JP4867684B2 - 光学部材の接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は光学部材の接合方法に関し、特にガラス等のケイ素含有基材よりなる光学部材の接合方法に関する。
従来、ガラス等のケイ素含有基材よりなる光学部材の接合方法として、基材表面を活性化(親水化)した基材同志を貼り合せるオプティカルコンタクトが知られている。しかしオプティカルコンタクトによる接合方法は、基材間距離が不十分の場合には接合することが困難となり、接合面の高い面精度(平行度)が要求される。また、強固な接合を得るためには400℃以上の高温で拡散接合する必要がある。こうした課題に対応するために、シリコンアルコレートの加水分解生成物を用いて、石英ガラスよりなるプリズム同志を接着する光学物品の製造方法が考案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2786996号公報
しかしながら加水分解生成物を用いた場合には、加水分解反応で生じるアルコールおよび脱水反応により生成される水が加熱硬化の際に気化し、接合部に泡が入ったり白濁したりするため、充分な接合強度が得られず、光学特性が低下するという課題が存在する。
本発明は、こうした事情に鑑みてなされたもので、加熱処理における泡および白濁の発生を低減し、接合強度に優れた光学部材の接合方法を提供することを目的とする。
本発明に係る光学部材の接合方法は、ケイ素含有基材よりなる複数の光学部材を互いに接合する接合方法であって、互いに接合する前記光学部材の接合面にシランカップリング剤を塗布する塗布工程と、前記接合面に塗布された前記シランカップリング剤を加熱する薄膜形成工程と、加熱された前記シランカップリング剤に活性エネルギーを付与して前記カップリング剤の表面に反応性官能基を導入する表面活性化工程と、前記反応性官能基が導入された互いの前記接合面を貼り合わせて一体化する貼り合せ工程と、互いに貼り合わされて一体化した前記接合面を加熱処理する接合工程と、を有することを特徴とする。
これによれば、ケイ素含有基材よりなる複数の光学部材の互いに接合する接合面にシランカップリング剤を塗布する塗布工程と、接合面に塗布されたシランカップリング剤を加熱する薄膜形成工程と、加熱されたシランカップリング剤に活性エネルギーを付与してカップリング剤の表面に反応性官能基を導入する表面活性化工程と、反応性官能基が導入された互いの接合面を貼り合わせて一体化する貼り合せ工程と、互いに貼り合わされて一体化した接合面を加熱処理する接合工程とを有する。したがって、塗布工程において光学部材の接合面に塗布されたシランカップリング剤は、薄膜形成工程において加熱されることでシランカップリング剤のシラノールが光学部材表面のOH基と脱水縮合してシロキサン結合(−Si−O−Si−)を形成して光学部材の接合面と結合する。そして、表面活性化工程においてシランカップリング剤中の反応官能基が励起され、親水性が高められた互いの接合面が貼り合わされた後に、接合工程において接合面が加熱処理されることにより、互いに貼り合わされた接合面のシランカップリング剤よりなる薄膜中の反応性官能基同士が化学結合して、接合部に泡が入ったり白濁したりすることなく、シランカップリング剤よりなる薄膜同士が強固に密着する。よって、互いの光学部材の接合面を強固に接合することができる。
本発明に係る光学部材の接合方法において、前記接合面に塗布された前記シランカップリング剤を加熱する前記薄膜形成工程の加熱温度が60℃〜300℃の範囲であることが好ましい。
これによれば、接合面に塗布されたシランカップリング剤を加熱する薄膜形成工程において、加熱温度が60℃〜300℃の範囲であることにより、光学部材の接合面とシランカップリング剤の薄膜とが強固に接合することができる。加熱温度が300℃を超える場合には、接合面に塗布されたシランカップリング剤中の有機物(有機官能基)が分解されて化学結合反応が低下する。一方、60℃未満の場合には、シラノールの充分な脱水縮合が行われない。
本発明に係る光学部材の接合方法において、互いに貼り合わされて一体化した前記接合面を加熱処理する前記接合工程は、加熱温度が60℃〜300℃の範囲であることが好ましい。
これによれば、互いに貼り合わされて一体化した接合面を加熱処理する接合工程において、加熱温度が60℃〜300℃の範囲であることにより、互いの光学部材の接合面に形成されたシランカップリング剤の薄膜同士が強固に接合することができる。加熱温度が300℃を超える場合には、接合面に形成されたシランカップリング剤中の有機物(有機官能基)が分解されて化学結合反応が低下する。一方、60℃未満の場合には、反応官能基の反応が充分に行われない。
本発明に係る光学部材の接合方法において、前記シランカップリング剤は、下記の一般式(1)または一般式(2)に示すシラン化合物であることが好ましい。
Si(OR1)4…(1)
但し、R1はアルキル基を表す。
R2nSi(OR1)4-n…(2)
但し、R1は炭素数1から4のアルキル基を表す。R2は炭素数1から8のアルキルまたは(X−R3)(R3は、炭素数が0〜10の直鎖状、分岐状、環状アルキレン基またはアルキルフェニル基を表し、間にN、O、S、Pが入っていても良い。Xはエポキシ基、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリル基、イソシアネート基、アミノ基、メルカプト基等の官能基)を表す。nは0〜3の整数であり、nが2または3の場合には、(X−R3)は同種でも異種でも良い。
これによれば、塗布工程においてケイ素含有基材よりなる複数の光学部材の互いに接合された接合面に塗布されるシランカップリング剤が、前記一般式(1)または一般式(2)に示されるシラン化合物であることにより、接合面に塗布されたシランカップリング剤が、薄膜形成工程において加熱されることで光学部材の接合面と化学結合する。そして、表面活性化工程において活性エネルギーが付与されて親水性が高められる。さらに互いの接合面が貼り合わされた後、接合工程において接合面が加熱処理されることにより、互いに貼り合わされた接合面のシランカップリング剤同士が化学結合して、接合部に泡が入ったり白濁したりすることなく、互いの光学部材の接合面を強固に接合することができる。
以下、本発明における実施形態を説明する。
なお、本実施形態の光学部材の接合方法は、ケイ素含有基材よりなる複数の光学部材を互いに接合する場合に適用される。光学部材に用いられるケイ素含有基材としては、ガラス、サファイア、水晶などが挙げられる。ガラスの具体例としては、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、結晶化ガラスなどの光学ガラスが例示できる。また、ケイ素含有基材よりなる光学部材としては、光学レンズ、マイクロレンズ、プリズム、積層波長板、エタロンなどが挙げられる。さらに、最表面にケイ素を含有していればこの限りでは無く、例えば、光学部材がケイ素含有基材以外の基材よるなり、その基材の最表面に真空系内で成膜された酸化ケイ素膜またはコーティングによって成膜されたケイ素含有膜を用いることが可能である。
本実施形態に係る光学部材は、これらの光学レンズ、プリズムなど、ケイ素含有基材よりなる光学部材を総称して光学部材と称す。したがって、以下に説明する光学部材の接合方法は、光学部材を限定せずに説明する。
本実施形態の光学部材の接合方法は、互いに接合する光学部材の接合面に、シランカップリング剤を塗布する塗布工程と、接合面に塗布されたシランカップリング剤を加熱する薄膜形成工程と、シランカップリング剤に活性エネルギーを付与してカップリング剤の表面に反応性官能基を導入する表面活性化工程と、反応性官能基が導入された互いの接合面を貼り合わせて一体化する貼り合せ工程と、互いに貼り合わされて一体化した接合面を加熱処理する接合工程とを有する。
先ず、塗布工程において用いられるシランカップリング剤について説明する。
シランカップリング剤としては、下記の一般式(1)および一般式(2)に示すシラン化合物を好ましく用いることができる。
Si(OR1)4 …(1)
R1は炭素数1から4のアルキル基を表す。
一般式(1)で表されるシラン化合物の具体例としては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラブトキシシランなどのテトラアルコキシシランが例示できる。
R2nSi(OR1)4-n …(2)
但し、R1はアルキル基を表し、R2は炭素数1から8のアルキルまたは(X−R3)(R3は、炭素数が0〜10の直鎖状、分岐状、環状アルキレン基またはアルキルフェニル基を表し、間にN、O、S、Pが入っていても良い。Xは、エポキシ基、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリル基、イソシアネート基、アミノ基、メルカプト基等の官能基)を表す。nは0〜3の整数であり、nが2または3の場合には、(X−R3)は同種でも異種でも良い。
一般式(2)で表されるシラン化合物の具体例としては、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルジメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ノルマルヘキシルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1.3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシ、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等が例示できる。
これらのシラン化合物は、ケイ素含有基材よりなる光学部材と反応し、シロキサン結合(−Si−O−Si−)を形成するが、反応後に同等のシロキサン結合を形成するシラン化合物であればこれに限定されない。例えば、クロロシラン、シラザン等を用いることもできる。
また、上記に例示したシラン化合物の内、原料の入手のし易さの観点からテトラエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等を好ましく用いることができる。
シラン化合物は、そのまま用いることができるが、溶媒を用いて希釈しても良い。希釈するのに用いる溶媒としては、親水性有機溶剤が好ましい。親水性有機溶剤としては、以下のものが挙げられる。
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類。エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類。グリセリン、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類。アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類。テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類等である。
これらの親水性有機溶剤は、1種のみで用いることができるが、2種以上を混合した混合溶媒であっても良い。また、親水性有機溶剤の内、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類を好ましく用いることができる。以後、親水性有機溶剤に希釈されたシランカップリング剤を処理液と表す。
処理液におけるシランカップリング剤の濃度は、用いるシラン化合物の成分により異なるが、接合する光学部材の屈折率などの光学特性を阻害しない膜厚の薄膜を形成するために、0.001wt%〜5wt%程度の範囲の低濃度であるのが好ましい。なお、光学特性を阻害しない接合後における膜厚は、略30nm以下である。
また、前記一般式(1)および一般式(2)に示すシラン化合物は、アルコキシ基(OR1)を加水分解しない場合であっても良いが、予め加水分解して用いる方が反応性の面からより好ましい。加水分解は、酸、アルカリを用いて加水分解する等、所定の方法を用いて行うことができる。なお、加水分解を予め行わずに用いた場合には、大気中の水分を利用して加水分解反応を進行させることができる。
さらに、処理液には、必要に応じて縮合触媒を混合することが可能である。縮合触媒としては、酸または有機金属化合物を好ましく用いることができる。これにより、シランカップリング剤の加水分解促進とシラノールの安定性を高めることができる。
酸の具体例としては、塩酸、硫酸、硝酸等が挙げられる。有機金属化合物としては、過塩素酸、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸マグネシウム等の過塩素酸類。Cu(II)、Zn(II)、Co(II)、Ni(II)、Be(II)、Ce(III)、Ta(III)、Ti(III)、Mn(III)、La(III)、Cr(III)、V(III)、Co(III)、Fe(III)、Al(III)、Ce(IV)、Zr(IV)、V(IV)等を中心金属原子とするアセチルアセトネート、またはアミン、グリシン等のアミノ酸、さらにルイス酸、有機酸金属塩等が挙げられる。
次に、光学部材の接合方法を説明する。
塗布工程は、互いに接合される2つの光学部材のそれぞれの接合面に、前記処理液が塗布される。
処理液の塗布方法は、スピン、ディップ、フロー、バーコード、スリッターなどの塗布方法を用いて行われる。塗布方法として例えばディップ法を用いた場合には、浸漬した処理液中から10cm/min程度の引き上げ速度で、光学部材が引き上げられる。
そして、処理液が塗布された光学部材は、薄膜形成工程に移行する。
薄膜形成工程では、光学部材の接合面に塗布された処理液の加熱が行われる。処理液の加熱方法として、例えば処理液が塗布された光学部材を、60℃〜300℃程度の内部温度に設定された乾燥炉などに投入して行う。加熱温度が300℃を超える場合には、シランカップリング剤中の有機物(有機官能基)が分解されて化学結合反応が低下する。また、60℃未満の場合には、シラノールの充分な脱水縮合反応が得られない。なお、加熱時間は、加熱温度により異なるが、1時間〜6時間程度である。
光学部材の接合面に塗布された処理液は、加熱されることで脱水縮合されて、処理液中のシラノールが光学部材表面のOH基と酸塩基反応してシロキサン結合(−Si−O−Si−)を形成し、光学部材の接合面と化学結合する。すなわち、光学部材の接合面に化学結合したシランカップリング剤よりなる薄膜が形成される。
そして、シランカップリング剤よりなる薄膜が形成され光学部材は、乾燥炉内から取り出されて表面活性化工程に移行する。
表面活性化工程では、形成されたシランカップリング剤よりなる薄膜に活性エネルギーが付与される。活性エネルギーの付与方法としては、プラズマ処理、オゾン処理または活性エネルギー線照射などが行われる。これにより、シランカップリング剤よりなる薄膜の表面に、反応性官能基の励起およびOH基などの活性種の導入が行われ、親水性を高めることができる。
プラズマ処理は、酸素、チッソ、アルゴンなどのガスを導入したプラズマ処理装置などを用いて行うことができる。例えば、シランカップリング剤よりなる薄膜が形成された光学部材をプラズマ処理装置のチャンバー内に投入し、形成されたシランカップリング剤よりなる薄膜に、所定出力のマイクロ波によって励起された導入ガスラジカル、イオンが、所定時間照射される。マイクロ波の周波数、出力および照射時間、導入ガス種、ガス流量などは、用いるシランカップリング剤(シラン化合物)の成分、および接合する接合面の大きさによって適宜設定される。
また、オゾン処理は、オゾンガスを接触させる方法(例えば、高エネルギーの短波長紫外(UV)線を射出する低圧水銀ランプ、キセノンエキシマランプなどを備えたUVオゾン装置を用いて、UVオゾン装置のチャンバー内に投入されたシランカップリング剤よりなる薄膜表面を処理する方法)、オゾン水を接触させる方法などを用いて行うことができる。
また、活性エネルギー線照射は、例えば、紫外線などの高いエネルギーを有する短波長の光を照射することでシランカップリング剤よりなる薄膜の表面に、反応性官能基の励起およびOH基などの活性種の導入を行うことができる。。
そして、接合面の薄膜表面の活性化が行われた光学部材は、貼り合せ工程に移行する。
貼り合せ工程では、シランカップリング剤よりなる薄膜の表面に反応性官能基などが導入された一方の光学部材の接合面と他方の光学部材の接合面とが、所定位置に位置出しして貼り合わされる。貼り合わせは、2個の光学部材の接合面同士を互いに押しつけて接触させれば良いが、互いの光学部材の両外面側から加圧して接合面同士を圧着するのが好ましい。接合面に対する加圧力は200MPa程度までの範囲が好ましいが、光学部材の破損等の観点から0.5MPa〜1MPa程度の範囲がより好ましい。
そして、互いの接合面が貼り合わされて一体化した光学部材は、接合工程に移行する。
接合工程では、互いに貼り合わされて一体化した光学部材の接合面が加熱されて、接合面の接合が行われる。光学部材(接合面)の加熱処理は、薄膜形成工程と同様に、温度が60℃〜300℃程度に設定された乾燥炉内に、1時間〜6時間程度投入される。加熱処理されることで、互いに貼り合わされた接合面のシランカップリング剤中の反応性官能基の反応、または薄膜表面に導入された水酸基の脱水縮合反応による化学結合により、互いの接合面に形成されたシランカップリング剤よりなる薄膜同士が強固に密着する。すなわち、互いの光学部材の接合面が強固に接合される。
なお、加熱温度については、薄膜形成工程と同様に、300℃を超える場合には、シランカップリング剤中の有機物(有機官能基)が分解されて化学結合反応が低下する。また、60℃未満の場合には、官能基の反応、または脱水縮合が得られない。
その後、互いの接合面同士が接合されて一体化した光学部材は、乾燥炉内から取り出されて、2個の光学部材の接合が完了する。なお、一体化した光学部材の接合面に形成されたシランカップリング剤よりなる薄膜の膜厚は、1nm〜30nm程度が好ましい。
次に、本実施形態に基づく光学部材の接合方法の実施例および比較例を説明する。
なお、実施例および比較例は、接合する光学部材を限定せずに、ケイ素含有基材よりなる基板を試料として、実験的に行った接合方法の一例である。
[実施例1]
ケイ素含有基材として、平面が4cm×4cm、板厚0.5mmの2枚の石英ガラス基板を準備した。2枚の石英ガラス基板のそれぞれの接合面に塗布する処理液は、シランカップリング剤としてのテトラメトキシシラン63.3gをエタノール60.0gに溶解し、さらに規定度0.1N塩酸を14.4gを混合した後、室温環境下で略2時間攪拌して加水分解を行った。そして、この溶液1gをエタノール50gに溶解して、処理液を得た。
そして、石英ガラス基板への処理液の塗布は、ディップ法を用いて行った。
得られた処理液中に2枚の石英ガラス基板をそれぞれ浸漬し、10cm/minの引き上げ速度で引き上げた(塗布工程)。
そして、処理液が塗布された2枚の石英ガラス基板を、温度が150℃に設定された乾燥炉内に略1時間投入して、塗布された処理液の加熱処理を行い、石英ガラス基板のそれぞれの接合面にシランカップリング剤よりなる薄膜を形成した(薄膜形成工程)。
接合面に形成されたシランカップリング剤よりなる薄膜内には、加熱処理による泡や白濁の発生は見られなかった。
そして、加熱処理した2枚の石英ガラス基板を酸素プラズマ処理装置のチャンバー内に投入して、形成されたシランカップリング剤よりなる薄膜に、出力が400W程度のマイクロ波を略60秒間、照射するプラズマ処理を行い、シランカップリング剤よりなる薄膜の表面に、OH基(水酸基)および反応性官能基を導入した(表面活性化工程)。
そして、2枚の石英ガラス基板の接合面同士を接触させて、2枚の石英ガラス基板の両外面側から略1MPaの圧力を印加して接合面同士を圧着し、2枚の石英ガラス基板を一体化した(貼り合せ工程)。
そして、互いの接合面が貼り合わされて一体化した石英ガラス基板を、温度が200℃に設定された乾燥炉内に、略1.5時間投入して加熱処理を行い、接合面の接合を行った(接合工程)。
その後、2枚が接合されて一体化した石英ガラス基板を乾燥炉内から取り出して接合が完了した。
[実施例2]
ケイ素含有基材として、平面が4cm×4cm、板厚0.3mmの2枚の水晶基板を準備した。2枚の水晶基板のそれぞれの接合面に塗布する処理液は、シランカップリング剤としての3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン35.3gをエタノール54.1gに溶解し、さらに規定度0.1N塩酸を9.7gを加えて混合した後、室温環境下で略5時間攪拌して加水分解を行った。そして、この溶液1gをエタノール100gに溶解して処理液を得た。
そして、水晶基板への処理液の塗布は、ディップ法を用いて行った。
得られた処理液中に2枚の水晶基板をそれぞれ浸漬し、10cm/minの引き上げ速度で引き上げた(塗布工程)。
そして、処理液が塗布された2枚の水晶基板を、温度が150℃に設定された乾燥炉内に略1時間投入して、塗布された処理液の加熱処理を行い、水晶基板のそれぞれの接合面にシランカップリング剤よりなる薄膜を形成した(薄膜形成工程)。
接合面に形成されたシランカップリング剤よりなる薄膜内には、加熱処理による泡や白濁の発生は見られなかった。
そして、加熱処理した2枚の水晶基板を酸素プラズマ処理装置のチャンバー内に投入して、形成されたシランカップリング剤よりなる薄膜に、出力が400Wのマイクロ波を略60秒間、照射する酸素プラズマ処理を行い、シランカップリング剤よりなる薄膜の表面に、OH基(水酸基)および反応性官能基を導入した(表面活性化工程)。
そして、2枚の水晶基板の接合面同士を接触させて、2枚の水晶基板の両外面側から略1MPa程度の圧力を印加して接合面同士を圧着し、2枚の水晶基板を一体化した(貼り合せ工程)。
そして、互いの接合面が貼り合わせされて一体化した水晶基板を、温度が120℃に設定された乾燥炉内に、略5時間投入して加熱処理を行い、接合面の接合を行った(接合工程)。
その後、2枚が接合されて一体化した水晶基板を乾燥炉内から取り出して接合が完了した。
[実施例3]
実施例3は、前記実施例2における薄膜形成工程および接合工程における加熱処理条件を変更した以外は、実施例2と同じ処理液を用い、実施例2と同様の工程処理を行って、2枚の水晶基板を接合した。
薄膜形成工程における加熱処理は、温度が60℃に設定された乾燥炉内に略6時間投入した。接合工程における加熱処理は、温度が60℃に設定された乾燥炉内に、略24時間投入した。
[比較例1]
比較例1は、実施例1におけるシランカップリング剤による効果の程度を確認するための比較として作製した試料であり、前記実施例1における塗布工程および薄膜形成工程を省いた以外は、実施例1と同様の表面活性化工程、貼り合せ工程、接合工程の各工程処理を行って、2枚の水晶基板を接合した。すなわち、処理液(シランカップリング剤)を塗布せずに、接合面を活性化(親水化)した水晶基板同士を貼り合せる所謂オプティカルコンタクトにより接合した。
[比較例2]
比較例2は、前記実施例2における表面活性化工程(酸素プラズマ処理)を省いた以外は、実施例2と同じ処理液を用い、実施例2と同様の工程処理を行って、2枚の水晶基板を接合した。
[比較例3]
比較例3は、前記実施例3における薄膜形成工程における加熱処理条件を変更した以外は、実施例3と同様の工程処理を行って、2枚の水晶基板を接合した。
接合工程における加熱処理は、温度が50℃に設定された乾燥炉内に略6時間投入した。
次に、実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例3で得られた2枚のケイ素含有基材よりなる基板が接合された各試料について、引っ張り試験による接合面の接合強度の評価を行った。
引っ張り強度試験に先立ち、2枚の基板が接合されたそれぞれの試料をダイサーを用いて1cm角の正方形に切断し、切断された基板の外側両面に四角柱状の取り付け治具を接着剤(商品名:ロックタイト(登録商標)3621、ヘンケルコーポレイション製)を用いて接着した。
そして、一体化した基板の外側両面に接着された四角柱状の取り付け治具を、引張試験機の上部チャックおよび下部チャックに保持、固定した後に、3mm/分の定速度でチャックを反対方向に伸長して、一体化した基板の接合面に破断が生じる強度(破断荷重)を測定した。なお、チャックの伸長は、破断荷重が100kgまで達した時点で停止した。
測定した各試料の破断荷重(破断強度)の測定結果を表1に示す。なお、表1には各試料における処理工程の一部の処理条件を併せて示す。
Figure 0004867684
表1において、実施例1〜実施例3におけるそれぞれの試料は、上述した一般式(1)または一般式(2)に示すシラン化合物よりなるシランカップリング剤が接合面に塗布され、そのシランカップリング剤を加熱硬化する薄膜形成工程および互いに貼り合わされて一体化した接合面を加熱処理する接合工程における加熱温度が60℃〜300℃の範囲であることにより、いずれも加熱処理による泡や白濁の発生はなく、接合面における破断荷重は100kg以上であった。
一方、比較例1は、2枚の水晶基板の接合面に処理液(シランカップリング剤)を塗布せずに、実施例1に準じた処理条件を用いて、オプティカルコンタクトにより接合したが、接合面における破断荷重は1kg未満であった。これは、オプティカルコンタクトにより接合する場合には、加熱処理においてより高温の加熱温度が必要である、又は/及び接合面のより高い面精度が必要である、と推測される。
また、比較例2の試料は、接合面における破断荷重は5kg程度であった。比較例2は、表面活性化工程(酸素プラズマ処理)を省いた以外は、実施例2と同じ処理液を用い、実施例2と同様の工程処理を行ったが、薄膜形成工程において形成されたシランカップリング剤よりなる薄膜の表面に、OH基および反応性官能基を導入されなかったことにより、破断強度が低かったと考えられる。
さらに、比較例3の試料は、接合面における破断荷重は1kg未満であった。比較例3は、薄膜形成工程および接合工程における加熱温度が異なる以外は、実施例3と同じ処理液を用い、実施例3と同様の工程処理を行ったが、薄膜形成工程および接合工程における加熱温度が60℃未満の50℃と低かったことにより、破断強度が低かったと考えられる。
以上の実施形態によれば、塗布工程においてケイ素含有基材よりなる複数の光学部材の互いに接合する接合面に塗布された上述の一般式(1)または一般式(2)に示されるシラン化合物よりなるシランカップリング剤は、薄膜形成工程において60℃〜300℃の範囲の加熱温度で加熱されることでシランカップリング剤のシラノールが光学部材表面のOH基と脱水縮合してシロキサン結合(−Si−O−Si−)を形成して光学部材の接合面と結合し、さらに表面活性化工程においてシランカップリング剤中の反応官能基が励起され、親水性が高められた互いの接合面が貼り合わされた後に、接合工程において接合面に60℃〜300℃の範囲の加熱温度で加熱されることにより、互いに貼り合わされた接合面のシランカップリング剤よりなる薄膜中の反応性官能基が、化学結合することにより、接合部に泡が入ったり白濁したりすることなく、シランカップリング剤よりなる薄膜同士が強固に密着して、互いの光学部材の接合面を強固に接合することができる。

Claims (4)

  1. ケイ素含有基材よりなる複数の光学部材を互いに接合する接合方法であって、
    互いに接合する前記光学部材の接合面にシランカップリング剤を塗布する塗布工程と、
    前記接合面に塗布された前記シランカップリング剤を加熱する薄膜形成工程と、
    加熱された前記シランカップリング剤に活性エネルギーを付与して前記カップリング剤の表面に反応性官能基を導入する表面活性化工程と、
    前記反応性官能基が導入された互いの前記接合面を貼り合わせて一体化する貼り合せ工程と、
    互いに貼り合わされて一体化した前記接合面を加熱処理する接合工程と、
    を有することを特徴とする光学部材の接合方法。
  2. 請求項1に記載の光学部材の接合方法において、
    前記接合面に塗布された前記シランカップリング剤を加熱する前記薄膜形成工程の加熱温度が60℃〜300℃の範囲であることを特徴とする光学部材の接合方法。
  3. 請求項1に記載の光学部材の接合方法において、
    互いに貼り合わされて一体化した前記接合面を加熱処理する前記接合工程の加熱温度が60℃〜300℃の範囲であることを特徴とする光学部材の接合方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学部材の接合方法において、
    前記シランカップリング剤は、下記の一般式(1)または一般式(2)に示すシラン化合物であることを特徴とする光学部材の接合方法。
    Si(OR1)4 …(1)
    但し、R1はアルキル基を表す。
    R2nSi(OR1)4-n …(2)
    但し、R1は炭素数1から4のアルキル基を表す。R2は炭素数1から8のアルキルまたは(X−R3)(R3は、炭素数が0〜10の直鎖状、分岐状、環状アルキレン基またはアルキルフェニル基を表し、間にN、O、S、Pが入っていても良い。Xはエポキシ基、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリル基、イソシアネート基、アミノ基、メルカプト基等の官能基)を表す。nは0〜3の整数であり、nが2または3の場合には、(X−R3)は同種でも異種でも良い。
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