JP4859018B2 - 毛髪処理剤 - Google Patents

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Description

本発明は、毛髪処理剤に関し、さらに詳しくは、高い保湿性と皮膜効果を発揮することにより、損傷を受けた毛髪部分であっても、やわらかさとしっとりとしたおさまりを付与し得る毛髪処理剤に関するものである。
パーマやカラー施術などの化学処理の繰り返しによってダメージを受けた毛髪では、内部のたんぱく質が流出したり、内部でシステイン酸が生成したりするため、毛髪中の水分の出入りが不均一になる。たんぱく質が流出し、水分を保持する機能が低下した毛髪は、ぱさつき、ひろがりを生じ、所望のスタイルを維持し得なくなる。
こうした事情の下、毛髪の構成たんぱく質で、かつ皮膜形成能に優れたケラチンを毛髪処理剤に配合することが提案されている(例えば、特許文献1)。
国際公開第04/47774号パンフレット(第9〜10、14頁など)
そこで、本発明は、ケラチンを構成成分とし、このケラチンの有する作用を更に高めて、毛髪にやわらかさやしっとり感を与え、おさまりをよくすることができる毛髪処理剤を提供することを課題として掲げた。
上記課題を達成し得た本発明の毛髪処理剤は、(a)高分子量ケラチン(以下、単に「ケラチン」という場合がある)、(b)リン脂質、(c)カチオン性界面活性剤、および(d)油性成分を含有することを特徴とするものである。
すなわち、本発明の毛髪処理剤では、(a)ケラチンを、保湿機能を有する(b)リン脂質、(c)カチオン性界面活性剤、および(d)油性成分と組み合わせて配合することによって、以下の作用により、毛髪へのやわらかさやしっとり感の付与効果、および毛髪のおさまりをよくする効果を高めている。毛髪処理剤によって毛髪を処理することで、まず、(c)カチオン性界面活性剤により形成されるカチオンゲルに内包された(d)油性成分が毛髪に吸着・浸透する。更に毛髪の水分保持力を高めるための(b)リン脂質がナノ粒子を形成し、これに内包されている(d)油性成分と共に、毛髪の奥まで浸透する。そして最後に毛髪表面において、(a)ケラチンによる皮膜が形成されることで、毛髪内部に浸透した(d)油性成分を逃さないようにし、水分保持力も高めている。
なお、(b)リン脂質としては水素添加大豆リン脂質が好ましい。また、(c)カチオン性界面活性剤としては、1鎖型カチオン性界面活性剤と2鎖型カチオン性界面活性剤を組み合わせて用いることが好ましい。更に、(d)油性成分としては、植物油を用いることが好ましい。
本発明の毛髪処理剤によれば、毛髪にやわらかさやしっとり感を与え、おさまりをよくすることができる。
本発明の毛髪処理剤で用いる(a)ケラチンとしては、羊毛から抽出した分子量が40000〜60000の高分子量のものが好ましい。このような高分子量のケラチンは、従来公知の低分子量の加水分解ケラチン(例えば、分子量が200〜5000程度)のものに比べて、皮膜形成能が高いことに加えて、毛髪のコルテックスとの親和性も良好であり、このような高分子量のケラチンから形成される皮膜では、毛髪のやわらかさ付与効果がより優れているからである。なお、(a)ケラチンは、後記するように市販品を用いることができ、その分子量は、ケラチンのメーカーにより提示されている公称値により判断すればよい。
また、上記ケラチンとしては、上記の分子量を有することに加えて、S−スルホン化され、分子内のジスルフィド結合が開裂されてスルホン酸基を形成されているS−スルホン化ケラチンがより好ましい。S−スルホン化ケラチンを毛髪処理剤に配合することで、パーマなどが繰り返し施されることでダメージを受けた毛髪への改質効果(やわらかさやしっとり感の付与効果、およびおさまりをよくする効果、以下同じ)が一層顕著となる。その理由については、定かではないが、大凡以下の通りであると推測される。パーマなどが繰り返し施されることにより、ダメージを受け強度が低下するなどした毛髪では、その内部において酸化や還元によってシスチン結合が開裂し、メルカプト基(−SH基)を有するようになる。このような毛髪にS−スルホン化ケラチンを有する毛髪処理剤を塗布することにより、毛髪内部のメルカプト基と、S−スルホン化ケラチンのスルホン酸基とがジスルフィド結合を形成することで、毛髪の損傷部分が補修されるために、毛髪の改質効果がより向上する。
上記高分子量ケラチンは、例えば、羊毛を亜硫酸ソーダで加水分解して、S−スルホン化ケラチンとして抽出することにより製造できる。また、Keratec社から販売されており、例えば、「KERATEC IFP−HMW」(S−スルホン化ケラチン)などが使用できる。この「KERATEC IFP−HMW」は、分子量が40000〜60000であり、分子量50000付近と37000付近の分子の含有比率が高いものである。
上記毛髪処理剤における(a)ケラチンの配合量としては、例えば、0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上であって、1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下であることが望ましい。ケラチンの配合量が少なすぎると、毛髪の改質効果が小さくなり、毛先のおさまりのよさが低下することがある。また、ケラチンの配合量が多すぎると、毛髪への吸着量が多くなりすぎて、却って毛髪の改質効果(特にやわらかさ付与効果)が小さくなることがある。
本発明の毛髪処理剤で用いる(b)リン脂質は、保湿性に優れる成分であり、毛髪内部に浸透することで、毛髪の水分保持力を高めることのできる成分である。上記リン脂質としては、例えば、動物または植物由来のホスファチジルコリン(レシチン)、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴミエリン、リン脂質ポリマーなどが挙げられる。動物または植物由来のホスファチジルコリンとしては、例えば、水素添加大豆リン脂質(水素添加大豆レシチン)、卵黄レシチンなどが挙げられる。また、リン脂質ポリマーとしては、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを構成単位として有する重合体、例えば、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・2−ヒドロキシー3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド共重合体などが例示できる。これらの中でも、水素添加大豆リン脂質や上記例示のリン脂質ポリマーが安定性の点で好ましい。
上記毛髪処理剤におけるリン脂質の配合量としては、例えば、0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上であって、1質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下であることが望ましい。リン脂質の配合量が少なすぎると、毛髪の改質効果が小さくなり、毛先のおさまりのよさが低下することがある。また、リン脂質の配合量が多すぎると、毛髪への吸着量が多くなりすぎて、却って毛髪の改質効果(特にやわらかさ付与効果)が小さくなることがある他、毛髪にべたつきがでることがある。
本発明の毛髪処理剤で用いる(c)カチオン性界面活性剤としては、通常の化粧品に使配合されているカチオン性界面活性剤が挙げられ、これらから好適なものを適宜選択すればよい。例えば、1鎖型カチオン性界面活性剤のみを使用してもよいが、1鎖型カチオン性界面活性剤と2鎖型カチオン性界面活性剤を組み合わせて用いることがより好ましい。2鎖型カチオン性界面活性剤は、毛髪処理剤の油性成分などの親油性成分と、分散媒である水(後述する)とを乳化させ、毛髪処理剤の性状を良好なものとする作用が小さい一方、毛髪に適用された際の毛髪の仕上がりのやわらかさやしっとり感を向上するなどの作用は大きい。このような性質を有する2鎖型カチオン性界面活性剤を、乳化作用の強い1鎖型カチオン性界面活性剤と組み合わせて用いることで、毛髪処理剤の性状を良好にしつつ、毛髪処理剤による毛髪の改質効果を更に高めることができる。
なお、上記の「1鎖型カチオン性界面活性剤」とは、長鎖のアルキル基(例えば、炭素数が12以上)を分子内に1つ有するカチオン性界面活性剤を意味する。その具体例としては、例えば、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル[C20〜22(炭素数が20〜22の意味。以下同じ。)]トリメチルアンモニウムなどが挙げられる。中でも、毛髪への吸着量が高い理由から臭化セチルトリメチルアンモニウムが好ましい。
また、上記の「2鎖型カチオン性界面活性剤」とは、長鎖のアルキル基(例えば、炭素数が12以上)を分子内に2つ有するカチオン性界面活性剤を意味する。その具体例としては、例えば、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(C12〜15)ジメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(C12〜18)ジメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(C14〜18)ジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化イソステアリルラウリルジメチルアンモニウムなどが挙げられる。中でも、ゲル結晶転移速度が低い塩化ジアルキル(C12〜18)ジメチルアンモニウムや、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムが好ましい。
上記毛髪処理剤におけるカチオン性界面活性剤の配合量としては、例えば、1質量%以上、より好ましくは2質量%以上であって、10質量%以下、より好ましくは8質量%以下であることが望ましい。カチオン性界面活性剤の配合量が少なすぎると、毛髪処理剤の性状を良好なものにできなくなることがあり、また、毛髪に塗布した際のやわらかさが低下する傾向にある。また、カチオン性界面活性剤の配合量が多すぎると、皮膚に刺激を与えてしまうことがある他、乳化が進みすぎて毛髪に残り難くなることがあり、また、却って毛髪にべたつきを与えてしまうことがある。1鎖型カチオン性界面活性剤と2鎖型カチオン性界面活性剤とを組み合わせて用いるときには、両者の作用を有効に発揮させる観点から、例えば、1鎖型カチオン性界面活性剤と2鎖型カチオン性界面活性剤との比を、質量比で、10:1〜10:20(より好ましくは10:1〜10:15)とすることが好ましい。
本発明の毛髪処理剤に用いる(d)油性成分は、毛髪内部に浸透して、毛髪にやわらかさやしっとり感を付与する効果を高める成分である。油性成分としては、油脂、高級アルコール、エステル類、ロウ類、炭化水素、ラノリン誘導体など、通常の毛髪用の化粧品に配合されている油性成分が挙げられ、これらから好適なものを適宜選択すればよい。
油脂としては、植物油が好ましく、例えば、アボガド油、トウモロコシ胚芽油、ピスタチオナッツ油、ひまし油、ひまわり油、ヘーゼルナッツ油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、メドウホーム油、落花生油、ローズヒップ油、やし油、アーモンド油、オリーブ油、大豆油などが好適である。中でも、経時的な酸化安定性の観点から、パルミトレイン酸を多く含有しているもの、例えば、マカデミアンナッツ油が特に好ましい。
高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール、オクチルドデカノールなどが挙げられる。
エステル類としては、種々のエステル類が使用可能であるが、特に高い抱水性を有しているものが好ましく、例えば、(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、軟質ラノリン脂肪酸コレステリル、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、イソステアリン酸フィトステリルなどが好適であり、これらを1種単独で使用する他、例えば混合物などとして、2種以上を併用することも好ましい。
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウなどが挙げられる。炭化水素としては、例えば、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックスなどが挙げられる。ラノリン誘導体としては、例えば、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコールエーテルなどが挙げられる。
上記毛髪処理剤における油性成分の配合量としては、例えば、7〜15質量%であることが望ましい。油性成分の配合量が少なすぎると、毛髪処理剤による毛髪の改質効果が小さくなることがある。また、油性成分の配合量が多すぎると、毛髪にべたつきを与えてしまうことがある。
本発明の毛髪処理剤には、上記(a)〜(d)の各成分以外にも、必要に応じて、種々の添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、例えば、シリコーン、乳化剤、増粘剤、紫外線吸収剤、消炎剤、湿潤剤、防腐剤、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤、香料、着色料などが挙げられる。
シリコーンとしては、通常の化粧品に配合されているものの中から適宜選択すればよいが、中でも、粘度が70000〜80000cpでアミノ基含有量が0.1〜0.3%の高重合アミノ変性シリコーン[アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体]と、高重合ジメチコン(高重合メチルポリシロキサン)の組み合わせが好ましい。また、この組み合わせに、更に低重合ジメチコノールとアミノ変性シリコーン[高重合ジメチルシロキサン・メチル(アミノプロピル)シロキサン共重合体]を配合することにより、シリコーンのデメリットである洗い流し後の吸着感、連続使用による毛髪のビルドアップ、毛髪の重たい仕上がり、および高温経時による毛髪処理剤の着色を抑制でき、仕上がり時における毛髪のしっとり感をより高めておさまりを更によくすることができる。
また、乳化剤としては、例えば、上記の(b)カチオン性界面活性剤以外の界面活性剤、例えば、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、その他の高分子型乳化剤などが使用できる。アニオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類[ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセトステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなど]、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン2−デシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン水添ラノリン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリンエーテルなど)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル(モノステアリン酸ソルビタンなど)、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンベンジルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、N−アルキルジメチルアミンオキシド、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、モノオレイルグリセリルエーテルなどが挙げられる。両性界面活性剤としては、例えば、コカミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなどが挙げられる。
増粘剤としては、例えば、カラギーナン、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられる。紫外線吸収剤としては、例えば、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸などが挙げられる。
消炎剤としては、例えば、グリチルリチン酸ジカリウム、カルベノキソロン二ナトリウムなどが挙げられる。湿潤剤としては、例えば、エチレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、グリセリンなどの多価アルコール;アウレオバシジウムプルランス培養液などの植物エキス;などが挙げられる。防腐剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、フェノキシエタノールなどが挙げられる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンE(d−δ−トコフェノールなど)、酢酸d−δ−トコフェノールなどが挙げられる。pH調整剤としては、例えば、グリコール酸、コハク酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、レブリン酸、酪酸、シュウ酸、マレイン酸などの有機酸;リン酸、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸;などが挙げられる。キレート剤としては、例えば、エデト酸、エデト酸二ナトリウム、クエン酸、酒石酸、サリチル酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸などが挙げられる。
なお、本発明の毛髪処理剤は、例えば、クリーム状、ローション状、ゲル状などの形態とすることができ、水を主たる分散媒とする。なお、上記の各種成分の一部は、水に溶解していてもよい。また、分散媒の全てが水であってもよく、低級アルコール(エタノール、イソプロパノールなど)の有機溶媒を含有していてもよい。ただし、分散媒中の有機溶媒量が増大すると、頭皮などに刺激を与える虞があることから、分散媒中における有機溶媒の含有量は、例えば、5質量%以下であることが好ましい。また、毛髪処理剤における分散媒の配合量は、例えば、60〜90質量%であることが好ましい。
本発明の毛髪処理剤を用いて毛髪を処理には、例えば、以下のようにすればよい。シャンプーを用いて洗浄し、更に水洗してシャンプーを洗い流した後の毛髪に、本発明の毛髪処理剤を適量塗布する。その後、好ましくは数分間放置した後に毛髪を水洗して余分な毛髪処理剤を洗い流し、水分をタオルでふき取ったり、更にドライヤーを用いるなどして毛髪を乾燥する。このような処理によって、内部に損傷を受けた毛髪であっても、やわらかく、しっとり感があって、更におさまりのよい性状とすることができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは、全て本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下の実施例などにおいて、「%」は「質量%」を意味している。また、毛髪処理剤の配合量としては、全体で100%となるように各成分の配合量を%で示し、後記の各表中ではその%の表示を省略し、配合量を表す数値のみで表示する。
実施例および比較例で用いた原材料は、以下の通りである。
(1)ケラチン:Keratec社製「KERATEC IFP−HMW」、
(2)水素添加大豆レシチン(リン脂質):日光ケミカルズ社製「NIKKOL アクアソーム HP−1」、
(3)臭化セチルトリメチルアンモニウム(1鎖型カチオン性界面活性剤):東邦化学工業社製「カチナール HTB−70ET」、
(4)塩化ジステアリルジメチルアンモニウム(2鎖型カチオン性界面活性剤):日光ケミカルズ社製「NIKKOL CA3475V」、
(5)マカデミアンナッツ油:日光ケミカルズ社製。
実施例1〜5および比較例1〜4
表1に示す組成で各原材料を配合して、実施例1〜5および比較例1〜4の毛髪処理剤を調製した。
得られた毛髪処理剤を用いて、毛髪の処理を行い、処理後の毛髪のしっとり感、おさまりおよびやわらかさを評価した。
毛髪処理剤による処理後の毛髪の評価は、20人の専門パネラーによる毛束の一対比較法によって行った。
評価に用いた毛束は以下の通りである。長さが20cmで質量が10gの損傷を受けていない毛束を用意し、この毛束を二等分して、そのうちの一方を基準毛束とした。そして、他方の毛束には、下記の化学的処理(ブリーチ処理およびパーマネントウェーブ処理)を2回繰り返すことによって損傷を受けさせ、これを評価毛束とした。このような基準毛束と評価毛束の組み合わせを、各実施例、比較例毎に用意した。
毛束のブリーチ処理:
アンモニアでpH10に調整した4%過酸化水素水溶液に、上記評価毛束を25℃で30分浸漬し、その後、これを水道水で洗浄し、ドライヤーを用いて乾燥させた。
毛束のパーマネントウェーブ処理:
パーマネントウェーブ処理のための第1剤として、DL−システイン塩酸塩5.5%と、アセチルシステイン0.5%と、50%チオグリコール酸アンモニウム液1.8%と、80%モノエタノールアミン液4.7%を含み、28%アンモニア水でpH9.3に調整し、精製水で全量を100%としたものを用意した。また、第2剤として、臭素酸ナトリウム6.5%と、クエン酸0.1%と、リン酸0.05%と、リン酸水素一水素ナトリウム0.5%を含み、精製水で全量を100%としたものを用意した。
上記ブリーチ処理後の評価毛束を直径10mmのロッドに巻き付け、その全体を上記第1剤100ml中に浸漬させ、35℃の恒温振とう器中で30分間振とうし、精製水で洗浄した後、自然乾燥させ、更に上記第2剤100ml中に浸漬させ、35℃の恒温振とう器中で30分間振とうし、精製水で洗浄した後、自然乾燥させて処理を完了した。
上記のブリーチ処理とパーマネントウェーブ処理を2回繰り返して損傷を与えた評価毛束に対し、実施例1〜5または比較例1〜4の毛髪処理剤を、それぞれ2g塗布し、5分間室温で放置した後、軽く水洗し、タオルでよく水分を除去した後、ドライヤーを用いて乾燥させた。このようにして処理した評価毛束について、20人の専門パネラーに、毛髪のやわらかさ、しっとり感、およびおさまりのそれぞれについて基準毛束と比較させ、それぞれ下記の評価基準に従って点数化させた。
5点:非常によい、
4点:よい、
3点:普通、
2点:悪い、
1点:非常に悪い。
評価毛束における毛髪のやわらかさ、しっとり感、おさまりのそれぞれについて、上記パネラーが付けた点数を合計し、これら合計点から、下記基準に従って各毛髪処理剤の評価を行った。
◎:合計点が80点以上、
○:合計点が60点以上80点未満、
△:合計点が40点以上60点未満、
×:合計点が40点未満。
◎および○の評価であったものを合格とした。
また、実施例1〜5および比較例1〜4の毛髪処理剤で処理した毛髪中の水分量を、カールフィッシャー法によって測定した。上記と同様にしてブリーチ処理とパーマネントウェーブ処理を2回ずつ繰り返し行った評価毛束を9つ用意し、それぞれに、実施例1〜5または比較例1〜4の毛髪処理剤を2g塗布して1分間放置した。その後、これらの毛束を40℃の精製水100gで30秒間すすぎ、ドライヤーを用いて乾燥させた。乾燥後の各評価毛束から0.3mm程度にカットした毛髪10mg(評価点数各3)について、カールフィッシャー試薬を用いて毛髪中の水分量を測定し、その割合を算出した。
上記の各評価結果を表1に併記する。
Figure 0004859018
なお、表1において、精製水の欄の「計100とする」とは、毛髪処理剤を構成する精製水以外の各成分の合計量に、精製水の量を加えて100%となるようにしたことを意味している。
表1に示すように、実施例1〜5の毛髪処理剤で処理した毛髪では、毛髪中の水分量が多く、しっとり感、おさまり、やわらかさのいずれもが優れている。これに対し、ケラチンを配合していない比較例1、リン脂質を配合していない比較例2、カチオン性界面活性剤を配合していない比較例3、および油性成分を配合していない比較例4の各毛髪処理剤で処理した毛髪では、毛髪中の水分量が少なく、しっとり感、おさまり、やわらかさのいずれもが劣っている。

Claims (3)

  1. (a)高分子量のS−スルホン化ケラチン、(b)リン脂質、(c)カチオン性界面活性剤、および(d)植物油を含有し、
    上記(c)カチオン性界面活性剤として、1鎖型カチオン性界面活性剤と2鎖型カチオン性界面活性剤を含有することを特徴とする毛髪処理剤。
  2. 上記高分子量のS−スルホン化ケラチンとして、分子量が40000〜60000のS−スルホン化ケラチンを含有する請求項1に記載の毛髪処理剤。
  3. 上記リン脂質として、水素添加大豆リン脂質を含有する請求項1または2に記載の毛髪処理剤。
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