JP4860691B2

JP4860691B2 - 伸張可能な脊椎プロテーゼ

Info

Publication number: JP4860691B2
Application number: JP2008507907A
Authority: JP
Inventors: ウィリアムローダ; ノアハンセル; アンドリューリー
Original assignee: グローバスメディカルインコーポレイティッド
Priority date: 2005-04-21
Filing date: 2006-04-21
Publication date: 2012-01-25
Anticipated expiration: 2026-04-21
Also published as: US20100298942A1; US8337559B2; JP2008536649A; US9393128B2; WO2006116052A3; US9023108B2; EP1871307A4; WO2006116052A2; US20060241770A1; US20140081402A1; EP1871307A2; EP1871307B1; US7674296B2; US20150209154A1

Description

発明の分野
本発明は、少なくとも一部の椎骨を切除後の脊椎を支持する器具に関する。

発明の背景
椎骨が損傷を受けた、または病気にかかった場合、脊柱の支持を回復する目的で、椎骨またはその一部をプロテーゼと置換するために外科手術を用いてもよい。例えば、脊椎骨折、腫瘍、または感染の治療において椎体置換が通例必要とされる。

近年では、チタンケージ、セラミック、セラミック／ガラス、プラスチックまたはＰＥＥＫ、および炭素繊維スペーサなどの、複数の人工材料やインプラントが椎体を置換するために開発されてきた。最近では、様々な伸張可能なプロテーゼまたは伸張可能なケージが開発され、椎体置換に使用されてきた。伸張可能なプロテーゼは概して、椎体切除術手技によってできる腔の大きさに調整可能で、生体内での癒合を促進する目的で、骨セメントまたは骨片を取り付けるために少なくとも部分的に空洞であるのが一般的である。一部の伸張可能なプロテーゼは、他のものが原位置で調整されるのに対して、腔への挿入の前に調整されることも可能である。原位置で調整可能な伸張可能なプロテーゼを用いる椎体置換の一つの利点は、器具の生体内での伸張によって最適な堅い固定と変形の補正が可能になるため、設置または挿入が容易であることである。伸張可能なプロテーゼによるその他の利点は、変形の補正のために切除された椎骨欠損部位の伸延を容易にできること、椎体切除術後の迅速な耐荷重性を可能にできることである。

椎骨インプラントを挿入ための器具類と専用工具は、脊椎のプロテーゼを設計する場合に考慮すべき設計パラメーターの一つである。プロテーゼが所定の位置に挿入される場合には、まわりの間隔が狭いために、脊髄手術手技は様々な困難を伴う。他の重要な設計上の考慮点は、椎骨の移植片を挿入するための様々な外科的手法に対する、器具の適応能力である。

発明の概要
本発明は、内部部材および外部部材が軸に沿って相互に可動性になるように、互いに同軸に位置する内部部材、外部部材、およびギア部材を通常備えた、脊椎間係合のための伸張可能な人工インプラントに関する。内部部材は空洞内側部とねじ込み外側部分をもち、第一椎体と係合するように構成される第一端部を備える。外部部材は内部部材を受けるように構成される空洞内側部を持ち、第二椎体と係合するように構成される第二端部を備える。ギア部材は軸方向に外部部材に固定され、外部部材に対して自由に回転可能で、ギア部材は内部部材のねじ込み部にねじ込み式に係合する。

インプラントは、第一端部および第二端部が第一椎体と第二椎体に対して既定の配置に方向付けられるように、椎骨と係合するように構成される。ギア部材はギア部材の周辺に伸張するギア歯を含み、ギア歯は外部に露出し、周囲の複数の角度位置から道具部材によって到達できるように構成される。

一つの実施形態では、外部部材は、道具部材の一部分を受けとるための多様な道具設置用穴を含み、道具部材のギア歯への挿入、配置、および係合を容易にしている。別の変法では、外部部材はギア部材を受けとるために弾性的に変形可能な部分を備える。さらに別の実施形態では、内部部材、外部部材、およびギア部材はＰＥＥＫプラスチック製であり得る。別の実施形態では、器具はまた、内部部材を外部部材に対して固定するための止め部材を備える。

一つの実施形態では、内部部材は外部部材に対して回転的に固定される。一つの変法では、内部部材は隙間を含み、ピンは外部部材に対する内部部材の回転運動を防ぐために、隙間と係合するように外部部材から放射状に内部に伸張する。

別の実施形態では、第一端部は、縦軸に垂直に観察されるとき概して細長い形状を持つ第一板を含んでもよく、それは長軸に沿って横幅を伸張し短軸に沿って深さを伸張する第一板であり、横幅は深さより大きい。同様に、別の実施形態では、第二端部は、縦軸に垂直に観察されたとき概して細長い形状を持つ第二板を含んでもよく、それは長軸に沿って横幅を伸張し短軸に沿って深さを伸張する第二板であり、横幅は深さより大きい。一つの変法では、第一端板および第二端板は、端版から縦方向に伸張する少なくとも一つの骨係合部材を備える。骨係合部材は金属のくぎを含んでもよい。

別の変法では、端部は縦方向に厚みをもち、厚みは短軸に沿って前後方向に可変する。一つの実施形態では、端部が概して楔形外形を規定するように、厚みは前後方向に徐々に変化する。別の実施形態では、端部は前後方向の前方側から後方側に伸張し、第一端部が第一の厚みを前方側に、第二の厚みを後方側に持ち、第一の厚みは第二の厚みより大きい。さらに別の実施形態では、端部は骨接触表面を含み、骨接触表面に接する板は第一の角度で縦軸に対して直角な板に交差する。一つの変法では、角度は約−１６度〜約１６度である。

図面を通して、同じ数字は同じ機構や構造を意味することを理解されたい。

好ましい実施形態の詳細な説明
本発明の好適な実施形態を、添付の図面を参照してここで説明する。以下の本発明の詳細な説明は、全ての実施形態を図示しようとするものではない。本発明の好適な実施形態の説明において、明確さのために特定の専門用語が用いられる。しかし、本発明はそのように選択された特定の専門用語に限定するものではない。それぞれの特定の要素が、同様の目的を達成するために同様の方式で働く技術的に同等な全てのものを含むことを理解されたい。

図１〜９を参照すると、伸張可能な脊椎のプロテーゼ１０の一つの実施形態が示される。プロテーゼ１０は外部部材１４内に順に嵌め込まれ受け取られる、内部部材１２を通常備える。プロテーゼ１０は、外部部材１４に対し内部部材１２の平行移動を生じさせ、プロテーゼ１０の伸張をもたらすように通常構成されるギア部材１６をさらに備える。内部部材１２、外部部材１４、およびギア部材１６は縦軸１８に沿って中心化され空洞内側部を規定し、その内側部は、器具上の多数の開口部を介して、骨の成長、血管の成長、またはその他の組織の成長を促進するための、骨材料、骨成長因子、骨形態形成タンパク質、またはその他の材料で満たされてもよい。一つの実施形態では、部材１２、１４、および１６はポリエーテル・エーテル・ケトン（ＰＥＥＫ）プラスチック材料製である。ＰＥＥＫプラスチック材料の既知の利点として、放射線透過性であること、その他のプラスチック材より簡単に滅菌される可能性が含まれる。代替的な実施形態では、部材１２、１４、および１６は生物学的に不活性な金属合金またはその他の適切な材料で作製してもよい。

図１〜４を参照すると、内部部材１２は、近位端２６で概して円筒形の胴体２４と接続する遠位端２２の端板２０を有し、その軸方向に伸張する空洞内側部を通常規定する。内部部材１２の胴体２４は内部表面２８と外部表面３０とからなる壁２７を通常含み、外部表面３０の少なくとも一部は外部ねじ山３２を含む。胴体２４の外径３４は、外部部材１４内に連携して入るように寸法が決められる。

外部部材１４は、遠位端４６で概して円筒形の胴体４４と接続する近位端４２の端板４０を持ち、その軸方向に伸張する空洞内側部を通常規定する。外部部材１４の胴体４４は、内部表面４８と外部表面５０とからなる壁４７を通常含む。胴体４４の内径５２は、外部部材１４内に連携して内部部材１２の胴体２４が入るように寸法が決められる。その際、胴体４４の内径５２は、内部部材１２の胴体２４の外径３４より大きい。図１に示すように、外部部材１４は、骨の内部成長を可能にするために一つ以上の開口５３を含んでもよい。一つの実施形態によると、ふち５４は、胴体４４の遠位端４６の外部の周囲に形成され、ギア部材１６の一部と連携して係合するように構成される。壁４７の中に伸張する複数のつなぎ空間すなわち隙間５６は、遠位端４６に近接する胴体４４の周囲に一定の角度で間隔を作り、ふち５４とギア部材１６のスナップ式係合を容易にする。その際、ギア部材１６をふち５４にスナップ式に取り付けるために、隙間５６は、遠位端４６が放射状にわずかに変形し収縮できるようにする。

図２〜４から最も良くわかるように、プロテーゼ１０の一つの実施形態では、内部部材１２は壁２７中を放射状に伸張する複数の縦方向の隙間３６を備える。隙間３６は、胴体２４の周囲に一定の角度で間隔を作り、壁２７に沿って縦方向に伸張する。内部部材１２が外部部材１４内に組み立てられる時、外部部材１４に対する内部部材１２の回転運動を防ぐために、隙間３６は、外部部材１４の内部表面４８から放射状に内側に突出する少なくとも一つのピン３８と係合するように構成される。その際、ピン３８は隙間３６のうちの一つに伸張してもよく、またピン３８は外部部材１４に対する内部部材１２の回転を防ぐために、プロテーゼ１０の伸張中、縦方向の隙間３６のうちの一つの内部を動いてもよい。さらに、ピン３８が最も低い位置になる、つまりそれが係合する隙間の近位端３９に接触する場合に、ピン３８は既定の間隔を越えて内部部材１２が伸張すること、つまり長軸１８を平行移動することを防ぐことも可能である。

図７〜９を参照すると、ギア部材１６は遠位端６１から近位端６３へ伸張する概して空洞の胴体６０から構成され、内部壁６４の少なくとも一部に沿う螺旋ねじ山６２と、外部壁６８の一部に沿う歯車歯の配列６６を持つ。外部部材１４に対する内部部材１２の平行移動をもたらすために、ギア部材１６は外部部材１４の遠位端４６に回転的に接続するように通常構成され、内部螺旋ねじ山６２は内部部材１２の外部ねじ山３２に係合するように構成される。一つの実施形態では、ギア部材１６は内部壁６４の周囲に伸張する円筒形の切り欠き構造６５を含み、外部部材１４のふち５４を連携して受け入れる。その際、ギア部材１６は、縦方向および横方向の運動を保持されているが、外部部材１４に対して自由に回転することも可能である。その際、前述のスナップ式構造は、比較的薄い壁の外部部材１４の設計と作製を可能にし、外部ギア部材１６と内部部材１２のより大きい内径の作成を容易にする。結果として、プロテーゼ１０の内部により多くの骨成長刺激材料を充填することが可能となる。また、ギア部材１６と内部部材１２のより大きい内径を作成することによって、外部ねじ山３２と内部ねじ山６２のより大きなねじ山のサイズが、より強い機械的強度をもたらすために利用されうる。

図７を参照すると、ギア歯６６は、近位端６３に対して角度を持って配置され、近位端６３に近接する概して切頭円錐形のギア歯表面を形成するように、外部壁の部分６８の全周に伸張する。ギア部材１６の最外部外径６７は、端板２０、４０の最小外径と同じになるか、またはそれよりわずかに小さくなるように決定される。その際、プロテーゼ１０を、縦軸１８に対して垂直な面の端から観察した場合、図６に示すように、ギア部材１６は端板２０、４０の周囲を越えて放射状に外側に飛び出さない。一つの実施形態では、ギア部材の１６最外径は、端板２０、４０の最小外径と実質的に同じサイズである。図７に示すように、一つの実施形態では、ギア歯６６は、幅６９を半径の方向に通常伸張し、放射状に外側にギア部材１６の外径へ通常伸張する。この点において、プロテーゼ１０の特定のかさ歯車比、使用される材料の種類、および所望の全体内径を鑑みて、予想されるギアの力に適合するために、歯６６は幅６９を持つように設計されてもよい。当業者ならば歯６６が放射状に伸張する外径が大きいほど、同じ歯車比を維持しながらその歯６６をより大きく設計できることを理解するであろう。この点において、歯６６が大きく作製される場合、それらは通常より優れた機械的強度をもつ。また、プロテーゼ１０が、ＰＥＥＫ、その他のプラスチック、または、例えばチタンなどと比べて機械的強度が弱い可能性のあるその他の非金属材料で作製される実施形態において、より大きく、より幅が広く、より強い歯６６を設計できることは有利である。さらに、一つの実施形態で記述したように、ギア部材１６の最外径は、端板２０、４０の最小外径ほどの大きさであってもよいため、また歯６６はギア部材１６の最外径へと放射状に伸張するため、ギア部材１６のより大きな内径を機械的ギア強度を落とさず製造し得る。結果として、プロテーゼ１０により大きな全内径が収容されるようになり、内部により多く骨材料を充填でき、ひとたびプロテーゼ１０が移植された後には骨の癒合を促進することが可能となる。

図１および２に見られるように、一つの実施形態では、歯６６は実質的にプロテーゼ１０の外部に露出している。歯６６が外周囲に露出しているため、露出している歯を覆うためにより少ない材料しか必要とせず、これはギア歯の覆いを必要とする従来技術の器具と比べて、通常プロテーゼ１０をより軽くし、その製造を容易にする。さらに、ギア部材１６は、ギア歯を隠すまたは覆う器具よりも外科医にとってより見やすく、回転道具を使い容易に到達できる。後でより詳しく考察するように、そのような構造は、プロテーゼ１０の挿入において様々な外科的選択肢を外科医に提供し、とりわけ、道具により外部部材１４周辺の複数の角度位置から歯６６を係合することを可能にする。さらに、ギア部材１６のスナップ式アセンブリ構造は、機械的強度を犠牲にすることなく薄い壁の部品の製造を可能にする。結果として、プロテーゼ１０は骨充填材料用に大きい空間を確保するための、より大きな内径を持つことが可能となる。

図１０〜１２に示すように、プロテーゼ１０は、かさ歯車７２をその遠位端に有する道具７０によって伸張されてもよい。道具７０は道具軸７４に沿って伸張し、操作中には、道具軸７４が縦軸１８に対して概して垂直になるように、道具７０はプロテーゼ器具１０と係合するように構成される。かさ歯車７２はギア部材１６の歯６６と係合するように構成されており、その結果かさ歯車７２が道具軸のまわりを回転する時、プロテーゼ１０のギア部材１６が縦軸１８のまわりを回転し、プロテーゼ１０を伸張するように縦軸１８に沿って内部部材１２が平行移動する。一つの実施形態では、プロテーゼ１０と道具７０の配置と取り付けを容易にするために、道具７０は、かさ歯車７２を越えて遠位に伸張するねじ込み遠位先端部７８を持つ中心シャフト７６を含んでもよい。ねじ込み遠位先端部７８は、外部部材１４の道具設置用穴８０を通って放射状に伸張するように構成されてもよく、また先端部７８は穴８０の正反対に位置する壁４７の内部表面４８に位置するねじ穴８１とねじ込み式に係合し、その結果道具７０の中心シャフト７６が外部部材１４に固定される。ひとたび中心シャフト７６が外部部材１４に固定されると、かさ歯車７２は中心シャフト７６に対して回転し、ギア部材１６の回転と内部部材１２の平行移動が生じることがある。

図２と４を再度参照すると、プロテーゼ１０の一つの実施形態では、複数個の装着機能つまり道具設置用穴８０、８２、８４が外部部材１４の外部表面５０に沿って提供されている。異なる外科的手法の際プロテーゼ１０の挿入を可能にするために、道具設置用穴８０、８２、８４について、既定の配置で外部表面５０のまわりに間隔を作ってもよい。例えば、横方向アプローチ、前外側アプローチ、または前方アプローチを介した挿入を可能にするために、穴８０、８２、８４を配置してもよいことを当業者なら理解するであろう。図４に示すように、前方アプローチによるプロテーゼ１０の患者への挿入を容易にするために、道具設置用穴８０はプロテーゼ１０の前面または端板２０、４０の短い端に向かって壁４７に一定の角度で配置されまたは位置する。横方向アプローチを介するプロテーゼ１０の患者への挿入を容易にするために、道具設置用穴８２を、プロテーゼ１０の側面または端板２０、４０の長い端に向かうように壁４７に一定の角度で、配置しまたは位置させてもよい。さらに、前外側アプローチを介するプロテーゼ１０の挿入を容易にするために、第三の道具設置用穴８４を、穴８０と８２の間に一定の角度で配置しまたは位置させてもよい。前述したように、各設置用穴８０、８２、８４については、対応するねじ穴８１、８３、８５を壁４７の内部表面４８に形成してもよく、道具７０の遠位先端部７８のねじ込み係合を可能にするために、対応する道具設置用穴の正反対に配置してもよい。

図１、２、および４に最も良く示されるように、例えば、プロテーゼ１０の所望の伸張が得られた場合、内部部材１２と外部部材１４の間の全ての相対運動を実質的に制限するために、止め部材１２０を提供してもよい。本発明による止め部材１２０の一つの実施形態では、止め部材の一部は、外部表面３０すなわち内部部材１２のねじ山３２と係合するために、放射状に内側に外部部材１４から突出してもよく、その結果外部ねじ山３２の摩擦および／または変形によって、内部部材１２が外部部材１４にロックまたは固定される。ねじ１２１が回転する時に止め部材を放射状に内側に平行移動するために、内部止めねじ１２１を止め部材１２０の内側に提供してもよい。アレンレンチまたはその他の道具との係合を容易にし、ねじ１２１を回転させ、内部部材１２を所定の位置にロックする目的で止め部材１２０を放射状に内側に動かすために、その外部に露出する端に六角形の頭部を持つねじ１２１を提供してもよい。一つの実施形態では、前述の道具設置用穴８０、８２、８４のうちいずれかを利用する場合、外科医が容易に止め部材を伸張できるように、複数の止め部材１２０、１２２、１２４を、外部部材１４の周辺に間隔を作って提供してもよい。

図１〜９を参照すると、端から、または縦軸１８に対して垂直に観察された場合、各端板が概して細長いまたは楕円形の形状を持つ、端板２０、４０の一つの実施形態が示される。図６に示すように、各端板２０、４０は通常、中央横方向に長軸９２に沿って横幅９０（大きい外径）に伸長し、前後方向に短軸９６に沿って縦幅９４（小さい外径）に伸長する。端板が係合することになる椎体の形状に類似させるか、または模倣するために、端板２０、４０の形状は細長くまたは楕円に設計される。その際、端板２０、４０の上面と骨の接触を最大限にするために、端板２０、４０は既定の位置すなわち中央横方向に伸張する長軸９２で椎骨の部分に係合するように構成される。

端板２０、４０の寸法は患者の骨格に適応するように可変する。通常、端板２０、４０は幅約１４〜３２ｍｍ（中央横方向に）、長さ約１２〜２５ｍｍ（前後方向に）であってよい。いくつかの実施形態では、インプラント２０、４０は脊椎の自然な湾曲に適応するために楔形外形を持つ。例えば、図１３に示すように、前方側１３２から後方側１３４に向かって端板１３０の高さが徐々に低くなる楔形が一つの実施形態として示される。解剖学用語では、腰椎の自然な湾曲は脊柱前弯と言う。プロテーゼ１０が腰部で使用される場合、楔の形状が腰椎の解剖を模倣する脊柱前弯の形状となるように、楔によって形成される角度１３６は約４度〜１６度の間でなければならない。代替的な実施形態では、楔形外形は、脊椎のその他の領域における自然な湾曲を模倣するために、前方側１３２から後方側１３４に向かって高さが緩やかに上昇する結果となってよい。従って、他の実施形態では、角度１３６は約−４度〜−１６度の間であってよい。

図１と２に示すように、複数の装着穴９８は、挿入可能な骨係合部材１００を受けるために端板２０、４０の周辺に間隔を作る。一つの実施形態では、骨係合部材１００は、例えば圧入などによって穴９８内に収まるように作られた円筒形基部１０４をそれぞれ有する円錐形の釘１０２を備える。代替実施形態では、異なる形状の骨係合部材１００を使用してもよく、あるいは他の実施形態では骨係合部材を使用しなくてもよい。図２を再度参照すると、一つの実施形態によると、挿入を容易にするためにおよび／またはそれらが係合する椎体の形状に適応するために、端板２０、４０は周辺に面取りした端１０６を持つ。上面すなわち端板２０、４０の骨接触表面１０８はまた、より優れた初期安定性および／または端板と各椎骨の間の把握接触を提供するために、多数の種類のテクスチャリングを含んでもよい。

図に示される実施形態の寸法は本発明にとって不可欠なものではないが、本発明に従うプロテーゼ１０の寸法は以下となろう。一つの実施形態では、構造や所望の用途によって、内部部材１２は約１３〜６８ｍｍの全長１４０であってもよく、外部部材は約１１〜６４ｍｍの全長１４２であってもよく、プロテーゼ１０は約１５〜１３０ｍｍのプロテーゼ全長まで伸張されよう。

代替的な実施形態では、プロテーゼ１０の長さ、直径、形状は、異なる用途、異なる手技、脊椎の異なる部位への移植、または置換または修復されている椎体または複数の椎体の大きさに適応するように変化してもよい。例えば、プロテーゼ１０は、複数の椎体を置換するためにより長い間隔に伸張可能であってもよい。また、端板２０、４０は様々な手技に適応するように大きさと形状が決められる。例えば、端板２０、４０は身長が低い患者、または頸椎の狭い領域のために小さくしてもよい。さらに、端板２０、４０を全く同じ形状と大きさに決める必要はなく、代替実施形態では、それらは互いに異なる形状と大きさに決定することができ、および／または異なる骨係合部材またはテクスチャリングを持つことができる。

図１４〜２５を参照すると、本発明による伸張可能なプロテーゼの様々な代替的な実施形態が示される。図１４と１５を参照すると、一つの変法では、伸張を容易にするために、歯１４２と係合するように中心ギア部材１４０を内部部材および外部部材の間に位置してもよい。図１６を参照すると、別の実施形態では、伸張を容易にするために細長カム１６０を使用してもよい。図１７に示すように、伸張をもたらすために、細長い穴１７２と係合するように偏心ドライバ１７０を使用してもよい。図１８に示すように、別の実施形態では、代替の歯車装置１８０を使用できる。図１９を参照すると、ある伸張間隔で器具を伸張しロックするために、カム止め１９２を持つ隙間１９０を使用してもよい。図２０と２４を参照すると、他の実施形態では、伸張を容易にするために鋏状ジャッキ２００とねじ込みねじ２０２を使用してもよい。図２４に示すように、鋏状ジャッキ２００を係合するために楔２０４を使用してもよい。図２１と２２を参照すると、プロテーゼを伸張するために代替のねじ込み器具を使用してもよい。図２１に示すように、ドライバ２１２で動かされてもよい先細りのねじ２１０を使用してもよい。代替的に、図２２に示すように、内部部材と外部部材の間の単純ねじのねじ込み式係合を用いてもよい。器具をある伸張間隔でロックするために、位置決めねじ２２０も使用してもよい。図２３と２５を参照すると、内部部材および外部部材は、傾斜した板すなわち傾斜面に沿って動くように形状を決めてもよい。図２３に示すように、ある種の伸張間隔で器具をロックするために止め楔またはリング２３０を提供してもよい。図２５に示すように、器具の伸張を容易にするためにローラー２５０を提供してもよい。

本書で開示される本発明は特定の実施形態とその応用を用いて記述されているが、特許請求の範囲において説明される本発明の範囲から逸脱しなければ、本発明の当業者によってそこに多数の修正および変更が行われてもよい。

添付の図面に図示される実施形態を参照することにより本発明はより容易に理解され、それらの図面中、
本発明の実施形態に従うプロテーゼの透視図である。図１のプロテーゼの分解図である。図１のライン３‐３に沿って描かれる図１のプロテーゼの断面図である。図１のプロテーゼの内部部材の実施形態の透視図である。図１のプロテーゼの外部部材の実施形態の透視図である。図１のプロテーゼの端面図である。図１のプロテーゼのギア部材の実施形態の立側面図である。図７のギア部材の端面図である。図８のライン９‐９に沿って描かれる、図７および図８のギア部材の断面図である。本発明による道具の一つの実施形態の透視図である。本発明による伸張可能なプロテーゼの一つの実施形態に係合しているところを示す、図１０の道具の透視図である。図１１の組み合わせの部分断面図である。本発明による外部部材の別の実施形態の断面図である。本発明による伸張可能なプロテーゼの様々な代替実施形態を描く。本発明による伸張可能なプロテーゼの様々な代替実施形態を描く。本発明による伸張可能なプロテーゼの様々な代替実施形態を描く。本発明による伸張可能なプロテーゼの様々な代替実施形態を描く。本発明による伸張可能なプロテーゼの様々な代替実施形態を描く。本発明による伸張可能なプロテーゼの様々な代替実施形態を描く。本発明による伸張可能なプロテーゼの様々な代替実施形態を描く。本発明による伸張可能なプロテーゼの様々な代替実施形態を描く。本発明による伸張可能なプロテーゼの様々な代替実施形態を描く。本発明による伸張可能なプロテーゼの様々な代替実施形態を描く。本発明による伸張可能なプロテーゼの様々な代替実施形態を描く。本発明による伸張可能なプロテーゼの様々な代替実施形態を描く。

Claims

空洞内側部とねじ込み外側部分とを有し、第一椎体を係合するように構成される第一端部を含む、内部部材と、
前記内部部材および外部部材が縦軸に沿って互いに対して可動性であって、同軸上に前記内部部材を受けるように構成される空洞内側部を有し、第二椎体を係合するように構成される第二端部を含む、外部部材と、
前記内部部材および外部部材と同軸上に配置され、前記外部部材に軸方向に固定され、前記外部部材に対して自由に回転可能なギア部材であって、前記内部部材の前記ねじ込み部位とねじ込み式に係合する、ギア部材と
ねじ込み遠位先端部を持つ中心シャフトを含み、第一の位置でギア部材と係合し、第二の位置で外部部材と係合するように構成された道具部材と
を含み、
第一端部および第二端部が前記第一椎体および前記第二椎体に対して既定の配置に方向付けられるように、インプラントが椎骨と係合するように構成され、
前記ギア部材が、傾斜した上端部分と傾斜した周辺を含み、該ギア部材の該周辺の全周にわたってギア歯が該傾斜した周辺から伸張しており、前記ギア歯は、外部部材の外側表面の外部に露出し、該周辺の複数の角度位置で道具部材が到達できるように構成され、
該外部部材は、その周囲に沿って配置された、いずれかと道具部材が係合できる複数の穴を含み、
該道具部材は、前記第一の位置でギア部材と係合し、該道具部材の中心シャフトは外部部材の複数の穴の一つを通って放射状に伸張し、該ねじ込み遠位先端部が前記第二の位置で外部部材の内側表面に配置されたねじ穴に係合する、
脊椎間係合のための伸張可能な人工インプラント器具。
道具部材のギア歯への挿入、配置、および係合を容易にするように、前記外部部材が前記道具部材の一部分を受けるために複数の道具設置用穴を含む、請求項１記載の器具。
前記外部部材が前記ギア部材を受けるために弾性的に変形可能な部位を含む、請求項１記載の器具。
前記内部部材、前記外部部材、および前記ギア部材がＰＥＥＫプラスチック材料製である、請求項１記載の器具。
前記内部部材を前記外部部材に対して固定するための止め部材をさらに含む、請求項１記載の器具。
前記内部部材が前記外部部材に対して回転的に固定される、請求項１記載の器具。
前記内部部材が隙間を含み、前記外部部材に対する前記内部部材の回転運動を防ぐために、前記隙間と係合するように前記外部部材からピンが放射状に内部に伸張する、請求項６記載の器具。
前記第一端部が、縦軸に沿って観察されたとき概して細長い形状を持つ第一板を含み、前記第一板は、長軸に沿って中央横方向に横幅が伸張し、短軸に沿って前後方向に深さが伸張し、横幅が深さより大きい、請求項１記載の器具。
前記第二端部が、縦軸に沿って観察されたとき概して細長い形状を持つ第二板を含み、前記第二板は、長軸に沿って中央横方向に横幅が伸張し、短軸に沿って前後方向に深さが伸張し、横幅が深さより大きい、請求項１記載の器具。
前記第一および第二端部が少なくとも一つの前記端部から縦方向に伸張する骨係合部材を含む、請求項１記載の器具。
前記骨係合部材が金属の釘を含む、請求項１０記載の器具。
前記第一端部が縦方向に厚みをもち、前記厚みが短軸に沿って前後方向に可変する、請求項８記載の器具。
前記第一端部が概して楔形外形を規定するように、前記厚みが前後方向に徐々に変化する、請求項１２記載の器具。
前記第一端部が前後方向の前方側から後方側に伸張し、前記第一端部が第一の厚みを前方側に、第二の厚みを後方側に持ち、前記第一の厚みが前記第二の厚みより大きい、請求項１２記載の器具。
前記第一端部が骨接触表面を含み、前記骨接触表面に接する板が、縦軸に対して直角な板に第一の角度で交差する、請求項１４記載の器具。
前記第一の角度が約−１６度〜約１６度である、請求項１５記載の器具。
前記第二端部が縦方向に厚みをもち、前記厚みが短軸に沿って前後方向に可変する、請求項９記載の器具。
前記第二端部が概して楔形外形を規定するように、前記厚みが前後方向で徐々に可変する、請求項１７記載の器具。
前記第二端部が前後方向で前方側から後方側に伸張し、前記第二端部が第一の厚みを前方側に、第二の厚みを後方側に持ち、前記第一の厚みが前記第二の厚みより大きい、請求項１７記載の器具。
前記第二端部が骨接触表面を含み、前記骨接触表面に接する板が、縦軸に対して直角な板に第二の角度で交差する、請求項１９記載の器具。
前記第二の角度が約−１６度〜約１６度である、請求項２０記載の器具。