JP5072811B2 - 複数の伝達経路を有する変速機及びその制御方法 - Google Patents

複数の伝達経路を有する変速機及びその制御方法

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Description

本発明は、複数の伝達経路を有する変速機に関し、特に、無段変速経路と直結駆動経路とを並列に有する変速機に関する。
変速機の中には、変速比を無段階に変更する無段変速機構と変速比固定の直結駆動機構とを備えたものがある。このような変速機を備えた車両では、高速走行時に、エンジンからの回転駆動力を出力軸に伝達する経路を、無段変速機構を経由する経路(以下、「無段変速経路」という。)から直結駆動機構を経由する経路(以下、「直結駆動経路」という。)に切り換えることで、よりHigh側の変速比での走行を可能にするとともに無段変速機構におけるフリクションを低減し、車両の燃費性能を向上させることができる。
特許文献1は、このような変速機を備えた車両において、直結駆動経路を用いて走行している間、無段変速機構の変速比を、そのときの車速でスロットル開度を全開したときに到達しうる最大変速比に予め制御しておく技術を開示している。この制御によれば、キックダウンにより伝達経路が直結駆動経路から無段変速経路に切り換えられるとき、無段変速機構の変速比をほとんど変化させる必要がなく、キックダウンの応答性を向上させることができる。
特開昭62−220755号公報
しかしながら、特許文献1の技術によればキックダウンの応答性を向上させることはできるが、キックダウン以外の要因で伝達経路が切り換えられる場合の切換え応答性が悪いという問題があった。
例えば、運転者がゆっくりとアクセルペダルを踏み込んだことにより、あるいは、車速が低下したことにより、伝達経路が直結駆動経路から無段変速経路に切り換えられる場合は、無段変速機構の変速比を最大変速比からそのときの走行状態に応じて決まる変速比(最High変速比近傍の変速比)まで変更する必要があり、無段変速機構の変速に時間を要し、伝達経路を速やかに切り換えることができない。
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、無段変速経路と直結駆動経路を並列に有する変速機において伝達経路の切換え応答性を向上させることを目的とする。
本発明のある態様によれば、原動機を備えた車両に搭載され、前記原動機から入力される回転駆動力を変速して出力軸に伝達する伝達経路として、変速比を無段階に変更する無段変速機構を経由する無段変速経路と、変速比固定の直結駆動機構を経由する直結駆動経路と、を並列に有し、切換え機構により前記伝達経路を切り換える変速機であって、前記車両の現在の走行状態(以下、「実走行状態」という。)に基づいて前記伝達経路の切換えを判断し、該判断に基づき前記切換え機構を制御する切換え制御手段と、前記無段変速経路が用いられている間、前記実走行状態に基づいて前記無段変速機構の目標変速比を設定し、前記無段変速機構の変速比を前記目標変速比に制御する無段変速機構変速制御手段と、前記直結駆動経路が用いられている間、前記切換え制御手段により前記伝達経路が前記直結駆動経路から前記無段変速経路に切り換えられることが予定されている前記車両の走行状態(以下、「切換え予定走行状態」という。)に基づき前記無段変速機構の待機変速比を設定し、前記無段変速機構の変速比を前記待機変速比に制御する待機中変速制御手段と、を備え、前記切換え予定走行状態が、現在の車速で前記切換え制御手段により前記伝達経路が前記直結駆動経路から前記無段変速経路に切り換えることが予定されている前記車両の走行状態であり、前記走行状態が、車速と前記原動機のスロットル開度とで定義される走行状態であり、前記走行状態と前記無段変速機構の目標変速比との関係を規定する変速マップを記憶する変速マップ記憶手段と、前記走行状態に基づき前記無段変速経路と前記直結駆動経路とのいずれを用いるかを規定する切換えマップを記憶する切換えマップ記憶手段と、をさらに備え、前記切換え制御手段が、前記実走行状態に基づき前記切換えマップを参照することで前記伝達経路との切換えを判断し、前記無段変速機構変速制御手段が、前記無段変速経路が用いられている間、前記実走行状態に基づき前記変速マップを参照することで前記目標変速比を設定し、前記待機中変速制御手段が、前記直結駆動経路が用いられている間、前記切換え予定走行状態を、現在の車速と、前記切換えマップにより現在の車速で前記直結駆動経路から前記無段変速経路への切換えが予定されているスロットル開度とで定義し、前記切換え予定走行状態に基づき前記変速マップを参照して前記待機変速比を設定する、ことを特徴とする変速機が提供される。
また、本発明の別の態様によれば、原動機を備えた車両に搭載され、前記原動機から入力される回転駆動力を変速して出力軸に伝達する伝達経路として、変速比を無段階に変更する無段変速機構を経由する無段変速経路と、変速比固定の直結駆動機構を経由する直結駆動経路と、を並列に有し、切換え機構により前記伝達経路を切り換える変速機の制御方法であって、前記車両の現在の走行状態(以下、「実走行状態」という。)に基づいて前記伝達経路の切換えを判断し、該判断に基づき前記切換え機構を制御する切換え制御手順と、前記無段変速経路が用いられている間、前記実走行状態に基づいて前記無段変速機構の目標変速比を設定し、前記無段変速機構の変速比を前記目標変速比に制御する無段変速機構変速制御手順と、前記直結駆動経路が用いられている間、前記切換え制御手順により前記伝達経路が前記直結駆動経路から前記無段変速経路に切り換えられることが予定されている前記車両の走行状態に基づき前記無段変速機構の待機変速比を設定し、前記無段変速機構の変速比を前記待機変速比に制御する待機中変速制御手順と、を含み、前記切換え予定走行状態が、現在の車速で前記切換え制御手順により前記伝達経路が前記直結駆動経路から前記無段変速経路に切り換えることが予定されている前記車両の走行状態であり、前記走行状態が、車速と前記原動機のスロットル開度とで定義される走行状態であり、前記走行状態と前記無段変速機構の目標変速比との関係を規定する変速マップを記憶する変速マップ記憶手順と、前記走行状態に基づき前記無段変速経路と前記直結駆動経路とのいずれを用いるかを規定する切換えマップを記憶する切換えマップ記憶手順と、をさらに含み、前記切換え制御手順が、前記実走行状態に基づき前記切換えマップを参照することで前記伝達経路との切換えを判断し、前記無段変速機構変速制御手順が、前記無段変速経路が用いられている間、前記実走行状態に基づき前記変速マップを参照することで前記目標変速比を設定し、前記待機中変速制御手順が、前記直結駆動経路が用いられている間、前記切換え予定走行状態を、現在の車速と、前記切換えマップにより現在の車速で前記直結駆動経路から前記無段変速経路への切換えが予定されているスロットル開度とで定義し、前記切換え予定走行状態に基づき前記変速マップを参照して前記待機変速比を設定する、ことを特徴とする変速機の制御方法、が提供される。
これらの態様よれば、直結駆動経路が用いられている間、無段変速機構の変速比が、伝達経路の切換えが予定されている車両の走行状態に対応する待機変速比に予め制御されているので、伝達経路が直結駆動経路から無段変速経路に切り換えられるときの無段変速機構の変速比の変更量が少なくなり、伝達経路の切換え応答性を向上することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明では変速比を、伝達機構の入力側回転速度を当該機構の出力側回転速度で割った値と定義し、変速比大側を「Low側」、変速比小側を「High側」と表現する。
図1は本発明の実施形態に係る変速機100の概略構成図である。この変速機100は原動機としてエンジン200を備えた車両に搭載される。変速機100は、入力軸101に入力されるエンジン200からの回転駆動力を変速し出力軸102に伝達する。出力軸102に伝達された回転駆動力は図示しない駆動輪に伝達される。
変速機100は、ロックアップ機構付きトルクコンバータ110、ギヤ121〜ギヤ123で構成される直結駆動用ギヤ列120(直結駆動機構)、切換え機構130、無段変速機構140、ギヤ151〜ギヤ153で構成される出力ギヤ列150、デファレンシャルギヤユニット160を備える。
変速機100は、エンジン200の回転駆動力の伝達経路として、無段変速機構140を経由する伝達経路(以下、「無段変速経路」という。)、直結駆動用ギヤ列120を経由する伝達経路(以下、「直結駆動経路」という。)と、を並列に有し、切換え機構130により伝達経路を切り換えることができる。
切換え機構130は、遊星歯車機構131、前進クラッチFWD/C、後進クラッチREV/C、ハイクラッチH/Cを備える。
遊星歯車機構131は、サンギヤS、サンギヤSの外側に配置されるリングギヤR、サンギヤSとリングギヤRの間に配置され、両ギヤに噛み合う複数のプラネタリーギヤP、複数のプラネタリーギヤPを回転自在に支持するキャリアCで構成される。サンギヤSは無段変速機構140の入力軸141に連結されており、リングギヤRはトルクコンバータ110の出力軸111に連結されている。
前進クラッチFWD/Cを締結しその他のクラッチREV/C、H/Cを解放すれば、リングギヤRとサンギヤSとが連結され、図2Aに示されるように、エンジン200からの回転駆動力を、トルクコンバータ110、切換え機構130、無段変速機構140、出力ギヤ列150、デファレンシャルギヤユニット160を介して出力軸102に伝達する無段変速経路が形成される。
また、ハイクラッチH/Cを締結しその他のクラッチFWD/C、REV/Cを解放すれば、トルクコンバータ110の出力軸111と直結駆動用ギヤ列120のギヤ121とが連結され、図2Bに示されるように、エンジン200からの回転駆動力を、トルクコンバータ110、直結駆動用ギヤ列120、出力ギヤ列150、デファレンシャルギヤユニット160を介して出力軸102に伝達する直結駆動経路が形成される。
また、後進クラッチREV/Cを締結しその他のクラッチFWD/C、H/Cを解放すれば、伝達経路は図2Aに示した経路と同じであるが、エンジン200の回転駆動力の回転方向を逆転させて出力軸102に伝達することができる。
無段変速機構140は、入力軸141に連結されるプライマリプーリ142、出力ギヤ列150のギヤ151に連結されるセカンダリプーリ143、プーリ142、143の間に掛け回されるVベルト144を備える。プーリ143、144は、それぞれ固定シーブと、この固定シーブに対してシーブ面を対向させた状態で配置されて固定シーブとの間にV溝を形成する可動シーブと、この可動シーブの背面に設けられて可動シーブを軸方向に変位させる油圧シリンダ(図示せず)とを備える。
油圧制御回路500により油圧シリンダに供給される油圧を調整すると、V溝の幅が変化してVベルト144と各プーリ142、143との接触半径が変化し、無段変速機構140の変速比が無段階に変化する。
これに対し、直結駆動用ギヤ列120の変速比は一定である。直結駆動用ギヤ列120の変速比は無段変速機構140の最Highプーリ比(最小変速比)よりもHigh側(小側)になるように設定される。
なお、以下の説明では、無段変速機構140の変速比を「プーリ比」と呼び、変速機100の変速比を「ユニット変速比」という。ユニット変速比は、伝達経路として無段変速経路が用いられているときは無段変速機構140のプーリ比に等しく、伝達経路として直結駆動経路が用いられているときは直結駆動用ギヤ列120の変速比に等しい。
切換え機構130による伝達経路の切換え及び無段変速機構140のプーリ比は、変速機コントローラ300によって制御される。
変速機コントローラ300(切換え制御手段、無段変速機構変速制御手段、待機中変速制御手段、急踏込み判断手段)は、図3に示すように、CPU301と、RAM・ROMからなる記憶装置302(変速マップ記憶手段、切換えマップ記憶手段)と、入力インターフェース303と、出力インターフェース304と、これらを相互に接続するバス305とから構成される。
入力インターフェース303には、セレクトレバーの位置を検出するインヒビタスイッチ311の出力信号、無段変速機構140の入力側回転速度(以下、「プライマリ回転速度Pri」という。)を検出する回転速度センサ312の出力信号、車速Vspを検出する車速センサ313の出力信号などが入力される。
また、入力インターフェース303には、エンジンコントローラ400から、エンジン200の走行状態を示す信号として、エンジン200のスロットル開度TVOを表す信号、エンジン200の回転速度を表す信号などが入力される。
記憶装置302には、制御プログラム、及び、この制御プログラムで用いる変速マップ(図4)、切換えマップ(図5)が格納されている。変速マップは無段変速機構140のプーリ比の制御に用いられ、切換えマップは無段変速経路と直結駆動経路との切り換えを判断するのに用いられる。
CPU301は、記憶装置302に格納されている制御プログラムを読み出して実行し、入力インターフェース303を介して入力される各種信号に対して各種演算処理を施して制御信号を生成し、生成した制御信号を出力インターフェース304を介して油圧制御回路500に出力する。CPU301が演算処理で使用する各種値、その演算結果は記憶装置302に適宜格納される。
油圧制御回路500は複数の流路、複数の油圧制御弁で構成される。油圧制御回路500は、変速機コントローラ300からの制御信号に基づき、複数の油圧制御弁を制御して油圧の供給経路を切り換えるとともにオイルポンプで発生した油圧から必要な油圧を調製し、これを無段変速機構140のプーリ142、143、切換え機構130のクラッチFWD/C、REV/C、H/Cに供給する。これにより、無段変速機構140のプーリ比が変更され、また、切換え機構130によって伝達経路が切り換えられる。
図4は変速マップの一例を示している。伝達経路として無段変速経路が選択されている場合は、現在の車速Vspとスロットル開度TVOによって定義される車両の走行状態(以下、「実走行状態」という。)に基づき変速マップを参照して得られる目標プライマリ回転速度tPriを設定し、実プライマリ回転速度Priが目標プライマリ回転速度tPriとなるように無段変速機構140のプーリ比が制御される。
なお、マップ上の点と原点を結ぶ線の傾きが無段変速機構140のプーリ比に対応するので、上記目標プライマリ回転速度tPriを設定しこれが実現されるよう無段変速機構140のプーリ比を制御することは、目標プーリ比(目標プライマリ回転速度tPriに対応)を設定し、これが実現されるよう無段変速機構140のプーリ比を制御することと等価であり、以下の説明ではこのように表現する。
変速マップには、無段変速機構140の変速線のほか、伝達経路として直結駆動経路が選択された場合の車速Vspとプライマリ回転速度Priの関係(破線)が示されている。直結駆動用ギヤ列120が固定変速比であるので、車速Vspとプライマリ回転速度Priの関係は原点を通る直線で表現される。F/Cリカバー回転速度は燃料カット状態から復帰するプライマリ回転速度であり、コースト状態ではプライマリ回転速度PriがF/Cリカバー回転速度をなるべく下回らないように変速が行われる。また、直結駆動経路が用いられている間、無段変速機構140をどのプーリ比で待機させるかを示した待機線(一点鎖線)が示されているが、これについては後述する。
また、変速マップ上には無段変速経路から直結駆動経路への切換えた場合に駆動力が不足しないかを判断するためのR/L線(太線)が路面勾配毎に設定されている。この図では簡単のため路面勾配が0%のときのR/L線のみを示してある。R/L線は、その路面勾配で車両が現在の車速を維持することのできる最小プライマリ回転速度、すなわち最小ユニット変速比(以下、「許容最小ユニット変速比」という。)を表しており、無段変速経路あるいは直結駆動経路を選択することで実現されるユニット変速比がこの許容最小ユニット変速比よりも大きいかにより駆動力が不足しないかを判断することができる。
図5は切換えマップの一例を示している。切換えマップ上には、伝達経路を無段変速経路から直結駆動経路に切り換える無段→直結切換え線(実線)、逆に、伝達経路を直結駆動経路から無段変速経路に切り換える直結→無段切換え線(破線)の2つの切換え線が設定されている。
伝達経路として無段変速経路が用いられているときに、実走行状態に基づき決まるマップ上の点が無段→直結切換え線を左側領域から右側領域に横切った場合は、切換え後に駆動力を確保でき、かつ、スポーツ走行時でないことを条件として、伝達経路が無段変速経路から直結駆動経路に切り換えられる。伝達経路が直結駆動経路に切り換えられることにより、よりHigh側の変速比での走行を可能にするとともに無段変速機構におけるフリクションを低減し、車両の燃費性能を向上させることができる。
これに対し、伝達経路として直結駆動経路が選択されているときに、実走行状態に基づき決まるマップ上の点が直結→無段切換え線を右側領域から左側領域に横切った場合は、伝達経路が直結駆動経路から無段変速経路に切り換えられる。
図4に示される無段変速機構140の待機線の設定方法について説明すると、無段変速機構140の待機線は図4に示した変速マップと図5に示した切換えマップを図6に示すように上下に並べて配置し、切換えマップ上の直結→無段切換え線を変速マップ上に投影することにより、すなわち、直結→無段切換え線に対応する車両の各走行状態を変速マップ上に投影することにより設定される。
図6に示す例では、切換えマップに基づき、伝達経路が直結駆動経路から無段変速経路に切り換えられる車速Vspをスロットル開度TVO毎に求めることで、伝達経路が切り換えられる走行状態X1〜X6を求め、これらを変速マップ上にプロットし、プロットされた点X’1〜X’6を結ぶことで無段変速機構140の待機線を設定している。
上記のとおり、伝達経路として無段変速経路が選択されている間は図4に示される変速マップに従い目標プーリ比が設定され、無段変速機構140のプーリ比が目標プーリ比に制御される。これに対し、伝達経路として直結駆動経路が選択されている間は、直結駆動経路から無段変速経路に切り換えられることが予定されている車両の走行状態として待機線上の走行状態(仮想の走行状態)を想定し、そのときの車速と待機線によって決まる待機プーリ比が実現されるように無段変速機構140のプーリ比が制御される。
図7A、7Bは変速機コントローラ300の記憶装置302に格納される制御プログラムの一例を示している。これを参照しながら変速機コントローラ300が実行する制御内容について具体的に説明する。
ステップS1〜S4は、伝達経路として無段変速経路が用いられているときの制御である。
ステップS1では、車両が無段変速経路にて走行中かを判断する。無段変速経路にて走行中と判断した場合はステップS2に進む。これに対し、無段変速経路にて走行中ではないと判断、すなわち、直結駆動経路にて走行中と判断した場合はステップS5に進む。
ステップS2では、無段変速経路から直結駆動経路への切換え条件が成立したかを判断する。無段変速経路から直結駆動経路への切換え条件は、例えば、以下の条件がすべて成立したときに成立したと判断する。
・切換えマップ上で実走行状態が無段→直結切換え線を左側領域から右側領域に横切った。
・無段変速機構140のプーリ比が最Highプーリ比である。
・スポーツ走行中ではない。
・伝達経路を無段変速経路から直結駆動経路に切り換えたとしても駆動力が不足しない。
無段変速機構140のプーリ比が最Highプーリ比であることを条件とするのは、切換え時のショックを低減するためと、直結駆動経路は無段変速機構140が最Highプーリ比にあるときの無段変速機構140におけるフリクションを低減することを目的として設けられた経路だからである。
スポーツ走行中かは、セレクトレバーの位置(例えば、セレクトレバーがSレンジにある場合)、その他のスイッチの動作状態(セレクトレバーとは別に設けられるスポーツ走行スイッチがONの場合)、あるいは車両挙動によって判断する。
また、駆動力が不足しないかは、R/L線から求まるそのときの車速Vspにおける許容最小ユニット変速比を用いて判断し、直結駆動用ギヤ列120の変速比が許容最小ユニット変速比よりも大きい場合は駆動力が不足しないと判断する。
なお、駆動力が不足しないかの判断は、R/L線を用いる方法のほか、走行抵抗を車速Vspと路面勾配とに基づき算出し、そのときのエンジン200のトルクと直結駆動用ギヤ列120の変速比から決まる駆動力が走行抵抗を上回るかを判断することで判断するようにしてもよい。
無段変速経路から直結駆動経路への切換え条件が成立したと判断した場合はステップS3に進み、そうでない場合はステップS2を繰り返す。
ステップS3では、クラッチの掛換え制御により伝達経路を無段変速経路から直結駆動経路に切り換える処理を実行する。具体的には、前進クラッチFWD/Cを解放しつつハイクラッチH/Cを締結し、伝達経路を形成するクラッチを掛け換える。
ステップS4では、伝達経路の切換えが完了しているかを判断し、切換えが完了している場合はステップS5に進む。そうでない場合はステップS3、S4を繰り返す。
一方、ステップS5〜S8は、伝達経路として直結駆動経路が用いられているときの制御である。
ステップS5では、無段変速機構140のプーリ比を、そのときの車速Vspと待機線によって決まる待機プーリ比に制御する。
ステップS6では、直結駆動経路から無段変速経路への切換え条件が成立したかを判断する。直結駆動経路から無段変速経路への切換え条件は、例えば、切換えマップ上で実走行状態が直結→無段切換え線を右側領域から左側領域に横切ったときに成立したと判断する。
直結駆動経路から無段変速経路への切換え条件が成立したと判断した場合はステップS7に進み、そうでない場合はステップS5、S6を繰り返す。この繰返しにより、直結駆動経路が用いられている間は、無段変速機構140のプーリ比が待機プーリ比に制御される。
ステップS7では、伝達経路を直結駆動経路から無段変速経路に切り換える処理を行う。この処理は図7Bに示す処理により行われる。
図7Bに示す処理によれば、まず、ステップS71で、スロットル開度TVOに基づきアクセルペダルの急踏込みがあったかを判断する。アクセルペダルの急踏込みがあったかは、例えば、スロットル開度TVOの変化(変化量、変化速度)から判断することができるが、アクセルペダルの踏込み量を直接検出して判断してもよい。
アクセルペダルの急踏込みがあったと判断した場合は、ステップS72に進み、同期制御により伝達経路を直結駆動経路から無段変速経路に切り換える処理を実行する。具体的には、無段変速機構140のプーリ比が実走行状態に応じて決まる目標プーリ比となるように無段変速機構140の変速を開始するとともに、ハイクラッチH/Cを解放して変速機100を一時的にエンジン200の出力回転が出力軸に伝達されないニュートラル状態とし、この状態でエンジン200の回転速度を無段変速機構140のプライマリ回転速度Priに同期させる同期制御を開始する。そして、無段変速機構140のプーリ比が目標プーリ比になり、かつ、エンジン200の回転速度が無段変速機構140のプライマリ回転速度Priに同期したら、前進クラッチFWD/Cを締結する。
これに対し、アクセルペダルの急踏込みがなかったと判断した場合は、ステップS73に進み、掛換え制御により伝達経路を直結駆動経路から無段変速経路に切り換える処理を実行する。具体的には、無段変速機構140のプーリ比が実走行状態に応じて決まる目標プーリ比となるように無段変速機構140の変速を行い、その後、前進クラッチFWD/Cを解放するとともにハイクラッチH/Cを締結することで伝達経路を形成するクラッチを掛け換える。
図7Aに戻り、ステップS8では、伝達経路の切換えが完了しているかを判断し、切換えが完了している場合はステップSS1に戻り。そうでない場合はステップS7、S8を繰り返す。
続いて、上記制御を行うことによる作用効果について説明する。
図8Aは、無段変速経路が選択されているときに車速Vspが増大し、実走行状態がX11からX12に変化して無段→直結切換え線を横切った場合を示しており、図8Bはこのときに対応するタイムチャートである。
図8Bにおいて、時刻t11で、実走行状態が無段→直結切換え線を横切ると、伝達経路を無段変速経路から直結駆動経路に切り換えるとの判断がなされ、伝達経路の切換えが開始される。
この切換えは、前進クラッチFWD/Cに供給される油圧を低下させて解放するとともに、ハイクラッチH/Cに供給される油圧を上昇させて締結し、伝達経路を形成するクラッチを掛け換えることにより行われる。クラッチの掛換えが進むにつれ、ユニット変速比は、無段変速機構140のプーリ比から直結駆動用ギヤ列120の変速比まで変化し、エンジン200の回転速度もこれに合わせて変化する。
時刻t12でクラッチの掛換えが終わり、伝達経路の切換えが完了すると、以後、無段変速機構140のプーリ比は、車速Vspと待機線によって決まる待機プーリ比に制御される。
図9Aは、直結駆動経路が選択されているときにアクセルペダルがゆっくりと踏み込まれ、実走行状態がX21からX22に変化して直結→無段切換え線を横切った場合を示しており、図9Bはこのときに対応するタイムチャートである。
図9Bにおいて、時刻t21で、実走行状態が直結→無段切換え線を横切ると、伝達経路を直結駆動経路から無段変速経路に切り換えるとの判断がなされ、伝達経路の切換えが開始される。
切換えでは、まず、無段変速機構140のプーリ比が実走行状態に応じた目標プーリ比に制御される。直結駆動経路が用いられている間は無段変速機構140のプーリ比が予め待機プーリ比に制御されているのでプーリ比の変更量は最小限に抑えられ、この例では変更量ゼロである。次いで、ハイクラッチH/Cに供給される油圧を低下させて解放するとともに前進クラッチFWD/Cに供給される油圧を上昇させて締結し、伝達経路を形成するクラッチの掛換えを開始する。
クラッチの掛換えが進むにつれ、ユニット変速比は、直結駆動用ギヤ列120の変速比から無段変速機構140のプーリ比まで変化し、エンジン200の回転速度もこれに合わせて変化する。
時刻t22でクラッチの掛換えが終わり、伝達経路の切換えが完了すると、以後、無段変速機構140のプーリ比は実走行状態に応じて決まる目標プーリ比に制御される。
このように、上記制御によれば、直結駆動経路が用いられている間、無段変速機構140のプーリ比が、伝達経路の切換えが予定されている車両の走行状態に対応する待機プーリ比に予め制御されているので、伝達経路の切換え時の無段変速機構140のプーリ比の変更量が少なくなり、伝達経路の切換え応答性を向上することができる(請求項1〜3、5に対応)。
特に、ゆっくりアクセルが踏み込まれることにより、あるいは、車速Vspが低下することにより伝達経路が切り換えられる場合は、待機プーリ比と実走行状態に基づいて設定される目標プーリ比とが一致し、伝達経路の切換え前後で無段変速機構140を変速させる必要がなくなるので、切換え応答性の向上効果が大きい。
図10Aは、直結駆動経路が選択されているときにアクセルペダルが急激に最大量まで踏み込まれ、実走行状態がX31からX32に変化して直結→無段切換え線を横切った場合を示しており、図10Bはこのときに対応するタイムチャートである。
図10Bにおいて、時刻t31で、実走行状態が直結→無段切換え線を横切ると、伝達経路を直結駆動経路から無段変速経路に切り換えるとの判断がなされ、伝達経路の切換えが開始される。
切換えでは、まず、無段変速機構140のプーリ比の変更が開始される。このときの目標プーリ比は実走行状態に応じて決まるプーリ比である。
次いで、時刻t32でハイクラッチH/Cに供給される油圧が下げられ、ハイクラッチH/Cが解放される。ハイクラッチH/Cが解放されて変速機100がニュートラル状態になると、エンジン200の回転速度をプライマリ回転速度Priに等しくする同期制御が開始される。
無段変速機構140の変速が完了し、かつ、エンジン200の回転速度がプライマリ回転速度Priに同期したら、前進クラッチFWD/Cに供給される油圧を上昇させ、前進クラッチFWD/Cの締結が開始される。
時刻t33で前進クラッチFWD/Cの締結が完了し、伝達経路の切換えが完了すると、以後、無段変速機構140のプーリ比は実走行状態に応じて決まる目標プーリ比に制御される。
直結駆動経路が用いられている間は、無段変速機構140のプーリ比は待機線上のプーリ比に制御される。アクセルペダルが急激に踏み込まれて伝達経路が直結駆動経路から無段変速経路に切り換えられる場合は、無段変速機構140の目標プーリ比がLow側に大幅に変更されるので、無段変速機構140のプーリ比の変更量が大きくなる。
しかしながら、上記制御によれば、このよう場合は同期制御が行われるので、無段変速機構140の変速に要する時間が掛換え制御を行う場合に比べて短くなり、伝達経路切換えの応答性を向上することができる(請求項4に対応)。
なお、図10Bに示す例で、無段変速機構140の変速を開始する時点をハイクラッチH/Cの解放を開始する時点よりも早くなるように設定しているのは、仮に、両者の開始時点を同じタイミングにすると、エンジン200の回転速度が無段変速機構140のプライマリ回転速度Priと同期するまでに無段変速機構140の変速が完了しない場合は無段変速機構140の変速が完了するまで前進クラッチFWD/Cを締結できず、変速機100がニュートラル状態のまま待つ必要があり、空走時間が長くなって運転性が悪化するからである。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、上記実施形態では、直結駆動用ギヤ列120の変速比を無段変速機構140の最Highプーリ比よりもHigh側になるように設定しているが、これに限定されるものではなく、直結駆動用ギヤ列120の変速比を無段変速機構140の最Highプーリ比に等しく、あるいは、これよりもLow側に設定したものに対しても本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、直結駆動経路から無段変速経路への切換えで同期制御を行う際、空走時間を短くするために、無段変速機構140の変速を先に開始し、その後、ハイクラッチH/Cの油圧低下を開始しているが、これに限定されるものではない。例えば、ハイクラッチH/Cが解放されるまでの時間とハイクラッチH/Cが解放されてからエンジン200の回転速度をプライマリ回転速度Priに同期させるのに要する時間との合計よりも無段変速機構140の変速が完了するまでの時間が短い場合は、無段変速機構140の変速とハイクラッチH/Cの油圧低下を同時に開始してもよい。あるいは、無段変速機構140の変速が完了するまでの時間に応じてハイクラッチH/Cの油圧低下を開始するタイミングを設定してもよい。
また、上記実施形態では、アクセルペダルの急踏込みにより直結駆動経路から無段変速経路に切り換えられるときに同期制御を行うが、同期制御は必須ではなく、例えば、アクセルペダルをゆっくりと踏み込んだ場合と同様に、無段変速機構140のプーリ比を実走行状態に応じて決まる目標プーリ比に制御した後にクラッチの掛換えを行うものであってもよい。
また、上記実施形態は、無段変速機構140としてベルト式無段変速機構を備えているが、無段変速機構140は変速比を無段階に変更することができればその他の機構(例えば、トロイダル式無段変速機構)であってもよい。
本発明の実施形態に係る変速機100の概略構成図である。 無段変速経路を示した図である。 直結駆動経路を示した図である。 変速機コントローラ300の内部構成を示した図である。 無段変速機構140の変速制御に用いられる変速マップである。 伝達経路の切換えを判定する伝達切換えマップである。 待機線の設定方法を説明するための図である。 変速制御プログラムのメインルーチンの内容を示したフローチャートである。 変速制御プログラムのサブルーチンの内容を示したフローチャートである。 無段変速経路が選択されているときに車速Vspが増大し、実走行状態が無段→直結切換え線を横切った場合の動作を説明するための図である。 図8Aに対応するタイムチャートである。 直結駆動経路が選択されているときにアクセルペダルがゆっくりと踏み込まれ、実走行状態が直結→無段切換え線を横切った場合の動作を説明するための図である。 図9Aに対応するタイムチャートである。 直結駆動経路が選択されているときにアクセルペダルが急激に最大量まで踏み込まれ、実走行状態が直結→無段切換え線を横切った場合の動作を説明するための図である。 図10Aに対応するタイムチャートである。
符号の説明
100 変速機
120 直結駆動用ギヤ列(直結駆動機構)
130 切換え機構
140 無段変速機構
200 エンジン(原動機)
300 変速機コントローラ(切換え制御手段、無段変速機構変速制御手段、待機中変速制御手段、急踏込み判断手段)
302 記憶装置(変速マップ記憶手段、切換えマップ記憶手段)

Claims (3)

  1. 原動機を備えた車両に搭載され、前記原動機から入力される回転駆動力を変速して出力軸に伝達する伝達経路として、変速比を無段階に変更する無段変速機構を経由する無段変速経路と、変速比固定の直結駆動機構を経由する直結駆動経路と、を並列に有し、切換え機構により前記伝達経路を切り換える変速機であって、
    前記車両の現在の走行状態(以下、「実走行状態」という。)に基づいて前記伝達経路の切換えを判断し、該判断に基づき前記切換え機構を制御する切換え制御手段と、
    前記無段変速経路が用いられている間、前記実走行状態に基づいて前記無段変速機構の目標変速比を設定し、前記無段変速機構の変速比を前記目標変速比に制御する無段変速機構変速制御手段と、
    前記直結駆動経路が用いられている間、前記切換え制御手段により前記伝達経路が前記直結駆動経路から前記無段変速経路に切り換えられることが予定されている前記車両の走行状態(以下、「切換え予定走行状態」という。)に基づき前記無段変速機構の待機変速比を設定し、前記無段変速機構の変速比を前記待機変速比に制御する待機中変速制御手段と、
    を備え、
    前記切換え予定走行状態が、現在の車速で前記切換え制御手段により前記伝達経路が前記直結駆動経路から前記無段変速経路に切り換えることが予定されている前記車両の走行状態であり、
    前記走行状態が、車速と前記原動機のスロットル開度とで定義される走行状態であり、
    前記走行状態と前記無段変速機構の目標変速比との関係を規定する変速マップを記憶する変速マップ記憶手段と、
    前記走行状態に基づき前記無段変速経路と前記直結駆動経路とのいずれを用いるかを規定する切換えマップを記憶する切換えマップ記憶手段と、
    をさらに備え、
    前記切換え制御手段が、前記実走行状態に基づき前記切換えマップを参照することで前記伝達経路との切換えを判断し、
    前記無段変速機構変速制御手段が、前記無段変速経路が用いられている間、前記実走行状態に基づき前記変速マップを参照することで前記目標変速比を設定し、
    前記待機中変速制御手段が、前記直結駆動経路が用いられている間、前記切換え予定走行状態を、現在の車速と、前記切換えマップにより現在の車速で前記直結駆動経路から前記無段変速経路への切換えが予定されているスロットル開度とで定義し、前記切換え予定走行状態に基づき前記変速マップを参照して前記待機変速比を設定する、
    ことを特徴とする変速機。
  2. 請求項1に記載の変速機であって、
    前記切換え制御手段により前記直結駆動経路から前記無段変速経路への切換えが判断されたときに、前記スロットル開度の変化に基づきアクセルペダルの急踏込みがあったかを判断する急踏込み判断手段を備え、
    前記切換え制御手段が、
    前記急踏込み判断手段により前記アクセルペダルの急踏込みがあったと判断された場合は、前記実走行状態に基づき前記変速マップを参照して前記目標変速比を設定して前記無段変速機構の変速比を前記目標変速比とする変速制御を開始し、かつ、前記変速機を前記原動機からの回転駆動力を前記出力軸に伝達しないニュートラル状態として前記原動機の回転速度を前記無段変速機構の入力側回転速度に同期させる同期制御を開始し、
    前記無段変速機構の変速比が前記目標変速比となり、かつ、前記原動機の回転速度が前記無段変速機構の入力側回転速度に同期してから、前記伝達経路を前記無段変速経路に切り換えるよう前記切換え機構を制御する、
    ことを特徴とする変速機。
  3. 原動機を備えた車両に搭載され、前記原動機から入力される回転駆動力を変速して出力軸に伝達する伝達経路として、変速比を無段階に変更する無段変速機構を経由する無段変速経路と、変速比固定の直結駆動機構を経由する直結駆動経路と、を並列に有し、切換え機構により前記伝達経路を切り換える変速機の制御方法であって、
    前記車両の現在の走行状態(以下、「実走行状態」という。)に基づいて前記伝達経路の切換えを判断し、該判断に基づき前記切換え機構を制御する切換え制御手順と、
    前記無段変速経路が用いられている間、前記実走行状態に基づいて前記無段変速機構の目標変速比を設定し、前記無段変速機構の変速比を前記目標変速比に制御する無段変速機構変速制御手順と、
    前記直結駆動経路が用いられている間、前記切換え制御手順により前記伝達経路が前記直結駆動経路から前記無段変速経路に切り換えられることが予定されている前記車両の走行状態に基づき前記無段変速機構の待機変速比を設定し、前記無段変速機構の変速比を前記待機変速比に制御する待機中変速制御手順と、
    を含み、
    前記切換え予定走行状態が、現在の車速で前記切換え制御手順により前記伝達経路が前記直結駆動経路から前記無段変速経路に切り換えることが予定されている前記車両の走行状態であり、
    前記走行状態が、車速と前記原動機のスロットル開度とで定義される走行状態であり、
    前記走行状態と前記無段変速機構の目標変速比との関係を規定する変速マップを記憶する変速マップ記憶手順と、
    前記走行状態に基づき前記無段変速経路と前記直結駆動経路とのいずれを用いるかを規定する切換えマップを記憶する切換えマップ記憶手順と、
    をさらに含み、
    前記切換え制御手順が、前記実走行状態に基づき前記切換えマップを参照することで前記伝達経路との切換えを判断し、
    前記無段変速機構変速制御手順が、前記無段変速経路が用いられている間、前記実走行状態に基づき前記変速マップを参照することで前記目標変速比を設定し、
    前記待機中変速制御手順が、前記直結駆動経路が用いられている間、前記切換え予定走行状態を、現在の車速と、前記切換えマップにより現在の車速で前記直結駆動経路から前記無段変速経路への切換えが予定されているスロットル開度とで定義し、前記切換え予定走行状態に基づき前記変速マップを参照して前記待機変速比を設定する、
    ことを特徴とする変速機の制御方法。
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