JP2006086986A - フィルムスキャナ - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数の発光ダイオードを主走査方向に配列して成る光源部の、主走査方向での光量分布を平均化する。
【解決手段】 複数の発光ダイオード10を主走査方向に配置し、個別に光量制御手段によって供給する電力を調節できるよう構成し、発光ダイオードアレイからの光線を拡散板23を介して写真フィルムFに導くように照明光学系を構成し、散光板23より発光ダイオードアレイの側に配置した光量センサLSを主走査方向に移動させる形態で光量を計測し、この計測結果に基づいて目標光量分布となるように複数の発光ダイオード10の光量を独立して制御する。
【選択図】 図3
【解決手段】 複数の発光ダイオード10を主走査方向に配置し、個別に光量制御手段によって供給する電力を調節できるよう構成し、発光ダイオードアレイからの光線を拡散板23を介して写真フィルムFに導くように照明光学系を構成し、散光板23より発光ダイオードアレイの側に配置した光量センサLSを主走査方向に移動させる形態で光量を計測し、この計測結果に基づいて目標光量分布となるように複数の発光ダイオード10の光量を独立して制御する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、R(赤)、G(緑)、B(青)の三原色を構成する3種の光源部のうちの少なくとも1つの光源部が複数の発光ダイオードを主走査方向に列状に配置して成り、前記3種の光源部からの光線を合流させる光路から送り出された光線を写真フィルムに照射し、その写真フィルムと光路との副走査方向への相対移動によってスキャニングを行うよう構成されているフィルムスキャナに関する。
上記のように構成されたフィルムフィルムスキャナと関連する技術として、複数のLEDチップを主走査方向に沿って直線的に備えて成る赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光源(本発明の光源部)からの光線を集光レンズで平行光線化し、このように平行光線化した光線を単一の光軸に沿って直接的に送り出す、又は、ハーフミラーを介して単一の光軸上に送り出し、更に、この光線を、光軸上に配置した集光レンズによって写真フィルムの近傍に配置した散光板(拡散板)に集光することにより、この散光板で光線を拡散させ、写真フィルムの近傍位置から写真フィルムを照明するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載されるもののように、R(赤)、G(緑)、B(青)の三原色に対応した光源部が、複数の発光ダイオードを主走査方向に沿って配置したものでは、ハロゲンランプを用いたものと比較して発熱が低く、無駄なエネルギーを消費することなく必要とする波長の光線を得やすいものである。
この種のフィルムスキャナでは、写真フィルムの主走査方向での光量分布が一定であることが理想である。そのような観点から特許文献1に記載されている技術では、発光ダイオードからの光線を拡散板で拡散させることにより主走査方向での光線の光量分布の不均一を改善できるものにしている。
しかしながら、拡散板を用いるものであっても、複数の発光ダイオードの光量にバラツキがある場合には、主走査方向での光量の不均一を解消できないこともある。この種の不都合は、光源からの光線の主走査方向での光量分布を予め取得し、この不均一を補正するパラメータを生成しておき、スキャニングによって画像データを取得した後には、前記パラメータに基づきシェーディング補正を行うことにより改善することも可能であるが、例えば、複数の発光ダイオードで構成される発光ダイオードアレイの特定の領域の光量が大きく低下している場合や、特定の領域の光量が過大である場合には、シェーディング補正の対象とする画像データに含まれるデータ量が少ないため(ダイナミックレンジが低下するため)シェーディング補正を行っても適正な画像データを再現できず改善が望まれている。
本発明の目的は、画像データに基づくシェーディング補正をできるだけ行わないで済むようにするために、複数の発光ダイオードを主走査方向に配列して成る光源部の、主走査方向での光量分布を平均化する点にある。
本発明の特徴は、R(赤)、G(緑)、B(青)の三原色を構成する3種の光源部のうちの少なくとも1つの光源部が複数の発光ダイオードを主走査方向に列状に配置して成り、前記3種の光源部からの光線を合流させる光路から送り出された光線を写真フィルムに照射し、その写真フィルムと光路との副走査方向への相対移動によってスキャニングを行うよう構成されているフィルムスキャナであって、
前記複数の発光ダイオードを備えた光源部が、夫々の発光ダイオードに供給する電力を個別に制御することにより発光ダイオード夫々の光量を独立して調節する光量調節手段を備えて成り、
前記光路から送り出される光線を拡散させる拡散板を備え、この拡散板を基準にして前記光源部の側において、主走査方向に移動自在に光量センサを備え、
前記光量センサを主走査方向に移動させ乍ら前記光源部の主走査方向での光量分布を取得し、このように取得した主走査方向での光量分布を予め設定された目標光量分布となるように前記光量調節手段を制御する光量分布設定手段を備えている点にある。
前記複数の発光ダイオードを備えた光源部が、夫々の発光ダイオードに供給する電力を個別に制御することにより発光ダイオード夫々の光量を独立して調節する光量調節手段を備えて成り、
前記光路から送り出される光線を拡散させる拡散板を備え、この拡散板を基準にして前記光源部の側において、主走査方向に移動自在に光量センサを備え、
前記光量センサを主走査方向に移動させ乍ら前記光源部の主走査方向での光量分布を取得し、このように取得した主走査方向での光量分布を予め設定された目標光量分布となるように前記光量調節手段を制御する光量分布設定手段を備えている点にある。
この構成により、発光ダイオードを主走査方向に配置して成る光源部を発光させた状態において、光量センサを主走査方向に移動させ乍ら光量を計測することにより、その光源部における主走査方向での光量分布を取得できるものとなり、このように取得した光量分布を予め設定された目標光量分布となるように光量調節手段が、複数の発光ダイオード夫々の光量を独立して設定することが可能となる。つまり、光線を拡散させる拡散板より光源側の位置において光量センサを主走査方向に移動させながら光量を計測する計測形態を採用することにより、複数の発光ダイオード夫々に対応した複数の光量センサを用いるものと比較してセンサ数の低減が可能になるばかりでなく、単一の光量センサを用いる計測を行えるので、複数の光量センサを用いるものと比較して計測精度を高めることも可能となり、しかも、複数の発光ダイオード夫々の光量を独立して設定するので、主走査方向での光量分布を調節する場合にも、精度の高い設定を実現する。その結果、複数の発光ダイオードを主走査方向に配列して成る光源部の、主走査方向での光量分布を精度高く平均化できるフィルムスキャナが合理的に構成できた。特に、このように構成した場合には画像データに基づくシェーディング補正を行わずに済むものとなる。
本発明は、前記光量分布設定手段が、前記光量センサの主走査方向の位置データと、その位置において光量センサで計測した光量データとを関連付けて取得し、このように取得した光量データと前記目標光量分布との光量差から複数の発光ダイオード夫々に供給する電力値を設定するように構成しても良い。
この構成により、光量センサで光量分布を取得する際には、光量分布設定手段が、光量センサの主走査方向での位置データと光量データとを関連付けて取得することにより、この位置データと光量データとから主走査方向での光量分布と目標光量分布とにおける光量差を容易に求めることが可能となり、この光量差に基づいて複数の発光ダイオード夫々に供給する電力値を設定することが可能となる。
本発明は、前記R(赤)、G(緑)、B(青)の三原色を構成する3種の光源部の全てが複数の発光ダイオードを主走査方向に配置して構成され、前記光量分布設定手段は、3種の光源部を個別に発光させ、夫々の発光時において前記光量センサで取得した光量分布から前記3種の光源部の光量分布の設定を行うよう制御形態を設定しても良い。
この構成により、R(赤)、G(緑)、B(青)の三原色を構成する3種の光源部の全てが発光ダイオードを備えて構成されているものでも、光量分布設定手段は3種の光源部を個別に発光させ、その発光時において光量センサで取得した主走査方向での光量分布の設定を行うものとなり、3種の光源部全ての主走査方向での光量分布を目標光量分布に設定することが可能となる。
本発明は、前記光量分布設定手段は、前記3種の光源部からの光線の光量を、予め設定された光量の比率に設定する制御を行うよう構成しても良い。
この構成により、3種の光源部の光線の光量を予め設定された比率に設定できるので、カラーバランスを適正することが可能となる
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕図1に示すように、光源ユニットA、フィルムキャリアB、レンズユニットC、光電変換ユニットD、主制御装置Eを備えることにより写真フィルムFの画像情報をデジタル信号化して取り込むフィルムスキャナ1が構成されている。同図に示すように、このフィルムスキャナ1は、取得した画像データを汎用コンピュータ2に伝送し、汎用コンピュータ2ではディスプレイ3に画像データを表示した状態でキーボード4から必要な情報を入力すること、あるいは、ポインティングデバイスとしてのマウス5を用いることによって色補正等の画像処理を行い、また、プリント処理に必要なオーダ情報を生成して写真プリント装置6に伝送することにより画像データのプリント媒体(図示せず)へのプリントを実現するものであり、これらフィルムスキャナ、汎用コンピュータ2、写真プリント装置6によって写真処理システムが構成される。
〔全体構成〕図1に示すように、光源ユニットA、フィルムキャリアB、レンズユニットC、光電変換ユニットD、主制御装置Eを備えることにより写真フィルムFの画像情報をデジタル信号化して取り込むフィルムスキャナ1が構成されている。同図に示すように、このフィルムスキャナ1は、取得した画像データを汎用コンピュータ2に伝送し、汎用コンピュータ2ではディスプレイ3に画像データを表示した状態でキーボード4から必要な情報を入力すること、あるいは、ポインティングデバイスとしてのマウス5を用いることによって色補正等の画像処理を行い、また、プリント処理に必要なオーダ情報を生成して写真プリント装置6に伝送することにより画像データのプリント媒体(図示せず)へのプリントを実現するものであり、これらフィルムスキャナ、汎用コンピュータ2、写真プリント装置6によって写真処理システムが構成される。
前記フィルムスキャナ1は、135サイズ、240サイズ、120・220サイズ等の複数種の写真フィルムFに対応したフィルムキャリアBが準備され、写真フィルムFに対応したフィルムキャリアBを使用することにより、各種のサイズの写真フィルムFに対応したスキャニングを行えるように構成されている。また、前記写真プリント装置6はプリント媒体として銀塩印画紙にデジタル型のプリントヘッドで露光を行った後に現像処理を行うものや、プリント媒体として専用のペーパを用い昇華型のプリントヘッドでプリントを行うものや、インクジェット型のプリントヘッドを用いるもの等を想定している。
図2に示すように、前記フィルムスキャナ1は光源ユニットAからの光線を、フィルムキャリアBに支持された現像済みの写真フィルムFに照射することにより、レンズユニットCを構成するズーム型の光学レンズ41が写真フィルムFのコマ画像の主走査方向に沿う領域からの可視光画像を光電変換ユニットDに導き、この光電変換ユニットDのスプリッター47を透過した後CCD( Charge Coupled Device)型のラインセンサ45の光電変換面に結像させると同時に、写真フィルムFのコマ画像の主走査方向に沿う領域からの赤外光画像を光電変換ユニットDのスプリッター47で反射させて赤外光(IR)用のCCD( Charge Coupled Device)型のラインセンサ46の光電変換面に結像させるよう構成されている。
そして、スキャニング時には、フィルムキャリアBにセットした写真フィルムFを長手方向(副走査方向)に移動させ、この移動と同期して前記光電変換ユニットDが写真フィルムFのコマ画像を主走査方向に沿って順次取り込むことにより、写真フィルムFの可視光画像をR(赤)、G(緑)、B(青)の三原色に対応したデジタル信号化した画像データ(可視光データ)として取得すると同時に、写真フィルムFのゴミや傷に起因する赤外光画像をゴミや傷に対応する欠陥データ(赤外光データ)として取得写真フィルムFのコマ画像に対応した画像データを取得する。
尚、前記画像データ及び欠陥データは、前記主制御装置Eから前記汎用コンピュータ2に伝送され、この汎用コンピュータ2に備えた半導体メモリやハードディスク等のストレージにおいてコマ単位で保存される(この保存処理を主制御装置Eで行っても良い)。また、汎用コンピュータ2は、前記ストレージに保存した画像データを欠陥データに基づいて、その欠陥を修復する補正処理を行うと共に、写真フィルムFの画像データをコマ単位で出力できるように処理形態が設定されている(この処理を主制御装置Eで行っても良い)。
〔光源ユニット〕図2〜図7に示すように、前記光源ユニットAは、前記三原色及び赤外光を発光する複数の発光ダイオード10(後述する4種の発光ダイオードの総称)を基板P(後述する3つの基板の総称)において主走査方向に直線状に配置した光源部としての発光ダイオードアレイを具備し、この発光ダイオードアレイからの光線をフィルムキャリアBの側に送り出す照明光学系を備えている。
具体的に説明すると、光源ユニットAは、樹脂成形品で成る上部ケース20と、アルミニウム合金で成る下部ケース21とを重ね合わせることにより内部空間を形成し、この内部空間に対して前記発光ダイオードアレイを支持した3枚の基板P(後述する第1基板P1、第2基板P2、第3基板P3の総称)に備えている。内部空間には、夫々の発光ダイオードアレイからの光線を平行光線化するシリンドリカル型の平行化レンズ22を備え、この平行化レンズ22を介して送り出される発光ダイオードアレイからの光線を合流させる合流光学系を備え、このように合流させた光線を拡散により平均化して前記フィルムキャリアBに送り出す拡散板23を備えている。また、基板Pには放熱用のフィン24を備え、下部ケース21の外部には、前記フィン24に対して冷却風を供給する電動型のファン25を備えている。
前記上部ケース20の底面部に第1基板P1と、第2基板P2とを支持し、この内部空間の側面部に第3基板P3を支持し、第1基板P1にチップ状の複数の緑色の発光ダイオード10Gを主走査方向に直線状に配置して成る緑色の発光ダイオードアレイを備え、第2基板P2にチップ状の複数の青色の発光ダイオード10Bを主走査方向に直線状に配置して成る青色の発光ダイオードアレイを備え、第3基板P3にチップ状の複数の赤色の発光ダイオード10Rと、チップ状の複数の赤外光の発光ダイオード10IRとを交互に主走査方向に配置した赤色・赤外光の発光ダイオードアレイを備えている。そして、夫々の発光ダイオードアレイからの光線を平行光線化するように、対応する発光ダイオード10に焦点位置を設定して前記平行化レンズ22を備えている。
緑色の発光ダイオードアレイを備えた部位を例に挙げて基板P(第1基板P1)の詳細を説明すると、図6及び図7に示すように、熱伝導率が高いアルミニウム製の基材11の表面に対してセラミック材料等の絶縁層12を形成し、更に、この絶縁層12に多層にプリント配線を形成した回路基板13を形成することにより積層構造の基板Pを構成している。この基板Pの裏面に対して前記フィン24を取り付け、この基板Pの回路基板13の表面に対して、前記チップ状の発光ダイオード10(10G)を主走査方向に沿って直線状にダイボンディングにより固定している。この回路基板13の表面に対して、基板面に直交する方向視で矩形の枠体14と、反射体15とを発光ダイオードアレイの形成方向(主走査方向)と並行する姿勢で固定している。
前記回路基板13に備えたチップ状の発光ダイオード10は、基板Pの表面に形成したプリント配線16に対してボンディングワイヤ17を介して電気的に接続しており、前記複数の発光ダイオード10(10G)夫々に対して供給する電力を独立して調節するための電力トランジスタ18を基板Pに備えており、この複数の電力トランジスタ18を制御するコントローラ19を基板P備えている。また、発光ダイオードアレイの近傍位置にはサーミスタで成る温度センサTSを備えており、前記枠体14と反射体15とは耐熱性に優れた液晶性ポリマーによって一体形成されたものであり、前記反射体15は、発光ダイオード10と対向する側に対して傾斜姿勢の反射面15aを備えている。
前記コントローラ19は前記主制御装置Eからの信号をD/A変換し電圧信号として、対応する電力トランジスタ18に出力するように構成され、図面には示していないが、前記コントローラ19の制御端子からの信号を前記電力トランジスタのベース端子に伝えるプリント配線が多層の基板Pの内部に形成されている。
前記電力トランジスタ18と、前記コントローラ19とで本発明の光量調節手段を構成しており、この光量調節手段として差動増幅器を用いることや、この差動増幅器と前記電力トランジスタ18とを組み合わせることも可能である。特に、光量調節手段として発光ダイオード10に対してPWM式に電力を調節して供給するものを用いても良い。
図2〜図4に示すように、前記拡散板23に対して下方から直接的に光線を送る主光路の形成方向の中央位置を主光軸L1とした場合、前記緑色の発光ダイオードアレイからの光線を送り出す光軸を主光軸L1に一致させ、この主光軸L1中に、図3に示す方向視において主光軸L1と45度の姿勢で交差するダイクロイックミラー型の第1ミラーM1を配置している。また、この第1ミラーM1での反射によって主光軸L1の方向に光線を導く副光路の形成方向の中央位置を副光軸L2とした場合、この副光軸L2中に、図3に示す方向視において副光軸L2と45度の姿勢で交差するダイクロイックミラー型の第2ミラーM2を配置している。前記赤色・赤外光の発光ダイオードアレイからの光線を送り出す光軸を前記副光軸L2に一致させ、第2ミラーM2での反射によって副光軸L2の方向に光線を導く合流光路の形成方向の中央位置を合流光軸L3とした場合、前記青色の発光ダイオードアレイの光軸を合流光軸L3に一致させている。尚、前記発光ダイオードアレイの光軸は、夫々の発光ダイオードアレイの形成方向(主走査方向)での中央位置で、かつ、前記基板Pに垂直となる仮想直線と一致する。
尚、前記青色の発光ダイオード10Bの波長は400〜480nm、緑色の発光ダイオード10Gの波長は520〜560nm、赤色の発光ダイオード10Rの波長は620〜750nm、赤外光の発光ダイオード10IRの波長は830〜950nmのものが使用されている。前記第1ミラーM1は緑色の発光ダイオード10Gからの波長(520〜560nm)の光線を透過させ、これ以外の波長の光線を反射させる性能のものを使用し、前記第2ミラーM2は赤色光と赤外光と発光ダイオード10R・IRからの波長(620〜750nm及び830〜950nm)の光線を透過させ、青色の発光ダイオード10Bからの光線(400〜480nm)を反射させる性能のものを使用している。
そして、前記緑色の発光ダイオードアレイの発光ダイオード10Gの位置に焦点を設定して前記平行化レンズ22を配置し、前記青色の発光ダイオードアレイの発光ダイオード10Bの位置に焦点を設定して前記平行化レンズ22配置し、前記赤色・赤外光の発光ダイオードアレイの発光ダイオード10R・10IRに焦点位置を設定して前記平行化レンズ22を配置している。
〔フィルムキャリア〕前記フィルムキャリアBは、現像済みの写真フィルムFを圧着して搬送するローラ30と、このローラ30を駆動する駆動機構(図示せず)とを備えており、このフィルムキャリアBに形成されたスキャニングゲートSGに対して光線を導く位置にシリンドリカル型又はトロイダル型の集光レンズ31を備えている。
前記拡散板23は、主走査方向での長さが、前記発光ダイオードアレイの主走査方向の長さより充分に長く、副走査方向での幅が、前記平行化レンズ22の副走査方向での幅より充分に大きい幅に形成されたサイズのビーム整形ディフューザ(LSD)が使用されている。この拡散板23は、平坦な板状の樹脂製の素材の表面に微細な突出部を多数形成した拡散面を備えた構造のものを想定しているが、乳白色の樹脂板を用いても良い。
〔レンズユニット及び光電変換ユニット〕前記レンズユニットCは、ズーム型の光学レンズ41を備えると共に、この光学レンズ41の焦点を合わせる合焦モータ(図示せず)と、この光学レンズ41の焦点距離を設定するズームモータ(図示せず)と、合焦の基準位置及びズームの基準位置(所謂、ホームポジション)を取得するセンサ類を備えており、フィルムキャリアBに支持された写真フィルムFの画像を前記光電変換ユニットDに内蔵した前記ラインセンサ45、46の光電変換面に対して任意の拡大率で結像させるよう構成されている。
図2に示すように、前記光電変換ユニットDは、R(赤)、G(緑)、B(青)の三原色に対応した3ライン型のCCDラインセンサ45と赤外光(IR)を感知する1ライン型のCCDラインセンサ46とを内蔵すると共に、前記光学レンズ41からの可視光を透過させ、赤外光を反射させるダイクロイックミラー型のスプリッター47を内蔵している。図面には示していないが、この光電変換ユニットDは、写真フィルムFの搬送速度と同期した信号に基づいて、可視光線を感知する前記3つのCCDラインセンサ45からの信号、及び、1つのCCDラインセンサ46からの信号をA/D変換することで、R(赤)、G(緑)、B(青)の三原色の画像データとして前記主制御装置Eに出力すると共に、赤外光(IR)を感知する前記CCDラインセンサ46からの信号をA/D変換することで赤外光の欠陥データとして前記主制御装置Eに出力する処理回路を備えている。
〔フィルムスキャナの制御構成〕本発明のフィルムスキャナ1の制御系の概略を図8のように示すことが可能である。つまり、前記主制御装置Eは、前記光電変換ユニットD、前記レンズユニットC、前記フィルムキャリアB、前記光源ユニットA夫々と信号のアクセスが可能に構成されている。また、主制御装置Eは前記汎用コンピュータ2に対して制御信号を出力し、これらからの信号の入力できるように構成され、この汎用コンピュータ2は写真プリント装置6に対して画像データとオーダデータとの転送を行えるよう構成されている。
前記フィルムスキャナ1で写真フィルムFの画像データを取得する場合には、写真フィルムFを、そのフィルムサイズに適合したフィルムキャリアBにセットした状態で、そのフィルムキャリアBをフィルムスキャナ1の本体にセットし、取得する画像データの画素数を設定して画像を取得する処理を実行する。この処理の実行時には前記主制御装置Eが、光源ユニットAの全ての発光ダイオード10を発光させ、レンズユニットCを制御して光学レンズ41の焦点距離を必要とする拡大率に対応した値に設定し、フィルムキャリアBでの写真フィルムFの搬送速度を設定し、これらの設定の後に、フィルムキャリアBで写真フィルムFの搬送を開始し、この搬送速度と同期したタイミング毎に光電変換ユニットDのCCDラインセンサ45とCCDラインセンサ46とにおいてライン状のデータ(主走査方向に沿うデータ)を取得することになり、前記主制御装置Eでは、取得したライン状の画像データを2次元データに展開することにより、R(赤)、G(緑)、B(青)の三原色に対応したビットマップ構造となる画像データ、及び、赤外光(IR)に対応したビットマップ構造となる欠陥データを取得できるものなっている。
尚、前記欠陥データ(赤外光の画像データ)に基づき、その欠陥を修復する補正処理の具体的な処理形態として、濃度調整処理を例に挙げることが可能であり、また、この濃度調整処理の他にニアレストネイバー法、バイリニア法、バイキュービック法等による補間処理を例に挙げることができる。
この画像データの取得時において光源ユニットAでは、緑色の発光ダイオードアレイからの光線は平行化レンズ22で平行光線化し、第1ミラーM1を透過することにより主光軸L1に沿って送り出される。赤色・赤外光の発光ダイオードアレイからの光線は平行化レンズ22で平行光線化した状態で副光軸L2に沿って送り出され、第1ミラーM1で反射されることによって主光軸L1の光線に合流する状態で送り出される。青色の発光ダイオードアレイからの光線は平行化レンズ22で平行光線化した状態で分岐光軸L3に沿って送り出され、第2ミラーM2に反射されることよって副光軸L2に合流し、この後、第1ミラーM1で反射されることによって主光軸L1の光線に合流する状態送り出される。そして、これらの波長の光線は主光軸L1に沿って上方に送られることにより混合して白色光となり、更に、拡散板23で拡散されることにより主走査方向での光量の分布が平均化する。この光源ユニットAからの光線は集光レンズ31によって写真フィルムFのフィルム面に焦点を結ぶ形態で集光することにより、結果として、光線の無駄を少なくして効率的に写真フィルムFを照明できるものとなっている。
〔光量分布の調節〕前記光源ユニットAでは、複数の発光ダイオード10を主走査方向に列状に配置しているため、例えば、複数の発光ダイオード10のうちの1つでも光量が低下している場合や、増大している場合、あるいは、主走査方向での特定の領域における複数の発光ダイオード10の光量が低下している場合や増大している場合のように、主走査方向での光量分布が一定でない場合には、その不均一な光量が画像データの濃度に影響し、画像データの質を低下させるものである。
このような不都合は、性能が揃った発光ダイオード10を使用することで解消できるものであるが、発光ダイオードは製造時に性能にバラツキを発生することが多く、厳しい基準を設けて性能が揃った発光ダイオード10だけを選択して使用するものでは、使用できない発光ダイオードの数が増大するため、発光ダイオード10のコストが上昇してしまい、ひいてはフィルムスキャナ1全体の価格の上昇に繋がるものであった。
このような理由から、本発明のフィルムスキャナ1では、性能に多少のバラツキがある発光ダイオード10を用いると共に、初期状態における夫々の発光ダイオードアレイにおける主走査方向での光量分布を予め取得しておき、このように取得した光量分布に基づき夫々の発光ダイオード10に供給する電力を調節することにより、夫々の発光ダイオードアレイにおける主走査方向での光量分布を予め設定された目標光量分布に設定できるよう構成した点に特徴を有するものである。
図3〜図5に示すように、発光ダイオードアレイの主走査方向での光量分布を計測する光量分布計測手段として、前記拡散板23の下側(発光ダイオードアレイの側)において、主走査方向に移動自在に光量センサLSを備えると共に、この光量センサLSを主走査方向に作動させる往復作動機構を備えている。
前記光量センサLSは、赤色の波長〜青色の波長までの光線の光量を電気信号に変換するフォトダイオードやフォトトランジスタ等を用いており、下方からの光線を受けるように、この光量センサLSの受光方向を下方に設定している。前記往復作動機構は、前記光量センサLSを支持するアーム51と、このアーム51を主走査方向に案内するように、主走査方向と平行する姿勢のガイドロッド52と、アーム51を主走査方向に沿って往復作動させるように、主走査方向と平行する姿勢のネジ軸53と、このネジ軸53に螺合するナット54と、ギヤ55を介してネジ軸53を正逆両方向に回転させるようステッピングモータ型のシフトモータ56と、アーム51の計測領域の一方の端部に配置したホームポジションセンサ57と、アーム51の計測領域の他方の端部に配置したエンドセンサ58とを備えている。
図9に示すように、前記主制御装置Eは、情報のアクセスを許す入出力インタフェース61と、この入出力インタフェースからの情報を処理するマイクロプロセッサCPUとを備えると共に、前記入出力インタフェース61に対して前記温度センサTSからの信号をA/D変換回路62を介して入力し、前記ファン25に対してPWM型の電力制御回路63を介して制御信号を出力し、前記3つの基板P1、P2、P3夫々に備えたコントローラ19に対して制御信号を出力し、前記光量センサLSからの信号がA/D変換回路64を介して入力し、ホームポジションセンサ57とエンドセンサ58とからの信号が入力し、前記シフトモータ56のモータ駆動回路65に制御信号を出力するよう信号のアクセス系が形成されている。また、前記マイクロプロセッサCPUに対してRAMやROMで成る半導体メモリ71と、EEPROMで成るデータ保存部72と、ソフトウエアで成る光量分布設定手段73と、ソフトウエアで成る光量分布計測手段74と、ソフトウエアで成る温度管理手段75とを備えている。
尚、前記光量分布設定手段73、光量分布計測手段74、温度管理手段75は一部又は全てをハードウエアで構成しても良い。前記主制御装置Eは、前記光電変換ユニットD、レンズユニットC、前記フィルムキャリアB、及び、前記汎用コンピュータ2に対して情報をアクセスする信号系が形成されるものであるが同図には示していない。
前記データ保存部72は、3つの発光ダイオードアレイに対応した電力供給テーブルを識別可能に保存し、前記光量分布設定手段73の電力供給処理では、電力供給テーブルに保存された電力供給テーブルに基づいて、3つの発光ダイオードアレイを構成する複数の発光ダイオード10に対して電力を供給することになる。
前記光量分布設定手段73は目標とする光量分布を得るために前記複数の発光ダイオード10夫々に供給すべき電力を設定する電力設定処理と、このように設定された電力を発光ダイオードに供給する電力供給処理とを実行するように構成され、前記光量分布計測手段74は、前記光量センサLSを用いて3種の発光ダイオードアレイにおける主走査方向での光量分布を取得する処理を実行する。
また、前記光量分布計測手段74は、前記光量センサLSを用いて3種の発光ダイオードアレイの主走査方向での光量分布データを取得する処理を行い(処理形態は後述する)、前記温度管理手段75は、前記温度センサTSで計測される基板Pの温度に基づいて前記ファン25の回転速度の制御や、ファン25の駆動開始や停止を制御することにより、基板Pの温度を目標とする温度に維持する制御を実現する。
前記電力供給処理の形態の一例を挙げると、前記電力供給テーブルは複数の発光ダイオード10夫々を識別するデータと、供給すべき電力値(厳密には電力トランジスタを駆動する電圧値)を関連付けたデータ構造を有しており、光源ユニットAの発光ダイオード10を発光させる場合には、前記光量分布設定手段73の電力設定処理が半導体メモリ(RAM)に作業領域を確保し、前記電力供給テーブルに基づいて発光ダイオードアレイの複数の発光ダイオード10に対応して、前記作業領域の連続するアドレスに対して電力値を示すデータ(例えば、8bitデータ)を保存し、そのデータを前記入出力インタフェース61(専用の出力ポートでも良い)から前記コントローラ19に転送する制御を行うことにより、そのコントローラ19が対応する電力トランジスタ18を制御して対応する発光ダイオード10を発光させる。
つまり、この制御形態では、全ての発光ダイオード10に対応したアドレスが設定され、そのアドレスに対して光量を示すデータが保存され、このように保存したデータの全てを光量分布設定手段73の電力設定処理が読み出し、入出力インタフェース61を介して前記コントローラ19に出力することにより、そのデータに対応した光量で発光ダイオード10発光させるのである。
前記光量分布計測手段74による制御の概要を図11のフローチャートのように示すことが可能である。つまり、この光量分布取得ルーチンでは、先ず、3つの発光ダイオードアレイのうち設定された1つを計測対象に設定し、光量センサLSをホームポジションにセットし(ホームポジションセンサ57で検出される位置)、シフトモータ56の駆動力によって光量センサLSを主走査方向に移動させ、設定されたサンプリングタイミング毎に光量データを保存し(#101〜#104)、このように光量データを保存する処理を光量センサLSが計測位置のエンドに達するまで(エンドセンサ58で検出される位置)継続し、エンドに達するとシフトを停止し、光量分布データをファイル化して保存する(#105〜#107)。
前述したように設定されたサンプリングタイミング毎に光量データを保存する処理は、前記ステッピングモータ型のシフトモータ56を駆動する間歇信号を計数し、この計数値が予め設定された数値に達する毎に光量データを取得するよう設定されている。このサンプリングのインターバルは、シフトモータ56の作動によって光量センサLSが移動する距離に換算して発光ダイオードアレイにおける発光ダイオード10の配置間隔と等しい、若しくは、発光ダイオード10の配置間隔より小さい値に設定される。
次に、この光量分布データの取得を3つの発光ダイオードアレイについて行い(#108、#109ステップ)、3つの発光ダイオードアレイの光量分布データを取得することにより処理が終了する。尚、このように生成される光量分布データは主走査方向での位置を特定するデータと、その主走査方向での位置に対して光量を示すデータを関連付けたデータ構造を有している。
このように3つの発光ダイオードアレイについて光量分布データが取得された後には、光量分布設定手段73の光量分布設定処理が図12のフローチャートの処理を行う。つまり、この電力設定処理ルーチンでは、光量分布データと目標光量分布とを比較し、目標光量分布との間で設定値を越える光量差を検出した場合には、補正対象となる発光ダイオード10を特定し、供給する電力を決定する(#201、#202ステップ)。また、補正の必要がある場合には、決定された電力値が補正可能な値であるかの判別を行い、補正不能な値である場合には前記汎用コンピュータ2のディスプレイ3にエラー表示を行い(#203〜#205)、補正可能である場合には、前記決定に基づき電力供給テーブルを生成して保存する(#206ステップ)。
ここで、光量分布データと目標光量分布とを比較を容易にするために、光量分布データのデータ構造と目標光量分布データのデータ構造とを同じデータ構造(主走査方向での計測位置を示す位置データと、これに関連する光量データのbit数)を等しく設定してあり、発光ダイオード10を特定する必要がある場合には、予め設定された位置データに基づいて発光ダイオード10が特定される。
一般的に発光ダイオード10は、供給可能な最大電流値が規定され、また、この供給可能な最大電流値を超えない電流値であっても、電流を供給した場合の光線の波長が、必要とする波長から設定値以上外れる場合もあり、この不都合を解消するために前記#204ステップでは補正の可否を判断し、#202ステップで設定された電力値(正確には電流値)が、供給可能な値であり、しかも、その電力を供給した場合でも必要とする波長を得る場合にのみ、補正可能であると判断しているのである。
次に、発光ダイオードアレイの光量の補正の可否を判断する処理を3つの発光ダイオードアレイについて行い、3つの発光ダイオードアレイについて光量補正の可否を判断した後に処理を終了する(#207、#208ステップ)。
前述した光量分布取得ルーチンにより取得した光量分布データの一例を図10(a)のように示すことが可能である。同図では、横軸を主走査方向に設定し、縦軸を光量として光量分布データXをグラフとして表しており、目標光量分布Tを横軸と平行な直線とした場合、この目標光量分布Tを基準にして光量分布データXに光量の差がある場合には、前述したように光量の差が設定された値を超えている場合には、対応する発光ダイオード10に供給する電力が補正され、補正された電力供給テーブルが生成されるのである。
前記光量分布計測手段74において、前記赤色の発光ダイオード10Rと赤外光の発光ダイオード10IRとで成る発光ダイオードアレイの光量分布の計測を行う場合には、赤色の発光ダイオード10Rについてのみ光量分布を計測するよう構成している。
前記目標光量分布は、カラーバランスをとるため3つの発光ダイオードアレイに対して独立して設定(異なる光量値として設定)されるものである。また、この前記目標光量分布として、図10(a)では主走査方向で一定の値をとるものを想定しているが、図10(b)に仮想線で示すように主走査方向での端部側における光量を高めるものであっても良い。このように目標光量分布を設定することにより、ブローニーのように広い幅の写真フィルムFのスキャニングを行う場合にも幅方向での光量不足に陥らないものにできる。
この補正された電力供給テーブルが生成された後には、前述したように、前記光量分布設定手段73の電力設定処理により、電力供給テーブルに基づき目標光量分布に対応した光量分布の光線が3つの発光ダイオードアレイから送り出され、この光線が前記拡散板23で拡散されることにより、主走査方向において光量分布が均一化された光線を、フィルムキャリアBに支持された写真フィルムFに照射して質の良い画像データを取得できる。
このように、本発明によると、複数の発光ダイオード10を主走査方向に配置して成る発光ダイオードアレイを有する光源ユニットAを備えたフィルムスキャナ1において、発光ダイオード10に使用する発光ダイオード10の性能にバラツキがあるものであっても、光量分布計測手段74で取得した光量分布に基づいて、光量分布設定手段73の電力設定処理によって発光ダイオード10に供給する電力を設定することにより、光源ユニットAにおいて発光ダイオード10を発光させる際には、発光ダイオード10夫々に供給する電力を独立して制御することによって、主走査方向での光量を均一にすると共に、必要とするカラーバランスをとり、質の良い画像データを取得できるのである。
〔別実施の形態〕
本発明は、上記した実施の形態以外に以下のように構成しても良い。
本発明は、上記した実施の形態以外に以下のように構成しても良い。
(イ)光源ユニットとして、赤色光と赤外光とを得るためにハロゲンランプを用い、青色と緑色との光線を得るために複数の発光ダイオードを用いた発光ダイオードアレイを用いる。このようにハロゲンランプと発光ダイオードアレイとを組み合わせたものにおいても、発光ダイオードアレイの主走査方向での光量分布を目標とする光量分布に設定するために光量分布設定手段を機能させることになる。
(ロ)上記した実施の形態のように3つの発光ダイオードアレイを備えた光源ユニットでは、夫々の発光ダイオードアレイに対応して3種の光量センサTSを用いても良い。このように複数の発光ダイオードアレイに対応して専用を用いることにより、主走査方向での光量分布を精度良く計測できるものとなる。
10 発光ダイオード
18 光量調節手段:電力トランジスタ
19 光量調節手段:コントローラ
23 拡散板
73 光量分布設定手段
F 写真フィルム
LS 光量センサ
18 光量調節手段:電力トランジスタ
19 光量調節手段:コントローラ
23 拡散板
73 光量分布設定手段
F 写真フィルム
LS 光量センサ
Claims (4)
- R(赤)、G(緑)、B(青)の三原色を構成する3種の光源部のうちの少なくとも1つの光源部が複数の発光ダイオードを主走査方向に列状に配置して成り、前記3種の光源部からの光線を合流させる光路から送り出された光線を写真フィルムに照射し、その写真フィルムと光路との副走査方向への相対移動によってスキャニングを行うよう構成されているフィルムスキャナであって、
前記複数の発光ダイオードを備えた光源部が、夫々の発光ダイオードに供給する電力を個別に制御することにより発光ダイオード夫々の光量を独立して調節する光量調節手段を備えて成り、
前記光路から送り出される光線を拡散させる拡散板を備え、この拡散板を基準にして前記光源部の側において、主走査方向に移動自在に光量センサを備え、
前記光量センサを主走査方向に移動させ乍ら前記光源部の主走査方向での光量分布を取得し、このように取得した主走査方向での光量分布を予め設定された目標光量分布となるように前記光量調節手段を制御する光量分布設定手段を備えているフィルムスキャナ。 - 前記光量分布設定手段が、前記光量センサの主走査方向の位置データと、その位置において光量センサで計測した光量データとを関連付けて取得し、このように取得した光量データと前記目標光量分布との光量差から複数の発光ダイオード夫々に供給する電力値を設定するように構成されている請求項1記載のフィルムスキャナ。
- 前記R(赤)、G(緑)、B(青)の三原色を構成する3種の光源部の全てが複数の発光ダイオードを主走査方向に配置して構成され、前記光量分布設定手段は、3種の光源部を個別に発光させ、夫々の発光時において前記光量センサで取得した光量分布から前記3種の光源部の光量分布の設定を行うよう制御形態を設定している請求項1又は2記載のフィルムスキャナ。
- 前記光量分布設定手段は、前記3種の光源部からの光線の光量を、予め設定された光量の比率に設定する制御を行うよう構成している請求項3記載のフィルムスキャナ。
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