JP4852192B2 - 橋梁点検車 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、橋梁点検車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図12〜図14に基づいて従来の橋梁点検車を説明する。図12および図13は従来の橋梁点検車の格納姿勢を示し、図12はその側面図、図13はその平面図である。図14は橋梁点検作業姿勢を示す。
【0003】
図12〜図14において、1は車両であり、この車両1には、橋梁点検作業時に車両1を安定させるためのアウトリガ1a、…が取り付けられている。2は、車両1上へ旋回駆動自在に搭載した旋回台。3は、基端側ブームセクションに順次先端側ブームセクションを伸縮駆動自在に嵌挿してなる第1伸縮ブームであって、旋回台2にその基端部を起伏駆動自在に取り付けている。
【0004】
4は、基端側ブームセクションに順次先端側ブームセクションを伸縮駆動自在に嵌挿してなる第2伸縮ブームであって、この第2伸縮ブーム4は、前記第1伸縮ブーム3の起伏軌方向に揺動駆動自在なよう、その最基端側ブームセクション4a先端部(先端側ブームセクションの嵌挿側)を第2伸縮ブーム揺動駆動機構5を介して前記第1伸縮ブーム3の先端部に取り付けている。
【0005】
第2伸縮ブーム揺動駆動機構5は、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを第1伸縮ブーム3の先端部に揺動自在に連結する第2伸縮ブーム連結手段5−1と、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを第1伸縮ブーム3の先端部に対して揺動させる第2伸縮ブーム駆動手段5−2とで構成している。
【0006】
第2伸縮ブーム連結手段5−1は、第1伸縮ブーム3の先端部(第1伸縮ブーム3の最先端側ブームセクション先端部)に配置したブラケット5−1aと、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4a先端部に配置したブラケット5−1b、および、これら両ブラケット5−1a,5−1bを枢支連結する支軸5−1cで構成されている。
【0007】
この第2伸縮ブーム連結手段5−1による、第1伸縮ブーム3に対する第2伸縮ブーム4の揺動可能域は、第2伸縮ブーム4が第1伸縮ブーム3の起伏動に関わらず常に鉛直な姿勢を取り得るよう、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aが、最大倒伏状態にした第1伸縮ブーム3の先端部で鉛直起立姿勢(先端側を下にした鉛直起立姿勢)を取ることができる位置P(図12の実線図示の位置)と、最大起仰した第1伸縮ブーム3の先端部で鉛直起立姿勢(先端側を下にした鉛直起立姿勢)を取ることができる位置Q(図12で仮想線図示の位置)との間(以下、この間の揺動域を「第2伸縮ブーム鉛直維持用の揺動域」αという)になっている。
【0008】
また、第2伸縮ブーム駆動手段5−2は、第1伸縮ブーム3に対して第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを揺動駆動するためのものであって、左右一対の複動型の揺動シリンダ5−2a,5−2aと、揺動シリンダ5−2a,5−2aのピストンロッド側をそれぞれ第1伸縮ブーム3の先端部に連結する支軸5−2b,5−2bと、揺動シリンダ5−2a,5−2aのシリンダ側を第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4a先端部にそれぞれ枢支連結する支軸5−2c,5−2cとから構成されている。
【0009】
この第2伸縮ブーム駆動手段5−2は、第2伸縮ブーム4が第1伸縮ブーム3の起伏動に関わらず常に鉛直姿勢を維持するよう、第1伸縮ブーム3に対して第2伸縮ブーム4を前記「第2伸縮ブーム鉛直維持用の揺動域」α内で揺動駆動させるようになっている。
【0010】
このように構成した第2伸縮ブーム揺動駆動手段5は、第1伸縮ブーム3に対して第2伸縮ブーム4を前記「第2伸縮ブーム鉛直維持用の揺動域」α内で揺動駆動し、第1伸縮ブーム3の起伏動に関わらず常に第2伸縮ブーム4を鉛直姿勢に維持するよう機能する。
【0011】
6は、第2伸縮ブーム4の先端部(第2伸縮ブーム4の最先端側ブームセクション4c先端部)に旋回駆動自在に取り付けた旋回部材である。この旋回部材6は、第2伸縮ブーム4の軸心(伸縮軸心)4pと同一線上にある旋回軸心6p周りで旋回駆動自在となっている。
【0012】
7は、基端側ブームセクションに順次先端側ブームセクションを伸縮駆動自在に嵌挿してなる第3伸縮ブームであって、この第3伸縮ブーム7は、旋回部材6の旋回面に直交する方向に起伏駆動自在なよう、その基端部を旋回部材6に起伏駆動自在に取り付けられている。
【0013】
8は、第3伸縮ブーム7の先端部(第3伸縮ブーム7の最先端側ブームセクション先端部)に作業台レベリング機構9を介して直接または間接的に取り付けた作業台である。作業台レベリング機構9は、橋梁点検車で橋梁点検作業をする際に、作業台8が常に水平を維持するように機能するもので公知のものである。
【0014】
図示のものでは、第3伸縮ブーム7の先端部に作業台レベリング機構9のみを介して作業台8を取り付けた直接的な取り付け例を示しているが、第3伸縮ブーム7の先端部に作業台8を間接的に取り付けるものとしては、第3伸縮ブーム7の先端部に起伏駆動自在に取り付けたアーム(図示せず)を介在させ、このアームの先端に作業台レベリング機構9を介して作業台8を取り付けるようにする等種種なものがある。
【0015】
以上のように橋梁点検車は、車両1上に旋回駆動自在に搭載した旋回台2、旋回台2にその基端部を起伏駆動自在に取り付けた伸縮駆動自在な第1伸縮ブーム3、第1伸縮ブーム3の起伏方向に揺動駆動自在なようその最基端側ブームセクション4a先端部を第2伸縮ブーム揺動駆動機構5を介して前記第1伸縮ブーム3の先端部に取り付けた伸縮駆動可能な第2伸縮ブーム4、第2伸縮ブーム4の軸心4pに沿う旋回軸心6p周りで旋回駆動自在なよう第2伸縮ブーム4の先端部に取り付けた旋回部材6、旋回部材6にその基端部を起伏駆動自在に取り付けた第3伸縮ブーム7、および、第3伸縮ブーム7の先端部に直接または間接的に取り付けた作業台8とで構成している。 なお、図12において、aは、第1伸縮ブーム3の起伏支点を構成する支軸、3aは、第1伸縮ブーム3を起伏駆動するための油圧シリンダ、bは、油圧シリンダ3aを第1伸縮ブーム3側へ連結する支軸、cは、第1伸縮シリンダ3aを旋回台2側へ連結する支軸を示している。
【0016】
そして、橋梁点検作業時には、前記第2伸縮ブーム揺動駆動機構5により第2伸縮ブーム4を第1伸縮ブーム3の起伏動に関わらず常に鉛直姿勢に維持させながら、旋回台2の旋回駆動、第1伸縮ブーム3の起伏並びに伸縮駆動、第2伸縮ブーム4の伸縮駆動、旋回部材6の旋回駆動、および、第3伸縮ブーム4の起伏並びに伸縮駆動を併用して、作業台8を任意の空間位置に移動させるようにしている。この場合、第2伸縮ブーム揺動駆動機構5による第2伸縮ブーム4の揺動は前記「第2伸縮ブーム鉛直維持用の揺動域」α内で第1伸縮ブーム3の起伏動に関連して行われるようになっている。
【0017】
旋回台2の旋回駆動、第1伸縮ブーム3の起伏並びに伸縮駆動、第2伸縮ブーム4の伸縮駆動、旋回部材6の旋回駆動、および、第3伸縮ブーム7の起伏並びに伸縮駆動は、それぞれ各駆動装置(図示せず)を作業台8上から個別に駆動制御することで行われるようになっている。各駆動装置は、旋回台2上からも個別に制御できるようになっている。
【0018】
このような橋梁点検車は、自走により点検対象の橋梁上に移動し、アウトリガ1a,…で車両1を安定支持した後、上記各駆動装置を駆動制御して作業員が搭乗した作業台8を橋梁の点検部位に移動させて使用するものである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、橋梁点検車による橋梁の点検部位は、多くの場合、橋梁の橋架構造の下面であるところから、この種の橋梁点検車は、上述した構成により作業台8を橋梁の側縁を迂回させて橋架構造の下側へ移動させることができるようになっている。
【0020】
この場合、橋梁点検作業時に、第1伸縮ブーム3の起伏動に関わらず常に鉛直姿勢を維持している第2伸縮ブーム4の全伸時の長さが大きいもの程、橋梁側縁迂回機能が大きくなり、橋梁側縁の厚さ(橋架構造の厚さと橋梁側縁に取り付けた欄干あるいは遮音壁の高さを加えたもの)の大きな橋梁の点検が可能となる。このため、この種の橋梁点検車では、全伸時の長さの大きな第2伸縮ブーム4を装備することが望まれている。
【0021】
一方、この種の橋梁点検車は、旋回台2およびその上部の構造物を、車両1の車幅内にコンパクトに格納した格納姿勢で走行移動するようになっている。従来の橋梁点検車は、第1伸縮ブーム3は縮小して車両1上に倒伏し、第2伸縮ブーム4は第1伸縮ブーム3の先端部で鉛直姿勢を維持したままで縮小し、旋回部材6を第3伸縮ブーム7と第1伸縮ブーム3の起仰方向が正反対となる位置(この状態では第3伸縮ブーム7の起伏軌跡面と第1伸縮ブーム3の起伏軌跡面が平行になる…以下、第3伸縮ブーム反転位置という…。)まで旋回し、作業台8が第1伸縮ブーム3の下側で旋回台2に近接した位置となるよう第3伸縮ブーム7を縮小倒伏した、図12〜図13に示すごとき格納姿勢を取ることができるようになっている。このように従来の橋梁点検車は、その格納姿勢においても第2伸縮ブーム4が鉛直姿勢を取るようになっている。
【0022】
このため、従来の橋梁点検車は、第2伸縮ブーム4の長さ(縮小した状態の長さ)が、走行移動の安全確保の目的で定められた橋梁点検車の制限高さに規制されるという問題があった。このことは、第2伸縮ブーム4の全伸時の長さが制限されるという問題、すなわち、上記した橋梁側縁迂回機能が大きくできないという問題に通じるものである。
【0023】
本発明の第1の課題は、その格納姿勢が走行移動時の安全確保のために定められた橋梁点検車の制限高さの範囲内に収まる橋梁点検車でありながら、従来のものに比して第2伸縮ブーム4の長さ(縮小した状態の長さ、ひいては全伸長した長さ)を大きくでき、それだけ橋梁側縁迂回機能を増大させることのできる橋梁点検車を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の橋梁点検車は、従来の橋梁点検車における第2伸縮ブーム揺動駆動機構5の構成を下記のように変更したものである。
【0025】
すなわち、第2伸縮ブーム連結手段5−1は、第1伸縮ブーム3の先端部および第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4a先端部に揺動自在に枢着連結された中間部材を具備しており、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aが、第1伸縮ブームセクション3に沿って折り畳まれた折畳位置Rと、起仰状態にした第1伸縮ブーム3の先端部で鉛直起立姿勢となる揺動位置Qとの間で揺動可能なものとする一方、前記第2伸縮ブーム揺動手段5−2は、第1伸縮ブーム3と中間部材間または中間部材と第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4a間の何れか一方に介装された第2伸縮ブーム鉛直維持用の油圧シリンダと、何れか他方に介装された第2伸縮ブーム折畳格納用の油圧シリンダとで構成されており、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを、前記折畳位置Rと前記揺動位置Qとの間で揺動駆動可能なものとし、
橋梁点検作業時には、第2伸縮ブーム折畳格納用の油圧シリンダで中間部材を第1伸縮ブーム3先端部または第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aに対して所定の揺動位置に固定した状態で、第2伸縮ブーム鉛直維持用の油圧シリンダで第2伸縮ブーム4を第1伸縮ブーム3の起伏動に関わらず常に鉛直姿勢を保持するようにし
格納時には、縮小して車両1上へ倒伏させた第1伸縮ブーム3に対し、前記第2伸縮ブーム折畳格納用の油圧シリンダで中間部材を第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aまたは第1伸縮ブーム3先端部に対して揺動させることで第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを前記折畳位置Rに揺動させることができるよう構成したものである。
【0026】
このように構成した請求項1に係る橋梁点検車は、その格納姿勢が走行移動時の安全確保のために定められた橋梁点検車の制限高さの範囲内に収まる橋梁点検車でありながら、従来のものに比して第2伸縮ブーム4の長さ(縮小した状態の長さ、ひいては全伸長した長さ)を大きくでき、それだけ橋梁側縁迂回機能を増大させることができるという作用効果を持つものである。
【0027】
【実施例】
以下本発明に係る橋梁点検車の実施例を図1〜図11に基づいて説明する。本発明の第1の実施形態に係る橋梁点検車は、図12〜図14示し上述した従来の橋梁点検車に比し、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4a先端部を第1伸縮ブーム3の先端部に揺動駆動自在に取り付けるための第2伸縮ブーム揺動駆動機構5の構成に特徴を持たせたものである。
【0028】
また、本発明の第2の実施形態に係る橋梁点検車は、第1の実施形態の他の実施例を示すものである。さらに、本発明の第3の実施形態に係る橋梁点検車は、図12〜図14に示し上述した従来の橋梁点検車に比し、第3伸縮ブーム7と第1伸縮ブーム3の起仰方向が略正反対となるよう旋回部材6を旋回させた第3伸縮ブーム反転位置において、第3伸縮ブーム7が第1伸縮ブーム3の側方を経過して起伏動できるようにしたものである。より具体的には、旋回部材6に対する第3伸縮ブーム7の起伏自在な配置構成、第2伸縮ブーム4に対する旋回部材6の配置構成、第1伸縮ブーム3に対する第2伸縮ブーム4の起伏自在な配置構成に特徴を持たせたものである。
【0029】
したがって、以下の説明では主としてこの特徴部分の説明を行うこととし、その他の構成部分の説明に付いては上記した従来の橋梁点検車のそれを援用するものとする。
【0030】
(第1の実施形態に係る橋梁点検車の説明)図1〜図5は、第1の実施形態に係る橋梁点検車の実施例を示す説明図であり、このうち図5は、第1の実施形態に従属する第2の実施形態に係る橋梁点検車の実施例の説明図である。
【0031】
図1は橋梁点検車の格納姿勢の側面図、図2は図1の平面図、図3は、図1および図2に示した橋梁点検車の第2伸縮ブーム揺動駆動機構5の油圧回路図、図4は、図1および図2に示した橋梁点検車の橋梁点検作業状態を示す説明図である。なお、図1には、最大倒伏状態にある第1伸縮ブーム3に対して第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aが鉛直起立状態となる揺動位置P、および、起仰状態にしたときの第1伸縮ブーム3に対して第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aが鉛直起立状態となる揺動位置Qを、それぞれ仮想線で示している。揺動位置Pと揺動位置Qの間の揺動域は、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを第1伸縮ブーム3の起伏動に関わりなく常に鉛直起立姿勢を保つために必要な「第2伸縮ブーム鉛直維持用の揺動域」αである。
【0032】
第1の実施形態に係る発明は上記したように、第2伸縮ブーム揺動駆動機構5の構成に特徴があるものである。図1〜4図に示した橋梁点検車の第2伸縮ブーム揺動駆動機構5は、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを、第1伸縮ブーム3に沿って折り畳んだ折畳位置R(図1の実線図示の位置)と、起仰状態にしたときの第1伸縮ブーム3に対して第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aが鉛直起立状態となる揺動位置Q(図1の仮想線図示の位置)との間で揺動駆動できるようになっている。
【0033】
この揺動域は、上記した従来の第2伸縮ブーム揺動駆動機構5が具備していた前記「第2伸縮ブーム鉛直維持用の揺動域」αを内包し且つそれよりも大きなものである。すなわち、この揺動域は、「第2伸縮ブーム鉛直維持用の揺動域」αに、当該揺動域αの一方の終端位置たる揺動位置P(第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aが倒伏状態の第1伸縮ブーム3に対して鉛直姿勢となる揺動位置P)と、最基端側ブームセクション4aが第1伸縮ブーム3に沿って折り畳まれる折畳位置Rとの間の揺動域β(以下、「第2伸縮ブーム折畳格納用の揺動域」βという)を加えたものである。
【0034】
第2伸縮ブーム揺動駆動装置5を構成する第2伸縮ブーム連結手段5−1および第2伸縮ブーム駆動手段5−2のうち、第2伸縮ブーム連結手段5−1は、第2伸縮ブーム4が前記「第2伸縮ブーム鉛直維持用の揺動域」αと「第2伸縮ブーム折畳格納用の揺動域」βにわたって揺動できるよう、第1伸縮ブーム3先端部へ第2伸縮ブームの最基端側ブームセクション4a先端部を揺動自在に連結している。
【0035】
また、第2伸縮ブーム駆動手段5−2は、第2伸縮ブーム4を「第2伸縮ブーム鉛直維持用の揺動域」αと「第2伸縮ブーム折畳格納用の揺動域」βにわたって第2伸縮ブームを揺動駆動できるよう構成している。
【0036】
図1〜図4に示した第1の実施形態に係る橋梁点検車では、第2伸縮ブーム駆動手段5−2における左右一対の油圧シリンダ5−2a,5−2aは、橋梁点検作業時に第2伸縮ブーム4を鉛直に維持するために前記「第2伸縮ブーム鉛直維持用の揺動域」α内で揺動(第1伸縮ブーム3の起伏動に関連して揺動)させる機能と、格納時に第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを第1伸縮ブーム3に沿って折り畳んだ折り畳み位置Rにするために前記「第2伸縮ブーム折畳格納用の揺動域」β内で揺動させる機能を兼ね備えている。
【0037】
より具体的に説明すると、第2伸縮ブーム駆動手段5−2の油圧シリンダ5−2a,5−2aは、その所定以上の伸長域での伸縮作動により前記「第2伸縮ブーム鉛直維持用の揺動域」αでの揺動駆動行い、その所定以下の伸縮域での伸縮作動により前記「第2伸縮ブーム折畳格納用の揺動域」βでの揺動駆動を行うようになっている。
【0038】
そして、油圧シリンダ5−2a,5−2aを所定以上伸長させて第1伸縮ブーム3の先端部で第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを鉛直姿勢とした状態では、第2伸縮ブーム連結手段5−1の支軸5−1c、第2伸縮ブーム駆動手段5−2の支軸5−2c(油圧シリンダ5−2aを第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4a側に連結する支軸)、および、同駆動手段5−2の支軸5−2b(油圧シリンダ5−2aを第1伸縮ブーム3の先端部側に連結する支軸)の位置関係は、これら支軸5−1c、5−2c、および、5−2bが形成する側面視における三角形(以下、第2伸縮ブーム揺動用三角形という)が、第1伸縮ブーム3の起伏支点を構成する支軸a、第1伸縮ブーム3を起伏駆動するための油圧シリンダ3aの第1伸縮ブーム3側支軸b、および、同油圧シリンダ3aの旋回台2側支軸cが形成する側面視における三角形(以下、第1伸縮ブーム起伏用三角形という)と相似関係を保つよう設定されている。
【0039】
第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aが第1伸縮ブーム3の先端部で一旦鉛直起立姿勢に設定された後は、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを第1伸縮ブーム3の先端部に対して、第1伸縮ブーム3の起伏駆動方向と反対方向へ同角度だけ揺動することで、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aの鉛直起立位置を維持させることができる。
【0040】
第2伸縮ブーム揺動用三角形と第1伸縮ブーム起伏用三角形に上記のごとき相似関係を持たせたものにおいては、第2伸縮ブーム駆動手段5−2の油圧シリンダ5−2aの伸縮作動量と、第1伸縮ブーム起伏用の油圧シリンダ3aの伸縮作動量とが、両三角形の相似比率に比例し、第1伸縮ブーム3の起伏駆動に関わらず両三角形の相似関係は維持され第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを第1伸縮ブーム3の起伏駆動に関わらず常に鉛直起立姿勢に維持させることができる。
【0041】
図3に示すように、第1伸縮ブーム3起伏用の油圧シリンダ3aは、伸長動作側圧油室3a1と縮小動作側圧油室3a2を備えた複動型の油圧シリンダである。また、第2伸縮ブーム駆動手段5−2の各油圧シリンダ5−2aは、伸長動作側圧油室5−2a1と縮小動作側圧油室5−2a2を備えた複動型の油圧シリンダである。第1伸縮ブーム3起伏駆動用油圧シリンダ3aの縮小動作側圧油室3a2の有効受圧面積(左右の油圧シリンダ3aの合計値)と、左右一対の油圧シリンダ5−2aの有効受圧面積(左右の油圧シリンダ5−2aの合計面積)の比率は、前記第1伸縮ブーム起伏用三角形と第2伸縮ブーム揺動用三角形の相似比率に合致させている。
【0042】
そして、油圧シリンダ3aの縮小動作側圧油室3a2と、左右の油圧シリンダ5−2aの伸長動作側圧油室5−2a1を油路イで接続した上で、第1伸縮ブーム3起伏用の油圧シリンダ3aの伸長動作側圧油室3a1と、第2伸縮ブーム駆動手段5−2の油圧シリンダ5−2aの縮小動作側圧油室5−2a2とを、第1伸縮ブーム起伏制御用の四方向三位置型の油圧制御弁V1の各制御ポートへそれぞれ油路ロ、ハを介して接続している。
【0043】
前記油路イ、ハは、それぞれ分岐油路ニ、ホを介して第2伸縮ブーム4折畳用の四方向三位置型の油圧制御弁V2の各制御ポートへ接続している。このように構成した油圧駆動回路によれば、油圧制御弁V2を操作することで、第2伸縮ブーム駆動手段5−2の油圧シリンダ5−2a,5−2aを、「第2伸縮ブーム折畳格納用の揺動域」βで揺動駆動でき、また油圧制御弁V1を操作することで第1伸縮ブーム3の起伏駆動とこの起伏駆動に関連して第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを前記「第2伸縮ブーム鉛直維持用の揺動域」αで揺動させることができる。
【0044】
油圧制御弁V2により、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを第1伸縮ブーム3の先端部で鉛直起立した状態では、前記両三角形が相似三角形となるので、その状態で油圧制御弁V1で第1伸縮ブーム3を起伏駆動すれば、第2伸縮ブーム駆動手段5−2の油圧シリンダ5−2aと第1伸縮ブーム3起伏駆動用の油圧シリンダ3aは、前記両三角形の相似比率に応じて伸縮駆動される。このため、第2伸縮ブーム4の最下端側ブームセクション4aは、第1伸縮ブーム3の起伏動に関わらず常に鉛直起立姿勢が維持される。
【0045】
次に第1の実施形態に係る橋梁点検車の作用を説明する。このように構成した第1の実施形態に係る橋梁点検車は、図1および図2に示した格納姿勢を取ることができる。すなわち、第1伸縮ブーム3は縮小して車両1上に倒伏し、縮小した第2伸縮ブーム4はその最基端側ブームセクション4aが第1伸縮ブーム4に沿った折畳位置Rにし、旋回部材6を第3伸縮ブーム7と第1伸縮ブーム3の起伏方向が正反対となる位置(第3伸縮ブーム反転位置)まで旋回し、第3伸縮ブーム7を縮小且つ起仰(旋回部材6に対して起仰)した格納姿勢を取ることができる。すなわち、第1の実施形態に係る橋梁点検車は、その格納姿勢が走行移動時の安全確保のために定められた橋梁点検車の制限高さの範囲内に収まる橋梁点検車でありながら、従来のものに比して第2伸縮ブーム4の長さ(縮小した状態の長さ、ひいては全伸長した長さ)を大きくでき、それだけ橋梁側縁迂回機能を増大させることができるのである。
【0046】
(第2の実施形態に係る橋梁点検車の説明…第1の実施形態の他の実施例に相当)図1〜図4に示し上述した橋梁点検車では、第2伸縮ブーム揺動駆動機構5の第2伸縮ブーム連結手段5−1を、単一の支軸5−1cを具備するもので構成すると共に、第2伸縮ブーム駆動手段5−2を、第1伸縮ブーム3先端部に対して第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを「第2伸縮ブーム鉛直維持用の揺動域」αと「第2伸縮ブーム折畳格納用の揺動域」βとで揺動させる機能を兼ね備えた油圧シリンダ5−2a,5−2aを具備するもので構成している。
【0047】
しかしながら、このような構成では、「第2伸縮ブーム鉛直維持用の揺動域」αと「第2伸縮ブーム折畳格納用の揺動域」の合計値が大きくなると、油圧シリンダ5−2a,5−2aのモーメントアーム(揺動駆動力確保のための要件)を確保し難いという問題がある。
【0048】
第1の実施形態に従属する第2の実施形態に係る橋梁点検車は、このような問題に対処するため、第2伸縮ブーム揺動駆動機構5の構成に特徴を持たせたものである。
【0049】
図5に基づいてこの第2の実施形態に係る橋梁点検車の第2伸縮ブーム駆動機構5について説明する。図5において、第2伸縮ブーム揺動駆動機構5は、第2伸縮ブーム連結手段5−1と、第2伸縮ブーム駆動手段5−2とで構成されている。
【0050】
第2伸縮ブーム連結手段5−1は、上記第1の実施例におけるものと同様に、第1伸縮ブーム3先端部に第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4a先端部を、第1伸縮ブーム3の起伏方向に揺動自在に連結するものである。また、第2伸縮ブーム駆動手段5−2は、上記第1実施例のものと同様に、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを「第2伸縮ブーム鉛直維持用の揺動域」αと、「第2伸縮ブーム折畳格納用の揺動域」βにわたって揺動させるものである。
【0051】
第2伸縮ブーム揺動駆動機構5における第2伸縮ブーム連結手段5−1は、第1伸縮ブーム3の先端部および第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4a先端部にそれぞれ支軸5−1d,5−1eにより揺動自在に枢着連結された中間部材5−1fを具備したものとして構成されている。
【0052】
また、第2伸縮ブーム揺動駆動機構5における第2伸縮ブーム揺動手段5−2は、第1伸縮ブーム3と中間部材5−1fの適所間に介装された第2伸縮ブーム鉛直維持用の油圧シリンダ5−2dと、中間部材5−1fと第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aの適所間に介装した第2伸縮ブーム折畳格納用の油圧シリンダ5−2eとで構成している。
【0053】
第2伸縮ブーム鉛直維持用の油圧シリンダ5−2dは、その一端側(シリンダ側)が第1伸縮ブーム3の最先端側ブームセクション内に収容されるようにして、その一端部(シリンダ基端部)を支軸5−2fで第1伸縮ブーム3先端部に連結しており、その他端部(ピストンロッド先端部)を支軸5−2gで中間部材5−1fに連結している。
【0054】
そして、第2伸縮ブーム連結手段5−1の支軸5−1d(第1伸縮ブーム3の先端部に中間部材5−1fを揺動自在に連結する支軸)、第2伸縮ブーム駆動手段5−2の支軸5−2f(油圧シリンダ5−2dの一端部を第1伸縮ブーム3先端部に連結する支軸)、および、第2伸縮ブーム駆動手段5−2の支軸5−2g(油圧シリンダ5−2dの他端部を中間部材5−1fに連結する支軸)の位置関係は、これら支軸5−1d、5−2f、および、5−2gが形成する側面視における三角形(以下、第2伸縮ブーム揺動用三角形という)が、第1伸縮ブーム3の起伏支点を構成する支軸a、第1伸縮ブーム3を起伏駆動するための油圧シリンダ3aの第1伸縮ブーム3側支軸b、および、同油圧シリンダ3aの旋回台2側支軸cが形成する側面視における三角形(以下、第1伸縮ブーム起伏用三角形という)と相似関係を保つよう設定している。
【0055】
第2伸縮ブーム駆動手段5−2の油圧シリンダ5−2dの伸長動作側圧油室の有効受圧面積と、第1伸縮ブーム3起伏駆動用の油圧シリンダ3aの縮小動作側圧油室の有効受圧面積の比率は、第2伸縮ブーム揺動用三角形と第1伸縮ブーム起伏用三角形の相似比率に応じて設定している。
【0056】
第2伸縮ブーム揺動手段5−2の油圧駆動回路構成は、上記第1の実施例において図3に示したものに準じて構成している。この場合、図3に図示の油圧シリンダ5−2a,5−2aが、第2伸縮ブーム駆動手段5−2の油圧シリンダ5−2d(第2伸縮ブーム鉛直維持用)に変わり、且つ、図3に図示の油圧制御弁V2および分岐油路ニ、ホが省略されたものとなる。このような回路構成により、中間部材5−1fの対地揺動姿勢は、第1伸縮ブーム4の起伏動に関わらず常に一定に維持される。
【0057】
第2伸縮ブーム折畳格納用の油圧シリンダ5−2eは、その一端部(シリンダ側)を支軸5−2hで中間部材5に連結しており、その他端部(ビストンロッド先端部)を支軸5−2iで第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aに連結している。この油圧シリンダ5−2eは、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを、第1伸縮ブーム3の先端部に鉛直起立した位置P(図5の仮想線図示の位置)と第1伸縮ブーム4に沿って折畳格納した第1伸縮ブーム折畳格納位置R(図5の実線図示の位置)との間で揺動させるものであり、前記第2伸縮ブーム4鉛直維持用の油圧シリンダ5−2dの油圧駆動回路構成とは独立した公知の油圧駆動回路構成で任意に伸縮駆動制御されるものである。
【0058】
第2伸縮ブーム揺動手段5−2は、その第2伸縮ブーム鉛直維持用の油圧シリンダ5−2dにより中間部材5−1fの対地揺動姿勢を、第1伸縮ブーム3の起伏動に関わらず常に一定に維持し、その第2伸縮ブーム折畳格納用の油圧シリンダ5−2eにより第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを、第1伸縮ブーム3の先端部に鉛直起立した位置P(図5の仮想線図示の位置)と第1伸縮ブーム3に沿って折畳格納した第1伸縮ブーム折畳格納位置R(図5の実線図示の位置)との間の「第2伸縮ブーム折畳格納用の揺動域」β内で任意に揺動駆動できるようになっている。
【0059】
橋梁点検車による橋梁点検作業時には、第2伸縮ブーム折畳格納用の油圧シリンダ5−2eにより、第2伸縮ブーム4を鉛直にして使用するものである。油圧シリンダ5−2eにより第2伸縮ブーム4が鉛直にされた後は、第1伸縮ブーム3を起伏動しても、中間部材5−1fの対地揺動姿勢が一定に維持されるので、第2伸縮ブーム4の鉛直状態は維持されるのである。
【0060】
なお、上記の実施例では、第2伸縮ブーム揺動手段5−2における、第2伸縮ブーム鉛直維持用の油圧シリンダ5−2dを、第1伸縮ブーム3先端部と中間部材5−1fとの間に介装し、第2伸縮ブーム折畳用の油圧シリンダ5−2eを、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aと中間部材5−1fとの間に介装しているが、これら両油圧シリンダ5−2dおよび5−2eの介装位置を入れ替えても良い。第2の実施形態に係る橋梁点検車の作用については、第1の実施形態に係る橋梁点検車と同様である。
【0061】
(第3の実施形態に係る橋梁点検車の説明)第3の実施形態に係る橋梁点検車は、旋回部材6を第3伸縮ブーム7反転位置(第3伸縮ブーム7と第1伸縮ブーム3の起伏方向が正反対となる位置)に旋回させた状態においても、第3伸縮ブーム7を第1伸縮ブーム3の側方を経過して、第1伸縮ブーム3の上側域まで起仰動できる橋梁点検車を提供することにある。
【0062】
以下第3の実施形態に係る橋梁点検車の実施例を図6〜図11に基づいて説明する。図6は、第3の実施形態に係る橋梁点検車の格納姿勢を示す側面図、図7は図6の平面図、図8は図6の橋梁点検車の作業状態を示す説明図である。図9は図6の橋梁点検車の作業状態における第2伸縮ブームまわりの平面図であり、旋回部材6を第3伸縮ブーム7反転位置にした状態を示す説明図である。図10は、図9に対応する部分の他の例の説明図である。図11は、図6に対応する部分の更に他の例の説明図である。
【0063】
図9において、第3伸縮ブーム7は、その起伏軌跡面が旋回部材6の旋回中心6pから側方へLだけ離隔して旋回部材6に取りつけられている。この離隔量Lは、第3伸縮ブーム7と第1伸縮ブーム3の起仰方向が正反対となるよう旋回部材6を旋回させた第3伸縮ブーム反転位置(図9の位置)において、第3伸縮ブーム7を、第1伸縮ブーム3の側方を経過して起伏動することができるに足る量である。この図9の例では、旋回部材6の旋回軸心6pは第2伸縮ブーム4の軸心4pと同心上に配置されている。
【0064】
このように構成した橋梁点検車は、その作業時に図8に示すように、第3伸縮ブーム反転位置にした状態で、第3伸縮ブーム7を第1伸縮ブーム3の側方を経過して、第1伸縮ブーム3の上側域まで起仰動できるので、いわゆる屈折式の高所作業車としても用いることができるのである。
【0065】
図10は他の例を示しており、この図10のものでは、旋回部材6を第2伸縮ブーム4の下端部に旋回駆動自在に取り付けるにあたり、当該旋回部材6の旋回軸心6pが第2伸縮ブーム4の軸心4pから側方へLだけ離隔して取りつけられている。この離隔量Lは、第3伸縮ブーム7と第1伸縮ブーム3の起仰方向が正反対となるよう旋回部材6を旋回させた第3伸縮ブーム反転位置(図10の位置)において、第3伸縮ブーム7を、第1伸縮ブーム3の側方を経過して起伏動することができるに足る量である。
【0066】
この図10の例では、第3伸縮ブーム7は、その起伏軌跡面と旋回部材6の旋回軸心6pが同一鉛直面内に位置するようにして旋回部材6に起伏駆動自在に取り付けられている。この図10のものにおいても、上記図9のものと同様に、いわゆる屈折式の高所作業車としても用いることができるものである。
【0067】
図11は、さらに他の例を示しており、この図11のものでは、第2伸縮ブーム4を第1伸縮ブーム3に(第2伸縮ブーム揺動駆動機構5を介して)取りつけるにあたり、第1伸縮ブーム3に対して第2伸縮ブーム4を側方へLだけ離隔して取りつけている。この離隔量Lは、第3伸縮ブーム7と第1伸縮ブームの起伏方向が正反対となるよう旋回部材6を旋回させた第3伸縮ブーム反転位置(図11の位置)において、第3伸縮ブーム7を、第1伸縮ブーム3の側方を経過して起伏動することができるに足る量である。
【0068】
この図11の例では、旋回部材6の旋回軸心6pは第2伸縮ブーム4の軸心4pと同心上に配置されており、第3伸縮ブーム7は、その起伏軌跡面と旋回部材6の旋回軸心6pが同一鉛直面内に位置するようにして旋回部材6に起伏駆動自在に取り付けられている。この図11のものにおいても、上記図9のものと同様に、いわゆる屈折式の高所作業車としても用いることができるものである。
【0069】
また、他の例としては、図9の構成、図10の構成、図11の構成の二つ以上を組み合わせることで、第3伸縮ブーム7と第1伸縮ブーム3の起仰方向が正反対となるよう旋回部材6を旋回させた第3伸縮ブーム反転位置において、第3伸縮ブーム7が第1伸縮ブーム3の側方を経過して起伏動できるようにしても良いこと勿論である。
【0070】
このように構成した第3の実施形態に係る橋梁点検車は、第1の実施形態に係る橋梁点検車と同一の作用効果を持つ他、第3伸縮ブーム7と第1伸縮ブーム3の起仰方向が正反対となるよう旋回部材6を旋回させた第3伸縮ブーム反転位置において、第3伸縮ブーム7が第1伸縮ブーム3の側方を経過して起伏動できるので、いわゆる屈折型高所作業車として使用することができるという作用効果を持つものである。また、第3の実施形態に係る橋梁点検車には、図6に示すように、第1伸縮ブーム3と第3伸縮ブーム7を側面視においてラップさせた格納姿勢をとることができるので、格納姿勢を一層コンパクトにできるという付加的な作用効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る橋梁点検車の格納姿勢を示す側面図、
【図2】図1の平面図、
【図3】図1の橋梁点検車における第2伸縮ブーム揺動駆動機構の油圧回路図、
【図4】図1の橋梁点検車の橋梁点検作業状態を示す説明図である。但し、シリンダ類を省略している。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る橋梁点検車における第2伸縮ブーム揺動機構の他の例の説明図、
【図6】本発明の第3の実施形態に係る橋梁点検車の格納姿勢を示す側面図、
【図7】図6の橋梁点検車の平面図、
【図8】図6の橋梁点検車の屈折式の高所作業車としての使用状態を示す説明図である。但し、シリンダ類を省略している。
【図9】図6の橋梁点検車の作業姿勢における第2伸縮ブーム4まわりの平面図、
【図10】図9に対応する部分の他の例の説明図、
【図11】図9に対応する部分の他の例の説明図、
【図12】従来の橋梁点検車の格納姿勢を示す側面図、
【図13】図12の平面図、
【図14】図12の橋梁点検車の橋梁点検状態を示す説明図である。但し、シリンダ類を省略している。
【符号の簡単な説明】
1;車両、1a,…;アウトリガ、2;旋回台、3;第1伸縮ブーム、3a;油圧シリンダ(第1伸縮ブーム3の起伏駆動用)、3a1;伸長動作側圧油室、3a2;縮小動作側圧油室、4;第2伸縮ブーム、4a;(第2伸縮ブーム4の)最基端側ブームセクション、4p;(第2伸縮ブーム4の)軸心、5;第2伸縮ブーム揺動駆動機構、5−1;第2伸縮ブーム連結手段、5−1b;ブラケット(第1伸縮ブーム3の先端部)、5−1b;ブラケット(第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4a)、5−1c;支軸、5−1d;支軸(第1伸縮ブーム3先端部と中間部材5−1fの連結)、5−1e;支軸(第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4a先端部と中間部材5−1fの連結)、5−1f;中間部材、5−2;第2伸縮ブーム揺動手段、5−2a;油圧シリンダ、5−2a1;伸長動作側圧油室、5−2a2;縮小動作側圧油室、5−2b;支軸(油圧シリンダ5−2aの第1伸縮ブーム3先端側支軸)、5−2c;支軸(油圧シリンダ5−2aの第2伸縮ブーム4最基端側ブームセクション4a側支軸)、5−2d;油圧シリンダ(第2伸縮ブーム鉛直維持用)、5−2e;シリンダ(第2伸縮ブーム折畳格納用)、5−2f;支軸(油圧シリンダ5−2dの第1伸縮ブーム4先端側支軸)、5−2g;支軸(油圧シリンダ5−2dの中間部材5−1f側支軸)、5−2h;支軸(油圧シリンダ5−2eの中間部材5−1f側支軸)、5−2i;支軸(油圧シリンダ5−2eの第2伸縮ブーム4側支軸)、a;支軸(第1伸縮ブーム4の起伏支点)b;支軸(油圧シリンダ3aの第1伸縮ブーム3側支軸)c;支軸(油圧シリンダ3aの旋回台2側支軸)、イ;油路、ロ;油路、ハ;油路、ニ;分岐油路、ホ;分岐油路、V1;油圧制御弁、V2;油圧制御弁、α;第2伸縮ブーム鉛直維持用の揺動域、β;第2伸縮ブーム折畳格納用の揺動域、6;旋回部材、6p;(旋回部材6の)旋回軸心、7;第3伸縮ブーム、8;作業台、9;作業台レベリング機構、L;離隔量、
以上

Claims (1)

  1. 車両1上に旋回駆動自在に搭載した旋回台2、旋回台2にその基端部を起伏駆動自在に取り付けた伸縮駆動自在な第1伸縮ブーム3、
    伸縮駆動自在な第2伸縮ブーム4であってその最基端側ブームセクション4a先端部を第1伸縮ブーム3の先端部に、第2伸縮ブーム揺動駆動機構5を介して第1伸縮ブーム3に揺動駆動自在に取り付けた第2伸縮ブーム4、
    第2伸縮ブーム4の軸心4pに沿う旋回軸心6p周りで旋回駆動自在なよう第2伸縮ブーム4の先端部に取り付けた旋回部材6、
    旋回部材6に少なくとも起伏動自在に取り付けた作業台8とを備えてなり、
    橋梁点検作業時には、前記第2伸縮ブーム揺動駆動機構5により第2伸縮ブーム4を第1伸縮ブーム3の起伏動に関わらず常に鉛直姿勢に保ちながら、旋回台2の旋回駆動、第1伸縮ブーム3の起伏並びに伸縮駆動、第2伸縮ブーム4の伸縮駆動、旋回部材6の旋回駆動、および作業台8の起伏動を併用して、作業台8を任意の空間位置に移動させるようにしてなる橋梁点検車であって、
    前記第2伸縮ブーム揺動駆動機構5が、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを第1伸縮ブーム3の先端部に揺動自在に連結する第2伸縮ブーム連結手段5−1と、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを第1伸縮ブーム3の先端部に対して揺動させる第2伸縮ブーム揺動手段5−2とで構成されている橋梁点検車において、
    前記第2伸縮ブーム連結手段5−1は、第1伸縮ブーム3の先端部および第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4a先端部に揺動自在に枢着連結された中間部材を具備しており、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aが、第1伸縮ブーム3に沿って折り畳まれた折畳位置Rと、起仰状態にした第1伸縮ブーム3の先端部で鉛直起立姿勢となる揺動位置Qとの間で揺動可能なものとする一方、前記第2伸縮ブーム揺動手段5−2は、第1伸縮ブーム3と中間部材間または中間部材と第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4a間の何れか一方に介装された第2伸縮ブーム鉛直維持用の油圧シリンダと、何れか他方に介装された第2伸縮ブーム折畳格納用の油圧シリンダとで構成されており、第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを前記折畳位置Rと前記揺動位置Qとの間で揺動駆動可能なものとし、
    橋梁点検作業時には、第2伸縮ブーム折畳格納用の油圧シリンダで中間部材を第1伸縮ブーム3先端部または第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aに対して所定の揺動位置に固定した状態で、第2伸縮ブーム鉛直維持用の油圧シリンダで第2伸縮ブーム4を第1伸縮ブーム3の起伏動に関わらず常に鉛直姿勢を保持するようにし
    格納時には、縮小して車両1上へ倒伏させた第1伸縮ブーム3に対し、前記第2伸縮ブーム折畳格納用の油圧シリンダで中間部材を第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aまたは第1伸縮ブーム3先端部に対して揺動させることで第2伸縮ブーム4の最基端側ブームセクション4aを前記折畳位置Rに揺動させることができるよう構成したことを特徴とする橋梁点検車。
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