JP4857638B2 - 電子ペーパ制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、表示部にコンテンツを書き込み可能に表示保持する電子ペーパに関し、特に、コンテンツ毎に利用制限を設定することにより、電子ペーパの表示部に表示保持させるコンテンツの表示内容を変更するようにした技術に関する。
コンピュータを利用して、画像やテキスト等の様々なコンテンツの電子データを扱い、ドキュメントの作成、編集、閲覧等がなされている。
このような電子データドキュメントの閲覧方法は、一般的に、コンピュータのディスプレイ画面にドキュメントの画像を表示する、或いは、プリンタによりドキュメントの画像を紙媒体である用紙に印刷することにより行われている。
近年では、用紙にとって代わることが可能な情報画像閲覧のための媒体として、用紙の如く柔軟な薄型でドキュメント画像を無電源状態で表示保持することができる電子ペーパが開発されている。
電子ペーパは、情報画像を書き込み可能な表示部を有した装置であり、電子データに基づいて自己でドキュメント画像を表示部に書き込みする機能を有する形式のものがある。
このような電子ペーパは、用紙と異なって表示部に表示保持した情報画像を消去したり上書きすることが可能であり、繰り返し使用することができるので紙資源の節約等の観点からも利用促進が望まれている。
ここで、電子ペーパやコンテンツの利用に関して、次のような発明が知られている。
利用者の利便性を図るために、紙媒体の通帳と同様な表示ができ、必要に応じて並び替え、統計的処理ができるぺーパー状電子表示媒体を用いた通帳を提供するために、端末機リーダ/ライタとの間で情報データを送受信、及び本人認証手段を有する非接触/接触ICカード用LSIと、該非接触/接触ICカード用LSIに記憶されている情報データに基づいて、情報データを不揮発性情報表示部に表示させる表示制御LSIと、次の書換命令があるまでは前の表示内容を維持する不揮発性情報表示部と、表示駆動させるための電源部とが可撓性基材中に埋設し一体化され、可撓性基材表面に入力手段とを有する構成としたペーパー状電子表示媒体を用いた通帳(特許文献1参照。)。
パスポートにおけるデータシートやビザシートの改ざんや偽造が困難で、複数ページの冊子体の使いにくさを解決するパスポートを提供するために、パスポート本体にデータ入力手段と前記データ入力手段から入力されたデータに基づいて画像を表示する柔軟性を有する画像表示手段を備えた電子パスポート、およびパスポート本体にマイクロコンピュータとメモリを内蔵したICチップとICチップに対するデータ入出力手段と前記ICチップ内のデータに基づいて画像を表示する柔軟性を有する画像表示手段を備えた電子パスポート(特許文献2参照。)。
カードの状態を調べる機能を備える端末で確認することなく、目視により不正な利用の可能性を持つカードであることを判別可能なICカードを提供するために、表面または裏面の少なくとも一面に電気的に表示可能な表示部を備えるICカードにおいて、表示部に目視可能な画像データを表示する表示手段と、当該カードに対して不正な操作が行われた場合、目視可能な画像データを加工し当該カードの状態を認識可能にする表示抑制手段とを設けたICカード(特許文献3参照。)。
カード表面を可変的に変更せしめるカード及びその変更を行うカードシステムを提供するために、電子ペーパを具備するICカードとデータの送受信が可能なカードI/F装置との間でデータの送受信を行う通信装置と、通信装置から受信したカードの通信内容に於ける認証用データと、顧客・カード個別識別情報データベースに格納しているカード保有者の識別用のデータとを照合し、該カードの認証を行うカード認証装置と、基本制御データベースに格納している基本部分データと、個別制御データベースに格納している個別部分データとを抽出して、結合データを作成する制御データ作成装置とを有するカードシステム(特許文献4参照。)。
文章、写真、音楽、映像等の著作権の保護と、著作権者の利益を守ることを目的として、複製、コピーの許諾、課金を容易に行って、社会に流通した著作物の監視して不正複製を制限するために、著作権を保護して著作物の使用の許諾と課金、流通を管理するために通信網上に著作物管理サイトを設けて、これに接続した著作権サーバを備えて、著作物を登録して管理することで、社会に流通している著作物の監視を適宜行なって不正なコピーを防止し、紙、電子ペーパのオフラインでのコピーは、著作物上に基準マークを印字して、この移動量より頒布量を計測し流通経路を特定して、適正な課金をする(特許文献5参照。)。
セキュリティを確保し、かつ、情報配信サービスに対応し希望の情報をリクエストすることができる情報配信システム及び情報記憶表示媒体を提供するために、マルチディスプレイカードに情報提供装置から配信させる希望のコンテンツIDを転送し、前記マルチディスプレイカードからサービスDBへ前記コンテンツIDを送信することにより、前記サービスDBから前記コンテンツIDに対応した情報を前記マルチディスプレイカードへ配信する(特許文献6参照。)。
表示内容のセキュリティを守り、プライバシーを保護することができる不揮発性表示装置を提供するために、不揮発性表示装置に、外部装置からの給電が停止しても表示内容を維持する表示デバイスと、表示デバイスの表示を制御する表示制御手段と、外部装置からの給電の停止を検出する給電停止検出手段とを設け、給電停止検出手段が外部装置からの給電の停止を検出したとき、表示制御手段が表示デバイスの表示内容を消去する(特許文献7参照。)。
機密データの漏洩を防止するために、電子ペーパが機密文書室の出入り口を通過すると,出入り口に設けられている無線タグ・リーダによって,電子ペーパが機密文書データを記録しているものかどうかを示す無線タグ・データが読み取り、機密文書データを記録しているものであれば消去指令が無線タグ・リーダを介して機密文書サーバから電子ペーパに送信されて、持ち出された電子ペーパに記録されている機密文書データが消去される(特許文献8参照。)。
紙をその非効率な情報保存記録機能から開放し、且つ紙の優れた表示品質を温存し、更に紙に印刷された情報をシステムに簡単に取り込んで加工することを容易に行うことができる電子情報システムを提供するために、コンテンツ共有システムは、印刷装置、RFID読取装置、クライアント端末、データ記憶管理装置を備え、ネットワーク上のデータ記憶管理装置に保存されたコンテンツ情報が印刷されたRFIDタグ付き情報表示媒体のRFIDタグのIDコードとコンテンツ情報とを1:1に対応させた対応関係をデータ記憶管理装置に登録し、情報表示媒体のコンテンツ情報の書き換え要求に伴い、情報表示媒体のRFIDタグからIDコードを読み取り、IDコードに対応するコンテンツ情報をデータ記憶管理装置から検索し、検索したコンテンツ情報を別のRFIDタグ付き情報表示媒体に印刷する(特許文献9参照。)。
特開2003?248804号公報 特開2003?285581号公報 特開2003?296678号公報 特開2004?30406号公報 特開2003?303247号公報 特開2003?330829号公報 特開2004?69965号公報 特開2004?78808号公報 特開2004?302614号公報
電子ペーパは、ドキュメント画像が表示部に書き込まれると無電源でもそのドキュメント画像を表示し続けられることがメリットであるが、その反面、表示されたドキュメントは紙にプリントした状態と同じく、不特定多数のユーザに閲覧されてしまう可能性があり、機密性を要するドキュメントである場合には何らかの対策が必要とされている。
また、例えば、ドキュメントに含まれている複数のコンテンツの内の或るコンテンツについては表示部に表示させないといったような方法で、ドキュメント中の機密性の高いコンテンツが不用意に不特定多数のユーザに閲覧されてしまわないようにする方法が考えられるが、このような方法を採用する場合には、電子ペーパを使用するユーザにとってどのコンテンツが閲覧可能であるのかが判然とせず、使用上の不便が生じてしまうと言った課題がある。
また、コンテンツの提供者側からすると、例えば、1ページのドキュメントにおいてもパブリックなコンテンツ、特定ユーザ向けのコンテンツ、電子ペーパへの書込み可能(例えば、無電源でも表示可) なコンテンツ、テンポラリな閲覧のみ可能(例えば、通電中のみ表示可)なコンテンツ、電子ペーパへの表示不可なコンテンツ等と言った様々な目的のコンテンツが混在している場合があり、それらコンテンツの利用制限を的確に行い、また、ユーザに伝える必要がある。
本発明は、上記従来の事情に鑑みなされたもので、電子ペーパに表示する各コンテンツに対してユーザによる利用の制限を施すことで、コンテンツの機密性保持等を実現することを目的としている。
また、本発明は、電子ペーパを使用するユーザに対して、各コンテンツにどのような利用制限がなされているかを明示的に知らせることを目的としている。
本発明に係る電子ペーパでは、利用制限記憶手段がコンテンツ毎の利用制限情報を保持し、表示制御手段がコンテンツを書き込み可能に表示保持する表示部へのコンテンツの表示内容を、利用制限情報に応じた態様とする。
したがって、利用制限情報に応じて、例えば、表示部に表示するドキュメント中の或るコンテンツを表示する又は表示しない(すなわち、表示内容を無にする)、表示部に表示したコンテンツへの書き込みを可能にする又は不可能にする、表示部に表示したコンテンツ中に含まれるURLからWeb情報へのアクセスを可能にする又は不可能にすると言ったような態様とすることにより、コンテンツの機密性保持や同一性維持等をコンテンツの利用を制限することで実現することができる。
ここで、コンテンツ毎の利用制限情報を電子ペーパの使用状況に応じて設定するようにしてもよく、例えば、ユーザにより入力されたユーザ識別情報によりどのユーザが電子ペーパを使用しているかの使用状況、位置センサにより検出された電子ペーパが何処で使用されているかの使用状況、感圧センサにより検出された電子ペーパがユーザの手に持たれて使用されているかの使用状況、電子ペーパ毎に予め設定されているデバイス識別情報によりどの電子ペーパを使用しているかの使用状況、電子ペーパが表示部と制御部との分割可能型である場合には分割されて使用しているかの使用状況等に応じて、コンテンツの表示内容を変更するようにしてもよい。
これにより、コンテンツに対して、電子ペーパの使用状況に応じたきめ細かな利用制限を設定することができる。
また、本発明に係る電子ペーパでは、入力手段からユーザの確認要求を受け付け、表示制御手段が当該確認要求に応じてコンテンツ毎の利用制限情報を表示部に書き込み表示する。
これにより、電子ペーパを使用するユーザが各コンテンツにどのような利用制限がなされているかを明示的に認知することができる。
本発明に係る電子ペーパは、典型的には、コンテンツを書き込み可能に表示保持する表示部と、コンテンツ毎の利用制限情報を保持する利用制限記憶手段とを備えた構成であり、電子ペーパのコンピュータが実行することで、当該電子ペーパにコンテンツの表示内容を利用制限情報に応じた態様で表示部に書き込む表示制御手段を構成することができる。
本発明は、コンテンツを書き込み可能に表示保持する表示部を有する電子ペーパと、電子ペーパに対してコンテンツを提供するサーバとを備えた電子ペーパ制御システムとして構成することができ、サーバにコンテンツ及びコンテンツ毎に予め設定された利用制限情報を電子ペーパへ提供する情報提供手段を設け、電子ペーパに、サーバから提供されたコンテンツ毎の利用制限情報を保持する利用制限記憶手段と、コンテンツの表示内容を利用制限情報に応じた態様で表示部に書き込む表示制御手段とを備えた構成とする。
なお、サーバには、利用制限情報を設定するためのオペレータ入力を受け付ける入力手段を備えて、オペレータ(情報提供者側)がコンテンツの利用制限を任意に設定できるようにするのが好ましい。
本発明によると、電子ペーパに表示する各コンテンツに対して利用制限を施すようにしたため、コンテンツの機密性保持等を実現することができ、また、利用制限情報をユーザに提示するようにしたため、電子ペーパを使用するユーザに各コンテンツにどのような利用制限がなされているかを明示的に知らせることができる。
本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
本発明は、例えば図1に示すようなシステム構成によって実施することができるが、まず、実施例で用いることができる電子ペーパEPを図11乃至図13に示す例を参照して説明する。
図11乃至図13に示す電子ペーパEPは紙の様に薄型で柔軟性を有する装置であり、この電子ペーパEPは電子データに基づいて自ら表示部にドキュメント画像を書き込む機能を有する自己書き換え型である。
図11(a)には自己書き換え型電子ペーパEPを正面視して示し、同図(b)には当該自己書き換え型電子ペーパEPを側面視で示してある。図示の電子ペーパEPは情報画像を表示保持する表示部2と電子データの処理を司る処理部3とを有しており、同図(a)には処理部3に内蔵されている諸機能部も表してある。
自己書き換え型電子ペーパEPは、例えばA4版の用紙のような大きさのフレキシブルな薄型表示記録装置であり、大部分の面積を占める表示部2の一片に処理部3が設けられている。なお、表示部2の大きさは用途に応じた大きさのものとされる。
処理部3には、後述するように表示部2を駆動するドライバ4、図外の情報画像書き込み装置から情報画像データを受信するための通信部5(例えば、無線通信部)、電子データを読み書き自在に保持するメモリ6、表示部への情報画像書き込み処理等を制御する制御部(CPU)7、制御部7等の機能手段に動作電力を供給するバッテリ8、ユーザからの操作入力を受け付ける操作部9が設けられている。
なお、表示部2と処理部3とを着脱可能として、例えばクリップ形式の処理部3を表示部2に装着して電気的に接続することにより電子ペーパEPを構成するようにしてもよい。例えば、ドライバ4〜操作部9の全てを備えた処理部3を表示部2に対して着脱可能として、処理部3を表示部2に取り付けた状態ではドライバ4と表示部2とが互いに端子で電気接続して一体として動作するようにすればよい。
このような自己書き換え型電子ペーパEPは、外部の情報画像書き込み装置(後述するサーバ)と通信部5で通信することにより1つ以上のコンテンツを含むドキュメント画像の電子データを受信し、当該電子データをメモリ6に保持することができる。
そして、自己書き換え型電子ペーパEPは、制御部7の制御の下にドライバ4を駆動して、メモリ6に保持した電子データに基づいて表示部2にドキュメント画像を書き換え表示することができ、ドライバ4の駆動電力を除去しても表示部2にドキュメント画像を表示状態で保持し続ける機能を有している。
自己書き換え型電子ペーパEPは、表示部2の断面構造を表す図13に示すように、複写機にトナーとして利用されている微細な着色粒子(図示の例では、白色粒子11と黒色粒子12)を少なくとも表面側が透明な表裏一対の電極13間に封入し、これを少なくとも表面側が透明な表裏一対のフィルム基板14で挟んだ構造となっている。着色粒子11、12が自由に移動できるように電極層13間は空気層となっており、また、マトリックス状の電極層13には着色粒子11、12との接触を防止する絶縁層15が設けられている。なお、カラーフィルターを用いることにより、簡単な構造でカラー表示を実現することも可能である。
そして、自己書き換え型電子ペーパEPは、表示部2の動作原理を表す図12に示すように、電極13に電圧を印加していない状態(但し、電極13は前回の駆動時の極性に帯電している)では、負(マイナス)に帯電した白色粒子11は裏面側に溜まる一方、正(プラス)に帯電した黒色粒子12は表面側に溜まり、表示部2を表面側から目視すると表示部2は黒色な状態となる。そして、電子データに基づいてドライバ4が動作して表示するドキュメント画像に応じたマトリックスの所要部の電極極性を反転させると、白色粒子11と黒色粒子12との位置関係が入れ替わって、表示部2に白色粒子11と黒色粒子12とのコントラストによるドキュメント画像が表示される。なお、異なる電子データに基づいてドライバ4を動作させることにより、白色粒子11と黒色粒子12とのコントラストにより表示部2に表示されるドキュメント画像を切り換えることができ、幾度も再使用することができる。
したがって、自己書き換え型電子ペーパEPは、紙のように薄く柔軟である性質に加えて、表示部2に表示したドキュメント画像を無電源保持する性質があるのであたかも紙の如く用いることができる記録媒体であり、更には、この表示保持するドキュメント画像を幾度も書き換えることができる記録媒体である。
図1には本発明の一実施例に係る電子ペーパシステムの機能構成を示してある。
本例の電子ペーパEPは上記自己書き換え型であり、電子ペーパEP自身で、利用制限情報に応じて表示部2に書き込むドキュメント画像中のコンテンツの表示内容を後述するように態様変更する。
本例の電子ペーパEPは、ドキュメント画像を書き換え可能且つ無電源状態で表示保持する表示部2、サーバSとドキュメントデータや利用制限情報等を通信信するための通信部5(本例では無線通信部)、受信したドキュメントデータを保持するドキュメントメモリ21、受信した利用制限情報を保持する利用制限メモリ22、ユーザ操作の入力或いは使用状況の検出入力を行う入力部23、利用制限情報(更には、使用状況)に応じた態様でドキュメントメモリ21に保持したドキュメントデータにより表示部2にコンテンツを含むドキュメント画像をドライバ4を駆動して書き込む表示制御部24を有している。
ここで、本例では、ドキュメントメモリ21や利用制限メモリ22は電子ペーパEPに備えられたメモリ6を用いることで構成され、入力部23はユーザ操作入力を受け付ける操作部9や電子ペーパPEに備えられる感圧センサ等により構成され、本発明に係る制御処理を行う表示制御部24は当該電子ペーパEPのコンピュータハードウエア(メモリ6、プロセッサ7等)により本発明に係るプログラムを実行することで構成されている。
本例のサーバSは、電子ペーパEPとの間でドキュメントデータや利用制限情報等の通信を行う通信部41(本例では無線通信部)、電子ペーパEPに送信するためのドキュメントデータを保持するドキュメントファイル42、電子ペーパEPに送信するための利用制限情報を保持する利用制限テーブル43、電子ペーパEPに送信するためにドキュメントファイル42及び利用制限テーブル43からドキュメントデータ及び利用制限情報を読み出す情報提供部44、利用制限テーブル43に保持された利用制限情報をオペレータに提示するための表示部45、利用制限テーブル43に設定保持させるための利用制限情報をオペレータから受け付けるための入力部46を有している。
ここで、本例のサーバSはオペレータに対するインタフェース(表示部45、入力部46)を備えており、当該インタフェースによりオペレータが利用制限テーブル43に保持させる利用制限情報を任意に設定することができる。
すなわち、サーバSから提供されて、電子ペーパEPが利用制限メモリ22に保持する利用制限情報をオペレータが任意に設定することができる。
上記の電子ペーパシステムによると、通信部5、41間の無線通信により、サーバSから電子ペーパEPへドキュメントデータ及び当該ドキュメントデータに係る利用制限情報が提供され、電子ペーパEPにおいて、ドキュメントデータはドキュメントメモリ21に保持され、利用制限情報は利用制限メモリ22に保持される。
そして、電子ペーパEPでは、入力部23からのユーザ要求操作に応じて、表示制御部24が、ドキュメントメモリ21及び利用制限メモリ22からそれぞれドキュメントデータ及び利用制限情報を読み出し、当該ドキュメントデータ中のコンテンツデータを利用情報に応じた表示内容の態様として表示部22に書き込み表示させる。
また、電子ペーパEPでは、入力部23からのユーザ確認要求操作に応じて、表示制御部24が、利用制限メモリ22から利用制限情報を読み出して、当該利用情報の内容を表示部22に書き込み表示させて、ドキュメント中の各コンテンツに対してどのような利用制限が設定されているかをユーザに提示する。
なお、本例では、サーバSを備えたシステム構成としているが、ドキュメントメモリ21と利用制限メモリ22とにそれぞれドキュメントデータと利用制限情報とを他の手段により入力して保持させるようにしてもよく、このような場合には、サーバSを用いずとも、電子ペーパEP単体で本発明を実施することができる。
次に、図2に示すようなドキュメントデータがドキュメントメモリ21に保持されて、電子ペーパEPが利用制限情報に応じて当該ドキュメント画像を表示部2に表示する例を用いて、本発明に係る幾つかの実施例を具体的に説明する。
図2に示すドキュメントDは3つのコンテンツS1、S2、S3を含んで構成されており、コンテンツS1、S2、S3毎に下記の実施例に示すような利用制限情報が設定されている。
図3には、電子ペーパEPの利用制限メモリ22に保持される利用制限情報の一例を示してある。なお、下記の例でも同様であるが、本例では、利用制限情報は対応するドキュメントデータとともにサーバSから提供されて、利用制限メモリ22に保持される。
本例の利用制限情報は、ドキュメントを識別するドキュメントIDと当該ドキュメントに含まれるコンテンツを識別するコンテンツIDとに対応付けて、利用許可レベルを設定したものであり、同じドキュメント(D1)に含まれる3つのコンテンツ(S1、S2、S3)に対してそれぞれ利用許可レベル(L3、L2、L1)が設定されている。
ここで、利用許可レベルL1は利用不可(すなわち、電子ペーパにおいての表示が禁止)であり、利用許可レベルL2は電子ペーパの電源がONの時は表示可能であり、利用許可レベルL3は電子ペーパの電源がOFFの時であっても表示可能である。
操作部9の電源ボタンをユーザ操作して電子ペーパEPの電源をONとし、ドキュメントメモリ21に保持されてドキュメントデータの表示処理を行わせると、表示制御部24が利用制限情報に応じて、図4(a)に示すように、コンテンツS3を表示することなく、コンテンツS1とS2とを含む態様でドキュメントDを表示部2に書き込む。
そして、上記のように電子ペーパEPの表示部2は電源をOFFした状態でも表示部に書き込んだドキュメント画像を表示保持するが、電子ペーパEPの電源をOFFとするために操作部9の電源ボタンをユーザが操作すると、表示制御部24が利用制限情報に応じて、同図(b)に示すように、更にコンテンツS2を表示することなく、コンテンツS1を含む態様でドキュメントDを表示部2に書き換え、その後に電源をOFFにする。
また、操作部9の確認要求ボタンをユーザ操作して電子ペーパEPに利用制限情報の確認要求を入力すると、表示制御部24が利用制限メモリ22に保持された利用制限情報を表示部2に書き込んで同図(c)に示すように表示する。
図示の例では、ドキュメント中に含まれる3つのコンテンツの枠を表示し、当該枠内にコンテンツIDS1、S2、S3及びそれらに設定されている利用許可レベル(L3、L2、L1)が表示される。なお、利用制限情報は他の表示態様であってもよく、例えば、利用許可レベルの内容(例えば、電源がONの時は表示可能)を表示する等、ユーザがドキュメント中にどのような利用制限されたコンテンツが含まれているかを把握することができればよい。
図5には、電子ペーパEPの利用制限メモリ22に保持される利用制限情報の他の一例を示してある。
本例の利用制限情報は、電子ペーパの使用状況としてのユーザを識別するユーザIDを加えて、ドキュメントIDとコンテンツIDと対応付けて、ユーザID及び利用許可レベルを設定したものであり、同じドキュメント(D1)に含まれる3つのコンテンツ(S1、S2、S3)に対して、それぞれ利用許可レベル(L3:電源がOFFの時であっても表示可能)及びユーザID(ALL、UA、UB)が設定されている。
ここで、使用状況のユーザIDは、全てのユーザに対して表示可能であるALL、ユーザAのみに対して表示可能であるUA、ユーザBのみに対して表示可能であるUBであり、本例では簡単のため利用許可レベルをL3としているが、ユーザIDの設定と利用許可レベルの設定との組み合わせで設定される態様で該当するコンテンツの表示内容が決定される。
ユーザAが操作部9を操作して自己のユーザID(UA)を電子ペーパEPに入力して、ドキュメントの表示処理を行わせると、表示制御部24が利用制限情報に応じて、図6(a)に示すように、ユーザBにのみ許可されているコンテンツS3を表示することなく、全てのユーザに許可されているコンテンツS1と、ユーザAに許可されているコンテンツS2とを含む態様でドキュメントDを表示部2に書き込む。
また、同様に、ユーザBが操作部9を操作して自己のユーザID(UB)を電子ペーパEPに入力して、ドキュメントの表示処理を行わせると、表示制御部24が利用制限情報に応じて、同図(b)に示すように、ユーザAにのみ許可されているコンテンツS2を表示することなく、全てのユーザに許可されているコンテンツS1と、ユーザBに許可されているコンテンツS3とを含む態様でドキュメントDを表示部2に書き込む。
したがって、ユーザの誰が電子ペーパを使用しているかの状況に応じた態様で、表示部2におけるコンテンツの表示内容が変更される。
また、本例でも、上記の例と同様に、操作部9の確認要求ボタンをユーザ操作して電子ペーパEPに利用制限情報の確認要求を入力すると、表示制御部24が利用制限メモリ22に保持された利用制限情報を表示部2に書き込んで表示する。
なお、ユーザIDに加えて或いはユーザIDに代えて、電子ペーパ毎に付与されているデバイスIDを使用状況として用いることもでき、上記と同様に、どの電子ペーパによってドキュメントの表示処理がなされているかに応じた態様で、当該ドキュメントに含まれるコンテンツの表示内容を変更するようにしてもよい。
図7には、電子ペーパEPの利用制限メモリ22に保持される利用制限情報の更に他の一例を示してある。
本例では、ドライバ4〜操作部9の全てを備えた処理部3と、表示部2とを着脱可能として、処理部3を表示部2に取り付けた状態ではドライバ4と表示部2とが互いに端子で電気接続して一体として動作するようにした電子ペーパEPを用いており、表示部2と処理部3との着脱を使用状況として利用している。
本例の利用制限情報は、電子ペーパの使用状況である表示部2と処理部3との着脱状態を、ドキュメントIDとコンテンツIDと利用許可レベルとに対応付けて設定したものであり、同じドキュメント(D1)に含まれる3つのコンテンツ(S1、S2、S3)に対してそれぞれ利用許可レベル(L3、L2、L1)が設定され、これら設定に対して更に、表示部2と処理部3とが着状態と脱状態とのレベルが設定されている。
すなわち、本例では、表示部2と処理部3とが着状態では図5の例と同じ設定となるが、表示部2と処理部3とが脱状態では利用許可レベルL3のコンテンツのみが表示部2に表示される。したがって、着脱状態に対する設定と利用許可レベルの設定との組み合わせで設定される態様で該当するコンテンツの表示内容が決定される。
表示部2に処理部3を装着して接続させた状態としてドキュメントの表示処理を行わせると、表示制御部24が利用制限情報に応じて、図8(a)に示すように、レベルL1のコンテンツS3を表示することなく、コンテンツS1とS2とを含む態様でドキュメントDを表示部2に書き込む。
そして、同図(b)に示すように、表示部2と処理部3とを分離させると、当該分離させようとする操作を検知して、表示制御部24が利用制限情報に応じて、レベルL3のコンテンツS1のみを含む態様でドキュメントDを表示部2に書き換える。
したがって、処理部3を取り外して表示部2のみを持ち運ぶような場合には、機密性の高いドキュメント部分が人目に触れないように制御することができる。
また、表示部2と処理部3と装着した状態で、操作部9の確認要求ボタンをユーザ操作して電子ペーパEPに利用制限情報の確認要求を入力すると、表示制御部24が利用制限メモリ22に保持された利用制限情報を表示部2に書き込んで同図(c)に示すように表示する。
図9及び図10には、更に他の一例を示してある。
本例では、図9に示すように、入力部23としてユーザが把持したことを検出する感圧センサ10を電子ペーパEPに設けており、図10に示すように、ユーザが電子ペーパEPを手に持っている使用状況と、手に持たれていない使用状況とを検出できるようになっている。
本例の利用制限情報は、電子ペーパが手に持たれているか否かの使用状況をドキュメントIDとコンテンツIDと利用許可レベルとに対応付けて設定したものであり、例えば、図10(b)に示すように、ユーザが手に持って閲覧している状況では、ドキュメント中のコンテンツ内容は表示部2に表示されるが、同図(a)(c)に示すように、ユーザの手から放された状況では、ドキュメント中のコンテンツ内容は表示部2に非表示となる。
例えば、ユーザが手に持っていない状況(例えば、机の上に放置されている状況)では、コンテンツの表示がなされように制御され、機密性の高いドキュメント部分が不用意に人目に触れないように制御することができる。
本発明の一実施例に係る電子ペーパシステムの機能構成図である。 本発明の一例に係るドキュメントのコンテンツ構成を説明する図である。 本発明の一例に係る利用制限情報を説明する図である。 本発明の一例に係るコンテンツの表示態様を説明する図である。 本発明の一例に係る利用制限情報を説明する図である。 本発明の一例に係るコンテンツの表示態様を説明する図である。 本発明の一例に係る利用制限情報を説明する図である。 本発明の一例に係るコンテンツの表示態様を説明する図である。 本発明の一例に係る電子ペーパの構成を説明する図である。 本発明の一例に係る電子ペーパの使用状況を説明する図である。 本発明に係る電子ペーパの一例を示す図である。 本発明の一例に係る電子ペーパの動作原理を説明する図である。 本発明の一例に係る電子ペーパの構造を説明する図である。
符号の説明
2:表示部、 3:処理部、
21:ドキュメントメモリ、 22:利用制限メモリ、
24:表示制御部、 EP:電子ペーパ、
D:ドキュメント、 S1、S2、S3:コンテンツ、
L1、L2、L3:利用許可レベル、

Claims (7)

  1. ドキュメントを構成する複数のコンテンツを書き込み可能に表示保持する表示部と、当該表示部に着脱可能な処理部とを備えた電子ペーパにコンテンツ画像を表示する方法であって、
    処理部が、当該処理部が表示部に接続された状態であるか否かに対応付けてコンテンツ毎の表示の可否を設定した利用制限情報を保持し、当該処理部と表示部とが接続された状態か否かを検出し、当該検出された状態について表示が許可されたコンテンツを前記利用制限情報に基づいて特定し、当該特定したコンテンツを表示部に表示する、
    ことを特徴とする電子ペーパのコンテンツ画像表示方法。
  2. 請求項1に記載の電子ペーパのコンテンツ画像表示方法において、
    処理部は、ユーザからの確認要求を受け付け、当該確認要求に応じてコンテンツ毎の利用制限情報を表示部に表示することを特徴とする電子ペーパのコンテンツ画像表示方法。
  3. ドキュメントを構成する複数のコンテンツを書き込み可能に表示保持する表示部と、当該表示部に着脱可能な処理部とを備えた電子ペーパであって、
    処理部は、
    当該処理部が表示部に接続された状態であるか否かに対応付けてコンテンツ毎の表示の可否を設定した利用制限情報を保持する利用制限記憶手段と、
    当該処理部と表示部とが接続された状態か否かを検出し、当該検出された状態について表示が許可されたコンテンツを前記利用制限情報に基づいて特定し、当該特定したコンテンツを表示部に表示する表示制御手段と、
    を備えることを特徴とする電子ペーパ。
  4. 請求項3に記載の電子ペーパにおいて、
    処理部は、ユーザからの確認要求を受け付ける入力手段を更に備え、
    前記表示制御手段は、当該確認要求に応じてコンテンツ毎の利用制限情報を表示部に書き込み表示することを特徴とする電子ペーパ。
  5. ドキュメントを構成する複数のコンテンツを書き込み可能に表示保持する表示部と、当該表示部に着脱可能な処理部とを備え、当該処理部には当該処理部が表示部に接続された状態であるか否かに対応付けてコンテンツ毎の表示の可否を設定した利用制限情報を保持する利用制限記憶手段を備えた電子ペーパにおいて、
    処理部を構成するコンピュータが当該プログラムを実行することで、表示部と処理部とが接続された状態か否かを検出し、当該検出された状態について表示が許可されたコンテンツを前記利用制限情報に基づいて特定し、当該特定したコンテンツを表示部に表示する表示制御手段を構成することを特徴とする電子ペーパ制御プログラム。
  6. 電子ペーパと、電子ペーパに対してコンテンツを提供するサーバとを備えた電子ペーパ制御システムであって、
    前記電子ペーパは、ドキュメントを構成する複数のコンテンツを書き込み可能に表示保持する表示部と、当該表示部に着脱可能な処理部とを備え、
    当該処理部は、当該処理部が表示部に接続された状態であるか否かに対応付けてコンテンツ毎の表示の可否を設定した利用制限情報を保持する利用制限記憶手段と、当該処理部と表示部とが接続された状態か否かを検出し、当該検出された状態について表示が許可されたコンテンツを前記利用制限情報に基づいて特定し、当該特定したコンテンツを表示部に表示する表示制御手段とを有し、
    前記サーバは、コンテンツ及びコンテンツ毎に予め設定された利用制限情報を電子ペーパへ提供する情報提供手段を有することを特徴とする電子ペーパ制御システム。
  7. 請求項6に記載の電子ペーパ制御システムにおいて、
    前記サーバは、前記利用制限情報を設定するためのオペレータ入力を受け付ける入力手段を更に有することを特徴とする電子ペーパ制御システム。
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