JP4867884B2 - 液化アンモニアの充填方法、および、窒化物結晶の製造方法 - Google Patents
液化アンモニアの充填方法、および、窒化物結晶の製造方法 Download PDFInfo
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(1) 凝縮器と容器とそれらを結ぶ配管を少なくとも備えるアンモニア充填装置を用いて液化アンモニアを容器に充填する方法であって、
前記凝縮器にガスアンモニアを供給する供給工程と、
前記凝縮器において前記ガスアンモニアを液化アンモニアにする液化工程と、
前記凝縮器において生じた液化アンモニアを前記容器に供給して、前記容器内に液化アンモニアを充填する充填工程と、
前記容器への液化アンモニアの出入りを停止した状態で、前記アンモニア充填装置内に存在する総アンモニア量M1と前記容器以外の前記アンモニア充填装置内に存在するアンモニア量M2を求める計測工程と、
前記計測工程において求めたM1とM2の差(M1−M2)と、容器内への液化アンモニア予定充填量(MC)との差(M1−M2−MC)に相当する量の液化アンモニアを前記容器から排出する充填量調整工程と、
を含むことを特徴とする液化アンモニアの充填方法。
(2) 前記アンモニア充填装置内に存在する総アンモニア量M1を、前記アンモニア充填装置に供給した総アンモニア量(Min)と、前記アンモニア充填装置から排出された総アンモニア量(Mout)とを計測し、それらの差(Min−Mout)を計算することにより求めることを特徴とする(1)に記載の液化アンモニアの充填方法。
(3) 前記容器以外の前記アンモニア充填装置内に存在するアンモニア量M2を、前記アンモニア充填装置の前記容器以外の領域に存在するアンモニアを前記アンモニア充填装置外に排出しながら計測することを特徴とする(1)または(2)に記載の液化アンモニアの充填方法。
(4) 前記アンモニア充填装置が装置内へのガスアンモニア導入量を計測するための第1質量流量計を備えていることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の液化アンモニアの充填方法。
(5) 前記第1質量流量計によって、前記アンモニア充填装置に供給した総アンモニア量(Min)を計測することを特徴とする(4)に記載の液化アンモニアの充填方法。
(6) 前記アンモニア充填装置が装置外へのガスアンモニア排出量を計測するための第2質量流量計を備えていることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の液化アンモニアの充填方法。
(7) 前記第2質量流量計によって、前記アンモニア充填装置から排出した総アンモニア量(Mout)を計測することを特徴とする(6)に記載の液化アンモニアの充填方法。
(8) 前記第2質量流量計によって、前記充填量調整工程において前記容器から排出したアンモニア量を計測することを特徴とする(6)または(7)に記載の液化アンモニアの充填方法。
(9) 前記充填工程において、前記凝縮器において生じた液化アンモニアを前記容器に供給しながら前記液化アンモニアの気化による潜熱によって前記容器の冷却も行うことを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の液化アンモニアの充填方法。
(10) 前記気化により生じたガスアンモニアを前記アンモニア充填装置外に排出することを特徴とする(9)に記載の液化アンモニアの充填方法。
(11) 前記気化により生じたガスアンモニアを前記凝縮器に循環させることを特徴とする(9)に記載の液化アンモニアの充填方法。
(12) 前記循環を行っている間は前記アンモニア充填装置内にガスアンモニアを新たに供給しないことを特徴とする(11)に記載の液化アンモニアの充填方法。
(13) 前記容器は、前記液化アンモニアが供給される供給口と、前記ガスアンモニアを容器外に排出する排出口とを有することを特徴とする(1)〜(12)のいずれかに記載の液化アンモニアの充填方法。
(14) 前記容器は、前記液化アンモニアを供給し且つ前記ガスアンモニアを容器外に排出するための送通口を1つ有することを特徴とする(1)〜(12)のいずれかに記載の液化アンモニアの充填方法。
(15) 原料を備えた容器に(1)〜(14)のいずれかに記載の液化アンモニアの充填方法によって液化アンモニアを充填するアンモニア充填工程と、
前記アンモニア充填工程において液化アンモニアを充填した前記容器を昇温し、窒化物結晶を生成する結晶化工程と、
を含むことを特徴とする窒化物結晶の製造方法。
(16) 前記結晶化工程において少なくとも前記容器内を20〜500MPaに保持することを特徴とする(15)に記載の窒化物結晶の製造方法。
(17) 前記結晶化工程において少なくとも前記容器内を150〜800℃に昇温することを特徴とする(15)または(16)に記載の窒化物結晶の製造方法。
(18) 前記容器内に少なくとも1種類の添加物を添加する工程を含むことを特徴とする(15)〜(17)のいずれかに記載の窒化物結晶の製造方法。
(19) 前記添加物が少なくとも1種類のハロゲン原子を含むことを特徴とする(18)に記載の窒化物結晶の製造方法。
(20) 前記原料中の酸素含有量が5質量%以下であることを特徴とする(15)〜(19)のいずれかに記載の窒化物結晶の製造方法。
(21) 前記原料中に窒化ガリウムを含有することを特徴とする(15)〜(20)のいずれかに記載の窒化物結晶の製造方法。
(22) 前記容器内に少なくとも1種類の種結晶を設置し、前記結晶化工程においてアンモニアに溶解した前記原料が前記種結晶上に析出することを特徴とする(15)〜(21)のいずれかに記載の窒化物結晶の製造方法。
本発明の液化アンモニアの充填方法は、凝縮器と容器とそれらを結ぶ配管を少なくとも備えるアンモニア充填装置を用いて液化アンモニアを容器に充填する方法である。本発明の液化アンモニアの充填方法は、凝縮器にガスアンモニアを供給する供給工程と、前記凝縮器において前記ガスアンモニアを液化アンモニアにする液化工程と、前記凝縮器において生じた液化アンモニアを前記容器に供給して、前記容器内に液化アンモニアを充填する充填工程と、前記容器への液化アンモニアの出入りを停止した状態で、前記アンモニア充填装置内に存在する総アンモニア量M1と前記容器以外の前記アンモニア充填装置内に存在するアンモニア量M2を求める計測工程と、前記計測工程において求めたM1とM2の差(M1−M2)と、容器内への液化アンモニア予定充填量(MC)との差(M1−M2−MC)に相当する量の液化アンモニアを前記容器から排出する充填量調整工程とを含む。
以下、図を用いて、本発明の液化アンモニアの充填方法を用いた窒化物結晶の製造方法について説明する。尚、本発明はこの形態に限定されるものでない。図1は、本発明に用いられる液化アンモニア充填装置を示す概略図である。図1に示すように、液化アンモニア充填装置は、アンモニアボンベ1と、コンデンサー(凝縮器)2と、耐圧性を有するオートクレーブ(反応容器)3と、を備えて構成される。オートクレーブ3には、アンモニア供給口4と、アンモニア排出口5と、オートクレーブ内の温度および/または圧力を測定するためのセンサ6と、が設けられている。更に、図1に示される液化アンモニア充填装置には、アンモニアを系外に排出するためのアンモニア除去塔7が設けられている。
制御部8に接続されていないバルブV2とV3は手動弁(例えばニードル弁)とし、容器内への液化アンモニアの滴下や容器からのガスアンモニアの排出の制御が急激にならないように手動制御している。ただし、制御部8に、バルブV1〜V5のすべてを接続させたり、センサ6の温度センサとしての測定値を利用して制御したりすることも可能である。これらの改変は、当業者に自明の範囲内で適宜行うことができる。
なお、本発明の充填方法を実施する前に、アンモニア充填装置内を真空にして、水分や空気を除去しておくことが好ましい。すなわち、図1におけるアンモニア充填装置において、バルブV1とマスフローコントローラMFC1を閉状態とし、バルブV2〜V5とマスフローコントローラMFC2を開状態として、マスフローコントローラMFC2排出側から真空ポンプにて吸引し、アンモニア充填装置内を真空状態にする。その後、バルブV2〜V5とマスフローコントローラMFC2を閉じて、本発明の充填方法の供給工程を始める。
図3を用いて、供給工程におけるアンモニアの流通経路について説明する。図3は、供給工程時におけるバルブの開閉状態を示す概略図である。図3に示すように供給工程においては、少なくともバルブV2とバルブV4とが閉められている状態となっている。供給工程においては、始め閉じられていたバルブV1とマスフローコントローラMFC1を開くことにより、アンモニアボンベ1から排出されたガスアンモニアが、図3中のAで示される流れに従ってコンデンサー2に供給される。また、ガスアンモニアは図3中のA’で示される流れに従ってバルブV5およびバルブV3を通してオートクレーブ3内にも導かれる。系内が定常状態になった後は、図3中のAで示される流れがガスアンモニアの主たる流路となる。供給工程におけるガスアンモニアの供給量は、予めマスフローコントローラMFC1に設定しておき、所定の供給量を供給した時点で閉状態となるようにしておくことができる。なお、供給工程におけるガスアンモニアの流速は、コンデンサー2の液化能力以下に抑えることが好ましい。ガスアンモニアの流速も、マスフローコントローラMFC1により調整することができる。
計測工程では、図5に示すように、バルブV1、V2、V3とマスフローコントローラMFC1を閉状態とし、バルブV4、V5とマスフローコントローラMFC2を開状態として、Dの流れにしたがってガスアンモニアを排出する。ガスアンモニアの排出を完全に行うために、マスフローコントローラMFC2排出側から真空ポンプにより吸引する。吸引はマスフローコントローラMFC2の流量が下がってから行ってもよい。ガスアンモニアの排出量はマスフローコントローラMFC2で計測し、コンデンサー2および配管に残っていたアンモニア量(すなわち、オートクレーブ3以外のアンモニア充填装置内に存在するアンモニア量M2)とする。オートクレーブ3以外のアンモニア充填装置内に存在するアンモニア量M2は、アンモニア充填装置の温度やチラー温度などの影響を受けやすく変動しやすいものであるため、充填工程における液化アンモニアの充填量は、この変動分を勘案した量に設定することが好ましい。なお、充填工程までにアンモニア充填装置内に供給した総アンモニア量は、マスフローコントローラMFC1の通過ガスアンモニア量を確認することにより知ることができ、これをアンモニア充填装置内に存在する総アンモニア量M1とすることができる。
図6は、充填量調整工程時におけるバルブの開閉状態を示す概略図である。充填量調整工程へ移行する際には、バルブV1、V2、V5とマスフローコントローラMFC1を閉状態とし、バルブV3、V4とマスフローコントローラMFC2を開状態とする。すると、オートクレーブ3中のガスアンモニアが、図6に示すEの流れに従って、アンモニア除去塔7に排出し、水に吸収され回収される。制御部8は、マスフローコントローラMFC2によって系外に排出されるガスアンモニア量を計測し、予め設定した過剰量のアンモニア(M1−M2−MC)を排出したと制御部8が判断した際には、バルブV3およびV4を閉じて調整工程を終了する。
次に、フロー法について説明する。フロー法では、充填工程のバルブ開閉状態が循環工程と異なるが、供給工程、液化工程、計測工程および充填量調整工程は循環法と同じである。
充填後は、循環法と同様にして計測工程および充填量調整工程を行う。ただし、アンモニア充填装置内に存在する総アンモニア量M1は、マスフローコントローラMFC1で計測されるアンモニア充填量からマスフローコントローラMFC2で計測されるアンモニア排出量を差し引くことにより得られる。
次に、本発明の窒化物結晶の製造方法で用いられる原料、溶媒、容器および本発明で得られる窒化物結晶について適宜図面を参照しながら説明する。
図9は、本発明の窒化物結晶の製造方法で用いられるオートクレーブの概略図である。図9に示されるオートクレーブは、図1等に用いられているオートクレーブ3と同様のものを表し、同様の部材については同様の符号を付し、その説明を省略する。図9に示すように、オートクレーブ3は、結晶育成部3Aと、原料充填部3Bとを備え、図1等では省略されていが、電気炉9によって周りを囲われている。本発明の液化アンモニアの充填方法に用いられるオートクレーブ(窒化物結晶成長用反応容器)3は、耐圧性を有する密閉可能な容器あって、更に、バルブを有する少なくとも1つの送通手段(送通口)を有する。好ましいのは、送通手段(送通口)が1つまたは2つである場合である。1つの送通手段を有するオートクレーブを用いる場合は、オートクレーブ内に還流状態を形成することにより、液化アンモニアの充填とガスアンモニアの排出を良好に行うことができる。還流状態を形成するためには、送通口の内径が大きいことが好ましい。また、2つの送通手段(アンモニア供給口4およびアンモニア排出口5)を有するオートクレーブを用いる場合は、オートクレーブ内に還流状態が形成されていなくても、液化アンモニアの充填とガスアンモニアの排出を同時に行うことができる。特に送通口の内径が小さい場合は、2つの送通手段を有するオートクレーブを用いることが好ましい。
次に、本発明の窒化物結晶の製造方法における手順について説明する。
本発明では、原料、鉱化剤等の添加物(必要に応じて種結晶)等をオートクレーブ3内に充填した後、本発明のアンモニアの充填方法によりアンモニアを充填する(アンモニア充填工程)。
オートクレーブ3内温度が十分高い場合は、アンモニア溶媒はガスとして移動し、水などに吸収される。このとき移動時間を短くするためにオートクレーブ3を再度加熱することも好ましい。また、移動させる側の容器内を水などで満たすことなく冷却することも好ましい。水などの溶媒に吸収させる方法を用いなかった場合には、回収したアンモニア溶媒を再使用することが容易となる。
図1に示す液化アンモニア充填装置を用いて実施例1を行った。バルブV1、V4、V5は電磁弁(オンオフ弁)であり、図2に示す制御部8により自動制御した。バルブV2、V3はニードル弁であり、手動制御した。オートクレーブ3は、内径が100mmで5.61kgの液化アンモニアを充填することができる内容積を有している。オートクレーブには白金が内張りされているが、中には原料は入れなかった。
まず、系内の空気を取り除くため、バルブV1、マスフローコントローラMFC1を閉止し、バルブV2〜V5およびマスフローコントローラMFC2を開状態とし、MFC2排出側から真空ポンプにより吸引して系内全体を真空状態にした。アンモニア仕込み量は、充填率50%(2.805kg)になるアンモニア量と充填率調整用のアンモニア量(0.695kg)とを合計した3.500kgとした。マスフローコントローラMFC1を仕込み量3.500kg、仕込み流速50NL/minに設定し、バルブV2とバルブV4を閉め、バルブV1とマスフローコントローラMFC1を開くことにより、アンモニアボンベ1から排出されたガスアンモニアを図3中のAで示される流れに従ってコンデンサー2に供給した。同時に、ガスアンモニアを、図3中のA’で示される流れに従ってバルブV5およびバルブV3を通してオートクレーブ3内に導いた。このとき、実際にマスフローコントローラMFC1を経由して供給したガスアンモニア量は3.4998kgであった。コンデンサー2に供給したガスアンモニアは、コンデンサー2中で凝縮されて液化アンモニアとなり、バルブV2とコンデンサー2との間(図3におけるB)に蓄積された。
(3.4998±0.035)−(0.6952±0.007)=2.8046±0.042
アンモニアボンベ1から系内に供給するガスアンモニア供給量とオートクレーブ3内の液化アンモニア充填率を表1に示す通りに変更して、実施例1と同じ方法にしたがってオートクレーブ3内に液化アンモニアを目標充填率20%で充填した。誤差は、表1に示す通りであった。
実施例1と同じ液化アンモニア充填装置を用いて、いわゆるフロー法により目標充填率50%で液化アンモニアをオートクレーブ3内に充填した。
まず、系内の空気を取り除くため、バルブV1、マスフローコントローラMFC1を閉止し、バルブV2〜V5およびマスフローコントローラMFC2を開状態とし、MFC2排出側から真空ポンプにより吸引して系内全体を真空状態にした。アンモニア仕込み量は、充填率50%(2.805kg)になるアンモニア量と充填率調整用のアンモニア量(0.695kg)とを合計した3.500kgとした。マスフローコントローラMFC1を仕込み量3.500kg、仕込み流速50NL/minに設定し、バルブV2とバルブV4を閉め、バルブV1とマスフローコントローラMFC1を開くことにより、アンモニアボンベ1から排出されたガスアンモニアを図3中のAで示される流れに従ってコンデンサー2に供給した。同時に、ガスアンモニアを、図3中のA’で示される流れに従ってバルブV5およびバルブV3を通してオートクレーブ3内に導いた。コンデンサー2に供給したガスアンモニアは、コンデンサー2中で凝縮されて液化アンモニアとなり、バルブV2とコンデンサー2との間(図3におけるB)に蓄積された。
次に、MF1およびMF2の流速を50NL/minに設定しアンモニア充填を開始した。バルブV1、V2、V3、V4とMF1、MF2を開状態、バルブV5を閉状態にして、図8で示される流れに従ってアンモニアを流通させた。すなわち、まずアンモニアボンベ1から排出されたガスアンモニアをコンデンサー2に供給した。コンデンサー2に供給したガスアンモニアは、コンデンサー2中で凝縮されて液化アンモニアとなり、バルブV2とコンデンサー2との間(図3におけるB)に蓄積された。蓄積された液化アンモニアを、開状態になっているバルブV2を通してアンモニア供給口4からオートクレーブ3内に供給した。このとき、系内の圧力は0.2MPa以下になるように調整した。オートクレーブ3に供給した液化アンモニアは、すぐに気化し、その潜熱によってオートクレーブ3が徐々に冷却された。オートクレーブ3において、液化アンモニアの気化によって生じたガスアンモニアは、アンモニア排出口5より排出し、アンモニア除去塔7に排出し水に吸収させた。
実施例1と同じ方法により充填率と誤差を計算した結果は、表1に示す通りであった。
実施例1〜3と同じ装置を用いて、実施例1〜3と同じ方法により、オートクレーブ3の内容積が目標充填率を若干超える量に相当する液化アンモニアが容器に充填されたころを見計らってバルブ2とバルブ3を閉じる工程まで行い、ここで容器への液化アンモニアの充填を終了した。
実施例1と同じ方法により充填率と誤差を計算した結果は、表1に示す通りであった。
本実施例において、窒化ガリウム単結晶を成長させた。
図9に示すオートクレーブ3内の原料充填部3Bに鉱化剤として十分に乾燥した粉体のNH4Cl(純度99.999%)を充填し、結晶育成部3Aのバッフル板上に窒化ガリウムの種結晶を入れて蓋を閉じた。次いで、図1の液化アンモニア充填装置を組み立て、上記各実施例と各比較例と同じ方法によりそれぞれ液化アンモニアをオートクレーブ3内に充填した。
2 コンデンサー
3 オートクレーブ
4 アンモニア供給口
5 アンモニア排出口
6 センサ
7 アンモニア除去塔
8 制御部
9 電気炉
10 熱電対
3A 結晶育成部
3B 原料充填部
Claims (22)
- 凝縮器と容器とそれらを結ぶ配管を少なくとも備えるアンモニア充填装置を用いて液化アンモニアを容器に充填する方法であって、
前記凝縮器にガスアンモニアを供給する供給工程と、
前記凝縮器において前記ガスアンモニアを液化アンモニアにする液化工程と、
前記凝縮器において生じた液化アンモニアを前記容器に供給して、前記容器内に液化アンモニアを充填する充填工程と、
前記容器への液化アンモニアの出入りを停止した状態で、前記アンモニア充填装置内に存在する総アンモニア量M1と前記容器以外の前記アンモニア充填装置内に存在するアンモニア量M2を求める計測工程と、
前記計測工程において求めたM1とM2の差(M1−M2)と、容器内への液化アンモニア予定充填量(MC)との差(M1−M2−MC)に相当する量の液化アンモニアを前記容器から排出する充填量調整工程と、
を含むことを特徴とする液化アンモニアの充填方法。 - 前記アンモニア充填装置内に存在する総アンモニア量M1を、前記アンモニア充填装置に供給した総アンモニア量(Min)と、前記アンモニア充填装置から排出された総アンモニア量(Mout)とを計測し、それらの差(Min−Mout)を計算することにより求めることを特徴とする請求項1に記載の液化アンモニアの充填方法。
- 前記容器以外の前記アンモニア充填装置内に存在するアンモニア量M2を、前記アンモニア充填装置の前記容器以外の領域に存在するアンモニアを前記アンモニア充填装置外に排出しながら計測することを特徴とする請求項1または2に記載の液化アンモニアの充填方法。
- 前記アンモニア充填装置が、装置内へのガスアンモニア導入量を計測するための第1質量流量計を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液化アンモニアの充填方法。
- 前記第1質量流量計によって、前記アンモニア充填装置に供給した総アンモニア量(Min)を計測することを特徴とする請求項4に記載の液化アンモニアの充填方法。
- 前記アンモニア充填装置が、装置外へのガスアンモニア排出量を計測するための第2質量流量計を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液化アンモニアの充填方法。
- 前記第2質量流量計によって、前記アンモニア充填装置から排出した総アンモニア量(Mout)を計測することを特徴とする請求項6に記載の液化アンモニアの充填方法。
- 前記第2質量流量計によって、前記充填量調整工程において前記容器から排出したアンモニア量を計測することを特徴とする請求項6または7に記載の液化アンモニアの充填方法。
- 前記充填工程において、前記凝縮器において生じた液化アンモニアを前記容器に供給しながら前記液化アンモニアの気化による潜熱によって前記容器の冷却も行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の液化アンモニアの充填方法。
- 前記気化により生じたガスアンモニアを前記アンモニア充填装置外に排出することを特徴とする請求項9に記載の液化アンモニアの充填方法。
- 前記気化により生じたガスアンモニアを前記凝縮器に循環させることを特徴とする請求項9に記載の液化アンモニアの充填方法。
- 前記循環を行っている間は前記アンモニア充填装置内にガスアンモニアを新たに供給しないことを特徴とする請求項11に記載の液化アンモニアの充填方法。
- 前記容器は、前記液化アンモニアが供給される供給口と、前記ガスアンモニアを容器外に排出する排出口とを有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の液化アンモニアの充填方法。
- 前記容器は、前記液化アンモニアを供給し且つ前記ガスアンモニアを容器外に排出するための送通口を1つ有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の液化アンモニアの充填方法。
- 原料を備えた容器に請求項1〜14のいずれか1項に記載の液化アンモニアの充填方法によって液化アンモニアを充填するアンモニア充填工程と、
前記アンモニア充填工程において液化アンモニアを充填した前記容器を昇温し、窒化物結晶を生成する結晶化工程と、
を含むことを特徴とする窒化物結晶の製造方法。 - 前記結晶化工程において少なくとも前記容器内を20〜500MPaに保持することを特徴とする請求項15に記載の窒化物結晶の製造方法。
- 前記結晶化工程において少なくとも前記容器内を150〜800℃に昇温することを特徴とする請求項15または16に記載の窒化物結晶の製造方法。
- 前記容器内に少なくとも1種類の添加物を添加する工程を含むことを特徴とする請求項15〜17のいずれか1項に記載の窒化物結晶の製造方法。
- 前記添加物が少なくとも1種類のハロゲン原子を含むことを特徴とする請求項18に記載の窒化物結晶の製造方法。
- 前記原料中の酸素含有量が5質量%以下であることを特徴とする請求項15〜19のいずれか1項に記載の窒化物結晶の製造方法。
- 前記原料中に窒化ガリウムを含有することを特徴とする請求項15〜20のいずれか1項に記載の窒化物結晶の製造方法。
- 前記容器内に少なくとも1種類の種結晶を設置し、前記結晶化工程においてアンモニアに溶解した前記原料が前記種結晶上に析出することを特徴とする請求項15〜21のいずれか1項に記載の窒化物結晶の製造方法。
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