JP4866298B2 - 用紙搬送装置 - Google Patents

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本発明は、用紙搬送装置及び用紙搬送方法に関し、特に低コストで重送の発生を防止することができる静電搬送方式を用いた用紙搬送装置及び用紙搬送方法に関するものである。
近年、ADF(Automatic Document Feeder;原稿自動送り装置)を用いて1枚または複数枚の原稿を自動で搬送し画像読み取りや画像形成を行う装置が開発され普及している。中でも、画像読取装置にADFを搭載して原稿を自動で読み取り、その読み取った画像を印刷するコピー機能を有した画像形成装置が幅広く普及している。
従来、このADFを用いた画像読取装置において、画像読み取りの精度を向上させるために様々な技術が開発されている。
例えば特許文献1には、ADFが読み取る原稿の汚れを取る目的で、原稿搬送時に静電気を印加したローラを原稿に接触させて帯電による静電気力で汚れを吸着する構成が開示されている。
しかし、この方法を用いて汚れを取ることによる画像読み取り精度の向上は達成できるが、ADFを用いて複数枚の用紙を1枚ずつ順次読み取る際に生じる原稿詰まり(以下、ジャムとも言う)や重送と言った現象を防止し、画像読み取り精度の向上を達成することはできない。
特に、一度静電搬送方式を用いて搬送された用紙をADFによって読み取る場合、静電搬送による強い帯電が用紙に残ってしまい、ADFにおける読み取りの際に用紙自体が帯電しているため、複数枚の用紙が静電的に互いに吸着した状態で搬送されて読み取られてしまう重送と言う現象や、重送に伴い発生する原稿詰まりが問題とされてきた。
これら重送や原稿詰まりを防止するために、様々な技術開発が為されている。例えば、除電ブラシをADFの原稿読み取り部分に装着し、原稿を除電してから搬送する方法がある。しかし、除電ブラシを用いた除電方法では除電ブラシのコストが高いという問題があった。
特開2003−206045号公報
そこで本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、除電ブラシによる除電方法を用いずに、重送を防ぎ、コスト削減を可能とした用紙搬送装置及び用紙搬送方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、少なくともn番目に搬送する搬送用紙とn+1番目に搬送する搬送用紙とが重なり合った際、対向する位置において帯びる電荷の極性が互いに逆になるように帯電させることで上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。(但し、nは自然数である。)
即ち、上記課題を解決するために本発明に係る用紙搬送装置及び用紙搬送方法は、具体的には下記(1)〜(9)に記載の技術的特徴を有する。
(1):搬送用紙を搬送する搬送ベルトと、該搬送ベルトを帯電させる帯電ローラと、該帯電ローラに電圧を印加する高圧電源と、該高圧電源の高電圧波形を制御する制御手段と、を備える静電搬送方式で搬送用紙の搬送を行う用紙搬送装置であって、前記制御手段は、n番目に搬送する搬送用紙とn+1番目に搬送する搬送用紙とが重なり合った際、対向する位置において帯びる電荷の極性が互いに逆になるように搬送用紙を帯電させることを特徴とする用紙搬送装置。(但し、nは自然数である。)
(2):前記制御手段は、搬送用紙の搬送方向に一定の幅を持って正電荷と負電荷とを順次搬送用紙が帯びるように制御することを特徴とする上記(1)に記載の用紙搬送装置。
(3):前記制御手段は、正電荷又は負電荷のいずれか一方をn番目に搬送する搬送用紙全面に、正電荷又は負電荷の他方をn+1番目に搬送する搬送用紙全面に帯びるように制御することを特徴とする上記(1)に記載の用紙搬送装置である。
(4):搬送用紙を搬送する搬送ベルトと、該搬送ベルトを帯電させる帯電ローラと、該帯電ローラに電圧を印加する高圧電源と、該高圧電源の高電圧波形を制御する制御手段と、を備える静電搬送方式で用紙搬送を行う用紙搬送装置であって、前記制御手段は、偶数頁又は奇数頁のいずれか一方において高電圧を印加し、偶数頁又は奇数頁の他方においては電圧を印加しないことを特徴とする用紙搬送装置である。
(5):搬送用紙を搬送する搬送ベルトと、該搬送ベルトを帯電させる帯電ローラと、該帯電ローラに電圧を印加する高圧電源と、該高圧電源の高電圧波形を制御する制御手段と、を備える静電搬送方式で用紙搬送を行う用紙搬送装置であって、前記制御手段は、偶数頁又は奇数頁のいずれか一方において高電圧を印加し、偶数頁又は奇数頁の他方においては前記高電圧よりも絶対値の小さい電圧を印加することを特徴とする用紙搬送装置である。
(6):搬送用紙を搬送する搬送ベルトと、該搬送ベルトを帯電させる帯電ローラと、該帯電ローラに電圧を印加する高圧電源と、該高圧電源の高電圧波形を制御する制御手段と、を備える静電搬送方式で用紙搬送を行う用紙搬送装置であって、搬送用紙の電荷を検出する電荷検出センサを備え、前記制御手段は、前記電荷検出センサが検出した電荷と逆の極性の電荷を帯びるように制御することを特徴とする用紙搬送装置である。
(7):上記(1)乃至(6)のいずれか1項に記載の用紙搬送装置において、前記帯電ローラよりも搬送用紙の搬送方向における上流に用紙先端検出センサを有することを特徴とする用紙搬送装置である。
(8):前記用紙先端検出センサは、クラッチ駆動信号若しくはモータ駆動信号から用紙先端位置を検出することを特徴とする上記(7)に記載の用紙搬送装置。
(9):搬送用紙を搬送する搬送ベルトと、該搬送ベルトを帯電させる帯電ローラと、該帯電ローラに電圧を印加する高圧電源と、を備える静電搬送方式を用いた用紙搬送装置の用紙搬送方法であって、前記高圧電源の高電圧波形を、n番目に搬送する搬送用紙とn+1番目に搬送する搬送用紙とが重なり合った際、対向する位置において帯びる電荷の極性が互いに逆になるように搬送用紙を帯電させるように制御することを特徴とする用紙搬送方法である。(但し、nは自然数である。)
本発明によれば、重送を防ぎ、コスト削減を可能とした用紙搬送装置及び用紙搬送方法を提供することができる。
本発明の用紙搬送装置の基本的な構成に関して以下に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種種の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限りこれらの態様に限られるものではない。
(用紙搬送装置)
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明に係る用紙搬送装置の第1の実施の形態における搬送ベルト及び該搬送ベルト周辺の構成の一部を示す概略図である。
搬送ベルト14の表層は抵抗制御を行っていない純粋な樹脂材で構成された絶縁層であり、その膜厚は40μmである。また裏層には、表層と同材質にカーボンによる抵抗制御を行った中抵抗層(アース層)を配する。帯電ローラ19はこの表層に接触する様に配置され加圧力が軸の両端に各2.5Nかけられる。搬送ローラ12(以下、駆動ローラとも呼ぶ)はアースローラの役目を担っており搬送ベルト14の中抵抗層と接触配置される。
図2は、本発明に係る用紙搬送装置の第1の実施の形態における構成の一部を示す概略図である。図2は記録ヘッド3を搭載するキャリッジ4の走査方向と搬送ベルト14との位置関係を示す。この図2は図1に示された搬送ベルト14周辺を図中における右側より見た図に相当する。図2に示す様に、キャリッジ4は搬送ベルト14の搬送方向、すなわち印字用紙(搬送用紙17)の搬送方向と直行する向きに走査される。
図3及び図4は、本発明に係る用紙搬送装置の第1の実施の形態における搬送ベルトと高電圧電源の構成を説明する概略図である。
図3は搬送ベルト14上に形成される帯電幅について、搬送ベルト14を上側から見た図であり、図4は搬送ベルト14を下から見た図である。
搬送ベルト14上にはプラスとマイナスの電荷が、所定の幅(帯電幅)で形成される。搬送ベルト14に接触配置されている帯電ローラ19には、高電圧電源によって矩形波高電圧波形が印加される。最終的には図3に記すような、幅を持った帯電が搬送ベルト上に形成される。
図5は、本発明に係る用紙搬送装置の第1の実施の形態における搬送ベルトの回転速度とエンコーダパルス、及び高電圧波形の関係を説明するグラフである。
搬送ベルト14の回転に伴いエンコーダ読み取りセンサで検出されたエンコーダパルスが出力され、制御部にてパルス数がカウントされる。エンコーダパルスの周波数は搬送ベルトの速度上昇に伴い高周波化し、逆に速度下降に伴い低周波化する。高電圧波形は図8においては一定のエンコーダパルスをカウントすることで正負極性が切り替わる構成となっているが、カウントを無視した制御部からの割り込みによって正負極性が切り替わる構成としても良い。また、エンコーダパルス数をカウントすれば、その間に搬送ベルトが回転した距離も分かる。1パルスで10μm移動する装置構成であれば、100パルスカウントした時点で1mm回転したことがわかる。
上記のように帯電ロータの帯電制御を行うことで正負極性を切り替えて搬送ベルト14を帯電せしめ、用紙に所定の幅を持った帯電幅を形成して搬送することが可能となる。
図6は本発明に係る用紙搬送装置を用いた用紙搬送について説明する図である。
従来の用紙搬送装置では、用紙の位置と帯電の極性に関連性を持たせた制御を行ってはいないため、偶然に図7に示すような電荷が重なり合う搬送用紙に形成された際には、排紙された搬送用紙が排紙トレー上で、静電的に吸着してしまうことがあった。排紙された複数枚用紙を再びADFにて搬送する場合に、この用紙同士の静電的吸着が原因となって重送やジャムが発生してしまい、問題となっていた。
そこで本発明における用紙搬送装置では、搬送ベルト14を前述の帯電ローラを用いた帯電方法で帯電させ、用紙を吸着させて搬送させる用紙搬送方法を採る。この時、搬送される用紙には、図8に示すように搬送ベルト14の帯電に対応した電荷が形成されるため、重なり合う搬送用紙には静電的な反発力が作用するため、静電的な吸着力が作用せず、重送やジャムの発生を防ぐことが可能となる。
図9は、本発明に係る用紙搬送装置における第1の実施の形態の一部の構成を示す概略図である。また、図10は本発明に係る用紙搬送装置の第1の実施の形態における制御方法を示すフローチャートである。
まず、装置が印刷命令を受信すると、操作部にて連続印刷枚数カウンタをリセットする。次に用紙積載部から用紙を搬送し始め、同時に用紙印刷枚数カウンタを1つアップさせる。用紙が搬送ベルトに接触する前に用紙先端が検出される。
一方、搬送用紙の先端が搬送ベルトに接触する部分をCとし、前記Cにおいて用紙先端を検知した瞬間におけるCのベルト上位置を、Aとする。さらに、前記Cにおいて用紙先端を検知した瞬間に、帯電ローラと接触している搬送ベルト上の位置をBとする。
搬送ベルトの搬送距離は前述の通り、エンコーダパルスのカウント数に換算することができる。そのため、AとBの搬送ベルト上の距離もエンコーダパルスのカウント数に換算することができる。このカウント数を、帯電開始残パルスカウント数とする。その数は用紙搬送速度と搬送ベルトの回転速度が変化しない限り一定である。したがって、予め帯電開始残パルスカウント数は制御部に記憶しておく。
用紙先端を検出してからも搬送ベルトの回転を続けて、帯電開始残パルスカウントを減算していく。帯電開始残パルスカウントが0になった時に、高圧電源から高電圧を帯電ローラに印加する。このとき印加する高電圧の極性は、先述した連続印刷枚数カウンタの値が奇数であれば、正極性高電圧を出力する。偶数であれば、負極性高電圧を出力する。この高電圧出力を続け、設定した帯電幅分のパルスカウントをする毎に高電圧出力の極性を反転し、用紙搬送終了まで繰り返す。
このようにして、直前に搬送された用紙と、その次に搬送される用紙とは、対向する位置において互いに逆の極性の電荷を帯びるような高電圧が帯電ローラに印加される。
連続印刷枚数分の印刷が未完了の場合は再び用紙搬送開始をし、連続印刷枚数分の印刷を完了した場合は印刷動作を終了させる。
図11は図9及び図10の構成により用紙搬送された際の重なり合う搬送用紙の帯電を示す説明図である。このように奇数頁と偶数頁の帯電極性が逆になるようにすることで搬送用紙同士には反発しあう方向に静電気力が働く。従来の用紙搬送では奇数頁と偶数頁で帯電の極性が吸着し合う方向になることが問題であったが、上述した本発明によれば前記問題が解決できる。
〔第2の実施の形態〕
図12は本発明に係る用紙搬送装置の第2の実施の形態における制御方法を示すフローチャートである。
まず、装置が印刷命令を受信すると、操作部にて連続印刷枚数カウンタをリセットする。次に用紙積載部から用紙を搬送し始め、同時に用紙印刷枚数カウンタを1つアップさせる。用紙が搬送ベルトに接触する前に用紙先端が検出される。
また、上記第1の実施の形態と同様の構成を用いて、予め帯電開始残パルスカウント数は制御部に記憶しておく。
用紙先端を検出してからも搬送ベルトの回転を続けて、帯電開始残パルスカウントを減算していく。帯電開始残パルスカウントが0になった時に、高圧電源から高電圧を帯電ローラに印加する。このとき印加する高電圧の極性は、先述した連続印刷枚数カウンタの値が奇数であれば正極性高電圧を出力し、偶数であれば負極性高電圧を出力する。この高電圧出力を続け、用紙搬送終了まで繰り返し、帯電させた搬送用紙を排紙する。
連続印刷枚数分の印刷が未完了の場合は再び用紙搬送開始をし、連続印刷枚数分の印刷を完了した場合は印刷動作を終了させる。このとき、連続印刷枚数のカウントが加算されているため、直前に搬送された用紙と、その次に搬送される用紙とは、全面にわたり互いに逆の極性の電荷を帯びるような高電圧が帯電ローラに印加される。
図13は図9及び図12の構成により用紙搬送された際の重なり合う搬送用紙の帯電を示す説明図である。このように奇数頁と偶数頁の帯電を逆極性の一様な分布とし、上記第1の実施の形態における帯電方法よりも反発しやすい帯電とし、搬送用紙同士の静電的吸着をさらに防止することができる。但し、帯電ベルトと用紙との吸着力は図11の場合より弱くなる。
〔第3の実施の形態〕
図14は本発明に係る用紙搬送装置の第3の実施の形態における制御方法を示すフローチャートである。
まず、装置が印刷命令を受信すると、操作部にて連続印刷枚数カウンタをリセットする。次に用紙積載部から用紙を搬送し始め、同時に用紙印刷枚数カウンタを1つアップさせる。用紙が搬送ベルトに接触する前に用紙先端が検出される。
また、上記第1の実施の形態と同様の構成を用いて、予め帯電開始残パルスカウント数は制御部に記憶しておく。
さらに、用紙先端を検出してからも搬送ベルトの回転を続けて、帯電開始残パルスカウントを減算していく。帯電開始残パルスカウントが0になった時に、高圧電源から高電圧を帯電ローラに印加する。このとき印加する高電圧の極性は、先述した連続印刷枚数カウンタの値が奇数であれば正極性高電圧を出力し、偶数であれば高電圧を出力しない。この高電圧制御を続け、設定した帯電幅分のパルスカウントをする毎に高電圧出力の極性を反転し、用紙搬送終了まで繰り返した後、帯電させた搬送用紙を排紙する。
連続印刷枚数分の印刷が未完了の場合は再び用紙搬送開始をし、連続印刷枚数分の印刷を完了した場合は印刷動作を終了させる。このとき、連続印刷枚数のカウントが加算されているため、直前に搬送された用紙と、その次に搬送される用紙とは、その双方が静電搬送よる電荷を帯びることがないように、帯電ローラに印加される高電圧が制御される。
図15は図9及び図14の構成により用紙搬送された際の重なり合う搬送用紙の帯電を示す説明図である。このように奇数頁又は偶数頁のいずれか一方の帯電を通常通り行い、奇数頁又は偶数頁の他方の帯電は行わない制御とすることで、用紙同士の吸着力は問題とならない程度の強さに押さえることができ、帯電をかけた頁には通常通りの搬送を行うことができる。但し、帯電を行わない頁には本来あるべき搬送ベルトとの吸着力が得られないので、その分ジャム発生のリスクが高くなる。
〔第4の実施の形態〕
図16は本発明に係る用紙搬送装置の第4の実施の形態における制御方法を示すフローチャートである。
まず、装置が印刷命令を受信すると、操作部にて連続印刷枚数カウンタをリセットする。次に用紙積載部から用紙を搬送し始め、同時に用紙印刷枚数カウンタを1つアップさせる。用紙が搬送ベルトに接触する前に用紙先端が検出される。
また、上記第1の実施の形態と同様の構成を用いて、予め帯電開始残パルスカウント数は制御部に記憶しておく。
さらに、用紙先端を検出してからも搬送ベルトの回転を続けて、帯電開始残パルスカウントを減算していく。帯電開始残パルスカウントが0になった時に、高圧電源から高電圧を帯電ローラに印加する。このとき印加する高電圧の極性は、先述した連続印刷枚数カウンタの値が奇数であれば正極性高電圧を出力し、偶数であれば通常の帯電より絶対値の小さい負極性電圧を出力する。この高電圧出力を続け、設定した帯電幅分のパルスカウントをする毎に電圧出力の極性を反転し、用紙搬送終了まで繰り返す。
このようにして、直前に搬送された用紙と、その次に搬送される用紙とは、対向する位置において互いに逆の極性の電荷を帯びるような高電圧が帯電ローラに印加される。
連続印刷枚数分の印刷が未完了の場合は再び用紙搬送開始をし、連続印刷枚数分の印刷を完了した場合は印刷動作を終了させる。このとき、連続印刷枚数のカウントが加算されているため、直前に搬送された用紙と、その次に搬送される用紙とは、対向する位置において互いに逆の極性の電荷を帯びるような高電圧が帯電ローラに印加される。また、この場合、搬送用紙同士の吸着を押さえることができ、かつ帯電をかけた頁には通常通りの搬送を行うことができる。さらに、上記第3の実施の形態のように全く帯電をかけない場合よりも搬送ベルトとの静電的吸着力を得ることができる。
図17は図9及び図16の構成により用紙搬送された際の重なり合う搬送用紙の帯電を示す説明図である。このように奇数頁又は偶数頁のいずれか一方の帯電を通常通り行い、奇数頁又は偶数頁の他方の帯電通常の帯電より絶対値の小さい逆極性の電荷を付与して帯電させる制御とすることで、搬送用紙同士の吸着力は問題とならない程度の強さに押さえることができ、帯電をかけた頁には通常通りの搬送を行うことができる。但し、帯電を行わない頁には本来あるべき搬送ベルトとの吸着力が得られないので、その分ジャム発生のリスクが高くなる。
また、図18は高圧電源と制御部の関係を示す概略図である。図18のように、高圧電源に2種類トランスを用意し、制御部からの高圧制御信号によって使用するトランスを切り替えるように構成すれば良い。2種類のトランスは、通常の帯電の為の高電圧出力を行うトランス1と、通常の帯電より絶対値の小さい帯電のための高圧出力を行うトランス2の2種類である。
〔第5の実施の形態〕
図19は本発明に係る用紙搬送装置の第5の実施の形態における構成を示す概略図である。図19を用いて本実施の形態における用紙搬送装置の内、用紙先端検知手段と、搬送用紙と接する帯電ローラの帯電制御について説明する。
本実施の形態における用紙搬送装置は、帯電ローラ19より用紙搬送方向において上流に光学反射型の位置センサ(用紙先端検知手段;用紙先端検知センサ50)が配置される。該位置センサは、用紙先端を検知して搬送用紙が最初に搬送ベルトに接する部分からが所望の帯電となるように、印加する高電圧の極性を制御する。尚、本実施の形態において用いる用紙先端検知センサ50、及び該用紙先端検知センサ50を用いた帯電制御手段(帯電制御方法)に該当する構成以外は第1の実施の形態と同様とした。
また、用紙先端検知手段である反射型の位置センサ(用紙先端検知センサ50)を用いず、クラッチの駆動信号をトリガとして用紙先端をタイマーによって求めても良い。その場合、クラッチによって給紙をはじめてから何秒後に用紙先端が帯電ベルトに接触するかを操作部に記憶しておく。この位置センサ(用紙先端検知センサ50)を用いない方式はセンサがない分コスト上有利であるが、センサによる確実な検知と比べて精度が落ちるという難点がある。
〔第6の実施の形態〕
図20は本発明に係る用紙搬送装置の第6の実施の形態における構成を示す概略図である。
図20は電荷検出センサ51を用いる用紙搬送装置に係る構成を示す。電荷検出センサ51の配置位置は、搬送用紙17の搬送方向において帯電ローラ19より下流であり、搬送用紙17が搬送ベルト14に接触した後に電荷を測定できることが望ましい。この電荷検出センサ51を用いる場合、1枚目の用紙の帯電状況をセンシングして、2枚目以後の用紙の帯電を最適化できるというメリットがある。尚、本実施の形態において用いる電荷検出センサ51、及び該電荷検出センサ51を用いた帯電制御手段(帯電制御方法)に該当する構成以外は第1の実施の形態と同様とした。
〔第7の実施の形態〕
図21は、本発明に係る用紙搬送装置の第7の実施の形態における帯電ローラの制御方法を示す図である。
本実施の形態では、ユーザーが印刷設定をPCのプリンタドライバから行う際に、用紙搬送用の帯電モードを選択可能とする。図中の通常帯電は図7に示したような従来どおりの帯電制御方法及び搬送方法である。ADF搬送用のチェックボックスを選択すると、図11又は図17に示したような、ADFでジャムが発生しない帯電を行う帯電制御を行う。ADF搬送最優先のチェックボックスを選択すると図15と図17で示したような、搬送ベルトとの静電的吸着よりも搬送用紙同士の静電的吸着の防止に重点をおいた搬送を行う。このようにユーザーが帯電モードを選択可能とすることにより、用途に応じた搬送が可能となり、利便性が向上する。尚、本実施の形態において用いる帯電制御手段(帯電制御方法)に該当する構成以外は第1の実施の形態と同様とした。
(用紙搬送装置の他装置への適用例)
本発明の用紙搬送装置は、上記第1〜7の実施の形態に示す構成以外であっても本発明の効果を奏する構成であれば良く、何らその形態に制限が課されるものではない。
例えば、画像形成装置における用紙搬送に本発明の用紙搬送装置を適用することが可能である。この画像形成装置によれば、用紙搬送において上記第1〜7の実施の形態に示す用紙搬送装置が奏する効果と同等の効果が得られ、当該用紙搬送装置を用いて画像形成を行った後、ADFを用いて画像読み取りを行う際に、重送や原稿詰まりを防止することが可能となる。このとき、画像形成装置は電子写真方式の画像形成装置でも良く、インクジェット方式を用いたインクジェット記録装置であっても良い。
また、本発明の用紙搬送装置を適用したものであるならば画像形成装置に限らず、他にも処理装置等に適用したものであっても良い。
以下、上記において適用例として挙げた本発明の用紙搬送装置を備えたインクジェット記録装置の実施の形態を具体的に示し、その構成及びその効果について詳述する。
(画像形成装置)
図22は、本発明に係る用紙搬送装置を搭載した画像形成装置の一実施の形態における画像形成部の構成を示す概略図である。尚、図22に示す画像形成部における用紙搬送部には、上述した第1〜7の実施の形態のいずれか1に記載の用紙搬送装置が搭載されている。
本実施の形態において、画像形成部は搬送用紙17を給紙する給紙コロと、一枚ずつ分離する分離パッドとを有しており、搬送用紙は用紙積載部5(用紙トレー)に図示の様に積載保持されている。搬送用紙17を搬送する際は、帯電ローラ19によって搬送ベルト14上に電荷が形成され、搬送用紙17は電荷を帯びた搬送ベルト14に対して静電吸着力によって吸着され、張り付いた状態で搬送される。電荷の形成は、高電圧電源からの電圧を帯電ローラ19に印加することにより行う。搬送ベルト14は、搬送ローラ12とテンションローラ13(以下、従動ローラとも呼ぶ)によって保持されており、搬送ローラ12の回転によって図示した用紙搬送方向に搬送される。搬送用紙14は搬送ガイドにガイドされながら搬送ベルト14に接触し、先端コロ15(以下、押えローラとも呼ぶ)にて押さえつけられながら搬送される。両面印刷のために用紙の裏面も印刷を行いたい場合は、印刷終了しても排紙トレー9に紙を排出せず、静電吸着力で吸着したままの状態で搬送ベルト14を図示した用紙搬送方向とは逆に回転させる。逆方向に回転させて搬送用紙を両面印刷用用紙反転ユニットに挿入し、用紙を反転させ、表面と同様に印刷を行う。印刷は記録ヘッド3からインクを吐出することで行い、そのインクはインク供給管より供給する。
図23は、本発明に係る用紙搬送装置を搭載した画像形成装置における制御部の制御フロー全体を示すブロック図である。
本実施の形態ではホストPCから印刷ジョブを受け入れて印刷を実行する場合を説明するが、本発明において印刷ジョブはホストPCからではなく、ADFにて読み取った複写画像でも良いし、FAX装置から受信したFAX画像でも良い。
この制御部は、この画像形成装置全体の制御を司る、本発明に係る画像形成装置において、判定手段及び回復動作を制御する手段などを兼ねたマイクロコンピュータで構成した制御用マイコン601及び印刷制御を司るマイクロコンピュータで構成した印刷制御用マイコン608とを備えている。
まず、アプリケーション98を通してユーザーより印刷命令があった場合、OS(GDI)99は画像形成装置で出力する画像データをプリンタドライバ100に伝達する。
尚、ここではWindows(登録商標)のOS、例えばwindows XPなどに実装されているGDI(Graphic Device Interface)を用いた例を挙げているが、本発明はこれに限定されるものではない。
プリンタドライバ100は、アプリケーション98から伝達された画像データを、画像形成装置本体が処理できる形式の印写画像データに変換して、通信経路101を経由して画像形成装置に入力する。
制御用マイコン601は、通信回路101から入力される印写画像データに基づいて搬送用紙17に画像を形成するために、前述したように、図示しないキャリッジ駆動モータや搬送モータをキャリッジ駆動モータ駆動回路603、及び搬送モータ駆動回路605を介して駆動制御するとともに、印刷制御用マイコン608に対して印刷用データを送出するなどの制御を行なう。
制御用マイコン601には、キャリッジ4の位置を検出するキャリッジ位置検出回路602からの検出信号が入力され、制御用マイコン601はこの検出信号に基づいてキャリッジ4の移動位置及び移動速度を制御する。キャリッジ位置検出回路602は、例えば、キャリッジ4の走査方向に配置されたエンコーダシートのスリット数を、キャリッジ4に搭載されたフォトセンサで読み取って計数することで、キャリッジ4の位置を検出する。キャリッジ駆動モータ駆動回路603は、制御用マイコン601から入力されるキャリッジ移動量に応じてキャリッジ駆動モータを回転駆動させて、キャリッジ4を所定の位置に所定の速度で移動させる。
制御用マイコン601には搬送ベルト14の移動量を検出する搬送量検出回路604からの検出信号が入力され、制御用マイコン601はこの検出信号に基づいて搬送ベルト14の移動量及び移動速度を制御する。搬送量検出回路604は、例えば、搬送ローラ52の回転軸に取り付けられた回転エンコーダシートのスリット数を、フォトセンサで読み取って計数することで搬送量を検出する。搬送モータ駆動回路605は、制御用マイコン601から入力される搬送量に応じて搬送モータを回転駆動させて、搬送ローラ52を回転駆動して搬送ベルト14を所定の位置に所定の速度で移動させる。
印刷制御用マイコン608は、制御用マイコン601からの信号とキャリッジ位置検出回路602及び搬送量検出回路604などからのキャリッジ位置や搬送量に基づいて、記録ヘッド3にインク液滴を吐出させるための圧力を発生させる圧力発生手段を駆動するための印刷データを生成して、該印刷データをヘッド駆動回路609に与える。
ヘッド駆動回路609は、印刷制御用マイコン608からの印刷データに基づいて圧力発生手段(ピエゾ型ヘッドであれば圧電素子)を駆動して、所要のノズルから液滴を吐出させる。
制御用マイコン601は、紙サイズセンサ606から通紙中の搬送用紙17の大きさを検出し、入力された画像データが用紙上に配置可能かどうか、また用紙外に画像データがある場合に、画像データをトリミングして描画するように印刷制御用マイコンに設定することが出来る。紙サイズを検出する方法としては、キャリッジの側部に反射型センサを配置し、キャリッジが走査する際に用紙と搬送路の反射率の違いを検出することで用紙幅を検出することが出来る。そのほかには、搬送路上に搬送方向と直行してラインセンサを配置することで、用紙幅を検出することも出来る。また搬送方向の用紙長さについては、搬送路上に同じく反射型のセンサを配置し、搬送用紙17を検出してからの搬送量を計数することで用紙長を検出することが出来る。
制御用マイコン601は、搬送路上に複数個配置された紙位置センサ607から、搬送用紙17が機内のどの位置にあるかを検出することができ、印刷中に意図しない位置に搬送用紙17がある場合には原稿詰まりを検出し、ユーザーに検出した異常を知らせることが出来る。またその異常が発生している箇所を示すことが出来る。
図43は、マルチファンクション機能を持つ画像形成装置の構成の概略を説明するブロック図である。
前述した搬送ベルト14や記録ヘッド3等の図22に示す部材は図43中に示すプリンタエンジンに含まれる。ADFにて積載した用紙を一枚ずつ搬送/読み取りを行う。スキャンした画像は、スキャン画像として任意の画像形式で保存してもよく、プリンタエンジン部で印刷しても良い。
(静電搬送)
ここで、本発明の用紙搬送装置に用いられる静電搬送について図面を用いてさらに詳細に説明する。
本発明では搬送用紙の搬送部に搬送ベルトを用いることができ、当該搬送ベルトに付与する電荷の制御については上記第1〜7の実施の形態のいずれか1を用いるものとする。
搬送ベルトはエンドレスの無端状でも良いし、端部を貼り合わせたものであっても良い。
また、搬送用紙を搬送ベルトに密着させるために、静電気をベルトに与えて搬送用紙を吸着させるだけでなく、押さえローラで搬送用紙の上から押さえつけたりしても良い。
図24は静電吸着タイプの搬送用紙搬送部の構成図である。駆動ローラ12と従動ローラ13に巻き回され、回転可能な搬送ベルト14と、駆動ローラ12と搬送ベルト14の間の滑りを防止するため、ばね等の弾性部材による弾性力で駆動ローラ12の部分で搬送ベルト14に押し付けられた押えローラ15と、駆動ローラ12と従動ローラ13の間の記録ヘッド3側に設けられた搬送ガイド16と、給紙トレー5(用紙積載部、用紙トレーとも呼ぶ)に積載した搬送用紙17が分離部18で分離されて送られ駆動ローラ13に巻かれた搬送ベルト14に接触する位置より駆動ローラ12の回転方向の上流側の位置で搬送ベルト14と接触し、駆動ローラ12と対向して設けられたベルト帯電ローラ19を有する。駆動ローラ12はアースに接続されている。
搬送ベルト14は、図25の断面図(a)に示すように1層構造又は(b)に示すように2層構造からなり、搬送用紙17やベルト帯電ローラ19と接触する側は絶縁層20で形成され、2層構造の場合は、搬送用紙17やベルト帯電ローラ19と接触しない側は導電層21で形成されている。絶縁層20は、例えばPET、PEI、PVDF、PC、ETFE、PTFEなどの樹脂またはエラストマーで導電制御材を含まない材料により体積抵抗率が1012Ωcm以上、望ましくは1015Ωcm以上となるように形成されている。導電層21は上記樹脂やエラストマーにカーボンを含有させて体積抵抗率が105〜107Ωcmとなるように形成されている。
この搬送ベルト14は、図26(a)の上面図と(b)の側面断面図に示すように、幅が搬送用紙17の幅より狭く形成され、駆動ローラ12と従動ローラ13の中央部付近に巻き回されている。搬送ガイド16は搬送ベルト14の幅方向の両側に設けられ、搬送用紙17の搬送方向に沿って設けられた複数のリブ22と逃げ溝23とを交互に有する。ベルト帯電ローラ19は、図25に示すように、例えば2kV〜3kVのACバイアスを加えるACバイアス供給部24に接続されている。
上記のように構成したシリアル型のインクジェットプリンタ1に画像出力の指示があると、搬送用紙搬送装置8の駆動ローラ12を不図示の駆動モータで回転して搬送ベルト14を反時計周りに回転させ、同時にACバイアス供給部24からベルト帯電ローラ19にACバイアスを加える。このベルト帯電ローラ19に加えられるACバイアスにより搬送ベルト14の絶縁層20に、図25に示すように、正と負の電荷を搬送ベルト14の移動方向に対して交互に帯電する。この正と負の電荷を帯電する搬送ベルト14の絶縁層20を、体積抵抗率が1012Ωcm以上、望ましくは1015Ωcm以上となるように形成しているから、絶縁層20に帯電した正と負の電荷が、その境界で移動することを防ぐことができ、絶縁層20に正と負の電荷を交互に安定して帯電させることができる。
この搬送ベルト14に分離部18で分離して送られた搬送用紙17が接触すると、図27に示すように、搬送ベルト14の絶縁層20に帯電した正の電荷から負の電荷に導かれる微小電界25により搬送用紙17に静電力が作用し、この静電力により搬送ベルト14に搬送用紙17の中央部を吸着する。このように搬送ベルト14に搬送用紙17を吸着するために搬送ベルト14に正と負の電荷を与えるベルト帯電ローラ19を、給紙された搬送用紙17が搬送ベルト14に接触する位置の近傍で駆動ローラ12の回転方向の上流側の位置に設けて、ベルト帯電ローラ19により搬送ベルト14に正と負の電荷を与えるから、搬送用紙17が搬送ベルト14に接触する位置で確実に微小電界25を発生することができ、搬送用紙17を搬送ベルト14に安定して吸着させることができる。
搬送ベルト14に吸着された搬送用紙17は搬送ベルト14の回転により押えローラ15に押えられながら印字部7に搬送される。搬送用紙17の画像形成領域の先端部が記録ヘッド3の真下に達すると、駆動ローラ12の回転を停止して搬送ベルト14を停止させる。このように搬送用紙17を搬送して停止させた状態で記録ヘッド3をキャリッジ4により主走査方向に往復移動させてインク液滴を噴射して搬送用紙17に画像を形成する。搬送用紙17の画像形成領域の先端部の画像形成が終了すると、再び駆動ローラ12を駆動して搬送ベルト14を回転し、搬送用紙17を搬送して次の画像形成領域が記録ヘッド3の真下にきたら、駆動ローラ12の回転を停止して搬送ベルト14を停止させ、搬送用紙17に対する画像形成を繰り返す。この搬送ベルト14による搬送用紙17の搬送と停止を繰り返して搬送用紙17に画像を形成する。
このように搬送用紙17の搬送と停止を繰り返して搬送用紙17に画像を形成するときに、微小電界25による静電力で搬送用紙17を搬送ベルト14に吸着して固定するとともに、搬送ベルト14に静電吸着した搬送用紙17を押えローラ15で搬送ベルト14に一定の力で押付けるから、搬送用紙17を搬送ベルト14に密着させることができ、搬送用紙17に効率良く静電吸着力を与えることができ、搬送用紙17を安定して記録ヘッド3の位置に搬送することができる。また、搬送ベルト14を駆動ローラ12に一定の力で押し付けて駆動ローラ12と搬送ベルト14との間の摩擦力を大きくして、駆動ローラ12と搬送ベルト14との間に滑りが生じることを防ぐことにより、搬送用紙17を精度良く搬送して停止することができる。さらに、搬送ベルト14に一定ピッチ例えば4mmピッチで交互に帯電させた正の電荷と負の電荷によって断続的に発生する微小電界25により生じる静電力で搬送用紙17を搬送ベルト14に吸着しているから、記録ヘッド3から噴射するインク液滴に対する静電力の影響をなくすことができ、インク液滴を所定の着弾位置に噴射することができる。したがって位置ずれのない高画質の画像を搬送用紙17に安定して形成することができる。
この搬送用紙17に記録ヘッド3からインク液滴を噴射して画像を形成しているとき、噴射したインク液滴が搬送用紙17に染み込んで搬送用紙17が伸びてコックリングが発生する。この伸びた搬送用紙17は、図26(b)に示すように、搬送ガイド16のリブ22によりその高さを維持しながら、リブ22以外の領域で逃げ溝23に落ち込み、インク液滴が染み込んで搬送用紙17全体が浮き上がることを抑える。したがってコックリングの影響で搬送用紙17に対するインク液滴の着弾位置がずれてしまうことを防ぐとともに搬送用紙17が記録ヘッド3のノズル面と接触して記録ヘッド3のノズル面を汚したり、搬送用紙17を汚すことを防ぐことができ、高画質の画像を安定して形成することができる。
このようにして画像を形成した搬送用紙17は搬送ベルト14の移動により記録ヘッド3の下流側に搬送される。この搬送用紙17は搬送ベルト14が駆動ローラ12により進行方向が変えられるとき、搬送用紙17の剛性によって搬送ベルト14から分離して排出部へと導かれる。この搬送用紙17が搬送ローラ14と分離するとき、搬送ベルト14に一定ピッチで交互に帯電させた正の電荷と負の電荷によって断続的に発生する微小電界25等により生じる静電力で搬送用紙17を搬送ベルト14に吸着しているから、複雑な搬送用紙分離機構を設けることなしに搬送用紙17を搬送ベルト14から簡単に分離することができる。また、排出される搬送用紙17には断続的に発生する微小電界25が印加されるだけであるから、排出された搬送用紙17に静電気が残留することを防ぐことができる。さらに、搬送ベルト14を絶縁層20と導電層21の2層構造で形成した場合は、搬送ベルト14が記録ヘッド3から従動ローラ13の位置に移動するまでの間に絶縁層20に帯電した正の電荷と負の電荷がある程度放電するので、搬送用紙17を搬送ベルト14からより簡単に分離することができる。
上記説明では記録ヘッド3をキャリッジ4により走査方向に往復移動させてインク液滴を噴射して搬送用紙17に画像を形成するために搬送ベルト14を停止させているときもベルト帯電ローラ19にACバイアスを加えている場合について説明したが、搬送ベルト14を停止させているときには、ベルト帯電ローラ19に加えているACバイアスを停止させるようにしても良い。このように搬送ベルト14を停止させているときには、ベルト帯電ローラ19に加えているACバイアスを停止させることにより、搬送ベルト14のベルト帯電ローラ19と接触している部分に与えられた電荷をACバイアスで除去したり、不本意な方向の電荷が乗ってしまうことを防ぐことができ、引き続いて搬送ベルト14を回転したときに、搬送用紙17を安定して吸着することができる。また、搬送ベルト14の帯電時に流れる電流はごくわずかではあるが、搬送ベルト14の一部分に連続して電荷を印加することにより搬送ベルト14に熱を発生させてピンホールを誘発しリークに発展する可能性があるが、これを防いで搬送ベルト14に傷を付けることをなくすことができる。
また、押えローラ15を絶縁性のある材料で形成し、インクジェットプリンタ1に画像出力の指示があり、搬送用紙17を給紙するときに、ベルト帯電ローラ19にACバイアスを加える場合について説明したが、インクジェットプリンタ1に画像出力の指示があったときに、あらかじめ搬送ベルト14を連続回転しながらベルト帯電ローラ19にACバイアスを加えて搬送ベルト14に正と負の電荷等を与え、搬送ベルト14全体に正と負の電荷等が与えられた状態でベルト帯電ローラ19に加えているACバイアスを停止してから搬送用紙17を給紙するようにしても良い。このようにして搬送ベルト14を連続回転しながら正と負の電荷等を与えることにより、搬送ベルト14に正と負の電荷等を安定して与えることができる。
本発明では搬送ベルトを連続回転させながら帯電ローラにAC印加して帯電させた後に搬送用紙を給紙することもできるし、搬送用紙を給紙する直前に帯電ローラにAC印加して帯電させることもできるし、搬送用紙送りが停止している際には帯電ローラへのAC印加を停止することもできる。それぞれの場合の動作シーケンスを図28、図29及び図30に示す。
画像形成時に改行のための搬送ベルトを駆動する量(改行量)が帯電ピッチの整数倍でない場合、及び整数倍である場合とがある。
図31に示すように、画像形成時に改行のために搬送ベルトを駆動する量(改行量)が、帯電ピッチの整数倍でない場合、また、1改行量よりも帯電ピッチが短い場合、搬送ベルトを駆動している最中に高圧出力のプラスとマイナスを切り換え、1改行中に所望の帯電ピッチを帯電しきらずに改行が終了してしまった場合は、その次の改行にて残りの帯電しきれていない残り分を帯電する。このようにして一定幅の帯電ピッチを形成している途中で、改行が停止した場合でも、所望の帯電ピッチを形成する。帯電ピッチを安定して形成することで、用紙の吸着力を安定して得るようにする。
一方、図32は画像形成時に改行のために搬送ベルトを駆動する量(改行量)が帯電ピッチの整数倍となるように帯電ピッチを設定した場合であり、整数倍とならないより好ましい。この改行量は、形成しようとする画像の画素密度と、ヘッドのノズルピッチ及びノズルの使用数によって決まる。通常IJによるシリアル型の画像形成装置に於いては、形成しうる画素密度を複数選択可能である。帯電ピッチをこの画像形成装置が有している改行量全てに対する最大公約数の1/n(n=整数)として、図32に示すように必ず1改行中に帯電ピッチの形成が完了する。このようにして、図31に示すような、極短い時間での帯電を行う必要が無くなる。極短い時間での帯電では、高圧電源の出力は所望の電位に立ち上がっていても、帯電ローラを介して、搬送ベルト上に所望の帯電電位が形成されているということにはならない。このとき、帯電電位が所望のレベルより低い電位しかのっていないという事態となる。そのような事態を避け、電位レベルの安定化を図ることができる。
上記のようにシリアル型のインクジェットプリンタ1の搬送ベルト14で搬送用紙17を吸着して記録ヘッド3の位置まで搬送し、搬送ベルト14の停止と移動を断続的に繰り返しているときに、印字する改行精度を安定させるためには搬送ベルト14の停止位置を正確に制御する必要がある。このため、搬送ベルト14の送り速度又は送り量を直接又は間接的に検出し、検出した送り速度又は送り量により搬送ベルト14の搬送量を制御すると良い。
例えば搬送ベルト14の送り速度または送り量を直接検出する場合は、図33(a)の搬送ベルト14の正面図と図33(b)の拡大図に示すように、搬送ベルト14の表面又は裏面の一部に、インクジェットプリンタ1の最高解像度に応じたピッチで設けた2進スケール26と、図34(a)に示すように、搬送ベルト14の搬送用紙17の搬送に影響がない部分に設けた透過型や反射型の読取センサ27、あるいは図34(b)に示すように、印字部7の近傍に設けた透過型の読取センサ27を有するエンコーダ28を使用すると良い。なお、透過型読取センサの概略図を図35に、反射型読取センサの概略図を図36にそれぞれ示す。図35では、検出光発信器27からエンコーダ23に向けて検出光29が発信され、反射光が受光部28で検出される。図36では、検出光発信器兼受光部25からエンコーダ23に向けて検出光26が発信され、反射光が検出光発信器兼受光部25で検出される。
そして図37のブロック図に示すように、駆動指令信号が送られて駆動ローラ12を回転するサーボモータ29の回転速度を演算する演算処理回路30に読取センサ28から出力されるパルス信号を送り、演算処理回路30で搬送ベルト14の送り速度を演算し、演算した送り速度信号をサーボモータ29を駆動するサーボモータドライブ回路31に送りサーボモータ29の回転速度を定速に制御して駆動ロータ12を回転させる。このように駆動ローラ12を回転するサーボモータ29の回転速度を制御することにより、搬送ベルト14に吸着して保持した搬送用紙17の搬送量を精度良く制御することができる。
この搬送ベルト14の送り量を検出するエンコーダ28の搬送ベルト14に設けた2進スケール27のピッチはそのまま紙送り精度の単位となる。また、搬送用紙17を搬送して印字するとき、紙送りの改行量は、インクジェットプリンタ1が出力し得る最高解像度が最小単位となる量である。例えばインクジェットプリンタ1の最高解像度を1200dpiとすると、最高解像度で定まる紙送りの最小単位は25.4mm/1200=21.2μmとなる。そこで2進スケール27のピッチすなわち制御単位を21.2μm/nとする。但しnは1以上の整数である。例えばn=2とすると、2進スケール27のピッチは10.6μmとなり、この2進スケール27を読み取ったパルス信号により搬送ベルトの送り量を制御しているときに、1パルス分ずれたとしても、搬送用紙17に形成する画像に影響を与えずにすみ、良質な画像を安定して形成することができる。
また、搬送ベルト14の送り速度または送り量を間接的に検出する場合は、図38に示すように、搬送ベルト14を搬送する駆動ローラ12の回転軸に設けた円板32に、図39(a)の正面図と図39(b)の拡大図に示すように、円周方向に並んで一定ピッチで設けたスケール33と、スケール33を読み取る透過型又は反射型の読取センサ34からなるロータリエンコーダ35を使用して駆動ローラ12の回転量を検出して搬送ベルト14の送り速度または送り量を算出すると良い。一般にロータリエンコーダのスケールピッチPは、100LPI、150LPI、200LPI、300LPIなどのものがある。このロータリエンコーダは実際のスケールパルスの4倍のパルスを出力するものが知られている。例えば、1回転で2400ラインのスケール33の場合、この4逓倍出力が可能な読取センサ34を用いれば、9600パルスを得ることができる。また、搬送用紙17を搬送して印字するとき、紙送りの改行量は、インクジェットプリンタ1が出力し得る最高解像度が最小単位となる量である。例えば、最高解像度が600dpiの場合、25.4mm/600=42.3μmが送り量の最小単位になる。実際にはこの42.3μmの整数倍の量が送られる。インクジェットプリンタ1において、搬送ベルト14の送り量は最高解像度に応じて定められている。
例えば1回転で2400ピッチのスケール33を有するロータリエンコーダ35で4逓倍出力した信号に基づき搬送ベルト14を搬送する駆動ローラ12を制御すると、ロータリエンコーダ35の1回転の出力パルス数は2400×4=9600パルスとなる。このインクジェットプリンタ1の最高解像度を1200dpiとすると、1出力パルスの送り量は25.4mm/1200=21.2μmとなる。駆動ローラ12が1回転すると、スケール33を有する円板32も1回転するので、
(駆動ローラ径×π)/9600=21.2μm
の関係式から、駆動ローラ12の径は64.5mmとなる。すなわち径が64.5mmの駆動ローラ12を使用し、その回転軸に2400ピッチのスケール33を有するロータリエンコーダ35を設けることにより、制御上1パルス当たり21.2μmの送り量となる。
この最高解像度により得られる21.2μmの送り量を1パルス毎に出力するようにしても良いが、駆動ローラ12の径を、ロータリエンコーダ35の1パルス当たりの送り量が最高画像密度のn(2以上の整数)で除した値になるように設定すると良い。例えばn=2とした場合、
(駆動ローラ径×π)/9600=10.6μm
の関係式から、駆動ローラ12の径は32.4mmとなり、径が32.4mmの駆動ローラ12を使用し、その回転軸に2400ピッチのスケール33を有するロータリエンコーダ35を設けることにより、制御上1パルス当たり10.6μmの送り量となる。したがって駆動ローラ12の送り量が制御上1パルスずれたとしても、搬送用紙17に形成する画像に影響を与えずにすみ、高精度な画像を安定して形成することができる。
また、駆動ローラ12と搬送ベルト14の間に滑り防止機構を設けても良い。この滑り防止機構として、図40(a)に示すように、駆動ローラ12と従動ローラ13の両方又は駆動ローラ12を、表面に複数の突起35を有するグリップローラ36で形成したり、図40(b)に示すように、搬送ベルト14をタイミングベルト37で形成してすることにより、駆動ローラ12や従動ローラ13と搬送ベルト14間の滑りを確実に防ぐことができ、搬送用紙17に画像を形成するときの停止位置制御を精度良く行うことができるとともに搬送ベルト14を逆転搬送するときも高精度に搬送することができる。
また、上記説明ではシリアル型のインクジェットプリンタ1に付いて説明したが、図41(a)の斜視図と図41(b)のノズル列を示す正面図に示すように、搬送用紙17の幅方向全体にノズル列40を有し、インク供給管41から供給されるインクをヘッド駆動信号線42から出力される駆動信号により、搬送用紙17の印字幅全体に渡って噴出するラインヘッド43を使用したライン型のインクジェットプリンタ1aにも、図42の構成図に示すように、搬送用紙搬送装置8を同様に適用して、搬送ベルト14に搬送用紙17を静電吸着して搬送することにより、搬送用紙17を印字部7で安定して搬送することができ、改行速度の精度を高めて良質な画像を安定して形成することができる。
以上、静電吸着タイプについて説明したが、搬送用紙の密着方法はこれに限られるものではない。例えば、ベルトに吸引孔を設けてその吸引孔からエアーを吸引して密着させても良いし、搬送用紙の上からローラで押しつけても良い。
本発明に係る用紙搬送装置の第1の実施の形態における搬送ベルト及び該搬送ベルト周辺の構成の一部を示す概略図である。 本発明に係る用紙搬送装置の第1の実施の形態における構成の一部を示す概略図である。 本発明に係る用紙搬送装置の第1の実施の形態における搬送ベルトと高電圧電源の構成を説明する概略図である。(搬送ベルトを上側から見た図) 本発明に係る用紙搬送装置の第1の実施の形態における搬送ベルトと高電圧電源の構成を説明する概略図である。(搬送ベルトを下側から見た図) 本発明に係る用紙搬送装置の第1の実施の形態における搬送ベルトの回転速度とエンコーダパルス、及び高電圧波形の関係を説明するグラフである。 本発明に係る用紙搬送装置を用いた用紙搬送について説明する図である。 従来の用紙搬送装置における搬送ベルトと搬送用紙との電荷の分布を示す図である。 第1の実施の形態の用紙搬送装置から排出されて静電的な吸着が発生しない場合における重なり合う搬送用紙に形成された電荷の分布を示す図である。 本発明に係る用紙搬送装置における第1の実施の形態の一部の構成を示す概略図である。 本発明に係る用紙搬送装置の第1の実施の形態における制御方法を示すフローチャートである。 第1の実施の形態における構成により用紙搬送された際の重なり合う搬送用紙の帯電を示す説明図である。 本発明に係る用紙搬送装置の第2の実施の形態における制御方法を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における構成により用紙搬送された際の重なり合う搬送用紙の帯電を示す説明図である。 本発明に係る用紙搬送装置の第3の実施の形態における制御方法を示すフローチャートである。 第3の実施の形態における構成により用紙搬送された際の重なり合う搬送用紙の帯電を示す説明図である。 本発明に係る用紙搬送装置の第4の実施の形態における制御方法を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における構成により用紙搬送された際の重なり合う搬送用紙の帯電を示す説明図である。 高圧電源と制御部の関係を示す概略図である。 本発明に係る用紙搬送装置における第5の実施の形態の構成を示す概略図である。 本発明に係る用紙搬送装置における第6の実施の形態の構成を示す概略図である。 本発明に係る用紙搬送装置における第7の実施の形態における帯電ローラの制御方法を示す図である。 本発明に係る用紙搬送装置を搭載した画像形成装置の一実施の形態における画像形成部の構成を示す概略図である。 本発明に係る用紙搬送装置を搭載した画像形成装置における制御部の制御フロー全体を示すブロック図である。 静電吸着タイプの搬送用紙搬送部の構成図である。 (a)1層構造の搬送ベルトの断面図である。 (b)2層構造の搬送ベルトの断面図である。 (a)搬送ベルト及び搬送ガイドの上面図である。 (b)搬送ベルト及び搬送ガイドの側面断面図である。 搬送ベルトの電荷により生じた微小電界を示す説明図である。 動作シーケンスの一例を示すフローチャートである。 動作シーケンスのその他の例を示すフローチャートである。 動作シーケンスのその他の例を示すフローチャートである。 搬送ベルトを駆動する量と帯電ピッチとの関係(非整数倍時)を示すグラフである。 搬送ベルトを駆動する量と帯電ピッチとの関係(整数倍時)を示すグラフである。 搬送ベルトの正面図である。 読取センサの配置を示す構成図である。 透過型読取センサの概略図である。 反射型読取センサの概略図である。 読取センサを含む演算処理回路のブロック図である。 駆動ローラの回転軸に設けたエンコーダを示す構成図である。 円板に設けたスケールの配置を示す正面図である。 駆動ローラと搬送ベルトの滑り防止機構の構成を示す斜視図である。 ラインヘッドとノズル列を示す構成図である。 ライン型のインクジェットプリンタの構成図である。 マルチファンクション機能を持つ画像形成装置の構成の概略を説明するブロック図である。
符号の説明
3 記録ヘッド
4 キャリッジ
5 用紙積載部(用紙トレー)
9 排紙トレー
12 搬送ローラ
13 テンションローラ
14 搬送ベルト
15 先端コロ
17 搬送用紙
19 帯電ローラ

Claims (9)

  1. 搬送用紙を搬送する搬送ベルトと、該搬送ベルトを帯電させる帯電ローラと、該帯電ローラに電圧を印加する高圧電源と、該高圧電源の高電圧波形を制御する制御手段と、を備える静電搬送方式で搬送用紙の搬送を行う用紙搬送装置であって、
    前記制御手段は、n番目に搬送する搬送用紙とn+1番目に搬送する搬送用紙とが重なり合った際、対向する位置において帯びる電荷の極性が互いに逆になるように搬送用紙を帯電させることを特徴とする用紙搬送装置。(但し、nは自然数である。)
  2. 前記制御手段は、搬送用紙の搬送方向に一定の幅を持って正電荷と負電荷とを順次搬送用紙が帯びるように制御することを特徴とする請求項1に記載の用紙搬送装置。
  3. 前記制御手段は、正電荷又は負電荷のいずれか一方をn番目に搬送する搬送用紙全面に、正電荷又は負電荷の他方をn+1番目に搬送する搬送用紙全面に帯びるように制御することを特徴とする請求項1に記載の用紙搬送装置。
  4. 搬送用紙を搬送する搬送ベルトと、該搬送ベルトを帯電させる帯電ローラと、該帯電ローラに電圧を印加する高圧電源と、該高圧電源の高電圧波形を制御する制御手段と、を備える静電搬送方式で用紙搬送を行う用紙搬送装置であって、
    前記制御手段は、偶数頁又は奇数頁のいずれか一方において高電圧を印加し、偶数頁又は奇数頁の他方においては電圧を印加しないことを特徴とする用紙搬送装置。
  5. 搬送用紙を搬送する搬送ベルトと、該搬送ベルトを帯電させる帯電ローラと、該帯電ローラに電圧を印加する高圧電源と、該高圧電源の高電圧波形を制御する制御手段と、を備える静電搬送方式で用紙搬送を行う用紙搬送装置であって、
    前記制御手段は、偶数頁又は奇数頁のいずれか一方において高電圧を印加し、偶数頁又は奇数頁の他方においては前記高電圧よりも絶対値の小さい電圧を印加することを特徴とする用紙搬送装置。
  6. 搬送用紙を搬送する搬送ベルトと、該搬送ベルトを帯電させる帯電ローラと、該帯電ローラに電圧を印加する高圧電源と、該高圧電源の高電圧波形を制御する制御手段と、を備える静電搬送方式で用紙搬送を行う用紙搬送装置であって、
    搬送用紙の電荷を検出する電荷検出センサを備え、
    前記制御手段は、前記電荷検出センサが検出した電荷と逆の極性の電荷を帯びるように制御することを特徴とする用紙搬送装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の用紙搬送装置において、
    前記帯電ローラよりも搬送用紙の搬送方向における上流に用紙先端検出センサを有することを特徴とする用紙搬送装置。
  8. 前記用紙先端検出センサは、クラッチ駆動信号若しくはモータ駆動信号から用紙先端位置を検出することを特徴とする請求項7に記載の用紙搬送装置。
  9. 搬送用紙を搬送する搬送ベルトと、該搬送ベルトを帯電させる帯電ローラと、該帯電ローラに電圧を印加する高圧電源と、を備える静電搬送方式を用いた用紙搬送装置の用紙搬送方法であって、
    前記高圧電源の高電圧波形を、n番目に搬送する搬送用紙とn+1番目に搬送する搬送用紙とが重なり合った際、対向する位置において帯びる電荷の極性が互いに逆になるように搬送用紙を帯電させるように制御することを特徴とする用紙搬送方法。(但し、nは自然数である。)
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