JP2001235022A - 変速比無限大無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

変速比無限大無段変速機の変速制御装置

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JP2001235022A
JP2001235022A JP2000046082A JP2000046082A JP2001235022A JP 2001235022 A JP2001235022 A JP 2001235022A JP 2000046082 A JP2000046082 A JP 2000046082A JP 2000046082 A JP2000046082 A JP 2000046082A JP 2001235022 A JP2001235022 A JP 2001235022A
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ratio
mode
clutch
direct connection
power circulation
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JP2000046082A
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Motoharu Nishio
元治 西尾
Yasushi Narita
靖史 成田
Hiromasa Sakai
弘正 酒井
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転同期点近傍で頻繁に運転モードが切り替
わるのを防止しながら、運転者に違和感を与えることな
くアップシフトやダウンシフトを行う。 【解決手段】 動力循環モードから直結モードへのアッ
プシフトでは、実IVT比iirが動力循環モードで設
定可能な最Hi(ii=aup)へ達したときに、直結
モードクラッチ10の締結を開始する一方、直結モード
から動力循環モードへのダウンシフトでは、実IVT比
iirが直結モードで設定可能な最Lo(ii=ado
wn)へ達したときに、直結モードクラッチ10の締結
を開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両などに採用さ
れる変速比無限大無段変速機の変速制御装置の改良に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から車両の変速機として、ベルト式
やトロイダル型の無段変速機構が知られており、このよ
うな無段変速機構の変速領域をさらに拡大するために、
無段変速機構に一定変速機構と遊星歯車機構を組み合わ
せて変速比を無限大まで制御可能とする変速比無限大無
段変速機が知られており、例えば、特開平11−210
872号公報などがある。
【0003】これは、エンジンに連結される変速比無限
大無段変速機のユニット入力軸に、変速比を連続的に変
更可能なハーフトロイダル型の無段変速機構と、一定変
速機構(減速機構)を並列的に連結するとともに、これ
らの出力軸を遊星歯車機構で結合したもので、無段変速
機構の出力を遊星歯車機構のサンギアに、一定変速機構
の出力軸は動力循環モードクラッチ(ローモードクラッ
チ)を介して遊星歯車機構のキャリアに連結される。
【0004】サンギアと連結した無段変速機構の出力軸
は、直結モードクラッチ(ハイモードクラッチ)を介し
て変速比無限大無段変速機の出力軸であるユニット出力
軸と選択的に結合される一方、キャリアのピニオンと歯
合した遊星歯車機構のリングギアはユニット出力軸に結
合される。
【0005】このような変速比無限大無段変速機では、
図16に示すように、動力循環モードクラッチを締結す
る一方、直結モードクラッチを解放することにより、無
段変速機構と一定変速機構の変速比の差に応じて、ユニ
ット変速比(以下、IVT比iiでユニット入力軸回転
数/ユニット出力軸回転数)を負の値から正の値まで無
限大(1/ii=0でギアードニュートラルポイントG
NPという)を含んで連続的に変速制御を行う動力循環
モードと、動力循環モードクラッチを解放する一方、直
結モードクラッチを締結して無段変速機構の変速比(以
下、CVT比ic)に応じて変速制御を行う直結モード
の2つの運転モードを選択的に使用することができる。
【0006】なお、図16においては、縦軸をIVT比
iiの逆数1/iiとし、無段変速機構のCVT比ic
と前後進の関係を連続的に表示した。
【0007】そして、動力循環モードと直結モードの切
り換えは、動力循環モードと直結モードでIVT比ii
が一致する回転同期点RSP(Revolution Synchronou
s Point)で行っている。
【0008】動力循環モードでは、ギアードニュートラ
ルポイントGNPからIVT比iiをHi側(小側=1
/iiの大側)へ変速させていくと、回転同期点RSP
よりも1/iiが大側の図中A点までの領域で変速制御
を行う。
【0009】また、直結モードでは、回転同期点RSP
よりもIVT比iiがLo側(大側=1/iiの小側)
のB点から、CVT比icで達成可能な最Hi変速比に
対応したIVT比iiの最Hiまでの領域で変速制御を
行う。
【0010】そして、回転同期点RSPに対応するIV
T比iirsp近傍では、図中A点とB点に対応したI
VT比ii=aup、adownの範囲で、動力循環モ
ードと直結モードがオーバーラップし、IVT比iiが
回転同期点RSPの近傍で変動する際、頻繁に動力循環
モードと直結モードの切り換えが発生するのを防止して
いる。なお、図中A点、B点は、無段変速機構が達成可
能なCVT比icの最大値に対応し、図中A点が、動力
循環モードで達成可能なIVT比iiの最Hi(最小)
値であり、また、B点は、直結モードで達成可能なIV
T比iiの最Lo(最大)値である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にあっては、動力循環モードと直結モードがオーバ
ーラップする領域を超えて変速する際には、回転同期点
RSPを超えた図16のA点またはB点まで変速した
後、一旦、回転同期点RSPへ戻り、動力循環モードと
直結モードとを切り換えるため、回転同期点RSPへ戻
る際には変速方向とは逆方向にIVT比iiが変化する
という問題があった。
【0012】例えば、図16のX点からY点へアップシ
フトする場合では、まず、動力循環モードで、回転同期
点RSPよりもHi側のA点まで変速し、さらにHi側
へ変速を行うため、一旦、回転同期点RSPまでIVT
比iiのLo側へダウンシフトして、動力循環モードか
ら直結モードへ切り換えて、再びIVT比iiのHi側
へアップシフトを行ってY点まで到達する。
【0013】しかし、X点からY点へアップシフトする
途中、A点から回転同期点RSPへ向けて一時的にダウ
ンシフトするため、このとき、エンジン回転数が吹け上
がってしまい、運転者に違和感を与えるという問題があ
った。
【0014】逆に、図16のY点からX点へダウンシフ
トする場合では、B点から回転同期点RSPへ向けて一
時的にアップシフトするため、このとき、エンジン回転
数が低下してしまい、運転者に違和感を与えるという問
題があった。
【0015】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、回転同期点近傍で頻繁に運転モードが切り
替わるのを防止しながら、運転者に違和感を与えること
なくアップシフトやダウンシフトを行うことを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、変速比を
連続的に変更可能な無段変速機構と一定変速機構とをユ
ニット入力軸にそれぞれ連結するとともに、無段変速機
構と一定変速機構の出力軸を遊星歯車機構、動力循環モ
ードクラッチ及び直結モードクラッチを介してユニット
出力軸に連結した変速比無限大無段変速機と、車両の運
転状態に応じて目標総変速比を設定する目標総変速比設
定手段と、予め設定した回転同期点を含んで、動力循環
モードで設定可能な最小総変速比と、直結モードで設定
可能な最大変速比がオーバーラップするように2つの運
転モードを設定して、前記目標総変速比に応じてこれら
2つの運転モードのいずれかを決定する運転モード決定
手段と、この運転モードに応じて前記動力循環モードク
ラッチと直結モードクラッチを選択的に締結して、総変
速比が無限大を含んで動力を伝達する動力循環モード
と、無段変速機構の出力に応じて動力を伝達する直結モ
ードとを切り換えるクラッチ切換制御手段と、前記目標
総変速比と運転モードに基づいて、無段変速機構の変速
比が予め設定した目標変速比となるように指令する変速
比制御手段とを備えた変速比無限大無段変速機の変速制
御装置において、前記運転モード決定手段が、運転モー
ドの切り換えを決定したときには、前記クラッチ切換制
御手段が、動力循環モードクラッチまたは直結モードク
ラッチを半クラッチ状態にして、総変速比の変化方向を
維持しながら運転モードの切り換えを行う。
【0017】また、第2の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記運転モード決定手段が、動力循環モードから
直結モードへのアップシフトを決定したときに、前記ク
ラッチ切換制御手段は、総変速比が動力循環モードで設
定可能な最小総変速比に達したときに、直結モードクラ
ッチの締結を開始する。
【0018】また、第3の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記運転モード決定手段が、直結モードから動力
循環モードへのダウンシフトを決定したときに、前記ク
ラッチ切換制御手段は、総変速比が直結モードで設定可
能な最大総変速比に達したときに、動力循環モードクラ
ッチの締結を開始する。
【0019】また、第4の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記運転モード決定手段は、変速比無限大変速機
の油温を検出する手段と、アクセルペダルの踏み込み量
を検出する手段を有し、この油温が予め設定した温度未
満で、かつ、アクセルペダルの踏み込み量が大きい場合
には、直結モードから動力循環モードへのダウンシフト
を禁止する。
【0020】また、第5の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記運転モード決定手段は、変速比無限大変速機
の油温を検出する手段を有し、この油温が予め設定した
温度未満の場合に、動力循環モードから直結モードへの
アップシフトを決定したときには、前記クラッチ切換制
御手段は、回転同期点で動力循環モードクラッチと直結
モードクラッチの切り換えを行う。
【0021】
【発明の効果】したがって、第1の発明は、動力循環モ
ードと直結モードの総変速比の制御範囲がオーバーラッ
プしており、回転同期点近傍での運転モードの切り換え
が頻繁に行われるのを防いでいる。
【0022】そして、目標総変速比へ向けて移行する際
に、運転モードの切り換えを伴う場合では、動力循環モ
ードで設定可能な最小総変速比または直結モードで設定
可能な最大総変速比に達すると、動力循環モードクラッ
チまたは直結モードクラッチを半クラッチ状態にして、
総変速比の変化方向を維持しながら運転モードの切り換
えを行うようにしたため、前記従来例のように、変速途
中で総変速比の変化方向が逆転することがなくなって、
総変速比の変化方向とは逆にエンジン回転数が変化する
のを確実に防いで、運転者に違和感を与えることがな
く、変速比無限大変速機を備えた車両の運転性を大幅に
向上できる。
【0023】また、第2の発明は、動力循環モードから
直結モードへアップシフトする場合では、総変速比が動
力循環モードで設定可能な最小総変速比に達したとき
に、直結モードクラッチの締結を開始するため、総変速
比は動力循環モードで設定可能な最小総変速比から、ア
ップシフトを維持しながら直結モードへ移行することが
でき、前記従来例のように、アップシフトの途中でダウ
ンシフトすることがなくなって、アップシフトの最中に
エンジン回転数が上昇するのを確実に防いで、運転者に
違和感を与えることがなく、変速比無限大変速機を備え
た車両の運転性を大幅に向上できる。
【0024】また、第3の発明は、直結モードから動力
循環モードへダウンシフトする場合では、総変速比が直
結モードで設定可能な最大総変速比に達したときに、動
力循環モードクラッチの締結を開始するため、総変速比
は直結モードで設定可能な最大総変速比から、ダウンシ
フトを維持しながら動力循環モードへ移行することがで
き、前記従来例のように、ダウンシフトの途中でアップ
シフトすることがなくなって、ダウンシフトの最中にエ
ンジン回転数が低下するのを確実に防いで、運転者に違
和感を与えることがなく、変速比無限大変速機を備えた
車両の運転性を大幅に向上できる。
【0025】また、第4の発明は、変速比無限大変速機
の油温が予め設定した温度未満で、かつ、アクセルペダ
ルの踏み込み量が大きい場合には、直結モードから動力
循環モードへのダウンシフトを禁止することで、低油温
時には油圧制御の応答性が低下するため、キックダウン
等による運転モードの切り換え制御を禁止して、コール
ドスタート直後のキックダウン変速等で、大きなショッ
クが発生するのを抑制することが可能となり、応答性の
低い低油温時でも変速比無限大変速機の運転性を向上さ
せることができる。
【0026】また、第5の発明は、油圧制御の応答性が
低下する低油温時には、動力循環モードクラッチと直結
モードクラッチの半クラッチ状態を正確に制御できなく
なるので、動力循環モードから直結モードへのアップシ
フトする場合には、回転同期点で動力循環モードクラッ
チと直結モードクラッチの切り換えを行うようにするこ
とで、応答性の低い低油温時でも変速比無限大変速機の
運転性を向上させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0028】図1は、ハーフトロイダルで構成されたダ
ブルキャビティ式のトロイダル型無段変速機構2を用い
て変速比無限大無段変速機を構成した一例を示す。
【0029】図1において、変速比無限大無段変速機は
エンジン20(図2参照)のクランクシャフトに連結さ
れるユニット入力軸1に、変速比を連続的に変更可能な
無段変速機構2と、ギア3a、ギア3bから構成された
一定変速機構3(減速機)とを並列的に連結し、これら
の出力軸4、3cをユニット出力軸6側へ配設するとと
もに遊星歯車機構5で連結したものである。
【0030】無段変速機構出力軸4はユニット出力軸6
と同軸的かつ、相対回転自在に支持され、無段変速機構
2の出力スプロケット2a、チェーン4b及びスプロケ
ット4aを介して連結されており、無段変速機構出力軸
4の一端を遊星歯車機構5のサンギア5aに結合し、他
端を直結モードクラッチ10に結合する。
【0031】ギア3bと結合した一定変速機構3の出力
軸3cも、ユニット出力軸6と同軸的かつ、相対回転自
在に支持され、動力循環モードクラッチ9を介して遊星
歯車機構5のキャリア5bに連結されており、このキャ
リア5bのピニオンと歯合する遊星歯車機構5のリング
ギア5cは、変速比無限大無段変速機の出力軸であるユ
ニット出力軸6に結合される。
【0032】そして、ユニット出力軸6の図中右側に
は、変速機出力ギア7が設けられ、この変速機出力ギア
7がディファレンシャルギア8のファイナルギア12と
歯合し、ディファレンシャルギア8と結合する駆動軸1
1は、無段変速機構2の変速比(以下、CVT比ic)
に応じたユニット変速比(ユニット入力軸回転数/ユニ
ット出力軸回転数=総変速比で、以下、IVT比iiと
する)で駆動力が伝達される。
【0033】無段変速機構2は、図1に示すように、2
組の入力ディスク21、出力ディスク22で、パワーロ
ーラ20、20をそれぞれ挟持、押圧するダブルキャビ
ティのトロイダル型で構成され、パワーローラ20は図
示しないトラニオンで傾転自在に支持されている。
【0034】無段変速機構2のCVT比icと、IVT
比iiの逆数との関係は、図3に示すように設定され、
動力循環モードクラッチ9を締結する一方、直結モード
クラッチ10を解放する動力循環モードでは、無段変速
機構2と一定変速機構3の変速比の差に応じて、IVT
比iiを前進側から後進側まで無限大(図中ギアードニ
ュートラルポイントGNPで1/ii=0)を含んで連
続的に変化させることができる。
【0035】また、動力循環モードクラッチ9を解放す
る一方、直結モードクラッチ10を締結する直結モード
では、無段変速機構2のCVT比icに応じた変速制御
を行うことができる。
【0036】そして、図2に示すように、トロイダル型
の無段変速機構2のCVT比icの制御と、動力循環モ
ードクラッチ9と直結モードクラッチ10の締結状態を
制御するため、図示しない油圧制御装置が配設され、無
段変速機構2のCVT比icの制御は、変速制御コント
ロールユニット80に駆動されるステップモータ36に
よって行われる。
【0037】同様に、動力循環モードクラッチ9と直結
モードクラッチ10の締結状態は、変速制御コントロー
ルユニット80に駆動される第1ソレノイド91、第2
ソレノイド92によって制御される。
【0038】第1ソレノイド91は、変速制御コントロ
ールユニット80によってデューティ制御され、このデ
ューティ比に応じた信号圧を出力し、この信号圧に応じ
た油圧を供給して動力循環モードクラッチ9の締結、解
放及び半クラッチ状態を制御する。
【0039】また、第2ソレノイド92は、変速制御コ
ントロールユニット80によってデューティ制御され、
このデューティ比に応じた信号圧を出力し、この信号圧
に応じた油圧を供給して直結モードクラッチ10の締
結、解放及び半クラッチ状態を制御する。
【0040】次に、図2は、変速比無限大無段変速機の
制御系を含めたブロック図を示す。
【0041】マイクロコンピュータを主体に構成された
変速制御コントロールユニット80には、ユニット入力
軸1の回転数Ni、すなわちエンジン回転数Neを検出
する入力軸回転数センサ81からの出力、ユニット出力
軸6の出力軸回転数Noを検出する出力軸回転数センサ
83からの出力、車速VSPを検出する車速センサ84
からの出力、アクセルペダル踏み込み量APSを検出す
るアクセル開度センサ85からの出力、変速比無限大無
段変速機の油温Toilを検出する油温センサ82から
の出力等がそれぞれ入力される。
【0042】さらに、変速制御コントロールユニット8
0は、エンジン20を制御するエンジン制御コントロー
ルユニット70に接続され、後述するような動力循環モ
ードクラッチ9と直結モードクラッチ10の切換時など
では、エンジントルクを一時的に低減するように、エン
ジン制御コントロールユニット70へ要求する。なお、
エンジントルクの低減を要求する際は、変速制御コント
ロールユニット80がトルクダウン要求フラグTDFを
1にセットすることで行われ、通常の運転状態では、こ
のトルクダウン要求フラグTDFが0にセットされる。
【0043】変速制御コントロールユニット80は、上
記各種センサの検出値を運転状態として処理し、アクセ
ルペダル踏み込み量APSと車速VSPに基づいて、例
えば、図15に示すような変速マップから、目標入力軸
回転数tNiを求めてユニット出力軸回転数Noから目
標IVT比iitを決定する。
【0044】そして、前記従来例と同様に、図3に示す
1/IVT比iiとCVT比icの関係から、動力循環
モードでは、1/IVT比iiが負の値から、回転同期
点RSPを超えて動力循環モードで達成可能な最Hiで
ある図中A点までの領域で変速制御を行い、直結モード
では、回転同期点RSPよりもLo側で達成可能な最L
oである図中B点から、IVT比iiの最Hiまでの領
域で変速制御を行う。
【0045】これら図中A点、B点に対応したIVT比
ii=aup、adownの間では、動力循環モードと
直結モードがオーバーラップしており、回転同期点RS
P近傍で運転モードが頻繁に切り替わるのを防止してい
る。
【0046】さらに、本発明では、通常の運転状態にお
いて、上記運転モードがオーバーラップした領域を超え
て変速を行う際には、動力循環モードで達成可能な最H
iとなるA点または直結モードで達成可能な最Loとな
るB点に到達した後には、回転同期点RSPまで戻るこ
となく、第1及び第2ソレノイド91、92を制御する
ことで、動力循環モードクラッチ9と直結モードクラッ
チ10を半クラッチ状態にして、変速方向(IVT比i
iの変化方向)を維持しながら運転モードの切り換えを
行う。
【0047】ここで、変速制御コントロールユニット8
0で行われる変速制御の一例について、図4〜図7、図
9、図11、図12のフローチャートを参照しながら以
下に詳述する。なお、この制御は、所定時間毎、例え
ば、10msec毎等に実行される。
【0048】まず、図4は変速制御のメインルーチンを
示し、ステップS1では、上記各センサが検出した入力
軸回転数Ni、出力軸回転数No、アクセルペダル踏み
込み量APS、油温Toilなどの運転状態を示す各検
出値を読み込む。
【0049】そして、ステップS2では、アクセルペダ
ル踏み込み量APSと車速VSPより、図15に示すよ
うな変速マップに基づいて、目標入力軸回転数tNi
(=目標エンジン回転数)を求めてから、ステップS3
で、目標入力軸回転数tNiを出両軸回転数Noで割っ
て目標IVT比iitを演算する。
【0050】ステップS4では、検出した入力軸回転数
Niと出力軸回転数Noの比(Ni/No)から、実際
のIVT比iirを演算した後、ステップS5におい
て、目標IVT比iitと実IVT比iirの偏差に応
じて、ステップモータ36への指令値である目標ステッ
プ数STPを、PI制御等のフィードバック制御により
演算する。
【0051】なお、無段変速機構2がトロイダル型で構
成されているため、この目標ステップ数STPの演算で
は、トロイダル型無段変速機に特有のトルクシフトを補
償しており、例えば、本願出願人が提案した特開平8−
338492号公報などと同様に行われる。また、図3
のIVT比iiとCVT比icの関係から、目標IVT
比iit、実IVT比iir及び運転モードから、目標
CVT比ict、実CVT比icrを求めて、これらC
VT比の偏差に応じたフィードバック制御を行ってもよ
い。
【0052】次に、ステップS6では、実IVT比ii
rが、図3に示したaupまたはadownを超えて、
運転モードの切り換えが必要になるか否かを判定して、
切り換えが必要な場合には、後述するように動力循環モ
ードクラッチ9と直結モードクラッチ10の締結状態を
切り換える。
【0053】そして、ステップS7では、演算された目
標ステップ数STPとなるように、ステップモータ36
を駆動する。なお、ステップモータ36のステップ数S
TPとCVT比icの関係は、図3に示したように、ス
テップ数STPが大きくなるとCVT比icも大側に変
化し、ステップ数STPが小さくなるとCVT比icも
小側に変化するものとする。
【0054】次に、上記ステップS6で行われるクラッ
チ締結制御について、図5以降に示したサブルーチンを
参照しながら詳述する。
【0055】図5のステップS12では、動力循環モー
ドクラッチ9と直結モードクラッチ10の締結状態と実
IVT比iirとから、運転モードが動力循環モードと
直結モードのどちらにあるかを判定して、動力循環モー
ドであればステップS13へ進む一方、直結モードであ
れば、ステップS15へ進む。
【0056】なお、各クラッチの締結状態は、第1ソレ
ノイド91と第2ソレノイド92を駆動するデューティ
比などから判定すればよい。また、後述する運転モード
の切り換え中では、切り換えが完了するまでは、元の運
転モードと判定する。
【0057】動力循環モードの場合のステップS13で
は、上記ステップS3の目標IVT比iitの逆数1/
iitが、図3に示すように、動力循環モードで達成可
能な最HiとなるIVT比aup(以下、アップシフト
切り換えIVT比aupとする)の逆数1/aupを超
えて、かつ、上記ステップS4の実IVT比iirが、
アップシフト切り換えIVT比aupに達したときに、
ステップS14へ進んで、動力循環モードから直結モー
ドへのアップシフトを行う。
【0058】また、直結モードの場合のステップS15
では、上記ステップS3の目標IVT比iitの逆数1
/iitが、図3に示すように、直結モードで達成可能
な最LoとなるIVT比adown(以下、ダウンシフ
ト切り換えIVT比adownとする)の逆数1/ad
own未満となって、かつ、上記ステップS4の実IV
T比iirの逆数1/iitが、予め設定したモード切
換開始のIVT比iieの逆数1/iie以下となった
ときに、ステップS16へ進んで、直結モードから動力
循環モードへの出してダウンシフトを行う。
【0059】一方、上記ステップS13またはS15の
条件が成立しない場合には、運転モードの切り換えが必
要ないため、そのまま処理を終了して通常の変速制御を
行う。
【0060】次に、上記ステップS14で行われるアッ
プシフト制御について図6のフローチャートを参照しな
がら説明する。
【0061】まず、ステップS21では、変速比無限大
無段変速機の油温Toilを読み込んでから、ステップ
S22で、この油温Toilが予め設定した値Tlim
it以上であるか否かを判定し、変速比無限大無段変速
機の暖機状態を検出する。
【0062】この所定値Tlimitは、例えば、40
℃等に設定されて、油温ToilがTlimit以上で
あれば、動力循環モードクラッチ9及び直結モードクラ
ッチ10の締結力の制御を正確に行うことができる高温
状態と判定して、ステップS23に進み、高温時のアッ
プシフト制御を行う。
【0063】一方、油温ToilがTlimit未満で
あれば、動力循環モードクラッチ9及び直結モードクラ
ッチ10の締結力の制御を正確に行うことができない低
温状態と判定し、ステップS24へ進んで低温時のアッ
プシフト制御を行う。
【0064】次に、上記ステップS23で行われる、高
温時のアップシフト制御について、図7のフローチャー
トと図8のタイムチャートを参照しながら説明する。
【0065】ステップS31では、動力循環モードから
直結モードへの切り換えが開始されたか否かを判定し、
切り換え中であればステップS33で進んで、タイマt
を所定時間Δtだけ加算する一方、第1回目であれば、
ステップS32へ進んで、タイマtを0にリセットす
る。
【0066】ステップS34では、タイマtの値が制御
の開始の時間t0から所定時間t1が経過したか否かを
判定し、所定時間t1未満であれば、ステップS35へ
進んで、解放状態にある直結モードクラッチ10のプリ
チャージを開始する一方、所定時間t1が経過していれ
ば、ステップS36へ進む。
【0067】ステップS35では、図8にも示すよう
に、動力循環モードクラッチ9への供給油圧Prを、締
結に必要な油圧P1へ低減する一方、直結モードクラッ
チ10への供給油圧Pdを、所定のプリチャージ圧Pp
reにして、図示しない油室へ作動油の供給を開始す
る。
【0068】また、所定時間t1が経過するまでの間
は、エンジン制御コントロールユニット70へトルクダ
ウン要求フラグTDFをOFF(=0)に設定する。な
お、この高温時のアップシフト制御では、ステップモー
タ36に指令する目標ステップ数STPは、上記ステッ
プS5で求めた値{(図7中のF(i)}を用いる。
【0069】そして、所定時間t1が経過したステップ
S36では、所定時間t2が経過したか否かを判定し、
所定時間t2未満であれば、ステップS37へ進んで、
直結モードクラッチ10への供給油圧Pdを、リターン
スプリング相当圧Prtnに設定する。なお、このリタ
ーンスプリング相当圧Prtnは、クラッチが締結力を
発生する直前となる油圧である。
【0070】この所定時間t2では、図8に示すよう
に、実IVT比iirがアップシフト切り換えIVT比
aup=動力循環モードで達成可能な最Hiに達し、こ
の時点からステップモータ36の回転方向は反転して、
ステップ数STPの減少側へ駆動される。
【0071】次に、所定時間t2が経過したステップS
38では、実IVT比iirが予め設定したIVT比i
ie以上となったか否かを判定する。
【0072】この所定のIVT比iieは、図3のE点
に示すように、アップシフト切り換えIVT比aupよ
りもHi側(IVT比iiの小側=1/iiの大側)に
設定されたものである。
【0073】実IVT比iirの逆数1/iirが所定
のIVT比iieの逆数1/iie未満であれば、ステ
ップS39へ進んで、動力循環モードクラッチ9への供
給油圧Prを、IVT比iirに応じた値に設定すると
ともに、エンジン制御コントロールユニット70へトル
クダウンを要求するため、トルクダウン要求フラグTD
Fを1にセットする。
【0074】ここで、IVT比iirに応じた動力循環
モードクラッチ9への供給油圧Prは、 Pr=G(1/iir) のように設定され、Gは実IVT比iirのフィードバ
ック制御により求めた油圧を示す。
【0075】そして、ステップS38の判定で、実IV
T比iirが所定のIVT比iieに達した場合には、
ステップS40へ進んで、所定時間t4が経過したか否
かを判定し、タイマtの値が所定時間t4未満であれ
ば、ステップS41へ進む一方、所定時間t4に達して
いれば、ステップS42へ進んで、クラッチ切り換え制
御の終了処理を行う。
【0076】所定時間t4未満のステップS41では、
図8に示す時間t3とt4の間にあり、実IVT比の逆
数1/iirは図3のE点に対応した1/iieを超え
て、アップシフトの目標IVT比iiへ向かうため、動
力循環モードクラッチ9と直結モードクラッチ10を半
クラッチ状態にして、動力循環モードから直結モードへ
徐々に切り換えを行うため、直結モードクラッチ10へ
の供給油圧Pdを、予め設定した変化量ΔPdずつ上昇
させる一方、動力循環モードクラッチ9への供給油圧P
rを予め設定した変化量ΔPrずつ減少させる。
【0077】一方、タイマtの値が所定時間t4を経過
したステップS42では、図8に示すように、直結モー
ドクラッチ10への供給油圧Pdが、締結力を発生可能
な必要油圧Pd1に達しているため、直結モードクラッ
チ10への供給油圧Pdを、トルクの伝達に必要な油圧
Pmaxに設定して完全に締結するとともに、動力循環
モードクラッチ9への供給油圧Prを0に設定して解放
させ、また、エンジン制御コントロールユニット70へ
のトルクダウン要求フラグTDFを0にして、直結モー
ドでの通常の運転状態へ復帰する。
【0078】こうして、高温時のアップシフト制御で
は、実IVT比iirが動力循環モードで達成可能な最
Hiであるアップシフト切り換えIVT比aupに達す
ると、動力循環モードクラッチ9と直結モードクラッチ
10を半クラッチ状態にして、締結するクラッチの切り
換えが行われ、CVT比icは、アップシフト切り換え
IVT比aupに応じた位置で変化方向を反転して、ア
ップシフトの目標IVT比iiに対応するCVT比ic
へ向かうが、動力循環モードクラッチ9と直結モードク
ラッチ10は、共に半クラッチ状態となっているため、
図8に示すように、実IVT比iirの変化方向を維持
して連続的に変化することができる。
【0079】したがって、前記従来例のように、アップ
シフト中でありながら、アップシフト切り換えIVT比
aupから回転同期点に対応したIVT比iirspへ
ダウンシフトするのを防止して、エンジン回転数の不要
な上昇を回避でき、運転者に違和感を与えることなく、
円滑なアップシフト制御を実現することができ、さら
に、時間t2からt4までの半クラッチ状態の期間で
は、エンジン20のトルクを低減しておくことにより、
エンジン回転数の不要な上昇を回避することができる。
【0080】次に、上記図6のステップS22で、油温
Toilが所定値Tlimit未満で低温時のアップシ
フト制御と判定されたステップS24の制御について、
図9のフローチャートと図10のタイムチャートを参照
しながら説明する。
【0081】この低温時のアップシフト制御では、作動
油の温度が低いため、動力循環モードクラッチ9と直結
モードクラッチ10を正確に半クラッチ状態とすること
ができないため、前記従来例と同様に、アップシフト切
り換えIVT比aupに達した後、回転同期点RSPに
対応したIVT比iirspへ戻してから、直結モード
に切り換えてアップシフトを行う。
【0082】ステップS51では、動力循環モードから
直結モードへの切り換えが開始されたか否かを判定し、
切り換え中であればステップS53で進んで、タイマt
を所定時間Δtだけ加算する一方、第1回目であれば、
ステップS52へ進んで、タイマtを0にリセットす
る。
【0083】ステップS54では、タイマtの値が制御
の開始の時間t0から所定時間t1が経過したか否かを
判定し、所定時間t1未満であれば、ステップS55へ
進んで、解放状態にある直結モードクラッチ10のプリ
チャージを開始する一方、所定時間t1が経過していれ
ば、ステップS56へ進む。
【0084】ステップS55では、図10にも示すよう
に、動力循環モードクラッチ9への供給油圧Prを、運
転状態に応じた油圧Pmaxに維持したまま、直結モー
ドクラッチ10への供給油圧Pdを、所定のプリチャー
ジ圧Ppreにして、図示しない油室へ作動油の供給を
開始し、ステップモータ36へ指令する目標ステップ数
STPは、アップシフト切り換えIVT比aupに対応
するステップ数STEP1に固定する。
【0085】また、この低温時のアップシフト制御で
は、エンジン制御コントロールユニット70へトルクダ
ウン要求フラグTDFをOFF(=0)に設定する。
【0086】そして、所定時間t1が経過したステップ
S56では、所定時間t2が経過したか否かを判定し、
所定時間t2以下であれば、ステップS57へ進んで、
直結モードクラッチ10への供給油圧Pdを、リターン
スプリング相当圧Prtnに設定する。なお、このリタ
ーンスプリング相当圧Prtnは、クラッチが締結力を
発生する直前となる油圧である。
【0087】また、所定時間t2が経過しても、ステッ
プモータ36へ指令する目標ステップ数STPは、アッ
プシフト切り換えIVT比aupに対応するステップ数
STEP1に固定する。
【0088】次に、所定時間t2が経過したステップS
58では、所定時間t3が経過したか否かを判定する。
【0089】所定時間t3以下であれば、直結モードク
ラッチ10への供給油圧Pdを所定の変化量ΔPdずつ
増大して、直結モードクラッチ10を徐々に締結する。
【0090】この、直結モードクラッチ10の締結によ
り、動力循環モードクラッチ9と直結モードクラッチ1
0は同時に締結され、このため、実IVT比iirは、
図10に示すように、回転同期点RSPに対応したIV
T比iirspへダウンシフトする。
【0091】ここで、動力循環モードクラッチ9と直結
モードクラッチ10を同時に締結すると、動力循環モー
ドでのユニット出力軸6の回転数と、直結モードでのユ
ニット出力軸6の回転数が一致することになり、この点
は、図3に示す回転同期点RSPの一点となる。
【0092】さらに、無段変速機構2として、トロイダ
ル型を用いた場合には、上記ステップS5でも述べたよ
うに、入力トルクに応じてCVT比icが変動するトル
クシフトという現象があるため、回転同期点RSP近傍
における、IVT比iiとステップモータ36へのステ
ップ数STPとの関係は図14に示すようになる。
【0093】この図14において、無段変速機構2の通
過トルクが無負荷のときには、図中破線で示すように、
回転同期点RSPとなるステップ数STPは一点に決め
られる。
【0094】一方、無段変速機構2に負荷がかかった場
合では、トロイダル型の無段変速機構2では、入力トル
クの増大に応じてCVT比icがLo側へ変化するた
め、IVT比の逆数1/iiとステップ数STPの関係
は、図14の実線に示すように、動力循環モードで回転
同期点RSPに対応したIVT比iirspとなるステ
ップ数STPは、図中D点となり、また、直結モードで
回転同期点RSPに対応したIVT比iirspとなる
ステップ数STPは、図中C点となる。なお、これらC
点、D点に対応するステップ数STPは、上記ステップ
S5で演算されるものである。
【0095】また、IVT比iiとCVT比icの関係
は、直結モードでは、変速比の大小関係と、Hi側、L
o側の関係が一致しているが、動力循環モードでは上記
関係が逆になり、CVT比icの大側が、IVT比ii
のHi(小側)側で、CVT比icの小側が、IVT比
iiのLo側(大側)となる。
【0096】このため、有負荷時に、回転同期点に対応
したIVT比iirspとなるステップ数STPは、図
14に示すように、無負荷時の回転同期点RSPに対応
したステップ数S0を挟んで、ステップ数STPの小側
に直結モードで回転同期点RSPとなるC点と、ステッ
プ数STPの大側に動力循環モードで回転同期点RSP
となるD点がそれぞれ存在し、これらC点、D点に対応
するステップ数STPは、負荷の大きさ、換言すれば無
段変速機構2の通過トルクの大きさに応じて変化するの
である。
【0097】そして、このステップ数STPの変動は、
上記ステップS5で、特開平8−338492号公報な
どと同様に、トルクシフト補償ステップ数として演算す
ることができる。
【0098】したがって、上記トルクの伝達時(有負荷
時)では、トルクシフトの影響に応じて、動力循環モー
ドでは、図中D点に対応したステップ数STPで回転同
期点RSPを得る一方、直結モードでは、図中C点に対
応したステップ数STEP2で、回転同期点RSPを得
ることができる。
【0099】一方、上記ステップS58の判定で、所定
時間t3が経過していれば、ステップS60へ進み、所
定時間t4が経過したか否かを判定する。
【0100】タイマtの値が所定時間t4以下であれ
ば、ステップS61へ進んで、ステップモータ36への
目標ステップ数STPを、直結モードで回転同期点RS
Pに対応するIVT比iirspとなる値STEP2に
設定する。
【0101】すると、IVT比iiとステップ数STP
の関係は、図10に示すように、時間t2から、直結モ
ードクラッチ10を徐々に締結することで、実IVT比
iirは回転同期点RSPであるiirspへ近づき、
次に、ステップ数STPをSTEP1からSTEP2へ
移動することにより、図14に示した、A点からC点へ
移動するのである。
【0102】そして、上記ステップS60の判定で、所
定時間t4を経過していれば、ステップS62へ進ん
で、所定時間t5が経過したか否かを判定する。
【0103】タイマtの値がt5以下の場合には、ステ
ップS63へ進んで、動力循環モードクラッチ9への供
給油圧Prを、所定の変化分ΔPrずつ減少して、徐々
に解放する一方、直結モードクラッチ10への供給油圧
Pdを、運転状態に応じた油圧Pmaxとし、また、ス
テップ数STPはSTEP2を維持して、直結モードで
の回転同期点RSP(図14に示したC点)へ移行す
る。
【0104】そして、所定時間tが経過したステップS
64では、動力循環モードクラッチ9への供給油圧Pr
を0に設定して解放状態とし、完全に直結モードでの回
転同期点RSPへ移行して、動力循環モードから直結モ
ードへの切り換えを終了し、この後は、通常の変速制御
により、直結モードで目標とするIVT比iiへ向けて
変速する。
【0105】こうして、変速比無限大無段変速機の油温
Toilが所定値Tlimit未満の低温時のアップシ
フト制御では、アップシフト切り換えIVT比aupへ
達した時点(図10の時間t0)で、直結モードクラッ
チ10を徐々に締結(t2からt3)して、一時的に動
力循環モードクラッチ9と直結モードクラッチ10を同
時に締結して回転同期点RSPに設定し、この間に、ト
ルクシフトの大きさに応じて、ステップ数STPを直結
モードで回転同期点RSPに対応する値STEP2へ変
化させてから(t3からt4)、動力循環モードクラッ
チ9を解放することで(t4からt5)、作動油の低温
時に半クラッチ状態にすることなく、確実に動力循環モ
ードから直結モードへの切り換えを完了して、アップシ
フトを行うものである。
【0106】次に、上記図5のステップS16で行われ
る、直結モードから動力循環モードへのダウンシフト制
御について、図11、図12を参照しながら詳述する。
【0107】まず、ステップS71では、変速比無限大
無段変速機の油温Toilを読み込んでから、ステップ
S72で、この油温Toilが予め設定した値Tlim
it以上であるか否かを判定し、変速比無限大無段変速
機の暖機状態を検出する。
【0108】この所定値Tlimitは、例えば、40
℃等に設定されて、油温ToilがTlimit以上で
あれば、動力循環モードクラッチ9及び直結モードクラ
ッチ10の締結力の制御を正確に行うことができる高温
状態と判定して、ステップS73に進み、高温時のダウ
ンシフト制御を行う。
【0109】一方、油温ToilがTlimit未満で
あれば、動力循環モードクラッチ9及び直結モードクラ
ッチ10の締結力の制御を正確に行うことができない低
温状態と判定し、ステップS74へ進んで、アクセルペ
ダルの踏み込み量APSが予め設定した値A1以上であ
るかを判定し、アクセルペダルの踏み込み量APSが所
定値A1以上の場合には、ステップS75で低温時のダ
ウンシフト切り換えを禁止する。なお、所定値A1は、
例えば、アクセルペダルの踏み込み量APSが1/8や
2/8等の低開度に設定される。
【0110】作動油の低温時にキックダウンなどによっ
て、アクセルペダルを踏み込んだ状態で直結モードから
動力循環モードへ運転モード切換を行うと、油圧の応答
遅れが大きいために、切り換え時のショックが大きくな
る場合があり、このような場合の直結モードから動力循
環モードへの切り換えを禁止することで、運転者に違和
感や不快感を与えるのを防止する。
【0111】また、ステップS74の判定で、アクセル
ペダルの踏み込み量APSが所定値A1未満の場合で
は、キックダウンシフト以外のダウンシフト、例えば、
アクセルペダル踏み込み量APSが0/8の解放に近い
状態での減速、停車等であるため、ステップS76に進
んで、前記従来例と同様にして、回転同期点RSPに対
応したIVT比iirspを経由して、直結モードから
動力循環モードへのダウンシフト切り換えを許可する。
【0112】すなわち、ステップS76では、図3にお
いて、直結モードで達成可能な最HiであるB点(ii
=adown)に達した後、回転同期点1/iirsp
へアップシフトしてから、動力循環モードに切り換えて
ダウンシフトを行うのである。
【0113】次に、上記ステップS73で行われる、高
温時のアップシフト制御について、図12のフローチャ
ートと図13のタイムチャートを参照しながら説明す
る。
【0114】ステップS81では、直結モードから動力
循環モードへの切り換えが開始されたか否かを判定し、
切り換え中であればステップS83で進んで、タイマt
を所定時間Δtだけ加算する一方、第1回目であれば、
ステップS82へ進んで、タイマtを0にリセットす
る。
【0115】ステップS84では、タイマtの値が制御
の開始の時間t0から所定時間t1が経過したか否かを
判定し、所定時間t1以下であれば、ステップS85へ
進む一方、所定時間t1が経過していれば、ステップS
86へ進む。
【0116】時間t1以下のステップS85では、図1
3にも示すように、締結中の直結モードクラッチ10へ
の供給油圧Pdを、締結に必要な油圧P1へ低減する一
方、動力循環モードクラッチ9への供給油圧Pdを、所
定のプリチャージ圧Ppreにして、図示しない油室へ
作動油の供給を開始する。
【0117】また、所定時間t1が経過するまでの間
は、エンジン制御コントロールユニット70へトルクダ
ウン要求フラグTDFをOFF(=0)に設定する。な
お、この高温時のダウンシフト制御では、ステップモー
タ36に指令する目標ステップ数STPは、上記ステッ
プS5で求めた値{図7中のF(i)}を用いる。
【0118】そして、所定時間t1が経過したステップ
S86では、所定時間t2が経過したか否かを判定し、
所定時間t2未満であれば、ステップS87へ進んで、
動力循環モードクラッチ9への供給油圧Prを、リター
ンスプリング相当圧Prtnに設定する。なお、このリ
ターンスプリング相当圧Prtnは、クラッチが締結力
を発生する直前となる油圧である。
【0119】この所定時間t2では、図13に示すよう
に、実IVT比iirがダウンシフト切り換えIVT比
adown=直結モードで達成可能な最Loに達し、こ
の時点からステップモータ36の回転方向は反転して、
ステップ数STPの減少側へ駆動される。
【0120】次に、所定時間t2が経過したステップS
88では、実IVT比iirが予め設定したIVT比i
if以下となったか否かを判定する。
【0121】この所定のIVT比iifは、図3のF点
に示すように、ダウンシフト切り換えIVT比adow
nよりもLo側(IVT比iiの大側=1/iiの小
側)に設定されたものである。
【0122】実IVT比の逆数1/iirが所定のIV
T比1/iifよりも大きい間は、ステップS89へ進
んで、直結モードクラッチ10への供給油圧Pdを、I
VT比iirに応じた値に設定するとともに、エンジン
制御コントロールユニット70へトルクダウンを要求す
るため、トルクダウン要求フラグTDFを1にセットす
る。
【0123】ここで、IVT比iirに応じた直結モー
ドクラッチ10への供給油圧Pdは、 Pd=G(1/iir) のように設定され、上記アップシフト制御と同様に、G
は実IVT比iirのフィードバック制御により求めた
油圧を示す。
【0124】そして、ステップS88の判定で、実IV
T比iirが所定のIVT比iifに達した場合には、
ステップS90へ進んで、所定時間t4が経過したか否
かを判定し、タイマtの値が所定時間t4以下であれ
ば、ステップS91へ進む一方、所定時間t4に達して
いれば、ステップS92へ進んで、クラッチ切り換え制
御の終了処理を行う。
【0125】タイマtの値が所定時間t4以下のステッ
プS91では、図13に示す時間t3とt4の間にあ
り、実IVT比の逆数1/iirは図3のF点に対応し
た1/iif未満となって、ダウンシフトの目標IVT
比iiへ向かうため、動力循環モードクラッチ9と直結
モードクラッチ10を半クラッチ状態にして、直結モー
ドから動力循環モードへ徐々に切り換えを行うため、動
力循環モードクラッチ9への供給油圧Prを、予め設定
した変化量ΔPrずつ上昇させる一方、直結モードクラ
ッチ10への供給油圧Pdを予め設定した変化量ΔPr
ずつ減少させる。
【0126】一方、タイマtの値が所定時間t4を経過
したステップS92では、図13に示すように、動力循
環モードクラッチ9への供給油圧Prが、締結力を発生
可能な必要油圧Pr1に達しているため、動力循環モー
ドクラッチ9への供給油圧Prを、トルクの伝達に必要
な油圧Pmaxに設定するとともに、直結モードクラッ
チ10への供給油圧Pdを0に設定して解放させ、ま
た、エンジン制御コントロールユニット70へのトルク
ダウン要求フラグTDFを0にして、動力循環モードで
の通常の運転状態へ復帰する。
【0127】こうして、高温時のダウンシフト制御で
は、実IVT比iirが予め設定したIVT比iieよ
りもLo側になると、動力循環モードクラッチ9と直結
モードクラッチ10を半クラッチ状態にして、締結する
クラッチの切り換えが行われ、CVT比icは、ダウン
シフト切り換えIVT比adownに応じた位置で変化
方向を反転して、ダウンシフトの目標IVT比iiに対
応するCVT比icへ向かうが、動力循環モードクラッ
チ9と直結モードクラッチ10は、共に半クラッチ状態
となっているため、図13に示すように、実IVT比i
irの変化方向を維持して連続的にダウンシフトを継続
することができる。
【0128】したがって、前記従来例のように、ダウン
シフト中でありながら、ダウンシフト切り換えIVT比
adownから回転同期点に対応したIVT比iirs
pへ向かう際にアップシフトするのを防止して、エンジ
ン回転数の不要な減少を回避でき、運転者に違和感を与
えることなく、円滑なダウンシフト制御を実現すること
ができ、さらに、時間t2からt4までの半クラッチ状
態の期間では、エンジン20のトルクを低減しておくこ
とにより、クラッチの滑りによるエンジン回転数の過大
な上昇を回避することができる。
【0129】以上のように、上記制御によれば、油温T
oilが所定値Tlimit以上であれば、動力循環モ
ードクラッチ9と直結モードクラッチ10を半クラッチ
状態にして、前記従来例のように変速の途中で、回転同
期点RSPに戻ることはなく、アップシフト切り換えI
VT比aupから直結モードへ、あるいはダウンシフト
切り換えIVT比adownから動力循環モードへ直接
変速することになる。
【0130】例えば、図3において、動力循環モードの
X点から直結モードのY点へアップシフトする場合、油
温Toilが高温であれば、動力循環モードにおいてX
点から回転同期点RSPを経てアップシフト切り換えI
VT比aupであるA点に到達した後、動力循環モード
クラッチ9と直結モードクラッチ10を半クラッチ状態
にしながら、CVT比icをアップシフト切り換えIV
T比aupから直結モードのY点へ向けて変化させ、予
め設定したIVT比iieとなってから完全に直結モー
ドに切り換えることで、IVT比iiを動力循環モード
のA点から直結モードのE点へ向けて連続的にアップシ
フトする。
【0131】逆に、油温Toilが高温でY点からX点
へダウンシフトする際には、直結モードにおいてY点か
ら回転同期点RSPへダウンシフトする途中、予め設定
したIVT比iieから運転モードの切り換えが開始さ
れ、動力循環モードクラッチ9と直結モードクラッチ1
0を半クラッチ状態にしておき、CVT比icはダウン
シフト切り換えIVT比adownであるB点に到達し
た後、動力循環モードのX点へ向かい、予め設定したI
VT比iifである動力循環モードのF点となってから
動力循環モードへ切り換えることで、IVT比iiの変
化方向をダウンシフトに維持したまま、動力循環モード
でX点まで迅速にダウンシフトする。
【0132】したがって、動力循環モードと直結モード
での変速制御範囲が、回転同期点RSPを挟んでオーバ
ーラップする変速比無限大変速機において、高油温時で
は、前記従来例のように、変速途中でIVT比iiの変
化方向が逆転することがなくなって、IVT比iiの変
化方向とは逆にエンジン回転数が変化するのを確実に防
いで、運転モードの切り換え時には、IVT比iiの変
化方向を維持して変速を行うことが可能となって変速比
無限大変速機を備えた車両の運転性を大幅に向上でき
る。また、運転モードの切り換えを伴わない変速では、
回転同期点RSP近傍で動力循環モードと直結モードが
頻繁に切り替わるのを抑制することができる。
【0133】さらに、油温Toilが低温のときでは、
X点からY点へアップシフトする場合、動力循環モード
においてX点から回転同期点RSPを経てアップシフト
切り換えIVT比aupのA点に到達した後、動力循環
モードのまま回転同期点RSPへ戻った後に、直結モー
ドへ切り換えてからY点までアップシフトする。
【0134】逆に、油温Toilが低温で、かつ、アク
セルペダルの踏み込み量APSが大きいときにY点から
X点へキックダウンする場合等では、1/IVT比ii
の最大値は、直結モードで達成可能な最Loであるダウ
ンシフト切り換えIVT比1/adownに規制され
て、運転モードの切り換えが禁止される。
【0135】したがって、油温Toilが所定値Tli
mit未満の場合には、油圧制御の応答性が低下するた
め、アップシフト制御では前記従来例と同様に回転同期
点RSPを経由して動力循環モードから直結モードに切
り換えるため、切り換え時にショックが発生するのを防
ぎ、また、ダウンシフト制御では、キックダウン等によ
る運転モードの切り換え制御を禁止したため、コールド
スタート直後のキックダウン変速等で、大きなショック
が発生するのを抑制することが可能となり、応答性の低
い低油温時でも変速比無限大変速機の運転性を向上させ
ることができる。
【0136】なお、上記実施形態において、高温時のア
ップシフト制御では、実IVT比iirがアップシフト
切り換えIVT比aupに達してから運転モードの切り
換え制御を開始したが、上記高温時のダウンシフト制御
と同様に、回転同期点RSPよりも手前に設定された図
3及び図14に示すF点(ii=iif)から運転モー
ドの切り換え制御を開始してもよい。
【0137】また、高温時のダウンシフト制御では、実
IVT比iirが回転同期点RSPよりも手前に設定さ
れた図3及び図14に示すE点(ii=iie)に達し
たときに運転モードの切り換え制御を開始したが、上記
高温時のアップシフト制御と同様に、直結モードで達成
可能なダウンシフト切り換えIVT比adownへ達し
たときに運転モードの切り換え制御を開始してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す変速比無限大無段変
速機の概略構成図。
【図2】同じく変速比無限大無段変速機の制御装置を示
す概念図。
【図3】ユニット変速比の逆数1/iiとCVT比ic
の関係を示すマップ。
【図4】変速制御の一例を示し、メインルーチンのフロ
ーチャート。
【図5】クラッチ締結制御のサブルーチンを示すフロー
チャート。
【図6】運転モード切換のアップシフト制御のサブルー
チンを示すフローチャート。
【図7】高温時のアップシフト制御のサブルーチンを示
すフローチャート。
【図8】同じく高温時のアップシフト制御の様子を示す
グラフで、CVT比ic、実IVT比の逆数1/ii
r、ステップ数STP、クラッチ油圧と時間の関係を示
す。
【図9】低温時のアップシフト制御のサブルーチンを示
すフローチャート。
【図10】同じく低温時のアップシフト制御の様子を示
すグラフで、実IVT比の逆数1/iir、ステップ数
STP、クラッチ油圧と時間の関係を示す。
【図11】運転モード切換のダウンシフト制御のサブル
ーチンを示すフローチャート。
【図12】高温時のダウンシフト制御のサブルーチンを
示すフローチャート。
【図13】同じく高温時のダウンシフト制御の様子を示
すグラフで、CVT比ic、実IVT比の逆数1/ii
r、ステップ数STP、クラッチ油圧と時間の関係を示
す。
【図14】回転同期点近傍のIVT比の逆数1/iiと
ステップ数STPの関係を示すマップで、図中実線が負
荷時を、図中破線が無負荷時を示す。
【図15】車速VSPとアクセルペダルの踏み込み量A
PSに応じた目標入力軸回転数tNiのマップ。
【図16】従来例を示し、IVT比iiの逆数とCVT
比icの関係を示すマップ。
【符号の説明】
2 無段変速機構 3 一定変速機構 5 遊星歯車機構 9 動力循環モードクラッチ 10 直結モードクラッチ 20 エンジン 36 ステップモータ 70 エンジン制御コントロールユニット 80 変速制御コントロールユニット 91 第1ソレノイド 92 第2ソレノイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 弘正 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3J052 AA04 BA30 DB06 HA02 HA03 HA13 HA19 LA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速比を連続的に変更可能な無段変速機
    構と一定変速機構とをユニット入力軸にそれぞれ連結す
    るとともに、無段変速機構と一定変速機構の出力軸を遊
    星歯車機構、動力循環モードクラッチ及び直結モードク
    ラッチを介してユニット出力軸に連結した変速比無限大
    無段変速機と、 車両の運転状態に応じて目標総変速比を設定する目標総
    変速比設定手段と、 予め設定した回転同期点を含んで、動力循環モードで設
    定可能な最小総変速比と、直結モードで設定可能な最大
    変速比がオーバーラップするように2つの運転モードを
    設定して、前記目標総変速比に応じてこれら2つの運転
    モードのいずれかを決定する運転モード決定手段と、 この運転モードに応じて前記動力循環モードクラッチと
    直結モードクラッチを選択的に締結して、総変速比が無
    限大を含んで動力を伝達する動力循環モードと、無段変
    速機構の出力に応じて動力を伝達する直結モードとを切
    り換えるクラッチ切換制御手段と、 前記目標総変速比と運転モードに基づいて、無段変速機
    構の変速比が予め設定した目標変速比となるように指令
    する変速比制御手段とを備えた変速比無限大無段変速機
    の変速制御装置において、 前記運転モード決定手段が、運転モードの切り換えを決
    定したときには、前記クラッチ切換制御手段が、動力循
    環モードクラッチまたは直結モードクラッチを半クラッ
    チ状態にして、総変速比の変化方向を維持しながら運転
    モードの切り換えを行うことを特徴とする変速比無限大
    無段変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 前記運転モード決定手段が、動力循環モ
    ードから直結モードへのアップシフトを決定したとき
    に、前記クラッチ切換制御手段は、総変速比が動力循環
    モードで設定可能な最小総変速比に達したときに、直結
    モードクラッチの締結を開始することを特徴とする請求
    項1に記載の変速比無限大無段変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】 前記運転モード決定手段が、直結モード
    から動力循環モードへのダウンシフトを決定したとき
    に、前記クラッチ切換制御手段は、総変速比が直結モー
    ドで設定可能な最大総変速比に達したときに、動力循環
    モードクラッチの締結を開始することを特徴とする請求
    項1に記載の変速比無限大無段変速機の変速制御装置。
  4. 【請求項4】 前記運転モード決定手段は、変速比無限
    大変速機の油温を検出する手段と、アクセルペダルの踏
    み込み量を検出する手段を有し、この油温が予め設定し
    た温度未満で、かつ、アクセルペダルの踏み込み量が大
    きい場合には、直結モードから動力循環モードへのダウ
    ンシフトを禁止することを特徴とする請求項1に記載の
    変速比無限大無段変速機の変速制御装置。
  5. 【請求項5】 前記運転モード決定手段は、変速比無限
    大変速機の油温を検出する手段を有し、この油温が予め
    設定した温度未満の場合、動力循環モードから直結モー
    ドへのアップシフトを決定したときには、前記クラッチ
    切換制御手段は、回転同期点で動力循環モードクラッチ
    と直結モードクラッチの切り換えを行うことを特徴とす
    る請求項1に記載の変速比無限大無段変速機の変速制御
    装置。
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