JP2012101383A - タイヤ加硫用モールドおよび空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】セクショナルモールドの分割位置の近傍に配置される横溝用突起により生じる加硫工程での不具合を防止しつつ、加硫したタイヤの偏摩耗を十分抑えることができるタイヤ加硫用モールドおよび空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】オリジナル形状3aのままではセクターの分割位置PLに掛る横溝用突起3については、分割位置PLに掛らないように突起の向きを変えて突起形状を変更して、型閉めする際に、横溝用突起3によるグリーンタイヤのゴム噛みを防止し、形状変更後の横溝用突起3について、オリジナル部分の突起周縁長さL1と、形状変更した部分の突起周縁長さL2とをL2/L1≦9にするとともに、形状変更後の横溝用突起3の面積S2をオリジナル形状3aの横溝用突起3の面積S1の70%〜120%にして、加硫したタイヤの横溝に起因するブロック剛性の変化を小さくした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、セクショナルモールドの分割位置の近傍に配置される横溝用突起により生じる加硫工程での不具合を防止しつつ、加硫したタイヤの偏摩耗を十分抑えることができるタイヤ加硫用モールドおよび空気入りタイヤに関するものである。
空気入りタイヤを加硫するセクショナルモールドでは、図7に例示するように、タイヤ成形面2に様々な横溝用突起3、周方向溝用突起、サイプ用ブレード5が突設される。例えば、横溝用突起3やサイプ用ブレード5は、タイヤ周方向に所定ピッチで配置される。そのため、場合によっては、横溝用突起3やサイプ用ブレード5がセクター1の分割位置PLを跨ぐように配置されることがある。
セクター1の分割位置PLに横溝用突起3が掛かってしまうと、横溝用突起3が二分割された構造になる。そのため、セクター1を縮径移動させてモールドを型閉めする際に、モールド内部に配置したグリーンタイヤ6の未加硫ゴムを二分割された横溝用突起3の間で挟む、いわゆるゴム噛みが発生し易くなる。特に、タイヤショルダー部では、ゴム噛みが発生し易い。ゴム噛みが発生すると、加硫したタイヤに膜状のバリが生じて外観不良、排水性の低下などの不具合となるので、このバリを除去するために多大な作業工数とコストが必要になっていた。また、ゴム噛みによって徐々に二分割された横溝用突起の開きが生じるため、この開き無くす修理を定期的に行なう必要があり、多大な作業工数とコストが必要になっていた。
そこで、分割位置PLに掛かる横溝用突起を分割位置PLから離れるように、全体的にそのまま平行移動させる、横溝用突起の分割位置PLに掛かる部分の突起を単純に抹消する、横溝用突起の分割位置PLに掛かる部分の突起高さを低くする(例えば、特許文献1参照)などの方法が提案されている。しかしながら、これらの提案では、加硫したタイヤにおいて、仕様変更した横溝用突起と、この横溝用突起に隣接する別の横溝用突起(オリジナルの横溝用突起)とによって、タイヤのブロック剛性の変化が大きくなることがあり、偏摩耗を十分に抑えることができないという問題があった。また、横溝用突起を平行移動させたり、一部を抹消すると外観を著しく損ねることになる。横溝用突起の一部の突起高さを低くすると、ゴム噛みを完全に防止できないことがあり、また、タイヤが摩耗するに連れて偏摩耗したように見えることもある。
また、サイプ用ブレード5はタイヤのトレッド表面に直交する向き(即ち、タイヤ成形面2に直交する向き)に突設されるので、セクター1のタイヤ成形面2の周方向中央部に突設されるサイプ用ブレード5は、セクター1の拡縮移動方向とほぼ平行な向きになるが、セクター1の分割位置PL近傍(セクター1の周方向両端部)に突設されるサイプ用ブレード5の向きは、セクター1の拡縮移動方向とは平行ではなく、ある程度の角度を有することになる。そのため、セクター1の分割位置PL近傍に突設されているサイプ用ブレード5には、セクター1を拡径移動させて型開きする際に、外力(曲げモーメント)が作用し易くなる。それ故、セクター1の分割位置PL近傍では分割位置PLに近い程、サイプ用ブレード5が不要な外力によって、タイヤ成形面2から離脱、損傷し易く、また、サイプ用ブレード5の根元部分のタイヤ成形面2が損傷し易いという問題があった。しかしながら、サイプ用ブレード5を連設した横溝用突起3では、サイプ用ブレード5を分割位置PLから離すために、横溝用突起3を単純に変形、移動させると、上記したように仕様変更した横溝用突起と、この横溝用突起に隣接する別の横溝用突起(オリジナルの横溝用突起)とによって、タイヤのブロック剛性の変化が大きくなることがあり、偏摩耗を十分に抑えることができないという問題があった。
特開平3−42305号公報
本発明の目的は、セクショナルモールドの分割位置の近傍に配置される横溝用突起により生じる加硫工程での不具合を防止しつつ、加硫したタイヤの偏摩耗を十分抑えることができるタイヤ加硫用モールドおよび空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のタイヤ加硫用モールドは、セクターのタイヤ成形面に突設される横溝用突起を備えたセクショナルタイプのタイヤ加硫用モールドにおいて、オリジナル形状のままでは前記セクターの分割位置に掛る横溝用突起については、分割位置に掛らないように突起長さ方向中途で突起の向きを変えて突起形状を変更し、形状変更後の横溝用突起について、オリジナル部分の突起周縁長さL1と、形状変更した部分の突起周縁長さL2とが、L2/L1≦9の関係であるとともに、形状変更後の横溝用突起の面積S2がオリジナル形状の横溝用突起の面積S1の70%〜120%であることを特徴とする。
また、本発明の別のタイヤ加硫用モールドは、セクターのタイヤ成形面に突設されるサイプ用ブレードを連設する横溝用突起を備えたセクショナルタイプのタイヤ加硫用モールドにおいて、横溝用突起がオリジナル形状のままでは連設するサイプ用ブレードが前記セクターの分割位置に掛る、または、前記分割位置との距離が1.5mm未満の横溝用突起については、突起長さ方向中途で突起の向きを変えて突起形状を変更して、ブレードと前記分割位置との距離を1.5mm以上にし、形状変更後の横溝用突起について、オリジナル部分の突起周縁長さL1と、形状変更した部分の突起周縁長さL2とが、L2/L1≦9の関係であることを特徴とする。
本発明の空気入りタイヤは、上記のタイヤ加硫用モールドを用いて加硫することを特徴とする。
本発明の前者のタイヤ加硫用モールドによれば、オリジナル形状のままではセクターの分割位置に掛る横溝用突起については、分割位置に掛らないように突起長さ方向中途で突起の向きを変えて突起形状を変更することにより、型閉めする際に、この横溝用突起がグリーンタイヤのゴム噛みをする不具合を防止することができる。そして、形状変更後の横溝用突起について、オリジナル部分の突起周縁長さL1と、形状変更した部分の突起周縁長さL2とが、L2/L1≦9の関係であるとともに、形状変更後の横溝用突起の面積S2がオリジナル形状の横溝用突起の面積S1の70%〜120%である仕様にして、隣接するオリジナル形状の横溝用突起との仕様変更を一定範囲に制限したので、加硫したタイヤにおいて、横溝に起因するタイヤのブロック剛性の変化が小さくなり、タイヤの偏摩耗を十分に抑えることが可能になる。
本発明の後者のタイヤ加硫用モールドによれば、横溝用突起がオリジナル形状のままでは連設するサイプ用ブレードがセクターの分割位置に掛る、または、分割位置との距離が1.5mm未満の横溝用突起については、長さ方向中途で突起の向きを変えて突起形状を変更して、ブレードと前記分割位置との距離を1.5mm以上にすることにより、型開きする際に、サイプ用ブレードに作用する不要な外力を小さくできる。これにより、サイプ用ブレードの離脱や破損等を防止することができる。そして、形状変更後の横溝用突起について、オリジナル部分の突起周縁長さL1と、形状変更した部分の突起周縁長さL2とが、L2/L1≦9の関係である仕様にして、隣接するオリジナル形状の横溝用突起との仕様変更を一定範囲に制限したので、加硫したタイヤにおいて、横溝に起因するタイヤのブロック剛性の変化が小さくなり、タイヤの偏摩耗を十分に抑えることが可能になる。
本発明の前者のタイヤ加硫用モールドでは、前記オリジナル部分の突起周縁長さL1と、前記形状変更した部分の突起周縁長さL2とが、L2/L1≦2の関係であるとより好ましい。これにより、加硫したタイヤにおいて、横溝に起因するタイヤのブロック剛性の変化が一段と小さくなり、タイヤの偏摩耗を抑えるにはさらに有利になる。さらに好ましくは、前記形状変更後の横溝用突起の面積S2がオリジナル形状の横溝用突起の面積S1の95%〜105%である仕様にする。これにより、加硫したタイヤにおいて、横溝に起因するタイヤのブロック剛性の変化が一段と小さくなり、タイヤの偏摩耗を抑えるにはさらに有利になる。また、例えば、前記横溝用突起が、タイヤショルダー部の横溝を形成するである。タイヤショルダー部の横溝を形成する部分は、グリーンタイヤのゴム噛みが発生し易い場所なので、本発明を適用すること一段と有益である。
本発明の後者のタイヤ加硫用モールドでは、前記オリジナル部分の突起周縁長さL1と、前記形状変更した部分の突起周縁長さL2とが、L2/L1≦2の関係であるとともに、形状変更後の横溝用突起の面積S2がオリジナル形状の横溝用突起の面積S1の70%〜120%であるとより好ましい。これにより、加硫したタイヤにおいて、横溝に起因するタイヤのブロック剛性の変化が一段と小さくなり、タイヤの偏摩耗を抑えるにはさらに有利になる。さらに好ましくは、前記形状変更後の横溝用突起の面積S2がオリジナル形状の横溝用突起の面積S1の95%〜105%である仕様にする。これにより、加硫したタイヤにおいて、横溝に起因するタイヤのブロック剛性の変化が一段と小さくなり、タイヤの偏摩耗を抑えるにはさらに有利になる。
本発明の空気入りタイヤでは、ゴム噛みにより生じる外観不良がなくなるとともに、タイヤの偏摩耗も抑えることができる。
本発明のタイヤ加硫用モールドのタイヤ成形面を一部拡大して例示する平面図である。 仕様変更した横溝用突起を例示する説明図である。 図1のモールドを用いて加硫されたタイヤのトレッドの一部を例示する平面図である。 本発明の別のタイヤ加硫用モールドのタイヤ成形面を一部拡大して例示する平面図である。 仕様変更した横溝用突起を例示する説明図である。 図4のモールドを用いて加硫されたタイヤのトレッドの一部を例示する平面図である。 セクターを例示する側面図である。
以下、本発明のタイヤ加硫用モールドを図に示した実施形態に基づいて説明する。
本発明のタイヤ加硫用モールド(以下、モールドという)は、図7に例示するようなセクショナルタイプであり、組付けられて環状を形成する複数の円弧状のセクター1により構成されている。それぞれのセクター1は、環状を拡縮させるように環状の半径方向に移動する。
図1、図2に例示するように、タイヤ成形面2には横溝用突起3および周方向溝用突起4が突設されている。セクター1と溝成形突起3および周方向用突起4はアルミニウム等の金属で鋳造された一体物である。横溝用突起3は、セクター1の周方向(図1では左右方向)に所定の一定ピッチで配置されている。横溝用突起3とは、加硫されたタイヤ7にタイヤ幅方向に延びる横溝8(周方向溝9以外の溝)を形成する突起である。
本発明では、オリジナル形状3aのままでは、セクター1の分割位置PLに掛かる横溝用突起3については、部分的に形状(配置)が変更されている。分割位置PLに掛かる横溝用突起3とは、セクター1の周方向に所定の一定ピッチで配置された場合、分割位置PLを跨いで配置される横溝用突起3をいう。横溝用突起3は単純な直線形状に限らず、曲線形状や様々な形状の場合がある。
二点鎖線で示されているオリジナル形状3aのままではセクター1の分割位置PLに掛かる横溝用突起3は、隣接するオリジナル形状3aの横溝用突起3との仕様変更を一定範囲に制限して、分割位置PLに掛らないように突起長さ方向中途で突起の向きを変えて突起形状を変更している。具体的には、形状変更後の横溝用突起3について、オリジナル部分の突起周縁長さL1と、形状変更した部分の突起周縁長さL2とが、L2/L1≦9の関係になっている。L2/L1>9になるとオリジナル形状3aに対する形状変更範囲が過大になるので、好ましくない。
さらに、形状変更後の横溝用突起3の平面視の面積S2が、オリジナル形状3aの横溝用突起3の平面視の面積S1の70%〜120%に設定されている。この割合が70%未満または120%超では、オリジナル形状3aに対する形状変更が過大になるので、好ましくない。尚、形状変更後の横溝用突起3と、オリジナル形状3aの横溝用突起3とでは突起高さは変更されていない。この実施形態では、形状変形した部分が、分割位置PLに掛からずに分割位置PLに沿うように変更されている。
このように分割位置PLに掛らないように横溝用突起3の形状が変更されているので、横溝用突起3が分割位置PLで二分割された構造にならない。それ故、セクター1を型閉めする際に、この横溝用突起3がグリーンタイヤ6のゴム噛みをすることがない。
このセクター1(モールド)を用いてグリーンタイヤ6を加硫することにより、図3に例示する横溝8および周方向溝9が形成されたタイヤ7が製造される。そして、L2/L1≦9にするとともに、形状変更後の横溝用突起3の面積S2をオリジナル形状3aの横溝用突起3の面積S1の70%以上120%以下にしているので、仕様変更した横溝用突起3とオリジナル形状3aの横溝用突起3とで横溝8が形成されたタイヤ7のブロック剛性のばらつきが是正される。即ち、横溝8に起因するタイヤ7のブロック剛性の変化が小さくなり、タイヤ7の偏摩耗を十分に抑えることが可能になる。
より好ましくはL2/L1≦2にする。これにより、加硫したタイヤ7において、横溝8に起因するタイヤ7のブロック剛性の変化が一段と小さくなり、タイヤ7の偏摩耗を抑えるにはさらに有利になる。
さらに好ましくは、形状変更後の横溝用突起3の面積S2がオリジナル形状3aの横溝用突起3の面積S1の95%以上105%以下にする。これにより、加硫したタイヤ7において、横溝8に起因するタイヤ7のブロック剛性の変化が一段と小さくなり、タイヤ7の偏摩耗を抑えるにはさらに有利になる。
タイヤショルダー部の横溝8を形成する部分は、グリーンタイヤ6のゴム噛みが発生し易い場所である。したがって、タイヤショルダー部の横溝8を形成する横溝用突起3を、上記のように仕様変更をすること一段と有益である。
このセクター1(モールド)を用いて加硫した本発明の空気入りタイヤ7では、ゴム噛みにより生じる外観不良がなくなるとともに、偏摩耗も抑えることができる。
上記の仕様を変更する横溝用突起3に他の溝用突起が連設している場合は、仕様を変更する横溝用突起3に対して、その溝用突起はそのまま延長、或いは、短縮するようにして自然に連設させる。
図4、図5に別の実施形態を例示する。このセクター1のタイヤ成形面2にはサイプ用ブレード5を連設する横溝用突起3および周方向溝用突起4が突設されている。横溝用突起3は、セクター1の周方向(図4では左右方向)に所定の一定ピッチで配置されている。横溝用突起3および周方向溝用突起4は、サイプ用ブレード5よりもタイヤ成形面2から上方に突出している。
サイプ用ブレード5は、例えば、ステンレス鋼、一般炭素鋼、鉄などの金属製である。サイプ用ブレード5の大きさは、タイヤサイズによって異なるが、その全長は例えば3mm〜100mm、その厚さは例えば0.4mm〜2.0mm程度であり、横溝用突起3よりも薄くなっている。サイプ用ブレード5は単純な直線形状に限らず、複数の屈曲点を有するジグザグ形状にした仕様の場合もある。
本発明では、横溝用突起3が二点鎖線で示されているオリジナル形状3aのままでは連設するサイプ用ブレード5がセクター1の分割位置PLに掛る、または、分割位置PLとの距離H(最短距離)が1.5mm未満の横溝用突起3については、隣接するオリジナル形状3aの横溝用突起3との仕様変更を一定範囲に制限して、突起長さ方向中途で突起の向きを変えて突起形状を変更している。
具体的には、横溝用突起3の形状変更により、サイプ用ブレード5と分割位置PLとの距離h(最短距離)が1.5mm以上に設定されている。例えば、この距離hを1.5mm以上3.0mm以下にする。
また、形状変更後の横溝用突起3について、オリジナル部分の突起周縁長さL1と、形状変更した部分の突起周縁長さL2とが、L2/L1≦9の関係になっている。L2/L1>9になるとオリジナル形状3aに対する形状変更範囲が過大になるので、好ましくない。尚、形状変更後の横溝用突起3と、オリジナル形状3aの横溝用突起3とでは突起高さは変更されていない。また、サイプ用ブレード5の厚さも変更されず、長さはほぼ同じに設定されている。この実施形態では、横溝用突起3の形状変形とともに、連設されたサイプ用ブレード5が分割位置PLに平行に沿って延びるように形状変形されている。
このようにサイプ用ブレード5を分割位置PLから1.5mm以上離しているので、グリーンタイヤ6を加硫した後にセクター1を型開きする際に、サイプ用ブレード5に作用する不要な外力を小さくできる。これにより、サイプ用ブレード5の離脱や破損等を防止することができる。
このセクター1(モールド)を用いてグリーンタイヤ6を加硫することにより、図6に例示するサイプ10を連設した横溝8および周方向溝9が形成されたタイヤ7が製造される。そして、L2/L1≦9にしているので、仕様変更した横溝用突起3とオリジナル形状3aの横溝用突起3とで横溝8が形成されたタイヤ7のブロック剛性のばらつきが是正される。即ち、横溝8に起因するタイヤ7のブロック剛性の変化が小さくなり、タイヤ7の偏摩耗を十分に抑えることが可能になる。
より好ましくはL2/L1≦2にするとともに、形状変更後の横溝用突起3の平面視の面積S2をオリジナル形状3aの横溝用突起3の平面視の面積S1の70%〜120%に設定する。これにより、加硫したタイヤ7において、横溝8に起因するタイヤ7のブロック剛性の変化が一段と小さくなり、タイヤ7の偏摩耗を抑えるには有利になる。面積S2が面積S1の70%未満または120%超では、オリジナル形状3aに対する形状変更が過大になるのであまり好ましくない。
さらに好ましくは、形状変更後の横溝用突起3の面積S2がオリジナル形状3aの横溝用突起3の面積S1の95%以上105%以下にする。これにより、加硫したタイヤ7において、横溝8に起因するタイヤ7のブロック剛性の変化が一段と小さくなり、タイヤ7の偏摩耗を抑えるにはさらに有利になる。
オリジナル形状のままではセクターの分割位置PLに掛かる横溝用突起を有する同一種類の乗用車用タイヤの加硫用モールドにおいて、その横溝用突起が分割位置PLに掛からないように、表1のように仕様を異ならせて形状変形させて6種類の加硫用モールドを作製した。そして、それぞれの加硫用モールドを使用して乗用車用タイヤ(実施例1〜4、比較例1、2)を製造し、それぞれのタイヤで1500km走行して偏摩耗を評価した。偏摩耗がない状態を基準の100として指数評価した結果を表1に示す。数値が大きい程、偏摩耗が少ないことを示している。
L2/L1は、横溝用突起の形状変更した部分の突起周縁長さL2とオリジナル部分の突起周縁長さL1との比である。
S2/S1は、形状変更後の横溝用突起の面積S2とオリジナル形状の横溝用突起の面積S1との比率(百分率)である。
表1の結果から、実施例1〜4は、比較例1、2に比べてタイヤの偏摩耗が少ないことが分かる。
1 セクター
2 タイヤ成形面
3 横溝用突起
3a オリジナル形状
4 周方向溝用突起
5 サイプ用ブレード
6 グリーンタイヤ
7 加硫されたタイヤ
7a ブロック
8 横溝
9 周方向溝
10 サイプ

Claims (8)

  1. セクターのタイヤ成形面に突設される横溝用突起を備えたセクショナルタイプのタイヤ加硫用モールドにおいて、オリジナル形状のままでは前記セクターの分割位置に掛る横溝用突起については、分割位置に掛らないように突起長さ方向中途で突起の向きを変えて突起形状を変更し、形状変更後の横溝用突起について、オリジナル部分の突起周縁長さL1と、形状変更した部分の突起周縁長さL2とが、L2/L1≦9の関係であるとともに、形状変更後の横溝用突起の面積S2がオリジナル形状の横溝用突起の面積S1の70%〜120%であることを特徴するタイヤ加硫用モールド。
  2. 前記オリジナル部分の突起周縁長さL1と、前記形状変更した部分の突起周縁長さL2とが、L2/L1≦2の関係である請求項1に記載のタイヤ加硫用モールド。
  3. 前記形状変更後の横溝用突起の面積S2がオリジナル形状の横溝用突起の面積S1の95%〜105%である請求項1または2に記載のタイヤ加硫用モールド。
  4. 前記横溝用突起が、タイヤショルダー部の横溝を形成するものである請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ加硫用モールド。
  5. セクターのタイヤ成形面に突設されるサイプ用ブレードを連設する横溝用突起を備えたセクショナルタイプのタイヤ加硫用モールドにおいて、横溝用突起がオリジナル形状のままでは連設するサイプ用ブレードが前記セクターの分割位置に掛る、または、前記分割位置との距離が1.5mm未満の横溝用突起については、突起長さ方向中途で突起の向きを変えて突起形状を変更して、ブレードと前記分割位置との距離を1.5mm以上にし、形状変更後の横溝用突起について、オリジナル部分の突起周縁長さL1と、形状変更した部分の突起周縁長さL2とが、L2/L1≦9の関係であることを特徴するタイヤ加硫用モールド。
  6. 前記オリジナル部分の突起周縁長さL1と、前記形状変更した部分の突起周縁長さL2とが、L2/L1≦2の関係であるとともに、形状変更後の横溝用突起の面積S2がオリジナル形状の横溝用突起の面積S1の70%〜120%である請求項5に記載のタイヤ加硫用モールド。
  7. 前記形状変更後の横溝用突起の面積S2がオリジナル形状の横溝用突起の面積S1の95%〜105%である請求項6に記載のタイヤ加硫用モールド
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のタイヤ加硫用モールドを用いて加硫したことを特徴とする空気入りタイヤ。
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