JP4867112B2 - 変速比無限大無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

変速比無限大無段変速機の変速制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変速比無限大無段変速機の変速制御装置、特に、動力循環モードと直結モードとの間でのモード切り換えを回転同期点から外れた変速比において行わせる変速制御装置の改良提案に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
変速比無限大無段変速機(本明細書ではIVTとも言う)は通常、例えば特開平11−63203号公報に記載され、図31に示すごとくトロイダル型無段変速機やVベルト式無段変速機などの無段変速機構(本明細書ではCVTとも言う)aと遊星歯車組bとの組み合わせにより構成する。
そして遊星歯車組bの3要素の1つ(図31ではキャリア)に一定変速機構cおよびロークラッチdを経て無段変速機構aへの入力回転を伝達することにより、遊星歯車組bの他の1要素(図31ではサンギヤ)を経て無段変速機構aの出力回転メンバより入力回転メンバに動力を循環させつつ、この循環動力の一部を無段変速機構aの変速状態に応じ遊星歯車組aの残りの1要素(図31ではリングギヤ)から取り出して出力回転となす(動力循環モード)よう構成し、
上記のロークラッチdを解放してその代わりにハイクラッチeを締結することにより、このハイクラッチeを経て無段変速機構aの出力回転メンバからの無段変速機構aの動力をそのまま取り出す(CVT直結モード:本明細書では単に直結モードとも言う)よう構成するのが普通である。
【0003】
かかる構成において変速比無限大無段変速機の変速比(入力回転数Nin/出力回転数Nout)は、該変速比の逆数である変速比無限大無段変速機(IVT)の速度比Et(Nout/Nin)と無段変速機構(CVT)aの変速比icvtとの関係として例示した図2のごとく、無段変速機構aの変速比icvtにより変速制御され得る。
【0004】
更に付言するに、ロークラッチdおよびハイクラッチeの締結・解放切り換えにより行う動力循環モードと直結モードとの間の伝動モード切り換えは、両クラッチの駆動側回転メンバの回転数と被動側回転メンバの回転数とが一致する回転同期点RSPにおいて実行するが、IVT速度比Etがこの回転同期点RSPよりも低速側の速度比にされる動力循環モードでは無段変速機構aの変速比icvtを中立点GNP対応の変速比GNPRTOにすることで、遊星歯車組bのリングギヤへ伝わる回転を0にして変速比無限大無段変速機の出力回転数Noutを0になし、伝動経路が機械的に結合されたままの状態でIVT変速比(変速機入力回転数/変速機出力回転数)が無限大(IVT速度比Etが0)の中立状態(Nレンジで要求される)を作り出すことができ、停車が可能である。
【0005】
この動力循環モードで無段変速機構aが、遊星歯車組bのリングギヤへの回転を0にするような変速比GNPRTO(中立点GNP)よりも高速(ハイ)側変速比である時は、変速比無限大無段変速機の出力回転が逆向きとなってRレンジで要求される後退走行を可能にし、無段変速機構aの変速比icvtが当該変速比GNPRTO(中立点GNP)よりも低速(ロー)側変速比であるほど、変速比無限大無段変速機の出力回転が正転方向の回転数を増大されてD,Lレンジで要求される前進走行を可能にする。
この前進走行中、無段変速機構aの変速比icvtが上記回転同期点RSPに対応した変速比になると、動力循環モードにおいてハイクラッチeの駆動側および被駆動側回転メンバの回転数が相互に一致し、この時にハイクラッチeを油圧の供給により締結すると共にロークラッチdを油圧の排除により解放することで、理論上ショックなしに動力循環モードから直結モードに切り換えることができる。
この直結モードでは、無段変速機構aのみによる変速が変速比無限大無段変速機の変速に反映されることとなる。
【0006】
なお、逆に直結モードから動力循環モードへの切り換えに際しても、上記の回転同期点RSPにおいてロークラッチdの駆動側および被駆動側回転メンバの回転数が相互に一致し、この時にロークラッチdを締結すると共にハイクラッチeを解放することで、理論上ショックなしに当該モード切り換えを行うことができる。
【0007】
ところで、上記したように必ず回転同期点RSPにおいてロークラッチdおよびハイクラッチeの締結、解放切り換えを行うというのでは、アクセルペダルの急な踏み込みに伴う急なダウンシフトが必要になったり、アクセルペダルの釈放に伴う急なアップシフトが必要になった場合において、CVT変速比icvtを一旦回転同期点RSP相当の変速比に変化させた後この変速比に保持しておき、この状態でロークラッチdおよびハイクラッチeの締結、解放切り換えを行うことになるため、要求通りの変速応答を期待できないことがある。
また、CVT変速比icvtを回転同期点RSP相当の変速比に保持しておいてロークラッチdおよびハイクラッチeの締結、解放切り換えを行うことから、当該切り換え時間中はIVT変速比が変化しないために無段変速機でありながらこの間に変速が停止するという違和感を生ずる。
【0008】
これがため従来、変速比無限大無段変速機を特開2001−74131号公報に記載のごとくに変速制御することが提案されている。
つまり、図2と同様なIVT変速比変化特性を示す図29をもとに、目標とすべきIVT変速比がA点からE点上の変速比に変化するようなアクセルペダル操作を行った場合について説明すると、先ずCVT変速比icvtを現在の変速比に保持しておき、ロークラッチdを解放しつつハイクラッチeを締結させることによりIVT変速比がA点からA’点上の変速比になるよう変速させ、その後IVT変速比がA’点上の変速比からE点上の変速比になるよう無段変速機構aを変速制御する。
【0009】
かかる制御によれば、CVT変速比icvtを一旦回転同期点RSP相当の変速比に変化させてこの変速比に保持し、この状態でロークラッチdおよびハイクラッチeの締結、解放切り換えを行った後、CVT変速比icvtを回転同期点RSP相当の変速比からE点の変速比に向かわせる制御よりも変速応答が高く、要求通りの応答で変速を行わせることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし伝動モードの変更を伴う変速に際し無条件に、上記のごとく先ずCVT変速比を保持しておき、ロークラッチおよびハイクラッチの締結、解放切り換えを行い、その後IVT変速比が目標とすべき変速比になるよう無段変速機構を変速制御するというのでは、
図29のA点からE点への変速のように変速比変化幅が大きな場合ロークラッチおよびハイクラッチの締結、解放切り換えによる変速比変化幅(A点からA’点への変速比変化幅)も大きく、両クラッチのスリップ制御時間が長くなって長い変速時間が必要になったり、クラッチの発熱や耐久性に関する問題が発生したり、或いは大きなクラッチ締結容量が必要になってクラッチの大型化や、オイルポンプの大型化を伴うという問題を生ずる。
【0011】
請求項1に記載の第1発明は、上記の変速比変化幅がCVT変速比に応じて変化するとの事実認識にもとづき、ロークラッチおよびハイクラッチの締結、解放切り換えによるモード切り換えを伴った変速をCVT変速比が所定の範囲内にある時のみ許可して、変速機入力トルクの如何にかかわらず確実に上記のような問題を生ずることのないようにした変速比無限大無段変速機の変速制御装置を提案することを目的とする。
【0013】
請求項に記載の第発明は、変速機入力トルクの如何にかかわらず一層実情にマッチして更に確実に第1発明の作用効果を達成し得るようにした変速比無限大無段変速機の変速制御装置を提案することを目的とする。
【0014】
請求項に記載の第発明は、モード切り換え中に定常的な目標とすべき到達IVT変速比が変化した場合でもその目標値となるようにCVT変速比が制御されて運転性が確保され得るようにした変速比無限大無段変速機の変速制御装置を提案することを目的とする。
【0015】
請求項に記載の第発明は、CVT変速比の制御とクラッチ切り換え制御とによるIVT変速比の変化が滑らかに行われると共に、これら制御のタイミングがずれたりすることのないようにし、もって連続的なIVT変速比の変化を実現することにより違和感を払拭した変速比無限大無段変速機の変速制御装置を提案することを目的とする。
【0016】
請求項に記載の第発明は、CVT変速比を保持した状態でクラッチの掛け換えにより行うモード切り換えを伴った変速に当たり、IVT変速時間が適切なものとなるようにすると共に、滑らかな変速が実行されるようにした変速比無限大無段変速機の変速制御装置を提案することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
これらの目的のため、先ず第1発明による変速比無限大無段変速機の変速制御装置は、変速比を無段階に変化させ得る無段変速機構および遊星歯車組の組み合わせになり、無段変速機構への入力回転をロークラッチの締結により遊星歯車組の1要素に伝達する時、該遊星歯車組の他の1要素を経て無段変速機構の出力回転メンバより入力回転メンバに動力を循環させつつ、該循環動力の一部を無段変速機構の変速状態に応じ前記遊星歯車組の残りの1要素から取り出して、無限大変速比と、その前後における後退変速比および前進変速比とを選択可能な動力循環モードが選択されるようにし、前記ロークラッチに代えハイクラッチを締結する時、前記無段変速機構の出力回転をそのまま取り出して高速側の前進変速比を選択可能な直結モードが選択されるようにした変速比無限大無段変速機において、前記動力循環モードおよび直結モード間でのモード切り換えのためのロークラッチおよびハイクラッチの締結、解放切り換えを、無段変速機構の変速比が入力トルクに応じ変化させた所定の変速比幅内の値である時のみ許可するよう構成したことを特徴とするものである。
【0019】
発明による変速比無限大無段変速機の変速制御装置は、第発明において、
前記所定の変速比幅を前記入力トルクが大きい時ほど狭くしたことを特徴とするものである。
【0020】
発明による変速比無限大無段変速機の変速制御装置は、第1発明又は明において、
変速比無限大無段変速機の定常的な目標変速比である到達IVT変速比を実現するための無段変速機構の到達CVT変速比が到達IVT変速比を所定の変速応答で実現するための無段変速機構の過渡的な目標CVT変速比よりも大きいときは、目標CVT変速比を到達CVT変速比に向かうよう決定し、
到達CVT変速比が目標CVT変速比よりも小さいときは、目標CVT変速比を保持するよう構成したことを特徴とするものである。
【0021】
発明による変速比無限大無段変速機の変速制御装置は、第1発明乃至第発明のいずれかにおいて、
少なくとも無段変速機構の変速比が保持状態となるまでは、締結すべき側のクラッチをロスストロークさせた状態で待機し、
無段変速機構の変速比が保持状態となった後に前記クラッチの締結、解放切り換えを行い、
該クラッチの締結、解放切り換えにより到達IVT変速比のための過渡的な目標IVT変速比が達成された後に無段変速機構の変速比保持状態を解除するよう構成したことを特徴とするものである。
【0022】
発明による変速比無限大無段変速機の変速制御装置は、第発明において、
前記無段変速機構の変速比保持状態での前記クラッチの締結、解放切り換え中、該切り換えを前記目標IVT変速比が逐一実現されるよう進行制御するよう構成したことを特徴とするものである。
【0023】
【発明の効果】
変速比無限大無段変速機は、ロークラッチの締結時これを経て、原動機から無段変速機構への入力回転が遊星歯車組の1要素に伝達され、同遊星歯車組の他の1要素を経て無段変速機構の出力回転メンバより入力回転メンバに動力を循環させつつ、この循環動力の一部を無段変速機構の変速状態に応じ遊星歯車組の残りの1要素から取り出すことができ、無限大変速比と、その前後における後退変速比および前進変速比とを選択可能な動力循環モードで動力伝達を行い、
ロークラッチに代えハイクラッチを締結する時、無段変速機構の出力回転をそのまま取り出して高速側の前進変速比を選択可能な直結モードで動力伝達を行う。
【0024】
ところで第1発明においては、動力循環モードおよび直結モード間でのモード切り換えのためのロークラッチおよびハイクラッチの締結、解放切り換えを、無段変速機構の変速比(CVT変速比)が入力トルクに応じ変化させた所定の変速比幅内の値である時のみ許可するため、
当該所定の変速比幅の設定次第で、ロークラッチおよびハイクラッチの締結、解放切り換えにより達成すべき変速比変化幅を上記所定の変速比幅の設定により小さくすることができ、これにより両クラッチのスリップ制御時間が短縮されて変速時間が長くなるという従来の問題を回避し得ると共に、クラッチの発熱や耐久性に関する従来の懸念も回避することができ、更に要求されるクラッチ締結容量が小さいことによってクラッチの大型化や、オイルポンプの大型化を伴うこともなくなる。
その上、変速機入力トルクに応じて上記の問題や懸念が顕著になる事実に符合するようなロークラッチおよびハイクラッチの締結、解放切り換えによる変速の許可が可能となり、変速機入力トルクの如何にかかわらず確実に上記の作用効果を達成し得る。
【0026】
発明においては、第発明のように所定の変速比幅を変速機入力トルクに応じ変化させる時、特に変速機入力トルクが大きい時ほど上記所定の変速比幅を狭くしたため、
変速機入力トルクが大きい時ほどロークラッチおよびハイクラッチの締結、解放切り換えによる変速を狭いCVT変速比域でしか許可しないこととなり、
上記の問題や懸念が顕著になる大入力トルク時においてもこれらの問題や懸念を解消することができ、変速機入力トルクの如何にかかわらず確実に上記の作用効果を達成し得る。
【0027】
発明においては、変速比無限大無段変速機の定常的な目標変速比である到達IVT変速比を実現するための無段変速機構の到達CVT変速比が到達IVT変速比を所定の変速応答で実現するための無段変速機構の過渡的な目標CVT変速比よりも大きいときは、目標CVT変速比を到達CVT変速比に向かうよう決定し、
到達CVT変速比が目標CVT変速比よりも小さいときは、目標CVT変速比を保持するよう構成したため、
モード切り換え中に定常的な目標とすべき到達IVT変速比が変化した場合でもその目標値となるようにCVT変速比が制御されることとなり、運転性を確保することができる。
【0028】
発明においては、少なくとも無段変速機構の変速比が保持状態となるまでは、締結すべき側のクラッチをロスストロークさせた状態で待機し、
無段変速機構の変速比が保持状態となった後に上記クラッチの締結、解放切り換えを行い、
該クラッチの締結、解放切り換えにより到達IVT変速比のための過渡的な目標IVT変速比が達成された後に無段変速機構の変速比保持状態を解除するため、
CVT変速比の制御とクラッチ切り換え制御とによるIVT変速比の変化が滑らかになると共にこれら制御のタイミングがずれることがなく、もって連続的なIVT変速比の変化を実現し得ることとなり、変速の違和感を生じなくすることができる。
【0029】
発明においては、無段変速機構の変速比保持状態での上記クラッチの締結、解放切り換え中、該切り換えを上記目標IVT変速比が逐一実現されるよう進行制御するため、
CVT変速比を保持した状態でクラッチの掛け換えにより行うモード切り換えを伴った変速に当たり、IVT変速時間が適切なものとなると共に滑らかな変速を実現することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態になる変速制御装置を具えた変速比無限大無段変速機を示す。
この変速比無限大無段変速機(IVT)は、エンジンを横置きに搭載したフロントエンジン・フロントホイールドライブ車(FF車)用のトランスアクスルとして構成したもので、エンジンENGから動力を伝達される入力軸1上に配したトロイダル型無段変速機構2と、これに平行に配置した出力軸3上の遊星歯車組4とを主たる構成要素とする。
【0031】
トロイダル型無段変速機構2は、2個のトロイダル伝動ユニット5,6、つまり、フロント側トロイダル伝動ユニット5およびリヤ側トロイダル伝動ユニット6を主たる構成要素とし、これらトロイダル伝動ユニット5,6はそれぞれ、入力軸1に一体回転するよう嵌合させた入力ディスク7と、これら入力ディスク間で入力軸1上に回転自在に支持した出力ディスク8と、対応する入出力ディスク7,8間で動力伝達を行うパワーローラ9とにより構成する。
【0032】
パワーローラ9はトロイダル伝動ユニット5,6ごとに2個ずつ設け、これらを入力軸1を挟んでその両側に対向配置すると共に、図示せざる個々のトラニオンにピボットシャフト11を介して回転自在に支持し、トラニオンを後で詳述する変速制御のため図示せざるピストンによりトラニオン軸線方向(図1の図面直角方向)にストローク可能とする。
【0033】
図1において、エンジンENGから入力軸1に伝達されたエンジン回転は両入力ディスク7に達し、入力ディスク7へのエンジン回転(変速機入力回転)はパワーローラ9を介し出力ディスク8に伝達されて、両出力ディスク8に固設したCVT出力歯車12から取り出される。
かかる伝動中、上記のピストンによりトラニオンを同期してパワーローラ回転軸線と直交するトラニオン軸線(首振り軸線)の方向に同位相でストロークさせ、パワーローラ回転軸線が入出力ディスク7,8の回転軸線と交差した平衡位置(非変速位置)から、パワーローラ回転軸線が入出力ディスク7,8の回転軸線からオフセットした変速位置にすると、パワーローラ9が回転分力により首振り軸線の周りに同期して同位相で傾転される。
これにより、入出力ディスク7,8に対するパワーローラ9の接触軌跡円半径が連続的に変化し、入出力ディスク7,8間の伝動比(CVT変速比icvt)を無段階に変化させることができる。
【0034】
なお、この変速に当たってトラニオンを上記のごとくストロークさせるためのピストン両側圧は、図3に示すコントロールバルブボディー21内のステップモータ(変速アクチュエータ)22が指令CVT変速比icvtoに対応したステップ位置DSRSTPに駆動して図示せざる変速制御弁を中立位置から作動させることにより生じさせる。
そして当該ピストン両側圧間の差圧による変速進行状態をサーボ系により上記の変速制御弁にフィードバックし、CVT変速比icvtが指令CVT変速比icvtoになったところで変速制御弁を中立位置に戻して、パワーローラ9を上記オフセットが0の非変速位置に戻すことにより、CVT変速比icvtを当該指令変速比icvtoに維持することができる。
【0035】
次いで、図1の出力軸3上に設ける遊星歯車組4と、上記したトロイダル型無段変速機構2との関連構成を説明する。
遊星歯車組4のエンジンに近い前側に動力循環クラッチとしてのロークラッチ31を隣接配置し、遊星歯車組4のエンジンから遠い後側に歯車32および無段変速機構(CVT)直結クラッチとしてのハイクラッチ33を順次隣接配置する。
歯車32は出力軸3上に回転自在に支持し、この歯車32とCVT出力歯車12との間にアイドラギヤ34を噛合させる。
【0036】
遊星歯車組4はサンギヤ4sと、キャリア4cと、リングギヤ4rとよりなる単純遊星歯車組とし、サンギヤ4sを出力軸3上に回転自在に支持して歯車32に結合する。
キャリア4cは、入力軸1への変速機入力回転が一定変速比の減速歯車組35およびロークラッチ31を経て入力されるようにし、リングギヤ4rは出力軸3に結合し、歯車32をハイクラッチ33により出力軸3に結合可能とする。
そして、出力軸3にファイナルドライブギヤ組36を介してディファレンシャルギヤ装置37を駆動結合する。
【0037】
上記の構成とした図1に示す変速比無限大無段変速機IVTの作用を次に説明する。
図3に示すコントロールバルブボディー21内にはステップモータ22の他に、ロークラッチ31の締結・解放を司るロークラッチソレノイド24およびハイクラッチ33の締結・解放を司るハイクラッチソレノイド25を具え、ロークラッチソレノイド24はON時にロークラッチ圧の発生によりロークラッチ31を締結し、ハイクラッチソレノイド25はON時にハイクラッチ圧の発生によりハイクラッチ33を締結するものとする。
【0038】
ロークラッチソレノイド24のONによりロークラッチ31を締結し、ハイクラッチソレノイド25のOFFによりハイクラッチ33を解放すると、入力軸1への変速機入力回転が減速歯車組35およびロークラッチ31を経て遊星歯車組4のキャリア4cに伝達される。
キャリア4cに伝達された変速機入力回転はサンギヤ4sおよびリングギヤ4rに分配され、サンギヤ4sに至った回転は歯車32、アイドラギヤ34およびCVT出力歯車12を経て両トロイダル伝動ユニット5,6の出力ディスク8から入力ディスク7および入力軸1に循環され、この循環動力の一部を無段変速機構2の変速状態に応じリングギヤ4rから出力軸3に伝達する動力循環モードでの動力伝達が可能になる。
【0039】
ロークラッチソレノイド24のOFFによりロークラッチ31を解放し、ハイクラッチソレノイド25のONによりハイクラッチ33を締結すると、入力軸1から両トロイダル伝動ユニット5,6の入力ディスク7、パワーローラ9、および出力ディスク8を経由してCVT出力歯車12、アイドラギヤ34および歯車32に達したトロイダル型無段変速機構2の出力回転がハイクラッチ33を経て出力軸3に達することとなり、トロイダル型無段変速機構2の出力回転を直接出力軸3より取り出すCVT直結モードでの動力伝達が可能となる。
出力軸3への回転は、ファイナルドライブギヤ組36およびディファレンシャルギヤ装置37を経て図示せざる駆動輪に達し、車両を走行させる。
【0040】
動力循環モードでは図2に示すように、トロイダル型無段変速機構2のCVT変速比icvtを中立点GNPに対応した変速比GNPRTOにしてリングギヤ4r(出力軸3)への回転が0になるようにすることで、変速比無限大無段変速機の出力回転Noutが0になり、伝動経路が機械的に結合されたままの状態で変速比無限大無段変速機のIVT速度比(IVT変速比の逆数)Et(変速機出力回転数Nout/変速機入力回転数Nin)が0(IVT変速比Nin/Noutが無限大)の状態(停車状態)を作り出すことができる。
そして、この動力循環モードでトロイダル型無段変速機構2がリングギヤ4r(出力軸3)への回転を0にするような変速比GNPRTO(中立点GNP)よりも高速(ハイ)側変速比である時は、変速比無限大無段変速機の出力回転数Noutが逆向きとなって後退走行(Rレンジ)を可能にし、トロイダル型無段変速機構2のCVT変速比icvtが当該変速比GNPRTO(中立点GNP)よりも低速(ロー)側変速比であるほど、変速比無限大無段変速機の出力回転数Noutが正転方向の回転数を増大されて前進走行(D,Lレンジ)を可能にする。
【0041】
従って、トロイダル型無段変速機構2のCVT変速比icvtが上記低速側の或る変速比になると、動力循環モードにおいてサンギヤ4sおよびリングギヤ4rの回転数(ハイクラッチ33の駆動側および被駆動側回転メンバの回転数)が相互に一致し(図2に回転同期点RSPとして示す)、この時にハイクラッチ33を油圧の供給により締結すると共にロークラッチ31を油圧の排除により解放することで、理論上ショックなしに動力循環モードから直結モードに切り換えることができる。
この直結モードでは、図2に示すようにトロイダル型無段変速機構2のCVT変速比icvtを回転同期点RSPよりも高速側変速比にするほど変速比無限大無段変速機の出力回転数Noutが正転方向の回転数を更に増大されて前進走行(Dレンジ)での高速前進が可能になる。
【0042】
なお、上記とは逆に直結モードから動力循環モードへの切り換えに際しても、上記の回転同期点RSPにおいてロークラッチ31の駆動側および被駆動側回転メンバの回転数が相互に一致し、この時にロークラッチ31を締結すると共にハイクラッチ33を解放することで、理論上ショックなしに当該モード切り換えを行うことができる。
【0043】
ステップモータ22の駆動制御、ロークラッチソレノイド24のON,OFF制御、およびハイクラッチソレノイド25のON,OFF制御は、図3に示す変速機コントローラ41によりこれらを実行し、変速機コントローラ41には入力軸1の回転数Ninを検出する入力回転センサ42(図1参照)からの信号と、出力軸3の回転数Noutを検出するIVT出力回転センサ43(図1参照)からの信号と、トロイダル型無段変速機構2の出力回転数Ncvtを検出するCVT出力回転センサ44(図1参照)からの信号と、エンジンスロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ45からの信号と、車速VSPを検出する車速センサ46からの信号を入力する。
変速機コントローラ41には更に、セレクタレバーにより運転者が選択した後退走行(R)レンジ、中立(N)レンジ、前進走行(D)レンジ、エンジンブレーキ(L)レンジに係わる選択レンジ信号とを入力する。
【0044】
図3の変速機コントローラ41は、上記した各種入力情報をもとに図4に示す制御プログラムを、例えば10msec毎の定時割り込みにより繰り返し実行して、本発明による変速制御を含む変速比無限大無段変速機(IVT)の変速制御を以下のごとくに遂行する。
まず、ステップSlで上記各種入力情報を読み込み、次に、ステップS2で図5に示すようにして図3に示すレンジ信号をもとに、現在の選択レンジが後退走行(R)レンジ、中立(N)レンジ、前進走行(D)レンジ、エンジンブレーキ(L)レンジのどれかを判定する。
【0045】
ここで、レンジ信号が複数個ある場合や存在しない場合は異常であるとして最後の正常な判断時の判定レンジが選択されていると判定する。
ちなみに選択レンジがNレンジのときは、ロークラッチ31およびハイクラッチ33の締結を行わないで停車状態を達成し、R,D,Lレンジのときは、ロークラッチ31を締結した動力循環モードで中立点GNP(図2参照)を保つことにより停車状態を達成するものとする。
【0046】
次のステップS3では図6に示すサブルーチンの実行により、先ずステップS17において、変速機入力回転数NinとCVT出力回転数Ncvtの比(Nin/Ncvt)である実CVT変速比icvtを演算し、
次いでステップS18において、変速機出力回転数Noutと変速機入力回転数Ninとの比(Nout/Nin)である実IVT速度比Etを算出し、
更にステップS19において、IVT速度比Etの逆数、つまり変速機入力回転数Ninと変速機出力回転数Noutとの比(Nin/Nout)である実IVT変速比iIVTを算出する。
【0047】
図4のステップS4においては、図7の処理により過渡的な目標値である目標CVT変速比RATIO0を算出する。
この算出に当たっては、先ず図7のステップS20において図8の実行により、選択レンジに応じた変速マップを選択する。
図8の次のステップにおいては、選択マップ(Dレンジの場合につき代表的に示すと図9に例示するような変速マップ)に基づきスロットル開度TVOおよび変速機出力回転数Nout(または車速VSP)から到達入力回転数DSRREVを検索により求める。
【0048】
図7の次のステップS21においては、図10のごとくに、この到達入力回転数DSRREVを変速機出力回転数Noutで除算して変速比無限大無段変速機の定常的な目標である到達IVT変速比DIVTRTOを求めると共に、その逆数である到達IVT速度比INVDIVTRTOを求める。
【0049】
次いで図7のステップS22において、これら到達IVT変速比DIVTRTOおよび到達IVT速度比INVDIVTRTOを所定時定数のフィルターに通して過渡的な目標である時々刻々の目標IVT変速比IVTRTOおよびその逆数である目標IVT速度比INVIVTRTOを求める。
【0050】
上記ステップS22で行われる目標IVT変速比IVTRTOおよび目標IVT速度比INVIVTRTOの演算は、図11に示すサブルーチンにより以下の如くに行われる。
まず最初のステップで、スロットル開度TVOや車速VSPなどの運転状態に基づいて、図示しないマップや関数等から、到達IVT変速比DIVTRTOおよび到達IVT速度比INVDIVTRTOをどのような変速応答で達成するかを定めるための変速時定数TgTMを演算する。
【0051】
次のステップでは、到達IVT変速比DIVTRTOと前回の目標IVT変速比IVTRTOとの偏差に上記の変速時定数TgTMを乗じたものから、次のようにして目標IVT変速比IVTRTOを演算する。
IVTRTO=IVTRTO+TgTM(DIVTRT0 −IVTRTO)
次のステップでは、同様にして目標IVT変速比の逆数である目標IVT速度比INVIVTRTOを、
INVIVTRTO =INVIVTRTO+TgTM×(INVDIVTRT0−INVIVTRTO )
により演算する。
なお、上記変速時定数TgTMは1次のローパスフィルタで構成されるが、2次などのローパスフィルタであってもよい。
【0052】
上記のようにして求めた到達IVT速度比INVDIVTRTOおよび目標IVT速度比INVIVTRTOは、図2に示すIVT速度比Etの定常的および過渡的な目標値であり、これら速度比の目標値を決定した後に図7のステップS23およびステップS24で、図2のマップをもとに到達IVT速度比INVDIVTRTOおよび目標IVT速度比INVIVTRTOから到達CVT変速比DRATIOおよび目標CVT変速比RATIO0を検索して求める。
【0053】
図7のステップS25およびステップS26においては、図12に例示するマップを基にスロットル開度TVOから第1制限CVT変速比RATIOAおよび第2制限CVT変速比RATIOBをそれぞれ図29に示すごとくに求める。
ここで図12から明らかなように、第1および第2制限CVT変速比RATIOA,RATIOBは、小さい方の第1制限CVT変速比RATIOAが大きい方の第2制限CVT変速比RATIOBよりもスロットル開度TVO(エンジン出力トルク、従って変速機入力トルクを表す)の増大に対して急勾配で上昇するように定め、従って第1制限CVT変速比RATIOAおよび第2制限CVT変速比RATIOB間のCVT変速比幅(図12および図29参照)をスロットル開度TVO(変速機入力トルク)が大きいときほど狭くなるように定める。
【0054】
次いでステップS27およびステップS29において、到達CVT変速比DRATIOまたは目標CVT変速比RATIO0が第2制限CVT変速比RATIOB以上(ロー側)か否かをチェックする。
ステップS27で到達CVT変速比DRATIOが第2制限CVT変速比RATIOBよりもロー側であると判定する時は、ステップS28において到達CVT変速比DRATIOを第2制限CVT変速比RATIOBとなし、ステップS29で目標CVT変速比RATIO0が第2制限CVT変速比RATIOBよりもロー側であると判定する時は、ステップS30において目標CVT変速比RATIO0を第2制限CVT変速比RATIOBとする。
【0055】
かように到達CVT変速比DRATIOまたは目標CVT変速比RATIO0を第2制限CVT変速比RATIOBよりもロー側にならないよう制限することで、無段変速機構2のCVT変速比は回転同期点(RSP)相当値に達することがなくなってその手前の変速比に制限される。
従って無段変速機構2の変速によるIVT変速比の変化は、回転同期点(RSP)相当のIVT変速比に関して動力循環モードではロー側に制限され、直結モードではハイ側に制限され、この間の変速をロークラッチ31およびハイクラッチ33の掛け換え制御によるイナーシャフェーズにより補佐することになり、回転同期点(RSP)でロークラッチ31およびハイクラッチ33の掛け換えによるモード切り換えが行われるのを回避することができる。
【0056】
以上の処理を終えた後は図4のステップS5において、変速比無限大無段変速機の伝動モードが動力循環モード、CVT直結モード、モード切り換え中のいずれであるかを判定し、伝動モードが動力循環モードならSFTMODEに1をセットし、直結モードならSFTMODEに3をセットし、モード切り換え中ならSFTMODEに2をセットする。
この伝動モード判定処理は図13に示す如きもので、先ずステップS41において選択レンジがNレンジであるか否かを判定し、Nレンジ以外であれば制御をステップS42に、またNレンジであれば制御をステップS43に進める。
【0057】
Nレンジ以外で実行されるステップS42では、D,L(前進)レンジまたはR(後退)レンジになってから、つまり走行レンジになってから所定時間以上が経過したか否かを判定し、所定時間が経過していなければステップS44で、このことを示すようにSFTMODEに5をセットしてNレンジ→Dレンジ制御またはNレンジ→Rレンジ制御に設定し、サブルーチンを終了する。
ステップS42で走行レンジになってから所定時間以上が経過したと判定する場合、ステップS45以後の後述する制御を実行する。
【0058】
ステップS41でNレンジと判定した時に選択されるステップS43では、選択レンジがNレンジになってから所定時間以上が経過したか否かを判定し、所定時間が経過していなければステップS52で、このことを示すようにSFTMODEに6をセットしてDレンジ→Nレンジ制御またはRレンジ→Nレンジ制御に設定した後サブルーチンを終了し、Nレンジになってから所定時間以上が経過している場合、ステップS53でこのことを示すようにSFTMODEに0をセットしてNレンジ制御に設定した後サブルーチンを終了する。
【0059】
ステップS42でD,LレンジまたはRレンジになってから所定時間が経過したと判定する場合ステップS45において、前記したSFTMODEをもとに以下のごとく伝動モードの判定が行われる。
つまりステップS45では、現在の伝動モードがSFTMODE=1(動力循環モード)か、SFTMODE=3(直結モード)のいずれであるかを判定し、判定結果に応じて動力循環モードならステップS46に制御を進め、直結モードなら制御をステップS47に進める。
【0060】
動力循環モード(SFTMODE=1)のときは、図2から明らかなように動力循環モードから直結モードへの切り換え(アップシフト)が発生し得るため、ステップS46で、図9と同じような変速線を示す図14上に例示したアップシフト線αを選択し、当該選択したアップシフト線αをもとに到達入力回転数DSRREVから、上記モード切り換えを行うべきアップシフト判定用の判定出力回転数を検索して求める。
【0061】
上記のようにモード切り換えアップシフト判定出力回転数を求めた後は、図13のステップS48で変速機出力回転数Noutが、このモード切り換えアップシフト判定出力回転数以上となったか否かを判定する。
変速機出力回転数Noutがこのモード切り換えアップシフト判定出力回転数以上になると、モード切り換えを行う領域に入っているため、ステップS49でこのこと(モード切り換え中)を示すようにSFTMODEを2に変更すると共にSFTフラグを1(アップシフト)にセットしてサブルーチンを終了する。
なおSFTフラグは、1のときに動力循環モードから直結モードへのアップシフトを示し、2のときに直結モードから動力循環モードへのダウンシフトを示し、0のときには伝動モード(SFTMODE)の維持を示すものとする。
【0062】
一方、ステップS48で変速機出力回転数Noutがアップシフト判定出力回転数未満と判定する場合には、動力循環モードから直結モードへのモード切り換えを指令する領域に入っていないため、モード切り換え不要としてそのままサブルーチンを終了する。
【0063】
ステップS45でSFTMODE=3(直結モード)と判定する時に選択されるステップS47では、図2から明らかなように直結モードから動力循環モードへの切り換え(ダウンシフト)が発生し得るため、ステップS47で、図14上に例示したダウンシフト線βを選択し、当該選択したダウンシフト線βをもとに到達入力回転数DSRREVから、上記モード切り換えを行うべきダウンシフト判定用の判定出力回転数を検索して求める。
【0064】
上記のようにモード切り換えダウンシフト判定出力回転数を求めた後は、図13のステップS50で変速機出力回転数Noutが、このモード切り換えダウンシフト判定出力回転数未満になったか否かを判定する。
変速機出力回転数Noutがこのモード切り換えダウンシフト判定出力回転数未満になると、モード切り換えを行う領域に入っているため、ステップS51でこのこと(モード切り換え中)を示すようにSFTMODEを2に変更すると共にSFTフラグを2(ダウンシフト)にセットしてサブルーチンを終了する。
【0065】
一方、ステップS50で変速機出力回転数Noutがダウンシフト判定出力回転数以上と判定する場合には、直結モードから動力循環モードへのモード切り換えを指令する領域に入っていないため、モード切り換え不要としてそのままサブルーチンを終了する。
【0066】
以上のごとく図13に基づいて図4のステップS5が実行された後は、同図のステップS6において前記のSFTMODEが1か、2か、3か、それ以外かにより、伝動モードが動力循環モード(SFTMODE=1)か、モード切り換え中(SFTMODE=2)か、直結モード(SFTMODE=3)か、それ以外のいずれであるかを判定する。
動力循環モードなら制御をステップS7に進めて動力循環モード制御を行い、モード切り換え中なら制御をステップS9に進めてモード切り換え制御を行い、直結モードなら制御をステップS8に進めて直結モード制御を行い、これら以外なら制御をステップS10に進めて対応するその他の制御を行う。
【0067】
図4のステップS7における動力循環モード制御は図15に示すごときもので、先ずステップS61において、目標ロークラッチ圧を最大値に、また目標ハイクラッチ圧を最低値にして、ロークラッチ31の締結を指令すると共にハイクラッチ33の解放を指令する。
次のステップS62ではCVT比制御モードを判定し、このCVT比制御モードは通常制御の時0にされ、CVT変速比を保持する時1にされ、通常制御への遷移中2にされ、モード切り換え中の通常制御時3にされるものとする。
【0068】
ステップS62でCVT比制御モードが0または3であると判定される時、ステップS63において最終目標CVT変速比RATIO1に、図7のステップS24で求め、同図のステップS30で制限した目標CVT変速比RATIO0をセットする。
ステップS62でCVT比制御モードが1または2であると判定される時、ステップS64において、最終目標CVT変速比RATIO1を所定時定数TgTMSFTのローパスフィルターに通して、RATIO1=RATIO1+TgTMSFT(RATIO0−RATIO1)を求める。
【0069】
次いでステップS65において、最終目標CVT変速比RATIO1および目標CVT変速比RATIO0間における偏差の絶対値が所定値未満になったか否かをチェックし、未満になったところでステップS66においてCVT比制御モードを0にすることによりステップS62がステップS63を選択するようになす。
以上のようにステップS63またはステップS64で最終目標CVT変速比RATIO1を求めた後はステップS67において、CVT変速比フィードバック補償量FBRTOを図16のようにして求める。
【0070】
図16では、先ず最終目標CVT変速比RATIO1と実CVT変速比icvtとの偏差errを求め、次いでこの偏差errに比例定数KP(運転条件に応じて任意に与え得る)を掛けて求めた比例制御分と、偏差errに積分定数KI(運転条件に応じて任意に与え得る)を掛けて求めた積分制御分IntgRとの和値をもってCVT変速比フィードバック補償量FBRTOとする。
図15のステップS68では、最終目標CVT変速比RATIO1にCVT変速比フィードバック補償量FBRTOを加算して指令CVT変速比icvt0とする。
【0071】
図4のステップS8における直結モード制御は図17に示すごときもので、先ずステップS71において、目標ロークラッチ圧を最低値に、また目標ハイクラッチ圧を最大値にして、ロークラッチ31の解放を指令すると共にハイクラッチ33の締結を指令する。
次のステップS72ではCVT比制御モードを判定し、CVT比制御モードが0または3であると判定される時、ステップS73において最終目標CVT変速比RATIO1に図7のステップS24で求め、ステップS30で制限した目標CVT変速比RATIO0をセットする。
ステップS72でCVT比制御モードが1または2であると判定される時、ステップS74において、最終目標CVT変速比RATIO1を所定時定数TgTMSFTのローパスフィルターに通して、RATIO1=RATIO1+TgTMSFT(RATIO0−RATIO1)を求める。
【0072】
次いでステップS75において、最終目標CVT変速比RATIO1および目標CVT変速比RATIO0間における偏差の絶対値が所定値未満になったか否かをチェックし、未満になったところでステップS76においてCVT比制御モードを0にすることによりステップS72がステップS73を選択するようになす。
以上のようにステップS73またはステップS74で最終目標CVT変速比RATIO1を求めた後はステップS77において、CVT変速比フィードバック補償量FBRTOを図16につき前述したように求め、
ステップS78で、最終目標CVT変速比RATIO1にCVT変速比フィードバック補償量FBRTOを加算して指令CVT変速比icvt0とする。
【0073】
図4のステップS9におけるモード切り換え制御は図18に示すごときもので、先ずステップS81において、当該モード切り換えに際して行うべきイニシャライズが終了しているか否かを判定し、終了していないと判定する時ステップS82において変速タイマをクリアすると共にCVT比制御モードを0にするイニシャライズを実行し、イニシャライズが終了していると判定する時はステップS82をスキップする。
次のステップS83では、モード切り換え制御が開始されてから所定時間が経過したか否かをチェックし、所定時間が経過するまでの間は制御をステップS84〜ステップS90に進める。
【0074】
ステップS84では、図19のようにしてモード切り換え制御中の最終目標CVT変速比RATIO1を算出する。
つまり図19のステップS111において、CVT比制御モードが0(CVT比の通常制御中)か、1(CVT比を保持する制御中)か、2(CVT比の通常制御への移行中)か、3(CVT比をモード切り換え中ながら通常制御すべき状態)かをチェックし、
ステップS112において、最終目標CVT変速比RATIO1が図7のステップS25で求めた第1制限CVT変速比RATIOA(図29参照)以上(ロー側)であるか否かを判定し、
ステップS113において最終目標CVT変速比RATIO1が、図7のステップS23で求めると共に同図のステップS28で制限した到達CVT変速比DRATIO以上か否かを判定する。
【0075】
ステップS111でCVT比制御モードが3(CVT比をモード切り換え中ながら通常制御すべき状態)であると判定する時は、ステップS114において最終目標CVT変速比RATIO1を、図7のステップS24で求めると共に同図のステップS30で制限した目標CVT変速比RATIO0にし、これにより無段変速機構2を変速比が目標CVT変速比RATIO0となるよう通常通りに変速制御する。
またステップS111でCVT比制御モードが0(CVT比の通常制御中)または1(CVT比を保持する制御中)と判別し、ステップS112で最終目標CVT変速比RATIO1が第1制限CVT変速比RATIOAよりも小さい(ハイ側)と判定する時も、ステップS114において最終目標CVT変速比RATIO1を目標CVT変速比RATIO0にして無段変速機構2を通常通りに変速制御する。
これにより、図29のA点からE点への変速時に先ず通常制御によるA点からB点方向への変速が保証されることになる。
【0076】
ステップS112で最終目標CVT変速比RATIO1が第1制限CVT変速比RATIOA以上(ロー側)と判定し、且つ、ステップS113で最終目標CVT変速比RATIO1が到達CVT変速比DRATIO(図29のA点からE点への変速時はE点のCVT変速比)以上と判定する時は、ステップS115においてCVT比制御モードを1にしてCVT変速比の保持を指令し、制御をそのまま終了することにより最終目標CVT変速比RATIO1を修正しないことでCVT変速比の保持を実行する。
【0077】
ステップS113で最終目標CVT変速比RATIO1が到達CVT変速比DRATIO(図29のA点からE点への変速時はE点のCVT変速比)未満(ハイ側)と判定する時は、ステップS116において、最終目標CVT変速比RATIO1を目標CVT変速比RATIO0にして無段変速機構2を通常通りに変速制御すると共にCVT比制御モードを0にしてCVT変速比の保持を解除し、通常制御に移行するよう指令する。
【0078】
ステップS111でCVT比制御モードが2(CVT比の通常制御への移行中)と判別する時はステップS117において、最終目標CVT変速比RATIO1を所定時定数TgTMSFTのローパスフィルターに通して、RATIO1=RATIO1+TgTMSFT(RATIO0−RATIO1)を求める。
次いでステップS118において、最終目標CVT変速比RATIO1および目標CVT変速比RATIO0間における偏差の絶対値が所定値未満になったか否かをチェックし、未満になったところでステップS119においてCVT比制御モードを3にすることによりステップS111がステップS114を選択するようになす。
【0079】
以上のようにステップS114、またはステップS116、或いはステップS117で最終目標CVT変速比RATIO1を求めた(ステップS115を通る時RATIO1は不変に保たれる)後は、図18のステップS85において、前記のSFTフラグが1か否かにより動力循環モードから直結モードへのアップシフトか、逆に直結モードから動力循環モードへのダウンシフトかを判定する。
アップシフトである場合ステップS86において、アップシフトのシークエンスに従ってロークラッチ圧の計算を行うと共にハイクラッチ圧の計算を行い、ダウンシフトである場合ステップS87においてダウンシフトのシークエンスに従ってロークラッチ圧の計算を行うと共にハイクラッチ圧の計算を行う。
なお、アップシフト時におけるクラッチ圧の計算とダウンシフト時におけるクラッチ圧の計算とは、ロークラッチおよびハイクラッチの締結、解放が逆転するのみで、同様な手順によることから、ここではクラッチ圧の計算をアップシフト時について図20により詳述する。
【0080】
図20のステップS121においては、CVT変速比icvtおよび周知の方法で算出しておいた変速機入力トルクから、ロークラッチ圧マップに基づきロークラッチ圧指令値を算出し、次のステップS122では、CVT変速比icvtおよび周知の方法で算出しておいた変速機入力トルクから、ハイクラッチ圧マップに基づきハイクラッチ圧指令値を算出する。
次いでステップS123、ステップS124、ステップS124’、ステップS125、ステップS126において、変速タイマが順次に大きいUP所定値1未満か、UP所定値2未満か、UP所定値2’未満か、UP所定値3未満か、UP所定値4未満かどうかを判定する。
【0081】
変速タイマがUP所定値1未満である間はステップS127において、ロークラッチ圧指令値を、ロークラッチ圧マップから算出されたロークラッチ圧にクラッチ内部のリターンスプリング力に対向する圧力であるLCsprを足した圧とし、次いでステップS128においてハイクラッチ圧指令値をプリチャージ圧である所定値HCprchに保持し、その後ステップS129でIVT比制御モードを1にする。
ここでIVT比制御モードは、IVT変速比の通常制御時0にされ、モード切り換え開始時1にされ、イナーシャフェーズ中2にされ、イナーシャフェーズ終了時3にされるものとする。
【0082】
変速タイマがUP所定値1以上、UP所定値2’(ロークラッチのピストンストロークに必要な最低時間とする)未満である間はステップS130において、ロークラッチ圧指令値をステップS127と同様に、ロークラッチ圧マップから算出されたロークラッチ圧にクラッチ内部のリターンスプリング力に対向する圧力であるLCsprを足した圧とし、次いでステップS131においてハイクラッチ圧指令値をハイクラッチ内部におけるリターンスプリング力に対向する圧である所定値HCsprに増圧する。
【0083】
変速タイマがUP所定値2’以上、UP所定値2未満である間は、ステップS125’においてCVT比制御モードが1(CVT比保持制御)か否かを判定し、CVT比制御モードが1(CVT比保持制御)でなければ制御をステップS130およびステップS131に進めてクラッチ制御待機状態となし、この待機状態をCVT比制御モードが1(CVT比保持制御)になってステップS125’が制御をステップS130’に進めるまで継続する。
ステップS130’では、CVT比保持状態になったのを受けて変速タイマにUP所定値2をセットすることでこれを更新し、その後、制御を次のフェーズであるステップS125に進める。
【0084】
ステップS125で変速タイマがUP所定値3未満であると判定する間、つまりUP所定値2以上、UP所定値3未満である間はステップS132において、締結ゲイン1を変速タイマ値からUP所定値2を差し引いた差値と、UP所定値3からUP所定値2を差し引いた差値との比により求めると共に、締結ゲイン2を1から締結ゲイン1を差し引いた差値とする。
次いでステップS133において、ロークラッチ圧を以下の演算、
ロークラッチ圧=所定値LCspr+ロークラッチ圧×締結ゲイン2
により求める。ここでロークラッチ圧は、ロークラッチ圧マップから算出したロークラッチ圧に1よりも小さい値である締結ゲイン2を掛けることで低下されることとなる。
次にステップS134で、ハイクラッチ圧を以下の演算、
ハイクラッチ圧=所定値HCspr
+(ハイクラッチ圧+所定値)×締結ゲイン1
により求める。
ここで(ハイクラッチ圧+所定値)における所定値は、イナーシャフェーズで回転変化を生じさせるための余裕分で、車速VSPやスロットル開度TVOに応じて適宜に与える。
そしてステップS135において、詳しくは図21につき後述するがハイクラッチ圧指令値のフィードバック量計算を行う。
【0085】
ステップS126で変速タイマがUP所定値4未満と判定する間、つまりUP所定値3以上、UP所定値4未満である間はステップS136において、ロークラッチ圧指令値をロークラッチリターンスプリング力相当の所定値LCsprに保持し、次いでステップS137においてIVT比制御モードをイナーシャフェーズ中であることを示すように2にした後、制御をステップS134、ステップS135に進める。
変速タイマがUP所定値4以上になったらステップS138において、ロークラッチ圧指令値を最低値にし、次いでステップS139においてハイクラッチ圧指令値を前回計算値と所定値HCdeltaとの和値とする。
【0086】
図20のステップS135で行うハイクラッチ圧指令値のフィードバック量計算は図21に示すごときもので、先ずステップS141において、例えば図22のマップをもとに最終目標CVT変速比RATIO1から変速前IVT変速比IVTRATIOAを求め、更にステップS142において、例えば図23のマップをもとに最終目標CVT変速比RATIO1から変速後IVT変速比IVTRATIOBを求める。
ここで図29のA点からE点への変速時における変速前IVT変速比IVTRATIOAおよび変速後IVT変速比IVTRATIOBを考察するにこの場合、図19につき前述したごとくA点から先ずB点に向かうよう通常通りの制御がなされ、その後CVT変速比が保持された状態でクラッチの掛け換えによるB点からB’点への変速が実行されるため、変速前IVT変速比IVTRATIOAはB点におけるIVT変速比であり、また変速後IVT変速比IVTRATIOBはB’点におけるIVT変速比である。
次にステップS143において、IVT比制御モードが1か否かによりモード切り換えが開始されているか否かをチェックする。
【0087】
IVT比制御モードが1であれば、ステップS144において変速前IVT変速比IVTRATIOAおよび目標IVT変速比IVTRTO間の差の絶対値|IVTRATIOA−IVTRTO|がイナーシャフェーズ開始判定のための所定値以上か否かによりイナーシャフェーズが開始された(クラッチの掛け換えによる変速比変化が開始された)か否かを判定する。
イナーシャフェーズ開始と判定する時ステップS145において、このことを示すようにIVT比制御モードを2にする。
イナーシャフェーズが未だ開始されていなければステップS146において、IVT変速タイマをクリアし、次いでステップS147において、ハイクラッチ圧のフィードバック量PRSFBを0にリセットすると共に積分値PRSINTGを0にリセットする。
【0088】
ステップS144でイナーシャフェーズ(クラッチの掛け換えによる変速)開始と判定し、ステップS145でIVT比制御モードを2にした後は、ステップS149において、最終目標IVT変速比IVTRTO1を、IVTRTO1=〔IVTRATIOA+(IVTRATIOB−IVTRATIOA)〕/〔目標変速時間×IVT変速タイマ〕により求める。
なお目標変速時間は、スロットル開度TVOや車速VSP等の運転条件から自由に与えることができる。
ここでイナーシャフェーズが開始された後はイナーシャフェーズが終了するまでの間、CVT変速比がほぼ保持状態になっていてIVT変速比を管理する時の目標にすべきCVT変速比がなくなることから、ステップS149で上記により仮想の目標IVT変速比を作り出してイナーシャフェーズ中の変速制御に資する。
ところで上記では最終目標IVT変速比IVTRTO1が一次直線の形になるが、他の関数で与えても良いことは言うまでもない。
次いでステップS150において、最終目標IVT変速比IVTRTO1と目標変速比IVTRTOとの偏差ierr(=IVTRTO1−IVTRTO)を求める。
【0089】
ステップS151では、ハイクラッチ圧のフィードバック量PRSFBを以下のようにして求める。
先ず、上記の変速比偏差ierrおよび積分ゲインKIivtから積分項PRSINTGをPRSINTG=PRSINTG+ierr×KIivtにより求め、次いで比例ゲインKPitvを用いてハイクラッチ圧フィードバック量PRSFBをPRSFB=ierr×KPitv+PRSFBを求める。
更にステップS152でハイクラッチ圧を、当該フィードバック量PRSFBだけ嵩上げし、ステップS153でIVT変速タイマを更新する。
【0090】
ステップS143でIVT比制御モードが1でないと判別する時は、ステップS148において、変速後IVT変速比IVTRATIOBおよび目標IVT変速比IVTRTO間の差の絶対値|IVTRATIOB−IVTRTO|がイナーシャフェーズ終了判定のための所定値未満か否かによりイナーシャフェーズが終了したか否かを判定する。
終了前のイナーシャフェーズ中であれば、上記したステップS149〜ステップS153の処理を引き続いて実行する。
【0091】
ステップS148でイナーシャフェーズ終了と判定する時は、ステップS154において変速タイマをUP所定値4とし、次いでステップS155においてCVT比制御モードを2とし、更にステップS156においてIVT比制御モードを3とする。
【0092】
以上のように図20および図21で(図18のステップS86で)アップシフトシークエンスに従った目標ロークラッチ圧および目標ハイクラッチ圧の決定後、若しくは図18のステップS87でダウンシフトシークエンスに従った目標ロークラッチ圧および目標ハイクラッチ圧の決定後は、図18のステップS88において変速タイマの更新を行い、
次いでステップS89において、図16につき前述したようにしてCVT変速比フィードバック補償量FBRTOを算出し、
更にステップS90において、前記の最終目標CVT変速比RATIO1に上記CVT変速比フィードバック補償量FBRTOを加算して指令CVT変速比icvt0を求める。
【0093】
図18のステップS83でモード切り換え制御の開始から所定時間が経過したと判定する時は、変速終了処理のために先ずステップS91で前記のSFTフラグが1か否かによりアップシフトかダウンシフトかを判定する。
アップシフト判定時はステップS92でロークラッチ圧を最低値に指令すると共にハイクラッチ圧を最高値に指令した後、ステップS93でSFTMODEを3にすると共にSFTフラグを0にする。
一方でダウンシフト判定時はステップS94でロークラッチ圧を最高値に指令すると共にハイクラッチ圧を最低値に指令した後、ステップS95でSFTMODEを1にすると共にSFTフラグを0にする。
【0094】
以上のようにロークラッチ圧およびハイクラッチ圧を限界値に指令した後はステップS96においてイニシャライズ終了フラグをクリアし、次いでステップS97においてIVT比制御モードを0にし、これらにより次回のモード切り換えに備える。
【0095】
図4のステップS7、またはステップS8、或いはステップS9で前記したごとくに指令CVT変速比icvto、目標ロークラッチ圧、および目標ハイクラッチ圧を求めた後は、ステップS11〜S13においてこれらの目標を実現するための信号を求めて出力する。
ステップS11においては、図24のようにして、図25のマップを基に指令CVT変速比icvtoを達成するためのステップモータ22の目標駆動位置(目標ステップ数)を求める。
次にステップS12では、図26のようにして、目標ロークラッチ圧および目標ハイクラッチ圧を実現するためのロークラッチソレノイド24およびハイクラッチソレノイド25の駆動デューティを図27のマップに基づき算出する。
そしてステップS13において、ステップモータ22を上記の目標駆動位置(目標ステップ数)となるよう駆動すると共に、上記のデューティ比に応じロークラッチソレノイド24およびハイクラッチソレノイド25を駆動する。
【0096】
上記した実施の形態になる変速比無限大無段変速機の変速制御装置に係わる動作タイムチャートを図28に例示する。
図28は、瞬時t1にスロットル開度TVOを全開から全閉にしたことで、つまり図9と同様な変速線を示す図30のA点から実線矢印で示すごとくE点へのアクセルペダル操作をしたことで、図29のA点からE点へのモード切り換えを伴った変速が要求される場合の変速動作タイムチャートを示す。
【0097】
瞬時t1からt2においては動力循環モードでの走行状態にあり、瞬時t2においてIVT変速比は動力循環モードでのA点相当の変速比である。
ここで、上記アクセルペダル操作によりスロットル開度TVOが図30のA点からE点へと変化して、動力循環モード・直結モード切り換え判定(アップシフト)線αを横切る結果、到達IVT変速比DIVTRTOがE点相当値になって動力循環モードから直結モードへの切り換えが開始される。
瞬時t2から瞬時t20までは通常制御による動力循環モードが継続されるが、瞬時t20以後は目標IVT変速比IVTRTOがB点に到達するため、最終目標CVT変速比RATIO1は保持されたままとなる。
この間も目標CVT変速比RATIO0はIVT変速比に伴い変化している。
【0098】
かように最終目標CVT変速比RATIO1が保持されている瞬時t20以後は、前記したクラッチの掛け換えによる変速が開始され、前記アップシフトシークエンスに沿ったロークラッチの解放、ハイクラッチの締結が遂行される。
瞬時t21において、IVT変速比の変化(イナーシャフェーズ)の開始が検出されると、それに伴い目標IVT変速比IVTRTOが算出され、この目標IVT変速比IVTRTOが実現されるようにハイクラッチ圧およびロークラッチ圧がフィードバック制御されてクラッチの掛け換え変速を行わせる。
【0099】
瞬時t22において、イナーシャフェーズが終了したのを、つまりIVT変速比がB’点に到達したのを検知すると、ハイクラッチ圧およびロークラッチ圧のフィードバック制御を終了し、これら圧力を一定のランプ勾配で変化させることにより先ずロークラッチを完全に解放状態にする。
瞬時t23において目標CVT変速比RATIO0と最終目標CVT変速比RATIO1との間に差がなくなると、CVT比制御モードが2から3へと変化してモード切り換え中の通常制御を実行させる。
上記のモード切り換え制御は瞬時t24において終了させ、この時にハイクラッチ圧を最大にして直結モード制御に移行する。
かかる直結モード制御により、瞬時t3においてE点の変速比が実現されることとなる。
【0100】
以上により、IVTのA点からE点への変速に際しては、無段変速機構(CVT)2の変速制御により先ずA点からB点への変速が行われ、次にCVT変速比を保持した状態でロークラッチおよびハイクラッチの掛け換えによるB点からB’点への変速が行われ、最後に直結モードでの無段変速機構(CVT)2の変速制御によりB’点からE点への変速が行われることとなる。
ところで、動力循環モードおよび直結モード間でのモード切り換えを伴う変速に際し、当該モード切り換えのためのロークラッチおよびハイクラッチの締結、解放切り換えを、無段変速機構2の変速比(CVT変速比)が図29に例示するごときスロットル開度TVO(変速機入力トルク)に応じた所定の変速比幅内(RATIOA〜RATIOB)の値である時のみ許可するため、
ロークラッチおよびハイクラッチの締結、解放切り換えにより達成すべき変速比変化幅を上記所定の変速比幅の設定により小さくすることができ、これにより両クラッチのスリップ制御時間が短縮されて変速時間が長くなるという従来の問題を回避し得ると共に、クラッチの発熱や耐久性に関する従来の懸念も回避することができ、更に要求されるクラッチ締結容量が小さいことによってクラッチの大型化や、オイルポンプの大型化を伴うこともなくなる。
【0101】
しかも、上記所定の変速比幅(RATIOA〜RATIOB)を図12につき前述した通りロットル開度TVO(変速機入力トルク)が大きい時ほど狭くしたため、
変速機入力トルクが大きい時ほどロークラッチおよびハイクラッチの締結、解放切り換えによる変速を狭いCVT変速比域でしか許可しないこととなり、
上記の問題や懸念が顕著になる大入力トルク時においてもこれらの問題や懸念を解消することができ、変速機入力トルクの如何にかかわらず確実に上記の作用効果を達成し得る。
【0102】
また、到達IVT変速比DIVTRTOを実現するための到達CVT変速比DRATIOが、到達IVT変速比DIVTRTOを所定の変速応答で実現するための目標CVT変速比RATIO0よりも大きいときは、目標CVT変速比RATIO0を到達CVT変速比DRATIOに向かうよう決定し、
到達CVT変速比DRATIOが目標CVT変速比RATIO0よりも小さいときは、目標CVT変速比RATIO0を保持するため、
モード切り換え中に到達IVT変速比DIVTRTOが変化した(例えば上記のA→E変速中に到達点がB’点となった)場合でもその目標値となるようにCVT変速比が制御されることとなり、運転性を確保することができる。
【0103】
更に図20につき前述したように、CVT変速比が保持状態となるまでは(ステップS125’)、締結すべき側のクラッチをロスストロークさせた状態で待機し(ステップS130、ステップS131)、
CVT変速比が保持状態となった後にクラッチの締結、解放切り換えを行い(ステップS132〜ステップS139)、
該クラッチの締結、解放切り換えにより到達IVT変速比DIVTRTOのための過渡的な目標IVT変速比IVTRTOが達成された後にCVT変速比の保持状態を解除するため、
CVT変速比の制御とクラッチ切り換え制御とによるIVT変速比の変化が滑らかになると共にこれら制御のタイミングがずれることがなく、もって連続的なIVT変速比の変化を実現し得ることとなり、変速の違和感を生じなくすることができる。
【0104】
加えて図20のステップS135におけるように、CVT変速比の保持状態での上記クラッチの締結、解放切り換え中、この切り換えを目標IVT変速比IVTRTOが逐一実現されるよう進行制御するため、
CVT変速比を保持した状態でクラッチの掛け換えにより行うモード切り換えを伴った変速に当たり、IVT変速時間が適切なものとなると共に滑らかな変速を実現することができる。
【0105】
上記では足放しによるアップシフト変速について説明したが、図30に破線矢印で示すようにA点からスロットル開度TVOを一定に保った状態で車速VSPの上昇に伴って発生するアップシフト(オートアップシフト)の場合は、以下のごとくに変速制御される。
変速機の到達入力回転数は前記したごとく車速VSPおよびスロットル開度TVOから算出され、これに基づきIVT変速比が求められ、モード切り換えアップシフト線αを横切った時にモード切り換えが開始される。
【0106】
CVT変速比は第1制限CVT変速比RATIOAで保持されることなく、回転同期点RSPの方向へ順次変速し、第2制限CVT変速比RATIOBに到達するD点で保持されることになる。
クラッチの切り換えはプリチャージが進行しており、この保持開始と同時に実際の切り換えが開始され、目標IVT変速比がD→D’(図29も参照)となるように変速制御される。
D’点でCVT変速比の保持が解除され、CVT変速比は第2制限CVT変速比RATIOBからハイ側へ変速していく。
【0107】
上記のオートアップシフト中に図29のC点でアクセルペダルから足を放した結果、C点からE点への変速が行われる場合(オートアップシフト中の足放し変速)、第1制限CVT変速比RATIOAおよび第2制限CVT変速比RATIOB間において到達IVT変速比がEになったことから、つまりCVT変速比が第1制限CVT変速比RATIOAおよび第2制限CVT変速比RATIOB間の制限範囲内の値であることから、CVT変速比はC点で即座に保持される。
そしてCVT変速比の保持中にクラッチの掛け換えによるC点からC’点への変速が行われ、IVT変速比がC’相当値に到達した時にCVT変速比保持制御が解除され、E点に向かってCVT変速比の制御が開始される。
【0108】
なお、ダウンシフトについてもアップシフトと考え方は同じであるり、変速方向が逆になるだけである。
【0109】
なお上記実施の形態においては、無段変速機構がトロイダル型無段変速機構2である場合について説明したが、無段変速機構がVベルト式無段変速機構である場合においても本発明は同様の考え方により適用して同様の作用効果を奏し得ることことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態になる変速制御装置を具えた変速比無限大無段変速機の伝動系を示す略線図である。
【図2】 同変速比無限大無段変速機の変速制御特性を、その速度比と無段変速機構の変速比との関係として示した線図である。
【図3】 同変速比無限大無段変速機の変速制御系を示すシステム図である。
【図4】 同変速制御系における変速機コントローラが実行する変速制御プログラムの全体を示すフローチャートである。
【図5】 同変速制御プログラム内における選択レンジ判定処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図6】 同変速制御プログラム内における変速比演算処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図7】 同変速制御プログラム内における目標CVT変速比演算処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図8】 同目標CVT変速比演算処理に際して行うべき到達入力回転数算出処理のフローチャートである。
【図9】 変速比無限大無段変速機のDレンジにおける変速パターン図である。
【図10】 同目標CVT変速比演算処理に際して行うべき到達IVT変速比および到達IVT速度比算出処理のフローチャートである。
【図11】 同目標CVT変速比演算処理に際して行うべき目標IVT変速比および目標IVT速度比算出処理のフローチャートである。
【図12】 同目標CVT変速比演算処理に際して求めるべき第1および第2制限CVT変速比の変化特性図である。
【図13】 図4に示す変速制御プログラム内における伝動モード判別処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図14】 変速比無限大無段変速機を動力循環モードから直結モードに切り換えるべきアップシフト線、および逆方向にモード切り換えすべきダウンシフト線をDレンジについて示す変速パターン図である。
【図15】 図4の変速制御プログラム内における動力循環モード制御に係わるサブルーチンを示すフローチャートである。
【図16】 同動力循環モード制御における変速比フィードバック補償量算出処理を示すフローチャートである。
【図17】 図4の変速制御プログラム内における直結モード制御に係わるサブルーチンを示すフローチャートである。
【図18】 図4の変速制御プログラム内におけるモード切り換え制御を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図19】 同モード切り換え制御における最終目標CVT変速比の算出処理を示すフローチャートである。
【図20】 同モード切り換え制御におけるアップシフト時クラッチ圧計算処理を示すフローチャートである。
【図21】 同アップシフト時クラッチ圧計算プログラムにおけるハイクラッチ圧フィードバック量計算処理を示すフローチャートである。
【図22】 同ハイクラッチ圧フィードバック量計算処理において変速前IVT変速比を求めるのに用いた変速比関係線図である。
【図23】 同ハイクラッチ圧フィードバック量計算処理において変速後IVT変速比を求めるのに用いた変速比関係線図である。
【図24】 図4の変速制御プログラム内におけるステップモータ駆動位置算出処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図25】 指令CVT変速比を実現するためのステップモータ目標駆動位置を示す線図である。
【図26】 図4の変速制御プログラム内におけるソレノイド駆動デューティ算出処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
【図27】 クラッチ目標油圧を実現するためのソレノイド駆動デューティを示す線図である。
【図28】 図4〜図27の変速制御による足放しアップシフト動作タイムチャートである。
【図29】 図4〜図27の変速制御によるアップシフト時の変速順序を、従来の変速制御によるアップシフト時の変速順序と共に示す、図2と同様な線図である。
【図30】 図29に示したアップシフト時の変速順序を図9と同様な変速パターン上に示した線図である。
【図31】 従来の変速比無限大無段変速機の動力伝達経路を模式的に示す概略線図である。
【符号の説明】
ENG エンジン
1 入力軸
2 トロイダル型無段変速機構
3 出力軸
4 遊星歯車組
5 トロイダル伝動ユニット
6 トロイダル伝動ユニット
7 入力ディスク
8 出力ディスク
9 パワーローラ
11 ピボットシャフト
12 CVT出力歯車
21 コントロールバルブボディー
22 ステップモータ
24 ロークラッチソレノイド
25 ハイクラッチソレノイド
31 ロークラッチ
32 歯車
33 ハイクラッチ
34 アイドラギヤ
35 減速歯車組
36 ファイナルドライブギヤ組
37 ディファレンシャルギヤ装置
41 変速機コントローラ
42 変速機入力回転センサ
43 変速機出力回転センサ
44 CVT出力回転センサ
45 スロットル開度センサ
46 車速センサ

Claims (5)

  1. 変速比を無段階に変化させ得る無段変速機構および遊星歯車組の組み合わせになり、
    無段変速機構への入力回転をロークラッチの締結により遊星歯車組の1要素に伝達する時、該遊星歯車組の他の1要素を経て無段変速機構の出力回転メンバより入力回転メンバに動力を循環させつつ、該循環動力の一部を無段変速機構の変速状態に応じ前記遊星歯車組の残りの1要素から取り出して、無限大変速比と、その前後における後退変速比および前進変速比とを選択可能な動力循環モードが選択されるようにし、
    前記ロークラッチに代えハイクラッチを締結する時、前記無段変速機構の出力回転をそのまま取り出して高速側の前進変速比を選択可能な直結モードが選択されるようにした変速比無限大無段変速機において、
    前記動力循環モードおよび直結モード間でのモード切り換えのためのロークラッチおよびハイクラッチの締結、解放切り換えを、無段変速機構の変速比が入力トルクに応じ変化させた所定の変速比幅内の値である時のみ許可するよう構成したことを特徴とする変速比無限大無段変速機の変速制御装置。
  2. 請求項において、前記所定の変速比幅を前記入力トルクが大きい時ほど狭くしたことを特徴とする変速比無限大無段変速機の変速制御装置。
  3. 請求項1又は2において、変速比無限大無段変速機の定常的な目標変速比である到達IVT変速比を実現するための無段変速機構の到達CVT変速比が到達IVT変速比を所定の変速応答で実現するための無段変速機構の過渡的な目標CVT変速比よりも大きいときは、目標CVT変速比を到達CVT変速比に向かうよう決定し、
    到達CVT変速比が目標CVT変速比よりも小さいときは、目標CVT変速比を保持するよう構成したことを特徴とする変速比無限大無段変速機の変速制御装置。
  4. 請求項1乃至のいずれか1項において、少なくとも無段変速機構の変速比が保持状態となるまでは、締結すべき側のクラッチをロスストロークさせた状態で待機し、
    無段変速機構の変速比が保持状態となった後に前記クラッチの締結、解放切り換えを行い、
    該クラッチの締結、解放切り換えにより到達IVT変速比のための過渡的な目標IVT変速比が達成された後に無段変速機構の変速比保持状態を解除するよう構成したことを特徴とする変速比無限大無段変速機の変速制御装置。
  5. 請求項において、前記無段変速機構の変速比保持状態での前記クラッチの締結、解放切り換え中、該切り換えを前記目標IVT変速比が逐一実現されるよう進行制御するよう構成したことを特徴とする変速比無限大無段変速機の変速制御装置。
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