JP4867478B2 - タイヤ加硫用金型 - Google Patents

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本発明は、空気入りタイヤを加硫するためのタイヤ加硫用金型に関し、更に詳しくは、潤滑剤を使用することなくエア溜まりの発生を抑制することができるタイヤ加硫用金型に関する。
一般に、空気入りタイヤは、未加硫のグリーンタイヤをタイヤ加硫用金型内にセットした後、内圧を付与してブラダーによりグリーンタイヤを金型成形面に圧着して加硫するようにしている。グリーンタイヤは、その形状が金型成形面の形状と一致していないため、この加硫過程で、グリーンタイヤの表面が金型成形面に沿った所定の形状になろうとして表面のゴムが金型成形面に沿って移動する。その際に金型成形面との間で摩擦が生じ、この摩擦抵抗によりグリーンタイヤ表面にゴム流れ不良が起き、その結果、エア溜まりが発生して加硫後のタイヤ表面にエア溜まりの窪みが残るという加硫故障(ライト故障)が生じる。このライト故障は、特にタイヤのサイドウォール部で発生し易い。
そこで、従来、金型成形面とグリーンタイヤ表面との間の摩擦抵抗を低減するため、潤滑剤を塗布する方法が採られている。しかしながら、潤滑剤は有機溶剤成分中にトルエンなどの有害物質が含まれるため、環境の点から問題があった。また、塗布工程の増加を招くため、生産性が低下する。
他方、タイヤ加硫用金型において、サイドウォール成形面をブラスト処理やエッチング処理により微細な凹凸を有する粗面に形成することで、摩擦抵抗を低減し、エア溜まりの発生を抑制するようした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、繰り返しグリーンタイヤを加硫することにより、タイヤのゴム中に含まれるゴム添加剤(特に老化防止剤として使用されるオイル等)や加硫時の蒸気・熱による錆等でサイドウォール成形面が汚染汚濁され、粗面にした効果が持続しない。それを回避するためには頻繁に清掃する必要があり、メンテナンスが煩雑であるという問題があった。
特開平4−12813号公報
本発明の目的は、潤滑剤を使用することなくエア溜まりの発生を抑制し、かつメンテナンスが容易なタイヤ加硫用金型を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のタイヤ加硫用金型は、サイドウォール成形面を有する上型と下型とを鋼材により構成し、前記サイドウォール部を成形するサイドウォール成形面を微細な凹凸を有する粗面に形成し、該粗面をタフトライド処理により形成された保護層により被覆したことを要旨とするものである。
ここで、前記保護層の厚さが30μm以上であり、前記粗面をショットブラスト処理またはエッチング処理により形成するものである。更に、前記タイヤ加硫用金型が建設車両用のタイヤ加硫用金型であり、前記粗面の算術平均粗さRaが50〜220μmである。
上述した本発明によれば、サイドウォール成形面を粗面に形成することにより、未加硫のグリーンタイヤとサイドウォール成形面との間の摩擦抵抗を低減することができるので、加硫時のゴム流れを良好にすることができる。その結果、潤滑剤を使用することなくエア溜まりの発生を抑制し、エア溜まりに起因するライト故障を改善することが可能になる。
また、粗面に形成したサイドウォール成形面をタフトライド処理により形成された保護層で被覆することにより、繰り返しの加硫により、タイヤのゴム中に含まれるゴム添加剤や加硫時の蒸気・熱による錆等でサイドウォール成形面が汚染汚濁されるのを防ぐことができる。そのため、サイドウォール成形面を粗面にした効果が持続するので、清掃を頻繁に行う必要がなく、メンテナンスが容易となる。
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明のタイヤ加硫用金型の一実施形態を示し、1は上型、2は下型である。環状に形成された上型1は、空気入りタイヤのトレッド部の半分(タイヤ赤道面より一方側のトレッド部分)を成形するトレッド成形面11と一方のサイドウォール部を成形するサイドウォール成形面12を備えている。
同様に環状に形成された下型2も、空気入りタイヤのトレッド部の残りの半分(タイヤ赤道面より他方側のトレッド部分)を成形するトレッド成形面13と他方のサイドウォール部を成形するサイドウォール成形面14を備えている。なお、図中21は横溝成形刃、22はエア抜き用のベントホールである。また図示せぬが、空気入りタイヤのビード部を成形する上下のビードリングを備えている。
両サイドウォール成形面12,14は、全面にわたって、図2(下型2のサイドウォール成形面14を図示するが、上型1のサイドウォール成形面12も同様である)に示すように、機械加工した後、ショットブラスト処理により微細な凹凸を有する粗面に形成してある。
建設車両用のタイヤ加硫用金型の場合には、この粗面の算術平均粗さRaとして、50〜220μmにすることができる。算術平均粗さRaが50μmより小さいと、表面粗さが小さくなり過ぎて、摩擦抵抗を低減する効果を得ることが難しくなる。逆に算術平均粗さRaが220μmを超えると、加硫後のタイヤの表面の凹凸が顕著になり、外観上好ましくない。なお、ここで言う算術平均粗さRaは、粗面の粗さ曲線の平均線から測定曲線までの偏差の絶対値を合計し、平均した値である。
ショットブラスト処理により上記のような範囲の粗面に形成する場合、番手(粒度)が#150〜#30のアルミナ研磨剤を好ましく用いることができる。更に好ましくは、番手(粒度)が#100〜#80のアルミナ研磨剤を使用するのがよい。
サイドウォール成形面12,14を上記のような粗面に形成するには、ショットブラスト処理に代えて、エッチング処理(化学的表面処理)により行うようにしてもよい。
このように粗面に形成したサイドウォール成形面12,14及びトレッド成形面11,13は、保護層15で被覆されている。この保護層15は、鋼材などの金属から構成されている上型1と下型2の成形面11,12,13,14が、繰り返しの加硫により、タイヤのゴム中に含まれるゴム添加剤や加硫時の蒸気・熱による錆等で汚染汚濁されるのを防ぐものであり、例えば、メッキ処理により形成したクロムメッキ膜やニッケルメッキ膜を好ましく用いることができる。
あるいは、保護層15は、耐食性のあるニッケルなどの金属材料を溶射して形成した溶射皮膜から構成してもよい。
また、上型1と下型2が鋼材から構成されている場合には、保護層15をタフトライド処理により形成するようにしてもよい。なお、タフトライド処理とは、約570℃の溶融青酸塩とシアン酸塩の混合塩浴中で加熱して鋼の表面層の窒素量を高めて硬化させ、窒化鉄の表面層を作る液体窒化法の一種であり、軟窒化処理とも呼称されるものである。
保護層15の厚さtとしては、30μm以上にするのがよい。厚さtが30μm未満であると、薄過ぎて保護効果を十分に発揮することができない。上限値としは、50μm以下にするのが、粗面による摩擦抵抗を効果的に低減する上でよい。
上述した本発明によれば、空気入りタイヤのサイドウォール部を成形するサイドウォール成形面12,14を微細な凹凸を有する粗面に形成したので、グリーンタイヤとサイドウォール成形面12,14との間の摩擦抵抗が低減し、加硫時のゴム流れを良好にすることができる。そのため、潤滑剤を使用することなくエア溜まりの発生を抑制し、エア溜まりに起因するライト故障を改善することができる。
しかも、サイドウォール成形面12,14を保護層15で被覆したので、繰り返しの加硫により、タイヤのゴム中に含まれるゴム添加剤や加硫時の蒸気・熱による錆等でサイドウォール成形面12,14が汚染汚濁されることがない。そのため、粗面にした摩擦低減効果が持続し、メンテナンスが容易となる。
本発明において、上記実施形態では、特にエア溜まりが発生し易いサイドウォール成形面12,14のみを粗面に形成したが、トレッド成形面11,13も同様の粗面に形成してもよい。また、サイドウォール部にリムチェックラインが突設されているような空気入りタイヤを加硫するタイヤ加硫用金型では、そのリムチェックラインを成形する凹部よりトレッド成形面11,13側のサイドウォール成形面12,14の全域を少なくとも上記のような粗面に形成することによっても、上記と同様の効果を得ることができる。
上記実施形態では、上型1と下型2を有する2つ割りのタイヤ加硫用金型について説明したが、サイドウォール部を成形する上型と下型、及びトレッド部を成形する複数のセクターを備えたセクショナル型のタイヤ加硫用金型であってもよい。
本発明は、特に質量の大きい建設車両用のタイヤ加硫用金型において、メンテナンス(清掃)の点からより有効に適用することができる。更には、1本当たりの製造単価が高い建設車両用タイヤにおいては、製品歩留り(加硫でのライト故障)の点からも有効である。
本発明のタイヤ加硫用金型の一実施形態を示す断面図である。 下型のサイドウォール成形面の部分拡大断面図である。
符号の説明
1 金型
2 上型
11,13 トレッド成形面
12,14 サイドウォール成形面
15 保護層

Claims (4)

  1. サイドウォール成形面を有する上型と下型とを鋼材により構成し、前記サイドウォール部を成形するサイドウォール成形面を微細な凹凸を有する粗面に形成し、該粗面をタフトライド処理により形成された保護層により被覆したことを特徴とするタイヤ加硫用金型。
  2. 前記保護層の厚さが30μm以上である請求項に記載のタイヤ加硫用金型。
  3. 前記粗面をショットブラスト処理またはエッチング処理により形成してなる請求項1または2に記載のタイヤ加硫用金型。
  4. 前記タイヤ加硫用金型が建設車両用のタイヤ加硫用金型であり、前記粗面の算術平均粗さRaが50〜220μmである請求項1、2または3に記載のタイヤ加硫用金型。
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