JP3765858B2 - 頭髪処理剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、毛髪への塗布時には保形性を有し、施術中またはその後に揮発性溶剤が揮発することにより組成物の粘度が変化し、浸透性が向上して頭髪になめらかな柔軟性のある感触を持続して付与する頭髪処理剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ヘアリンス、ヘアトリートメントおよびヘアコンディショナー等なる名称の、主にカチオン性界面活性剤、高級アルコール、シリコーン、およびカチオン性ポリマー等の頭髪改質成分を配合し、頭髪になめらかかつ柔軟な感触を付与する製品が上市されてきた。しかし、これらに配合される成分は、そのほとんどが、毛髪表面に一時的に吸着するのみであり、次回のシャンプー洗浄によりそのほとんどが洗い流されてしまうため効果に持続性がない。従って、洗髪の度にこれら頭髪用製品で頭髪を処理する必要があり、放置している時間等煩わしい問題があった。
【0003】
そこで、かかる問題を解決するため、有機溶剤で毛髪を膨潤させ、前記のごとき頭髪改質成分を毛髪内部に浸透せしめることにより、なめらかかつ柔軟な感触を持続して付与する方法が開発されており、このような例として、特開平4−66519号等が開示されている。しかし、これらの組成物による効果は、依然として持続性がなく、その解決策として、組成物の粘度を低く調整し浸透性を向上させることにより、効果を持続して付与する方法もあるが、その場合、頭髪への塗布時に該組成物が垂れ落ちるという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、毛髪への塗布時には保形性を有し、垂れ落ちて地肌や衣服を汚すことが防止でき、塗布中あるいは塗布後放置の際に粘度が低下し、組成物中の頭髪改質成分が容易に毛髪深部へ浸透して、優れた柔軟性を持続して付与する頭髪処理剤組成物を提供することにある。
【0005】
本発明者らは、かかる頭髪処理剤組成物を得るため、鋭意検討を重ねた結果、カチオン性界面活性剤、芳香族アルコール、揮発性溶剤、水溶性高分子および酸を配合することにより所望の性状を有する組成物が得られ、前記課題を解決できることを見い出し、さらに、水溶性高分子としてのキサンタンガムと特定の酸とを配合することにより、安定性がより向上することも見い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、カチオン性界面活性剤、組成物中の不揮発性水性部に対して過飽和となる量の芳香族アルコール、その過飽和部分の芳香族アルコールを溶解するのに必要な量の揮発性溶剤、熱ゲル化性を有する水溶性高分子および酸を含有する頭髪処理剤組成物を提供するものである。本発明の頭髪処理剤組成物は毛髪への塗布時には保形性を有するので、垂れ落ちて地肌や衣服を汚すことが防げ、また、施術中やその後に揮発性溶剤が揮発することにより組成物の粘度が低下して毛髪への浸透が促進され、優れた柔軟性を持続して付与する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるカチオン性界面活性剤は特に限定されるものでなく、例えば、塩化デシルトリメチルアンモニウム、塩化ココイルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ミリスチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化オレイルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ジラウリルジメチルアンモニウム、塩化ジミリスチルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジオレイルジメチルアンモニウム、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オクタデシル酸ジエチルアミノエチルアミド、ヘキサデシル酸ジエチルアミノプロピルアミド、ドデシル酸ジメチルアミノエチルアミド等が挙げられ、特に塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化オレイルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジオレイルジメチルアンモニウムが好ましい。また、これらのカチオン性界面活性剤は、1種または2種以上を任意に組合せて用いることもできる。
【0008】
該カチオン性界面活性剤の配合量は、組成物全量に対して0.01〜10.0重量%の範囲が好ましく、特に0.1〜7.0重量%が好ましい。0.01重量%未満では柔軟性が十分に付与できず本発明の目的が達成できない。一方、10.0重量%を超えて配合してもそれ以上の柔軟性効果の向上が望めないばかりか、皮膚に対する刺激が強くなり好ましくない。
【0009】
本発明で用いる芳香族アルコールは、例えば、ベンジルアルコール、2−フェニルエチルアルコール、ケイ皮アルコール、フェニルプロパノール、α−メチルベンジルアルコール、ジメチルベンジルカルビノール、2−ベンジルオキシエタノール、フェノキシエタノール、フェネチルアルコール、p−アニシルアルコール、2−ベンジルオキシアルコール等が挙げられ、これらの中でも、ベンジルアルコール、2−フェニルエチルアルコール、ケイ皮アルコール、フェニルプロパノール、フェノキシエタノール、α−メチルベンジルアルコール、ジメチルベンジルカルビノールが好ましく、特にベンジルアルコールが好ましい。また、これらのアルコールは、1種または2種以上を任意に組み合わせて用いることもできる。
【0010】
該芳香族アルコールの配合量は、組成物中の不揮発性水性部に対して室温で過飽和となる量、すなわち、室温、例えば、10℃〜30℃の温度範囲にて本発明の組成物中の該水性部に対する溶解度を超える量であればよく、配合量がそれ以下では組成物の粘度の変化が得られ難く、本発明の目的が達成できない。該水性部に含有される成分としては、水の他、特に限定されるものではないが、例えば、イソプロピルアルコール、1,3−ブチレングリコール、イソプレングリコール、ジグリセリン、マルチトール、ソルビトール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレノレイルエーテル、アルキルグルコシド等の保湿剤、湿潤剤および親水性界面活性剤等の不揮発性水溶性成分が挙げられ、これらの2種類以上を混合したものでもよい。例えば、25℃における水に対する芳香族アルコール、例えば、ベンジルアルコールの溶解度は約4%であって、同温度のイソプロピルアルコールに対するベンジルアルコールの溶解度は無限である。通常、芳香族アルコールの配合量は組成物全量に対して2〜15重量%の範囲である。
【0011】
本発明で用いる揮発性溶剤は特に限定されるものでなく、例えばメタノール、エタノール等の低級アルコール、、アセトン等の低級ケトン、ジエチルエーテル等の低級エーテル等が挙げられ、特にエタノールが好ましい。また、これらの揮発性溶剤は、1種または2種以上を任意に組み合せて用いることができる。該揮発性溶剤の配合量は、過飽和部分の芳香族アルコールを溶解するのに必要な量を超える量であり、配合量がそれ以下では組成物の粘度の変化が得られ難く、本発明の目的が達成できないので好ましくない。通常、揮発性溶剤の量は、組成物全量に対して5〜40重量%の範囲である。
【0012】
本発明で用いる水溶性高分子は、ある温度でゲル特性が変化する熱ゲル化性を有するものであればよく、例えば、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、メチルエチルセルロース等が挙げられ、特にメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースが好ましい。これら水溶性高分子は、1種または2種以上を任意に組合せて用いることができ、通常、その配合量は組成物全量に対して0.01〜10重量%であり、特に0.1〜5重量%が好ましく、配合量がそれ未満やそれを超える場合には、所望のゲル特性の変化が得ら難く、好ましくない。
【0013】
本発明で用いるキサンタンガムは、天然多糖類高分子であり、その配合比が、重量比において、キサンタンガム:水溶性高分子=4:1〜1:30の範囲で毛髪への浸透性および組成物の安定性が相乗的に向上し、特に1:1〜1:10の配合比でその効果が高い。
【0014】
本発明の頭髪用処理剤組成物のpHは、1.5〜6.5、好ましくは2.0〜5.0であり、該pHが1.5未満であると皮膚刺激など安全性より、6.5を超えると浸透性が低下することより好ましくない。該組成物を好適なpHに調整するには酸を用いる。この酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、または硝酸等の無機酸、あるいは、酢酸、クエン酸、酒石酸、プロピオン酸、乳酸、サリチル酸、グリコール酸、コハク酸、リンゴ酸、または酪酸等の有機酸等が挙げられ、このうちの1種または2種以上を任意に用いることができ、中でも塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、サリチル酸、グリコール酸、またはコハク酸が好ましく、特に、リン酸、酢酸、グリコール酸は浸透性を顕著に向上させるため好ましい。また、これらの酸のアルカリ金属塩等、例えばクエン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、水酸化カリウム等を組合せることにより、好適なpHの範囲内にpH緩衝能をもたせることもできる。
【0015】
本発明の組成物は、ジェル状、ペースト状、クリーム状など種々の形態にすることができ、それぞれの形態に応じて本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤;高級アルコール、高級脂肪酸、パラフィンワックス、炭化水素油、エステル油、シリコーン油等の油剤;防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属キレート剤、および着香剤等の公知の化粧品成分を適宜配合することができる。
【0016】
本発明の頭髪処理剤組成物を製造するには、例えば、常温の適量の不揮発性水性部に水溶性高分子を均一に分散し、予め高温に加熱しカチオン性界面活性剤等を溶解した多量の精製水に迅速に添加して均一溶解する。均一溶解したのを確認してから、徐冷して40℃とし、予め芳香族アルコールを溶解した揮発性溶剤および酸等を適量添加して所望のpHに調整する。
【0017】
本発明の頭髪処理剤組成物を使用するには、通常、毛髪にその適量を適用した後、シャンプー等で洗髪する。特に、本発明の組成物は、その適用前、適用時または適用後のいずれかで、毛髪に加温処理を施すと、その浸透性がより向上し、柔軟性を持続的に付与することができるので好ましい。この加温処理は、本発明の組成物を毛髪に塗布した後、例えば、スチーマー、蒸しタオルなどの蒸気、ドライヤーの温風、遠赤外線などの熱により塗布部を加温した後、余分の組成物を洗い流すことにより行える。加温処理は、通常、約40〜90℃、約30秒〜30分が適当である。また、組成物を加温して適用することにより、同様な効果を得ることができる。
【0018】
【実施例】
以下に実験例および実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、実施例中の「%」は特に断わらない限り重量%を意味する。
実施例1〜9および比較例1〜7
表1に示す実施例および比較例の成分から前記の製法に基づいて頭髪処理剤組成物を製造し、以下の方法で種々評価した。
【0019】
【表1】
Figure 0003765858
【0020】
実験例1
粘度変化の評価
表1中の実施例1および比較例1〜2の組成物、各々、30gを、恒温槽(30℃)中で0分、3分、7分、15分間撹拌した後、その粘度(cp)を粘度計(東機産業製 BL型回転式粘度計、ローターNo.4、60rpm)にて測定した。その結果を図1に示す。
【0021】
図1から明らかなごとく、本発明の実施例の組成物は、比較例に比して経時的に著しい粘度低下を起こし、粘度低下性があると認められた。
【0022】
実験例2
カチオン性界面活性剤の浸透性に及ぼす粘度の影響の評価
予め洗浄し風乾した毛束約2gを10%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液で2回洗浄し、乾燥後に初期重量を測定した後、実施例1および比較例1、3、4の組成物各30gを2分間適用し、その後、40℃の恒温下に30分間放置して流水ですすぎ、10%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液で2回洗浄して乾燥させた後、再度重量を測定した。以下に示す式に従い浸透量(%)を算出し、また同時に該組成物の粘度(cp)も、前記と同様に粘度計で測定した。
浸透量(%)=(処理後重量−初期重量)/初期重量×100
その結果を図2および図3に示す。
【0023】
図2から明らかなごとく、組成物の粘度が低いほどカチオン性界面活性剤の浸透量が増加することが認められた。また、図3から、実施例1の組成物は比較例3の組成物に比して、該浸透量が増加しており、組成物の粘度の低下に応じてカチオン性界面活性剤の浸透性が向上することが認められた。
【0024】
実験例3
カチオン性界面活性剤の浸透性の評価
40℃に保持した実施例1〜9および比較例1〜7の頭髪処理剤組成物に毛束約1gを30分間浸漬した後、流水ですすぎ、室温で乾燥させた。乾燥させた毛髪から切片を調製して、これをアニオン性染料であって、カチオン性界面活性剤と複合体を形成するとオレンジ色に呈色するオレンジII(橙色205号)の0.1%水溶液で染色した後、該切片を光学顕微鏡で観察し、毛髪断面の半径(r)に対するカチオン性界面活性剤の浸透度合を評価した。評価基準を以下に示す。
5:完全に毛髪の中心部にまでカチオン性界面活性剤が浸透している。
4:3r/4までカチオン性界面活性剤が浸透している。
3:2r/4までカチオン性界面活性剤が浸透している。
2:r/4までカチオン性界面活性剤が浸透している。
1:表面に付着しているのみ。
【0025】
実験例4
頭髪処理剤が付与する柔軟性の評価
実施例1〜9および比較例1〜7の頭髪処理剤組成物で毛束8gを処理した後、専門パネラー(20才代女性)5名により、柔軟性を官能評価した。評価基準を以下に示す。
5:5名全員が柔軟性があると回答。
4:4名が柔軟性があると回答。
3:3名が柔軟性があると回答。
2:2名が柔軟性があると回答。
1:1名以下が柔軟性があると回答。
【0026】
実験例5
頭髪処理剤組成物の安定性の評価
実施例1〜9および比較例1〜7の組成物を、各々、50℃および40℃の恒温下に1ヶ月放置し、その後に取り出して目視にてその安定性を評価した。評価基準を以下に示す。
5:40℃、50℃共に全く分離しない。
4:40℃では分離しないが、50℃で僅かに分離する。
3:40℃では分離せず、50℃で分離する。
2:40℃で僅かに分離する、50℃で分離する。
1:40℃、50℃共に完全に分離する。
【0027】
実験例6
頭髪処理剤組成物の粘度低下率の評価
実施例1〜9および比較例1〜7の組成物30gの初期粘度を粘度計で(試験例1と同様に)測定し、ついで、撹拌しつつ恒温槽(30℃)中に10分間放置し、再度同様に粘度(cp)を測定して、粘度変化比率を評価した。評価基準を以下に示す。
5:初期粘度の10%以下まで低下し保形なし。
4:初期粘度の40%以下まで低下し保形なし。
3:初期粘度の70%以下まで低下し保形なし。
2:初期粘度の70%以下まで低下するが保形あり。
1:初期粘度と粘性がほとんど変わらない(70%を超える値)。
【0028】
実験例7
総合判定
以上の実験結果をまとめて評価した。評価基準を以下に示す。
Figure 0003765858
これらの結果をまとめて表1に示す。
表1に示すごとく、実施例の組成物は、比較例に比してカチオン性界面活性剤の浸透性、柔軟性および安定性に優れ、粘度低下率が大きいことが認められ、特に水溶性高分子としてキサンタンガムを配合すると安定性が著しく向上することが認められた。
【0029】
実験例8
カチオン性界面活性剤の浸透性に及ぼす酸の効果
実施例1のリン酸を、グリコール酸、酢酸、クエン酸に代用し、各々、pH3、4、5に調整し、前記の浸透性の評価に基づいて評価した。その結果を図4に示す。
図4に示すごとく、リン酸、酢酸、グリコール酸に優れた浸透量の向上効果が認められた。
【0030】
実験例9
加温処理の効果
(1)毛髪浸透性向上
予め洗浄し、風乾した白髪毛束約2gに実施例または比較例の組成物1gを塗布し、2分間で均一にのばした後、スチーマー(蒸気出口温度:60℃)を用いて約5分間ブラッシングした。その後、10%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液で2度洗いし、流水ですすいで乾燥した。乾燥した毛髪から切片を調製して、これを、カチオン性界面活性剤と複合体を形成してオレンジ色に呈色するアニオン染料であるオレンジII(橙色205号)の0.1%水溶液で染色した後、光学顕微鏡で観察し、スチーマーを用いずに処理した毛髪切片と比較した。専門パネラー10名で以下の基準により浸透性の向上度を評価した。
◎:8名以上が浸透性の向上を認めた。
○:6〜7名が浸透性の向上を認めた。
△:4〜5名が浸透性の向上を認めた。
×:0〜3名が浸透性の向上を認めた。
(2)粘度低下
実験例1と同様に評価した。
これらの結果を表3に示す。
【0031】
【表3】
Figure 0003765858
【0032】
表3に示すごとく、本発明の組成物は、毛髪に適用した後に加温処理を施す処理方法により、粘度低下性を損なうことなく毛髪浸透性が向上し、比較例の組成物に比べて優れていると認められた。
【0033】
実施例10
クリーム状ヘアトリートメント
成 分 配合量(%)
塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 0.50
流動パラフィン 2.20
2−フェニルエタノール 10.00
プロピレングリコール 5.00
エタノール 25.00
ポリオキシエチレン(3EO)ステアリルエーテル 1.00
グリコール酸 1.50
ヒドロキシエチルメチルセルロース 1.10
精製水 残 部
合 計 100.00
この処方に従って前記の製法によりクリーム状ヘアトリートメントを調製した。これを専門パネラーに供したところ、頭髪改質成分としてのカチオン界面活性剤が毛髪の深部にまで速やかに浸透し、頭髪に柔軟性を持続して付与することができた。
【0034】
実施例11
ジェル状ヘアトリートメント
成 分 配合量(%)
塩化ジココイルジメチルアンモニウム 2.00
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.00
ジメチルベンジルカルビノール 2.00
ベンジルアルコール 7.00
ジグリセリン 0.50
エタノール 20.00
メチルセルロース 2.00
リン酸 0.50
キサンタンガム 1.00
精製水 残 部
合 計 100.00
この処方に従って前記の製法によりジェル状ヘアトリートメントを調製した。これを専門パネラーに供したところ、頭髪改質成分としてのカチオン性界面活性剤が毛髪の深部にまで速やかに浸透し、頭髪に柔軟性を持続して付与することができた。
【0035】
実施例12
クリーム状ヘアトリートメント
成 分 配合量(%)
塩化ジオレイルジメチルアンモニウム 2.50
塩化セチルトリメチルアンモニウム 1.00
フェネチルアルコール 9.00
プロピレングリコール 5.00
エタノール 25.00
セトステアリルアルコール 5.00
高分子量ジメチルポリシロキサン 0.80
ジメチルポリシロキサン 3.00
ポリオキシエチレン(3EO)ステアリルエーテル 1.00
グリコール酸 1.50
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2.50
精製水 残 部
合 計 100.00
この処方に従って前記の製法によりクリーム状ヘアトリートメントを調製した。これを専門パネラーに供したところ、頭髪改質成分としてのカチオン性界面活性剤が毛髪の深部にまで速やかに浸透し、頭髪に柔軟性を持続して付与することができた。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、毛髪へ塗布時には保形性を有し、垂れ落ちることなく毛髪に適用でき、施術中に粘度が低下して、優れた柔軟性を持続して発揮する頭髪処理剤組成物が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 頭髪処理剤組成物の経時的な粘度変化を示すグラフである。
【図2】 頭髪処理剤組成物の粘度とカチオン性界面活性剤との関係を示すグラフである。
【図3】 頭髪処理剤組成物と対照とのカチオン性界面活性剤の浸透量を示すグラフである。
【図4】 各種の酸を用いた頭髪処理剤組成物のpHとカチオン性界面活性剤の浸透量との関係を示すグラフである。

Claims (4)

  1. カチオン性界面活性剤、組成物中の不揮発性水性部に対して室温で過飽和となる量の芳香族アルコール、その過飽和部分の芳香族アルコールを溶解する量のエタノール、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびヒドロキシエチルメチルセルロースよりなる群から選ばれる1種または2種以上の熱ゲル化性を有する水溶性高分子および酸を含有することを特徴とする頭髪処理剤組成物。
  2. 該芳香族アルコールが、ベンジルアルコール、2−フェニルエチルアルコール、ケイ皮アルコール、フェニルプロパノール、フェノキシエタノール、α−メチルベンジルアルコール、およびジメチルベンジルカルビノールよりなる群から選ばれる1種もしくは2種以上である請求項1に記載の頭髪処理剤組成物。
  3. キサンタンガム:水溶性高分子の配合比が、重量比にて、4:1〜1:30のキサンタンガムを配合することを特徴とする請求項1または2に記載の頭髪処理剤組成物。
  4. 組成物適用前、適用時または適用後に加温処理を施す使用のための組成物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の頭髪処理剤組成物。
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