JP4399722B2 - 減光フィルタを備えたスキャナのための光源調整方法 - Google Patents

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本発明は、読取対象物に対して光ビームを照射する光源と、前記読取対象物を透過又は反射した光ビームを光電変換して読取信号を取得する主走査方向に延びた光電変換ラインセンサと、光源調整時に光ビームの光軸上に挿入される主走査方向に延びた減光フィルタとを備えたスキャナのための光源調整方法に関する。
一般的にスキャナは、光ビームを読取対象物に照射し、その透過光量や反射光量をCCD等で光電変換して画像データとしての読取信号を取得する構成であることから、光源から照射される光ビームにいわゆる主走査方向のむらが生じていると正確な画像データ得られないという問題が生じる。この問題を解決するため、測定データが主走査方向に均一となるようにシェーディング補正とも呼ばれる補正データを作成し、この補正データに基づいて、取得画像データが調整される(例えば特許文献1)。
特開平10−304193号公報(2−3頁、図2)
読取対象物が写真フィルム(以下単にフィルムと略称する)である、フィルムスキャナの場合、光源からの光ビームがフィルムを透過すると、その光量が10分の1近くも減光されると言われており、このためフィルムをスキャンして得られた読取信号をある一定レベル(例えば1400)にするためには、フィルムがない状態での光源光量をその10倍近く(例えば14000)に調整しなければならないことになるが、一般に分解能が12ビットしかないCCD等の光電変換センサで光電変換するとすれば、フィルムをスキャンする光源光量を直接測定(光電変換)することは困難である。このため、光ビームの光軸上に減光フィルタを介在させながら、その光源光量を測定することになる。しかしながら、減光フィルタを介在させての光源光量測定データには光源そのもののむらだけではなく、減光フィルタの主走査方向の光透過性のむらも含まれてしまう。
上記実状に鑑み、本発明の課題は、減光フィルタを介在させての光源光量測定データに含まれてしまう光源及び減光フィルタのむらの補正も含めた合理的な光源調整方法を提供することである。
読取対象物に対して光ビームを照射する光源と、前記読取対象物を透過又は反射した光ビームを光電変換して読取信号を取得する主走査方向に延びた光電変換ラインセンサと、光源調整時に光ビームの光軸上に挿入される主走査方向に延びた減光フィルタとを備え、前記光源から照射されて前記光電変換ラインセンサに達する光ビームの光量を、通常光量モードと当該通常光量モードよりも光量が制限された低光量モードとに調整可能なスキャナにおいて、上記課題を解決するための本発明による光源調整方法は
記低光量モードにおいて光ビームの光軸上に前記減光フィルタを挿入させた状態でスキャニングを行うことにより取得された読取信号から主走査方向での第1減光フィルタ付き光量分布特性を求めるステップと、前記低光量モードにおいて光ビームの光軸上から前記減光フィルタを離脱させた状態でスキャニングを行うことにより取得された読取信号から主走査方向での減光フィルタ無し光量分布特性を求めるステップと、前記第1減光フィルタ付き光量分布特性と前記減光フィルタ無し光量分布特性から主走査方向での前記減光フィルタの光透過むら特性を求めるステップと、前記通常光量モードにおいて光ビームの光軸上に前記減光フィルタを挿入させた状態でスキャニングを行うことにより取得された読取信号から主走査方向での第2減光フィルタ付き光量分布特性を求めるステップと、前記第2減光フィルタ付き光量分布特性と前記減光フィルタの光透過むら特性とから光ビームの光軸上に前記減光フィルタを挿入させた状態での主走査方向での光源光量むら補正データを作成するステップと、前記光源光量むら補正データを用いて光源調整を行うステップとを備えている。
この光源調整方法は、基本的には、減光フィルタを介在させた状態で求められた照射光ビームの減光フィルタ付き光量分布特性と、減光フィルタを介在させない状態で求められた照射光ビームの減光フィルタなし光量分布特性とから、減光フィルタの光透過むら特性を求め、この前記減光フィルタの光透過むらを補償するように、つまり減光フィルタの光透過むらが除去されるように、減光フィルタ付き光量分布特性を修正するのであるが、その際、光量調整作業の前処理あるいは同時的な処理として、前記光源から照射されて前記光電変換ラインセンサに達する光ビームの光量を、通常光量モードとこれより光量を制限している低光量モードとで異なって設定され、この低光量モードで減光フィルタ無し光量分布特性が測定されるので、光電変換ラインセンサのダイナミックレンジを有効に利用することができる。つまり、搭載されている光電変換ラインセンサのダイナミックレンジを考慮して、減光フィルタの光透過むら特性を求める工程と、光源調整のための第2減光フィルタ付き光量分布特性を求める工程では、異なる光量モードが利用されるのである。そして、この修正された減光フィルタ付き光量分布特性から求められた光源光量を均一化する光源光量むら補正データを使用することで、減光フィルタを介在させた状態にもかかわらず減光フィルタのむらの影響を受けない光源調整が可能となる。
なお、この2つ光量モードにおける具体的な光源光量に関して、通常光量モードにおける光源光量は、前記減光フィルタを介在させた状態において、前記読取対象物のスキャニング時に取得される光電変換ラインセンサの読取信号レベルに等価な読取信号レベルが得られるように設定されると好適であり、低光量モードにおける光源光量は、光源からの照射光ビームを直接光電変換ラインセンサが受けても飽和しない程度に設定されると好適である。
前記各光量モードを作り出すための具体的な方策として、光源駆動電力の調整又は絞り調整又は光電変換ラインセンサ蓄積時間の調整あるいはそれらの組み合わせが提案される。
近年、大量の熱を発生することで発光効率が悪いハロゲンランプに代えて、赤色、緑色、青色の複数のLED(発光ダイオード)を光源として採用したスキャナが登場しており、そのようなスキャナに本発明による光源調整方法を適用することができる。その際、求められる各光量分布特性や減光フィルタの光透過むらは各色成分(例えば、R・G・B)毎に行われる。
本発明によるその他の特徴及び利点は、以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるだろう。
図1に、本発明による光源調整方法が採用されたスキャナシステムの一例が模式的に示されている。このシステムはフィルムスキャナ1として構成されているスキャナとこのフィルムスキャナ1によって取得された読取信号(輝度データ)を処理するコントローラ60から構成されている。
フィルムスキャナ1は、主な構成要素として、照明光学系20、撮像光学系30、ラインCCDセンサを用いた光電変換部40、フィルム2に対する光の照射範囲を決定するとともにフィルム2を光電変換部40によるスキャニングのために副走査方向に搬送するフィルムキャリヤユニット50を備えている。このフィルムキャリヤユニット50は、135フィルムやIX240フィルム(APSフィルム)やブローニフィルムなどのフィルムの種類毎に用意されており、この実施形態では135フィルム用のフィルムキャリヤユニット50が装着されているとする。
照明光学系20は、光源部21と光源部21からの光ビームを調整する平行化レンズ22、ミラー23、NDフィルタ24、ディフューザ25などから構成されている。光源部21は、主に赤色成分(以下単にRと略称する)の光ビームを放射するLED素子列からなるR光源21aと、主に緑色成分(以下単にGと略称する)の光ビームを放射するLED素子列からなるG光源21bと、主に青色成分(以下単にBと略称する)の光ビームを放射するLED素子列からなるB光源21cを備えている。フィルム2からの透過光ビームを処理する撮像光学系30は、ズームレンズユニット31とこの撮像光学系30を通過して光電変換部40に入射する光ビームの光量を制限する絞り32から構成されているが、必要に応じて投射光の方向を変える方向変換光学系が追加される。
撮像光学系30によって導かれた光ビームを光電変換する光電変換部40は、R・G・Bの各色を検出するために割り当てられた、R光電変換センサ41a、G光電変換センサ41b、B光電変換センサ41cを備えており(色成分別に特に区別する必要がない場合には単に光電変換センサ41となる)、この実施形態では各光電変換センサ41は多数(例えば5000個)のCCD素子が主走査方向、つまりフィルム2の幅方向に配列されるラインアレイ型のCCDセンサであり、センサ駆動回路42により主走査時に電荷蓄積動作や電荷蓄積時間の制御が行われる。このため、以後光電変換センサはCCDセンサと言い換えることにする。
R・CCDセンサ41aの撮像面にはフィルム2を透過した光の主に赤色成分のみを通過させるカラーフィルタが、G・CCDセンサ41bの撮像面にはフィルム2を透過した光の主に緑色成分のみを通過させるカラーフィルタが、B・CCDセンサ41cの撮像面にはフィルム2を透過した光の主に青色成分のみを通過させるカラーフィルタが設けられており、それぞれ、透過光のうちの青色成分、赤色成分、緑色成分のみを光電変換する。それぞれのCCDセンサ41から出力される各画素信号はサンプルホールドされ各画素信号が連続した画像信号となり、この各画素信号は所定のビット数(例えば12ビット)のデジタル信号に変換される。このようにデジタル信号化された画像信号はカラー画像データ(R・G・B輝度データ)としてコントローラ60に送り込まれる。
このコントローラ60には写真プリント装置70が接続されており、コントローラ60内で処理されたカラー画像データに基づいて生成されたプリントデータによってレーザ露光プリントエンジンやインクジェットプリントエンジンが駆動されることでフィルム2の撮影画像コマに対応する写真プリントを出力する。
次に、フィルムスキャナ1の具体的な構造を図2〜4を用いて説明する。
図2に示すように、照明光学系20を下部に内蔵するとともに撮像光学系30と光電変換部40を上部に内蔵する筐体10によりフィルムスキャナ1の外観が構築されており、筐体10の中央部に形成されている凹部の下面にフィルムキャリヤユニット50が装着されるベース面10aが形成されている。
フィルムキャリヤユニット50は、フィルム搬送方向を横断する方向(主走査方向)に延びているスリット状のスキャンゲート52が形成されたケース51を備えるとともに、そのケース51内に、写真フィルム2をフィルム搬送方向(副走査方向)に往復搬送するための複数の圧着型の搬送ローラ53と、ベース面10aに対向している集光レンズ54とを備えている。
照明光学系20は、樹脂成形品で成る上壁部11と、アルミニウム合金で成る側壁部12と、同じくアルミニウム合金で成る底壁部13とでケース状に形成されている。前記上壁部11の内部には、基板にチップ状の多数の赤色の発光ダイオードを主走査方向に直線状に配列して構成されたR光源21aと、基板にチップ状の多数の緑色の発光ダイオードを主走査方向に直線状に配列して構成されたG光源21bと、基板にチップ状の多数の青色の発光ダイオードを主走査方向に直線状に配列して構成されたB光源21cとが取り付けられている。夫々の発光ダイオードアレイLEDに対応する位置に夫々の発光ダイオードアレイからの光線を平行光線化するように夫々の発光ダイオード1に焦点位置を設定した平行化レンズ22を取り付けられ、これらの平行化レンズ22を介して送り出された光ビームを合流させるダイクロイック型のミラー23として第1ミラー23aと第2ミラー23bが用意されている。
G光源21bからの光ビームを上方に送る縦向き姿勢の第1光軸L1上に平行化レンズ22と第1ミラー23aとが配置され、B光源21cからの光ビームを上方に送る縦向き姿勢の第2光軸L2上に平行化レンズ22と第2ミラー23bとが配置され、R光源21aからの光ビームを水平方向に送る横向き姿勢の第3光軸L3上に平行化レンズ22と前記第1・第2ミラー23a、23bとが位置するようになっている。また、第1光軸L1の延長上で上壁11部の壁面の近傍位置には光線を拡散させて光量の分布を平均化させるディフューザ25が配置されている。つまり、第1、第2、第3光軸L1、L2、L3は、各色の光源21の形成方向(主走査方向)での中央位置で、かつ、基板に垂直となる仮想直線として設定されたものであり、第1光軸L1の延長上方にフィルムキャリヤユニット50の集光レンズ54とスキャンゲート52が位置し、第2光軸L2は第1ミラー23aにおいて第3光軸L3と合流する位置となっている。
図3に示すように、第1光軸L1に沿って上方に送り出される光線の光量を低減する減光フィルタとしてのNDフィルタ24がフィルムキャリヤユニット50の集光レンズ54と向き合うように第1光軸L1上に選択的に位置決め可能に設けられている。このため、NDフィルタ24を支持する作動プレート14と、この作動プレート14に往復作動力を揺動アーム15を介して伝える駆動部としての電気モータ16が配置されている。このNDフィルタ24を図3に示す如く照明光学系20の光路中(第1光軸L1中)の減光位置にセットすることにより、照明光学系20から送り出される光線の光量を大きく減じ、このNDフィルタ24を光路外の待避位置に待避させることにより、照明光学系20からの光ビーム全てを送り出せる。本発明による光源光量調整作業時などでは、CCDセンサに過大な光量が入り込まないようにNDフィルタ24が光路中にセットされる。
なお、図3では、フィルム2がスキャンゲート52の近傍位置に存在する状態を示しており、この状態ではNDフィルタ24が待避位置に設定されるべきものであるが、NDフィルタ24よって光量を制限する状態を理解しやすくするため、同図では、NDフィルタ24を制限位置にセットした状態を示している。
前記第1ミラー23aはG光源21bに用いられている緑色の発光ダイオードからの波長(520〜560nm)の光線を透過し、これ以外の光線を反射する性能のものであり、前記第2ミラー23bはR光源21aに用いられている赤色の発光ダイオードからの波長(620〜750nm)の光線を透過し、B光源21cに用いられている青色の発光ダイオードからの波長(400〜480nm)の光線を反射する特性のものを使用している。
このような照明光学系20のレイアウトから、G光源21bから第1光軸L1に沿って送り出される光線は、平行化レンズ22で平行光線化した後に、第1ミラー23aを透過して第1光軸L1に沿って上方に送られ、B光源21cから第2光軸L2に沿って送り出される光線は、平行化レンズ22で平行光線化した後に、第2ミラー23bで反射して第3光軸L3と合流し、R光源21aから第3光軸L3に沿って送り出される光線は、平行化レンズ22で平行光線化した後に第2ミラー23bを透過するものとなり、このように第3光軸L3に沿って送られる赤色成分の光ビームと、青色成分の光ビームとは第1ミラー23aで反射され、第1光軸L1に沿って上方に送られる結果、この第1光軸L1ではR・G・Bの各光ビームが合流した白色の光ビームが送られ、ディフューザ25で拡散され、スキャンゲート52に導かれる。
このフィルムスキャナ1でスキャニングを行う際には、取り込む画像の画素数に基づいてズームレンズ31による拡大率(主走査方向での画素数)を設定し、取り込む画像の画素数に基づいて搬送速度(副走査方向での画素数)を設定した後に、フィルムキャリヤユニット50にフィルム2をセットし、フィルム2に対して照明光学系20からの光ビームを照射する状態で、搬送ローラ53の駆動でフィルム2を設定された速度で搬送し、この搬送速度と同期したタイミングで光電変換部40の各CCDセンサ41において主走査方向に沿うライン状に画像を取り込み、画像データ(輝度データ)として取得され、コントローラ60に送り込まれる。送り込まれた画像データ、つまりR画像データとG画像データとB画像データに対しては、前処理を経て種々の画像処理が施される。
コントローラ60は、CPUを中核部材として、種々の動作を行うための機能部をハードウエア又はソフトウエアあるいはその両方で構築しているが、本発明に特に関するものとして、フィルムスキャナ1から送られてくる画像データをメモリ61に展開する画像入力部62と、フィルムスキャナ1に対する光源調整を行う光源調整手段80と、フィルムキャリヤユニット50の搬送ローラ53を含むフィルムスキャナ1のスキャニング動作を制御するスキャナ制御部63と、メモリに展開された画像データに対して種々の画像処理を施す画像処理部64と、最終的に得られた撮影画像のための画像データを写真プリント装置70に対するプリントデータに変換生成するプリントデータ生成部65などが挙げられる。
光源調整手段80は、スキャナ制御部63と協働して、本発明による光源調整方法を管理するが、その典型的な流れを図6によるフローチャートを用いて説明する。
まず、装着されているNDフィルタ24の減光率に基づいて、このNDフィルタ24の介在にもかかわらず、各光源21の光量がフィルム2のスキャニング時に取得されるCCDセンサ41の読取信号レベルにほぼ等価な読取信号レベルが得られるように設定される(#01)。
この作業ルーチンは、例えば、図7に示されたステップによって行うことができる。つまり、NDフィルタ24を光軸L1から離脱させた状態で光源21を点灯しながら(#100)、CCDセンサ41の読取信号レベルが12ビットの範囲に収まるように、撮像光学系30の絞り32を調節する(#101)。この状態(低光量モードと呼ぶ)でNDフィルタ無しラインスキャンを行う(#102)。さらに、NDフィルタ24を光軸L1に挿入した状態でNDフィルタ有りラインスキャンを行う(#103)。このラインスキャンでは100ライン分行われ、これによって取得された読取信号、つまりメモリ61に展開されたカラー画像データは5000(各CCD素子列のCCD素子の数)×100の画素をもつことになる。上述した2回のラインスキャンによって取得された2つのカラー画像データに対して突出したノイズを抑制するため、メモリ61に展開されたカラー画像データ(R・G・B画素値)に対して平均値フィルタを用いて平滑化処理を施し(#104)、さらに副走査方向の平均値を演算して主走査方向の測定値(画素値)を求める(#105)。NDフィルタ無しラインスキャンとNDフィルタ有りラインスキャンによって求められた測定値からNDフィルタの減光率を求める(#106)。求められたNDフィルタの減光率に基づいて、NDフィルタ24の介在にもかかわらず、フィルム2のスキャニング時に取得されるCCDセンサ41の読取信号レベルにほぼ等価な読取信号レベルが得られるように各光源21の駆動電力を設定する(#107)。この駆動電力で光源21が動作しているモードが通常光量モードである。
図6のフローチャートに戻ると、前述した通常光量モードで、かつNDフィルタ24を光軸L1に挿入して、光源21から照射されNDフィルタ24を通過してきた光ビームを各CCDセンサ41によってラインスキャン(NDフィルタ有りのラインスキャン:ラインスキャンA)してその光量分布をメモリ61に展開されるカラー画像データの画素値の形で測定する(#02)。取得された、例えば100ライン分のカラー画像データは、図7のフローチャートのステップ#104〜#105で説明したような平滑化処理と平均値演算によってノイズが抑制された測定値となる。そのように処理された測定結果をグラフで表したものが図8に示されている。
次に、再び図7のフローチャートのステップ#100〜#101の手順と同様に、 NDフィルタ24を光軸L1から離脱させ(#03)、その状態で光源21を点灯しながらCCDセンサ41の読取信号レベルが12ビットの範囲に収まるように、撮像光学系30の絞り32を調節するが、いわゆるこの低光量モードにおける絞り32の絞り値がわかっている場合は直接絞り32をそのように調節するだけで低光量モードを作り出してもよい(#04)。この低光量モードでNDフィルタ無しのラインスキャン(ラインスキャンB)を行い、取得されたカラー画像データに平滑化処理と平均値演算を施して、図9でグラフ化されているような測定値を得る(#05)。
次に、低光量モードで、かつNDフィルタ24を光軸L1に挿入して(#06)、NDフィルタ無しのラインスキャン(ラインスキャンC)を行い、取得されたカラー画像データに平滑化処理と平均値演算を施して、図10でグラフ化されているような測定値を得る(#07)。
ステップ#05と#07で得られた測定値、つまりNDフィルタ有りのラインスキャン測定値とNDフィルタ無しのラインスキャン測定値の比率を演算し、NDフィルタ24の主走査方向の光透過むらを求める(#08)。このむら(比率)をグラフ化したものが図11に示されている。
ステップ#02において求められた、通常光量モードでのNDフィルタ有りのラインスキャン(ラインスキャンA)での測定結果(図8でグラフ化されている光量分布)から、この光量分布を均一化(フラット化)するための補正係数を求める(#09)。この補正係数をグラフ化したものが図12に示されている。この求められた補正係数は、光源21の主走査方向の光量むらは考慮されているが、NDフィルタ24の主走査方向の光透過むらは光量されていない。このため、この補正係数にステップ#08で求められたNDフィルタ24の主走査方向の光透過むらを掛け合わせて、光源21の光量むらとNDフィルタ24の光透過むらとを考慮した真の光源光量むら補正係数を算定する(#10)。この光源光量むら補正係数をグラフ化したものが図13に示されている。つまり、図8に示されている「光源+NDフィルタ」の光量分布に、図13に示されている光源光量むら補正係数を掛け合わせることで、「光源+NDフィルタ」の光量分布が実質的にフラットになる。
従って、光源調整作業を行う際、取得された測定値をこの光源光量むら補正係数によって補正することで、NDフィルタの光透過むらの影響を受けない光源調整が実現する。
上述した実施形態の説明では、減光フィルタとしてNDフィルタを取り上げたが、その他の光ビームの透過を制限する種々の部品を減光フィルタとして用いることが可能であり、本発明では、減光フィルタの種類を特定していない。
上述した実施形態の説明では、スキャナとしてR・G・Bタイプのフィルムスキャナを採用していたが、少なくとも光の三原色のそれぞれに適応した分光感度を有する複数の光源と複数の光電変換センサからなる全てのスキャナ及び単色のスキャナに本発明は適用可能である。
本発明による光源調整方法を採用したスキャナシステムの一例を模式的に示す模式図 図1によるスキャナシステムに用いられたフィルムスキャナの外観を示す斜視図 フィルムスキャナの照明光学系を示す断面図 フィルムスキャナの内部要素を説明するための説明図 スキャナシステムに用いられたコントローラ内に構築された本発明に関係する機能要素を説明する機能ブロック図 本発明による光源調整方法の一例を説明するフローチャートを示す図 NDフィルタ24の減光率に基づいて適切な光量モードを決定するフローチャートを示す図 NDフィルタ有りでの光量分布グラフを示す図 低光量モードにおけるNDフィルタ有りでの光量分布グラフを示す図 NDフィルタ無しでの光量分布グラフを示す図 NDフィルタむらを表すグラフを示す図 NDフィルタむらを考慮しない補正係数を表すグラフを示す図 光源光量補正係数を表すグラフを示す図
符号の説明
1:フィルムスキャナ(スキャナ)
21:光源
24:NDフィルタ(減光フィルタ)
60:コントローラ
61:メモリ
63:スキャナ制御部
80:光源調整管理手段

Claims (4)

  1. 読取対象物に対して光ビームを照射する光源と、前記読取対象物を透過又は反射した光ビームを光電変換して読取信号を取得する主走査方向に延びた光電変換ラインセンサと、光源調整時に光ビームの光軸上に挿入される主走査方向に延びた減光フィルタとを備え、前記光源から照射されて前記光電変換ラインセンサに達する光ビームの光量を、通常光量モードと当該通常光量モードよりも光量が制限された低光量モードとに調整可能キャナのための光源調整方法において
    記低光量モードにおいて光ビームの光軸上に前記減光フィルタを挿入させた状態でスキャニングを行うことにより取得された読取信号から主走査方向での第1減光フィルタ付き光量分布特性を求めるステップと、
    前記低光量モードにおいて光ビームの光軸上から前記減光フィルタを離脱させた状態でスキャニングを行うことにより取得された読取信号から主走査方向での減光フィルタ無し光量分布特性を求めるステップと、
    前記第1減光フィルタ付き光量分布特性と前記減光フィルタ無し光量分布特性から主走査方向での前記減光フィルタの光透過むら特性を求めるステップと、
    前記通常光量モードにおいて光ビームの光軸上に前記減光フィルタを挿入させた状態でスキャニングを行うことにより取得された読取信号から主走査方向での第2減光フィルタ付き光量分布特性を求めるステップと、
    前記第2減光フィルタ付き光量分布特性と前記減光フィルタの光透過むら特性とから光ビームの光軸上に前記減光フィルタを挿入させた状態での主走査方向での光源光量むら補正データを作成するステップと、
    前記光源光量むら補正データを用いて光源調整を行うステップと、
    からなることを特徴とする光源調整方法。
  2. 前記通常光量モードにおける光源光量は、前記減光フィルタを介在させた状態において、前記読取対象物のスキャニング時に取得される光電変換ラインセンサの読取信号レベルに等価な読取信号レベルが得られるように設定されることを特徴とする請求項1に記載の光源調整方法。
  3. 前記各光量モードは、光源駆動電力の調整又は絞り調整又は光電変換ラインセンサ蓄積時間の調整あるいはそれらの組み合わせによって作り出されることを特徴とする請求項1又は2に記載の光源調整方法。
  4. 前記光源は、少なくとも光の三原色のそれぞれに適応した複数の色成分別LED素子列から構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光源調整方法。
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