JP6718307B2 - 毛髪処理剤 - Google Patents

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Description

本発明は、毛髪処理剤に関する。
近年、毛髪化粧料には、毛髪に滑らかさやまとまりを付与できるコンディショニング効果がより期待されるようになってきている。カチオン性ポリマーや脂肪酸の配合によって毛髪に滑らかさやまとまり等を付与する技術は既に報告されている。例えば、特許文献1では、特定のカチオン性ポリマーとカチオン性化合物を含有する、毛髪に均一に塗布でき、使用感が良好で、コンディショニング効果が高い毛髪化粧料が開示されている。しかしそれらの効果は持続性に乏しく、翌日の洗髪までには、滑らかさやまとまりが消失してしまうものであった。また、コンディショニング効果の持続を高めるためカチオン性ポリマーの配合量を増加させると、すすぎ時の毛髪にべたつき感が生じ、乾燥後に毛髪が揃いにくくなり、重い感触が残るという問題があった。
これに対し特許文献2には、特定のカチオン性ポリマーと特定の分岐脂肪酸とを組み合わせることで、乾燥後の滑らかさやまとまりといったコンディショニング効果を持続させつつも、毛髪を揃いやすくし、更にひんやり感を付与して、心地よい感触が翌日の洗髪まで持続的に得られることが開示されている。また、特許文献3には、特定のカチオンポリマーと特定の混合脂肪酸との間で水不溶性の複合体を形成させ、更にシリコーン類を組み合わせることで、処理直後から次の洗髪時まで持続する滑らかさとまとまりが得られる、洗い流すタイプの毛髪化粧料組成物が開示されている。
特開2000-143463号公報 特開2013-216620号公報 特開2014-141485号公報
ところで寝ぐせは、就寝時に寝具等から頭髪に加わる外力によって毛髪が身だしなみ上望ましくない形状に形付けられる現象であって、多くの人が日常生活で感じる煩わしい現象である。寝ぐせを直す際には、毛髪を水や整髪料で濡らしたり、加湿等をしたりすることにより、毛髪内部に存在する水素結合を一旦切断した後に、ドライヤーやヘアアイロン等で乾燥させながら、より好ましい形状で水素結合を再形成する、という操作が必要になる。この操作は概ね煩雑であることに加えて多くの手間と時間がかかるため、多忙な現代人にとっては、寝ぐせがつきにくくなり、かつ良好な毛髪感触が次の洗髪まで続く毛髪処理剤が求められていた。
しかしながら、特許文献1〜3はコンディショニング効果やその持続については開示しているが、毛髪の寝ぐせがつきにくくなる効果については示唆されておらず、また、その効果も不十分であった。
したがって、本発明は、毛髪を寝ぐせがつきにくくさせることに加えて、すすぎ時のベタつきを抑制するとともに毛髪に滑らかさを付与し、かつ毛髪のまとまりや滑らかさを次の洗髪時まで持続させることができる毛髪処理剤に関する。
本発明者らは、カチオン性多糖類、特定のカチオン性基含有重合体、脂肪酸又はその塩、及びカチオン性界面活性剤を組み合わせてなる毛髪処理剤とすることによって、寝ぐせをつきにくくさせる効果、すすぎ時のベタつきを抑制する効果、毛髪に滑らかさを付与する効果、毛髪のまとまりや滑らかさを次の洗髪時まで持続させる効果が達成されること、更にはこの毛髪処理剤による処理に続き、カチオン性界面活性剤と高級アルコールを含有する第二の毛髪処理剤によって処理することにより、更に上記効果が向上することを見いだした。
本発明は、成分(A)〜(D)を含有する毛髪処理剤を提供するものである。
(A) カチオン性多糖類
(B) 次の単量体(b1)、(b2)及び(b3)を含有するモノマー混合物を共重合することにより得られるカチオン性基含有共重合体
単量体(b1) 一般式(1)で表されるビニル単量体から選ばれる少なくとも1種
Figure 0006718307
〔式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は水素原子、炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基を示し、R3は炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基を示す。〕
単量体(b2) 一般式(2)で表されるビニル単量体から選ばれる少なくとも1種
Figure 0006718307
〔式中、R1は前記の意味を示し、R4及びR5は、それぞれ独立に炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基を示し、R6は水素原子又は直鎖状若しくは分岐状の炭素数1以上4以下のアルキル基を示し、Y1は−O−、−NH−、−CH2−又は−O−CH2CH(OH)−基を示し、Y1が−CH2−のとき、Z1は単結合又は炭素数1以上3以下の直鎖状若しくは分岐状の二価の飽和炭化水素基を示し、Y1が−CH2−以外のとき、Z1は炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状の二価の飽和炭化水素基を示す。Qは酸の共役塩基を示す。〕
単量体(b3) 2個以上の反応性不飽和基を有する架橋性単量体
(C) 脂肪酸又はその塩
(D) カチオン性界面活性剤
また本発明は、次の毛髪処理剤A剤及びB剤を備えた毛髪処理キットを提供するものである。
A剤:前記成分(A)〜(D)を含有する毛髪処理剤
B剤:下記成分(G)及び(H)を含有する毛髪処理剤
(G) カチオン性界面活性剤
(H) 高級アルコール
更に本発明は、次の工程A及びBを含む毛髪処理方法を提供するものである。
工程A:前記成分(A)〜(D)を含有する毛髪処理剤(A剤)を頭髪に塗布する工程
工程B:工程Aの後、下記成分(G)及び(H)を含有する毛髪処理剤(B剤)を頭髪に塗布する工程
(G) カチオン性界面活性剤
(H) 高級アルコール
本発明の毛髪処理剤で毛髪を処理することにより、毛髪を寝ぐせがつきにくくさせ、すすぎ時のベタつきを抑制するとともに毛髪に滑らかさを付与し、かつ毛髪のまとまりや滑らかさを次の洗髪時まで持続させることができる。
●毛髪処理剤
〔成分(A):カチオン性多糖類〕
成分(A)のカチオン性多糖類としては、例えば、カチオン化セルロース誘導体(ポリクオタニウム-10;例えば、花王社製のポイズC-60H,同C-150L等)、カチオン性澱粉、カチオン化グアガム誘導体(例えば、ソルベイ社製のジャガーC14やジャガーC17等)、カチオン化タラガム(例えば、東邦化学社製のカチナールCT-100等)、カチオン化ローカストビーンガム(ローカストビーンヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド;例えば、東邦化学社製のカチナールCLB-100等)、カチオン化フェヌグリークガム(例えば、東邦化学社製のカチナールCF-100等)、カチオン化キサンタンガム等が挙げられる。これらの中でもすすぎ時のベタつきのなさ、すすぎ時の滑らかさ、寝ぐせのつきにくさ、1日後のまとまりの持続性、及び1日後の滑らかさの持続性の観点から、カチオン化セルロース誘導体が好ましい。
成分(A)は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。毛髪処理剤中における成分(A)の含有量は、すすぎ時のベタつきのなさ、すすぎ時の滑らかさ、寝ぐせのつきにくさ、1日後のまとまりの持続性、及び1日後の滑らかさの持続性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.10質量%以上であり、また、好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下である。
〔成分(B):カチオン性基含有共重合体〕
成分(B)のカチオン性基含有共重合体は、次の単量体(b1)、(b2)及び(b3)を含有するモノマー混合物を共重合することにより得られる架橋型カチオン性ポリマーである。
〔単量体(b1)〕
単量体(b1)は、一般式(1)で表されるビニル単量体から選ばれる少なくとも1種である。
Figure 0006718307
〔式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は水素原子、炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基を示し、R3は炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基を示す。〕
〔単量体(b2)〕
単量体(b2)は、一般式(2)で表されるビニル単量体から選ばれる少なくとも1種である。
Figure 0006718307
〔式中、R1は前記の意味を示し、R4及びR5は、それぞれ独立に炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基を示し、R6は水素原子又は直鎖状若しくは分岐状の炭素数1以上4以下のアルキル基を示し、Y1は−O−、−NH−、−CH2−又は−O−CH2CH(OH)−基を示し、Y1が−CH2−のとき、Z1は単結合又は炭素数1以上3以下の直鎖状若しくは分岐状の二価の飽和炭化水素基を示し、Y1が−CH2−以外のとき、Z1は炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状の二価の飽和炭化水素基を示す。Qは酸の共役塩基を示す。〕
〔単量体(b3)〕
単量体(b3)は、2個以上の反応性不飽和基を有する架橋性単量体である。単量体(b3)としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートが好ましい。
一般式(1)中、R1は好ましくは水素原子を示し、R2は好ましくは炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状のアルキル基、より好ましくは炭素数1以上4以下の直鎖状のアルキル基、更に好ましくはメチル基を示し、R3は好ましくは炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状のアルキル基、より好ましくは炭素数1以上4以下の直鎖状のアルキル基、更に好ましくはメチル基を示す。
一般式(2)中、R1は好ましくはメチル基を示し、R4及びR5は、それぞれ独立に好ましくは直鎖状又は分岐状の炭素数1以上4以下のアルキル基、より好ましくは直鎖状の炭素数1以上4以下のアルキル基、更に好ましくはメチル基を示し、R6は好ましくは直鎖状の炭素数1以上4以下のアルキル基、より好ましくはエチル基を示し、Y1は好ましくは−O−を示し、Z1は好ましくは炭素数1以上4以下の直鎖状の二価の飽和炭化水素基、より好ましくはエチレン基を示し、Qは好ましくはエチル硫酸を示す。
成分(B)の架橋型カチオン性ポリマーとしては、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩/N,N-ジメチルアクリルアミド/ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体(INCI名:ポリクオタニウム-52)が好ましい。ポリクオタニウム-52の市販品としては、ソフケアKG-301W、ソフケアKG-101W-E(以上、花王社製)等が挙げられる。
これら成分(B)の架橋型カチオン性ポリマーは、いずれかを単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。毛髪用処理剤中における成分(B)の含有量は、すすぎ時のベタつきのなさ、すすぎ時の滑らかさ、寝ぐせのつきにくさ、1日後のまとまりの持続性、及び1日後の滑らかさの持続性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.15質量%以上である。また、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下、更に好ましくは0.2質量%以下である。
〔成分(C):脂肪酸又はその塩〕
成分(C)の脂肪酸又はその塩としては、炭素数14以上22以下の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸又はその塩が挙げられる。
成分(C)としては、下記一般式(3)で表される脂肪酸又はその塩を用いることが好ましい。
7-COOM (3)
〔式中、R7は、炭素数13以上21以下の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、Mは、水素、ナトリウム又はカリウムを示す〕
一般式(3)中のR7の炭素数は、乾燥後の滑らかさの持続性の観点から、好ましくは15以上21以下、より好ましくは17以上21以下である。また、R7は、直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、直鎖又は分岐鎖のアルキル基がより好ましく、R7が直鎖のアルキル基であるものとR7が分岐鎖のアルキル基であるものとの併用が更に好ましい。成分(C)の具体例としては、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸が挙げられ、これらの中でも乾燥後の滑らかさの持続性の観点からステアリン酸とイソステアリン酸との併用がより好ましい。
毛髪処理剤中における成分(C)の含有量は、すすぎ時のベタつきのなさ、すすぎ時の滑らかさ、寝ぐせのつきにくさ、1日後のまとまりの持続性、及び1日後の滑らかさの持続性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.10質量%以上であり、また、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下である。
〔成分(D):カチオン性界面活性剤〕
成分(D)のカチオン性界面活性剤としては、例えば、(i)アルキルトリメチルアンモニウム塩、(ii)アルコキシアルキルトリメチルアンモニウム塩、(iii)ジアルキルジメチルアンモニウム塩、(iv)アルキルジメチルアミン及びその塩、(v)アルコキシアルキルジメチルアミン及びその塩、(vi)アルキルアミドアミン及びその塩等が挙げられる。
(i)アルキルトリメチルアンモニウム塩
アルキルトリメチルアンモニウム塩としては、例えば下記一般式(4)で表されるものが挙げられる。
8−N+(CH3)3- (4)
〔式中、R8は炭素数12〜22のアルキル基を示し、X-は塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン;メトサルフェートイオン、エトサルフェートイオン、メトフォスフェートイオン、エトフォスフェートイオン、メトカーボナートイオン等を示す。〕
具体的には、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムメトサルフェート等が挙げられる。
(ii)アルコキシアルキルトリメチルアンモニウム塩
アルコキシアルキルトリメチルアンモニウム塩としては、例えば下記一般式(5)で表されるものが挙げられる。
9−O−R10−N+(CH3)3- (5)
〔式中、R9は炭素数12〜22のアルキル基を示し、R10はヒドロキシ基が置換していてもよいエチレン基又はプロピレン基を示し、X-は塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン;メトサルフェートイオン、エトサルフェートイオン、メトフォスフェートイオン、エトフォスフェートイオン、メトカーボナートイオン等を示す。〕
具体的には、ステアロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアロキシヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
(iii)ジアルキルジメチルアンモニウム塩
ジアルキルジメチルアンモニウム塩としては、例えば下記一般式(6)で表されるものが挙げられる。
(R11)2+(CH3)2- (6)
〔式中、R11はそれぞれ独立して炭素数12〜22のアルキル基を示し、X-は塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン;メトサルフェートイオン、エトサルフェートイオン、メトフォスフェートイオン、エトフォスフェートイオン、メトカーボナートイオン等を示す。〕
具体的には、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジセチルジメチルアンモニウムクロリド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロリド、ジアルキル(C12-18)ジモニウムクロリド等が挙げられる。
(iv)アルキルジメチルアミン及びその塩
アルキルジメチルアミンは、酸と反応して4級アンモニウム塩となり、界面活性剤となる。したがって、ここでは、アルキルジメチルアミン及びその塩をカチオン性界面活性剤と定義する。また、その含有量は、アルキルジメチルアミンの質量で換算する。アルキルジメチルアミン及びその塩としては、例えば下記一般式(7)で表されるもの及びその塩が挙げられる。
12−N(CH3)2 (7)
〔式中、R12は炭素数12〜22のアルキル基を示す。〕
塩としては、有機酸又は無機酸による塩が挙げられる。有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸等のモノカルボン酸;マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等のジカルボン酸;ポリグルタミン酸等のポリカルボン酸;グリコール酸、乳酸、ヒドロキシアクリル酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等のヒドロキシカルボン酸;グルタミン酸、アスパラギン酸等の酸性アミノ酸等が挙げられる。無機酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸等が挙げられる。これらの中で、有機酸が好ましく、ジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、酸性アミノ酸が好ましい。ジカルボン酸としてはマレイン酸、コハク酸がより好ましい。ヒドロキシカルボン酸としてはグリコール酸、乳酸、リンゴ酸がより好ましい。酸性アミノ酸としてはグルタミン酸がより好ましい。
具体的なアルキルジメチルアミン及びその塩としては、N,N-ジメチルベヘニルアミン、N,N-ジメチルステアリルアミン及びそれらの有機酸塩が挙げられ、すすぎ時の毛髪の滑らかさの観点からN,N-ジメチルベヘニルアミンの乳酸塩、N,N-ジメチルステアリルアミンのグリコール酸塩などが好ましい。
(v)アルコキシアルキルジメチルアミン及びその塩
アルコキシアルキルジメチルアミンは、酸と反応して4級アンモニウム塩となり、界面活性剤となる。したがって、ここでは、アルコキシアルキルジメチルアミン及びその塩をカチオン性界面活性剤と定義する。また、その含有量は、アルコキシアルキルジメチルアミンの質量で換算する。アルコキシアルキルジメチルアミン及びその塩としては、例えば下記一般式(8)で表されるもの及びその塩が挙げられる。
13−O−R14−N(CH3)2 (8)
〔式中、R13は炭素素数12〜22のアルキル基を示し、R14はエチレン基又はプロピレン基を示す。〕
塩としては、有機酸又は無機酸による塩が挙げられる。有機酸又は無機酸としては前述の一般式(7)で表されるアルキルジメチルアミンの中和に用いられる有機酸又は無機酸が挙げられる。
具体的なアルコキシアルキルジメチルアミン及びその塩としては、N,N-ジメチル-3-ヘキサデシルオキシプロピルアミン、N,N-ジメチル-3-オクタデシルオキシプロピルアミン及びそれらの有機酸塩が挙げられ、すすぎ時の毛髪の滑らかさの観点から、N,N-ジメチル-3-ヘキサデシルオキシプロピルアミンの乳酸塩、N,N-ジメチル-3-オクタデシルオキシプロピルアミンのグリコール酸塩が好ましい。
(vi)アルキルアミドアミン及びその塩
アルキルアミドアミンは、酸と反応して4級アンモニウム塩となり、界面活性剤となる。したがって、ここでは、アルキルアミドアミン及びその塩をカチオン性界面活性剤と定義する。また、その含有量は、アルキルアミドアミンの質量で換算する。アルキルアミドアミン及びその塩としては、例えば下記一般式(9)で表されるもの及びその塩が挙げられる。
15−CONH−(CH2)m−N(CH3)2 (9)
〔式中、R15は炭素数12〜22のアルキル基を示し、mは2〜4の数を示す。〕
これらの中で、R15が炭素数14〜22のアルキル基であるものが好ましい。
塩としては、有機酸又は無機酸による塩が挙げられる。有機酸又は無機酸としては前述の一般式(7)で表されるアルキルジメチルアミンの中和に用いられる有機酸又は無機酸が挙げられる。
具体的なアルキルアミドアミン及びその塩としては、N-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)ドコサナミド及びその塩、N-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)ステアラミド及びその塩が挙げられる。
これらの中で、(i)アルキルトリメチルアンモニウム塩、(ii)アルコキシアルキルトリメチルアンモニウム塩、(iii)ジアルキルジメチルアンモニウム塩、(v)アルコキシアルキルジメチルアミン及びその塩、(vi)アルキルアミドアミン及びその塩が好ましく、すすぎ時の毛髪を滑らかにし、すすぎ後の乾燥過程における髪の絡まりを抑制する観点から、(i)アルキルトリメチルアンモニウム塩、(iii)ジアルキルジメチルアンモニウム塩、(v)アルコキシアルキルジメチルアミン及びその塩、(vi)アルキルアミドアミン及びその塩が好ましい。更には、N,N-ジメチル-3-ヘキサデシルオキシプロピルアミン及びその塩、N,N-ジメチル-3-オクタデシルオキシプロピルアミン及びその塩、N-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)ドコサナミド及びその塩、N-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)ステアラミド及びその塩、アルキル(C12-18)トリモニウムクロリド、ジアルキル(C12-18)ジモニウムクロリドが好ましく、これらの中でもアルキル(C12-18)トリモニウムクロリドがより好ましい。
成分(D)のカチオン性界面活性剤は、いずれか1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。毛髪処理剤中における成分(D)の含有量は、すすぎ時のベタつきのなさ、すすぎ時の滑らかさ、寝ぐせのつきにくさ、1日後のまとまりの持続性、及び1日後の滑らかさの持続性の観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは1.3質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上であり、また、好ましくは5質量%以下、より好ましくは4質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。
〔成分(E):成分(C)以外のアニオン性界面活性剤〕
本発明の毛髪処理剤は、更に成分(E)として、成分(C)の脂肪酸塩以外のアニオン性界面活性剤を含有することができる。脂肪酸塩以外のアニオン性界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩等の疎水性部位を有する硫酸エステル塩;スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、アルカンスルホン酸塩、アシルイセチオネート、アシルメチルタウレート等の疎水性部位を有するスルホン酸塩;ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩等の疎水性部位を有するカルボン酸塩;アシルグルタミン酸塩、アラニン誘導体、グリシン誘導体、アルギニン誘導体等の疎水性部位を有するアミノ酸塩等が挙げられる。これらアニオン性界面活性剤のアニオン性基の対イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン;カルシウムイオン、マグネシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン;アンモニウムイオン;炭素数2又は3のアルカノール基を1〜3個有するアルカノールアミン塩(例えばモノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、トリイソプロパノールアミン塩等)が挙げられる。
成分(E)のアニオン性界面活性剤は、いずれか1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。毛髪処理剤中における成分(E)の含有量は、すすぎ時の滑らかさ、寝ぐせのつきにくさ、1日後のまとまりの持続性、及び1日後の滑らかさの持続性の観点から、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下、更に好ましくは0.6質量%以下、更に好ましくは0.4質量%以下、更に好ましくは0.2質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下である。
〔成分(F):高級アルコール〕
本発明の毛髪処理剤は、更に成分(F)として高級アルコールを含有することができる。高級アルコールとしては、直鎖及び分岐鎖、また飽和及び不飽和のいずれの脂肪族アルコールでもよく、その炭素数は、好ましくは12以上、より好ましくは14以上、更に好ましくは16以上であり、また、好ましくは22以下、より好ましくは20以下、更に好ましくは18以下である。これらの高級アルコールは、いずれか1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
毛髪処理剤中における成分(F)の含有量は、すすぎ時のベタつきのなさ、すすぎ時の滑らかさ、寝ぐせのつきにくさ、1日後のまとまりの持続性、及び1日後の滑らかさの持続性の観点から、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下である。
〔水〕
本発明の毛髪処理剤は、媒体として水を含有することが好ましい。水は、成分(A)〜(D)及びその他の成分の残量となる。
〔その他の任意成分〕
本発明の毛髪処理剤には更に、毛髪化粧料に一般に使用されるその他の成分を、目的に応じて配合することができる。例えば、ジメチルポリシロキサン、環状シリコーン、アミノ変性シリコーン、ジメチコノール、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリシドール変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルキル変性シリコーン等のシリコーン類;ヒドロキシアルキルセルロース、高重合ポリエチレンオキサイド等の成分(A)、(B)以外の高分子化合物;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリンモノ脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリンアルキルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグリコシド等の非イオン性界面活性剤;スクワレン、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、シクロパラフィン等の炭化水素;ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボカド油、オリーブ油等のグリセリド類;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ等のロウ類;パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2-エチルヘキサン酸ヘキサデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸トリデシル等のエステル;イソステアリルグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテルなどの油剤;エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、2-ベンジルオキシエタノール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピルカルビトール、ブチルカルビトール、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、グリセリン等のアルコール類;ジンクピリチオン、塩化ベンザルコニウム等の抗フケ剤;pH調整剤;ビタミン剤;殺菌剤;抗炎症剤;防腐剤;キレート剤;パンテノール等の保湿剤;染料、顔料等の着色剤;ユーカリの極性溶媒抽出物、真珠層を有する貝殻又は真珠から得られる蛋白質又はその加水分解物、シルクから得られる蛋白質又はその加水分解物、マメ科植物の種子から得られる蛋白含有抽出物、オタネニンジン抽出物、米胚芽抽出物、ヒバマタ抽出物、ツバキ抽出物、アロエ抽出物、月桃葉抽出物、クロレラ抽出物等のエキス類;雲母チタン等のパール粉体;メントール等の清涼剤:香料;色素;紫外線吸収剤;酸化防止剤;その他エンサイクロペディア・オブ・シャンプー・イングリーディエンツ(ENCYCLOPEDIA OF SHAMPOO INGREDIENTS (MICELLE PRESS))に記載されている成分等が挙げられる。
〔pH〕
本発明の毛髪処理剤のpHは、好ましくは2.0以上、より好ましくは2.5以上、更に好ましくは3.0以上であって、また、好ましくは6.0以下、より好ましくは5.5以下、更に好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.5以下である。なお、本発明において、毛髪処理剤のpHは、水で20質量倍希釈したときの25℃における値をいう。
〔毛髪処理剤の形態〕
また本発明の毛髪処理剤の形態としては、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアパック等のヘアコンディショニング組成物が挙げられ、中でも髪に適用後、洗い流して使用されるものが好ましい。
〔毛髪処理方法〕
本発明の毛髪処理剤を用いて髪のコンディショニング処理を行うには、洗髪後の毛髪に本発明の毛髪処理剤を髪に塗布した後、水で洗い流せばよい。これにより、乾燥後の毛髪を寝ぐせがつきにくくするとともに、毛髪に滑らかさを付与し、かつ毛髪のまとまりや滑らかさを次の洗髪時まで持続させることができる。
●第二の毛髪処理剤
以上述べた成分(A)〜(D)を含有する本発明の毛髪処理剤(A剤)による毛髪処理に続き、下記成分(G)及び(H)を含有する第二の毛髪処理剤(B剤)による処理を行うことによって、前記効果を更に向上させることができる。この第二の毛髪処理剤(B剤)は、毛髪に対してA剤を塗布した後、水ですすぐか又はすすぎを行わずに該毛髪に対して塗布して用いることができる。B剤は、すすぎ時のベタつきのなさ、及びすすぎ時の滑らかさの観点から、毛髪に対してA剤を塗布した後、水ですすぎを行わずに該毛髪に対して塗布するためのものであることがより好ましい。
(G) カチオン性界面活性剤
(H) 高級アルコール
〔成分(G):カチオン性界面活性剤〕
B剤は、成分(G)としてカチオン性界面活性剤を含有する。成分(G)のカチオン性界面活性剤としては、前述のA剤における成分(D)としてのカチオン性界面活性剤と同様のものを挙げることができる。前述のA剤における成分(D)としてのカチオン性界面活性剤の中でも、B剤における成分(G)としてのカチオン性界面活性剤としては、すすぎ時の滑らかさ、及び1日後の滑らかさの持続性の観点から、(i)アルキルトリメチルアンモニウム塩、(ii)アルコキシアルキルトリメチルアンモニウム塩、(v)アルコキシアルキルジメチルアミン及びその塩、(vi)アルキルアミドアミン及びその塩が好ましい。更に、N,N-ジメチル-3-ヘキサデシルオキシプロピルアミン及びその塩、N,N-ジメチル-3-オクタデシルオキシプロピルアミン及びその塩、N-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)ドコサナミド及びその塩、N-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)ステアラミド及びその塩、アルキル(C12-18)トリモニウムクロリドが好ましく、これらの中でもN,N-ジメチル-3-ヘキサデシルオキシプロピルアミンがより好ましい。これらのカチオン性界面活性剤は、いずれか1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
B剤中における成分(G)の含有量は、すすぎ時の滑らかさ、及び1日後の滑らかさの持続性の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上であり、好ましくは10質量%以下、より好ましくは4.0質量%以下、更に好ましくは3.5質量%以下、更に好ましくは3.0質量%以下である。
〔成分(H):高級アルコール〕
B剤は、成分(H)として高級アルコールを含有する。成分(H)の高級アルコールとしては、直鎖及び分岐鎖、また飽和及び不飽和のいずれの脂肪族アルコールでもよい。その炭素数は、好ましくは12以上、より好ましくは14以上、更に好ましくは16以上であり、また、好ましくは22以下、より好ましくは20以下、更に好ましくは18以下である。具体的にはラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、アラキルアルコール、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2-オクチルドデカノール等が挙げられる。これらのうち、塗布時の塗り広げやすさの観点からステアリルアルコール、セチルアルコール、ミリスチルアルコール、セテアリルアルコールが好ましい。これらの高級アルコールは、いずれか1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
B剤中における成分(H)の含有量は、すすぎ時の滑らかさ、及び1日後の滑らかさの持続性の観点から、好ましくは2質量%超、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは4質量%以上であり、また、同様の観点から、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下、更に好ましくは7質量%以下である。
〔その他の任意成分〕
B剤には更に、毛髪化粧料に一般に使用されるその他の成分を、目的に応じて配合することができる。例えば、前述のA剤の「その他の任意成分」に記載の成分を用いることができる。
本発明において、B剤としては、前記成分(G)及び(H)を含有する毛髪処理剤であれば特に限定されることなくいずれのものも使用することができる。例えば、通常使用されているヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアパック等のヘアコンディショニング組成物を利用することもできる。
〔毛髪処理方法〕
A剤及びB剤を用いた髪のコンディショニング処理は、次の工程A及びBを含む毛髪処理方法により行われる。
工程A:A剤を頭髪に塗布する工程
工程B:工程Aの後、B剤を頭髪に塗布する工程
工程Aは、毛髪洗浄剤によって洗浄し、すすぎ後の濡れた頭髪に対して行うことが好ましい。また、すすぎ時のベタつきのなさ、及びすすぎ時の滑らかさの観点から、工程Aの後、毛髪上のA剤を水で洗い流すことなく、工程Bを行うことが好ましい。
工程Bの後は、水、好ましくは温水で洗い流せばよい。
実施例1〜5、比較例1〜7
表1に示す毛髪処理剤A剤及びB剤を常法に従って調製した。これらの毛髪処理剤の一方又は両方を用いて、以下に示す各種評価を行った。
すすぎ時のベタつきのなさ・滑らかさ
ヘアカラーを年4回の頻度で使用していた人の毛髪20g(長さ約30cm)を用いて毛髪トレスを作製した。この毛髪トレスを下記のモデルシャンプー1gで洗浄した後、40℃の温水で30秒、頭髪に指を通しながらすすぎ流した。次にA剤1gを塗布し、毛髪全体に十分に馴染ませた後、40℃の温水で30秒間すすぎながら、ベタつき、滑らかさの観点から官能評価を行った。なお、実施例4、比較例3、5については、A剤を塗布して毛髪に十分なじませた後、洗い流すことなくB剤1gを塗布し、毛髪全体に十分に馴染ませた後、40℃の温水で30秒間すすぎながら、ベタつき、滑らかさの観点から官能評価を行った。また、比較例7については、毛髪トレスをモデルシャンプー1gで洗浄し、すすぎ流した後、A剤を塗布することなくB剤1gを塗布し、毛髪全体に十分に馴染ませた後、40℃の温水で30秒間すすぎながら、ベタつき、滑らかさの観点から官能評価を行った。
すすぎ時のベタつきのなさについては「ベタつかない」/「どちらともいえない」/「ベタつく」から、すすぎ時の滑らかさについては「滑らか」/「どちらともいえない」/「滑らかではない」から、それぞれ択一的に選択させた。
評価は7名のパネラーによって行い、「ベタつかない」/「どちらともいえない」/「ベタつく」、「滑らか」/「どちらともいえない」/「滑らかではない」と答えたパネラーの人数を順に示す。
(モデルシャンプーの組成)
(成分) (質量%)
ポリオキシエチレン(2.5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 15.5
ラウリン酸ジエタノールアミド 2.28
エデト酸二ナトリウム 0.1
安息香酸ナトリウム 0.5
オキシベンゾン 0.03
リン酸 0.075
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
塩化ナトリウム 0.8
香料 0.26
精製水 残量
(合計) 100
まとまりの持続、滑らかさの持続
すすぎ時のベタつきのなさ・滑らかさを評価した後の毛髪トレスをタオルドライを行い、ドライヤーで十分に乾燥させた後、実験室条件下で1日(24時間)吊るして静置させた後、まとまり、滑らかさの観点から官能評価を行った。
まとまりの持続性については「まとまる」/「どちらともいえない」/「まとまらない」から、滑らかさの持続性については「滑らか」/「どちらともいえない」/「滑らかではない」から、それぞれ択一的に選択させた。
評価は7名のパネラーによって行い、「まとまる」/「どちらともいえない」/「まとまらない」、「滑らか」/「どちらともいえない」/「滑らかではない」と答えたパネラーの人数を順に示す。
寝ぐせのつきにくさ
評価用ウイッグとして、中国人直毛のウイッグ(ビューラックス社製)をショートヘアにカットしたものを用いた。モデルシャンプー3gで洗浄した後、40℃の温水で30秒、頭髪に指を通しながらすすぎ流した。次にA剤3gを塗布し、頭髪に指を通しながら30秒間なじませ、40℃の温水で30秒間、頭髪に指を通しながらすすぎ流した。なお、実施例4、比較例3、5については、A剤を塗布して頭髪に十分なじませた後、洗い流すことなくB剤3gを塗布し、頭髪全体に十分に馴染ませた後、40℃の温水で30秒間、頭髪に指を通しながらすすぎ流した。また、比較例7については、頭髪をモデルシャンプー3gで洗浄し、すすぎ流した後、A剤を塗布することなくB剤3gを塗布し、頭髪全体に十分に馴染ませた後、40℃の温水で30秒間すすぎ流した。
その後、タオルで余分な水分を拭き取り、ドライヤー(メーカー;TESCOM、型番;NB1902)で、3分乾燥させた後のウイッグを評価に用いた。あらかじめ35℃に設定・加温したホットプレート(CAMAG社製、TLC PLATE HEATER)上に、タオル(綿製、長さ80cm×幅34cm)の長辺を真ん中から2つ折りにしたものを2枚重ねて置き、タオルとタオルの間に5gの水分を含ませた不織布(長さ20cm×幅14cm)を広げて挟むことで、一定の水分を有する疑似枕を作製した。次いで上述の毛髪洗浄剤組成物処理後の評価用ウイッグをタオル(疑似枕)の上に仰向けに置いた後、寝ぐせのつきにくさを評価するためにウイッグの首方向に引きずりながら10cm移動させ、そのまま1時間静置した。
その後、ウイッグを起こした後に、寝ぐせがついた頭髪部位を3回、手櫛を速度20cm/秒で通しながら軽く撫でつけた。
撫でつけ後の状態を、7名のパネラーに「寝ぐせがつきにくい」/「どちらともいえない」/「寝ぐせがつきやすい」のいずれであるのかを択一的に選択させた。「寝ぐせがつきにくい」/「どちらともいえない」/「寝ぐせがつきやすい」と答えたパネラーの人数を順に示す。
Figure 0006718307
*1:ポイズC-150L(花王社製)
*2:ソフケアKG-101W-E(花王社製)
*3:ルナックS-98(花王社製)
*4:イソステアリン酸EX(高級アルコール工業社製)
*5:コータミン60W(花王社製)
*6:エマール170S-A(上海花王社製)
*7:ファーミンDM E-80(花王社製)
*8:カルコール8098(花王社製)
実施例6〜9
表2に示す毛髪処理剤A剤及びB剤を常法に従って調製した。これらの毛髪処理剤の一方又は両方を用いて、表1の場合と同様にして各種評価を行った。
ただし、実施例6はA剤を毛髪に塗布後、洗い流すことなくB剤で処理した後に評価を行い、実施例7はA剤を毛髪に塗布後、洗い流した後B剤で処理した後に評価を行い、実施例8はA剤のみで処理した後に評価を行い、実施例9はA剤による処理を2回繰り返した後に評価を行った。
Figure 0006718307

Claims (9)

  1. 成分(A)〜(D)を含有する毛髪処理剤。
    (A) カチオン性多糖類
    (B) 次の単量体(b1)、(b2)及び(b3)を含有するモノマー混合物を共重合することにより得られるカチオン性基含有共重合体
    単量体(b1) 一般式(1)で表されるビニル単量体から選ばれる少なくとも1種
    Figure 0006718307
    〔式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は水素原子、炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基を示し、R3は炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基を示す。〕
    単量体(b2) 一般式(2)で表されるビニル単量体から選ばれる少なくとも1種
    Figure 0006718307
    〔式中、R1は前記の意味を示し、R4及びR5は、それぞれ独立に炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基を示し、R6は水素原子又は直鎖状若しくは分岐状の炭素数1以上4以下のアルキル基を示し、Y1は-O-、-NH-、-CH2-又は-O-CH2CH(OH)-基を示し、Y1が-CH2-のとき、Z1は単結合又は炭素数1以上3以下の直鎖状若しくは分岐状の二価の飽和炭化水素基を示し、Y1が-CH2-以外のとき、Z1は炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状の二価の飽和炭化水素基を示す。Qは酸の共役塩基を示す。〕
    単量体(b3) 2個以上の反応性不飽和基を有する架橋性単量体
    (C) 下記一般式(3)で表され、R 7 が直鎖のアルキル基である脂肪酸又はその塩、及びR 7 が分岐鎖のアルキル基である脂肪酸又はその塩からなる成分 0.10質量%以上0.5質量%以下
    7 -COOM (3)
    〔式中、R 7 は、炭素数13以上21以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、Mは、水素、ナトリウム又はカリウムを示す〕
    (D) カチオン性界面活性剤
  2. 毛髪処理剤中における成分(D)の含有量が1質量%以上5質量%以下である、請求項1に記載の毛髪処理剤。
  3. 更に、成分(E)として成分(C)の脂肪酸塩以外のアニオン性界面活性剤を1質量%以下含有し得る請求項1又は2に記載の毛髪処理剤。
  4. 毛髪処理剤中における成分(E)の含有量が0.8質量%以下である、請求項3に記載の毛髪処理剤。
  5. 次の毛髪処理剤A剤及びB剤を備えた毛髪処理キット。
    A剤:請求項1〜4のいずれかに記載の毛髪処理剤
    B剤:下記成分(G)及び(H)を含有する毛髪処理剤
    (G) カチオン性界面活性剤
    (H) 高級アルコール
  6. A剤中における高級アルコールの含有量が2質量%以下であり、
    B剤中における成分(H)の含有量が2質量%を超え20質量%以下である、請求項5に記載の毛髪処理キット。
  7. 次の工程A及びBを含む毛髪処理方法。
    工程A:請求項1〜4のいずれかに記載の毛髪処理剤(A剤)を頭髪に塗布する工程
    工程B:工程Aの後、下記成分(G)及び(H)を含有する毛髪処理剤(B剤)を頭髪に塗布する工程
    (G) カチオン性界面活性剤
    (H) 高級アルコール
  8. 工程Aの後、毛髪上のA剤を水で洗い流すことなく、B剤を頭髪に塗布する、請求項7に記載の毛髪処理方法。
  9. A剤中における高級アルコールの含有量が2質量%以下であり、
    B剤中における成分(H)の含有量が2質量%を超え20質量%以下である、請求項7又は8に記載の毛髪処理方法。
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