS R 1655「ファインセラミックスの水銀圧入法による成形体気孔径分布試験方法」に準拠した水銀圧入法により圧力190MPaまでで測定した。
各実施例、比較例及び参考例で作製した多孔質炭素材を切断し、偏光顕微鏡で観察することにより、結晶性炭素からなる基材粒子の平均粒子直径、及び、非晶性炭素からなる被覆層の平均厚さを測定した。
(加工性評価)
各実施例、比較例3〜4及び参考例で作製した多孔質炭素材について、両端間での反りの量を測定した。
各実施例、比較例及び参考例で作製した多孔質炭素材について、ショア硬さ試験機を用いて、ショア硬さHSを5回測定し、平均値を求めた。
各実施例、比較例及び参考例で作製した多孔質炭素材について、試験としてエンドミルにより燃料ガス溝を形成し、溝加工性を評価した。
(加湿能力評価)
各実施例、比較例及び参考例で作製したPEFC用加湿部材の燃料ガス溝が形成された面(上面)に、不浸透板をそれぞれ貼り付け、PEFC用加湿部材の上面側を密封した。なお、不浸透板には、それぞれPEFC用加湿部材の燃料ガス溝の両端と一致するように乾燥窒素ガス導入口及び乾燥窒素ガス排出口が取り付けられている。
次に、不浸透板を貼り付けた加湿部材の下面側を70℃の温水中に浸し、乾燥窒素ガス導入口より乾燥窒素ガスを流量100ml/min(1気圧、25℃)にして導入し、PEFC用加湿部材の燃料ガス溝を通して加湿窒素ガス排出口より排出される窒素ガスをサンプリングした。加湿窒素ガス排出口より排出される窒素ガスはPEFC用加湿部材の表面より蒸発した水分を含んで加湿されており、この窒素ガスの露点を測定することにより、PEFC用加湿部材の加湿能力を評価した。
(導電性評価)
各実施例、比較例及び参考例で作製した多孔質炭素材をそれぞれ切断して供試体を作製し、この供試体を用いて、JIS R 7222「黒鉛素材の物理特性測定方法」に記載された固有抵抗の測定方法のうち、電圧降下法により固有抵抗を測定し、導電性を評価した。
Figure 0004868702
表1に示したように、実施例に係る多孔質炭素材は、反りが小さく、適度な硬さであり、欠けが生じにくく形状加工性に優れ、また、導電性にも優れていた。
さらに、実施例に係るPEFC用加湿部材は、加湿能力に優れ、露点が高かった。
これに対して、(002)面の面間隔が0.341nm未満であった比較例1に係る多孔質炭素材は、形状加工性に優れていたものの、親水性が悪く、比較例1に係るPEFC用セパレータは、露点が低かった。
また、真比重が2.05未満であった比較例2〜4に係る多孔質炭素材は、親水性が良かったものの、硬いために形状加工性に劣り、切削加工により欠けが発生した。また、射出成形により作製した比較例3、4に係る多孔質炭素材は、焼成及び黒鉛化処理時の寸法収縮が大きく、反り量が大きかったため、燃料ガス溝の深さが均一にならなかった。
PEFCを構成する単セルの構造を模式的に示した断面図である。 第三の本発明のPEFC用加湿部材を用いたPEFCの単セルの構造の一例を模式的に示した断面図である。 第三の本発明のPEFC用加湿部材の燃料極側の面の一例を模式的に示した平面図である。 第三の本発明のPEFC用加湿部材の燃料極側の面の別の一例を模式的に示した平面図である。
符号の説明
10、20 単セル
11、21 固体高分子電解質膜
12、22 空気極
13、23 燃料極
14、24 膜電極接合体
50、70 PEFC用加湿部材
60 PEFC用セパレータ
51、56 燃料ガス溝
61 冷却水溝
62 空気溝

Claims (4)

  1. 結晶性炭素からなり、その平均粒子直径が10〜40μmの基材粒子と、前記基材粒子の表面に形成され非晶性炭素からなる平均厚さが2〜10μmの被覆層とから構成される開気孔率が10〜50%の炭素粒子の焼結体であり、
    フェノール樹脂からなる被覆層が表面に形成された黒鉛粉末を成形加工し、600〜2300℃で焼成することにより得られ
    前記フェノール樹脂の前記黒鉛粉末に対する配合量が30重量%以上60重量%以下であることを特徴とする高分子電解質型燃料電池用加湿部材。
  2. 前記被覆層は、転動造粒法、スプレードライ法、メカノケミカルを利用した乾式造粒法により形成されている請求項1に記載の高分子電解質型燃料電池用加湿部材。
  3. 表面及び孔内の表面が親水性である請求項1又は2に記載の高分子電解質型燃料電池用加湿部材。
  4. 請求項1〜3のいずれか1に記載の高分子電解質型燃料電池用加湿部材を用いてなることを特徴とする高分子電解質型燃料電池用セパレータ。
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