JP4854471B2 - ラグ端子及び回路基板並びに電子モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、外部機器や導電性を有する筐体と螺合して電気的導通を行うラグ端子、及びこのラグ端子が取り付けられる回路基板並びに電子モジュールに関する。
回路基板を他の機器などにネジ止めし、このネジ止めによって回路基板を他の機器との電気的接続を図るという固定方法がよく知られている。このような固定方法において、回路基板のネジ穴に、孔部を有する所定の形状の端子を、互いの穴が一致するように合わせて半田付けし、それぞれの穴に挿通されたネジを用いて導通対象となる部材に螺合するためのラグ端子と呼ばれるものが知られている。(例えば特許文献1)
特許文献1に示されるラグ端子は、図14に示されるように金属板からなり、ネジを貫通させるための開口が設けられたネジ座部と、このネジ座部から延出され先端に溶融したクリーム半田を受け入れるための先端凹部が延出方向に沿った凹みとして設けられた第1延出部と、該第1延出部と平行状にネジ座部から延出され、第1延出部を間に置いて対置される2本の第2延出部とを備えている。そして第2延出部にはくびれが設けられている。
当該ラグ端子は、クリーム半田が塗布されたランドパターンが施された基板上に、前記延出部の先端部が重なるように配置される。その状態でリフロー炉を通過することにより延出部の先端部とランドパターンが溶融したクリーム半田によって図14の斜線部に示すように固着され、当該ラグ端子と基板との間で電気的接続がしっかりとなされるようになる。
前記第一延出部と前記第二延出部には凹部が設けられている。リフロー炉内において、この凹部に溶融したクリーム半田が侵入することにより、クリーム半田と当該ラグ端子の癒着が、凹部の無いときに比べてより一層強まり、よって当該ラグ端子と前記基板との固着もより一層強められる。
このような特許文献1に示されるラグ端子は、プリント基板上のランドパターンに、第1延出部、第2延出部がそれぞれ半田付けされて取り付けられ、回路基板のラグ端子側からラグ端子の開口にネジを挿通し、固定対象となる部材に螺合される。そして、第1延出部先端と第2延出部先端の半田付けにより、螺合時のネジの締付トルクにより生じるラグ端子の回転半径方向への力に抗し、螺合時にもラグ端子を回路基板からずれさせないような構造になっている。
特開2005−339964号公報
このようなラグ端子は、電子モジュール内の回路基板の製造ライン上において自動装着装置により装着される。特許文献1に示すラグ端子の場合、リフロー炉を用いた半田付けが施されるが、クリーム半田を塗布した回路基板の装着面に対して、クリーム半田の表面張力のみを用いてほぼ平面で載置され、その後リフロー炉を経過するまでの間、表面張力のみにより姿勢が維持されることとなるので、振動や風などの外的要因による位置ずれを生じやすいという問題があった。
さらに先行技術特開2005−339964では、半田付けする箇所としてネジ座部から伸ばした脚部を3つ設け、これらの先端をそれぞれ半田付けしている。
しかしながら、ネジ座部にネジを強く締め付けてゆくと、ネジの頭部がネジ座部に接触し、ラグ端子自身が回転しようとしてしまう。このときに、脚部は3つに分かれており、それぞれの断面係数が小さい為に脚部がねじれ、または断裂してしまうという虞があった。
本発明の目的は、半田付け強度を十分に確保しつつも、ラグ端子自身のねじれや断裂に対する耐性が大きく、なお且つ位置決めが容易に行えるラグ端子、及びこのラグ端子を用いた回路基板並びに電子モジュールを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、ネジ穴を有して平板により構成されるネジ座部と、前記ネジ座部から第1の仮想線方向に延在される延長部と、を備え、前記延長部は、前記ネジ穴の中心点を中心とする円弧の形状をした周縁部を有する孔部を有し、前記ネジ座部は、当該ネジ座部の厚み方向に突出する爪部を有する、ことを特徴とする。
また、前記延長部は、前記第1の仮想線方向に対して垂直な方向に在る端部間に渡って前記ネジ穴の中心点を中心とする円弧を途切れることなく描くことが可能な領域を有することを特徴とする。
また、前記孔部の周縁は、波形状に形成されている、ことを特徴とする。
さらに、前記孔部は、ネジ穴の中心点を中心とした円周方向に沿って形成されている、ことを特徴とする。
また、前記延長部の周縁の少なくとも一部は、直線で形成されている、ことを特徴とする。
また、前記爪部は、前記ネジ座部を折り曲げて形成され、前記爪部の折り曲げ面が前記爪部から前記ネジ穴の中心点を結ぶ直線に対して直交するように設けられている、ことを特徴とする。
さらに、前記爪部は、前記延長部を挟んだ対称位置に一対形成されている、ことを特徴とする。
また、前記一対の爪部は、一方の爪部から前記ネジ穴の中心点に結ばれる直線と、他方の爪部から前記ネジ穴の中心点に結ばれる直線とが、前記中心点にて直交する関係の位置に配されている、ことを特徴とする。
また、前記一対の爪部は、前記第1の仮想線方向に直交し且つ前記ネジ穴の中心点を通る第2の仮想線よりも前記延長部側に配されている、ことを特徴とする。
本発明の第2の観点においては、開口を有すると共に回路パターンが形成される基板と、前記開口に対して重ねあわされるネジ穴を有して平板により構成されるネジ座部と、当該ネジ座部から第1の仮想線方向に延在する延長部と、を有するラグ端子と、を備え、前記ラグ端子は、前記延長部に設けられる、前記ネジ穴の中心点を中心とする円弧の形状をした周縁部を有する孔部と、前記ネジ座部から当該ネジ座部の厚み方向に突出する爪部と、を有し、前記基板は、前記爪部が挿入される基板穴部と、前記回路パターンに接続されるとともに前記延長部の一部が孔部半田付けされるランドパターンと、を有する、ことを特徴とする。
また、前記基板穴部は、スルーホールにより前記ランドパターンと電気的に接続されている、ことを特徴とする。
本発明の第3の観点においては、開口を有すると共に少なくともグランドラインを含む複数の回路パターンが形成され、前記回路パターンに半田付けされて電子部品が実装される基板と、前記開口に対して重ねあわされるネジ穴を有する平板により構成されるネジ座部と、当該ネジ座部から第1の仮想線方向に延在する延長部と、を有するラグ端子と、を備え、前記ラグ端子は、前記延長部に設けられる、前記ネジ穴の中心点を中心とする円弧の形状をした周縁部を有する孔部と、前記ネジ座部から当該ネジ座部の厚み方向に突出する爪部と、を有し、前記基板は、前記爪部の挿入される基板穴部と、前記グランドラインに接続されるとともに前記延長部の一部が半田付けされるランドパターンと、を有し、前記ネジ座部および前記開口を外部アース体にネジにより共締めすることで、前記電子部品のグランドラインをアースする、ことを特徴とする。

さらに、前記基板穴部は、スルーホールにより前記グランドラインと電気的に接続されている、ことを特徴とする。
本発明によれば、半田付け強度を十分に確保しつつも、ラグ端子自身のねじれや断裂に対する耐性が大きく、なお且つ位置決めが容易に行えるラグ端子、及びこのラグ端子を用いた回路基板並びに電子モジュールを実現することが出来る。
図1は、本発明の実施形態に係るラグ端子を実装する電子モジュールの一例として、通信モジュール500を示す斜視図である。通信モジュール500は、例えば電波を利用した無線通信を行うために、携帯電話機や自動車に組み込まれるものである。
通信モジュール500は、基板501と、基板501に配置された種々の電子部品502と、通信モジュール500に信号を入力又は通信モジュール500から信号を出力するためのコネクタ503及び端子504と、アンテナ素子が接続されるアンテナ用端子505とを備えている。
基板501は、例えば硬質の樹脂をベースとしたプリント配線基板により構成されており、紙面手前側の第1の実装面501aと、紙面奥手側の第2の実装面501bとを有しており、それぞれの間には回路パターンが形成されて互いに絶縁されている複数の層を含んで構成されている。そして、互いのパターンがスルーホールを用いて連絡・導通されている。また、基板501は、例えば矩形に形成されており、4隅には開口部511が開口している。
電子部品502は、例えばIC、キャパシタ、コンバータ、抵抗体である。電子部品502は基板501の第1の実装面501a及び第2の実装面501bに複数設けられ、基板501の多数の回路パターンにより互いに接続されて電子回路512を形成している。
電子回路512は、高周波回路を含んでおり、電波を利用した無線通信を行うために、音声データ、画像データ等の各種データに対応する信号の変調及び復調を行う。例えば、電子回路512は、コネクタ503から入力された信号を変調してアンテナ用端子505に出力したり、アンテナ用端子505から入力された信号を復調してコネクタ503へ出力したりする。
コネクタ503は、通信モジュール500が携帯電話機や自動車等に実装されたときに、他の電子モジュールと接続され、通信モジュール500と、他の電子モジュールとの間の信号の入出力を仲介するものである。コネクタ503は、他の電子モジュールに設けられた対となる不図示のコネクタと互いに嵌合することにより、当該対となるコネクタと電気的に接続されて、信号導通可能となる。コネクタ503は、例えば基板501の第1の実装面501aにおいて、他のコネクタと嵌合する方向が第1の実装面501aの向く方向になるように配置されている。
アンテナ用端子505は、通信モジュール500が最終的な製品に組み込まれたときに、不図示の通信モジュール500外部のアンテナ素子と接続されるものである。アンテナ用端子505は、基板501の電子回路512とアンテナ素子との間の信号の入出力(送信信号・受信信号)を、公衆通信網に接続される基地局との間で仲介する。
開口部511は、通信モジュール500の基板501の四隅にそれぞれ穿設されており、基板501を携帯電話機や自動車に組み込む際に、携帯電話機等の筐体等に設けられたボスや筐体等に締結されるネジなどが挿通されるものである。また、開口部511は、基板501を携帯電話機等の筐体に組み込む際に利用される位置決め孔でもある。そして、その近傍には基板穴部506が開口部511一つにつき二つずつ設けられている。なお、後の説明において、それぞれ個別に説明を要する場合は506a・506bという。また、開口部511および二つの基板穴部506の設けられる箇所の第2の実装面501b側には、それぞれ開口部511とほぼ同径のネジ穴101が形成されたラグ端子100が取り付けられている(図1では基板501左上隅に破線により一つのみ示す)。さらに基板501の第2の実装面501b側には開口部511および二つの基板穴部506の近傍にランドパターン507(図5参照)が設けられており、基板501の回路パターンのうちの基準電位を扱うグランドパターンに接続されている。二つの基板穴部506についてもそれぞれスルーホールを用いてグランドパターンに接続されている。そして、開口部511を、ラグ端子100が基板501のグランドパターンに半田付けされたのちに、ラグ端子100のネジ穴101越しにネジで止められることにより、金属ボスを経由してグランドパターンが接地される。
図2から図4は、ラグ端子100を示す図である。まず、ラグ端子100の概略を説明する。図2において示したとおり、ラグ端子100は、ネジ穴101の設けられるネジ座部P、ネジ座部Pの一部から延在される延長部Qの2つの部位にて構成される。
次に図3は、図2の構成をより詳細に説明した図である。延長部Qは、ネジ穴101の中心点C(以下、中心点Cと記述する)を通る第1の仮想線L1方向にネジ座部Pの一部から延長されている。更に前記ネジ座部Pには爪部103a・103bが設けられ、前記延長部Qには略矩形状をした孔部102a・102bが穿設されている。
また延長部Qは、少なくとも周縁の一部が直線で構成されている。本実施例においては、孔部102a・102bの位置を中心としてネジ穴101と反対の方向に存在する周縁の一部(図3の最下部)が直線であり、これを直線部104と呼ぶこととする。この構成により、ラグ端子100を自動実装機にて基板501上にマウントした後に、画像認識装置により実装位置の確認を行う際、当該直線部104によって基準位置を特定しやすいため、正確な実装位置との比較精度を高くすることが出来、不良品の発生率を下げることが出来る。
更に、延長部Qは直線部104の両端に連続する周縁の一部として端部T1・T2を有する。なお、端部T1とT2は仮想線L1を中心として略対称な位置となる。孔部102a・102bの周縁は、延長部Qの周縁のいずれにも触れないように穿設される。さらに、望ましくは、次のような配置で穿設されることが好ましい。すなわち、延長部には、中心点Cを中心とした円周に沿って前記端部T1から端部T2まで連続している領域が残されるよう、孔部102a・102bが形成されている。
すなわち図3において、中心点Cを中心とした円の円弧E1は、孔部102a・102bと重複せずに延長部の一方の端部T1から他方の端部T2へ延長部上において描くことが出来る。そして延長部Qはこのような円弧E1に沿って連続する領域を有することとなる。これは言い換えると、孔部102a・102b・直線部104・ネジ座部Pのいずれにも接触しない前記円弧E1を延長部Q上に描くことが出来るような領域を有する形状に延長部Qが構成されているということである。詳細は後述するが、トルク方向、つまり円弧E1に沿う方向に延長部Qが連続的に形成されると、ラグ端子100の当該トルク方向に対する断面係数が上昇する。つまり、トルク負荷に対する強度が上昇する。
また、図3及び図4に示すようにネジ座部Pは、中心点Cよりも延長部Q側においてラグ端子100の厚み方向(図3における紙面手前−奥方向)に突出する爪部103a・103bがネジ座部Pの端部から伸ばされて折り曲げることにより形成されている。つまり、ラグ端子100は1枚の板金によりネジ座部P、延長部Q、さらに爪部103a・103bが、打ち抜き・折り曲げなどにより一体に形成されている。
さらに図3を用いて爪部を詳細に説明すると、爪部103a・103bは、第1の仮想線L1に直交し、かつ中心点Cを通る第2の仮想線L2よりも延長部Q側に配されており、それぞれの位置関係はL1を挟んで互いに対称となる位置に形成されている。
次に爪部103a・103bの構成について説明を行う。爪部103a・103bはそれぞれネジ座部Pに設けられるが、それぞれの位置関係は、中心点Cから等しい距離に設けられる。さらに、中心点Cと爪部103a・103bそれぞれを結ぶ仮想直線をL3、L4とすると、互いに直交する位置に配置されている。また、図3に示す、爪部103a・103bのネジ座部Pに対する折り曲げ線であるL5・L6は、先のL3・L4に対して直交している。つまり、中心点Cを中心として爪部103a・103bを通る円の接線方向にて折り曲げを行う。すなわち折り曲げにより形成される折り曲げ面は、爪部103a・103bから中心点Cを結ぶ直線に対して直交するように設けられている。
次に、通信モジュール500の基板501を製造するラインにおける、基板501に対してラグ端子100を取り付ける際の説明を図5(a)および(b)を用いて行う。
図5(a)に示すように、基板501の第2の面501bの四隅には、開口部511および基板穴部506a・506b、さらにランドパターン507a・507bがそれぞれ設けられている。前述したように少なくともランドパターン507a・507bはグランドパターンと導通しており、好ましくは基板穴部506a・506bもグランドパターンと導通していることが好ましい。
まず、基板501の第2の面501b側に電子部品を実装する際に、それぞれのランドパターンにクリーム半田を塗布する。このときにランドパターン507a・507bにも不図示のクリーム半田が塗布される。
そして、ラグ端子100を、その爪部103a・103bがそれぞれ基板穴部506a・506bに挿入されるように第2の面501bに載置する。なお、爪部103a・103bの折り曲げ線上の幅は、基板穴部506a・506bの内側の直径に略一致するよう構成されており、挿入されるとクリーム半田が硬化していなくとも基板501に対するラグ端子100の位置が固定される。また、このとき、ランドパターン507a・507b上にて、ラグ端子100との間で未硬化状態のクリーム半田が押し広げられて、延長部Qの孔部102a・102b内へ入り込んで埋まり、周囲へ拡がらない状態となる。
そして、この状態にて他の電子部品もマウンタにより実装された後にリフロー炉へ基板501が導かれ、クリーム半田が融解して後に冷えて硬化する。これにより図5(b)に示すようにランドパターン507a・507bと延長部Qが互いに半田付けされる。
以上のような要領により、基板501へのラグ端子100の実装が行われる。そして、通信モジュール500は、アース体として、金属製の筐体や他の電子モジュールのアース部分に対して導電材料にて形成されたネジによりラグ端子100のネジ穴101越しに基板501が螺合される。これにより、基板501のグランドパターンは、ランドパターン507、ラグ端子100、ネジを介して外部のアース体に対して接続・接地されることとなる。
ところで、孔部の形状について前記孔部102a・102bのように略矩形状をしていてもラグ端子をランドパターンに固着させるだけの固着力は得られるが、図6に示すように孔部102c・102dの形状をしている方が更に望ましい。その理由について以下に説明してゆく。
なお、図3と同じ符号の付けられている箇所については、同じ構成をとっている所であり説明を省略する。
図6に描かれている孔部102c・102dは後に詳述するように、孔部102a・102bと比して、孔部周縁を波形状にした点(第1の形状的特徴)、孔部自体を曲げている点(第2の形状的特徴)という2つの形状的特徴を備えている。よって、まず第1の形状的特徴について説明した後に、第1の形状的特徴と第2の形状的特徴を併せ持った孔部、つまり図6に示されている孔部102c・102dについて説明する。
なお、以下の説明においては前記孔部102aに対応して変更した102cについてのみ述べるが、前記孔部102bに対応して変更された孔部102dについても同様である。
[第1の形状的特徴を持った孔部]
図7(b)に示した孔部102eは、孔部102cが持つ2つの形状的特徴のうち1つ(すなわち、第1の形状的特徴である波形状)だけの特徴を持った孔部である。なお図7(a)は比較のために再掲し略長方形をした孔部102aの拡大図である。
当該孔部102eは、仮想的に略長方形状をした空間であるV部と、V部の一組の長辺から突出した複数の矩形の空間からなる波型のW部、の2つの部分より成るものとして説明する。なお、当該W部の複数の矩形の空間はそれぞれ、V部の一組の長辺から垂直な方向へ突出しており、W部の周縁は、V部の周縁をなす線分に対して垂直な成分と平行な線分とで構成されている。言い換えると当該孔部102eは、略長方形状をした前記孔部102aの周縁のうちの長辺部分を、連続した矩形による波形状におきかえた形状をしている。
次にV部・W部・孔部102aの周縁の長さの関係について説明する。
まず前記V部の長辺方向の長さH2は前記孔部102aの長辺方向の長さH1と等しい。更に、W部の周縁のうちV部の短手方向に平行なものの長さをI3とし、当該V部の短手方向の長さをI4とする。このとき、I3の2倍の長さ2×I3とI4を加算した長さI2が、孔部102aの短手方向の長さI1と等しくなるようにW部は形成されている。
ここで、第1の形状的特徴によるラグ端子の固着力に対する変化が生じることを説明するために図5において説明した前記孔部102aのランドパターン507aへ対するクリーム半田による固着について更に詳しく説明する。
図8(a)は、ラグ端子100をランドパターン507aへ固着したときの孔部102aを開口部正面から見た図である。また、図8(b)は孔部102aの短辺側の周縁を垂直に横切る線分A−A’における断面図である。そして図8(c)は孔部102aの長辺側の周縁を垂直に横切る線分B−B’における断面図を示したものである。
前記ランドパターン507aの上に均一に塗布されたクリーム半田の上部にラグ端子100が載置された際、ラグ端子の直下に存在するクリーム半田は押し出されるなどして、図8(a)の斜線で示された部分において、図8(b)や図8(c)での破線円で示したとおり孔部の周縁に沿って盛り上がることとなる。この盛り上がったクリーム半田の部分はその後リフロー工程を経て凝固しフィレット200となり、当該ラグ端子100をランドパターン507aへ固着させるのに大いに関与してくる。
前述したように、フィレット200は孔部の周縁に沿って形成されるので紐状の形状をしている。そこで、図7の説明に話を戻し、フィレット200の各部に以下のように名前を付ける。
フィレット200のうち、図7(a)孔部102aの周縁の短辺(長さI1)に沿っているフィレットを第1フィレット200a、孔部102aの周縁の長辺(長さH1)に沿っているフィレットを第2フィレット200b、と呼ぶことにする。また、図7(b)孔部102eの周縁のうち、V部の短辺と、V部の短辺とその両端で直線状に繋がっている2つのW部の一辺とをあわせた部分、すなわち図8(a)の孔部102aの両端の短辺に対応する両辺に沿っているフィレット200を第3フィレット200cと呼ぶことにする。
またW部の周縁のうち、第3フィレット200cの一部ではなく且つ第3フィレット200cに対して平行に形成されているフィレットを第4フィレット200dと呼ぶことにする。また孔部102eの周縁のうち、V部の長辺に平行で且つV部の長辺に接触している部分に沿っているフィレットを第5フィレット200eと呼ぶことにする。また孔部102eの周縁のうち、V部の長辺に平行で且つV部の長辺に接触していない部分に沿っているフィレットを第6フィレット200fと呼ぶことにする。
次に、フィレット200がラグ端子100とランドパターン507aとの間の固着にどのように寄与しているかについて図7を用いて説明する。
図7(a)へ実際にラグ端子100をネジ止めした際にネジの回転によるラグ端子100に加わる力は、この孔部102aの長辺方向に略一致する方向に加わる。
孔部102aには当該孔部102aの長辺方向に平行な外力Fが加えられた場合を想定する。また、同様に図7(b)に示すように孔部102eには前記V部の長辺方向に平行に当該外力Fが加えられた場合を考える。
さて前述した外力Fが孔部102a・102eへ加えられると、当該外力Fはクリーム半田によって固着されているラグ端子とランドパターンを剥離させようと作用する。このとき、孔部102aの周縁に存在する第1フィレット200a、孔部102eの周縁に存在する第3フィレット200c・第4フィレット200dが外力Fに抗いラグ端子とランドパターンとを結合させる結合力と、孔部102aの第2フィレット200b、孔部102eの第5フィレット200e・第6フィレット200fが外力Fに抗いラグ端子とランドパターンとを結合させる結合力との2種類の力が発生することとなる。すなわち、図7におけるx方向へ伸びるフィレットの結合力と、y方向へ伸びるフィレットの結合力は異なるフィレットの性質に由来するということである。
まず図7(a)に示す孔部102aの周縁に存在するフィレットのうち、x方向へ伸びるフィレットに対して力が加えられた場合を説明すると、該当するフィレットは次に示すような性質を示す(フィレットの性質(1))。
図8(b)は図8(a)にて図示した孔部102aの周縁のうちの短辺に沿ったフィレット、つまり外力Fに対して垂直に伸びているフィレットを線分A−A’で切ったときの断面図である。
フィレットの伸びている方向に対して垂直に外力Fが加わると、当該外力Fはラグ端子100とフィレットを剥離・破断させるように作用する。このとき、反作用の力として結合力G1が外力Fに抗って、ラグ端子100とランドパターンの結合を保持する。つまり、結合力G1は金属部品同士が破断することを妨げる結合力として作用することとなる。この結合力G1は、外力Fに対して垂直に伸びているフィレットの長さに比例して大きくなる性質を持っている。
また図7(a)に示す孔部102aの周縁に存在するフィレットのうち、y方向へ伸びるフィレットに対して力が加えられた場合を説明すると、該当するフィレットは次に示すような性質を示す(フィレットの性質(2))。
図8(c)は図8(a)にて図示した孔部102aの周縁のうちの長辺に沿ったフィレット、つまり外力Fに対して平行に伸びているフィレットを線分B−B’で切ったときの断面図である。
つまり図8(c)に示すように、金属部品同士を結合させるフィレットが、外から加えられた力Fに対して平行な方向に伸びているとき、金属部品同士がせん断することを妨げる結合力として金属部とフィレットの間でせん断方向に対する結合力G2が生じる。この抗力Gは、フィレットの性質(1)と同様フィレットの長さが長ければ長いほど大きくなるという性質を持っている。
さて図7(a)の場合には、孔部102aの周縁に沿ってフィレット200aが外力Fに対して垂直な方向に伸び、フィレット200bが外力Fに対して平行な方向に伸びている。つまり孔部102aは長方形の形を成しており、長さH1の直線状をした周縁を2箇所、長さI1の直線状をした周縁を2箇所持ち合わせている。
よって、フィレット200aはフィレットの性質(1)より外力Fに対して長さI1二本分の長さに比例する結合力を持ち、またフィレット200bはフィレットの性質(2)より外力Fに対して長さH1二本分の長さに相当する結合力を持つこととなる。従って孔部102aの垂直方向・平行方向それぞれ2種類のフィレットから得られる結合力の合計、つまり外力Fに抗ってラグ端子をランドパターンへ固着させる力は上記2つの結合力について足し合わされたものである。
次に図7(b)で示された孔部102eの場合について説明する。まずフィレットの性質(2)に由来する結合力について説明する。当該孔部102eにおいて外力Fに対して平行に伸びているフィレット、つまり第5フィレット200e・第6フィレット200fは、各部の長さを足し合わせた長さに相当する結合力を持っている。この足し合わせた長さ、つまり図7(b)において6箇所存在する第5フィレット200eの長さと、8箇所存在する第6フィレット200fの足し合わせた長さの合計は、図7(b)に示すように長さH2二本分に相当する。つまり、前述したとおりH1の長さとH2の長さは等しい。よって、フィレットの性質(2)より得られる、外力Fに逆らってラグ端子をランドパターンへ固着させる結合力は、図7(a)の場合も図7(b)の場合も力Fに対して平行方向に伸びるフィレットにおいては等しい値を持つ。
次に、フィレットの性質(1)に由来する結合力について説明する。孔部102eにおいて、外力Fに対して垂直に伸びているフィレット、つまり第3フィレット200c・第4フィレット200dは、各部の長さを足し合わせた長さに比例する結合力を持っている。この足し合わせた長さ、つまり図7(b)において2箇所存在する第3フィレット200cの長さと、12箇所存在する第4フィレット200dの長さとを足し合わせた長さの合計は、図7(b)に示すように[長さI2二本分の長さ]+[長さI3十二本分の長さ]となる。
同じ論理で今度はフィレットの性質(1)を孔部102aについて考える。孔部102aは長方形の形状をしており、短辺部分に沿って形成されるフィレット20aの伸びる方向が力Fに対して垂直になっている。つまり長さI1二本分の長さに比例する結合力を、孔部102aの第1フィレット200aは持っている。またI1の長さとI2の長さは等しい。従って、孔部102eの外力Fに対して垂直な方向へ伸びているフィレットの長さは、孔部102aのそれよりもI3十二本分だけ長くなる。よって、フィレットの性質(1)に由来するフィレットの結合力を、孔部102aのフィレットと孔部102eのフィレットとで比較すると、孔部102eのフィレットのもつ結合力のほうが長さI3十二本分に相当する分だけ強くなる。
よってx方向に沿ったフィレットの持つ結合力と、y方向に沿ったフィレットの持つ結合力とを足し合わせた当該孔部102a・102eそれぞれの結合力の総和は次のようになる。つまり外力Fに対して平行な方向へ伸びているフィレットが持つ、当該外力Fに対して抗う結合力は、孔部102aにおいても孔部102eにおいても等しい。しかしながら、外力Fに対して垂直な方向へ伸びているフィレットが持つ当該外力Fに対して抗う結合力は、孔部102aにおいてより孔部102eにおいての値のほうが、長さI3の十二本分に相当する力の分だけ強い。従って、孔部102eを持つラグ端子の方が、孔部102aを持つラグ端子に比べてより大きな外力Fに耐えてランドパターンと固着されることが可能である。
[第1・第2の形状的特徴を持った孔部]
前述した理由によって孔部102eは孔部102aに比べてより強い結合力を持ち合わせることとなる。しかしながら実際に力が加わる向きは図8において示したようにx方向に平行な力が加えられるのではなく、図9に示したようにラグ端子をネジ座部にて基板へネジ止めした際に生じる中心点Cを中心とした回転方向に沿った力F1が各部に加えられる。つまり中心点Cを中心とした円周の接線方向への力が生じるため、対象箇所ごとに異なる向きの力が加わることとなる。よって力F1は図9に示すようにフィレットの場所ごとに加わる力の向きが異なるため、フィレットの伸びる方向に対して垂直または平行な方向に必ずしも一致するとは限らない。
例えば、力F1を場所ごとに示したものとして、外力F11から外力F16までを例示すると、外力F11・F12に関してはフィレットの方向と力の向きがフィレットの性質(2)において一致し有効に働くものの、外力F13・F14・F15・F16に関してはフィレットの向きと外力の向きは垂直とも平行ともならない。
次に図10に示すように、孔部102eの周縁に存在するフィレット200の全体の長さを保ったまま、当該孔部102eを中心が中心点Cの円弧に沿った形に変形したものを検証する。なお、図10は図6に示す孔部102cの説明を容易化するために、孔部周縁の波形状を矩形状にして示している。この波形状は図6の孔部102c・102dのように曲線で構成したものであっても同様に有効に働く。さて、孔部102fのフィレットは以下に述べる形状をしている。孔部102fの第7フィレット210cの設けられる周縁・第8フィレット210dの設けられる周縁は、第3フィレット200cの設けられる周縁・第4フィレット200dの設けられる周縁を中心点Cより放射状に伸ばした直線に沿うように変形されている(変形1)。
更に、今述べた変形に加えて孔部102fの第9フィレット210eの設けられる周縁・第10フィレット210fの設けられる周縁は、孔部102eの第5フィレット200eの設けられる周縁・第6フィレット200fの設けられる周縁を、中心点Cを中心とした円弧となるように変形させたものである(変形2)。
これら前述した[変形1]・[変形2]によって、孔部102fには次に述べる特徴が生じる。
[変形1]による変形によって、第7フィレット210c・第8フィレット210dは、孔部102fの周縁に沿って形成されるため、沿っている周縁の部分の向きと同じ、中心が中心点Cである円の半径に沿う方向に伸びて形成される。つまり第7フィレット210c・第8フィレット210dは中心が中心点Cの円の接線方向に対して垂直な方向へ伸びて形成される。従って、第7フィレット210c・第8フィレット210dは、中心が中心点Cの円の接線方向を向いている外力F1に対して垂直に向き合うこととなり、フィレットの性質(1)で述べた結合力を図9で示した場合よりも大きくすることが出来る。
また、[変形2]による変形によって、第9フィレット210e・第10フィレット210fは孔部102fの周縁に沿って形成されるため、沿っている周縁の部分の向きと同じ中心が中心点Cの円の円周に沿う方向に伸びて形成される。つまり第9フィレット210e・第10フィレット210fはそれぞれ中心が中心点Cの円の円周方向に対して一致する方向へ伸びて形成される。従って、第9フィレット210e・第10フィレット210fは、中心が中心点Cの円の接線方向を向いている外力F1に対して常に平行して形成されることとなり、フィレットの性質(2)で述べた結合力をフィレットの全体長を変えていないにも関わらず、図9で示した場合よりも大きくすることが可能である。以上示したとおり、図10に示した孔部の構成によれば、フィレットによる結合力が強化されるだけでなく、他の効果も得ることが出来る。
つまり、孔部の形状を図6で示した円弧E2に沿う形状としたので、図2・3・4にs目下ラグ端子100に比べて、円弧E3を延長部Q上に容易に描くことが出来るようになる。すなわち、外力F1に沿う方向で延長部が連続して形成し易くなるので外力F1に対する断面係数が上昇する。これによって、円弧E3周辺に存在する延長部の外力負荷に対する強度が上昇するので、外力F1によってラグ端子101がねじられたり折られたりする可能性を低減することが可能となる。
ところで、爪部103a・103bは、折り曲げ線L5、L6にて単に折り曲げるだけではなく、曲げ位置の内側に対して部分加圧処理を行うことが好ましい。部分加圧処理をしない場合、爪部103aの折り曲げ箇所の内側は、図11(a)のM1に示すように緩やかなカーブが形成されてしまう場合もあり、図12のように基板穴部506aに爪部103aが差し込まれたときに基板穴部506aの周縁にて浮いてしまう場合がある。これに対し、部分加圧処理を施しておくことにより、図11(b)に示すように曲げ位置の内側がM2のように直角を形成できるため、基板501に対して爪部103aの根元が浮くことなく、ラグ端子100全体を密着させることが出来る。
また、電子機器500は、ネジ穴101に導電性を有するネジが挿入され、ネジ座部Pと基板501の開口部511とを他の電子機器や金属製の筐体などに対して共締めされることとなるが、そのときにネジ座部Pに対してネジの頭部などが当接したままネジが回転されると、ネジ座部Pに対してネジの回転トルクが伝達されてしまう。つまりネジによる共締め時に基板501に対してネジ座部Pが回転方向にずれる力が働くこととなる。そのため、爪部103a・103bは、図3にて説明したように、互いの折り曲げ角度が直角になるよう構成することが好ましい。一般的に、平板構成される部材において、応力に抗する力は折り曲げ線方向が最も強いため、爪部103a・103bは互いに直交する向きのベクトルの抗力を有することが出来る。つまり互いに直交する成分の抗力が得られる。
特に図3で示す構成の場合には、ネジの回転により生じる円方向のモーメントに対する接線方向へ生じるベクトルに対する抗力を大きくとることが出来る。すなわち、仮に図13(a)のように互いに直交しない方向で折り曲げて爪部を形成した場合、破線にて示す方向のネジの回転により生じる力のベクトルはそれぞれの爪部において実線矢印にて示す方向に生じるが、この場合、それぞれの爪部における力の向きは点線矢印にて示すように、平板状の爪部においては抗力の強い折り曲げ線方向のベクトルだけではなく、抗力の弱い爪部の平板厚み方向への力を受けることとなってしまう。
これに対して、図3に示した構成の場合は図13(b)に示すごとく、ネジにより生じる回転モーメント(実線矢印の示すベクトル成分)がそれぞれの爪部における折り曲げ線方向に一致し、爪部の平板厚み方向へのベクトル成分がほとんど生じない。よって、図13(a)に示す例の場合に比して図13(b)に示す例の場合の方が回転モーメントに対する抗力を非常に大きくとることが出来る。これにより、ネジによる共締めを行う際、延長部Qの孔部102a・102bによる半田接合との間で回転モーメントを分散させることが出来るため、基板501に対するラグ端子100のずれをより生じにくくすることが出来る。
ラグ端子100のネジ座部Pにラグ端子100の厚み方向(図3における紙面奥−手前方向)に突出する爪部103a・103bが形成されることにより、基板501に対するラグ端子100の位置決めが容易となり、風や振動のために半田付け前後でもラグ端子100の位置が変化するということを無くすことができる。
また、爪部103a・103bは、第1の仮想線L1に直交かつ中心点Cを通る第2の仮想線L2よりも延長部Q側にいずれもが配されるため、基板501の極力隅に配置することが出来、設計上の自由度を高めることが出来る。
さらに、基板穴部506aおよび506bがスルーホールによりグランドパターンに電気的に接続されていれば、基板穴部506a・506bと爪部103a・103bとが嵌合すると互いに電気的な接続がなされるため、基板穴部506a・506bにおいてもラグ端子100はグランドパターンに接続されるようになり、ランドパターン507a・507bのみによる電気的接続に比べて電気的容量が増加し、ネジを用いた接地時の安定性をより高めることもできる。
以上のように構成することにより、本発明によれば次に挙げる効果が生じる。
爪部103a・103bの存在により、製造時の位置ズレを生じにくくなる。
また、クリーム半田が孔部102内に閉じ込められることにより、半田付け時にネジ座部Pへのクリーム半田の溢れを防止できる。
また、延長部Qを延在方向に対する幅を広くとった形状としたため、断面係数を大きくとることが出来る。よって中心点Cを中心としたトルクに対するラグ端子100の強度が上昇する。
また、孔部102a・102bの周縁が凹凸しているので、クリーム半田によってラグ端子100がより強固にランドパターン507a・507bへと固着されるようになる。
また、孔部102a・102bの形状が中心点Cを中心とした円に沿う形状をしているので、ラグ端子100・クリーム半田・ランドパターン507の3者の接触する部分が構成する線がトルクの向きに揃うことにより、回転の中心が中心点Cのトルクに抗ってラグ端子101はより強固ランドパターン507へと固着されるようになる。
また、基板穴部506へグランドラインを引くことによって、回路パターンの接地を確実にすることの出来る回路基板と電子モジュールを構成することが可能である。
なお、本発明は前述した実施形態に限定されず、種々の態様で実施してよい。
例えば、爪部として103a・103bの二つを設ける例を示したが、二つに限定されることは無く、一つ、あるいは三つ以上であっても位置決めに有用に働くため、クリーム半田の量が少なくとも実装時におけるラグ端子100の基板501に対する位置が安定する。
また、孔部として102a・102bの二つを設ける例を示したが、一つ、あるいは三つ以上であってもラグ端子100とランドパターン507との固着に有用に働くため、前述のように孔部の数が二つに限定される必要はない。
また、ネジ穴101や開口部511として円孔を示したが、円孔でなくとも例えばC字状に一部の欠ける形状の開口や、多角形にて構成される開口などであってもよい。この場合、中心点Cは、挿通されるネジの回転軸の中心であることが好ましい。
本発明の一実施形態の通信モジュールを示す外観斜視図。 本発明の実施例の一つであるラグ端子を示す正面図。 図2に示したラグ端子を、更に詳細に説明した正面図。 図2に示したラグ端子をそれぞれ異なる角度で示す斜視図。 図2に示したラグ端子の実装を基板の裏面側から示した図。 本発明のもう一つの実施例であるラグ端子を示す正面図。 (a)孔部102aを備えたラグ端子がランドパターンへ実装された様子を示す正面図。(b)孔部102eを備えたラグ端子がランドパターンへ実装された様子を示す正面図。 (a)孔部102aを備えたラグ端子がランドパターンへ実装され且つ該威力Fを受けている様子を示す正面図。(b)図8(a)に示した線分A−A’にて、ラグ端子・ランドパターン・基板を切り取った断面図。(c)図8(c)に示した線分B−B’にて、ラグ端子・ランドパターン・基板を切り取った断面図。 孔部102eを備えたラグ端子へ中心点Cを中心としたネジ締めの回転トルクが加えられたときの様子を示す正面図。 孔部102fを備えたラグ端子へ中心点Cを中心としたネジ締めの回転トルクが加えられたときの様子を示す正面図。 爪部と基板穴部の関係を示した断面図。 爪部と基板穴部の関係を異なる角度から示した斜視図。 二つの爪部の折り曲げ角度とネジ回転モーメントとの関係を示す図。 従来技術特開2005−339964において示されたラグ端子の正面図。
符号の説明
100・・・ラグ端子
101・・・ネジ穴
102a、102b、102c、102d、102e、102f・・・孔部
103a、103b・・・爪部
104・・・直線部
C・・・中心点
P・・・ネジ座部
Q・・・延長部
T1、T2・・・端部
200、200a、200b、200c、200d、200e、200f、210c、210d、210e、210f・・・フィレット
500・・・通信モジュール
501・・・基板
506a、506b・・・基板穴部
507a、507b・・・ランドパターン

Claims (13)

  1. ネジ穴を有して平板により構成されるネジ座部と、前記ネジ座部から第1の仮想線方向に延在される延長部と、を備え、
    前記延長部は、前記ネジ穴の中心点を中心とする円弧の形状をした周縁部を有する孔部を有し、
    前記ネジ座部は、当該ネジ座部の厚み方向に突出する爪部を有する、
    ことを特徴とするラグ端子。
  2. 前記延長部は、
    前記第1の仮想線方向に対して垂直な方向に在る端部間に渡って前記ネジ穴の中心点を中心とする円弧を途切れることなく描くことが可能な領域を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のラグ端子。
  3. 前記孔部の周縁は、
    波形状に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のラグ端子。
  4. 前記孔部は、
    ネジ穴の中心点を中心とした円周方向に沿って形成されている、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のラグ端子。
  5. 前記延長部の周縁の少なくとも一部は、
    直線で形成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4に記載のラグ端子。
  6. 前記爪部は、前記ネジ座部を折り曲げて形成され、前記爪部の折り曲げ面が前記爪部から前記ネジ穴の中心点を結ぶ直線に対して直交するように設けられている、
    ことを特徴とする請求項1乃至5に記載のラグ端子。
  7. 前記爪部は、前記延長部を挟んだ対称位置に一対形成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至6に記載のラグ端子。
  8. 前記一対の爪部は、一方の爪部から前記ネジ穴の中心点に結ばれる直線と、他方の爪部から前記ネジ穴の中心点に結ばれる直線とが、前記中心点にて直交する関係の位置に配されている、
    ことを特徴とする請求項7に記載のラグ端子。
  9. 前記一対の爪部は、前記第1の仮想線方向に直交し且つ前記ネジ穴の中心点を通る第2の仮想線よりも前記延長部側に配されている、
    ことを特徴とする請求項7又は8に記載のラグ端子。
  10. 開口を有すると共に回路パターンが形成される基板と、
    前記開口に対して重ねあわされるネジ穴を有して平板により構成されるネジ座部と、
    当該ネジ座部から第1の仮想線方向に延在する延長部と、
    を有するラグ端子と、
    を備え、
    前記ラグ端子は、
    前記延長部に設けられる、前記ネジ穴の中心点を中心とする円弧の形状をした周縁部を有する孔部と、
    前記ネジ座部から当該ネジ座部の厚み方向に突出する爪部と、
    を有し、
    前記基板は、
    前記爪部が挿入される基板穴部と、
    前記回路パターンに接続されるとともに前記延長部の一部が孔部半田付けされるランドパターンと、
    を有する、
    ことを特徴とする回路基板。
  11. 前記基板穴部は、
    スルーホールにより前記ランドパターンと電気的に接続されている、
    ことを特徴とする請求項10に記載の回路基板。
  12. 開口を有すると共に少なくともグランドラインを含む複数の回路パターンが形成され、前記回路パターンに半田付けされて電子部品が実装される
    基板と、
    前記開口に対して重ねあわされるネジ穴を有する平板により構成されるネジ座部と、
    当該ネジ座部から第1の仮想線方向に延在する延長部と、
    を有するラグ端子と、を備え、
    前記ラグ端子は、
    前記延長部に設けられる、前記ネジ穴の中心点を中心とする円弧の形状をした周縁部を有する孔部と、
    前記ネジ座部から当該ネジ座部の厚み方向に突出する爪部と、
    を有し、
    前記基板は、
    前記爪部の挿入される基板穴部と、
    前記グランドラインに接続されるとともに前記延長部の一部が半田付けされるランドパターンと、を有し、
    前記ネジ座部および前記開口を外部アース体にネジにより共締めすることで、前記電子部品のグランドラインをアースする、
    ことを特徴とする電子モジュール。
  13. 前記基板穴部は、
    スルーホールにより前記グランドラインと電気的に接続されている、
    ことを特徴とする請求項12に記載の電子モジュール。
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