JP4840648B2 - フィルムスキャナ - Google Patents

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Description

本発明は、複数の発光ダイオードを備えた光源からの光線を写真フィルムに照射し、この写真フィルムを透過した前記光線を光電変換部に導き、この光電変換部において前記写真フィルムのコマ画像の画像データを取得する光学系を備えると共に、前記複数の発光ダイオードの温度を計測する温度センサを備え、前記温度センサの計測温度に基づいて前記発光ダイオードの昇温を図る発熱機構と、前記発光ダイオードの放熱を図る放熱機構とを制御する調温制御手段を備えているフィルムスキャナに関する。
上記のように構成されたフィルムスキャナとして特許文献1に記載されるものが存在する。この特許文献1では、光源の基板の表面に複数のチップ状の発光ダイオードを列状に支持し、この表面において前記発光ダイオードと平行する位置に複数のチップ抵抗器を列状に支持し(本発明の発熱機構に相当)、この表面に温度センサ(文献ではサーミスタ)を支持している。この光源では、基板の裏面にフィンを配置し、このフィンに冷却風を供給する一対のファンを備えている(本発明の放熱機構に相当)(段落番号〔0027〕、〔0037〕、〔0038〕、図4、図7)。
この光源では、発光ダイオードとチップ抵抗とファンとを制御する調温制御手段(文献では制御装置)を備えており、この調温制御手段は目標温度を基準にして設定値だけ高温側と、設定値だけ低温側とに閾値が設定されている。スキャニング時には調温制御手段が、チップ抵抗器にLow(低い)、Mid(中程度)、Max(最大)の3種の電力のうち3種の処理モードに対応する電力の供給を行い、温度センサの計測温度が高温側の閾値を超えた場合にファンを駆動し、温度センサの計測温度が低温側の閾値を下回った場合にファンの駆動を停止するように制御形態が設定されている(〔0046〕〜〔0052〕、図11、図13)。
特開2004−266412号公報
発光ダイオードは、発光時に熱の発生を伴い、熱の影響によって光線の波長が変化する特性を有するため、特許文献1に記載されるようにR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色に対応した複数の発光ダイオードを用いて光源を構成したフィルムスキャナでは、文献中にも記載されるように、発光ダイオードの温度を高い精度で目標に維持する制御を必要としている。
しかしながら、特許文献1に記載されるように、ファンの制御によって発光ダイオードの温度維持を行うためには、ファンの駆動と停止との頻度が高まり、ファンの駆動時には、この駆動に伴う振動が光学系に伝わることや、光電変換部に伝わることにより、これらを微振動させ、取得した画像データの鮮鋭度を低下させる弊害を招くこともあり、改善の余地があった。
本発明の目的は、光源に備えた発光ダイオードの温度維持を精度高く行いながら、ファンの駆動に起因する弊害をできるだけ抑制し得るフィルムスキャナを合理的に構成する点にある。
本発明の特徴は、複数の発光ダイオードを備えた光源からの光線を写真フィルムに照射し、この写真フィルムを透過した前記光線を光電変換部に導き、この光電変換部において前記写真フィルムのコマ画像の画像データを取得する光学系を備えると共に、前記複数の発光ダイオードの温度を計測する温度センサを備え、前記温度センサの計測温度に基づいて前記発光ダイオードの昇温を行う発熱機構と、前記発光ダイオードの放熱を行う放熱機構とを制御する調温制御手段を備えているフィルムスキャナにおいて、
前記調温制御手段は、目標温度の高温側と低温側とに亘る温度幅となる第1制御領域を設定し、この前記第1制御領域の高温側より更に高温側と、この前記第1制御領域の低温側より更に低温側とに亘る温度幅となる第2制御領域を設定し、
この調温制御手段は、前記温度センサの計測温度が前記第1制御領域を下回った際には前記発熱機構による昇温を行い、前記温度センサの計測温度が前記第1制御領域を超えた際には前記発熱機構による昇温を停止する発熱制御を実行し、前記温度センサの計測温度が前記第2制御領域を超えた際には前記放熱機構による放熱を行い、前記温度センサの計測温度が前記第2制御領域を下回った際には前記放熱機構による放熱を停止する放熱制御を実行する点にある。
この構成では、第1制御領域の温度幅が第2制御領域の温度幅より狭く設定されているので、温度センサの計測温度が目標温度から大きく外れた場合には、発熱制御が先に行われ、この後に、放熱制御が行われる制御順序となり、放熱制御を行わずに発熱制御だけで、温度センサの計測温度を第1制御領域の温度幅内に維持することが可能となる。具体例として、例えば、温度センサの計測温度が第1制御領域を超えた際には発熱機構の発熱の停止で温度上昇を抑制し、この発熱の停止によって温度上昇が抑制された場合には、発熱制御だけ温度維持が可能となる。しかしながら、この発熱の停止の後にも、計測温度が更に上昇して第2制御領域を超えた際には、放熱機構による放熱によって積極的に温度上昇を確実に抑制する。これと同様に、温度センサの計測温度が第1制御領域を下回った際に発熱機構の発熱により温度上昇を促進し、この発熱によって温度低下が抑制された場合には発熱制御だけで温度維持が可能となる。また、発熱機構による発熱が行われている際に、既に放熱機構が作動している状況では、この放熱機構による放熱を停止することにより、温度低下を確実に抑制できる。その結果、光源に備えた発光ダイオードの温度維持を精度高く行いながら、冷却ファンの駆動に起因する弊害を抑制し得るフィルムスキャナが合理的に構成された。
本発明は、前記複数の発光ダイオードが基板に支持され、この基板に支持したチップ抵抗器によって前記発熱機構が構成され、この基板に備えたフィンと、このフィンに冷却風を供給する冷却ファンとで前記放熱機構が構成され、
前記調温制御手段は、前記発熱制御において前記チップ抵抗器に通電する状態と、通電を停止する状態とを切り換える制御を実行し、前記放熱制御において前記冷却ファンを駆動する状態と停止する状態とを切り換える制御を実行しても良い。
この構成により、発熱制御ではチップ抵抗器に通電する状態と、この通電を停止する状態との2状態の1つを選択することで済み、放熱制御では冷却ファンを駆動する状態と、この駆動を停止する状態との2状態の1つを選択することで済む。つまり、発熱制御でも放熱制御でも制御対象をON又はOFFすると云う簡単な制御を行うことで実現する。
本発明は、前記放熱機構による放熱の熱容量が、前記発光ダイオードの発光時に発生する熱容量より大きい値に設定しても良い。
この構成により、温度センサの計測温度が第2制御領域を超えることで、放熱機構による放熱を開始した後には、急速な放熱により、温度センサの計測温度が第2制御領域を下回る値まで低下させ、この低下により放熱機構による放熱を即時に停止させることも可能となる。また、このように温度センサの計測温度が第2制御領域を下回った際には、既に、発熱制御が開始されているので、温度センサの計測温度を目標温度に近づけることも迅速に行われる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1に示すように、光源ユニットAと、フィルムキャリアBと、レンズユニットCと、光電変換ユニットD(光電変換部の一例)と、制御装置Eとを備えてフィルムスキャナが構成されている。
このフィルムスキャナは、光源ユニットAからの光線をフィルムキャリアBに支持された現像済み写真フィルムFに照射し、この写真フィルムFを透過した光線をレンズユニットCから光電変換ユニットDに導き、この光電変換ユニットDに内蔵したラインセンサによって写真フィルムFのコマ画像をR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色のデジタル信号化した画像データとして取得すると同時に、赤外光(IR)によって欠陥データを取得する処理を行う。
尚、欠陥データは、写真フィルムFの傷やゴミに起因する欠陥領域を特定するデータであり、この欠陥データに基づいて、前記画像データの補間処理等を行うことにより傷やゴミ等を取り除いた画像データを生成するために利用される。
前記光源ユニットAは、R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色の発光ダイオード1から作り出した白色光と、IR(赤外)の発光ダイオード1からの赤外光とを送り出すように、これらのチップ状の発光ダイオード1を基板Pに対し主走査方向に列状に配置して成る発光ダイオードアレイを具備している(図2を参照・具体的な構成は後述する)。
前記フィルムキャリアBは写真フィルムFを副走査方向に往復搬送自在に支持する機能を有しており、このフィルムスキャナでは、135サイズ、240サイズ、120・220サイズ等の複数種の写真フィルムFに対応した複数のフィルキャリアBが準備され、フィルムサイズに適応したものを使用できるよう交換自在に構成されている。
前記レンズユニットCは、フィルムキャリアBに支持された写真フィルムFの画像を前記光電変換ユニットDに内蔵した前記ラインセンサの光電変換面に結像させるよう機能し、取得する画素数に対応して拡大率を変更できるようズーム型の光学レンズを備えると共に、アクチュエータの作動によってこの光学レンズの焦点距離の調節と、合焦調節とを行えるように構成されている。
前記光電変換ユニットDは、R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色に対応した3ライン型のラインセンサと、赤外光(IR)を感知する1ライン型のラインセンサとを内蔵している。尚、ラインセンサとしてはCCD型やCMOS型の光電変換素子が使用される。
〔光源ユニットの構成〕
図2に示すように、前記光源ユニットAは、ケース10に発光ブロック20を収容し、この発光ブロック20に形成された放熱用のフィン21に対して冷却風を供給する冷却ファン11を備えた構造を有している。図面には詳しく示していないが、この冷却ファン11はファンを駆動する電動モータを備えた単純な構成を備えており、電動モータに電力を供給することで所定の速度で駆動され、電力を遮断することで駆動が停止する。
この発光ブロック20の上部には、シリンドリカル型の集光レンズ22を備えており、この下方位置には、集光レンズ22の光軸Lに沿ってダイクロイックミラー23と、シリンドリカル型の第1コリメートレンズCo1と、第1基板P1とを配置し、また、ダイクロイックミラー23の側方位置には、このダイクロイックミラー23で反射される光軸Lに沿ってシリンドリカル型の第2コリメートレンズCo2と、第2基板P2とを配置している。尚、前記基板Pは第1基板Pと第2基板P2との上位概念を表すものである。
同図に示すように、この光源ユニットAの上方には、前記集光レンズ22からの光線が収束する集光位置が形成され、この光源ユニットAの上面に前記フィルムキャリアBをセットした場合にフィルムキャリアBで搬送される写真フィルムFの表面(厳密には乳剤側の面)に前記集光位置が一致し、この集光位置において写真フィルムのコマ画像を取得するように、集光位置にスキャニングラインを設定している。
このスキャニングラインは、写真フィルムFの搬送方向と直交する主走査方向に沿って形成され(写真フィルムの搬送方向が副走査方向)、前記集光レンズの長手方向、第1、第2コリメートレンズCo1、Co2の長手方向夫々が主走査方向に沿い(平行となり)、また、前記第1、第2基板P1、P2に支持された複数の発光ダイオード1も主走査方向に沿って列状に配置される。
前記第1、第2コリメートレンズCo1、Co2の焦点位置を第1、第2基板P1、P2に支持された発光ダイオード1の位置に設定することにより、対応する複数の発光ダイオード1からの光線を第1、第2コリメートレンズCo1、Co2で平行化して送り出している。また、第1基板P1にはB(青)、G(緑)の発光ダイオード1が支持され、第2基板P2にはR(赤)と、IR(赤外)の発光ダイオード1が支持され、前記ダイクロイックミラー23は、B(青)、G(緑)の発光ダイオード1の光線を透過し、R(赤)と、IR(赤外)の光線を反射する性能のものが使用される。
第1、第2基板P1、P2では異なる発光色の発光ダイオード1を同じライン上に支持することになるが、例えば、第1基板P1では、B(青)、G(緑)の発光ダイオードを交互に配置することや、輝度に応じて例えば2対1等の割合で配置することになる。尚、異なる発光色の発光ダイオード1を同じライン上に配置する際には、発光ダイオード1の輝度や、光電変換ユニットDの波長毎の感度等に応じてライン上に配置される発光ダイオードの数の比率を調節することになる。
水平姿勢となる第1基板P1の底面位置から、垂直姿勢となる第2基板P2の外壁面とに亘って前記フィン21が形成され、このフィン21はアルミニウムのように熱伝導率が高い素材を用いた板状材を多数備えた構造を有している。
尚、本発明では、基板Pを3つ以上用いてもよく、発光ダイオード1の発光色の数より少ない数の基板Pを用いる場合でも、夫々の基板Pに支持する発光ダイオード1の発光色の組合わせは任意に設定できる。
〔基板の構造〕
前記第1、第2基板P1、P2とも基本的には同様に構成され、その基本的な構造を図2、図3のように示すことが可能である。この基板Pは、熱伝導率が高いアルミニウム製の基材5の表面に対してセラミック材料で成る絶縁層6を形成し、この上面に対して銅箔膜で成るプリント配線7を形成し、このプリント配線7の上面に絶縁性の樹脂で成るレジスト膜8を形成した構造を備えている。
この構造の基板Pの表面側に前記チップ状の発光ダイオード1を前記主走査方向に沿って設定間隔で列状となるように支持すると共に、この列状の発光ダイオード1と平行するように発熱機構を構成する複数のチップ抵抗器2を支持し、基板Pの表面側にサーミスタで成るチップ状の温度センサ3を支持し、発光ダイオードアレイを取り囲む位置に矩形の枠体4を支持し、この枠体4に一体形成した一対の反射部材4Aを発光ダイオードアレイの近傍に配置している。
前記チップ状の発光ダイオード1は、基板Pの支持面に対してダイボンディングの技術によって固定され、夫々の発光ダイオード1は、対応するプリント配線7とボンディングワイヤWによって接続されている。
前記複数のチップ抵抗器2は、等しい抵抗値で等しいサイズのものが使用され、対応するプリント配線7に対してハンダによって電気的に接続する形態で基板Pに固定されている。また、前記温度センサ3は対応するプリント配線7に対してハンダによって電気的に接続する形態で基板Pに固定されている。
前記反射部材4Aは、発光ダイオード1と対向する側に対して傾斜姿勢の反射面によって前記発光ダイオード1からの光線を基板Pと直交する方向に反射させるよう機能するものであり、前記枠体4と反射部材4Aとは耐熱性に優れた液晶性ポリマーによって形成され、接着剤等を用いて基板Pの表面に支持されている。
〔制御構成〕
図5に示すように、前記制御装置Eは、マイクロプロセッサCPUに接続する入出力インタフェース41に対して、前記複数の発光ダイオード1を制御する発光制御回路31と、前記複数のチップ抵抗器2を制御する発熱制御回路32と、前記冷却ファン11を制御する冷却ファン制御回路33と、前記温度センサ3からの電圧信号をデジタル化するA/D変換回路34とを接続すると共に、前記レンズユニットCを制御するレンズ制御回路35と、前記光電変換ユニットDとが接続している。
前記マイクロプロセッサCPUのデータバスに対して、半導体メモリで成る記憶手段42と、画像データ取得手段43と、欠陥データ取得手段44と、フィルム搬送制御手段45と、レンズユニット制御手段46と、光量制御手段47と、調温制御手段48とが接続している。
画像データ取得手段43と、欠陥データ取得手段44と、フィルム搬送制御手段45と、レンズユニット制御手段46と、光量制御手段47と、調温制御手段48はソフトウエアで構成されているが、ハードウエアで構成することや、ハードウエアと組み合わせて構成することが可能である。
前記画像データ取得手段43は、フィルムキャリアBにセットされた写真フィルムFの搬送を行い、この搬送と同期して写真フィルムFから画像データを取得する処理を実行し、欠陥データ取得手段44は、前記画像データ取得手段43による画像データの取得時に写真フィルムFから欠陥データを取得する処理を実行する。
前記フィルム搬送制御手段45は、フィルムキャリアBにセットされた写真フィルムFの搬送を実行し、レンズユニット制御手段46は、レンズユニットCの焦点距離の調節と合焦調節とを実行する。
前記光量制御手段47は、写真フィルムFの種類としてネガティブフィルのスキャニングを行う場合と、ポジティブフィルムのスキャニングを行う場合とにおいて光源ユニットAの複数の発光ダイオード1に供給する電力の設定により光量の調節を実行する。
前記調温制御手段48は、前記複数のチップ抵抗器2に対する通電による発熱制御と、前記冷却ファン11の駆動による放熱制御とを行う。
〔調温制御手段の制御形態〕
本発明のフィルムスキャナでは、前述したように、ネガティブフィルのスキャニングと、ポジティブフィルムのスキャニングとにおいて複数の発光ダイオード1に供給する電力を切り換えて光量の調節を行っているため、この2種の写真フィルムFのスキャニング時には複数の発光ダイオード1の発光時の発熱量が異なり、また、使用する環境温度によって複数の発光ダイオード1の放熱量が異なるものである。
このような理由から、スキャニング時には、前記調温制御手段48が、前記複数のチップ抵抗器2に対する通電による発熱制御と、前記冷却ファン11の駆動による放熱制御とによって基板Pに支持された複数の発光ダイオード1を目標温度に維持する制御を実現しており、その制御形態を図6のフローチャートの調温ルーチンのように示すことが可能である。
また、図7に示すように、調温制御手段48は、目標温度Xを基準にして高温側と低温側とに亘る温度幅となる第1制御領域Y1と、この第1制御領域Y1の高温側より更に高温側と、この前記第1制御領域の低温側より更に低温側とに亘る温度幅となる第2制御領域Y2とを設定している。尚、目標温度Xは44.0℃に設定され、第1制御領域Y1は43.9〜44.1℃に設定され、第2制御領域Y2は43.8〜44.2℃に設定されている。
つまり、調温ルーチンでは、温度センサ3の計測温度と、温度変化の傾向とを取得しておき(#01ステップ)、この取得から計測温度Tが第1制御領域Y1を超えたことを判別した際には、チップ抵抗器1への電力供給の停止から発熱作動(昇温)を停止し(既に発熱が停止している場合には停止状態を継続する・#02、#03ステップ)、この計測温度Tが第2制御領域Y2を超えたことを判別した際には、冷却ファン11を駆動して放熱を行う(#04、#05ステップ)。
また、計測温度Tが第1制御領域Y1を下回ったことを判別した際には、チップ抵抗器1への電力供給で発熱作動(昇温)を行い(既に発熱作動が行われている場合には発熱作動を継続する・#06、#07ステップ)、この計測温度Tが第2制御領域Y2を下回ったことを判別した際には、冷却ファン11を停止して放熱も停止する(#08、#09ステップ)。
このような制御形態を図7のように示すことが可能であり、同図から明らかなように、調温制御手段48は、発熱制御においてチップ抵抗器1へ電力を供給するON状態と、チップ抵抗器2への電力供給を停止するOFF状態との切り換えを行い、放熱制御において冷却ファン11を駆動するON状態と、冷却ファン11を停止するOFF状態との切り換えを行う。
特に、この冷却ファン11(放熱機構の一例)を駆動した際の放熱の熱容量を、前記複数の発光ダイオード1の発光時に発生する熱容量より大きい値に設定し、発光ダイオード1の発光時における発熱量と、チップ抵抗器1への電力供給時における発熱量とを加えた総発熱量が、冷却ファン1の停止時における自然放熱より僅かに大きい値となるように設定している。
このような設定から、スキャニング時には、温度センサ3の計測温度Tに基づいてチップ抵抗器2に対して電力の供給と停止とを行うことにより、図8に示すように、温度センサ3の計測温度Tを第2制御領域Y2の領域内に収めることが可能となる。また、チップ抵抗器2への電力の停止を行った後にも温度が上昇し続け、温度センサ3の計測温度Tが第2制御領域Y2を超えた場合には、冷却ファン11を駆動し、この駆動の結果、温度センサ3の計測温度Tが急速に低下するため、温度センサ3の計測温度Tが第1制御領域Y1を下回った時点でチップ抵抗器2に対する電力供給が開始されるものの、温度センサ3の計測温度Tが第2制御領域Y2を下回るため冷却ファン11が停止し、この停止の後には、チップ抵抗器2の発熱によって温度センサ3の計測温度Tが目標温度Xに向けて上昇する。
〔フィルムスキャナの機能〕
このように本発明では、発光ダイオード1を目標温度Xに維持するための調温制御手段48が目標温度Xを基準にして第1制御領域Y1と第2制御領域Y2とを設定すると共に、この調温制御手段48が、温度センサ3の計測温度Tと第1制御領域Y1との対比に基づいてチップ抵抗器2に電力を供給する状態(ON状態)と、電力供給を停止する状態(OFF状態)とに切り換える発熱制御を行い、温度センサ3の計測温度Tと第2制御領域Y2との対比に基づいて冷却ファン11を駆動する状態(ON状態)と、冷却ファン11を停止する状態(OFF状態)とに切り換える放熱制御を行うと云う、比較的単純な形態の制御を実行するだけで、複数の発光ダイオード1を目標温度Xから大きく外れることなく適正な温度範囲に維持できるものにしている。
また、発光ダイオード1を目標温度Xに維持する制御を行っている際には、チップ抵抗器2に対する電力の供給と停止との切り換えの頻度は比較的高くなるものの、冷却ファン11の駆動の頻度を低くすることが可能となり、冷却ファン11の駆動に伴う振動によって取得した画像データの鮮鋭度を低下させることなく、高品質の画像データを取得できるものとなる
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い。
(a)図9に示すように、調温制御手段48をハードウエアで構成する。発熱制御を実現するためにコンパレータ51の−入力端子に温度センサ3からの電圧信号を印加し、このコンパレータ51の出力端子の電圧を+入力端子にフィードバックする正帰還系を形成し、この+入力端子に、電源系からの電圧と、正帰還系からの電圧とを作用させる抵抗器R1、R2、R3を備えることでシュミット回路を形成し、また、このコンパレータ51の出力端子からの信号で駆動されるスイッチングトランジスタ52からの電力を複数のチップ抵抗器2に供給する電力系を形成する。これと同様に、放熱制御を実現するためにコンパレータの−入力端子に温度センサ3からの電圧信号を印加し、このコンパレータ53の出力端子の電圧を+入力端子にフィードバックする正帰還系を形成し、この+入力端子に、電源系からの電圧と、正帰還系からの電圧とを作用させる抵抗器r1、r2、r3を備えることでシュミット回路を形成し、コンパレータ53の出力端子からの信号で駆動されるスイッチングトランジスタ54からの電力を冷却ファン11に供給する電力系を形成する。
このように、調温制御手段48をハードウエアで構成した場合に、抵抗器R1、R2、R3によって設定される電圧のヒステリシスが本発明の第1制御領域Y1に対応し、また、抵抗器r1、r2、r3によって設定される電圧のヒステリシスが本発明の第2制御領域Y2に対応する。
この調温制御手段48では、温度センサ3の計測温度Tが第1制御領域Y1を超えた際にコンパレータ51の出力端子の信号によってスイッチングトランジスタ52をOFF操作して、チップ抵抗器2への電力の供給を停止し、温度センサ3の計測温度Tが第1制御領域Y1を下回った際に、コンパレータ51の出力端子の信号によってスイッチングトランジスタ52をON操作してチップ抵抗器2へ電力を供給する。また、温度センサ3の計測温度Tが第2制御領域Y2を超えた際にコンパレータ53の出力端子の信号によってスイッチングトランジスタ54をON操作して、冷却ファン11に電力を供給し、温度センサ3の計測温度Tが第2制御領域Y2を下回った際に、コンパレータ53の出力端子の信号によってスイッチングトランジスタ52をOFF操作して冷却ファン11を停止する。
(b)発熱機構としてチップ抵抗器に代えて、基板Pに接触する形態で備えたヒータを用いて良く、放熱機構としてペルチェ素子を用いても良い。
フィルムスキャナの斜視図 光源ユニットの断面図 基板の拡大断面図 基板の拡大平面図 制御構成を示すブロック回路図 調温ルーチンを示すフローチャート 冷却ファンとチップ抵抗器の制御形態の概要を示す図 制御時における基板の温度変化を示す図 別実施形態(a)の制御回路を示す図
符号の説明
1 発光ダイオード
2 発熱機構(チップ抵抗器)
3 温度センサ
11 冷却ファン
48 調温制御手段
A 光源(光源ユニット)
D 光電変換部(光電変換ユニット)
F 写真フィルム
P 基板
X 目標温度
Y1 第1制御領域
Y2 第2制御領域

Claims (3)

  1. 複数の発光ダイオードを備えた光源からの光線を写真フィルムに照射し、この写真フィルムを透過した前記光線を光電変換部に導き、この光電変換部において前記写真フィルムのコマ画像の画像データを取得する光学系を備えると共に、前記複数の発光ダイオードの温度を計測する温度センサを備え、前記温度センサの計測温度に基づいて前記発光ダイオードの昇温を行う発熱機構と、前記発光ダイオードの放熱を行う放熱機構とを制御する調温制御手段を備えているフィルムスキャナであって、
    前記調温制御手段は、目標温度の高温側と低温側とに亘る温度幅となる第1制御領域を設定し、この前記第1制御領域の高温側より更に高温側と、この前記第1制御領域の低温側より更に低温側とに亘る温度幅となる第2制御領域を設定し、
    この調温制御手段は、前記温度センサの計測温度が前記第1制御領域を下回った際には前記発熱機構による昇温を行い、前記温度センサの計測温度が前記第1制御領域を超えた際には前記発熱機構による昇温を停止する発熱制御を実行し、前記温度センサの計測温度が前記第2制御領域を超えた際には前記放熱機構による放熱を行い、前記温度センサの計測温度が前記第2制御領域を下回った際には前記放熱機構による放熱を停止する放熱制御を実行するフィルムスキャナ。
  2. 前記複数の発光ダイオードが基板に支持され、この基板に支持したチップ抵抗器によって前記発熱機構が構成され、この基板に備えたフィンと、このフィンに冷却風を供給する冷却ファンとで前記放熱機構が構成され、
    前記調温制御手段は、前記発熱制御において前記チップ抵抗器に通電する状態と、通電を停止する状態とを切り換える制御を実行し、前記放熱制御において前記冷却ファンを駆動する状態と停止する状態とを切り換える制御を実行する請求項1記載のフィルムスキャナ。
  3. 前記放熱機構による放熱の熱容量が、前記発光ダイオードの発光時に発生する熱容量より大きい値に設定している請求項1又は2記載のフィルムスキャナ。
JP2006101830A 2006-04-03 2006-04-03 フィルムスキャナ Expired - Fee Related JP4840648B2 (ja)

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