JP4850377B2 - リボース−リビトールホスフェートのオリゴ糖誘導体とそれを含むワクチン - Google Patents
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Description
(技術分野)
本発明は、医学の分野、特に、b型インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)(Hib)によって引き起こされる感染症を予防するためのワクチンにおける主成分として用いられるリボース-リビトールホスフェートに由来するオリゴ糖混合物の化学合成と共に、上記のオリゴ糖混合物を含むワクチンに関する。
【0002】
(先行技術)
b型インフルエンザ菌は、世界中で重篤なヒトの健康問題である。この細菌は、主に5歳未満の小児において髄膜炎、肺炎、喉頭蓋炎、および他の呼吸器疾患を引き起こす。聴覚障害から重度の精神遅滞に及ぶ後遺症が認められ、これらは多くの国において疾患の生存者の30%以上に達している。世界保健機構の最近の推定では、世界で年間550,000人以上の小児がb型インフルエンザ菌によって引き起こされる疾患のために死亡することが示された。
【0003】
インフルエンザ菌の精製莢膜多糖類は、成人では保護免疫を誘導することが可能であるが、小児における免疫応答は非常に弱く、2歳未満の幼児では実質的にない。
【0004】
莢膜多糖類は、以下の構造を有する:
【化2】
【0005】
主な問題は、多糖類であるという抗原の特性そのものであり、これはまだ未成熟な幼児免疫系を刺激することができないT非依存的抗原であることが証明されている。この問題は、担体として知られている蛋白質に多糖類を共有結合(結合)によって連結することによって解決できることが示された。このようにして得られた産物は、複合ワクチンとして知られ、生後2ヶ月から抗体保護レベルを誘導する。
【0006】
チュら(Chu et al.、Infection immunity 1983、40:245〜256)は、臭化シアンによる活性化後の天然の莢膜多糖類および破傷風トキソイドから抱合体を得た。
【0007】
ゴードン(Gordon、米国特許第4,496,538号)は、臭化シアンによって天然の多糖類を活性化した後、これを二ヒドラジドアジピン酸によってジフテリアトキソイドに結合させた。
【0008】
ヒルマンら(Hilman et al.、米国特許第4,459,286号)は、初回活性化後の髄膜炎菌蓋膜蛋白質に、6-アミノカプロン酸によって天然の多糖類を結合させた。
【0009】
これまでの結合プロセスでは全て、共有結合は莢膜多糖類のいくつかの基と担体蛋白質の間で起こっている。
【0010】
小児における保護免疫の誘導能は、結合体の構造に依存する。結合を本来の多糖類上で行う場合、結合に関与する置換基が多糖類鎖に単独で無作為に分布するために、各バッチの特徴を調べることは非常に複雑となる。
【0011】
これらのワクチンは全て、物理化学的な方法によって分析することが非常に難しい;したがって、一般的に行われていることは、実験動物における免疫原性の研究による各バッチの評価である。しかし、結合体の挙動は実験動物と子供では異なる。
【0012】
安定な品質に関する世界保健機構(WHO)の基準によれば(ホリデイ、ジョーンズ(M. R. Holliday, C. Jones、Biologicals, 1999、27:51〜53)、複合ワクチンの品質管理は、バッチ毎の類似性を示す物理化学的方法に基づかなければならない。
【0013】
この作業を容易にするために、複合ワクチンはより一層分子レベルで定義されなければならない。この問題に対するもう一つの解決策は、莢膜多糖類断片の合成である。合成によるb型インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)抗原の構築プロセスは主に二つの段階を有し、すなわち、二糖類中間体の合成とそのオリゴマー化である。この合成のためにいくつかのアプローチが開発されている。
【0014】
ビューベリーら(Beuvery et al.、欧州特許出願番号第0276 516号;米国特許第5,034,519号;Tetrahedron Lett. 28、1553、1987)およびフーガーホウトら(Hoogerhout et al、J. Carbohydr. Chem. 7、1988、399〜416)は、反復単位3〜20個を含むと請求する莢膜多糖類の断片を合成によって得た。この目標を達成するために、二糖類中間体2をまず調製した後、固相化学または溶液合成によって反復単位6個を含むオリゴマーを調製した(エリー(Elie)ら、Rec. Trav. Chim. Pays-Bas 108、1989、219)。オリゴマーをスペーサーによって蛋白質またはペプチドに結合させた。結合した三量体は、莢膜多糖類から調製した市販のワクチンよりマウスにおいて免疫原性であった。
【0015】
従うべき合成経路を示す好ましい態様において、以下の方法を用いた:1−リビトールの合成、2−リボースとのカップリング、3−リボース単位に置換基の選択的導入、および4−燐酸活性化基の導入。この経路を用いれば、重要な二糖類誘導体2がわずか15の反応段階で得られた。
【化3】
【0016】
全体的な収率は7%である(ハーマンズ(Hermans)ら、Recl. Trav. Chim. Pays-Bas 1987、106:498〜504)。さらに、このプロセスは、主な二つの欠点を有する:プロセスには11のクロマトグラフィー段階が含まれることと、重要な中間体の保護基が、オリゴマー化プロセスにとって理想的ではないことである。
【0017】
オリゴマー化、または第二の合成段階において、用いた方法は、ホスホトリエステルによる活性化によって溶液合成であり、この場合は1サイクルあたり二糖類に基づいて70〜90%の収率が得られる。そのような技法の主な欠点は、収率が劇的に低下するために、4反復単位以上を含む断片を調製することが不可能である点である。二糖類中間体2は、異なる3つの保護基を有し、そのために最終産物の脱保護が非常に難しい。したがって、この二糖類は固相化学によるオリゴマー化にとってあまり都合がよくない。このため、六量体の合成が報告された。
【0018】
免疫アッセイでは(ピータース(Peters )CCAMら、Infect. Immunity 1991、59:3504〜10)、破傷風トキソイドに三量体を結合させることと、マウスおよびサルにおけるその免疫原性が報告されたに過ぎない。
【0019】
ジャスト、ウペスラシス(G. Just, J. Upeslacis、欧州特許出願第0 320 942号;チャン、ジャスト(L. Chan, G. Just)、Tetrahedron. 46、1990、151〜162)は、二糖類中間体と溶液化学における合成によって莢膜多糖類の断片を合成した。抗原を合成するために最適な中間体を調製する目的で、異なる経路を選択した:1−リビトールの合成、2−適当な保護基を有するリボース単位の合成、3−リボースとリビトールのカップリング、および4−燐酸活性官能基の導入。
【化4】
【0020】
この方法論を用いて、ホスホロアミダイトとして中間体3を用いる技法は、オリゴマー化技法のための保護基のよりよい選択を示す。この目的を達するためには、さらに多数の段階が必要であった。重要な誘導体は、19段階で得られたが、精製するためにクロマトグラフィープロセス8回を用いた。
【0021】
二糖類3を溶液中でオリゴマー化すると、3反復単位を含む莢膜多糖類の断片を生じ、収率は1サイクルあたり二糖類に基づいて70〜90%であった。
【0022】
カンディルら(Kandil et al.、Syn. Lett. 1992、555〜7)、チョンら(Chon et al.、国際公開公報第93/15205号、米国特許第5,679,352号)は、同じ二糖類中間体3を用いて固相化学によって、支持体としてモノメトキシポリエチレングリコールを用いて、莢膜多糖類の断片を合成して、6反復単位までを含む断片を得て、1サイクルあたりの収率は95%であった。
【0023】
クリバンら(Krivan et al.、国際公開公報第94/00149号)およびニルソンら(Nilsson et al.、J. Carbohydr. Chem. 10、1991、1〜22)は、類似の二糖類中間体および固相化学を用いて10反復単位の断片を得た。この断片を、スペーサーを通じてHibアドヘシンに結合させた。ホスホネート中間体は21段階で得られ、全収率は5%であった。クロマトグラフィー少なくとも7段階も必要であった。オリゴマー形成プロセスは、H-ホスホネートと、メリフィールドアミノ化樹脂を用いる固相化学とを用いて実施した。抗原は1サイクルあたり97〜99%の取り込みで得られた。
【0024】
チュ・マカド(Chiu Machado)ら(J. Carbohydr. Chem. 13 1994、465〜474)およびキューバ国特許第22424号は、適当に保護されたリボース誘導体をブドウ糖から合成する場合に効率のよい技法を報告した。この誘導体を用いて、彼らは20反応段階で重要な二糖類を調製した。
【0025】
Hib断片の調製およびそのワクチンにおける用途に、合成を応用することが難しい一つの局面は、二糖類中間体の合成である。
【0026】
上記の方法は全て、現代の炭化水素化学の技術の現状を反映しているが、それらは2つの重大な技術的欠点を有する。合成を通じていくつかのクロマトグラフィー段階を用いることは、工業規模での合成から見て現実的ではなく、そして合成段階数が通常非常に多い。より少ない反応段階での二糖類の合成に関する主な問題は、リボース単位におけるベンジル基の導入である。
【0027】
二糖類中間体のオリゴマー化プロセスは、溶液中で行うことができるが、達成されうる最大規模は3〜4反復単位に限定されるという重大な欠点を有する。同様に、固相化学によっても行うことができる。固相化学では、1サイクルあたり高い収率で6〜10反復単位に及ぶ二糖類の調製が可能である。しかし、通常存在する2つの重大な問題は、1サイクルあたりの二糖類中間体の高い取り込みを得るために、通常、3〜10 モル等量という過剰量の二糖類を必要とするため、真の収率が10〜15%に過ぎないという点である。過剰量の二糖類はプロセスの過程で失われる。もう一つの問題は、2つの異なる誘導体を通常必要とするという点で、一つは固相支持体へのカップリングのために、もう一つは鎖の伸長のために用いられる。
【0028】
その構造のみならず鎖長にも如何なる差もない単一の純粋なオリゴ糖断片の合成は、Hib抗原の合成に関するこれまでの報告の全てに共通する局面であり、同時にその主な目的の一つである。これは全て、より容易な品質管理のために、より安定した品質の抗Hib複合ワクチンを得るためには、単一の分子で構成される抗原が必要であるという仮定に基づいた。
【0029】
新しい方法は、天然の多糖類を断片にすることによってオリゴ糖断片を調製するために、そして同様にその末端位置の一つによってオリゴ糖混合物を活性化するために開発された。
【0030】
米国特許第4,808,700号;米国特許第4,761,283号と共にセイド(R.C. Seid)ら(Glycoconjugate J., 1989, 6:489〜498)では、天然の多糖類を過ヨウ素酸塩によって酸化して、得られた断片を精製した。オリゴ糖断片の混合物は、以下のスキームによって示されるように2つの末端の位置で活性化されるようになる。これらのオリゴ糖を、還元的アミノ化反応によってCRM 197に結合させた。スキームから認められるように、双方の結合部位は異なる。結合が形成された後、異なる構造を有する結合オリゴ糖の少なくとも2つのファミリーが存在するであろう。一方、オリゴ糖の割合は、同じ蛋白質の2つの異なる部位に、または2つの異なる蛋白質分子に同じオリゴ糖が結合した結果を左右するであろう。これらの現象は全て不均一性を生じ、品質管理が困難となる。
【化5】
【0031】
一方、米国特許第5,153,312号と共にコンスタンチノ(P. Constantino)ら(Vaccine 1999、17:1251〜63)において、天然の多糖類の酢酸による加水分解および得られたオリゴ糖断片混合物の精製が報告されている。産物は、オリゴ糖混合物の完全性に影響を及ぼしうる高いpHと温度で、エチレンジアミンによる還元的アミノ化によってスペーサーを導入すると、一連の反応によって活性化される。一方、一部の抗原は、そのカルボニルヘミアセタールが以下のスキームに示すように還元されるとおそらく不活化される。さらに、オリゴ糖アミン誘導体は、その末端エステル機能の一つによってアジピン酸の活性なエステルに選択的に置換された。他のエステル機能は、蛋白質をカップリングするためになおも活性である。
【化6】
【0032】
天然の多糖類の断片化産物から調製した2つのワクチンは、多数の小児の免疫の実践において用いられている。これは、単一の大きさではなくて、多様な大きさのオリゴ糖をHibに対する複合ワクチンの製造に使用すること、そして同時に製品の再現性および品質を適切に制御することが可能であることを証明した。この方法によって得られた結合体が多糖類の直接活性化によって得られた結合体より明確であっても、天然の多糖類の断片化を行った後に機能的活性基を導入し、そして化学合成によって得ることができる分子定義の同じレベルおよび抗原の純度を得ることは実質的に不可能である。
【0033】
既定の大きさを有するオリゴ糖または大きさは異なるが構造の残りは均一であるオリゴ糖の混合物のいずれを用いても、複合ワクチンの品質管理において明らかな長所はない。このことは、Hibオリゴ糖混合物の組成物を決定することがより容易となる当技術分野の現状の分析方法による実験の進歩によって証明されている(コンスタンチノ(P. Constantino)ら、Vaccine 1999、17:1251〜1263およびプリオエティ(D. Prioeti)ら、欧州炭化水素シンポジウム(European Carbohydrate Symposium)、ガルウェイ、1999年7月、PB014)。
【0034】
一方、Hibオリゴ糖の大きさ毎の混合物からなるワクチンと断片が3反復単位より大きい場合の単一のサイズのオリゴ糖からなるワクチンの間の免疫学的挙動に差はない(ピライ(S. Pillai)ら、Infection and Immunity、1991、59:4371〜6;カンディル(A. A. Kandil)ら、Glycoconjugate, J. 1997、14、13〜7;およびピータース(Peters, CCAM)ら、Infect. Immunity 1991、59、3504〜10)。
【0035】
さらなる状況によって、全ての観点から最適な単一の大きさを選択することが困難である。4〜6反復単位のオリゴ糖はより容易に合成され、その大きさは通常、適当な免疫応答を誘導するために十分である。しかし、このワクチンにとって必要な担体蛋白質の量は非常に多く、ワクチンにおけるオリゴ糖の安定性は、ホスホジエステルの加水分解による分解プロセスが、4反復単位未満の蛋白質にカップリングした非常に短い断片を非常に急速に誘発するために、不良となり、したがって不活性である。8〜20反復単位の大きさを有する断片は、その大きさの半数が分解されても、担体蛋白質にカップリングした残りの断片が4反復単位より大きいために、原則としてより安定である。ワクチン用量にとって必要な担体蛋白質の量も同様により少ない。
【0036】
しかし、Hibのオリゴ糖に関する技術の現状によれば、大きさの範囲が10〜20である断片の合成は、溶液法では不可能であり、固相法でもなお難題である。実際に、これまで報告された例において、この大きさのオリゴ糖は全く存在しない。もう一つの短所は免疫応答のT-細胞依存性であり、小児において良好な免疫応答を得るために非常に重要な局面である。多糖類のT細胞依存性は、その大きさが増加するにつれて減少する(フェルナンデス、スベレマーク(C. Fernandez, E. Sverremark)、Cell Immunol. 1994、153:67〜78)。
【0037】
結論すると、Hib抗原の合成が競争できるようになるためには、重要な二糖類に対する段階数を減少させ、クロマトグラフィー段階数を減少させ、特にオリゴマー化プロセスにおける収率を有意に増加させなければならない。
【0038】
天然の多糖類の加水分解によって得られるオリゴ糖の混合物は、双方の大きさの区間の分画を含み、それぞれの長所を利用して短所を減少させる。類似の混合物を合成によって得ることができれば、双方の大きさの間隔を含むことを利用できるであろう。合成によってデザインすると、この混合物はより明確で純粋となり、正確な割合と位置でスペーサーを含むであろう。
【0039】
(発明の開示)
本発明は、特に、b型インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)(Hib)によって引き起こされる感染症を予防するためのワクチンにおける主成分として用いられるリボース-リビトール-ホスフェートに由来するオリゴ糖混合物の化学合成と共に、上記のオリゴ糖混合物を含むワクチンに関する。
【0040】
本発明の化学合成によって得られたオリゴ糖混合物は、構造AまたはBの化合物少なくとも5個の式(ホスフェート-リボース-リビトール)nまたは(リボース-リビトール-ホスフェート)nの反復単位を含み、これは、b型インフルエンザ菌の莢膜多糖類の反復単位を表してnのみが異なり、nの値は4〜25の間でであり(n≧4 y≦25)、式中、R1またはR2は担体と結合するためのスペーサーであって、但しR2がHである場合はR1はスペーサーであり、R1がHである場合にはR2がスペーサーである。
【化7】
【0041】
本発明はまた、そのようなオリゴ糖混合物を含む免疫原、上記の免疫原を含むワクチン、およびこれらのオリゴ糖を混合物として調製する方法に関する。さらに本発明には、b型インフルエンザ菌によって引き起こされる感染症を予防するために、ワクチンを単独、または他のワクチンと組み合わせて用いることが含まれる。
【0042】
本発明によって、化学合成によって明確な大きさのオリゴ糖の規則正しい混合物をより効率的に得ることが可能である。この混合物は、より高い純度を有し、より単純な技術的プロセスを用いて得られる。同様に、本発明の混合物から調製した複合ワクチンは、その製造のためにより優れており、その品質管理においてより単純であることも判明した。
【0043】
本発明のもう一つの目的は、上記のオリゴ糖混合物を得る合成方法であって、これは、重要な二糖類中間体、スペーサー、および促進物質の制御された重縮合からなる一段階プロセスであることを特徴とし、同様に、抗原の平均的な大きさを、各参加者の比率、その添加順序、および反応時間によって制御することができるという事実を特徴とする。
【0044】
本発明のもう一つの目的は、b型インフルエンザ菌によって引き起こされる疾患に対するワクチンの調製物において、アジュバントおよび他の添加剤と共に、またはそれらを用いずに上記の免疫原を用いることである。
【0045】
本発明のもう一つの目的は、例えば、B型肝炎、DPT、抗髄膜炎菌A、B、C、抗肺炎球菌1、5、6B、6A、14、19F、19A、23Fおよび抗ポリオワクチンと結合して、または結合せずに、他のワクチンとの複合ワクチンの調製においてこれまでに記述されている混合物を用いることである。
【0046】
本発明のもう一つの目的は、Hibオリゴ糖の合成にとって必要な重要な二糖類に対する合成プロセスの最適化である。最適化は、二糖類4に適用されるとその二糖類5への変換を可能にし、ベンジル保護基を一段階でリボース単位に導入し、全プロセスを有意により短くより単純にする新しい選択的ベンジル化反応の発見からなる。
【化8】
【0047】
本発明の目的はまた、11反応段階のみにおいて、そしてクロマトグラフィープロセスを用いない高純度での調製を可能にする中間体4を合成するための最適な技法である。
【0048】
本発明のもう一つの目的は、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、ラテックスのような免疫学的に不活性な物質との結合によって、抗Hib抗体を検出および定量するために、先に記述したオリゴ糖を用いることである。
【0049】
本発明の新規性は、得られたオリゴ糖混合物の組成物であって、これはその末端位の一つのみにおいて、合成において予めデザインされた位置に結合のためのスペーサーを有するb型インフルエンザ菌莢膜多糖類の反復単位に対応する。これは、同じ規則的で均一な構造に反応する。オリゴ糖混合物は、2つの異なる大きさの区間からの断片、すなわち主に4〜8と8〜20の断片を含み、各区画からの長所を得て、各群を分離しうるという短所を減少させる。
【0050】
さらに、本発明の新規性は、化学合成によってそのような混合物を調製するためのプロセス自身であり、それによって産物を高い再現性および効率で調製することが可能となる。同じようにして、本発明によって、一反応によって一段階でリボース単位にベンジル保護基を導入し、そのようなオリゴ糖の合成にとって重要な二糖類誘導体の調製における有効性が増加することが示される。
【0051】
二糖類中間体の合成は、以下のスキームに示す9の化学反応によって、誘導体5-O-アリル-2,3,4-トリ-O-ベンジル-D-リビトール14を調製することから始まる。D-リボースを、当技術分野において既に記述されている技法(レオナート(Leonart)ら、J. Het. Chem. 1966、3:485)に従ってイロプロピリデン誘導体6に変換した。相転移条件で5位を臭化アリルによってアリル化した後、イソプロピリデン基を硫酸のメタノール溶液によって加水分解して、誘導体8を得て、これに、塩化ベンジルと水素化ナトリウムのジメチルホルムアミド溶液によるベンジル化を行う。
【化9】
【0052】
メチル基を、酢酸と塩酸の混合物によって加水分解し、水素化ホウ素ナトリウムによる還元を行った。誘導体5-O-アリル-2,3-ジ-O-ベンジル-D-リビトール11をシリカゲル上で吸収させ、パーコレーションプロセスによって、最初にシクロヘキサン、そして次にクロロホルムによって選択的に抽出した。この技法によって、従来のクロマトグラフィー法によらずに大規模での精製が可能となる。
【0053】
さらに、誘導体11をピリジン中でトリチル化して、塩化ベンジルおよび水素化ナトリウムのジメチルホルムアミド溶液によってベンジル化して、最後に酢酸によって加水分解すると、最終的なリビトール誘導体が得られ、これを蒸留によって精製した。リビトール誘導体14は、以下のスキームに示すように、リボフラノースペルアセテート15によってリボシル化した。脱アセチル化の後に吸収-脱着方法を新しく適用することによって、従来のクロマトグラフィー段階を行わなくともトリオール4が大規模で得られる。
【化10】
【0054】
次に、本発明の枠組みにおいてベンジル化反応の発見をトリオール4に適用する。この反応によって、カラムクロマトグラフィー精製プロセスの後に誘導体5が得られる。中間体5のアリル基をプロペニルに異性化した後、ホスホネートをリボース単位の遊離の3位に導入した。プロペニル基を除去すると、重要な中間体誘導体19が得られた。同様にして、誘導体17の3位でのヒドロキシ官能基のアセチル化、5位でのホスホネートの導入、および産物の脱アセチル化によって、5位でホスホネート、そして3位で遊離のヒドロキシ官能基を有する重要な二糖類23が得られる。
【化11】
【0055】
形成された産物の構造は、全ての場合について、核磁気共鳴1Hおよび13C並びにH-HおよびH-X相関実験によって確認した。純度は薄層クロマトグラフィーまたはHPLCによってチェックした。
【化12】
【0056】
誘導体18または22から開始すると、誘導体24を得ることができ、25もまた、示されるように重縮合反応におけるアクセプターとして用いることができる。
【0057】
オリゴマー化反応は異なる条件で、通常3つのみの成分、すなわち重要な二糖類(19またはその類似体23)、塩化ピバロイル、塩化アダマンタン-1-カルボニル、または他の立体妨害酸塩化物となりうる反応の促進物質、および反応を停止させて、同時にスペーサーを導入する第3の成分に基づいて調べた。この成分は、例えば、24、25、または26位のような末端位において機能的活性基またはその前駆体を含む。
【0058】
スペーサーとして、24、25または26が、5-アジド-3-オキサペンタノールである場合には、一般式R1-Y-OHの如何なる化合物も用いることができ、式中、Yは脂肪族鎖となりうるスペーサー鎖である。脂肪族鎖は、その中に挿入される芳香族鎖、または0〜5まで変動する多くのヘテロ原子を含みうる。R1はスペーサーの末端位における官能基であり、NH2、COOR、CHO、SH、またはその前駆物質となりうる。
【0059】
重縮合プロセスにとって最適な条件は、いくつかの場合について開発されており、例えばジクロロメタン-ピリジン中で二糖類19、スペーサー5-ジアジド-3-オキサペンタノール26、および塩化ピバロイルによって産物が得られる。オリゴマー27を含む分画は、酸化、およびLH-20のメタノール溶液中でのLH-20ゲルクロマトグラフィー後の二糖類に基づいて収率70〜85%で得ることができる。
【化13】
【0060】
オリゴ糖混合物27を、メタノール-酢酸エチル-水-酢酸中でパラジウム/炭素の存在下で水素添加して、粗二糖類混合物28を得た。スペーサー基を活性化する必要がある場合、プロセスは次の段階で行うことがよりよい。例えば、オリゴマー28の混合物に、β-マレイミドプロピオン酸のN-ヒドロキシスクシニミジルエステルのジメチルホルムアミド溶液を加えた。反応が完了した後、得られた溶液を蒸留水によって希釈して、カットオフ1000のメンブレンを通過させて窒素圧下でディアフィルター(dyafilter)した。このようにして得られた産物30は、結合プロセスにおいて容易に用いられる活性なオリゴ糖混合物である。
【化14】
【0061】
形成された産物の構造は、全ての場合において核磁気共鳴1Hおよび13Cによって、並びにH-HおよびH-X相関実験によって確認した。
【0062】
蛋白質を、二硫化物としてマスクされたチオール基を導入することによってチオプロピオン酸によって誘導体化した。この誘導体化に関して、SPDPまたはDSPのような試薬を用いることができ、その後窒素大気中でジチオスレイトールとの反応を行うことができる。過剰量の試薬は、水性エタノール(20〜95%)によって沈殿させた後遠心することによって、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)OMPまたは破傷風トキソイドに関して消失させることができる。髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)OMPに関して、実施したプロセスを以下のスキームに示す。
【化15】
【0063】
チオール化蛋白質は、0.2ミクロンの濾紙を予め通過させて凍結乾燥した活性オリゴ糖と不活性大気中で混合する。エタノール沈殿によって反応を停止させ、遠心またはディアフィルトレーション(diafiltration)を行った。
【0064】
または、活性化試薬の過剰量をディアフィルトレーション(diafiltration)によって結合体から除去することができる。双方の分離プロセスによってほぼ全ての蛋白質非結合オリゴ糖が消失し、最終産物の品質は非常に安定となる。
【0065】
オリゴ糖30の混合物を他の担体、例えば液体に結合させることができる。このように、例えば、カルボジイミドの存在下での2,3-ジオクタデシルオキシプロピルスクシニミジルブタンジオエート33との反応によって結合体34が得られる。
【化16】
【0066】
合成オリゴ糖混合物と蛋白質との結合物は、適当な生理的緩衝液中で希釈または再溶解することができ、最終のワクチン組成物を得ることを目的としてアジュバント、保存剤、および他の物質のような添加剤と混合することができる。
【0067】
同様に、ワクチンを製剤プロセスの前または間に、1歳未満の幼児の免疫スケジュールにおいて現在用いられているタイプの他のワクチンと混合することができる。例えば、B型髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)(OMP)からの外膜蛋白質と混合することによって、抗-Hibと抗B型髄膜炎菌との複合ワクチンを形成することができる。DTPと混合すると、抗Hib、抗ジフテリア、抗百日咳、および抗破傷風の複合四価ワクチンを得ることができる。
【0068】
オリゴ糖30と髄膜炎菌外膜蛋白質との間の複合ワクチンの免疫原性は、いくつかの動物モデルにおいて証明された。ワクチンによって誘導されるHib莢膜多糖類に対する抗体の存在は、ELISA法を用いて検出した(フィップス(D.C. Phipps)ら、J. Immunolog. Methods, 1990、135:121〜8)。結果を図2〜5に示す。
【0069】
ウサギでは、アルミナを用いずに処方したワクチンは、最初の用量でより高い反応を誘導する。しかし、いずれの調製物も二回目の投与後は等しくなる。いずれの場合も高い抗体力価を認めた。
【0070】
スプレージ・ドーリー(Sprague-Dawley)系ラットの場合、炭化水素-蛋白質比が異なる二つの結合体から調製したワクチンも同様に、高い抗Hib抗体力価を示した。
【0071】
Balb cマウスでは、類似の結合体から得たワクチンは、高い抗莢膜多糖類抗体力価を誘導した。
【0072】
オリゴ糖30の混合物を、例えばポリアクリルアミドのようなマトリクスとカップリングさせることができる。この産物は、免疫したヒトまたは実験動物における抗Hib抗体を検出するために用いることができる。混合物はまた、ラテックスにカップリングさせて、病気またはワクチン接種者における抗体の検出に用いることができる。ボビン(N. Bovin)ら(Glycoconjugate J., 1998, 15:431〜446)に従って活性化したポリアクリルアミドは、オリゴ糖30の混合物と反応した。HbO-HSA、抗Hib抗体を検出するための推奨物質、および30のポリアクリルアミド結合体の相対能を図6に示す。合成オリゴ糖を含む産物についてよりよい反応ノイズ比が得られた。
【0073】
(実施例)
(例1:5-O-アリル-2,3-ジ-O-ベンジル-D-リビトール11の合成)
アリル化− メチル2,3-O-イソプロピリデン-D-リボフラノシド100 gを臭化アリル70 mlに溶解して、50%水酸化ナトリウム水溶液75 mlおよびヨウ化テトラブチルアンモニウム2.6 gの存在下で12時間攪拌した。この後、攪拌を停止して、相を分離した。水槽をジクロロメタン(70 ml)によって抽出し、プールした有機相を乾燥させて蒸発させた。
【0074】
加水分解− 得られたシロップをメタノール1.5 Lに溶解した。この溶液に硫酸水溶液(0.4 N)3.6 mlを加えて、混合物を3時間還流した。反応が完了した後、これを重炭酸ナトリウムによって中和して、得られた塩を濾過して、溶液を蒸発させた。残査を酢酸エチルによって抽出して、乾燥させ蒸発させた。産物を真空で少なくとも2時間乾燥させた。
【0075】
ベンジル化− 得られた産物をジメチルホルムアミド450 mlに溶解した。得られた溶液を0℃に冷却して、水素化ナトリウム50 gを徐々に加えた。混合物を30分間攪拌した後、塩化ベンジル(150 ml)を滴下した。2時間攪拌した後、メタノール20 mlを反応液に滴下した。得られた懸濁液を真空で蒸発させ、ジクロロメタン中で再溶解し、水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。
【0076】
加水分解− 先の反応によって得られたシロップをジオキサン1.5 Lに溶解した。HCl(2N、1.5 L)を加えて、系を75〜80℃に加熱した。2時間後、反応を停止させて、相を分離した。水相をジクロロメタン200 mlによって2回抽出して、プールした有機相を蒸発させた。濃縮産物をジクロロメタン(1L)に溶解してその後水(400 ml)、重炭酸ナトリウム飽和溶液(300 ml)、および水(400 ml)によって連続的に洗浄し、最後に硫酸ナトリウム上で乾燥させて蒸発させた。
【0077】
還元− 得られたシロップをエタノール(800 ml)に溶解して、系を20℃に冷却した。次にNaBH4 24 gを加えた。混合物を室温で1.5時間攪拌して、反応が完了した後、過剰量の水素化ホウ素を、pHが7〜8に達するまで酢酸によって破壊した。溶液を濾過して蒸発させた。残査をジクロロメタン500 mlに溶解して、有機溶液を水で洗浄して、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、以下の例に使用した。
【0078】
(例2:5-O-アリル-2,3-ジ-O-ベンジル-D-リビトール11の精製)
先の例の粗5-O-アリル-2,3-ジ-O-ベンジル-D-リビトール11のジクロロメタン溶液に、シリカゲル300 gを加えて、産物が固相に吸収されるまで混合物を手で攪拌した。懸濁液を真空下で蒸発させて、ジクロロメタンを除去した。産物を含むシリカゲルをパーコレーターに置いた。不純物をシクロヘキサンによる48時間の抽出によって除去した。産物を抽出するために、抽出の溶媒をジクロロメタンに交換すると、クロマトグラフィーによって純粋な淡黄色のシロップが得られた。収率75〜95%。NMR13Cδ60.7(C-1)、70.2(C-4)、71.0、71.7、72.0、73.6(PhCH2C-5,OCH2CH=)、79.2、79.3(C-2,3)、117.1(CH2=)、127.5-128.2(Ph)、134.3(CH=)、138.0、138.1(シプソ)。
【0079】
(例3:5-O-アリル-2,3,4-トリ-O-ベンジル-D-リビトール14の合成)
トリチル化− 先の例の5-O-アリル-2,3-ジ-O-ベンジル-D-リビトール11 100 gを真空で乾燥させて、ピリジン600 mlに溶解した。この溶液にクロロトリフェニルメタン75 gおよびジメチルアミノピリジン0.5 gを加えて、混合物を50℃で6時間攪拌した。反応が終了した後、溶媒を蒸発させて、残査をジクロロメタン500 mlに溶解し、溶液を水(1L)によって洗浄して、乾燥および蒸発させた。残査を真空で3時間乾燥させた。
【0080】
ベンジル化− 先の反応のシロップをジメチルホルムアミド300 mlに溶解して、溶液を5℃に冷却した。水素化ナトリウム(25 g)を徐々に加えて、その後攪拌を30分間継続した。塩化ベンジル(40 ml)を徐々に加えて攪拌を1時間維持した。反応の終了後、これを再度冷却して過剰量の試薬を破壊するために、メタノール10 mlを徐々に加えた。溶媒を蒸発させて、残査をジクロロメタン500 mlに溶解して、水1Lによって洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムによって乾燥させて蒸発させた。
【0081】
加水分解− 残査を酢酸(1L)および水110 mlに溶解して、反応物を80℃で1.5時間攪拌した。溶媒を蒸発によって除去して、残査をシクロヘキサン500 mlに溶解した。有機層を0〜5℃で4時間冷却した後、濾過して、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。200〜220 ℃および0.1 mmでの蒸留によって純粋な産物が得られた。収率はリボース100 gに基づいて80〜90 g。NMR13Cδ61.2(C-1)、69.6、71.8、72.1、72.3、73.9(PhCH2C-5、OCH2CH=)、78.0、78.8、78.9(C-2,3,4)、116.8(CH2=)、127.5〜128.2(Ph)、134.7(CH=)、138.0、138.1、138.2(シプソ)。
【0082】
(例4:5-O-アリル-2,3,4-トリ-O-ベンジル-1-O-(β-D-リボフラノシル)-D-リビトール4の合成)
グリコシル化− 先の例の産物(370 g)を無水ジクロロメタン2.7 Lに溶解して、リアクターに移した。溶液を0〜25℃に冷却して、粉末分子ふるい4Å(207 g)を加えて、15分後、三フッ化ホウ素エーテラート(407 ml)を15 ml/分で徐々に加えた。最後に無水ジクロロエタン(1L)に溶解したD-リボフラノースペルアセテート15(370 g)を20分間かけて徐々に加えた。反応を3時間攪拌して、TLCヘキサン/酢酸エチル(2/1)によって調べた。プレートは、5%H2SO4のエタノール溶液によって炭化させることによって展開させた。反応が完了した後、pHが7となるまでトリエチルアミン(222 ml)によって中和した後、重炭酸ナトリウムの飽和溶液(800 ml)を加えて、30分間攪拌した。反応液のpHは中性に維持しなければならない。リアクターの内容物を真空下で濾過した。固体をジクロロエタン(200 ml)によって2回洗浄して、固体中に残っている如何なる産物も抽出した。固相を捨てて、有機相を水600 mlによって2回抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて真空下で蒸発させた。
【0083】
脱アセチル化− メタノール(2L)に溶解した先の反応物から得られたシロップに、メトキシドナトリウム(1%)のメタノール溶液をpHが9に達するまで加えた。反応をほぼ2時間まで継続した。完了した後、pHが6〜7に達するまで反応物を酸性樹脂によって中和した。樹脂を真空下で濾過によって除去した。シロップ(427 g)は、5-O-アリル-2,3,4-トリ-O-ベンジル-D-リビトール、D-リボーサ、および他の不明な不純物と共に所望の産物を含む。
【0084】
(例5:5-O-アリル-2,3,4-トリ-O-ベンジル-1-O-(β-D-リボフラノシル)-D-リビトール4の精製)
先の例のシロップをジクロロメタン(1L)に溶解した。この溶液にシリカゲル(1kg)を加えて、産物が固相に吸収されるまで混合物を手で攪拌した。懸濁液を真空下で蒸発させてジクロロメタンを除去した。得られた固体を真空下で2時間乾燥させて、微量のジクロロメタンも除去した。
【0085】
産物を含むシリカゲルをパーコレーターに置いた。不純物をシクロヘキサンによる48時間の抽出によって除去した。抽出の溶媒をクロロホルムに変更して産物を抽出すると、淡黄色のシロップが得られた。収量238 g。NMR1Hδ5.85(m、1H、CH=)、5.20(m、2H、CH2=)、4.85(s、1H、H-1')、13Cδ62.8(C-5')、77.7、77.9、78.2(C-2,3,4)、84.0(C-4')、107.2(C-1')。
【0086】
(例6:5-O-アリル-2,3,4-トリ-O-ベンジル-1-O-(β-D-2',5'-ジ-O-ベンジル-リボフラノシル)-D-リビトール5の合成)
ベンジル化− 先の例から得られた化合物(200 g)をトルエン(2L)に溶解した。この溶液にBu2SnO(80 g)を加えて、混合物を4時間還流した。50%NaH(56 g)を室温で少量ずつ加え、混合物を80℃で30分攪拌した。ヨウ化テトラブチルアンモニウム(62 g)を加えて、混合物をさらに1時間攪拌した。塩化ベンジル(148 ml)を加えて、反応を80℃で数時間攪拌を継続した。TLC(ヘキサン/酢酸エチル−2/1)がジベンジル化二糖類からなる主産物を示すまで、塩化ベンジルを同様に30分間隔で繰り返し加えた。反応物を冷却して、1%HClのメタノール溶液によって中和した。次に、反応物をセライトに通過させて、減圧下で蒸発させた。何らかの塩を含む得られた産物を酢酸エチル中で溶解して、減圧下で濾過して濃縮した。粗シロップを溶媒系トルエン-アセトン60/1中でカラムクロマトグラフィーによって精製した。純粋物5をシロップとして得た(100 g)。NMR-1Hδ5.96(m、1H、-CH=)、5.18(m、2H、CH2=)、5.02(s、1H、H-1)。
【0087】
(例7:2,3,4-トリ-O-ベンジル-1-O-(β-D-2',5'-ジ-O-ベンジル-3'-O-トリエチルアンモニウムホスホネート-リボフラノシル)-D-リビトール(19)の合成)
アリル基の異性化− 先の例から得られたシロップ20 gを高真空下で2時間乾燥させた。シロップを無水ジメチルスルホキシド(100 ml)に溶解して、t-ブトキシドカリウム(6.4 g)を加えた。反応物を100℃で1時間攪拌した後、氷水250 mlに加えた。pHが7に達するまで濃塩酸を滴下した。混合物をジエチルエーテル80 mlによって3回抽出した。有機相をプールして、硫酸ナトリウムによって乾燥させて蒸発させた。
【0088】
燐酸化− イミダゾール(1.5 g)の無水アセトニトリル(34 ml)溶液を0℃に冷却した。三塩化燐(0.56 ml)およびトリエチルアミン(3.1 ml)を加えた。得られた溶液を15分間攪拌した。先の溶液からの二糖類を、無水アセトニトリル(3 ml)に溶解したこの混合物に加えた。得られた混合物を室温で15分間攪拌して、1M臭化トリエチルアンモニウム溶液を加えて停止させた。攪拌を10分間継続して、ジクロロメタンを加え、相を分離した。有機層を重炭酸トリエチルアンモニウムの冷溶液によって洗浄して、乾燥させ、蒸発させた。
【0089】
プロペニル基の加水分解− 産物を60%酢酸に溶解して、70℃で30分間攪拌した。溶媒を蒸発によって除去して産物をジクロロメタンに溶解し、重炭酸トリエチルアンモニウムによって洗浄して、乾燥および蒸発させた。得られた産物のカラムクロマトグラフィーによって、純粋な化合物が収率70〜85%で得られた。NMR 1Hδ6.85(d、H-P)、4.95(s、H-1)、4.60(m、H-3)、2.93(q、NCH2CH3)、1.20(t、NCH2CH3)、13Cδ105.9(C-1)。
【0090】
(例8:19〜26の重縮合反応(比10-1))
化合物19(1g)のピリジン-トリエチルアミン(10-1、1ml)溶液に、塩化トリメチルアセチル(0.14 ml)を加えて、反応を20分間攪拌した。スペーサー26(29.2 mg)を加えて、新しい量の塩化トリメチルアセチル(0.9 ml)を加えて、反応を1時間攪拌した。I2(1.1 g)のピリジン-水溶液(7.3 ml;20-1)を加えて、反応を30分間攪拌した。混合物をジクロロメタンによって希釈して、チオスルフェートナトリウム溶液(1M)、臭化トリエチルアンモニウム(0.5 M)の冷溶液によって洗浄した後、硫酸ナトリウムによって乾燥させて、蒸発させた。得られた産物をメタノールに溶解してセファデックスLH-20のカラムにおいて同じ溶媒によってクロマトグラフィーを行った。オリゴマーを含む分画をプールして蒸発させた。収率80%。
【0091】
(例9:19〜26の重縮合反応(比10-1))
化合物19(1g)およびスペーサー26(14.6 mg)のピリジン-トリエチルアミン(10-1、1ml)溶液に塩化トリメチルアセチル(0.23 ml)を加え、反応を2時間攪拌した。I2(1.1 g)のピリジン-水溶液(7.3 ml;20-1)を加えて、産物を例8と同様に処理した。
【0092】
(例10:19〜26の重縮合反応(比5-1))
化合物19(1g)およびスペーサー24(29.2 mg)のピリジン-トリエチルアミン(10-1、1ml)溶液に塩化トリメチルアセチル(0.23 ml)を加え、反応を2時間攪拌した。I2(1.1 g)のピリジン-水溶液(7.3 ml;20-1)を加えて、産物を例8と同様に処理した。
【0093】
(例11:23〜26の重縮合反応(比5-1、溶媒ピリジン)
化合物23(1g)およびスペーサー26(29.2 mg)のピリジン(1ml)溶液に塩化トリメチルアセチル(0.23 ml)を加え、反応を2時間攪拌した。I2(1.1 g)のピリジン-水溶液(7.3 ml;20-1)を加えて、産物を例8と同様に処理した。
【0094】
(例12:19〜24の重縮合反応(比5-1、溶媒ピリジン)
化合物19(1g)およびスペーサー24(29.2 mg)のピリジン(1ml)溶液に塩化トリメチルアセチル(0.23 ml)を加え、反応を2時間攪拌した。I2(1.1 g)のピリジン-水溶液(7.3 ml;20-1)を加えて、産物を例8と同様に処理した。
【0095】
(例13:例8〜12の産物の水素添加反応)
先の例8〜12の粗産物を酢酸エチル-エタノール-水-酢酸(1-2-2-0.1)の混合物中でパラジウム/10%炭素によって水素添加した。最後に産物を、セファデックスC-25 Naでのイオン交換クロマトグラフィーによって精製した。凍結乾燥産物の特徴をNMRによって調べ、基本反復単位Rib-Rib-ホスフェートおよびスペーサーが示された。最初にカットオフメンブレン1000を通過させ、残留物を10000カットオフメンブレンに通過させることによって、ディアフィルトレーション(diafiltration)および限外濾過プロセスの後に活性分画を得た。10000メンブレンを通過した溶液をプールして凍結乾燥すると、最終産物28を生じ、全体的な収率は、反応条件に応じて、開始二糖類に基づいて20〜80%の間である。NMR 1Hδ5.12(H-1)、4.60(H-3)、3.29(CH2NH2)、31Pδ2.14(spac-P-Rib)、0.74(リビトール-P-Rib)。
【0096】
(例14:誘導体5-(3-マレイミドプロピオンアミド)-3-オキサペンチルオリゴリボシルリビトールホスフェート30の合成)
先の例(3.34 mg、1.73 μmol)の二回蒸留水溶液(0.1 ml)に、N,N-ジメチルホルムアミド(0.4 ml)に溶解したN-ヒドロキシスクシニミジルβ-マレイミドプロピオネート27 0.7 mg(2.62 μmol)を加えた。4時間の反応後、溶液を真空下で蒸発させ、蒸留水(0.5 ml)に再懸濁させ、遠心した(10分、3500 rpm)。上清を水によって希釈して、カットオフメンブレン1000を備えたアミコン装置で限外濾過を行った。残留物を凍結乾燥した。収率は85〜95%であった。NMR:1H、δ6.95(s、2H、CH=CH)、5.01(s、H-1)、3.41(t、2H、CH2NH)、2.56(t、2H、CH2a)。
【0097】
(例15:例13から得られた産物のイオン交換クロマトグラフィーによる分析)
例8〜12の産物を水素添加してナトリウム塩として、塩化ナトリウムの直線勾配によってHR5/5モノQカラムにおいてイオン交換クロマトグラフィーによって分析した(コンスタンチノ(P. Constantino)ら、Vaccine 1999、17:1251〜1263)。例8の溶出クロマトグラフィープロフィールを図1Bに示し、異なる大きさの断片を示す。それらを文献において報告された結果および五量体のクロマトグラムを表す図1Aと比較すると、混合物において4〜5反復単位から20以上の断片が表されるという結論に達することができる。
【0098】
(例16:髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)外膜蛋白質との結合)
髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)外膜蛋白質複合体(OMPC)400 mgを、N2(g)を予め通過させたpH 8のPBS緩衝液80 mlに溶解した。氷冷水浴中で攪拌しながら、溶液にN2(g)を5分間通過させた。DSPのジメチルホルムアミド溶液1.6 mlを加えて、混合物を4℃で2時間緩く攪拌した。DTTのPBS溶液1. 6 mlを加えて、4℃で攪拌を1時間継続した。得られた懸濁液を、冷エタノール20〜400 mlを含む遠心管に移した。フラスコを1800 rpm、4℃で30分間遠心して上清を捨てた。新しいエタノールを固体に加えて、エタノール200〜400 mlを加えた後遠心プロセスを再度繰り返した。沈殿物をpH 7〜9のPBS緩衝液80 mlに再懸濁した。得られた溶液に合成オリゴ糖30を加えて、攪拌を1〜48時間継続した。プロセスが完了した後、エタノール沈殿-遠心操作を繰り返した後、30,000カットオフメンブレンを用いてディアフィルトレーションを行った。残留物をPBS緩衝液において再溶解して、Hib濃度を40〜80 μg/mlとした。
【0099】
(例17:破傷風トキソイドとの結合)
濃度5 mg/mlの破傷風トキソイドのpH 8のPBS溶液にN2(g)を5分間通気した。氷冷水浴中での攪拌を維持しながら、DSPのジメチルホルムアミド溶液1.6 mlを加えて、混合物を4℃で2時間緩く攪拌した。DTTのPBS溶液1.6 mlを加えて、4℃での攪拌を1時間継続した。得られた溶液を、10000カットオフメンブレンを備えた限外濾過装置に移した。メンブレンを通過した溶液がエルマン試験陰性となるまで、予めN2(g)を通気した新鮮な緩衝液を加えることによって、溶液を数回ディアフィルトレートした。得られた溶液に合成オリゴ糖30を加えて、攪拌を1〜48時間継続した。プロセスが完了した後、メンブレンを通過した溶液が糖に関するフェノール硫酸試験陰性となるまで、溶液を再度ディアフィルトレートした。最後に溶液をPBS緩衝液に再溶解して、Hib濃度40〜80 μg/mlを得た。
【0100】
(例18:ジオクタデシルグリセロールヘミスクシネートへの結合)
例8の産物(10 mg)をジメチルホルムアミド1mlに溶解して、N-ヒドロキシスクシニミドエステル31としてジオクタデシルグリセロールヘミスクシネートの溶液に加えた。この溶液にエチルジアミノプロピルカルボジイミド(5mg)を加えて、反応を6時間攪拌した。新しいカルボジイミドを加えて、攪拌を6時間継続した。溶媒を蒸発させて、混合物をC18-シリカゲル(1g)のカラムに適用した。水による溶出によってオリゴ糖が除去された。産物をメタノール-水の勾配濃度によって溶出した。収率85%。NMR 1Hδ5.12(H-1)、4.60(H-3)、3.40(CH2NH)、1.30(CH2)、0.90(CH3)。
【0101】
(例19:アジュバントを含まないワクチンの調製)
燐酸緩衝液に40 μg/mlの濃度で溶解した例16の免疫原を、無菌的な条件で4〜8℃で2回蒸留水溶液によって希釈した。懸濁液を10分間攪拌した。Hib抗原の最終濃度は、リボースと総蛋白質の推定によって決定し、Hib抗原の最終濃度が20 mg/mlとなるまでより多くの緩衝液を加えることによって再調節することが可能であった。チメロサールを最終濃度0.1〜0.001%で加えた。得られた懸濁液は、アジュバントを含まない抗Hib-複合ワクチンの最終バルクである。
【0102】
(例20:アジュバントとしてアルミナを含む抗Hibワクチンの調製)
燐酸緩衝液に40 μg/mlの濃度で溶解した例16の免疫原を、4〜6℃の無菌的条件でアルミナ1〜0.01 mg/mlの蒸留水溶液の等量と混合した。攪拌を4〜8℃で20分間維持した。Hibの最終濃度は、リボースと総蛋白質の推定によって決定し、Hib抗原の最終濃度が20 mg/mlとなるまでより多くの緩衝液を加えることによって再調節することが可能であった。チメロサールを最終濃度0.1〜0.001%で加えた。得られた懸濁液は、アルミナを含む抗Hib-複合ワクチンの最終バルクである。
【0103】
(例21:抗Hib抗B型髄膜炎菌複合ワクチンの調製)
燐酸緩衝液に80 μg/mlの濃度で溶解した例16の免疫原を、4〜6℃の無菌的条件で、現在VAMEMGOC BCにおいて100〜200 mg/mlの濃度で用いられているB型髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)の外膜蛋白質複合体(OMPC)のバルク溶液と共に混合した。軽度の磁気攪拌によって20分間均一にした後、反応の内容物をアルミナ1〜0.01 mg/mlの蒸留水溶液の等量と混合した。攪拌を4〜6℃で20分間維持した。Hibの最終濃度は、リボースと総蛋白質の推定によってローリー法によって決定し、Hib抗原の最終濃度が20 mg/mlとなるまでより多くの緩衝液を加えることによって再調節することが可能であった。チメロサールを最終濃度0.1〜0.001%で加えた。得られた懸濁液は、アルミナを含む抗Hib-抗B型髄膜炎菌結合ワクチンの最終バルクである。
【0104】
(例22:抗Hib抗DTP複合ワクチンの調製)
燐酸緩衝液に80 μg/mlの濃度で溶解した例16の免疫原を、4〜6℃の無菌的条件で、4倍濃度のDTPのバルク溶液と混合した。軽度の磁気攪拌によって20分間均一にした後、反応の内容物をアルミナ1〜0.01 mg/mlの蒸留水溶液の等量と混合した。攪拌を4〜6℃で20分間維持した。Hibの最終濃度は、リボースと総蛋白質の推定によってローリー法によって決定し、Hib抗原の最終濃度が20 mg/mlとなるまでより多くの緩衝液を加えることによって再調節することが可能であった。チメロサールを最終濃度0.1〜0.001%で加えた。得られた懸濁液は、アルミナを含む抗Hib-抗B型髄膜炎菌結合ワクチンの最終バルクである。
【0105】
(例23:合成オリゴ糖混合物とOMPから調製したワクチンの免疫学的アッセイ)
例19および20のワクチンを抗原1μg〜2μgの用量で免疫した。これらの実験において用いられた動物はウサギ、ラットおよびマウスであった。免疫2回を4週間間隔で行い、0、28、および42日に採血した。血液を採取して3500 rpmで20分間遠心した。血清を10倍希釈して、−40℃で保存した。
【0106】
抗体反応は、Hib-HSAをコーティング抗原として用いて間接的ELISAによって測定した。結果を図2〜5に示す。
【0107】
(例24:合成オリゴ糖とp-ニトロフェニルアクリレートの混合物の結合体)
例13のオリゴ糖の混合物(10 mg)をジメチルホルムアミドに溶解して、ニトロフェニルアクリレート(10〜30 mg)のジメチルホルムアミド溶液(1 ml)に加えた。トリエチルアミン0.1〜0.5 mlを加えて、反応を16時間攪拌して維持した。アンモニア0.1〜0.5 mlを加えて、攪拌を24時間継続した。溶液をセファデックスLH-20カラムにアセトニトリル中で適用した。アセトニトリル-水によって溶出した。リボースに関するオルシノールアッセイにおいて陽性の分画をプールして、凍結乾燥した。収率は通常80%以上である。
【0108】
(例25:合成オリゴ糖結合体の抗Hib抗体検出能)
先の例からの産物の炭酸-重炭酸緩衝液溶液を96ウェルプレートの半分に1〜100 μgの濃度で適用した。プレートの残りの半数に、推奨濃度で抗原HbO-HSAを適用した。破傷風トキソイドにカップリングした天然の莢膜多糖類を含むワクチンによって免疫したマウスの血清を用いて、ELISAアッセイを実施する。得られた結果を図6に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 モノQ HR5/5上でNaCl直線勾配0〜500 mMでのイオン交換クロマトグラフィーによる例15において得られたオリゴマー分画の典型的なクロマトグラム。A-五量体;B-例10からのオリゴマー。
【図2】 例16のワクチンによって免疫したウサギにおける抗体反応。
【図3】 例15のワクチンによって免疫したウサギにおける抗体反応。
【図4】 例15のワクチンによって免疫したラットにおける抗体反応。
【図5】 例15のワクチンによって免疫したBalb/cマウスの抗体反応。
【図6】 結合体26-PAAの抗Hib抗体の検出能。
Claims (8)
- 式(ホスフェート−リボース−リビトール)n又は(リボース−リビトール−ホスフェート)nの反復単位を含むオリゴ糖の混合物を合成する方法であって、
nは4から25までの整数であり、
R1はスペーサーであり且つR2=Hであるか又は、R1=Hであり且つR2がスペーサーであり、
上記オリゴ糖の生成反応が、以下の段階:
2,3,4−トリ−O−ベンジル−1−O−(β−D−2’,5’−ジ−O−ベンジル−3’−O−トリエチルアンモニウム ホスホネートリボフラノシル)−D−リビトール又は、2,3,4−トリ−O−ベンジル−5−O−トリエチルアンモニウム ホスホネート1−O−(β−D−2’,5’−ジ−O−ベンジル−リボフラノシル)−D−リビトールを、塩基溶媒中、スペーサーと共に促進物質の存在下で、さらなる重縮合反応に供する段階、
ここで、該促進物質は塩化ピバロイル又は塩化アダマンタン−1−カルボニルであり、該スペーサーはアクセプターとしてオリゴ糖鎖の成長を停止することができ、
該スペーサーはR3−Y−OHの一般式を持ち、
ここでYは脂肪鎖であり、その中に芳香族環、又は、0から5の数のヘテロ原子を含むこともでき、R3はNH2、COOH、CHO若しくはSH又はアジドから選ばれるスペーサーの末端位における置換基であり;及び、
縮重合の生成物に、ホスホネートのホスフェートへの酸化をさらに行い、その後水素添加によってベンジル保護基を除去し、スペーサーの脱保護または活性化、及び一つまたはいくつかの分子ふるいプロセスによって25より大きい反復単位の分画が除去される段階を含む、方法。 - 2,3,4−トリ−O−ベンジル−1−O−(β−D−2’,5’−ジ−O−ベンジル−3’−O−トリエチルアンモニウム ホスホネートリボフラノシル)−D−リビトール又は、2,3,4−トリ−O−ベンジル−5−O−トリエチルアンモニウム ホスホネート1−O−(β−D−2’,5’−ジ−O−ベンジル−リボフラノシル)−D−リビトールおよび促進物質がモル比1/1〜3で存在する、請求項1に記載の方法。
- 前記スペーサーが5−アジド−3−オキサペンタノールである、請求項1に記載の方法。
- 2,3,4−トリ−O−ベンジル−1−O−(β−D−2’,5’−ジ−O−ベンジル−3’−O−トリエチルアンモニウム ホスホネートリボフラノシル)−D−リビトール又は、2,3,4−トリ−O−ベンジル−5−O−トリエチルアンモニウム ホスホネート1−O−(β−D−2’,5’−ジ−O−ベンジル−リボフラノシル)−D−リビトールおよびスペーサーがモル比5〜10/1で存在する、請求項1に記載の方法。
- 二糖類が2,3,4−トリ−O−ベンジル−1−O−(β−D−2’,5’−ジ−O−ベンジル−3’−O−トリエチルアンモニウム ホスホネートリボフラノシル)−D−リビトール、スペーサーが5−アジド−3−オキサペンタノール、促進物質が塩化ピバロイル、および溶媒がピリジンである、請求項1に記載の方法。
- 純粋な形の2,3,4−トリ−O−ベンジル−1−O−(β−D−2’,5’−ジ−O−ベンジル−3’−O−トリエチルアンモニウム ホスホネートリボフラノシル)−D−リビトール又は、2,3,4−トリ−O−ベンジル−5−O−トリエチルアンモニウム ホスホネート1−O−(β−D−2’,5’−ジ−O−ベンジル−リボフラノシル)−D−リビトールが、2,3,4−トリ−O−ベンジル−5−O−アリル−(β−D−リボフラノシル)−D−リビトールを用いて得られ、
該2,3,4−トリ−O−ベンジル−5−O−アリル−(β−D−リボフラノシル)−D−リビトールは2,3,4−トリ−O−ベンジル−5−O−アリル−D−リビトールをリボフラノースペルアセテートによってリボシル化した後、脱アセチル化することによって得られ、これを精製するためにシリカゲル中で吸収脱着を行う、請求項1に記載の方法。 - 2,3,4−トリ−O−ベンジル−1−O−(β−D−2’,5’−ジ−O−ベンジル−3’−O−トリエチルアンモニウム ホスホネートリボフラノシル)−D−リビトール又は、2,3,4−トリ−O−ベンジル−5−O−トリエチルアンモニウム ホスホネート1−O−(β−D−2’,5’−ジ−O−ベンジル−リボフラノシル)−D−リビトールが、
トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、およびキシレンからなるグループから選ばれる溶媒において、比1:0.5〜2:0.001〜1:0.5〜10:1〜5の酸化ジブチルスズ、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、水素化ナトリウム、および塩化ベンジルによる2,3,4−トリ−O−ベンジル−5−O−アリル−(β−D−リボフラノシル)−D−リビトールのジベンジル化プロセスによって、式
- 2,3,4−トリ−O−ベンジル−1−O−(β−D−2’,5’−ジ−O−ベンジル−3’−O−トリエチルアンモニウム ホスホネートリボフラノシル)−D−リビトール又は2,3,4−トリ−O−ベンジル−5−O−トリエチルアンモニウム ホスホネート1−O−(β−D−2’,5’−ジ−O−ベンジル−リボフラノシル)−D−リビトールが、5−O−プロペニル−2,3,4−トリ−O−ベンジル−1−O−(2’,5’−ジ−O−ベンジル−β−D−リボフラノシル)−D−リビトールから開始して、三塩化燐−イミダゾールによる燐酸化プロセスの後にプロペニル基の加水分解またはアセチル化、プロペニル基の加水分解、および三塩化燐−イミダゾールの燐酸化の後に脱アセチル化を含む方法によって得られる、請求項1に記載の方法。
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