JP2004010581A - 毛髪化粧料 - Google Patents

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Masako Ueno
上野 正子
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Abstract

【解決手段】(A) カチオン界面活性剤、(B) ベタイン型両性界面活性剤、(C) 炭素数14〜22の高級アルコール、(D) 粘度100mm/s以下のジメチルポリシロキサン及び(E) アミノ変性シリコーンを含有し、(A)の含有量が0.5重量%以上、(B)の含有量が0.1重量%以上、(C)の含有量が10重量%以上、(D)と(E)の含有重量比が(D):(E)=5:1〜40:1である毛髪化粧料。
【効果】すすぎ時のべたつき・キシミがなく、すすぎ時から乾燥後にかけての柔らかさとしっとり感に優れ、かつ乾燥後の毛髪にベタつき感のないまとまり感のある仕上がりを付与できる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、すすぎ時のべたつき・キシミがなく、すすぎ時から乾燥後にかけての柔らかさとしっとり感に優れ、かつ乾燥後の毛髪にベタつき感のないまとまり感のある仕上がりを付与できる毛髪化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
シャンプー後の毛髪の感触を向上させるために、リンス、コンディショナー、トリートメント等の毛髪化粧料が使用されている。このような毛髪化粧料には、乾燥後の毛髪に柔らかさとしっとり感を与えることを目的として、アミノ変性シリコーンを配合することが行われている。
【0003】
しかし、アミノ変性シリコーンを配合した毛髪化粧料は、洗い流す際、きしみ感やベタツキ感が生じてしまう点、及び毛髪上に均一に付着しづらく、乾燥後の毛髪がべたつく点などが問題であった。そこで、本発明は、アミノ変性シリコーンを配合した毛髪化粧料におけるこれらの問題点を解消することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、アミノ変性シリコーンを低粘度のシリコーンと一定の比率で組み合わせ、カチオン界面活性剤−ベタイン型両性界面活性剤−高級アルコール系の毛髪化粧料に配合することにより、すすぎ時におけるべたつき・キシミを抑えつつ、柔らかさとしっとり感を損なわず、かつ乾燥後の毛髪に、柔らかさとしっとり感に優れ、ベタツキ感がなくまとまり感のある仕上がりを付与できることを見出した。
【0005】
すなわち本発明は、次の成分(A)〜(D)
(A) カチオン界面活性剤
(B) ベタイン型両性界面活性剤
(C) 炭素数14〜22の高級アルコール
(D) 粘度100mm/s以下のジメチルポリシロキサン
(E) アミノ変性シリコーン
を含有し、(A)の含有量が0.5重量%以上、(B)の含有量が0.1重量%以上、(C)の含有量が10重量%以上、(D)と(E)の含有重量比が(D):(E)=5:1〜40:1である毛髪化粧料を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
成分(A)のカチオン界面活性剤としては、例えば次の一般式で表される第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0007】
【化1】
Figure 2004010581
【0008】
〔式中、R及びRは各々独立して水素原子、炭素数1〜28のアルキル基又はベンジル基を示すが、同時に水素原子又はベンジル基となる場合を除く。Xはアニオンを示す。〕
で表されるものが好ましい。ここでR及びRは、その一方が炭素数16〜22のアルキル基、とりわけ直鎖アルキル基であるのが好ましく、また他方は炭素数1〜3の低級アルキル基、特にメチル基であるのが好ましい。アニオンXとしては、塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン;エチル硫酸イオン、炭酸メチルイオン等の有機アニオン等が挙げられ、ハロゲン化物イオン、特に塩化物イオンが好ましい。
【0009】
カチオン界面活性剤としては、モノ長鎖アルキル四級アンモニウム塩が好ましく、具体的には、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アラキルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられ、特に塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムが好ましい。なお、成分(A)として、例えばステアロキシプロピルジメチルアミン等の三級アミンと、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、グルタミン酸等の有機酸や塩酸等の無機酸とを配合することにより形成される塩を使用することもできる。
【0010】
カチオン界面活性剤は、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、本発明の毛髪化粧料の0.5重量%以上であるが、毛髪への柔らかさの付与の点から、0.5〜10重量%が好ましく、更には2〜7重量%、特に3〜6重量%が好ましい。
【0011】
成分(B)のベタイン型両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン等が挙げられ、脂肪酸アミドプロピルベタインが特に好ましい。脂肪酸アミドプロピルベタインは、炭素数8〜18、特に10〜16のアシル基を有するものが好ましく、特にラウリン酸アミドプロピルベタイン、パーム核油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等が好ましい。
【0012】
ベタイン型両性界面活性剤は2種以上を併用してもよく、またその含有量は、本発明の毛髪洗浄剤中の0.1重量%以上であるが、すすぎ時のべたつきがなく、かつ毛髪に柔らかさを付与できる点で、0.1〜10重量%が好ましく、更には0.5〜8重量%、特に0.5〜5重量%が好ましい。
【0013】
成分(C)である炭素数14〜22の高級アルコールとしては、炭素数16〜24、特に22のアルキル基を有するものが好ましく、またこのアルキル基は直鎖アルキル基であるのが好ましい。高級アルコールの好ましい具体例としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられ、特にベヘニルアルコールが好ましい。
【0014】
高級アルコールは、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、本発明の毛髪化粧料の10重量%以上であるが、すすぎ時におけるしっとり感及びなめらかさの付与の点から、10〜20重量%が好ましく、更には11〜18重量%、特に11〜15重量%が好ましい。
【0015】
成分(D)であるジメチルポリシロキサンは、粘度100mm/s以下のものであればいずれも好適に使用できるが、粘度50mm/s以下、特に10mm/s以下のものが好ましい。なお、この粘度は、化粧品原料基準一般試験法粘度測定法第1法(25℃)により測定した値である。成分(D)は、成分(E)である下記アミノ変性シリコーンと一定比率で用いられるが、本発明の毛髪化粧料中の含有量は、1〜20重量%が好ましく、更には1.5〜15重量%、特に2〜10重量%が好ましい。
【0016】
成分(E)であるアミノ変性シリコーンとしては、例えば次の一般式で表されるものが挙げられる。
【0017】
【化2】
Figure 2004010581
【0018】
〔式中、Rは同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基、メチル基又はメトキシル基を示し、Rは−(CH−(OC−(OC−NHC−N(R又は−(CH−(OC−(OC−NHC−N(R・Z(Rは同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜6の炭化水素基を示し、Zはハロゲン化物イオン又は有機アニオンを示し、oは1〜6の数、p及びqは0〜6の数を示す)を示し、mは3〜300の数、nは1〜50の数を示す。〕
【0019】
としては、ヒドロキシル基及びメチル基が好ましく、Rとしては−(CH−NHC−NHが好ましく、nは1〜20が好ましい。
【0020】
上記(E)成分は、2種以上を併用してもよく、本発明の毛髪化粧料中の含有量は、成分(D)の含有量との関係において、(D):(E)=5:1〜40:1の重量比の範囲内で使用されるが、すすぎ時のべたつきやキシミがなく、かつ乾燥後の毛髪にまとまりを付与できる点から、(D):(E)が6:1〜30:1、特に8:1〜20:1の範囲で使用することが好ましい。
【0021】
さらに、本発明の毛髪化粧料には、必要に応じて、(A)〜(E)成分に加えて、毛髪化粧料に常用されている他の成分や添加剤を含有せしめることができる。このような成分としては、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー等の増粘剤;ポリプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、ポリエチレングリコール等の溶剤;炭化水素油、エステル油等の油剤;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、タンパク加水分解液等の保湿剤;高重合PEG、カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム等のコンディショニング剤;成分(D)以外のジメチルポリシロキサン(例えば高重合シリコーン)、成分(E)以外の変性シリコーン(例えばポリエーテル変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルキル変性シリコーン等)、環状シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン類;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の可溶化剤;パラベン等の防腐剤;サリチル酸、トリクロサン、ピロクトンオラミン等の殺菌剤;クエン酸、クエン酸ナトリウム、乳酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のpH調整剤;エデト酸塩、ヒドロキシエタンジホスホン酸等の金属イオン封鎖剤;パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、オキシベンゾン、パラジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル等の紫外線吸収剤;ジブチルヒドロキシトルエン、酢酸トコフェロール等の酸化防止剤;その他動植物由来の抽出エキス、色素などを挙げることができる。
【0022】
本発明の毛髪化粧料は、水溶液、エタノール溶液、エマルション、サスペンション、ゲル、液晶、固形、エアゾール等の所望の形態にすることができ、例えば、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアパック、ヘアクリーム、コンディショニングムース、ヘアムース、ヘアスプレー、シャンプー、リーブオントリートメント等に適用できる。特に、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント等の洗い流して使用する剤型として好適である。
【0023】
【実施例】
実施例1
表1に示す組成のヘアトリートメントを調製し、以下の方法及び基準に従い、その官能評価試験を行った。
【0024】
<評価方法>
パネラー20名が、毛髪束(ヘアブリーチ処理を1回行った女性毛髪20g,30cm)を各サンプルにて処理しながら、以下の基準に従って官能評価を行い、評価点の平均より、判定を行った。
【0025】
<評価基準>
・すすぎ時のベタつきの無さ
4:ベタつかない
3:ほとんどベタつかない
2:あまりベタつかない
1:ややベタつく
0:かなりベタつく
【0026】
・すすぎ時のキシミの無さ
4:きしまない
3:ほとんどきしまない
2:あまりきしまない
1:ややきしむ
0:かなりきしむ
【0027】
・すすぎ時の髪の柔らかさ
4:非常に柔らかい
3:柔らかい
2:やや柔らかい
1:あまり柔らかくない
0:柔らかくない
【0028】
・すすぎ時のしっとり感
4:非常にしっとりする
3:しっとりする
2:ややしっとりする
1:あまりしっとりしない
0:しっとりしない
【0029】
・乾燥後の髪のまとまり
4:非常にまとまりが良い
3:まとまりが良い
2:ややまとまりが良い
1:ややまとまりが悪い
0:まとまりが悪い
【0030】
<判定基準>
◎:評価点の平均が3.0以上4.0以下
○:評価点の平均が2.0以上3.0未満
△:評価点の平均が1.0以上2.0未満
×:評価点の平均が0以上1.0未満
【0031】
【表1】
Figure 2004010581
【0032】
【発明の効果】
本発明の毛髪化粧料は、すすぎ時のべたつき・キシミがなく、すすぎ時から乾燥後にかけての柔らかさとしっとり感に優れ、かつ乾燥後の毛髪にベタつき感のないまとまり感のある仕上がりを付与できる。

Claims (2)

  1. 次の成分(A)〜(D)
    (A) カチオン界面活性剤
    (B) ベタイン型両性界面活性剤
    (C) 炭素数14〜22の高級アルコール
    (D) 粘度100mm/s以下のジメチルポリシロキサン
    (E) アミノ変性シリコーン
    を含有し、(A)の含有量が0.5重量%以上、(B)の含有量が0.1重量%以上、(C)の含有量が10重量%以上、(D)と(E)の含有重量比が(D):(E)=5:1〜40:1である毛髪化粧料。
  2. ベタイン型界面活性剤が、炭素数8〜18のアシル基を有する脂肪酸アミドプロピルベタインである請求項1記載の毛髪化粧料。
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