JP3680718B2 - 変速比無限大無段変速機の制御装置 - Google Patents

変速比無限大無段変速機の制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両などに採用される変速比無限大無段変速機の制御装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から車両の変速機として、トロイダル型の無段変速機が知られており、このような無段変速機の変速領域をさらに拡大するために、無段変速機に一定変速機と遊星歯車機構を組み合わせて変速比を無限大まで制御可能とする変速比無限大無段変速機が知られており、例えば、特開平10−267117号公報などが知られている。
【0003】
これは、エンジンに連結される変速比無限大無段変速機のユニット入力軸に変速比を連続的に変更可能なトロイダル型の無段変速機と、一定変速機(減速機)を並列的に連結するとともに、これらの出力軸を遊星歯車機構で選択的に結合したもので、図11に示すように、動力循環モードクラッチを接続する一方、直結モードクラッチを解放することにより、無段変速機と一定変速機の変速比の差に応じて、ユニット変速比(図中IVT比iiでユニット入力軸回転数/ユニット出力軸回転数で、以下、IVT比iiとする)を負の値から正の値まで変速比無限大(=ギアードニュートラルポイントGNPという)を含んで連続的に変速制御を行う動力循環モードと、動力循環モードクラッチを解放する一方、直結モードクラッチを接続して無段変速機の変速比ic(以下、CVT比icとする)に応じて変速制御を行う直結モードを選択的に使用することができる。なお、図11は、IVT比iiの逆数と、CVT比icの関係を示す。
【0004】
上記変速比無限大無段変速機では、動力循環モードクラッチと直結モードクラッチを油圧式クラッチで構成しており、動力循環モードと直結モードを切り換える回転同期点RSPでは、解放中のクラッチへ供給する油圧を徐々に増大すると同時に、締結中のクラッチへ供給する油圧を徐々に減少して、締結するクラッチの切り換えを行って、動力循環モードと直結モードの切り換えを行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の変速比無限大無段変速機においては、動力循環モードクラッチは動力循環モードにある場合は油圧によって完全に締結される一方、変速比はトロイダル型の無段変速機の伝達トルクを制御するステップモータ等のアクチュエータの指令値のみによって決まるため、減速時に、例えばギアードニュートラルポイントGNP側へのアクチュエータの戻しが早すぎたりすると、エンジンブレーキが過剰になってしまう。
【0006】
そこで本発明は、少なくとも動力循環モードクラッチに、伝達するトルクの方向が変化した場合にトルクの伝達を遮断可能な電磁式ツーウェイクラッチを採用して、このような問題を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、変速比を連続的に変更可能なトロイダル型無段変速機構と一定変速機構とをユニット入力軸にそれぞれ連結するとともに、トロイダル型無段変速機構と一定変速機構の出力軸を遊星歯車機構、動力循環モードクラッチ及び直結モードクラッチを介してユニット出力軸に連結した変速比無限大無段変速機と、運転状態に応じて、トロイダル型無段変速機構と一定変速機構と遊星歯車機構に応じたユニット変速比でユニット出力軸を駆動する動力循環モードまたはトロイダル型無段変速機構の変速比でユニット出力軸を駆動する直結モードを選択するべく動力循環モードクラッチおよび直結モードクラッチの接続を切り替えるクラッチ制御手段と、運転状態に応じてトロイダル型無段変速機構の伝達トルクを制御する伝達トルク制御手段とを備えた変速比無限大無段変速機の制御装置において、前記動力循環モードクラッチを、通電状態では駆動側または被駆動側の両方向でのトルクを伝達するとともに、通電が遮断されると伝達するトルクの方向が維持されるときにトルクの伝達を継続し、伝達するトルクの方向が変化したときにトルクの伝達を遮断する電磁式ツーウェイクラッチで構成し、前記動力循環モードクラッチの前後要素の回転数をそれぞれ直接または間接的に検出するクラッチ前後要素回転数検出手段を備え、前記動力循環モードの運転を行う場合に、動力循環モードクラッチの前後要素の回転数を比較して、前後要素のうち、駆動側の要素の回転数が被駆動側の回転数より大きくなったときに、一時的に動力循環モードクラッチに通電する通電制御手段を設けた。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、前記通電制御手段は、動力循環モードクラッチのユニット入力軸側にある前側要素の回転数をN1、ユニット出力軸側にある後側要素の回転数をN2とした場合、前進走行ではN1>N2、後退走行ではN1<N2になったときに通電する。
【0009】
第3の発明は、変速比を連続的に変更可能なトロイダル型無段変速機構と一定変速機構とをユニット入力軸にそれぞれ連結するとともに、トロイダル型無段変速機構と一定変速機構の出力軸を遊星歯車機構、動力循環モードクラッチ及び直結モードクラッチを介してユニット出力軸に連結した変速比無限大無段変速機と、運転状態に応じて、トロイダル型無段変速機構と一定変速機構と遊星歯車機構に応じたユニット変速比でユニット出力軸を駆動する動力循環モードまたはトロイダル型無段変速機構の変速比でユニット出力軸を駆動する直結モードを選択するべく動力循環モードクラッチおよび直結モードクラッチの接続を切り替えるクラッチ制御手段と、運転状態に応じてトロイダル型無段変速機構の伝達トルクを制御する伝達トルク制御手段とを備えた変速比無限大無段変速機の制御装置において、前記動力循環モードクラッチを、通電状態では駆動側または被駆動側の両方向でのトルクを伝達するとともに、通電が遮断されると伝達するトルクの方向が維持されるときにトルクの伝達を継続し、伝達するトルクの方向が変化したときにトルクの伝達を遮断する電磁式ツーウェイクラッチで構成し、前記動力循環モードクラッチの前後要素の回転数をそれぞれ直接または間接的に検出するクラッチ前後要素回転数検出手段を備え、前記動力循環モードの運転を行う場合に、動力循環モードクラッチの前後要素の回転数を比較して、前後要素のうち、駆動側の要素の回転数が被駆動側の回転数より大きくなる直前より、一時的に動力循環モードクラッチに通電する通電制御手段を設けた。
【0010】
第4の発明は、第3の発明において、前記通電制御手段は、動力循環モードクラッチのユニット入力軸側にある前側要素の回転数をN1、ユニット出力軸側にある後側要素の回転数をN2、許容回転数をαとした場合、前進走行ではN1≦N2−αからN1>N2−αへ、後退走行ではN1≧N2+αからN1<N2+αへ移行したときに通電する。
【0011】
【発明の効果】
第1の発明では、動力循環モードクラッチを構成する電磁式ツーウェイクラッチは、通電することで駆動側と被駆動のトルクを選択的に伝達するワンウェイクラッチとして動作し、トルクを伝達している際に非通電にしても、トルクが入力されている限り、トルク伝達を継続するという特性があり、この動力循環モードクラッチの前後要素の回転数を比較して、前後要素のうち、駆動側の要素の回転数が被駆動側の回転数より大きくなったときに、一時的に動力循環モードクラッチに通電することにより、クリープ発進時、加速時、再加速時にクリープトルク、ドライブトルクを適切に伝達することができ、また電力の消費を低減でき、燃費の向上が図れる。
【0012】
また、前進走行のクリープ時等に、トロイダル型無段変速機構の伝達トルクを制御するアクチュエータの制御が正しく行われず、伝達トルクの方向が逆転する減速時に、ギアードニュートラルポイント側へのアクチュエータの戻しが早すぎたりしても、コーストトルクは伝達されず、過剰なエンジンブレーキは生じない。
【0013】
第2の発明では、前進走行、後退走行におけるクリープ発進時、加速時、再加速時にクリープトルク、ドライブトルクを適切に伝達することができ、前進走行、後退走行を的確に行える。
【0014】
第3、第4の発明では、駆動トルクの伝達が行われる前に、動力循環モードクラッチへ通電して動力循環モードクラッチを締結することにより、クリープ発進時、再加速時に、動力循環モードクラッチが締結した瞬間にエンジン回転数が急低下することによる締結ショックを確実に防止できる。
【0015】
【実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0016】
図1〜図7は、トロイダル型の無段変速機構により変速比無限大無段変速機を構成した場合に、本発明を適用した一例を示す。
【0017】
図1、図2に示すように、エンジン(図示せず)のクランクシャフト13に連結される変速比無限大無段変速機のユニット入力軸1aに、変速比を連続的に変更可能なトロイダル型の無段変速機構2と、ギア3a、ギア3bから構成された一定変速機構3(減速機)を並列的に連結し、これらの出力軸4、3cをユニット出力軸6上に配設するとともに遊星歯車機構5で連結したもので、無段変速機構2の出力軸4は遊星歯車機構5のサンギア5aに、一定変速機構3の出力軸3cは動力循環モードクラッチ9を介して遊星歯車機構5のキャリア5bにそれぞれ連結される。
【0018】
一端にサンギア5aを形成した無段変速機出力軸4は、スプロケット4a及びチェーン4bを介して無段変速機構2の駆動力を受けるとともに、ユニット出力軸6に対して相対回転自在に軸支されている。
【0019】
この無段変速機出力軸4の他端には、電磁式ツーウェイクラッチで構成された直結モードクラッチ10が配設され、この直結モードクラッチ10の締結、解放に応じて無段変速機出力軸4は、変速比無限大無段変速機の出力軸であるユニット出力軸6へ選択的に結合される。
【0020】
一方、一定変速機構3のギア3bは、ユニット出力軸6と同軸的かつ相対回転自在に支持された一定変速機出力軸3cと結合しており、一定変速機出力軸3cは、電磁式ツーウェイクラッチで構成された動力循環モードクラッチ9を介して、遊星歯車機構5のキャリア5bと選択的に結合される。
【0021】
図1、図2において、ユニット出力軸6の図中右側には、変速機出力ギア7が設けられ、この変速機出力ギア7はディファレンシャルギア8のファイナルギア12と歯合し、ディファレンシャルギア8に結合した駆動軸11には、所定の総減速比(=ユニット変速比で、以下IVT比iiとする)で駆動力が伝達される。
【0022】
無段変速機構2は、図1に示すように、2組の入力ディスク21、出力ディスク22で、パワーローラ20、20をそれぞれ挟持、押圧するダブルキャビティのハーフトロイダル型で構成され、一対の出力ディスク22、22の間に介装された出力スプロケット2aは、チェーン4bを介してユニット入力軸1a及びCVTシャフト1bと平行して配置されたユニット出力軸6の無段変速機出力軸4に形成したスプロケット4aと連結される。
【0023】
また、図2に示すように、ユニット入力軸1aとCVTシャフト1bは、同軸的に配設されるとともに、無段変速機構2のローディングカム装置23を介して、回転方向で結合しており、ユニット入力軸1aはエンジンのクランクシャフト13に結合されるとともに、一定変速機構3のギア3aを形成しており、CVTシャフト1bは2組の入力ディスク21、21に連結されて、ユニット入力軸1aからの入力トルクに応じてローディングカム装置23が発生した軸方向の押圧力によって、図1に示したパワーローラ20、20を入出力ディスクの間で挟持、押圧することで、出力スプロケット2aとの間でトルクの伝達を行う。
【0024】
この変速比無限大無段変速機では、動力循環モードクラッチ9を解放する一方、直結モードクラッチ10を締結して無段変速機構2の変速比に応じて駆動力を伝達する直結モードと、動力循環モードクラッチ9を締結する一方、直結モードクラッチ10を解放することにより、無段変速機構2と一定変速機構3の変速比の差に応じて、図11に示すように、変速比無限大無段変速機全体のIVT比ii(ユニット入力軸1aとユニット出力軸6の変速比)を負の値から正の値まで無限大を含んでほぼ連続的に制御を行う動力循環モードとを選択的に使用することができる。
【0025】
図2に示すように、ユニット出力軸6は両端に設けた軸受を介してケーシング14、前部ケーシング15で軸支されており、図中右側の端部が、軸受17を介して前部ケーシング15に軸支される一方、図中左側の端部はテーパーローラベアリングで構成された軸受18を介して、ケーシング14の図中左側に設けた支持穴16で軸支される。
【0026】
なお、前部ケーシング15は、図中右側を開口したケーシング14を封止する部材である。
【0027】
ここで、ユニット出力軸6には、図中左側の端部から軸受18、リテーナ30、直結モードクラッチ10、スプロケット4a及び無段変速機出力軸4、遊星歯車機構5、動力循環モードクラッチ9、一定変速機構3の出力軸3c、ギア3b、そして変速機出力ギア7が順次配設される。
【0028】
<1.電磁式ツーウェイクラッチの構成>
次に、図2、図3を参照しながら、電磁式ツーウェイクラッチで構成された動力循環モードクラッチ9について説明する。
【0029】
動力循環モードクラッチ9は、筒状に形成された一定変速機出力軸3cの内周に配設される。
【0030】
図2、図3において、一定変速機出力軸3cの図中右側の端部には、フランジ部3dが形成されるとともに、このフランジ部3dにはギア3bが締結され、その内周には軸受19が介装されて、ユニット出力軸6に対して相対回転自在に軸支されている。
【0031】
そして、一定変速機出力軸3cは、図中左側の遊星歯車機構5に向けた端部を開口しており、この開口部は円筒状に形成されて、内周には円環状のロータ53を固設する。
【0032】
ロータ53は、図3に示すように、遊星歯車機構5側に向けて開口した「コ」の字状の断面を備え、このロータ53の内周には、同じく円環状の電磁コイル55を収装する。
【0033】
電磁コイル55は、支持部材55Aを介してケーシング14に固定されて、ロータ53の内周との間に所定の間隙を形成する。
【0034】
そして、一定変速機出力軸3cの中間、すなわち、ロータ53と軸受19の間には、ローラ50と選択的に係合する円形断面の内周91が形成され、この内周91が電磁式ツーウェイクラッチのアウターを構成する。以下、この内周をアウターレース91とする。
【0035】
このアウターレース91とユニット出力軸6の間には、図5(B)にも示すように、外周を多角形で構成され、内周にユニット出力軸6を挿通した筒状部材のインナーレース92が配設される。
【0036】
インナーレース92の内周とユニット出力軸6の間には、ニードルベアリング95が介装されて、インナーレース92はユニット出力軸6と相対回転自在に支持される。
【0037】
一方、インナーレース92の外周は、図5(B)に示すように、例えば、八角形で構成されて、各平面にそれぞれローラ50が配設され、各ローラ50は、保持器51によって、各平面上の所定位置となるように、周方向の位置を規制される。
【0038】
なお、図5(B)のように、ローラ50がインナーレース92外周の平面中央にある中立位置(動力を伝達しない状態で、電磁式ツーウェイクラッチの解放状態)のときには、ローラ50はアウターレース91と接触せず、後述するように、インナーレース92とアウターレース91の相対回転が許容されるように設定される。
【0039】
ここで、インナーレース92は、図2、図3に示すように、ローラ50と当接する位置よりもロータ53側(図中左側)に、外径の小さい円筒部93を突設しており、この円筒部93の内周にはスプライン94が形成されて、遊星歯車機構5のキャリア5bと連結した中間軸59と結合する。
【0040】
この中間軸59は、図3に示すように、動力循環モードクラッチ9のロータ53内周に挿通されて、上記インナーレース92とスプライン結合する円筒状の軸部と、遊星歯車機構5のキャリア5bに連結された支持部材5dと結合するフランジ部59Aから構成される。
【0041】
さらに、中間軸59の軸部内周には、ユニット出力軸6との間にニードルベアリング96を介装して相対回転自在に軸支され、また、ロータ53との間にはニードルベアリング58を介装して、動力循環モードクラッチ9のアウターレース91側、換言すれば、一定変速機出力軸3cの一端を、相対回転自在に軸支している。
【0042】
次に、多数のローラ50を収装した保持器51は、図3、図5(A)、図6(A)に示すように、インナーレース92の円筒部93の外周と対向可能な位置まで、ロータ53側へ向けて軸方向へ突出する。
【0043】
そして、保持器51とロータ53との間には、電磁コイル55の励磁状態に応じて、ロータ53と接離可能なアマーチャ54が配設される。このアマーチャ54は、内周をインナーレース92の円筒部93外周に挿通した円盤状部材で構成され、インナーレース92に対して軸方向へ変位可能かつ、円筒部93回りに相対回転可能に支持される。
【0044】
ここで、ロータ53側に突出した保持器51には、図5(A)、図6(A)に示すように、円周上の所定の位置に切り欠き51Aを形成して、後述するスイッチバネ52と連結部材57の凸部52B、57Bと係合する。
【0045】
この保持器51に形成された切り欠き51Aと係合するスイッチバネ52及び連結部材57は、図3に示すように、内周がインナーレース92の円筒部93の外周に挿通されて、インナーレース92に対して相対回転可能に支持され、多角形の外周を備えたインナーレース92の端面92Aから、スイッチバネ52、連結部材57の順で配設される。
【0046】
まず、スイッチバネ52は、図5(A)に示すように、円環の一部に切り欠き52Aを備えた可撓性部材で構成され、切り欠き51Aを挟んだ両側には、外周に向けて突出した凸部52B、52Bが形成され、いわゆる、スナップリング状に構成される。なお、スイッチバネ52の付勢力は、切り欠き52Aが広がる方向へ作用する。
【0047】
さらに、インナーレース92の端面92Aからは、凸部52B、52Bの外側に当接する一対のピン92B、92Bが突設されて、スイッチバネ52はこれらピン92B、92Bの内側から外側へ向けて付勢されている。
【0048】
そして、ピン92B、92Bの間から外周へ突出したスイッチバネ52の凸部52B、52Bが、保持器51の切り欠き51A、51Aと係合する。
【0049】
なお、ピン92B、92Bは、後述するように電磁コイル55が非励磁かつ無負荷のときに、図5(B)に示すように、ローラ50がインナーレース92の平面の中央に位置する中立位置(ローラ50がアウターレース91と接触しない位置で、動力循環モードクラッチ9の解放位置)となるように、スイッチバネ52の付勢力によって保持器51を案内する。
【0050】
次に、図3において、スイッチバネ52のアマーチャ54側に配置された連結部材57は、図6(A)に示すように、内周を円筒部93へ挿通した環状部材に、切り欠き51Aの位置に応じて外周へ突出した凸部57B、57Bを形成したもので、さらに、凸部57Bからは、図3に示すように、ロータ53側へ突出した爪部57Aが形成される。
【0051】
この爪部57Aは、図3に示すように、アマーチャ54に形成された孔部54Aに係合し、アマーチャ54がロータ53へ吸着したときには、ロータ53の回転、換言すればアウターレース91の回転に応じて爪部57Aが駆動され、連結部材57はロータ53の回転を、切り欠き51Aを介して保持器51へ伝達する。
【0052】
以上のように構成された動力循環モードクラッチ9の動作について、図3、図5及び図6を参照しながら説明する。
【0053】
図3において、電磁コイル55が非励磁(非通電)のときには、アマーチャ54はロータ53から離れており、連結部材57は図6(A)のように、保持器51の切り欠き51A、51Aの間に位置する。
【0054】
このとき、図5(A)に示すように、スイッチバネ52は、その付勢力によって凸部52B、52Bがインナーレース92のピン92B、92Bに係止された位置を保持し、凸部52B、52Bと係合する保持器51は、ローラ50がインナーレース92の平面の中央に位置する中立位置へ案内される。
【0055】
この中立位置では、ローラ50はアウターレース91と接触しておらず、アウターレース91とインナーレース92は相対回転可能となり、これが動力循環モードクラッチ9の解放状態となる。
【0056】
一方、電磁コイル55が励磁(通電)されると、アマーチャ54がロータ53に吸着されて、アウターレース91の回転が連結部材57を介して保持器51へ伝達される。
【0057】
例えば、図6に示すように、アウターレース91が図中反時計回りに回転している場合、電磁コイル55の励磁によって連結部材57も反時計回りに回動して、図6(B)のように、凸部57Bが保持器51の切り欠き51Aを反時計回りに押圧する。
【0058】
保持器51の反時計回りへの回動によって、ローラ50は、図7(B)に示すように、インナーレース92外周の平面上で、中央部から隣の平面へ向けて転動し、ローラ50がアウターレース91と接触すると、アウターレース91の回転によってローラ50は、インナーレース92とアウターレース91に挟まれた状態になって、アウターレース91からのトルクをインナーレース92へ伝達し、動力循環モードクラッチ9は締結状態となる。
【0059】
このとき、スイッチバネ52は、図7(A)に示すように、保持器51の反時計回りへの回動に応じて撓み、図中左側の凸部52Bがピン92Bに係止される一方、図中右側の凸部52Bは、保持器51の切り欠き51Aに押圧されてスイッチバネ52の切り欠き52Aを縮小した状態を維持する。
【0060】
この締結状態で、電磁コイル55の励磁を中止しても、アウターレース91からインナーレース92へ向けてトルクが伝達されている間は、アウターレース91のトルクによって、ローラ50がインナーレース92の平面とアウターレース91との間に食い込んでいるため、動力循環モードクラッチ9は締結状態を継続することができる。
【0061】
そして、アウターレース91からのトルクが無くなった時点、または、インナーレース92側からアウターレース91へ向けてトルクを伝達しようとした時点で、スイッチバネ52の付勢力によってローラ50は、上記図5の中立位置へ戻り、動力循環モードクラッチ9は解放状態となる。
【0062】
なお、上記図5〜図7においては、アウターレース91からインナーレース92へトルクを伝達する場合について述べたが、インナーレース92からアウターレース91へトルクの伝達を行うこともでき、上記と同様に、電磁コイル55を励磁すると、図6(B)、図7とは逆に連結部材57、保持器51が回動し、ローラ50が図中右側へ移動してインナーレース92の平面とアウターレース91との間に挟まれて、インナーレース92からアウターレース91へトルクを伝達することができる。
【0063】
また、図6では、アウターレース91が反時計回りに回転している場合について述べたが、図示はしないが、アウターレース91が時計回りに回転している場合でも、上記と同様にインナーレース92との間でトルクの伝達を行うことができ、それぞれの回転方向で、ワンウェイクラッチとして作用する。
【0064】
以上のように、電磁式ツーウェイクラッチで構成された動力循環モードクラッチ9は、電磁コイル55の励磁によって、アウターレース91とインナーレース92との間でトルクの伝達を行うことができるのである。
【0065】
次に、無段変速機出力軸4とユニット出力軸6との間に介装された直結モードクラッチ10について、図4を参照しながら説明する。
【0066】
直結モードクラッチ10は、動力循環モードクラッチ9と同様の電磁式ツーウェイクラッチで構成されており、配設位置と入出力の部材が異なる。
【0067】
直結モードクラッチ10は、筒状に形成されたアウターレース191の内周に収装される。
【0068】
アウターレース191は、その一端が無段変速機出力ギア4aを介して無段変速機出力軸4と結合するとともに、図中左側のリテーナ30に面した端部を開口しており、この端部内周には円環状のロータ153を固設している。
【0069】
ロータ153は、図4に示すように、リテーナ30側に向けて開口した「コ」の字状の断面を備え、このロータ153の内周には、同じく円環状の電磁コイル155を収装する。
【0070】
電磁コイル155は、支持部材155Aを介してケーシング14に固定され、ロータ153の内周との間に所定の間隙を形成する。
【0071】
なお、ロータ153の内周とリテーナ30との間には、ニードルベアリング158が介装されて、ロータ153及びアウターレース191は、ケーシング14に固定されたリテーナ30に対して相対回転自在に支持される。
【0072】
そして、アウターレース191の中間、すなわち、ロータ153と無段変速機出力ギア4a側の間には、ローラ150と選択的に係合する円形断面の内周が形成される。
【0073】
このアウターレース191とユニット出力軸6の間には、上記動力循環モードクラッチ9と同様に、外周を多角形で構成され、内周にユニット出力軸6を挿通した筒状部材のインナーレース192が配設される。
【0074】
インナーレース192の内周とユニット出力軸6は、スプライン194を介して結合され、インナーレース192はユニット出力軸6と一体となって回転する。
【0075】
インナーレース192の外周は、上記動力循環モードクラッチ9のインナーレース92と同じく、図5に示すように、例えば、八角形で構成されて、各平面にそれぞれローラ150が配設され、各ローラ150は、保持器151によって、各平面上の所定位置となるように、周方向の位置を規制される。
【0076】
ここで、インナーレース192は、図2、図4に示すように、ローラ50と当接する位置よりもロータ153側(図中左側)に、外径の小さい円筒部193を突設する。
【0077】
次に、多数のローラ150を収装した保持器151は、インナーレース192の円筒部193の外周と対向可能な位置まで、ロータ153側へ向けて突出する。
【0078】
そして、保持器151とロータ153との間には、電磁コイル155の励磁に応じて、ロータ153と接離可能なアマーチャ154が配設される。
【0079】
このアマーチャ154は、内周をインナーレース192の円筒部193に挿通した環状部材で構成され、インナーレース192に対して軸方向へ変位可能かつ、円筒部193回りに相対回転可能に支持される。
【0080】
ここで、ロータ153側に突出した保持器151には、図5(A)、図6(A)に示したように、円周上の所定の位置に切り欠き151Aを形成して、上記動力循環モードクラッチ9と同様のスイッチバネ52及び連結部材57の凸部と係合する。
【0081】
この保持器151に形成された切り欠き51Aと係合するスイッチバネ52及び連結部材57は、内周がインナーレース192の円筒部193に挿通されて、インナーレース192に対して相対回転可能に支持され、多角形の外周を備えたインナーレース192の端面192Aから、スイッチバネ52、連結部材57の順で配設される。
【0082】
なお、スイッチバネ52及び連結部材57は、上記動力循環モードクラッチ9と同様に構成される。
【0083】
次に、図4において、スイッチバネ52のアマーチャ154側に配置された連結部材57も、動力循環モードクラッチ9と同様に、ロータ153側へ突出した爪部57Aが形成される。
【0084】
この爪部57Aは、アマーチャ154に形成された孔部154Aに係合し、アマーチャ154がロータ153へ吸着したときには、ロータ153の回転、換言すればアウターレース191の回転に応じて爪部57Aが駆動され、連結部材57はロータ153の回転を、切り欠き51Aを介して保持器151へ伝達する。
【0085】
この直結モードクラッチ10も、動力循環モードクラッチ9と同様に作動し、電磁コイル155を励磁することにより、アマーチャ154がロータ153に吸着され、連結部材57を介してスイッチバネ52を撓ませながら保持器151を、インナーレース192に対して相対的に回動させることで、ローラ150をインナーレース192外周の平面と、アウターレース191の内周で挟み込むことで、アウターレース191からインナーレース192へトルクを伝達して、直結モードクラッチ10を締結状態にする。
【0086】
一方、電磁コイル155が非励磁かつほぼ無負荷のときには、上記動力循環モードクラッチ9と同様に、スイッチバネ52が中立位置へ戻って、直結モードクラッチ10を解放することができる。
【0087】
以上のように、動力循環モードクラッチ9及び直結モードクラッチ10を電磁式ツーウェイクラッチで構成することにより、電磁コイル55を励磁(通電)する一方、電磁コイル155を非励磁(非通電)とすることで、動力循環モードクラッチ9のみを締結状態として動力循環モードとすることができ、逆に、電磁コイル155を励磁する一方、電磁コイル55を非励磁とすることで、直結モードクラッチ10のみを締結状態として直結モードとすることができ、特に、動力循環モードと直結モードを切り換える回転同期点RSPでのクラッチの切り換えを、前記従来例のような油圧式多板クラッチに比して、迅速に行うことが可能となるのである。
【0088】
<2.変速制御機構>
図1、図2、図8、図9において、入出力ディスク21、22の対向面にはパワーローラ20、20が狭持され、パワーローラ20はトラニオン23(ローラ支持部材)に軸支されており、トラニオン23の下部に設けた軸部23Aは、油圧シリンダ40に連結されて軸方向(図中Z軸方向)へ駆動されるとともに、軸まわりで回動自在に支持されて、パワーローラ20の傾転角(≒変速比)を連続的に変更する。
【0089】
パワーローラ20を支持する複数のトラニオン23のうち、一つの軸部23Aには、パワーローラ20の傾転角とトラニオン23の軸方向変位を変速制御弁46に伝達するためプリセスカム35が配設される。
【0090】
トラニオンの軸部23Aの下端には、軸方向変位及び軸まわり変位(傾転角)を、フィードバックリンク38へ伝達するためのプリセスカム35が形成されて、このプリセスカム35に形成されたカム面(またはカム溝)35Aが、フィードバックリンク38に設けた係合部材38aを案内する。
【0091】
図9に示すように、フィードバックリンク38は、一端でプリセスカム35と係合する一方、他端で変速リンク37の端部と係合する。
【0092】
一方、変速リンク37の他端には、減速機構36Aを介してステップモータ36により軸方向へ駆動されるスライダ36Bが係合する。
【0093】
さらに、変速リンク37の途中には、連結部材37Aを介して変速制御弁46の内周を摺動するスプール46Sのロッド46Rが連結される。
【0094】
こうして、プリセスカム35から変速リンク37と連結したメカニカルフィードバック手段によって、パワーローラ20の傾転角、換言すれば実際のCVT比icが変速制御弁46に伝達されるとともに、ステップモータ36の駆動位置に応じて変速制御弁46が変位して、油圧シリンダ40の油室40A、40Bの油圧Plo、Phiが調整される。
【0095】
ここで、図8において、パワーローラ20がLo側へ傾転すると、トラニオンの軸部23Aに取り付けられたプリセスカム35も図中Lo側へ回動して係合部材38aを下降させる一方、プリセスカム35がHi側へ回動すると係合部材38aは上昇して、フィードバックリンク38と連結した変速リンク37は、パワーローラ20の傾転に応じて図中LoまたはHi側へ駆動される。
【0096】
したがって、図9において、ステップモータ36が変速制御コントロールユニット80からの目標変速比に応じてスライダ36Bを伸縮駆動すると、変速リンク37の一端の変位に応じてスプール46Sが移動し、変速制御弁46の供給圧ポート46Pを、ポート46Aまたはポート46Bの一方に連通させて、油圧シリンダ40のHi側またはLo側の油室40A、40Bに圧油を供給してトラニオン23を軸方向へ駆動する。
【0097】
なお、供給圧ポート46Pと連通しない側のポート46Aまたは46Bは、ドレーンポート46Dに連通し、また、ピストン41によって油圧シリンダ40内に画成された油室40A、40Bは、図8のように、対向する油圧シリンダ40、40’では、油室40A、40Bの配置が逆になって、対向するトラニオン23、23を逆方向に駆動するよう設定されている。
【0098】
パワーローラ20は、トラニオンの軸方向変位に応じて傾転して変速比を変更し、この傾転運動はトラニオン23の軸部23A、プリセスカム35、フィードバックリンク38を介して変速リンク37の一端に伝達され、目標変速比と実際の変速比が一致すると、スプール46Sはポート46A、46B及び供給圧ポート46P、ドレーンポート46Dを封止する中立位置に復帰する。
【0099】
<3.変速比無限大無段変速機の伝達トルクの方向及び制御>
ここで、直結モードでは、無段変速機構2からのトルクがユニット出力軸6へ伝達されるため、正方向のトルクで車両の駆動が行われる一方、負方向のトルクでエンジンブレーキが作用する。
【0100】
ただし、無段変速機構2を通過するトルクは、図9に示すように、入力ディスク21から出力ディスク22へ伝達されるものを正方向とし、逆に出力ディスク22から入力ディスク21へ伝達されるものを負方向とする。
【0101】
ところが、動力循環モードでは、動力循環モードクラッチ9が締結される一方、直結モードクラッチ10が解放されるため、図1において、一定変速機構3に駆動されるキャリア5bの公転速度と、無段変速機構2のCVT比に応じたサンギア5aの回転速度の差によって、車両の前後進とギアードニュートラルポイントGNPが決定され、この動力循環モードでは、車両の進行方向によって、無段変速機構2を通過するトルクの方向が変化する。
【0102】
まず、動力循環モードにおける前進時は、キャリア5bのピニオンの公転速度がサンギア5aの回転速度よりも大きい場合、すなわち、無段変速機構2のCVT比icが図11に示すギアードニュートラルポイントGNPより大側(Lo側)にあるときで、エンジンから一定変速機3、動力循環モードクラッチ9を介してキャリア5bに伝達されたトルクは、リングギア5cとサンギア5aにそれぞれ伝達される。
【0103】
キャリア5bからリングギア5cへ伝達されたトルクは、ユニット出力軸6、変速機出力ギア7及びディファレンシャルギア8を介して駆動軸へ伝達されて、車両を前進させる。
【0104】
キャリア5bからサンギア5aに伝達されたトルクは、チェーン4bを介して出力ディスク22側から無段変速機構2へ入力され、出力ディスク22から入力ディスク21へ伝達されるため、無段変速機構2の通過トルクは負の方向となる。
【0105】
ちなみに、出力ディスク22から入力ディスク21へ伝達されたトルクは、CVTシャフト1b、ユニット入力軸1aから一定変速機構3へ伝達されて、駆動力が循環することになる。
【0106】
一方、動力循環モードにおける後進時では、サンギア5aの回転速度がキャリア5bの公転速度よりも十分大きい場合、すなわち、無段変速機構2のCVT比icが、図11に示すギアードニュートラルポイントGNPよりも小側(Hi側)にあるときで、このとき、サンギア5aに伝達されたトルクは、キャリア5bとリングギア5cに伝達される。
【0107】
リングギア5cへ伝達されたトルクは、ユニット出力軸6、変速機出力ギア7及びディファレンシャルギア8を介して駆動軸へ伝達されて、車両を後退させる。
【0108】
無段変速機構2への入力トルクは、入力ディスク21から出力ディスク22へ伝達される正方向となり、サンギア5aを介してキャリア5bに伝達されたトルクは、一定変速機構3を介して再び入力ディスク21へ循環する。
【0109】
したがって、動力循環モードの前進時では、無段変速機構2を通過する負のトルクを制御することで、駆動側の伝達トルクを制御でき、図8、図9において、供給圧ポート46Pに接続される油室40Aの油圧Ploと、ドレーンポートに接続される油室40Bの油圧Phiの差圧ΔPを制御すればよい。
【0110】
一方、動力循環モードの後進時では、上記の関係が逆になって、無段変速機構2を通過する正のトルクを制御することで、駆動側の伝達トルクを制御でき、すなわち、供給圧ポート46Pに接続される油室40Bと、ドレーンポート46Dに接続される油室40Aとの差圧ΔPを制御すればよい。
【0111】
<4.変速制御装置>
図10に示すように、変速比無限大無段変速機は、マイクロコンピュータを主体に構成された変速制御コントロールユニット80によって制御されており、この変速制御コントロールユニット80には、ユニット入力軸1の回転数Ni、すなわちエンジン回転数Neを検出する入力軸回転数センサ81からの出力、無段変速機出力軸4の出力軸回転数Ncoを検出するCVT出力軸回転数センサ82からの出力、ユニット出力軸6の回転数Noを車速VSPとして検出する車速センサ83からの出力、遊星歯車機構5のキャリア5bの回転数Nbを検出する回転数センサ84からの出力、アクセルペダル踏み込み量APS(または、スロットル開度TVO)を検出するアクセル操作量センサ85からの出力、図示しないセレクトレバーまたはセレクトスイッチに応動するインヒビタスイッチ86が検出した運転レンジRNG、油圧シリンダ40の油室40Aの油圧Ploを検出する油圧センサ88及び油室40Bの油圧Phiを検出する油圧センサ87からの出力、フットブレーキの操作状態を検出するブレーキスイッチ89からの出力等がそれぞれ入力される。
【0112】
動力循環モードクラッチ9の前側要素(アウターレース91)の回転数N1は、入力軸回転数センサ81による検出回転数(エンジン回転数Ne)を一定変速機構3の減速比で除することで求め、動力循環モードクラッチ9の後側要素(インナーレース92)の回転数N2は、回転数センサ84による検出回転数(キャリア5bの回転数Nb)を用いる。なお、動力循環モードクラッチ9の後側要素(インナーレース92)の回転数N2は、無段変速機出力軸4の出力軸回転数Ncoとユニット出力軸6の回転数Noとから演算により求めることができる。また、車速VSPは、検出したユニット出力軸6の回転数Noに、所定の定数を乗じて演算する。
【0113】
変速制御コントロールユニット80は、これら各種センサの検出値を運転状態として処理し、アクセルペダル踏み込み量APSと車速VSPに基づいて、図示しない変速マップから、目標エンジン回転数tNe(=目標入力軸回転数)を求め、これをユニット出力軸回転数No(車速VSP)で除して目標IVT比tiiを決定して、無段変速機構2の変速機構を制御するステップモータ36を駆動する。
【0114】
また、図11に示したように、IVT比iiに応じて運転モードを決定して、動力循環モードクラッチ9の電磁コイル55及び直結モードクラッチ10の電磁コイル155の通電状態をそれぞれ制御する。
【0115】
<5.動力循環モード>
動力循環モードにおける動力循環モードクラッチ9の電磁コイル55への通電制御を図14のフローチャートに基づいて説明する。なお、このフローは例えば10msec毎に実行される。
【0116】
まず、ステップS1では、運転レンジRNGをインヒビタスイッチ86により検出し、Nレンジ(ニュートラルレンジ)であればステップS3へ、Dレンジ(前進レンジ)であればステップS11へ、Rレンジ(後退レンジ)であればステップS21へ進む。
【0117】
ステップS3(ニュートラルレンジ)では、動力循環モードクラッチ9を新たに締結する必要がない(クラッチ9の解放を継続)と判定して、電磁コイル55を通電OFFのまま何も制御を行わずに終了する。
【0118】
ステップS11(前進レンジ)へ進むと、フットブレーキの操作状態をブレーキスイッチ89により検出し、ブレーキON(踏込状態)であればステップS3へ、ブレーキOFF(解放状態)であればステップS12へ進む。
【0119】
ステップS12では、動力循環モードクラッチ9の前側要素(アウターレース91)の回転数N1と後側要素(インナーレース92)の回転数N2を検出または演算して、両者を比較し、N1>N2であればステップS13へ、N1≦N2であればステップS3へ進む。
【0120】
そして、ステップS13へ進むと、動力循環モードクラッチ9を新たに締結する必要がある(解放状態のクラッチ9を締結して前進ドライブトルクを伝達するため)と判定して、電磁コイル55へ所定時間通電する。
【0121】
また、ステップS21(後退レンジ)へ進むと、フットブレーキの操作状態をブレーキスイッチ89により検出し、ブレーキON(踏込状態)であればステップS3へ、ブレーキOFF(解放状態)であればステップS22へ進む。
【0122】
ステップS22では、動力循環モードクラッチ9の前側要素(アウターレース91)の回転数N1と後側要素(インナーレース92)の回転数N2を検出または演算して、両者を比較し、N1<N2であればステップS23へ、N1≧N2であればステップS3へ進む。
【0123】
そして、ステップS23へ進むと、動力循環モードクラッチ9を新たに締結する必要がある(解放状態のクラッチ9を締結して後退ドライブトルクを伝達するため)と判定して、電磁コイル55へ所定時間通電する。
【0124】
なお、ステップS13、S23において、電磁コイル55への通電時間は、短すぎると、クラッチ9が締結できない可能性があり、長すぎると、その間にトルクが反転したときにクラッチ9を解放できない可能性があるため、例えば締結に要する時間が約50msecであれば、100msec程度に設定する。
【0125】
次に、動力循環モードにおける前進走行のタイムチャートを図15に示す。
【0126】
P1は前進レンジでブレーキを踏んで停車している状態である。この状態では動力循環モードクラッチ9は締結しておらず、エンジン回転数Neはアイドル回転数にある。また、無段変速機構2のCVT比icは、ステップモータ36によってギアードニュートラルポイントGNPに対応した値に制御される。
【0127】
P2はブレーキを放してクリープ発進している状態である。この場合、P1の状態からブレーキを放した瞬間に、ギアードニュートラルポイントGNPに対応したステップ数からステップモータ36をLo側(前進側)へ駆動することで、無段変速機構2がLo側へ変速し、動力循環モードクラッチ9の後側要素(インナーレース92)の回転数N2(=キャリア5bの回転数Nb)が低下する(サンギア5aの回転数の低下による)。一方、動力循環モードクラッチ9の前側要素(アウターレース91)の回転数N1(∝エンジン回転数Ne)は不変のため、N1>N2(図14のステップS12)が成立して、動力循環モードクラッチ9への通電が行われる。動力循環モードクラッチ9が締結されると、回転数N1とN2が一致(N1側のイナーシャの方がN2側のイナーシャよりも小さいため、N1が低下)すると共に、エンジンのアイドル回転数制御により、元の回転数まで復帰する。この締結状態では、動力循環モードクラッチ9はクリープトルクを伝達するため、通電を切っても、動力循環モードクラッチ9は解放されない。
【0128】
P3はアクセルペダルを踏み込んで加速している状態である。この場合、アクセルペダル踏み込み量APSと車速VSPに基づいて、エンジン回転数Neを制御すると共に、目標IVT比tiiを得るようにステップモータ36を駆動する。この状態でも、動力循環モードクラッチ9はドライブトルクを伝達しているため、通電をしていなくても、動力循環モードクラッチ9は締結状態に保たれる。
【0129】
P4はアクセルペダルを放して惰行している状態である。この場合、アクセルペダルを放した瞬間に、コースト状態(減速状態:動力循環モードクラッチ9の伝達トルクの方向が反転)となるため、動力循環モードクラッチ9は解放され、動力循環モードクラッチ9の前側要素(アウターレース91)の回転数N1(∝エンジン回転数Ne)は低下する。
【0130】
P5はアクセルペダルを踏み込んで再加速している状態である。この場合、アクセルペダルを踏んだ瞬間は、動力循環モードクラッチ9が締結されていないため、動力循環モードクラッチ9の前側要素(アウターレース91)の回転数N1(∝エンジン回転数Ne)は上昇して、ある時点で動力循環モードクラッチ9の後側要素(インナーレース92)の回転数N2を追い越し、N1>N2(図14のステップS12)が成立することで、動力循環モードクラッチ9への通電が行われる。動力循環モードクラッチ9が締結されると、回転数N1とN2が一致(N1側のイナーシャの方がN2側のイナーシャよりも小さいため、N1が低下)すると共に、加速が再開される。この状態では、動力循環モードクラッチ9はドライブトルクを伝達するため、通電を切っても、動力循環モードクラッチ9は解放されない。
【0131】
P6はアクセルペダルを放して惰行している状態で、P4と同じ状態である。
【0132】
P7は緩ブレーキで減速している状態である。ブレーキONにより、動力循環モードクラッチ9は通電されず、解放されたままにされる。
【0133】
P8はアクセルペダルを放して惰行している状態で、P4、P6と同じ状態である。
【0134】
P9はアクセルペダルを踏み込んで再加速している状態で、P5と同じ状態である。
【0135】
P10はアクセルペダルを放して惰行している状態で、P4、P6、P8と同じ状態である。
【0136】
P11は急ブレーキで減速→停車している状態である。
【0137】
P12はP1と同じ状態である。
【0138】
なお、P2、P5、P9において、動力循環モードクラッチ9が締結した瞬間に、エンジン回転数Neが急低下するが、この差分は、N1>N2の検出時から約50msec後までに発生する分であり、図示したほどには大きくならないため(図では強調して示してある)、締結ショックはほとんどない。
【0139】
動力循環モードにおける前進走行を説明したが、後退走行の場合は、前進走行と動力循環モードクラッチ9の伝達トルクの方向が反対になるため、P2のときは、ブレーキを放した瞬間に、ギアードニュートラルポイントGNPに対応したステップ数からステップモータ36をHi側(後退側)へ駆動することで、無段変速機構2がHi側へ変速し、動力循環モードクラッチ9の後側要素(インナーレース92)の回転数N2(=キャリア5bの回転数Nb)が上昇して、N1<N2(図14のステップS22)が成立したときに、動力循環モードクラッチ9への通電が行われる。P5、P9のときは、アクセルペダルを踏んだ瞬間は、動力循環モードクラッチ9が締結されていないため、エンジン回転数Neの上昇に伴い、ある時点で動力循環モードクラッチ9の後側要素(インナーレース92)の回転数N2が動力循環モードクラッチ9の前側要素(アウターレース91)の回転数N1を追い越し、N1<N2(図14のステップS22)が成立したときに、動力循環モードクラッチ9への通電が行われる。
【0140】
このように、動力循環モードクラッチ9を電磁式ツーウェイクラッチで構成すると共に、動力循環モードクラッチ9の前後要素(アウターレース91、インナーレース92)の回転数N1、N2を比較して、前進走行の場合はN1>N2、後退走行の場合はN1<N2のクリープ発進時(ブレーキ解放時)ならびに再加速時に、動力循環モードクラッチ9へ通電して動力循環モードクラッチ9を締結するので、クリープ発進時、加速時、再加速時にクリープトルク、ドライブトルクを適切に伝達することができ、前進走行、後退走行を的確に行える。また、動力循環モードクラッチ9を締結すると通電を断つため、電力の消費を低減でき、燃費の向上が図れる。また、ツーウェイクラッチのため、前進用と後退用にワンウェイクラッチを2つ設けずとも、1つで対応できる。
【0141】
また、減速時には、動力循環モードクラッチ9が解放されるので、例えばギアードニュートラルポイントGNP側へのステップモータ36の戻しが早すぎたりしても、コーストトルクは伝達されず、過剰なエンジンブレーキは生じない。
【0142】
一方、クリープ発進時(ブレーキ解放時)ならびに再加速時に、動力循環モードクラッチ9が締結した瞬間にエンジン回転数が急低下する(図15のP2、P5、P9参照)のを防ぐために、動力循環モードクラッチ9への通電の開始を早めるようにして良い。
【0143】
即ち、前進レンジの場合、図14のステップS12において、動力循環モードクラッチ9の前後要素(アウターレース91、インナーレース92)の回転数N1、N2が、N1≦N2−αからN1>N2−αへ移行したときに、ステップS13へ進むようにする。
【0144】
また、後退レンジの場合、図14のステップS22において、動力循環モードクラッチ9の前後要素(アウターレース91、インナーレース92)の回転数N1、N2が、N1≧N2+αからN1<N2+αへ移行したときに、ステップS23へ進むようにする。
【0145】
このようにすれば、駆動トルクの伝達が行われる前に、動力循環モードクラッチ9へ通電されて動力循環モードクラッチ9が締結されるため、締結ショックは確実に防止される。
【0146】
なお、許容回転数αは、一定値でも良いが、そのときのエンジン回転数の変化速度に応じて決定しても良い。また、動力循環モードクラッチ9への通電は、前進走行ではN1>N2に、後退走行ではN1<N2に、それぞれなった後も所定時間継続する。
【0147】
なお、上記実施形態において、動力循環モードクラッチ9を締結する際に、通電する時間をタイマを用いて制御したが、これに限るものではなく、アウターレース91側およびインナーレース92側の回転数を各々検出あるいは算出し、両方の回転数が同一になった時点で通電を停止しても良い。
【0148】
なお、上記実施形態では、直結モードクラッチ10も電磁式ツーウェイクラッチにより構成したが、直結モードクラッチ10のみを従来例と同様の油圧式クラッチとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す変速比無限大無段変速機の概略構成図。
【図2】同じく変速比無限大無段変速機の要部断面図。
【図3】電磁式ツーウェイクラッチで構成された動力循環モードクラッチの断面図。
【図4】電磁式ツーウェイクラッチで構成された直結モードクラッチの断面図。
【図5】解放中の動力循環モードクラッチの断面図で、(A)は図3のA矢示断面図で、(B)は図3のB矢示断面図である。
【図6】締結状態に応じた連結部材、保持器及びローラとインナーレースの関係を示し、(A)は解放中のときの図3のC矢示断面図で、(B)は締結中のときの図3のC矢示断面図である。
【図7】締結中の動力循環モードクラッチの断面図で、(A)は図3のA矢示断面図で、(B)は図3のB矢示断面図である。
【図8】トロイダル型無段変速機構の概略図である。
【図9】同じく、トロイダル型無段変速機構の変速制御機構を示す概略図である。
【図10】変速比無限大無段変速機の制御装置を示す概略図である。
【図11】IVT比iiの逆数とCVT比icの関係を示すマップ。
【図12】ステップモータのステップ数STEPと差圧ΔPの関係を示すマップである。
【図13】IVT比iiの逆数と差圧ΔPの関係を示すマップ。
【図14】変速制御コントロールユニットで行われる動力循環モードクラッチの通電制御の一例を示すフローチャートである。
【図15】動力循環モードにおける前進走行のタイムチャートである。
【符号の説明】
1a ユニット入力軸
2 無段変速機構
3 一定変速機構
4 無段変速機出力軸
5 遊星歯車機構
6 ユニット出力軸
9 動力循環モードクラッチ
10 直結モードクラッチ
36 ステップモータ
40 油圧シリンダ
41 ピストン
50 ローラ
51 保持器
51A 切り欠き
52 スイッチバネ
53 ロータ
54 アマーチャ
54A 孔部
55 電磁コイル
57 連結部材
80 変速制御コントロールユニット
81 入力軸回転数センサ
82 CVT出力軸回転数センサ
83 車速センサ
84 回転数センサ
85 アクセル操作量センサ
86 インヒビタスイッチ
87、88 油圧センサ
89 ブレーキスイッチ
91 アウターレース
92 インナーレース
191 アウターレース
192 インナーレース

Claims (4)

  1. 変速比を連続的に変更可能なトロイダル型無段変速機構と一定変速機構とをユニット入力軸にそれぞれ連結するとともに、トロイダル型無段変速機構と一定変速機構の出力軸を遊星歯車機構、動力循環モードクラッチ及び直結モードクラッチを介してユニット出力軸に連結した変速比無限大無段変速機と、
    運転状態に応じて、トロイダル型無段変速機構と一定変速機構と遊星歯車機構に応じたユニット変速比でユニット出力軸を駆動する動力循環モードまたはトロイダル型無段変速機構の変速比でユニット出力軸を駆動する直結モードを選択するべく動力循環モードクラッチおよび直結モードクラッチの接続を切り替えるクラッチ制御手段と、
    運転状態に応じてトロイダル型無段変速機構の伝達トルクを制御する伝達トルク制御手段とを備えた変速比無限大無段変速機の制御装置において、
    前記動力循環モードクラッチを、通電状態では駆動側または被駆動側の両方向でのトルクを伝達するとともに、通電が遮断されると伝達するトルクの方向が維持されるときにトルクの伝達を継続し、伝達するトルクの方向が変化したときにトルクの伝達を遮断する電磁式ツーウェイクラッチで構成し、
    前記動力循環モードクラッチの前後要素の回転数をそれぞれ直接または間接的に検出するクラッチ前後要素回転数検出手段を備え、
    前記動力循環モードの運転を行う場合に、動力循環モードクラッチの前後要素の回転数を比較して、前後要素のうち、駆動側の要素の回転数が被駆動側の回転数より大きくなったときに、一時的に動力循環モードクラッチに通電する通電制御手段を設けたことを特徴とする変速比無限大無段変速機の制御装置。
  2. 前記通電制御手段は、動力循環モードクラッチのユニット入力軸側にある前側要素の回転数をN1、ユニット出力軸側にある後側要素の回転数をN2とした場合、前進走行ではN1>N2、後退走行ではN1<N2になったときに通電することを特徴とする請求項1に記載の変速比無限大無段変速機の制御装置。
  3. 変速比を連続的に変更可能なトロイダル型無段変速機構と一定変速機構とをユニット入力軸にそれぞれ連結するとともに、トロイダル型無段変速機構と一定変速機構の出力軸を遊星歯車機構、動力循環モードクラッチ及び直結モードクラッチを介してユニット出力軸に連結した変速比無限大無段変速機と、
    運転状態に応じて、トロイダル型無段変速機構と一定変速機構と遊星歯車機構に応じたユニット変速比でユニット出力軸を駆動する動力循環モードまたはトロイダル型無段変速機構の変速比でユニット出力軸を駆動する直結モードを選択するべく動力循環モードクラッチおよび直結モードクラッチの接続を切り替えるクラッチ制御手段と、
    運転状態に応じてトロイダル型無段変速機構の伝達トルクを制御する伝達トルク制御手段とを備えた変速比無限大無段変速機の制御装置において、
    前記動力循環モードクラッチを、通電状態では駆動側または被駆動側の両方向でのトルクを伝達するとともに、通電が遮断されると伝達するトルクの方向が維持されるときにトルクの伝達を継続し、伝達するトルクの方向が変化したときにトルクの伝達を遮断する電磁式ツーウェイクラッチで構成し、
    前記動力循環モードクラッチの前後要素の回転数をそれぞれ直接または間接的に検出するクラッチ前後要素回転数検出手段を備え、
    前記動力循環モードの運転を行う場合に、動力循環モードクラッチの前後要素の回転数を比較して、前後要素のうち、駆動側の要素の回転数が被駆動側の回転数より大きくなる直前より、一時的に動力循環モードクラッチに通電する通電制御手段を設けたことを特徴とする変速比無限大無段変速機の制御装置。
  4. 前記通電制御手段は、動力循環モードクラッチのユニット入力軸側にある前側要素の回転数をN1、ユニット出力軸側にある後側要素の回転数をN2、許容回転数をαとした場合、前進走行ではN1≦N2−αからN1>N2−αへ、後退走行ではN1≧N2+αからN1<N2+αへ移行したときに通電することを特徴とする請求項3に記載の変速比無限大無段変速機の制御装置。
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