JP4841286B2 - インバータトランス - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、ノートパソコン、液晶テレビ等に使用される各種表示パネルのバックライト用の冷陰極放電ランプ(CCFL)を放電、点灯させるDC/ACインバータ回路で使用されるインバータトランスに関し、特に、1個で2つの電圧出力を取り出すことが可能なインバータトランスに関する。
従来、この種のインバータトランスとしては、1つの1次巻線に対して2つの2次巻線が電磁結合される1入力2出力型のものと、互いに電磁結合される1次巻線と2次巻線のペアを2組備えた2入力2出力型のものとが知られている。
1入力2出力型のインバータトランスは、1次巻線を共用しているので、部品点数が少なくコンパクトに構成することができるという利点があるものの、各2次巻線に対し独立した閉磁路を設けることが難しいため磁気干渉が生じやすく、安定した電圧出力を取り出すことが難しいという問題がある。
一方、2入力2出力型のインバータトランスは、各2次巻線に対し独立した閉磁路を設けることが容易であり、安定した電圧出力を取り出すことができるという利点があるものの、2つの1次巻線を用いているので、部品点数が多くなりコンパクトに構成することが難しいという問題がある。
このような問題点に鑑み本願出願人は、下記特許文献1に記載されたインバータトランスを提案している。このインバータトランスは、1次巻線が巻回される巻軸部と、2次巻線が巻回される巻軸部とが同軸に一体に形成されてなるボビンを、横並びに2つ配置してなるものであり、各2次巻線に対応した閉磁路の一部を共有磁路とすることにより、安定した電圧出力の取出しとコンパクト化を両立するようにしている。
特開2005−311227号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたインバータトランスは、互いに別体に形成された2つのボビンを横並びに組み合わせる構成のため、ボビンを組み合わせる際の組付け精度が悪いと、一方のボビンに保持された端子と他方のボビンに保持された端子との間で、高さ位置(実装される回路基板面と直交する方向の位置)が不揃いとなり、回路基板への実装作業に支障を来たす虞がある。
各2次巻線が巻回されるボビンを一体に形成するようにすれば、このような事態を回避し得るが、横並びに配置される2つのボビンを一体化した場合には、一方のボビンに巻線を巻回する際に他方のボビンの存在が妨げとなって、巻回作業が極めて困難となる。
また、近年、ノートパソコン等において、全体の大きさは抑えつつ表示画面の拡大化が図られるのに伴い、表示パネルの周囲に配される枠体の幅が狭く形成される傾向にある。バックライト用のインバータトランスは、枠体の内部に配置されることが多いため、枠体の幅が狭くなるのに伴い、全体の形状をより細長くコンパクトにすることが必要とされている。しかし、上記特許文献1に記載されたインバータトランスは、2つのボビンが横並びに配置される構成のため、全体の形状を細長くコンパクトにすることが難しい。
コンパクト化を図るには、1次巻線を共用する1入力2出力型の構成を採ることが望ましいが、その場合には先述したように、各2次巻線に対して、磁気干渉が生じない独立の閉磁路を設けることが難しいという問題の解決を図ることが必要となる。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、各2次巻線が巻回されるボビンを、各巻線の巻回作業が容易に行えるように一体化しつつ、各2次巻線に対して、磁気干渉が生じない独立の閉磁路を設けることが可能なインバータトランスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るインバータトランスは、1つの1次巻線に対して2つの2次巻線が電磁結合されるように構成されたインバータトランスであって、
前記2つの2次巻線のうちの一方の2次巻線が巻回される第1の2次側巻軸部と、前記1次巻線が巻回される1次側巻軸部と、前記2つの2次巻線のうちの他方の2次巻線が巻回される第2の2次側巻軸部とが、この順序で同軸に位置するように互いに一体に形成されてなる中空のボビンと、
前記1次巻線と前記一方の2次巻線とを貫く磁束による第1の閉磁路と、前記1次巻線と前記他方の2次巻線とを貫く磁束による第2の閉磁路とを、前記ボビンの軸線方向に互いにずれた位置に形成し、前記1次巻線、前記一方の2次巻線および前記他方の2次巻線の全てを貫く磁束による閉磁路は形成しない磁性体コアと、を備えてなることを特徴とする。
本発明において、前記磁性体コアは、前記ボビンの内部を該ボビンの前記軸線方向に延びる第1コアと、該第1コアと共に前記第1の閉磁路を形成する第2コアと、前記第1コアと共に前記第2の閉磁路を形成する第3コアと、からなるとすることができる。
また、本発明に係る他のインバータトランスは、1つの1次巻線に対して2つの2次巻線が電磁結合されるように構成されたインバータトランスであって、
前記2つの2次巻線のうちの一方の2次巻線が巻回される第1の2次側巻軸部と、前記1次巻線が巻回される1次側巻軸部と、前記2つの2次巻線のうちの他方の2次巻線が巻回される第2の2次側巻軸部とが、この順序で同軸に位置するように互いに一体に形成されてなる中空のボビンと、
前記1次巻線と前記一方の2次巻線とを貫く磁束による第1の閉磁路と、前記1次巻線と前記他方の2次巻線とを貫く磁束による第2の閉磁路とを、前記ボビンの軸線方向に互いにずれた位置に形成する磁性体コアと、を備え、
前記磁性体コアは、前記ボビンの内部を該ボビンの前記軸線方向に延びる第1コア、前記第1の2次側巻軸部に沿って前記第1コアと略平行に延びる基部と該基部の両端部において前記第1コアに向けてそれぞれ突出する脚部とを有する第2コア、および前記第2の2次側巻軸部に沿って前記第1コアと略平行に延びる基部と該基部の両端部において前記第1コアに向けてそれぞれ突出する脚部とを有する第3コアからなり、
前記第2コアは、該第2コアの前記各脚部のうちの一方が前記第1コアの一端側において該第1コアに連結されるとともに、他方が前記1次側巻軸部と前記第2の2次側巻軸部との間において前記第1コアに連結されるように配置され、
前記第3コアは、該第3コアの前記各脚部のうちの一方が前記第1コアの他端側において該第1コアに連結されるとともに、他方が前記1次側巻軸部と前記第1の2次側巻軸部との間において前記第1コアに連結されるように、前記ボビンの前記軸線を挟んで前記第2コアの反対側に配置されている、ことを特徴とする。
また、本発明に係る別のインバータトランスは、1つの1次巻線に対して2つの2次巻線が電磁結合されるように構成されたインバータトランスであって、
前記2つの2次巻線のうちの一方の2次巻線が巻回される第1の2次側巻軸部と、前記1次巻線が巻回される1次側巻軸部と、前記2つの2次巻線のうちの他方の2次巻線が巻回される第2の2次側巻軸部とが、この順序で同軸に位置するように互いに一体に形成されてなる中空のボビンと、
前記1次巻線と前記一方の2次巻線とを貫く磁束による第1の閉磁路と、前記1次巻線と前記他方の2次巻線とを貫く磁束による第2の閉磁路とを、前記ボビンの軸線方向に互いにずれた位置に形成する磁性体コアと、を備え、
前記1次側巻軸部は、前記1次巻線が巻回される領域が、前記第1の2次側巻軸部側の第1巻回領域と、前記第2の2次側巻軸部側の第2巻回領域とに分割されてなり、
前記磁性体コアは、前記ボビンの内部を該ボビンの前記軸線方向に延びる第1コア、前記第1の2次側巻軸部に沿って前記第1コアと略平行に延びる基部と該基部の両端部において前記第1コアに向けてそれぞれ突出する脚部とを有する第2コア、および前記第2の2次側巻軸部に沿って前記第1コアと略平行に延びる基部と該基部の両端部において前記第1コアに向けてそれぞれ突出する脚部とを有する第3コアからなり、
前記第2コアは、該第2コアの前記2つの脚部のうちの一方が前記第1コアの一端側において該第1コアに連結されるとともに、他方が前記1次側巻軸部の前記第1巻回領域と前記第2巻回領域との間において前記第1コアに連結されるように配置され、
前記第3コアは、該第3コアの前記2つの脚部のうちの一方が前記第1コアの他端側において該第1コアに連結されるとともに、他方が前記1次側巻軸部の前記第1巻回領域と前記第2巻回領域との間において前記第1コアに連結されるように配置されている、ことを特徴とする。
また、前記第2コアは、該第2コアの前記各脚部の間に中脚部を有し、該中脚部が前記1次側巻軸部と前記第1の2次側巻軸部との間において前記第1コアと所定のエアギャップを介して対向するように配置され、
前記第3コアは、該第3コアの前記各脚部の間に中脚部を有し、該中脚部が前記1次側巻軸部と前記第2の2次側巻軸部との間において前記第1コアと所定のエアギャップを介して対向するように配置されている、とすることができる。
なお、上記「連結」とは、2つの部材が互いに密着した状態で当接している場合と、2つの部材間に所定の間隙(エアギャップ)を介した状態で、2つの部材が互いに対向している場合とを含む。
本発明のインバータトランスによれば、各2次巻線が巻回される第1および第2の2次側巻軸部と1次巻線が巻回される1次側巻軸部とが、互いに一体に形成されてボビンが構成されているので、互いに別体に形成された2つのボビンを組み合わせる構成のものにおいて生じる問題、すなわち、2つのボビンを組み合わせる際の組付け精度によってボビンに保持された各端子の高さ位置が不揃いとなるという問題が生じないので、回路基板への実装作業を容易かつ高精度に行うことが可能となる。
また、一体化されたボビンにおいて、第1および第2の2次側巻軸部と1次側巻軸部とは互いに同軸に配置されているので、1次巻線および2つの2次巻線の巻回作業を容易に行うことが可能となる。
さらに、1つの1次巻線に対して2つの2次巻線が電磁結合される1入力2出力型の構成を採るとともに、第1および第2の2次側巻軸部と1次側巻軸部とを同軸に配置しているので、部材点数を少なくできるとともに、全体の形状を細長くコンパクトに構成することが可能となる。
また、1次巻線と一方の2次巻線とを貫く磁束が通る第1の閉磁路と、1次巻線と他方の2次巻線とを貫く磁束が通る第2の閉磁路とを、ボビンの軸線方向に互いにずれた位置に形成する磁性体コアを備えていることにより、第1および第2の閉磁路を、互いに磁気干渉を及ぼさない独立した構成とすることが可能となるので、各2次巻線から安定した電圧出力を取り出すことが可能となる。
以下、本発明に係るインバータトランスの実施形態について、添付した各図面を参照しつつ詳細に説明する。図1〜図6は本発明に係るインバータトランスの実施形態を示している。なお、以下の説明では、図1に示す3次元直交座標系のX軸の方向を前後(矢線の向きが前)、Y軸の方向を左右(矢線の向きが右)、Z軸の方向を上下(矢線の向きが上)と称する。また、他の図における3次元直交座標系は、図1のものと向きが一致するように示されている。
まず、図1〜図3を用いて、本発明の一実施形態に係るインバータトランスの構成について説明する。図1は本発明の一実施形態に係るインバータトランスの全体構成を示す平面図、図2は図1に示すボビンの正面側からの斜視図、図3は図1に示す磁性体コアの正面側からの分解斜視図である。
本実施形態のインバータトランス1は、例えば、ノートパソコン、液晶テレビ等に使用される各種表示パネルのバックライト用の冷陰極放電ランプ(CCFL)を放電、点灯させるDC/ACインバータ回路で使用されるものであり、図1に示すように、1つの1次巻線2と2つの2次巻線3A,3Bと中空のボビン4と磁性体コア5とを備えてなる。
図2に示すように上記ボビン4は、上記2つの2次巻線3A,3B(図1参照)のうちの一方の2次巻線3Aが巻回される第1の2次側巻軸部41Aと、上記1次巻線2(図1参照)が巻回される1次側巻軸部42と、上記2つの2次巻線3A,3Bのうちの他方の2次巻線3Bが巻回される第2の2次側巻軸部41Bとが、この順序で、図中Y軸方向に延びる軸線Cに沿って互いに同軸に位置するように一体に形成されてなる。
詳しくは、上記第1の2次側巻軸部41A、上記1次側巻軸部42、および上記第2の2次側巻軸部41Bは、上記軸線C方向に互いに離間して配設されており、第1の2次側巻軸部41Aと1次側巻軸部42との間、および1次側巻軸部42と第2の2次側巻軸部41Bとの間にそれぞれ配された板状の端子台43A,43Bを介して、該端子台43A,43Bと共に互いに一体に形成されている。
なお、上記端子台43Aには、前方に突出する1次側端子6Aと後方に突出する2次側端子7Aとが1つずつ保持されており、上記1次巻線2の一端部が1次側端子6Aに接続されるように、上記2次巻線3Aの一端部が2次側端子7Aの絡げ部7aに接続されるように構成されている。一方、上記端子台43Bには、前方に突出する1次側端子6Bと後方に突出する2次側端子7Bとが1つずつ保持されており、上記1次巻線2の他端部が1次側端子6Bに接続されるように、上記2次巻線3Bの一端部が2次側端子7Bの絡げ部7aに接続されるように構成されている。
また、上記1次側巻軸部42は、その左右両端にエンド鍔42aを有しており、該一対のエンド鍔42aの間に形成された巻回領域に、上記1次巻線2(図1参照)が巻回されるようになっている。一方、上記第1の2次側巻軸部41Aは、その左右両端にそれぞれ配されたエンド鍔41aと、該一対のエンド鍔41aの間に配された複数(本実施形態では6枚)の仕切り鍔41b(付番一部省略)とを有しており、該各仕切り鍔41bによって複数(本実施形態では7つ)のセクションに区分された巻回領域に、上記一方の2次巻線3Aが巻回されるようになっている。なお、上記第2の2次側巻軸部41Bは、上記第1の2次側巻軸部41Aと左右対称の構成を有しており、各仕切り鍔41bによって複数のセクションに区分された巻回領域に、上記他方の2次巻線3Bが巻回されるようになっている。さらに、上記各仕切り鍔41bには、上記2次巻線3A(または3B)を隣接する巻回セクションに渡すための切欠部41c(付番一部省略)が形成されている。
また、上記第1の2次側巻軸部41Aの左端部には端子台43Cが一体に配されており、上記第2の2次側巻軸部41Bの右端部には端子台43Dが一体に配されている。上記端子台43Cは、後方に突出する1つの2次側端子7Cを保持しており、その絡げ部7aには上記一方の2次巻線3Aの他端部が接続されるようになっている。また、この端子台43Cの上面には、その後縁部および左縁部に沿って延びるL字状の壁部43aが設けられている。一方、上記端子台43Dは、前方に突出する1つの2次側端子7Dを保持しており、その絡げ部7aには上記他方の2次巻線3Bの他端部が接続されるようになっている。また、この端子台43Dの上面には、その前縁部に沿って延びる壁部43bが設けられている。
このような構成を有するボビン4は、絶縁性を有するプラスチック等の材料で形成されており、上記第1の2次側巻軸部41A、上記1次側巻軸部42、および上記第2の2次側巻軸部41Bの各内部を、上記軸線C方向に貫通するコア挿通孔44を備えている。
一方、図3に示すように上記磁性体コア5は、例えば、軟磁性材料のフェライト(その他に、パーマロイ、センダスト、鉄カルボニル等の材料や、これらの微粉末を圧縮成型したダストコアを使用することも可能)によりそれぞれ形成されたI字型の第1コア51、U字型の第2および第3コア52,53が互いに組み合わされて構成されている。
上記第1コア51は、図2に示すボビン4の軸線Cに沿って上記第2の2次側巻軸部41Bの右端側より上記コア挿通孔44内に挿通され、その左端部が上記端子台43Cの壁部43aに当接した状態で、上記ボビン4内に保持されるように構成されている(図1参照)。
一方、上記第2コア52は、図3に示すように、上記第1コア51と平行に延びる基部52aと、該基部52aの両端部において上記第1コア51に向けてそれぞれ突出する脚部52b,52cとが互いに一体に形成されてなる。この第2コア52は、図1に示すように、その一方の脚部52bが上記第1コア51の左端側において該第1コア51の前面に当接するように、他方の脚部52cが上記1次側巻軸部42と上記第2の2次側巻軸部41Bとの間において該第1コア51の前面に当接するように配置される。このように配置された第2コア52と上記第1コア51とにより、上記1次巻線2と上記2次巻線3Aとを貫く磁束が通る第1の閉磁路8Aが構成されるようになっている。
また、上記第3コア53は、上記第2コア52と同じ形状、大きさを有するものであり、図3に示すように、上記第1コア51と平行に延びる基部53aと、該基部53aの両端部において上記第1コア51に向けてそれぞれ突出する脚部53b,53cとが互いに一体に形成されてなる。この第3コア53は、図1に示すように、その一方の脚部53bが上記第1コア51の右端側において該第1コア51の後面に当接するように、他方の脚部53cが上記第1の2次側巻軸部41Aと上記1次側巻軸部42との間において該第1コア51の後面に当接するように、上記軸線Cを挟んで上記第2コア52の反対側に配置される。このように配置された第3コア53と上記第1コア51とにより、上記1次巻線2と上記2次巻線3Bとを貫く磁束が通る第2の閉磁路8Bが、上記第1の閉磁路8Aに対し上記軸線C方向にずれた位置に構成されるようになっている。
このように本実施形態のインバータトランス1は、1つの1次巻線2に対し2つの2次巻線3A,3Bが電磁結合される1入力2出力型の構成を採りつつボビン4の一体化を図りながらも、2つの閉磁路8A,8Bをボビン4の軸線C方向に互いにずれた位置に設けることにより、2つの閉磁路8A,8Bを、互いに磁気干渉を及ぼさない独立したものとすることが可能となっている。
次に、本実施形態の回路構成について説明する。図4は回路構成の一例を模式的に示している。図4に示す回路は、図1に示すインバータトランス1の構成に対応するものであるが、図1に示すボビン4の図示は省略している。また、2次側端子7Bを、便宜上、1次側端子6Bと並べて表記してある。
図4に示す第1および第2の閉磁路8A,8Bは、磁路長が互いに等しくなるように構成されている。これにより、2つの2次巻線3A,3Bは、1つの1次巻線2に対して、互いに等しい結合度で電磁結合されるので、各2次巻線3A,3Bから互いに等しい電圧出力を得ることが可能となる。また、2つの2次巻線3A,3Bには、1次巻線2で生じた磁束が2分されて略50%ずつ分配されることになるので、各2次巻線3A,3Bから見た場合には漏れ磁束が生じているのと同じことになる。すなわち、本実施形態のインバータトランス1は、リーケージインバータトランスとして動作するように構成されている。
また、図4に示す例では、2次巻線3Aの始端部が2次側端子7Cに接続され、終端部が2次側端子7Aに接続されている。また、2次巻線3Bの始端部が2次側端子7Bに接続され、終端部は2次側端子7Dに接続されている。そして、2つの2次側端子7Aと2次側端子7Bとは共に接地(G)されている。
このように本実施形態では、最も左側に位置する2次側端子7Cと最も右側に位置する2次側端子7Dとが高電圧(H)側となり、中央寄りに位置する2つの2次側端子7A,7Bが接地(G)側となる端子配列となっている。このような配列は、基板(図示略)上におけるH側への回路とG側への回路の取り回しが容易となるので、特に、U字型のCCFL(U字管。直線型のCCFL(直管)を直列に接続してなる擬似U字管でも可)を接続するのに適している。すなわち、H側の2次側端子7C,7DにU字管の各端部をそれぞれ接続することにより、U字管に対し高電圧の出力を供給することが可能である。
一方、1つのU字管に替えて、2つの直管を接続することも可能である。すなわち、2つの直管のうちの一方の各端部を2次側端子7C,7Aに接続し、他方の各端部を2次側端子7D,7Bに接続することができる。このように本実施形態のインバータトランス1は、1つのU字管に対して高い電圧出力を供給したり、2つの直管に対して比較的低い電圧出力を供給したりすることが可能となっている。
次に、本発明に係るインバータトランスの他の実施形態について説明する。図5は本発明の他の実施形態に係るインバータトランスの回路構成の一例を模式的に示している。なお、図5に示す実施形態において、図1〜図4に示すものと概念的に共通する構成要素については、同一の番号等を付すこととし、その詳細な説明は省略する。
図5に示すインバータトランス1Aは、図示せぬボビンの1次側巻軸部における1次巻線2が巻回される領域が、第1の2次側巻軸部側(2次巻線3A側)の第1巻回領域Aと、第2の2次側巻軸部側(2次巻線3B側)の第2巻回領域Aとに分割され、各巻回領域A,Aに互いに等量の1次巻線2が巻回されている。
また、磁性体コア5Aを構成する第2コア52は、その一方の脚部52bが第1コア51の左端側において該第1コア51の前面に当接するように、他方の脚部52cが上記第1巻回領域Aと上記第2巻回領域Aとの間において該第1コア51の前面に当接するように配置されている。さらに、第3コア53は、その一方の脚部53bが上記第1コア51の右端側において該第1コア51の後面に当接するように、他方の脚部53cが上記第1巻回領域Aと上記第2巻回領域Aとの間において該第1コア51の後面に当接するように、上記軸線Cを挟んで上記第2コア52の反対側に配置されている。
このような構成とすることにより、第1の閉磁路8Aと第2の閉磁路8Bとの独立性を高めることが可能となる。なお、上記第1巻回領域Aと上記第2巻回領域Aとの間隔を広げることにより、第2コア52と第3コア53を軸線Cに対して同じ側に並べて配置することもできる。その場合には、インバータトランス1Aの前後方向の寸法をより小さくすることが可能となる。
次に、本発明に係るインバータトランスのその他の実施形態について説明する。図6は本発明のその他の実施形態に係るインバータトランスの回路構成の一例を模式的に示している。なお、図6に示す実施形態において、図1〜図5に示すものと概念的に共通する構成要素については、同一の番号等を付すこととし、その詳細な説明は省略する。
図6に示すインバータトランス1Bは、磁性体コア5Bを構成する第2コア52および第3コア53が、互いに同じ形状、大きさを有するE字型のコアで構成されている。すなわち、第2コア52は、2つの脚部52b,52cの間に中脚部52dを有し、該中脚部52dが1次側巻軸部(1次巻線2)と第1の2次側巻軸部(2次巻線3A)との間において第1コア51の前面と所定のエアギャップを介して対向するように配置されている。一方、第3コア53は、2つの脚部53b,53cの間に中脚部53dを有し、該中脚部53dが1次側巻軸部(1次巻線2)と第2の2次側巻軸部(2次巻線3B)との間において第1コア51の後面と所定のエアギャップを介して対向するように配置されている。
このような構成とすることにより、第2コア52および第3コア53の各中脚部52d,53dと第1コア51との間のエアギャップ量を調整することによって、容易にリーケージインダクタンスの調整を図ることが可能となる。なお、中脚部52d(53d)の断面積を、2つの脚部52b,52c(53b,53c)の断面積よりも小さくなるように構成することにより、リーケージインダクタンスをより大きくすることも可能である。
一実施形態に係るインバータトランスの全体構成を示す平面図 図1に示すボビンの正面側からの斜視図 図1に示す磁性体コアの正面側からの分解斜視図 一実施形態に係るインバータトランスの回路図 他の実施形態に係るインバータトランスの回路図 その他の実施形態に係るインバータトランスの回路図
符号の説明
1,1A,1B インバータトランス
2 1次巻線
3A,3B 2次巻線
4 ボビン
5,5A,5B 磁性体コア
6A,6B 1次側端子
7A〜7D 2次側端子
7a 絡げ部
8A 第1の閉磁路
8B 第2の閉磁路
41A 第1の2次側巻軸部
41B 第2の2次側巻軸部
41a,42a エンド鍔
41b 仕切り鍔
41c 切欠部
42 1次側巻軸部
43A〜43D 端子台
43a,43b 壁部
44 コア挿通孔
51 第1コア
52 第2コア
52a,53a 基部
52b,52c,53b,53c 脚部
52d,53d 中脚部
第1巻回領域
第2巻回領域
軸線

Claims (5)

  1. 1つの1次巻線に対して2つの2次巻線が電磁結合されるように構成されたインバータトランスであって、
    前記2つの2次巻線のうちの一方の2次巻線が巻回される第1の2次側巻軸部と、前記1次巻線が巻回される1次側巻軸部と、前記2つの2次巻線のうちの他方の2次巻線が巻回される第2の2次側巻軸部とが、この順序で同軸に位置するように互いに一体に形成されてなる中空のボビンと、
    前記1次巻線と前記一方の2次巻線とを貫く磁束による第1の閉磁路と、前記1次巻線と前記他方の2次巻線とを貫く磁束による第2の閉磁路とを、前記ボビンの軸線方向に互いにずれた位置に形成し、前記1次巻線、前記一方の2次巻線および前記他方の2次巻線の全てを貫く磁束による閉磁路は形成しない磁性体コアと、
    を備えてなることを特徴とするインバータトランス。
  2. 前記磁性体コアは、前記ボビンの内部を該ボビンの前記軸線方向に延びる第1コアと、該第1コアと共に前記第1の閉磁路を形成する第2コアと、前記第1コアと共に前記第2の閉磁路を形成する第3コアと、からなることを特徴とする請求項1記載のインバータトランス。
  3. 1つの1次巻線に対して2つの2次巻線が電磁結合されるように構成されたインバータトランスであって、
    前記2つの2次巻線のうちの一方の2次巻線が巻回される第1の2次側巻軸部と、前記1次巻線が巻回される1次側巻軸部と、前記2つの2次巻線のうちの他方の2次巻線が巻回される第2の2次側巻軸部とが、この順序で同軸に位置するように互いに一体に形成されてなる中空のボビンと、
    前記1次巻線と前記一方の2次巻線とを貫く磁束による第1の閉磁路と、前記1次巻線と前記他方の2次巻線とを貫く磁束による第2の閉磁路とを、前記ボビンの軸線方向に互いにずれた位置に形成する磁性体コアと、を備え、
    前記磁性体コアは、前記ボビンの内部を該ボビンの前記軸線方向に延びる第1コア、前記第1の2次側巻軸部に沿って前記第1コアと略平行に延びる基部と該基部の両端部において前記第1コアに向けてそれぞれ突出する脚部とを有する第2コア、および前記第2の2次側巻軸部に沿って前記第1コアと略平行に延びる基部と該基部の両端部において前記第1コアに向けてそれぞれ突出する脚部とを有する第3コアからなり、
    前記第2コアは、該第2コアの前記各脚部のうちの一方が前記第1コアの一端側において該第1コアに連結されるとともに、他方が前記1次側巻軸部と前記第2の2次側巻軸部との間において前記第1コアに連結されるように配置され、
    前記第3コアは、該第3コアの前記各脚部のうちの一方が前記第1コアの他端側において該第1コアに連結されるとともに、他方が前記1次側巻軸部と前記第1の2次側巻軸部との間において前記第1コアに連結されるように、前記ボビンの前記軸線を挟んで前記第2コアの反対側に配置されている、ことを特徴とするインバータトランス。
  4. 1つの1次巻線に対して2つの2次巻線が電磁結合されるように構成されたインバータトランスであって、
    前記2つの2次巻線のうちの一方の2次巻線が巻回される第1の2次側巻軸部と、前記1次巻線が巻回される1次側巻軸部と、前記2つの2次巻線のうちの他方の2次巻線が巻回される第2の2次側巻軸部とが、この順序で同軸に位置するように互いに一体に形成されてなる中空のボビンと、
    前記1次巻線と前記一方の2次巻線とを貫く磁束による第1の閉磁路と、前記1次巻線と前記他方の2次巻線とを貫く磁束による第2の閉磁路とを、前記ボビンの軸線方向に互いにずれた位置に形成する磁性体コアと、を備え、
    前記1次側巻軸部は、前記1次巻線が巻回される領域が、前記第1の2次側巻軸部側の第1巻回領域と、前記第2の2次側巻軸部側の第2巻回領域とに分割されてなり、
    前記磁性体コアは、前記ボビンの内部を該ボビンの前記軸線方向に延びる第1コア、前記第1の2次側巻軸部に沿って前記第1コアと略平行に延びる基部と該基部の両端部において前記第1コアに向けてそれぞれ突出する脚部とを有する第2コア、および前記第2の2次側巻軸部に沿って前記第1コアと略平行に延びる基部と該基部の両端部において前記第1コアに向けてそれぞれ突出する脚部とを有する第3コアからなり、
    前記第2コアは、該第2コアの前記2つの脚部のうちの一方が前記第1コアの一端側において該第1コアに連結されるとともに、他方が前記1次側巻軸部の前記第1巻回領域と前記第2巻回領域との間において前記第1コアに連結されるように配置され、
    前記第3コアは、該第3コアの前記2つの脚部のうちの一方が前記第1コアの他端側において該第1コアに連結されるとともに、他方が前記1次側巻軸部の前記第1巻回領域と前記第2巻回領域との間において前記第1コアに連結されるように配置されている、ことを特徴とするインバータトランス。
  5. 前記第2コアは、該第2コアの前記各脚部の間に中脚部を有し、該中脚部が前記1次側巻軸部と前記第1の2次側巻軸部との間において前記第1コアと所定のエアギャップを介して対向するように配置され、
    前記第3コアは、該第3コアの前記各脚部の間に中脚部を有し、該中脚部が前記1次側巻軸部と前記第2の2次側巻軸部との間において前記第1コアと所定のエアギャップを介して対向するように配置されている、ことを特徴とする請求項3または4記載のインバータトランス。
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