JP2001050380A - 変速比無限大無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

変速比無限大無段変速機の変速制御装置

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JP2001050380A
JP2001050380A JP22727899A JP22727899A JP2001050380A JP 2001050380 A JP2001050380 A JP 2001050380A JP 22727899 A JP22727899 A JP 22727899A JP 22727899 A JP22727899 A JP 22727899A JP 2001050380 A JP2001050380 A JP 2001050380A
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Japan
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clutch
gear ratio
speed
switching
ratio
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JP22727899A
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Shinichiro Jo
新一郎 城
Taketoshi Kawabe
武俊 川邊
Itsuro Muramoto
逸朗 村本
Yasushi Narita
靖史 成田
Hiromasa Sakai
弘正 酒井
Motoharu Nishio
元治 西尾
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転同期点を挟んだ急変速を行う際に、高速
な変速機構と制御装置を用いることなく迅速かつ円滑な
変速を実現する。 【解決手段】 現在のユニット変速比IVTRATIO
から到達目標ユニット変速比DIVTRATIOへ向け
て回転同期点RSPを超えて変速するときには、ステッ
プモータの速度VSTPが上限値Vmaxを超えると、動
力循環モードクラッチと直結モードクラッチを半クラッ
チ状態にして切り換えを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両などに採用さ
れる変速比無限大無段変速機の変速制御装置の改良に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から車両の変速機として、ベルト式
やトロイダル型の無段変速機構が知られており、このよ
うな無段変速機構の変速領域をさらに拡大するために、
無段変速機構に一定変速機構と遊星歯車機構を組み合わ
せて変速比を無限大まで制御可能とする変速比無限大無
段変速機が知られており、例えば、特開平10−267
116号公報などがある。
【0003】これは、エンジンに連結される変速比無限
大無段変速機のユニット入力軸に、変速比を連続的に変
更可能なハーフトロイダル型の無段変速機構と、一定変
速機構(減速機構)を並列的に連結するとともに、これ
らの出力軸を遊星歯車機構で結合したもので、無段変速
機構の出力を遊星歯車機構のサンギアに、一定変速機構
の出力軸は動力循環モードクラッチを介して遊星歯車機
構のキャリアに連結される。
【0004】サンギアと連結した無段変速機構の出力軸
は、直結モードクラッチを介して変速比無限大無段変速
機の出力軸であるユニット出力軸と選択的に結合される
一方、遊星歯車機構のリングギアはユニット出力軸に結
合される。
【0005】このような変速比無限大無段変速機では、
図21に示すように、動力循環モードクラッチを締結す
る一方、直結モードクラッチを解放することにより、無
段変速機構と一定変速機構の変速比の差に応じて、ユニ
ット変速比(=総変速比。以下、IVTRATIOでユ
ニット入力軸回転数/ユニット出力軸回転数)を負の値
から正の値まで無限大(1/IVTRATIO=0でギ
アードニュートラルポイントGNPという)を含んで連
続的に変速制御を行う動力循環モードと、動力循環モー
ドクラッチを解放する一方、直結モードクラッチを締結
して無段変速機構の変速比RATIOに応じて変速制御
を行う直結モードの2つの運転モードを選択的に使用す
ることができる。
【0006】なお、図21においては、縦軸をユニット
変速比IVTRATIOの逆数、横軸を無段変速機構の
変速比RATIOとして、無段変速機構の変速比RAT
IOと前後進の関係を連続的に表示した。
【0007】そして、動力循環モードと直結モードの切
り換えは、動力循環モードと直結モードでユニット変速
比IVTRATIOが一致する回転同期点RSP(Revo
lution Synchronous Point)で行い、回転同期点RS
Pに対応するユニット変速比IVTRATIO(変速比
RATIO=icr)を維持した状態で、クラッチの切
り換えを行うことで、ショックを生じることなく動力循
環モードと直結モードの切り換えを行うことが可能とな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にあっては、現在のユニット変速比から到達目標と
なるユニット変速比に、ユニット変速比IVTRATI
Oが変化するに当たって運転モードが切り換わる場合、
すなわち、ユニット変速比IVTRATIOの逆数の現
在値と、到達目標値とが回転同期点RSPを挟んで変化
する場合、ユニット変速比IVTRATIOを変化させ
る途中で、一旦、回転同期点RSPを維持してクラッチ
の切り換えを済ませ、再度到達目標とするユニット変速
比IVTRATIOへ向けて変速を行うことになる。
【0009】ここで、ユニット変速比IVTRATIO
と無段変速機構の変速比RATIOの関係を、図21に
示すように、ユニット変速比IVTRATIOの所定の
変化量に対する変速比RATIOの変化量Δicでみる
と、ギアードニュートラルポイントGNP側の変化量Δ
icに比して、回転同期点RSPに近づくほど変化量Δ
ic’が増大し、ユニット変速比IVTRATIOを一
定の速度で変化させても、無段変速機構では、回転同期
点RSPの前後において、急速に変速比RATIOを変
化させなくてはならない。
【0010】このため、キックダウン変速や足離しアッ
プシフトまたはマニュアルモードでの変速など、ユニッ
ト変速比が回転同期点RSPを挟んで急激に変化する場
合では、無段変速機構の変速を制御するアクチュエータ
が変速速度に追従できなくなる場合がある。
【0011】あるいは、無段変速機構や制御装置を、上
記キックダウン変速や足離しアップシフト等の急変速に
追従させようとすると、アクチュエータの大型化や高速
なコントロールユニットが必要になって、装置の大型化
や製造コストの増大を招くという問題があった。
【0012】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、回転同期点を挟んで急変速を行う際に、高
速な変速機構と制御装置を用いることなく円滑な変速を
実現することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、アクチュ
エータを備えて変速比を連続的に変更可能な無段変速機
構と、一定変速機構とをユニット入力軸にそれぞれ連結
するとともに、無段変速機構と一定変速機構の出力軸を
遊星歯車機構、動力循環モードクラッチ及び直結モード
クラッチを介してユニット出力軸に連結した変速比無限
大無段変速機と、車両の運転状態に応じて到達目標総変
速比を設定する目標総変速比設定手段と、この到達目標
総変速比に基づいて、予め設定した回転同期点を境にし
て動力循環モードと直結モードの2つの運転モードのう
ち、いずれか一方を設定する運転モード設定手段と、こ
の運転モードに応じて前記動力循環モードクラッチと直
結モードクラッチを選択的に締結して、総変速比が無限
大を含んで動力を伝達する動力循環モードと、無段変速
機構の出力に応じて動力を伝達する直結モードとを切り
換えるクラッチ切換制御手段と、前記到達目標総変速比
と運転モードに基づいて、無段変速機構の変速比が予め
設定した目標変速比となるように前記アクチュエータを
制御する変速比制御手段とを備えた変速比無限大無段変
速機の変速制御装置において、現在の実総変速比から到
達目標総変速比へ向けて変速するときに、運転モードの
切り換えが発生することを検出する運転モード切換判定
手段と、アクチュエータの駆動速度を検出する駆動速度
検出手段と、運転モードの切り換えが発生したときに
は、変速比制御手段が現在の実総変速比から回転同期点
へ向けて変速を開始した後に、前記駆動速度が予め設定
した限界速度を超えると、前記クラッチ切換制御手段が
動力循環モードクラッチと直結モードクラッチを半クラ
ッチ状態にして切り換えを行う。
【0014】また、第2の発明は、アクチュエータを備
えて変速比を連続的に変更可能な無段変速機構と、一定
変速機構とをユニット入力軸にそれぞれ連結するととも
に、無段変速機構と一定変速機構の出力軸を遊星歯車機
構、動力循環モードクラッチ及び直結モードクラッチを
介してユニット出力軸に連結した変速比無限大無段変速
機と、車両の運転状態に応じて到達目標総変速比を設定
する目標総変速比設定手段と、この到達目標総変速比に
基づいて、予め設定した回転同期点を境にして動力循環
モードと直結モードの2つの運転モードのうち、いずれ
か一方を設定する運転モード設定手段と、この運転モー
ドに応じて前記動力循環モードクラッチと直結モードク
ラッチを選択的に締結して、総変速比が無限大を含んで
動力を伝達する動力循環モードと、無段変速機構の出力
に応じて動力を伝達する直結モードとを切り換えるクラ
ッチ切換制御手段と、前記到達目標総変速比と運転モー
ドに基づいて、無段変速機構の変速比が予め設定した目
標変速比となるように前記アクチュエータを制御する変
速比制御手段とを備えた変速比無限大無段変速機の変速
制御装置において、現在の実総変速比から到達目標総変
速比へ向けて変速するときに、運転モードの切り換えが
発生することを検出する運転モード切換判定手段と、ア
クチュエータの駆動速度が予め設定した限界速度を超え
る切換開始時刻を設定する切換開始時刻設定手段と、運
転モードの切り換えが発生したときには、変速比制御手
段が現在の実総変速比から回転同期点へ向けて変速を開
始した後に、前記切換開始時刻を経過すると、前記クラ
ッチ切換制御手段が動力循環モードクラッチと直結モー
ドクラッチを半クラッチ状態にして切り換えを行う。
【0015】また、第3の発明は、前記第1または第2
の発明において、前記クラッチ切換制御手段は、締結中
の一方を徐々に解放しながら、解放中の他方を徐々に締
結する。
【0016】また、第4の発明は、前記第3の発明にお
いて、前記運転モード切換判定手段は、入力トルクを検
出する手段と、現在の実総変速比から到達目標総変速比
までの変速量を演算する手段と、この入力トルクと変速
量に基づいて、変速期間を決定する手段とを備える。
【0017】
【発明の効果】したがって、第1の発明は、現在の実総
変速比から到達目標総変速比へ移行する際に、運転モー
ドの切り換えを伴う場合では、回転同期点へ向けて変速
した後に、アクチュエータの駆動速度が限界速度を超え
ると、回転同期点に到達する以前に動力循環モードクラ
ッチと直結モードクラッチが半クラッチ状態となって切
り換えが行われる。そして、運転モードの切り換えを伴
う変速で、特に、変速速度が大きいキックダウンや足離
しアップシフトなどの急変速では、無段変速機構の変速
比は回転同期点を経由することなく、クラッチの切り換
えにより運転モードを切り換えることで総変速比を変化
させることができ、アクチュエータの駆動速度を向上さ
せることなく、回転同期を挟んだ急変速を円滑に行うこ
とが可能となって、キックダウンや足離しアップシフト
等の急変速を滑らか、かつ、迅速に行いながら、機構や
装置の高速化を必要としないため、製造コストを抑制し
ながら、変速比無限大無段変速機の運転性を大幅に向上
させることが可能となる。
【0018】また、第2の発明は、現在の実総変速比か
ら到達目標総変速比へ移行する際に、運転モードの切り
換えを伴う場合では、回転同期点へ向けて変速した後
に、アクチュエータの駆動速度が限界値を超える時刻を
経過すると、動力循環モードクラッチと直結モードクラ
ッチが半クラッチ状態となって切り換えが行われる。そ
して、運転モードの切り換えを伴う変速で、特に、変速
速度が大きいキックダウンや足離しアップシフトなどの
急変速では、無段変速機構の変速比は回転同期点を経由
することなく、クラッチの切り換えにより運転モードを
切り換えることで総変速比を変化させることができ、ア
クチュエータの駆動速度を向上させることなく、回転同
期を挟んだ急変速を円滑に行うことが可能となって、キ
ックダウンや足離しアップシフト等の急変速を滑らか、
かつ、迅速に行いながら、機構や装置の高速化を必要と
しないため、製造コストを抑制しながら、変速比無限大
無段変速機の運転性を大幅に向上させることが可能とな
る。
【0019】また、第3の発明は、2つのクラッチをと
もに半クラッチ状態とすることで、到達目標総変速比へ
向けた無段変速機構の変速を滑らかに行うことがきる。
【0020】また、第4の発明は、入力トルクと変速量
に基づいて、変速期間を決定することにより、入力トル
クや変速量が大きく、切り換え中の車両の状態変化が大
きい場合には、変速期間を変更することで車両状態の急
激な変化を抑制でき、ショックを低減できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0022】図1は、ハーフトロイダルで構成されたダ
ブルキャビティ式のトロイダル型無段変速機構2を用い
て変速比無限大無段変速機を構成した一例を示す。
【0023】図1において、変速比無限大無段変速機は
エンジンのクランクシャフト(図示せず)に連結される
ユニット入力軸1に、変速比を連続的に変更可能なトロ
イダル型の無段変速機構2と、ギア3a、ギア3bから
構成された一定変速機構3(減速機)とを並列的に連結
し、これらの出力軸4、3cをユニット出力軸6側へ配
設するとともに遊星歯車機構5で連結したものである。
【0024】無段変速機構出力軸4はユニット出力軸6
と同軸的かつ、相対回転自在に支持され、無段変速機構
2の出力スプロケット2a、チェーン4b及びスプロケ
ット4aを介して連結されており、無段変速機構出力軸
4の一端を遊星歯車機構5のサンギア5aに結合し、他
端を直結モードクラッチ10に結合する。
【0025】ギア3bと結合した一定変速機構3の出力
軸3cも、ユニット出力軸6と同軸的かつ、相対回転自
在に支持され、動力循環モードクラッチ9を介して遊星
歯車機構5のキャリア5bに連結されており、遊星歯車
機構5のリングギア5cは、変速比無限大無段変速機の
出力軸であるユニット出力軸6に結合される。
【0026】そして、ユニット出力軸6の図中右側に
は、変速機出力ギア7が設けられ、この変速機出力ギア
7がディファレンシャルギア8のファイナルギア12と
歯合し、ディファレンシャルギア8に結合する駆動軸1
1は、無段変速機構2の変速比RATIOと運転モード
に応じたユニット変速比(ユニット入力軸回転数/ユニ
ット出力軸回転数=総変速比で、以下、IVTRATI
Oとする)で駆動力が伝達される。
【0027】無段変速機構2は、図1、図3に示すよう
に、2組の入力ディスク21、出力ディスク22で、パ
ワーローラ20、20をそれぞれ挟持、押圧するダブル
キャビティのトロイダル型で構成され、パワーローラ2
0はピボットシャフト24を介して、トラニオン23に
より回転自在に支持されている。
【0028】そして、このトラニオン23の回転角を、
後述するように、ステップモータ36のステップ数に応
じて変化させることで、パワーローラ20の傾斜角(以
下、傾転角という)を変更して、無段変速機構2の変速
比RATIOと、ユニット変速比IVTRATIOを無
段階に変化させることができる。
【0029】無段変速機構2の変速比RATIOと、ユ
ニット変速比IVTRATIOの逆数との関係は、前記
従来例の図21と同様に、図12に示すようになる。
【0030】この図12において、動力循環モードクラ
ッチ9を締結する一方、直結モードクラッチ10を解放
した動力循環モードでは、無段変速機構2と一定変速機
構3の変速比の差に応じて、ユニット変速比IVTRA
TIOを前進側、後進側共に無限大(図中ギアードニュ
ートラルポイントGNPで1/IVTRATIO=0)
を含んで連続的に変化させることができる。
【0031】また、動力循環モードクラッチ9を解放す
る一方、直結モードクラッチ10を締結する直結モード
では、無段変速機構2の変速比RATIOに応じた変速
制御を行うことができる。
【0032】ここで、トロイダル型の無段変速機構2の
各パワーローラ20は、図3に示すように、下端を油圧
シリンダ30に結合して軸方向へ変位可能かつ軸回りに
回転可能なトラニオン23(パワーローラ支持部材)で
それぞれ軸支される。なお、パワーローラ20とトラニ
オン23の間には、揺動自在なピボットシャフト24が
介装される。
【0033】油圧シリンダ30はピストン31によって
画成された上下の油室30a、30bを備えており、対
向配置されたトラニオン23、23の油圧シリンダ3
0、30は、油室30a、30bの配置が相互に逆転す
るように設定されて、トラニオン23、23は相互に逆
方向へ駆動される。なお、トラニオン23、23は、ピ
ボットシャフト24を挟んだ上下で、揺動自在なリンク
を介して連結され、トラニオン23、23は相互に逆方
向へ変位する。
【0034】このため、図3において、油室30bの油
圧を増大すると同時に油室30aの油圧を低減すると、
図中左側のトラニオン23が上昇する一方、図中右側の
トラニオン23は下降してパワーローラ20、20はL
o側(変速比RATIO=大側)へ傾転(トラニオン2
3の軸回りに変位)して変速が行われ、このとき、パワ
ーローラ20の回転軸と入出力ディスクの回転軸が一致
するように、トラニオン23の軸方向変位に応じてピボ
ットシャフト24は軸回りに揺動するため、パワーロー
ラ20は傾転した状態を維持して駆動力の伝達を行う。
【0035】そして、複数のトラニオン23のうちの一
つには、トラニオン23の軸方向変位量と、パワーロー
ラ20の傾転角(トラニオン23の回転角≒実変速比)
を、シフトコントロールバルブ46にフィードバックす
るためのプリセスカム35が設けられる。
【0036】プリセスカム35は、円周方向に所定の傾
斜を備えたカム面またはカム溝を備えており、このカム
面またはカム溝には揺動自在なフィードバックリンク3
8の一端が摺接する。
【0037】フィードバックリンク38は、例えば、L
字状に形成されて揺動自在に支持され、一端で上記カム
面またはカム溝と摺接する一方、他端で変速リンク37
の一端と係合し、トラニオン23の軸方向変位量及び回
転量、すなわちパワーローラ20の傾転角を変速リンク
37の一端に伝達する。
【0038】変速リンク37は、ほぼ中央部でシフトコ
ントロールバルブ46のスプール46Sと連結する一
方、フィードバックリンク38と連結した変速リンク3
7の他端はステップモータ36と連結して、変速リンク
37はステップモータ36の駆動によってシフトコント
ロールバルブ46(変速制御弁)のスプール46Sを軸
方向に変位させるとともに、トラニオン23の回動と軸
方向変位に応じてスプール46Sを軸方向に変位させ
る。
【0039】そして、シフトコントロールバルブ46に
は、ライン圧PLが供給される供給ポート46Lと、油
圧シリンダ30の油室30bと連通したポート46Lo
wと、油圧シリンダ30の油室30aと連通したポート
46Hiと、この供給ポート46Lを挟んで一対のドレ
ーンポート46D、46Dが形成される。
【0040】変速リンク37によって駆動されるスプー
ル46Sが、供給ポート46Lをポート46Hi、46
Lowを介して油室30a、30bのうちの一方に接続
するとともに、他方の油室をドレーンポート46Dに接
続する。
【0041】こうして、ステップモータ36とプリセス
カム35に駆動されるスプールの変位に応じて、ライン
圧PLが供給される油圧シリンダ30の油室30a、3
0bが変更されて、ステップモータ36が指令した傾転
角となるように油圧の制御が行われる。
【0042】ここで、変速比無限大無段変速機の変速比
の制御を行う変速制御装置の油圧回路について、図4を
参照しながら詳述する。
【0043】油圧ポンプ110から供給された油圧は、
PLソレノイド90からの信号圧に基づいてプレッシャ
レギュレータ100が所定の供給圧PLに調整して、ラ
イン圧回路101へ供給される。
【0044】なお、PLソレノイド90はパイロット圧
回路102からのパイロット圧Ppを元圧として信号圧
を調圧する。このパイロット圧Ppは、プレッシャレギ
ュレータ100からの供給圧PLに比例して、パイロッ
トバルブ103が調圧したものである。
【0045】そして、ライン圧回路101には、トロイ
ダル型無段変速機構2の変速比を制御するため、油圧シ
リンダ30の2つの油室30a、30bの油圧を調整す
るシフトコントロールバルブ46が接続されるととも
に、図示しないシフトレバーに応動するマニュアルバル
ブ60の下流には、直結モードクラッチ10及び動力循
環モードクラッチ9の締結状態を制御する制御弁93、
94が接続される。
【0046】パイロット圧回路102には、直結モード
クラッチ10を制御する第1ソレノイド91と、動力循
環モードクラッチ9を制御する第2ソレノイド92が配
設される。
【0047】第1ソレノイド91は、変速制御コントロ
ールユニット80によってデューティ制御され、このデ
ューティ比に応じた信号圧を出力し、直結モードクラッ
チ10と連通した制御弁93は、この信号圧に応じてマ
ニュアルバルブ60から供給されたライン圧PLを調圧
して直結モードクラッチ10の締結、解放及び半クラッ
チ状態を制御する。
【0048】同様に、第2ソレノイド92は、変速制御
コントロールユニット80によってデューティ制御さ
れ、このデューティ比に応じた信号圧を出力し、動力循
環モードクラッチ9と連通した制御弁94は、信号圧に
応じてマニュアルバルブ60から供給されたライン圧P
Lを調圧して動力循環モードクラッチ9の締結、解放及
び半クラッチ状態を制御する。
【0049】次に、図2は、変速比無限大無段変速機の
制御系を含めたブロック図を示す。
【0050】マイクロコンピュータを主体に構成された
変速制御コントロールユニット80には、ユニット入力
軸1の回転数Ni、すなわちエンジン回転数IMPRE
Vを検出する入力軸回転数センサ81からの出力、無段
変速機構2の出力軸回転数Noを検出する出力軸回転数
センサ87からの出力、リングギア5cと結合したユニ
ット出力軸6の回転数RINGREVを検出するユニッ
ト出力軸回転数センサ83からの出力、サンギア5aの
回転数SUNREVを検出するサンギア回転数センサ8
2の出力、キャリア5bの回転数CARREVを検出す
るキャリア回転数センサ84の出力、スロットル開度T
VO(または、アクセルの踏み込み量)を検出するアク
セル操作量センサ85からの出力等がそれぞれ入力され
る。
【0051】なお、車速VSPは、ユニット出力軸6の
回転数RINGREVに所定の定数を乗じて演算する。
【0052】変速制御コントロールユニット80は、こ
れら各種センサの検出値を運転状態として処理し、スロ
ットル開度TVOと車速VSPに基づいて、例えば、図
13に示すような変速マップから、到達目標入力軸回転
数DsrREVを求めてユニット出力軸回転数RING
REVから到達目標ユニット変速比DIVTRATIO
(マップ値で、最終的に変速を行う目標値=到達目標総
変速比)を決定するとともに、到達目標ユニット変速比
DIVTRATIOの運転モードに応じて第1及び第2
ソレノイド91、92を駆動することで、動力循環モー
ドクラッチ9と直結モードクラッチ10を選択的に締結
し、動力循環モードと直結モードを切り換える。
【0053】ここで、変速制御コントロールユニット8
0で行われる変速制御の一例について、図5〜図11の
フローチャートを参照しながら以下に詳述する。なお、
この制御は、所定時間毎、例えば、10msec毎等に実行
される。
【0054】まず、図5は変速制御のメインルーチンを
示し、ステップS1では、上記各センサが検出した入力
軸回転数IMPREV、出力軸回転数No、ユニット出
力軸回転数RINGREV、スロットル開度TVOなど
の運転状態を示す各検出値を読み込む。
【0055】そして、ステップS2では、読み込んだス
ロットル開度TVOと車速VSPより、図13に示すよ
うな変速マップに基づいて、到達目標入力軸回転数(=
到達目標エンジン回転数)DsrREVの演算結果を求
めてから、到達目標ユニット変速比DIVTRATIO
や目標運転モードなどを演算するとともに、現在のユニ
ット変速比IVTRATIOを演算し、到達目標ユニッ
ト変速比DIVTRATIOと現在のユニット変速比I
VTRATIOから変速比変化の遅れを考慮して、目標
ユニット変速比IVTRATIO1を演算する。
【0056】ステップS3では、現在のユニット変速比
IVTRATIOと到達目標ユニット変速比DIVTR
ATIOから、現在の運転モードと到達目標ユニット変
速比DIVTRATIOでの運転モード(目標運転モー
ド)が異なる場合には、動力循環モードと直結モードを
切り換えるため、動力循環モードクラッチ9と直結モー
ドクラッチ10へ供給する油圧を制御する。
【0057】なお、クラッチの切り換えが生じない場合
では、締結中のクラッチへ供給する油圧を設定する。
【0058】そして、ステップS4では、図9に示すよ
うに、ステップS40で到達目標ユニット変速比に応じ
たステップ数DsrSTPを出力してステップモータ3
6を駆動するとともに、ステップS41で、第1ソレノ
イド91及び第2ソレノイド92へ設定油圧に応じたデ
ューティ比を出力し、直結モードクラッチ10と動力循
環モードクラッチ9の締結力を制御する。
【0059】次に、上記ステップS1で行われるセンサ
信号読み込み処理について、図6のサブルーチンを参照
しながら説明する。
【0060】まず、ステップS10では、アクセル操作
量センサ85からのスロットル開度TVOを読み込んで
から、ステップS11で、入力軸回転数センサ81から
のエンジン回転数IMPREVを読み込む。
【0061】ステップS12〜S14では、ユニット出
力軸回転数センサ83、サンギア回転数センサ82、キ
ャリア回転数センサ84から、それぞれ、リングギア回
転数(ユニット出力軸回転数)RINGREV、サンギ
ア回転数SUNREV、キャリア回転数CARREVを
読み込む。
【0062】そして、ステップS15では、読み込んだ
スロットル開度TVOとエンジン回転数IMPREVに
基づいて、図示しないマップからエンジントルクENG
TRQを算出する。
【0063】次に、図5のステップS2で行われる目標
値の演算は、図7に示すように、上記図6で読み込んだ
各センサの出力より、車速VSPと現在のユニット変速
比IVTRATIOと、到達目標エンジン回転数Dsr
REVと、到達目標ユニット変速比DIVTRATIO
及び目標ユニット変速比IVTRATIO1を演算す
る。
【0064】すなわち、図7のステップS20では、ユ
ニット出力軸回転数RINGREVにタイヤ半径rtを
乗じたものを、ディファレンシャルギア8のギア比if
で除して、さらに所定の定数を乗じたものを車速VSP
として演算する。
【0065】ステップS21では、エンジン回転数IM
PREVを、ユニット出力軸回転数RINGREVで除
することにより、現在のユニット変速比IVTRATI
Oを演算する。
【0066】次に、ステップS22では、読み込んだス
ロットル開度TVOと、演算した車速VSPに基づい
て、図13に示す変速マップから到達目標エンジン回転
数DsrREVを算出する。
【0067】また、ステップS23では、この到達目標
エンジン回転数DsrREVをユニット出力軸回転数R
INGREVで除したものを、到達目標ユニット変速比
DIVTRATIOとして算出し、ステップS24で
は、この到達目標ユニット変速比DIVTRATIO
に、予め設定した1次のローパスフィルタをかけて、1
次遅れの目標ユニット変速比DIVTRATIO1を演
算する。
【0068】そして、上記図5のステップS3で行われ
る運転モード切換の制御は、図8、図10、図11に示
すサブルーチンに基づいて行われる。なお、図8は運転
モード切換制御の概略を示し、図10、図11はそれぞ
れサブルーチンを示す。
【0069】まず、図8のステップS30では、ユニッ
ト変速比IVTRATIOの変更の際に、運転モードの
切り換えを行うか否かを示すフラグflgMCが0にリ
セットされているかを判定し、0であればステップS4
1へ進んで、動力循環モードクラッチ9または直結モー
ドクラッチ10に供給する油圧を設定するとともに、モ
ード切換を行うか否かを判定する。
【0070】一方、フラグflgMCが1にセットされ
ている場合は、運転モードの切り換え中であるため、ス
テップS32のモード切換中処理を行う。
【0071】次に、上記ステップS31で行われるクラ
ッチ油圧の設定処理について、図10を参照しながら詳
述する。
【0072】まず、ステップS52では、上記ステップ
S22で求めた到達目標ユニット変速比DIVTRAT
IOに対応する到達目標運転モードMODEtが、動力
循環モードと直結モードのどちらにあるかを、図12に
示したユニット変速比IVTRATIOと運転モードの
関係から演算する。
【0073】同様に、ステップS53では、現在のユニ
ット変速比IVTRATIOにおける運転モードMOD
Epが、動力循環モードと直結モードのどちらにあるか
を、図12に示したユニット変速比IVTRATIOと
運転モードの関係から演算する。
【0074】また、ステップS54では、上記ステップ
S23で求めた一次遅れの目標ユニット変速比DIVR
ATIO1と、予め設定した関数などから、ステップモ
ータ36に指令する目標ステップ数DsrSTPを求め
ておく。
【0075】そして、ステップS55では、現在の運転
モードMODEpが、動力循環モードと直結モードの何
れにあるかを判定し、動力循環モードであればステップ
S56へ進む一方、直結モードであればステップS57
へ進んで、それぞれ目標とするクラッチ油圧を設定す
る。
【0076】すなわち、動力循環モードのステップS5
6では、動力循環モードクラッチ9の目標油圧DsrP
rsLCを、運転状態に応じた値kPCに設定する一
方、直結モードクラッチ10の目標油圧DsrPrsH
Cを0に設定して、動力循環モードクラッチ9が伝達ト
ルクに応じた締結力を発生するよう設定する。
【0077】一方、直結モードのステップS57では、
直結モードクラッチ10の目標油圧DsrPrsHC
を、運転状態に応じた値kPCに設定する一方、動力循
環モードクラッチ9の目標油圧DsrPrsLCを0に
設定して、直結モードクラッチ10が伝達トルクに応じ
た締結力を発生するよう設定する。
【0078】なお、締結側のクラッチに供給する油圧k
PCは、例えば、ライン圧PL等に設定すればよい。
【0079】上記ステップS56、S57で各クラッチ
の目標油圧を設定した後、ステップS58において、現
在のユニット変速比IVTRATIOから到達目標ユニ
ット変速比DIVTRATIOへ変速する際に、モード
切換を行うか否かを判定する。
【0080】この判定は、現在の運転モードMODEp
と到達目標運転モードMODEtが一致しなければ、運
転モードの切り換え開始を判定する。
【0081】上記判定で、運転モードの切り換えが判定
された場合には、ステップS59へ進んで、フラグfl
gMCを1にセットし、さらに、ステップS60に進ん
で、時定数cMCと変速時間tMCを設定する。
【0082】ここで、時定数cMCは、上記図6のステ
ップS15で求めたエンジントルクENGTRQと、ユ
ニット変速比の変化量(変速量)=|ΔIVTRATI
O|より、図14に示すマップに基づいて演算する。
【0083】ユニット変速比の変化量は、上記現在のユ
ニット変速比IVTRATIOと、ステップS22で求
めた到達目標ユニット変速比DIVTRATIOの差の
絶対値であり、 |ΔIVTRATIO|=|DIVTRATIO−IV
TRATIO| となる。
【0084】そして、図14に示すように、時定数cM
Cは、エンジントルクENGTRQが小さいほど大き
く、ユニット変速比の変化量|ΔIVTRATIO|が
大きければ大きく設定される。
【0085】また、変速時間tMCは、この時定数cM
Cに応じて決まるもので、 tMC=A×cMC であり、Aは予め設定した定数である。
【0086】次に、ステップS61では、運転モード切
換開始からの時刻tに応じて、ステップモータ36へ指
令する目標ステップ数STEP(t)を設定する。
【0087】この目標ステップ数STEP(t)の設定
は、例えば、図12に示すように、回転同期点RSPよ
りもユニット変速比IVTRATIOが大(Low)側
のA点(IVTRATIO=iia)から、回転同期点
RSPよりもユニット変速比IVTRATIOが小側
(Hi側)のB点(IVTRATIO=iib)へアッ
プシフトする場合、図12において、無段変速機構2の
変速比RATIOを、A点に対応する変速比icaから
回転同期点RSPに対応する変速比icrまで大側に変
更した後、目標ステップ数STEP(t)の変化速度が
所定値以上となるC点において変速比RATIOを維持
し、この状態でクラッチの切り換えを行って、C’点に
達した後に、再びB点に対応する変速比icbまで小側
へ変速比RATIOを変更すればよい。
【0088】したがって、目標ステップ数STEP
(t)の設定にあたっては、図16に示すように、変速
開始時刻t1のユニット変速比IVTRATIOが、時
間tMC後に到達目標ユニット変速比DIVTRATI
Oとなるように、時定数cMCの一時遅れで補完して、
モード切り換え中の目標ユニット変速比IVTRATI
O1(t)を演算する。
【0089】このように演算したモード切り換え中の目
標ユニット変速比IVTRATIO1(t)を、図15
に示されるような、目標ユニット変速比IVTRATI
O1(t)とステップモータ36のステップ数STEP
(t)との関係を予め設定したマップを用いて、モード
切り換え中の目標ステップ数STEP(t)に変換す
る。
【0090】そして、この目標ステップ数STEP
(t)の時間変化率を演算して、モード切り換え中の目
標ステップモータ速度VSTP(t)を求める。
【0091】次に、ステップS62では、上記ステップ
S61で設定したステップモータ速度VSTPが、予め
設定したステップモータ36の速度の上限値(限界速
度)Vmaxを超える時刻tCHANGEを算出する。
【0092】ステップモータ36の速度VSTPは、回
転同期点RSPに近づくほど速度VSTPが急増するた
め、図16において、上限値Vmaxを超える時間Tを
求め、運転モード切換開始の時刻t1に、この時間Tを
加えたものが、ステップモータ36による変速から、動
力循環モードクラッチ9と直結モードクラッチ10を半
クラッチ状態にして運転モードを切り換えて変速を行う
クラッチ切換開始時刻tCHANGEとして設定され
る。
【0093】また、その時点での目標ステップ数をSc
とし、目標ステップ数STEPが一端、回転同期点RS
Pとなった後、再びステップ数Scに戻る時刻を時刻t
3とし、これをクラッチ切り換え終了時刻として設定す
る。
【0094】こうして、クラッチ切換開始時刻tCHA
NGEと、ステップモータの目標ステップ数STEP
(t)を設定した後には、ステップS63で、半クラッ
チ状態でクラッチの切り換えを行うために、動力循環モ
ードクラッチ9と直結モードクラッチ10に供給する油
圧の目標値PrsLC(t)、PrsHC(t)を、ク
ラッチ切換開始時刻tCHANGEから締結中の一方を
徐々に解放しながら、解放中の一方を徐々に締結して、
両者のクラッチを半クラッチ状態にして運転モードを切
り換えるように設定する。
【0095】これら目標油圧は、エンジントルクENG
TRQと、上記ステップS61で設定した目標ステップ
数STEP(t)に応じて設定され、例えば、図17に
示すように、変速時間tMC中には、締結する側(直結
モードクラッチ)の油圧を0から予め設定した油圧P2
まで増大するようなランプ関数で設定するとともに、解
放する側(動力循環モードクラッチ)の目標油圧は、予
め設定した油圧P1から0まで減少するようなランプ関
数で設定される。
【0096】なお、各クラッチの目標油圧は、締結状態
のときには、運転状態に応じた締結油圧(例えば、ライ
ン圧)kPCに設定されるが、解放する側の目標油圧
は、油圧kPCから伝達トルク容量を発生可能な所定値
P1まで減少した後、0へ向けて徐々に減少し、また、
締結する側の目標油圧は、伝達トルク容量を発生可能な
所定値P2まで増大するように設定され、変速時間tM
Cを終了した後、締結するクラッチの相対回転がなくな
ってから締結油圧kPCが供給される。
【0097】次に、上記図8のステップS32で行われ
る、運転モード切換中の制御の一例について、図11の
サブルーチンを参照しながら以下に詳述する。
【0098】フラグflgMCが1となった運転モード
の切換制御中には、図11のステップS70で、現在の
時刻tがクラッチ切換開始時刻tCHANGE以前であ
るか否かを判定する。
【0099】時刻tがクラッチ切換開始時刻tCHAN
GE以前であれば、ステップモータ36のみによる変速
を継続するため、ステップS71〜S74の処理を行う
一方、時刻tがクラッチ切換開始時刻tCHANGEを
経過していれば、クラッチの切り換えにより運転モード
を切り換えて、ユニット変速比IVTRATIOを変更
するステップS75〜S79の処理へ進む。
【0100】ステップS71では、ステップモータ36
の駆動によって変速を行うため、上記ステップS61で
設定した切換中の目標ステップ数STEP(t)に応じ
て、現在の時刻tに対応した目標ステップ数DsrST
Pを設定する。
【0101】そして、動力循環モードクラッチ9と直結
モードクラッチ10の締結状態を維持するため、運転モ
ード切換開始直前の運転モードMODEpが、動力循環
モードと直結モードのどちらにあるかを判定し、動力循
環モードであればステップS73へ進んで、動力循環モ
ードクラッチ9への油圧を締結油圧kPCに設定し、直
結モードであればステップS74へ進んで、直結モード
クラッチ10への油圧を締結油圧kPCに設定してサブ
ルーチンを終了する。
【0102】一方、時刻tがクラッチ切換開始時刻tC
HANGEを経過した場合には、ステップモータ36に
よる変速を一時的に中止して、クラッチの切り換えによ
る変速を行うため、ステップS75へ進み、上記ステッ
プS63で設定された目標油圧PrsLC(t)、Pr
sHC(t)から、運転モード切換開始からの時刻
(t)に応じて、動力循環モードクラッチ9と直結モー
ドクラッチ10の目標油圧DsrPrsLCとDsrP
rsHCをそれぞれ設定する。
【0103】そして、ステップS76では、上記ステッ
プS53で求めたモード切り換え直前の運転モードMO
DEpが、動力循環モードと直結モードのどちらにある
かを判定し、切り換え直前が動力循環モードであれば、
直結モードへの切り換え中と判定してステップS77へ
進む一方、切り換え直前が直結モードであれば、動力循
環モードへの切り換え中と判定してステップS78へ進
む。
【0104】動力循環モードから直結モードへ切り換え
るステップS77では、ユニット出力軸回転数RING
REVとサンギア回転数SUNREVの差の絶対値が、
予め設定した微少な値ε未満になったか否かを判定し
て、 |RINGREV−SUNREV|<ε よりクラッチの切り換え終了を検知する。
【0105】そして、上記絶対値の差が所定値ε未満に
なると、動力循環モードから直結モードへの切り換えが
完了したと判定して、ステップS79で、フラグflg
MCを0にリセットして処理を終了する。
【0106】一方、上記絶対値の差が所定値ε以上の場
合には、直結モードクラッチ10に相対回転があるため
切り換えが完了しておらず、フラグflgMC=1を維
持したまま処理を終了する。
【0107】また、上記ステップS76の判定で、直結
モードから動力循環モードへ切り換えと判定されたステ
ップS78では、一定変速機構3の減速比をigとし
て、エンジン回転数IMPREVを減速比igで除した
値、すなわち、一定変速機構出力軸3cの回転数と、キ
ャリア回転数CARREVの差の絶対値が、予め設定し
た微少な値ε未満になったか否かを判定して、 |CARREV−IMPREV/ig|<ε より運転モードの切り換え終了を検知する。
【0108】そして、上記絶対値の差が所定値ε未満に
なると、直結モードから動力循環モードへの切り換えが
完了したと判定して、ステップS79へ進んでフラグf
lgMCを0にリセットして処理を終了する。
【0109】一方、上記絶対値の差が所定値ε以上の場
合には、動力循環モードクラッチ9は相対回転して切り
換えが完了していないため、フラグflgMC=1を維
持したまま処理を終了する。
【0110】以上の図5〜図11のフローチャートを、
所定時間毎に実行することにより、運転モードの切り換
えを伴う変速の際には、無段変速機構2の変速比RAT
IOを変更して、ステップモータ36の速度VSTPが
上限値Vmaxを超えると、動力循環モードクラッチ9と
直結モードクラッチ10が、半クラッチ状態で切り換え
られて、無段変速機構2や変速制御コントロールユニッ
ト80を高速度で動作させることなく、迅速かつ滑らか
な変速を行うことができる。
【0111】ここで、図12に示すように、動力循環モ
ードのA点から、直結モードのB点へ急速にアップシフ
トする場合について考えると、ユニット変速比IVTR
ATIOは、A点に対応するiiaからB点に対応する
iidに向けて変速し、回転同期点RSPに対応するi
irを超えてアップシフト(ユニット変速比のHi側=
小側への変速)することになる。
【0112】まず、上記フローチャートのステップS2
3、S52で求めた到達目標ユニット変速比DIVTR
ATIOに応じた目標運転モードMODEtが直結モー
ドとなって、運転モード切換開始直前の運転モードMO
DEp=動力循環モードとは異なるため、運転モード切
換を伴う変速であると判定して、フラグflgMCを1
にセットする(ステップS59)。
【0113】そして、運転状態に応じた時定数cMCよ
り変速時間tMCを求め(ステップS60)、この変速
時間tMCに応じた切換中の目標ステップ数STEP
(t)を設定する(ステップS61、S63)。
【0114】ここで、変速時間tMCに応じた、切換中
の目標ステップ数STEP(t)より求めたステップモ
ータ速度VSTPは、図16に示すようになり、回転同
期点RSPへ向かうにつれて速度VSTPが増大し、変
速開始t1から時間Tの時点でステップモータ36の上
限値Vmaxを超えてしまう。
【0115】そこで、この時間Tからは、クラッチの切
り換えによる変速を行うことで、回転同期点RSPを経
由することなくユニット変速比IVTRATIOを変更
でき、ステップモータ36の速度VSTPを増大させる
ことなく、変速時間tMCと到達目標ユニット変速比D
IVTRATIOに追従して急変速を行う。
【0116】このため、変速開始の時刻t1に上限値V
maxを超える時間Tを加えて、クラッチ切換開始時刻t
CHANGE(時刻t2)を設定する(ステップS6
2)。
【0117】変速動作は、まず、ステップモータ36
が、上記ステップS71で設定した目標ステップ数Ds
rSTPで、図12のA点に対応する変速比icaから
回転同期点RSPへ向けて変速を開始した後、ステップ
モータ36の速度VSTPが、所定の上限値Vmaxを超
える時刻tCHANGEを経過すると、動力循環モード
クラッチ9と直結モードクラッチ10を半クラッチ状態
にして切り換えを開始する。
【0118】この間のクラッチの目標油圧PrsLC
(t)、PrsHC(t)は、時刻t3において、予め
設定された油圧となるように演算される(ステップS6
3)。
【0119】すなわち、図12において、A点から回転
同期点RSPへ向けて無段変速機構2の変速比RATI
Oを変化させていくと、急変速時には、図中C点(RA
TIO=icc)でステップモータ36の速度VSTP
が上限値Vmaxとなり、動力循環モードクラッチ9を徐
々に解放する一方、直結モードクラッチ10を徐々に締
結することで、ユニット変速比IVTRATIOは、図
12のC点からC’点にアップシフトする。
【0120】すなわち、図17に示すように、時刻t1
から変速を開始して、時刻t2=tCHANGEに達す
ると、クラッチの切り換え制御が開始され、ステップモ
ータ36は、時刻t1からt2にかけて、図12のA点
に対応したステップ数S1から、同じくC点に対応する
ステップ数Scへ送られて、無段変速機構2の変速比R
ATIOは、図12のicaからiccまで変化する。
【0121】そして、クラッチ切換開始時刻tCHAN
GEである時刻t2を経過すると、締結中の動力循環モ
ードクラッチ9の油圧は、締結油圧kPCから所定の油
圧P1まで減少した後、時刻t3までに油圧が0となる
まで徐々に減少し、動力循環モードクラッチ9は締結容
量を発生可能な油圧P1から徐々に締結力を減少して解
放状態となる。
【0122】一方、直結モードクラッチ10は、時刻t
2から油圧が徐々に増大し、時刻t3では締結力を発生
可能な油圧P2まで増大し、2つのクラッチは半クラッ
チ状態となって、クラッチの切り換えが行われ、このと
き、ユニット変速比IVTRATIOは、図12のC点
からC’点へアップシフトし、この間、ステップモータ
36はステップ数Scを維持する。
【0123】そして、時刻t4で、締結する側の直結モ
ードクラッチ10に滑りがなくなると、供給油圧は所定
の締結油圧kPCまで上昇し、直結モードクラッチ10
の締結力に応じて、トルクの伝達が開始される。
【0124】このクラッチの切り換え制御が完了する
と、フラグflgMCが0にリセットされるため(ステ
ップS79)、上記ステップS54の目標ステップ数D
srSTPにより、ステップモータ36による変速が再
開され、時刻t3からはステップ数Sc(図12のC’
点に対応したステップ数)から、到達目標ユニット変速
比DIVTRATIO=iibに対応したステップ数S
2へ向けて変速が行われ、ユニット変速比IVTRAT
IOは、図12のC’点からB点に到達し、図17の時
刻t5で、運転モード切換を伴う急変速が完了する。
【0125】こうして、運転モードの切り換えを伴う急
変速の際には、ステップモータ36の速度VSTPが、
予め設定した上限値Vmaxを超えると、2つのクラッチ
を半クラッチ状態にしてユニット変速比IVTRATI
Oを変化させるようにしたため、ステップモータ36を
回転同期点RSPまで送った後に、再び到達目標ユニッ
ト変速比DIVTRATIOに応じたステップ数まで送
る必要がなくなる。
【0126】したがって、ステップモータ36の速度V
STPを増大させることなく、ユニット変速比IVTR
ATIOの急速な変化に追従することが可能となって、
キックダウンや足離しアップシフトなどの急変速であっ
ても、ステップモータ36や無段変速機構2を高速で駆
動する必要がなく、円滑に急変速を実現することが可能
となって、製造コストや装置の大型化を抑制しながらも
変速比無限大無段変速機の運転性を確保することができ
る。
【0127】また、変速時間tMCを入力トルク(エン
ジントルクENGTRQ)と変速量の絶対値|ΔIVT
RATIO|に応じて決定するようにしたため、伝達ト
ルクや変速量が大きいときには、変速時間tMCを大き
く設定することができ、車両状態の急激な変化を抑制
し、ショックを低減することができる。
【0128】図18〜図20は、第2の実施形態を示
し、前記第1実施形態の切換開始時刻tCHANGEに
代わって、所定の制御周期毎にステップモータ36の速
度VSTPが上限値Vmaxを超えたか否かを判定するよ
うにしたもので、その他は、前記第1実施形態と同様で
ある。
【0129】図18のフローチャートは、前記第1実施
形態の図10に示したクラッチ油圧設定処理から、ステ
ップS62のクラッチ切換開始時刻tCHANGEの演
算と、ステップS63のクラッチ油圧設定を削除したも
ので、その他は同一である。
【0130】次に、図19のフローチャートは、前記第
1実施形態の図11に示したモード切換中処理と同様で
あり、図18の処理において、ステップS59でフラグ
flgMCが1となってから実行されるものである。
【0131】まず、ステップS80では、クラッチ切換
中フラグflgChが0であるか否かを判定し、flg
Ch=0であればステップモータ36の駆動により変速
を行うためステップS81〜S88の処理へ進む一方、
flgCh=1であれば、クラッチの切り換え制御を行
うため、ステップS89以降の処理へ進む。
【0132】ステップモータ36の駆動により変速を行
うステップS81では、目標ステップ数STEP(t)
の変化率からステップモータ36の速度VSTPを演算
する。
【0133】そして、ステップS82では、ステップモ
ータ速度VSTPが、予め設定した上限値Vmaxを超え
たか否かを判定し、超えていればクラッチの切り換え制
御を開始するため、ステップS83へ進む一方、超えて
いない場合にはステップモータ36による変速を継続す
るため、ステップS85へジャンプする。
【0134】ステップモータ速度VSTPが上限値Vma
xを超えたステップS83では、半クラッチ状態でクラ
ッチの切り換えを行うために、動力循環モードクラッチ
9と直結モードクラッチ10に供給する油圧の目標値P
rsLC(t)、PrsHC(t)を、運転モード切換
開始からの時刻tに応じて締結中の一方を徐々に解放し
ながら、解放中の一方を徐々に締結して、両者のクラッ
チを半クラッチ状態にして運転モードを切り換えるよう
に設定する。
【0135】このとき、運転モード切り換え開始の時刻
t1から、時間tMC後に両クラッチが完全に締結、解
放されるように、油圧の目標値PrsLC(t)、Pr
sHC(t)が設定される。
【0136】次に、ステップS84で、クラッチ切り換
え中フラグflgChを1にセットした後に、ステップ
S85に進んで、上記ステップS61で設定した切換中
目標ステップ数STEP(t)と現在の時刻tより、ス
テップモータ36に出力するステップ数DsrSTPを
演算する。
【0137】そして、ステップS86では、現在の運転
モードMODEpが、動力循環モードと直結モードの何
れにあるかを判定し、動力循環モードであればステップ
S87へ進む一方、直結モードであればステップS88
へ進んで、それぞれ目標とするクラッチ油圧を設定す
る。
【0138】動力循環モードのステップS87では、動
力循環モードクラッチ9の目標油圧DsrPrsLC
を、運転状態に応じた値kPCに設定する一方、直結モ
ードクラッチ10の目標油圧DsrPrsHCを0に設
定して、動力循環モードクラッチ9が伝達トルクに応じ
た締結力を発生するよう設定する。
【0139】一方、直結モードのステップS88では、
直結モードクラッチ10の目標油圧DsrPrsHC
を、運転状態に応じた値kPCに設定する一方、動力循
環モードクラッチ9の目標油圧DsrPrsLCを0に
設定して、直結モードクラッチ10が伝達トルクに応じ
た締結力を発生するよう設定して処理を終了する。
【0140】上記ステップS80で、クラッチの切り換
え中フラグflgChが1となった場合には、ステップ
S89へ進んで、上記ステップS83で設定された目標
油圧PrsLC(t)、PrsHC(t)から、運転モ
ード切換開始からの時刻(t)に応じて、動力循環モー
ドクラッチ9と直結モードクラッチ10の目標油圧Ds
rPrsLCとDsrPrsHCをそれぞれ設定する。
【0141】そして、ステップS90では、図20に示
すように、クラッチの切り換え処理が完了したか否かを
判定してサブルーチンを終了する。
【0142】次に、図20のクラッチ切換完了判定処理
について説明する。
【0143】ステップS100では、上記図18のステ
ップS53で求めたモード切り換え直前の運転モードM
ODEpが、動力循環モードと直結モードのどちらにあ
るかを判定し、切り換え直前が動力循環モードであれ
ば、直結モードへの切り換え中と判定してステップS1
01へ進む一方、切り換え直前が直結モードであれば、
動力循環モードへの切り換え中と判定してステップS1
02へ進む。
【0144】動力循環モードから直結モードへ切り換え
るステップS101では、ユニット出力軸回転数RIN
GREVとサンギア回転数SUNREVの差の絶対値
が、予め設定した微少な値ε未満になったか否かを判定
して、 |RINGREV−SUNREV|<ε よりクラッチの切り換え終了を検知する。
【0145】そして、上記絶対値の差が所定値ε未満に
なると、動力循環モードから直結モードへの切り換えが
完了したと判定して、ステップS103、S104で、
フラグflgMCとクラッチ切換中フラグflgChを
ともに0にリセットして処理を終了する。
【0146】一方、上記絶対値の差が所定値ε以上の場
合には、直結モードクラッチ10に相対回転があるため
切り換えが完了しておらず、クラッチ切換中フラグfl
gCh=1を維持したまま処理を終了する。
【0147】また、直結モードから動力循環モードへ切
り換えと判定されたステップS102では、一定変速機
構3の減速比をigとして、エンジン回転数IMPRE
Vを減速比igで除した値、すなわち、一定変速機構出
力軸3cの回転数と、キャリア回転数CARREVの差
の絶対値が、予め設定した微少な値ε未満になったか否
かを判定して、 |CARREV−IMPREV/ig|<ε より運転モードの切り換え終了を検知する。
【0148】そして、上記絶対値の差が所定値ε未満に
なると、直結モードから動力循環モードへの切り換えが
完了したと判定して、ステップS103、S104でフ
ラグflgMCとクラッチ切換中フラグflgChをと
もに0にリセットして処理を終了する。
【0149】一方、上記絶対値の差が所定値ε以上の場
合には、動力循環モードクラッチ9は相対回転して切り
換えが完了していないため、クラッチ切換中フラグfl
gCh=1を維持したまま処理を終了する。
【0150】したがって、変速が開始されて、到達目標
ユニット変速比DIVTRATIOの運転モードが異な
る場合には、図19の運転モード切換中処理が行われ
て、所定の制御周期毎に、ステップモータ36の速度V
STPが上限値Vmaxを超えたか否かの判定が行われ、
ステップモータ速度VSTPが上限値Vmaxを超える
と、動力循環モードクラッチ9と直結モードクラッチ1
0が半クラッチ状態で切り換えられて、ステップモータ
36を回転同期点RSPまで駆動することなく、急変速
を行うことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す変速比無限大無段変
速機の概略構成図。
【図2】同じく変速比無限大無段変速機の制御概念図。
【図3】トロイダル型無段変速機の変速機構を示す概念
図。
【図4】同じく無段変速機構の油圧回路。
【図5】変速制御の一例を示し、メインルーチンのフロ
ーチャート。
【図6】センサ信号読み込み処理のサブルーチンを示す
フローチャート。
【図7】目標値演算処理のサブルーチンを示すフローチ
ャート。
【図8】モード切換制御のサブルーチンを示すフローチ
ャート。
【図9】操作量出力のサブルーチンを示すフローチャー
ト。
【図10】モード切換制御で行われるクラッチ油圧設定
処理のサブルーチンを示すフローチャート。
【図11】同じくモード切換中処理のサブルーチンを示
すフローチャート。
【図12】ユニット変速比IVTRATIOの逆数と変
速比RATIOの関係を示すマップで、A点からB点へ
アップシフトする場合の、変速比RATIOとユニット
変速比IVTRATIOの関係を示す。
【図13】車速VSPとスロットル開度TVOに対応し
た目標入力軸回転数のマップ。
【図14】エンジントルクをパラメータとした変速量の
絶対値と時定数のマップ。
【図15】ユニット変速比IVTRATIOの逆数と、
ステップモータのステップ数の関係を示すマップ。圧、
変速比RATIO
【図16】ステップモータ速度と時間の関係を示すグラ
フである。
【図17】作用を説明するグラフで、アップシフトする
場合の、ユニット変速比、クラッチ油圧、ステップモー
タのステップ数と時間の関係を示す。
【図18】第2の実施形態を示し、モード切換制御で行
われるクラッチ油圧設定処理のサブルーチンを示すフロ
ーチャート。
【図19】同じくモード切換中処理のサブルーチンを示
すフローチャート。
【図20】同じくクラッチ切換完了判定処理のサブルー
チンを示すフローチャート。
【図21】従来例を示し、ユニット変速比IVTRAT
IOの逆数と変速比RATIOの関係を示すマップで、
A点からB点へアップシフトする場合の、変速比RAT
IOとユニット変速比IVTRATIOの関係を示す。
【符号の説明】
1 ユニット入力軸 2 無段変速機構 3 一定変速機構 5 遊星歯車機構 9 動力循環モードクラッチ 10 直結モードクラッチ 36 ステップモータ 80 変速制御コントロールユニット 81 入力軸回転数センサ 82 サンギア回転数センサ 83 ユニット出力軸回転数センサ 84 キャリア回転数センサ 85 アクセル操作量センサ 87 出力軸回転数センサ 91 第1ソレノイド 92 第2ソレノイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村本 逸朗 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 成田 靖史 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 酒井 弘正 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 西尾 元治 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3J052 AA01 AA19 CA06 CA11 CA21 CA33 FB34 GC11 GC72 HA02 HA13 HA19 KA01 LA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクチュエータを備えて変速比を連続的
    に変更可能な無段変速機構と、一定変速機構とをユニッ
    ト入力軸にそれぞれ連結するとともに、無段変速機構と
    一定変速機構の出力軸を遊星歯車機構、動力循環モード
    クラッチ及び直結モードクラッチを介してユニット出力
    軸に連結した変速比無限大無段変速機と、 車両の運転状態に応じて到達目標総変速比を設定する目
    標総変速比設定手段と、 この到達目標総変速比に基づいて、予め設定した回転同
    期点を境にして動力循環モードと直結モードの2つの運
    転モードのうち、いずれか一方を設定する運転モード設
    定手段と、 この運転モードに応じて前記動力循環モードクラッチと
    直結モードクラッチを選択的に締結して、総変速比が無
    限大を含んで動力を伝達する動力循環モードと、無段変
    速機構の出力に応じて動力を伝達する直結モードとを切
    り換えるクラッチ切換制御手段と、 前記到達目標総変速比と運転モードに基づいて、無段変
    速機構の変速比が予め設定した目標変速比となるように
    前記アクチュエータを制御する変速比制御手段とを備え
    た変速比無限大無段変速機の変速制御装置において、 現在の実総変速比から到達目標総変速比へ向けて変速す
    るときに、運転モードの切り換えが発生することを検出
    する運転モード切換判定手段と、 アクチュエータの駆動速度を検出する駆動速度検出手段
    と、 運転モードの切り換えが発生したときには、変速比制御
    手段が現在の実総変速比から回転同期点へ向けて変速を
    開始した後に、前記駆動速度が予め設定した限界速度を
    超えると、前記クラッチ切換制御手段が動力循環モード
    クラッチと直結モードクラッチを半クラッチ状態にして
    切り換えを行うことを特徴とする変速比無限大無段変速
    機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 アクチュエータを備えて変速比を連続的
    に変更可能な無段変速機構と、一定変速機構とをユニッ
    ト入力軸にそれぞれ連結するとともに、無段変速機構と
    一定変速機構の出力軸を遊星歯車機構、動力循環モード
    クラッチ及び直結モードクラッチを介してユニット出力
    軸に連結した変速比無限大無段変速機と、 車両の運転状態に応じて到達目標総変速比を設定する目
    標総変速比設定手段と、 この到達目標総変速比に基づいて、予め設定した回転同
    期点を境にして動力循環モードと直結モードの2つの運
    転モードのうち、いずれか一方を設定する運転モード設
    定手段と、 この運転モードに応じて前記動力循環モードクラッチと
    直結モードクラッチを選択的に締結して、総変速比が無
    限大を含んで動力を伝達する動力循環モードと、無段変
    速機構の出力に応じて動力を伝達する直結モードとを切
    り換えるクラッチ切換制御手段と、 前記到達目標総変速比と運転モードに基づいて、無段変
    速機構の変速比が予め設定した目標変速比となるように
    前記アクチュエータを制御する変速比制御手段とを備え
    た変速比無限大無段変速機の変速制御装置において、 現在の実総変速比から到達目標総変速比へ向けて変速す
    るときに、運転モードの切り換えが発生することを検出
    する運転モード切換判定手段と、 アクチュエータの駆動速度が予め設定した限界速度を超
    える切換開始時刻を設定する切換開始時刻設定手段と、 運転モードの切り換えが発生したときには、変速比制御
    手段が現在の実総変速比から回転同期点へ向けて変速を
    開始した後に、前記切換開始時刻を経過すると、前記ク
    ラッチ切換制御手段が動力循環モードクラッチと直結モ
    ードクラッチを半クラッチ状態にして切り換えを行うこ
    とを特徴とする変速比無限大無段変速機の変速制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記クラッチ切換制御手段は、締結中の
    一方を徐々に解放しながら、解放中の他方を徐々に締結
    することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    変速比無限大無段変速機の変速制御装置。
  4. 【請求項4】 前記運転モード切換判定手段は、入力ト
    ルクを検出する手段と、現在の実総変速比から到達目標
    総変速比までの変速量を演算する手段と、この入力トル
    クと変速量に基づいて、変速期間を決定する手段とを備
    えたことを特徴とする請求項3に記載の変速比無限大無
    段変速機の変速制御装置。
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