図1は、本発明のシステム構成の一例を示す図である。本発明の情報表示システムは、電子ペーパー2又は認証装置3に情報を表示し、又は、電子ペーパー2又は認証装置3に表示された情報を非表示にするシステムである。本発明の情報表示システムは、携帯情報端末1と電子ペーパー2と電子ペーパー2を認証する認証装置3とからなる。また、本発明の情報表示システムは、第1及び第2の位置検知手段(位置検知手段21及び位置検知手段31)と、判断処理手段(判断処理手段23又は判断処理手段33)と、情報送受信手段(情報送受信手段25、情報送受信手段35、又は情報送受信手段13)と、情報表示手段(情報表示手段22又は情報表示手段32)とを備える。第1及び第2の位置検知手段(位置検知手段21及び位置検知手段31)は、電子ペーパー2及び認証装置3に備えられ、電子ペーパー2と認証装置3とが重ねられた場合の電子ペーパー2と認証装置3との間の相対的な位置を検知する。判断処理手段(判断処理手段23又は判断処理手段33)は、電子ペーパー2又は認証装置3に備えられ、第1及び第2の位置検知手段(位置検知手段21及び位置検知手段31)によって検知された当該相対的な位置が所定の関係にあるかを判断する位置認証処理を行い、当該位置認証処理結果に基づいて、電子ペーパー2又は認証装置3に対して制御信号を送出する。情報送受信手段(情報送受信手段25、情報送受信手段35、又は情報送受信手段13)は、電子ペーパー2、認証装置3、又は携帯情報端末1に備えられ、電子ペーパー2、認証装置3、又は携帯情報端末1との間で文字情報又は画像情報を送受信する。情報表示手段(情報表示手段22又は情報表示手段32)は、電子ペーパー2又は認証装置3に備えられ、判断処理手段(判断処理手段23又は判断処理手段33)によって送出された制御信号に基づいて、電子ペーパー2上又は認証装置3上に文字情報又は画像情報を表示する。
本発明の一実施形態によれば、上記情報送受信手段(情報送受信手段25、情報送受信手段35又は情報送受信手段13)が、電子ペーパー2と認証装置3とを重ねるべき領域を示す画像である配置画像を電子ペーパー2、認証装置3、又は携帯情報端末1との間で送受信するようにしてもよい。配置画像とは、電子ペーパー2と認証装置3とを重ねるべき領域(又は両者の相対的な位置)を示す配置情報である。この場合、上記情報表示手段(情報表示手段22又は情報表示手段32)が、当該配置画像を電子ペーパー2上又は認証装置3上に表示する。また、上記判断処理手段(判断処理手段23又は判断処理手段33)が、電子ペーパー2の配置画像が表示される領域に認証装置3が重ねられた場合、又は、認証装置3の配置画像が表示される領域に電子ペーパー2が重ねられた場合、電子ペーパー2又は認証装置3に対して制御信号を送出する。すなわち、表示された配置情報に従うように、電子ペーパー2と認証装置3の相対的な位置が定められた場合に、制御信号を送出する。
携帯情報端末1は、電子ペーパー2と認証装置3以外のユーザが用いる情報処理装置であり、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話等である。携帯情報端末1は、例えば、電子ペーパー2又は認証装置3と物理的に接続されているか、又は、インターネット等のネットワーク(図1では図示を省略)を介して有線または無線で接続されている。従って、携帯情報端末1は、例えば、インターネット接続機能を持つコンピュータを備える携帯情報端末である。携帯情報端末1は、無線でインターネット等のネットワークに接続する機能を備え、かつ、持ち運び可能な、例えばノート型のパーソナルコンピュータであってもよい。
携帯情報端末1は、電子ペーパー2又は認証装置3との間で情報(文字情報や画像情報、配置情報、携帯情報端末1のユーザの属性情報等)を送受信する情報送受信手段13を備える。本発明の一実施形態によれば、情報送受信手段13が、制御選択情報を、電子ペーパー2又は認証装置3に対して送信するようにしてもよい。制御選択情報とは、後述する電子ペーパー2が備える判断処理手段23又は後述する認証装置3が備える判断処理手段33に対して、当該判断処理手段23又は判断処理手段33が後述する表示指示情報又は非表示指示情報のいずれを制御信号として送出するかを指示する情報である。また、本発明の一実施形態によれば、携帯情報端末1は、電子ペーパー2又は認証装置3とを認証(機器認証)する判断処理手段11と、携帯情報端末1が電子ペーパー2又は認証装置3に送信する情報を記憶する情報記憶手段12を備えてもよい。この場合、情報送受信手段13は、判断処理手段11による機器認証結果に基づいて、情報記憶手段12内の情報を電子ペーパー2又は認証装置3に対して送信する。判断処理手段11は、携帯情報端末1が電子ペーパー2又は認証装置3と通信可能であるかを判断するようにしてもよい。
電子ペーパー2は、文書や画像を書き換えて表示することが可能な、紙のように薄い表示媒体である。電子ペーパー2は、位置検知手段21と情報表示手段22と情報記憶手段24と情報送受信手段25とを備える。位置検知手段21は、認証装置3に重ねられた電子ペーパー2の位置を認証装置3に検知させる。情報表示手段22は、認証装置3の判断処理手段33又は後述する電子ペーパー2の判断処理手段23から送出される制御信号(表示指示情報又は非表示指示情報)に基づいて、電子ペーパー2上への文字情報又は画像情報の表示処理、又は、電子ペーパー2上に表示されている文字情報又は画像情報の非表示処理を行う。情報送受信手段25は、携帯情報端末1又は認証装置3から送信される情報(例えば、携帯情報端末1の機器ID情報、認証装置3の機器ID情報、表示指示情報、非表示指示情報、配置画像情報、制御選択情報、情報表示手段22による表示対象である文字情報や画像情報等)を受信し、受信した情報を情報記憶手段24内に記憶する。携帯情報端末1の機器ID情報とは、携帯情報端末1を一意に識別する識別情報であり、認証装置3の機器ID情報とは、認証装置3を一意に識別する識別情報である。また、情報送受信手段25は、携帯情報端末1又は認証装置3に対して情報を送信する。携帯情報端末1に対して送信される情報は、例えば電子ペーパー2の機器ID情報であり、認証装置3に対して送信される情報は、例えば、電子ペーパー2の機器ID情報、表示指示情報、非表示指示情報、配置画像情報、制御選択情報、情報表示手段32による表示対象である文字情報や画像情報等である。なお、電子ペーパー2の機器ID情報とは、電子ペーパー2を一意に識別する識別情報である。
位置検知手段21は、電子ペーパー2が認証装置3に重ねられた場合の認証装置3の位置を検知するようにしてもよい。また、表示指示情報とは、文字情報や画像情報の表示を指示する情報であり、非表示指示情報とは、文字情報や画像情報の非表示を指示する情報である。情報表示手段22は、例えば、表示指示情報に従って、有色の液体と白色微粒子が入ったマイクロカプセルに対して電圧を印加して、白色微粒子を電気泳動させて、情報を表示する。情報表示手段22は、情報記憶手段24内に記憶された情報(例えば、携帯情報端末1から送信された文字情報や画像情報)を表示する。また、情報表示手段22は、携帯情報端末1から送信された配置画像を表示するようにしてもよい。
認証装置3は、電子ペーパー2に情報を表示する際、又は、電子ペーパー2に表示された情報を非表示にする際の認証を行う。認証装置3は、位置検知手段31と判断処理手段33と情報記憶手段34と情報送受信手段35とを備える。位置検知手段31は、認証装置3上に重ねられた電子ペーパー2の位置を検知する。判断処理手段33は、位置検知手段31によって検知された電子ペーパー2の位置(電子ペーパー2と認証装置3との相対的な位置)が所定の位置であるか(電子ペーパー2と認証装置3との相対的な位置が所定の関係にあるか)を判断する位置認証処理を行い、当該位置認証処理結果に基づいて、電子ペーパー2又は認証装置3の情報表示手段32に対して制御信号(表示指示情報又は非表示指示情報)を送出する。判断処理手段33は、携帯情報端末1又は電子ペーパー2から受信した制御選択情報に基づいて、表示指示情報又は非表示指示情報を送出するようにしてもよい。判断処理手段33による位置認証処理によって、電子ペーパー2の位置が認証されれば、電子ペーパー2が認証装置3上の所定の位置に正しく配置されたこととなる。位置検知手段31は、電子ペーパー2が認証装置3に重ねられた場合の認証装置3の位置を電子ペーパー2に検知させるようにしてもよい。情報記憶手段34は、情報表示手段32によって表示される情報や、判断処理手段33が送出する表示指示情報等を記憶する。情報送受信手段35は、携帯情報端末1又は電子ペーパー2から送信される情報(例えば、電子ペーパー2の機器ID情報、携帯情報端末1のユーザの属性情報、表示指示情報、非表示指示情報、配置画像情報、制御選択情報、情報表示手段32による表示対象である文字情報や画像情報等)を受信し、情報記憶手段34内に記憶する。また、情報送受信手段35は、携帯情報端末1又は認証装置3に対して情報を送信する。携帯情報端末1に対して送信される情報は、例えば認証装置3の機器ID情報であり、電子ペーパー2に対して送信される情報は、例えば、認証装置3の機器ID情報、表示指示情報、非表示指示情報、配置画像情報、制御選択情報、情報表示手段22による表示対象である文字情報や画像情報等である。なお、本発明の一実施形態によれば、ユーザは、例えばキーボード等の入力手段(図示を省略)を用いて、判断処理手段33に対して制御選択情報を設定することができる。
電子ペーパー2が備える位置検知手段21と認証装置3が備える位置検知手段31は、例えば、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)とフォトトランジスタとからなる光センサー、RFID(Radio Frequency Identification)タグとRFIDタグリーダ等である。なお、本発明の実施の形態においては、位置検知手段21又は位置検知手段31として圧力センサーや磁気センサーを用いてもよい。
本発明の一実施形態によれば、図1に示すように、認証装置3が、電子ペーパー2を認証装置3に重ねる領域を示す画像である配置画像を認証装置3上に表示する情報表示手段32を備えてもよい。また、情報表示手段32は、電子ペーパー2の判断処理手段23又は自装置(認証装置3)内の判断処理手段33から送出された制御信号に基づいて、認証装置3上に文字情報又は画像情報を表示し、又は表示されている文字情報等を非表示にしてもよい。なお、情報表示手段32は、情報表示手段32が内蔵するメモリチップ等の記憶手段に記憶された情報を表示するようにしてもよいし、情報記憶手段34内に記憶された情報を表示するようにしてもよい。
また、認証装置3が備える判断処理手段33は、電子ペーパー2についての機器認証処理を行い、機器認証処理結果と前述した位置認証処理結果とに基づいて、電子ペーパー2又は情報表示手段32に対して制御信号を送出するようにしてもよい。また、判断処理手段33は、認証装置3内のハードウェアやソフトウェアの環境状態の認証(環境認証)処理を行い、前述した位置認証処理結果と機器認証処理結果と環境認証処理結果とに基づいて、電子ペーパー2又は情報表示手段32に対して制御信号を送出するようにしてもよい。また、判断処理手段33は、電子ペーパー2についての機器認証処理結果と、後述する電子ペーパー2の判断処理手段23が行う認証装置3についての機器認証処理結果とに基づいて、電子ペーパー2と認証装置3とが相互に機器認証されたかを判断し、上記位置認証処理結果と、電子ペーパー2と認証装置3とが相互に機器認証されたかについての判断結果とに基づいて、電子ペーパー2又は情報表示手段32に対して制御信号を送出するようにしてもよい。なお、判断処理手段33は、自装置(認証装置3)についての機器認証処理を行い、当該機器認証処理結果と前述した位置認証処理結果とに基づいて、電子ペーパー2又は情報表示手段32に対して制御信号を送出するようにしてもよい。
また、本発明の一実施形態によれば、図1に示すように、電子ペーパー2が、さらに、判断処理手段23を備えてもよい。この場合、判断処理手段23は、位置検知手段21によって検知された認証装置3の位置(電子ペーパー2と認証装置3との相対的な位置)が所定の位置であるか(電子ペーパー2と認証装置3との相対的な位置が所定の関係にあるか)を判断する位置認証処理を行い、当該位置認証処理結果に基づいて、認証装置3又は電子ペーパー2の情報表示手段22に対して制御信号(表示指示情報又は非表示指示情報)を送出する。なお、本発明の一実施形態によれば、ユーザは、例えばキーボード等の入力手段(図示を省略)を用いて、判断処理手段23に対して制御選択情報を設定することができる。判断処理手段23は、認証装置3についての機器認証処理を行い、機器認証処理結果と前述した位置認証処理結果とに基づいて、認証装置3又は情報表示手段22に対して制御信号を送出するようにしてもよい。また、判断処理手段23は、電子ペーパー2内のハードウェアやソフトウェアの環境状態の認証(環境認証)処理を行い、前述した位置認証処理結果と機器認証処理結果と環境認証処理結果とに基づいて、認証装置3又は情報表示手段22に対して制御信号を送出するようにしてもよい。また、判断処理手段23は、認証装置3についての機器認証処理結果と、認証装置3の判断処理手段33が行う電子ペーパー2についての機器認証処理結果とに基づいて、電子ペーパー2と認証装置3とが相互に機器認証されたかを判断し、上記位置認証処理結果と、電子ペーパー2と認証装置3とが相互に機器認証されたかについての判断結果とに基づいて、認証装置3又は情報表示手段22に対して制御信号を送出するようにしてもよい。なお、判断処理手段23は、自装置(電子ペーパー2)についての機器認証処理を行い、当該機器認証処理結果と前述した位置認証処理結果とに基づいて、認証装置3又は情報表示手段22に対して制御信号を送出するようにしてもよい。
また、本発明の一実施形態によれば、最終的に電子ペーパー2に表示される全ての情報を、携帯情報端末1が備える情報記憶手段12内に記憶してもよい。また、電子ペーパー2に表示される情報を、携帯情報端末1、認証装置3、又は電子ペーパー2に分散して記憶してもよい。同様に、本発明の一実施形態によれば、最終的に認証装置3に表示される全ての情報を、携帯情報端末1が備える情報記憶手段12内に記憶してもよい。また、認証装置3に表示される情報を、携帯情報端末1、認証装置3、又は電子ペーパー2に分散して記憶してもよい。
なお、図1では図示を省略するが、電子ペーパー2及び認証装置3は、それぞれ、例えば、二次電池、小型ボタン電池、太陽電池等の電力供給手段を備えてもよい。
上述した携帯情報端末1、電子ペーパー2又は認証装置3が備える各処理手段の機能は、CPUとその上で実行されるプログラムにより実現される。
図2(A)または図2(B)は、判断処理手段の機能の一例を説明する図である。ここでは、認証装置3が備える判断処理手段33の機能を例にとって説明する。電子ペーパー2が備える判断処理手段23の機能は、判断処理手段33の機能と同様であるので、説明を省略する。前述したように、判断処理手段33は、例えば、位置検知手段31による位置検知結果に基づいて、電子ペーパー2についての位置認証処理を行う。また、判断処理手段33は、例えば、電子ペーパー2から送信される機器ID情報に基づいて、電子ペーパー2の機器認証を行う。電子ペーパー2から送信される機器ID情報は、例えば、電子ペーパー2が備える判断処理手段23を実現するTCG(Trusted Computing Group)チップ内に記憶されている。また、判断処理手段33は、前述したように、例えば、認証装置3内のハードウェアやソフトウェアの環境状態の認証(環境認証)を行う。上述した機能を備える判断処理手段33は、例えば、上述したTCGチップ等によって実現される。
判断処理手段33は、例えば、図2(B)に示すように、電子ペーパー2についての位置認証処理及び機器認証処理を行う他、携帯情報端末1から送信された情報(例えば、携帯情報端末1のユーザの属性情報等)に基づいて、携帯情報端末1のユーザについての本人認証処理を行い、当該本人認証処理結果に基づいて、情報表示手段32に対して制御信号を送出するようにしてもよい。なお、本発明の一実施形態によれば、判断処理手段33は、携帯情報端末1のユーザについての本人認証結果に基づいて、携帯情報端末1に対して、携帯情報端末1内に記憶されている情報を復号するためのキーを送信するようにしてもよい。
図3は、電子ペーパーへの情報の表示処理の概要を説明する図である。例えば、電子ペーパー2に、文字情報や画像情報等が表示されていない状態を想定する。携帯情報端末1は、認証装置3に対して情報(例えば、文字情報や画像情報、配置画像の情報、制御選択情報等)を送信する。認証装置3は、図3中に示すように、配置画像30を表示する。ユーザが電子ペーパー2を認証装置3上に表示された配置画像30の上に正しく重ねると、電子ペーパー2に文字情報や画像情報等が表示される。
図4は、電子ペーパーへの情報の非表示処理の概要を説明する図である。電子ペーパー2に、文字情報や画像情報等が表示されている状態を想定する。携帯情報端末1は、認証装置3に対して情報(例えば、配置画像の情報、制御選択情報等)を送信する。認証装置3は、図4中に示すように、例えば携帯情報端末1から送信された配置画像30を表示する。ユーザが電子ペーパー2を認証装置3に表示された配置画像30の上に正しく重ねると、電子ペーパー2に表示されていた文字情報や画像情報等が非表示になる。
図5は、本発明の一実施形態による情報表示システムのデータ処理の一例を示す図である。携帯情報端末1の情報送受信手段13が、認証装置3の情報送受信手段35に対して情報(例えば、文字情報や画像情報、配置画像の情報、制御選択情報)を送信する。認証装置3において、携帯情報端末1から受信した情報は、情報記憶手段34に記憶される。また、認証装置3の情報送受信手段35が、電子ペーパー2の情報送受信手段25から情報(例えば、電子ペーパー2の機器ID情報、表示指示情報、非表示指示情報等)を受信する。電子ペーパー2から受信した情報は、情報記憶手段34に記憶される。例えば、情報表示手段32が、携帯情報端末1から送信された配置画像の情報に基づいて配置画像を表示する。また、認証装置3の判断処理手段33が、位置検知手段31による位置検知結果に基づいて位置認証処理を行う。また、判断処理手段33が、例えば、情報記憶手段34内に記憶された、電子ペーパー2の機器ID情報に基づいて、電子ペーパー2についての機器認証を行う。そして、判断処理手段33は、上記の位置認証処理結果と電子ペーパー2についての機器認証処理結果と、自装置(認証装置3)についての環境認証処理結果とに基づいて、情報表示手段32に対して制御信号を送出する。判断処理手段33が情報表示手段32に対して送出する制御信号は、電子ペーパー2から受信した表示指示情報又は非表示指示情報であってもよい。電子ペーパー2におけるデータ処理は、上述した認証装置3におけるデータ処理と同様であるので、説明を省略する。
図6は、本発明の一実施形態を示す図である。例えば、電子ペーパー2に、文字情報や画像情報等が表示されていない状態を想定する。携帯情報端末1と同様の構成を備える携帯情報端末1’が、ネットワーク4を介して携帯情報端末1に対して情報(文字情報や画像情報、配置画像の情報等)を送信する。携帯情報端末1’は制御選択情報を携帯情報端末1に対して送信するようにしてもよい。制御選択情報は、認証装置3が備える判断処理手段33(図示を省略)に対して、判断処理手段33が表示指示情報又は非表示指示情報のいずれを制御信号として情報表示手段32(図示を省略)に対して送出するかを指示する情報である。携帯情報端末1は、携帯情報端末1’から送信された情報を認証装置3に対して送信する。認証装置3は、図6中に示すように、配置画像30を表示する。ユーザが電子ペーパー2を認証装置3上に表示された配置画像30の上に正しく重ねると、電子ペーパー2に文字情報や画像情報等が表示される。
図7は、携帯情報端末の動作処理例を説明する図である。例えば、図6に示す携帯情報端末1が、携帯情報端末1’から制御選択情報を受信する(ステップS1)。ステップS1においては、携帯情報端末1は、さらに、文字情報や画像情報を受信する。次に、携帯情報端末1は、認証装置3と通信可能かを判断する(ステップS2)。携帯情報端末1が認証装置3と通信可能でないと判断した場合はステップS1に戻る。携帯情報端末1が認証装置3と通信可能であると判断した場合は、携帯情報端末1は、認証装置3に対して制御選択情報を送信する(ステップS3)。ステップS3においては、携帯情報端末1は、さらに、認証装置3に対して文字情報や画像情報を送信する。
図8は、認証装置の動作処理例を説明する図である。認証装置3は、携帯情報端末1から制御選択情報を受信したかを判断する(ステップS11)。認証装置3が携帯情報端末1から制御選択情報を受信していないと判断した場合は、ステップS1に戻る。認証装置3が携帯情報端末1から制御選択情報を受信したと判断した場合は、認証装置3は、配置画像30を表示する(ステップS12)。配置画像30が表示されると、電子ペーパー2の操作者によって、電子ペーパー2が認証装置3に重ねられる。認証装置3は、位置認証処理を実行し(ステップS13)、電子ペーパー2の重ね合わせを所定の位置で検知したかを判断する(ステップS14)。認証装置3が電子ペーパー2の重ね合わせを所定の位置で検知していないと判断した場合は、一定時間待機した後(ステップS16)、ステップS13に戻る。認証装置3が電子ペーパー2の重ね合わせを所定の位置で検知したと判断した場合は、認証装置3は、電子ペーパー2に表示指示情報を送信する(ステップS15)。
図9は、電子ペーパーの動作処理例を説明する図である。電子ペーパー2は、認証装置から表示指示情報を受信したかを判断する(ステップS21)。電子ペーパー2が、認証装置3から表示指示情報を受信していないと判断した場合は、ステップS21に戻る。電子ペーパー2が、認証装置3から表示指示情報を受信したと判断した場合は、電子ペーパー2は、認証装置3の位置が所定の位置かを判断する(ステップS22)。すなわち、電子ペーパー2が、認証装置3についての位置認証処理を行う。電子ペーパー2が、認証装置3の位置が所定の位置でないと判断した場合はステップS21に戻る。電子ペーパー2が、認証装置3の位置が所定の位置であると判断した場合は、電子ペーパー2は、情報(文字情報や画像情報)を表示する(ステップS23)。
図10は、携帯情報端末の構造の一例を示す図である。例えば、携帯情報端末1として携帯電話を例にとって説明する。携帯電話1内の判断処理手段11は、TCGチップ201を備え、前述したように、電子ペーパー2又は認証装置3についての機器認証処理を行う。情報記憶手段12は、例えば、ICメモリ、SD(Secure Degital)カード、フラッシュメモリ、小型ハードディスク(HD)等からなる。情報送受信手段13は、例えば、電子メールの送受信機能、無線LAN通信機能、赤外線通信機能、Bluetooth機能等を備える。
図11は、電子ペーパーの構造の一例を示す図である。図11に示すように、電子ペーパー2は、表面2−1、中面第一層2−2、中面第二層2−3、裏面2−4という層構造を有する。電子ペーパー2の表面2−1には、情報表示手段22が設けられる。中面第一層2−2には、無線LANカード200等を備える情報送受信手段25、TCGチップ201等を備える判断処理手段23、情報記憶手段24、電力供給手段26が設けられる。なお、電力供給手段26は、例えば、二次電池、小型ボタン電池、太陽電池、電磁誘導による電力発生コイル等である。中面第二層2−3には、例えばパッシブ型のRFIDタグ等の位置検知手段21が設けられる。なお、裏面2−4はカバーとして機能する。
図12は、認証装置の構造の一例を示す図である。図12に示すように、認証装置3は、表面3−1、中面第一層3−2、中面第二層3−3、裏面3−4という層構造を有する。認証装置3の表面3−1には、情報表示手段32が設けられる。中面第一層には、位置検知手段31と電磁誘導コイル202とが設けられる。位置検知手段31は、例えば、RFIDタグリーダである。当該RFIDタグリーダは、例えば、図11に示す電子ペーパー2の中面第二層2−3に設けられるパッシブ型のRFIDタグ等の位置検知手段21の識別情報を読み取る。電磁誘導コイル202は、例えば認証装置3が電磁誘導によって電子ペーパー2に電力を供給する場合に設置される。中面第二層3−3には、無線LANカード200等を備える情報送受信手段35、TCGチップ201等を備える判断処理手段33、情報記憶手段34、電力供給手段36が設置される。電力供給手段36は、例えば、二次電池、小型ボタン電池、太陽電池、電磁誘導による電力発生コイル等である。なお、裏面3−4はカバーとして機能する。
図13(A)及び図13(B)は、携帯情報端末、電子ペーパー及び認証装置の断面の一例を示す図である。図13(A)に示す電子ぺーパー2の位置検知手段21は、パッシブ型のRFIDタグである。また、認証装置3の位置検知手段31は、RFIDタグリーダである。図13(A)及び図13(B)は、電子ペーパー2が認証装置3上に重ねられた例を示す。図13(A)に示す携帯情報端末1の情報送受信手段13が、認証装置3に対して情報(文字情報や画像情報、配置画像の情報等)を送信する。また、図13(A)に示すRFIDタグリーダ(位置検知手段)31が、起電電波を位置検知手段(RFIDタグ)21に対して発信する。RFIDタグリーダ31から当該起電電波を受けたRFIDタグ21が、RFIDタグ21の識別情報(例えば、ID番号)を含む信号電波をRFIDタグリーダ31に対して返し、RFIDタグリーダ31がRFIDタグ21のID番号を読み取る。
例えば、図14に示すように、ID番号がA1のRFIDタグ21−1、ID番号がA2のRFIDタグ21−2、ID番号がA3のRFIDタグ21−3という3個のRFIDタグ21を備える電子ペーパー2が、48個のRFIDタグリーダ31を備える認証装置3上に重ねられる。電子ペーパー2は、認証装置3上において、図14中の矢印の先に示すような位置に配置される。図14中、認証装置3内のRFIDタグリーダ31内に記述された番号は、RFIDタグリーダ31の識別番号である。図14に示すように、ID番号がA1のRFIDタグ21−1は識別番号が14のRFIDタグリーダ31上に配置され、ID番号がA2のRFIDタグ21−2は識別番号が20のRFIDタグリーダ31上に配置され、ID番号がA3のRFIDタグ21−3は識別番号が15のRFIDタグリーダ31上に配置されている。従って、例えば、識別番号が14のRFIDタグリーダ31はA1というID番号を読み取り、識別番号が15のRFIDタグリーダ31はA3というID番号を読み取り、識別番号20のRFIDタグリーダ31はA2というID番号を読み取る。
図13(A)に戻って、認証装置3内のTCGチップ201が、各RFIDタグリーダ31が読み取ったID番号が、予め設定されたID番号であって、電子ペーパー2が正しく認証装置3の配置画像上に重ねられた場合に各RFIDタグリーダ31が読み取るべきRFIDタグ21のID番号と合致するかを判断する。各RFIDタグリーダ31が読み取ったID番号が、上記の予め設定されたID番号と合致する場合は、TCGチップ201は、電子ペーパー2の位置を認証する。なお、本発明の一実施形態によれば、図13(A)において、電子ペーパー2が位置検知手段21としてRFIDタグリーダを備え、認証装置3が位置検知手段31としてRFIDタグを備えてもよい。
図13(B)に示す電子ぺーパー2は、位置検知手段21としてLEDを備え、認証装置3は、位置検知手段31として光センサーを備える。図13(B)に示すLED(位置検知手段)21が発光すると、光センサー(位置検知手段)31がLED21から発せられた光信号を検知する。認証装置3内のTCGチップ201が、光信号を検知した光センサー31が、予め設定された光センサーであって、電子ペーパー2が正しく認証装置3の配置画像上に重ねられた場合に光信号を検知すべき光センサー31と合致するかを判断する。光信号を検知した光センサー31が、上記の予め設定された光センサーと合致する場合は、TCGチップ201は、電子ペーパー2の位置を認証する。
図15(A)及び図15(B)、図16(A)〜図16(C)、図17(A)及び図17(B)は、本発明の一実施形態による位置検知処理の一例を説明する図である。図15(A)に示すように、電子ペーパー2の中面第二層2−3には、LED21が設けられている。なお、中面第二層2−3は、辺aa’が表面2−1の辺dd’と重なり、辺bb’が表面2−1の辺cc’と重なるように、表面2−1の背後に設けられる。また、図15(B)に示す認証装置3には、例えば光センサー31(図示を省略)が設けられている。図15(A)に示される電子ペーパー2の表面2−1を図15(B)に示す認証装置3上に表示された配置画像30上に重ねると、電子ペーパー2は、図16(A)に示すように認証装置3の上に重なる。図16(B)は、図16(A)に示される電子ペーパー2と認証装置3との重なり状態を、電子ペーパー2の下に隠れた認証装置3の光センサー31が透けて見える形式で示す図である。図16(B)に示す状態で電子ペーパー2が上に重なっている認証装置3においては、例えば、図15(A)に示す電子ペーパー2の中面第二層2−3に設けられたLED21に近接する光センサー31がLED21からの光信号を検知する。図16(C)は、図16(B)に示すような状態で電子ペーパー2が上に重なっている認証装置3を示す図である。図16(C)中の、黒く塗りつぶした部分に示す光センサー31は、LED21からの光信号を検知せず、斜線部に示す光センサー31だけがLED21からの光信号を検知する。認証装置3の判断処理手段33(図示を省略)は、光信号を検知した光センサー31が、予め設定された光センサーであって、電子ペーパー2が正しく認証装置3の配置画像30上に重ねられた場合に光信号を検知すべき光センサーと合致するかを判断する。光信号を検知した光センサー31が上記の予め設定された光センサーと合致する場合は、判断処理手段33は、電子ペーパー2の位置を認証する。
本発明の一実施例によれば、図15(A)に示す電子ペーパー2の中面第二層2−3にRFIDタグ21が設けられ、図15(B)に示す認証装置3にRFIDタグリーダ31(図示を省略)が設けられる。電子ペーパー2を認証装置3の上に重ねると、例えば図17(A)に示すような重なり状態となる。従って、電子ペーパー2の中面第二層2−3(図15(A)参照)に設けられたRFIDタグ21に近接するRFIDタグリーダ31が、RFIDタグ21のID番号を読み取る。例えば、図17(A)に示すような状態で電子ペーパー2が上に重なっている認証装置3を示す図である図17(B)中の、黒く塗りつぶした部分に示すRFIDタグリーダ31が、RFIDタグ21のID番号を読み取る。認証装置3は、RFIDタグ21のID番号を読み取ったRFIDタグリーダ31が、予め設定されたRFIDタグリーダであって、電子ペーパー2が正しく認証装置3の配置画像30上に重ねられた場合にRFIDタグ21のID番号を読み取るべきRFIDタグリーダと合致するかを判断する。RFIDタグ21のID番号を読み取ったRFIDタグリーダ31が、上記の予め設定されたRFIDタグリーダと合致する場合は、判断処理手段33は、電子ペーパー2の位置を認証する。
図18(A)〜図18(D)、図19(A)〜図19(D)は、電子ペーパーの操作例を説明する図である。図18(B)に示すように、認証装置3上に長方形の配置画像30が表示されると、例えば、ユーザは、図18(A)に示す電子ペーパー2を図18(B)に示す認証装置3の方向に移動させて、電子ペーパー2の辺が認証装置3上に表示された配置画像30の輪郭線に合うように、電子ペーパー2を当該認証装置3上に重ねる。その結果、電子ペーパー2と認証装置3とは、図18(C)に示すような重なり状態となる。図18(C)に示すような重なり状態では、電子ペーパー2が備えるRFIDタグ21と認証装置3が備えるRFIDタグリーダ31とは、図18(D)に示すような位置関係となる。
また、認証装置3上に、図19(B)に示すような配置画像30が表示されると、例えば、ユーザは、図19(A)に示す電子ペーパー2を、電子ペーパー2の辺が配置画像30の輪郭線に合うように斜めに傾けて、認証装置3上に重ねる。その結果、電子ペーパー2と認証装置3とは、図19(C)に示すような重なり状態となる。図19(C)に示すような重なり状態では、電子ペーパー2が備えるRFIDタグ21と認証装置3が備えるRFIDタグリーダ31とは、図19(D)に示すような位置関係となる。
図20(A)〜図20(C)は、電子ペーパーへの位置検知手段(例えば、RFIDタグやLED)の配置例を示す図である。本発明の一実施形態では、例えば電子ペーパー2に、様々な数の位置検知手段21を様々な並びで配置する。なお、図示は省略するが、例えば、認証装置3に、様々な数の位置検知手段(例えば、RFIDタグリーダや光センサー)31を様々な並びで配置するようにしてもよい。
図21は、電子ペーパーと認証装置の重ね合わせの例を示す図である。電子ペーパー2が位置検知手段21としてRFIDタグを備え、認証装置3が位置検知手段31としてRFIDタグリーダを備える場合を例にとって説明する。図21の左上の図と右上の図は、電子ペーパー2を認証装置3上に重ねたときの重なり状態を示している。図21の左上の図に示すように、認証装置3には、RFIDタグリーダ31が、認証装置3の各辺に対して平行に並ぶように配置されているとする。例えば、予め、図21の左上の図の中の点線で囲った3個のRFIDタグリーダ31が電子ペーパー2が備えるRFIDタグ21のID番号を読み取った場合に、認証装置3が表示指示情報を電子ペーパー2に対して送出するように設定しておく。
ここで、図21の左下の図中に示すような並びでRFIDタグ21が配置された電子ペーパー2を、図21の左上の図に示す認証装置3に重ねる場合、当該電子ペーパー2の側面と認証装置3の側面とが平行になるように重ねなければならない。電子ペーパー2の側面と認証装置3の側面とが平行になるように重ねられない場合、図21の左上の図の中の点線で囲った3個のRFIDタグリーダ31が電子ペーパー2が備えるRFIDタグ21のID番号を読み取らず、電子ペーパー2に情報が表示されない。
また、図21の右下の図中に示すような並びでRFIDタグ21が配置された電子ペーパー2を、図21の左上の図に示す認証装置3に重ねる場合、当該電子ペーパー2の側面を認証装置3の側面に対して斜めに傾けて重ねなければならない。電子ペーパー2の側面が認証装置3の側面に対して斜めに傾けて重ねられない場合、図21の左上の図の中の点線で囲った3個のRFIDタグリーダ31が電子ペーパー2が備えるRFIDタグ21のID番号を読み取らず、電子ペーパー2に情報が表示されない。
また、本発明の一実施形態によれば、例えば、図21の右上の図に示すように、認証装置3に、RFIDタグリーダ31が、認証装置3の各辺と所定の角度を成す並びで配置されている。また、例えば、予め、図21の右上の図の中の点線で囲った3個のRFIDタグリーダ31が電子ペーパー2が備えるRFIDタグ21のID番号を読み取った場合に、認証装置3が表示指示情報を電子ペーパー2に対して送出するように設定しておく。
ここで、図21の右下の図中に示すような並びでRFIDタグ21が配置された電子ペーパー2を、図21の右上の図に示す認証装置3に重ねる場合、当該電子ペーパー2の側面と認証装置3の側面とが平行になるように重ねなければならない。電子ペーパー2の側面と認証装置3の側面とが平行になるように重ねられない場合、図21の右上の図の中の点線で囲った3個のRFIDタグリーダ31が電子ペーパー2が備えるRFIDタグ21のID番号を読み取らず、電子ペーパー2に情報が表示されない。
また、図21の左下の図中に示すような並びでRFIDタグ21が配置された電子ペーパー2を、図21の右上の図に示す認証装置3に重ねる場合、当該電子ペーパー2の側面を認証装置3の側面に対して斜めに傾けて重ねなければならない。電子ペーパー2の側面が認証装置3の側面に対して斜めに傾けて重ねられない場合、図21の右上の図の中の点線で囲った3個のRFIDタグリーダ31が電子ペーパー2が備えるRFIDタグ21のID番号を読み取らず、電子ペーパー2に情報が表示されない。
本発明の他の実施の形態について、図22を参照して説明する。会社100において、資料作成者(図示を省略)が、コンピュータ10を用いて資料を作成し、作成した資料のデータを電子ペーパー2に書き込む。資料作成者は、コンピュータ10からネットワーク4を介してサテライトオフィス101内の携帯電話1に対して、制御選択情報を送信する。この場合において、上記制御選択情報は、例えば、サテライトオフィス101内の認証装置3が備える判断処理手段33(図22においては図示を省略)に対して、判断処理手段33が表示指示情報を制御信号として送出することを指示する情報である。携帯電話1は、受信した当該制御選択情報をサテライトオフィス101内の認証装置3に送信する。
また、資料作成者は、書き込まれた資料のデータが表示されている電子ペーパー2と認証装置3とを重ねて、電子ペーパー2上において、資料のデータを非表示状態にする。この後、資料作成者は、当該電子ペーパー2を会社100から持ち出して、サテライトオフィス101内に持ち込む。サテライトオフィス101において、資料作成者が、当該持ち込んだ電子ペーパー2を認証装置3上に表示された配置画像30の上に正しく重ねると、認証装置3は、携帯電話1から送信された制御選択情報に基づいて、当該電子ペーパー2上に資料のデータを表示させる。図22に示す本発明の実施の形態によれば、例えば、秘密情報が含まれている資料を会社から持ち出す際のセキュリティを確保することができる。
本発明の他の実施の形態について、図23を参照して説明する。本実施の形態では、携帯情報端末1として携帯電話を用いる。自宅112にいるユーザ300が、携帯電話1を用いて、チケット販売会社111からチケット情報を取得する。チケット情報は携帯電話1内の情報記憶手段12(図23においては図示を省略)内に記憶される。チケット情報は、例えば、主催社110が主催するコンサートのチケットNo、コンサート名、コンサートの開催日時、コンサートの開催場所、当該チケットの購入者No等である。
チケット情報を取得したユーザ300は、携帯電話1を持ってコンサート会場113に出掛ける。コンサート会場113において、ユーザ300は、携帯電話1を操作して、コンサート会場113内の認証装置3に対してチケット情報を送信する。認証装置3は、携帯電話1から受信したチケット情報に基づいて、ユーザ300についての本人認証処理を行う。認証装置3は、ユーザ300を認証許可すると、携帯電話1に対して復号キーを送信する。また、ユーザ300は、コンサート会場113への入場が許可される。なお、復号キーは、後述するビデオ情報を復号するためのキーである。コンサート会場113では、コンサートが実施される。当該コンサート内容はビデオ編集され、コンテンツ配信会社114、広告代理店115に送信される。
ユーザ300は、コンサート会場113内において、コンサートのビデオ情報が登録されていない電子ペーパー2を配布され、自宅112に戻る。次に、コンテンツ配信会社114が自宅112内の携帯電話1に対してビデオ情報を配信する。ビデオ情報とは、例えば、コンサート内容を編集したビデオ情報と、広告代理店115によって作成されたCM(Commercial)の情報である。例えば、当該ビデオ情報は暗号化されている。
携帯電話1は、ユーザ300の操作に従って、例えば、認証装置3から送信された復号キーを用いて、コンテンツ配信会社114から配信されたビデオ情報を復号し、復号したビデオ情報を認証装置3に対して送信する。ユーザ300が、電子ペーパー2を認証装置3上の正しい位置に重ねると、認証装置3は、ビデオ情報を電子ペーパー2上に表示させる。この結果、ユーザ300は、電子ペーパー2上に表示されたビデオ情報を参照することができるようになる。
本発明の他の実施の形態について、図24(A)及び図24(B)を参照して説明する。図24(A)及び図24(B)に示す実施の形態では、認証装置3をコンサート(ライブ)の会員証として用い、電子ペーパー2を当該コンサート(ライブ)のチケットとして用いる。図24(B)に示す携帯電話(携帯情報端末)1が当該コンサートのコンテンツをコンテンツ配信会社(図示を省略)から受信し、受信したコンテンツを認証装置(会員証)3に送信する例を示す。
会員証(認証装置)3が携帯電話1からコンテンツを受信する前は、会員証3には、図24(A)に示すように、会員番号及び当該会員証3の有効期限の情報が表示されている。会員証3が携帯電話1から当該コンサートのコンテンツを受信すると、認証装置3は、例えば、図24(B)に示すように、当該会員証3上に当該コンサートのライブスケジュール(開催日)を示す画像であるスケジュール画像301を表示する。各スケジュール画像301は、当該会員証3の有効期限内に開催されるコンサートのライブスケジュールを示している。図24(B)に示す例では、当該コンサートは、例えば、10月2日、10月10日、12月23日、12月31日という4つの日付において開催されることがわかる。各スケジュール画像301の左隅に描写された三角形の画像は、配置画像30である。各配置画像30は、当該コンサートの各開催日について、携帯電話1のユーザがコンサートのコンテンツを購入済みか否か、また、当該コンテンツが未発売かによって、その表示形式が異なる。例えば、網かけが施された配置画像30は、当該配置画像30に係る開催日(図24(B)では10月2日)について、当該コンテンツが購入済みであることを示している。また、黒く塗りつぶされた配置画像30は、当該配置画像30が左隅に描写されたスケジュール画像301が示す開催日(図24(B)では10月10日)について、当該コンテンツが未購入であることを示している。また、斜線が引かれた配置画像30は、当該配置画像30が左隅に描写されたスケジュール画像301が示す開催日(図24(B)では12月23日及び12月31日)について、当該コンテンツが未発売であることを示している。
図24(B)に示すチケット(電子ペーパー)2は、10月10日という当該コンサートの開催日に対応するチケットである。チケット2は、ユーザがチケット2の左上の隅に表示された三角形の画像を、会員証3における、10月10日という当該コンサートの開催日を示すスケジュール画像301上に描写された配置画像30に重ねると、コンサート名「第A回BBライブ」のコンテンツを参照できるようになることを示す情報を表示する。ユーザが、図24(B)に示すチケット2の左上の隅に表示された三角形の画像を、会員証3に表示された、10月10日という当該コンサートの開催日を示すスケジュール画像301上に描写された配置画像30に正しく重ねると、当該開催日に開催されるコンサートのコンテンツがチケット2上に表示される。
図24(A)及び図24(B)に示す実施の形態によれば、ユーザが、例えば、チケット2に表示された三角形の画像を、当該三角形の画像と同じ表示形式(例えば、黒く塗りつぶされた表示形式)で会員証3上に表示された配置画像30の上に重ねることによって、当該チケット2に対応するコンサートのチケットを参照することができる。その結果、セキュリティを確保しつつ、ユーザが簡便な操作で当該チケット2に対応するコンサートのコンテンツを参照することができるようになる。
この本発明を実現するプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体、例えば半導体メモリ、ハードディスク、CD−ROM、DVD等に格納することができ、これらの記録媒体に記録して提供され、又は、通信インタフェースを介してネットワークを利用した送受信により提供される。