JP2010166498A - 照明装置及び画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の大型化を抑制しつつ主走査方向の照度分布を向上することができる照明装置及び画像読取装置を提供する。
【解決手段】主走査方向に沿って配列された複数の発光素子101が照明対象に向けて拡散反射あるいは拡散透過させずに光を照射すると共に、主走査方向の両端の発光素子101の出力が他の発光素子101の出力より大きく設定されることを特徴とする。これにより、装置の大型化を抑制しつつ主走査方向の照度分布を向上することができる照明装置及び画像読取装置を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、照明装置及び画像読取装置に関し、特に、一次元イメージセンサを用いた画像読取装置において画像読取対象を照明する照明装置及び画像読取装置に関するものである。
従来の一次元イメージセンサを用いた画像読取装置の照明装置として、イメージセンサの主走査方向に沿って配置された線状照明により画像読取対象である照明対象を主走査方向に沿って照明するものが提案されている。この種の線状光源は、例えば、複数のLEDをイメージセンサの主走査方向に沿って直線状に配列し、この複数のLEDを同時に点灯させることにより照明対象を主走査方向に沿って照明するものや冷陰極蛍光管(CCFL)や熱陰極蛍光管(HCFL)などを主走査方向に沿って配置することで照明対象を主走査方向に沿って照明するものなどがある。
このような従来の照明装置として、例えば、特許文献1に記載された均一な照度で照明する装置は、主走査方向に沿って配置された直管状のランプである冷陰極管の発光部分の端部にこの主走査方向に直交する照度分布補正反射鏡を配置することで、冷陰極管の主走査方向端部における照射光量の落ち込みを抑制し、主走査方向に対して照明対象を均一な照度で照明している。
特開2001−217994号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載された均一な照度で照明する装置では、主走査方向の照度分布を安定化(均一化)させることができるものの、例えば、冷陰極管の主走査方向端部に照度分布補正反射鏡を配置することで、装置が大型化するおそれがあった。
そこで本発明は、装置の大型化を抑制しつつ主走査方向の照度分布を向上することができる照明装置及び画像読取装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による照明装置は、主走査方向に沿って配列された複数の発光素子が照明対象に向けて拡散反射あるいは拡散透過させずに光を照射すると共に、前記主走査方向の両端の前記発光素子の出力が他の前記発光素子の出力より大きく設定されることを特徴とする。
また、上記照明装置において、前記発光素子は、前記光の射出面が平面であることが好ましい。
また、上記照明装置において、前記主走査方向の両端の前記発光素子は、他の前記発光素子を駆動する定電流駆動回路とは別体の定電流駆動回路により駆動することが好ましい。
また、上記照明装置において、前記主走査方向の両端の前記発光素子は、それぞれ別体の定電流駆動回路により駆動することが好ましい。
また、上記照明装置において、前記主走査方向の両端の前記発光素子の出力を制御する出力制御手段を備えることが好ましい。
また、上記照明装置において、前記出力制御手段は、前記主走査方向の両端の前記発光素子が光を照射する領域を含む前記主走査方向の端部領域の最大の照度である端部最大照度が、他の前記発光素子が光を照射する領域を含む前記主走査方向の中央部領域の平均の照度である中央部平均照度に対して設定される端部許容上限値より小さく、かつ、前記中央部平均照度に対して設定される許容範囲内の照度となる領域の前記主走査方向に沿った幅である有効照度幅が最大となるように前記主走査方向の両端の前記発光素子の出力を制御することが好ましい。
また、上記照明装置において、前記出力制御手段は、前記主走査方向の両端の前記発光素子の出力を所定量変化させた際に照度の変化量が最大となる部分より前記主走査方向の中央側に位置する制御対象領域の平均の照度である制御対象領域平均照度が、前記制御対象領域より前記主走査方向の中央側に位置する制御基準領域の平均の照度である制御基準領域平均照度となるように前記主走査方向の両端の前記発光素子の出力を制御することが好ましい。
また、上記照明装置において、前記制御対象領域平均照度が前記制御基準領域平均照度となるように前記主走査方向の両端の前記発光素子の出力を制御する際の制御量の変動に基づいて前記複数の発光素子からなる線状光源の寿命を判定する寿命判定手段を備えることが好ましい。
また、上記照明装置において、前記主走査方向の両端の前記発光素子に隣接する前記発光素子の出力が他の前記発光素子の出力より小さく設定されることが好ましい。
また、上記照明装置において、前記複数の発光素子は、前記主走査方向に沿って等間隔で配置されると共に、前記主走査方向の両端の前記発光素子に隣接する前記発光素子より前記主走査方向の中央側に設けられる前記発光素子であって前記主走査方向の端側から中央側に向かって奇数番目の前記発光素子の出力が前記端側に隣接する奇数番目の発光素子の出力以下に設定され、前記主走査方向の両端の前記発光素子に隣接する前記発光素子より前記主走査方向の中央側に設けられる前記発光素子であって前記主走査方向の端側から中央側に向かって偶数番目の前記発光素子の出力が前記端側に隣接する偶数番目の発光素子の出力以上に設定されることが好ましい。
また、上記照明装置において、前記複数の発光素子は、相互に並列に接続される前記発光素子に対してそれぞれ直列に所定の制限電流抵抗が接続されることで前記発光素子に供給される駆動電流が調節されるようにしてもよい。
また、上記照明装置において、前記複数の発光素子は、相互に直列に接続される前記発光素子に対してそれぞれ並列に所定の制限電流抵抗が接続されることで前記発光素子に供給される駆動電流が調節されるようにしてもよい。
上記目的を達成するために、本発明による画像読取装置は、上記照明装置と、前記照明装置から照射された光の前記照明対象からの反射光を電気信号に変換し前記照明対象の画像を読み取る複数の画素が主走査方向に配列されたラインセンサとを備えることを特徴とする。
本発明に係る照明装置によれば、主走査方向に沿って配列された複数の発光素子が照明対象に向けて拡散反射あるいは拡散透過させずに光を照射すると共に、主走査方向の両端の発光素子の出力が他の発光素子の出力より大きく設定されるので、装置の大型化を抑制しつつ主走査方向の照度分布を向上することができる。
本発明に係る画像読取装置によれば、主走査方向に沿って配列された複数の発光素子が照明対象に向けて拡散反射あるいは拡散透過させずに光を照射すると共に、主走査方向の両端の発光素子の出力が他の発光素子の出力より大きく設定されるので、装置の大型化を抑制しつつ主走査方向の照度分布を向上することができる。
図1は、本発明の実施形態1に係る照明装置の概略構成図である。 図2は、本発明の実施形態1に係る照明装置が適用された画像読取装置の模式的斜視図である。 図3は、本発明の実施形態1に係る照明装置が適用された画像読取装置の模式的構成図である。 図4は、本発明の実施形態1に係る照明装置のLEDの射出面を説明する図である。 図5は、本発明の実施形態1に係る照明装置のLEDの配光分布特性を説明する図である。 図6は、本発明の実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置の主走査方向における照度分布の一例を示す図である。 図7は、本発明の実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置の主走査方向における照度分布の他の一例を示す図である。 図8は、本発明の実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置の各LED素子の発光量(駆動電流)の設定の一例を示す図である。 図9は、本発明の実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置の主走査方向における照度分布の他の一例を示す図である。 図10は、本発明の実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置の各LED素子と各制限電流抵抗とを直列に接続した場合の作用を説明する概略図である。 図11は、本発明の実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置の各LED素子と各制限電流抵抗とを並列に接続した場合の作用を説明する概略図である。 図12は、比較例に係る照明装置のLEDの射出面を説明する図である。 図13は、比較例に係る照明装置のLEDの射出面を説明する図である。 図14は、比較例に係る照明装置のLEDの配光分布特性を説明する図である。 図15は、本発明の実施形態2に係る照明装置の概略構成図である。 図16は、本発明の実施形態2に係る照明装置の発光量制御を説明するフローチャートである。 図17は、本発明の実施形態3に係る照明装置の概略構成図である。 図18は、本発明の実施形態4に係る照明装置の概略構成図である。 図19は、本発明の実施形態4に係る照明装置における横倍率の誤差に伴う主走査方向照度分布の違いを説明する模式図である。 図20は、本発明の実施形態4に係る照明装置の主走査方向照度分布における制御対象領域を説明する図である。 図21は、本発明の実施例に係る照明装置及び画像読取装置の複数のLED素子の発光量を説明する図である。 図22は、本発明の実施例に係る照明装置及び画像読取装置の主走査方向における照度分布を示す図である。 図23は、本発明の実施例に係る照明装置及び画像読取装置の主走査方向における照度分布を示す図である。 図24は、本発明の実施例に係る照明装置及び画像読取装置の主走査方向における照度分布を示す図である。
以下に、本発明に係る照明装置及び画像読取装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る照明装置の概略構成図、図2は、本発明の実施形態1に係る照明装置が適用された画像読取装置の模式的斜視図、図3は、本発明の実施形態1に係る照明装置が適用された画像読取装置の模式的構成図、図4は、本発明の実施形態1に係る照明装置のLEDの射出面を説明する図、図5は、本発明の実施形態1に係る照明装置のLEDの配光分布特性を説明する図、図6は、本発明の実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置の主走査方向における照度分布の一例を示す図である。また、図7は、本発明の実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置の主走査方向における照度分布の他の一例を示す図、図8は、本発明の実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置の各LED素子の発光量(駆動電流)の設定の一例を示す図、図9は、本発明の実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置の主走査方向における照度分布の他の一例を示す図である。さらに、図10は、本発明の実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置の各LED素子と各制限電流抵抗とを直列に接続した場合の作用を説明する概略図、図11は、本発明の実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置の各LED素子と各制限電流抵抗とを並列に接続した場合の作用を説明する概略図である。また、図12、図13は、比較例に係る照明装置のLEDの射出面を説明する図、図14は、比較例に係る照明装置のLEDの配光分布特性を説明する図である。
図2、図3に示すように、本発明の実施形態に係る照明装置100は、照明対象である原稿Sを照明するものであり、ここでは、画像読取装置1に適用した場合で説明する。下記の実施形態では、画像読取装置1は、イメージスキャナである場合について説明するが本発明はこれに限定されるものではなく、複写機、ファクシミリ、文字認識装置などの画像読取媒体をイメージセンサによりスキャンするものであればいずれであってもよい。
画像読取装置1は、照明装置100によって照明された画像読取対象としての原稿Sの画像を読み取るものである。画像読取装置1は、原稿S上の画像を光学的に走査し、電気信号に変換して画像データとして読み取るものであり、照明装置100と、結像光学系としてのレンズ2と、ラインセンサ3とを備える。本実施形態の画像読取装置1は、さらに、ガラス板4と、原稿台5と、搬送装置6とを備えている。本実施形態の画像読取装置1は、レンズ2の光軸方向に対して、原稿Sが載置される原稿台5側から順に、原稿台5、ガラス板4、照明装置100、レンズ2、ラインセンサ3の順番で配置されている。
照明装置100は、発光素子としての複数のLED素子101を含んで構成される。照明装置100は、LED素子101が主走査方向に沿って複数個配列されたものであり、主走査方向に沿って複数配列されたLED素子101が線状光源としてのLED列光源102をなすものである。照明装置100は、このLED列光源102が原稿Sに光を照射するものである。
各LED素子101は、例えば、プリント基板(不図示)の実装面に実装される。LED素子101は、光の射出面が原稿S側、言い換えれば、後述するガラス板4側を向くように設定され、光の照射方向が原稿S向き(ガラス板4向き)となるように設定される。
照明装置100は、このLED素子101が所定の配列方向、すなわち、主走査方向に等間隔に1列で配列されることでLED列光源102を構成する。つまり、このLED列光源102は、複数のLED素子101をラインセンサ3の主走査方向に沿って配列することで線状光源としてのLED列光源102をなし、すなわち、原稿Sに対して主走査方向に沿った線状の光を照射することができる。
なお、この照明装置100は、LED列光源102をなす各LED素子101の光軸と平行な平面状に設けられLED列光源102からの光を原稿Sに向けて反射する白色反射面や平面状に形成されLED列光源102からの光又は白色反射面からの反射光を原稿Sに向けて反射するミラー面をさらに含んで構成されてもよい。この場合、照明装置100は、例えば、主走査方向と直交する副走査方向に対して、レンズ2の光軸とラインセンサ3の画素列とを含む面を境界として、一方側にLED列光源102及び白色反射面、他方側にミラー面を設ければよい。この場合、照明装置100は、白色反射面やミラー面を含んで構成されることで、例えば、副走査方向に沿った照度分布を安定化させることができる。
ガラス板4は、矩形平板状の透明材料、ここではガラスにより形成され、LED列光源102の光軸方向に対してLED列光源102と原稿Sとの間に配置される。ガラス板4は、原稿台5側へ原稿Sを押し付けて、原稿Sが原稿台5から浮いてしまうことを抑制する。
レンズ2は、原稿Sからの反射光を結像させるものである。レンズ2は、照明装置100から照射され原稿Sにて反射した反射光をラインセンサ3の受光面に集束、結像させるものである。
ラインセンサ3は、照明装置100から照射され原稿Sで反射しレンズ2を通過して結像された反射光を複数の画素が受光し、電気信号に変換することで画像を読み取るものである。ラインセンサ3は、複数の画素として、例えば、光を受光して電荷を発生させる複数の光電変換素子(撮像素子)を直線状に配列したリニアイメージセンサ(一次元イメージセンサ)である。ラインセンサ3は、この光電変換素子の配列方向がラインセンサ3の主走査方向となる一方、主走査方向と直交する方向が副走査方向となる。図3では、図中奥行き方向がラインセンサ3の主走査方向となり、図中左右方向がラインセンサ3の副走査方向となる。
搬送装置6は、相対移動機構であり、ラインセンサ3と原稿Sとを相対移動させるものである。搬送装置6は、原稿Sをラインセンサ3と対向する位置、すなわち撮像可能な位置まで搬送するものである。搬送装置6は、対向して回転自在に支持された2つの搬送ローラ61、62と、搬送ローラ61を回転させる回転駆動手段である搬送用モータ63と、搬送用モータ63を駆動制御するモータ制御回路(不図示)とにより構成されている。搬送装置6は、搬送用モータ63がモータ制御回路により制御されて回転すると、搬送ローラ61が回転する。原稿Sは、搬送ローラ61の回転により、一方の搬送ローラ61と他方の搬送ローラ62との間に入り込み、搬送方向(副走査方向の一方)に搬送される。したがって、画像読取装置1は、搬送装置6によりラインセンサ3と原稿Sとを副走査方向に対して相対移動させラインセンサ3により原稿Sを副走査方向に走査することで、このラインセンサ3により原稿S上の二次元画像を読み取ることができる。
上記のように構成される画像読取装置1では、照明装置100から原稿Sに照射された光は、原稿Sで反射されレンズ2で集束、結像される。そして、レンズ2を介した反射光は、ラインセンサ3に入射すると共に電気信号に変換され、主走査方向に沿った1読取ライン毎に原稿Sの画像が読み取られる。そして、この画像読取装置1は、搬送装置6によりラインセンサ3と原稿Sとを副走査方向に対して相対移動させ、ラインセンサ3により副走査方向に沿って順次画像を読み取っていくことで、原稿S上の二次元画像データを読み取ることができる。
なお、この画像読取装置1の相対移動機構である搬送装置6は、副走査方向に沿って原稿Sを移動させることで、ラインセンサ3と原稿Sとを副走査方向に対して相対移動させる構成であるものとして説明したが、副走査方向に沿って照明装置100と共にラインセンサ3を移動させることで、ラインセンサ3と原稿Sとを副走査方向に対して相対移動させる構成であってもよい。つまり、本実施形態の画像読取装置1は、原稿Sをラインセンサ3に対して移動させることで、ラインセンサ3と原稿Sとを副走査方向に対して相対移動させる自動給紙型のスキャナであるものとして説明したが、ラインセンサ3を原稿Sに対して移動させることで、ラインセンサ3と原稿Sとを副走査方向に対して相対移動させるフラットヘッド型あるいはハンディ型のスキャナであってもよい。
ところで、本実施形態の照明装置100、画像読取装置1は、図1に示すように、少なくともLED列光源102が原稿Sに拡散反射あるいは拡散透過させずに光を照射すると共に、主走査方向の両端のLED素子101の出力を他のLED素子101の出力より大きく設定することで、装置の大型化を抑制しつつ主走査方向の照度分布の均一化を図り、主走査方向の照度分布の向上を図っている。
本実施形態の照明装置100は、少なくともLED列光源102が原稿Sに拡散反射あるいは拡散透過させずに光を照射する。照明装置100は、上述した複数のLED素子101と、複数の制限電流抵抗103と、定電流駆動回路としての定電流源104とを含んで構成される。
ここで、少なくともLED列光源102が原稿Sに向けて拡散反射あるいは拡散透過させずに光を照射するという場合、LED列光源102の光軸方向に対してLED列光源102と原稿Sとの間にLED列光源102による照射光を拡散反射あるいは拡散透過させるような光学系が介在せず、少なくともLED列光源102が原稿Sに向けて主走査方向に対して拡散反射あるいは拡散透過させることなく直接的に光を照射することをいう。つまりここでは、LED列光源102が原稿Sに向けて照射する光には、少なくともLED列光源102から照射され拡散反射あるいは拡散透過されずに原稿Sに到達する光が必ず含まれている。LED列光源102が原稿Sに向けて照射する光には、原稿Sに直接照射される光、原稿Sに向けて鏡面反射された光、透明部材(例えば、ガラス板4)の屈折光、透明部材(例えば、ガラス板4)内での全反射光などが含まれている。
定電流源104は、種々の公知の定電流駆動回路を構成するものであって、定電流値の駆動電力を供給するものである。定電流源104は、周辺の温度および電圧の変化に依存せずに一定の大きさの電流を発生して出力するものでる。
各LED素子101は、それぞれ定電流源104に接続されている。各LED素子101は、定電流源104から供給される駆動電流に応じて所定の発光量で発光するものである。各LED素子101は、定電流源104から供給される駆動電流が相対的に大きくなるほど出力すなわち発光量が相対的に大きくなり、駆動電流が相対的に小さくなるほど出力すなわち発光量が小さくなる。本実施形態の複数のLED素子101は、相互に並列に接続され、同一の定電流源104に接続されている。
各制限電流抵抗103は、それぞれ各LED素子101と定電流源104との間に接続され、定電流源104から各LED素子101に供給される駆動電流を調節し、各LED素子101の出力である発光量を調節するものである。本実施形態の各制限電流抵抗103は、各LED素子101に対して直列に接続されている。
すなわち、本実施形態の照明装置100は、相互に並列に接続される複数のLED素子101に対してそれぞれ直列に所定の制限電流抵抗103が接続されることで各LED素子101に供給される駆動電流が調節され、これにより、各LED素子101の出力である発光量が調節される。つまり、定電流源104から供給される電流は、各制限電流抵抗103を介して各LED素子101に供給され、この際、各LED素子101に供給される駆動電流の値は、それぞれ各制限電流抵抗103の抵抗値により定められる。これにより、照明装置100は、主走査方向の両端のLED素子101と他のLED素子101とを1つの定電流源104により異なる駆動電流、言い換えれば発光量で駆動することができる。
ここで、図1に示すように、複数のLED素子101は、主走査方向の端側から中央側に向かってn番目(n=1、2・・・)のLED素子101をLED素子Lnと表記する。すなわち、複数のLED素子101は、主走査方向の両端にLED素子L1が配置され、主走査方向の端側から中央側に向かって、LED素子L1、LED素子L2、LED素子L3、・・・LED素子Lnの順で配置されている。
また、複数の制限電流抵抗103は、主走査方向の端側から中央側に向かってn番目(n=1、2・・・)のLED素子Lnに対して直列に接続される制限電流抵抗103を制限電流抵抗Rnと表記する。すなわち、複数の制限電流抵抗103は、主走査方向の両端に配置されたLED素子L1に対して制限電流抵抗R1、LED素子L1に主走査方向中央側で隣接するLED素子L2に対して制限電流抵抗R2、LED素子L2に主走査方向中央側で隣接するLED素子L3に対して制限電流抵抗R3、・・・LED素子Ln−1に主走査方向中央側で隣接するLED素子Lnに対して制限電流抵抗Rnがそれぞれ設けられる。
また、定電流源104から各制限電流抵抗103を介して各LED素子101に供給される駆動電流は、主走査方向の端側から中央側に向かってn番目(n=1、2・・・)のLED素子Lnに対して制限電流抵抗Rnを介して供給される駆動電流を駆動電流Inと表記する。すなわち、この照明装置100は、定電流源104から制限電流抵抗R1を介してLED素子L1に駆動電流I1、制限電流抵抗R2を介してLED素子L2に駆動電流I2、制限電流抵抗R3を介してLED素子L3に駆動電流I3、・・・制限電流抵抗Rnを介してLED素子Lnに駆動電流Inが供給される。
なお、以下の説明では、LED素子L1、LED素子L2、LED素子L3、・・・LED素子Lnを特に区別する必要がない場合、単に「LED素子101」と略記する。同様に、制限電流抵抗R1、制限電流抵抗R2、制限電流抵抗R3、・・・制限電流抵抗Rnを特に区別する必要がない場合、単に「制限電流抵抗103」と略記する。
そして、本実施形態の照明装置100は、少なくとも制限電流抵抗R1の抵抗値が他の制限電流抵抗R2、R3、・・・Rnの抵抗値より相対的に小さな値に設定されており、これにより、LED素子L1に供給される駆動電流I1が他のLED素子L2、L3、・・・Lnに供給される駆動電流I2、I3、・・・Inより相対的に大きな値に設定されている。したがって、本実施形態の照明装置100は、上述したように、主走査方向の両端のLED素子101、すなわち、LED素子L1の発光量(出力)が他のLED素子101、すなわち、LED素子L2、L3、・・・Lnの発光量(出力)より大きく設定される。
ここで、本実施形態の各LED素子101は、図4に示すように、光を照射する射出面101aが平面である。各LED素子101は、光を照射する射出面101aが平面であることから、配光分布が図5に例示したような分布になる。すなわち、射出面101aが平面であるLED素子101は、配光分布がいわゆるランバート発光面と同等な配光分布となる。ここで、ランバート発光面とは、任意の小さい表面部分からある与えられた方向に放出する光の強度が、その表面に立てた法線とのなす角の余弦に比例した性質を持っている発光面である。したがって、各LED素子101は、光を照射する射出面101aが平面であることから、光軸と直交する方向に対する配光分布が相対的に広く(wideに)なる。例えば、図12、図13に示す比較例に係る照明装置のLED、すなわち、図12に例示するように光を照射する射出面が照射方向に突出した曲面をなすいわゆる砲弾型LED素子や図13に例示するように光を照射する射出面をなすレンズ(光学系)が設けられたレンズ付LED素子は、配光分布が図14に例示したように、光軸と直交する方向に対する配光分布が相対的に狭く(nallowに)なる傾向にある。つまり、各LED素子101は、光を照射する射出面101aが平面であることから、砲弾型LED素子(図12)やレンズ付LED素子(図13)と比較して、光軸と直交する方向に対する配光分布が相対的に広く(wideに)なる傾向にある。
上記のように構成される画像読取装置1及び照明装置100は、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)の発光量が他のLED素子101(LED素子L2、L3、・・・Ln)の発光量より大きく設定されることで、主走査方向の両端部周辺の光量の低下を抑制、改善することができる。これにより、画像読取装置1及び照明装置100は、LED列光源102の主走査方向に沿った長さを長くすることなく、言い換えれば、LED素子101の数を増やすことなく、主走査方向に沿って適正な有効照度幅を確保することができる。
ここで、照明装置100の有効照度幅は、LED列光源102の照射光によって、ラインセンサ3により原稿Sの画像データを読み取り可能な程度の大きさの照度がほぼ均一に分布する範囲の主走査方向に沿った幅(長さ)である。さらに言えば、照明装置100の有効照度幅は、LED列光源102全体での主走査方向に沿った照度分布において、主走査方向の中央部平均照度に対して設定される許容範囲内の照度となる領域の主走査方向に沿った幅である。ここで、主走査方向の中央部平均照度は、LED列光源102全体での主走査方向に沿った照度分布において、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)以外の他のLED素子101(LED素子L2、L3、・・・Ln)が光を照射する領域を含む主走査方向の中央部領域における平均の照度であり、中央部平均照度に対して設定される許容範囲は、この中央部平均照度に対して所定の割合で設定される上下限値に応じた範囲である。照明装置100の有効照度幅は、例えば、副走査方向に対する中心位置がレンズ2の光軸上に位置する範囲の主走査方向に沿った幅である。
図6は、本発明の実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置の副走査方向における照度分布の一例を示す図であり、横軸を主走査位置、縦軸を相対照度としている。本図中、線A1(太実線)は、本実施形態のLED列光源102全体の照度分布、線A2(細実線)は、本実施形態の各LED素子101の照度分布、A2a(細実線)は、本実施形態の各LED素子101の照度分布のうちのLED素子L1の照度分布、線A1’(太一点鎖線)は、比較例に係る照明装置のLED列光源全体の照度分布、線A2a’(細一点鎖線)は、比較例に係る照明装置の各LED素子の照度分布のうちのLED素子L1の照度分布を表している。
ここで、上述したように主走査方向に平行な原稿面に対して、ランバート発光面を有するLED列光源102の各LED素子101の光を直接この原稿面に照射し、各LED素子101を通る原稿面の法線からθの角度で射出される光が原稿面に入射すると仮定した場合、この原稿面における照度は、E・cosθで表すことができる。ここで、Eは、θ=0における照度である。したがって主走査方向の照度分布は、LED列光源102をなす各LED素子101の主走査方向に沿った間隔、LED列光源102と原稿Sとの距離、及び、各LED素子101の発光量(出力)に基づいて定まる。
例えば、線A2及び線A2a’に示すように、各LED素子の主走査方向に沿った間隔を同等に設定すると共に、主走査方向の両端のLED素子の出力を含むLED列光源をなす全ての各LED素子の発光量(出力)を同等に設定すると、LED列光源全体での主走査方向に沿った照度分布は、線A1’に示すように、主走査方向の両端にいくほどその照度が減衰することとなる。
これに対して、本実施形態の画像読取装置1及び照明装置100は、線A2及び線A2aに示すように、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)の発光量が他のLED素子101(LED素子L2、L3、・・・Ln)の発光量より大きく設定され、すなわち、最大発光量に設定されることで、LED列光源102全体での主走査方向に沿った照度分布は、線A1に示すように、主走査方向の両端部周辺の照度減衰を抑制、改善することができる。これにより、画像読取装置1及び照明装置100は、LED列光源102の主走査方向に沿った長さを長くすることなく、有効照度幅Wを比較例に係る照明装置の有効照度幅W’より広く確保することができる(図6中、有効照度幅W=有効照度幅W’+幅ΔW×2)。言い換えれば、画像読取装置1及び照明装置100は、有効照度幅Wを比較例に係る照明装置の有効照度幅W’と同等の幅に設定する場合には、LED列光源102の主走査方向に沿った長さを比較例に係る照明装置のLED列光源の主走査方向に沿った長さより短くすることができ、LED素子101の数を相対的に少なくすることができる。つまり、画像読取装置1及び照明装置100は、相対的に装置を小型化することができると共に製造コストを抑制することができる。
また、照明装置100、画像読取装置1は、少なくともLED列光源102が原稿Sに拡散反射あるいは拡散透過させずに光を照射することから、各LED素子101の主走査方向に沿った照度分布が広がりすぎることを防止することができる。これにより、照明装置100、画像読取装置1は、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)の発光量を他のLED素子101(LED素子L2、L3、・・・Ln)の発光量より大きく設定したにもかかわらず、LED列光源102全体での主走査方向に沿った照度分布において、主走査方向の両端部周辺の照度減衰を抑制、改善する効果が低減してしまうことを防止することができる。
この結果、照明装置100、画像読取装置1は、例えば、主走査方向端部に反射面などを配置することなく主走査方向の照度分布を安定化(均一化)させることができと共に照明装置100、画像読取装置1を構成する部品点数を抑制することができることから、照明装置100、画像読取装置1が大型化することを抑制することができると共に製造コストを抑制することができる。
また、本実施形態の照明装置100、画像読取装置1は、各LED素子101の射出面101aが平面であることから、例えば、砲弾型LED素子(図12)やレンズ付LED素子(図13)と比較して、光軸と直交する方向に対する配光分布が相対的に広く(wideに)なる傾向にある。これにより、照明装置100、画像読取装置1は、各LED素子101に砲弾型LED素子やレンズ付LED素子を用いる場合と比較して、各LED素子101の主走査方向に沿った間隔を相対的に広く設定しても、LED列光源102全体での主走査方向に沿った照度分布において、各LED素子101の間隔に応じた周期的なリップルの発生を防止することができる。つまり、照明装置100、画像読取装置1は、相対的に少ない数のLED素子101によりリップルの発生を防止しつつ主走査方向の照度分布を安定化(均一化)することができる。したがって、照明装置100、画像読取装置1は、この点においても照明装置100、画像読取装置1を構成する部品点数を抑制することができることから、照明装置100、画像読取装置1が大型化することを抑制することができると共に製造コストを抑制することができる。
ところで、本実施形態の照明装置100、画像読取装置1は、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)の発光量を他のLED素子101(LED素子L2、L3、・・・Ln)の発光量より大きく設定した上で、さらに、他のLED素子101(LED素子L2、L3、・・・Ln)の発光量を適正に調節することで、主走査方向の照度分布をさらに好適な分布にすることができる。
図7は、本発明の実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置の主走査方向における照度分布の他の一例を示す図であり、横軸を主走査位置、縦軸を相対照度としている。本図中、A2b(細実線)は、本実施形態の各LED素子101の照度分布のうちのLED素子L2の照度分布を表している。
本実施形態の照明装置100、画像読取装置1は、例えば図7に示すように、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)に隣接するLED素子101(LED素子L2)の発光量が他のLED素子101(LED素子L1、L3、・・・Ln)の発光量より小さく設定されることが好ましい。
本実施形態の照明装置100、画像読取装置1は、上述したように、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)の発光量を他のLED素子101(LED素子L2、L3、・・・Ln)の発光量より大きく設定していることから、LED列光源102全体での主走査方向に沿った照度分布において、主走査方向の両端部周辺の端部領域の照度が端部許容上限値以上となる現象、いわゆる、オーバーシュートが発生しやすくなる傾向にある。ここで、主走査方向の両端部周辺の端部領域は、LED列光源102全体での主走査方向に沿った照度分布において、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)が光を照射する領域を含む主走査方向の両端部の領域であり、端部許容上限値は、上述した中央部平均照度に対して所定の割合で設定される値であって照明装置100、画像読取装置1にて許容され得る照度の上限値である。
これに対して、本実施形態の照明装置100、画像読取装置1は、LED素子L1の発光量を他のLED素子L2、L3、・・・Lnの発光量より大きく設定しても、図7に線A2bで示すように、LED素子L1に隣接するLED素子L2の発光量が他のLED素子101の発光量より小さく設定され、すなわち、最小発光量に設定されることで、主走査方向の両端部周辺の端部領域におけるオーバーシュートを抑制することができる(本図中囲み点線X内参照)。これにより、画像読取装置1及び照明装置100は、主走査方向の両端部周辺のオーバーシュートが抑制される分、有効照度幅Wをさらに広く確保することができると共に、主走査方向の照度分布をさらに均一化することができ、主走査方向の照度分布をさらに向上することができる。
さらに、この照明装置100、画像読取装置1は、LED素子L1の発光量を複数のLED素子101の各発光量のうちの最大発光量(最大出力)に設定し、LED素子L2の発光量を複数のLED素子101の各発光量のうちの最小発光量(最大出力)に設定した上で、LED素子L1、LED素子L2以外のLED素子101(LED素子L3、L4、・・・Ln)の発光量を適正に調節することで、主走査方向の照度分布を最適な分布にすることができる。
図8は、本発明の実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置の各LED素子の発光量(駆動電流)の設定の一例を示す図であり、横軸をLED素子位置、縦軸を発光量(駆動電流)としている。図9は、本発明の実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置の主走査方向における照度分布の他の一例を示す図であり、横軸を主走査位置、縦軸を相対照度としている。なお、図8では、縦軸を発光量(P1、P2、P3、P4、P5、P6、・・・Pn)としているが縦軸を駆動電流(I1、I2、I3、I4、I5、I6、・・・In)とした場合もこれとほぼ同様になる。また、図9中、線A1(太実線)は、本実施形態のLED列光源102全体の照度分布、線A2(細実線)は、本実施形態の各LED素子101の照度分布、A2a(細実線)は、本実施形態の各LED素子101の照度分布のうちのLED素子L1の照度分布、A2b(細実線)は、本実施形態の各LED素子101の照度分布のうちのLED素子L2の照度分布、A2c(細実線)は、本実施形態の各LED素子101の照度分布のうちのLED素子L3の照度分布、A2d(細実線)は、本実施形態の各LED素子101の照度分布のうちのLED素子L4の照度分布、A2e(細実線)は、本実施形態の各LED素子101の照度分布のうちのLED素子L5の照度分布を表している。
本実施形態の照明装置100、画像読取装置1は、例えば図8に示すように、LED素子L2より主走査方向の中央側に設けられるLED素子101であって主走査方向の端側から中央側に向かって奇数番目のLED素子101(LED素子L3、L5、L7、・・・)の発光量がLED素子L1による最大発光量より小さくかつ主走査方向の端側に隣接する奇数番目のLED素子101の発光量以下に設定され、LED素子L2より主走査方向の中央側に設けられるLED素子101であって主走査方向の端側から中央側に向かって偶数番目のLED素子101(LED素子L4、L6、L8・・・)の発光量がLED素子L2による最小発光量より大きくかつ主走査方向の端側に隣接する偶数番目のLED素子101の発光量以上に設定されることがさらに好ましい。
つまり、複数のLED素子101は、主走査方向に沿って等間隔で配置されると共に、主走査方向の端側から中央側に向かってn番目(n=1、2・・・)のLED素子101の発光量をPnとした場合に、LED素子L1の発光量P1が複数のLED素子101の発光量のうちの最大発光量Pmaxに設定され、LED素子L2の発光量P2が複数のLED素子101の発光量のうちの最小発光量Pminに設定され、主走査方向の端側から中央側に向かって奇数番目のLED素子101の発光量がP1>P3≧P5≧・・・を満たし、主走査方向の端側から中央側に向かって偶数番目のLED素子101の発光量がP2<P4≦P6≦・・・を満たすようにそれぞれ発光量が設定されることが好ましい。すなわち、照明装置100、画像読取装置1は、主走査方向の端側から中央側に向かって奇数番目のLED素子101の駆動電流がI1(最大駆動電流)>I3≧I5≧・・・を満たし、主走査方向の端側から中央側に向かって偶数番目のLED素子101の駆動電流がI2(最小駆動電流)<I4≦I6≦・・・を満たすように、複数のLED素子101に応じてそれぞれ駆動電流が設定されることが好ましい。図8は、複数のLED素子101の発光量がP1(Pmax)>P3>P5>P7、P2(Pmin)<P4<P6、P6=P7=・・・=Pnを満たすように設定される場合を例示している。
この場合、照明装置100、画像読取装置1は、LED素子L1の発光量P1が複数のLED素子101の発光量のうちの最大発光量に設定され、LED素子L2の発光量P2が複数のLED素子101の発光量のうちの最小発光量に設定され、主走査方向の端側から中央側に向かって奇数番目のLED素子101の発光量がP1>P3≧P5≧・・・を満たし、主走査方向の端側から中央側に向かって偶数番目のLED素子101の発光量がP2<P4≦P6≦・・・を満たすようにそれぞれ発光量が設定されることから、例えば、図9に例示するように、主走査方向の照度分布を最適な分布にすることができる。すなわち、照明装置100、画像読取装置1は、主走査方向の両端部周辺の端部領域の光量の低下を抑制、改善し、主走査方向の両端部周辺の端部領域におけるオーバーシュートを抑制しつつ主走査方向の照度分布をさらに均一化することができ、主走査方向の照度分布をさらに向上することができる。これにより、照明装置100、画像読取装置1は、有効照度幅Wをさらに広く確保することができる。有効照度幅W、すなわち、主走査方向において照度がほぼ均一となる幅Wは、例えば、各LED素子101間の主走査方向に沿った間隔(ピッチ)をD、LED列光源102をなすLED素子101の個数をnとした場合、W=D×(n−3)となる。つまり、照明装置100、画像読取装置1は、LED列光源102全体での主走査方向に沿った照度分布において主走査方向の両端から2個目のLED素子L2が光を照射する領域の近傍からほぼ均一な照度になる。
ここで、上記のように各LED素子101の発光量を個別に調節する場合、図10に示すように、相互に並列に接続される複数のLED素子101に対してそれぞれ直列に所定の制限電流抵抗103を接続することで、各LED素子101に供給される駆動電流を調節し、各LED素子101の出力である発光量を調節するものとして説明した。この場合、定電流源104の出力電圧をVout、各LED素子101に供給される駆動電流をIi、各LED素子101に接続される制限電流抵抗103の抵抗値をRiとすると、Voutと、Iiと、Riとの関係は、下記の数1に示す数式(1)のように表すことができる。
Figure 2010166498
すなわち、上記の数式(1)において、Riを相対的に小さくすればIiが相対的に大きくなる一方、Riを相対的に大きくすればIiが相対的に小さくなり、これにより、各制限電流抵抗103の抵抗値Riを適宜設定することで、各LED素子101の発光量を調節することができる。このときの各LED素子101の発光量はVf(Ii)×Iiとなる。上記のように相互に並列に接続される複数のLED素子101に対してそれぞれ直列に所定の制限電流抵抗103を接続することで、各LED素子101に供給される駆動電流を調節し、各LED素子101の出力である発光量を調節する場合、LED素子101の駆動回路への入力電圧が相対的に低い条件下(例えば+5V)で比較的に電源効率がよくなる傾向にあり、例えば、いわゆるDC−DCコンバータタイプのLEDドライバICを適用した場合に90%以上の電源効率を確保することが可能となる。
なお、この照明装置100は、相互に直列に接続される複数のLED素子101に対してそれぞれ並列に所定の制限電流抵抗103が接続されることで各LED素子101に供給される駆動電流を調節し、これにより、各LED素子101の出力である発光量を調節する構成であってもよい。すなわち、図11に示すように、複数のLED素子101は、相互に直列に接続され、定電流源104に接続され、各制限電流抵抗103は、分流抵抗として各LED素子101に対してそれぞれ並列に接続される構成であってもよい。
この場合、定電流源104の出力電流をIout、LED列光源102をなし相互に直列接続されるLED素子101の個数をnとした場合、Ioutと、Iiと、Riとの関係は、下記の数2に示す数式(2)のように表すことができる。
Figure 2010166498
このとき各LED素子101の発光量は、各制限電流抵抗103の作用により分流される電流の大小関係に応じて調節することができる。上記のように相互に直列に接続される複数のLED素子101に対してそれぞれ並列に所定の制限電流抵抗103を接続することで、各LED素子101に供給される駆動電流を調節し、各LED素子101の出力である発光量を調節する場合、LED素子101の駆動回路への入力電圧が相対的に高い条件下(例えば+24V)でLEDドライバICの発熱などに起因した性能低下の抑制を図ることが可能となる。
以上で説明した本発明の実施形態に係る照明装置100によれば、主走査方向に沿って配列された複数のLED素子101が原稿Sに向けて拡散反射あるいは拡散透過させずに光を照射すると共に、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)の発光量(出力)が他のLED素子101(LED素子L2、L3、・・・Ln)の発光量(出力)より大きく設定される。
また、以上で説明した本発明の実施形態に係る画像読取装置1によれば、照明装置100と、照明装置100から照射された光の原稿Sからの反射光を電気信号に変換し原稿Sの画像を読み取る複数の画素が主走査方向に配列されたラインセンサ3とを備える。
したがって、照明装置100、画像読取装置1は、主走査方向の両端のLED素子101の発光量が他のLED素子101の発光量より大きく設定されることで、装置の大型化を抑制しつつ主走査方向の両端部周辺の端部領域の光量の低下を抑制、改善し主走査方向の照度分布を均一化することができ、主走査方向の照度分布を向上することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係る照明装置100、画像読取装置1によれば、LED素子101は、光の射出面101aが平面である。したがって、照明装置100、画像読取装置1は、各LED素子101の射出面101aが平面であることから、相対的に少ない数のLED素子101によりリップルの発生を防止しつつ主走査方向の照度分布を安定化(均一化)することができ、照明装置100、画像読取装置1が大型化することを抑制することができると共に製造コストを抑制することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係る照明装置100、画像読取装置1によれば、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)に隣接するLED素子101(LED素子L2)の発光量が他のLED素子101(LED素子L1、L3、・・・Ln)の発光量より小さく設定されることが好ましい。この場合、照明装置100、画像読取装置1は、LED素子L1に隣接するLED素子L2の発光量が最小発光量に設定されることで、主走査方向の両端部周辺の端部領域におけるオーバーシュートを抑制することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係る照明装置100、画像読取装置1によれば、複数のLED素子101は、主走査方向に沿って等間隔で配置されると共に、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)の発光量が複数のLED素子101の発光量のうちの最大発光量に設定され、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)に隣接するLED素子101(LED素子L2)の発光量が複数のLED素子101の発光量のうちの最小発光量に設定され、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)に隣接するLED素子101(LED素子L2)より主走査方向の中央側に設けられるLED素子101であって主走査方向の端側から中央側に向かって奇数番目のLED素子101の発光量が最大発光量より小さくかつ端側に隣接する奇数番目のLED素子101の発光量以下に設定され、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)に隣接するLED素子101(LED素子L2)より主走査方向の中央側に設けられるLED素子101であって主走査方向の端側から中央側に向かって偶数番目のLED素子101の発光量が最小発光量より大きくかつ端側に隣接する偶数番目のLED素子101の発光量以上に設定されることが好ましい。すなわち、複数のLED素子101は、主走査方向に沿って等間隔で配置されると共に、主走査方向の端側から中央側に向かってn番目(n=1、2・・・)のLED素子101の発光量をPnとした場合に、P1が複数のLED素子101の発光量のうちの最大発光量Pmaxに設定され、P2が複数のLED素子101の発光量のうちの最小発光量Pminに設定され、主走査方向の端側から中央側に向かって奇数番目のLED素子101の出力がP1>P3≧P5≧・・・を満たし、主走査方向の端側から中央側に向かって偶数番目のLED素子101の出力がP2<P4≦P6≦・・・を満たすようにそれぞれ発光量が設定されることが好ましい。
この場合、照明装置100、画像読取装置1は、主走査方向の両端部周辺の端部領域の光量の低下を抑制、改善し、主走査方向の両端部周辺の端部領域におけるオーバーシュートを抑制しつつ主走査方向の照度分布をさらに均一化することができ、主走査方向の照度分布をさらに向上することができる。
[実施形態2]
図15は、本発明の実施形態2に係る照明装置の概略構成図、図16は、本発明の実施形態2に係る照明装置の発光量制御を説明するフローチャートである。実施形態2に係る照明装置及び画像読取装置は、実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置と略同様の構成であるが、2系統の定電流駆動回路を有する点で実施形態1に係る照明装置及び画像読取装置とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す。
図15に示すように、本実施形態に係る画像読取装置201の照明装置200は、定電流駆動回路として、第1定電流源204aと第2定電流源204bとを含んで構成される。
上述した実施形態1の照明装置100(図1参照)は、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)と他のLED素子101(LED素子L2、L3、・・・Ln)とが共通の定電流駆動回路である定電流源104(図1参照)により駆動するものとして説明した。これに対して、本実施形態の照明装置200は、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)と他のLED素子101(LED素子L2、L3、・・・Ln)とがそれぞれ別個の定電流駆動回路である第1定電流源204aと第2定電流源204bとの2系統により相互に独立して駆動する点で実施形態1の照明装置100と異なる。
第1定電流源204aは、主走査方向の両端のLED素子L1を駆動するものである一方、第2定電流源204bは、他のLED素子L2、L3、・・・Lnを駆動するものである。2つのLED素子L1は、相互に並列に接続され、第2定電流源204bとは別体の第1定電流源204aに接続される一方、他のLED素子L2、L3、・・・Lnは、相互に並列に接続され、第1定電流源204aとは別体の第2定電流源204bに接続される。したがって、本実施形態の主走査方向の両端のLED素子L1は、他のLED素子L2、L3、・・・Lnを駆動する第2定電流源204b(定電流駆動回路)とは別体の第1定電流源204a(定電流駆動回路)により駆動する。そして、第1定電流源204aと第2定電流源204bとは、第1定電流源204aが相対的に大きな出力電流を出力する一方、第2定電流源204bが相対的に小さな出力電流を出力する。
各制限電流抵抗103は、各LED素子101に対して直列に接続されている。すなわち、本実施形態の照明装置200は、相互に並列に接続される複数のLED素子101に対してそれぞれ直列に所定の制限電流抵抗103が接続されることで各LED素子101に供給される駆動電流さらには発光量が調節される。
そして、第1定電流源204aから供給される電流は、各制限電流抵抗R1を介して各LED素子L1に供給され、この際、各LED素子L1に供給される駆動電流の値は、それぞれ各制限電流抵抗R1の抵抗値により定められる。一方、第2定電流源204bから供給される電流は、各制限電流抵抗R2、R3、・・・Rnを介して各LED素子L2、L3、・・・Lnに供給され、この際、各LED素子L2、L3、・・・Lnに供給される駆動電流の値は、それぞれ各制限電流抵抗R2、R3、・・・Rnの抵抗値により定められる。
上記のように構成される画像読取装置201及び照明装置200は、上述したように主走査方向の両端のLED素子L1の発光量を他のLED素子L2、L3、・・・Lnの発光量より大きく設定していることから、LED素子L1に供給される駆動電流I1を他のLED素子L2、L3、・・・Lnに供給される駆動電流I2、I3、・・・Inより大きな駆動電流に設定する必要がある。ここで、本実施形態の画像読取装置201及び照明装置200は、主走査方向の両端のLED素子L1が他のLED素子L2、L3、・・・Lnを駆動する第2定電流源204b(定電流駆動回路)とは別体の第1定電流源204a(定電流駆動回路)により駆動することから、第1定電流源204aの出力電流を第2定電流源204bの出力電流より相対的に大きな値に設定することで、各制限電流抵抗R2、R3、・・・Rnの抵抗値を制限電流抵抗R1の抵抗値に対して相対的に大きな値に設定することなく、LED素子L1に相対的に大きな駆動電流を供給することができる。このため、本実施形態の画像読取装置201及び照明装置200は、LED素子L1に供給される駆動電流I1を他のLED素子L2、L3、・・・Lnに供給される駆動電流I2、I3、・・・Inより大きな駆動電流に設定することに起因した照明装置100全体での消費電力の増加を抑制することができる。
ところで、本実施形態の照明装置200、画像読取装置201は、図15に示すように、さらに出力制御手段としての発光量制御部205を含んで構成することが好ましい。
発光量制御部205は、主走査方向の両端のLED素子L1の発光量を制御するものであり、例えば、LED素子L1を駆動する第1定電流源204aに接続された電流制御回路を含んで構成される。ここでは、発光量制御部205は、第1定電流源204aからの出力電流を調節することで各LED素子L1に供給される電流を調節しLED素子L1の発光量を制御する。
そして、この照明装置200、画像読取装置201は、例えば、発光量制御部205が実際の主走査方向の照度分布に基づいてLED素子L1の発光量を制御(いわゆゆるフィードバック制御)することで、LED素子L1の発光量を適正な発光量に設定することができるので、例えば、主走査方向の両端のLED素子101と他のLED素子101との製造精度や経時変化に応じた性能のバラツキ(例えば輝度のバラツキ)などに影響されることなく主走査方向の両端部周辺の端部領域の光量の低下を適正に抑制、改善することができる。なおこの場合、発光量制御部205は、実際の主走査方向の照度を例えばラインセンサ3からの出力電気信号に基づいて推定して用いてもよいし別個で種々の公知の照度検出手段を設け、この照度検出手段が検出した照度を用いてもよい。
具体的には、発光量制御部205は、例えば、上述した端部領域の最大の照度である端部最大照度が上述した中央部平均照度に対して設定される端部許容上限値より小さく、かつ、上述した有効照度幅が最大となるように主走査方向の両端のLED素子L1の発光量を制御することが好ましい。これにより、照明装置200、画像読取装置201は、主走査方向の両端部周辺の端部領域におけるオーバーシュートを抑制しつつ有効照度幅が最大となるようにLED素子L1の発光量を制御することができる。
次に、図16のフローチャートを参照して照明装置200の発光量制御の一例について説明する。
まず、発光量制御部205は、画像読取装置201、照明装置200が起動すると、主走査方向の両端のLED素子L1を駆動する第1定電流源204aからの出力電流を予め設定された初期電流値Iに設定する(S100)。
次に、発光量制御部205は、ラインセンサ3からの出力電気信号に基づいて中央部平均照度Eを検出する(S102)。
次に、発光量制御部205は、S102で検出された中央部平均照度Eに対して端部許容上限値としての端部照度許容値εを設定する(S104)。端部照度許容値εは、例えば、上述のオーバーシュートを許容できる範囲で予め実験等に基づいて定めておけばよい。
次に、発光量制御部205は、ラインセンサ3からの出力電気信号に基づいて端部領域の最大の照度である端部最大照度Eを検出する(S106)。
次に、発光量制御部205は、ラインセンサ3からの出力電気信号に基づいて現時点での有効照度幅Wを検出する(S108)。発光量制御部205は、例えば、中央部平均照度Eに対して設定される許容範囲内の照度となる領域の主走査方向に沿ったラインセンサ3の画素数に応じて有効照度幅Wを検出すればよい。
次に、発光量制御部205は、最大照度幅WmaxからS108で検出した有効照度幅Wを減算した値(Wmax−W)が0以下であるか否かを判定する(S110)。ここで、最大照度幅Wmaxの初期値は、例えば、画像読取装置201、照明装置200が起動した後に最初に検出された有効照度幅Wを用いればよい。
発光量制御部205は、最大照度幅Wmaxから今回の有効照度幅Wを減算した値(Wmax−W)が0以下であると判定した場合(S110:Yes)、今回の有効照度幅Wを次回の最大照度幅Wmaxとする(S112)。
次に、発光量制御部205は、S102で検出した中央部平均照度EにS104で設定した端部照度許容値εを加算した値をS106で検出した端部最大照度Eから減算した値(E−(E+ε))が0より小さいかを判定する(S114)。
発光量制御部205は、中央部平均照度Eに端部照度許容値εを加算した値を端部最大照度Eから減算した値(E−(E+ε))が0より小さいと判定した場合(S114:Yes)、主走査方向の両端部周辺の端部領域におけるオーバーシュートが許容できる範囲に収まっていると判定できることから、今回の初期電流値Iに予め設定される所定の電流値ΔIを加算した値を次回の初期電流値Iとし(S116)、S106に戻って以降の処理を繰り返し実行する。
発光量制御部205は、S110にて最大照度幅Wmaxから今回の有効照度幅Wを減算した値(Wmax−W)が0より大きいと判定した場合(S110:No)、前回の有効照度幅Wが最大照度幅Wmaxであったと判定できることから、今回の初期電流値Iから所定の電流値ΔIを減算した値、すなわち、前回の初期電流値Iを次回の初期電流値Iとし(S118)、この制御を終了する。
発光量制御部205は、S114にて中央部平均照度Eに端部照度許容値εを加算した値を端部最大照度Eから減算した値(E−(E+ε))が0以上であると判定した場合(S114:No)、主走査方向の両端部周辺の端部領域におけるオーバーシュートが許容できる範囲を超えたと判定できることから、今回の初期電流値Iから所定の電流値ΔIを減算した値、すなわち、前回の初期電流値Iを次回の初期電流値Iとし(S118)、この制御を終了する。
以上で説明した本発明の実施形態に係る照明装置200、画像読取装置201によれば、照明装置200、画像読取装置201は、主走査方向の両端のLED素子101の発光量が他のLED素子101の発光量より大きく設定されることで、装置の大型化を抑制しつつ主走査方向の両端部周辺の端部領域の光量の低下を抑制、改善し主走査方向の照度分布を均一化することができ、主走査方向の照度分布を向上することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係る照明装置200、画像読取装置201によれば、主走査方向の両端のLED素子101は、他のLED素子101を駆動する第2定電流源204bとは別体の第1定電流源204aにより駆動する。したがって、照明装置200、画像読取装置201は、主走査方向の両端部周辺の端部領域の光量の低下を抑制、改善し主走査方向の照度分布を均一化し主走査方向の照度分布を向上しつつ照明装置200全体での消費電力の増加を抑制することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係る照明装置200、画像読取装置201によれば、主走査方向の両端のLED素子101の出力を制御する発光量制御部205を備えることが好ましい。この場合、照明装置200、画像読取装置201は、発光量制御部205によりLED素子L1の発光量を適正な発光量に設定することができるので、複数のLED素子101における相互の性能のバラツキに影響されることなく主走査方向の両端部周辺の端部領域の光量の低下を適正に抑制、改善し主走査方向の照度分布を均一化することができ、主走査方向の照度分布を向上することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係る照明装置200、画像読取装置201によれば、発光量制御部205は、主走査方向の両端のLED素子101が光を照射する領域を含む主走査方向の端部領域の最大の照度である端部最大照度が、他のLED素子101が光を照射する領域を含む主走査方向の中央部領域の平均の照度である中央部平均照度に対して設定される端部許容上限値より小さく、かつ、中央部平均照度に対して設定される許容範囲内の照度となる領域の主走査方向に沿った幅である有効照度幅が最大となるように主走査方向の両端のLED素子101の発光量を制御することが好ましい。この場合、照明装置200、画像読取装置201は、主走査方向の両端部周辺の端部領域におけるオーバーシュートを抑制しつつ有効照度幅が最大となるようにLED素子L1の発光量を制御することができる。
[実施形態3]
図17は、本発明の実施形態3に係る照明装置の概略構成図である。実施形態3に係る照明装置及び画像読取装置は、実施形態2に係る照明装置及び画像読取装置と略同様の構成であるが、3系統の定電流駆動回路を有する点で実施形態2に係る照明装置及び画像読取装置とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す。
図17に示すように、本実施形態に係る画像読取装置301の照明装置300は、定電流駆動回路として、第1定電流源304aと第2定電流源304bと第3定電流源304cを含んで構成される。また、本実施形態に係る画像読取装置301の照明装置300は、発光量制御部205も含んで構成されている。
上述した実施形態2の照明装置200(図15参照)は、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)と他のLED素子101(LED素子L2、L3、・・・Ln)とがそれぞれ別個の定電流駆動回路である第1定電流源204aと第2定電流源204bとの2系統により相互に独立して駆動するものとして説明した。これに対して、本実施形態の照明装置300は、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)の一方と、主走査方向の両端のLED素子101(LED素子L1)の他方と、他のLED素子101(LED素子L2、L3、・・・Ln)とがそれぞれ別個の定電流駆動回路である第1定電流源304aと第2定電流源304bと第3定電流源304cとの3系統により相互に独立して駆動する点で実施形態2の照明装置200と異なる。
第1定電流源304aは、主走査方向の両端のLED素子L1の一方を駆動するものであり、第2定電流源304bは、主走査方向の両端のLED素子L1の他方を駆動するものである。一方、第3定電流源304cは、他のLED素子L2、L3、・・・Lnを駆動するものである。2つのLED素子L1は、それぞれ独立して第1定電流源304a、第2定電流源304bに接続され、他のLED素子L2、L3、・・・Lnは、相互に並列に接続され、第1定電流源304a、第2定電流源304bとは別体の第3定電流源304cに接続される。したがって、主走査方向の両端のLED素子L1は、他のLED素子L2、L3、・・・Lnを駆動する第3定電流源304c(定電流駆動回路)とは別体の第1定電流源304a(定電流駆動回路)、第2定電流源304b(定電流駆動回路)により駆動する。さらに、本実施形態の主走査方向の両端のLED素子L1は、それぞれ別体の第1定電流源304a、第2定電流源304bにより駆動する。そして、第1定電流源304a、第2定電流源304b及び第3定電流源304cは、第1定電流源304a、第2定電流源304bが相対的に大きな出力電流を出力する一方、第3定電流源304cが相対的に小さな出力電流を出力する。
そして、第1定電流源304aから供給される電流は、制限電流抵抗R1を介して一方のLED素子L1に供給され、第2定電流源304bから供給される電流は、制限電流抵抗R1を介して他方のLED素子L1に供給され、この際、各LED素子L1に供給される駆動電流の値は、それぞれ各制限電流抵抗R1の抵抗値により定められる。一方、第3定電流源304cから供給される電流は、各制限電流抵抗R2、R3、・・・Rnを介して各LED素子L2、L3、・・・Lnに供給され、この際、各LED素子L2、L3、・・・Lnに供給される駆動電流の値は、それぞれ各制限電流抵抗R2、R3、・・・Rnの抵抗値により定められる。
上記のように構成される画像読取装置301及び照明装置300は、主走査方向の両端のLED素子L1が他のLED素子L2、L3、・・・Lnを駆動する第3定電流源304cとは別体の第1定電流源304a、第2定電流源304bにより駆動すると共に、さらに主走査方向の両端の一方のLED素子L1と他方のLED素子L1とがそれぞれ別体の第1定電流源304aと第2定電流源304bとにより駆動する。これにより、画像読取装置301、照明装置300は、各LED素子L1に供給される駆動電流I1を他のLED素子L2、L3、・・・Lnに供給される駆動電流I2、I3、・・・Inより大きな駆動電流に設定することに起因した照明装置300全体での消費電力の増加を抑制した上で、一方のLED素子L1に供給される駆動電流と他方のLED素子L1に供給される駆動電流とをそれぞれ別個に調節することができる。
このため、画像読取装置301、照明装置300は、一方のLED素子L1に供給される駆動電流と他方のLED素子L1に供給される駆動電流との比率を適宜変更することができることから、一方のLED素子L1と他方のLED素子L1との寿命のバラツキなどの経時変化のバラツキによる性能のバラツキに応じて個別に最適な駆動電流を供給することができる。一般にLED素子は、電流を相対的に多く供給すると、いわゆるジャンクション温度が相対的に上昇するため、本実施形態のように相対的に大きな駆動電流が供給される各LED素子L1は、他のLED素子L2、L3、・・・Lnと比較して寿命が低下し易くなる傾向にある。通常、LED素子の寿命は、発光量の低下という形で現れるが、上記のように一方のLED素子L1に供給される駆動電流と他方のLED素子L1に供給される駆動電流とを個別に調節することで、寿命が低下し易い傾向にある一方のLED素子L1と他方のLED素子L1との寿命のバラツキなどの経時変化のバラツキに応じて、それぞれの発光量を適正に調節することができる。この結果、画像読取装置301、照明装置300は、主走査方向の両端の一方のLED素子101と他方のLED素子101との経時変化に応じた性能のバラツキ(例えば輝度のバラツキ)などに影響されることなく主走査方向の両端部周辺の端部領域の光量の低下を適正に抑制、改善することができる。
以上で説明した本発明の実施形態に係る照明装置300、画像読取装置301によれば、照明装置300、画像読取装置301は、主走査方向の両端のLED素子101の発光量が他のLED素子101の発光量より大きく設定されることで、装置の大型化を抑制しつつ主走査方向の両端部周辺の端部領域の光量の低下を抑制、改善し主走査方向の照度分布を均一化することができ、主走査方向の照度分布を向上することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係る照明装置300、画像読取装置301によれば、主走査方向の両端のLED素子101は、他のLED素子101を駆動する第3定電流源304cとは別体の第1定電流源304a、第2定電流源304bにより駆動する。したがって、照明装置300、画像読取装置301は、主走査方向の両端部周辺の端部領域の光量の低下を抑制、改善し主走査方向の照度分布を均一化し主走査方向の照度分布を向上しつつ照明装置300全体での消費電力の増加を抑制することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係る照明装置300、画像読取装置301によれば、主走査方向の両端のLED素子101は、それぞれ別体の第1定電流源304a、第2定電流源304bにより駆動する。したがって、照明装置300、画像読取装置301は、主走査方向の両端の一方のLED素子101に供給される駆動電流と他方のLED素子101に供給される駆動電流とをそれぞれ別個に調節することができるので、主走査方向の両端の一方のLED素子101と他方のLED素子101との経時変化に応じた性能のバラツキ(例えば輝度のバラツキ)などに影響されることなく主走査方向の両端部周辺の端部領域の光量の低下を適正に抑制、改善することができる。
[実施形態4]
図18は、本発明の実施形態4に係る照明装置の概略構成図、図19は、本発明の実施形態4に係る照明装置における横倍率の誤差に伴う主走査方向照度分布の違いを説明する模式図、図20は、本発明の実施形態4に係る照明装置の主走査方向照度分布における制御対象領域を説明する図である。実施形態4に係る照明装置及び画像読取装置は、実施形態2に係る照明装置及び画像読取装置と略同様の構成であるが、制御対象領域設定制御を行う点で実施形態2に係る照明装置及び画像読取装置とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す。
図18に示すように、本実施形態に係る画像読取装置401の照明装置400は、主走査方向の両端のLED素子101と他のLED素子101とがそれぞれ別体の第1定電流源204a、第2定電流源204bにより駆動すると共に、出力制御手段としての発光量制御部205を含んで構成される。
ここで、画像読取装置401の光学系がいわゆる縮小光学系をなす場合、図19の模式図に示すように、ラインセンサ3が画像として読み取る照明装置400の照射光による主走査方向照度分布は、この画像読取装置401の光学系の横倍率(主走査方向に対する倍率)の影響をうけることとなる。このため、ラインセンサ3が読み取る各LED素子101の照射光による照度ピークの主走査方向位置(照度が最大となる位置)は、画像読取装置401の光学系の横倍率に応じて異なることとなる。すなわち、ラインセンサ3が読み取る各LED素子101の照度ピークの主走査方向位置は、画像読取装置401の光学系の横倍率に応じて変動する。この画像読取装置401の光学系の横倍率は、一般に、レンズ2の仕様、ラインセンサ3の光電変換素子(撮像素子)の光軸方向位置、画像読取装置401の熱膨張などにより変動する。このため、発光量制御部205により主走査方向の両端のLED素子L1の発光量を制御する際には、LED素子L1の照射光による照度分布の像がラインセンサ3により読み取られたLED列光源102全体での主走査方向に沿った照度分布においてどの領域に存在しているかを特定し、この特定した領域の照度、言い換えれば発光量を制御することが好ましい。
そこで、本実施形態の照明装置400、画像読取装置401が備える発光量制御部205は、LED素子L1の発光量の制御に際し制御対象領域設定制御を実行している。
図20は、本発明の実施形態4に係る照明装置400の主走査方向照度分布における制御対象領域を説明する図であり、横軸を主走査位置、縦軸を相対照度としている。本図中、線B1は、主走査方向の両端のLED素子L1の発光量を予め設定された基準の発光量に制御した場合の主走査方向の照度分布、線B2は、LED素子L1の発光量を基準の発光量の1.9倍に制御した場合の主走査方向の照度分布、線B3は、LED素子L1の発光量を基準の発光量の2.5倍に制御した場合の主走査方向の照度分布、線B4は、線B1と線B2との差分の照度分布、線B5は、線B1と線B3との差分の照度分布を表している。
具体的には、発光量制御部205は、制御対象領域設定制御においては、第1定電流源204a、第2定電流源204bによりすべてのLED素子101が駆動している状態で、主走査方向の両端のLED素子L1の発光量を予め設定された基準発光量に制御する。発光量制御部205は、主走査方向の両端のLED素子L1が基準発光量に制御されている状態で、ラインセンサ3からの出力電気信号に基づいて主走査方向の基準照度分布(線B1)を検出し、この基準照度分布のうち主走査方向の端部領域の照度分布である基準端部領域照度分布を記憶部205aに保存する。
次に、発光量制御部205は、主走査方向の両端のLED素子L1の発光量を基準発光量に対して所定量変化させ、ラインセンサ3からの出力電気信号に基づいて主走査方向の照度分布(線B2や線B3)を検出し、この照度分布のうち主走査方向の端部領域の照度分布と、記憶部205aに保存してある基準端部領域照度分布との差分の照度分布を演算する(線B4や線B5)。
そして、発光量制御部205は、差分の照度分布(線B4や線B5)のピーク位置、すなわち、LED素子L1の発光量を基準発光量に対して所定量変化させた際に照度の変化量が最大となる位置を検出する。この差分の照度分布(線B4や線B5)のピーク位置は、ラインセンサ3が読み取ったLED素子L1の照射光の像の中心位置に相当し、図20の例においては、主走査方向位置が4mmである位置がラインセンサ3により読み取った画像におけるLED素子L1の照射光の中心位置となる。
そして、主走査方向の両端部周辺の端部領域におけるオーバーシュートは、LED素子L1による照射光とLED素子L2による照射光とが重なる位置で発生することから、発光量制御部205により検出された差分の照度分布(線B4や線B5)のピーク位置より主走査方向中央側の端部領域にこのオーバーシュートが発生する可能性がある。このため、発光量制御部205は、差分の照度分布(線B4や線B5)のピーク位置より主走査方向中央側の端部領域を制御対象領域に設定する。発光量制御部205は、例えば、画像読取装置401の各部の幾何学的な位置関係等に基づいて差分の照度分布(線B4や線B5)のピーク位置より主走査方向中央側に制御対象領域を設定すればよい。発光量制御部205は、図20の例においては、主走査方向位置が7mmから9mmの領域を制御対象領域に設定している。
そして、発光量制御部205は、この制御対象領域の平均の照度である制御対象領域平均照度が制御対象領域よりさらに主走査方向の中央側に位置する制御基準領域の平均の照度である制御基準領域平均照度に収束するように主走査方向の両端のLED素子L1の発光量を制御する。これにより、照明装置400、画像読取装置401は、LED素子L1の発光量を画像読取装置401の光学系の横倍率の誤差の影響を受けることなく適正な発光量に制御することができる。ここで、制御基準領域は、制御対象領域よりさらに主走査方向の中央側に位置する中央部領域であって、ラインセンサ3が原稿Sの画像データを読み取り可能な程度の大きさの照度がほぼ均一に分布する領域である。
なお、本実施形態の照明装置400、画像読取装置401は、図18に示すように、さらに寿命判定手段としての寿命判定部406を備えることが好ましい。
寿命判定部406は、例えば、発光量制御部205により制御対象領域平均照度が制御基準領域平均照度となるように主走査方向の両端のLED素子101の発光量を制御する際の制御量の変動に基づいて複数のLED素子101からなるLED列光源102の寿命を判定する。
発光量制御部205は、例えば、照明装置400の使用初期に制御対象領域平均照度を制御基準領域平均照度に収束させる際の制御量を記憶部205aの不揮発メモリに格納する。そして、寿命判定部406は、記憶部205aの不揮発メモリに格納されている照明装置400の使用初期の制御量と、現時点における制御対象領域平均照度を制御基準領域平均照度に収束させる際の制御量との偏差に基づいてLED列光源102の寿命を判定する。寿命判定部406は、現時点における制御量が使用初期における制御量に対して予め所定以上増加していると判定した場合に、主走査方向の両端のLED素子101の寿命が近づいていると判定することができ、LED列光源102の寿命が近づいていると判定することができる。
上述したように、照明装置400、画像読取装置401は、相対的に大きな駆動電流が供給される各LED素子101が他のLED素子101と比較して相対的に寿命が短くなる傾向にある。このため、本実施形態の照明装置400、画像読取装置401は、相対的に寿命が短くなる傾向にある主走査方向の両端のLED素子101の発光量を制御する際の制御量の変動に基づいてLED列光源102の寿命を判定することで、他のLED素子101の寿命を判定することなく、少ない情報量でLED列光源102全体の寿命を効率的に判定することができる。
以上で説明した本発明の実施形態に係る照明装置400、画像読取装置401によれば、照明装置400、画像読取装置401は、主走査方向の両端のLED素子101の発光量が他のLED素子101の発光量より大きく設定されることで、装置の大型化を抑制しつつ主走査方向の両端部周辺の端部領域の光量の低下を抑制、改善し主走査方向の照度分布を均一化することができ、主走査方向の照度分布を向上することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係る照明装置400、画像読取装置401によれば、発光量制御部205は、主走査方向の両端のLED素子101の発光量を所定量変化させた際に照度の変化量が最大となる部分より主走査方向の中央側に位置する制御対象領域の平均の照度である制御対象領域平均照度が、制御対象領域より主走査方向の中央側に位置する制御基準領域の平均の照度である制御基準領域平均照度となるようにこの主走査方向の両端のLED素子101の発光量を制御する。したがって、照明装置400、画像読取装置401は、LED素子L1の発光量を画像読取装置401の光学系の横倍率の誤差の影響を受けることなく適正な発光量に制御することができるので、主走査方向の両端部周辺の端部領域におけるオーバーシュートを確実に抑制しつつ主走査方向の両端部周辺の端部領域の光量の低下を適正に抑制、改善し主走査方向の照度分布を均一化することができ、主走査方向の照度分布を向上することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施形態に係る照明装置400、画像読取装置401によれば、制御対象領域平均照度が制御基準領域平均照度となるように主走査方向の両端のLED素子101の発光量を制御する際の制御量の変動に基づいて複数のLED素子101からなるLED列光源102の寿命を判定する寿命判定部406を備える。したがって、照明装置400、画像読取装置401は、少ない情報量でLED列光源102全体の寿命を効率的に判定することができ、LED列光源102全体の寿命を判定するために必要なメモリ量や演算量を低減できる。
なお、上述した本発明の実施形態に係る照明装置及び画像読取装置は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。本発明の実施形態に係る照明装置、画像読取装置は、以上で説明した実施形態を複数組み合わせることで構成してもよい。
以上の説明では、発光素子は、光の射出面が平面のLED素子であるものとして説明したがこれに限らず、いわゆる砲弾型LED素子やレンズ付LED素子であってもよい。
[実施例]
図21は、本発明の実施例に係る照明装置及び画像読取装置の複数のLED素子の発光量を説明する図、図22、図23、図24は、本発明の実施例に係る照明装置及び画像読取装置の主走査方向における照度分布を示す図である。以下、本図を参照して本発明の実施例を説明する。
ここでは、実施形態1で説明した照明装置100、画像読取装置1において、各LED素子101間の主走査方向に沿った間隔(ピッチ)=4mm、各LED素子101と原稿面との距離=8.8mm、LED素子101の数=55個としている。図21では、各LED素子101を主走査方向の一方の端側から他方の端に向かって順にLED1、LED2、LED3、・・・LED55と表記し、LED1、LED2、LED3、・・・LED55の下段に各LED素子101の発光量を表記している。図22、図23、図24は、図21に示すように各LED素子101の発光量が調節された照明装置100の照射光による主走査方向における照度分布を示す図であり、横軸を主走査位置、縦軸を相対照度としている。図22中、太実線は、本実施例のLED列光源102全体の照度分布、細実線は、本実施例の各LED素子101の照度分布を表している。図23、図24中、線C1は、本実施例のLED列光源102全体の照度分布、線C2は、理想的な照度分布、「●」は、各LED素子101の駆動電流を表している。なお、図24の照度分布は、図23の照度分布の縦軸の目盛りを相対的に大きくしたものに相当する。
図22、図23、図24からも明らかなように、本実施例の照明装置、画像読取装置は、主走査方向の両端のLED素子101の発光量を他のLED素子101の発光量より大きく設定した上で、さらに、他のLED素子101の発光量を適正に調節したことで、主走査方向の照度分布を好適な分布にすることができている。有効照度幅Wは、W=D×(n−3)=4×(55−3)=208mmとなり、主走査位置=8〜216mmの領域の相対照度が0.02%の誤差で収まっており、主走査方向の両端部周辺の端部領域の光量の低下を抑制、改善し、主走査方向の両端部周辺の端部領域におけるオーバーシュートを抑制しつつ主走査方向の照度分布を均一化することができ、主走査方向の照度分布を向上することができていることがわかる。
以上のように、本発明に係る照明装置及び画像読取装置は、装置の大型化を抑制しつつ主走査方向の照度分布を向上することができるものであり、種々の照明装置及び画像読取装置に適用して好適である。
1、201、301、401 画像読取装置
2 レンズ
3 ラインセンサ
4 ガラス板
5 原稿台
6 搬送装置
61、62 搬送ローラ
63 搬送用モータ
100、200、300、400 照明装置
101 LED素子(発光素子)
101a 射出面
102 LED列光源(線状光源)
103 制限電流抵抗
104 定電流源(定電流駆動回路)
204a、304a 第1定電流源(定電流駆動回路)
204b、304b 第2定電流源(定電流駆動回路)
205 発光量制御部(出力制御手段)
205a 記憶部
304c 第3定電流源(定電流駆動回路)
406 寿命判定部(寿命判定手段)

Claims (13)

  1. 主走査方向に沿って配列された複数の発光素子が照明対象に向けて拡散反射あるいは拡散透過させずに光を照射すると共に、前記主走査方向の両端の前記発光素子の出力が他の前記発光素子の出力より大きく設定されることを特徴とする、
    照明装置。
  2. 前記発光素子は、前記光の射出面が平面である、
    請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記主走査方向の両端の前記発光素子は、他の前記発光素子を駆動する定電流駆動回路とは別体の定電流駆動回路により駆動する、
    請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
  4. 前記主走査方向の両端の前記発光素子は、それぞれ別体の定電流駆動回路により駆動する、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の照明装置。
  5. 前記主走査方向の両端の前記発光素子の出力を制御する出力制御手段を備える、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の照明装置。
  6. 前記出力制御手段は、前記主走査方向の両端の前記発光素子が光を照射する領域を含む前記主走査方向の端部領域の最大の照度である端部最大照度が、他の前記発光素子が光を照射する領域を含む前記主走査方向の中央部領域の平均の照度である中央部平均照度に対して設定される端部許容上限値より小さく、かつ、前記中央部平均照度に対して設定される許容範囲内の照度となる領域の前記主走査方向に沿った幅である有効照度幅が最大となるように前記主走査方向の両端の前記発光素子の出力を制御する、
    請求項5に記載の照明装置。
  7. 前記出力制御手段は、前記主走査方向の両端の前記発光素子の出力を所定量変化させた際に照度の変化量が最大となる部分より前記主走査方向の中央側に位置する制御対象領域の平均の照度である制御対象領域平均照度が、前記制御対象領域より前記主走査方向の中央側に位置する制御基準領域の平均の照度である制御基準領域平均照度となるように前記主走査方向の両端の前記発光素子の出力を制御する、
    請求項5又は請求項6に記載の照明装置。
  8. 前記制御対象領域平均照度が前記制御基準領域平均照度となるように前記主走査方向の両端の前記発光素子の出力を制御する際の制御量の変動に基づいて前記複数の発光素子からなる線状光源の寿命を判定する寿命判定手段を備える、
    請求項7に記載の照明装置。
  9. 前記主走査方向の両端の前記発光素子に隣接する前記発光素子の出力が他の前記発光素子の出力より小さく設定される、
    請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の照明装置。
  10. 前記複数の発光素子は、前記主走査方向に沿って等間隔で配置されると共に、前記主走査方向の両端の前記発光素子に隣接する前記発光素子より前記主走査方向の中央側に設けられる前記発光素子であって前記主走査方向の端側から中央側に向かって奇数番目の前記発光素子の出力が前記端側に隣接する奇数番目の発光素子の出力以下に設定され、前記主走査方向の両端の前記発光素子に隣接する前記発光素子より前記主走査方向の中央側に設けられる前記発光素子であって前記主走査方向の端側から中央側に向かって偶数番目の前記発光素子の出力が前記端側に隣接する偶数番目の発光素子の出力以上に設定される、
    請求項9に記載の照明装置。
  11. 前記複数の発光素子は、相互に並列に接続される前記発光素子に対してそれぞれ直列に所定の制限電流抵抗が接続されることで前記発光素子に供給される駆動電流が調節される、
    請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の照明装置。
  12. 前記複数の発光素子は、相互に直列に接続される前記発光素子に対してそれぞれ並列に所定の制限電流抵抗が接続されることで前記発光素子に供給される駆動電流が調節される、
    請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の照明装置。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の照明装置と、
    前記照明装置から照射された光の前記照明対象からの反射光を電気信号に変換し前記照明対象の画像を読み取る複数の画素が主走査方向に配列されたラインセンサとを備えることを特徴とする、
    画像読取装置。
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