JP2001050375A - 変速比無限大無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

変速比無限大無段変速機の変速制御装置

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JP2001050375A
JP2001050375A JP11226415A JP22641599A JP2001050375A JP 2001050375 A JP2001050375 A JP 2001050375A JP 11226415 A JP11226415 A JP 11226415A JP 22641599 A JP22641599 A JP 22641599A JP 2001050375 A JP2001050375 A JP 2001050375A
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ratio
clutch
gear ratio
continuously variable
variable transmission
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JP11226415A
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Shinichiro Jo
新一郎 城
Taketoshi Kawabe
武俊 川邊
Itsuro Muramoto
逸朗 村本
Yasushi Narita
靖史 成田
Hiromasa Sakai
弘正 酒井
Motoharu Nishio
元治 西尾
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転同期点を挟んで変速を行う際に、高速な
変速機構と制御装置を用いることなく迅速かつ円滑な変
速を実現する。 【解決手段】 現在のユニット変速比IVTRATIO
から目標ユニット変速比DIVTRATIOへ向けて回
転同期点RSPを超えて変速するときには、無種変速機
構の変速比RATIOを、直接、目標ユニット変速比へ
向けて変速すると同時に、動力循環モードクラッチと直
結モードクラッチを半クラッチ状態にして切り換えを行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両などに採用さ
れる変速比無限大無段変速機の変速制御装置の改良に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から車両の変速機として、ベルト式
やトロイダル型の無段変速機構が知られており、このよ
うな無段変速機構の変速領域をさらに拡大するために、
無段変速機構に一定変速機構と遊星歯車機構を組み合わ
せて変速比を無限大まで制御可能とする変速比無限大無
段変速機が知られており、例えば、特開平10−267
116号公報などがある。
【0003】これは、エンジンに連結される変速比無限
大無段変速機のユニット入力軸に、変速比を連続的に変
更可能なハーフトロイダル型の無段変速機構と、一定変
速機構(減速機構)を並列的に連結するとともに、これ
らの出力軸を遊星歯車機構で結合したもので、無段変速
機構の出力を遊星歯車機構のサンギアに、一定変速機構
の出力軸は動力循環モードクラッチを介して遊星歯車機
構のキャリアに連結される。
【0004】サンギアと連結した無段変速機構の出力軸
は、直結モードクラッチを介して変速比無限大無段変速
機の出力軸であるユニット出力軸と選択的に結合される
一方、遊星歯車機構のリングギアはユニット出力軸に結
合される。
【0005】このような変速比無限大無段変速機では、
図17に示すように、動力循環モードクラッチを締結す
る一方、直結モードクラッチを解放することにより、無
段変速機構と一定変速機構の変速比の差に応じて、ユニ
ット変速比(以下、ユニット変速比IVTRATIOで
ユニット入力軸回転数/ユニット出力軸回転数)を負の
値から正の値まで無限大(1/IVTRATIO=0で
ギアードニュートラルポイントGNPという)を含んで
連続的に変速制御を行う動力循環モードと、動力循環モ
ードクラッチを解放する一方、直結モードクラッチを締
結して無段変速機構の変速比RATIOに応じて変速制
御を行う直結モードの2つの運転モードを選択的に使用
することができる。
【0006】なお、図17においては、縦軸をユニット
変速比IVTRATIOの逆数、横軸を無段変速機構の
変速比RATIOとして、無段変速機構の変速比RAT
IOと前後進の関係を連続的に表示した。
【0007】そして、動力循環モードと直結モードの切
り換えは、動力循環モードと直結モードでユニット変速
比IVTRATIOが一致する回転同期点RSP(Revo
lution Synchronous Point)で行い、回転同期点RS
Pに対応するユニット変速比IVTRATIO(変速比
RATIO=icr)を維持した状態で、クラッチの切
り換えを行うことで、ショックを生じることなく動力循
環モードと直結モードの切り換えを行うことが可能とな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にあっては、現在のユニット変速比から到達目標と
なるユニット変速比に、ユニット変速比IVTRATI
Oが変化するに当たって運転モードが切り換わる場合、
すなわち、ユニット変速比IVTRATIOの逆数の現
在値と、到達目標値とが回転同期点RSPを挟んで変化
する場合、ユニット変速比IVTRATIOを変化させ
る途中で、一旦、回転同期点RSPを維持してクラッチ
の切り換えを済ませてから、再度到達目標とするユニッ
ト変速比IVTRATIOへ向けて変速を行うため、キ
ックダウン変速、足離しアップシフトまたはマニュアル
モードでの変速など、ユニット変速比が回転同期点RS
Pを挟んで急激に変化する場合では、無段変速機構の変
速速度を向上させる必要があり、高速の機構と制御装置
を採用すると製造コストが増大するという問題があっ
た。
【0009】例えば、図17に示すように、いま、図中
A点からB’点へアップシフト(ユニット変速比IVT
RATIOが小側への変速)する場合には、ユニット変
速比IVTRATIOがiiaから目標値であるiib
へ向けて徐々に変化することになるが、無段変速機構で
は変速比RATIOを図中icaから回転同期点RSP
(=icr)まで変化させてクラッチの切り換えを完了
した後に、目標ユニット変速比であるiibに対応した
変速比RATIO=icaへ復帰しなければならず、ユ
ニット変速比の変化に対する無段変速機構の変速比RA
TIOの変化が大きいため、高速で変速が可能な機構及
び制御装置が必要となる。
【0010】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、回転同期点を挟んで変速を行う際に、高速
な変速機構と制御装置を用いることなく迅速かつ円滑な
変速を実現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、変速比を
連続的に変更可能な無段変速機構と一定変速機構とをユ
ニット入力軸にそれぞれ連結するとともに、無段変速機
構と一定変速機構の出力軸を遊星歯車機構、動力循環モ
ードクラッチ及び直結モードクラッチを介してユニット
出力軸に連結した変速比無限大無段変速機と、車両の運
転状態に応じて到達目標総変速比を設定する到達目標総
変速比設定手段と、この到達目標総変速比に基づいて、
予め設定した回転同期点を境にして動力循環モードと直
結モードの2つの運転モードのうち、いずれかを設定す
る運転モード設定手段と、この運転モードに応じて前記
動力循環モードクラッチと直結モードクラッチを選択的
に締結して、総変速比が無限大を含んで動力を伝達する
動力循環モードと、無段変速機構の出力に応じて動力を
伝達する直結モードとを切り換えるクラッチ切換制御手
段と、前記到達目標総変速比と運転モードに基づいて、
無段変速機構の変速比が予め設定した目標変速比となる
ように制御する変速比制御手段とを備えた変速比無限大
無段変速機の変速制御装置において、現在の実総変速比
から到達目標総変速比へ向けて変速するときに、運転モ
ードの切り換えが発生することを検出する運転モード切
換判定手段と、運転モードの切り換えが発生したときに
は、前記クラッチ切換制御手段が動力循環モードクラッ
チと直結モードクラッチを半クラッチ状態にして切り換
えを行うと同時に、変速比制御手段は現在の実総変速比
から目標総変速比へ向けて直接変速する。
【0012】また、第2の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記クラッチ切換制御手段は、締結中の一方を徐
々に解放しながら、解放中の他方を徐々に締結する。
【0013】また、第3の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記クラッチ切換制御手段と変速比制御手段は、
前記クラッチの切り換え期間と変速期間を同期させる。
【0014】また、第4の発明は、前記第3の発明にお
いて、運転モード切換判定手段は、入力トルクを検出す
る手段と、現在の実総変速比から到達目標総変速比まで
の変速量を演算する手段と、この入力トルクと変速量に
基づいて、変速期間を決定する手段とを備える。
【0015】
【発明の効果】したがって、第1の発明は、現在の実総
変速比から到達目標総変速比へ移行する際に、運転モー
ドの切り換えを伴う場合では、回転同期点まで変速する
ことなく、直接、到達目標総変速比へ向けて無段変速機
構が変速を行うと同時に、動力循環モードクラッチと直
結モードクラッチが半クラッチ状態となって切り換えが
行われる。そして、運転モードの切換中には、無段変速
機構の変速比は回転同期点を経由することなく、回転同
期点の変速比未満の変速比を維持したままで、直接、到
達目標総変速比へ向けて変速しながら、半クラッチによ
りクラッチの切り換えを行うので、実際の総変速比を連
続的に変化させながら回転同期を挟んだ変速を迅速に行
うことが可能となって、キックダウンや足離しアップシ
フト等の急変速を容易に行いながら、機構や装置の高速
化を必要としないため、製造コストを抑制しながら、変
速比無限大無段変速機の運転性を大幅に向上させること
が可能となる。
【0016】また、第2の発明は、2つのクラッチをと
もに半クラッチ状態とすることで、目標総変速比へ向け
た無段変速機構の変速を滑らかに行うことがきる。
【0017】また、第3の発明は、クラッチの切り換え
期間と、無段変速機構の変速期間を同期させることで、
運転モード切換中にクラッチの切り換えショックなどの
発生を確実に防止できる。
【0018】また、第4の発明は、入力トルクと変速量
に基づいて、変速期間を決定することにより、入力トル
クや変速量が大きく、切り換え中の車両状態の変化が大
きい場合には、変速時間を変更することで、車両状態の
急激な変化を抑制することができ、ショックを低減でき
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0020】図1は、ハーフトロイダルで構成されたダ
ブルキャビティ式のトロイダル型無段変速機構2を用い
て変速比無限大無段変速機を構成した一例を示す。
【0021】図1において、変速比無限大無段変速機は
エンジンのクランクシャフト(図示せず)に連結される
ユニット入力軸1に、変速比を連続的に変更可能なトロ
イダル型の無段変速機構2と、ギア3a、ギア3bから
構成された一定変速機構3(減速機)とを並列的に連結
し、これらの出力軸4、3cをユニット出力軸6側へ配
設するとともに遊星歯車機構5で連結したものである。
【0022】無段変速機構出力軸4はユニット出力軸6
と同軸的かつ、相対回転自在に支持され、無段変速機構
2の出力スプロケット2a、チェーン4b及びスプロケ
ット4aを介して連結されており、無段変速機構出力軸
4の一端を遊星歯車機構5のサンギア5aに結合し、他
端を直結モードクラッチ10に結合する。
【0023】ギア3bと結合した一定変速機構3の出力
軸3cも、ユニット出力軸6と同軸的かつ、相対回転自
在に支持され、動力循環モードクラッチ9を介して遊星
歯車機構5のキャリア5bに連結されており、遊星歯車
機構5のリングギア5cは、変速比無限大無段変速機の
出力軸であるユニット出力軸6に結合される。
【0024】そして、ユニット出力軸6の図中右側に
は、変速機出力ギア7が設けられ、この変速機出力ギア
7がディファレンシャルギア8のファイナルギア12と
歯合し、ディファレンシャルギア8に結合する駆動軸1
1は、無段変速機構2の変速比RATIOと運転モード
に応じたユニット変速比(ユニット入力軸回転数/ユニ
ット出力軸回転数=総変速比で、以下、IVTRATI
Oとする)で駆動力が伝達される。
【0025】無段変速機構2は、図1、図3に示すよう
に、2組の入力ディスク21、出力ディスク22で、パ
ワーローラ20、20をそれぞれ挟持、押圧するダブル
キャビティのトロイダル型で構成され、パワーローラ2
0はピボットシャフト24を介して、トラニオン23に
より回転自在に支持されている。
【0026】そして、このトラニオン23の回転角を、
後述するように、ステップモータ36のステップ数に応
じて変化させることで、パワーローラ20の傾斜角(以
下、傾転角という)を変更して、無段変速機構2の変速
比RATIOと、ユニット変速比IVTRATIOを無
段階に変化させることができる。
【0027】無段変速機構2の変速比RATIOと、ユ
ニット変速比IVTRATIOの逆数との関係は、前記
従来例の図17と同様に、図12に示すようになる。
【0028】この図12において、動力循環モードクラ
ッチ9を締結する一方、直結モードクラッチ10を解放
した動力循環モードでは、無段変速機構2と一定変速機
構3の変速比の差に応じて、ユニット変速比IVTRA
TIOを前進側、後進側共に無限大(図中ギアードニュ
ートラルポイントGNPで1/IVTRATIO=0)
を含んで連続的に変化させることができる。
【0029】また、動力循環モードクラッチ9を解放す
る一方、直結モードクラッチ10を締結する直結モード
では、無段変速機構2の変速比RATIOに応じた変速
制御を行うことができる。
【0030】ここで、トロイダル型の無段変速機構2の
各パワーローラ20は、図3に示すように、下端を油圧
シリンダ30に結合して軸方向へ変位可能かつ軸まわり
に回転可能なトラニオン23(パワーローラ支持部材)
でそれぞれ軸支される。なお、パワーローラ20とトラ
ニオン23の間には、揺動自在なピボットシャフト24
が介装される。
【0031】油圧シリンダ30はピストン31によって
画成された上下の油室30a、30bを備えており、対
向配置されたトラニオン23、23の油圧シリンダ3
0、30は、油室30a、30bの配置が相互に逆転す
るように設定されて、トラニオン23、23は相互に逆
方向へ駆動される。なお、トラニオン23、23は、ピ
ボットシャフト24を挟んだ上下で、揺動自在なリンク
を介して連結され、トラニオン23、23は相互に逆方
向へ変位する。
【0032】このため、図3において、油室30bの油
圧を増大すると同時に油室30aの油圧を低減すると、
図中左側のトラニオン23が上昇する一方、図中右側の
トラニオン23は下降してパワーローラ20、20はL
o側(変速比RATIO=大側)へ傾転(トラニオン2
3の軸回りに変位)して変速が行われ、このとき、パワ
ーローラ20の回転軸と入出力ディスクの回転軸が一致
するように、トラニオン23の軸方向変位に応じてピボ
ットシャフト24は軸回りに揺動するため、パワーロー
ラ20は傾転した状態を維持して駆動力の伝達を行う。
【0033】そして、複数のトラニオン23のうちの一
つには、トラニオン23の軸方向変位量と、パワーロー
ラ20の傾転角(トラニオン23の回転角≒実変速比)
を、シフトコントロールバルブ46にフィードバックす
るためのプリセスカム35が設けられる。
【0034】プリセスカム35は、円周方向に所定の傾
斜を備えたカム面またはカム溝を備えており、このカム
面またはカム溝には揺動自在なフィードバックリンク3
8の一端が摺接する。
【0035】フィードバックリンク38は、例えば、L
字状に形成されて揺動自在に支持され、一端で上記カム
面またはカム溝と摺接する一方、他端で変速リンク37
の一端と係合し、トラニオン23の軸方向変位量及び回
転量、すなわちパワーローラ20の傾転角を変速リンク
37の一端に伝達する。
【0036】変速リンク37は、ほぼ中央部でシフトコ
ントロールバルブ46のスプール46Sと連結する一
方、フィードバックリンク38と連結した変速リンク3
7の他端はステップモータ36と連結して、変速リンク
37はステップモータ36の駆動によってシフトコント
ロールバルブ46(変速制御弁)のスプール46Sを軸
方向に変位させるとともに、トラニオン23の回動と軸
方向変位に応じてスプール46Sを軸方向に変位させ
る。
【0037】そして、シフトコントロールバルブ46に
は、ライン圧PLが供給される供給ポート46Lと、油
圧シリンダ30の油室30bと連通したポート46Lo
wと、油圧シリンダ30の油室30aと連通したポート
46Hiと、この供給ポート46Lを挟んで一対のドレ
ーンポート46D、46Dが形成される。
【0038】変速リンク37によって駆動されるスプー
ル46Sが、供給ポート46Lをポート46Hi、46
Lowを介して油室30a、30bのうちの一方に接続
するとともに、他方の油室をドレーンポート46Dに接
続する。
【0039】こうして、ステップモータ36とプリセス
カム35に駆動されるスプールの変位に応じて、ライン
圧PLが供給される油圧シリンダ30の油室30a、3
0bが変更されて、ステップモータ36が指令した傾転
角となるように油圧の制御が行われる。
【0040】ここで、変速比無限大無段変速機の変速比
の制御を行う変速制御装置の油圧回路について、図4を
参照しながら詳述する。
【0041】油圧ポンプ110から供給された油圧は、
PLソレノイド90からの信号圧に基づいてプレッシャ
レギュレータ100が所定の供給圧PLに調整して、ラ
イン圧回路101へ供給される。
【0042】なお、PLソレノイド90はパイロット圧
回路102からのパイロット圧Ppを元圧として信号圧
を調圧する。このパイロット圧Ppは、プレッシャレギ
ュレータ100からの供給圧PLに比例して、パイロッ
トバルブ103が調圧したものである。
【0043】そして、ライン圧回路101には、トロイ
ダル型無段変速機構2の変速比を制御するため、油圧シ
リンダ30の2つの油室30a、30bの油圧を調整す
るシフトコントロールバルブ46が接続されるととも
に、図示しないシフトレバーに応動するマニュアルバル
ブ60の下流には、直結モードクラッチ10及び動力循
環モードクラッチ9の締結状態を制御する制御弁93、
94が接続される。
【0044】パイロット圧回路102には、直結モード
クラッチ10を制御する第1ソレノイド91と、動力循
環モードクラッチ9を制御する第2ソレノイド92が配
設される。
【0045】第1ソレノイド91は、変速制御コントロ
ールユニット80によってデューティ制御され、このデ
ューティ比に応じた信号圧を出力し、直結モードクラッ
チ10と連通した制御弁93は、この信号圧に応じてマ
ニュアルバルブ60から供給されたライン圧PLを調圧
して直結モードクラッチ10の締結、解放及び半クラッ
チ状態を制御する。
【0046】同様に、第2ソレノイド92は、変速制御
コントロールユニット80によってデューティ制御さ
れ、このデューティ比に応じた信号圧を出力し、動力循
環モードクラッチ9と連通した制御弁94は、信号圧に
応じてマニュアルバルブ60から供給されたライン圧P
Lを調圧して動力循環モードクラッチ9の締結、解放及
び半クラッチ状態を制御する。
【0047】次に、図2は、変速比無限大無段変速機の
制御系を含めたブロック図を示す。
【0048】マイクロコンピュータを主体に構成された
変速制御コントロールユニット80には、ユニット入力
軸1の回転数Ni、すなわちエンジン回転数IMPRE
Vを検出する入力軸回転数センサ81からの出力、無段
変速機構2の出力軸回転数Noを検出する出力軸回転数
センサ87からの出力、リングギア5cと結合したユニ
ット出力軸6の回転数RINGREVを検出するユニッ
ト出力軸回転数センサ83からの出力、サンギア5aの
回転数SUNREVを検出するサンギア回転数センサ8
2の出力、キャリア5bの回転数CARREVを検出す
るキャリア回転数センサ84の出力、スロットル開度T
VO(または、アクセルの踏み込み量)を検出するアク
セル操作量センサ85からの出力等がそれぞれ入力され
る。
【0049】なお、車速VSPは、ユニット出力軸6の
回転数RINGREVに所定の定数を乗じて演算する。
【0050】変速制御コントロールユニット80は、こ
れら各種センサの検出値を運転状態として処理し、スロ
ットル開度TVOと車速VSPに基づいて、例えば、図
13に示すような変速マップから、到達目標入力軸回転
数DsrREVを求めてユニット出力軸回転数RING
REVから到達目標ユニット変速比DIVTRATIO
を決定するとともに、到達目標ユニット変速比DIVT
RATIOの運転モードに応じて第1及び第2ソレノイ
ド91、92を駆動することで、動力循環モードクラッ
チ9と直結モードクラッチ10を選択的に締結し、動力
循環モードと直結モードを切り換える。
【0051】ここで、変速制御コントロールユニット8
0で行われる変速制御の一例について、図5〜図11の
フローチャートを参照しながら以下に詳述する。なお、
この制御は、所定時間毎、例えば、10msec毎等に実行
される。
【0052】まず、図5は変速制御のメインルーチンを
示し、ステップS1では、上記各センサが検出した入力
軸回転数IMPREV、出力軸回転数No、ユニット出
力軸回転数RINGREV、スロットル開度TVOなど
の運転状態を示す各検出値を読み込む。
【0053】そして、ステップS2では、読み込んだス
ロットル開度TVOと車速VSPより、図13に示すよ
うな変速マップに基づいて、到達目標入力軸回転数(=
到達目標エンジン回転数)DsrREVの演算結果を求
めてから、到達目標ユニット変速比DIVTRATIO
(到達目標総変速比)や到達目標運転モードなどを演算
するとともに、現在のユニット変速比IVTRATIO
を演算し、到達目標ユニット変速比DIVTRATIO
と現在のユニット変速比IVTRATIOから変速比変
化の遅れを考慮して、目標ユニット変速比IVTRAT
IO1を演算する。
【0054】ステップS3では、現在のユニット変速比
IVTRATIOと到達目標ユニット変速比DIVTR
ATIOから、現在の運転モードと到達目標ユニット変
速比DIVTRATIOでの運転モード(到達目標運転
モード)が異なる場合には、動力循環モードと直結モー
ドを切り換えるため、動力循環モードクラッチ9と直結
モードクラッチ10へ供給する油圧を制御する。
【0055】なお、クラッチの切り換えが生じない場合
では、締結中のクラッチへ供給する油圧を設定する。
【0056】そして、ステップS4では、図9に示すよ
うに、ステップS40で目標ユニット変速比に応じたス
テップ数を出力してステップモータ36を駆動するとと
もに、ステップS41で、第1ソレノイド91及び第2
ソレノイド92へ設定油圧に応じたデューティ比を出力
し、直結モードクラッチ10と動力循環モードクラッチ
9の締結力を制御する。
【0057】次に、上記ステップS1で行われるセンサ
信号読み込み処理について、図6のサブルーチンを参照
しながら説明する。
【0058】まず、ステップS10では、アクセル操作
量センサ85からのスロットル開度TVOを読み込んで
から、ステップS11で、入力軸回転数センサ81から
のエンジン回転数IMPREVを読み込む。
【0059】ステップS12〜S14では、ユニット出
力軸回転数センサ83、サンギア回転数センサ82、キ
ャリア回転数センサ84から、それぞれ、リングギア回
転数(ユニット出力軸回転数)RINGREV、サンギ
ア回転数SUNREV、キャリア回転数CARREVを
読み込む。
【0060】そして、ステップS15では、読み込んだ
スロットル開度TVOとエンジン回転数IMPREVに
基づいて、図示しないマップからエンジントルクENG
TRQを算出する。
【0061】次に、図5のステップS2で行われる目標
値の演算は、図7に示すように、上記図6で読み込んだ
各センサの出力より、車速VSPと現在のユニット変速
比IVTRATIOと到達目標エンジン回転数DsrR
EVと到達目標ユニット変速比DIVTRATIO及び
目標ユニット変速比IVTRATIO1を演算する。
【0062】すなわち、図7のステップS20では、ユ
ニット出力軸回転数RINGREVにタイヤ半径rtを
乗じたものを、ディファレンシャルギア8のギア比if
で除して、さらに所定の定数を乗じたものを車速VSP
として演算する。
【0063】ステップS21では、エンジン回転数IM
PREVを、ユニット出力軸回転数RINGREVで除
することにより、現在のユニット変速比IVTRATI
Oを演算する。
【0064】次に、ステップS22では、読み込んだス
ロットル開度TVOと、演算した車速VSPに基づい
て、図13に示す変速マップから到達目標エンジン回転
数DsrREVを算出する。
【0065】また、ステップS23では、この到達目標
エンジン回転数DsrREVをユニット出力軸回転数R
INGREVで除したものを、到達目標ユニット変速比
DIVTRATIOとして算出し、ステップS24で
は、この到達目標ユニット変速比DIVTRATIO
に、予め設定した1次のローパスフィルタをかけて、1
次遅れの目標ユニット変速比DIVTRATIO1を演
算する。
【0066】そして、上記図5のステップS3で行われ
るモード切換の制御は、図8、図10、図11に示すサ
ブルーチンに基づいて行われる。なお、図8はモード切
換制御の概略を示し、図10、図11はそれぞれサブル
ーチンを示す。
【0067】まず、図8のステップS30では、ユニッ
ト変速比IVTRATIOの変更の際に、運転モードの
切り換えを行うか否かを示すフラグflgMCが0にリ
セットされているかを判定し、0であればステップS4
1へ進んで、動力循環モードクラッチ9または直結モー
ドクラッチ10に供給する油圧を設定するとともに、モ
ード切換を行うか否かを判定する。
【0068】一方、フラグflgMCが1にセットされ
ている場合は、運転モードの切り換え中であるため、ス
テップS32の切換中処理を行う。
【0069】次に、上記ステップS31で行われるクラ
ッチ油圧の設定処理について、図10を参照しながら詳
述する。
【0070】まず、ステップS52では、上記ステップ
S23で求めた到達目標ユニット変速比DIVTRAT
IOに対応する到達目標運転モードMODEtが、動力
循環モードと直結モードのどちらにあるかを、図12に
示したユニット変速比IVTRATIOと運転モードの
関係から演算する。
【0071】同様に、ステップS53では、現在のユニ
ット変速比IVTRATIOにおける運転モードMOD
Epが、動力循環モードと直結モードのどちらにあるか
を、図12に示したユニット変速比IVTRATIOと
運転モードの関係から演算する。
【0072】また、ステップS54では、上記ステップ
S23で求めた一次遅れの目標ユニット変速比DIVT
RATIO1と、予め設定した関数などから、ステップ
モータ36に指令する目標ステップ数DsrSTPを求
めておく。なお、この関数は、例えば、ステップモータ
36等の応答速度の上限を超えないように、目標ステッ
プ数DsrSTPを規制するもの等で構成される。
【0073】そして、ステップS55では、現在の運転
モードMODEpが、動力循環モードと直結モードの何
れにあるかを判定し、動力循環モードであればステップ
S56へ進む一方、直結モードであればステップS57
へ進んで、それぞれ目標とするクラッチ油圧を設定す
る。
【0074】すなわち、動力循環モードのステップS5
6では、動力循環モードクラッチ9の目標油圧DsrP
rsLCを、運転状態に応じた値kPCに設定する一
方、直結モードクラッチ10の目標油圧DsrPrsH
Cを0に設定して、動力循環モードクラッチ9が伝達ト
ルクに応じた締結力を発生するよう設定する。
【0075】一方、直結モードのステップS57では、
直結モードクラッチ10の目標油圧DsrPrsHC
を、運転状態に応じた値kPCに設定する一方、動力循
環モードクラッチ9の目標油圧DsrPrsLCを0に
設定して、直結モードクラッチ10が伝達トルクに応じ
た締結力を発生するよう設定する。
【0076】なお、締結側のクラッチに供給する油圧k
PCは、例えば、ライン圧PL等に設定すればよい。
【0077】上記ステップS56、S57で各クラッチ
の目標油圧を設定した後、ステップS58において、現
在のユニット変速比IVTRATIOから到達目標ユニ
ット変速比DIVTRATIOへ変速する際に、モード
切換を行うか否かを判定する。
【0078】この判定は、現在の運転モードMODEp
と到達目標運転モードMODEtが一致しなれば、運転
モードの切り換え開始を判定する。
【0079】上記判定で、運転モードの切り換えが判定
された場合には、ステップS59へ進んで、フラグfl
gMCを1にセットし、さらに、ステップS60に進ん
で、時定数cMCと変速時間tMCを設定する。
【0080】ここで、時定数cMCは、上記図6のステ
ップS15で求めたエンジントルクENGTRQと、ユ
ニット変速比の変化量|ΔIVTRATIO|より、図
14に示すマップに基づいて演算する。
【0081】ユニット変速比の変化量は、上記ステップ
S51で求めた現在のユニット変速比IVTRATIO
と、ステップS23で求めた到達目標ユニット変速比D
IVTRATIOの差の絶対値であり、|ΔIVTRA
TIO|=|DIVTRATIO−IVTRATIO|
となる。
【0082】そして、図14に示すように、時定数cM
Cは、エンジントルクENGTRQが小さいほど大き
く、ユニット変速比の変化量|ΔIVTRATIO|が
大きければ大きく設定される。
【0083】また、変速時間tMCは、この時定数cM
Cに応じて決まるもので、tMC=A×cMCであり、
Aは予め設定した定数である。
【0084】次に、ステップS61では、運転モードの
切換中に、ステップモータ36へ指令する目標ステップ
数STEP(t)を設定する。
【0085】この運転モード切換中の切り換え制御で
は、ステップモータ36に指令する目標ステップ数ST
EPを、切り換え開始の時刻から、変速時間tMCが終
了するまでの間に到達目標ユニット変速比DIVTRA
TIOと、変速時間tMC及び時定数cMCに応じて与
えられ、例えば、図16に示すように、変速時間tMC
の間に、運転モード切換開始時のステップ数s1から到
達目標ユニット変速比DIVTRATIOに対応したス
テップ数s2まで変化するようなランプ関数などで設定
される。
【0086】この目標ステップ数STEP(t)は、図
15に示すマップにより、変速開始のステップ数を上記
ステップS51で求めたユニット変速比IVTRATI
Oから求め、変速終了時のステップ数を上記ステップS
23で求めた到達目標ユニット変速比DIVTRATI
Oから求め、この2点を変速時間tMCの間で変化する
ようなランプ関数として設定する。
【0087】さらに、ステップS62では、クラッチの
切り換えを行うために、動力循環モードクラッチ9と直
結モードクラッチ10に供給する油圧の目標値PrsL
C(t)、PrsHC(t)を、締結中の一方を徐々に
解放しながら、解放中の一方を徐々に締結して、両者の
クラッチを半クラッチ状態にして運転モードを切り換え
るように設定する。
【0088】これら目標油圧は、エンジントルクENG
TRQと、上記ステップS61で設定した目標ステップ
数STEP(t)に応じて設定され、例えば、図16に
示すように、変速時間tMC中には、締結する側の目標
油圧を0から予め設定した油圧P2まで増大するような
ランプ関数で設定するとともに、解放する側の目標油圧
は、予め設定した油圧P1から0まで減少するようなラ
ンプ関数で設定される。
【0089】なお、各クラッチの目標油圧は、締結状態
の時には、運転状態に応じた締結油圧(例えば、ライン
圧)kPCに設定されるが、解放する側の目標油圧は、
油圧kPCから伝達トルク容量を発生可能な所定値P1
まで減少した後、0へ向けて徐々に減少し、また、締結
する側の目標油圧は、伝達トルク容量を発生可能な所定
値P2まで増大するように設定され、変速時間tMCを
終了した後、締結するクラッチの相対回転がなくなって
から締結油圧kPCが供給される。
【0090】次に、上記図8のステップS32で行われ
る、運転モード切換中(モード切換中)の制御の一例に
ついて、図11のサブルーチンを参照しながら詳述す
る。
【0091】フラグflgMCが1となって、運転モー
ドの切換制御中には、図11のステップS70で、上記
ステップS62で設定された目標油圧PrsLC
(t)、PrsHC(t)から、運転モード切換開始か
らの時刻(経過時間)に応じて動力循環モードクラッチ
9と直結モードクラッチ10の目標油圧DsrPrsL
CとDsrPrsHCがそれぞれ設定される。
【0092】同様に、上記ステップS61で設定された
切り換え中の目標ステップ数STEP(t)から、運転
モード切換開始からの時刻(経過時間)に応じたステッ
プモータ36の目標ステップ数DsrSTPが設定され
る。
【0093】そして、ステップS72では、上記ステッ
プS53で求めた切り換え直前の運転モードMODEp
が動力循環モードと直結モードのどちらにあるかを判定
し、切り換え直前が動力循環モードであれば、直結モー
ドへの切り換え中と判定してステップS73へ進む一
方、切り換え直前が直結モードであれば、動力循環モー
ドへの切り換え中と判定してステップS76へ進む。
【0094】動力循環モードから直結モードへ切り換え
るステップS73では、ユニット出力軸回転数RING
REVとサンギア回転数SUNREVの差の絶対値が、
予め設定した微少な値ε未満になったか否かを判定し
て、 |RINGREV−SUNREV|<ε より運転モードの切り換え終了を検知する。
【0095】そして、上記絶対値の差が所定値ε未満に
なると、動力循環モードから直結モードへの切り換えが
完了したと判定して、ステップS75へ進んでフラグf
lgMCを0にリセットして処理を終了する。
【0096】一方、上記絶対値の差が所定値ε以上の場
合には、直結モードクラッチ10に相対回転があるため
切り換えが完了しておらず、フラグflgMC=1を維
持したまま処理を終了する。
【0097】一方、直結モードから動力循環モードへ切
り換えるステップS76では、一定変速機構3の減速比
をigとして、エンジン回転数IMPREVを減速比i
gで除した値、すなわち、一定変速機構出力軸3cの回
転数と、キャリア回転数CARREVの差の絶対値が、
予め設定した微少な値ε未満になったか否かを判定し
て、 |CARREV−IMPREV/ig|<ε より運転モードの切り換え終了を検知する。
【0098】そして、上記絶対値の差が所定値ε未満に
なると、直結モードから動力循環モードへの切り換えが
完了したと判定して、ステップS75へ進んでフラグf
lgMCを0にリセットして処理を終了する。
【0099】一方、上記絶対値の差が所定値ε以上の場
合には、動力循環モードクラッチ9は相対回転して切り
換えが完了していないため、フラグflgMC=1を維
持したまま処理を終了する。
【0100】以上の図5〜図11のフローチャートを所
定時間毎に実行することにより、運転モードの切り換え
を伴う変速の際には、無段変速機構2の変速比RATI
Oを到達目標変速比DRATIOへ向けて変速すると同
時に、動力循環モードクラッチ9と直結モードクラッチ
10の切り換え制御を、半クラッチ状態で行うことで、
無段変速機構2や制御装置を高速度で動作させることな
く、迅速かつ滑らかな変速を行うことができる。
【0101】ここで、図12に示すように、動力循環モ
ードのA点から直結モードのB点へアップシフトする場
合、ユニット変速比IVTRATIOは、A点に対応す
るiiaからB点に対応するiidに向け、回転同期点
RSPに対応するiirを超えてアップシフト(ユニッ
ト変速比の小側)することになる。
【0102】一方、無段変速機構2の変速比RATIO
は、A点に対応したicaからB点に対応したicbま
でダウンシフト(変速比の大側)する間、動力循環モー
ドクラッチ9と直結モードクラッチ10が半クラッチ状
態となってクラッチの切り換えが行われるため、前記従
来例のように回転同点RSPを経由する場合に比して、
無段変速機構2の変速速度を増大することなく迅速に変
速を行うことができる。
【0103】いま、図16に示す時刻t1で、ユニット
変速比IVTRATIOを、動力循環モードのA点に対
応したiiaから、直結モードのB点に対応したiib
へ向けて、回転同点RSPを挟んだアップシフト(運転
モードの切換を伴う変速)が判定されると、入力トルク
(エンジントルクENGTRQ)と変速量の絶対値に基
づいて決定された時定数cMCより、変速時間tMCが
決まる(S58〜S60)。
【0104】そして、時刻t1でのユニット変速比IV
TRATIOと到達目標ユニット変速比DIVTRAT
IOから、無段変速機構2のステップモータ36の目標
ステップ数STEP(t)は、図中s1からs2まで、
時間tMCの間に変化するよう設定される。
【0105】また、締結中の動力循環モードクラッチ9
の油圧は、時刻t1で締結油圧kPCから所定の油圧P
1まで減少した後、時間tMCが経過する時刻tまでに
0まで徐々に減少するよう設定され、解放中の直結モー
ドクラッチ10の油圧は、時間tMCが経過する時刻t
2までに、0から所定の油圧P2まで増大するように設
定される。
【0106】したがって、ステップモータ36は、時刻
t1からt2にかけてs1からs2へ送られて、無段変
速機構2の変速比RATIOは、図12において、図中
A点に対応したicaから、図中B点に対応したicb
まで変化する。
【0107】この時刻t1からt2までの間に、動力循
環モードクラッチ9は締結容量を発生可能な油圧P1か
ら徐々に締結力を減少して解放し、一方、直結モードク
ラッチ10は、その油圧が0から締結力を発生可能な油
圧P2まで徐々に増大し、2つのクラッチを半クラッチ
状態にして、クラッチの切り換えが行われる。
【0108】そして、変速時間tMCを経過して、締結
する側の直結モードクラッチ10に滑りがなくなると、
供給油圧は所定の締結油圧kPCに上昇し、直結モード
クラッチ10の締結力に応じて、トルクの伝達が開始さ
れる。
【0109】こうして、運転モードの切り換える変速の
際には、2つのクラッチを半クラッチ状態にしながら、
無段変速機構2の変速比RATIOを到達目標ユニット
変速比DIVTRATIOに応じた値まで変速させれば
よいので、前記従来例のように、無段変速機構2の変速
比RATIOを回転同点RSPまで変化させる必要がな
くなって、キックダウンや足離しアップシフトなどの急
変速であっても、無段変速機構2を高速で駆動すること
なく、迅速かつ円滑な変速を実現することが可能となっ
て、製造コストを抑制しながらも変速比無限大無段変速
機の運転性を確保することができる。
【0110】また、変速時間tMCを入力トルク(エン
ジントルクENGTRQ)と変速量の絶対値|ΔIVT
RATIO|に応じて決定するようにしたため、伝達ト
ルクや変速量が大きいときには、変速時間tMCを大き
く設定することができ、車両状態の急激な変化を抑制
し、ショックを低減できる。
【0111】さらに、クラッチの切り換えと無段変速機
構2の変速を、変速時間tMCで行うように同期させた
ため、クラッチの切り換えによるショックの発生を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す変速比無限大無段変
速機の概略構成図。
【図2】同じく変速比無限大無段変速機の制御概念図。
【図3】トロイダル型無段変速機の変速機構を示す概念
図。
【図4】同じく無段変速機構の油圧回路。
【図5】変速制御の一例を示し、メインルーチンのフロ
ーチャート。
【図6】センサ信号読み込み処理のサブルーチンを示す
フローチャート。
【図7】目標値演算処理のサブルーチンを示すフローチ
ャート。
【図8】モード切換制御のサブルーチンを示すフローチ
ャート。
【図9】操作量出力のサブルーチンを示すフローチャー
ト。
【図10】モード切換制御ので行われるクラッチ油圧設
定処理のサブルーチンを示すフローチャート。
【図11】同じくモード切換中制御のサブルーチンを示
すフローチャート。
【図12】ユニット変速比IVTRATIOの逆数と変
速比RATIOの関係を示すマップで、A点からB点へ
アップシフトする場合の、変速比RATIOとユニット
変速比IVTRATIOの関係を示す。
【図13】車速VSPとスロットル開度TVOに対応し
た目標入力軸回転数のマップ。
【図14】エンジントルクをパラメータとした変速量の
絶対値と時定数のマップ。
【図15】ユニット変速比IVTRATIOの逆数と、
ステップモータのステップ数の関係を示すマップ。圧、
変速比RATIO
【図16】作用を説明するグラフで、アップシフトする
場合の、ユニット変速比、クラッチ油圧、ステップモー
タのステップ数と時間の関係を示す。
【図17】従来例を示し、ユニット変速比IVTRAT
IOの逆数と変速比RATIOの関係を示すマップで、
A点からB’点へアップシフトする場合の、変速比RA
TIOとユニット変速比IVTRATIOの関係を示
す。
【符号の説明】
1 ユニット入力軸 2 無段変速機構 3 一定変速機構 5 遊星歯車機構 9 動力循環モードクラッチ 10 直結モードクラッチ 36 ステップモータ 80 変速制御コントロールユニット 81 入力軸回転数センサ 82 サンギア回転数センサ 83 ユニット出力軸回転数センサ 84 キャリア回転数センサ 85 アクセル操作量センサ 87 出力軸回転数センサ 91 第1ソレノイド 92 第2ソレノイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村本 逸朗 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 成田 靖史 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 酒井 弘正 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 西尾 元治 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3J052 AA04 CA05 CA06 CA07 CA21 CA31 FB35 GC03 GC13 GC23 GC32 GC41 GC46 GC72 HA02 HA03 HA13 KA09 LA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速比を連続的に変更可能な無段変速機
    構と一定変速機構とをユニット入力軸にそれぞれ連結す
    るとともに、無段変速機構と一定変速機構の出力軸を遊
    星歯車機構、動力循環モードクラッチ及び直結モードク
    ラッチを介してユニット出力軸に連結した変速比無限大
    無段変速機と、 車両の運転状態に応じて到達目標総変速比を設定する到
    達目標総変速比設定手段と、 この到達目標総変速比に基づいて、予め設定した回転同
    期点を境にして動力循環モードと直結モードの2つの運
    転モードのうち、いずれかを設定する運転モード設定手
    段と、 この運転モードに応じて前記動力循環モードクラッチと
    直結モードクラッチを選択的に締結して、総変速比が無
    限大を含んで動力を伝達する動力循環モードと、無段変
    速機構の出力に応じて動力を伝達する直結モードとを切
    り換えるクラッチ切換制御手段と、 前記到達目標総変速比と運転モードに基づいて、無段変
    速機構の変速比が予め設定した目標変速比となるように
    制御する変速比制御手段とを備えた変速比無限大無段変
    速機の変速制御装置において、 現在の実総変速比から到達目標総変速比へ向けて変速す
    るときに、運転モードの切り換えが発生することを検出
    する運転モード切換判定手段と、 運転モードの切り換えが発生したときには、前記クラッ
    チ切換制御手段が動力循環モードクラッチと直結モード
    クラッチを半クラッチ状態にして切り換えを行うと同時
    に、変速比制御手段は現在の実総変速比から到達目標総
    変速比へ向けて直接変速することを特徴とする変速比無
    限大無段変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 前記クラッチ切換制御手段は、締結中の
    一方を徐々に解放しながら、解放中の他方を徐々に締結
    することを特徴とする請求項1に記載の変速比無限大無
    段変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】 前記クラッチ切換制御手段と変速比制御
    手段は、前記クラッチの切り換え期間と変速期間を同期
    させることを特徴とする請求項1に記載の変速比無限大
    無段変速機の変速制御装置。
  4. 【請求項4】 運転モード切換判定手段は、入力トルク
    を検出する手段と、現在の実総変速比から到達目標総変
    速比までの変速量を演算する手段と、この入力トルクと
    変速量に基づいて、変速期間を決定する手段とを備えた
    ことを特徴とする請求項3に記載の変速比無限大無段変
    速機の変速制御装置。
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