JP4858102B2 - シート屑処理装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば複写機やプリンタ等の画像形成装置に用いられるシート屑処理装置に係り、特に、シート屑が発生可能なシート屑発生部を備えたシート屑処理装置及びこれを用いた画像形成装置の改良に関する。
近年、オンデマンドパブリッシングの進展に合わせて、画像形成機能に冊子を作製するための中綴じ機能や断裁機能等が装備されるインライン型の複写機やプリンタ等の画像形成装置が汎用化されるようになってきた。
このような装置では、例えばシート屑処理装置としての断裁装置が装備され、冊子作製のために冊子の縁(例えば小口)をきれいに整えるような断裁仕上げが施されるようになっている。そのため、断裁により発生するシート屑は、断裁装置内の収容容器内に収容され、適宜、廃棄されるようになる。
そのため、一度に大量の冊子を作製できるように、断裁装置内での収容容器に収容されたシート屑を押圧部材によってプレスして、シート屑の占有容積を小さくすることで、同じ収容容器に大量のシート屑を収容しようとする工夫もなされている。
特開2004−331328号公報(発明の実施の形態、図9)
しかしながら、このような工夫を行うようにしても、収容容器内に収容されるシート屑は限られており、収容容器が満杯になったときには溜まったシート屑を廃棄せざるを得ず、その都度装置を停止させてシート屑を廃棄する必要があり、断裁装置から収容容器を取り出したり、収容容器を装着したりするようになる。そのため、断裁装置内に操作者の手指の侵入を生じるようにもなる。
特に、収容容器が断裁装置から外されたときには、その空間から断裁装置内のカッター刃等に触れる危険性がある。
このような操作者の手指がカッター等に直接触れることを防ぐには、カッター刃等の危険部位に保護カバー等を設けることが想定されるが、保護カバーを用いると、その取り付け位置や形状によっては、発生するシート屑の流れが却って阻害されるようになったり、機構が複雑になる虞もある。
また、このようなシート屑は、断裁装置のみならず、例えばパンチャーやステープラ等の機能を備えた他のシート屑処理装置においても同様に発生するものである。
本発明は、このような技術的課題を解決するためのものであり、シート屑が発生する発生部位と発生したシート屑が収容される収容部位との間のシート屑の流れを工夫することで、シート屑の流れを良好に保ちながら安全性をも高めたシート屑処理装置及びこれを用いた画像形成装置を提供するものである。
すなわち、本発明の基本的構成は、図1に示すように、搬送されるシート1への処理によって断片状のシート屑2が発生可能なシート処理具3と、シート処理具3の下方にてシート処理具3によって発生したシート屑2が収容可能なセット位置と収容されたシート屑2が廃棄可能な非セット位置との間で移動自在な屑受け4と、シート処理具3とセット位置にある屑受け4との間に設けられ、屑受け4がセット位置にあるときにはシート処理具3からのシート屑2を屑受け4に搬送し、屑受け4がセット位置から非セット位置移動したときには屑受け4の移動によって生じる屑受け空間部からシート処理具3への操作者の手指が直接接触しないように阻止される搬送ガード部材5とを備えることを特徴とするものである。尚、ここで図1は本発明を示す模式図であり、本発明は図1に示される態様に限られないことは勿論である。
このような技術的手段において、シート処理具3としてはシート屑2を発生するものであればよく、例えば断裁装置のカッター刃が挙げられる。
また、本発明の屑受け4のセット位置とは、装置内で屑受け4がシート屑2を収容できる位置を意味し、一方、非セット位置とは、セット位置と異なる位置であればよく、例えば装置から外されるような位置でもよいし、装置内のセット位置と異なる位置であっても差し支えない。そして、屑受け空間部とは、屑受け4がセット位置から非セット位置に移動したときにできるセット位置での屑受け4の配置部位を意味する。尚、屑受け4としては、シート屑2を収容できればその形状等は特に限定されず、例えば剛性状の容器であってもよいし、フィルム状の袋を利用したものであっても差し支えない。
また、本発明の搬送ガード部材5は、シート処理具3にて発生するシート屑2を下方にある屑受け4に搬送するものであり、屑受け4がセット位置から移動したときに屑受け空間部からシート処理具3に直接接触できないようなガード機能を有するようになっていればよく、その形状等は特に限定されない。そのため、例えば一つの搬送部材とガイド部材との組合せでもよいし、対構成の搬送部材を備えるようにしてもよい。
そして、屑受け4へのシート屑2の搬送性を向上させる観点から、搬送ガード部材5は回転部材で構成されていることが好ましい。このとき、回転部材としては、ロール状、ベルト状は問われず、いずれの態様であっても差し支えない。
更に、シート屑2の搬送性を一層向上させる観点から、搬送ガード部材5は、少なくとも一対の回転部材によって構成され、シート屑2はこれらの回転部材の間を通って搬送されることが好ましい。それ故、本発明の搬送ガード部材5としては、シートの搬送方向に交差する幅方向に亘って設けられる対構成の回転部材を用いている。また、このとき、本発明では、一対の回転部材を接離可能に設け特に回転部材同士を接触するようにしているため、搬送ガード部材5によるガード機能が更に高められるようになる。
更に本発明では、ガード機能をより高める観点から、搬送ガード部材5は、屑受け4がセット位置にあるときには前記対構成の回転部材を離間させ、屑受け4がセット位置から非セット位置に移動したときには前記対構成の回転部材を接触させるようにしている
更に、このような回転部材として、周面に複数の突起部を備えるようにすれば、これらの突起部によってシート屑2の搬送性を一層向上させることができるようになる。尚、この突起部を備えた回転部材としては、例えばロール部材やベルト部材表面に突起部を備える態様や、パドル状の態様が挙げられる。
更にまた、本発明の搬送ガード部材5は、シート処理具3で発生したシート屑2を鉛直下方に向かって搬送するものであることが好ましく、これによれば、シート屑2搬送時に重力の作用をも有効に利用することができ、シート屑2の搬送が一層良好になされるようになると共に、装置自体を小型化することも可能になる。
そして、本発明では、セット位置における屑受け4の下方には、屑受け4が非セット位置に移動したときにシート屑2が収容可能な補助屑受けを備えることが好ましく、このように補助屑受けを設けることでシート屑2を連続的に収容することも可能になり、生産性の向上を図ることができるようになる。
そして、本発明は、上述したシート屑処理装置に限られるものではなく、これらのシート屑処理装置を用いた画像形成装置をも対象とし、この場合、シート上に画像を形成する画像形成手段と、画像が形成されたシートを処理する上述のシート屑処理装置とを備えるようにすればよい。
本発明によれば、断片状のシート屑が発生可能なシート処理具と、シート処理具の下方にてシート処理具によって発生したシート屑が収容可能なセット位置と収容されたシート屑が廃棄可能な非セット位置との間で移動自在な屑受けと、シート処理具とセット位置にある屑受けとの間にて、シートの搬送方向に交差する幅方向に亘って設けられる対構成の回転部材からなり、屑受けがセット位置にあるときにはシート処理具からのシート屑を屑受けに搬送し、屑受けがセット位置から非セット位置に移動したときには屑受けの移動によって生じる屑受け空間部からシート処理具への操作者の手指が直接接触しないように阻止される搬送ガード部材と、を備え、搬送ガード部材は、対構成の回転部材が接離可能に設けられると共に、屑受けがセット位置にあるときには対構成の回転部材を離間させ、屑受けがセット位置から非セット位置に移動したときには対構成の回転部材を接触させるようにしたので、シート処理具によって発生するシート屑を有効に屑受けに収容することができると共に屑受けがセット位置にない場合にもその屑受け空間部からシート処理具に触れることがなく、安全性にも配慮したシート屑処理装置を提供することができるようになる。
また、このシート屑処理装置を用いることで、安全性に配慮した画像形成装置を提供することができるようになる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明の代表的態様を詳細に説明する。
図2は、本発明が適用された実施の形態に係るシート屑処理装置を含む画像形成装置としてのプリンティング装置の一例を示すものである。
同図において、符号10は画像形成可能なデジタル複写機を示すもので、このデジタル複写機10にてシート上に画像を形成し、その後、画像が形成されたシートに対する各種処理が行われる。そのため、デジタル複写機10の下流側に、シートに対して綴じ処理、孔開け処理(穿孔処理)、中綴じ中折り処理等の後処理を行う後処理装置70が組み合わされて使用されている。また、デジタル複写機10と後処理装置70との間には、シートを反転搬送する反転搬送装置50、必要に応じてシートを待機させるシート待機装置60が配設されている。
更に、本実施の形態では、後処理装置70の下流側には、後処理装置70によって中綴じ中折りされた冊子状のシート束を仕上げ断裁する断裁装置100及び断裁装置100にて断裁されたシート束(冊子)を収容する収容トレイ120が配設されている。
本実施の形態におけるデジタル複写機10は、図3のように構成されている。同図において、デジタル複写機10は、上方にプラテンガラス41上にセットされた原稿42の画像を読み取る画像読取装置40を備え、この画像読取装置40の下方には画像形成部が設けられた構成となっている。画像形成部は、感光体11上にトナー像を形成し、この形成されたトナー像を画像形成部の下方に設けられた複数の給紙カセット21〜24から給紙ロール25によって搬送されたシートS上に転写させるようにしたものとなっている。
そのため、感光体11の周囲には、感光体11上の一様な帯電を行う帯電ロール等の帯電器12、帯電された感光体11上に静電潜像を形成するレーザスキャナ等の露光器13、感光体11上の静電潜像をトナーにて可視像化する現像器14、感光体11上に形成されたトナー像を給紙カセット21〜24から供給されるシートS上に転写するコロトロン等の転写器15、転写後の感光体11上に残留する残留トナー等を清掃するクリーナ17等が配設されている。尚、符号16はトナー像が転写された後のシートSを感光体11から分離し易くするための除電器、符号44は原稿読取装置40によって読み取られた原稿42の画像情報を処理する画像情報処理部である。また、二点鎖線で示す符号43はオプション装置としてのプラテンガラス41上に原稿42を送り込む自動原稿送り装置である。
また、このデジタル複写機10内のシート搬送系は次のようになっている。給紙カセット21〜24の近傍には、夫々の給紙カセット21〜24からシートS(以降シートとのみ記す)を供給する給紙ロール25が設けられ、これらの給紙ロール25によって供給されたシートは、適宜配設された搬送ロール26等によって搬送され、感光体11の上流側のレジストロール27に導かれるようになっている。このレジストロール27では、搬送されたシートに対し位置決め規制を行って、所定のタイミングで感光体11と転写器15との対向部位である転写領域へシートを送り出すようになっている。
そして、転写が行われたシートは、定着器28に搬送され、シート上の未定着トナーが例えば加熱及び加圧によって定着される。定着が行われたシートは、定着器28の出口ロール29から排出ロール30に導かれ、デジタル複写機10の下流側の装置(本例では反転搬送装置50)へ搬送されるようになる。
一方、定着後のシートの裏面側にも画像を形成する場合には、定着器28の出口ロール29を通過したシートは反転ゲート31によって下向きに搬送方向が変更され、3個のロールが圧接配置されたトリロール32、反転ロール33を経由して反転搬送路34に導かれる。反転搬送路34に達したシートは、少なくともシートの後端部分が反転ロール33に挟持された条件下で反転ロール33の反転動作によって搬送ロール35が設けられた戻し搬送路36側に搬送される。戻し搬送路36に搬送されたシートは、再びレジストロール27を経由して転写器15によってシートの裏面にも画像が形成された後、定着器28によって定着がなされるようになる。定着がなされたシートは出口ロール29、排出ロール30を経由して下流側の装置へ搬送されるようになる。
このように、デジタル複写機10によって画像が形成されたシートは、図2に示すように、反転搬送装置50、シート待機装置60に導かれ、上方に設けられた排出トレイ51に反転排出されたり、シート待機装置60によって所定のタイミングで後続の後処理装置70に搬送されるようになる。
本実施の形態の後処理装置70は、シート待機装置60からのシートを搬送する搬送ロール71が入口に設けられ、この搬送ロール71の直後には孔開け処理を行うパンチャー72が設けられている。このパンチャー72の下流側ではシート搬送路が分岐され、上方のシート搬送路73はそのまま後処理装置70の上方に設けられた排出トレイ76に導かれるシート搬送路74と、シートのエッジを綴じる処理を施した後にオフセットキャッチトレイ77側に搬送するシート搬送路75とに分岐している。そのため、各シート搬送路73,74,75にはシート搬送のための搬送ロールやセンサが適宜配設されている。
また、シート搬送路75に搬送されたシートは、パドル81やタンパー82等によって整列された後にステープラ83によってシートエッジへの綴じ処理が行われ、オフセットキャッチトレイ77上に排出される。尚、このオフセットキャッチトレイ77は、排出されるシート束の数が増えるにつれて自動的に下方に移動するようになっている。
一方、パンチャー72から下方に分岐したシート搬送路78には、複数枚のシートを冊子化するための中綴じ処理装置90が設けられている。
中綴じ処理装置90は、斜めに傾斜した状態で設けられたシート揃え用トレイ92を備え、この上流側にはシート揃え用トレイ92にシートを搬送するためのパドル付き搬送ロール91が設けられている。また、シート揃え用トレイ92の下端部には、シートの下端部(先端部)を所定の位置に位置決めするエンドガイド96がシート揃え用トレイ92の上下方向に沿って移動できるように設けられている。更に、このエンドガイド96の近傍には、シートの下端部を整列させるためのパドル97が設けられている。
更にまた、シート揃え用トレイ92の上端部には、シート揃え用トレイ92に整列されるシートの幅方向の端部を揃える図示外のタンパーが設けられ、このタンパーを駆動するタンパー駆動部98が設けられている。
そのため、シート搬送路78から中綴じ処理装置90に搬送されたシートは、パドル付き搬送ロール91を経由してシート揃え用トレイ92によって複数枚のシート毎に揃えられるようになる。
また、この中綴じ処理装置90には、シート揃え用トレイ92上に整列された複数枚のシートに対し、中綴じを行う中綴じ用のサドルステープラ94が設けられ、このサドルステープラ94の上方には、中綴じされた複数枚のシート束に対し、中折りを行うナイフエッジ95が中折り用ロール対93を対向にして進出自在に設けられている。そのため、シート揃え用トレイ92にて整列された複数枚のシートに対し、エンドガイド96を移動させることで、サドルステープラ94による中綴じがなされ、更に、ナイフエッジ95を中折り用ロール対93側に進出させることで中折りされたシート束が、中折りされた折り部を先頭にして排出ロール99から後続の断裁装置100側へ搬送されるようになっている。
また、本実施の形態の断裁装置100は、後処理装置70との間に循環移動する対構成のベルト搬送体107を配設し、後処理装置70にて冊子状に作製されたシート束をこのベルト搬送体107によって挟持搬送した後に、断裁装置100の装置本体101側に導くようになっている。この断裁装置100の装置本体101内には、冊子状のシート束を挟持搬送する対構成の搬送ベルト102,103が夫々搬送方向と略直交する方向に例えば2組の平行なベルトとして設けられ、その間には、シート束の先端(冊子状に中折りされた折り部)を位置決めするストッパ104が設けられており、このストッパ104はシート束搬送面に対し例えば下方から進退できるようになっている。
そのため、冊子状のシート束は、搬送ベルト102,103によって挟持されたままストッパ104にて位置決めされた後、このストッパ104より上流側に設けられたシート処理具としてのナイフ105が下降することで、シート束の後端部分が断裁仕上げ(小口仕上げ)がなされるようになる。
このとき、ナイフ105による断裁によって発生したシート屑は、装置本体101内に装着自在に設けられた屑受けとしての屑収容箱106に収容される。
そして、特に、本実施の形態の断裁装置100は、図4(a)(b)のように構成されている。ここで、(a)は装置本体101内のセット位置に屑収容箱106が装着されている段階、(b)は装置本体101から屑収容箱106が取り外された段階(非セット位置に移動した段階)を示している。また、図5は図4(a)(b)の矢印A方向からみたときの断面図であり、(a)と(b)との途中段階での断裁装置100を示したもので、装置本体101から屑収容箱106が取り外される途中の段階(セット位置から移動している段階)を示したものである。
本実施の形態における断裁装置100の装置本体101内には、後処理装置70側から搬送される冊子状のシート束を装置本体101内に搬入する入口ロール108が設けられている。この入口ロール108とナイフ105との間には、ナイフ105によって断裁されるシート屑を屑収容箱106に導くためのガイド109,110が設けられ、更にこのガイド109,110の下方にはガイド109,110によって導かれたシート屑を屑収容箱106に搬送する一対のロール部材111が矢印方向に回転するようにして設けられており、このロール部材111が本実施の形態における搬送ガード部材となっている。
また、本実施の形態の屑収容箱106は、装置本体101内の収容受け106aに対し引き出し可能(例えば図4(a)では図の手前側に引き出す)に設けられている。そして、特に、本実施の形態では収容受け106aの下面側、すなわち、屑収容箱106の下方側に凹部106bを設け、収容受け106aに屑収容箱106が設置されたとき(セット位置)に、収容受け106aと屑収容箱106との間に空間が保たれるようになっている。
図5は、図4(a)を側方から見た断面図を示したもので、ナイフ105によって断裁されたシート屑はそのままロール部材111を介して屑収容箱106に収容されるようになっている。
そして、本実施の形態のロール部材111は、図6(a)に示すように、二つの部材111a,111bが所定の間隙を保って配置されている。この間隙dは、セット位置にあるときの屑収容箱106を移動したときの空間側から誤って操作者の手指がナイフ105に接触しないように狭い間隙で保たれており、ロール部材111がガード機能をも有するようになっている。そのため、本実施の形態では、一対のロール部材111が搬送ガード部材となっている。
本実施の形態では、ロール部材111をこのように配置することで、シート屑の搬送も良好になされ、操作者の手指の侵入を防ぐこともでき、安全性にも配慮された断裁装置100が可能になる。
更に、本実施の形態では、図2に示すように、断裁装置100の下流側に断裁仕上げされた冊子状のシート束を収容する収容トレイ120が断裁装置100の一側面から略水平方向に突出する形に設けられている。
この収容トレイ120は、図7(a)(b)に示すように、支持フレーム121に対し回転可能に設けられた2本のシート束搬送ベルト122(122a,122b)が支持フレーム121より上方に突出する搬送面(冊子状のシート束を搬送する面)を構成するように略平行に配設されている。また、支持フレーム121の先端側(搬送方向下流側)には、支持フレーム121から搬送方向に後傾して突出する傾斜面123を備えており、この傾斜面123にてシート束搬送ベルト122で搬送されるシート束を停止させて積載させるようになっている。更に、支持フレーム121の上部でシート束搬送ベルト122の下流側端部近傍には、傾斜面123によって積載収容されたシート束の満杯状態を検知するためのフルスタックセンサ125が設けられている。更にまた、シート束搬送ベルト122の上部には、図2に示すように、このシート束搬送ベルト122上を搬送されるシート束を押圧する押圧部材124が設けられている。
尚、本実施の形態では、収容トレイ120のシート束搬送ベルト122は、断裁装置100からこのシート束搬送ベルト122上に排出されたシート束が順次重なるように、シート束搬送ベルト122の駆動が制御されるようになっている。
以上のような構成のプリンティング装置の作動について、特に、後処理装置70以降でのシートの加工状態を中心に説明する。
本実施の形態では、図2に示すように、デジタル複写機10によって画像が形成されたシートが反転搬送装置50、シート待機装置60を経由して後処理装置70に搬送される。そして、後処理装置70内のシート搬送路78を通過したシートは、中綴じ処理装置90に搬送され、整列されたシート束に対し中綴じがなされ、更に中折りが行われる。折られたシート束は、折り部を先頭にした状態で排出ロール99からベルト搬送体107を経由して断裁装置100に搬送される。
断裁装置100では、ストッパ104にてシート束の折り部が位置決めされた状態で、ナイフ105による断裁が行われ、シート束は所定の長さに断裁仕上げ(小口仕上げ)される。
このような断裁までの工程でのシートは、図8(a)〜(c)のように変化する。すなわち、後処理装置70によって(a)のように整列された複数枚のシートが中綴じされたシート束になる。そして、同じ後処理装置70内で中折りされたシート束は、(b)のような形状になる。このとき、折られたシート束の内側部分と外側部分(表面側)との長さは異なるため、中折りされた段階でのシート束は端部の長さが不揃いとなっている。そのため、断裁装置100でこの不揃い部分を断裁仕上げ(小口仕上げ)することで、(c)のように端部の長さが一致した仕上げ状態が得られるようになる。
そして、断裁装置100で断裁仕上げされたシート束は、順次収容トレイ120へ排出される。このとき、収容トレイ120のシート束搬送ベルト122は、所定のタイミングで移動するように駆動制御されているため、シート束搬送ベルト122上のシート束は先に排出されたシート束上の一部に後続のシート束が重なるようにして排出されるようになる。そして、積み重なった状態のシート束は、シート束搬送ベルト122の搬送力によって順次傾斜面123側に搬送され、傾斜面123にて順次シート束が堰き止められ、後続のシート束が順次起こされた状態で積載されるようになり、シート束がフルスタックセンサ125を超えると、収容トレイ120へのシート束の収容を停止する。
図9(a)〜(c)は、収容トレイ120でのシート束の積載状態を示すもので、(a)に示すように、収容トレイ120上のシート束は、後続のシート束が先のシート束上に一部重なるようになっている。そして、順次重ねられたシート束は、そのまま収容トレイ120内を傾斜面123側に向かって搬送される。先頭のシート束が傾斜面123に達すると、この傾斜面123の角度が所定の角度となっていることから、シート束に対してはシート束搬送ベルト122から与えられる搬送力とシート束自体が接触する部位の摩擦力が作用し、シート束は傾斜面123を滑って折り部を上に向ける形に整列する。後続のシート束は、前のシート束の動作にも影響され、順次折り部を上にして立つ方向に整列するようになり、(b)から(c)に示すように、順次整列するようになる。そして、フルスタックセンサ125(図7参照)によって収容トレイ120上のシート束が満杯になったときに、例えばデジタル複写機10の操作部等でメッセージ表示を行い、操作者に収容トレイ120から整列されたシート束の取り出しを促すようにすればよい。
一方、断裁装置100で断裁されたシート屑は、図4(a)に示すように、ガイド109,110からロール部材111の回転力によって一対のロール部材111(具体的には図6で示すように111aと111b)間を通って下方に搬送され、屑収容箱106に収容される。
このとき、本実施の形態では、ロール部材111が回転していることからシート屑の搬送が良好になされるようになる。
このロール部材111の回転は、例えば断裁装置100の装置本体101内の収容受け106aから屑収容箱106が移動された段階で停止させるようにしてもよいが、本実施の形態では、屑収容箱106が移動したときにもそのまま回転し、屑収容箱106の下方に設けた凹部106bにシート屑を収容することができるようになっている。そのため、屑収容箱106内のシート屑を廃棄する際にも断裁装置100を停止させる必要がなく、断裁装置100の生産性低下を抑えるようになっている。尚、凹部106bに収容されたシート屑は例えば手で掻き出す等の方法によって清掃するようにしてもよく、仮に、このように手で掻き出すようにしても、安全性が確保されていることから、特に問題となる事態の発生を防ぐことができるようになる。
本実施の形態では、搬送ガード部材として一対のロール部材111(具体的には111a,111b)を用いて、この一対のロール部材111の間隙d(図6(a)参照)を固定するようにしたが、例えば屑収容箱106が装着された段階ではよりこのdより広い間隙にするようにしても差し支えない。また、屑収容箱106が収容受け106aから移動したときには間隙dをなくす(ロール部材111を接触させる)ようにしても差し支えない。更には、ロール部材111を始めから接触させるようにしても、シート屑の搬送性がなされればよい。
また、搬送ガード部材としてロール部材111を1個とし、これに対向する位置にガイドを設け、ロール部材111とガイドとの間をシート屑の搬送ルートとするようにしてもよい。このとき、ガイドとしては、専用ガイドを設けるようにしてもよいし、例えば装置本体101のフレーム等を利用するようにしてもよい。
そして、本実施の形態では、搬送ガード部材として図6(a)に示すような一対のロール部材111を用いるようにしたが、例えば図6(b)や(c)のような部材を用いるようにしてもよい。
(b)の搬送ガード部材は、表面に複数の突起部113(113a,113b)を設けた一対の回転部材112(112a,112b)の構成となっている。このような回転部材112を使用することで、突起部113同士の間隙をなくすことができると共に、シート屑の搬送時にはこれらの突起部113が搬送性を一層向上させるようにもなり、シート屑の搬送性及び安全性に配慮した搬送ガード部材が可能になる。尚、このとき突起部113としては、特にその材料は限定されないが、シート屑の変形に合わせ、更に安全性の観点から、高硬度のゴム材料が好ましい。
また、(c)の搬送ガード部材は、表面に複数の突起部115(115a,115b)を設けた一対のベルト部材114(114a,114b)で構成されている。このようなベルト部材114を使用することで、(b)と同様の効果を得ることができるようになる。
以上のように、本実施の形態では、断裁装置100で発生するシート屑を屑収容箱106に収容する際、ナイフ105と屑収容箱106との間に搬送ガード部材を設けるようにしたので、シート屑の搬送性と安全性の両方の機能を満足させることができるようになる。
尚、このように搬送ガード部材を断裁装置100に適用することは、例えば同様の危険部位、例えばパンチャーやステープラ等のシートへ加工を行うような態様にも適用することができ、このような場合にも搬送ガード部材を用いるようにすればよい。
また、本実施の形態では、画像形成手段としてデジタル複写機10を用いたが、これに限らず、プリンタであってもよい。尚、デジタル複写機10とモノクロ画像を作製する構成を示したが、カラー画像を形成するようにしてもよいことは云うまでもない。
本発明に係るシート屑処理装置の概要を示す説明図である。 本発明が適用された実施の形態に係るプリンティング装置を示す説明図である。 実施の形態のデジタル複写機を示す説明図である。 (a)(b)は実施の形態の断裁装置を示す説明図である。 図4(a)の断面図である。 (a)〜(c)は実施の形態の搬送ガード部材を示す説明図である。 (a)(b)は実施の形態の収容トレイを示す説明図である。 (a)〜(c)は実施の形態のシート束の変化を示す説明図である。 (a)〜(c)は実施の形態の収容トレイでのシート束の様子を示す説明図である。
符号の説明
1…シート,2…シート屑,3…シート処理具,4…屑受け,5…搬送ガード部材

Claims (5)

  1. 搬送されるシートへの処理によって断片状のシート屑が発生可能なシート処理具と、
    シート処理具の下方にてシート処理具によって発生したシート屑が収容可能なセット位置と収容されたシート屑が廃棄可能な非セット位置との間で移動自在な屑受けと、
    シート処理具とセット位置にある屑受けとの間にて、シートの搬送方向に交差する幅方向に亘って設けられる対構成の回転部材からなり、屑受けがセット位置にあるときにはシート処理具からのシート屑を当該屑受けに搬送し、屑受けがセット位置から非セット位置に移動したときには屑受けの移動によって生じる屑受け空間部からシート処理具への操作者の手指が直接接触しないように阻止される搬送ガード部材と、を備え
    前記搬送ガード部材は、前記対構成の回転部材が接離可能に設けられると共に、屑受けがセット位置にあるときには前記対構成の回転部材を離間させ、屑受けがセット位置から非セット位置に移動したときには前記対構成の回転部材を接触させることを特徴とするシート屑処理装置。
  2. 請求項1記載のシート屑処理装置において、
    前記対構成の回転部材は、周面に複数の突起部を備えたものであることを特徴とするシート屑処理装置。
  3. 請求項1記載のシート屑処理装置において、
    搬送ガード部材は、シート処理具で発生したシート屑を鉛直下方に向かって搬送するものであることを特徴とするシート屑処理装置。
  4. 請求項1記載のシート屑処理装置において、
    セット位置における屑受けの下方には、屑受けが非セット位置に移動したときにシート屑が収容可能な補助屑受けを備えることを特徴とするシート屑処理装置。
  5. シート上に画像を形成する画像形成手段と、
    画像が形成されたシートを処理する請求項1〜のいずれかに記載のシート屑処理装置とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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