JPH06102615B2

JPH06102615B2 - 毛髪化粧料

Info

Publication number: JPH06102615B2
Application number: JP2225523A
Authority: JP
Inventors: 和宏田代; 和行矢作
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1990-08-28
Filing date: 1990-08-28
Publication date: 1994-12-14
Anticipated expiration: 2009-12-14
Also published as: ES2075359T3; JPH04108725A; DE69109973D1; EP0473349B1; EP0473349A1; DE69109973T2

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、毛髪化粧料に関し、更に詳細には、のびが良
く、平滑性に優れ、低刺激性で、乳化安定性の良いヘア
リンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント等
のアフターシャンプー用の毛髪化粧料に関する。

［従来の技術及び発明が解決しようとする課題］従来、毛髪に柔軟性、平滑性等を付与する目的で、洗髪
後、陽イオン性界面活性剤を含有するリンス、トリート
メント等の毛髪化粧料が使われている。これらを用いた
毛髪処理方法としては、シャンプー後、これらを毛髪に
直接塗布した後洗い流す方法が一般的である。ここにお
いて、毛髪化粧料は良好なのびを示すものでなければ、
髪全体に行きわたらず、毛髪化粧料が充分とどいていな
い部分がパサついたり、髪全体にムラ生じることにな
る。そこで、かかる要求を満たすため、通常、高級アル
コール、グリセライド、流動パラフィン、エステル類等
の油剤が添加されている。

上記効果を充分に発揮し得る量の油脂類を安定化に乳
化、分散するためには、より親水性の高い界面活性剤が
用いられるが、陰イオ性界面活性剤及び非イオン性界面
活性剤は、リンス効果・トリートメント効果を著しく低
下させる作用を有するため、陽イオン性界面活性剤を多
量に配合していた。しかしながら、陽イオン性界面活性
剤の濃度が高い場合、頭皮や皮膚に対する刺激が問題と
なるため、極力陽イオン性界面活性剤の配合割合を減少
させる努力がなされている。

かかる手段として、特公昭62-1363号公報には、第四級
アンモニウム塩、シリコーン誘導体及び平均分子量200
〜100,000のポリエチレングリコールを含有するヘアリ
ンス剤が開示されており、陽イオン性界面活性剤とポリ
エチレングリコールにより相乗的に湿潤時感触効果及び
分散安定性を向上させている。しかしながら、この湿潤
時感触効果の向上は充分ではなく、また陽イオン性界面
活性剤の刺激という点については何も考慮されていない
ものであった。

特開昭52-66638号公報及び特開昭52-154529号公報に
は、平均分子量１万以下のポリエチレングリコールを用
いて、毛髪の柔軟化効果等を有するエアコンディショニ
ングローション組成物が開示されているが、塗布時のす
べりは充分ではなかった。

特開平1-113312号公報には、常温で固体のポリエチレン
グリコール、キサンタンガム及びガゼインを配合した枝
毛修復処理剤が開示されているが、平滑性、柔軟性等の
アフターシャンプー剤としての機能を有するものではな
かった。

また、特開昭61-161210号公報には、ポリエチレンオキ
サイド及び多価アルコールを配合したマッサージ用化粧
料が開示されている。このものは、ポリエチレンオキサ
イドを配合することにより曳糸性に優れ、安定性が良い
とされているものであるが、リンス、トリートメント等
のアフターシャンプー剤組成物については何等記載され
ていなかった。

従って、適用時にのびが良く、油性感が少なく、平滑感
に優れ、低刺激性で乳化安定性の良い毛髪化粧料の開発
が望まれていた。

［課題を解決するための手段］かかる実情において、本発明者らは上記課題を解決すべ
く鋭意研究を行なった結果、下記の構成の毛髪化粧料
が、かかる要件を満たすものであることを見出し、本発
明を完成した。

すなわち本発明は、次の成分（Ａ）、（Ｂ）及び（Ｃ）（Ａ）平均分子量50万以上のポリエチレングリコール（Ｂ）油脂類（Ｃ）非イオン性界面活性剤を含有する毛髪化粧料を提供するものである。

本発明において用いられる（Ａ）成分のポリエチレング
リコールは、非イオン性界面活性剤及び油脂類を組み合
わせた場合、リンス効果を損なうことなく塗布時ののび
の良さ、滑りの良さ等を付与するものである。このポリ
エチレングリコールの平均分子量は50万以上であるが、
100万〜800万であるものが好ましく、50万未満ではこの
効果が充分得られない。（Ａ）成分の本発明毛髪化粧料
への配合量は0.01〜５重量％、特に0.05〜１重量％であ
るのが好ましい。

本発明において用いられる（Ｂ）成分の油脂類として
は、一般に毛髪化粧料に使用されているものであれば特
に限定されないが、例えば直鎖又は分岐鎖のアルキル基
又はアルケニル基を有する高級アルコール類；流動パラ
フィン、ワセリン、固型パラフィン等の炭化水素類；液
状ラノリン、ラノリン脂肪酸等のラノリン誘導体；ジメ
チルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン等の
シリコーン類；高級アルコール、高級脂肪酸エステル
類、高級脂肪酸類、アルキル基又はアルケニル基を有す
る長鎖アミドアミン等の油脂類；ミンクオイル、オリー
ブ油等の動植物性油脂類等が挙げられる。これらのう
ち、炭素数12〜24の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖の
脂肪酸由来のモノグリセリド、及び炭素数12〜26の直鎖
又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を有する高級
アルコールが特に好ましく、具体的には、オレイン酸モ
ノグリセリド、パルミチン酸モノグリセリド、ベヘニン
酸モノグリセリド、イソステアリン酸モノグリセリド等
の脂肪酸モノグリセリド、及びセチルアルコール、ステ
アリルアルコール、アラキンアルコール、ベヘニルアル
コール、カラナービルアルコール、セリルアルコール等
の高級アルコールが挙げられる。（Ｂ）成分の本発明毛
髪化粧料への配合量は0.1〜30重量％、特に１〜10重量
％であるのが好ましい。

本発明において用いられる（Ｃ）成分の非イオン性界面
活性剤としては、グリセリルモノステアレート、グリセ
リルジステアレート、ジグリセリルモノステアレート、
ジグリセリルジステアレート、グリセリルモノイソステ
アレート、ジグリセリルモノイソステアレート等のグリ
セリン脂肪酸エステル；ポリオキシエチレンモノステア
レート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル：ポリオ
キシエチレン付加硬化ヒマシ油；ポリオキシエチレング
リセリン脂肪酸エステル；ポリオキシエチレンラウリル
エーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル；ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル；ソルビタンモノ
ラウレート等のソルビタン脂肪酸エステル；ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル；モノイソステアリ
ルグリセルリエーテル等のグリセリルエーテル；ヤシ科
植物油脂肪酸ジエタノールアミド、イソステアリン酸ジ
エタノールアミド等のアルキルアルカノールアミド；イ
ソステアリン酸トリスメチロールアミド、トリメチロー
ルイソヘプタデカン等のトリメチロール；オクチルグル
コシド、ノニルグルコシド、デシルグルコシド、デシル
マルトシド、ドデシルマルトシド、イソステアリルグル
コシド等のアルキルサッカライド;N-ラウリルグルコン
アミド、N-ラウリルマルトビオンアミド、N-ラウリルラ
クトビオンアミド等のN-アルキル糖アミド；ショ糖ヤシ
油脂肪酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖
ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル；マル
チトールモノラウレート、マルチトールモノステアレー
ト等のマルチトール脂肪酸エステルなどが挙げられる。
（Ｃ）成分の本発明毛髪化粧料への配合量は0.1〜30重
量％、特に１〜10重量％であるのが好ましい。

本発明の毛髪化粧料は、陽イオン性界面活性剤を配合し
ないでも、塗布時の充分なのび、べとつかず充分な平滑
性を有するものであるが、帯電防止効果等の目的で、頭
皮、皮膚等に刺激を与えない範囲で陽イオン性界面活性
剤を少量（２重量％以下）添加することができる。

陽イオン性界面活性剤としては、例えば次の一般式
（Ｉ）〔式中、R¹〜R⁴のうち１個又は２個は、炭素数８〜28の
直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくはヒドロキシア
ルキル基又はR⁵CH₂CH₂Oｒ（R⁵は、炭素数８〜28の
アルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、ｒは１〜
10の数を示す。）を示し、残余はベンジル基又は炭素数
１〜３のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基を示
し、X^-はハロゲンイオン又は有機アニオンを示す。〕で表わされる第四級アンモニウム塩が好ましいものとし
て挙げられる。

更に、本発明の毛髪化粧料には、必要に応じて、通常、
化粧料、医薬品、食品等に配合される成分、例えば抗フ
ケ剤、殺菌剤、ビタミン類等の薬効剤；パラベン等の防
腐剤；パーフルオロポリエーテル、水溶性高分子等の増
粘剤；染料、顔料等の着色剤；カチオン性ポリマー等の
コンディショニング剤；グリコールエステル等のパール
化剤；アクリル樹脂液等の毛髪セット用ポリマー；各種
調合香料；その他エンサイクロペディア・オブ・コンデ
ィショニング・リンス・イングレディエンツ〔ENCYCLOP
EDIA OF CONDITIONING PINSE INGREDIENTS（MICELLE PR
ESS 1987年）〕に収載されている成分等を、本発明の効
果を損なわない範囲において、適宜配合することもでき
る。

本発明の毛髪化粧料は、上記成分を用いて常法に従って
製造し、毛髪をシャンプーした後、毛髪に塗布し、洗い
流して使用するタイプの剤型、例えばヘアリンス、ヘア
コンディショナー、ヘアトリートメント等に好適に利用
することができる。

［実施例］以下、実施例を挙げて更に詳細に説明するが、本発明は
これらに限定されるものではない。

実施例１第１表に示す組成の陽イオン性界面活性剤未配合のヘア
リンス剤組成物を調製し、そのリンス性能を調べた。こ
の結果を第１表に示す。

（調製方法） 70℃に熱したに、同温度に加熱して溶解した成分、
、及びを加え、撹拌して乳化させた後、成分及
びを加え、更に撹拌しながら室温まで冷却し、ヘアリ
ンス剤組成物を得た。

（試験方法）（１）官能評価今までにコールドパーマ、ブリーチ等の美容処理を行っ
たことのない日本人女性の毛髪20g（長さ15cm）を束
ね、この毛髪束に2gのヘアリンス剤組成物を塗布し、次
いで30秒流水ですすぎ洗いし、タオルドライを行った後
ドライヤーで乾燥した。この毛髪束についてその柔軟性
及び平滑性を官能評価し、特に優れている場合は◎、良
好の場合は○、普通の場合は△、劣るものは×とした。

（２）くし通し力上記（１）のようにしてヘアリンス剤組成物を塗布した
毛髪束を、そのまま（約0.7g/g毛髪の水分を含む）、あ
るいはドライヤー乾燥した後、ストレンゲージでくし通
り荷重を測定した。測定は温度20℃、相対湿度65％の恒
温室で20回繰り返し、その平均値（ｇ）をくし通り力と
した。

実施例２常法に従い、第２表に示す低濃度陽イオン性界面活性剤
を調製した。得られたヘアリンス剤組成物は、いずれも
塗布時ののびが良く、平滑性、柔軟性に優れ、良好な感
触を付与した。

実施例３ヘアトリートメント組成物（重量％）ポリエチレングリコール 400万 0.2 セタノール 5.0 ジメチルポリシロキサン（1000cs） 1.0 ワセリン 0.5 ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド^＊１ 0.4 ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド 0.4 ヤシ科植物油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0 ポリオキシエチレンセチルエーテル（5E.O.） 0.5 グリセリン 0.5 ヒドロキシエチルセルロース 0.8 メチルパラベン 0.2 香料 0.4 水バランス＊1:炭素数12〜15の市販オキソ法アルコール（ドバノー
ル23とドバノール45との等量混合物，三菱油化社製）に
由来する分岐第４級アンモニウム塩で、その分岐率は20
％である。

［発明の効果］本発明の毛髪化粧料は、塗布時ののびが良く、湿潤時の
毛髪及び乾燥時の毛髪のいずれにおいても油性感が少な
く、平滑性に優れ、更に安定性も良好なものである。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】次の成分（Ａ）、（Ｂ）及び（Ｃ）（Ａ）平均分子量50万以上のポリエチレングリコール（Ｂ）油脂類（Ｃ）非イオン性界面活性剤を含有する毛髪化粧料。