JP4450546B2 - 情報提供システム及びペーパー状表示媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル放送における蓄積型データ放送サービスを利用して情報を提供する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、データ放送サービスを行うデジタル放送としてBSデジタル放送が、2000年よりサービスを開始している。また、蓄積型データ放送サービスを行うCSデジタル放送が、2002年よりサービス開始を予定している。
【0003】
蓄積型データ放送サービスとは、利用者の家庭に設置される受信機が放送番組をデジタルデータとして蓄積できるようになっており、利用者は放送番組のタイムテーブルを気にすることなく、都合のよい時間帯に必要な番組を選択して再生、視聴することができるサービスである。
【0004】
デジタル放送における放送番組のデジタルデータの記述言語としては、BSデジタル放送、東経110度CS放送、地上波デジタル放送のいずれもが、XML(eXtensible Markup Language)をベースとしたBML(Broadcast Markup Language)を用いることを予定している。BMLとは、XMLをベースとしてデータ放送用途に専用化した記述言語である。データ放送サービスを行うデジタル放送に対応した受信機は、BMLで記述された放送番組のデジタルデータを解読し、テレビ画面にデータ放送番組を表示する。
【0005】
このように記述言語としてBMLを利用することにより、データ放送サービスは、ユーザに、データ放送コンテンツとして様々な情報を提供することができる。そのため、番組放送以外におけるデータ放送サービスの有効な利用方法が模索されている。
【0006】
データ放送サービスの利用方法としては、番組として放送されている英会話などに付属した語学テキストの情報をユーザに提供することが挙げられる。即ち、蓄積型データ放送サービスを利用して当該語学テキストの情報をデータ放送コンテンツとして受信機に蓄積し、所定の要件を満たしたユーザに対して当該情報を提供するのである。
【0007】
現在、教育番組、例えば英語などの語学番組に付属した語学テキストは、印刷会社において製本され、書店などで発売されている。通常、発売頻度は、当該番組の進行に合わせて1ヶ月毎である。そして、ユーザは、書店などで発売されている当該語学テキストを毎月購入し、当該番組を視聴しながら語学の学習を進める。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、語学テキストは、対応する語学番組の進行に合わせて参考にするものであり、時間の経過と共に価値を失うものである。そのため、語学テキストを紙媒体としてユーザに提供することは、資源の有効活用という観点から効率的ではない。また、語学テキストを印刷会社で製本し、毎月発売するという従来の方法はコストがかかるという問題もある。
【0009】
また、現在の語学テキストは、番組進行における1ヶ月分の情報が含まれているので、例えば、英会話番組の場合、ユーザはネイティブスピーカーの英会話を聞く前に日本語訳を読むことができる。即ち、語学番組の進行に関わらず、ユーザは任意のタイミングで購入したテキストを参照することができるため、最も効果的なタイミングでテキストを参照することができない。
【0010】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、テキストのユーザへの情報提供として蓄積型データ放送サービスを利用することにより、コストの削減、ユーザの負担の減少、テキストの効果的な活用及び環境問題を考慮した情報提供システムを提供することを課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの観点では、情報提供システムは、データ放送番組及び当該データ放送番組に対応する番組コードを受信する番組受信手段と、番組コードが記録されているペーパー状表示媒体から番組コードを読み取る番組コード読取手段と、前記番組コード読取手段が読み取った番組コードに対応するデータ放送番組を再生する番組再生手段と、前記再生手段により再生されたデータ放送番組に関する時間情報を算出する時間情報算出手段と、放送波を通じて、コンテンツ及び当該コンテンツに対応するコンテンツコードを受信するコンテンツ受信手段と、前記コンテンツ及び前記コンテンツコードを記憶するコンテンツ記憶手段と、コンテンツコードが記録されているペーパー状表示媒体からコンテンツコードを読み取るコンテンツコード読取手段と、表示許可情報が記録されているペーパー状表示媒体から表示許可情報を読み取る表示許可情報読取手段と、前記コンテンツコード読取手段が読み取ったコンテンツコードに対応するコンテンツを前記コンテンツ記憶手段から取得するコンテンツ取得手段と、前記データ放送番組の再生の有無、前記時間情報算出手段による前記時間情報及び表示許可時間読取手段による表示許可情報に基づいて、前記コンテンツ取得手段が取得したコンテンツをペーパー状表示媒体上に表示する制御手段と、を備える。
【0020】
上記のように構成された情報提供システムは、例えば、放送局から送信される放送波を利用して、データ放送番組及びそのデータ放送番組に対応する番組コードを利用者の家庭などに送信する。ここで、データ放送番組は、例えば英会話番組その他とすることができ、番組コードはそのデータ放送番組に対して一意に付与されたコードとすることができる。なお、本発明においてデータ放送番組は、インターネット等により配信される番組も含むものとする。
【0021】
一方、情報提供システムは、例えば、放送局から送信される放送波を利用して、コンテンツ及びそのコンテンツに対応するコンテンツコードを利用者の家庭などに送信する。コンテンツは、例えば英会話番組に対応する英語テキストその他の情報とすることができ、コンテンツコードはそのコンテンツに対して一意に付与されたコードとすることができる。
【0022】
また、同様の番組コード、コンテンツコード、表示許可情報が予め記録されたペーパー状表示媒体は、販売又は無料配布などの方法により利用者に提供される。利用者がペーパー状表示媒体を家庭の放送受信機などにセットすると、当該放送受信機は、番組コード読取手段、コンテンツコード読取手段、及び、表示許可情報読取手段により、番組コード、コンテンツコード、及び、表示許可情報を読み取る。
【0023】
情報提供システムは、読み取った番組コードに対応するデータ放送番組を再生する。そして、時間情報算出手段により、再生されたデータ放送番組に関する時間情報を算出する。また、情報提供システムは、読み取ったコンテンツコードに対応するコンテンツをコンテンツ記憶手段から取得し、読み取った表示許可情報、及び、時間情報算出手段により算出された時間情報に基づいて、当該コンテンツをペーパー状表示媒体上に表示する。
【0024】
これによれば、例えば、コンテンツ提供会社が予めペーパー状表示媒体に記録された表示許可時間を設定することで、利用者の任意のタイミングではなく、当該コンテンツ提供会社の任意のタイミングで、該当するコンテンツを当該ペーパー状表示媒体上に表示させることができる。
【0025】
上記の情報提供システムの他の一態様では、前記時間情報は、前記データ放送番組の再生開始後に経過した時間であり、前記表示許可情報は、コンテンツの表示を許可するために前記データ放送番組の再生開始後に経過した一定の時間であって、前記制御手段は、前記時間情報が前記表示許可情報を上回った場合に限り、前記コンテンツをペーパー状表示媒体に表示する。これによれば、データ放送番組の再生開始を基準として、例えば、コンテンツ提供会社は、表示許可情報を設定することができる。よって、データ放送番組の再生開始を基準として、利用者の任意のタイミングではなく、当該コンテンツ提供会社の任意のタイミングで、該当するコンテンツを当該ペーパー状表示媒体上に表示させることができる。
【0026】
上記の情報提供システムのさらに他の一態様では、前記表示許可情報は、1つのコンテンツに対して複数設定することが可能である。これによれば、例えば、コンテンツが英会話番組に対応する英語テキストの場合、当該英会話番組の進行に従って、番組開始5分後に英文、番組開始8分後に文法、そして、番組開始10分後に日本語訳を当該英語テキストとしてペーパー状表示媒体に表示することが可能である。よって、コンテンツ提供会社は表示許可時間を詳細に設定することができ、利用者の任意のタイミングではなく、当該コンテンツ提供会社の任意のタイミングで、該当するコンテンツを当該ペーパー状表示媒体上に表示させることができる。
【0027】
上記の情報提供システムのさらに他の一態様では、前記番組再生手段は、前記番組受信手段が受信した前記データ放送番組及び当該データ放送番組に対応する番組コードを記憶する番組記憶手段と、前記番組コード読取手段が読み取った番組コードに対応するデータ放送番組を前記番組記憶手段から取得して再生する手段と、を備える。これによれば、情報提供システムは、例えば放送局から送信される放送波を利用して受信した、データ放送番組及び当該データ放送番組に対応する番組コードを記憶する。そして、番組コード読取手段が読み取った番組コードに対応するデータ放送番組を、番組記憶手段から取得して再生する。よって、利用者は、番組記憶手段により所定のデータ放送番組及び当該データ放送番組に対応する番組コードが既に記憶されていれば、時間を選ばず、いつでも当該データ放送番組を再生することができる。
【0028】
上記の情報提供システムのさらに他の一態様では、前記番組再生手段は、前記番組受信手段がリアルタイムで受信しているデータ放送番組を再生する。これによれば、例えば放送局が放送波を利用して、データ放送番組を送信している場合、情報提供システムは、当該データ放送番組を受信しながら再生を行う。よって、当該データ放送番組等を情報提供システムに予め記憶する必要がないため、当該データ放送番組の再生処理を迅速に行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0033】
[情報提供システムの概略構成]
図1に本発明の実施形態にかかる情報提供システムの概略構成を示す。図1において、情報提供システムは、ユーザ環境1、コンテンツ提供会社13、コード管理センター14、放送局16、人工衛星17、地上波デジタル放送基地20及びコード記録会社18により構成されている。
【0034】
コンテンツ提供会社13は、教育番組制作会社であり、教育番組を制作し、放送局16に納品している。教育番組とは、例えば、英語やフランス語などの語学番組とする。また、コンテンツ提供会社13は、蓄積型データ放送サービスを利用して所定の語学番組に対応する語学テキストの情報をユーザに提供するために、当該語学テキストの情報に対応するデータ放送コンテンツ(以下、「コンテンツ」と呼ぶ。)を作成し放送局16に納品している。
【0035】
一方、コード管理センター14は、コンテンツ提供会社13から語学テキストの情報に対応するコンテンツに含まれる属性データを受け取り、当該属性データに基づいて、コンテンツの識別情報となるコンテンツコードを作成する。コンテンツコードは、コンテンツ提供会社13を介して放送局16へ納品される。また、コンテンツコードは、コード記録会社18へも通知される。なお、コード管理センター14は、コンテンツ提供会社13から受け取った属性データ及び自身が作成したコンテンツコードをペアで管理データベース(以下「DB」と呼ぶ。)15に記憶する。
【0036】
コード記録会社18は、ペーパー状表示媒体にコード管理センター14から通知されたコンテンツコードを記録する。さらに、コード記録会社18は、コード記録済ペーパー状表示媒体19をユーザに販売できるように流通機構へのせる。例えば、コード記録済ペーパー状表示媒体19は、書店やコンビニエンスストアにおいて販売されることが考えられる。
【0037】
一方、放送局16は、コンテンツ提供会社13に納品された属性データ、コンテンツデータ及びコンテンツコードから構成されるコンテンツを、蓄積型データ放送サービスを利用し、人工衛星17や地上波デジタル放送基地20を介してユーザ環境1に提供する。また、放送局16は、コンテンツ提供会社13に納品された語学番組をデータ放送番組としてユーザ環境1に提供する。
【0038】
ユーザ環境1において、ユーザは受信装置2により、放送局16から人工衛星17や地上波デジタル放送基地20を介して提供された蓄積型データ放送サービスを行うデジタル放送を受信し、データ放送番組やコンテンツをディスプレイ5上で視聴、閲覧することができる。受信装置2は、受信した語学番組やコンテンツを記録し、蓄積している。
【0039】
また、ユーザは、コード記録会社18が製造し、書店やコンビニエンスストアで販売されているコード記録済ペーパー状表示媒体19を購入する。そして、ユーザは、ユーザ環境1の表示制御装置4により、コード記録済ペーパー状表示媒体19に記録されているコンテンツコードに対応するコンテンツを、コード記録済ペーパー状表示媒体19に表示することができる。なお、詳細は後述するが、ユーザは、コード記録済ペーパー状表示媒体19に表示する情報を、当該コンテンツの中から選択することができる。
【0040】
ユーザ環境1は、受信装置2、リモコン3、表示制御装置4、ディスプレイ5及び記録装置21から構成されている。ユーザ環境とは、本発明において情報提供を受けるユーザの保有する、蓄積型データ放送サービス関連の装置の構成である。即ち、ユーザ環境は、蓄積型データ放送サービスを行うデジタル放送を受信することができる各家庭の環境である。
【0041】
受信装置2は、アンテナ10を有し、ハードディスク6、チューナー7、コントローラ8及びコンテンツリスト9を内蔵しており、リモコン3が付属されている。アンテナ10は、デジタル放送を受信するために必要なアンテナである。また、ユーザはリモコン3又はディスプレイ5上の画面タッチパネル等によって、任意に受信装置2を操作することができる。詳細は後述するが、具体的にユーザは、リモコン3又はディスプレイ5上の画面タッチパネル等により、本発明でユーザに提供される語学テキストの情報選択等を行う。
【0042】
ハードディスク6は、ユーザエリア及びサービスエリアから構成される。ユーザエリアは、デジタル放送の視聴者であるユーザが任意に放送番組の録画等を行うことができるエリアである。一方、サービスエリアは、蓄積型データ放送番組やコンテンツをユーザの意図とは無関係に蓄積することができるエリアである。例えば、本発明の語学番組は、定期的にサービスエリアに蓄積されている。なお、本発明において、ハードディスク6は、上記の構成に限られるものではない。よって、ユーザエリア、サービスエリア、又は他のエリア等によって構成されるハードディスクにおいて、所定の放送番組やコンテンツを、どのエリアに録画又は蓄積するかは任意である。
【0043】
コンテンツとは、新聞や雑誌の記事、イラストや写真などの画像データ、音声ファイル、ムービーなどを電子データ化した流通価値のあるものをいう。ここでコンテンツは、データ放送番組に関連する1つのパーツであり、ディスプレイ5上で閲覧することができる。本発明でユーザに提供する語学テキストの情報は、コンテンツとしてハードディスク6のサービスエリア内に蓄積される。
【0044】
チューナー7は、蓄積型データ放送サービスを行うデジタル放送の電波を受信し、データ放送番組やコンテンツとしてディスプレイ5に接続するための映像と音声を出力する。
【0045】
コントローラ8は、マイクロプロセッサを主体としたCPUで構成されており、受信装置2の全体を制御する。
【0046】
コンテンツリスト9は、図3に示すように、コンテンツコード、コンテンツ名及びバックナンバーから構成されており、ハードディスク6のサービスエリア内に蓄積されたコンテンツの情報をリスト化して記憶している。
【0047】
表示制御装置4は、識別コントローラ11及びコードリーダ12を内蔵している。識別コントローラ11は、マイクロプロセッサを主体としたCPUで構成されており、表示制御装置4の動作を制御する。コードリーダ12は、コード記録済ペーパー状表示媒体19に記録された識別情報であるコンテンツコードを読み取る。即ち、表示制御装置4は、まずコードリーダ12によってコード記録済ペーパー状表示媒体19に記録された識別情報を読み取り、当該識別情報に基づいて、識別コントローラ11が表示制御装置4を制御する。表示制御装置4は、識別コントローラ11の制御により、コンテンツリスト9を参照した後、ハードディスク6から、コード記録済ペーパー状表示媒体19に記録されたコンテンツコードに対応するコンテンツを抽出する。そして、表示制御装置4は、コード記録済ペーパー状表示媒体19に記録されたコンテンツコードに対応するコンテンツをコード記録済ペーパー状表示媒体19に表示する。
【0048】
ディスプレイ5は、チューナー7を介して、データ放送番組やコンテンツの映像、画像又は音声を出力する。ディスプレイ5は、典型的には各家庭におけるテレビモニタである。
【0049】
記録装置21は、ユーザがコード記録済ペーパー状表示媒体19が有するチェックボックスを選択し、印をつける際に使用する。ここで、図4に示すように、チェックボックス36とは、コード記録済ペーパー状表示媒体19に表示するコンテンツのレベルを選択し、ユーザの任意情報として設定する際に、ユーザが印をつけ、記録する部分である。記録装置21は、コード記録済ペーパー状表示媒体19の特性に基づいた機能を備えており、当該チェックボックス36に印を記録することができる。例えば、コード記録済ペーパー状表示媒体19が、詳細は後述するが、ロイコ系可逆性感熱記録方式であれば、記録装置21は熱処理を加える機能が備えている。なお、記録装置21によって記録された印は、表示制御装置4において消去可能であり、ユーザは再びコード記録済ペーパー状表示媒体19に印をつけることが可能である。
【0050】
[コンテンツ]
図2(a)にコンテンツフォルダの記録場所を示す。コンテンツとは、蓄積型データ放送サービスを利用してユーザに提供する情報であり、コンテンツとして提供される情報は、コンテンツコード、属性データ及びコンテンツデータである。ここで、コンテンツコードは、所定のコンテンツに対して一意に付与された識別情報である。また、コンテンツコードは、当該コンテンツの属性データに基づいてコード管理センター14が作成するものであり、詳細は後述するが、コード記録済ペーパー状表示媒体に記録された不変コードに含まれる。なお、本実施形態では、コンテンツは、ペーパー状表示媒体への表示が可能なデジタルデータとして編集済のものとしてユーザに提供されるものとする。
【0051】
コンテンツフォルダとは、ユーザ環境1における受信装置2が放送局16からコンテンツを受信した後、ハードディスク6内においてコンテンツの情報を記録するフォルダである。
【0052】
蓄積型データ放送サービスは、データ放送番組やコンテンツを受信装置2に内蔵されたハードディスク6のサービスエリア内へ蓄積する。ハードディスク6のサービスエリア内は、図2(a)に示すように、階層構造となっており、ルートディレクトリ配下にユーザの意図に関係なく蓄積されるデータ放送番組(以下、「蓄積番組」と呼ぶ。)が複数記録されている。コンテンツ提供会社13から放送局16に納品された語学番組は、サービスエリア内に蓄積される。なお、蓄積番組は、一意な識別情報である番組コードを有している。
【0053】
また、複数の蓄積番組と同じ階層に、動画以外の付属的なデータ、例えばコンテンツ等の静止画を記録するサービスディレクトリが記録されている。なお、ユーザが任意でコンテンツや番組を記録したい場合は、ハードディスク6のユーザエリア内に記録する。
【0054】
サービスディレクトリは、さらに階層構造となっており、サービスディレクトリ配下にコンテンツフォルダAをはじめとする複数のコンテンツフォルダが記録されている。具体的に、語学テキストの情報に対応するコンテンツである場合について説明する。コンテンツフォルダAは、図2(a)に示すように、さらに階層構造となっており、コンテンツフォルダ配下に受講用コンテンツフォルダ、復習用コンテンツフォルダが記録されている。なお、コンテンツフォルダ名は、コンテンツコードとするなど任意に設定することができる。例えば、語学テキストの情報に対応するコンテンツのコンテンツコードが「001A」である場合、コンテンツフォルダAの名称を「001A」としてもよい。
【0055】
語学テキストの情報に対応するコンテンツは、対応する語学番組と合わせて参照するものであり、ユーザが当該語学番組をユーザ環境1において閲覧している場合、コード記録済ペーパー状表示媒体19に表示するコンテンツは受講用コンテンツデータである。一方、ユーザが当該語学番組をユーザ環境1において閲覧していない場合、コード記録済ペーパー状表示媒体19に表示するコンテンツは復習用コンテンツデータである。これによれば、語学番組を閲覧している際に参照するテキストと語学番組を閲覧後に参照するテキストが異なり、それぞれに適したテキストとなっているため、ユーザは効果的な学習をすることができる。
【0056】
同じ語学番組を閲覧するユーザであっても当該語学の知識レベルが異なるため、語学テキストの情報を有するコンテンツは、当該ユーザのレベルに応じて上級、中級、初級の3つテキストの情報を有している。そのため、受講用コンテンツフォルダ、及び、復習用コンテンツフォルダは、さらに階層構造となっており、それぞれの配下に上級、中級、初級の3つのレベルに対応するコンテンツフォルダが記録されている。例えば、受講用コンテンツフォルダ配下には、コンテンツフォルダ受講用上級、コンテンツフォルダ受講用中級、及び、コンテンツフォルダ受講用初級が記録されている。一方、復習用コンテンツフォルダ配下には、コンテンツフォルダ復習用上級、コンテンツフォルダ復習用中級、及び、コンテンツフォルダ復習用初級が記録されている。
【0057】
そして、コンテンツフォルダ受講用上級をはじめとするコンテンツフォルダは、さらに階層構造となっており、それぞれのコンテンツフォルダ配下に複数のコンテンツデータが日付情報と共に記録されている。例えば、語学番組が毎日放送される場合、5月1日分の語学テキストに対応するコンテンツデータは、ユーザのレベルが上級であった場合、コンテンツデータ_5/1_受講上級、及び、コンテンツデータ_5/1_復習上級として該当するコンテンツフォルダ配下に記録される。
【0058】
このように、語学テキストの情報を有するコンテンツは、受講用であるか復習用であるかといったコンテンツ種類、ユーザのレベル、及び日付に基づいた複数のコンテンツデータにより構成されている。よって、図2(a)に示すように、コンテンツフォルダA配下をさらに階層構造にすることで、複数のコンテンツデータの管理を容易にしている。
【0059】
図2(b)にコンテンツフォルダAに記録されているコンテンツの情報を示す。なお、コンテンツフォルダAに記録されているコンテンツの情報は、本実施形態では英会話番組に対応する英語テキストの情報であるとする。
【0060】
コンテンツは、属性データ、複数のコンテンツデータ及びコンテンツコードから構成されており、属性データ及びコンテンツデータはコンテンツ提供会社13が作成し、コンテンツコードはコード管理センター14が作成する。属性データは、コンテンツ名、対応番組コード、コンテンツ種類、及び、レベルから構成されている。コンテンツ名は、コンテンツの一般名称であり、本実施形態では、コンテンツの情報が英会話番組に対応する英語テキストの情報であるため「英会話A」とする。また、対応番組コードは、当該コンテンツの利用に合わせて閲覧する番組の番組コードである。即ち、対応番組コードは、当該コンテンツの利用に合わせて閲覧する番組の識別情報である。本実施形態では、コンテンツの情報が英会話番組であるため、当該英会話番組の識別情報である番組コード「001」が対応番組コードとなる。なお、コンテンツの識別情報であるコンテンツコードと、対応番組コードとの関係は、必ずしも1対1である必要はない。例えば、1つのコンテンツコードに複数の対応番組コードを設定することもできるし、その逆も可能である。
【0061】
コンテンツ種類は、当該コンテンツに含まれるコンテンツデータが受講用コンテンツデータであるか、復習用コンテンツデータであるかに基づいて細分化した情報である。これによれば、ユーザがコード記録済ペーパー状表示媒体19に表示するコンテンツデータを選択する際、表示制御装置4は、コンテンツ種類に基づいて選択されたコンテンツデータを抽出することができるので、処理を迅速に行うことができる。
【0062】
レベルは、英会話番組を閲覧し、当該コンテンツを利用して語学テキストを参照するユーザの英語における知識レベルであり、上級、中級、初級の3つのレベルが設定されている。当該英語テキストの情報は、それぞれのレベルに基づいて作成されており、例えば、初級レベルの場合は、英会話番組で使用している英単語が全て列挙され、且つ、全て日本語訳がついている。一方、上級レベルの場合、使用している英単語の中でも難しい熟語、及び、類似後や反意語が列挙されている。このように、同一の英会話番組であっても、ユーザはレベルに応じて異なるテキストを参照することができるので、効果的に学習を進めることができる。また、ユーザがコード記録済ペーパー状表示媒体19に表示するコンテンツデータを選択する際、表示制御装置4は、レベルに基づいて選択されたコンテンツデータを抽出することができるので、処理を迅速に行うことができる。
【0063】
コンテンツコードは、コンテンツ提供会社13が通知した属性データに基づいてコード管理センター14が作成するコンテンツの識別情報である。本実施形態におけるコンテンツフォルダAに記録されているコンテンツコードは「001A」とする。
【0064】
コンテンツデータは、英語テキストの内容に基づいた情報であり、コンテンツ種類、レベル及び日付の情報を有する。即ち、「コンテンツデータ_5/1_受講上級」は、英会話番組を閲覧しながら参照する5月1日分の英語テキストであり、且つ、ユーザの知識レベルが上級の情報である。例えば、英会話番組が毎日放送されている場合、コンテンツ提供会社13は、当該番組の進行に合わせてコンテンツデータを毎日作成するため、放送局16を介して、コンテンツフォルダA内に毎日新しいコンテンツデータが記録されていく。そのため、管理の便宜上、ハードディスク6内においてコンテンツデータは、図2(a)に示すように、コンテンツフォルダA配下にコンテンツ種類、レベル及び日付に基づき整理されて記録されている。
【0065】
なお、放送局16は、コンテンツ提供会社13の要望により、蓄積型データ放送サービスを利用してコンテンツをユーザへ提供する際、同時に、コンテンツの情報を記録するコンテンツフォルダの記録場所の情報をデータとして添付することができる。これによれば、所定のコンテンツの情報が、コンテンツ提供会社13の望む記録場所に自動的に記録される。また、コンテンツの情報及び記録場所の情報は、ユーザによる改竄防止のため記号化されており、ユーザには解読不能となっている。
【0066】
また、受信装置2におけるハードディスク6内のサービスディレクトリ配下には、ユーザがコード記録済ペーパー状表示媒体19を購入するか否かを問わず、複数のコンテンツ提供会社から放送局16を介して蓄積型データ放送サービスを利用し、複数のコンテンツが記録され、蓄積されている。即ち、本実施形態における英会話番組は、コンテンツ提供会社13から放送局16を介して、例えば、毎日蓄積されている。
【0067】
[コンテンツリスト]
コンテンツリスト9は、図3に示すように、コンテンツコード、コンテンツ名、バックナンバー及び備考から構成されている。コンテンツリスト9は、ハードディスク6内のサービスディレクトリ配下に蓄積されたコンテンツを、管理の便宜上リスト化して記憶している。
【0068】
コンテンツコードは、コンテンツの識別情報である。蓄積型データ放送サービスを利用してコンテンツが、ハードディスク6のサービスディレクトリ配下のコンテンツフォルダに蓄積されると、図2(b)に示すように、コンテンツの情報としてコンテンツコードが記録される。コンテンツコードは属性情報に基づいてコード管理センター14が作成するものであり、コンテンツはコンテンツコードにより一意に定められている。
【0069】
そのため、コンテンツリスト9はコンテンツコードをキーとして構成され、ハードディスク6のサービスディレクトリ配下のコンテンツフォルダに蓄積されたコンテンツの情報に基づいて、コンテンツ名、バックナンバー及び備考を記憶する。バックナンバーとは、所定のコンテンツコードに対応する複数のコンテンツデータの全てである。また、備考とは、所定のコンテンツコードに対応する属性データに基づいて情報をさらに細分化したものである。具体的に本実施形態では、図3に示すように、バックナンバーは英会話のテキストであり、且つ、コンテンツ種類、レベル及び日付に基づいて細分化された複数のコンテンツデータである。また、備考は、対応番組コード、コンテンツ種類及びレベルであり、属性データに基づいて記録されている。なお、コンテンツリスト9は、蓄積型データ放送サービスを利用して、コンテンツである属性データ、コンテンツデータ、又は、コンテンツコードが提供される度に更新される。
【0070】
これによれば、ハードディスク6におけるサービスエリア内のサービスディレクトリには複数のコンテンツが記録され、さらに1つのコンテンツに複数のコンテンツデータが存在するにも関わらず、コンテンツリスト9を確認することにより、簡便に現在記録されているコンテンツの情報を把握することができる。
【0071】
[ペーパー状表示媒体]
図4(a)にコード記録済ペーパー状表示媒体19の構成を示す。コード記録済ペーパー状表示媒体19とは、後述する不変コード31及び可変コード32が記録されたペーパー状表示媒体をいい、コード記録会社18によって流通機構にのせられ、書店やコンビニエンスストアなどを介してユーザに販売される。なお、ペーパー状表示媒体とは、紙のように薄く、ある程度の柔軟性を持ち、何度でも書き換え可能な表示媒体であり、一般に電子ペーパー若しくはデジタルペーパーなどと呼ばれるものを含む。
【0072】
書き換え可能とは、ロイコ系可逆性感熱記録方式であれば、ペーパー状表示媒体に熱処理等を加えることで、一度表示した内容を消去した上で、新しい情報を表示することを意味する。具体的には、コンテンツデータ_5/1_受講上級に基づいて5月1日の上級レベルの英会話テキストを表示した後、同じ表示媒体に、コンテンツデータ_5/2_受講上級に基づいて5月2日の上級レベルの英会話テキストを表示することができる。この場合、5月1日の英会話テキストは当該表示媒体上には一切残らない。ペーパー状表示媒体は、例えばロイコ系可逆性感熱記録方式のものであれば、500回程度は書き換え可能であるため、保存はできないが、再利用により資源を効率的に使用することができる。なお、ペーパー状表示媒体としては、ロイコ系可逆性感熱記録方式による表示媒体、高分子分散型液晶、カイラルネステック液晶、コレステリック液晶による表示体、又は、電気泳動方式による表示媒体など種々の表示媒体を利用することができる。
【0073】
図4(a)に示すように、コード記録済ペーパー状表示媒体19は、不変コード31、可変コード32、使用制限回数33、使用回数34、チェックボックス36及びコンテンツ表示エリア35から構成されている。
【0074】
不変コード31とは、ペーパー状表示媒体において何度書き換えを行っても、一切変化することのない不変な情報である。図4(b)に不変コード31が有する情報を示す。不変コード31は、コンテンツコード、使用制限回数、対応番組コード、表示許可時間、及び、ペーパー状表示媒体のデータにより構成されており、コード記録会社18において、ペーパー状表示媒体に記録される。
【0075】
コンテンツコードは、コンテンツ提供会社13が通知した属性データに基づいて、コード管理センター14が作成するコンテンツの識別情報である。コード記録会社18は、詳細は後述するが、コード管理センター14よりコンテンツデータの通知を受ける。本実施形態における英語テキストについてのコンテンツコードは「001A」である。なお、ペーパー状表示媒体は、無料コンテンツ以外では、記録された不変コード31に含まれるコンテンツコードに対応するコンテンツのみを表示することができる。
【0076】
使用制限回数33は、ペーパー状表示媒体に記録された不変コード31に含まれるコンテンツコードに対応するコンテンツを表示することができる回数である。ユーザが無制限に当該コンテンツを表示することができるとすると、ユーザからの料金の徴収が複雑となるため、一定の使用制限回数を設けている。なお、使用制限回数を超えると、ペーパー状表示媒体において当該コンテンツの表示はできなくなるが、無料コンテンツの表示は可能である。即ち、使用制限回数は、ペーパー状表示媒体の耐用回数とは無関係である。これによれば、コード記録済ペーパー状表示媒体19は、不変コード31に含まれるコンテンツコードに対応するコンテンツの表示ができなくなっても、耐用回数以上でなければ、無料コンテンツの表示をする表示媒体として再利用することができる。
【0077】
また、使用制限回数33は、コンテンツ提供会社13が設定することが考えられるが、コード記録会社18や放送局16が設定し、コード記録会社18に通知しても構わない。
【0078】
対応番組コードは、ユーザがコンテンツを所定のデータ放送番組と連動して利用する場合における、当該放送番組の識別情報である。本実施形態では、英会話番組に対応する英語テキストの情報をコンテンツとしてユーザに提供しているため、対応番組コードは当該英会話番組の番組コードである「001」となる。
【0079】
表示許可時間は、ユーザがコンテンツに対応する番組を閲覧している場合に、当該番組の進行に応じて設定されており、コード記録済ペーパー状表示媒体19にユーザが選択したコンテンツデータを表示することが可能な時間情報である。例えば、コンテンツ提供会社13が15分間の英会話番組を提供しており、当該番組の進行上開始8分間はネイティブスピーカーの会話である場合、ユーザに当該会話の終了まで何も参照せずにヒアリングをさせるためには、開始10分後に当該コンテンツの表示許可時間を設定すればよい。これによれば、ユーザの任意のタイミングで英会話番組に対応する英語テキストをコード記録済ペーパー状表示媒体19に表示することができないため、コンテンツ提供会社13の考える効果的な学習をユーザに提供することができる。なお、復習用のコンテンツデータは、ユーザが当該番組を閲覧していない時にコード記録済ペーパー状表示媒体19に表示するので、表示許可時間に関わらず、表示することができる。
【0080】
不変コードに含まれるペーパー状表示媒体のデータは、当該コンテンツをペーパー状表示媒体上に表示する過程で必要となるメーカーや表示制御特性といったペーパー状表示媒体自身の情報である。具体的には、所定のペーパー状表示媒体が感熱発色することにより表示を行う場合は、感熱ヘッドの設定温度等が不変コード31に情報として含まれる。
【0081】
可変コード32とは、ペーパー状表示媒体の利用過程で変化する可変な情報であり、図4(c)に示すように、ユーザの操作によって変化する使用回数などである。可変コード32は、コード記録会社18において、ペーパー状表示媒体に記録される。使用回数は、ユーザが、不変コード31に含まれるコンテンツコードと一致するコンテンツを、コード記録済ペーパー状表示媒体19に表示した回数である。即ち、無料コンテンツを当該コード記録済ペーパー状表示媒体19に表示した回数は含まれず、不変コード31に含まれるコンテンツコードに対応するコンテンツを表示すると使用回数は増加する。
【0082】
ペーパー状表示媒体に表示される使用制限回数33は、不変コード31に含まれている使用制限回数であり、使用回数34は可変コード32に含まれる使用回数である。本実施形態では、例えば使用制限回数は「50」とする。不変コード31及び可変コード32は、ユーザによる改竄防止のため記号化されており、ユーザには解読不能となっている。そのため、ユーザが使用制限回数33及び使用回数34を視覚的に認識できるように、ペーパー状表示媒体上に表示している。使用回数は、可変コード32に含まれる使用回数の変化に伴って変化する。
【0083】
チェックボックス36は、コード記録済ペーパー状表示媒体19に表示するコンテンツのレベルを選択し、利用者の任意情報として設定する際に印をつけ、記録する部分である。記録装置21は、コード記録済ペーパー状表示媒体19の特性に基づいた機能を備えており、当該チェックボックス36に印を記録することができる。
【0084】
コンテンツ表示エリア35は、コンテンツを表示するエリアである。即ち、不変コード31に含まれるコンテンツコードに対応するコンテンツ若しくは無料コンテンツを表示するためのエリアである。
【0085】
なお、不変コード31又は可変コード32におけるコードとしては、バーコード又は2次元コードをペーパー状表示媒体に記録する方法、若しくは、RFID(Radio Frequency IDentification System)をペーパー状表示媒体に組み込む方法など種々の方法を利用することができる。
【0086】
[コードの記録]
次に、不変コード31及び可変コード32のペーパー状表示媒体への記録について図5を参照して説明する。図5は、不変コード31及び可変コード32の記録後におけるペーパー状表示媒体の物理的構造を示す断面図である。
【0087】
まず、図5(a)に示すように、コードがバーコード(2次元バーコード含む。)であった場合、フィルムや紙等の基材40の上に不変コード31を記録し、ロイコ染料をはじめとする感熱発色剤41をコーティングする。そして、可変コード32は、感熱発色剤41によるコーティングの上から記録する。
【0088】
なお、図5(b)に示すように、不変コードがRFIDであった場合、フィルムや紙等の基材40に不変コードを記憶したチップ31aを組み込み、ロイコ染料をはじめとする感熱発色剤41をコーティングすることができる。そして、可変コード32は、感熱発色剤41によるコーティングの上から記録することができる。また、可変コードをRFIDとして、ペーパー状表示媒体に組み込むこともできる。その場合、図5(c)に示すように、可変コードを記憶したチップ32aは、基材40に組み込まれる。さらに、図5(c)における、不変コード用RFID31aと可変コード用RFID32aを1つのチップで構成することもできる。
【0089】
所定のコンテンツ等をはじめとするペーパー状表示媒体に表示される書き換え可能な情報は、コーティングしている感熱発色剤41上に表示される。即ち、基材40ではなく、感熱発色剤41に表示されている。そのため、感熱発色剤41に記録された可変コード32も書き換え可能なコードとなる。
【0090】
一方、不変コード31は、基材40に記録されているため、感熱発色剤41において何度情報が書き換えられても、不変コード31が変化することはない。また、チップ31aなどに記憶された不変コードも同様である。
【0091】
[情報提供処理]
次に、図1に示す情報提供システムを利用した情報提供処理について、図6乃至図10を参照して説明する。図6は、ユーザが表示対象物を選択する際の表示画面であり、図3に示すコンテンツリストに基づいてユーザ環境1内のディスプレイ5に表示される。また、図7は、情報提供処理のメインルーチンであり、図8は図7におけるコンテンツ蓄積処理のサブルーチンである。また、図9は図7におけるペーパー状表示媒体処理のサブルーチンであり、図10は図7における表示制御処理のサブルーチンである。
【0092】
図7によれば、情報提供処理では、まず、コンテンツ蓄積処理が行われる(ステップS1)。コンテンツ蓄積処理は、コンテンツ提供会社13によって作成された属性データが、コード管理センター14によって作成されたコンテンツコードと共にコンテンツとして放送局16に納品され、さらに、コンテンツが放送局16を介してユーザ環境1における受信装置2のハードディスク6内に記録される処理であり、その詳細を図8を参照して説明する。
【0093】
まず、コンテンツ提供会社13は、提供するコンテンツの情報に基づいて属性データを作成し、コード管理センター14へ通知する(ステップS10)。コード管理センター14は、属性データを受け取り、当該属性データに基づいてコンテンツの識別情報であるコンテンツコードを作成する(ステップS11)。さらに、コード管理センター14は、作成したコンテンツコードをキーとし当該属性データを対応付けて、管理DB15に記録する(ステップS12)。これによれば、コード管理センター14は、管理DB15の情報に基づいて、今までに作成したコンテンツコードを属性データと対応付けて簡便に確認することができる。そして、コード管理センター14は、作成したコンテンツコードをコンテンツ提供会社13に通知する(ステップS13)。
【0094】
コンテンツ提供会社13は、コード管理センター14からコンテンツコードを受け取る。そして、コンテンツ提供会社13は、ステップS10で作成した属性データ、及び、コード管理センター14から受け取ったコンテンツコードを放送局16へ納品する(ステップS14)。放送局16は、蓄積型データ放送サービスを利用し、コンテンツ提供会社から受け取った属性データ及びコンテンツコードを、人工衛星17や地上波デジタル放送基地20を介してユーザ環境1へ提供する(ステップS15)。
【0095】
ユーザ環境1において、受信装置2は、アンテナ10により属性データ及びコンテンツコードを含む放送波を受信する。そして、受信装置2のコントローラ8は、受信した放送波中の属性データ及びコンテンツコードを、図2(a)に示す、ハードディスク6内のコンテンツフォルダAに記録する(ステップS16)。さらに、コントローラ8は、当該属性データ及びコンテンツコードに基づいて、図3に示す、コンテンツリスト9を作成し、コンテンツコード及びコンテンツ名を記録する(ステップS17)。
【0096】
一方、コンテンツ提供会社13は、コンテンツデータを作成し、放送局16へ納品する(ステップS18)。本実施形態において、コンテンツは毎日放送される英会話番組に対応する英語テキストの情報であるため、コンテンツ提供会社14において、コンテンツデータは毎日作成される。即ち、放送局16には、毎日コンテンツデータが納品される。なお、当該英会話番組も、コンテンツ提供会社13が制作し、放送局16へ納品される。
【0097】
放送局16は、コンテンツ提供会社13から、毎日、新しいコンテンツデータを受け取り(ステップS19)、蓄積型データ放送サービスを利用して、新しいコンテンツデータをユーザ環境1に提供する(ステップS20)。ユーザ環境1において、受信装置2は、毎日、アンテナ10より新しいコンテンツデータを受信する。そして、受信装置2のコントローラ8は、受信したコンテンツデータを、図2(a)に示す、コンテンツ種類、レベル及び日付に基づき、ハードディスク6内のコンテンツフォルダA配下の該当するコンテンツフォルダに記録する(ステップS21)。コンテンツデータは、コンテンツ種類、レベル及び日付の情報を有しており、蓄積型データ放送サービスを利用して、毎日、該当するコンテンツフォルダ配下に記録され、蓄積されるものなので、管理上の便宜のためコンテンツフォルダA配下にコンテンツ種類、レベル及び日付に基づき整理して記録している。
【0098】
なお、英会話番組も、毎日、コンテンツ提供会社13から放送局16へ納品され、蓄積型データ放送サービスを利用して、ユーザ環境1に提供されている。ユーザ環境1において、受信装置2のコントローラ8は、受信した当該番組を、図2(a)に示す、ハードディスク6のサービスエリア内に蓄積番組001として記録する。
【0099】
さらに、コントローラ8は、毎日、コンテンツフォルダ配下に記録されるコンテンツデータに基づいて、図3に示す、コンテンツリスト9におけるバックナンバーを記録する。なお、ステップS18〜S21の処理はコンテンツ提供会社のサービスが終了するまで繰り返される。
【0100】
一方、図7に示すメインルーチンによれば、情報提供処理では、ペーパー状表示媒体処理が行われる(ステップS2)。ペーパー状表示媒体処理は、コード管理センター14が作成したコンテンツコードをコード記録会社18へ通知し、さらに、コード記録会社18が、当該コンテンツコードや使用回数制限等の情報を不変コード31及び可変コード32としてペーパー状表示媒体に記録し、コード記録済ペーパー状表示媒体19としてユーザに販売する処理であり、その詳細を図9を参照して説明する。
【0101】
まず、コード管理センター14は、図8におけるステップS11で作成したコンテンツコードを、コード記録会社18へ通知し(ステップS31)、コード記録会社18は、当該コンテンツコードを受け取る(ステップS32)。
【0102】
コード記録会社18は、当該コンテンツコード、使用制限回数、対応番組コード、表示許可時間及びペーパー状表示媒体のデータを不変コード31として、ペーパー状表示媒体に記録する(ステップS33)。そして、コード記録会社18は、ユーザの使用回数といったペーパー状表示媒体の利用過程で変化する可変な情報を可変コード32として、ペーパー状表示媒体に記録する(ステップS34)。さらに、コード記録会社18は、ユーザの英語の知識レベルといった任意情報を設定するためのチェックボックス36を記録する(ステップS35)。
【0103】
そして、コード記録会社18は、コード記録済ペーパー状表示媒体19を販売し(ステップS36)、ユーザは、書店やコンビニエンスストアなどを介してコード記録済ペーパー状表示媒体19を購入する(ステップS37)。
【0104】
コンテンツ蓄積処理(ステップS1)及びペ−パー状表示媒体処理(ステップS2)の後、図7に示すように情報提供処理では表示制御処理が行われる(ステップS3)。表示制御処理は、ユーザ環境1において、コード記録済ペーパー状表示媒体19に所定のコンテンツを表示する処理であり、その詳細を図10を参照して説明する。
【0105】
ユーザ環境1において、ユーザは、図9におけるステップS37で購入したコード記録済ペーパー状表示媒体19のチェックボックス36を選択し、記録装置21を使用して印をつける(ステップS40)。例えば、ユーザは、英語の知識レベルが上級である場合、図4(a)に示すコード記録済ペーパー状表示媒体19のチェックボックス36において「上級」を選択し、印をつける。
【0106】
そして、ユーザは、チェックボックス36を選択し、印を付けたコード記録済ペーパー状表示媒体19を表示制御装置4へセットする(ステップS41)。表示制御装置4のコードリーダ12は、コード記録済ペーパー状表示媒体19に記録された不変コード31、可変コード32、及び、チェックボックス36を読み取り、情報を取得する(ステップS42)。コードリーダ12が読み取った情報は、不変コード31については、図4(b)に示すように、コンテンツコード、使用制限回数、対応番組コード、表示許可時間、及び、ペーパー状表示媒体のデータである。また、可変コード32については、図4(c)に示すように、使用回数などのペーパー状表示媒体の利用過程で変化する可変な情報である。また、チェックボックス36については、ユーザの英語の知識レベルであり、本実施形態では「上級」とする。コードリーダ12が読み取った不変コード31、可変コード32及びチェックボックス36の情報は、表示制御装置4内に記録される。
【0107】
次に、表示制御装置4の識別コントローラ11は、受信装置2のコンテンツリスト9を確認する(ステップS43)。さらに、識別コントローラ11は、ステップS42で記録したコンテンツコードを表示制御装置4内から抽出し、コンテンツリスト9のコンテンツコードに一致するものが存在するか否かを判別する(ステップS44)。ステップS42で記録したコンテンツコードとは、ユーザが購入したコード記録済ペーパー状表示媒体19に記録された不変コード31から読み出したコンテンツコードである。即ち、ステップS44では、当該コード記録済ペーパー表示媒体19に記録された不変コード31に含まれるコンテンツコードが、コンテンツリスト9内に存在するか否かを判別する。
【0108】
当該コード記録済ペーパー状表示媒体19に記録された不変コード31に含まれるコンテンツコードが、コンテンツリスト9内に存在しない場合は、表示制御装置4上で「表示できません」と表示する(ステップS45)。一方、当該コード記録済ペーパー状表示媒体19に記録された不変コード31に含まれるコンテンツコードが、コンテンツリスト9のコンテンツコードと一致した場合は、ステップS41で記録した不変コード31に含まれる使用制限回数と可変コード32に含まれる使用回数を表示制御装置4内から抽出し比較する(ステップS46)。
【0109】
使用回数が使用制限回数と同じ若しくは多い場合は、表示制御装置4上で「表示できません」と表示する(ステップS45)。一方、使用回数が使用制限回数より少ない場合、識別コントローラ11は、受信装置2のコントローラ8から取得した情報に基づいて、現在ユーザが視聴中の放送番組の番組コードを抽出する(ステップS47)。そして、識別コントローラ11は抽出した番組コードと当該コード記録済ペーパー状表示媒体19に記録された不変コード31に含まれる対応番組コードが一致するか否かを判別する(ステップS48)。
【0110】
まず、抽出した番組コードと対応番組コードが一致した場合について説明する。識別コントローラ11は、コード記録済ペーパー状表示媒体19に表示するコンテンツは受講用コンテンツであると認識する。そして、識別コントローラ11は、ステップS42で取得したコンテンツデータ及びチェックボックス36の情報に基づいて、コンテンツリスト9からコンテンツ種類が受講用であり、且つ、レベルが上級であるバックナンバーを抽出する。そして、識別コントローラ11は、図6に示すように、当該バックナンバーなどの情報をユーザが表示対象物を選択するための画面70としてディスプレイ5上に表示する(ステップS49)。
【0111】
ユーザは、図6に示すように、ディスプレイ5上に表示された画面70からコード記録済ペーパー状表示媒体19に表示する対象を表示対象物として選択する(ステップS50)。例えば、画面70に基づいて、ユーザはコンテンツコード「001A」、コンテンツ名「英会話A」のバックナンバーから何月何日の英語テキストを表示するかを選択することができる。なお、ユーザは、リモコン3又はディスプレイ5上の画面タッチパネル等の入力手段によって表示する対象を選択し、ユーザが選択した情報は、受信装置2のコントローラ8を介して、表示制御装置4の識別コントローラ11が認識する。
【0112】
そして、識別コントローラ11は、ユーザが選択した情報に基づいて、受信装置2におけるハードディスク6内のコンテンツフォルダAから該当するコンテンツデータを抽出する(ステップS51)。また、識別コントローラ11は、受信装置2のコントローラ8からユーザが現在視聴中の番組が開始後何分経過しているかを時間情報として取得する(ステップS52)。そして、識別コントローラ11は、当該取得した時間情報、及び、ステップS42で取得した不変コード31に含まれる表示許可時間の情報を比較する(ステップS53)。ユーザの当該番組の視聴開始時間が表示許可時間に満たない場合、識別コントローラ11は、ステップS52及びS53を繰り返す。一方、ユーザの当該番組の視聴開始時間が表示許可時間を経過した場合、識別コントローラ11は、ユーザが選択したコンテンツデータをコード記録済ペーパー状表示媒体19に表示する(ステップS54)。これにより、ユーザは、選択したコンテンツの情報をペーパー状表示媒体上で確認することができる。また、使用制限回数内であれば、何度でもコンテンツの情報を表示媒体上に表示することができる。
【0113】
次に、抽出した番組コードと対応番組コードが一致しない場合について説明する。識別コントローラ11は、コード記録済ペーパー状表示媒体19に表示するコンテンツは復習用コンテンツであると認識する。そして、識別コントローラ11は、ステップS42で取得したコンテンツデータ及びチェックボックス36の情報に基づいて、コンテンツリスト9からコンテンツ種類が復習用であり、且つ、レベルが上級であるバックナンバーを抽出する。そして、識別コントローラ11は、当該バックナンバーなどの情報をユーザが表示対象物を選択するための画面70としてディスプレイ5上に表示する(ステップS55)。
【0114】
ユーザは、ディスプレイ5上に表示された画面70からコード記録済ペーパー状表示媒体19に表示する対象を表示対象物として選択する(ステップS56)。そして、識別コントローラ11は、ユーザが選択した情報に基づいて、受信装置2におけるハードディスク6内のコンテンツフォルダAから該当するコンテンツデータを抽出する(ステップS57)。そして、識別コントローラ11は、ユーザが選択したコンテンツデータをコード記録済ペーパー状表示媒体19に表示する(ステップS58)。これにより、ユーザは、選択したコンテンツの情報をペーパー状表示媒体上で確認することができる。また、使用制限回数内であれば、何度でもコンテンツの情報を表示媒体上に表示することができる。
【0115】
なお、表示制御処理は、表示制御装置4に予め組み込まれた当該処理を行うためのプログラムを実行することにより行うことができ、又は、蓄積型データ放送サービスにおいて標準的に使用されるコンテンツの記述言語であるBML内のスクリプト処理により行うこともできる。
【0116】
ステップS54又はS58により、ユーザが選択したコンテンツデータをコード記録済ペーパー状表示媒体19に表示すると、識別コントローラ11は、表示制御処理を終了し、図7に示すメインルーチンに戻る。そして、識別コントローラ11は、図7に示すように、情報提供処理を終了する。なお、本実施形態では、コード記録済ペーパー状表示媒体19の使用制限として使用制限回数を設定しているが、回数ではなく期限などを任意に設定することができる。
【0117】
ところで、ユーザ環境1における受信装置2内のハードディスク6には、ユーザがコード記録済ペーパー状表示媒体19を購入するか否かを問わず複数のコンテンツが蓄積されている。よって、ユーザが英語テキストに対応するコンテンツを表示するためのコード記録済ペーパー状表示媒体19を購入するか否かを問わず、英会話番組はハードディスク6のサービスエリア内に記録されている。
【0118】
また、それぞれのコンテンツの情報をどのくらいの頻度で削除、更新するかは、ハードディスク6におけるサービスディレクトリの容量や各コンテンツの内容に応じてコンテンツ提供会社13又は放送局16によって任意に設定される。なお、コンテンツの情報、即ち、属性データやコンテンツデータの削除、更新は、コンテンツリスト9に反映される。また、所定のコンテンツの削除、更新頻度は、コンテンツデータと共にコンテンツ提供会社13又は放送局16からコード管理センター14に通知され、コード管理センター14は、当該コンテンツデータに基づいて管理DB15に削除、更新頻度を記録する。
【0119】
なお、本実施形態では、所定のデータ放送番組やコンテンツを、人工衛星や地上波デジタル放送基地を介して放送波によりユーザ環境に提供している。しかし、本発明の実施はこれに限らず、所定のデータ放送番組やコンテンツを、通信ケーブルを媒体とするCATV(Community Antenna TV)の放送や、インターネット等の配信により提供することも可能である。
【0120】
また、本実施形態では、コンテンツ提供会社13と放送局16が別の機関となっているが、1つの機関として処理を行っても構わない。
【0121】
また、本実施形態では、語学番組に対応する語学テキストの情報をコンテンツとしてユーザに提供する例について説明したが、語学番組をはじめとする教育番組に限定されるものではなく、データ放送番組に対応しているコンテンツであれば、本発明を適用することが可能である。
【0122】
[変形例1]
上記の実施形態では、表示許可時間は、1つのコンテンツに対して1つ設定されていたが、1つのコンテンツに対して複数設定することも可能である。具体的には、コンテンツ提供会社13の提供する15分間の英会話番組の場合、当該番組の進行に従って、番組開始5分後に英文、番組開始8分後に文法、そして、番組開始10分後に日本語訳をコード記録済ペーパー状表示媒体19に表示することができるように表示許可時間を設定することができる。即ち、英語テキスト1ページに相当する情報毎にユーザが設定したコンテンツデータの表示を制御することが可能である。
【0123】
これにより、ユーザの任意のタイミングではなく、コンテンツ提供会社13が意図する任意のタイミングで英語テキストをコード記録済ペーパー状表示媒体19に表示することができるので、英語の学習をする上で最も効果的なタイミングでユーザに英語テキストを提供することができる。また、1つのコンテンツに対して複数の表示許可時間を設定することができるため、当該英会話番組の番組進行に合わせて詳細に設定することができる。
【0124】
[変形例2]
上記の実施形態では、コード記録済ペーパー状表示媒体19の不変コード内に予め記録されている表示許可時間を利用して、コンテンツをユーザに提供する時間を制御しているが、同様の制御を、データ放送として提供することが可能なトリガ情報などを利用して行うこともできる。ここで、トリガ情報とは、放送局16からユーザ環境1の受信機2に提供するデータ中に含められ、表示許可タイミングを示す割り込み信号である。このトリガ情報としては、例えば放送局から送信されるイベントメッセージを使用することができる。
【0125】
ユーザが所定のコンテンツに対応する番組を視聴する方法としては、既に受信機2のハードディスク6内におけるサービスエリアに蓄積された蓄積番組を再生することで視聴する方法、又は、コンテンツ提供会社13から放送局16を介して提供される当該対応番組をリアルタイムにアンテナ10によって受信し視聴する方法などが考えられる。
【0126】
リアルタイムに当該対応番組を視聴する方法では、受信装置2は、当該番組を受信しながら、放送局16からトリガ情報を受信することができる。例えば、ユーザが15分間の英会話番組を視聴していた場合、当該番組の進行に従って、番組開始5分後に英文、番組開始8分後に文法、そして、番組開始10分後に日本語訳をコード記録済ペーパー状表示媒体19に表示ができるように、表示許可タイミングを示すトリガ情報を放送局16は提供する。受信装置2のコントローラ8は、当該トリガ情報に基づいて表示許可を表示制御装置4に提供し、識別コントローラ11は、ペーパー状表示媒体に該当するコンテンツデータを表示する。これによれば、表示許可時間を不変コード内に予め記録する方法と異なり、視聴開始時間と表示許可時間の比較を表示制御装置4が行う必要がないため、表示制御装置4の負荷を軽減することができる。
【0127】
表示許可時間を設定する方法としては、この他にも、トリガ情報を予めコンテンツに組み込んでおくなど、種々の方法が考えられる。即ち、英会話番組として放送されるコンテンツ中に、トリガ情報を予め埋め込んだ上で、放送する。こうすれば、ユーザはリアルタイムで放送番組を視聴するのではなく、受信装置2のハードディスク6内に蓄積された英会話番組を後で再生する場合でも、その英会話番組のコンテンツ中にトリガ情報が含まれているので、同様に英語テキストなどのコンテンツの表示許可制御を行うことができる。
【0128】
以上説明したように、本発明によれば、ユーザは、コード記録済ペーパー状表示媒体を購入することで、蓄積型データ放送サービスを利用して、コンテンツコードが当該表示媒体のコンテンツコードと一致するコンテンツを当該表示媒体に表示することができる。例えば、英会話番組に対応する英語テキストの情報を、蓄積型データ放送サービスを利用し、コンテンツとしてユーザに提供する場合、ユーザは従来のように毎月書店等に当該テキストを買いに行く必要がなく、1度ペーパー状表示媒体を購入すれば、使用回数や使用期限の範囲内において当該番組の進行に合わせて自由に当該テキストの内容を取得することができる。よって、ユーザの手間を軽減することができる。また、コンテンツ提供会社は、毎月当該テキストを印刷会社により紙媒体として製本する必要がないため、大幅にコストを削減することができる。
【0129】
さらに、コード記録済ペーパー状表示媒体は書き換え可能であり、毎日更新される英語テキストの情報を、1枚の表示媒体で1年間以上表示することができる。即ち、従来の製本された紙媒体のように資源ゴミにならない。また、英語テキストに対応するコンテンツのような有料コンテンツには、当該表示媒体の使用制限があるが、使用制限を超えても当該表示媒体の耐用回数を超えなければ、無料コンテンツの表示など再利用が可能であり、環境問題を考慮した資源の有効利用が図れる。
【0130】
また、本発明によれば、1つのコンテンツに対して、ユーザの任意情報を複数設定することができる。具体的に、英会話番組に対応する英語テキストのコンテンツである場合、コンテンツ提供会社は、ユーザの知識レベルに合わせて上級、中級、初級といった複数のレベルの任意情報を設定し、それぞれの任意情報に対応したコンテンツデータを作成している。即ち、同一の英会話番組に対応する英語テキストであっても、知識レベルに合わせて内容を動的に変化させることができる。よって、ユーザは、1つのコンテンツの中で自身の知識レベルに合わせたコンテンツデータを選択し、コード記録済ペーパー状表示媒体に表示することができる。
【0131】
当該ペーパー状表示媒体に表示するコンテンツの情報に対するユーザによる任意情報の選択は、コード記録済ペーパー状表示媒体のチェックボックスに、記録装置で印をつけることにより行う。例えば、英会話番組に対応する英語テキストがコンテンツとして提供されている場合、ユーザは、自身の英語の知識レベルに基づいて当該チェックボックスに印をつけることで、当該ペーパー状表示媒体に表示する自身の知識レベルに合致したコンテンツの情報を選択することができる。なお、記録装置によってつけた印は、消去可能であり、ユーザは何度も任意情報の設定をすることができる。よって、ユーザは自身の状況に応じて、例えば英語の知識の上昇に合わせて当該レベルを上昇させることが可能となる。よって、効果的な学習を進めることができる。
【0132】
また、1つのコンテンツに対し、ユーザが当該コンテンツの対応番組を閲覧中であるか否かを条件として、ペーパー状表示媒体に表示するコンテンツデータを制限することもできる。例えば、英会話番組に対応する英語テキストのコンテンツであって、コード記録済ペーパー状表示媒体にユーザの任意のコンテンツデータを表示させる場合、ユーザが当該番組を閲覧中であれば、受講用のコンテンツデータを表示させる。一方、ユーザが当該番組を閲覧していなければ、復習用のコンテンツデータを表示させる。これによれば、コンテンツ提供会社がユーザによるコンテンツデータの表示に対し、一定の制御を行うことが可能である。即ち、コンテンツに含まれる複数のコンテンツデータを、コンテンツ提供会社の考える最も効果的な状況でユーザに表示させることができる。これによれば、コンテンツ提供会社の制御に基づいて、受講用コンテンツデータや復習用コンテンツデータをコード記録済ペーパー状表示媒体に表示することにより、ユーザは効果的に学習を進めることができる。
【0133】
また、本発明では、表示許可時間を設定することができる。これにより、ユーザの任意のタイミングではなく、コンテンツ提供会社の任意のタイミングで、当該コンテンツに含まれるコンテンツデータをペーパー状表示媒体に表示させることが可能である。よって、コンテンツ提供会社の考える最も効果的なタイミングでユーザにコンテンツを提供することができる。また、1つのコンテンツに対して複数の表示許可時間を設定することができるため、当該コンテンツに対応する番組のプログラムに合わせて詳細に設定することができる。例えば、英会話番組に対応する英語テキストをコンテンツとしてユーザに提供する場合、英会話番組視聴中に、コンテンツ提供会社が最も英語学習において効果的であると考えるタイミングで、当該英語テキストをコード記録済ペーパ−状表示媒体に表示させることができるため、ユーザは効果的に学習を進めることができる。
【0134】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、テキストのユーザへの情報提供として蓄積型データ放送サービスを利用することにより、コストの削減、ユーザの負担の減少、テキストの効果的な活用及び環境問題を考慮した情報提供システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報提供システムの概略構成を示す図である。
【図2】本発明のコンテンツフォルダの記録場所、及び、コンテンツフォルダに記録されているコンテンツ情報のデータ構造を模式的に示す図である。
【図3】本発明の情報提供システムに使用されるコンテンツリストのデータ構造を模式的に示す図である。
【図4】本発明のペーパー状表示媒体の構成、及び、表示媒体上のコードが有する情報を模式的に示す図である。
【図5】本発明のペーパー状表示媒体の層構造を示す断面図である。
【図6】ユーザが表示対象物を選択する際の表示画面
【図7】図1の情報提供システムにおける情報提供処理を示すフローチャートである。
【図8】図7の情報提供処理に含まれるコンテンツ蓄積処理を示すフローチャートである。
【図9】図7の情報提供処理に含まれるペーパー状表示媒体処理を示すフローチャートである。
【図10】図7の情報提供処理に含まれる表示制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ユーザ環境
2 受信装置
3 リモコン
4 表示制御装置
5 ディスプレイ
6 ハードディスク
7 チューナー
8 コントローラ
9 コンテンツリスト9
10 アンテナ
11 識別コントローラ
12 コードリーダ
13 コンテンツ提供会社(教育番組制作会社)
14 コード管理センター
15 管理DB
16 放送局
17 人工衛星
18 コード記録会社
19 コード記録済ペーパー状表示媒体
20 地上波デジタル放送基地
21 記録装置
Claims (5)
- データ放送番組及び当該データ放送番組に対応する番組コードを受信する番組受信手段と、
番組コードが記録されているペーパー状表示媒体から番組コードを読み取る番組コード読取手段と、
前記番組コード読取手段が読み取った番組コードに対応するデータ放送番組を再生する番組再生手段と、
前記再生手段により再生されたデータ放送番組に関する時間情報を算出する時間情報算出手段と、
放送波を通じて、コンテンツ及び当該コンテンツに対応するコンテンツコードを受信するコンテンツ受信手段と、
前記コンテンツ及び前記コンテンツコードを記憶するコンテンツ記憶手段と、
コンテンツコードが記録されているペーパー状表示媒体からコンテンツコードを読み取るコンテンツコード読取手段と、
表示許可情報が記録されているペーパー状表示媒体から表示許可情報を読み取る表示許可情報読取手段と、
前記コンテンツコード読取手段が読み取ったコンテンツコードに対応するコンテンツを前記コンテンツ記憶手段から取得するコンテンツ取得手段と、
前記データ放送番組の再生の有無、前記時間情報算出手段による前記時間情報及び表示許可時間読取手段による表示許可情報に基づいて、前記コンテンツ取得手段が取得したコンテンツをペーパー状表示媒体上に表示する制御手段と、を備えることを特徴とする情報提供システム。 - 前記時間情報は、前記データ放送番組の再生開始後に経過した時間であり、前記表示許可情報は、コンテンツの表示を許可するために前記データ放送番組の再生開始後に経過した一定の時間であって、
前記制御手段は、前記時間情報が前記表示許可情報を上回った場合に限り、前記コンテンツをペーパー状表示媒体に表示することを特徴とする請求項1に記載の情報提供システム。 - 前記表示許可情報は、1つのコンテンツに対して複数設定することが可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報提供システム。
- 前記番組再生手段は、
前記番組受信手段が受信した前記データ放送番組及び当該データ放送番組に対応する番組コードを記憶する番組記憶手段と、
前記番組コード読取手段が読み取った番組コードに対応するデータ放送番組を前記番組記憶手段から取得して再生する手段と、を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報提供システム。 - 前記番組再生手段は、前記番組受信手段がリアルタイムで受信しているデータ放送番組を再生することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報提供システム。
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