JP4846942B2 - コンバインにおける収穫量の測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、圃場内におけるコンバインにおける収穫量の測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
従来圃場における所定場所の収穫量をマップ状に表現する収量マップを作成して、圃場内の収量変動を解析し、圃場内の所定地点における施肥量を変更する等により、収穫量を増加させたり、トータルで施肥量を低減させたりする精密農業が知られている。すなわちこの精密農業により収穫状況の解析を行う場合は収量マップを作成する必要があり、圃場の所定区画での収量を計測する必要がある。
【0003】
なお収量マップとして図8に示されるような、圃場aを一定面積で分割し、各区画a1,a2…,a10,b1,…,j10を穀物の収量に応じた異なるパターンでハッチングして格子状のマップとしたものや、図9に示されるような、圃場における一定の幅を持った同一の収穫量の地点を線で結んで等高線状のマップとしたもの等が知られている。
【0004】
そして通常は圃場における穀物の収穫はコンバインによって行われるため、コンバインによる作業を前提とすると、圃場内における所定位置の収穫量を測定する必要がある。このため従来は脱穀部からグレンタンクに穀粒を排出する揚穀筒の排出部に、籾を衝突させるための板を設置し、当該板の歪み量を歪みゲージによって測定し、該歪みゲージからのデータにより排出量を測定して収穫量を演算していた。
【0005】
しかし上記歪みゲージは上記板に直接貼付されており、板の形状の変化に伴い校正値(歪み量と荷重の関係)が異なり、すなわち板の形状を変更する度に校正を行う必要がある。一方コンバイン側においては各機種の排出部に応じて板の形状を変更させる必要がある。このためコンバインの各機種において個別に校正を行う必要があり、各コンバインに容易にオプションとして取り付けることができないという欠点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明のコンバインにおける収穫量の測定装置は、脱穀部6からの脱穀後の籾を収容する収容部7を設けたコンバインにおいて、脱穀部6側から収容部7に籾を排出する排出経路内に、該排出経路内を流通する籾の量を籾の衝突によって検知する検知部材16を設けるにあたり、収容部7に籾を排出せしめるように排出経路中に設けられた筒状の排出部11の先端に吐出口12aを開口形成するとともに、排出部11内で回転する跳出板によって、吐出口12aから排出される籾を検知部材16に当接させるために、該検知部材16を吐出口12aに近接状態で対向配置し、吐出口12aから排出される籾を幅一杯に受けることが可能なサイズに前記検知部材16を形成し、該検知部材16側に籾の衝突力を測定する荷重測定器17を取り付け、該荷重測定器17からの情報に基づいて籾の収穫量を測定することを第1の特徴としている。
【0007】
また脱穀部6からの脱穀後の籾を収容する収容部7を設け、脱穀部6側から収容部7に籾を排出する排出部11を筒状に形成したコンバインにおいて、籾を排出するように排出部11内を回転する跳出板12bを設け、排出部11内を流通する籾の量を籾の遠心力によって検知する検知部材36を設けるにあたり、前記跳出板12bにより回転せしめられる籾が検知部材36に当接するように該検知部材36を排出部11の内周面に配置し、該検知部材16側に籾の遠心力を測定する荷重測定器17を取り付け、該荷重測定器17からの情報に基づいて籾の収穫量を測定することを第2の特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は圃場内の位置検出装置を備えたコンバインの正面斜視図であり、クローラ式の走行装置1上に機体フレーム2が支持されている。そして該機体フレーム2側に支持されて、前方側に前処理部3が、前処理部3の後方右側に運転席4が、前処理部3の後方左側に脱穀部6が、運転席4の後方であって且つ脱穀部6の右側方には脱穀後の穀粒(籾)を一時的に貯蔵収容する収容部であるグレンタンク7が設けられて機体8を構成している。
【0009】
本実施形態の前処理部3は刈取条数が3条であり、先端側に分草用のディバイダ9が設けられている。すなわち刈取り条の穀稈は、各ディバイダ9間の受入部A1,A2,A3に挿入され、前処理部3によって3条分同時に刈り取りが行われ、刈り取り穀稈は脱穀部6によって脱穀処理される。なお所定のディバイダ9には、各受入部A1,A2,A3に挿入される先頭の穀稈の株を検知する株検知センサ10が設けられている。すなわち株検知センサ10によって検知される株は機体8の概ね先頭に位置することとなり、当該株の圃場内の位置が確定するとこの株位置によって機体8の位置を特定することができる。
【0010】
一方脱穀部6とグレンタンク7との間には、脱穀部6からグレンタンク7に脱穀後の穀粒を揚上搬送する筒状の揚穀筒11が設けられており、図2(a),(b)に示されるように、揚穀筒11における穀粒の排出部分である吐出部12には吐出部12を介してグレンタンク7に排出される穀粒の量を、穀粒の衝突によって検知する穀粒センサ13が設けられている。
【0011】
なお揚穀筒11は、従来同様先端に上記吐出部12が取り付けられて、全体で筒状を形成し、らせん軸を中心に回転するらせん板が内装されており、該らせん板により螺旋状に搬送される穀粒を、吐出部12内において回転する跳出板が、吐出部12の吐出口12aから排出せしめる構造となっている。そして上記穀粒センサ13は上記吐出口12aの外側にブラケット14を介して取り付けられている。
【0012】
上記穀粒センサ13は、揚穀筒11(吐出口12a)から排出される穀粒の衝突を穀粒の当接によって検知する検知部材である板状の当接板16と、該当接板16に取り付けられて、穀粒の衝突力を測定する荷重測定器であるロードセル17とからなり、穀粒の排出量の増減に比例して当接板16への衝突力が変化するため、ロードセル17によって当接板16側の衝突力を測定することによって穀粒の排出量を測定することができる。
【0013】
また本実施形態においては、図3に示されるように当接板16の両端に電極18を設けて穀粒の水分量を検出する水分測定器である水分センサ15が穀粒センサ13に一体形成されている。このため当接板16は、吐出口12aから排出される穀粒を幅一杯に受けることができる程度のサイズとなっており、水分センサ15は両電極18間に穀粒が接触する際の抵抗値の変化によって穀粒の水分量を測定することができる。
【0014】
一方本実施形態のコンバインには圃場内に位置する機体8の圃場に対する相対位置の検出や穀粒の水分率,穀粒の収穫量,穀粒の流通量等の測定を行い、少なくとも測定結果の一部を表示することができる収穫管理システムが搭載されており、次に該収穫管理システムについて詳細に説明する。
【0015】
図4に示されるように、上記運転席4には、座席21の前方及び側方に操作パネル22,23が備えられており、該操作パネル22,23に変速レバー24やマルチ操作レバー26等が設けられている。そして前方の操作パネル(フロント操作パネル)23側に、上記収穫管理システムを内装した収穫管理ユニット27が設けられており、該収穫管理ユニット27のモニタ28を構成する前面に前述の各表示等を行うことが可能となっている。
【0016】
上記収穫管理システムは、図5に示されるように、前述の株検知センサ10や穀粒センサ13及び水分センサ15からデータが入力される演算制御部29と、該演算制御部29からの出力を表示するモニタ28と、各センサからのデータや演算制御部29における演算結果等を記録する記録部31と、機体8の走行距離を検出する距離センサ32と、機体8の回転角度を検出するジャイロセンサ33と、絶対的な方位を地磁気(北)に基づいて計測する地磁気方位センサ34と、データ入力用のタッチパネル(モニタと共用)28を備えている。
【0017】
そして各センサの出力は演算制御部29に入力されている。また演算制御部29,モニタ(タッチパネル機構付き)28,記録部31,ジャイロセンサ33,地磁気方位センサ34が収穫管理ユニット27に収容されている。なおジャイロセンサ33と地磁気方位センサ34は従来公知のセンサであるため、詳細な説明は割愛する。
【0018】
このとき上記距離センサは、走行装置1用のミッションケース(図示せず)における走行装置1の駆動軸又は該駆動軸と一体的に変速される軸の回転数を測定する回転センサからなり、株検知センサ10は、株に当接するとONとなるデジタルセンサ(ポテンショメータ)からなり、両センサとも収穫管理ユニット27外に設けられる。
【0019】
そして演算制御部29内には、上記穀粒センサ13からの情報からリアルタイムの穀粒の排出量(例えば1秒間当たりに流通する穀粒の流通重量)を演算する流量計測システムと、上記穀粒の排出量に基づいてリアルタイムに予測される10アール(a)当たりの予測収穫量を演算する収穫予測システムと、水分センサ15からの情報からリアルタイムの穀粒の水分率を演算する水分率計測システムと、上記距離センサ32,ジャイロセンサ33,地磁気方位センサ34,株検知センサ10からの情報と後述するように入力される圃場の情報(圃場条件)及び圃場への植え付け条件等からの情報によって圃場内の機体8の相対位置を測定する位置検出システムと、上記穀粒の排出量から穀粒収穫量を演算して積算する収穫量測定システムとを備えている。
【0020】
まず水分率計測システムについて説明する。水分率計測システムは穀粒の電気抵抗が水分量に応じて変化することから、水分センサ15により両電極18間の穀粒の抵抗値を測定し、該抵抗値を水分率に置き換え演算するものである。そして演算結果をパーセント(%)で図6に示されるようにモニタ28に表示することができる。
【0021】
次に流量計測システムについて説明する。該流量計測システムは穀粒センサ13からの衝突力を穀粒の重量に換算し、この換算された重量を水分率によって補正し、単位時間当たりの穀粒の重量(補正後)を演算してこの演算結果を穀粒の排出量とするものである。そして演算結果(穀粒の排出量)を単位時間(秒)当たりの穀粒の流通重量として図6に示されるようにモニタ28に表示することができる。
【0022】
次に収穫予測システムについて説明する。演算制御部29には回転センサ(距離センサ32)から車軸の回転数が入力されており、このデータから通常の速度計へのデータと同様に機体8の走行速度を演算する。そして穀粒の流通重量×1000/走行速度×作業幅によってリアルタイムの予測収穫量を演算する。そして演算結果(予測収穫量)を図6に示されるようにモニタ28に表示することができる。なお作業幅はコンバインの作業幅であり、本実施形態の場合3条分の幅である。
【0023】
次に位置検出システムについて例を挙げて説明する。演算制御部29側にはタッチパネル(モニタ)28から、圃場の情報(圃場が特定される圃場自体の個別情報)として圃場の縦横の実サイズ,向き(東西南北)等を、植え付け条件として植え付け条数,条間距離,1条の植え付け株数,株間距離等を、作業条件として機体8の圃場への進入位置等を入力することができるように構成されており、上記各情報がオペレータから入力されているとする。
【0024】
また図7は圃場20の平面イメージ図であり、機体8が図7における左端A地点から圃場に進入するものとする(この情報はタッチパネルから入力されるものとする)。この圃場の場合横方向(X方向)が田植え方向となっており、コンバインは機体8がX方向に進行している際に刈り取り作業を行う。なお図7内の矢印25は機体8の走行軌跡をあらわす。
【0025】
位置検出システムは、圃場入場時点を0として走行時間に対する機体8の走行距離を距離センサ32からの情報により演算して作業終了まで積算する。なお走行距離は、圃場と走行装置1(クローラ)とのスリップ等がない理想的な条件での駆動軸の1回転当たりの機体の計算上の走行距離と回転数と回転時間とから従来同様演算され、このため圃場と走行装置1(クローラ)とのスリップ等により実際の走行距離との間には従来同様の誤差が発生する。
【0026】
また刈り取り作業中(X方向への走行中)は機体8の進行に伴って株検知センサ10が前処理部3の受入部A1,A2,A3の先頭に位置する株を検知するため、位置検出システムはこの株の検知情報から株間距離に対する走行時間や受入部A1,A2,A3の先頭に位置する株が何株目かのカウントデータ等を得る。さらに株検知センサ10は各受入部A1,A2,A3に設けられているため、位置検出システムは株検知センサ10から作業条数のデータも得る。
【0027】
その他また機体の走行方向のデータがジャイロセンサ33及び地磁気方位センサ34から演算制御部29に入力されるため、位置検出システムは機体8の圃場入場時点を基準(0)として、機体8の走行時間に対する走行方向のデータを作業終了まで積算する。
【0028】
そして位置検出システムは、上記積算走行距離のデータと積算した走行方向のデータにより、走行時間を基準とすることによって、機体8の縦方向(Y方向)及び横方向の走行距離を演算する。そして演算された横方向の走行距離と、1条分の株数の株間距離から演算される横方向に走行するべき距離と、株間距離に対する走行時間とを突き合わせることによって、クローラのスリップ率(クローラが圃場等に潜って進まなくなる率)を演算する。
【0029】
またY方向の走行距離は刈り取った条数×条間によって縦方向に走行するべき距離が演算されるため、位置検出システムは、上記ステップ率により横方向の走行距離を補正するとともに、縦方向の走行距離を縦方向に走行するべき距離に置き換え、これにより積算された走行距離を1次補正する。
【0030】
さらに本実施形態においては圃場の実サイズ(縦横のサイズ)もデータとして持つため、位置検出システムは、上記のように1次補正された積算走行距離と積算した走行方向のデータにより得られる圃場のサイズと上記実サイズとを突き合わせることによって、例えば演算サイズを圃場の実サイズ内に収まるように縮小するようにして2次補正し、これにより全走行距離をより正確に演算する。
【0031】
そして位置検出システムは、機体8の圃場進入時を0とした所定の時間経過に、以上のようにして補正された全走行距離と、積算された走行方向のデータとを対応させることによって、圃場内における機体8の位置を正確に計測する。なお圃場の向きもデータとして持つため、走行方向の情報もより正確である。
【0032】
ただしジャイロセンサ33及び地磁気方位センサ34の精度が比較的高い場合は、いずれか一方のセンサのみで対応することも可能である。また株検知センサ10のデータと積算した走行方向のデータとによって、機体8の圃場への進入位置や、圃場における植え付け方向や、圃場の向きを入力することなく、機体8の圃場への進入時間を基準とした、機体8の走行方向を比較的正確に計測することもできる。
【0033】
これにより従来のようにGPSを使用することなく安価に比較的正確な機体の位置計測を行うことができる。さらに従来の距離センサとジャイロセンサと地磁気方位センサのみでの位置計測に比較しても、株数や株間距離や条数や条間距離等の植付け条件や圃場サイズ等の圃場条件等により、予め比較的正確に決定されている数値に基づいて積算全走行距離の補正が行われるため位置計測はより正確である。
【0034】
一方前述の収穫量測定システムについて説明する。前述のように穀粒の排出量が流量計測システムによってリアルタイムに計測されている。このため収穫量測定システムは、機体8の圃場入場時点を0として走行時間に対する穀粒の排出量を積算することによって、時間軸に対する穀粒の排出量の関数から穀粒収穫量を演算する。
【0035】
すなわち収穫量測定システムによって穀粒の排出量も機体8の圃場への入場を基準として積算して計測されているため、機体8の圃場への入場時点からの走行時間により、機体8の圃場内における所定の位置における穀粒の排出量が計測され、このため圃場の所定位置の所定面積における穀粒の収穫量を測定することができる。
【0036】
すなわち収穫管理ユニット27内において、収穫量測定システムと位置検出システムとが機体8の走行時間をパラメータとして連係せしめられており、圃場の所定位置の所定面積における穀粒の収穫量を容易に測定することができる。
【0037】
なお本実施形態においては揚穀筒11から排出される穀粒の排出量は、水分センサ15に基づく水分率によって補正されているため、測定される収穫量もより正確なものとなっている。また記録部に保存される、収穫量測定システムによって測定される機体の走行時間に対する収穫量のデータと、位置検出システムによって測定される機体8の走行時間に対する機体8の位置のデータを所定のメディアによって機体8外に持ち出し、圃場の所定位置の所定面積における穀粒の収穫量を機体外において解析することもできる。
【0038】
そして上記位置検出システムと収穫量測定システムとによって、図8や図9に示されるような収量マップ(従来の技術において説明済み)を容易に、且つ正確に作成することができ、精密農業用のデータを得ることができ、全ての圃場の各部における苗の収穫量が等しくなるように肥料の施肥量や施肥位置を収量マップに基づいて決定することにより、収穫量の増加や施肥量の低減を図ることができる。
【0039】
なお本実施形態においては圃場条件や植え付け条件は、オペレータがタッチパネル(モニタ)28から手動で入力するように構成されているが、所定の圃場の圃場条件や植え付け条件をデータベース化して、演算制御部29側に連係させて設け、オペレータの操作によって作業を行う圃場の圃場条件や植え付け条件を呼び出して、演算制御部29側に入力させることも可能となっている。そしてデータベース化する圃場を、当該コンバインの使用者が使用する圃場とし、使用者等がタッチパネル28の操作等によって圃場の条件を入力して、データベースを構築するように構成すると良い。
【0040】
一方収穫管理ユニット27を有さない通常のコンバインには、速度計が設けられているため、回転センサを備えている機種は多い。このため本実施形態においては距離センサ32として回転センサを使用しているため、回転センサを備えた機種には収穫管理ユニット27をオプションとして容易に取り付けることができる。
【0041】
ただし収穫管理ユニット27外に設けられるセンサとしては、距離センサ32の他、穀粒センサ13,水分センサ15,株検知センサ10があり、穀粒センサ13,水分センサ15,株検知センサ10は取り付ける必要がある。しかし本実施形態においては水分センサ15が穀粒センサ13に一体的に形成されているため、穀粒センサ13を揚穀筒11側に取り付けるのみで、穀粒センサ13と水分センサ15の両方が取り付けられる。
【0042】
そして穀粒センサ13が流通する籾の量を検知する検知部材である当接板16と、当接板16が検知した流通量を測定する荷重測定器であるロードセル17とが別々に構成されているため、穀粒センサ13を当接板16の交換により様々な機種のコンバインに容易に対応させて取り付けることができる。
【0043】
一方上記穀粒センサ13は当接板16を吐出口12aに対向させて、排出される穀粒を受け取るように当接させて、排出量を測定するものであるが、その他に図10に示されるように、吐出部12の内周面に当接板36を位置させ、跳出板12bにより、排出時に吐出部12内を回転せしめられる穀粒を当接板36に当接させ、この荷重をロードセル17によって計測することにより、吐出部12内を流通する穀粒の遠心力を測定し、排出される穀粒の量を測定するように構成しても良い。
【0044】
すなわち当接板36が穀粒の遠心力を検知する検知部材となっている。なお当接板36は揚穀筒11の内周面であれば、どこに取り付けても上記同様に穀粒の遠心力を検知することができる。
【0045】
このように当接板36を揚穀筒11内に収容することによって、上記のように当接板16を吐出口12aに対向させて設ける場合に発生する可能性がある当接板36による穀粒の吐出部12からの排出の妨げが発生せず、穀粒の分散の悪化が防止される。
【0046】
またグレンタンク7の開閉を当接板やロードセルが妨げることもなく、さらにグレンタンク7の開閉により当接板やロードセルとグレンタンク7側とが当接することがないため、グレンタンク7の開閉により当接板やロードセルが破損されることや、当接板の位置や角度が歪むことにより測定値が狂う等の不都合が防止され、より安定した測定が行われる。
【0047】
【発明の効果】
以上のように構成される本発明の構造によれば、籾の流通量をロードセル等の荷重測定器によって測定するため、収穫量を比較的正確に解析することができる他、検知部材を変更しても校正を取り直す必要が無く、流通する籾の量を検知する検知部材と、検知部材が検知した流通量を測定する荷重測定器とを別々に構成することができ、検知部材の交換により様々な機種のコンバインに容易に対応させて取り付けることができるという効果がある。
【0048】
特に排出部の内周面に、排出部内を流通する籾の量を籾の遠心力によって検知する検知部材を設けることにより、検知部材が排出部内に収容され、検知部材側が籾の排出を妨げることが無く、籾の分散が悪化することを防止することができる他、検知部材や荷重測定器が収容部の開閉を妨げることも防止され、さらに収容部の開閉により検知部材側と収容部側とが当接して、検知部材や荷重測定器を破損したり、測定値が狂う等の不都合を防止することもでき、より安定した測定を行うことができる。
【0049】
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンバインの正面斜視図である。
【図2】 (a)は揚穀筒の平面図、(b)は揚穀筒の側面図である。
【図3】 水分センサを有した穀粒センサの側面図である。
【図4】 運転席部分の斜視図である。
【図5】 収穫管理システムのブロック図である。
【図6】 モニタの表示例である。
【図7】 コンバインの作業状態をモデル化して示した圃場の平面モデル図である。
【図8】 格子状の収量マップである。
【図9】 等高線状の収量マップである。
【図10】 (a),(b)は穀粒センサを吐出部の内周面に取り付けた揚穀筒の平面透視図及び側面図である。
【符号の説明】
6 脱穀部
7 グレンタンク(収容部)
11 揚穀筒(排出部)
12a 吐出口
12b 跳出板
15 水分センサ(水分検出器)
16 当接板(検知部材)
17 ロードセル(荷重測定器)
28 モニタ(表示装置)
36 当接板(検知部材)
Claims (2)
- 脱穀部(6)からの脱穀後の籾を収容する収容部(7)を設けたコンバインにおいて、脱穀部(6)側から収容部(7)に籾を排出する排出経路内に、該排出経路内を流通する籾の量を籾の衝突によって検知する検知部材(16)を設けるにあたり、収容部(7)に籾を排出せしめるように排出経路中に設けられた筒状の排出部(11)の先端に吐出口(12a)を開口形成するとともに、排出部(11)内で回転する跳出板によって、吐出口(12a)から排出される籾を検知部材(16)に当接させるために、該検知部材(16)を吐出口(12a)に近接状態で対向配置し、吐出口(12a)から排出される籾を幅一杯に受けることが可能なサイズに前記検知部材(16)を形成し、該検知部材(16)側に籾の衝突力を測定する荷重測定器(17)を取り付け、該荷重測定器(17)からの情報に基づいて籾の収穫量を測定するコンバインにおける収穫量の測定装置。
- 脱穀部(6)からの脱穀後の籾を収容する収容部(7)を設け、脱穀部(6)側から収容部(7)に籾を排出する排出部(11)を筒状に形成したコンバインにおいて、籾を排出するように排出部(11)内を回転する跳出板(12b)を設け、排出部(11)内を流通する籾の量を籾の遠心力によって検知する検知部材(36)を設けるにあたり、前記跳出板(12b)により回転せしめられる籾が検知部材(36)に当接するように該検知部材(36)を排出部(11)の内周面に配置し、該検知部材(16)側に籾の遠心力を測定する荷重測定器(17)を取り付け、該荷重測定器(17)からの情報に基づいて籾の収穫量を測定するコンバインにおける収穫量の測定装置。
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